WO2023132305A1 - 圧縮機 - Google Patents

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WO2023132305A1
WO2023132305A1 PCT/JP2022/048230 JP2022048230W WO2023132305A1 WO 2023132305 A1 WO2023132305 A1 WO 2023132305A1 JP 2022048230 W JP2022048230 W JP 2022048230W WO 2023132305 A1 WO2023132305 A1 WO 2023132305A1
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孝幸 桑原
雅樹 河嵜
浩了 柴原
俊志 吉廣
圭史 三俣
寛才 佐藤
恵太 北口
友貴 一瀬
慶 藤本
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三菱重工サーマルシステムズ株式会社
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    • F04C29/02Lubrication; Lubricant separation

Abstract

加工時や組立時のコストを低減することを目的とする。圧縮機は、外殻を為すハウジング11と、旋回運動する旋回スクロール13と、端板12a及び端板12aの一面に立設する壁体12bを有しハウジング11に対して固定される固定スクロール12と、を有し、ハウジング11の内部に設けられ、潤滑油を含む冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構10と、端板12aの他面12aaと面接触するハウジング11の蓋部11bと、スクロール圧縮機構10で圧縮された冷媒から潤滑油を分離するオイルセパレータ29と、オイルセパレータ29で分離された潤滑油を貯留する油貯め室24と、を備えている。端板12aの他面12aaには、油貯め室24から排出された潤滑油が流通する潤滑油溝が形成されている。

Description

圧縮機
 本開示は、圧縮機に関するものである。
 空気調和機等に設けられる圧縮機として、冷媒とこの冷媒に含まれた潤滑油とを分離するオイルセパレータを備えた圧縮機が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2005-240676号公報
 一般的に、オイルセパレータを備えた圧縮機は、分離した潤滑油を一時的に高圧領域に設けられた貯油室に貯留する。このような圧縮機では、高圧領域に設けられた貯油室に貯留された潤滑油を相対的に圧力の低い低圧領域へ導く際に、減圧機構によって潤滑油を減圧している。減圧機構の例として、例えば、ピンに螺旋状に形成された細い溝や、ガスケット等に形成された細い溝等が挙げられる。しかしながら、ピンに螺旋状の溝を形成する場合には、加工が難しく、加工工程が煩雑化する可能性があった。また、ガスケットに溝を形成する場合には、加工の難しさに加え、ガスケットの組付け時にガスケットの変形をチェックする必要があることから、組立工程も煩雑化する可能性があった。このため、加工時や組立時のコストの増大を招来する可能性があった。
 また、特許文献1に記載の圧縮機のように、固定スクロールの端板の周面に減圧機構としての溝を形成した場合には、その溝へ油を導くための穴や溝を軸方向に追加する必要があることから、加工工程が煩雑化する可能性があった。また、軸方向に穴を追加する場合には、その穴と周面の溝とを連通させるために、周面の溝を深く加工する必要があった。したがって、加工時のコストの増大を招来する可能性があった。
 本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、加工時や組立時のコストを低減することができる圧縮機を提供することを目的とする。
 上記課題を解決するために、本開示の圧縮機は以下の手段を採用する。
 本開示の一態様に係る圧縮機は、外殻を為す筐体と、旋回運動する旋回スクロールと、端板及び前記端板の一面に立設する壁体を有し前記筐体に対して固定される固定スクロールと、を有し、前記筐体の内部に設けられ、潤滑油を含む冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構と、前記端板の他面と面接触する接触部と、前記スクロール圧縮機構で圧縮された前記冷媒から前記潤滑油を分離する分離部と、前記分離部で分離された前記潤滑油を貯留する貯留部と、を備え、前記端板の前記他面には、前記貯留部から排出された前記潤滑油が流通する油溝が形成されている。
