JP5580140B2 - 熱式流量計の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱線を用いて流体の流量を計測する熱式流量計および熱式流量計の製造方法に関する。より詳細には、流体の流量の計測精度の向上を図ることができる熱式流量計および熱式流量計の製造方法に関するものである。
熱線を用いて流量を計測する熱式流量計が存在する。図19〜図21に示すように、従来の熱式流量計においては、センサ基板100の複数の電気回路用電極102,104,106,108,110,112(以下、「102〜112」と表記する)に印刷(実装)したはんだ114の上にセンサチップ116を搭載している。具体的には、センサ基板100の複数の電気回路用電極102〜112とセンサチップ116の複数の抵抗体用電極(熱線用電極)118,120,122,124,126,128とを、はんだ114により接合している。そして、センサ基板100とセンサチップ116との間における複数のはんだ114の間において、計測対象の流体を流すためのセンサ流路S0を形成している。なお、センサチップ116は、センサ基板100においてセラミック基板130に重ねて設けられた絶縁部132には接触していない。ここで、図19は従来の熱式流量計におけるセンサ基板100の平面図であり、図20は図19のE−E断面図であり、図21は図19のF−F断面図である。
このような従来の熱式流量計においてセンサ基板100にセンサチップ116を実装するために、センサ基板100の複数の電気回路用電極102〜112にはんだ114を印刷するときに、はんだ114の量が均一になるように調整するのは難しい。そのため、はんだ114の高さが一定でなくなり、センサ基板100とセンサチップ116との間で形成されるセンサ流路S0の高さh0が一定にならない。
ここで、図22〜図24は、はんだ114の高さとセンサ出力電圧の直線性との関係についての評価結果を示す。図22でははんだ114の高さをaとし、図23でははんだ114の高さをa+Δa1とし、図24でははんだ114の高さをa+Δa2としている(Δa1<Δa2)。ここで、センサ出力電圧とは、計測対象の流体の流量に対するセンサチップ116の出力電圧である。そして、センサ出力電圧の直線性とは、被計測対象の流体の流量に対するセンサ出力電圧について理想直線からどの程度外れているかを表すものであり、理想直線から外れていないほどセンサ出力電圧の直線性は良いといえる。
図22〜図24に示すように、はんだ114の高さが変化するとセンサ出力電圧の直線性は大きく変化する。例えば、流量6L/minにおいて、はんだ114の高さがaのときには直線性は約1%FS〜約6%FSである(図22参照)が、はんだ114の高さがa+Δa1のときには直線性は約4%FS〜約11%FSとなり(図23参照)、また、はんだ114の高さがa+Δa2のときには直線性は約10%FS〜約16%FSとなる(図24参照)。このように、はんだ114の高さが僅かに変化してセンサ流路S0の高さh0が変化するだけで、センサ出力電圧の直線性は大きく変化してしまう。そのため、はんだ114の高さのばらつきによりセンサ流路S0の高さh0が一定にならないと、センサ出力電圧の直線性が悪化してしまい、流体の流量の計測精度が低下してしまう。
ここで、特許文献1の熱式流量計では、センサチップ(測定チップ)をセンサ基板に実装する際にセンサチップをセンサ基板の絶縁部(オーバーコートガラスの部分)の表面に押し付けて、センサ流路の高さ(センサ基板からセンサチップまでの距離)を制限している。
特開2004−325335号公報
しかしながら、特許文献1の熱式流量計では、センサチップをセンサ基板の絶縁部に押し付けるので、センサ流路の高さが一定にならないおそれがある。そのため、センサ出力電圧の直線性が悪化して、流体の流量の計測精度が低下してしまう。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、流体の流量の計測精度の向上を図ることができる熱式流量計および熱式流量計の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、熱線と前記熱線に接続する熱線用電極とを備えるセンサチップと、前記熱線を用いた計測原理を行うための電気回路に接続する電気回路用電極と前記電気回路の電気的絶縁性を確保するための絶縁部とを備えるセンサ基板とを有する熱式流量計において、前記絶縁部は、前記電気回路用電極が設けられた領域の周囲に設けられ、前記センサチップが自重により前記絶縁部と接触した状態で前記熱線用電極と前記電気回路用電極とを電気的に接続していること、を特徴とする。
