JP7259803B2 - 電気炉による溶鉄の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電気炉において鉄系スクラップを溶解して溶鉄を製造する方法に関するものである。
電気炉では、鉄系スクラップ(冷鉄源)をアーク熱で溶解して溶鉄が製造されるが、アーク熱を生成するために電力を多量に消費する。従来、電気炉での電力消費を抑えるために、溶解中に発生する高温の排ガスで鉄系スクラップを予熱する方法、補助熱源としてコークスなどの炭材を吹き込む方法、などの方法が採られている。
特許文献1には、溶解中に発生する高温の排ガスで鉄系スクラップを予熱しながら鉄系スクラップを溶解する方法として、溶解室の上部に鉄系スクラップの予熱室を連設し、溶解室で発生した高温の排ガスを、鉄系スクラップが充填された予熱室を通過させることにより鉄系スクラップを予熱し、この予熱された鉄系スクラップが溶解室に供給されるようにした溶解方法が示されている。また、この特許文献1の方法では、溶解室内に炭材を吹き込み、補助熱源として利用することも行われている。このような炭材吹込みよる酸化鉄の還元と炭材の燃焼によってCOガスが発生し、このCOガスによって溶融スラグが泡立つ、いわゆる「スラグフォーミング」が促進される。これによりアークの輻射熱が軽減し、鉄系スクラップの溶解効率が向上する。
特開2012-180560号公報
近年、電気炉の操業には、地球環境問題の面からもエネルギー効率の向上と省電力化が強く求められており、このような要求に対して、特許文献1に示される溶解方法では、エネルギー効率の向上の面である程度の効果が得られるが、十分な効果とは言い難い。また、特許文献1に示される溶解方法について、本発明者らが実施した試験の結果では、予熱室内で鉄系スクラップが過剰に予熱されることで、操業の悪化やトラブルが発生する場合があることが判った。具体的には、予熱によって鉄系スクラップが過剰に酸化されてしまい、この酸化された鉄系スクラップを還元するためのエネルギーロスが生じることが判った。また、予熱室内で鉄系スクラップが過剰に酸化されると、酸化発熱によって一部の鉄系スクラップが溶融し、周囲の鉄系スクラップに融着することで予熱室内での鉄系スクラップの降下が停止してしまうトラブル、すなわち棚吊りを生じることが判った。このような棚吊りが生じて鉄系スクラップの降下ができなくなると、予熱室内の鉄系スクラップが予熱され続けて鉄酸化がさらに助長され、さらなる棚吊りが引き起こされ、正常な操業ができなくなる。また、棚吊りしている間も電力が投入され続けるため、無駄なエネルギーが消費されることになる。したがって、高い生産性とエネルギー利用効率を得るには、予熱室における鉄系スクラップの過剰な予熱を抑える必要があることが判った。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、炉排ガスで鉄系スクラップを予熱する予熱室を備えた電気炉による溶鉄の製造方法において、高い生産性とエネルギー利用効率で溶鉄を低コストに製造することができる溶鉄の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、予熱室内に鉄系スクラップとともに造滓材を装入して予熱し、この予熱された鉄系スクラップと造滓材を溶解室内に供給することが有効であることが判った。すなわち、この方法によれば、溶解室内に供給された造滓材が短い時間で滓化するため、スラグフォーミングが安定化し、エネルギー利用効率が高まることが判った。さらに、炉排ガスの熱が造滓材にも着熱するので、その分、鉄系スクラップの過剰な予熱による過酸化を防止でき、酸化された鉄系スクラップを還元するためのエネルギーロスが抑えられるとともに、予熱室内での鉄系スクラップの棚吊りが抑止され、この面でもエネルギー利用効率が高まり、また高い生産性で安定した操業を行うことができることが判った。
さらに、予熱室内に装入する造滓材として石灰系造滓材(生石灰又は/及び石灰石)を用いることにより、造滓材が加熱(予熱)される際の吸熱反応により、鉄系スクラップの過剰な予熱による過酸化をより効果的に防止できることが判った。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]鉄系スクラップをアーク加熱によって溶解する溶解室(1)と、この溶解室(1)に供給する鉄系スクラップを予熱するための予熱室(2)を備えた電気炉において、溶解室(1)で発生した排ガスを、鉄系スクラップが充填された予熱室(2)を通過させることにより鉄系スクラップを予熱し、この予熱された鉄系スクラップを溶解室(1)内に供給し、溶解室(1)で溶解して溶鉄を得る方法であって、
