WO2022210985A1

WO2022210985A1 - 射出成形機の制御装置

Info

Publication number: WO2022210985A1
Application number: PCT/JP2022/016322
Authority: WO
Inventors: 拓也松永; 勝之羽野; 朋紀堀川
Original assignee: 住友重機械工業株式会社
Priority date: 2021-03-31
Filing date: 2022-03-30
Publication date: 2022-10-06
Also published as: CN116583367A; JPWO2022210985A1; DE112022001921T5

Abstract

射出成形機の制御装置は、受信制御部と、権限付与部と、判定部と、動作制御部と、を備える。受信制御部は、射出成形機に設けられた入力インターフェース及びネットワークを介して接続されている外部装置のうちいずれか一つ以上を介してアクセスしている複数のユーザから、射出成形機に対する操作情報を受信可能である。判定部は、入力インターフェース及び外部装置を介して複数のユーザから操作情報を受信可能な場合に、複数のユーザに含まれる第１ユーザから入力インターフェース又は外部装置を介して受信した操作情報が、所定の条件を満たしているか否かを判定する。動作制御部は、受信した操作情報が条件を満たしていると判定した場合に、受信した操作情報で示された操作を、射出成形機に対して行う。

Description

射出成形機の制御装置

　本発明は、射出成形機の制御装置に関する。

　射出成形機は、成形材料としての樹脂ペレットが供給されるシリンダと、樹脂ペレットを溶融させるためにシリンダを加熱するヒータとを備えている。射出成形機は、シリンダ内で樹脂ペレットを溶融させ、溶融させた樹脂を金型装置内のキャビティ空間に充填させることで、成形品を製造している。

　近年、射出成形機をネットワークで情報処理装置と接続する技術が提案されている。例えば、引用文献１に記載された技術においては、ネットワーク端末に、射出成形機のモニタに表示される内容が複製されて同じ内容が表示される。当該モニタには、射出成形機のユーザに関する情報が表示されるので、現在表示されている射出成形機を認識できる。

特開２０１９－１３０７９３号公報

　特許文献１は、ネットワーク端末に、射出成形機のユーザに関する情報を表示していることで、接続されている射出成形機を認識できる。特許文献１は、ネットワーク端末において、射出成形機のモニタと同じ内容が表示されるので、射出成形機と同様の操作が可能となる。また、ネットワーク端末及び射出成形機の複数から同時に操作が可能な場合、誤動作が生じないよう操作を制限することが考えられるが、作業効率が低下する可能性がある。

　本発明の一態様は、複数のユーザが射出成形機を操作する際の作業効率を向上させる技術を提供する。

　本発明の一態様に係る射出成形機の制御装置は、受信制御部と、権限付与部と、判定部と、動作制御部と、を備える。受信制御部は、射出成形機に設けられた入力インターフェース及びネットワークを介して接続されている外部装置のうちいずれか一つ以上を介してアクセスしている複数のユーザから、射出成形機に対する操作情報を受信可能である。判定部は、入力インターフェース及び外部装置を介して複数のユーザから操作情報を受信可能な場合に、複数のユーザに含まれる第１ユーザから入力インターフェース又は外部装置を介して受信した操作情報が、所定の条件を満たしているか否かを判定する。動作制御部は、受信した操作情報が条件を満たしていると判定した場合に、受信した操作情報で示された操作を、射出成形機に対して行う。

　本発明の一態様によれば、複数のユーザが射出成形機を操作する際の作業効率を向上させる。

図１は、第１の実施形態に係る射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。図２は、第１の実施形態に係る射出成形機の型締時の状態を示す図である。図３は、第１の実施形態に係る制御装置、及び情報処理装置の構成要素を機能ブロックで示す図である。図４は、第１の実施形態に係る権限管理テーブルのテーブル構造を例示した図である。図５は、第１の実施形態に係る射出成形機の出力インターフェースにより表示装置７６０に表示された設定画面の例を示した図である。図６は、第１の実施形態に係る情報処理装置の出力インターフェースにより表示装置に表示された設定画面の例を示した図である。図７は、第１の実施形態に係る射出成形機と情報処理装置から設定変更を受け付けた場合の処理手順を示したシーケンス図である。図８は、第１の実施形態に係るポップアップ画面の一例を示した図である。図９は、第１の実施形態に係る射出成形機のタッチパネルからの設定変更、及び情報処理装置から設定変更を受け付けた場合の処理手順を示したシーケンス図である。図１０は、第２の実施形態に係る制御装置、及び情報処理装置の構成要素を機能ブロックで示す図である。図１１は、第２の実施形態に係る権限付与部によってユーザ毎に割り当てられた権限を例示した図である。

　以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の又は対応する符号を付し、説明を省略することがある。

　図１は、第１実施形態に係る射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。図２は、第１実施形態に係る射出成形機の型締時の状態を示す図である。本明細書において、Ｘ軸方向、Ｙ軸方向およびＺ軸方向は互いに垂直な方向である。Ｘ軸方向およびＹ軸方向は水平方向を表し、Ｚ軸方向は鉛直方向を表す。型締装置１００が横型である場合、Ｘ軸方向は型開閉方向であり、Ｙ軸方向は射出成形機１０の幅方向である。Ｙ軸方向負側を操作側と呼び、Ｙ軸方向正側を反操作側と呼ぶ。

　図１～図２に示すように、射出成形機１０は、金型装置８００を開閉する型締装置１００と、金型装置８００で成形された成形品を突き出すエジェクタ装置２００と、金型装置８００に成形材料を射出する射出装置３００と、金型装置８００に対し射出装置３００を進退させる移動装置４００と、射出成形機１０の各構成要素を制御する制御装置７００と、射出成形機１０の各構成要素を支持するフレーム９００とを有する。フレーム９００は、型締装置１００を支持する型締装置フレーム９１０と、射出装置３００を支持する射出装置フレーム９２０とを含む。型締装置フレーム９１０および射出装置フレーム９２０は、それぞれ、レベリングアジャスタ９３０を介して床２に設置される。射出装置フレーム９２０の内部空間に、制御装置７００が配置される。以下、射出成形機１０の各構成要素について説明する。

　（型締装置）
　型締装置１００の説明では、型閉時の可動プラテン１２０の移動方向（例えばＸ軸正方向）を前方とし、型開時の可動プラテン１２０の移動方向（例えばＸ軸負方向）を後方として説明する。

　型締装置１００は、金型装置８００の型閉、昇圧、型締、脱圧および型開を行う。金型装置８００は、固定金型８１０と可動金型８２０とを含む。型締装置１００は例えば横型であって、型開閉方向が水平方向である。型締装置１００は、固定金型８１０が取付けられる固定プラテン１１０と、可動金型８２０が取付けられる可動プラテン１２０と、固定プラテン１１０に対し可動プラテン１２０を型開閉方向に移動させる移動機構１０２と、を有する。

　固定プラテン１１０は、型締装置フレーム９１０に対し固定される。固定プラテン１１０における可動プラテン１２０との対向面に固定金型８１０が取付けられる。

　可動プラテン１２０は、型締装置フレーム９１０に対し型開閉方向に移動自在に配置される。型締装置フレーム９１０上には、可動プラテン１２０を案内するガイド１０１が敷設される。可動プラテン１２０における固定プラテン１１０との対向面に可動金型８２０が取付けられる。

　移動機構１０２は、固定プラテン１１０に対し可動プラテン１２０を進退させることにより、金型装置８００の型閉、昇圧、型締、脱圧、および型開を行う。移動機構１０２は、固定プラテン１１０と間隔をおいて配置されるトグルサポート１３０と、固定プラテン１１０とトグルサポート１３０を連結するタイバー１４０と、トグルサポート１３０に対して可動プラテン１２０を型開閉方向に移動させるトグル機構１５０と、トグル機構１５０を作動させる型締モータ１６０と、型締モータ１６０の回転運動を直線運動に変換する運動変換機構１７０と、固定プラテン１１０とトグルサポート１３０の間隔を調整する型厚調整機構１８０と、を有する。

　トグルサポート１３０は、固定プラテン１１０と間隔をおいて配設され、型締装置フレーム９１０上に型開閉方向に移動自在に載置される。なお、トグルサポート１３０は、型締装置フレーム９１０上に敷設されるガイドに沿って移動自在に配置されてもよい。トグルサポート１３０のガイドは、可動プラテン１２０のガイド１０１と共通のものでもよい。

　なお、本実施形態では、固定プラテン１１０が型締装置フレーム９１０に対し固定され、トグルサポート１３０が型締装置フレーム９１０に対し型開閉方向に移動自在に配置されるが、トグルサポート１３０が型締装置フレーム９１０に対し固定され、固定プラテン１１０が型締装置フレーム９１０に対し型開閉方向に移動自在に配置されてもよい。

　タイバー１４０は、固定プラテン１１０とトグルサポート１３０とを型開閉方向に間隔Ｌをおいて連結する。タイバー１４０は、複数本（例えば４本）用いられてよい。複数本のタイバー１４０は、型開閉方向に平行に配置され、型締力に応じて伸びる。少なくとも１本のタイバー１４０には、タイバー１４０の歪を検出するタイバー歪検出器１４１が設けられてよい。タイバー歪検出器１４１は、その検出結果を示す信号を制御装置７００に送る。タイバー歪検出器１４１の検出結果は、型締力の検出などに用いられる。

　なお、本実施形態では、型締力を検出する型締力検出器として、タイバー歪検出器１４１が用いられるが、本発明はこれに限定されない。型締力検出器は、歪ゲージ式に限定されず、圧電式、容量式、油圧式、電磁式などでもよく、その取付け位置もタイバー１４０に限定されない。

　トグル機構１５０は、可動プラテン１２０とトグルサポート１３０との間に配置され、トグルサポート１３０に対し可動プラテン１２０を型開閉方向に移動させる。トグル機構１５０は、型開閉方向に移動するクロスヘッド１５１と、クロスヘッド１５１の移動によって屈伸する一対のリンク群と、を有する。一対のリンク群は、それぞれ、ピンなどで屈伸自在に連結される第１リンク１５２と第２リンク１５３とを有する。第１リンク１５２は可動プラテン１２０に対しピンなどで揺動自在に取付けられる。第２リンク１５３はトグルサポート１３０に対しピンなどで揺動自在に取付けられる。第２リンク１５３は、第３リンク１５４を介してクロスヘッド１５１に取付けられる。トグルサポート１３０に対しクロスヘッド１５１を進退させると、第１リンク１５２と第２リンク１５３とが屈伸し、トグルサポート１３０に対し可動プラテン１２０が進退する。