この態様によれば、センサチップが自重により絶縁部と接触した状態で熱線用電極と電気回路用電極とを電気的に接続しているので、絶縁部がセンサチップのストッパ(センサチップを止める役割を果たすこと)になって、センサ基板とセンサチップの配列方向におけるセンサチップの位置が決まる。そして、センサチップがその自重により絶縁部と接触している。そのため、接合部材の高さのバラツキによらず、センサ流路の高さが一定になる。したがって、センサ流路の大きさのバラツキが改善されるので、センサ出力電圧の直線性が良くなる。ゆえに、流体の流量の計測精度の向上を図ることができる。
上記の態様においては、前記センサチップにおける前記センサ基板側の面は四角形に形成され、前記センサ基板側の面の4つの角部が前記絶縁部と接触していること、が好ましい。
この態様によれば、センサチップにおけるセンサ基板側の面の4つの角部が絶縁部と接触しているので、センサチップは安定した状態で絶縁部と接触することになる。そのため、センサチップの位置が維持され、センサ流路の高さが一定の状態で維持される。したがって、センサ出力電圧の直線性が良い状態で安定するので、流体の流量の計測精度は高い状態で維持される。
上記課題を解決するためになされた本発明の他の態様は、熱線と前記熱線に接続する熱線用電極とを備えるセンサチップと、前記熱線を用いた計測原理を行うための電気回路に接続する電気回路用電極と前記電気回路の電気的絶縁性を確保するための絶縁部とを備えるセンサ基板とを有する熱式流量計の製造方法において、前記絶縁部を前記電気回路用電極が設けられた領域の周囲に設けておき、前記センサチップを自重により前記絶縁部と接触させながら前記熱線用電極と前記電気回路用電極とを電気的に接続すること、を特徴とする。
この態様によれば、センサチップを絶縁部と接触させながら抵抗体用電極と電気回路用電極とを電気的に接続するので、絶縁部がセンサチップのストッパ(センサチップを止める役割を果たすこと)になって、センサ基板とセンサチップの配列方向におけるセンサチップの位置を決めることができる。そして、センサチップをその自重により絶縁部と接触させる。そのため、接合部材の高さのバラツキによらず、センサ流路の高さが一定になる。したがって、センサ流路の大きさのバラツキが改善されるので、センサ出力電圧の直線性が良くなる。ゆえに、流体の流量の計測精度の向上を図ることができる。
上記の態様においては、前記センサチップにおける前記センサ基板側の面を四角形に形成しておき、前記センサ基板側の面の4つの角部を前記絶縁部と接触させること、が好ましい。
この態様によれば、センサチップの4つの角部を絶縁部と接触させるので、センサチップは安定した状態で絶縁部と接触することになる。そのため、センサチップの位置が維持され、センサ流路の高さが一定の状態で維持される。したがって、センサ出力電圧の直線性が良い状態で安定するので、流体の流量の計測精度は高い状態で維持される。
上記の態様においては、接合材料を前記絶縁部における前記センサチップを接触させる側の面の位置よりも突出させるようにして前記電気回路用電極に付与しておき、前記センサチップを自重により前記絶縁部と接触させながら前記熱線用電極と前記電気回路用電極とを前記接合材料により接合すること、が好ましい。
この態様によれば、接合材料を絶縁部におけるセンサチップを接触させる側の面の位置よりも突出させるようにして電気回路用電極に付与しておくので、電気回路用電極と抵抗体用電極とを接合部材により確実に電気的に接続しながら、センサ流路の高さを一定にすることができる。そのため、確実にセンサ出力電圧の直線性が良くなるので、確実に流体の流量の計測精度の向上を図ることができる。
本発明に係る熱式流量計および熱式流量計の製造方法によれば、流体の流量の計測精度の向上を図ることができる。
