WO2023153135A1 - 膜反応器、および、膜反応装置の運転方法 - Google Patents

膜反応器、および、膜反応装置の運転方法 Download PDF

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憲一 野田
真紀子 市川
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    • B01J8/00Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes
    • B01J8/02Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes with stationary particles, e.g. in fixed beds

Definitions

  • the housing 22 is a substantially cylindrical cylindrical member.
  • the housing 22 is made of stainless steel or carbon steel, for example.
  • the longitudinal direction of the housing 22 is substantially parallel to the longitudinal directions of the membrane reactor 4 and the separation membrane composite 1 .
  • a supply port 221 is provided at one longitudinal end of the housing 22 (that is, the left end in FIG. 9), and a first discharge port 222 is provided at the other end.
  • a second discharge port 223 is provided on the side surface of the housing 22 .
  • the supply portion 26 is connected to the supply port 221 .
  • the first recovery section 27 is connected to the first discharge port 222 .
  • the second recovery section 28 is connected to the second discharge port 223 .
  • the shape and material of the housing 22 may be changed in various ways.
  • CF 4 was supplied into the housing 22 in the above-described membrane reactor 2 and passed through the separation membrane 12 of the membrane reactor 4.
  • the flow rate of CF 4 (hereinafter also referred to as “CF 4 permeation flow rate”) was measured.
  • CF 4 permeation flow rate the ratio of the CF 4 permeation flow rate after the heating/cooling test to the CF 4 permeation flow rate before the heating/cooling test.
  • the average particle size of the catalyst 41 of Example 2 was 1.7 mm, and the catalyst particle size ratio was 0.85.
  • the permeation flow rate ratio was 1.1, and it is considered that the separation membrane 12 was hardly damaged due to the difference in coefficient of thermal expansion between the catalyst 41 and the separation membrane composite 1 .
  • the average particle size of the catalyst 41 of Example 3 was 1.5 mm, and the catalyst particle size ratio was 0.75.
  • the permeation flow rate ratio is 2.1, and it is considered that breakage of the separation membrane 12 due to the difference in coefficient of thermal expansion and the like between the catalyst 41 and the separation membrane composite 1 is suppressed.
  • the membrane reactor 2 described above includes a membrane reactor 4 and a housing 22 that accommodates the membrane reactor 4 therein.
  • Membrane reactor 4 comprises separation membrane composite 1 and catalyst 41 as described above.
  • a separation membrane composite 1 includes a separation membrane 12 and a porous support 11 .
  • the catalyst 41 accelerates the chemical reaction of the raw materials.
  • the support 11 has a columnar shape extending in the longitudinal direction.
  • the support 11 is provided with film forming cells (that is, first cells 111a) that are open at both ends in the longitudinal direction.
  • a separation membrane 12 is arranged on the inner surface of the first cell 111a.
  • a catalyst 41 is arranged in the first cell 111 a of the separation membrane composite 1 .

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Abstract

