WO2023145568A1 - 流体センサ - Google Patents

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Abstract

駆動電圧が低く、且つ検出精度に優れた流体センサを提供する。本流体センサは、駆動電圧に応じて導体に電流が流れることにより発熱する発熱抵抗体と、発熱抵抗体の周囲に設けられ、発熱抵抗体周辺の温度を検出する温度検出体と、を有し、発熱抵抗体は、ヒータ部と、ヒータ部の周囲に設けられ、ヒータ部に接続する配線抵抗体と、を含み、ヒータ部は、導体が複数回折り返す折り返し構造を有し、電流が流れる方向と交差する方向に沿ったヒータ部における導体幅は、配線抵抗体の配線幅よりも狭い。

Description

流体センサ
 本発明は、流体センサに関する。
 従来、空気等の流体の流向や流速を検出する流体センサが知られている。流体センサは、空調機器における空気の流量制御や、自動車のエンジン内の空気の流量制御、さらには気象予測などにおける屋外の風向や風速の測定等において使用される。
 流体センサには、半導体基板の空洞部を覆って形成した電気絶縁膜の一方の面に発熱抵抗体を配置して空気流量を計測するものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、ヒータ等の発熱抵抗体には、ヒータ配線と、このヒータ配線を支持する基板とを備え、ヒータ配線は、複数の配線パターンを接続して形成されたものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3461469号公報 特許第3687724号公報
 流体センサでは、駆動電圧が低く、且つ検出精度に優れたものが求められている。
 本発明は、駆動電圧が低く、且つ検出精度に優れた流体センサを提供することを目的とする。
 本流体センサ(100)は、駆動電圧に応じて導体(10A)に電流が流れることにより発熱する発熱抵抗体(10)と、発熱抵抗体(10)の周囲に設けられ、発熱抵抗体(10)周辺の温度を検出する温度検出体(11)と、を有し、発熱抵抗体(10)は、ヒータ部(10x)と、ヒータ部(10x)の周囲に設けられ、ヒータ部(10x)に接続する配線抵抗体(103)と、を含み、ヒータ部(10x)は、導体(10A)が複数回折り返す折り返し構造を有し、電流が流れる方向と交差する方向に沿ったヒータ部(10x)における導体幅(L1、L2)は、配線抵抗体103の配線幅(L3)よりも狭い。
 なお、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、図示の態様に限定されるものではない。
 本発明によれば、駆動電圧が低く、且つ検出精度に優れた流体センサを提供できる。
実施形態に係る流体センサの構成を例示する平面図である。 図1のII-II切断線に沿った断面図である。 実施形態に係る流体センサの構成を例示するブロック図である。 図1における領域IVの拡大平面図である。 実施形態に係る発熱抵抗体の構成を例示する平面図である。 実施形態に係る発熱抵抗体周辺の温度分布を例示する第1図である。 実施形態に係る発熱抵抗体周辺の温度分布を例示する第2図である。 第1変形例に係る発熱抵抗体の構成を例示する平面図である。 第1変形例に係る発熱抵抗体周辺の温度分布を例示する第1図である。 第1変形例に係る発熱抵抗体周辺の温度分布を例示する第2図である。 第2変形例に係る発熱抵抗体の構成を例示する平面図である。 第3変形例に係る発熱抵抗体の構成を例示する平面図である。 第4変形例に係る流体センサの構成を例示する断面図である。 第5変形例に係る流体センサの構成を例示する断面図である。
 以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を適宜省略する。
 なお、以下に示す図において、実施形態に係る流体センサが有する実装基板の直交する2つの辺に平行な軸を、それぞれX軸及びY軸とし、X軸及びY軸に直交する方向をZ軸とする。
 X軸方向で矢印が向いている方向を+X方向、+X方向の反対方向を-X方向と表記し、Y軸方向で矢印が向いている方向を+Y方向、+Y方向の反対方向を-Y方向と表記し、Z軸方向で矢印が向いている方向を+Z方向、+Z方向の反対方向を-Z方向と表記する。但し、これらのことは流体センサの使用時における向きを制限するものではなく、流体センサの使用時における向きは任意である。
 [実施形態]
 <流体センサ100の構成例>
 図1から図4を参照して、実施形態に係る流体センサ100の構成について説明する。図1は、流体センサ100の構成を例示する平面図である。図2は、図1のII-II切断線に沿った断面図である。図3は、流体センサ100の構成を例示するブロック図である。
 図1から図3に示すように、流体センサ100は、センサチップ1と、実装基板2と、駆動回路3と、を有する。流体センサ100は、センサチップ1により、流量、流速、流向等の流体の流れを検出し、流体の流れに応じた信号(以下、センサ信号という)を出力するセンサである。
 センサチップ1は、樹脂などの接着部材を用いて実装基板2の+Z方向側に固着(いわゆるダイボンディング)されることにより実装される。実装基板2の平面形状は、略矩形状である。
 センサチップ1は、発熱抵抗体10と、温度検出体11と、第1接続端子121と、第1供給配線131と、第2接続端子122と、第2供給配線132と、信号端子123と、信号配線133と、半導体基板14と、薄膜構造体15と、絶縁部16と、を有する。
 図2に示すように、半導体基板14は、開口部14xを有する枠状のシリコン基板である。薄膜構造体15は、複数の絶縁膜が積層されたものであり、開口部14xを塞ぐように半導体基板14上に設けられている。薄膜構造体15における開口部14x上の領域を、メンブレン15tと称する。薄膜構造体15の厚みは0.5~5.0μm程度である。
 メンブレン15tは、開口部14x上に配置されており、半導体基板14と接していないため、熱容量が小さく、温度変化が生じやすい。メンブレン15tには、発熱抵抗体10と、複数の温度検出体11と、が設けられている。
