WO2022138313A1 - 回路構成体 - Google Patents

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Abstract

ケースの防水性と、放熱部と放熱対象の絶縁性を有利に確保することができる、新規な構造の回路構成体を開示する。 回路構成体10が、通電により発熱する発熱部品12,14と、発熱部品12,14の接続部38,44に接続され、外部の放熱対象29に熱的に接触する放熱部26を有する金属板18と、発熱部品12,14と金属板18を収容して、金属板18の放熱部26を外部に露出する開口部28を有するケース24と、ケース24の開口部28を封止してケース24に固着される絶縁フィルム30と、を含む。

Description

回路構成体
 本開示は、発熱部品を有する回路構成体に関する。
 従来から、通電により発熱するリレーやヒューズ等の発熱部品を備えた回路構成体においては、発熱部品の熱を放熱するための放熱構造が設けられる場合がある。例えば、特許文献1には、ケース内に収容されたリレーの接続部に接続されたバスバーの放熱部を、ケースに設けられた開口部から外部に露出させ、当該放熱部を絶縁性の熱伝導シートを介してバッテリを収容する金属製の筐体に接触させる構成が開示されている。これにより、リレーで発生した熱を筐体に熱伝導して放熱することができる。
特開2018-93711号公報
 このような回路構成体について本発明者等が検討を重ねたところ、回路構成体と筐体との温度差により、筐体に固定された回路構成体のケースの周囲に結露が発生する場合があり、結露により溜まった水が、ケースの開口部からケース内に入り込むことで、筐体とバスバーの放熱部の絶縁が確保できない場合があることを見出した。
 そこで、ケースの防水性と、放熱部と放熱対象の絶縁性を有利に確保することができる、新規な構造の回路構成体を開示する。
 本開示の回路構成体は、通電により発熱する発熱部品と、前記発熱部品の接続部に接続され、外部の放熱対象に熱的に接触する放熱部を有する金属板と、前記発熱部品と前記金属板を収容して、前記金属板の放熱部を外部に露出する開口部を有するケースと、前記ケースの前記開口部を封止して前記ケースに固着される絶縁フィルムと、を含むものである。
 本開示の回路構成体によれば、ケースの防水性と、放熱部と放熱対象との絶縁性を有利に確保することができる。
図1は、実施形態1に係る回路構成体の斜視図である。 図2は、図1に示された回路構成体における平面図であって、アッパケースを取り外した状態を示す図である。 図3は、図1に示された回路構成体における分解斜視図である。 図4は、図2におけるIV-IV断面図である。 図5は、図2におけるV-V断面図である。 図6は、図1に示された回路構成体を構成するロアケースにおける平面側からの斜視図である。 図7は、図6に示されたロアケースにおける底面側からの斜視図である。 図8は、図7に示されたロアケースの底面を拡大して示す図であって、図6におけるVIII-VIII断面に相当する部分の断面斜視図である。 図9は、別の態様に係る回路構成体の縦断面図であって、図4に対応する図である。
<本開示の実施形態の説明>
 最初に、本開示の実施態様を列記して説明する。
 本開示の回路構成体は、
(1)通電により発熱する発熱部品と、前記発熱部品の接続部に接続され、外部の放熱対象に熱的に接触する放熱部を有する金属板と、前記発熱部品と前記金属板を収容して、前記金属板の放熱部を外部に露出する開口部を有するケースと、前記ケースの前記開口部を封止して前記ケースに固着される絶縁フィルムと、を含むものである。
 本開示の回路構成体によれば、金属板の放熱部を外部に露出するためにケースに設けられた開口部が、絶縁フィルムにより封止されている。そのため、仮に、放熱部が熱的に接触する外部の放熱対象(例えば、金属製の筐体等)と回路構成体との温度差により、回路構成体のケースの周囲に結露が発生した場合でも、結露により溜まった水が、ケースの開口部からケース内に入り込むことを阻止することができる。その結果、開口部を有するケースの防水性を向上し、ケース内に入り込んだ水により放熱部と放熱対象との間が短絡すること等を防止して、放熱部と放熱対象の絶縁性を有利に確保することができる。金属板は放熱部を備えていれば用途は限定されるものではなく、例えば通電用の金属板に放熱部が設けられてもよいし、通電用の金属板とは別体とされた放熱用の金属板に放熱部が設けられてもよい。ここで、「金属板の放熱部を外部に露出する」とは、放熱部を、ケースを介することなくケースの外部の放熱対象に熱的に接触可能にすることを言う。
 なお、絶縁フィルムは、絶縁性を有しケースの開口部を封止してケースに対して固着され得るものであれば、特に限定されず何れでもよいが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)製等の膜状のものが有利に採用され得る。また、絶縁フィルムの膜厚は、特に限定されないが、放熱部から放熱対象への熱伝導性を有利に達成するために、比較的薄い膜厚のものが好ましく、例えば、500μm以下、より好ましくは250μm以下のものが、好適に採用され得る。また、絶縁フィルムのケースへの固着方法も、接着や溶着等周知の方法が採用され得る。
(2)前記ケースが、アッパケースとロアケースを含み、前記アッパケースと前記ロアケースの少なくとも一方に前記発熱部品が固定され、前記ロアケースが前記放熱対象への載置面を有し、前記載置面に前記開口部が設けられており、前記ロアケースが、前記開口部に配置された前記金属板の前記放熱部を前記載置面と面一になるように位置決めする位置決め部を有しており、前記金属板には、前記発熱部品の前記接続部への接続部位が設けられており、前記位置決め部により前記放熱部が位置決めされた際の、前記接続部位と前記接続部の接続位置の公差を吸収する公差吸収構造を備えている、ことが好ましい。
 アッパケースに組み付けられるロアケースが、放熱対象への載置面を有している。そして、載置面に金属板の放熱部を露出する開口部が設けられている。ロアケースが、放熱部が載置面と面一になるように位置決めする位置決め部を有していることから、放熱部と載置面との間に段差が生じ、絶縁フィルムの固着に悪影響を及ぼす不具合の発生が抑制または防止されている。加えて、ロアケース側で放熱部が位置決めされた金属板の接続部位を、発熱部品の接続部に接続する必要があるが、回路構成体が、接続部位と接続部の接続位置の公差を吸収する公差吸収構造を有していることから、放熱部がロアケースに位置決めされた金属板の接続部位を、発熱部品の接続部に問題なく接続することができる。なお、発熱部品はアッパケースとロアケースの何れに固定されてもよいが、発熱部品がアッパケースに固定される方が、アッパケースとロアケースの組付時に、発熱部品の接続部と金属板の接続部位との接続位置において各部材の公差に伴うずれが大きくなり易いことから、公差吸収効果がより有効に享受される。
 位置決め部の形状は、放熱部の下面をロアケースの載置面に面一にするように位置決めできるものであれば、任意に設定可能である。例えば、放熱部の上面の一部或いは全部が接触することで、放熱部の下面と載置面を面一にするものなどが好適に採用され得る。
(3)上記(2)において、前記発熱部品が第1発熱部品を含んでおり、前記金属板が、前記第1発熱部品の前記接続部に接続される第1発熱部品用金属板を含んでおり、前記第1発熱部品の前記接続部と前記第1発熱部品用金属板の前記接続部位が、前記アッパケースと前記ロアケースの組み付け方向に直交する方向へ延出する第1ボルトを用いて締結されるものであり、前記第1発熱部品用金属板の締結部位に、前記アッパケースと前記ロアケースの組み付け方向に延びる長穴形状のボルト挿通孔が設けられており、前記ボルト挿通孔により第1公差吸収構造が構成されており、前記公差吸収構造が前記第1公差吸収構造を含んでいる、ことが好ましい。
 第1発熱部品の接続部と第1発熱部品用金属板の接続部位が、アッパケースとロアケースの組み付け方向に直交する方向へ延びる第1ボルトにより締結されるものであり、第1発熱部品用金属板に設けられるボルト挿通孔を、当該組み付け方向に延びる長穴とするという、簡単な構造で、第1公差吸収構造を設けることができる。