本実施例の熱式流量計の概略構成図である。 図1のA−A断面図である。 センサ基板の第1面側を示す平面図である。 センサ基板の正面図である。 センサ基板の第2面側を示す平面図である。 図5のB−B断面図である。 図5のC−C断面図である。 センサチップのセンサ基板側の面における平面図である。 定温度差回路の回路図である。 出力回路の回路図である。 従来の熱式流路計におけるはんだの部分を撮影した写真図である。 図11を模式化した図である。 本実施例の熱式流路計におけるはんだの部分を撮影した写真図である。 図13を模式化した図である。 はんだの高さ調整についての説明図である。 図15のD−D断面図である。 従来の熱式流量計におけるセンサ出力電圧の直線性についての評価結果を示す図である。 本実施例の熱式流量計におけるセンサ出力電圧の直線性についての評価結果を示す図である。 従来の熱式流量計におけるセンサ基板の平面図である。 図19のE−E断面図である。 図19のF−F断面図である。 流量に対するセンサ出力電圧の直線性を示す図である。 流量に対するセンサ出力電圧の直線性を示す図である。 流量に対するセンサ出力電圧の直線性を示す図である。
以下、本発明の熱式流量計を具体化した好適な実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。なお、熱式流量計の構造と作用について説明した後に、センサ基板へのセンサチップの実装に関して説明する。
〔熱式流量計の構造〕
図1は、本実施例の熱式流量計1の概略構成図である。図2は、図1のA−A断面図である。図1や図2に示すように、本実施例の熱式流量計1は、大別してボディ10とセンサ基板12とから構成されるものである。そして、ボディ10の上面に開口する流路空間14を塞ぐように、センサ基板12がシールパッキン16を介しボディ10に密着している。具体的には、センサ基板12は第1面18と第2面20とを備え、基板押さえ22をボディ10にネジで固定することにより第2面20をボディ10に密着させている。これにより、センサ流路S、およびセンサ流路Sに対するバイパス流路である主流路Mが形成されている。
ボディ10には、両端面に入口ポート24と出口ポート26とが形成されている。そして、入口ポート24からボディ中央に向かって入口流路28が形成され、同様に出口ポート26からボディ中央に向かって出口流路30が形成されている。
また、ボディ10の上部には、主流路Mおよびセンサ流路Sを形成するための流路空間14が形成されている。そして、流路空間14の下面の一部が入口流路28および出口流路30に連通している。
そして、この流路空間14の下面に、図1に示すように、メッシュ板34が配設されている。これにより、主流路Mと入口流路28との連通部にメッシュ部42が設けられることになる。このように、主流路Mと入口流路28との連通部にメッシュ部42を設けることにより、入口流路28に流れ込んだ被計測流体の入射角による計測出力への影響をほとんどなくすことができる。
図3はセンサ基板12の第1面18側を表す平面図であり、図4はセンサ基板12の正面図である。図3と図4に示すように、センサ基板12は、ベースとなるセラミック基板54に色々な電気素子などが設けられている。具体的には、センサ基板12の第1面18側には、ピンP1,P2,P3,P4,P5,P6を備える端子CS1,CS2,CS3,CS4,CS5,CS6と、チップ抵抗R1,R2,R3,R4と、が設けられている。そしてチップ抵抗R1〜R4と端子CS1,CS2,CS5,CS6とが電気的に接続されている。なお、端子CS1,CS2,CS3,CS4,CS5,CS6やチップ抵抗R1,R2,R3,R4は、後述する上流温度検出抵抗体Raや下流温度検出抵抗体Rbや発熱抵抗体Rhや流体温度検出抵抗体Rtを用いた計測原理を行うための電気回路を構成する。
図5は、センサチップ50を実装したセンサ基板12の第2面20側を示す平面図である。図6は、図5のB−B断面図である。図7は、図5のC−C断面図である。
図5〜図7に示すように、センサ基板12の第2面20側(ボディ10への装着面側)には、その中央部にはんだ56が印刷された複数の電気回路用電極58,60,62,64,66,68(以下、「58〜68」と表記する)が設けられている。電気回路用電極58〜68は、3つずつ対向する形で配置されている。また、電気回路用電極58〜68に接続する不図示の回路パターンは、その電気的絶縁性を確保するために、絶縁体によって形成される絶縁部70によって覆われている。この絶縁部70は、電気回路用電極58〜68が設けられた領域の周囲に設けられている。なお、絶縁体としては、オーバーコートガラスなどを使用する。また、電気回路用電極58〜68は、前記の不図示の回路パターンにより、センサ基板12の第1面18側に設けられた端子CS1,CS2,CS3,CS4,CS5,CS6(図3参照)と電気的に接続している。また、はんだ56は、本発明の「接合材料」の一例である。
