WO2022172769A1 - 映像装置を備える電気炉を用いた溶鉄の製造方法 - Google Patents

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Abstract

溶鉄の昇温効率を高めて製造コストを低減する。 予熱室と、溶解室と、前記予熱室を第1および第2予熱室に区画可能な冷鉄源支持機と、押し出し機と、前記第2予熱室内を観察可能な映像装置とを備える電気炉を用い、溶解工程と、昇温工程と、予熱工程と、出鋼工程とを有し、前記昇温工程において、前記映像装置から得られた、前記冷鉄源支持機を閉じた後の前記第2予熱室内の視覚情報に基づき、前記溶鉄の昇温を開始する、溶鉄の製造方法。

Description

映像装置を備える電気炉を用いた溶鉄の製造方法
  本発明は、映像装置を備える電気炉を用いて、冷鉄源から溶鉄を製造する方法に関する。本発明は、特に、予熱室の冷鉄源を溶解室から切り分けて予熱室下部の様子を観察することにより、冷鉄源を溶解室へと確実に供給したうえで効率的に溶鉄を得ることのできる、溶鉄の製造方法に関する。
  電気炉を用いた溶鉄の製造では、鉄系スクラップなどの冷鉄源をアーク熱で溶解して溶鉄を得るので、アーク熱を生成するために電力を多量に消費する問題がある。従来、電気炉での電力消費を抑えるために、(1)溶解する前の冷鉄源を、後段の工程で冷鉄源を溶解中に発生した高温の排ガスを利用して予熱する方法;(2)補助熱源としてコークスなどの炭材を溶解室中に吹き込む方法;などの方法が採られている。
  上述の(1)の具体的な方法としては、溶解室の上部に冷鉄源を予熱する予熱室を連設し、先の工程において溶解室で発生した高温の排ガスを、冷鉄源が充填された予熱室内に通過させることにより冷鉄源を予熱させる方法が知られている。このように、予熱された冷鉄源を溶解させることで、溶解効率を向上させて電力消費を抑えることが期待される。
  また、上述の(2)の具体的な方法では、炭材吹込みよる酸化鉄の還元と炭材の燃焼とによってCOガスが発生し、このCOガスによって溶融スラグが泡立つ、いわゆる「スラグフォーミング」が促進されることが知られている。このスラグフォーミングによりアークの輻射熱が軽減し、冷鉄源の溶解効率を向上させて電力消費を抑えることが期待される。
  上述の(1)および(2)の方法を利用した電気炉として、例えば、特許文献1に開示される複合アーク溶解炉、特許文献2に開示されるアーク溶解設備が挙げられる。
  特許文献1によれば、複合アーク溶解炉は、溶解室と、この溶解室内で発生する高温の排ガスを誘引できるシャフト形予熱室とからなる点に特徴がある。そして、特許文献1の複合アーク溶解炉では、予熱室内に充填された鉄系スクラップを効率的に予熱するために、予熱室内における鉄系スクラップの見掛け嵩密度を適正範囲に調整している。特許文献1の図には、予熱室の上部に設けた開閉可能な供給口が開示されており、該供給口を通じて供給され、予熱室で予熱された鉄系スクラップは、溶解室で溶解される速度に応じて、溶解室内に順次に連続的または間欠的に移動している。
  また、特許文献2は、従来技術として、スクラップをプッシャー(押し出し機)によりアーク炉に連続的に供給する技術;フィンガー(冷鉄源支持機)と呼ばれるストッパーを開放することによりスクラップをアーク炉に供給する技術;をそれぞれ紹介しながらも、特許文献2の技術では、むしろプッシャーやフィンガー等のスクラップ搬送供給設備を備えないことにより、排ガス温度を高めてスクラップを予熱している。そして、特許文献2でも、溶解炉内でスクラップが溶解することにより、予熱シャフトのスクラップが溶解炉に供給されている。
特開2012-180560号公報 特開平10-292990号公報
  ここで、溶鉄の製造においては、冷鉄源を溶解して溶解室内に設計上所定の溶鉄量が溜まった段階で、溶鉄を予め設定された温度まで更に昇温してから出鋼することが通常である。この昇温は、得られた溶鉄を電気炉の外部に搬送した後の、例えば成分調整、鋳造といった次工程で必要な溶鉄の温度を確保するための工程であり、昇温温度は、該次工程までの溶鉄の搬送時の温度低下を考慮して設定される。しかしながら、本発明者らが検討したところ、特許文献1,2の技術はいずれも、予熱室の次チャージの鉄系スクラップを溶解室から完全に切り分けることについて何ら検討していないため、この昇温中に比較的低温の鉄系スクラップが溶鉄内に入り込んで昇温効率を低下させてしまう問題が明らかとなった。このように、次チャージの鉄系スクラップの一部が溶鉄に浸った状態では、溶鉄の温度が低下し、昇温期の延長を招いて無駄なエネルギー損失が生じるため、電力消費を良好に低減できない。
  また、溶鉄と接触した鉄系スクラップの一部に熱が伝わり、予熱室内下部の鉄系スクラップが局所的に溶解することにより、予熱室内の鉄系スクラップが崩落して溶解室内になだれ込む問題も生じた。このとき、鉄系スクラップが電極までなだれ込み、電極折損を引き起すという深刻な事態も確認された。
  一方、電気炉操業では、鋼種によって要求される溶鉄の成分組成(例えば、Cu、Cr、Pの量など)が様々であるため、冷鉄源を複数種組み合わせて配合を調整している。しかし、特許文献1,2の技術では、供給する冷鉄源の種類を次チャージで変更させる場合、現在溶解しているチャージ用と次チャージ用とで鉄系スクラップを良好に切り分けることができず、したがって、次チャージ用の鉄系スクラップまで一部溶解して、溶鉄の成分や製造量を厳密に制御することが困難であった。
  以上の検討から、本発明者らは、溶鉄製造において昇温効率を高めて電力消費を低減するため、更に好適には、製造する溶鉄の成分を厳密に制御するために、溶鉄の昇温時において予熱室内の冷鉄源と溶解室内の溶鉄とを正確に切り分ける操業が必要であるとの知見に至った。