 複数の温度検出体11は、発熱抵抗体10の-X方向側に設けられた温度検出体11uと、発熱抵抗体10の+X方向側に設けられた温度検出体11dと、を含む。例えば図2の矢印Fのように流体が流れている場合には、温度検出体11uは流れの上流側に位置し、温度検出体11dは流れの下流側に位置することになる。
 薄膜構造体15上には、発熱抵抗体10および温度検出体11上を覆うように絶縁部16が設けられている。絶縁部16は、酸化シリコン等を含んで構成される絶縁膜である。絶縁部16は薄膜構造体15上に積層形成されている。
 図1に示すように、発熱抵抗体10および温度検出体11は、平面視においてメンブレン15tの内側に形成されている。平面視におけるメンブレン15tの形状は略円形であるが、これに限らず矩形状または多角形状であってもよい。
 センサチップ1の上面側には、複数の第1接続端子121と、複数の第2接続端子122と、複数の信号端子123が形成されている。複数の第1接続端子121のそれぞれは、対となる複数の第1供給配線131および複数の第1基板側接続端子21を介して実装基板2に電気的に接続する。複数の第2接続端子122のそれぞれは、対となる複数の第2供給配線132および複数の第2基板側接続端子22を介して実装基板2に電気的に接続する。複数の信号端子123のそれぞれは、対となる複数の信号配線133および複数の基板側信号端子23を介して実装基板2に電気的に接続する。
 第1接続端子121、第2接続端子122、信号端子123、第1基板側接続端子21、第2基板側接続端子22および基板側信号端子23は、それぞれボンディングパッドである。第1供給配線131、第2供給配線132および信号配線133は、それぞれボンディングワイヤである。
 本実施形態では、第1接続端子121、第1供給配線131、第2接続端子122および第2供給配線132のそれぞれは、金(Au)材料を含んで構成されている。また、第1接続端子121、第1供給配線131、第2接続端子122および第2供給配線132のそれぞれは、流体センサ100の使用時に外気に露出する。
 図3において、発熱抵抗体10は合成抵抗値Rhの抵抗体、温度検出体11uは抵抗値Ruの抵抗体、温度検出体11dは抵抗値Rdの抵抗体である。発熱抵抗体10の合成抵抗値Rhは、1kΩ以下であることが好ましい。本実施形態では、合成抵抗値Rhは、一例として850Ωである。
 駆動回路3は、センサチップ1の駆動制御を行うとともに、センサチップ1からセンサ信号を受信して流体の流れを算出する集積回路素子である。駆動回路3は、実装基板2上に実装され、第1駆動電圧Vhを印加することにより発熱抵抗体10を駆動させ、第2駆動電圧VRを印加することにより温度検出体11を駆動させる。第1駆動電圧Vhは、発熱抵抗体の駆動電圧に対応する。また、駆動回路3は、センサチップ1から出力されるセンサ信号Vsの大きさや正負の関係に基づき、流量や流向を算出することもできる。
 駆動回路3は、第1供給配線131および第1接続端子121を介して、発熱抵抗体10に第1駆動電圧Vhを印加する。また駆動回路3は、第2供給配線132および第2接続端子122を介して、温度検出体11uおよび11dを含む複数の温度検出体11に第2駆動電圧VRを印加する。第1駆動電圧Vhおよび第2駆動電圧VRそれぞれは、0.9V以下であると好ましく、0.7以下であるとさらに好ましい。本実施形態では、第1駆動電圧Vhおよび第2駆動電圧VRは、一例としてそれぞれ0.7Vである。
 <センサチップ1の構成>
 図4および図5を参照して、センサチップ1の構成について詳細に説明する。図4は、図1における領域IVの拡大平面図である。図5は、流体センサ100が有する発熱抵抗体10の構成を例示する平面図である。
 図4において、発熱抵抗体10は、センサチップ1におけるメンブレン15tの中心に配置されている。複数の温度検出体11は、発熱抵抗体10の周囲に設けられている。具体的には、複数の温度検出体11は、発熱抵抗体10を中心として略点対称となる位置に配置されている。4つの温度検出体11のうち、2つの温度検出体11は、発熱抵抗体10を通るX軸の線上に配置されている。他の2つの温度検出体11は、発熱抵抗体10を通るY軸の線上に配置されている。つまり、温度検出体11は直交する2軸方向に沿って配置されている。
 また、センサチップ1には、発熱抵抗体10と第1接続端子121とを接続する導通線12が設けられている。導通線幅L0は、電流が導通線12を流れる方向と交差する方向における導通線12の幅である。
 各温度検出体11は、酸化バナジウム等を含んで構成された抵抗体である。
 X軸方向に沿って配置された2つの温度検出体11uおよび11dは、X軸方向に関する温度分布(温度差)を抵抗値の差として検出するために用いられる。Y軸方向に配列された2つの温度検出体11uおよび11dは、Y軸方向に関する温度分布(温度差)を抵抗値の差として検出するために用いられる。これらの温度検出体11は、第2接続端子122を介して外部に設けられた複数の基準抵抗と接続されてブリッジ回路を構成し、X軸方向及びY軸方向に関する温度差に対応するセンサ信号Vsを出力する。
 発熱抵抗体10は、白金(Pt)、ニクロム(NiCr)、ポリシリコン(p-Si)等を含む導体10Aから構成されている。
 発熱抵抗体10は、第1駆動電圧Vhに応じて導体10Aを電流が流れることにより発熱する。発熱抵抗体10は、発熱抵抗体10上に位置する流体を、自身の発熱によって絶縁部16を介して加熱し、発熱抵抗体10周辺にある流体に温度分布を生じさせる。
 発熱抵抗体10は、中心部101と、耳部102と、配線抵抗体103と、を含む。中心部101は、発熱抵抗体10の中央に設けられている。耳部102は、中心部101の周囲に設けられ、中心部101に接続している。配線抵抗体103は、耳部102の周囲に設けられ、耳部102に接続している。これらのうち、中心部101および耳部102は、ヒータ部10xを構成している。配線抵抗体103は、ヒータ部10xの周囲に設けられ、ヒータ部10xに接続している。