　なお、トグル機構１５０の構成は、図１および図２に示す構成に限定されない。例えば図１および図２では、各リンク群の節点の数が５つであるが、４つでもよく、第３リンク１５４の一端部が、第１リンク１５２と第２リンク１５３との節点に結合されてもよい。

　型締モータ１６０は、トグルサポート１３０に取付けられており、トグル機構１５０を作動させる。型締モータ１６０は、トグルサポート１３０に対しクロスヘッド１５１を進退させることにより、第１リンク１５２と第２リンク１５３とを屈伸させ、トグルサポート１３０に対し可動プラテン１２０を進退させる。型締モータ１６０は、運動変換機構１７０に直結されるが、ベルトやプーリなどを介して運動変換機構１７０に連結されてもよい。

　運動変換機構１７０は、型締モータ１６０の回転運動をクロスヘッド１５１の直線運動に変換する。運動変換機構１７０は、ねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを含む。ねじ軸と、ねじナットとの間には、ボールまたはローラが介在してよい。

　型締装置１００は、制御装置７００による制御下で、型閉工程、昇圧工程、型締工程、脱圧工程、および型開工程などを行う。

　型閉工程では、型締モータ１６０を駆動してクロスヘッド１５１を設定移動速度で型閉完了位置まで前進させることにより、可動プラテン１２０を前進させ、可動金型８２０を固定金型８１０にタッチさせる。クロスヘッド１５１の位置や移動速度は、例えば型締モータエンコーダ１６１などを用いて検出する。型締モータエンコーダ１６１は、型締モータ１６０の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置７００に送る。

　なお、クロスヘッド１５１の位置を検出するクロスヘッド位置検出器、およびクロスヘッド１５１の移動速度を検出するクロスヘッド移動速度検出器は、型締モータエンコーダ１６１に限定されず、一般的なものを使用できる。また、可動プラテン１２０の位置を検出する可動プラテン位置検出器、および可動プラテン１２０の移動速度を検出する可動プラテン移動速度検出器は、型締モータエンコーダ１６１に限定されず、一般的なものを使用できる。

　昇圧工程では、型締モータ１６０をさらに駆動してクロスヘッド１５１を型閉完了位置から型締位置までさらに前進させることで型締力を生じさせる。

　型締工程では、型締モータ１６０を駆動して、クロスヘッド１５１の位置を型締位置に維持する。型締工程では、昇圧工程で発生させた型締力が維持される。型締工程では、可動金型８２０と固定金型８１０との間にキャビティ空間８０１（図２参照）が形成され、射出装置３００がキャビティ空間８０１に液状の成形材料を充填する。充填された成形材料が固化されることで、成形品が得られる。

　キャビティ空間８０１の数は、１つでもよいし、複数でもよい。後者の場合、複数の成形品が同時に得られる。キャビティ空間８０１の一部にインサート材が配置され、キャビティ空間８０１の他の一部に成形材料が充填されてもよい。インサート材と成形材料とが一体化した成形品が得られる。

　脱圧工程では、型締モータ１６０を駆動してクロスヘッド１５１を型締位置から型開開始位置まで後退させることにより、可動プラテン１２０を後退させ、型締力を減少させる。型開開始位置と、型閉完了位置とは、同じ位置であってよい。

　型開工程では、型締モータ１６０を駆動してクロスヘッド１５１を設定移動速度で型開開始位置から型開完了位置まで後退させることにより、可動プラテン１２０を後退させ、可動金型８２０を固定金型８１０から離間させる。その後、エジェクタ装置２００が可動金型８２０から成形品を突き出す。

　型閉工程、昇圧工程および型締工程における設定条件は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、型閉工程および昇圧工程におけるクロスヘッド１５１の移動速度や位置（型閉開始位置、移動速度切換位置、型閉完了位置、および型締位置を含む）、型締力は、一連の設定条件として、まとめて設定される。型閉開始位置、移動速度切換位置、型閉完了位置、および型締位置は、後側から前方に向けてこの順で並び、移動速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、移動速度が設定される。移動速度切換位置は、１つでもよいし、複数でもよい。移動速度切換位置は、設定されなくてもよい。型締位置と型締力とは、いずれか一方のみが設定されてもよい。

　脱圧工程および型開工程における設定条件も同様に設定される。例えば、脱圧工程および型開工程におけるクロスヘッド１５１の移動速度や位置（型開開始位置、移動速度切換位置、および型開完了位置）は、一連の設定条件として、まとめて設定される。型開開始位置、移動速度切換位置、および型開完了位置は、前側から後方に向けて、この順で並び、移動速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、移動速度が設定される。移動速度切換位置は、１つでもよいし、複数でもよい。移動速度切換位置は、設定されなくてもよい。型開開始位置と型閉完了位置とは同じ位置であってよい。また、型開完了位置と型閉開始位置とは同じ位置であってよい。

　なお、クロスヘッド１５１の移動速度や位置などの代わりに、可動プラテン１２０の移動速度や位置などが設定されてもよい。また、クロスヘッドの位置（例えば型締位置）や可動プラテンの位置の代わりに、型締力が設定されてもよい。

　ところで、トグル機構１５０は、型締モータ１６０の駆動力を増幅して可動プラテン１２０に伝える。その増幅倍率は、トグル倍率とも呼ばれる。トグル倍率は、第１リンク１５２と第２リンク１５３とのなす角θ（以下、「リンク角度θ」とも呼ぶ）に応じて変化する。リンク角度θは、クロスヘッド１５１の位置から求められる。リンク角度θが１８０°のとき、トグル倍率が最大になる。

　金型装置８００の交換や金型装置８００の温度変化などにより金型装置８００の厚さが変化した場合、型締時に所定の型締力が得られるように、型厚調整が行われる。型厚調整では、例えば可動金型８２０が固定金型８１０にタッチする型タッチの時点でトグル機構１５０のリンク角度θが所定の角度になるように、固定プラテン１１０とトグルサポート１３０との間隔Ｌを調整する。

　型締装置１００は、型厚調整機構１８０を有する。型厚調整機構１８０は、固定プラテン１１０とトグルサポート１３０との間隔Ｌを調整することで、型厚調整を行う。なお、型厚調整のタイミングは、例えば成形サイクル終了から次の成形サイクル開始までの間に行われる。型厚調整機構１８０は、例えば、タイバー１４０の後端部に形成されるねじ軸１８１と、トグルサポート１３０に回転自在に且つ進退不能に保持されるねじナット１８２と、ねじ軸１８１に螺合するねじナット１８２を回転させる型厚調整モータ１８３とを有する。

　ねじ軸１８１およびねじナット１８２は、タイバー１４０ごとに設けられる。型厚調整モータ１８３の回転駆動力は、回転駆動力伝達部１８５を介して複数のねじナット１８２に伝達されてよい。複数のねじナット１８２を同期して回転できる。なお、回転駆動力伝達部１８５の伝達経路を変更することで、複数のねじナット１８２を個別に回転することも可能である。

　回転駆動力伝達部１８５は、例えば歯車などで構成される。この場合、各ねじナット１８２の外周に従動歯車が形成され、型厚調整モータ１８３の出力軸には駆動歯車が取付けられ、複数の従動歯車および駆動歯車と噛み合う中間歯車がトグルサポート１３０の中央部に回転自在に保持される。なお、回転駆動力伝達部１８５は、歯車の代わりに、ベルトやプーリなどで構成されてもよい。

　型厚調整機構１８０の動作は、制御装置７００によって制御される。制御装置７００は、型厚調整モータ１８３を駆動して、ねじナット１８２を回転させる。その結果、トグルサポート１３０のタイバー１４０に対する位置が調整され、固定プラテン１１０とトグルサポート１３０との間隔Ｌが調整される。なお、複数の型厚調整機構が組合わせて用いられてもよい。

　間隔Ｌは、型厚調整モータエンコーダ１８４を用いて検出する。型厚調整モータエンコーダ１８４は、型厚調整モータ１８３の回転量や回転方向を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置７００に送る。型厚調整モータエンコーダ１８４の検出結果は、トグルサポート１３０の位置や間隔Ｌの監視や制御に用いられる。なお、トグルサポート１３０の位置を検出するトグルサポート位置検出器、および間隔Ｌを検出する間隔検出器は、型厚調整モータエンコーダ１８４に限定されず、一般的なものを使用できる。

　型締装置１００は、金型装置８００の温度を調節する金型温調器を有してもよい。金型装置８００は、その内部に、温調媒体の流路を有する。金型温調器は、金型装置８００の流路に供給する温調媒体の温度を調節することで、金型装置８００の温度を調節する。

　なお、本実施形態の型締装置１００は、型開閉方向が水平方向である横型であるが、型開閉方向が上下方向である竪型でもよい。

　なお、本実施形態の型締装置１００は、駆動源として、型締モータ１６０を有するが、型締モータ１６０の代わりに、油圧シリンダを有してもよい。また、型締装置１００は、型開閉用にリニアモータを有し、型締用に電磁石を有してもよい。

　（エジェクタ装置）
　エジェクタ装置２００の説明では、型締装置１００の説明と同様に、型閉時の可動プラテン１２０の移動方向（例えばＸ軸正方向）を前方とし、型開時の可動プラテン１２０の移動方向（例えばＸ軸負方向）を後方として説明する。

　エジェクタ装置２００は、可動プラテン１２０に取付けられ、可動プラテン１２０と共に進退する。エジェクタ装置２００は、金型装置８００から成形品を突き出すエジェクタロッド２１０と、エジェクタロッド２１０を可動プラテン１２０の移動方向（Ｘ軸方向）に移動させる駆動機構２２０とを有する。

　エジェクタロッド２１０は、可動プラテン１２０の貫通穴に進退自在に配置される。エジェクタロッド２１０の前端部は、可動金型８２０のエジェクタプレート８２６と接触する。エジェクタロッド２１０の前端部は、エジェクタプレート８２６と連結されていても、連結されていなくてもよい。