  上記知見に基づき、本発明者らはまず、予熱室の一区画内に冷鉄源を保持することが可能な冷鉄源支持機を設け、溶鉄の昇温中は、予熱室内の冷鉄源を溶解室から切り離しておくことに着目した。
  しかしながら、上記手法によっても、依然として昇温効率が顕著に改善されない場合があった。この点について本発明者らが更に検討したところ、冷鉄源支持機によって予熱室内の冷鉄源を溶解室から切り離した場合であっても、冷鉄源支持機の下方(予熱室の下部)に溶解室へと供給されなかった冷鉄源が残存する場合があり、この残存する冷鉄源が昇温中の溶鉄の中に意図せずに混入する事態が確認された。したがって、溶鉄の昇温効率を確実に高めるには、溶鉄の昇温中に、冷鉄源支持機により冷鉄源を溶解室から切り離したうえで、冷鉄源支持機の下方にも冷鉄源が残存しないことを確実にすることが更に必要であるとの知見に至った。
  本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、溶鉄の昇温効率を高めて製造コストを低減することのできる、電気炉による溶鉄の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、好適には更に、得られる溶鉄の成分を良好に制御することも目的とする。
  本発明者らが上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、(1)予熱室を冷鉄源の導入側(通常は鉛直方向上方)および溶解室側(通常は鉛直方向下方)の2つに区画可能な冷鉄源支持機を、予熱室に設けることにより、予熱室内の冷鉄源を昇温中の溶解室から良好に切り離せること;(2)予熱室に押し出し機を設けることにより、予熱室の下方に位置する冷鉄源を溶解室へと良好に供給できること;(3)予熱室の下方を観察可能な映像装置を更に設けることにより、昇温中の溶鉄内に意図せずに混入し得る冷鉄源の存在の有無を確認でき、仮にこのような冷鉄源の存在が確認された場合は、溶鉄の昇温に先立って対処し得るので、予熱室内の冷鉄源を昇温中の溶解室から正確に切り離せること;を新規に見出した。そして、このように、冷鉄源の意図せぬ混入を防止して溶鉄を昇温することにより、昇温効率を高め、製造上の電力原単位を効果的に低減できることも見出した。
  本発明は、上記の知見に基づきなされたもので、以下を要旨とする。
  1.冷鉄源を予熱する予熱室と該予熱された冷鉄源を溶解して溶鉄とする溶解室とを備える電気炉を用いる、溶鉄の製造方法であって、
  前記電気炉は、前記冷鉄源の導入側の第1予熱室および前記溶解室側の第2予熱室に前記予熱室を区画して開閉可能な冷鉄源支持機と、前記第2予熱室から前記溶解室側へ進退可能な押し出し機と、前記第2予熱室内を観察可能な映像装置と、を更に備え、
  前記冷鉄源支持機を開けた状態にて、前記予熱室に供給されて予熱された冷鉄源を前記押し出し機によって前記溶解室に供給し、前記溶解室に供給された冷鉄源をアーク熱によって溶解して溶鉄を得る溶解工程と、
  前記冷鉄源支持機を閉じて(つまり、前記第1予熱室を前記溶解室から遮断した状態で)、前記第1予熱室に新たな冷鉄源(次チャージ用冷鉄源)を導入するとともに、前記溶解室内の前記溶鉄を昇温させる溶鉄の昇温工程と、
  前記第1予熱室内の前記新たな冷鉄源を、前記昇温工程の余熱により予熱する予熱工程と、
  前記昇温された溶鉄を前記電気炉の外部に導出する出鋼工程と、を有し、
  前記昇温工程において、前記映像装置から得られた、前記冷鉄源支持機を閉じた後の前記第2予熱室内の視覚情報に基づき、前記溶鉄の昇温を開始する、溶鉄の製造方法。
  2.さらに、前記出鋼工程の終了後に、前記冷鉄源支持機を開けて前記予熱された新たな冷鉄源を前記第1予熱室から前記第2予熱室へと供給する準備工程を有し、
  前記準備工程の後に、前記溶解工程、昇温工程、予熱工程および出鋼工程を順に行う、前記1に記載の溶鉄の製造方法。
  3.前記準備工程において、前記押し出し機の前記溶解室側先端を前記第2予熱室と前記溶解室との境界に位置させた状態で、前記冷鉄源支持機を開ける、前記2に記載の溶鉄の製造方法。
  4.前記昇温工程において、前記映像装置により、前記冷鉄源支持機を閉じた後の前記第2予熱室内に前記冷鉄源が残存していないことを確認した後に、前記溶鉄の昇温を開始する、前記1~3のいずれかに記載の溶鉄の製造方法。
  5.前記昇温工程において、前記映像装置により、前記冷鉄源支持機を閉じた後の前記第2予熱室内に前記冷鉄源が残存していることを確認した場合に、
  前記押し出し機によって前記残存する冷鉄源を前記溶解室に供給し、前記第2予熱室内に前記冷鉄源が残存していないことを確認した後に、前記溶鉄の昇温を開始する、前記1~3のいずれかに記載の溶鉄の製造方法。
  6.前記溶解工程において、前記映像装置により、所定量の前記冷鉄源が前記溶解室へ供給されたことを確認した後に、前記昇温工程を行う、前記1~5のいずれかに記載の溶鉄の製造方法。
  本発明によれば、溶鉄の昇温効率を向上させて高いエネルギー利用効率で溶鉄を製造することができ、製造コストの低減が可能となる。また、本発明によれば、好適には更に、得られる溶鉄成分の正確な制御も可能となる。
本発明の一実施形態で使用する、映像装置を備えた電気炉の縦断面図である。 本発明の一実施形態に従った準備工程を説明する概念図である。 本発明の一実施形態に従った溶解工程を説明する概念図である。 本発明の一実施形態に従った昇温工程を説明する概念図である。 本発明の一実施形態に従った出鋼工程を説明する概念図である。
  次に、本発明の実施形態について、具体的に説明する。