 本開示によれば、加工時や組立時のコストを低減することができる。
本開示の実施形態に係るスクロール圧縮機の要部を示した縦断面図である。 図1に示すスクロール圧縮機を分解した図である。 図2のA方向矢視図である。 図2のB方向矢視図である。 本開示の第1実施形態に係るスクロール圧縮機に形成された油溝の断面図である。 本開示の第1実施形態の変形例に係る油溝を示す図である。 図6のVII-VII矢視断面図である。 本開示の第1実施形態の変形例に係る油溝を示す図である。 本開示の第2実施形態に係るスクロール圧縮機の蓋部を本体部側から見た図である。 本開示の第2実施形態に係るスクロール圧縮機の油溝及び位置決めピンを示す図である。
 以下に、本開示に係る圧縮機の一実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
 以下に、本開示の第1実施形態について、図1から図8を参照して説明する。
 本実施形態に係る圧縮機は、スクロール圧縮機であって、例えば、空気調和機に適用される。
 スクロール圧縮機(圧縮機)1は、図1及び図2に示すように、外殻を為すハウジング(筐体)11を備えている。ハウジング11の内部には、ミスト状の潤滑油を含有する冷媒が充填されている。ハウジング11は、円筒状の本体部11aと、本体部11aの一端側の開口を閉鎖する蓋部11bと、を備えている。本体部11aと蓋部11bとは、ボルト等で固定されている。蓋部11bは、後述する固定スクロール12の端板12aと面接触する外周部と、後述する吐出キャビティ23等が形成される外周部から凹む中央部と、を有している。
 本実施形態のスクロール圧縮機1は、蓋部11bと固定スクロール12との間には、ガスケット等は設けられていない。すなわち、固定スクロール12と、蓋部11bの外周部の固定スクロール12側の面(以下、「接触面11ba」と称する。)と、が直接接触している。また、本体部11aと蓋部11bとの間にはガスケット(図示省略)が設けられている。すなわち、蓋部11bと本体部11aとは、ガスケットを挟んでいる。
 ハウジング11の内部には、固定スクロール12及び旋回スクロール13を有するスクロール圧縮機構10が設けられている。スクロール圧縮機構10は、冷媒を圧縮する。
 固定スクロール12は、例えば、金属材料で形成されている。固定スクロール12は、円板状の端板12aと、端板12aの一側の面に立設する渦巻き状の壁体12bと、を有している。固定スクロール12は、ハウジング11の本体部11aと蓋部11bに挟まれて固定されている。旋回スクロール13は、例えば、金属材料で形成されている。旋回スクロール13は、固定スクロール12と同様に、円板状の端板13aと、端板13aの一側の面に立設する渦巻き状の壁体13bと、を有している。旋回スクロール13は、固定スクロール12に対して、公転旋回半径だけ偏心しかつ180゜だけ位相をずらした状態で設けられている。また、固定スクロール12と旋回スクロール13とは、壁体12b,13b同士が噛み合うように配置されている。各壁体12b,13b同士の間に圧縮室が形成されている。
 固定スクロール12の端板12aの他側の面(以下、「他面12aa」と称する。)は、蓋部11bの外周部と面接触している。
 また、スクロール圧縮機1は、旋回スクロール13側の端部にクランク軸を有する主軸(図示省略)を備えている。主軸は、複数の軸受によって回転自在にハウジング11に支持されている。主軸の長手方向の一端にはモータが接続されていて、モータの駆動力によって回転する。
 また、主軸の長手方向の他端には、旋回スクロール13が固定されている。詳細には、旋回スクロール13の端板13aの他端面の中央にボス部(図示省略)が設けられており、このボス部にクランク軸の偏心部が軸受(図示省略)及びドライブブッシュ(図示省略)を介して回動自在に収容されている。これにより、旋回スクロール13は、主軸を回転させることによって公転旋回運動するようになっている。また、ドライブブッシュには、バランスウェイト(図示省略)が取り付けられている。
 固定スクロール12の端板12aの中央には圧縮室から高圧の冷媒を吐出する吐出ポート21が設けられている。また、ハウジング11の蓋部11bと固定スクロール12の端板12aの他面12aaとの間には、吐出キャビティ23が形成されている。吐出キャビティ23は、蓋部11bに設けられた凹部と、端板12aの他面12aaとによって区画されている。