　駆動機構２２０は、例えば、エジェクタモータと、エジェクタモータの回転運動をエジェクタロッド２１０の直線運動に変換する運動変換機構とを有する。運動変換機構は、ねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを含む。ねじ軸と、ねじナットとの間には、ボールまたはローラが介在してよい。

　エジェクタ装置２００は、制御装置７００による制御下で、突き出し工程を行う。突き出し工程では、エジェクタロッド２１０を設定移動速度で待機位置から突き出し位置まで前進させることにより、エジェクタプレート８２６を前進させ、成形品を突き出す。その後、エジェクタモータを駆動してエジェクタロッド２１０を設定移動速度で後退させ、エジェクタプレート８２６を元の待機位置まで後退させる。

　エジェクタロッド２１０の位置や移動速度は、例えばエジェクタモータエンコーダを用いて検出する。エジェクタモータエンコーダは、エジェクタモータの回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置７００に送る。なお、エジェクタロッド２１０の位置を検出するエジェクタロッド位置検出器、およびエジェクタロッド２１０の移動速度を検出するエジェクタロッド移動速度検出器は、エジェクタモータエンコーダに限定されず、一般的なものを使用できる。

　（射出装置）
　射出装置３００の説明では、型締装置１００の説明やエジェクタ装置２００の説明とは異なり、充填時のスクリュ３３０の移動方向（例えばＸ軸負方向）を前方とし、計量時のスクリュ３３０の移動方向（例えばＸ軸正方向）を後方として説明する。

　射出装置３００はスライドベース３０１に設置され、スライドベース３０１は射出装置フレーム９２０に対し進退自在に配置される。射出装置３００は、金型装置８００に対し進退自在に配置される。射出装置３００は、金型装置８００にタッチし、シリンダ３１０内で計量された成形材料を、金型装置８００内のキャビティ空間８０１に充填する。射出装置３００は、例えば、成形材料を加熱するシリンダ３１０と、シリンダ３１０の前端部に設けられるノズル３２０と、シリンダ３１０内に進退自在に且つ回転自在に配置されるスクリュ３３０と、スクリュ３３０を回転させる計量モータ３４０と、スクリュ３３０を進退させる射出モータ３５０と、射出モータ３５０とスクリュ３３０の間で伝達される荷重を検出する荷重検出器３６０と、を有する。

　シリンダ３１０は、供給口３１１から内部に供給された成形材料を加熱する。成形材料は、例えば樹脂などを含む。成形材料は、例えばペレット状に形成され、固体の状態で供給口３１１に供給される。供給口３１１はシリンダ３１０の後部に形成される。シリンダ３１０の後部の外周には、水冷シリンダなどの冷却器３１２が設けられる。冷却器３１２よりも前方において、シリンダ３１０の外周には、バンドヒータなどの加熱器３１３と温度検出器３１４とが設けられる。

　シリンダ３１０は、シリンダ３１０の軸方向（例えばＸ軸方向）に複数のゾーンに区分される。複数のゾーンのそれぞれに加熱器３１３と温度検出器３１４とが設けられる。複数のゾーンのそれぞれに設定温度が設定され、温度検出器３１４の検出温度が設定温度になるように、制御装置７００が加熱器３１３を制御する。

　ノズル３２０は、シリンダ３１０の前端部に設けられ、金型装置８００に対し押し付けられる。ノズル３２０の外周には、加熱器３１３と温度検出器３１４とが設けられる。ノズル３２０の検出温度が設定温度になるように、制御装置７００が加熱器３１３を制御する。

　スクリュ３３０は、シリンダ３１０内に回転自在に且つ進退自在に配置される。スクリュ３３０を回転させると、スクリュ３３０の螺旋状の溝に沿って成形材料が前方に送られる。成形材料は、前方に送られながら、シリンダ３１０からの熱によって徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ３３０の前方に送られシリンダ３１０の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ３３０が後退させられる。その後、スクリュ３３０を前進させると、スクリュ３３０前方に蓄積された液状の成形材料がノズル３２０から射出され、金型装置８００内に充填される。

　スクリュ３３０の前部には、スクリュ３３０を前方に押すときにスクリュ３３０の前方から後方に向かう成形材料の逆流を防止する逆流防止弁として、逆流防止リング３３１が進退自在に取付けられる。

　逆流防止リング３３１は、スクリュ３３０を前進させるときに、スクリュ３３０前方の成形材料の圧力によって後方に押され、成形材料の流路を塞ぐ閉塞位置（図２参照）までスクリュ３３０に対し相対的に後退する。これにより、スクリュ３３０前方に蓄積された成形材料が後方に逆流するのを防止する。

　一方、逆流防止リング３３１は、スクリュ３３０を回転させるときに、スクリュ３３０の螺旋状の溝に沿って前方に送られる成形材料の圧力によって前方に押され、成形材料の流路を開放する開放位置（図１参照）までスクリュ３３０に対し相対的に前進する。これにより、スクリュ３３０の前方に成形材料が送られる。

　逆流防止リング３３１は、スクリュ３３０と共に回転する共回りタイプと、スクリュ３３０と共に回転しない非共回りタイプのいずれでもよい。

　なお、射出装置３００は、スクリュ３３０に対し逆流防止リング３３１を開放位置と閉塞位置との間で進退させる駆動源を有していてもよい。

　計量モータ３４０は、スクリュ３３０を回転させる。スクリュ３３０を回転させる駆動源は、計量モータ３４０には限定されず、例えば油圧ポンプなどでもよい。

　射出モータ３５０は、スクリュ３３０を進退させる。射出モータ３５０とスクリュ３３０との間には、射出モータ３５０の回転運動をスクリュ３３０の直線運動に変換する運動変換機構などが設けられる。運動変換機構は、例えばねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを有する。ねじ軸とねじナットの間には、ボールやローラなどが設けられてよい。スクリュ３３０を進退させる駆動源は、射出モータ３５０には限定されず、例えば油圧シリンダなどでもよい。

　荷重検出器３６０は、射出モータ３５０とスクリュ３３０との間で伝達される荷重を検出する。検出した荷重は、制御装置７００で圧力に換算される。荷重検出器３６０は、射出モータ３５０とスクリュ３３０との間の荷重の伝達経路に設けられ、荷重検出器３６０に作用する荷重を検出する。

　荷重検出器３６０は、検出した荷重の信号を制御装置７００に送る。荷重検出器３６０によって検出される荷重は、スクリュ３３０と成形材料との間で作用する圧力に換算され、スクリュ３３０が成形材料から受ける圧力、スクリュ３３０に対する背圧、スクリュ３３０から成形材料に作用する圧力などの制御や監視に用いられる。

　なお、成形材料の圧力を検出する圧力検出器は、荷重検出器３６０に限定されず、一般的なものを使用できる。例えば、ノズル圧センサ、又は型内圧センサが用いられてもよい。ノズル圧センサは、ノズル３２０に設置される。型内圧センサは、金型装置８００の内部に設置される。

　射出装置３００は、制御装置７００による制御下で、計量工程、充填工程および保圧工程などを行う。充填工程と保圧工程とをまとめて射出工程と呼んでもよい。

　計量工程では、計量モータ３４０を駆動してスクリュ３３０を設定回転速度で回転させ、スクリュ３３０の螺旋状の溝に沿って成形材料を前方に送る。これに伴い、成形材料が徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ３３０の前方に送られシリンダ３１０の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ３３０が後退させられる。スクリュ３３０の回転速度は、例えば計量モータエンコーダ３４１を用いて検出する。計量モータエンコーダ３４１は、計量モータ３４０の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置７００に送る。なお、スクリュ３３０の回転速度を検出するスクリュ回転速度検出器は、計量モータエンコーダ３４１に限定されず、一般的なものを使用できる。

　計量工程では、スクリュ３３０の急激な後退を制限すべく、射出モータ３５０を駆動してスクリュ３３０に対して設定背圧を加えてよい。スクリュ３３０に対する背圧は、例えば荷重検出器３６０を用いて検出する。スクリュ３３０が計量完了位置まで後退し、スクリュ３３０の前方に所定量の成形材料が蓄積されると、計量工程が完了する。

　計量工程におけるスクリュ３３０の位置および回転速度は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、計量開始位置、回転速度切換位置および計量完了位置が設定される。これらの位置は、前側から後方に向けてこの順で並び、回転速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、回転速度が設定される。回転速度切換位置は、１つでもよいし、複数でもよい。回転速度切換位置は、設定されなくてもよい。また、区間毎に背圧が設定される。

　充填工程では、射出モータ３５０を駆動してスクリュ３３０を設定移動速度で前進させ、スクリュ３３０の前方に蓄積された液状の成形材料を金型装置８００内のキャビティ空間８０１に充填させる。スクリュ３３０の位置や移動速度は、例えば射出モータエンコーダ３５１を用いて検出する。射出モータエンコーダ３５１は、射出モータ３５０の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置７００に送る。スクリュ３３０の位置が設定位置に達すると、充填工程から保圧工程への切換（所謂、Ｖ／Ｐ切換）が行われる。Ｖ／Ｐ切換が行われる位置をＶ／Ｐ切換位置とも呼ぶ。スクリュ３３０の設定移動速度は、スクリュ３３０の位置や時間などに応じて変更されてもよい。

　充填工程におけるスクリュ３３０の位置および移動速度は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、充填開始位置（「射出開始位置」とも呼ぶ。）、移動速度切換位置およびＶ／Ｐ切換位置が設定される。これらの位置は、後側から前方に向けてこの順で並び、移動速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、移動速度が設定される。移動速度切換位置は、１つでもよいし、複数でもよい。移動速度切換位置は、設定されなくてもよい。

　スクリュ３３０の移動速度が設定される区間毎に、スクリュ３３０の圧力の上限値が設定される。スクリュ３３０の圧力は、荷重検出器３６０によって検出される。スクリュ３３０の圧力が設定圧力以下である場合、スクリュ３３０は設定移動速度で前進される。一方、スクリュ３３０の圧力が設定圧力を超える場合、金型保護を目的として、スクリュ３３０の圧力が設定圧力以下となるように、スクリュ３３０は設定移動速度よりも遅い移動速度で前進される。