鉄系スクラップとともに造滓材を予熱室(2)内に装入し、該造滓材を鉄系スクラップとともに予熱室(2)内で予熱した後、溶解室(1)内に供給することを特徴とする電気炉による溶鉄の製造方法。
[2]上記[1]の製造方法において、石灰系造滓材として生石灰又は/及び石灰石を予熱室(2)内に装入することを特徴とする電気炉による溶鉄の製造方法。
[3]上記[2]の製造方法において、石灰系造滓材として生石灰及び石灰石を予熱室(2)内に装入することを特徴とする電気炉による溶鉄の製造方法。
[4]上記[2]又は[3]の製造方法において、予熱室(2)内に装入する石灰系造滓材のR-COが25mass%未満であることを特徴とする電気炉による溶鉄の製造方法。
[5]上記[2]又は[3]の製造方法において、予熱室(2)内に装入する石灰系造滓材のR-COが5mass%以上、15mass%未満であることを特徴とする電気炉による溶鉄の製造方法。
[6]上記[1]~[5]のいずれかの製造方法において、電気炉が、溶解室(1)と、該溶解室(1)の上部に連設されたシャフト型の予熱室(2)を備えた電気炉であり、
予熱室(2)内に鉄系スクラップと造滓材を順次装入することで、予熱室(2)内に鉄系スクラップと造滓材が充填された状態とし、溶解室(1)で発生した排ガスを、鉄系スクラップと造滓材が充填された予熱室(2)を通過させることにより鉄系スクラップと造滓材を予熱し、この予熱された鉄系スクラップと造滓材を予熱室(2)内で順次降下させて溶解室(1)内に供給することを特徴とする電気炉による溶鉄の製造方法。
[7]上記[6]の製造方法において、電気炉が、溶解室(1)のアーク加熱部から離れた位置の上部に、溶解室(1)と連通するように予熱室(2)が設けられ、この予熱室(2)の上部に原料装入口(20)を有する電気炉であり、
原料装入口(20)から予熱室(2)内に装入された鉄系スクラップと造滓材は、予熱室(2)及びその下方の溶解室(1)の空間部分(1a)に充填され、この空間部分(1a)の鉄系スクラップと造滓材が順次アーク加熱部側に押し出されることを特徴とする電気炉による溶鉄の製造方法。
[8]上記[7]の製造方法において、空間部分(1a)の鉄系スクラップと造滓材が、押し出し機(3)により順次アーク加熱部側に押し出されることを特徴とする電気炉による溶鉄の製造方法。
[9]上記[1]~[8]のいずれかの製造方法において、供給用バケット(4)に鉄系スクラップとともに造滓材を装入し、供給用バケット(4)により鉄系スクラップと造滓材を予熱室(2)内に同時に装入する方法であって、
供給用バケット(4)内に鉄系スクラップと造滓材を装入する際には、先に鉄系スクラップを装入してから造滓材を装入することを特徴とする電気炉による溶鉄の製造方法。
本発明によれば、(i)溶解室内に供給された造滓材が短い時間で滓化するため、スラグフォーミングが安定化し、エネルギー利用効率が高まる、(ii)炉排ガスの熱が造滓材にも着熱するので、その分、鉄系スクラップの過剰な予熱による過酸化を防止でき、酸化された鉄系スクラップを還元するためのエネルギーロスが抑えられるとともに、予熱室内での鉄系スクラップの棚吊りが抑止され、この面でもエネルギー利用効率が高まり、また高い生産性で安定した操業を行うことができる、という効果が得られ、これらにより高い生産性とエネルギー利用効率で溶鉄を低コストに製造することができる。
また、予熱室内に装入する造滓材として石灰系造滓材(生石灰又は/及び石灰石)を用いることにより、造滓材が予熱室内で加熱されて熱分解する際の吸熱反応により、鉄系スクラップの過剰な予熱が抑えられ、鉄系スクラップの過酸化をより効果的に防止できる。さらに、石灰系造滓材として、生石灰とともに石灰石を用いる(生石灰の一部を石灰石で代替する)ことにより、石灰石を事前に焼成する必要がないので、溶鉄の製造コストをより低減化することができる。
本発明の一実施形態を電気炉を縦断面した状態で模式的に示す説明図