 スクロール圧縮機1は、主軸を回転させることで旋回スクロール13を公転旋回運動させる。これにより、圧縮室が中央部に向かうにしたがって容積を徐々に減少させるので、圧縮室に流入した冷媒は中央部に移動するとともに圧縮され吐出ポート21を介して吐出キャビティ23へ吐出される。
 スクロール圧縮機1は、図1から図3に示すように、吐出キャビティ23から冷媒が導かれるオイルセパレータ(分離部)を備えている。オイルセパレータ29は、長尺状の筒体である。オイルセパレータ29は、蓋部11bの内部に収容されている。オイルセパレータ29の内部に導かれた冷媒は、旋回流となり、遠心分離によって潤滑油が分離される。このように、オイルセパレータ29は、吐出キャビティ23から導かれた冷媒から潤滑油を分離する。オイルセパレータ29で分離された潤滑油は、オイルセパレータ29の下端部に接続された潤滑油流路25を介して、油貯め室(貯留部)24へ導かれる。潤滑油流路25の途中位置には、フィルタ26が設けられている。フィルタ26は、潤滑油に含まれるごみ等の不純物を捕集する。
 吐出キャビティ23の下方には、オイルセパレータ29により分離された潤滑油を一時的に貯留する油貯め室(貯留部)24が設けられている。油貯め室24は、蓋部11bに設けられた凹部と、端板12aの他面12aaとによって区画されている。
 油貯め室24に貯められた潤滑油は、蓋部11bに設けられた高圧側油戻し流路(入口流路)27を介して、後述する端板12aの他面12aaに形成された潤滑油溝(油溝)30(図4参照)へ導かれる。高圧側油戻し流路27は、斜め下方へ延在する傾斜部27aと、傾斜部27aから屈曲して略水平に延在する水平部27bとを有している。高圧側油戻し流路27は、傾斜部27aと水平部27bとが為す角度が鋭角となるように屈曲している。
 潤滑油溝30を流通した潤滑油は、固定スクロール12の最も外周側の壁体12bの内部に形成された低圧側油戻し流路(出口流路)32へ導かれる。低圧側油戻し流路32を流通した潤滑油は、旋回スクロール13側の空間に戻され、各種軸受やドライブブッシュ等の駆動機構の潤滑に用いられる。固定スクロール12の端板12aの他面12aaには、Oリング溝34が形成されている。Oリング溝34にはOリング35が収容されている。Oリング35は、吐出キャビティ23内の高圧の冷媒が低圧側油戻し流路32側へ移動しないように、高圧領域の冷媒をシールしている。
 次に、固定スクロール12の端板12aの他面12aaに形成された潤滑油溝30の詳細について、図4及び図5を用いて説明する。
 潤滑油溝30は、図4に示すように、固定スクロール12の端板12aの他面12aaに形成されている。具体的には、他面12aaの外周部に形成されている。潤滑油溝30は、端板12aの外周縁に沿って全周に亘って延在している。すなわち、潤滑油溝30は、端板12aの他面12aaを平面視した際に円環形状を為している。また、潤滑油溝30は、Oリング溝34よりも半径方向の外側に設けられている。潤滑油溝30の幅(半径方向の長さ)は、Oリング溝34の幅よりも短い。
 また、他面12aaは、蓋部11bの接触面11baと面接触している。このため、潤滑油溝30の上方は蓋部11bによって閉鎖されている。すなわち、潤滑油溝30と蓋部11bとによって、潤滑油が流通する流路を区画している。
 潤滑油溝30の下端には、高圧側油戻し流路27の下流端27cが接続されている。また、潤滑油溝30の上端には、低圧側油戻し流路32の上流端32aが接続されている。なお、潤滑油溝30と、高圧側油戻し流路27の下流端27c及び/又は低圧側油戻し流路32の上流端32aとの半径方向の位置が一致していない場合には、潤滑油溝30と、高圧側油戻し流路27の下流端27c及び/又は低圧側油戻し流路32の上流端32aとを繋ぐ接続部を形成してもよい。接続部は、例えば、端板12aの他面12aaに形成されるザグリ部(平面視で円形状の凹部)であってもよい。このように接続部をザグリ部とすることで、端板12aの他面12aaに基準穴等を加工する際に基準穴を形成する装置を用いて接続部(ザグリ部)も形成することができる。したがって、接続部を容易に形成することができる。
 本実施形態では、高圧側油戻し流路27の下流端27c及び低圧側油戻し流路32の上流端32aが、潤滑油溝30よりも半径方向の外側に位置しているので、潤滑油溝30と高圧側油戻し流路27の下流端27cとを繋ぐ上流側ザグリ部30aと、潤滑油溝30と低圧側油戻し流路32の上流端32aとを繋ぐ下流側ザグリ部30bとを設けている。このように、ザグリ部(接続部)を設けることで、潤滑油溝30と、高圧側油戻し流路27の下流端27c及び/又は低圧側油戻し流路32の上流端32aとの半径方向の位置とを一致させる必要がなくなる。これにより、高圧側油戻し流路27の下流端27c及び/又は低圧側油戻し流路32の上流端32aのレイアウトの自由度を向上させることができる。