(4)上記(3)において、前記アッパケースが、天壁と前記天壁から前記ロアケースに向かって突出する側壁とを有し、前記ロアケースが、底壁と前記底壁から前記アッパケースに向かって突出する周壁とを有し、前記側壁と前記周壁の少なくとも一方には、前記第1ボルトと前記第1ボルトの締結用工具の挿通が可能な作業孔が設けられている、ことが好ましい。
 アッパケースをロアケースに組み付けた後に、ロアケースの位置決め部に対して放熱部を位置決めした第1発熱部品用金属板の接続部位を、アッパケースの外部から第1発熱部品の接続部にボルト締結することができ、放熱部とロアケースの位置決めと、接続部と接続部位の接続位置の公差吸収を、良好な作業性をもって実現できるからである。
(5)上記(3)または(4)において、前記第1発熱部品用金属板がL字状に屈曲されており、前記第1発熱部品用金属板の一端部が、前記ロアケースの前記載置面と平行に広がる前記放熱部とされ、前記第1発熱部品用金属板の他端部が前記アッパケースに向かって立ち上がる前記接続部位とされ、前記ロアケースの前記載置面には、前記接続部位の挿通を許容するスリット状の挿通穴と、前記挿通穴に連接して前記アッパケース側に凹んで前記放熱部を収容する凹部が設けられており、前記挿通穴と前記凹部とを含んで前記開口部が構成されており、前記凹部の天板により前記第1発熱部品用金属板を位置決めする第1金属板用位置決め部が構成されており、前記位置決め部が前記第1金属板用位置決め部を含んでいる、ことが好ましい。
 第1発熱部品用金属板をL字形状にすることで、ロアケースの載置面に設ける挿通穴の開口面積を小さくしつつ、第1発熱部品用金属板の接続部位をケース内に挿し入れることができる。しかも、挿通穴に連接してアッパケース側に凹む凹部を設けることで、凹部内に放熱部を収容して、放熱部と載置面を面一にすることができる。この際、凹部の天板により放熱部と載置面を面一にする第1金属板用位置決め部を構成できることから、放熱部をロアケースで安定して保持することができ、さらに、放熱部とケース内の回路との間の絶縁性も有利に確保することができる。
(6)上記(2)から(5)のいずれかにおいて、前記発熱部品が第2発熱部品を含んでおり、前記金属板が、前記第2発熱部品の前記接続部に接続される第2発熱部品用金属板を含んでおり、前記第2発熱部品用金属板が、一端側に設けられて前記ロアケースの前記載置面と平行に広がる前記放熱部と、他端側に設けられて前記放熱部よりも前記アッパケース側に位置して前記放熱部と平行に広がる前記接続部位と、前記放熱部から前記接続部位に向かって立ち上がる連結部と、を有し、前記ロアケースの前記載置面には、前記接続部位と前記連結部の挿通を許容する挿通穴と、前記挿通穴に連接して前記アッパケース側に凹んで前記放熱部を収容する凹部が設けられており、前記挿通穴と前記凹部とを含んで前記開口部が構成されており、前記凹部の天板により前記第2発熱部品用金属板を位置決めする第2金属板用位置決め部が構成されており、前記位置決め部が前記第2金属板用位置決め部を含んでおり、前記接続部位が前記第2発熱部品の前記接続部に第2ボルトにより締結されるようになっており、前記アッパケースに収容された前記第2ボルトが締結されるナットが前記ロアケースの前記載置面から離隔する方向に変位可能に保持されており、これにより第2公差吸収構造が構成されており、前記公差吸収構造が前記第2公差吸収構造を含んでいる、ことが好ましい。
 アッパケースに組み付けられるロアケースが、放熱対象への載置面を有している。そして、載置面に第2発熱部品用金属板の放熱部を露出する開口部が設けられている。ロアケースが、放熱部が載置面と面一になるように位置決めする第2金属板用位置決め部を有していることから、放熱部と載置面との間に段差が生じ、絶縁フィルムの固着に悪影響を及ぼす不具合の発生が抑制または防止されている。加えて、ロアケース側で放熱部が位置決めされた第2発熱部品用金属板の接続部位を、第2発熱部品の接続部に接続する必要があるが、回路構成体が、接続部位と接続部の接続位置の公差を吸収する第2公差吸収構造を有していることから、放熱部がロアケースに位置決めされた第2発熱部品用金属板の接続部位を、第2発熱部品の接続部に問題なく接続することができる。
(7)上記(6)において、前記挿通穴が、前記接続部位の挿通が許容される第1領域と前記連結部の挿通が許容される第2領域とを備えており、前記挿通穴における前記第1領域を覆う蓋部が、前記載置面に着脱可能に固定されている、ことが好ましい。
 第2発熱部品用金属板の接続部位を発熱部品の接続部に締結する作業を行った後に、活電部となる第2発熱部品用金属板の接続部位が露出する広く開いた挿通穴を蓋部により覆蓋することができる。これにより、感電防止対策とケース内の防水性の一層の向上を有利に達成できる。
(8)前記ケースには、前記絶縁フィルムの周縁部の周囲に配置された複数の突部が隙間を隔てて設けられている、ことが好ましい。
 絶縁フィルムの周縁部の周囲に複数の突部が設けられていることから、絶縁フィルムの外周側から絶縁フィルムの周縁部へのアクセスが、複数の突部により難しくされている。これにより、絶縁フィルムの周縁部を持ち上げて絶縁フィルムを剥離する等の作業を行うことを阻止することができ、ケース内の防水性が有利に確保されている。さらに、複数の突部が隙間を隔てて設けられていることから、絶縁フィルムにギャップフィラーや放熱性樹脂、熱伝導シート等の伝熱性を有する充填部材を設ける場合でも、突部間の隙間から空気等が有利に排出され、絶縁フィルムと充填部材との間に空気が溜まり、放熱性を低下させる不具合も解消されている。なお、絶縁フィルムの周縁部と突部との対向隙間、および/または突部同士の対向隙間は、手指の侵入を阻止する大きさで設定されることが好ましい。
(9)上記(8)において、前記ケースが、アッパケースとロアケースを含み、前記複数の突部が、前記アッパケースと前記ロアケースの組み付け方向の投影においてそれぞれ三角形状であり、内側に位置する前記絶縁フィルムに向かって次第に狭幅となるように配置されている、ことが好ましい。
 それぞれ三角形状とされた複数の突部が、内側に向かって次第に狭幅となる向きで配置されていることから、突部間の隙間は、内側に向かって次第に大きくなる。これにより、絶縁フィルムと充填部材との間の空気を捕捉しやすく、空気の排出をより効率的に行うことができる。また、突部間の隙間は、外側で最も小さくなることから、手指の侵入阻止効果もより有効に発揮される。
(10)前記放熱部が、前記絶縁フィルム側に配置された伝熱性充填部材を介して前記放熱対象に接触している、ことが好ましい。
 放熱部と放熱対象との接触面間に公差等により隙間が生じる場合でも、伝熱性充填部材を両者間に介在させることで、隙間による伝熱性の悪化を防いで、良好な放熱性を達成することができる。伝熱性充填部材としては、例えば、熱伝導性フィラーをエポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの樹脂に充填した複合材料が採用される。樹脂に充填するフィラーとしては、例えばアルミナ(酸化アルミニウム)、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等が使用される。なお、伝熱性充填部材は、シート状、ゲル状、グリース状等、各種の形態が採用され得る。
<本開示の実施形態の詳細>
 本開示の回路構成体の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
 以下、本開示の実施形態1の回路構成体10について、図1から図8を用いて説明する。実施形態1の回路構成体10は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車等の車両(図示せず)に搭載され、バッテリ等の電源(図示せず)からモータ等の負荷(図示せず)への電力の供給、制御を行う。回路構成体10は、任意の向きで配置することができるが、以下では、図中のX方向を前方、Y方向を左方、Z方向を上方として説明する。また、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材については符号を省略する場合がある。