  以下の実施形態は、本発明の好適な一例を示すものであり、これらの例によって何ら限定されるものではない。
 (溶鉄の製造方法)
  本発明の溶鉄の製造方法は、所定の構造を有する電気炉を用いる方法であって、予熱室において予熱された冷鉄源を押し出し機で溶解室に供給し、溶解室においてアーク熱で溶解して溶鉄を得る溶解工程と、冷鉄源支持機を閉じた状態で溶鉄を昇温させる昇温工程と、昇温工程の余熱により冷鉄源を予熱する予熱工程と、昇温された溶鉄を電気炉外部に導出する出鋼工程と、を有し、連続操業が可能である。また、本発明の溶鉄の製造方法は、任意に、出鋼後に冷鉄源支持機を開けて、予熱された冷鉄源を第1予熱室から前記第2予熱室へと供給する準備工程を更に有し、任意にその他の工程を更に有し得る。そして、本発明の昇温工程では、第2予熱室内を観察するための映像装置から得られた視覚情報に基づき、溶鉄の昇温を開始する。
  第2予熱室内の視覚情報に基づいて、溶鉄の昇温環境を適切かつ適時に制御することにより、溶鉄の昇温中に意図しない冷鉄源の混入を防ぐことができ、溶鉄の昇温効率を効果的に高めることができる。
 [電気炉]
  以下、本発明が好適に用い得る電気炉について、図を参照して詳述する。
  電気炉1は、冷鉄源15をアーク18からの熱によって溶解して溶鉄16を得る溶解室2と、冷鉄源15を予熱し、予熱された冷鉄源15を押し出し機10で溶解室2に供給するために、溶解室2に連通されたシャフト型の予熱室3と、任意の位置に設置された映像装置30とを備える。予熱室3の鉛直方向任意の位置には、開閉可能な冷鉄源支持機11が設けられている。冷鉄源支持機11は、例えば電気炉1の断面方向または水平方向に開閉可能である。この冷鉄源支持機11を開くことにより予熱室3が一つの空間を有することができ、反対に、この冷鉄源支持機11を閉じることにより予熱室3が冷鉄源の導入側(鉛直方向上部)に区画された第1予熱室3aと、溶解室側(鉛直方向下部)に区画された第2予熱室3bとの2つの空間を有することができる。押し出し機10は通常、この第2予熱室3bに設けられ、一方の先端が該第2予熱室3bとこれに隣接する溶解室2との間の任意の位置まで進退して移動可能である。映像装置30によって、第2予熱室3b内の様子を適時、必要によっては常時確認することができる。
  原料となる冷鉄源15は、例えばスクラップ置き場に種類別に仮置きされ、そのなかから製造すべき溶鉄の鋼種に応じた適切な種類と質量割合とで配合される。配合された冷鉄源15は、底開き型の供給用バケット14に装入され、走行台車23を介して冷鉄源供給口19の上方の所望の位置まで運ばれる。次に、冷鉄源供給口19を開けて、冷鉄源15を上方から予熱室3へと供給する。このとき、予熱室3の略中段に備えられた開閉可能な冷鉄源支持機(フィンガー)11は開いた状態であるので、供給された冷鉄源15は、冷鉄源支持機11の上部を占め得る第1予熱室3a、および、冷鉄源支持機11の下部を占め得る第2予熱室3bにわたって充填される。
  冷鉄源15の供給は、1チャージ用の量の冷鉄源15を複数回に分けて供給用バケット14に装入して行うことができる。例えば、冷鉄源15の1チャージ用の量が設計上130トンであり、これを13回に分けて供給用バケット14から供給する場合、10トン×13回=計130トンと、1回あたり10トンずつ供給することになる。
  冷鉄源15としては、通常、製鉄所で発生する自所屑、市中から発生するスクラップ、溶銑を固めた銑鉄などが挙げられるが、これらに限定されない。冷鉄源15には、有機物質(例えば、プラスチック、ゴム、バイオマス)が混入していてもよい。
  一方、溶融スラグ17を生成させるための造滓材としては生石灰や石灰石が挙げられるが、これらに限定されない。造滓材として、軽焼ドロマイト、または、製鋼などで発生するリサイクルスラグを使用してもよい。溶解室2上部に設けられた副原料シュート(図示せず)から造滓材を供給することができる。
  予熱室3(第1予熱室3aおよび第2予熱室3b)において、充填された冷鉄源15が任意の方法で予熱される。例えば、先に溶解室2で発生した高熱の排ガスを第1予熱室3aおよび第2予熱室3bへと通過させることにより冷鉄源15を予熱すれば、製造効率を高めることができるので好適である。この場合、予熱室3の上側部に排気ダクト20を設け、このダクト20を吸引ブロワ(図示せず)に接続してもよい。この吸引ブロワによる吸引により、溶解室2で発生した高温の排ガスを予熱室3に流入して通過させ、予熱室3内を上昇した後にダクト20から排気することができる。ダクト20の途中には集塵機(図示せず)を設けてもよい。
  予熱に好適に利用し得る高温の排ガスは、後述する、主たる熱源としてのアーク加熱部、補助熱源としての炭材、バーナー9などによる溶解・昇温によって発生し、CO、CO、未反応のO、および開口部などから流入する外気などを含み得る。
  第2予熱室3bには、該第2予熱室3b内に存在する予熱された冷鉄源15を、予熱室3に連結された溶解室2内へと押し出し供給するための押し出し機10(プッシャー)が設けられている。この押し出し機10は、溶解室2の側壁を貫通して、アーク18により生じるアーク加熱部(本実施形態では溶解室の略中心)へと向かう方向に沿って進退可能に設けることができ、これにより予熱された冷鉄源15を第2予熱室3bから溶解室2のアーク加熱部へと押し出すことができる。押し出し機10は駆動装置(図示せず)により駆動させてもよい。
  なお、溶解室2と予熱室3(第2予熱室3b)との境界は、予熱室3の側壁のうち、溶解室2を構成する炉蓋5と接続される部分を出発して鉛直方向下方に延びる想像上の面とする。