 図5に示すように、中心部101は、Y軸方向に沿って2つに分割されている。中心部101Aは、Y軸方向に沿って2つに分割された中心部101のうちの一方の部分であり、中心部101Bは他方の部分である。なお、中心部101は、Y軸方向に沿って2つに分割されているとしたが、分割された上下の中央付近を接続して1つの発熱抵抗体としてもよい。
 耳部102は、中心部101Aの一端に接続する耳部102Aと、中心部101Aの他端に接続する耳部102Bと、中心部101Bの一端に接続する耳部102Cと、中心部101Bの他端に接続する耳部102Dと、を含む。4つの耳部102A、102B、102Cおよび102Dは、X軸に対して略45度方向となる位置に配置されており、中心部101を中心にして略点対称に配置されている。
 発熱抵抗体10における中心部101および耳部102のそれぞれは、導体10Aが複数回折り返す折り返し構造を有する。
 中心部101における折り返し構造の折り返し回数は9回以下であり、耳部102における折り返し構造の折り返し回数は6回以下であることが好ましい。中心部101における折り返し回数の9回以下は、中心部101Aおよび101Bそれぞれにおける折り返し回数が9回以下であることを意味する。耳部102における折り返し回数の6回以下は、4つの耳部102A、102B、102Cおよび102Dそれぞれにおける折り返し回数が6回以下であることを意味する。本実施形態では、一例として、中心部101における折り返し回数は7回であり、耳部102における折り返し回数は4回である。
 第1導体幅L1は、中心部101に含まれる導体10AのX軸方向に沿った幅である。第1間隔S1は、中心部101に含まれる導体10A同士のX軸方向に沿った間隔である。第2導体幅L2は、耳部102に含まれる導体10AのX軸方向に沿った幅である。第2間隔S2は、耳部102に含まれる導体10A同士のX軸方向に沿った間隔である。X軸方向は、導体10Aを電流が流れる方向と交差する方向に対応する。
 配線幅L3は、配線抵抗体103を電流が流れる方向と交差する方向に沿った、配線抵抗体103の幅である。
 本実施形態では、一例として、第1導体幅L1は5.0μm、第1間隔S1は3.0μm、第2導体幅L2は5.4μm、第2間隔S2は3.0μm、配線幅L3は10.0μmである。つまり、第1導体幅L1および第2導体幅L2は、それぞれ配線幅L3よりも狭い。第1導体幅L1は第2導体幅L2よりも狭い。第1間隔S1は第1導体幅L1よりも狭く、第2間隔S2は第2導体幅L2よりも狭い。X軸方向に沿った中心部101および耳部102それぞれにおける導体10Aの幅は、3.0μm以上である。配線幅L3は導通線幅L0よりも広い。
 また、本実施形態では、中心部101、耳部102および配線抵抗体103における抵抗値の比は、およそ1.0:1.4:1.0である。
 <流体センサ100の動作例>
 流体センサ100の動作を簡単に説明する。
 まず、駆動回路3が発熱抵抗体10に第1駆動電圧Vhを印加することにより、発熱抵抗体10が発熱し、発熱抵抗体10周辺の流体が、絶縁部16を介して加熱される。この加熱により、発熱抵抗体10周辺の流体に温度分布が生じる。この温度分布は、流体の流れがない場合には発熱抵抗体10を中心として均等である。温度検出体11の抵抗値RuおよびRdはほぼ等しく、抵抗値の差はほぼゼロである。センサ信号Vsの出力電圧は、略VR/2となる。
 一方、例えば、図2に示した矢印Fの方向に流体が流れている場合には、温度分布には、流体の流れに応じた偏りが生じる。この場合には、各温度検出体11の抵抗値Ru、Rdは、温度分布の偏りに応じて変化する。この抵抗値の変化量を表すセンサ信号Vsがセンサチップ1から出力され、駆動回路3に入力される。駆動回路3は、入力されたセンサ信号Vsに基づいて流体または流量等を算出できる。
 <流体センサ100による温度分布例>
 流体センサ100による温度分布の一例について説明する。図6および図7は、発熱抵抗体10周辺の温度分布のシミュレーション結果を例示する図である。図6はX軸方向およびY軸方向に沿った温度分布を示し、図7は45度方向に沿った温度分布を示している。図6および図7とも流れがない状態での温度分布を示している。
 図6および図7において、横軸は、発熱抵抗体10を中心にした流体センサ100上での位置を表し、縦軸は温度を表す。-Aμmの位置Puに温度検出体11uの中心が配置され、Aμmの位置Pdに温度検出体11dの中心が配置される。グラフTx、TyおよびT45は、温度分布の目標値を表し、グラフDx、DyおよびD45は、流体センサ100により形成される温度分布を表す。
 温度分布の目標値は、例えば、様々な温度分布により行った流体の検出実験データに基づき、適正な検出結果を得やすい温度分布として予め定められたものである。流体センサ100により形成される温度分布が目標値である温度分布に近いほど、流体センサ100による検出精度が高いことを意味する。
 図6および図7に示すように、流体センサ100による温度分布は、温度分布の目標値T1およびT2にほぼ沿ったものとなった。X軸、Y軸および45度の各方向において、位置Puおよび位置Pdにおける流体センサ100による温度分布の目標値に対する差異は、温度の約2.0%程度であった。
 以上より、流体センサ100による温度分布は、X軸、Y軸および45度の各方向において目標値に近いものとなり、流体センサ100により優れた検出精度が得られることが分かった。
 比較のため、ヒータ部における導体幅を配線抵抗体の配線幅以上にしてシミュレーションを行ったところ、位置Puと位置Pdとの間よりも外側位置における配線抵抗体の温度上昇により、特に45度方向における温度が高くなり、目標値との差異が大きくなった。このような目標値との差異は、流向や流速等の流体特性の均一性に影響を与える。
 <流体センサ100の作用効果>
 次に、流体センサ100の作用効果について説明する。