<回路構成体10>
 図1~3にも示されるように、回路構成体10は、通電により発熱する発熱部品として、第2発熱部品であるヒューズ12および第1発熱部品であるリレー14を備えている。また、回路構成体10は、これらヒューズ12およびリレー14の後述する接続部38,44に接続される通電用バスバー16と、ヒューズ12およびリレー14の接続部38,44に接続される金属板としての放熱用バスバー18とを備えている。回路構成体10は、アッパケース20とロアケース22とからなるケース24を備えており、ヒューズ12やリレー14、通電用バスバー16、放熱用バスバー18がケース24に収容されている。放熱用バスバー18は放熱部26を備えており、この放熱部26が、ケース24に設けられた開口部28を通じてケース24の外部に露出して、外部の放熱対象である電池パックの筐体等の金属製の筐体29に熱的に接触している。すなわち、ケース24の開口部28により放熱部26が外部に露出するとは、放熱部26がケース24を介することなくケース24の外部の放熱対象に熱的に接触可能なことを言う。
 回路構成体10は、開口部28を封止する絶縁フィルム30と、伝熱性充填部材としてのフィラー32とを備えている。絶縁フィルム30は、放熱部26における筐体29への接触面34を覆っており、ケース24に固着されている。フィラー32は、絶縁フィルム30を介して放熱部26に熱的に接触しており、絶縁フィルム30と筐体29との間に配置されている。そして、放熱部26が、絶縁フィルム30およびフィラー32を介して、筐体29に熱的に接触している。なお、図1~3では、筐体29を二点鎖線で示す。
 実施形態1では、2つのリレー14が、左右方向で並んで設けられており、左方のリレー14が第1リレー14aであると共に、右方のリレー14が第2リレー14bである。そして、左方の第1リレー14aの左側にヒューズ12が配置されている。また、4つの通電用バスバー16が設けられており、左方から順に第1~第4通電用バスバー16a~16dである。さらに、5つの放熱用バスバー18が設けられており、左方から順に第1~第5放熱用バスバー18a~18eである。更にまた、2つの絶縁フィルム30が左右方向で並んで設けられており、左方の絶縁フィルム30が第1絶縁フィルム30aであると共に、右方の絶縁フィルム30が第2絶縁フィルム30bである。
<ヒューズ12、第1および第2リレー14a,14b>
 ヒューズ12は、略直方体形状とされたヒューズ本体36を備えている。ヒューズ本体36には、左右方向両側に突出する金属製の接続部38,38が設けられている。これら接続部38,38には、上下方向で貫通するボルト挿通孔40,40が形成されている。実施形態1では、右側のボルト挿通孔40が、前後方向寸法に対して左右方向寸法が大きくされた長穴形状である。これにより、ヒューズ12に通電用バスバー16等を組み付ける際の組付誤差や公差等を吸収することができる。
 第1および第2リレー14a,14bは、それぞれ直方体形状とされたリレー本体42,42を備えている。各リレー本体42の前面には、一対の接続部44,44が、左右方向で相互に離隔して設けられている。すなわち、第1リレー14aと第2リレー14bには合計で4つの接続部44が設けられており、左方から順に第1~第4接続部44a~44dである。要するに、第1リレー14aには第1および第2接続部44a,44bが設けられている。また、第2リレー14bには第3および第4接続部44c,44dが設けられている。そして、第1リレー14aにおける第1接続部44aと第2接続部44bとの間、および第2リレー14bにおける第3接続部44cと第4接続部44dとの間には、それぞれを仕切る仕切板46が前方に突出して設けられている。
 また、各リレー本体42には、左右方向両側において外方に突出する取付部48が設けられている。これらの取付部48には、上下方向で貫通するボルト挿通孔50が形成されている。
<第1~第4通電用バスバー16a~16d>
 第1~第4通電用バスバー16a~16dは、金属板材をプレス加工等によって所定の形状に折り曲げることによって形成されている。各通電用バスバー16a~16dの材質は限定されるものではないが、銅や銅合金、アルミニウムやアルミニウム合金等が好適に採用される。
 第1通電用バスバー16aは、ヒューズ12における左側の接続部38に接続される部材であり、全体として左右方向に延びている。第1通電用バスバー16aの左端部は外部接続部52であると共に、右端部はヒューズ接続部54である。これら外部接続部52およびヒューズ接続部54には、板厚方向となる上下方向で貫通するボルト挿通孔56,58が形成されている。
 第2通電用バスバー16bは、ヒューズ12における右側の接続部38と第1リレー14aにおける第1接続部44aとを接続する部材であり、全体として左右方向に延びている。第2通電用バスバー16bの左端部はヒューズ接続部60であり、板厚方向となる上下方向で貫通するボルト挿通孔62が形成されている。また、第2通電用バスバー16bの右端部はリレー接続部64であり、板厚方向となる前後方向で貫通するボルト挿通孔66が形成されている。
 第3通電用バスバー16cは、第1リレー14aにおける第2接続部44bと第2リレー14bにおける第3接続部44cとを接続する部材であり、全体として左右方向に延びている。第3通電用バスバー16cの左右両側端部はリレー接続部68,68であり、板厚方向となる前後方向で貫通するボルト挿通孔70,70が形成されている。また、第3通電用バスバー16cの左右方向中央部分における上端部には、前方に突出する矩形の外部接続部72が設けられており、板厚方向となる上下方向で貫通するボルト挿通孔74が形成されている。
 第4通電用バスバー16dは、第2リレー14bにおける第4接続部44dに接続される部材であり、全体として左右方向に延びている。第4通電用バスバー16dの左端部はリレー接続部76であり、板厚方向となる前後方向で貫通するボルト挿通孔78が形成されている。また、第4通電用バスバー16dの右端部には、前方に突出する矩形の外部接続部80が設けられており、板厚方向となる上下方向で貫通するボルト挿通孔82が形成されている。
<第1~第5放熱用バスバー18a~18e>
 第1~第5放熱用バスバー18a~18eは、金属板材をプレス加工等によって所定の形状に折り曲げることによって形成されている。各放熱用バスバー18a~18eの材質は限定されるものではないが、通電用バスバー16(第1~第4通電用バスバー16a~16d)と同様の材質を採用することができる。
 第1放熱用バスバー18aは、ヒューズ12(第2発熱部品)における左側の接続部38に接続される部材であり、全体として左右方向に延びている。すなわち、金属板(第1~第5放熱用バスバー18a~18e)のうち、第1放熱用バスバー18aが、第2発熱部品(ヒューズ12)に接続される第2発熱部品用金属板である。第1放熱用バスバー18aの一端側となる左端部は、放熱部26(第1放熱部26a)であり、所定の左右方向寸法をもって水平方向(XY平面)に広がっている。また、第1放熱用バスバー18aの他端側となる右端部は、接続部38への接続部位であるヒューズ接続部84であり、第1放熱部26aよりも上側(アッパケース20側)に位置して、第1放熱部26aと平行となる水平方向に広がっている。そして、ヒューズ接続部84には、板厚方向となる上下方向で貫通するボルト挿通孔86が形成されている。これら第1放熱部26aとヒューズ接続部84とは上下方向に広がる連結部87によって連結されており、連結部87が、第1放熱部26aの右端からヒューズ接続部84の左端に向かって立ち上がっている。