ここで、図5〜図7に示すように、電気回路用電極58と電気回路用電極60との間、電気回路用電極62と電気回路用電極64との間、および電気回路用電極66と電気回路用電極68との間、を貫通する細長い空間は絶縁部70に覆われていない。そして、この細長い空間では、セラミック基板54の地肌面が露出した基板地肌部72が形成されている。つまり、この基板地肌部72に対してマスキングがされた状態で、絶縁部70が形成される。このため、基板地肌部72は、絶縁部70におけるセンサチップ50側の面71よりも低くなっている。すなわち、絶縁部70が流路形成部材となって、この基板地肌部72の上にセンサ流路Sが形成される。
次に、センサチップ50について説明する。本実施例では、センサチップ50は直方体に形成されている(図5〜図7参照)。なお、センサチップ50は立方体に形成されていてもよい。
図8は、センサチップ50のセンサ基板12側の面51(図6、図7参照)における平面図である。図8に示すように、センサチップ50のセンサ基板12側の面51は、四角形(長方形)に形成されている。このようなセンサチップ50は、シリコンチップ74に対して半導体マイクロマシニングの加工技術を実施したものである。この加工により、抵抗体用電極(熱線用電極)76,78,80,82,84,86(以下、「76〜86」と表記する)が設けられている。
このとき、上流温度検出抵抗体Ra(熱線)が、抵抗体用電極78,82から延設される。さらに、下流温度検出抵抗体Rb(熱線)が、抵抗体用電極82,86から延設される。さらにまた、発熱抵抗体Rh(熱線)が、上流温度検出抵抗体Raと下流温度検出抵抗体Rbとの間に、抵抗体用電極80,84から延設される。また、センサチップ50においては、センサ流路Sの順方向の上流側に流体温度検出抵抗体Rt(熱線)が、抵抗体用電極76,80から延設される。
そして、前記の図5〜図7に示すように、センサチップ50の抵抗体用電極76〜86を、センサ基板12の電気回路用電極58〜68のそれぞれと、ハンダリフローで接合することによって、センサチップ50をセンサ基板12に実装している。なお、センサ基板12へのセンサチップ50の実装に関する詳細については、後述する。
センサチップ50がセンサ基板12に実装されると、センサチップ50によって被計測流体の出入り口を残し基板地肌部72の中央部が塞がれる。そして、この状態のセンサ基板12をボディ10にシールパッキン16を介して密着させると、前記の図1に示すように、ボディ10の流路空間14において、センサ基板12とセンサチップ50との間に、センサ流路Sが形成される。
このようにして、センサチップ50がセンサ基板12に実装されると、センサチップ50に設けられた流体温度検出抵抗体Rt、上流温度検出抵抗体Ra、下流温度検出抵抗体Rb、および発熱抵抗体Rhは、センサチップ50の抵抗体用電極76〜86と、センサ基板12の電気回路用電極58〜68(図5参照)とを介して、センサ基板12の第1面18側に設けられた端子CS1〜CS6およびチップ抵抗R1〜R4(図3参照)に接続される。これにより、図9に示す定温度差回路と、図10に示す出力回路とが構成される。
ここで、図9に示す定温度差回路は、発熱抵抗体Rhを、流体温度検出抵抗体Rtで検出される流体温度と一定の温度差をもつように制御するための回路である。また、図10に示す出力回路は、上流温度検出抵抗体Raと下流温度検出抵抗体Rbとの温度差に相当する電圧値を出力するための回路である。この出力回路では、上流温度検出抵抗体Raと下流温度検出抵抗体Rbとが直列に接続され、定電圧Vcが印可されるようになっている。そして、上流温度検出抵抗体Raと下流温度検出抵抗体Rbとの中点電位Vout(センサ出力電圧)が測定信号として出力されるようになっている。
〔熱式流量計の作用〕
次に、本実施例の熱式流量計1の作用について説明する。熱式流量計1においては、前記の図1に示すように、入口ポート24を介して入口流路28へ流れ込んだ被測定流体(図1のF)は、流路空間14にて、主流路Mへ流れ込むもの(図1のF1)と、センサ流路Sへ流れ込むもの(図1のF2)とに分流される。そして、主流路Mおよびセンサ流路Sから流れ出した被測定流体は、合流して、出口流路30を介して出口ポート26からボディ10の外部に流れ出す(図1のF)。