  溶解室2は、炉壁4および炉蓋5で区画されており、炉壁4は水冷構造とすることが好ましく、炉蓋5は開閉可能な水冷構造とすることが好ましい。溶解室2の水平方向略中央部に、炉蓋5を貫通して上方から複数本の電極6を挿入し、これらの電極6間でアーク18を発生させることにより、冷鉄源15を溶解する主たる熱源としてのアーク加熱部を構成することができる。通常、電極6は黒鉛を主体として構成され、上下移動可能である。
  電気炉1のタイプとしては直流式と交流式とがあるが、本実施形態に例示する電気炉1は交流式であり、上述した電極6を有する。一方、電気炉1が直流式の場合は、炉底と溶解室上部のそれぞれに電極を設け、その電極間でアークを飛ばして冷鉄源を溶解させてもよい。本発明は直流式の電気炉による溶鉄の製造にも適用可能である。
  溶解室2には、炉蓋5を貫通して上方から酸素吹き込みランス7および炭材吹き込みランス8を挿入してもよい。炭材吹き込みランス8は、空気や窒素などの搬送用ガスを通じて、補助熱源としての、コークス、チャー、石炭、木炭、黒鉛などの1種以上からなる炭材を溶融スラグ17に吹き込むことができる。また、酸素吹き込みランス7は、酸素(純酸素や、例えば純酸素と空気とが混合された酸素含有ガス)を噴射供給して、この酸素により溶融スラグ17を押しのけて溶鉄16に酸素を直接吹き込むことができる。酸素を吹き込まれた溶鉄16は、所望の炭素量にまで脱炭される。
  酸素および炭材の添加方法としては、ランスによる吹き込み以外に、溶解室2の上方から浴(溶鉄16または溶融スラグ17)中へインジェクションする方法、炉底に専用のノズルを設けて底吹きインジェクションする方法などを採用してもよい。また、酸素および炭材の吹き込みランス7,8は、溶鉄16および溶融スラグ17にそれぞれ浸漬させてもよいが、図2に示す実施形態のように溶鉄16および溶融スラグ17に浸漬させることなく、溶鉄16および溶融スラグ17の湯面(界面)レベルの変動に応じて界面上方で追従する方式としてもよい。また、炉壁4に酸素吹き込みランス7を設置し、炉壁4から酸素を吹き込む方式でもよい。
  溶解室2にはまた、炉蓋5を貫通して上方から、および/または、炉壁4を貫通して斜め上方からバーナー9を挿入してもよい。このバーナー9は、重油、灯油、微粉炭、プロパンガス、天然ガスなどの化石燃料を支燃ガス(酸素、空気または酸素富化空気)によって燃焼させる助燃バーナーの役割を果たす。溶鉄16を出鋼する際には、未溶解の冷鉄源15が溶鉄16内に残っていない状態とする必要がある。ここで、電極周辺の冷鉄源は比較的早く溶解するが、電極から離れた場所、いわゆるコールドスポットにある冷鉄源は溶解が比較的遅く、溶解室内での冷鉄源の溶解速度が不均一となることがある。このような場合に、例えば昇温工程において、バーナー9を用いて未溶解の冷鉄源15の溶解を効率的に助けることができる。バーナー9は、後述する出湯口12の真上近傍の位置、換言すれば、コールドスポットが生じ易い位置に配置することが好ましい。
  溶解室2には更に、予熱室3とは反対側の炉底に出湯口12を、該出湯口12の上方の炉壁4に出滓口13を、それぞれ設けてもよい。出鋼工程以外の工程中は、出滓口13は出滓用扉22により閉塞されている。また、出鋼工程以外の工程中は、出湯口12は、内部に充填される詰め砂やマッド剤と、これらを炉外側で押さえる出湯用扉21とで閉塞されている。得られた溶鉄16は、出湯用扉21を開けて出湯口12から出鋼することができる。また、溶鉄16の製造とともに生じた溶融スラグ17は、出滓用扉22を開けて出滓口13から排滓することができる。
  映像装置30により、第2予熱室内を観察可能である。映像装置30は、特に限定されず、観察対象を撮像可能な装置であればよく、通常はレンズおよびカメラを備える。映像装置30の先端に設置したレンズ(図示せず)の周囲に、任意の流速の冷却用気体を流すことが好ましい。映像装置30を適切に冷却することにより、電気炉内の高温にも耐え得るようにすること、スラグや溶鋼が飛散してきた場合に視野が狭まるのを防ぐことができる。冷却用気体としては、空気、並びに、窒素などの不活性ガスが挙げられる。
  映像装置30は、第2予熱室3b内の様子を良好に把握する観点から、第2予熱室3bを構成する側壁に設置することが好ましい。この場合、予熱室3の側壁に対しても、水冷または空冷などの冷却を行うことが好ましい。設置方法は特に限定されないが、映像装置30を第2予熱室3bの側壁に設置する場合、映像装置30を、該側壁に空けた孔(図示せず)に通して取り付ければ、レンズを第2予熱室3b内に位置させつつカメラを電気炉1の外部に位置させることができ、鮮明な映像視野と簡便な作業性とを両立できるので好適である。映像装置30で取り込んだ映像は、一般的にはケーブル(図示せず)を介して、オペレーターが操作する操作室のモニターや記録装置(いずれも、図示せず)へ繋ぐ。
  更には、図示しないが、映像装置を利用して、第1予熱室3a内の様子をも把握することが好ましい。第1予熱室3a内の様子をも視覚的に確認できれば、例えば、予熱室に充填された冷鉄源15の高さを確認しながら、該高さを一定範囲に保つように冷鉄源を供給することができるので、冷鉄源の予熱を更に効率的に行うことができる。第1予熱室3a内の様子を観察するには、例えば、追加の映像装置を、第1予熱室3aを構成する側壁に設置することができる。
 [溶解工程]
  本発明の溶解工程では、図2Bを参照して、冷鉄源支持機11を開けた状態で、予熱室3で予熱された冷鉄源15を押し出し機10によって溶解室2に供給し、溶解室2に供給された冷鉄源15をアーク熱によって溶解して溶鉄16を得る。押し出し機10を図2の矢印方向に繰り返し進退させることにより、第2予熱室3b内に充填された冷鉄源15を順次押し出す。これに伴って予熱室3内に充填されている冷鉄源15が順次降下するので、それに応じて、供給用バケット14から予熱室3内に新たな冷鉄源15を供給することを繰り返し行う。これにより、1チャージ用の量の冷鉄源を溶解することができる。