　なお、充填工程においてスクリュ３３０の位置がＶ／Ｐ切換位置に達した後、Ｖ／Ｐ切換位置にスクリュ３３０を一時停止させ、その後にＶ／Ｐ切換が行われてもよい。Ｖ／Ｐ切換の直前において、スクリュ３３０の停止の代わりに、スクリュ３３０の微速前進または微速後退が行われてもよい。また、スクリュ３３０の位置を検出するスクリュ位置検出器、およびスクリュ３３０の移動速度を検出するスクリュ移動速度検出器は、射出モータエンコーダ３５１に限定されず、一般的なものを使用できる。

　保圧工程では、射出モータ３５０を駆動してスクリュ３３０を前方に押し、スクリュ３３０の前端部における成形材料の圧力（以下、「保持圧力」とも呼ぶ。）を設定圧に保ち、シリンダ３１０内に残る成形材料を金型装置８００に向けて押す。金型装置８００内での冷却収縮による不足分の成形材料を補充できる。保持圧力は、例えば荷重検出器３６０を用いて検出する。保持圧力の設定値は、保圧工程の開始からの経過時間などに応じて変更されてもよい。保圧工程における保持圧力および保持圧力を保持する保持時間は、それぞれ複数設定されてよく、一連の設定条件として、まとめて設定されてよい。

　保圧工程では金型装置８００内のキャビティ空間８０１の成形材料が徐々に冷却され、保圧工程完了時にはキャビティ空間８０１の入口が固化した成形材料で塞がれる。この状態はゲートシールと呼ばれ、キャビティ空間８０１からの成形材料の逆流が防止される。保圧工程後、冷却工程が開始される。冷却工程では、キャビティ空間８０１内の成形材料の固化が行われる。成形サイクル時間の短縮を目的として、冷却工程中に計量工程が行われてよい。

　なお、本実施形態の射出装置３００は、インライン・スクリュ方式であるが、プリプラ方式などでもよい。プリプラ方式の射出装置は、可塑化シリンダ内で溶融された成形材料を射出シリンダに供給し、射出シリンダから金型装置内に成形材料を射出する。可塑化シリンダ内には、スクリュが回転自在に且つ進退不能に配置され、またはスクリュが回転自在に且つ進退自在に配置される。一方、射出シリンダ内には、プランジャが進退自在に配置される。

　また、本実施形態の射出装置３００は、シリンダ３１０の軸方向が水平方向である横型であるが、シリンダ３１０の軸方向が上下方向である竪型であってもよい。竪型の射出装置３００と組み合わされる型締装置は、竪型でも横型でもよい。同様に、横型の射出装置３００と組み合わされる型締装置は、横型でも竪型でもよい。

　（移動装置）
　移動装置４００の説明では、射出装置３００の説明と同様に、充填時のスクリュ３３０の移動方向（例えばＸ軸負方向）を前方とし、計量時のスクリュ３３０の移動方向（例えばＸ軸正方向）を後方として説明する。

　移動装置４００は、金型装置８００に対し射出装置３００を進退させる。また、移動装置４００は、金型装置８００に対しノズル３２０を押し付け、ノズルタッチ圧力を生じさせる。移動装置４００は、液圧ポンプ４１０、駆動源としてのモータ４２０、液圧アクチュエータとしての液圧シリンダ４３０などを含む。

　液圧ポンプ４１０は、第１ポート４１１と、第２ポート４１２とを有する。液圧ポンプ４１０は、両方向回転可能なポンプであり、モータ４２０の回転方向を切換えることにより、第１ポート４１１および第２ポート４１２のいずれか一方から作動液（例えば油）を吸入し他方から吐出して液圧を発生させる。なお、液圧ポンプ４１０はタンクから作動液を吸引して第１ポート４１１および第２ポート４１２のいずれか一方から作動液を吐出することもできる。

　モータ４２０は、液圧ポンプ４１０を作動させる。モータ４２０は、制御装置７００からの制御信号に応じた回転方向および回転トルクで液圧ポンプ４１０を駆動する。モータ４２０は、電動モータであってよく、電動サーボモータであってよい。

　液圧シリンダ４３０は、シリンダ本体４３１、ピストン４３２、およびピストンロッド４３３を有する。シリンダ本体４３１は、射出装置３００に対して固定される。ピストン４３２は、シリンダ本体４３１の内部を、第１室としての前室４３５と、第２室としての後室４３６とに区画する。ピストンロッド４３３は、固定プラテン１１０に対して固定される。

　液圧シリンダ４３０の前室４３５は、第１流路４０１を介して、液圧ポンプ４１０の第１ポート４１１と接続される。第１ポート４１１から吐出された作動液が第１流路４０１を介して前室４３５に供給されることで、射出装置３００が前方に押される。射出装置３００が前進され、ノズル３２０が固定金型８１０に押し付けられる。前室４３５は、液圧ポンプ４１０から供給される作動液の圧力によってノズル３２０のノズルタッチ圧力を生じさせる圧力室として機能する。

　一方、液圧シリンダ４３０の後室４３６は、第２流路４０２を介して液圧ポンプ４１０の第２ポート４１２と接続される。第２ポート４１２から吐出された作動液が第２流路４０２を介して液圧シリンダ４３０の後室４３６に供給されることで、射出装置３００が後方に押される。射出装置３００が後退され、ノズル３２０が固定金型８１０から離間される。

　なお、本実施形態では移動装置４００は液圧シリンダ４３０を含むが、本発明はこれに限定されない。例えば、液圧シリンダ４３０の代わりに、電動モータと、その電動モータの回転運動を射出装置３００の直線運動に変換する運動変換機構とが用いられてもよい。

　（制御装置）
　制御装置７００は、例えばコンピュータで構成され、図１～図２に示すようにＣＰＵ（Central　Processing　Unit）７０１と、メモリなどの記憶媒体７０２と、入力インターフェース７０３と、出力インターフェース７０４と、通信インターフェース７０５とを有する。制御装置７００は、記憶媒体７０２に記憶されたプログラムをＣＰＵ７０１に実行させることにより、各種の制御を行う。また、制御装置７００は、入力インターフェース７０３で外部からの信号を受信し、出力インターフェース７０４で外部に信号を送信する。さらに、制御装置７００は、通信インターフェース７０５でネットワークを介して接続された情報処理装置（例えば、パーソナルコンピューター）との間で情報の送信、及び受信を行う。

　制御装置７００は、計量工程、型閉工程、昇圧工程、型締工程、充填工程、保圧工程、冷却工程、脱圧工程、型開工程、および突き出し工程などを繰り返し行うことにより、成形品を繰り返し製造する。成形品を得るための一連の動作、例えば計量工程の開始から次の計量工程の開始までの動作を「ショット」または「成形サイクル」とも呼ぶ。また、１回のショットに要する時間を「成形サイクル時間」または「サイクル時間」とも呼ぶ。

　一回の成形サイクルは、例えば、計量工程、型閉工程、昇圧工程、型締工程、充填工程、保圧工程、冷却工程、脱圧工程、型開工程、および突き出し工程をこの順で有する。ここでの順番は、各工程の開始の順番である。充填工程、保圧工程、および冷却工程は、型締工程の間に行われる。型締工程の開始は充填工程の開始と一致してもよい。脱圧工程の完了は型開工程の開始と一致する。

　なお、成形サイクル時間の短縮を目的として、同時に複数の工程を行ってもよい。例えば、計量工程は、前回の成形サイクルの冷却工程中に行われてもよく、型締工程の間に行われてよい。この場合、型閉工程が成形サイクルの最初に行われることとしてもよい。また、充填工程は、型閉工程中に開始されてもよい。また、突き出し工程は、型開工程中に開始されてもよい。ノズル３２０の流路を開閉する開閉弁が設けられる場合、型開工程は、計量工程中に開始されてもよい。計量工程中に型開工程が開始されても、開閉弁がノズル３２０の流路を閉じていれば、ノズル３２０から成形材料が漏れないためである。

　なお、一回の成形サイクルは、計量工程、型閉工程、昇圧工程、型締工程、充填工程、保圧工程、冷却工程、脱圧工程、型開工程、および突き出し工程以外の工程を有してもよい。

　例えば、保圧工程の完了後、計量工程の開始前に、スクリュ３３０を予め設定された計量開始位置まで後退させる計量前サックバック工程が行われてもよい。計量工程の開始前にスクリュ３３０の前方に蓄積された成形材料の圧力を削減でき、計量工程の開始時のスクリュ３３０の急激な後退を防止できる。

　また、計量工程の完了後、充填工程の開始前に、スクリュ３３０を予め設定された充填開始位置（「射出開始位置」とも呼ぶ。）まで後退させる計量後サックバック工程が行われてもよい。充填工程の開始前にスクリュ３３０の前方に蓄積された成形材料の圧力を削減でき、充填工程の開始前のノズル３２０からの成形材料の漏出を防止できる。

　制御装置７００は、ユーザによる入力操作を受け付ける操作装置７５０や画面を表示する表示装置７６０と接続されている。操作装置７５０および表示装置７６０は、例えばタッチパネル７７０で構成され、一体化されてよい。表示装置７６０としてのタッチパネル７７０は、制御装置７００による制御下で、画面を表示する。タッチパネル７７０の画面には、例えば、射出成形機１０の設定、現在の射出成形機１０の状態等の情報が表示されてもよい。また、タッチパネル７７０の画面には、例えば、ユーザによる入力操作を受け付けるボタン、入力欄等の操作部が表示されてもよい。操作装置７５０としてのタッチパネル７７０は、ユーザによる画面上の入力操作を検出し、入力操作に応じた信号を制御装置７００に出力する。これにより、例えば、ユーザは、画面に表示される情報を確認しながら、画面に設けられた操作部を操作して、射出成形機１０の設定（設定値の入力を含む）等を行うことができる。また、ユーザが画面に設けられた操作部を操作することにより、操作部に対応する射出成形機１０の動作を行わせることができる。なお、射出成形機１０の動作は、例えば、型締装置１００、エジェクタ装置２００、射出装置３００、移動装置４００等の動作（停止も含む）であってもよい。また、射出成形機１０の動作は、表示装置７６０としてのタッチパネル７７０に表示される画面の切り替え等であってもよい。

　なお、本実施形態の操作装置７５０および表示装置７６０は、タッチパネル７７０として一体化されているものとして説明したが、独立に設けられてもよい。また、操作装置７５０は、複数設けられてもよい。操作装置７５０および表示装置７６０は、型締装置１００（より詳細には固定プラテン１１０）の操作側（Ｙ軸負方向）に配置される。