本発明が基本とする溶鉄の製造方法は、鉄系スクラップをアーク加熱によって溶解する溶解室1と、この溶解室1に供給する鉄系スクラップを予熱するための予熱室2を備えた電気炉において、溶解室1で発生した排ガスを、鉄系スクラップが充填された予熱室2を通過させることにより鉄系スクラップを予熱し、この予熱された鉄系スクラップを溶解室1に供給し、溶解室1で溶解して溶鉄を得る方法である。従来、このような溶鉄製造プロセスとしては、予熱室の設置形態や構造、或いは予熱室から溶解室に鉄系スクラップを移動させる方式などが異なる様々なタイプのものが知られているが、本発明法では、そのような溶鉄製造プロセスにおいて、鉄系スクラップとともに造滓材を予熱室2内に装入し、この造滓材を鉄系スクラップとともに予熱室2内で予熱した後、溶解室1内に供給するものである。また、本発明において鉄系スクラップとともに予熱室2内に装入する造滓材としては、特に生石灰又は/及び石灰石からなる石灰系造滓材が好ましい。
従来の電気炉(アーク炉)の操業では、造滓材は溶解室上部に設けられた副原料投入シュートから溶解室内に直に装入するのが一般的である。これに対して、本発明のように造滓材を予熱室2内に装入し、鉄系スクラップとともに予熱することにより、次のような作用効果が得られ、その結果、高い生産性とエネルギー利用効率で溶鉄を低コストに製造することができる。
(i)炉排ガスにより造滓材が予熱されることにより、造滓材を副原料投入シュートから溶解室内に直に装入する従来法に較べて、滓化までの時間が短縮化され、効率よく溶融スラグが作られる。溶融スラグには酸素吹き込みによって生成された酸化鉄(FeO)が含まれており、通常、溶融スラグに炭材吹き込みを行うことよるFeOの還元と炭材の燃焼によってCOガスが発生し、このCOガスによって溶融スラグが泡立つ、いわゆる「スラグフォーミング」状態となる。このスラグフォーミングが適切に生じることにより、アークの輻射熱が軽減し、鉄系スクラップの溶解効率が向上する。したがって、溶解室1内に供給された造滓材が短い時間で滓化することで、スラグフォーミング状態を安定維持できる時間が長くなり、その分、エネルギー利用効率が向上する。
(ii)予熱室内の鉄系スクラップは約800℃から酸化が進行し始める。予熱室2に流入する排ガスの温度は1000~1500℃程度であり、予熱室内の温度は溶解室近傍で1000℃以上となるため、鉄系スクラップが過剰に酸化されてしまい、この酸化された鉄系スクラップを還元するためのエネルギーロスが生じる。また、予熱室内で過剰に鉄系スクラップが予熱されると小片の鉄系スクラップどうしが融着し、融着が成長することで予熱室内にて棚吊りが生じる。これに対して本発明では、炉排ガスの熱が造滓材にも着熱するので、その分、鉄系スクラップの過剰な予熱による過酸化を防止でき、酸化された鉄系スクラップを還元するためのエネルギーロスが抑えられるとともに、予熱室2内での鉄系スクラップの棚吊りが抑止され、この面でもエネルギー利用効率が高まり、また高い生産性で安定した操業を行うことができる。
(iii)特に、石灰系造滓材として生石灰又は/及び石灰石を予熱室2に装入した場合には、造滓材に含まれるCaCOが予熱室2内で加熱され、熱分解(焼成)する際の吸熱反応により、鉄系スクラップの過剰な予熱が抑えられ、鉄系スクラップの過酸化をより効果的に防止できる。石灰系造滓材中のCaCOが予熱室2内で熱分解(焼成)するときの反応は、下記(1)式で示される。この反応は吸熱反応であり、約900℃以上の温度で進行するので、予熱室2内の温度で反応が十分に進行することになる。
CaCO=CaO+CO+ΔH …(1)
ΔH=-42.5kcal/mol
さらに、石灰系造滓材として、生石灰とともに石灰石を用いる(生石灰の一部を石灰石で代替する)ことにより、石灰石を事前に焼成する必要がないので、溶鉄の製造コストをより低減化することができる。
予熱室2内に装入する石灰系造滓材(生石灰又は/及び石灰石)は、R-COが25mass%未満であることが好ましい。R-COとは、生石灰や石灰石中のCaCOに起因するCOの含有割合(mass%)を示す値である。生石灰は、石灰石(CaCO)を焼成して作られ、一般にCaOの含有率が90mass%以上であるが、一部に未焼成のCaCOを含んでおり、COが残存している。
ここで、CaCO含有量が異なる材料(例えば、生石灰と石灰石、或いはCaCO含有量が異なる2種類以上の生石灰)を混合した石灰系造滓材のR-COは、当該石灰系造滓材に含まれる全CaCO量に起因するCOの石灰系造滓材量に対する割合である。