 流体に腐食性の物質が含まれている環境下において、配線や接続端子を外気に露出させた流体センサを使用すると、配線や接続端子が腐食する場合がある。また、腐食を防止するためにエポキシ樹脂等の保護部材により配線や接続端子を覆うと、保護部材が流体の流れを阻害することにより、流体センサの検出精度が低下する場合がある。
 一方、保護部材を設ける代わりに、対候性に優れた金(Au)材料を配線や接続端子に使用すると、屋外、特に沿岸地域で流体センサを使用する際等に、海塩粒子の塩素(Cl)と金材料とが反応することによりイオンマイグレーション現象が発生し、配線や接続端子の短絡や断線が生じ、流体センサの安定性を確保できない場合がある。なお、流体センサの安定性とは、流体センサに含まれる配線や接続端子が短絡したり、断線したりすることなく、安定して動作する性能または性質をいう。
 本実施形態に係る流体センサ100では、第1接続端子121、第1供給配線131、第2接続端子122および第2供給配線132のそれぞれは金材料を含んで構成されている。また第1駆動電圧Vhおよび第2駆動電圧VRは、それぞれ0.7Vである。
 第1接続端子121、第1供給配線131、第2接続端子122および第2供給配線132のそれぞれを、金材料を含んで構成することにより、流体センサ100の対候性を向上させることができる。また、0.9V以下の電位差では金材料のイオンマイグレーション現象は生じにくいため、イオンマイグレーション現象による短絡または断線等を抑制できる。例えば、pHが7程度の海塩粒子を含んだ液体(海水)が金材料を含む配線や端子に付着した状態において、これらの配線や端子に0.9V以上の電圧が印加されると、塩化金(AuCl)や水酸化金I(AuOH)が析出し、短絡や断線が発生する場合がある。配線や端子に印加される電圧が0.9V以下では金(Au)の状態を維持できる。以上により、本実施形態では、安定性に優れた流体センサ100を提供できる。
 また、本実施形態では、第1接続端子121、第1供給配線131、第2接続端子122および第2供給配線132のそれぞれは、流体センサ100の使用時に外気に露出し、保護部材を設けないため、保護部材が流体の流れに与える影響をなくし、流体センサ100は優れた検出精度を得ることができる。
 また、本実施形態では、発熱抵抗体10の合成抵抗値Rh(発熱抵抗体は抵抗値)は1kΩ以下であり、例えば700~900Ω程度である。合成抵抗値Rhを低くすることにより、0.7Vの第1駆動電圧Vhにより発熱抵抗体10を駆動させた場合にも、大きい発熱量を得ることができる。
 また、本実施形態では、発熱抵抗体10に含まれる中心部101および耳部102は、それぞれ導体10Aが複数回折り返す折り返し構造を有するため、発熱抵抗体10を電流が流れる距離を長くできる。電流が流れる距離を長くすることにより、0.7Vの第1駆動電圧Vhにより発熱抵抗体10させた場合にも、大きい発熱量を得ることができる。
 また、本実施形態では、中心部101における第1導体幅L1(中心部における導体幅)および耳部102における第2導体幅L2(耳部における導体幅)は、それぞれ3.0μm以上である。これにより、中心部101および耳部102を流れる電流量が大きくできるため、0.7Vの第1駆動電圧Vhにより発熱抵抗体10させた場合にも、大きい発熱量を得ることができる。また、製造工程における発熱抵抗体10の加工精度を向上させ、発熱抵抗体10の加工ばらつきを、ウェハ面内において低減することができる。
 また、本実施形態では、中心部101の抵抗値と、耳部102の抵抗値と、配線抵抗体103の抵抗値との関係は、耳部102の抵抗値は、中心部101と配線抵抗体103の抵抗値よりも大きく、また、中心部101の抵抗値と配線抵抗体103の抵抗値は等しい。例えば、中心部101の抵抗値と、耳部102の抵抗値と、配線抵抗体103の抵抗値の比は1.0:1.4:1.0である。これにより、発熱抵抗体10により狙いの温度分布を形成しつつ、発熱抵抗体10の抵抗値を低くすることができる。また、耳部102の抵抗比率を下げて発熱量を大きくすることにより、配線抵抗体103での吸熱により検出精度が低下しやすい45度方向における流体の検出精度を向上させ、検出精度の方向依存性を低減することができる。
 また、本実施形態では、中心部101における折り返し構造の折り返し回数は9回以下、耳部102における折り返し構造の折り返し回数は7回以下である。これにより、発熱抵抗体10により狙いの温度分布を形成しつつ、発熱抵抗体10の抵抗値を低くすることができる。
 また、本実施形態では、ヒータ部10xは、導体10Aが複数回折り返す折り返し構造を有し、ヒータ部10xにおける第1導体幅L1および第2導体幅L2(ヒータ部における導体幅)のそれぞれは、配線抵抗体103の配線幅L3よりも狭い。この構成により、0.7Vといった低い第1駆動電圧Vhにより発熱抵抗体10を駆動させた場合にも、メンブレン中心部で、より大きい発熱量が得られ、流体による温度分布変化の検出感度が高くなるため、流体センサ100による検出精度が高くなる。また、配線抵抗体103が延伸する方向への放熱を抑制できるため、45度方向における流体センサ100の検出精度を高くすることができる。本実施形態では、配線抵抗体103が延伸する方向は、X軸に対して45度方向である。これらの結果、駆動電圧が低く、且つ検出精度に優れた流体センサを提供できる。
 また、本実施形態では、中心部101に含まれる導体10A同士の第1間隔S1(間隔)は、第1導体幅L1よりも狭く、且つ耳部102に含まれる導体10A同士の第2間隔S2(間隔)は、第2導体幅L2よりも狭い。この構成により、第1導体幅L1および第2導体幅L2を広くしつつ、中心部101および耳部102が大型化することを抑制できる。
 また、本実施形態では、第1導体幅L1は第2導体幅L2よりも狭い。これにより、中心部101の抵抗値が高くなるため、0.7Vの第1駆動電圧Vhにより発熱抵抗体10させた場合にも、中心部101の発熱量を大きくすることができる。