膜反応器(4)は、分離膜複合体(1)と、触媒(41)とを備える。分離膜複合体(1)は、分離膜(12)および多孔質の支持体(11)を備える。触媒(41)は、原料物質の化学反応を促進させる。支持体(11)は、長手方向に延びる柱状である。支持体(11)には、長手方向の両方の端部において開口する成膜セル(すなわち、第1セル(111a))が設けられる。第1セル(111a)の内側面には、分離膜(12)が配置される。触媒(41)は、分離膜複合体1の第1セル(111a)内に配置される。第1セル(111a)の内径に対する触媒(41)の平均粒径の割合は、0.75以上かつ1未満である。これにより、上述のように、触媒(41)と分離膜複合体(1)との熱膨張率等の差に起因する分離膜(12)の破損を抑制することができる。

Description

膜反応器、および、膜反応装置の運転方法
 本発明は、膜反応器、および、当該膜反応器を備える膜反応装置の運転方法に関する。
[関連出願の参照]
 本願は、2022年2月8日に出願された日本国特許出願JP2022-017640からの優先権の利益を主張し、当該出願の全ての開示は、本願に組み込まれる。
 近年、温室効果ガスを削減するために、発電所等からの排ガス中の二酸化炭素を固定する様々な技術が提案されている。例えば、当該技術の1つとして、排ガス中の二酸化炭素を水素と反応させてメタンを生成する技術(すなわち、メタネーション)が注目されている。当該メタネーションは、例えば、特開2018-008940号公報(文献1)のような分離膜と触媒とを組み合わせた膜反応装置を利用して行われる。
 膜反応装置では、触媒存在下における化学反応にて原料物質から生成された反応物質が、分離膜によって除去される。これにより、当該化学反応の反応平衡が反応物質側へと移動するため、反応物質の生成効率が向上される。膜反応装置は、メタネーション以外の目的においても利用され、様々な構造を有する膜反応装置が提案されている(特開2019-156658号公報(文献2)および特開2020-040030号公報(文献3)参照)。
 ところで、複数種類の物質から特定の物質を分離させる分離膜の1つとして、モノリス型の分離膜複合体が知られている。当該分離膜複合体は、複数のセルが設けられたモノリス型の多孔質支持体と、セルの内側面に設けられた筒状の分離膜とを備える。このような分離膜複合体を膜反応装置において利用する場合、複数のセル内(すなわち、筒状の分離膜の内側の空間)に触媒を充填することが考えられる。しかしながら、膜反応装置は、一般的に比較的高温にて使用されるため、昇降温時における分離膜複合体と触媒との熱膨張率差や暖まりやすさ・冷めやすさの差等によって熱膨張による応力が発生し、分離膜が破損するおそれがある。
 本発明は、膜反応器に向けられており、触媒と分離膜複合体との熱膨張率等の差に起因する分離膜の破損を抑制することを目的としている。
 本発明の好ましい一の形態に係る膜反応器は、分離膜および多孔質の支持体を備える分離膜複合体と、原料物質の化学反応を促進させる触媒と、を備える。前記支持体は、長手方向に延びる柱状である。前記支持体には、長手方向の少なくとも一方の端部において開口するとともに内側面に前記分離膜が配置される成膜セルが設けられる。前記触媒は、前記分離膜複合体の前記成膜セル内に配置される。前記成膜セルの内径に対する前記触媒の平均粒径の割合は、0.75以上かつ1未満である。
 当該膜反応器によれば、触媒と分離膜複合体との熱膨張率等の差に起因する分離膜の破損を抑制することができる。
 好ましくは、前記成膜セルの内径に対する前記触媒の平均粒径の割合は、0.85以上かつ1未満である。
 好ましくは、前記成膜セルの内径は、0.2mm以上かつ10mm以下である。
 好ましくは、前記成膜セルの長手方向に垂直な断面の形状は円形である。
 好ましくは、前記成膜セルは、長手方向の両方の端部において開口する。
 好ましくは、前記分離膜はゼオライト膜である。
 好ましくは、前記ゼオライト膜を構成するゼオライトの最大員環数は8以下である。
 本発明は、膜反応装置の運転方法にも向けられている。本発明の好ましい一の形態に係る膜反応装置の運転方法では、前記膜反応装置は、膜反応器と、前記膜反応器を内部に収容するハウジングと、を備える。前記膜反応器は、分離膜および多孔質の支持体を備える分離膜複合体と、原料物質の化学反応を促進させる触媒と、を備える。前記支持体は、長手方向に延びる柱状である。前記支持体には、長手方向の少なくとも一方の端部において開口するとともに内側面に前記分離膜が配置される成膜セルが設けられる。前記触媒は、前記分離膜複合体の前記成膜セル内に配置される。前記成膜セルの内径に対する前記触媒の平均粒径の割合は、0.75以上かつ1未満である。前記膜反応装置の運転方法は、a)原料物質を前記分離膜複合体の前記成膜セルに供給し、150℃以上の環境下において前記原料物質を前記触媒存在下で化学反応させることにより反応物質を生成し、前記反応物質のうち高透過性物質を、前記分離膜を透過させることにより前記原料物質から分離する工程と、b)前記膜反応器を40℃以下に降温させる工程と、を備える。
 上述の目的および他の目的、特徴、態様および利点は、添付した図面を参照して以下に行うこの発明の詳細な説明により明らかにされる。
一の実施の形態に係る膜反応器の斜視図である。 膜反応器の端面を示す図である。 分離膜複合体の斜視図である。 分離膜複合体の端面を示す図である。 分離膜複合体の断面図である。 膜反応器の断面図である。 分離膜複合体の端面の他の例を示す図である。 膜反応器の製造の流れを示す図である。 膜反応装置を示す図である。 膜反応装置の運転方法を示す図である。
 図1は、本発明の一の実施の形態に係る膜反応器4の斜視図である。図2は、膜反応器4の長手方向(すなわち、図1中の略左右方向)の一方の端面を示す図である。膜反応器4は、分離膜複合体1と、分離膜複合体1に担持される触媒41と、を備える。膜反応器4は、触媒41の存在下で原料物質を化学反応させることにより反応物質を生成する。触媒41は、原料物質の化学反応を促進させる物質である。膜反応器4では、当該反応物質のうち、後述する分離膜に対する透過性が高い物質が、当該分離膜を透過することにより原料物質から分離される。これにより、膜反応器4における原料物質の化学反応がさらに促進される。
 図3は、分離膜複合体1の斜視図である。図3では、分離膜複合体1の内部構造の一部も示している。図4は、分離膜複合体1の長手方向(すなわち、図3中の略左右方向)の一方の端面114を示す図である。図5は、分離膜複合体1の縦断面の一部を拡大して示す図であり、後述するセル111の近傍を示す。分離膜複合体1は、複数種類の物質が混合した混合物質から特定の物質を分離する。
 分離膜複合体1は、多孔質の支持体11と、支持体11上に形成された分離膜12(図5参照)と、を備える。図5では、分離膜12に平行斜線を付す(後述する図6においても同様)。支持体11は、ガスおよび液体を透過可能な多孔質部材である。図3に示す例では、支持体11は、一体成形された一繋がりの柱状の本体に、当該本体の長手方向にそれぞれ延びる複数の貫通孔111(以下、「セル111」とも呼ぶ。)が設けられたモノリス型支持体である。支持体11では、多孔質の隔壁により複数のセル111が形成(すなわち、区画)されている。図3に示す例では、支持体11の外形は略円柱状である。また、各セル111の長手方向に垂直な断面の形状は、例えば略円形である。なお、略円形とは、真円だけでなく、楕円や歪んだ円を含んだ概念である。各セル111の当該断面の形状は、真円であることが好ましいが、必ずしも真円である必要はない。セル111の内径は、当該断面の形状に内接する円の最大直径を意味する。図3では、セル111の直径を実際よりも大きく、セル111の数を実際よりも少なく描いている(図1、図2および図4においても同様)。