  ここで、溶解により溶解室で発生した高温の排ガスを、例えば電気炉について上述した手法により予熱室3に流入させ、予熱室3に充填されている冷鉄源15を効率的に予熱しておくことが、製造効率の観点から好ましい。本実施形態の場合、予熱室2に流入する排ガスの温度は1000~1500℃程度である。
  溶解工程における溶融スラグ17には、酸素の吹込みに起因して生成された酸化鉄(FeO)が含まれることがある。したがって、上述した手法に従って、溶融スラグ17に炭材を吹込んでFeOを還元することが好ましい。また、吹き込んだ炭材の燃焼によってCOガスが発生して溶融スラグ17が泡立つ、いわゆる「スラグフォーミング」状態とすることが好ましい。スラグフォーミングによりアーク18の輻射熱が軽減し、冷鉄源15の溶解効率をより向上させることができる。より高い溶解効率で溶解時間が短縮されることで、スラグフォーミング状態を安定に維持できる時間を延長でき、エネルギー効率を更に向上させることができる。
  溶解工程では、映像装置30により、1チャージ用の所定量の冷鉄源15が溶解室2へ供給されたことを視覚で確認した後に、次の昇温工程へと移行すると同時に冷鉄源支持機11を閉じることが好ましい。このように、1チャージ用の所定量の冷鉄源15が溶解室2へ供給されたことを映像装置30で確認することにより、続く溶鉄16の昇温中に意図しない冷鉄源15の溶鉄への混入をより防ぎ、次の昇温工程をより高効率で行うことができる。
  なお、電気炉1における、あるチャージ用の操業開始時(つまり冷鉄源15の初回供給時)には、溶解室2内に冷鉄源15を均一に供給するために、炉蓋5を開けた状態で、予熱室3とは反対側の溶解室2の空間内(図2における電極6よりも紙面右側)に冷鉄源15および必要に応じて炭材を予め供給してもよい。或いは、冷鉄源15の供給の際に、溶銑も溶解室2に供給してもよい。溶銑は、供給用取鍋(図示せず)または溶解室2に通じる溶銑樋(図示せず)により溶解室2に供給することができる。
 [昇温工程]
  本発明の昇温工程では、図2Cを参照して、冷鉄源支持機11を閉じて第1予熱室3aを溶解室2から遮断した状態で、前の溶解工程で得られた溶鉄16を所望の温度まで更に昇温させる。昇温工程後に出鋼され、成分調整および鋳造などの電気炉外での次工程まで搬送された溶鉄16は、該次工程で必要とされる所望の高温状態を保っている必要がある。したがって、昇温工程において、出鋼工程後の電気炉外での次工程への移行の際の温度低下を加味した設計上定められた温度まで溶鉄16を昇温しておく必要がある。所定の温度まで溶鉄16を昇温しなければ、出鋼することができない。また、昇温工程では、冷鉄源支持機11を閉じて第1予熱室3aを溶解室2から遮断した状態で、第1予熱室3aに内の次チャージ用の新たな冷鉄源15を導入する。この昇温工程においては、映像装置30から得られた、冷鉄源支持機11を閉じた後の第2予熱室3b内の視覚情報に基づき、溶鉄16の昇温を開始することが肝要である。例えば、冷鉄源支持機11を閉じた後の第2予熱室3b内に、溶解室2内に供給されずに残された冷鉄源15が存在している場合、この状態で昇温を行ってしまうと、昇温中の比較的高温の溶鉄16の中に、比較的低温の冷鉄源15が望まずに混入して溶鉄16の温度を低下させてしまう。これは、電力消費の大きい昇温工程の効率を低下させ、製造コストの増大に繋がる。したがって、第2予熱室3b内の様子を視覚的に確認してから、昇温工程を開始する必要がある。
  従来技術では、第2予熱室3bの様子を視覚的に確認することができなかったため、昇温のタイミングはオペレーターの経験によってなされていた。しかし、本発明では、昇温効率を妨げる要因が存在しないことを視覚情報で確認してから昇温のタイミングを決定することができるので、昇温効率、ひいては製造効率を格段に向上させることができる。
  上述の観点から、昇温工程においては、映像装置30により、冷鉄源支持機11を閉じた後の第2予熱室3b内に冷鉄源15が残存していないことを視覚的に確認した後に、溶鉄16の昇温を開始することが好ましい。映像装置30により冷鉄源15が残存していないことを確認できた場合は、そのまま昇温を開始すればよい。
  一方、映像装置30により、冷鉄源支持機11を閉じた後の第2予熱室3b内に冷鉄源15が残存していることを確認した場合には、押し出し機10によってこの残存する冷鉄源15溶解室2に強制的に供給したうえで、第2予熱室3b内に冷鉄源15が残存していないことを確認した後に、溶鉄16の昇温を開始することが好ましい。
  このように、第2予熱室3b内に冷鉄源15が確実に存在しない状態で溶鉄16の昇温を行うことにより、昇温中の溶鉄16の温度を低めることなく昇温効率をより高めることができる。
  溶解工程と同様に、昇温工程においても、スラグフォーミング状態を安定的に維持して、エネルギー効率を更に向上させることが好ましい。従来技術では、昇温工程中の溶解室2内に予熱室3内から冷鉄源15がなだれ込んでしまい、スラグフォーミングが沈静化する事態、また、これによりアーク18が不安定になって昇温効率が低下する事態があった。一方、本実施形態では、昇温工程中の第1予熱室3a内の冷鉄源15は、冷鉄源支持機11によって溶解室2から物理的に完全に遮断されており、かつ、第2予熱室3b内が昇温を開始するのに適した状態であることを視覚的に確認できるため、昇温工程中の冷鉄源15のなだれ込みを確実に抑止し、スラグフォーミングおよびアーク18を安定的に維持すること、ひいては、昇温効率を高めることができる。