 また、本実施形態では、温度検出体11は、X軸方向およびY軸方向(直交する2軸方向)に沿って配置され、耳部102は、X軸方向およびY軸方向に対して45度方向に沿って配置されている。この構成により、導通線12での放熱により検出精度が低下しやすい45度方向における流体の検出精度を向上させ、検出精度の方向依存性を低減できる。
 また、耳部102を設けない構成では、X軸方向とY軸方向との間の方向への流速が速くなった場合等に、導通線12の放熱による温度低下により温度分布が非対称となり、X軸方向とY軸方向との間の方向における検出精度が低下する。耳部102を設けることにより、導通線12の方向の放熱を耳部102の発熱によって補い、X軸方向とY軸方向との間の方向における流体センサ100の検出精度低下を抑制できる。
 また、本実施形態では、中心部101から配線抵抗体103を4方向へ引き出すことによって検出精度の方向依存性を低減できる。本実施形態では、中心部101はY軸方向沿って2つに分割されている例を説明しているが、中心部101がX軸方向に沿って分割されても、また、中心部の分割を中央付近で接続されても、同様の効果が得られる。
 なお、流体センサ100における半導体基板14、薄膜構造体15、絶縁部16、信号端子123および信号配線133は必須の構成部ではなく、流体センサ100はこれらの構成部を有さなくても上記の作用効果を得ることができる。
 また、本実施形態では、第1駆動電圧Vhおよび第2駆動電圧VRがそれぞれ0.7Vである例を示したが、これに限定されず、第1駆動電圧Vhおよび第2駆動電圧VRがそれぞれ0.9V以下であれば、上記の作用効果が得られる。
 <変形例>
 実施形態に係る流体センサは、様々な変形が可能であるため、以下、各変形例について説明する。なお、以下に示す各変形例において、上述した実施形態と同一の構成部には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
 (第1変形例)
 図8は、第1変形例に係る流体センサ100aが有する発熱抵抗体10aの構成を例示する平面図である。図8に示すように、発熱抵抗体10aは、中心部101aと、耳部102aと、配線抵抗体103aと、を有する。発熱抵抗体10aの第1駆動電圧Vhは0.8Vである。
 中心部101aは、Y軸方向に沿って2つに分割されている。中心部101Aaは、Y軸方向に沿って2つに分割された中心部101aのうちの一方の部分であり、中心部101Baは他方の部分である。
 耳部102aは、中心部101Aaの一端に接続する耳部102Aaと、中心部101Aaの他端に接続する耳部102Baと、中心部101Baの一端に接続する耳部102Caと、中心部101Baの他端に接続する耳部102Daと、を含む。4つの耳部102Aa、102Ba、102Caおよび102Daは、X軸に対して略45度方向の位置に配置されており、中心部101aを中心にして略点対称に配置されている。
 第1導体幅L1aは、中心部101aに含まれる導体10AのX軸方向に沿った幅である。第1間隔S1aは、中心部101aに含まれる導体10A同士のX軸方向に沿った間隔である。第2導体幅L2aは、耳部102aに含まれる導体10AのX軸方向に沿った幅である。第2間隔S2aは、耳部102aに含まれる導体10A同士のX軸方向に沿った間隔である。配線幅L3aは、配線抵抗体103aを電流が流れる方向と交差する方向に沿った、配線抵抗体103aの幅である。
 本変形例では、一例として、第1導体幅L1aは5.0μm、第1間隔S1aは3.2μm、第2導体幅L2aは5.0μm、第2間隔S2aは3.2μm、配線幅L3aは8.0μmである。つまり、第1導体幅L1aおよび第2導体幅L2aは、それぞれ配線幅L3よりも狭い。第1導体幅L1aと第2導体幅L2aは略等しい。第1間隔S1は第1導体幅L1よりも狭く、第2間隔S2は第2導体幅L2よりも狭い。またX軸方向に沿った中心部101および耳部102それぞれにおける導体10Aの幅は、3.0μm以上である。
 また、本実施形態では、中心部101a、耳部102aおよび配線抵抗体103aにおける抵抗値の比は、およそ1.0:1.5:1.0である。
 上述した流体センサ100では、中心部101の第1導体幅L1が耳部102の第2導体幅L2よりも狭いのに対し、本変形例では、中心部101aの第1導体幅L1aは耳部102aの第2導体幅L2aと等しい点が相違する。また流体センサ100では、中心部101、耳部102および配線抵抗体103における抵抗値の比がおよそ1.0:1.4:1.0であるのに対し、本変形例では、中心部101a、耳部102aおよび配線抵抗体103aにおける抵抗値の比がおよそ1.0:1.5:1.0である点が相違する。さらに流体センサ100では、第1駆動電圧Vhおよび第2駆動電圧VRがそれぞれ0.7Vであるのに対し、本変形例では第1駆動電圧Vhおよび第2駆動電圧VRがそれぞれ0.8Vである点が相違する。
 図9は、発熱抵抗体10a周辺の温度分布を例示する第1図である。図10は、発熱抵抗体10a周辺の温度分布を例示する第2図である。図9の見方は図6と同様であり、図10の見方は図7と同様である。
 図9および図10に示すように、流体センサ100による温度分布は、温度分布の目標値T1およびT2にほぼ沿ったものとなった。X軸、Y軸および45度の各方向において、位置Puおよび位置Pdにおける流体センサ100による温度分布の目標値に対する差異は、温度の約2.0%程度であった。
 図10でも同様に、流体センサ100aによる温度分布は、温度分布の目標値にほぼ沿ったものとなった。位置Puでは、目標値は36.2℃、流体センサ100aによる温度は36.5℃となり、位置Pdでは、目標値は36.2℃、流体センサ100aによる温度は36.5℃となった。
 以上より、流体センサ100aによる温度分布は、X軸、Y軸および45度の各方向において目標値に近いものとなり、流体センサ100aにより優れた検出精度が得られることが分かった。
 流体センサ100との相違点において流体センサ100により得られる作用効果を除き、流体センサ100aにおいても、流体センサ100と同等の作用効果が得られる。
 (第2変形例)