（第１の実施形態）
　図３は、第１の実施形態に係る制御装置７００、及び第１情報処理装置１０００の構成要素を機能ブロックで示す図である。図３に図示される、画面入出力制御部７２０、動作制御部７３０、及び通信アプリケーション７４０で示される、各機能ブロックは概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。各機能ブロックにて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、ＣＰＵ７０１にて実行されるプログラムにて実現される。または各機能ブロックをワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。図３に示すように、制御装置７００は、入力インターフェース７０３、出力インターフェース７０４、及び通信インターフェース７０５に加えて、画面入出力制御部７２０、及び動作制御部７３０を備える。さらに、制御装置７００は、記憶媒体７０２に、制御用の情報を読み書き可能な領域として記憶部７１０を備える。画面入出力制御部７２０は、入力インターフェース７０３、出力インターフェース７０４、及び通信インターフェース７０５の間で情報の制御を行う。動作制御部７３０は、射出成形機１０の動作を制御する。記憶部７１０は、画面データ７１１及び権限管理テーブル７１２を記憶する。

　通信インターフェース７０５は、ネットワーク１３００を介して接続された外部装置（例えば、第１情報処理装置１０００）との間で情報の送信、及び受信を行うために設けられたインターフェースとする。通信インターフェース７０５は、（図示しない）制御装置及び記憶媒体が搭載されている。そして、通信インターフェース７０５に搭載されている（図示しない）制御装置が、（図示しない）記憶媒体に搭載されているプログラムを実行することで、通信アプリケーション７４０を実現する。通信アプリケーション７４０は、受信制御部７４１と、権限付与部７４２と、判定部７４３と、送信制御部７４４と、を備える。受信制御部７４１は、ネットワーク１３００を介して接続されている外部装置（例えば、第１情報処理装置１０００）から情報の受信制御を行う。権限付与部７４２は、射出成形機１０を利用するユーザに対して権限付与を行う。判定部７４３は、入力インターフェース７０３又は外部装置（例えば、第１情報処理装置１０００）から操作情報を受信した場合に、当該操作情報が所定の条件を満たしているか否かを判定する。送信制御部７４４は、ネットワーク１３００を介して接続されている外部装置（例えば、第１情報処理装置１０００）に情報の送信制御を行う。なお、各構成の具体的な説明について後述する。

　次に、第１情報処理装置１０００について説明する。第１情報処理装置１０００は、記憶部１００１と、画面入出力制御部１００２と、入力インターフェース１００３と、出力インターフェース１００４と、通信インターフェース１００５と、を備える。出力インターフェース１００４は、表示装置１０６０に画面を表示するためのインターフェースとする。通信インターフェース１００５は、ネットワーク１３００を介して接続された外部装置（例えば、制御装置７００）との間で情報の送信、及び受信を行うために設けられたインターフェースとする。入力インターフェース１００３は、キーボードなどの入力装置から操作を入力するためのインターフェースとする。

　記憶部１００１は、画面データ１０１１を記憶する。画面データ１０１１は、射出成形機１０の表示装置７６０に表示する画面と同じ画面を生成するためのテンプレート情報とする。

　第１情報処理装置１０００は、ネットワーク１３００を介して、射出成形機１０の制御装置７００との間で通信できる。第１情報処理装置１０００は、制御装置７００と通信することで、制御装置７００が表示可能な画面を表示できる。

　つまり、射出成形機１０による作業を行う際に、作業効率のために、射出成形機１０に複数のユーザが同時に利用したいという要望がある。そこで、本実施形態に係る第１情報処理装置１０００は、射出成形機１０の表示装置７６０に表示される画面と同じ画面を表示可能とした。しかしながら、射出成形機１０の表示装置７６０に表示される画面と、第１情報処理装置１０００の表示装置１０６０に表示される画面と、が全く同じ画面である場合、複数のユーザは同時に同じ画面に表示された項目しか設定変更、又は状態に確認ができない。このような場合には、複数の項目の設定等が行えないため、作業効率があまり向上しないことが考えられる。

　そこで、本実施形態においては、第１情報処理装置１０００は、入力インターフェース１００３から画面変更の操作を受け付けた場合に、射出成形機１０の設定画面であるが、射出成形機１０の表示装置７６０に現在表示される画面と異なる画面を表示可能とする。

　さらには、本実施形態においては、複数のユーザが射出成形機１０に対して設定変更を可能としている。複数のユーザが設定変更を可能とした場合、同時に作業している他のユーザが設定変更された内容を認識しない可能性が生じる。そこで、本実施形態においては、設定変更の要求があった場合に、ユーザの権限に応じてポップアップ表示などの対応を行うこととした。

　画面入出力制御部１００２は、入力インターフェース１００３、出力インターフェース１００４、及び通信インターフェース１００５の間で情報の制御を行う。例えば、入力インターフェース１００３が、画面の変更操作を示した場合に、画面変更の操作情報を制御装置７００に送信するように、通信インターフェース１００５に指示する。これにより、通信インターフェース１００５は、制御装置７００から、変更先の画面の表示指示とともに、当該画面表示に必要な設定パラメータ、及び動作パラメータを受信する。動作パラメータは、射出成形機１０の現在の動作の状況を示したパラメータとする。設定パラメータは、射出成形機１０に対して行われた設定を示したパラメータとする。

　通信インターフェース１００５が、制御装置７００から、画面の表示指示とともに、射出成形機１０の設定パラメータ、及び動作パラメータを受信した場合に、画面入出力制御部１００２は、受信した設定パラメータ、及び動作パラメータと、表示指示に対応する、記憶部１００１に記憶された画面データと、に基づいて、表示画面を生成し、生成した表示画面を、出力インターフェース１００４を介して表示装置１０６０に表示する。これにより、画面変更に応じた画面を表示できる。

　次に、射出成形機１０の制御装置７００の動作について説明する。

　記憶部７１０は、画面データ７１１及び権限管理テーブル７１２を記憶する。画面データ７１１は、表示装置７６０に表示する画面を生成するためのテンプレート情報とする。権限管理テーブル７１２は、ユーザ毎の権限を管理している。

　図４は、第１の実施形態に係る権限管理テーブル７１２のテーブル構造を例示した図である。図４に示されるように、操作端末と、設定変更権限と、表示権限とを対応付けて記憶している。操作端末ごとに設定変更権限及び表示権限が対応付けている。また、設定変更権限"〇"は、設定変更可能であることを示し、設定変更権限"要承認"は、射出成形機１０を操作しているユーザの承認があれば設定変更可能であることを示し、設定変更権限"－"は、設定変更できないことを示している。また、表示権限"〇"は、射出成形機１０の設定画面を表示可能であることを示し、表示権限"－"は、射出成形機１０の設定画面を表示できないことを示している。

　画面入出力制御部７２０は、入力インターフェース７０３、出力インターフェース７０４、及び通信インターフェース７０５の間で情報の制御を行う。

　例えば、画面入出力制御部７２０は、入力インターフェース７０３から画面変更や設定変更等の操作を受け付けた場合に、画面変更や設定変更等を示した操作情報を、通信アプリケーション７４０に出力する。また、画面入出力制御部７２０は、通信アプリケーション７４０から画面の表示指示と、設定パラメータ及び動作パラメータを受け付けた場合に、表示指示に対応する画面データ、設定パラメータ及び動作パラメータから表示画面を生成し、出力インターフェース７０４に出力する。

　動作制御部７３０は、射出成形機１０の動作を制御する。また、動作制御部７３０は、射出成形機１０からの信号に基づいて、射出成形機１０の現在の動作状況を示した動作パラメータと、射出成形機１０の現在の設定を示した設定パラメータと、を取得し、取得した動作パラメータと設定パラメータとを通信アプリケーションに出力する。

　次に、通信アプリケーション７４０の構成について説明する。

　受信制御部７４１は、ネットワークを介して接続されている外部装置（例えば、第１情報処理装置１０００）との間で情報を受信する。

　例えば、受信制御部７４１は、ネットワーク１３００を介して接続されている外部装置（第１情報処理装置１０００）を介してアクセスしている複数又は一人のユーザから、射出成形機１０に対する操作情報や、射出成形機１０を操作するための接続要求を受信する。

　さらに、受信制御部７４１は、画面入出力制御部７２０を介との間で情報を受信する。例えば、受信制御部７４１は、射出成形機１０に設けられた入力インターフェース７０３から、画面入出力制御部７２０を介して、射出成形機１０に対する操作情報や、射出成形機１０を操作するための接続要求を受信する。

　権限付与部７４２は、入力インターフェース７０３又は外部装置（第１情報処理装置１０００）から接続要求を受け付けた場合、接続要求を行った入力インターフェース７０３又は外部装置を操作しているユーザに対して適切にログイン認証が行われた場合に、当該ユーザに対して射出成形機１０に関する操作を制限するか否かを示した操作の権限を付与する。本実施形態の権限付与部７４２は、複数のユーザから接続要求が行われた場合、当該複数のユーザの各々について、操作の権限を付与する。

　権限付与部７４２は、図４に示されるような権限管理テーブルを参照して、ユーザ毎に異なる権限を付与する。権限付与部７４２が付与する操作の権限は、ユーザ毎に操作の制限が異なる。例えば、権限付与部７４２は、射出成形機１０を操作しているユーザＡに対して、設定変更権限"〇"、及び画面の表示権限"〇"を付与する。他の例としては、権限付与部７４２は、第１情報処理装置１０００を操作しているユーザＢに対して、設定変更権限"要承認"、及び画面の表示権限"〇"を付与する。このように、権限付与部７４２は、第１情報処理装置１０００を操作しているユーザＢ（第１ユーザの例）には、入力インターフェース７０３を操作しているユーザＡ（第２ユーザの例）と比べて、射出成形機１０に関する操作が制限されている操作の権限を付与する。

　本実施形態に係る制御装置７００は、複数のユーザに操作の権限を付与することで、当該複数のユーザから操作情報を受信可能となる。操作情報を受信可能な状態とは、例えば、ユーザが使用している入力インターフェース７０３若しくは外部装置との間で接続が確立している、又は制御装置７００に対してユーザのログイン状態が継続していることを示している。換言すれば、複数のユーザから受信制御部７４１が操作情報を受信可能とは、制御装置７００が、複数の装置（入力インターフェース７０３、及び外部装置）との間で接続が確立している、又は複数のユーザのログイン状態が継続していることを示している。このように受信制御部７４１が複数のユーザから操作情報を受信可能な状態を、複数のユーザが同時アクセスしている状態と称してもよい。