 第2~第5放熱用バスバー18b~18eは、第1および第2リレー14a,14b(第1発熱部品)における第1~第4接続部44a~44dに接続される部材である。すなわち、金属板(第1~第5放熱用バスバー18a~18e)のうち、第2~第5放熱用バスバー18b~18eが、第1発熱部品(第1および第2リレー14a,14b)に接続される第1発熱部品用金属板である。第2~第5放熱用バスバー18b~18eは、それぞれ全体としてL字状に屈曲しており、それぞれ一端部において水平方向(XY平面)に広がる放熱部26(第2~第5放熱部26b~26e)を備えている。また、第2~第5放熱用バスバー18b~18eの他端部が、第1~第4接続部44a~44dへの接続部位であるリレー接続部88である。そして、第2~第5放熱部26b~26eの前端から、上側(アッパケース20側)に向かって各リレー接続部88が立ち上がっている。後述するように、各リレー接続部88は、第2~第4通電用バスバー16b~16dにおけるリレー接続部64,68,76と共に第1~第4接続部44a~44dにボルト締結される。すなわち、各リレー接続部88は、第2~第5放熱用バスバー18b~18eにおける後述する第1ボルト132の締結部位である。
 各リレー接続部88には、板厚方向となる前後方向で貫通するボルト挿通孔90が形成されている。実施形態1では、ボルト挿通孔90が上下方向(アッパケース20とロアケース22との組み付け方向)に延びており、左右方向寸法に対して上下方向寸法が大きくされた長穴形状である。後述するように、第2~第5凹部108b~108eに第2~第5放熱用バスバー18b~18eの第2~第5放熱部26b~26eが収容されて第2~第5位置決め部110b~110eに位置決めされる。この状態において、ボルト挿通孔90により、第1および第2リレー14a,14bにおける第1~第4接続部44a~44dと第2~第5放熱用バスバー18b~18eにおける接続部位(リレー接続部88)の公差を吸収することができる。したがって、実施形態1では、回路構成体10に設けられる公差吸収構造の1つとして、第2~第5放熱用バスバー18b~18eにおける接続部位(リレー接続部88)と第1~第4接続部44a~44dの接続位置の公差を吸収する第1公差吸収構造が、ボルト挿通孔90により構成されている。
<アッパケース20>
 アッパケース20は合成樹脂製であり、図3にも示されるように、全体として下方に開口すると共に、左右方向に長い箱形状である。すなわち、アッパケース20は、全体として左右方向に延びる略矩形状の天壁92を備えている。天壁92の外周縁部には、下側(ロアケース22側)に向かって突出する側壁94が設けられている。天壁92には、左端部および右側部分において、板厚方向(上下方向)で貫通する複数の開口窓96が形成されている。これら開口窓96は、第1,第3および第4通電用バスバー16a,16c,16dにおける外部接続部52,72,80と対応する位置に形成されている。これにより、組付状態の回路構成体10では、外部接続部52,72,80が開口窓96を通じて外部に露出している。また、側壁94における前方の壁部には、下方に開口すると共に板厚方向(前後方向)で貫通する複数の開口窓98が形成されている。これら開口窓98は、第1および第2リレー14a,14bにおける第1~第4接続部44a~44dと対応する位置に形成されている。
 なお、天壁92の下面において、ヒューズ12の接続部38に設けられたボルト挿通孔40と、第1および第2リレー14a,14bの取付部48に設けられたボルト挿通孔50とに対応する位置には、ナット99(図5参照)が組み付けられている。実施形態1では、ナット99の上方部分が外周側へ突出していると共に、天壁92の下面に弾性変形可能な爪部が設けられている。そして、爪部がナット99における突出部分に係止されることで、ナット99が天壁92に組み付けられている。また、天壁92とナット99との上下方向間には隙間S(図5参照)が設けられており、ナット99が天壁92に対してある程度のがたつきをもって組み付けられている。なお、ナット99に後述する第2ボルト130が締結される前の初期状態では、隙間Sが最も大きくされて、ナット99が下方への変位端に位置している。
 そして、図5に示されるように、ナット99に対してヒューズ12の接続部38と、第1通電用バスバー16aのヒューズ接続部54と、第1放熱用バスバー18aのヒューズ接続部84とが重ね合わされる。その際に、ナット99が上方(後述する載置面107から離隔する方向)に変位することで、各部材の公差が吸収されるようになっている。後述するように、第1凹部108aに第1放熱用バスバー18aの第1放熱部26aが収容されて第1位置決め部110aに位置決めされる。この状態において、ナット99が載置面107から離隔する方向に変位可能とされることにより、ヒューズ12における接続部38と第1放熱用バスバー18aにおける接続部位(ヒューズ接続部84)の接続位置の公差を吸収することができる。したがって、実施形態1では、回路構成体10に設けられる別の公差吸収構造として、ナット99が載置面107から離隔する方向に変位可能とされる構造をもって、第1放熱用バスバー18aにおける接続部位(ヒューズ接続部84)と接続部38の接続位置の公差を吸収する第2公差吸収構造が構成されている。
 なお、ナット99を天壁92の下面に固定する方法は上記のような凹凸嵌合に限定されるものではなく、溶着や接着、圧入、インサート成形等であってもよい。その際、天壁92とナット99との隙間Sは必須なものではなく、ナット99は、天壁92に対して変位不能に固定されてもよい。
<ロアケース22>
 ロアケース22は合成樹脂製であり、図6にも示されるように、全体として上方に開口すると共に、左右方向に長い箱形状である。すなわち、ロアケース22は、全体として左右方向に延びる略矩形状の底壁100を備えている。底壁100の外周縁部には、上方に向かって突出する周壁102が設けられている。底壁100には、左端部および右側部分において、上方に突出する複数の支持部104が設けられている。これら支持部104は、第1,第3および第4通電用バスバー16a,16c,16dにおける外部接続部52,72,80と対応する位置に形成されている。これにより、組付状態の回路構成体10では、外部接続部52,72,80が、下方から支持部104により支持されている。また、各支持部104の上端には、ナット106が固定されている。ナット106を支持部104に固定する方法は、上述のナット99を天壁92の下面に固定する方法と同様の方法を採用することができる。
 さらに、図4,5等にも示されるように、ロアケース22は、絶縁フィルム30(第1および第2絶縁フィルム30a,30b)およびフィラー32を介して筐体29に載置されている。それゆえ、ロアケース22における底壁100の下面が、水平方向(XY平面)に広がる放熱対象(筐体29)への載置面107である。そして、図7,8等にも示されるように、載置面107には、後述するように各放熱用バスバー18a~18eの放熱部26a~26eを収容する凹部108(第1~第5凹部108a~108e)が形成されている。
 すなわち、第1~第5凹部108a~108eは、平面視において、第1~第5放熱部26a~26eと略等しいか僅かに大きくされている。これら第1~第5凹部108a~108eは、それぞれ下方に開口する有底の凹部であり、各凹部108a~108eの天板が、ロアケース22の底壁100により構成されている。また、これら第1~第5凹部108a~108eの深さ寸法は、それぞれ第1~第5放熱部26a~26eの板厚寸法と略等しくされている。これにより、後述するように第1~第5凹部108a~108eに第1~第5放熱部26a~26eを収容した際に、載置面107と第1~第5放熱部26a~26eの下面とを面一とすることができるようになっている。
 また、実施形態1では、ロアケース22の底壁100における板厚寸法が、全体に亘って略一定である。そして、各凹部108a~108eが設けられた部分において、各凹部108a~108eの深さ寸法分だけ、底壁100の上面が、その他の部分よりも上方に突出してアッパケース20側に凹んでいる。各凹部108a~108eの天板を構成して、且つ底壁100の上面においてその他の部分よりも上方に位置する部分が、後述するように各放熱用バスバー18a~18eの放熱部26a~26eを位置決めする位置決め部110(第1位置決め部110a~第5位置決め部110e)である。特に、第1位置決め部110aが、第2発熱部品用金属板(第1放熱用バスバー18a)を位置決めする第2金属板用位置決め部である。また、第2~第5位置決め部110b~110eが、第1発熱部品用金属板(第2~第5放熱用バスバー18b~18e)を位置決めする第1金属板用位置決め部である。