 図11は、第2変形例に係る流体センサ100bが有する発熱抵抗体10bの構成を例示する平面図である。発熱抵抗体10bは、中心部101bと、配線抵抗体103bと、を有する。
 中心部101bは、Y軸方向に沿って2つに分割されている。中心部101Abは、Y軸方向に沿って2つに分割された中心部101bのうちの一方の部分であり、中心部101Bbは他方の部分である。
 上述した流体センサ100では、耳部102が設けられているのに対し、本変形例では、耳部が設けられていない点が主に相違する。
 流体センサ100との相違点において流体センサ100により得られる作用効果を除き、流体センサ100bにおいても、流体センサ100と同等の作用効果が得られる。
 (第3変形例)
 図12は、第3変形例に係る流体センサ100cが有する発熱抵抗体10cの構成を例示する断面図である。発熱抵抗体10cは、中心部101cと、配線抵抗体103cと、を有する。
 上述した流体センサ100では、耳部102が設けられており、また中心部101がY軸方向に沿って2つに分割されているのに対し、本変形例では、耳部が設けられておらず、また中心部101cが分割されていない点が主に相違する。
 流体センサ100との相違点において流体センサ100により得られる作用効果を除き、流体センサ100cにおいても、流体センサ100と同等の作用効果が得られる。
 (第4変形例)
 図13は、第4変形例に係る流体センサ100dの構成を例示する断面図である。図13の断面は、図1のII-II切断線を+X軸方向に延長した切断線に沿った断面を表している。図13に示すように、流体センサ100dは樹脂部材24を有する。
 流体センサ100dでは、発熱抵抗体10および温度検出体11は、実装基板2に対して所定の高さH1の高さに配置されている。実装基板2には、第1基板側接続端子21と、基板側配線30と、が実装されている。
 実装基板2、駆動回路3、第1供給配線131および第2供給配線132のそれぞれの一部は、樹脂部材24により覆われており、実装基板2に対する樹脂部材24の高さH2は、高さH1と同じ、もしくは高さH1よりも低い。なお、第1供給配線131および第2供給配線132は、側面視において重なっているため、図13では、符号を併記している。
 樹脂部材24は、エポキシ樹脂等の絶縁性を有するものである。樹脂部材24は、流動性を有する状態において、実装基板2、駆動回路3、第1供給配線131および第2供給配線132のそれぞれの一部を覆うように供給された後、固化することにより形成される。
 実装基板2、駆動回路3、第1供給配線131および第2供給配線132のそれぞれの一部を樹脂部材24により覆うことによって、これらが腐食することを防止できる。また、樹脂部材24の高さH2を高さH1と同じ、もしくは高さH1よりも低くすることにより、発熱抵抗体10周辺を流れる流体の流れを樹脂部材24が阻害しないため、流体センサ100dにおける検出精度を高く確保することができる。
 上記以外の作用効果は、流体センサ100と同様である。
 (第5変形例)
 図14は、第5変形例に係る流体センサ100eの構成を例示する断面図である。流体センサ100eは、センサチップ1eと、樹脂膜17と、を有する。センサチップ1eは、絶縁部16を有さない点が、センサチップ1に対して相違する。
 発熱抵抗体10、温度検出体11、第1供給配線131および第2供給配線132は、樹脂膜17により被覆されている。樹脂膜17は、エポキシ樹脂等の絶縁性を有する膜である。
 樹脂膜17は、流動性を有する状態において、発熱抵抗体10、温度検出体11、第1供給配線131および第2供給配線132を覆うように供給された後、固化することにより形成される。
 発熱抵抗体10、温度検出体11、第1供給配線131および第2供給配線132を樹脂膜17により被覆することにより、これらの腐食を抑制でき、安定性に優れた流体センサ100を提供できる。
 樹脂膜17が厚いほど腐食を抑制する性能は高くなるが、発熱抵抗体10周辺を流れる流体の流れを樹脂部材24が阻害する場合があるため、樹脂膜17の厚みは薄いことが好ましい。例えば樹脂膜17の厚みは、3.0μm以下であることが好ましい。
 樹脂膜17を設けた場合にも、流体センサを長期間使用すると、樹脂膜17内に水分や塩素等が浸み込んで、発熱抵抗体10、温度検出体11、第1供給配線131および第2供給配線132を劣化させる場合がある。この場合にも、上述した流体センサ100と同様の作用により、本変形例では、安定性に優れた流体センサ100eを提供できる。
 以上、本発明の好ましい実施の形態について詳説したが、本発明は、上述した実施の形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
 本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 駆動電圧に応じて発熱する導体からなる発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体の周囲に設けられ、前記発熱抵抗体周辺の温度を検出する温度検出体と、を有し、前記発熱抵抗体は、ヒータ部と、前記ヒータ部の周囲に設けられ、前記ヒータ部に接続する配線抵抗体と、を含み、前記ヒータ部は、前記導体が複数回折り返す折り返し構造を有し、前記ヒータ部における導体幅は、前記配線抵抗体の幅よりも狭い、流体センサである。
<2> 前記折り返し構造に含まれる前記導体同士の間隔は、前記ヒータ部における導体幅よりも狭い、前記<1>に記載の流体センサである。
<3> 前記導体同士の間隔は、電流が流れる方向と交差する方向に沿った間隔である、前記<2>に記載の流体センサである。
<4> 前記導体幅は、電流が流れる方向と交差する方向に沿った幅である、前記<1>から前記<3>のいずれか1つに記載の流体センサである。
<5> 前記ヒータ部は、前記ヒータ部の中央に設けられた中心部と、前記中心部の周囲に設けられ、前記中心部に接続する耳部と、を含み、前記中心部における導体幅は、前記耳部における導体幅よりも狭い、前記<1>から前記<4>のいずれか1つに記載の流体センサである。