 複数のセル111は、第1セル111aと、第2セル111bとを備える。図1ないし図4に示す例では、第1セル111aと第2セル111bとは略同形状である。支持体11の長手方向の両端面114において、第2セル111bの開口は目封止部材115により目封止されている。換言すれば、第2セル111bは、長手方向両端において閉口する。図1ないし図4では、目封止部材115に平行斜線を付す。一方、支持体11の長手方向の両端面114において、第1セル111aの開口は、目封止されておらず、開放されている。
 上述の分離膜12(図5参照)は、長手方向の両方の端部において開口する各第1セル111aの内側面に配置される。分離膜12は、好ましくは、各第1セル111aの内側面全体を被覆するように設けられる。すなわち、第1セル111aは、内側に分離膜12が設けられた成膜セルである。分離膜複合体1では、第2セル111bの内側には分離膜12は設けられない。
 膜反応器4では、図2に示すように、第1セル111a内に略球状の触媒41が配置される。なお、第2セル111b内には触媒41は配置されない。触媒41は、膜反応器4の長手方向に沿って見た状態で、第1セル111aの内径よりも小さい粒径を有する。膜反応器4では、触媒41の多数の粒子が、第1セル111a内に充填される。触媒41の粒子は、例えば、触媒41の微少な粉末を造粒することにより形成される。触媒41の形状や粒径は、例えば、造粒時や成形時において調整される。触媒41としては、それぞれの反応に適した公知の触媒を使用することができ、例えば、メタネーション向けのジルコニア担持ニッケル触媒(すなわち、安定化ジルコニア上にニッケル(Ni)が担持された触媒)が利用される。触媒41の種類は、当該例には限定されず、様々に変更されてよい。
 なお、膜反応器4では、第1セル111aの長手方向の両端部または一方の端部に、第1セル111aの開口を目封止しない詰め物が設けられ、触媒41の粒子が第1セル111a内から脱落することが防止または抑制されてもよい。当該詰め物は、例えば、耐熱性ウール等の柔軟な材料により形成され、第1セル111aの開口を、ガスおよび液体の通過を実質的に妨げない状態で部分的に塞ぐ。当該詰め物は、膜反応器4が昇温して触媒41が熱膨張した際には、触媒41により押されても容易に変形する。
 第1セル111aの内径は、例えば、0.2mm以上かつ10mm以下である。ここでいう第1セル111aの内径は、分離膜12の厚さを考慮した第1セル111aの内径である。換言すれば、第1セル111aの内側面に形成された略円筒状の分離膜12の内径が、例えば、0.2mm以上かつ10mm以下である。
 触媒41の形状は、様々な形が採用可能である。触媒41の形状としては、例えば、球状、楕円体状、柱体状(円柱、角柱、斜円柱、斜角柱等)、錐体状(円錐、角錐等)等が挙げられる。触媒41の形状は、分離膜12を傷つけることなく第1セル111aの内部を効率的に充填可能であることから、球状、楕円体状、柱体状が好ましい。触媒41の形状が球状の場合、触媒41の粒径は、球の直径(略球状の場合は平均直径)となる。触媒41の形状が楕円体状の場合、触媒41の粒径は、楕円体の長軸に垂直な断面に外接する円の最大直径となる。触媒41の形状が柱体状の場合、触媒41の粒径は、側面と平行な軸に垂直な断面に外接する円の最大直径となる。触媒41の形状が錐体状の場合、触媒41の粒径は、底面に外接する円の最大直径となる。触媒41の平均粒径は、体積基準の粒径分布におけるメジアン径(D50)である。本実施の形態では、触媒41は、略球状である。
 第1セル111aの内径に対する触媒41の平均粒径の割合(以下、「触媒粒径割合」とも呼ぶ。)は、例えば0.75以上かつ1未満であり、好ましくは0.85以上かつ1未満である。触媒粒径割合が1未満とされることにより、触媒41の粒子が第1セル111a内に容易に充填可能となる。また、触媒粒径割合が0.75以上とされることにより、図6に示すように、触媒41の複数の粒子が、第1セル111a内において長手方向(すなわち、図6中の左右方向)に沿って1つずつ配列されて、長手方向の略同じ位置に触媒41の2つ以上の粒子が配置されることが抑制される。換言すれば、第1セル111a内では、長手方向に垂直な方向に触媒41の2つ以上の粒子が並んで配置されることが抑制される。図6は、膜反応器4の縦断面の一部を拡大して示す図であり、支持体11の図示を省略している。図6に示す例では、触媒41の各粒子は、分離膜12、および、長手方向にて隣接する触媒41の粒子と接触する。
 触媒41の粒度分布の測定は、触媒41の多数の粒子を篩にかけて微少な破片等を除去した後に行われる。当該篩の目開きは、第1セル111aの上記内径の1/20である。これにより、触媒41の微少な破片等が触媒41の平均粒径算出に影響することを抑制することができる。
 図3および図4に示す例では、複数のセル111は、支持体11の端面114において、縦方向(すなわち、図4中の上下方向)および横方向にマトリクス状に配列されている。以下の説明では、横方向(すなわち、図4中の左右方向)に1列に並ぶセル111群を、「セル行」とも呼ぶ。複数のセル111は、縦方向に配列された複数段のセル行を含む。図4に示す例では、各段のセル行は、複数の第1セル111a、または、複数の第2セル111bにより構成される。
 図4に示す例では、当該複数段のセル行において、1段の第2セル111bのセル行(以下、「第2セル行116b」とも呼ぶ。)と、2段の第1セル111aのセル行(以下、「第1セル行116a」とも呼ぶ。)とが、縦方向に隣接して交互に配置される。図4では、各第1セル行116aおよび各第2セル行116bを、二点鎖線にて囲んで示す(後述する図7においても同様)。第2セル行116bは、長手方向の両端が目封止された目封止セル行である。第2セル行116bの複数の第2セル111bは、横方向に沿って延びるスリット117(図1および図3参照)により連通されている。スリット117は、第2セル行116bの横方向の両側において支持体11の外側面112まで延びており、第2セル行116bの複数の第2セル111bは、スリット117を介して支持体11の外部の空間に連通している。換言すれば、スリット117は、支持体11の外側面から第2セル行116bを横方向に貫通して延びる。
 第1セル行116aは、長手方向の両端が開放されている開放セル行であり、内側に分離膜12(図5参照)が設けられている成膜セル行でもある。第2セル行116bの縦方向の一方側に隣接する2段の第1セル111aは、開放セル行群である。換言すれば、開放セル行群は、縦方向において最も近接して位置する2つの第2セル行116bの間に挟まれる2段の第1セル行116aである。開放セル行群を構成する第1セル行116aの段数は、2段には限定されず、様々に変更されてよい。好ましくは、開放セル行群を構成する第1セル行116aの段数は、1段以上かつ6段以下であり、さらに好ましくは、1段または2段である。図7では、2つの第2セル行116bの間に挟まれる開放セル行群を構成する第1セル行116aの段数が5段の例を示す。
 支持体11の長手方向の長さは、例えば、100mm~2000mmである。支持体11の外径は、例えば、5mm~300mmである。隣接するセル111のセル間距離(すなわち、隣接するセル111の最も近接する部位間における支持体11の厚さ)は、例えば0.3mm~10mmである。支持体11の第1セル111aの内側面の表面粗さ(Ra)は、例えば0.1μm~5.0μmであり、好ましくは0.2μm~2.0μmである。