 潤滑油溝30は、図5に示すように、長手方向の断面(流路断面)の形状が、略三角形状とされている。具体的には、潤滑油溝30の底面となる三角形の頂点部分が湾曲している。この湾曲する頂点部分は、曲率半径Rが0.4mm以上とされている。
 潤滑油溝30は、旋盤加工で形成される。また、潤滑油溝30は、端板12aの他面12aaにOリング溝34等を旋盤加工で形成する際に、同じタイミングで形成される。
 次に、本実施形態に係るスクロール圧縮機1における冷媒及び潤滑油の流れの一部について説明する。
 スクロール圧縮機1は、作動時に吐出ポート21から高圧の冷媒が吐出キャビティ23に吐出される。吐出キャビティ23に吐出された冷媒にはミスト状の潤滑油が混入している。吐出キャビティ23に吐出された冷媒は、冷媒流路22を介してオイルセパレータ29へ導かれる。冷媒流路22は、冷媒が旋回流となるように設置しているので、オイルセパレータ29へ導入された冷媒はオイルセパレータ29内で旋回する。これによりオイルセパレータ29内において、冷媒から潤滑油が遠心分離される。分離された潤滑油は、潤滑油流路25を介して油貯め室24へ導かれる。この時、フィルタ26によって不純物が取り除かれる。油貯め室24内の潤滑油は、吐出キャビティ23(具体的には油貯め室24)と低圧側油戻し流路32側との差圧によって、高圧側油戻し流路27を介して、潤滑油溝30へ流入する。潤滑油溝30へ流入した潤滑油は、潤滑油溝30内を流通する(図4の矢印参照)。このとき潤滑油は減圧される。潤滑油溝30から排出された潤滑油は低圧側油戻し流路32へ流入する。低圧側油戻し流路32内を流通した潤滑油は、下流端から吐出される。低圧側油戻し流路32から吐出された潤滑油は、重力により下方に落下し、下方に設けられた軸受やドライブブッシュ等を潤滑する。
 なお、図4では、図示の関係上、潤滑油溝30内の潤滑油の流通方向のうち、一方向(図4の反時計回り方向)のみを矢印で図示し、他方向(図4の時計回り方向)の矢印を省略しているが、潤滑油溝30内では一方向にも他方向にも潤滑油が流通する。
 本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
 本実施形態では、端板12aの他面12aaには、油貯め室24から潤滑油を導く潤滑油溝30が形成されている。端板12aの他面12aaは、平坦面であり、かつ、比較的面積が大きい。このため、潤滑油溝30を容易に加工することができる。したがって、潤滑油溝30の加工工程を簡易化することができる。
 また、固定スクロール12は、比較的剛性の高い材料で形成されているので、潤滑油溝30を形成した場合であっても変形し難い。このため、潤滑油溝30を形成しても固定スクロール12の変形のチェックを行う必要がない。これにより、スクロール圧縮機1の組立時に潤滑油溝30を形成した部材をチェックする工程を省略することができる。したがって、スクロール圧縮機1の組立工程を簡易化することができる。
 以上から、加工工程及び組立工程を簡易化することができるので、加工時や組立時のコストを低減することができる。
 本実施形態では、潤滑油溝30が円環状に形成されている。これにより、潤滑油溝30を旋盤加工で形成することができる。したがって、容易に潤滑油溝30を形成することができる。また、端板12aの他面12aaに対して潤滑油溝30以外の溝(例えばOリング溝34)等を旋盤加工で形成する場合には、他の溝を形成する旋盤加工を行う際に潤滑油溝30も形成することができる。したがって、他の溝と潤滑油溝30とを別々の工程で加工する場合と比較して、簡易に潤滑油溝30を形成することができる。
 本実施形態では、潤滑油溝30の半径方向の内側には、Oリング35が設けられるOリング溝34が形成されている。これにより、冷媒の漏洩を抑制することができる。
 本実施形態では、潤滑油溝30の断面が略三角形状とされている。これにより、例えば旋盤加工で潤滑油溝30を形成する場合に、容易に潤滑油溝30を形成することができる。したがって、加工時のコストを低減することができる。
[変形例1]
 次に、本実施形態の変形例について図6及び図7を用いて説明する。本変形例では、潤滑油溝30の内部に位置決めピンが設けられている点で上記第1実施形態と異なっている。その他の点は同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