　判定部７４３は、複数のユーザから操作情報を受信制御部７４１が受信可能な場合に、複数のユーザに含まれる任意のユーザ（例えばユーザＡ又はユーザＢ）から入力インターフェース７０３又は外部装置（第１情報処理装置１０００）を介して受信した操作情報が、所定の条件を満たしているか否かを判定する。

　所定の条件としては、ユーザに付与された権限や、ユーザが操作している機器や、ユーザがログインした時刻に基づいた条件等が考えられる。例えば、操作情報が、射出成形機１０に対する設定変更を示す操作である場合に、操作情報を送信したユーザに付与された権限に基づいて設定変更が可能か否かを条件として保持することが考えられる。

　動作制御部７３０は、射出成形機１０の動作を制御する。例えば、動作制御部７３０は、判定部７４３によって、受信した操作情報が所定の条件を満たしていると判定された場合に、受信した操作情報で示された操作を、射出成形機１０に対して行う。

　本実施形態においては、第１情報処理装置１０００のユーザが行う設定変更を、射出成形機１０のユーザの承認を得るようにした。これは、射出成形機１０の周囲に存在する機器に関係する設定については、外部装置（例えば、第１情報処理装置１０００）のユーザが設定変更した場合に、射出成形機１０の周囲に存在するユーザの承認を得た方がよいためである。

　例えば、受信制御部７４１が、第１情報処理装置１０００から、通信インターフェース７０５を介して、型開位置の設定変更を示した操作情報を受信する。この場合、画面入出力制御部７２０は、型開位置の設定変更の承認を得るためのポップアップ画面を表示する。そして、射出成形機１０のユーザは、型開位置が変更された場合であっても、取出器が成形品を取り出し可能か否かを確認してから、ポップアップ画面に表されている承認ボタン又はキャンセルボタンを押下する。なお、取出器とは、成形品と取り出すために、射出成形機１０の近傍に設けられた機器である。このため、第１情報処理装置１０００等の遠隔の外部装置のユーザからは、取出器の状況を確認するのが難しい。しかしながら、本実施形態では、射出成形機１０のユーザが状況の確認を行うようポップアップ画面を表示する。これにより、遠隔の外部装置であっても、射出成形機１０の周囲の状況を確認した上で設定変更が可能である。

　さらに、射出成形機１０のメンテナンス中においては、外部装置（例えば、第１情報処理装置１０００）のユーザから設定変更されてほしくない場合がある。例えば、スクリュ３３０の清掃時にスクリュの回転速度について、外部装置（例えば、第１情報処理装置１０００）から設定変更を受け付けるのは難しい。このような場合であっても、本実施形態の射出成形機１０の制御装置７００は、回転速度を変更するために、射出成形機１０のユーザによる設定変更の承認が必要なため、適切な設定変更とともに安全性を向上させることができる。このように、遠隔の外部装置から、射出成形機１０周辺の現場で想定しない設定変更を抑止できる。

　また、動作制御部７３０は、射出成形機１０における現在の動作の状況や、射出成形機１０に対して行われた設定を取得し、動作パラメータ、及び設定パラメータとして、通信アプリケーション７４０に受け渡す。

　送信制御部７４４は、画面変更の操作情報を入力インターフェース７０３から受け付けた場合に、変更先の画面の表示指示を送信するとともに、動作制御部７３０から取得した動作パラメータ及び設定パラメータのうち、変更先の画面の表示に必要な動作パラメータ及び設定パラメータを、画面入出力制御部７２０に送信する。

　画面入出力制御部７２０は、表示指示で示された画面に対応する画面データを記憶部７１０から読み出し、画面データ、動作パラメータ及び設定パラメータに基づいて表示画面を生成し、出力インターフェース７０４に表示画面を送信する。

　図５は、第１の実施形態に係る射出成形機１０の出力インターフェース７０４により表示装置７６０に表示された設定画面の例を示した図である。図５に示される設定画面（射出画面）の例のうち、画面変更ボタン群１５０１は、いずれの設定画面であっても表示されている。図５に示されるように、画面変更ボタン群１５０１には、段取ボタンと、型開閉ボタンと、温度ボタンと、射出ボタン１５０２と、一覧設定ボタンと、モニターボタンと、状態ボタンと、設備ボタンと、保守ボタンと、を含んでいる。

　例えば、図５で示される設定画面を表示する前に、入力インターフェース７０３が、入力装置から射出ボタン１５０２を受け付けた場合、画面入出力制御部７２０が、通信アプリケーション７４０の受信制御部７４１に、射出画面に切り替える操作情報に送信する。

　送信制御部７４４は、受信した操作情報に基づいて、射出画面の表示指示とともに、射出画面の表示に必要な動作パラメータ及び設定パラメータを、画面入出力制御部７２０に送信する。これにより、図５に示される射出画面が表示される。

　次に、第１情報処理装置１０００に表示される画面について説明する。

　図６は、第１の実施形態に係る第１情報処理装置１０００の出力インターフェース１００４により表示装置１０６０に表示された設定画面の例を示した図である。そして、図６で示される設定画面（型開閉画面）を表示する前に、第１情報処理装置１０００の入力インターフェース１００３が、型開閉ボタン１６０１の押下を受け付けた場合、画面入出力制御部１００２が、通信インターフェース１００５を介して、型開閉画面に切り替える操作情報を、制御装置７００に送信する。

　受信制御部７４１は、第１情報処理装置１０００から型開閉画面に切り替える操作情報の受信処理した場合に、送信制御部７４４は、型開閉画面の表示指示とともに、型開閉画面の表示に必要な動作パラメータ及び設定パラメータを、第１情報処理装置１０００に送信する。画面入出力制御部１００２は、通信インターフェース１００５を介して、型開閉画面の表示指示とともに動作パラメータ及び設定パラメータを受信した場合に、型開閉画面に対応する画面データを記憶部１００１から読み出す。そして、画面入出力制御部１００２は、当該画面データ、動作パラメータ及び設定パラメータに基づいて、型開閉の表示画面を生成し、出力インターフェース１００４に表示画面を送信する。これにより、図６に示される型開閉画面が表示される。また、射出ボタン１５０２が押下された場合には、図５に示される画面が表示されるよう処理が行われる。

　図７は、本実施形態に係る射出成形機１０と第１情報処理装置１０００から設定変更を受け付けた場合の処理手順を示したシーケンス図である。図７に示される例では、射出成形機１０に対して、射出成形機１０及び第１情報処理装置１０００の各々から、複数のユーザ（ユーザＡ及びユーザＢ）が同時にアクセスする例である。

　タッチパネル７７０においては、操作装置７５０は、ユーザＡからのログイン操作を受け付けた場合に、ログイン要求を制御装置７００に送信する（Ｓ７０１）。

　権限付与部７４２は、ログイン要求を受け付けた場合に、権限管理テーブル７１２を参照して、射出成形機１０に対応する権限を、ログイン要求を行ったユーザＡに付与する。そして、権限付与部７４２は、権限付与が行われた旨を、タッチパネル７７０に対して送信する（Ｓ７０２）。

　第１情報処理装置１０００は、ユーザＢからのログイン操作を受け付けた場合に、ログイン要求を制御装置７００に送信する（Ｓ７０３）。

　権限付与部７４２は、ログイン要求を受け付けた場合に、権限管理テーブル７１２を参照して、第１情報処理装置１０００に対応する権限を、ログイン要求を行ったユーザＢに付与する。権限付与部７４２は、権限付与が行われた旨を、第１情報処理装置１０００に対して送信する（Ｓ７０４）。

　送信制御部７４４は、画面の表示指示とともに、当該画面の表示に必要な動作パラメータ及び設定パラメータを、画面入出力制御部７２０を送信する。画面入出力制御部７２０は、表示指示に対応する画面データ、動作パラメータ及び設定パラメータに基づいて表示画面を生成し、表示画面をタッチパネル７７０に出力する（Ｓ７０５）。表示装置７６０は、入力された表示画面を表示する（Ｓ７０７）。

　送信制御部７４４は、画面の表示指示とともに、当該画面の表示に必要な動作パラメータ及び設定パラメータを、第１情報処理装置１０００を送信する（Ｓ７０６）。

　第１情報処理装置１０００の画面入出力制御部１００２は、表示指示に対応する画面データ、動作パラメータ及び設定パラメータに基づいて表示画面を生成し、表示画面を表示装置７６０に表示する（Ｓ７０８）。

　第１情報処理装置１０００の画面入出力制御部１００２は、入力インターフェース１００３を介して設定変更の操作を受け付ける（Ｓ７０９）。

　第１情報処理装置１０００の通信インターフェース１００５が、設定変更の操作を示した操作情報を制御装置７００に送信する（Ｓ７１０）。

　判定部７４３は、受信した設定変更の操作情報を一時保持する（Ｓ７１１）。本フローチャートでは、設定変更の操作情報の一時保持中に、他のユーザから設定変更を受け付けなかったものとして、次の処理に進む。

　判定部７４３は、第１情報処理装置１０００のユーザＢが、当該操作情報で示された設定変更の権限を有するか否かを確認する（Ｓ７１２）。

　例えば、判定部７４３は、操作情報が設定変更を示す操作である場合に、当該操作情報を送信したユーザＢ（第１ユーザの例）の設定変更権限が"〇"であるか否かを判定する。設定変更権限が"〇"であると判定した場合、判定部７４３は、操作情報で示された設定変更を、動作制御部７３０に指示する。

　さらに、設定変更権限が"〇"ではないと判定した場合、判定部７４３は、操作情報を送信したユーザＢ（第１ユーザの例）の設定変更権限が"要承認"であるか否かを判定する。設定変更権限が"要承認"であると判定した場合、送信制御部７４４は、射出成形機１０を操作しているユーザＡ（第４ユーザの例）に対して、設定変更の承認の要求を、画面入出力制御部７２０に送信する。射出成形機１０を操作しているユーザＡに問い合わせるのは、当該ユーザが射出成形機１０の状況を認識している、又は当該ユーザＡが設定変更権限"〇"を有するためとする。