 なお、支持体11およびセル111の形状や大きさは、様々に変更されてよい。例えば、セル111の長手方向に垂直な断面の形状は、略多角形であってもよい。その場合も、第1セル111aの内径は、当該断面の形状に内接する円の最大直径を意味する。また、第1セル111aと第2セル111bとの形状および大きさは異なっていてもよい。さらに、第1セル111aの一部または全ての形状および大きさは互いに異なっていてもよく、第2セル111bの一部または全ての形状および大きさは互いに異なっていてもよい。また、第1セル111aの一部または全ての内径が異なる場合、全ての第1セル111aの内径の算術平均を第1セル111aの内径とする。
 支持体11の材料は、表面に分離膜12を形成する工程において化学的安定性を有するのであれば、様々な物質(例えば、セラミックまたは金属)が採用可能である。本実施の形態では、支持体11はセラミック焼結体により形成される。支持体11の材料として選択されるセラミック焼結体としては、例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、ジルコニア、チタニア、イットリア、窒化ケイ素、炭化ケイ素等が挙げられ、アルミナ、シリカおよびムライトのうち、少なくとも1種類を含むことが好ましい。本実施の形態では、支持体11は、アルミナである。
 支持体11は、上記セラミック焼結体の骨材粒子を結合させるための無機結合材を含んでいてもよい。無機結合材としては、チタニア、ムライト、易焼結性アルミナ、シリカ、ガラスフリット、粘土鉱物、易焼結性コージェライトのうち少なくとも1つを用いることができる。
 支持体11は、例えば、開放セルである各第1セル111aの内側面近傍(すなわち、分離膜12の近傍)において、平均細孔径が異なる複数の層が厚さ方向に積層された多層構造を有する。図5に示す例では、支持体11は、多孔質の基材31と、基材31上に形成される多孔質の中間層32と、中間層32上に形成される多孔質の表面層33と、を備える。すなわち、表面層33は、基材31上に、中間層32を介して間接的に設けられる。また、中間層32は、基材31と表面層33との間に設けられる。表面層33は、支持体11の各第1セル111aの内側面を構成し、表面層33上に分離膜12が形成される。表面層33の厚さは、例えば、1μm~100μmである。中間層32の厚さは、例えば、100μm~500μmである。なお、各第2セル111bの内側面には、中間層32および表面層33は設けられてもよく、設けられなくてもよい。また、支持体11の外側面112および端面114にも、中間層32および表面層33は設けられてもよく、設けられなくてもよい。
 表面層33の平均細孔径は、中間層32の平均細孔径、および、基材31の平均細孔径よりも小さい。また、中間層32の平均細孔径は、基材31の平均細孔径よりも小さい。基材31の平均細孔径は、例えば、1μm以上かつ70μm以下である。中間層32の平均細孔径は、例えば、0.1μm以上かつ10μm以下である。表面層33の平均細孔径は、例えば、0.005μm以上かつ2μm以下である。基材31、中間層32および表面層33の平均細孔径は、例えば、水銀ポロシメータ、パームポロメータまたはナノパームポロメータにより測定することができる。
 表面層33、中間層32および基材31の気孔率は略同じである。表面層33、中間層32および基材31の気孔率は、例えば、15%以上かつ70%以下である。表面層33、中間層32および基材31の気孔率は、例えば、アルキメデス法、水銀気孔率法または画像解析法により測定することができる。
 基材31、中間層32および表面層33は、同じ材料により形成されてもよく、異なる材料により形成されてもよい。例えば、基材31および表面層33は、Alを主材料として含む。また、中間層32は、Alを主材料とする骨材粒子と、TiOを主材料とする無機結合材とを含む。本実施の形態では、基材31、中間層32および表面層33の骨材粒子は、実質的にAlのみにより形成される。基材31は、ガラス等の無機結合材を含んでいてもよい。
 表面層33の骨材粒子の平均粒径は、中間層32の骨材粒子の平均粒径よりも小さい。また、中間層32の骨材粒子の平均粒径は、基材31の骨材粒子の平均粒径よりも小さい。基材31、中間層32および表面層33の骨材粒子の平均粒径は、例えば、レーザ回折法により測定することができる。
 目封止部材115は、基材31、中間層32および表面層33と同様の材料により形成することができる。目封止部材115の気孔率は、例えば、15%~70%である。
 分離膜12は、上述のように、開放セルである各第1セル111aの内側面上(すなわち、表面層33上)に形成され、当該内側面を略全面に亘って被覆する。分離膜12は、微細孔を有する多孔膜である。分離膜12は、複数種類の物質が混合した混合物質から、特定の物質を分離する。
 分離膜12は、無機材料により形成された無機膜であることが好ましく、ゼオライト膜、シリカ膜、炭素膜、MOF(金属有機複合体)膜であることがより好ましく、ゼオライト膜であることが特に好ましい。ゼオライト膜とは、少なくとも、支持体11の表面にゼオライトが膜状に形成されたものであって、有機膜中にゼオライト粒子を分散させただけのものは含まない。本実施の形態では、分離膜12はゼオライト膜である。分離膜12は、構造や組成が異なる2種類以上のゼオライトを含むゼオライト膜であってもよい。
 分離膜12の厚さは、例えば、0.05μm以上かつ50μm以下であり、好ましくは、0.1μm以上かつ20μm以下であり、さらに好ましくは、0.5μm以上かつ10μm以下である。分離膜12を厚くすると分離性能が向上する。分離膜12を薄くすると透過速度が増大する。分離膜12の表面粗さ(Ra)は、例えば5μm以下であり、好ましくは2μm以下であり、より好ましくは1μm以下であり、さらに好ましくは0.5μm以下である。分離膜12の細孔径は、例えば、0.2nm~1nmである。分離膜12の細孔径は、支持体11の表面層33の平均細孔径よりも小さい。
 分離膜12を構成するゼオライトの最大員環数がnの場合、n員環細孔の短径を分離膜12の細孔径とする。また、ゼオライトが、nが等しい複数種のn員環細孔を有する場合には、最も大きい短径を有するn員環細孔の短径を分離膜12の細孔径とする。なお、n員環とは、細孔を形成する骨格を構成する酸素原子の数がn個であって、各酸素原子が後述のT原子と結合して環状構造をなす部分のことである。また、n員環とは、貫通孔(チャンネル)を形成しているものをいい、貫通孔を形成していないものは含まない。n員環細孔とは、n員環により形成される細孔である。選択性能向上の観点から、上述の分離膜12を構成するゼオライトの最大員環数は、8以下(例えば、6または8)であることが好ましい。
 分離膜12の細孔径は当該ゼオライトの骨格構造によって一義的に決定され、国際ゼオライト学会の“Database of Zeolite Structures”[online]、インターネット<URL:http://www.iza-structure.org/databases/>に開示されている値から求めることができる。
 分離膜12を構成するゼオライトの種類は特に限定されないが、例えば、AEI型、AEN型、AFN型、AFV型、AFX型、BEA型、CHA型、DDR型、ERI型、ETL型、FAU型(X型、Y型)、GIS型、IHW型、LEV型、LTA型、LTJ型、MEL型、MFI型、MOR型、PAU型、RHO型、SOD型、SAT型等のゼオライトであってもよい。当該ゼオライトが8員環ゼオライトである場合、例えば、AEI型、AFN型、AFV型、AFX型、CHA型、DDR型、ERI型、ETL型、GIS型、IHW型、LEV型、LTA型、LTJ型、RHO型、SAT型等のゼオライトであってもよい。本実施の形態では、分離膜12を構成するゼオライトの種類は、DDR型のゼオライトである。