  ここで、昇温工程では、次チャージ用の冷鉄源15を第1予熱室3aに供給する。昇温工程では、冷鉄源支持機11を閉じて第1予熱室3aを溶解室2から遮断した状態であり、かつ、第2予熱室内の様子を視覚的に確認できるため、例え、現チャージ用の冷鉄源15が第2予熱室3bに残存していても、これと第1予熱室3a内の次チャージ用冷鉄源15とを正確に切り分けることができる。従来技術では、冷鉄源支持機11を備えない、または、第2予熱室3bの様子を視覚的に確認できなかったため、現チャージ用と次チャージ用との冷鉄源15の切り分けはオペレーターの経験によってなされていた。しかし、本発明では、冷鉄源支持機11と、映像措置30と、更には残存する冷鉄源15を溶解室2に強制的に供給し得る押し出し機10とを備えているので、現チャージ用の冷鉄源15を次チャージ用の冷鉄源15に混入させることなく、正確に分けて扱うことができる。これは、特には、次チャージにおいて現チャージとは異なる成分または特性の溶鉄16を製造する場面で、非常に有用である。
 [予熱工程]
  本発明の予熱工程では、第1予熱室3a内の新たな冷鉄源(次チャージ用冷鉄源)15を、昇温工程からの余熱により予熱する。したがって、予熱工程は、昇温工程とほぼ同時に進行する。予熱は、昇温中に発生した高温の排ガス等の余熱を、例えば電気炉について上述した手法により第1予熱室3aに流入させて行うことができる。昇温工程では、溶解室2を、例えば1600℃程度もの高温状態にするため、第1予熱室3a内に充填されている次チャージ用の冷鉄源15を効率的に予熱し、次チャージにおける溶解効率を高めることができる。予熱工程において、第1予熱室3aに流入する排ガスの温度は1000~1600℃程度である。
  設定された温度まで溶鉄16が昇温されたら、次の出鋼工程に移る。
 [出鋼工程]
  本発明の出鋼工程では、図2Dを参照して、冷鉄源支持機11を閉じた状態で、昇温された溶鉄16を電気炉1の外部に導出する。このようにして、1チャージ分の溶鉄16を得ることができる。具体的な出鋼の手法は、電気炉について上述した手法に従えばよい。
  また、出鋼工程では、第1予熱室3a内の次チャージ用の冷鉄源15を引き続き予熱することが好ましい。出鋼工程で、第1予熱室3a内の次チャージ用の冷鉄源15を予熱する際も、昇温工程から残存する高温の排ガス等の余熱を、例えば電気炉について上述した手法により第1予熱室3aに引き続き流入させて行うことができる。第1予熱室3aに流入する排ガスの温度は1100~1600℃程度である。
 [準備工程]
  本発明の製造方法が任意に有し得る準備工程では、図2Aを参照して、出鋼工程の終了後に冷鉄源支持機11を開けて、上述の昇温工程および場合によっては出鋼工程において予熱された新たな冷鉄源(次チャージ用冷鉄源)15を第1予熱室3aから第2予熱室3bへと供給する。これにより、次チャージ用の製造準備が整う。そして、次チャージ用の冷鉄源15に対して、上述した溶解工程、昇温工程、予熱工程および出鋼工程を順に繰り返すことにより、複数チャージ用を連続操業することができる。準備工程で第2予熱室3bに供給される冷鉄源15は、既に十分に予熱されているため、続く溶解工程以降を効率的に行うことができる。
  準備工程では、押し出し機10の溶解室2側先端を第2予熱室3bと溶解室2との境界に位置させた状態(図2Aを参照)で、冷鉄源支持機11を開けることが好ましい。これにより、次の溶解工程に際して冷鉄源15が溶解室2へとなだれ込むことを防止し、溶解効率の低下を防ぐこと、電極等の破損を防ぐことができる。
 [その他の工程]
  その他の工程としては、特に限定されることなく、例えば、生成した溶融スラグ17を電気炉の外に出す排滓工程が挙げられる。排滓工程は、例えば電気炉について上述した手法に従って行うことができる。
  以下、本発明について実施例に基づき具体的に説明する。なお、以下の実施例は、本発明の好適な一例を示すものであり、本発明を何ら限定するものではない。また、以下の実施例は、本発明の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも可能であり、そのような態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
 発明例
  図1に示す溶解室2と、予熱室3と、冷鉄源支持機11と、押し出し機10と、第2予熱室3bに設置された映像装置30とを備えた電気炉において、冷鉄源を溶解して溶鉄を製造した。この電気炉の設備諸元を以下に示す。
   溶解室:炉径7m、炉高5m
   予熱室:幅3m、奥行き4m、高さ8m
   炉容量:210トン
   電力:交流50Hz
   トランス容量:75MVA
   電極数:3
  また、電気炉の基本的な操業条件を以下に示す。
   冷鉄源の1チャージ当たりの供給量:約130トン
   冷鉄源の1回当たりの供給量:約10トン
   冷鉄源の1チャージ当たりの供給回数:13回
   1チャージ分の出鋼量:約120出鋼トン
   酸素吹込みランスでの酸素原単位:約20Nm/出鋼トン
   炭材吹込みランスでの炭材原単位:約20kg/出鋼トン
   造滓材としての石灰原単位:約18.8kg/出鋼トン
  ただし、「出鋼トン」とは、出鋼された溶鉄の容量(単位:トン)を意味し、「/出鋼トン」とは、出鋼された溶鉄1トン当たりを意味する。
  冷鉄源は、日本鉄源協会の「鉄系スクラップ検収統一規格」に規定されている原料から、以下に示す配合(配合比率の合計:100%)で使用した。
   ヘビー(等級:H2)、配合比率60%
   新断(等級:バラA)、配合比率20%
   シュレッダー(等級:A)、配合比率10%
   故銑(等級:A)、配合比率5%