ここで、R-COは、固体中炭素・硫黄分析装置(CS分析装置)にて石灰中のC濃度を測定し、これをCO量に換算することで算出することができる。
石灰系造滓材を予熱室2に装入することにより、上述したようにCaCOが熱分解(焼成)する際の吸熱反応により鉄系スクラップの過剰な予熱が抑えられ、鉄系スクラップの過酸化を効果的に防止できるが、石灰系造滓材のR-COが25mass%以上では、CaCOの熱分解(焼成)による吸熱反応が過剰となり、電力原単位悪化を招く恐れがある。また、以上のような観点から、石灰系造滓材のより好ましいR-COは5mass%以上、15mass%未満である。
このため、例えば、石灰系造滓材として生石灰と石灰石を用いる場合には、そのR-COが上記条件を満足するように生石灰と石灰石の装入比率(混合割合)を調整する。具体的には、使用する生石灰と石灰石のR-CO及びCaO純分を予め算出しておき、操業に必要なCaO純分原単位[kg-CaO/t]と所望のR-COとなるように、生石灰と石灰石の装入比率を調整する。
造滓材を予熱室2に装入する方法やタイミングは任意であるが、例えば、鉄系スクラップを供給用バケット4で予熱室2に装入する際に、一緒に造滓材も供給用バケット4に入れて予熱室2に装入するのが簡便である。すなわち、通常の操業では、1チャージ分の鉄系スクラップ(例えば130トン)は複数回(例えば13回)に分けて供給用バケット4で予熱室2に装入される。したがって、これに合わせて1チャージ分の造滓材(例えば、生石灰と石灰石を混合した造滓材)も複数回分に分け、それぞれを鉄系スクラップが入れられた供給用バケット4に入れ、鉄系スクラップとともに予熱室2に装入することができる。供給用バケット4に鉄系スクラップと造滓材を入れる場合、先に鉄系スクラップを入れてから、造滓材を入れるのが望ましい。これは、小径の造滓材が先に入れられた鉄系スクラップの隙間に入り込むことで、鉄系スクラップに対して均一に分布した状態(分散した状態)になるからである。
本発明において溶解する鉄系スクラップ(冷鉄源)としては、通常、製鉄所から発生する自所屑、市中から発生するスクラップ、溶銑を固めた銑鉄などがあるが、これらに限定されない。製鉄所から発生する自所屑としては、例えば、連続鋳造や造塊法で鋳造される鋳片の非定常部(鋳込み開始の部分や鋳込み終了時に発生する部分)、鋼帯などの鋼材の圧延で生じるクロップなどがあり、また、市中から発生するスクラップとしては、建設鋼材(H型鋼など)、自動車の鋼材、缶類などのようなリサイクル材があるが、これらに限定されない。また、溶銑を固めた銑鉄とは、高炉などの溶鉱炉において、鉄鉱石およびコークスなどを原料として得られた溶銑を出銑し、固めたものである。
また、鉄系スクラップには、有機物質(例えばプラスチック、ゴム、バイオマスなど)が混入していてもよい。
本発明において、鉄系スクラップとともに予熱室2に装入される造滓材としては、石灰系造滓材(生石灰、石灰石)のほかに、例えば、軽焼ドロマイトや製鋼などで発生するリサイクルスラグを使用してもよく、石灰系造滓材を含めてそれらの1種以上を用いることができる。ただし、上述したような理由から、特に石灰系造滓材(生石灰又は/及び石灰石)を用いることが好ましい。
また、本発明では、例えば、予熱室2での造滓材の熱分解による過剰な吸熱を抑えるために、電気炉に装入すべき造滓材の一部を予熱炉2に装入し、残りの造滓材を副原料投入シュートから直接溶解室1に装入するようにしてもよい。
図1は、本発明の一実施形態を電気炉を縦断面した状態で模式的に示す説明図である。
電気炉は、鉄系スクラップをアーク加熱によって溶解する溶解室1と、この溶解室1に供給する鉄系スクラップを予熱するための予熱室2を備えている。
溶解室1の上部は、開閉可能な水冷構造の炉蓋13で覆われている。溶解室1のほぼ中央部には、炉蓋13を貫通して上方から複数本の電極5が挿入され、これら電極5間でアークを飛ばすことにより鉄系スクラップを溶解するアーク加熱部Aが構成される。通常、電極5は黒鉛などで構成され、上下移動可能である。
溶解室1のアーク加熱部Aから離れた位置の上部には、溶解室1と連通するようにしてシャフト状の予熱室2が設けられ、この予熱室2の上部には開閉可能な原料装入口20が設けられている。また、予熱室2の上側部には排気口21が設けられ、この排気口21に排気ダクト6が接続されている。この排気ダクト6は吸引ブロワ(図示せず)に接続され、この吸引ブロワによる吸引により、溶解室1で発生した高温の排ガスは予熱室2に流れ、この予熱室2を通過した後、排気ダクト6から排気される。なお、排気ダクト6の途中には集塵機(図示せず)が設けられている。