 分離膜12を構成するゼオライトは、T原子(すなわち、ゼオライトを構成する酸素四面体(TO)の中心に位置する原子)として、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)とリン(P)の少なくとも一種を含む。分離膜12を構成するゼオライトは、T原子がSiのみ、もしくは、SiとAlとからなるゼオライト、T原子がAlとPとからなるAlPO型のゼオライト、T原子がSiとAlとPとからなるSAPO型のゼオライト、T原子がマグネシウム(Mg)とSiとAlとPとからなるMAPSO型のゼオライト、T原子が亜鉛(Zn)とSiとAlとPとからなるZnAPSO型のゼオライト等である。T原子の一部は、他の元素に置換されていてもよい。分離膜12を構成するゼオライトは、アルカリ金属を含んでいてもよい。当該アルカリ金属は、例えば、ナトリウム(Na)またはカリウム(K)である。
 分離膜12を構成するゼオライトがSi原子およびAl原子を含む場合、分離膜12を構成するゼオライトにおけるSi/Al比は、例えば1以上かつ10万以下である。Si/Al比は、分離膜12を構成するゼオライトに含有されるAl元素に対するSi元素のモル比率である。当該Si/Al比は、好ましくは5以上、より好ましくは20以上、さらに好ましくは100以上であり、高ければ高いほど分離膜12の耐熱性および耐酸性が高くなるため好ましい。後述する原料溶液中のSi源とAl源との配合割合等を調整することにより、当該Si/Al比を調整することができる。
 次に、図8を参照しつつ、膜反応器4の製造の流れの一例について説明する。膜反応器4が製造される際には、まず、分離膜複合体1が製造される。分離膜複合体1の製造では、まず、分離膜12の形成に利用される種結晶が生成されて準備される(ステップS11)。種結晶の生成では、Si源等の原料および構造規定剤(Structure-Directing Agent、以下「SDA」とも呼ぶ。)等を、溶媒に溶解または分散させることにより、種結晶の原料溶液が作製される。続いて、当該原料溶液の水熱合成が行われ、得られた結晶を洗浄および乾燥させることにより、ゼオライトの粉末が得られる。当該ゼオライトの粉末はそのまま種結晶として用いられてもよく、当該粉末を粉砕等によって加工することにより種結晶が得られてもよい。
 次に、種結晶を溶媒(例えば、水)に分散させた分散液を、支持体11の第1セル111aの内側面に接触させることにより、分散液中の種結晶を第1セル111aの内側面に付着させる(ステップS12)。なお、種結晶は、他の手法により第1セル111aの内側面に付着されてもよい。ステップS12が行われる際には、例えば、第2セル111bの長手方向の両端部は予め目封止されている。
 続いて、種結晶が付着された支持体11は、原料溶液に浸漬される。原料溶液は、例えば、Si源およびSDA等を、溶媒に溶解させることにより作製する。原料溶液の溶媒には、例えば、水、または、エタノール等のアルコールが用いられる。原料溶液に含まれるSDAは、例えば有機物である。SDAとして、例えば、1-アダマンタンアミンを用いることができる。
 そして、水熱合成により当該種結晶を核としてゼオライトを成長させることにより、支持体11の各第1セル111aの内側面上に分離膜12が形成される(ステップS13)。水熱合成時の温度は、好ましくは120~200℃であり、例えば160℃である。水熱合成時間は、好ましくは5~100時間であり、例えば30時間である。
 水熱合成が終了すると、支持体11および分離膜12を純水で洗浄する。洗浄後の支持体11および分離膜12は、例えば80℃にて乾燥される。支持体11および分離膜12を乾燥した後に、分離膜12を加熱処理(すなわち、焼成)することによって、分離膜12中のSDAをおよそ完全に燃焼除去して、分離膜12内の微細孔を貫通させる。これにより、上述の分離膜複合体1が得られる(ステップS14)。
 その後、分離膜複合体1の第1セル111a内に、触媒41の粒子が充填される。これにより、上述の膜反応器4が得られる(ステップS15)。
 次に、図9および図10を参照しつつ、上述の膜反応器4を備える膜反応装置2の運転方法について説明する。図9は、膜反応装置2を示す断面図である。図9では、図の理解を容易にするために、膜反応器4の断面を簡素化して概念にて示す。図10は、膜反応装置2の運転の流れを示す図である。
 膜反応装置2では、原料物質である流体が膜反応器4に供給され、触媒41の存在下において原料物質が化学反応することにより反応物質が生成される。反応物質のうち分離膜12に対する透過性が高い物質(以下、「高透過性物質」とも呼ぶ。)は、分離膜複合体1を透過して原料物質から分離される。これにより、膜反応器4における原料物質の化学反応が促進される。反応物質のうち分離膜12に対する透過性が低い物質(以下、「低透過性物質」とも呼ぶ。)は、分離膜12を透過しにくく、原料物質から分離されにくい。なお、反応物質は、低透過性物質を含んでいなくてもよい。
 原料物質は、一種類のガスまたは液体であってもよく、複数種類のガスを含む混合ガスまたは複数種類の液体を含む混合液であってもよく、ガスおよび液体の双方を含む気液二相流体であってもよい。
 以下の説明では、膜反応装置2に供給される原料物質は、複数種類のガスを含む混合ガスであり、原料物質から生成される反応物質も複数種類のガスを含む混合ガスであるものとして説明する。当該原料物質は、例えば、二酸化炭素(CO)および水素(H)を含む混合ガスであり、膜反応装置2における化学反応によりメタン(CH)および水(HO)が反応物質として生成される。すなわち、膜反応装置2ではメタネーションが行われる。当該反応物質のうち、高透過性物質であるHOは分離膜12を透過し、低透過性物質であるCHは分離膜12を透過しない。上記化学反応に利用される触媒41は、例えば、ジルコニア担持ニッケル触媒である。
 膜反応装置2は、膜反応器4と、封止部21と、ハウジング22と、2つのシール部材23とを備える。膜反応器4、封止部21およびシール部材23は、ハウジング22内に収容される。図9では、膜反応器4の分離膜12に平行斜線を付す。ハウジング22の内部空間は、ハウジング22の周囲の空間から隔離された密閉空間である。ハウジング22には、供給部26と、第1回収部27と、第2回収部28とが接続される。
 封止部21は、膜反応器4の支持体11の長手方向(すなわち、図9中の左右方向)の両端部に設けられ、支持体11の長手方向の両端面114、および、当該両端面114近傍の外側面112の一部を被覆して封止する部材である。封止部21は、支持体11の当該両端面114からのガスおよび液体の流入および流出を防止する。封止部21は、例えば、ガラスまたは樹脂により形成されたシール層である。本実施の形態では、封止部21は厚さ10μm~50μmのガラスシールである。封止部21の材料および形状は、適宜変更されてよい。なお、封止部21には、支持体11の複数の第1セル111aと重なる複数の開口が設けられているため、各第1セル111aの長手方向両端は、封止部21により被覆されていない。したがって、当該両端から第1セル111aへの流体の流入および流出が可能である。
 ハウジング22は、略円筒状の筒状部材である。ハウジング22は、例えばステンレス鋼または炭素鋼により形成される。ハウジング22の長手方向は、膜反応器4および分離膜複合体1の長手方向に略平行である。ハウジング22の長手方向の一方の端部(すなわち、図9中の左側の端部)には供給ポート221が設けられ、他方の端部には第1排出ポート222が設けられる。ハウジング22の側面には、第2排出ポート223が設けられる。供給ポート221には、供給部26が接続される。第1排出ポート222には、第1回収部27が接続される。第2排出ポート223には、第2回収部28が接続される。なお、ハウジング22の形状および材質は、様々に変更されてよい。