 図6及び図7に示すように、本変形例に係る潤滑油溝30の内部には、位置決めピン(流路断面低減部)40が設けられている。位置決めピン40は、固定スクロール12とハウジング11との位置を決めるためのピンである。図6に示すように、位置決めピン40は2本設けられており、2本の位置決めピン40は周方向に180度間隔で配置されている。
 図7に示すように、位置決めピン40の蓋部11b側の端部は、蓋部11bの接触面11baに形成されたピン穴に挿入されている。また、位置決めピン40の端板12a側の端部は、潤滑油溝30の底面に形成されたピン穴に挿入されている。図7に示すように、位置決めピン40が設けられている部分において、潤滑油溝30の流路断面の面積が低減している。
 本変形例によれば、以下の作用効果を奏する。
 本変形例では、潤滑油溝30の内部には、流路断面を低減させる位置決めピン40が設けられている。これにより、位置決めピン40の大きさ等を調整することで、潤滑油溝30の流路断面の面積を調整することができる。したがって、潤滑油溝30を流通する潤滑油の減圧量を調整することができる。
 また、流路断面の面積を低減させるために、固定スクロール12とハウジング11との位置を決めるための位置決めピン40を利用している。これにより、流路断面の面積を低減させるために別途新たな部品を設ける必要がないので、部品点数を低減することができる。したがって、組立工程を簡易化するとともに、コストを低減することができる。
[変形例3]
 次に、本実施形態の変形例について図8を用いて説明する。本変形例では、潤滑油溝が複数の円環溝及び接続部を有する点で上記第1実施形態と異なっている。その他の点は同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
 図8に示すように、本変形に係る潤滑油溝60は、潤滑油溝60へ潤滑油を導く高圧側油戻し流路27の下流端27cと接続する第1円環溝61と、第1円環溝61と同心円状に設けられ潤滑油溝60から潤滑油が排出される低圧側油戻し流路32の上流端32aに接続する第2円環溝62と、第1円環溝61と第2円環溝62とを接続するザグリ部(接続部)63と、を有する。第2円環溝62は、第1円環溝61よりも半径方向の外側に設けられている。
 本変形例では、図8の矢印で示すように、高圧側油戻し流路27の下流端27cから第1円環溝61に流入した潤滑油が、ザグリ部63を介して第2円環溝62へ流入する。第2円環溝62へ流入した潤滑油は、低圧側油戻し流路32の上流端32aから低圧側油戻し流路32へ流入する。
 なお、図8では、図示の関係上、潤滑油溝60内の潤滑油の流通方向のうち、一方向(図8の反時計回り方向)のみを矢印で図示し、他方向(図8の時計回り方向)の矢印を省略しているが、潤滑油溝60内では一方向にも他方向にも潤滑油が流通する。
 本変形例によれば、以下の作用効果を奏する。
 本変形例では、高圧側油戻し流路27の下流端27cと低圧側油戻し流路32の上流端32aとの半径方向の位置が異なっていた場合であっても、潤滑油溝60を介して高圧側油戻し流路27から低圧側油戻し流路32まで潤滑油を導くことができる。これにより、高圧側油戻し流路27の下流端27cと低圧側油戻し流路32の上流端32aの半径方向の位置を一致させる必要がない。したがって、高圧側油戻し流路27の下流端27cと低圧側油戻し流路32の上流端32aのレイアウト上の自由度を向上させることができる。
 また、第1円環溝61及び第2円環溝62は、いずれも円環状であるので、旋盤加工で形成することができる。したがって、加工を容易化することができる。
 また、本変形例のように第1円環溝61と第2円環溝62とを接続する接続部をザグリ部とすることで、端板12aの他面12aaに基準穴等を加工する際に基準穴を形成する装置を用いて接続部(ザグリ部63)も形成することができる。したがって、接続部(ザグリ部63)を容易に形成することができる。
 なお、本変形例では円環溝が2つの例について説明したが、円環溝は3つ以上であってもよい。この場合には、全ての円環溝を接続するザグリ部を設けてもよく、また、半径方向に隣接する円環溝のみを接続するザグリ部を複数(例えば、円環溝が3つの場合には、最外周の円環溝と中央の円環溝とを接続するザグリ部と、最内周の円環溝と中央の円環溝とを接続するザグリ部との2つ)設けてもよい。
[第2実施形態]
 次に、本開示の第2実施形態について、図9及び図10を参照して説明する。
 本開示のスクロール圧縮機1は、固定スクロール12の端板12aと、ハウジング11の蓋部11bとの間にガスケット9を設ける点で、第1実施形態と異なっている。その他の点では第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