<6> 前記耳部の抵抗値は、前記中心部の抵抗値および前記配線抵抗体の抵抗値よりも大きい、前記<5>に記載の流体センサである。
<7> 前記中心部の抵抗値と、前記耳部の抵抗値と、前記配線抵抗体の抵抗値と、の比は、1.0:1.4:1.0である、前記<5>または前記<6>に記載の流体センサである。
<8> 前記中心部における前記折り返し構造の折り返し回数は、9回以下であり、前記耳部における前記折り返し構造の折り返し回数は、6回以下である、前記<5>から前記<7>のいずれか1つに記載の流体センサである。
<9> 前記温度検出体は、直交する2軸方向に沿って配置され、前記耳部は、前記2軸方向に対して45度方向に沿って配置されている、前記<5>から前記<8>のいずれか1つに記載の流体センサである。
<10> 前記中心部は、前記2軸方向のうちのいずれか1軸方向に沿って2つに分割されている、前記<9>に記載の流体センサである。
<11> 前記駆動電圧は、0.9V以下である、前記<1>から前記<10>のいずれか1つに記載の流体センサである。
<12> 前記駆動電圧は、0.7V以下である、前記<1>から前記<11>のいずれか1つに記載の流体センサである。
<13> 前記ヒータ部における導体幅は、3μm以上である、前記<1>から前記<12>のいずれか1つに記載の流体センサである。
<14> 発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体の周囲に設けられ、前記発熱抵抗体周辺の温度を検出する温度検出体と、前記発熱抵抗体に接続する第1接続端子と、前記第1接続端子を介して前記発熱抵抗体に第1駆動電圧を供給する第1供給配線と、前記温度検出体に接続する第2接続端子と、前記第2接続端子を介して前記温度検出体に第2駆動電圧を供給する第2供給配線と、を有し、前記第1接続端子、前記第1供給配線、前記第2接続端子および前記第2供給配線のそれぞれは金材料を含んで構成され、前記第1駆動電圧および前記第2駆動電圧は、それぞれ0.9V以下である、流体センサである。
<15> 前記発熱抵抗体の抵抗値は、1kΩ以下である、前記<14>に記載の流体センサである。
<16> 前記発熱抵抗体は、前記発熱抵抗体の中央に設けられた中心部と、前記中心部の周囲に設けられ、前記中心部に接続する耳部と、前記耳部の周囲に設けられ、前記耳部に接続する配線抵抗体と、を含み、前記中心部および前記耳部のそれぞれは、前記第1駆動電圧に応じて電流が流れる導体が、複数回折り返す折り返し構造を有する、前記<14>または前記<15>に記載の流体センサである。
<17> 前記導体を電流が流れる方向と交差する方向に沿った、前記中心部および前記耳部それぞれにおける導体幅は、3.0μm以上である、前記<16>に記載の流体センサである。
<18> 前記耳部の抵抗値は、前記中心部の抵抗値および前記配線抵抗体の抵抗値よりも大きい、前記<16>または前記<17>に記載の流体センサである。
<19> 前記中心部の抵抗値と、前記耳部の抵抗値と、前記配線抵抗体の抵抗値と、の比は、1.0:1.4:1.0である、前記<16>から前記<18>のいずれか1つに記載の流体センサである。
<20>
 前記中心部における前記折り返し構造の折り返し回数は、9回以下であり、前記耳部における前記折り返し構造の折り返し回数は、6回以下である、前記<16>から前記<19>のいずれか1つに記載の流体センサである。
<21> 前記発熱抵抗体と前記第1接続端子とを接続する導通線を有し、電流が前記配線抵抗体を流れる方向と交差する方向における前記配線抵抗体の幅は、電流が前記導通線を流れる方向と交差する方向における前記導通線の幅よりも広い、前記<16>から前記<20>のいずれか1つに記載の流体センサである。
<22> 実装基板と、前記実装基板上に実装され、前記第1駆動電圧および前記第2駆動電圧を印加することにより、前記発熱抵抗体および前記温度検出体を駆動させる駆動回路と、を有し、前記発熱抵抗体および前記温度検出体は、前記実装基板に対して所定の高さに配置され、前記実装基板、前記駆動回路、前記第1供給配線および前記第2供給配線における少なくとも一部は、樹脂部材により覆われており、前記実装基板に対する前記樹脂部材の高さは、前記所定の高さよりも低い、前記<14>から前記<21>のいずれか1つに記載の流体センサである。
<23> 前記発熱抵抗体、前記温度検出体、前記第1供給配線、および前記第2供給配線の少なくとも一部は、樹脂膜により被覆されている、前記<14>から前記<22>のいずれか1つに記載の流体センサである。
 この出願は、2022年1月26日に日本国特許庁に出願された日本国特許出願第2022-010460号、2022年1月26日に日本国特許庁に出願された日本国特許出願第2022-010461号に基づいて、その優先権を主張するものであり、この日本国特許出願の全内容を含む。
1、1e・・・センサチップ、2・・・実装基板、3・・・駆動回路、10、10a、10b、10c・・・発熱抵抗体、10A・・・導体、10x・・・ヒータ部、11、11u、11d・・・温度検出体、12・・・導通線、14・・・半導体基板、14x・・・開口部、15・・・薄膜構造体、15t・・・メンブレン、16・・・絶縁部、17・・・樹脂膜、21・・・第1基板側接続端子、22・・・第2基板側接続端子、23・・・基板側信号端子、24・・・樹脂部材、30・・・基板側配線、100、100a~100e・・・流体センサ、101、101a、101b、101c、101A、101B、101Aa、101Ba・・・中心部、102、102a、102A、102B、102C、102D、102Aa、102Ba、102Ca、102Da・・・耳部、103、103a、103b、103c・・・配線抵抗体、121・・・第1接続端子、122・・・第2接続端子、123・・・信号端子、131・・・第1供給配線、132・・・第2供給配線、133・・・信号配線、F・・・矢印、Vh・・・第1駆動電圧、VR・・・第2駆動電圧、Vs・・・センサ信号、Rh・・・合成抵抗値、Ru、Rd・・・抵抗値、L0・・・導通線幅、L1、L1a・・・第1導体幅、L2、L2a・・・第2導体幅、L3、L3a・・・配線幅、S1、S1a・・・第1間隔、S2、S2a・・・第2間隔、Pu、Pd・・・位置、Dx、Dy、D45、Tx、Ty、T45・・・グラフ、H1、H2・・・高さ