   鋼ダライ粉(等級:A)、配合比率5%
  同じ成分の溶鉄を20チャージ分連続で製造するにあたり、まず、溶解室2内および予熱室3内に、冷鉄源15を210トン供給し、溶解室2内および予熱室3内に冷鉄源15が連続して存在する状態の下に溶解を進行させた。溶解室2内に約200トンの溶鉄16が生成した段階で昇温を行った。その後、80トンを溶解室2内に残し、1チャージ分の120トンの溶鉄16を出湯口12から炉外の取鍋に出湯した。
  上記昇温中に、冷鉄源支持機11を閉じた状態で、1回分である約10トン(または、複数回分の容量)の冷鉄源15を第1予熱室3aに供給した。このとき、前チャージにおける昇温工程の最中であり、溶解室2からの排ガスを利用して第1予熱室3a内の冷鉄源15を予熱した。続く前チャージにおける出鋼工程においても、溶解室2からの排ガスを利用して第1予熱室3a内の冷鉄源15を引き続き予熱した。
 <準備工程>
  前チャージにおける出鋼工程終了後に、冷鉄源支持機11を開けて、予熱された冷鉄源15を第1予熱室3aから第2予熱室3bへと供給した。このとき、押し出し機10の溶解室2側先端は第2予熱室3bと溶解室2との境界に位置させた。
 <溶解工程>
  冷鉄源支持機11を開けた状態で、第2予熱室3b内の冷鉄源15を押し出し機10によって溶解室2に供給し、電極6(黒鉛電極)によって発生させたアーク18の熱によって冷鉄源15を溶解して溶鉄16とした。酸素吹き込みランス7からは純酸素を3000~5000Nm/hrで送り、炭材吹き込みランス8からはコークス粉を40~80kg/minで吹き込んだ。コークス粉は、固定炭素分85質量%以上、水分1.0質量%以下、揮発分1.5質量%以下、平均粒径5mm以下であった。造滓材として使用した生石灰は、炉蓋5に設けられた副原料投入シュート(図示せず)から供給した。
  溶解工程中は映像装置30で第2予熱室3b内を監視した。溶解室2内での冷鉄源15の溶解および押し出し機10による押し出しに伴って予熱室3内に充填された冷鉄源15が順次降下した際に、供給用バケット14で搬送された約10トンの新たな冷鉄源15を冷鉄源供給口19から予熱室3内へと補充し、予熱室3内の冷鉄源15の充填高さを一定範囲に保持した。この作業を計13回分繰り返すことにより、溶解室2および予熱室3内に冷鉄源15が連続して存在する状態で溶解を進行させ、1チャージ分である合計約130トンの冷鉄源15を溶解室2内で溶解した。
  実際には、前チャージで溶解室2内に残存させていた80トンの溶鉄16を含み、溶解室2には約200トンの溶鉄16が溜まった。チャージ前後で得られる溶鉄の成分等を変更させたい場合には、前チャージ分の溶鉄16を溶解室2に残すことなく、次チャージの溶解を行えばよい。
 <昇温工程>
  約200トンの溶鉄16が溶解室2内に溜まった段階で、冷鉄源支持機11を閉じ、映像装置30によって第2予熱室3bの様子を確認した。映像装置30から得られた視覚情報の結果、第2予熱室3bに冷鉄源15が残存している様子が確認された。したがって、直ちに昇温を開始することなく、残存した冷鉄源15が溶解室2に供給されて第2予熱室3b内に確認されなくなるまで押し出し機10を繰り返し進退させた。そして、第2予熱室3bに冷鉄源15が存在しないことを確認したうえで、昇温を開始した。昇温から約3~4分後に測温用プローブを溶鉄16中に挿入し、溶鉄温度を測定した。このとき、溶鉄温度が設計上の昇温温度である1600℃に達していれば、出鋼工程へ移行した。また、昇温温度に達していなければ、更に約1分間昇温後、溶鉄温度を再び測定し、出鋼可否を繰り返し行った。
  また、上記昇温工程中に、冷鉄源支持機11を閉じた状態で、次チャージの1回分である約10トンの冷鉄源15を第1予熱室3aに供給した。
 <予熱工程>
  第1予熱室3aに供給された次チャージ用冷鉄源15は、昇温工程と同時進行で、昇温による溶解室2からの予熱(排ガス)を利用して予熱した。
 <出鋼工程>
  昇温後、約200トンのうち80トンの溶鉄16を溶解室2内に残し、1チャージ分に相当する120トンの溶鉄16を出湯口12から炉外の取鍋に出鋼した。出鋼工程中も、溶解室2からの排ガスを利用して第1予熱室3a内の冷鉄源15を引き続き予熱した。出鋼時の溶鉄16の温度は約1600℃であった。溶鉄中の炭素濃度は0.060質量%を目標として操業した。出鋼工程後も酸素およびコークスの吹込みを行いながら溶鉄16の状態を維持し、再度、上述の<準備工程>以降を計20チャージ繰り返した。
 比較例1
  昇温工程において、冷鉄源支持機11および映像装置30を使用せず(つまり、全工程にわたって冷鉄源支持機11を開けたまま、かつ、炉内の様子を視覚的に確認することなく)、オペレーターの経験上の判断で押し出し機10を操作し、昇温を行った。それ以外は発明例と同様にして20チャージ繰り返した。
 比較例2
  昇温工程において、映像装置30を使用せず(つまり、炉内の様子を視覚的に確認することなく)、オペレーターの経験上の判断で冷鉄源支持機11および押し出し機10を操作し、昇温を行った。それ以外は発明例と同様にして20チャージ繰り返した。
  発明例および比較例について、20チャージにおける各工程に要した平均時間(分)、製造工程全体に要した平均の電力原単位(kWh/t)、昇温工程における冷鉄源の溶鉄への混入頻度(回/チャージ)、操業中の電気炉における平均の騒音レベル(dB)、溶鉄中の平均炭素濃度(質量%)を評価した。結果を表1に示す。
  ここで、平均電力原単位は、20チャージ分の出鋼された溶鉄の容量1トン当たりに対する電力使用量として算出した。
  また、冷鉄源の混入頻度は、冷鉄源が崩落する際に発生する大きな音を耳で確認した回数をチャージ数で除することにより算出した。