 2つのシール部材23は、膜反応器4の長手方向両端部近傍において、分離膜複合体1の外側面112とハウジング22の内側面との間に、全周に亘って配置される。各シール部材23は、ガスおよび液体が透過不能な材料により形成された略円環状の部材である。シール部材23は、例えば、可撓性を有する樹脂により形成されたOリングまたはパッキンである。シール部材23は、分離膜複合体1の外側面112およびハウジング22の内側面に全周に亘って密着する。図9に示す例では、シール部材23は、支持体11の端面114とスリット117との間にて封止部21の外側面に密着し、封止部21を介して分離膜複合体1の外側面112に間接的に密着する。シール部材23と分離膜複合体1の外側面112との間、および、シール部材23とハウジング22の内側面との間は、シールされており、ガスおよび液体の通過は実質的に不能である。なお、シール部材23の材質は、樹脂以外に、炭素、金属、または、その他の無機材料であってもよい。
 供給部26は、混合ガスである原料物質を、供給ポート221を介してハウジング22の内部空間に供給する。供給部26は、例えば、ハウジング22に向けて原料物質を圧送するブロワまたはポンプ等の圧送機構を備える。当該圧送機構は、例えば、ハウジング22に供給する原料物質の温度および圧力をそれぞれ調節する温度調節部および圧力調節部を備える。第1回収部27および第2回収部28は、例えば、ハウジング22から導出されたガスを貯留する貯留容器、または、当該ガスを移送するブロワまたはポンプを備える。
 膜反応装置2の運転では、まず、膜反応器4が準備される(ステップS21)。具体的には、膜反応器4がハウジング22の内部に取り付けられる。続いて、供給部26により、混合ガスである原料物質が、矢印251にて示すようにハウジング22の内部に(具体的には、分離膜複合体1の左側の端面114の左側の空間に)供給される。原料物質は、例えば、COおよびHを含む。原料物質には、COおよびH以外の物質が含まれていてもよい。供給部26からハウジング22の内部に供給される原料物質の圧力(すなわち、導入圧)は、例えば、0.1MPa~20MPaである。供給部26からハウジング22の内部に供給される原料物質の温度は、例えば、10℃~500℃である。膜反応装置2では、ハウジング22の内部が予め加熱され、膜反応器4が、原料物質の化学反応に適した温度(例えば、150℃~500℃)まで昇温されている。膜反応器4の温度は、原料物質の化学反応が行われている間、当該温度にて維持される。
 供給部26からハウジング22に供給された原料物質(例えば、COおよびH)は、分離膜複合体1の各第1セル111aに流入する。各第1セル111a内では、150℃以上の高温環境下において、原料物質が触媒41の存在下で化学反応して反応物質(例えば、CHおよびHO)を生成する。反応物質中の高透過性物質(例えば、HO)は、矢印252aにて示すように、第1セル111aから分離膜12および支持体11を透過して、分離膜複合体1の外側面112から、分離膜複合体1の周囲の分離空間220へと導出される。分離空間220は、分離膜複合体1の外側面112の径方向外側に位置するとともに2つのシール部材23により挟まれた略円筒状の空間である。
 詳しく説明すると、矢印252bにて示すように、第1セル111aから分離膜12および支持体11を透過して第2セル111bへと流入した高透過性物質は、矢印252cにて示すように、スリット117を介して分離膜複合体1の外側面112へと導かれ、分離空間220へと導出される。第1セル111aから第2セル111bへと流入した高透過性物質は、スリット117を介さず、支持体11を透過して分離空間220へと導出されてもよい。なお、分離膜複合体1では、支持体11の端面114が封止部21により被覆されているため、原料物質が、端面114を介して支持体11の内部に進入し、分離膜12を透過することなく分離空間220へと進入することが防止または抑制される。
 このように、高透過性物質が分離膜12を透過して分離空間220へと導出されることにより、高透過性物質(例えば、HO)は、原料物質(例えば、COおよびH)並びに反応物質中の低透過性物質(例えば、CH)等の他の物質から分離される(ステップS22)。分離膜複合体1の外側面112から導出された物質(以下、「透過物質」と呼ぶ。)は、図9中において矢印253にて示すように、第2排出ポート223を介して第2回収部28へと導かれて回収される。透過物質には、上述の高透過性物質以外に、分離膜12を透過した低透過性物質や原料物質の成分が含まれていてもよい。
 原料物質および反応物質のうち上述の透過物質を除く物質(以下、「非透過物質」と呼ぶ。)は、矢印254にて示すように、第1排出ポート222を介して第1回収部27へと導かれて回収される。非透過物質には、低透過性物質および上述の化学反応により消費されなかった原料物質以外に、分離膜12を透過しなかった高透過性物質が含まれていてもよい。第1回収部27により回収された非透過物質は、例えば、図示省略の分離装置によって原料物質と低透過性物質とに分離される。当該分離装置による分離後の原料物質は、供給部26に循環されて、ハウジング22内へと再度供給されてもよい。当該分離装置による分離後の低透過性物質(例えば、CH)は、回収されて様々な用途に利用されてよい。
 膜反応装置2では、原料物質の供給が終了すると、ハウジング22の加熱が停止され、膜反応器4が降温する。膜反応器4は、40℃以下の温度(例えば、室温)まで降温し(ステップS23)、これにより、膜反応装置2の運転が終了する。なお、ステップS23における膜反応器4の降温は、自然冷却であってもよく、送風または冷媒等を利用した強制冷却であってもよい。
 このように、膜反応装置2の運転の際には、膜反応器4の温度が、40℃以下の温度と、150℃以上の温度との間で昇降温される。膜反応器4の昇降温時には、分離膜複合体1と触媒41との熱膨張率等の差に起因する応力が、分離膜複合体1と触媒41との間、および、触媒41の粒子間に生じる可能性がある。例えば、仮に、第1セル111aの内径の半分の粒径を有する4つの触媒41の粒子が、第1セル111aの長手方向の略同じ位置にて並んで配置されている場合、昇温時の触媒41の熱膨張が分離膜12の熱膨張よりも大きいと、当該4つの触媒41の粒子間に、第1セル111aの長手方向に略垂直な向きの応力が発生する。また、降温時の分離膜12の熱収縮が触媒41の熱収縮よりも大きい場合も、略同様の応力が発生する。当該応力が発生すると、分離膜12に対して径方向外側(すなわち、第1セル111aの長手方向に延びる中心軸を中心とする径方向の外側)を向く力が加わって分離膜12が支持体11に対して押圧され、分離膜12が破損するおそれがある。
 これに対し、本発明に係る膜反応器4では、上述のように、触媒粒径割合(すなわち、第1セル111aの内径に対する触媒41の平均粒径の割合)を0.75以上とすることにより、触媒41の複数の粒子が、第1セル111a内において長手方向に沿って1つずつ配列され、長手方向の略同じ位置に2つ以上の触媒41の粒子が配置されることが抑制される。その結果、昇温時の触媒41の熱膨張が分離膜12の熱膨張よりも大きい場合であっても、触媒41の粒子間に発生する応力は、第1セル111aの長手方向に沿う方向を向く。また、第1セル111aの長手方向の両端部は開口しているため、当該応力は開口から逃げ、長手方向に垂直な方向に向かうことは実質的にない。降温時の分離膜12の熱収縮が触媒41の熱収縮よりも大きい場合も、略同様である。したがって、分離膜12に対して径方向外側を向く力はほとんど加わらず、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損が抑制される。