予熱室2の上方には、走行台車16に吊り下げられた底開き型の供給用バケット4が移動でき、この供給用バケット4から、原料装入口20を通じて予熱室2内に鉄系スクラップx(及び造滓材y)が装入される。
溶解室1には、予熱室2の下方の空間部分1aに面して、この空間部分1aに充填された鉄系スクラップx(及び造滓材y)を電極5によるアーク加熱部A側に押し出すための押し出し機3(プッシャー)が設けられている。この押し出し機3は、溶解室1の側壁を貫通してアーク加熱部A(本実施形態では炉中心方向)方向進退可能に設けられ、駆動装置(図示せず)により駆動し、その先端で空間部分1a内の鉄系スクラップx(及び造滓材y)をアーク加熱部A側に押し出す。
なお、例えば、押し出し機3を設けることなく、予熱室2および空間部分1aに充填された鉄系スクラップx(及び造滓材y)の自重により空間部分1a内の鉄系スクラップx(及び造滓材y)が自然にアーク加熱部A側に押し出されるようにしてもよい。
溶解室1には、炉蓋13を貫通して上方から酸素吹き込みランス7と炭材吹き込みランス8が挿入されている。
炭材吹き込みランス8からは、空気や窒素などを搬送用ガスとして、コークス、チャー、石炭、木炭、黒鉛などの1種以上からなる炭材が溶融スラグsに吹き込まれる。また、酸素吹き込みランス7からは酸素が供給(噴射)され、この酸素により溶融スラグsが押しのけられて、溶鉄mに酸素が吹き込まれる。
なお、酸素吹き込みランス7からは、純酸素ではなく、酸素含有ガス(例えば、純酸素と空気の混合ガス)を吹き込んでもよい。
溶解室1において、予熱室2を設けた側と反対側の炉底には出湯口11が、また、その上方の側壁には出滓口12が、それぞれ設けられている。これら出湯口11と出滓口12は、内部に充填される詰め砂やマッド剤と、これを外側で押さえる出湯用扉14、出滓用扉15により閉塞されている。
出湯口11のほぼ真上の位置には、上方から炉蓋13を貫通して溶解室1に挿入される助燃バーナー9が設けられている。この助燃バーナー9は、重油、灯油、微粉炭、プロパンガス、天然ガスなどの化石燃料を支燃ガス(酸素、空気または酸素富化空気)より溶解室1内で燃焼させるものである。例えば、溶鉄mを出湯する際に、未溶解の鉄系スクラップが残っている場合があり、そのような場合に、この助燃バーナー9により鉄系スクラップの溶解を助けることができる。
電気炉1の内壁は耐火物で構成され、また、溶解室1の炉壁10は水冷構造となっている。
その他図面において、17は副原料投入シュートであり、必要に応じて、この副原料投入シュート17から副原料が溶解室1に投入される。
本実施形態の電気炉の操業(溶鉄の製造)では、溶解室1において複数の電極5によりアーク加熱部Aが構成され、これを主たる熱源として鉄系スクラップxが溶解する。また、炭材吹き込みランス8から炭材が溶融スラグsに吹き込まれ、補助熱源として使用される。一方、酸素吹き込みランス7から酸素が溶鉄mに吹き込まれ、その酸素により溶鉄が所定の炭素量まで脱炭される。また、未溶解の鉄系スクラップxを溶解させるために、適宜必要に応じて助燃バーナー9が使用される。
以上のような溶解室1での鉄系スクラップxの溶解処理により、CO、CO、未反応のOや開口部などから流入する外気などを含む高温の排ガスが発生する。
溶鉄の原料である鉄系スクラップxと造滓材y(例えば生石灰及び石灰石)の電気炉への装入は、供給用バケット4を用いて行われる。鉄系スクラップxはスクラップ置き場に種類別に仮置きされており、そのなかから、製造すべき溶鉄の鋼種に応じて所定の種類と質量割合の鉄系スクラップxが配合され、供給用バケット4に入れられるが、同時に、造滓材yも供給用バケット4に入れられる。この際、さきに述べたように、造滓材yが鉄系スクラップxに対して均一に分布した状態(分散した状態)になるように、先に鉄系スクラップxを入れてから、造滓材yを入れるのが望ましい。
鉄系スクラップxと造滓材yを入れた供給用バケット4を走行台車16で予熱室2の真上に移動させ、この供給用バケット4から、開放された原料装入口20を通じて鉄系スクラップxと造滓材yを予熱室2内に装入する。原料装入口20から装入された鉄系スクラップxと造滓材yは、図1に示されるように、予熱室2およびその下方の溶解室1の空間部分1aに充填された状態となる。