 図4,5等にも示されるように、底壁100には、上下方向で貫通する挿通穴111が設けられている。挿通穴111は、底壁100の上面と下面(載置面107)に開口している。そして、載置面107において、挿通穴111が、凹部108と連接している。すなわち、底壁100には、第1~第5凹部108a~108eのそれぞれと連接する第1~第5挿通穴111a~111eが設けられている。第1~第5凹部108a~108eと第1~第5挿通穴111a~111eとにより、第1~第5放熱用バスバー18a~18eの第1~第5放熱部26a~26eを外部に露出する開口部28(第1~第5開口部28a~28e)が、載置面107に構成されている。要するに、第1~第5開口部28a~28eは、一部分が、底部(天板)を有する有底の開口部(第1~第5凹部108a~108e)である。また、残りの部分は、底壁100を貫通する、底部を有さない開口部(第1~第5挿通穴111a~111e)である。実施形態1では、第2~第5挿通穴111b~111eは、前後方向寸法に比して左右方向寸法が大きくされたスリット状である。
 具体的には、第1凹部108aの右方に連接して第1挿通穴111aが形成されている。また、第2~第5凹部108b~108eの前方に連接して第2~第5挿通穴111b~111eが形成されている。この第1挿通穴111aは、平面視(上下方向の投影)において、第1放熱用バスバー18aにおけるヒューズ接続部84および連結部87よりも大きくされている。第1挿通穴111aは、図5に示されるように、第1放熱用バスバー18aにおけるヒューズ接続部84の挿通が許容される第1領域84aと、連結部87の挿通が許容される第2領域87aとを備えている。第2~第5挿通穴111b~111eは、平面視において、第2~第5放熱用バスバー18b~18eにおけるリレー接続部88よりも大きくされている。
 また、実施形態1では、第1挿通穴111aの下方開口部における開口寸法が大きくされており、後述する蓋部128を収容する蓋部収容部112が、載置面107に形成されている。具体的には、蓋部収容部112の開口が、第1挿通穴111aに比して、右側および前後両側に大きくされており、蓋部収容部112の左側は第1凹部108aに連通している。すなわち、蓋部収容部112は下方に開口しており、右側および前後両側に、ロアケース22の底壁100からなる底部分114を有している。
 さらに、実施形態1では、図8にも示されるように、底壁100の下面(載置面107)において、第1開口部28aの周囲における全周に亘って、下方に突出する突部116が形成されている。また、第2~第5開口部28b~28eの周囲における全周に亘って、突部116が形成されている。実施形態1では、複数の突部116が周方向で相互に離隔して設けられている。周方向で隣接する突部116,116間には、隙間118が形成されている。特に、実施形態1では、突部116が平面視(上下方向の投影)において三角形状であり、内側に位置する第1開口部28aおよび第2~第5開口部28b~28eに向かって次第に狭幅となるように突部116が配置されている。これにより、突部116,116間の隙間118は、外側から内側に向かって次第に拡幅されている。なお、突部116,116間の隙間118の大きさは限定されるものではないが、例えば使用者の手指が差し入れられない大きさとされることが好ましい。
<ケース24>
 上記のアッパケース20とロアケース22とが相互に組み付けられることで、ケース24が構成される。実施形態1では、ロアケース22の開口部よりもアッパケース20の開口部の方が大きくされており、ロアケース22の開口部を外側から覆うように上方からアッパケース20が組み付けられる。すなわち、実施形態1では、アッパケース20とロアケース22との組み付け方向が上下方向である。これらアッパケース20とロアケース22との固定方法は限定されるものではない。例えばアッパケース20とロアケース22とに相互に嵌合する凹部と凸部とを設けて、これら凹部と凸部との凹凸嵌合によりアッパケース20とロアケース22とが相互に固定されるようになっていてもよい。
 実施形態1では、アッパケース20の側壁94における前方の壁部において、4つの開口窓98が形成されており、アッパケース20とロアケース22との組付時には、これら開口窓98の下方開口部がロアケース22の周壁102によって閉塞される。これにより、ケース24には、開口窓98の形成位置において、厚さ方向で貫通する矩形の作業孔120(図4参照)が形成される。そして、実施形態1では、この作業孔120を閉鎖するキャップ122が、ケース24に取り付けられている。特に、実施形態1では、4つの作業孔120が設けられることとなるが、キャップ122が隣り合う2つの作業孔120を閉鎖するようになっており、ケース24に対して2つのキャップ122が取り付けられている。
 キャップ122は、矩形平板状のベース板部124を備えている。ベース板部124には、板厚方向の一方の側に突出する複数の爪部126が設けられている。そして、ベース板部124をアッパケース20の側壁94に重ね合わせて、爪部126を作業孔120の開口端縁に係止することで、キャップ122がケース24に取り付けられるようになっている。具体的には、爪部126は、作業孔120における上下両側の開口端縁と、左右何れか一方の開口端縁に係止されるようになっている。すなわち、上側の爪部126が開口窓98における上端縁に係止されると共に、下側の爪部126がロアケース22の周壁102における開口端縁に係止される。
 また、実施形態1では、ケース24(ロアケース22)の下面(載置面107)に開口する第1挿通穴111aが、矩形平板状の蓋部128によって閉鎖されている。この蓋部128は、平面視(上下方向の投影)において、第1挿通穴111aよりも大きく、且つ蓋部収容部112よりも小さい大きさで形成されている。これにより、蓋部収容部112の底部分114に蓋部128の外周部分を当接させて蓋部収容部112に蓋部128を収容することで、第1挿通穴111aの下方開口部が閉鎖される。具体的には、後述するように、第1放熱用バスバー18aのヒューズ接続部84と連結部87は、第1挿通穴111aにおける第1領域84aと第2領域87aを通じてケース24(ロアケース22)の内部に挿通されると共に、第1放熱用バスバー18aの第1放熱部26aは、連結部87を通じてケース24(ロアケース22)の内部から外部に延び出している。すなわち、蓋部128は、第1挿通穴111aにおける第1領域84aを覆うように固定されている。
 蓋部128の板厚寸法は、蓋部収容部112の深さ寸法(すなわち、載置面107から蓋部収容部112の底部分114までの上下方向寸法)と略等しくされている。これにより、後述するように蓋部収容部112に蓋部128が収容された際には、載置面107および第1放熱部26aの下面と、蓋部128の下面とが面一となるようにされている。
 なお、蓋部収容部112に対する蓋部128の固定方法は、後述するように単に蓋部収容部112の底部分114に載置されて外側から第1絶縁フィルム30aが貼り付けられることで固定されてもよい。あるいは、例えば蓋部収容部112の下方開口部に内周側に突出する突部を設けて、蓋部128がこの突部を乗り越えて蓋部収容部112に収容されることで、蓋部128が蓋部収容部112への収容状態で保持されるようになっていてもよい。蓋部収容部112から蓋部128を取り外す際には、第1絶縁フィルム30aを剥がすか、第1絶縁フィルム30aを剥がした後に、蓋部収容部112の下方開口部における突部を乗り越えさせればよい。要するに、蓋部128は、載置面107に設けられた蓋部収容部112に対して着脱可能に固定され得る。
<第1および第2絶縁フィルム30a,30b>