そして、センサ流路Sを流れる被測定流体は、センサ流路Sに橋設された発熱抵抗体Rhから熱を奪う。そうすると、センサ基板12の第2面20側に設けられた電気回路(図9に示す定温度差回路)により、流体温度検出抵抗体Rtと発熱抵抗体Rhとが一定の温度差になるように制御される。
また、センサ基板12の第2面20側に設けられた電気回路(図10に示す出力回路)により、直列に接続され定電圧Vcが印可された上流温度検出抵抗体Raと下流温度検出抵抗体Rbとの中点電位Voutが測定信号(センサ出力電圧)として出力される。
〔センサ基板へのセンサチップの実装に関する説明〕
次に、本実施例の熱式流量計1におけるセンサ基板12へのセンサチップ50の実装に関して説明する。本実施例の熱式流量計1においては、前記の図5〜図7に示すように、センサチップ50の面51が絶縁部70の面71と接触した状態で、センサチップ50をセンサ基板12に実装している。
具体的には、センサチップ50がその自重により絶縁部70の面71と接触した状態で、抵抗体用電極76〜86と電気回路用電極58〜68とを電気的に接続することにより、センサチップ50をセンサ基板12に実装している。
さらに具体的には、センサチップ50のセンサ基板12側の面51の4つの角部に設けられた端部88,90,92,94(以下、「88〜94」と表記する)が、絶縁部70の面71と接触している。
ここで、絶縁部70の面71は、6つのはんだ56が設けられた領域の周囲を囲むように形成され、センサ流路Sに対応する位置では被計測流体の流れる方向に沿って左右方向(図5のX方向およびその逆方向)に後退するように形成されている。
このように、センサチップ50が絶縁部70の面71に接触しているので、絶縁部70がセンサチップ50のストッパ(センサチップ50を止める役割を果たすこと)になって、センサ基板12とセンサチップ50の配列方向(図6や図7のZ方向)におけるセンサチップ50の位置が決まる。そして、センサチップ50がその自重により絶縁部70の面71と接触している。そのため、はんだ56の高さのバラツキによらず、センサ流路Sの底面(センサ基板12の基板地肌部72の面)からセンサチップ50までの距離、すなわちセンサ流路Sの高さh(図7参照)が一定になる。例えば、センサ流路Sの高さhを0.01mm未満の誤差範囲内に収めることも可能である。したがって、センサ流路Sの大きさのバラツキが改善されるので、センサ出力電圧の直線性が良くなる。ゆえに、流体の流量の計測精度の向上を図ることができる。
また、従来の熱式流量計ではセンサ出力電圧の直線性が良くないので制御手段によりセンサ出力電圧の補正を行っていたが、本実施例の熱式流量計ではセンサ出力電圧の直線性が良いので制御手段によりセンサ出力電圧の補正を行わなくてもよい。そのため、本実施例の熱式流量計1によれば、測定したセンサ出力電圧の補正を行うための制御手段は不要となるので、簡易な構造で流体の流量を計測することができる。したがって、製造コストの低減を図ることができる。
また、センサチップ50の4つの端部88〜94が絶縁部70の面71と接触しているので、被計測対象の流体が流れる流れ方向(図5のX方向)、および、この流れ方向に直交する方向(図5のY方向)について、センサ流路Sの高さhが一定になる。また、センサチップ50は安定した状態で絶縁部70の面71と接触することになるので、センサチップ50の位置が維持され、センサ流路Sの高さhが一定の状態で維持される。そのため、センサ出力電圧の直線性が良い状態で安定するので、流体の流量の計測精度は高い状態で維持される。
また、センサ流路Sの高さhを出来るだけ小さくすることにより、さらにセンサ出力電圧の直線性が良くなるので、流体の流量の計測精度のさらなる向上を図ることができる。
次に、熱式流量計1の製造方法において、センサチップ50をセンサ基板12に実装する工程について説明する。
センサチップ50をセンサ基板12に実装する工程においては、まず、センサ基板12の電気回路用電極58〜68に対して、不図示のメタルマスクを用いてはんだ56を印刷する。このとき、はんだ56の高さを絶縁部70の高さよりも若干大きくしておく。具体的には、はんだ56を絶縁部70におけるセンサチップ50を接触させる側の面71の位置よりもセンサチップ50を実装させようとする方向(図6と図7のZ方向)に突出させるようにして電気回路用電極58〜68に印刷する。なお、はんだ56の高さは、メタルマスクの厚みによって管理する。