　判定部７４３は、Ｓ７１２においてユーザの設定変更の権限が"要承認"であることを確認した。そこで、送信制御部７４４は、射出成形機１０を操作しているユーザＡに設定変更の承認の要求を、画面入出力制御部７２０に送信する。そして、画面入出力制御部７２０は、承認要求を確認するためのポップアップ画面を生成し、生成したポップアップ画面をタッチパネル７７０の表示装置７６０に送信する（Ｓ７１３）。

　タッチパネル７７０の表示装置７６０は、ポップアップ画面を表示する（Ｓ７１４）。図８は、ポップアップ画面の一例を示した図である。図８に示されるポップアップ画面１８０１は、第１情報処理装置１０００で設定変更された内容が表示されている。ポップアップ画面１８０１は、"Ｙｅｓ"ボタン１８０２と、"Ｎｏ"ボタン１８０３と、が示されている。"Ｙｅｓ"ボタン１８０２は、設定変更を承認する承認ボタンを示し、"Ｎｏ"ボタンは、設定変更をキャンセルするキャンセルボタンを示している。

　タッチパネル７７０の操作装置７５０は、"Ｙｅｓ"ボタン１８０２を押下する操作を受け付ける（Ｓ７１５）。

　操作装置７５０は、承認を示した操作情報を、制御装置７００の入力インターフェース７０３に送信する（Ｓ７１６）。

　画面入出力制御部７２０は、承認を示した操作情報を、通信アプリケーション７４０の判定部７４３に受け渡す。判定部７４３は、承認を示した操作情報を受信した際に、承認を受け付けたと判定して、設定変更を動作制御部７３０に指示する。

　そして、動作制御部７３０が、指示に従って設定変更を行う（Ｓ７１７）。

　送信制御部７４４は、設定変更された動作パラメータ及び設定パラメータを、画面入出力制御部７２０を送信する。画面入出力制御部７２０は、画面データ、設定変更された動作パラメータ及び設定パラメータに基づいて表示画面を生成し、設定変更が反映された表示画面をタッチパネル７７０に出力する（Ｓ７１８）。表示装置７６０は、入力された表示画面を表示する（Ｓ７２０）。

　送信制御部７４４は、設定変更された動作パラメータ及び設定パラメータを、第１情報処理装置１０００を送信する（Ｓ７１９）。

　第１情報処理装置１０００の画面入出力制御部１００２は、画面データ、設定変更された動作パラメータ及び設定パラメータに基づいて表示画面を生成し、表示画面を表示装置７６０に表示する（Ｓ７２１）。

　上述した処理順においては、設定変更権限"要承認"の場合の処理手順について説明した。これにより承認を要求するためのポップアップ表示がなされた。

　これに対して、設定変更権限"〇"のユーザから設定変更を受け付けた場合には、承認要求なしに設定変更が行われる。その際に、通信インターフェース７０５が、現在の射出成形機１０にログインしている、他のユーザが操作している外部装置（例えば、第１情報処理装置１０００）等に対して、設定変更が行われた旨のポップアップの表示要求を送信する。これにより、外部装置（例えば、第１情報処理装置１０００）は、設定変更が行われた旨のポップアップ画面を表示する。

　図９は、本実施形態に係る射出成形機１０のタッチパネル７７０からの設定変更、及び第１情報処理装置１０００から設定変更を受け付けた場合の処理手順を示したシーケンス図である。

　第１情報処理装置１０００の画面入出力制御部１００２は、ユーザＢから入力インターフェース１００３を介して設定変更の操作を受け付ける（Ｓ９０１）。

　第１情報処理装置１０００の通信インターフェース１００５が、設定変更の操作情報を、制御装置７００に送信する（Ｓ９０２）。

　判定部７４３は、受信した設定変更の操作情報を一時保持する（Ｓ９０３）。

　タッチパネル７７０の操作装置７５０は、ユーザＡから設定変更の操作を受け付ける（Ｓ９０４）。

　タッチパネル７７０の操作装置７５０は、設定変更の操作情報を、制御装置７００に送信する（Ｓ９０５）。

　判定部７４３は、ユーザＢ（第１ユーザの例）による設定変更の操作情報を受信してから保持期間内に、同じ項目についてユーザＡ（第５ユーザの例）からの設定変更の操作情報を受信したと認識する。そこで、判定部７４３は、複数のユーザから同じ項目の設定変更を示す操作情報を保持期間内に受信した場合に、受信した複数の操作情報で示された設定変更を受け付ける条件を満たしていないと判定し、当該複数の操作情報で示された設定変更をキャンセルする（Ｓ９０６）。

　送信制御部７４４は、設定変更のキャンセルの表示要求を、画面入出力制御部７２０を送信する。画面入出力制御部７２０は、設定変更のキャンセルを示したポップアップ画面を生成し、ポップアップ画面をタッチパネル７７０に出力する（Ｓ９０７）。表示装置７６０は、ポップアップ画面を表示する（Ｓ９０９）。

　送信制御部７４４は、設定変更のキャンセルの表示要求を、第１情報処理装置１０００を送信する（Ｓ９０８）。

　第１情報処理装置１０００の画面入出力制御部１００２は、設定変更のキャンセルを示したポップアップ画面を生成し、ポップアップ画面を表示装置７６０に表示する（Ｓ９１０）。

　上述した実施形態では、第１情報処理装置１０００から設定変更の操作情報を受信した場合に、承認要求を行う場合について説明した。しかしながら、第１情報処理装置１０００から設定変更全ての項目について承認要求を行うのではなく、項目によっては承認要求を行わずに設定変更を行ってもよい。この場合、設定変更が行われた旨をポップアップ表示してもよい。

　上述した実施形態においては、射出成形機１０の制御装置７００が表示する画面と、第１情報処理装置１０００が表示する画面とが共通している場合について説明した。しかしながら、本実施形態においては、画面が共通する例に制限するものではなく、第１情報処理装置１０００が表示する画面を、制御装置７００が表示する画面と異ならせてもよい。

　例えば、射出成形機１０の動作開始・停止ボタンが表された画面データを、第１情報処理装置１０００の記憶部１００１に記憶することが考えられる。つまり、射出成形機１０に動作開始・停止するための物理ボタンが設けられている場合、第１情報処理装置１０００から動作開始・停止の制御が行えない。そこで、記憶部１００１に射出成形機１０の動作開始・停止ボタンが表された画面データを記憶し、画面入出力制御部１００２が、動作開始・停止ボタンが表された画面を生成し、生成した画面を、出力インターフェース１００４を介して表示装置１０６０に出力する。これにより、射出成形機１０側に設けられた物理ボタンであっても遠隔制御を実現できる。

（第２の実施形態）
　第１の実施形態においては、制御装置７００から第１情報処理装置１０００に、動作パラメータ及び設定パラメータを、ユーザ毎に異なる画面を表示するための情報として送信する例について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、ユーザ毎に異なる画面を表示するための情報を、動作パラメータ及び設定パラメータに制限するものではない。そこで第２の実施形態においては、ユーザ毎に異なる画面を表示するための情報として、当該画面の画像データを送信する例について説明する。

　図１０は、第２の実施形態に係る制御装置１７００、及び第１情報処理装置２０００の構成要素を機能ブロックで示す図である。図１０に図示される、第１の画面入出力制御部１７２１、第２の画面入出力制御部１７２２、入出力情報処理部１７１０、及び動作制御部７３０で示される、各機能ブロックは概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。各機能ブロックにて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、ＣＰＵ７０１にて実行されるプログラムにて実現される。または各機能ブロックをワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。また、第１の実施形態と同様の処理を行う構成については同一の符号を割り当て、説明を省略する。本実施形態においては、通信インターフェース７０５の代わりに、通信インターフェース１７０１が設けられている。通信インターフェース１７０１は、ネットワーク１３００を介して外部装置（例えば、第１情報処理装置２０００）との間で通信を行う。

　図１０に示すように、制御装置１７００は、入力インターフェース７０３、出力インターフェース７０４、通信インターフェース１７０１、記憶部７１０を備える。さらに、制御装置１７００は、ＣＰＵ７０１が記憶媒体７０２に格納されたプログラムを実行することで、第１の画面入出力制御部１７２１、第２の画面入出力制御部１７２２、入出力情報処理部１７１０、及び動作制御部７３０を実現する。

　本実施形態にかかる制御装置１７００は、表示装置７６０に表示する画面の生成に加えて、第１情報処理装置２０００に表示する画面を生成する。本実施形態においては、表示装置７６０用に生成する画面と、第１情報処理装置２０００用に生成する画面と、を異ならせる。このため、制御装置１７００は、表示装置７６０用の画面を生成する、第１の画面入出力制御部１７２１と、第１情報処理装置２０００用の画面を生成する、第２の画面入出力制御部１７２２と、を備える。

　第１の画面入出力制御部１７２１は、入力インターフェース１００３、出力インターフェース１００４、及び入出力情報処理部１７１０の間で情報の制御を行う。

　例えば、第１の画面入出力制御部１７２１は、入力インターフェース７０３を介して入出力情報処理部１７１０の通信アプリケーション７４０から受信した設定パラメータ、及び動作パラメータと、記憶部１００１に記憶された画面データと、に基づいて、表示画面を生成し、生成した表示画面を、出力インターフェース１００４を介して表示装置１０６０に表示する。

　例えば、第１の画面入出力制御部１７２１は、入力インターフェース７０３から設定変更や画面変更等の操作を受け付けた場合に、設定変更又は画面変更を示した操作情報を、入出力情報処理部１７１０の通信アプリケーション７４０に出力する。通信アプリケーション７４０で行われる処理は、第１の実施形態と同様として説明を省略する。

　また、第１の画面入出力制御部１７２１は、通信アプリケーション７４０から受信した設定パラメータ、及び動作パラメータと、変更先の画面に対応する、記憶部７１０に記憶された画面データ７１１と、に基づいて、表示画面を生成し、生成した表示画面を、出力インターフェース７０４を介して表示装置７６０に表示する。

　第２の画面入出力制御部１７２２は、通信インターフェース１７０１、及び入出力情報処理部１７１０の間で情報の制御を行う。

　例えば、第２の画面入出力制御部１７２２は、通信インターフェース１７０１を介して第１情報処理装置２０００から画面変更や設定変更等の操作情報を受け付けた場合に、操作情報を通信アプリケーション７４０に出力する。通信アプリケーション７４０で行われる処理は、第１の実施形態と同様として説明を省略する。