 図4,5にも示すように、ケース24(ロアケース22)の下面には、第1および第2絶縁フィルム30a,30bが固着されている。これら第1および第2絶縁フィルム30a,30bは、防水性および電気絶縁性を有する合成樹脂により形成されており、矩形状である。具体的には、図7,8に二点鎖線で示されるように、第1絶縁フィルム30aは、第1開口部28aを覆うことのできる大きさで形成されている。また、第2絶縁フィルム30bは、第2~第5開口部28b~28eを覆うことのできる大きさで形成されている。なお、第1および第2絶縁フィルム30a,30bの厚さ寸法は限定されるものではない。第1および第2絶縁フィルム30a,30bは、例えば500μm以下とされることが好ましく、250μm以下とされることがより好ましい。第1および第2絶縁フィルム30a,30bの厚さ寸法が上記範囲に設定されることで、良好な伝熱性が発揮される。なお、図4,5では、第1および第2絶縁フィルム30a,30bの厚さ寸法を、見易さのために誇張して示す。
 第1および第2絶縁フィルム30a,30bの材質は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)等を採用することができる。具体的には、例えば東レ・デュポン株式会社製「カプトン(登録商標)」等を採用することができる。
 実施形態1では、第1および第2絶縁フィルム30a,30bは、平面視(上下方向の投影)において、それぞれ第1開口部28aおよび第2~第5開口部28b~28eよりも全周に亘って、すなわち前後方向においても左右方向においても大きくされている。第1絶縁フィルム30aは、ロアケース22の下面(載置面107)において、第1開口部28aの周囲に設けられた複数の突部116の内側に収まる大きさで形成されている。第2絶縁フィルム30bは、第2~第5開口部28b~28eの周囲に設けられた複数の突部116の内側に収まる大きさで形成されている。換言すれば、複数の突部116が、第1絶縁フィルム30aと第2絶縁フィルム30bのそれぞれの周縁部の周囲に配置されている。第1絶縁フィルム30aと突部116との対向隙間、および第2絶縁フィルム30bと突部116との対向隙間の大きさは限定されるものではないが、例えば使用者の手指が差し入れられない大きさとされることが好ましい。
 なお、第1および第2絶縁フィルム30a,30bにおけるロアケース22の下面(載置面107)への固着方法は、例えば第1および第2絶縁フィルム30a,30b自体が粘着面を有して、載置面107に貼り付けられてもよい。あるいは、載置面107(第1~第5放熱部26a~26eの下面および蓋部128の下面を含む)と第1および第2絶縁フィルム30a,30bの少なくとも一方に接着剤が塗布されて、載置面107に貼り付けられてもよい。なお、上記の粘着面や接着剤は、第1および第2絶縁フィルム30a,30bの全面に亘って設けられることが好ましい。また、このような接着剤により防水性が得られる場合には、第1および第2絶縁フィルム30a,30b自体は、防水性を有していなくてもよい。第1および第2絶縁フィルム30a,30bにおけるロアケース22の載置面107への固着方法は限定されるものではなく、接着や溶着等周知の方法が採用され得る。
 実施形態1では、第1および第2絶縁フィルム30a,30bの大きさが、第1放熱部26aおよび第2~第5放熱部26b~26eに比して、比較的大きく設定されている。具体的には、例えば第2絶縁フィルム30bにおいて、第2~第5放熱部26b~26eの左右方向外方において、ロアケース22の下面(載置面107)に重ね合わされて貼り付けられる部分の左右方向長さ寸法L(図2,8参照)が、比較的大きく設定されている。この長さ寸法Lの具体的な長さは限定されるものではないが、例えば11mm~12mmとすることができる。これにより、第2放熱用バスバー18bと筐体29との沿面距離を大きく設定することができて、意図しない電気的な短絡を防止することができる。
<フィラー32>
 フィラー32は、伝熱性(放熱性)を有して、ケース24(ロアケース22)および第1、第2絶縁フィルム30a,30bと筐体29との間の空間に充填される部材であればよい。すなわち、第1~第5放熱部26a~26eが、第1および第2絶縁フィルム30a,30bと、これら第1および第2絶縁フィルム30a,30b側に配置されたフィラー32を介して筐体29に熱的に接触するようになっている。したがって、第1~第5放熱部26a~26eの各下面が筐体29への接触面34であり、この接触面34が、第1および第2絶縁フィルム30a,30bにより覆われている。
 フィラー32は、例えば電気絶縁性を有する合成樹脂等により形成される。実施形態1では、フィラー32は、第1および第2絶縁フィルム30a,30bとは別体とされており、例えば弾性等を有することが好ましい。これにより、ロアケース22の下面(載置面107)に設けられた突部116や第1および第2絶縁フィルム30a,30bによる凹凸を吸収することができる。フィラー32は、例えば一般に弾性材や充填剤と呼称される部材と把握することができ、例えば従来公知のサーマルインターフェースマテリアルや、放熱性を有するギャップフィラーを採用することができる。フィラー32としては、例えば、熱伝導性フィラーをエポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの樹脂に充填した複合材料が採用される。樹脂に充填する熱伝導フィラーとしては、例えばアルミナ(酸化アルミニウム)、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等が使用される。なお、伝熱性充填部材は、シート状、ゲル状、グリース状等、各種の形態が採用され得る。
 実施形態1では、フィラー32として、ロアケース22と第1および第2絶縁フィルム30a,30bの下面に対して塗布される際にはグリース状であり、熱(例えば、室温)で硬化してシート状となるようなギャップフィラーが採用されている。このようなフィラー32を採用すれば、ロアケース22や第1および第2絶縁フィルム30a,30bとフィラー32との間、およびフィラー32と筐体29との間に空気が入り込むことが有利に防止されて、放熱性の向上が図られる。このようなフィラー32としては、例えば信越化学工業株式会社製「SDPシリーズ」等を採用することができる。なお、フィラー32としては、組付前および組付後においても、ある程度の弾性が発揮されるようになっていてもよい。
 実施形態1のようにフィラー32が例えばグリース状である場合には、組付前は所定の形状を有さない不定形であり、図3では、硬化後のものである矩形板状のフィラー32を示す。フィラー32の硬化は熱(例えば、室温あるいは室温よりも高温または低温)によるものだけでなく、例えば紫外線(UV)によるもの等であってもよい。尤も、フィラー32は上記の態様に限定されるものではなく、例えばゴムやエラストマ等で形成されるなど、組付前の初期状態である程度の強度を有して矩形板状に形成されてもよい。この際には、初期状態において、ロアケース22の外周縁部や突部116、第1および第2絶縁フィルム30a,30bに対応する凹部が予め形成されていてもよい。なお、フィラー32の形状(または硬化後のフィラー32の形状)は、矩形板状に限定されるものではない。
 実施形態1では、フィラー32が、ロアケース22と筐体29との間において、平面視で、ロアケース22よりも広い領域に亘って設けられている。すなわち、実施形態1では、第1および第2絶縁フィルム30a,30bとフィラー32の配置領域が異なる。具体的には、平面視(上下方向の投影であって、筐体29への重ね合わせ方向視)において、フィラー32が、第1および第2絶縁フィルム30a,30bよりも大きな面積をもって配置されている。
<回路構成体10の組み付け工程>
 続いて、回路構成体10の組み付け工程の具体的な一例について説明する。なお、回路構成体10の組み付け工程は、以下の記載に限定されない。
 先ず、アッパケース20、ヒューズ12、第1および第2リレー14a,14b、第1~第4通電用バスバー16a~16d、第1~第5放熱用バスバー18a~18eを準備する。その後、上下反転させたアッパケース20の天壁92に対して第1および第2リレー14a,14bを載置し、取付部48のボルト挿通孔50に第2ボルト130を挿通してナット99に締結する。これにより、アッパケース20に対して第1および第2リレー14a,14bを固定する。また、天壁92に対してヒューズ12および第1~第4通電用バスバー16a~16dを載置する。そして、ヒューズ12における右側のボルト挿通孔40と第2通電用バスバー16bにおけるヒューズ接続部60のボルト挿通孔62とを相互に位置合わせして、これらボルト挿通孔40,62に第2ボルト130を挿通してナット99に締結する。