 本実施形態に係るスクロール圧縮機1は、本体部11aと蓋部11bとの間、及び、蓋部11bと固定スクロール12との間に、ガスケット9が設けられている。すなわち、蓋部11bと、本体部11a及び固定スクロール12とは、ガスケット9を挟んでいる。
 ガスケット9は、図9に示すように、平面視で略円環状に形成されている。また、ガスケット9は外周縁から半径方向の外側に突出する突出部9aを複数有している。ガスケット9は、蓋部11bの接触面11baと面接触している。
 また、固定スクロール12の端板12aの他面12aaは、ガスケット9と面接触している。また、他面12aaと蓋部11bの外周部とは、ガスケット9を挟んでいる。
 上述のように、端板12aの他面12aaは、ガスケット9と面接触している。このため、潤滑油溝30の上方はガスケット9によって閉鎖されている。すなわち、潤滑油溝30とガスケット9とが、潤滑油が流通する流路を区画している。
[変形例4]
 次に、本実施形態の変形例について図10を用いて説明する。本変形例では、潤滑油溝30の内部に位置決めピンが設けられている点で上記第2実施形態と異なっている。その他の点は同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
 上記第1実施形態の変形例1で説明したのと同様に、本実施形態に係るスクロール圧縮機1においても、潤滑油溝30の内部に位置決めピン40を設けてもよい。本実施形態では、位置決めピン40は、ガスケット9を貫通している。また、位置決めピン40の先端は、潤滑油溝30の底面に形成されたピン穴に挿入されている。図10に示すように、位置決めピン40が設けられている部分において、潤滑油溝30の流路断面の面積が低減している。
 本変形例においても、上記第1実施形態の変形例1と同様の効果を奏する。
 なお、本開示は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
 以上説明した実施形態に記載の圧縮機は、例えば以下のように把握される。
 本開示の一態様に係る圧縮機は、外殻を為す筐体(11)と、旋回運動する旋回スクロール(13)と、端板(12a)及び前記端板の一面に立設する壁体(12b)を有し前記筐体に対して固定される固定スクロール(12)と、を有し、前記筐体の内部に設けられ、潤滑油を含む冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構(10)と、前記端板の他面(12aa)と面接触する接触部(9,11b)と、前記スクロール圧縮機構で圧縮された前記冷媒から前記潤滑油を分離する分離部(29)と、前記分離部で分離された前記潤滑油を貯留する貯留部(24)と、を備え、前記端板の前記他面には、前記貯留部から排出された前記潤滑油が流通する油溝(30)が形成されている。
 上記構成では、端板の他面には、貯留部から潤滑油を導く油溝が形成されている。端板の他面は、平坦面であり、かつ、比較的面積が大きい。このため、油溝を容易に加工することができる。したがって、油溝の加工工程を簡易化することができる。
 また、固定スクロールは、比較的剛性の高い材料で形成されているので、油溝を形成した場合であっても変形し難い。このため、油溝を形成しても固定スクロールの変形のチェックを行う必要がない。これにより、圧縮機の組立時に油溝を形成した部材をチェックする工程を省略することができる。したがって、圧縮機の組立工程を簡易化することができる。
 以上から、加工工程及び組立工程を簡易化することができるので、加工時や組立時のコストを低減することができる。
 また、本開示の一態様に係る圧縮機は、前記油溝は、前記端板の外周縁に沿って延在していて、前記端板の前記他面を平面視した際に円環形状を為している。
 上記構成では、油溝が円環状に形成されている。これにより、油溝を旋盤加工で形成することができる。したがって、容易に油溝を形成することができる。また、端板の他面に対して油溝以外の溝(例えばOリング溝)等を旋盤加工で形成する場合には、他の溝を形成する旋盤加工を行う際に油溝も形成することができる。したがって、他の溝と油溝とを別々の工程で加工する場合と比較して、簡易に油溝を形成することができる。
 また、本開示の一態様に係る圧縮機は、前記油溝の半径方向の内側には、Oリング(35)が設けられるOリング溝(34)が形成されている。
 上記構成では、油溝の半径方向の内側には、Oリングが設けられるOリング溝が形成されている。これにより、冷媒の漏洩を抑制することができる。