　また、第２の画面入出力制御部１７２２は、通信アプリケーション７４０から、受信した設定パラメータ、及び動作パラメータと、変更先の画面に対応する、記憶部７１０に記憶された画面データ７１１と、に基づいて、表示画面を生成し、生成した表示画面を、通信インターフェース１７０１を介して第１情報処理装置２０００に送信する。

　入出力情報処理部１７１０は、第１の実施形態で示した通信アプリケーション７４０を備え、第１の画面入出力制御部１７２１、及び第２の画面入出力制御部１７２２から操作情報の受信、当該操作情報に対応する処理（例えば、操作情報に対応する操作を動作制御部７３０に指示）を行う。

　次に、第１情報処理装置２０００について説明する。第１情報処理装置２０００は、画面表示アプリケーション２００１と、入力インターフェース１００３と、出力インターフェース１００４と、通信インターフェース１００５と、を備える。

　画面表示アプリケーション２００１は、入力インターフェース１００３、出力インターフェース１００４、及び通信インターフェース１００５の間で情報の制御を行う。例えば、通信インターフェース１００５が、表示画面を受信した場合に、画面表示アプリケーション２００１は、受信した画面を、出力インターフェース１００４を介して表示装置１０６０に表示する。

　これにより、第１の実施形態と同様に、表示装置７６０に表示する画面と、表示装置１０６０に表示する画面と、を異ならせることができる。

　また、第２の実施形態に係る、設定変更の操作情報を受信した場合に行われる処理については、第１の実施形態と同様として説明を省略する。

（変形例１）
　上述した実施形態においては、ユーザ毎に権限の差を設ける際に、利用している装置に応じて異ならせる例について説明した。しかしながら、上述した実施形態のように利用している装置に応じて異ならせる手法に制限するものではない。変形例１では、ログインの時刻順に権限を割り当てる例について説明する。

　本変形例の権限付与部７４２は、ユーザＡ（第１ユーザの例）より早く射出成形機を操作している他方のユーザＢ（第３ユーザの例）と比べて、射出成形機に関する操作が制限されている操作の権限を、ユーザＡ（第１ユーザの例）に付与する。

　図１１は、権限付与部７４２によってユーザ毎に割り当てられた権限を例示した図である。図１１に示される例では、ログイン開始時刻が速い順に権限が割り当てられる。

　例えば、権限付与部７４２は、ログイン開始時刻"8:00"が最も早いユーザＢに、設定変更権限"〇"と、表示権限"〇"とを付与する。そして、権限付与部７４２は、ログイン開始時刻"11:00"が２番目のユーザＡに、設定変更権限"要承認"と、表示権限"〇"とを付与する。さらに、権限付与部７４２は、ログイン開始時刻"11:30"が３番目の第３ユーザに、設定変更権限"－"と、表示権限"〇"とを付与する。この場合、ユーザＡの設定変更の承認は、ユーザＢが行う。なお、設定変更の承認の処理手順は、第１の実施形態と同様として説明を省略する。

　さらに、権限付与部７４２は、ユーザがログインした時刻順に権限を割り当てるのではなく、例えば、ユーザの属性（例えば、役職）に応じて権限を付与してもよい。

（変形例２）
　上述した実施形態においては、設定変更の操作情報を受信してから保持期間内に、同じ項目についての設定変更の操作情報を受信した場合に、複数の設定変更をキャンセルする場合について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、複数の設定変更をキャンセルする手法に限定するものではない。そこで変形例２では、一方の設定変更を受け付け、他方の設定変更をキャンセルする場合について説明する。

　本変形例２の判定部７４３は、ユーザＡ（第１ユーザの例）による操作情報に従って設定変更が行われてから、所定の時間内に、ユーザＢ（第６ユーザの例）から設定変更するための操作情報を受信した場合に、ユーザＢからの操作情報に基づいた操作を受け付ける条件を満たしていないと判定し、ユーザＢからの操作情報をキャンセルする。これにより、マルチアクセスによる同一項目に対する複数の設定変更を抑止できる。

　上述した実施形態及び変形例においては、複数のユーザの射出成形機１０に対するログインの管理や、ユーザ毎の権限に基づく制御を、射出成形機１０の制御装置７００で行う場合について説明した。しかしながら、実施形態及び変形例においては、複数のユーザ管理を射出成形機１０の制御装置７００で行う場合に制限するものではない。射出成形機１０を制御可な外部の装置が、複数のユーザの射出成形機１０に対するログインの管理や、ユーザ毎の権限に基づく制御を行ってもよい。

　上述した実施形態及び変形例においては、射出成形機１０の表示装置７６０と、外部装置と、において、射出成形機１０の設定等が示された画面を各々表示できる。これにより、射出成形機１０を利用する際の作業効率を向上させることができる。

　上述した実施形態及び変形例においては、射出成形機１０に、複数のユーザの各々から操作情報を受信可能にするとともに、当該複数のユーザから設定変更を受け付けることを可能とした。設定変更についてはユーザ毎に権限に差があるため、必要に応じて認証等が行われる。これにより作業効率の向上と、安全性の向上とを実現できる。さらには、設定変更の認証のポップアップや、設定変更がされたことのポップアップ等を行うので、アクセスしている各ユーザは現在の状況を把握できる。

　上述した実施形態及び変形例においては、複数のユーザから操作情報を受信可能な場合に、受信した操作情報が所定の条件を満たしている場合に、当該操作情報に基づいた操作を射出成形機に対して行う。これにより、複数のユーザが操作可能としたので、作業効率を向上させると共に、当該操作を可能としたのが所定の条件に限るため、ユーザ間で混乱が生じるのを抑制できる。

　以上、本発明に係る射出成形機の制御装置の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されない。請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本発明の技術的範囲に属する。

　本願は、２０２１年３月３１日に出願した日本国特許出願２０２１－０６２４４８号に基づく優先権を主張するものであり、この日本国特許出願の全内容を本願に参照により援用する。

１０・・・射出成形機　７００・・・制御装置　７１０・・・記憶部　７２０・・・画面入出力制御部　７３０・・・動作制御部　７４０・・・通信アプリケーション　７４１・・・受信制御部　７４２・・・権限付与部　７４３・・・判定部　７４４・・・送信制御部　１７１０・・・入出力情報処理部　１７２１・・・第１の画面入出力制御部　１７２２・・・第２の画面入出力制御部

Claims

　射出成形機に設けられた入力インターフェース及びネットワークを介して接続されている外部装置のうちいずれか一つ以上を介してアクセスしている複数のユーザから、前記射出成形機に対する操作情報を受信可能な受信制御部と、
　前記入力インターフェース及び前記外部装置を介して前記複数のユーザから前記操作情報を受信可能な場合に、前記複数のユーザに含まれる第１ユーザから前記入力インターフェース又は前記外部装置を介して受信した前記操作情報が、所定の条件を満たしているか否かを判定する判定部と、
　受信した前記操作情報が前記条件を満たしていると判定した場合に、受信した前記操作情報で示された操作を、前記射出成形機に対して行う動作制御部と、
　を有する、射出成形機の制御装置。
　前記複数のユーザの各々に対して、前記射出成形機に関する操作の権限を付与する権限付与部を、
　さらに有する、請求項１に記載の射出成形機の制御装置。
　前記権限付与部は、前記複数のユーザに含まれるユーザ毎に、操作の制限が異なる前記操作の権限を付与する、
　請求項２に記載の射出成形機の制御装置。
　前記権限付与部は、前記外部装置を操作している前記第１ユーザに対して、前記入力インターフェースを操作している第２ユーザと比べて、前記射出成形機に関する操作が制限されている前記操作の権限を付与する、
　請求項３に記載の射出成形機の制御装置。
　前記権限付与部は、前記第１ユーザより早く前記射出成形機を操作している第３ユーザと比べて、前記射出成形機に関する操作が制限されている前記操作の権限を、前記第１ユーザに付与する、
　請求項２に記載の射出成形機の制御装置。
　前記判定部は、受信した前記操作情報が、前記射出成形機に対する設定変更を示す操作である場合に、受信した前記操作情報が、前記条件を満たしているか否かを判定する、
　請求項１に記載の射出成形機の制御装置。
　前記判定部は、受信した前記操作情報が、前記射出成形機に対する設定変更を示す操作である場合に、受信した前記操作情報が、前記第１ユーザと異なる前記操作の権限を有する第４ユーザから承認を受け付けたか否かを判定する、
　請求項６に記載の射出成形機の制御装置。
　前記判定部は、前記第１ユーザによる前記操作情報が、前記射出成形機に対する設定変更を示す操作であると共に、第５ユーザによる前記操作情報が、前記射出成形機に対する設定変更を示す操作であり、前記第１ユーザによる前記操作情報と前記第５ユーザによる前記操作情報とを所定の時間内に受信した場合に、前記第１ユーザによる前記操作情報で示された設定変更、及び前記第５ユーザによる前記操作情報で示された設定変更を受け付ける前記条件を満たしていないと判定する、
　請求項６に記載の射出成形機の制御装置。
　前記判定部は、前記第１ユーザによる前記操作情報に従って設定変更が行われてから、所定の時間内に、第６ユーザから設定変更するための前記操作情報を受信した場合に、前記第６ユーザによる前記操作情報に基づいた操作を受け付ける前記条件を満たしていないと判定する、
　請求項６に記載の射出成形機の制御装置。
　射出成形機に設けられた入力インターフェース及びネットワークを介して接続されている外部装置のうちいずれか一つ以上を介してアクセスしている複数のユーザから、前記射出成形機に対する操作情報を受信可能な受信制御部と、
　前記複数のユーザの各々ごとに異なる画面を表示するための情報を、前記射出成形機に設けられた出力インターフェース及び前記外部装置のうちいずれか一つ以上に送信する送信制御部と、
　を有する、射出成形機の制御装置。
　前記外部装置は、前記画面を表示するためのテンプレート情報を記憶し、
　前記送信制御部は、前記画面を表示するための情報として、前記外部装置が記憶する前記テンプレート情報に対応する、前記射出成形機の設定を示した情報を送信する、
　請求項１０に記載の射出成形機の制御装置。