本実施例の熱式流量計1における電気回路用電極58〜68の幅(図14のY方向の幅)は、従来の熱式流路計における電気回路用電極102〜112の幅(図12のY方向の幅)よりも大きくしておく。より具体的には、例えば、図14のY方向について、電気回路用電極58〜68の幅がはんだ56の幅の約2倍になるようにする。なお、図11は従来の熱式流路計におけるはんだ114の部分を撮影した写真図であり、図12は図11を模式化した図である。また、図13は本実施例の熱式流路計1におけるはんだ56の部分を撮影した写真図であり、図14は図13を模式化した図である。
次に、センサチップ50をその自重により絶縁部70の面71に接触させながら、抵抗体用電極76〜86と電気回路用電極58〜68とをはんだ56により接合する。これにより、センサチップ50の自重によって、はんだ56は縦横方向に拡がってその高さが絶縁部70の高さと等しくなり、センサチップ50の4つの端部88〜94が絶縁部70の面71と接触する。
以上のようにして、センサチップ50をセンサ基板12に実装する。
このように、センサチップ50を絶縁部70の面71と接触させながら抵抗体用電極76〜86と電気回路用電極58〜68とをはんだ56により接合するので、絶縁部70がストッパになって、センサ基板12とセンサチップ50の配列方向(図6や図7のZ方向)におけるセンサチップ50の位置を決めることができる。そして、センサチップ50をその自重により絶縁部70の面71と接触させる。そのため、はんだ56の高さのバラツキによらず、センサ流路Sの底面(センサ基板12の基板地肌部72の面)からセンサチップ50までの距離、すなわちセンサ流路Sの高さh(図7参照)が一定になる。したがって、センサ流路Sの大きさのバラツキが改善されるので、センサ出力電圧の直線性が良くなる。ゆえに、流体の流量の計測精度の向上を図ることができる。
また、センサ流路Sの高さhを従来の熱式流量計におけるセンサ流路S0の高さh0よりも小さくすることにより、さらにセンサ出力電圧の直線性が良くなるので、流体の流量の計測精度のさらなる向上を図ることができる。
また、センサチップ50の4つの端部88〜94を絶縁部70の面71と接触させるので、被計測対象の流体が流れる流れ方向(図5のX方向)、および、この流れ方向に直交する方向(図5のY方向)について、センサ流路Sの高さhが一定になる。また、センサチップ50は安定した状態で絶縁部70の面71と接触することになるので、センサチップ50の位置が維持され、センサ流路Sの高さhが一定の状態で維持される。そのため、センサ出力電圧の直線性が良い状態で安定するので、流体の流量の計測精度は高い状態で維持される。
また、はんだ56を絶縁部70におけるセンサチップ50を接触させる側の面71の位置よりも突出させるようにして電気回路用電極58〜68に印刷しておく。そして、センサチップ50を自重で絶縁部70の面に接触させた時に余分なはんだ56は、電気回路用電極58〜68の逃げ部69(図15の斜線部参照、図16参照)に流れ込む。このように、余分なはんだ56を逃げ部69に逃がすことにより、はんだ56の高さを調整することができる。そのため、電気回路用電極58〜68と抵抗体用電極76〜86とをはんだ56により確実に電気的に接続しながら、センサ流路Sの高さhを一定にすることができる。したがって、確実にセンサ出力電圧の直線性が良くなるので、確実に流体の流量の計測精度の向上を図ることができる。
また、センサ基板12にセンサチップ50を実装するときにはんだ56を逃がす逃げ部69を確保してあるので、はんだ56がセンサチップ50からはみ出ないことから、はんだボールなどの異物の発生を防ぐことができる。
次に、このようにセンサ基板12にセンサチップ50を実装した本実施例の熱式流量計1において、センサ出力電圧の直線性についての評価結果について説明する。図17は、従来の熱式流量計におけるセンサ出力電圧の直線性についての評価結果を示す図である。また、図18は、本実施例の熱式流量計1におけるセンサ出力電圧の直線性についての評価結果を示す図である。図17と図18においては、横軸を計測対象の流体の流量を調整するMFC(マスフローコントローラ)の出力(単位:%)とし、縦軸をセンサ出力電圧の直線性(単位:%FS)としている。なお、本実施例の熱式流量計1におけるセンサチップ50の高さhは、従来の熱式流量計におけるセンサチップの高さよりも数十μm低い。また、MFCの出力が100%のときの流量は、10L/minとした。