 また、本開示の一態様に係る圧縮機は、前記油溝は、前記油溝へ前記潤滑油を導く入口流路(27)と接続する第1円環溝(61)と、前記第1円環溝と同心円状に設けられ前記油溝から前記潤滑油が排出される出口流路(32)に接続する第2円環溝(62)と、前記第1円環溝と前記第2円環溝とを接続する接続部(63)と、を有する。
 上記構成では、入口流路の下流端と出口流路の上流端との半径方向の位置が異なっていた場合であっても、油溝を介して入口流路から出口流路まで潤滑油を導くことができる。これにより、入口流路の下流端と出口流路の上流端の半径方向の位置を一致させる必要がない。したがって、入口流路の下流端と出口流路の上流端のレイアウト上の自由度を向上させることができる。
 また、第1円環溝及び第2円環溝は、いずれも円環状であるので、旋盤加工で形成することができる。したがって、加工を容易化することができる。
 また、本開示の一態様に係る圧縮機は、前記油溝の内部には、流路断面を低減させる流路断面低減部(40)が設けられている。
 上記構成では、油溝の内部には、流路断面を低減させる流路断面低減部が設けられている。これにより、流路断面低減部の大きさ等を調整することで、油溝の流路断面の面積を調整することができる。したがって、油溝を流通する潤滑油の減圧量を調整することができる。
 なお、流路断面低減部とは、例えば、位置決めピンやガスケットが挙げられる。
 また、本開示の一態様に係る圧縮機は、前記油溝は、延在方向と交差する面で切断した際の断面が三角形状である。
 上記構成では、油溝の断面が三角形状とされている。これにより、例えば旋盤加工で油溝を形成する場合に、容易に油溝を形成することができる。したがって、加工時のコストを低減することができる。
1    :スクロール圧縮機
9    :ガスケット
9a   :突出部
10   :スクロール圧縮機構
11   :ハウジング(筐体)
11a  :本体部
11b  :蓋部
11ba :接触面
12   :固定スクロール
12a  :端板
12aa :他面
12b  :壁体
13   :旋回スクロール
13a  :端板
13b  :壁体
21   :吐出ポート
22   :冷媒流路
23   :吐出キャビティ
24   :油貯め室(貯留部)
25   :潤滑油流路
26   :フィルタ
27   :高圧側油戻し流路(入口流路)
27a  :傾斜部
27b  :水平部
27c  :下流端
29   :オイルセパレータ
30   :潤滑油溝(油溝)
30a  :上流側ザグリ部
30b  :下流側ザグリ部
32   :低圧側油戻し流路(出口流路)
32a  :上流端
34   :Oリング溝
35   :Oリング
40   :位置決めピン(流路断面低減部)
60   :潤滑油溝
61   :第1円環溝
62   :第2円環溝
63   :ザグリ部(接続部)

Claims (6)

  1.  外殻を為す筐体と、
     旋回運動する旋回スクロールと、端板及び前記端板の一面に立設する壁体を有し前記筐体に対して固定される固定スクロールと、を有し、前記筐体の内部に設けられ、潤滑油を含む冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構と、
     前記端板の他面と面接触する接触部と、
     前記スクロール圧縮機構で圧縮された前記冷媒から前記潤滑油を分離する分離部と、
     前記分離部で分離された前記潤滑油を貯留する貯留部と、を備え、
     前記端板の前記他面には、前記貯留部から排出された前記潤滑油が流通する油溝が形成されている圧縮機。
  2.  前記油溝は、前記端板の外周縁に沿って延在していて、前記端板の前記他面を平面視した際に円環形状を為している請求項1に記載の圧縮機。
  3.  前記油溝の半径方向の内側には、Oリングが設けられるOリング溝が形成されている請求項2に記載の圧縮機。
  4.  前記油溝は、前記油溝へ前記潤滑油を導く入口流路と接続する第1円環溝と、前記第1円環溝と同心円状に設けられ前記油溝から前記潤滑油が排出される出口流路に接続する第2円環溝と、前記第1円環溝と前記第2円環溝とを接続する接続部と、を有する請求項1から請求項3のいずれかに記載の圧縮機。
  5.  前記油溝の内部には、流路断面を低減させる流路断面低減部が設けられている請求項1から請求項4のいずれかに記載の圧縮機。
  6.  前記油溝は、延在方向と交差する面で切断した際の断面が三角形状である請求項1から請求項5のいずれかに記載の圧縮機。
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