 続いて、上下反転させたアッパケース20の上方開口部からロアケース22を組み付ける。これらアッパケース20とロアケース22との固定は、図示しない凹凸嵌合等によって達成される。これにより、ケース24を形成する。そして、上側に位置するロアケース22の底壁100に対して、第1~第5放熱用バスバー18a~18eを組み付ける。具体的には、ロアケース22の底壁100に設けられた第1~第5挿通穴111a~111eを通じて、ケース24内に第1放熱用バスバー18aのヒューズ接続部84および第2~第5放熱用バスバー18b~18eのリレー接続部88を挿通する。その際、ロアケース22の底壁100に設けられた第1~第5凹部108a~108eに第1~第5放熱用バスバー18a~18eの第1~第5放熱部26a~26eを収容させる。すなわち、第1~第5位置決め部110a~110eに第1~第5放熱部26a~26eを当接させて、ロアケース22に対して第1~第5放熱用バスバー18a~18eを位置決めする。これにより、載置面107と第1~第5放熱部26a~26eの下面(組付時には上下反転しているので上面)とが面一とされる。ここで、位置決め部110(第1~第5位置決め部110a~110e)のうち、第1放熱用バスバー18a(第2発熱部品用金属板)を位置決めする第1位置決め部110aが、第2金属板用位置決め部である。また、位置決め部110(第1~第5位置決め部110a~110e)のうち、第2~第5放熱用バスバー18b~18e(第1発熱部品用金属板)を位置決めする第2~第5位置決め部110b~110eが、第1金属板用位置決め部である。
 また、ケース24内にヒューズ接続部84およびリレー接続部88を差し入れることで、第1通電用バスバー16aにおけるヒューズ接続部54と第1放熱用バスバー18aにおけるヒューズ接続部84とを上下方向で重ね合わせる。これにより、ヒューズ12の左側のボルト挿通孔40と両ヒューズ接続部54,84に設けられたボルト挿通孔58,86とを相互に位置合わせする。さらに、第2~第4通電用バスバー16b~16dにおけるリレー接続部64,68,76と第2~第5放熱用バスバー18b~18eにおけるリレー接続部88とを前後方向で重ね合わせる。これにより、第1および第2リレー14a,14bにおける第1~第4接続部44a~44dと、各リレー接続部64,68,76におけるボルト挿通孔66,70,78と、各リレー接続部88におけるボルト挿通孔90とを相互に位置合わせする。
 その後、第1挿通穴111aに、上下方向(アッパケース20とロアケース22との組み付け方向)に延出する第2ボルト130および図示しない締結用工具を挿通する。そして、相互に位置合わせされた各ボルト挿通孔40,58,86に対して第2ボルト130を挿通してナット99に締結する。これにより、アッパケース20に対してヒューズ12を固定すると共に、第1通電用バスバー16aおよび第1放熱用バスバー18aを、ヒューズ12の接続部38に対してボルト締結により共締めする。また、ケース24の前方に設けられた作業孔120を通じて前後方向(アッパケース20とロアケース22との組み付け方向に直交する方向)へ延出する第1ボルト132および図示しない締結用工具を挿通する。そして、相互に位置合わせされた第1~第4接続部44a~44dおよび各ボルト挿通孔66,70,78,90に対して第1ボルト132を挿通して第1~第4接続部44a~44dに締結する。これにより、第2~第4通電用バスバー16b~16dおよび第2~第5放熱用バスバー18b~18eを、第1および第2リレー14a,14bにおける第1~第4接続部44a~44dに対してボルト締結により共締めする。このように、ヒューズ12と第1および第2リレー14a,14bの各接続部38,44a~44dに対して、第1~第4通電用バスバー16a~16dと第1~第5放熱用バスバー18a~18eとを接続する。
 第1ボルト132の締結後、作業孔120にキャップ122を組み付けて、ケース24における開口である作業孔120を閉鎖する。また、第1挿通穴111aを通じて第2ボルト130を締結した後、蓋部収容部112に蓋部128を組み付けて第1挿通穴111aを閉鎖する。なお、ケース24は上下反転しているので、蓋部収容部112の底部分114上に蓋部128を載置するだけでも、蓋部収容部112から蓋部128は脱落しないが、例えば蓋部収容部112の開口縁部に蓋部128の脱落防止用の突部を設けてもよい。この突部を乗り越えさせるようにして、蓋部収容部112の開口縁部に蓋部128を組み付けてもよい。
 続いて、ロアケース22の底壁100に対して、第1放熱部26aおよび蓋部128を覆うように第1絶縁フィルム30aを貼り付けて第1開口部28aを封止する。また、第2~第5放熱部26b~26eを覆うように第2絶縁フィルム30bを貼り付けて第2~第5開口部28b~28eを封止する。続いて、ロアケース22の底壁100および第1および第2絶縁フィルム30a,30b上にフィラー32を設ける。その後、全体を上下反転させることで、実施形態1の回路構成体10が完成する。
 実施形態1では、組付前におけるフィラー32はグリース状であり、ロアケース22の底壁100と第1および第2絶縁フィルム30a,30bの下面に塗布した後、金属製の筐体29の上面に押し付けた状態でフィラー32を硬化させている。これにより、第1~第5放熱部26a~26eが、第1および第2絶縁フィルム30a,30bとフィラー32を介して、筐体29に熱的に接触する。また、ケース24にグリース状のフィラー32を塗布して筐体29に押し付けた状態で硬化させることで、ロアケース22および第1、第2絶縁フィルム30a,30bとフィラー32との間、およびフィラー32と筐体29との間に空気が入り込むことが防止される。それゆえ、実施形態1では、回路構成体10を筐体29に固定した状態において、ロアケース22の下面が、フィラー32の上面よりも僅かに下方に位置している(図4等参照)。
 上記のような工程により組み付けられた回路構成体10では、ケース24(アッパケース20)の開口窓96を通じて、第1、第3、第4通電用バスバー16a,16c,16dにおける外部接続部52,72,80が外部に露出している。そして、外部の電線の末端に設けられた端子を外部接続部52,72,80に重ね合わせ、各外部接続部52,72,80のボルト挿通孔56,74,82に図示しないボルトを挿通してナット106に締結する。これにより、外部の電線と回路構成体10とが電気的に接続される。
 そして、ヒューズ12と第1および第2リレー14a,14bに対して通電することで、これらヒューズ12と第1および第2リレー14a,14bが発熱する。ヒューズ12と第1および第2リレー14a,14bにおいて生じた熱は、第1~第5放熱用バスバー18a~18eにおける第1~第5放熱部26a~26eに伝熱される。この熱は、第1~第5放熱部26a~26eに対して第1および第2絶縁フィルム30a,30bとフィラー32を介して熱的に接触する筐体29を通じて外部に放熱されるようになっている。
 実施形態1の回路構成体10では、第1~第5放熱用バスバー18a~18eにおける第1~第5放熱部26a~26eをケース24の外部に露出させる第1~第5開口部28a~28eが、第1および第2絶縁フィルム30a,30bにより封止されている。これにより、例えば金属製の筐体29を構成する電池パック等の内部で結露が生じたり、電池パック内に水が浸入した場合にも、これらの水が回路構成体10のケース24内に浸入して第1~第5放熱部26a~26eと筐体29との間で電気的な短絡が発生することが防止される。また、ケース24において第1~第5開口部28a~28eを設けることで、ケース24に必要な樹脂量を低減させることができる。