図17に示すように、従来の熱式流量計におけるセンサ出力電圧の直線性は、0%FS〜約17%FSであった。これに対して、図18に示すように、本実施例の熱式流量計1におけるセンサ出力電圧の直線性は、約−0.4%FS〜約6%FSであった。例えば、MFCの出力が50%のときにおいて、従来の熱式流量計におけるセンサ出力電圧の直線性は約17%FSであるが、本実施例の熱式流量計1におけるセンサ出力電圧の直線性は約6%であった。
このように、センサ出力電圧の直線性は、従来の熱式流量計よりも本実施例の熱式流量計1のほうが良い結果を得ることができたことが分かった。
〔本実施例の効果〕
以上のように、本実施例の熱式流量計1によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施例の熱式流量計1によれば、センサチップ50が自重により絶縁部70の面71と接触した状態で抵抗体用電極76〜86と電気回路用電極58〜68とを電気的に接続しているので、センサ流路Sの高さhが一定となり、センサ流路Sの大きさが一定となる。そのため、センサ出力電圧の直線性が向上する。したがって、流体の流量の計測精度の向上を図ることができる。
また、センサチップ50におけるセンサ基板12側の面51の4つの端部88〜94が絶縁部70の面71と接触しているので、被計測対象の流体が流れる流れ方向、および、この流れ方向に直交する方向について、センサ流路Sの高さhが一定になる。また、センサチップ50は安定した状態で絶縁部70の面71と接触することになるので、センサチップ50の位置が維持され、センサ流路Sの高さhが一定の状態で維持される。そのため、センサ出力電圧の直線性が良い状態で安定するので、流体の流量の計測精度は高い状態で維持される。
また、はんだ56を絶縁部70におけるセンサチップ50を接触させる側の面71の位置よりも突出させるようにして電気回路用電極58〜68に印刷し、センサチップ50を自重により絶縁部70の面71と接触させながら抵抗体用電極76〜86と電気回路用電極58〜68とをはんだ56により接合するので、電気回路用電極58〜68と抵抗体用電極76〜86とをはんだ56により確実に電気的に接続しながら、センサ流路Sの高さhを一定にすることができる。そのため、確実にセンサ出力電圧の直線性が良くなるので、確実に流体の流量の計測精度の向上を図ることができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
1 熱式流量計
10 ボディ
12 センサ基板
14 流路空間
50 センサチップ
51 面
54 セラミック基板
56 はんだ
58 電気回路用電極
60 電気回路用電極
62 電気回路用電極
64 電気回路用電極
66 電気回路用電極
68 電気回路用電極
69 逃げ部
70 絶縁部
71 面
72 基板地肌部
74 シリコンチップ
76 抵抗体用電極(熱線用電極)
78 抵抗体用電極(熱線用電極)
80 抵抗体用電極(熱線用電極)
82 抵抗体用電極(熱線用電極)
84 抵抗体用電極(熱線用電極)
86 抵抗体用電極(熱線用電極)
88 端部
90 端部
92 端部
94 端部
S センサ流路
M 主流路
h 高さ

Claims (1)

  1. 熱線と前記熱線に接続する熱線用電極とを備えるセンサチップと、前記熱線を用いた計測原理を行うための電気回路に接続する電気回路用電極と前記電気回路の電気的絶縁性を確保するための絶縁部とを備えるセンサ基板とを有する熱式流量計の製造方法において、
    前記絶縁部を前記電気回路用電極が設けられた領域の周囲に設けておき、
    前記センサチップを自重により前記絶縁部と接触させながら前記熱線用電極と前記電気回路用電極とを電気的に接続すること、
    前記センサチップにおける前記センサ基板側の面を四角形に形成しておき、
    前記センサ基板側の面の4つの角部を前記絶縁部と接触させることにより、前記センサ基板と前記センサチップとの間に形成されたセンサ流路の高さを一定とすること、
    接合材料を前記絶縁部における前記センサチップを接触させる側の面の位置よりも突出させるようにして前記電気回路用電極に付与して逃げ部を形成し、
    前記センサチップを自重により前記絶縁部と接触させながら前記熱線用電極と前記電気回路用電極とを前記接合材料により接合するときに、余分な前記接合材料は、前記逃げ部に流れ込むこと、
    を特徴とする熱式流量計の製造方法。
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