溶解室1で鉄系スクラップxを溶解する際に発生した高温の排ガスは、上述したような排ガスの吸引により予熱室2内に流入し、予熱室2内を上昇した後、排気口21から排気される。本実施形態の場合、予熱室2に流入する排ガスの温度は1000~1500℃程度である。排ガスが予熱室2内を通過する過程で、予熱室2に充填された鉄系スクラップxと造滓材yが予熱されるが、排ガスの熱が造滓材yにも着熱するので、その分、鉄系スクラップxの過剰な予熱による過酸化が抑えられる。また、造滓材yが石灰系造滓材(生石灰又は/及び石灰石)の場合には、造滓材yが熱分解する際の吸熱反応により鉄系スクラップxの過剰な予熱による過酸化がより効果的に防止される。
溶解室1内のアーク加熱部Aにおける鉄系スクラップxの溶解の進行に応じて、溶解室1の空間部分1aに充填されている鉄系スクラップx及び造滓材yを、押し出し機3により順次アーク加熱部A側に押し出す。これに伴い予熱室2内に充填されている鉄系スクラップx及び造滓材yが順次降下するので、それに応じて、上述したように供給用バケット4により予熱室2内に新たな鉄系スクラップx及び造滓材yを装入し、これを繰り返し行う。鉄系スクラップxの溶解が進行して溶解室1内に所定量(1チャージ分)の溶鉄が溜まったら、鉄系スクラップx及び造滓材yが予熱室2と溶解室1の空間部分1aに充填された状態を保ったまま、出湯口11から溶鉄mを出湯し、出滓口12から溶融スラグsを出滓する。
なお、電気炉の操業開始時には、溶解室1内に鉄系スクラップを均一に装入するために、炉蓋13を開けた状態で、予熱室2とは反対側の溶解室2の空間内に鉄系スクラップや炭材を装入してもよいし、この鉄系スクラップの装入の際に、溶銑を溶解室1に装入してもよい。この溶銑は供給用取鍋(図示せず)や溶解室1に通じる溶銑樋(図示せず)により溶解室1に装入することができる。
炭材や酸素の添加方法としては、本実施形態のようなランス吹き込み法以外に、溶解室1の上から浴中へインジェクションする方法、炉底に専用のノズルを設けて底吹きインジェクションする方法などを採用してもよい。また、炭材及び酸素の吹き込みランスは、溶融スラグや溶鉄に浸漬させてもよいが、本実施形態のように溶融スラグや溶鉄に浸漬させることなく、溶融スラグや溶鉄の湯面レベル変動に応じて追従する方式としてもよい。また、炉壁に酸素吹き込みランスを設置し、炉壁から酸素を吹き込む方式でもよい。
電気炉のタイプとしては直流式と交流式があり、本実施形態の電気炉は交流式であるため、上述したような電極5を有している。これに対して電気炉が直流式の場合は、炉底と上部のそれぞれで電極が存在し、その電極間でアークを飛ばして鉄系スクラップを溶解させる。本発明は、このような直流式の電気炉による溶鉄の製造にも適用できる。
また、本発明は、溶解室1で発生した排ガスを予熱室2に導いて鉄系スクラップx及び造滓材yを予熱する方法であれば、使用する電気炉のタイプに制限はなく、例えば、溶解室が押し出し機を有しない電気炉を用いた溶鉄の製造方法など、種々のタイプの電気炉を用いた溶鉄の製造方法に適用することができる。
図1に示すような溶解室1と予熱室2を備えた電気炉設備において、鉄系スクラップを溶解して溶鉄を製造した。この電気炉設備の設備諸元を以下に示す。
溶解室:炉径7m,炉高5m
予熱室:幅3m,奥行き4m,高さ5m
炉容量:210トン
電力:交流50Hz
トランス容量:75MVA
電極数:3
表1に本実施例における電気炉の操業条件を示す。スクラップ種はヘビーH2(日本鉄源協会の「鉄系スクラップ検収統一規格」に規定されているもの)を使用した。溶解室1内および予熱室2内に、鉄系スクラップを210トン装入し、電極5(上部黒鉛電極)によってアークを発生させて、鉄系スクラップを溶解した。また、酸素吹き込みランス7からは純酸素を3000~5000Nm/hrで送酸し、炭材吹き込みランス8からはコークス粉を60~70kg/minで吹き込んだ。操業中は監視カメラで予熱室2内を監視し、溶解室1内での鉄系スクラップの溶解に伴って予熱室2内に充填された鉄系スクラップが順次降下した際に、供給用バケット4で搬送された新たな鉄系スクラップを、予熱室上部の原料装入口20から予熱室2内に供給し、予熱室2内の鉄系スクラップの充填高さを一定範囲に保持した。