Claims (23)

  1.  駆動電圧に応じて発熱する導体からなる発熱抵抗体と、
     前記発熱抵抗体の周囲に設けられ、前記発熱抵抗体周辺の温度を検出する温度検出体と、を有し、
     前記発熱抵抗体は、ヒータ部と、前記ヒータ部の周囲に設けられ、前記ヒータ部に接続する配線抵抗体と、を含み、
     前記ヒータ部は、前記導体が複数回折り返す折り返し構造を有し、
     前記ヒータ部における導体幅は、前記配線抵抗体の幅よりも狭い、流体センサ。
  2.  前記折り返し構造に含まれる前記導体同士の間隔は、前記ヒータ部における導体幅よりも狭い、請求項1に記載の流体センサ。
  3.  前記導体同士の間隔は、電流が流れる方向と交差する方向に沿った間隔である、請求項2に記載の流体センサ。
  4.  前記導体幅は、電流が流れる方向と交差する方向に沿った幅である、請求項1または請求項2に記載の流体センサ。
  5.  前記ヒータ部は、前記ヒータ部の中央に設けられた中心部と、前記中心部の周囲に設けられ、前記中心部に接続する耳部と、を含み、
     前記中心部における導体幅は、前記耳部における導体幅よりも狭い、請求項1または請求項2に記載の流体センサ。
  6.  前記耳部の抵抗値は、前記中心部の抵抗値および前記配線抵抗体の抵抗値よりも大きい、請求項5に記載の流体センサ。
  7.  前記中心部の抵抗値と、前記耳部の抵抗値と、前記配線抵抗体の抵抗値と、の比は、1.0:1.4:1.0である、請求項5または請求項6に記載の流体センサ。
  8.  前記中心部における前記折り返し構造の折り返し回数は、9回以下であり、
     前記耳部における前記折り返し構造の折り返し回数は、6回以下である、請求項5に記載の流体センサ。
  9.  前記温度検出体は、直交する2軸方向に沿って配置され、
     前記耳部は、前記2軸方向に対して45度方向に沿って配置されている、請求項5に記載の流体センサ。
  10.  前記中心部は、前記2軸方向のうちのいずれか1軸方向に沿って2つに分割されている、請求項9に記載の流体センサ。
  11.  前記駆動電圧は、0.9V以下である、請求項1または請求項2に記載の流体センサ。
  12.  前記駆動電圧は、0.7V以下である、請求項1または請求項2に記載の流体センサ。
  13.  前記ヒータ部における導体幅は、3μm以上である、請求項1または請求項2に記載の流体センサ。
  14.  発熱抵抗体と、
     前記発熱抵抗体の周囲に設けられ、前記発熱抵抗体周辺の温度を検出する温度検出体と、
     前記発熱抵抗体に接続する第1接続端子と、
     前記第1接続端子を介して前記発熱抵抗体に第1駆動電圧を供給する第1供給配線と、
     前記温度検出体に接続する第2接続端子と、
     前記第2接続端子を介して前記温度検出体に第2駆動電圧を供給する第2供給配線と、を有し、
     前記第1接続端子、前記第1供給配線、前記第2接続端子および前記第2供給配線のそれぞれは金材料を含んで構成され、
     前記第1駆動電圧および前記第2駆動電圧は、それぞれ0.9V以下である、流体センサ。
  15.  前記発熱抵抗体の抵抗値は、1kΩ以下である、請求項14に記載の流体センサ。
  16.  前記発熱抵抗体は、
     前記発熱抵抗体の中央に設けられた中心部と、
     前記中心部の周囲に設けられ、前記中心部に接続する耳部と、
     前記耳部の周囲に設けられ、前記耳部に接続する配線抵抗体と、を含み、
     前記中心部および前記耳部のそれぞれは、前記第1駆動電圧に応じて電流が流れる導体が、複数回折り返す折り返し構造を有する、請求項14または請求項15に記載の流体センサ。
  17.  前記導体を電流が流れる方向と交差する方向に沿った、前記中心部および前記耳部それぞれにおける導体幅は、3.0μm以上である、請求項16に記載の流体センサ。
  18. 前記耳部の抵抗値は、前記中心部の抵抗値および前記配線抵抗体の抵抗値よりも大きい、請求項16または請求項17に記載の流体センサ。
  19.  前記中心部の抵抗値と、前記耳部の抵抗値と、前記配線抵抗体の抵抗値と、の比は、1.0:1.4:1.0である、請求項16または請求項17に記載の流体センサ。
  20.  前記中心部における前記折り返し構造の折り返し回数は、9回以下であり、
     前記耳部における前記折り返し構造の折り返し回数は、6回以下である、請求項16または請求項17に記載の流体センサ。
  21.  前記発熱抵抗体と前記第1接続端子とを接続する導通線を有し、
     電流が前記配
    線抵抗体を流れる方向と交差する方向における前記配線抵抗体の幅は、電流が前記導通線を流れる方向と交差する方向における前記導通線の幅よりも広い、請求項16または請求項17に記載の流体センサ。
  22.  実装基板と、
     前記実装基板上に実装され、前記第1駆動電圧および前記第2駆動電圧を印加することにより、前記発熱抵抗体および前記温度検出体を駆動させる駆動回路と、を有し、
     前記発熱抵抗体および前記温度検出体は、前記実装基板に対して所定の高さに配置され、
     前記実装基板、前記駆動回路、前記第1供給配線および前記第2供給配線における少なくとも一部は、樹脂部材により覆われており、
     前記実装基板に対する前記樹脂部材の高さは、前記所定の高さよりも低い、請求項14または請求項15に記載の流体センサ。
  23.  前記発熱抵抗体、前記温度検出体、前記第1供給配線、および前記第2供給配線の少なくとも一部は、樹脂膜により被覆されている、請求項14または請求項15に記載の流体センサ。
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