  また、電気炉の騒音レベルは、電気炉から5m離れた位置にデシベル計を設置して計測した。電気炉の騒音レベルは、スラグフォーミングの良否を判定する指標であり、騒音レベルが低いほど、アークが安定していることを示す。計測は溶解工程および昇温工程中に行い、その平均値を算出した。
  そして、溶鉄中の炭素濃度は、上記測温用プローブと一緒に、炭素濃度測定用プローブを溶鉄中に挿入して測定し、全チャージの平均値を算出した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
  表1からわかるとおり、比較例1および2と比較して発明例では、溶解工程および昇温工程に要する時間を大幅に短縮することができ、全製造工程に要する時間の短縮および電力原単位の低減につながった。電力原単位は、比較例1では385kWh/t、比較例2では380kWh/tであったのに対し、発明例では365kWh/tにまで省電力で操業できた(ここで、tとは出鋼された溶鉄の容量であるトンを意味する)。
  発明例におけるこの電力原単位の低減は、映像装置の利用により、冷鉄源支持機を適切に制御して昇温工程中の冷鉄源の崩落・なだれ込みを確実に抑止し、昇温中の溶鉄への冷鉄源の意図しない混入を完全に抑止できたこと、これにより昇温工程を大きく短縮できたことに主に起因する。また、発明例では、騒音レベルも低下していることから、スラグフォーミングが良好に安定し、溶解効率が向上したことにも起因したものと推察される。更には、溶解工程において、第1予熱室3aの側壁に設置された追加の映像装置の利用により、予熱室3内の冷鉄源の充填高さを確認し、適時、一定範囲内に保つことができたため、排ガスによる冷鉄源の着熱効率も高まり、溶解効率も高まったことにも起因したものと推察される。
  そして、溶鉄中の炭素濃度は、目標である0.060質量%に対して、比較例1では0.055質量%、比較例2では0.057質量%であったのに対し、発明例では0.059質量%と比較例よりも近い値であり、溶鉄中の炭素濃度をより容易かつ正確に制御可能となった。なお、比較例において炭素濃度が低下したのは、冷鉄源15が昇温中の溶鉄16の中に混入して昇温効率が低下したことに起因したものと推察される。
  本発明によれば、溶鉄の昇温効率を向上させて高いエネルギー利用効率で溶鉄を製造することができきる。
 1  電気炉
 2  溶解室
 3  予熱室
 3a 第1予熱室
 3b 第2予熱室
 4  炉壁
 5  炉蓋
 6  電極
 7  酸素吹き込みランス
 8  炭材吹き込みランス
 9  バーナー
 10 押し出し機(プッシャー)
 11 冷鉄源支持機(フィンガー)
 12 出湯口
 13 出滓口
 14 供給用バケット
 15 冷鉄源
 16 溶鉄
 17 溶融スラグ
 18 アーク
 19 冷鉄源供給口
 20 ダクト
 21 出湯用扉
 22 出滓用扉
 23 走行台車
 30 映像装置

Claims (6)

  1.   冷鉄源を予熱する予熱室と該予熱された冷鉄源を溶解して溶鉄とする溶解室とを備える電気炉を用いる、溶鉄の製造方法であって、
      前記電気炉は、前記冷鉄源の導入側の第1予熱室および前記溶解室側の第2予熱室に前記予熱室を区画して開閉可能な冷鉄源支持機と、前記第2予熱室から前記溶解室側へ進退可能な押し出し機と、前記第2予熱室内を観察可能な映像装置と、を更に備え、
      前記冷鉄源支持機を開けた状態にて、前記予熱室に供給されて予熱された冷鉄源を前記押し出し機によって前記溶解室に供給し、前記溶解室に供給された冷鉄源をアーク熱によって溶解して溶鉄を得る溶解工程と、
      前記冷鉄源支持機を閉じて前記第1予熱室に新たな冷鉄源を導入するとともに、前記溶解室内の前記溶鉄を昇温させる溶鉄の昇温工程と、
      前記第1予熱室内の前記新たな冷鉄源を、前記昇温工程の余熱により予熱する予熱工程と、
      前記昇温された溶鉄を前記電気炉の外部に導出する出鋼工程と、を有し、
      前記昇温工程において、前記映像装置から得られた、前記冷鉄源支持機を閉じた後の前記第2予熱室内の視覚情報に基づき、前記溶鉄の昇温を開始する、溶鉄の製造方法。
  2.   さらに、前記出鋼工程の終了後に、前記冷鉄源支持機を開けて前記予熱された新たな冷鉄源を前記第1予熱室から前記第2予熱室へと供給する準備工程を有し、
      前記準備工程の後に、前記溶解工程、昇温工程、予熱工程および出鋼工程を順に行う、請求項1に記載の溶鉄の製造方法。
  3.   前記準備工程において、前記押し出し機の前記溶解室側先端を前記第2予熱室と前記溶解室との境界に位置させた状態で、前記冷鉄源支持機を開ける、請求項2に記載の溶鉄の製造方法。
  4.   前記昇温工程において、前記映像装置により、前記冷鉄源支持機を閉じた後の前記第2予熱室内に前記冷鉄源が残存していないことを確認した後に、前記溶鉄の昇温を開始する、請求項1~3のいずれか一項に記載の溶鉄の製造方法。
  5.   前記昇温工程において、前記映像装置により、前記冷鉄源支持機を閉じた後の前記第2予熱室内に前記冷鉄源が残存していることを確認した場合に、
      前記押し出し機によって前記残存する冷鉄源を前記溶解室に供給し、前記第2予熱室内に前記冷鉄源が残存していないことを確認した後に、前記溶鉄の昇温を開始する、請求項1~3のいずれか一項に記載の溶鉄の製造方法。
  6.   前記溶解工程において、前記映像装置により、所定量の前記冷鉄源が前記溶解室へ供給されたことを確認した後に、前記昇温工程を行う、請求項1~5のいずれか一項に記載の溶鉄の製造方法。
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