造滓材としては、生石灰又は生石灰+石灰石を用いた。比較例では、炉蓋13の上部の副原料投入シュート17から溶解室1内に直に造滓材を装入した。一方、発明例では、造滓材を供給用バケット4で鉄系スクラップとともに予熱室2に装入した。すなわち、供給用バケット4により1チャージ分の鉄系スクラップを13回(10トン×13回=計130トン)に分けて予熱室2に装入する際に、造滓材も13回分に分けてそれぞれ鉄系スクラップとともに供給用バケット4に入れ、予熱室2内に鉄系スクラップと造滓材を一緒に装入した。
使用した生石灰及び石灰石のCaO純分とR-COを表2に示す。この値をもとに、所定のR-COになるように生石灰及び石灰石の装入比率を調整した。
炭材吹き込みランス8から吹き込んだコークス粉としては、固定炭素分85mass%以上、水分1.0mass%以下、揮発分1.5mass%以下、平均粒径5mm以下のものを使用した。
溶解室1(空間部分1a)内及び予熱室2内に鉄系スクラップが連続して存在する状態の下に溶解を進行させ、溶解室1内に200トンの溶鉄が生成した段階で、80トンを炉内に残し、1チャージ分の120トンの溶鉄を出湯口11から取鍋に出湯した。出湯時の溶鉄温度は約1600℃、溶鉄中のC濃度は0.060mass%となるように操業した。
120トン出湯後も送酸とコークス吹込みを行いながら、鉄系スクラップの溶解を継続し、再度、溶解室1内の溶鉄量が200トンになったら、120トン出湯することを同条件で20ch繰り返し、電力原単位(20ch平均)を算出した。
予熱室内での鉄スクラップの予熱状況を確認するため、予熱室出側での平均排ガス温度を測定した。この平均排ガス温度は、予熱室出側での排ガス温度を1秒毎に連続測定し、その測定温度の当該チャージ操業開始から操業終了までの平均値である。
各実施例のエネルギー効率を評価するため、比較例1の電力原単位を基準とし、比較例1の電力原単位との差を求めた。この電力原単位差が大きいほどエネルギー効率が良いことを意味し、電力原単位差が1.0kWh/t以上であれば“〇”、0.0kWh/t以上、1.0kWh/t未満であれば“△”、0.0kWh/t未満(マイナス)であれば“×”とした。
また、棚吊りを評価するために、押し出し機3を稼働させても、予熱室2内での鉄系スクラップ及び造滓材が降下しない場合を棚吊り回数として計上した。また、棚吊り開始から棚吊りが解消されるまでの時間を総棚吊り時間として計上した。棚吊りは一部の鉄系スクラップが溶融し、周囲の鉄系スクラップに融着することで引き起こされる。このような棚吊りが起きると、棚吊りが解消されるまで鉄系スクラップが降下して来ないため、予熱室内の鉄系スクラップが予熱され続けて鉄酸化がさらに助長され、さらなる棚吊りが引き起こされてしまう。また、棚吊りしている間も電力が投入され続けるため、無駄なエネルギーが消費されてしまい、生産性悪化となる。本実施例では、棚吊り回数の評価として、20ch実施する中で棚吊り回数が3回未満であれば“〇”、3回以上、5回未満であれば“△”、5回以上であれば“×”とした。また、総棚吊り時間の評価としては、総棚吊り時間が10分未満であれば“〇”、10分以上、20分未満であれば“△”、20分以上であれば“×”とした。
また、スラグフォーミングの良否を判定するため、操業中盤に出滓口12を開けて溶解室1内でのスラグフォーミングの状況を目視で確認した。この際、電極5がスラグフォーミングで覆われ、アーク音がプロペラ機音のような安定した通電音である場合はスラグフォーミングが良好“〇”とし、一方、スラグフォーミングが沈静化し、アーク音が雷のような炸裂音である場合はスラグフォーミングが不良“×”とした。
さらに、総合評価として、電力原単位差、棚吊り回数、総棚吊り時間、スラグフォーミングのうちの評価に一つでも“×”があれば“×”、一つでも“△”があれば“△”、それ以外は“〇”とした。
以上の結果を、造滓材の装入条件とともに表3に示す。
表3によれば、比較例1~4は、いずれも電力原単位が悪い。これは、造滓材を副原料投入シュート17から溶解室1に直に装入しているため、造滓材のR-COが高くなるに従い、炉内での吸熱反応により電力原単位が悪化したものと考えられ、さらに、予熱室2内で鉄系スクラップが棚吊りしたことで、エネルギーロスが生じ、この面でも電力原単位が悪化したものと考えられる。このように電力原単位が悪化し、棚吊り時間も21分以上となったことから、比較例1~4の総合評価は“×”となった。