 次に、表1を参照しつつ、実施例1~3の膜反応器4における触媒粒径割合と膜反応器4の特性との関係について説明する。比較例1についても同様である。
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 実施例1では、上述のステップS11~S14と同様の製造方法により、分離膜複合体1を作製した。支持体11はアルミナであり、支持体11の外径は30mmであり、各第1セル111a内の分離膜12は、DDR型のゼオライト膜である。各第1セル111aの内径は2.0mmとした。そして、上述のステップS15において、略球状のジルコニア担持ニッケル触媒の粒子を触媒41として準備し、当該触媒41を各第1セル111aに充填して膜反応器4を得た。また、支持体11の端面114には、ステップS12における種結晶の付着よりも前にガラス製の封止部21を設けた。
 次に、膜反応装置2におけるメタネーションを模擬して、膜反応器4に対して昇温および降温を繰り返した。具体的には、電気炉等の加熱装置を利用して、膜反応器4を室温(例えば、25℃)から300℃まで昇温し、300℃から室温まで降温させるサイクルを、5サイクル行った。昇温速度および降温速度は共に、100℃/hとした。そして、5サイクルの昇降温試験の前後における膜反応器4の分離膜12の性能を評価した。
 分離膜12の性能評価では、分離膜12の欠陥(破損)の程度を評価するため、上述の膜反応装置2においてハウジング22内にCFを供給し、膜反応器4の分離膜12を透過するCFの流速(以下、「CF透過流速」とも呼ぶ。)を測定した。そして、上記昇降温試験前のCF透過流速に対する昇降温試験後のCF透過流速の割合(以下、「透過流速割合」とも呼ぶ。)を求めた。
 透過流速割合が1.0の場合、昇降温試験の前後で分離膜12のCFの透過性能に差異は生じておらず、上述の触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損は生じていないことが分かる。一方、透過流速割合が1.0よりも大きい場合、上述の分離膜12の破損が生じて当該破損箇所からCFが漏れている可能性があり、透過流速割合が大きくなるに従って当該可能性が高くなる。
 実施例1の触媒41の平均粒径は1.9mmであり、触媒粒径割合(すなわち、第1セル111aの内径に対する触媒41の平均粒径の割合)は0.95であった。透過流速割合は1.0であり、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損は生じていないと考えられる。
 実施例2~3および比較例1では、触媒41の平均粒径を異ならせた点を除き、実施例1と同様の手順により膜反応器4を得て、実施例1と同様の手順により分離膜12の性能を評価した。
 実施例2の触媒41の平均粒径は1.7mmであり、触媒粒径割合は0.85であった。透過流速割合は1.1であり、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損は、ほとんど生じていないと考えられる。
 実施例3の触媒41の平均粒径は1.5mmであり、触媒粒径割合は0.75であった。透過流速割合は2.1であり、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損は抑制されていると考えられる。
 比較例1の触媒41の平均粒径は1.1mmであり、触媒粒径割合は0.55であった。透過流速割合は50.0と大きく、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損が生じ、当該破損からCFが漏出したものと考えられる。
 実施例1~3と比較例1とを比較すると、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損を抑制する(例えば、透過流速割合を10.0以下とする)という観点からは、触媒粒径割合は0.75以上とされることが好ましい。
 実施例1~3を比較すると、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損をさらに抑制する(例えば、透過流速割合を2.0以下とする)という観点からは、触媒粒径割合は0.85以上とされることが好ましい。
 以上に説明したように、膜反応器4は、分離膜複合体1と、触媒41とを備える。分離膜複合体1は、分離膜12および多孔質の支持体11を備える。触媒41は、原料物質の化学反応を促進させる。支持体11は、長手方向に延びる柱状である。支持体11には、長手方向の両方の端部において開口する成膜セル(すなわち、第1セル111a)が設けられる。第1セル111aの内側面には、分離膜12が配置される。触媒41は、分離膜複合体1の第1セル111a内に配置される。第1セル111aの内径に対する触媒41の平均粒径の割合(すなわち、触媒粒径割合)は、0.75以上かつ1未満である。これにより、上述のように、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損を抑制することができる。
 なお、膜反応器4では、第1セル111aが長手方向の両方の端部において開口する場合のみならず、長手方向の一方の端部のみにおいて開口する場合であっても、上記と略同様に、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損を抑制することができる。すなわち、膜反応器4では、第1セル111aは、長手方向の少なくとも一方の端部において開口していれば、上述の分離膜12の破損を抑制することができる。ただし、上述の分離膜12の破損をより一層抑制するという観点からは、第1セル111aは、長手方向の両方の端部において開口していることが好ましい。
 上述のように、第1セル111aの内径に対する触媒41の平均粒径の割合は、0.85以上かつ1未満であることが好ましい。これにより、膜反応器4の昇降温時に触媒41の粒子間に応力が発生する場合、当該応力の向きは、第1セル111aの長手方向に平行な方向に近づく。したがって、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損をさらに抑制することができる。
 上述のように、第1セル111aの内径は、0.2mm以上かつ10mm以下であることが好ましい。第1セル111aの内径が0.2mm以上とされることにより、第1セル111a内に保持される触媒41の量が不足することを抑制することができる。また、第1セル111aの内径が10mm以下とされることにより、第1セル111aの径方向中央部にて生成された反応物質中の高透過性物質を、分離膜12へと迅速に到達させて分離することができる。換言すれば、第1セル111a内からの高透過性物質の除去を効率良く行うことができる。その結果、第1セル111a内における原料物質の化学反応をさらに促進することができる。
 上述のように、第1セル111aの長手方向に垂直な断面の形状は円形であることが好ましい。これにより、膜反応器4の昇降温時に触媒41から分離膜12に力が加わる場合であっても、当該力を周方向(すなわち、第1セル111aの長手方向に延びる中心軸を中心とする周方向)に略均等に分散させることができる。換言すれば、分離膜12に対して加わる熱応力の周方向における均等性を向上することができる。その結果、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損をさらに抑制することができる。