これに対して発明例1~7は、いずれも電力原単位が低い。これは、造滓材を予熱室2で予熱したことで、滓化までのエネルギー効率が良くなり、電力原単位が改善されたものと考えられる。また、棚吊り回数及び総棚吊り時間も改善されたため、結果としてエネルギー効率良く操業できたものと考えられる。発明例1、6、7の総合評価は“△”、本発明例2~5の総合評価としては“〇”となった。
Figure 0007259803000001
Figure 0007259803000002
Figure 0007259803000003
1 溶解室
1a 空間部分
2 予熱室
3 押し出し機
4 供給用バケット
5 電極
6 排気ダクト
7 酸素吹き込みランス
8 炭材吹き込みランス
9 助燃バーナー
10 炉壁
11 出湯口
12 出滓口
13 炉蓋
14 出湯用扉
15 出滓用扉
16 走行台車
17 副原料投入シュート
20 原料装入口
21 排気口
x 鉄系スクラップ
y 造滓材
m 溶鉄
s 溶融スラグ
A アーク加熱部

Claims (7)

  1. 鉄系スクラップをアーク加熱によって溶解する溶解室(1)と、この溶解室(1)に供給する鉄系スクラップを予熱するための予熱室(2)を備えた電気炉において、溶解室(1)で発生した排ガスを、鉄系スクラップが充填された予熱室(2)を通過させることにより鉄系スクラップを予熱し、この予熱された鉄系スクラップを溶解室(1)内に供給し、溶解室(1)で溶解して溶鉄を得る方法であって、
    鉄系スクラップとともに石灰系造滓材を予熱室(2)内に装入し、該石灰系造滓材を鉄系スクラップとともに予熱室(2)内で予熱した後、溶解室(1)内に供給する溶鉄の製造方法であり、
    前記石灰系造滓材として生石灰及び石灰石を予熱室(2)内に装入することを特徴とする電気炉による溶鉄の製造方法。
  2. 予熱室(2)内に装入する石灰系造滓材のR-COが25mass%未満であることを特徴とする請求項に記載の電気炉による溶鉄の製造方法。
  3. 予熱室(2)内に装入する石灰系造滓材のR-COが5mass%以上、15mass%未満であることを特徴とする請求項に記載の電気炉による溶鉄の製造方法。
  4. 電気炉が、溶解室(1)と、該溶解室(1)の上部に連設されたシャフト型の予熱室(2)を備えた電気炉であり、
    予熱室(2)内に鉄系スクラップと石灰系造滓材を順次装入することで、予熱室(2)内に鉄系スクラップと石灰系造滓材が充填された状態とし、溶解室(1)で発生した排ガスを、鉄系スクラップと石灰系造滓材が充填された予熱室(2)を通過させることにより鉄系スクラップと石灰系造滓材を予熱し、この予熱された鉄系スクラップと石灰系造滓材を予熱室(2)内で順次降下させて溶解室(1)内に供給することを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の電気炉による溶鉄の製造方法。
  5. 電気炉が、溶解室(1)のアーク加熱部から離れた位置の上部に、溶解室(1)と連通するように予熱室(2)が設けられ、この予熱室(2)の上部に原料装入口(20)を有する電気炉であり、
    原料装入口(20)から予熱室(2)内に装入された鉄系スクラップと石灰系造滓材は、予熱室(2)及びその下方の溶解室(1)の空間部分(1a)に充填され、この空間部分(1a)の鉄系スクラップと石灰系造滓材が順次アーク加熱部側に押し出されることを特徴とする請求項に記載の電気炉による溶鉄の製造方法。
  6. 空間部分(1a)の鉄系スクラップと石灰系造滓材が、押し出し機(3)により順次アーク加熱部側に押し出されることを特徴とする請求項に記載の電気炉による溶鉄の製造方法。
  7. 供給用バケット(4)に鉄系スクラップとともに石灰系造滓材を装入し、供給用バケット(4)により鉄系スクラップと石灰系造滓材を予熱室(2)内に同時に装入する方法であって、
    供給用バケット(4)内に鉄系スクラップと石灰系造滓材を装入する際には、先に鉄系スクラップを装入してから石灰系造滓材を装入することを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の電気炉による溶鉄の製造方法。
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