 上述のように、分離膜12はゼオライト膜であることが好ましい。細孔径が均一であるゼオライト結晶により分離膜12を構成することにより、高透過性物質の選択的透過を好適に実現することができる。その結果、高透過性物質を原料物質および低透過性物質から効率良く分離して第1セル111a内から除去することができる。したがって、第1セル111a内における原料物質の化学反応をさらに促進することができる。
 より好ましくは、当該ゼオライト膜を構成するゼオライトの最大員環数は8以下である。これにより、分子径が比較的小さいHO等の高透過性物質の選択的透過をさらに好適に実現することができる。その結果、第1セル111a内における原料物質の化学反応をさらに促進することができる。
 上述の膜反応装置2は、膜反応器4と、膜反応器4を内部に収容するハウジング22とを備える。膜反応器4は、上述のように、分離膜複合体1と、触媒41とを備える。分離膜複合体1は、分離膜12および多孔質の支持体11を備える。触媒41は、原料物質の化学反応を促進させる。支持体11は、長手方向に延びる柱状である。支持体11には、長手方向の両方の端部において開口する成膜セル(すなわち、第1セル111a)が設けられる。第1セル111aの内側面には、分離膜12が配置される。触媒41は、分離膜複合体1の第1セル111a内に配置される。第1セル111aの内径に対する触媒41の平均粒径の割合(すなわち、触媒粒径割合)は、0.75以上かつ1未満である。膜反応装置2の運転方法は、原料物質を分離膜複合体1の第1セル111aに供給し、150℃以上の環境下において原料物質を触媒41の存在下で化学反応させることにより反応物質を生成し、当該反応物質のうち高透過性物質を、分離膜12を透過させることにより原料物質から分離する工程(ステップS22)と、膜反応器4を40℃以下に降温させる工程(ステップS23)と、を備える。上述のように、膜反応器4では、触媒41と分離膜複合体1との熱膨張率等の差に起因する分離膜12の破損を抑制することができるため、膜反応器4の構造は、上述の膜反応装置2の運転方法に特に適している。
 上述の膜反応器4および膜反応装置2の運転方法では、様々な変更が可能である。
 例えば、第1セル111aの内径は、0.2mm未満であってもよく、10mmよりも大きくてもよい。
 分離膜複合体1では、ゼオライト膜である分離膜12を構成するゼオライトの最大員環数は、8よりも大きくてもよい。また、分離膜12は、ゼオライト膜には限定されず、シリカ膜または炭素膜等の無機膜であってもよく、ポリイミド膜またはシリコーン膜等の有機膜であってもよい。分離膜複合体1は、分離膜12に加えて、分離膜12上に積層された機能膜や保護膜をさらに備えていてもよい。このような機能膜や保護膜は、ゼオライト膜であってもよく、ゼオライト膜以外の無機膜であってもよく、有機膜であってもよい。
 分離膜複合体1の構造は、上述の例には限定されず、様々に変更されてよい。例えば、複数の第2セル111bを貫通するスリット117は省略されてもよい。また、支持体11に設けられる複数のセル111は、必ずしも、長手方向の両端部が目封止された第2セル111bを含む必要はなく、全セル111の両端部が開口し、全セル111の内側面上に分離膜12が設けられてもよい。換言すれば、全セル111が第1セル111aであってもよい。また、第1セル111aの数は1であってもよい。
 膜反応装置2では、メタネーション以外の化学反応が行われてもよい。当該化学反応は、例えば、逆シフト反応、メタノール合成反応、フィッシャー・トロプシュ合成反応等であってもよい。
 上述の膜反応装置2の運転方法は、上述の膜反応装置2とは異なる構造を有する膜反応装置の運転に適用されてもよい。膜反応器4は、上述の運転方法以外の方法にて運転される膜反応装置2にて使用されてもよい。また、膜反応器4は、上述の膜反応装置2とは異なる構造を有する膜反応装置にて使用されてもよい。
 上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
 発明を詳細に描写して説明したが、既述の説明は例示的であって限定的なものではない。したがって、本発明の範囲を逸脱しない限り、多数の変形や態様が可能であるといえる。
 本発明の膜反応器は、触媒存在下における化学反応にて様々な原料物質から様々な反応物質を生成する膜反応装置等に利用可能である。
 1  分離膜複合体
 2  膜反応装置
 4  膜反応器
 11  支持体
 12  分離膜
 22  ハウジング
 41  触媒
 111a  第1セル
 S11~S15,S21~S23  ステップ

Claims (8)

  1.  膜反応器であって、
     分離膜および多孔質の支持体を備える分離膜複合体と、
     原料物質の化学反応を促進させる触媒と、
    を備え、
     前記支持体は、長手方向に延びる柱状であり、
     前記支持体には、長手方向の少なくとも一方の端部において開口するとともに内側面に前記分離膜が配置される成膜セルが設けられ、
     前記触媒は、前記分離膜複合体の前記成膜セル内に配置され、
     前記成膜セルの内径に対する前記触媒の平均粒径の割合は、0.75以上かつ1未満である。
  2.  請求項1に記載の膜反応器であって、
     前記成膜セルの内径に対する前記触媒の平均粒径の割合は、0.85以上かつ1未満である。
  3.  請求項1または2に記載の膜反応器であって、
     前記成膜セルの内径は、0.2mm以上かつ10mm以下である。
  4.  請求項1ないし3のいずれか1つに記載の膜反応器であって、
     前記成膜セルの長手方向に垂直な断面の形状は円形である。
  5.  請求項1ないし4のいずれか1つに記載の膜反応器であって、
     前記成膜セルは、長手方向の両方の端部において開口する。
  6.  請求項1ないし5のいずれか1つに記載の膜反応器であって、
     前記分離膜はゼオライト膜である。
  7.  請求項6に記載の膜反応器であって、
     前記ゼオライト膜を構成するゼオライトの最大員環数は8以下である。
  8.  膜反応装置の運転方法であって、
     前記膜反応装置は、
     膜反応器と、
     前記膜反応器を内部に収容するハウジングと、
    を備え、
     前記膜反応器は、
     分離膜および多孔質の支持体を備える分離膜複合体と、
     原料物質の化学反応を促進させる触媒と、
    を備え、
     前記支持体は、長手方向に延びる柱状であり、
     前記支持体には、長手方向の少なくとも一方の端部において開口するとともに内側面に前記分離膜が配置される成膜セルが設けられ、
     前記触媒は、前記分離膜複合体の前記成膜セル内に配置され、
     前記成膜セルの内径に対する前記触媒の平均粒径の割合は、0.75以上かつ1未満であり、
     前記膜反応装置の運転方法は、
     a)原料物質を前記分離膜複合体の前記成膜セルに供給し、150℃以上の環境下において前記原料物質を前記触媒存在下で化学反応させることにより反応物質を生成し、前記反応物質のうち高透過性物質を、前記分離膜を透過させることにより前記原料物質から分離する工程と、
     b)前記膜反応器を40℃以下に降温させる工程と、
    を備えることを特徴とする。
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