 ロアケース22は、第1~第5放熱用バスバー18a~18eを位置決めする第1~第5位置決め部110a~110eを有している。第1~第5位置決め部110a~110eに第1~第5放熱用バスバー18a~18eが位置決めされた状態では、ロアケース22の下面(載置面107)と第1~第5放熱部26a~26eの下面が面一となるようになっている。これにより、第1~第5開口部28a~28eを封止するように第1および第2絶縁フィルム30a,30bを貼り付ける場合にも、載置面107と第1~第5放熱部26a~26eの下面との間に段差が生じ、第1および第2絶縁フィルム30a,30bの貼付作業性が悪化することを抑制または防止できる。さらに、段差によって第1および第2絶縁フィルム30a,30bを平坦になるようにロアケース22に固着することができず、第1および第2絶縁フィルム30a,30bとフィラー32との間に空気を巻き込んで放熱性が低下することも有利に抑制または防止できる。
 特に、実施形態1では、第1~第5放熱用バスバー18a~18eにおけるヒューズ接続部84およびリレー接続部88をロアケース22に設けられた第1~第5挿通穴111a~111eから差し入れる。そして、ヒューズ接続部84およびリレー接続部88を、ヒューズ12、第1および第2リレー14a,14bにおける接続部38、第1~第4接続部44a~44dと位置合わせする。ここで、これらの接続位置における公差を吸収する第1および第2公差吸収構造が設けられている。それゆえ、ヒューズ12、第1および第2リレー14a,14bの接続部38、第1~第4接続部44a~44dと、第1~第5放熱用バスバー18a~18eのヒューズ接続部84およびリレー接続部88とをボルト締結により安定して接続することができる。
 実施形態1では、上記の第1および第2公差吸収構造が、上下方向で長穴形状とされたボルト挿通孔90やナット99を上下方向で変位可能とする構造によって構成されていることから、簡単な構造をもって公差吸収構造を実現することができる。
 実施形態1では、ケース24を厚さ方向で貫通する作業孔120が設けられている。この作業孔120を通じて、第1および第2リレー14a,14bの第1~第4接続部44a~44dと、第2~第4通電用バスバー16b~16dにおけるリレー接続部64,68,76と、第2~第5放熱用バスバー18b~18eにおけるリレー接続部88とをボルト締結することができるようになっている。これにより、第2~第4通電用バスバー16b~16dや第2~第5放熱用バスバー18b~18eを別個に第1および第2リレー14a,14bに固定することがなく、作業性の向上が図られる。特に、第2~第5放熱用バスバー18b~18eにおけるリレー接続部88が、第1公差吸収構造を構成するボルト挿通孔90を有していることから、作業性の一層の向上が図られる。
 第1~第5放熱用バスバー18a~18eをケース24(ロアケース22)に位置決めする第1~第5位置決め部110a~110eは、第1~第5放熱用バスバー18a~18eの第1~第5放熱部26a~26eを収容する第1~第5凹部108a~108eの天板によって構成されている。すなわち、ロアケース22の下面に第1~第5凹部108a~108eを設けて第1~第5放熱部26a~26eを収容するという簡単な構成をもって、ロアケース22における載置面107と第1~第5放熱部26a~26eの下面とを面一にするという効果と、第1~第5放熱用バスバー18a~18eの位置決めという効果を両立して達成することができる。
 第1放熱用バスバー18aの接続部位(ヒューズ接続部84)とヒューズ12の接続部38とをボルト締結するに際して第2ボルト130および締結用工具が差し入れられる第1挿通穴111aが、蓋部128により閉鎖される。これにより、第1挿通穴111aを通じての水の浸入や、使用者が意図せず第1放熱用バスバー18aに接触することが防止される。それに加えて、第1絶縁フィルム30aの貼り付け後に、例えば使用者の手指等が第1挿通穴111aを通じてケース24内に侵入して第1絶縁フィルム30aが突き破られること等が回避される。特に、実施形態1では、ロアケース22と第1~第5放熱部26a~26eと蓋部128の各下面が面一とされて段差の発生を有利に抑制または防止している。そのため、第1および第2絶縁フィルム30a,30bを貼り付ける作業をスムーズに行うことができ、第1および第2絶縁フィルム30a,30bのフィラー32側への接触面を平坦にすることで第1および第2絶縁フィルム30a,30bとフィラー32との間に空気が入り込み、放熱性が低下することを有利に抑制または防止している。
 ロアケース22の下面に貼り付けられる第1および第2絶縁フィルム30a,30bの周囲には、複数の突部116が設けられている。これにより、使用者が第1および第2絶縁フィルム30a,30bに意図せず接触して第1および第2絶縁フィルム30a,30bが剥がれるおそれが低減される。また、これら複数の突部116の内側に第1および第2絶縁フィルム30a,30bが貼り付けられることから、第1および第2絶縁フィルム30a,30bを貼り付ける際の目印とすることができる。さらに、複数の突部116,116間には隙間118が設けられている。それゆえ、ロアケース22と第1および第2絶縁フィルム30a,30bとの下面にフィラー32を設ける場合にも、ロアケース22、第1および第2絶縁フィルム30a,30bとフィラー32との間の空気が隙間118から外部に排出される。これにより、ロアケース22、第1および第2絶縁フィルム30a,30bとフィラー32との間に空気が入り込むことが防止される。この結果、発熱部品(ヒューズ12、第1および第2リレー14a,14b)において発生する熱を安定して放熱することができる。
 特に、三角形状とされた複数の突部116を、内側に向かって次第に狭幅となる向きで配置することにより、突部116,116間の隙間118において内側の開口寸法を大きく確保することができる。これにより、第1および第2絶縁フィルム30a,30bとフィラー32とにより押し出された空気をより効率よく捕捉して排出することができる。また、突部116,116間の隙間118において外側の開口寸法を小さく抑えることができる。これにより、使用者が第1および第2絶縁フィルム30a,30bに意図せず接触するおそれが一層低減され得る。
 実施形態1では、ロアケース22、第1および第2絶縁フィルム30a,30bの下面の全面に亘って、伝熱性を有するフィラー32が設けられていることから、良好な放熱性能を維持しつつ、防水性の更なる向上を図ることもできる。
<他の実施形態>
 本明細書に記載された技術は上記記述および図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に記載された技術の技術的範囲に含まれる。
(1)前記実施形態では、3つの発熱部品(ヒューズ12、第1および第2リレー14a,14b)が設けられていたが、発熱部品は、少なくとも1つが設けられればよい。
(2)前記実施形態では、通電用バスバー16(第1~第4通電用バスバー16a~16d)と放熱用バスバー(第1~第5放熱用バスバー18a~18e)とが別体として設けられていたが、通電用バスバーと放熱用バスバーとは一体的に設けられてもよい。すなわち、通電兼放熱用の金属板に対して放熱部が設けられて、ケースに設けられた開口部を通じて放熱部が外部に露出していると共に、開口部が絶縁フィルムにより封止されていてもよい。
(3)発熱部品と金属板を収容するケースの構造は、前記実施形態に記載の態様に限定されるものではない。例えば、アッパケースの開口部よりもロアケースの開口部の方が大きくされて、ロアケースの周壁の内側にアッパケースの側壁が位置するようになっていてもよい。アッパケースとロアケースとの間から水が浸入するおそれがある場合には、アッパケースとロアケースとの間に従来公知の防水構造を設けてもよい。
(4)前記実施形態では、ケース24の前方の作業孔120を構成する開口窓98がアッパケース20に設けられていたが、図9に示される回路構成体140のように、上方に開口する開口窓142が、ロアケース144の周壁102に設けられてもよい。そして、開口窓142の上方開口部がアッパケース146の側壁94によって閉塞されることで作業孔120が形成されるようになっていてもよい。なお、前記実施形態や図9に示される態様では、下方や上方に開口する開口窓98,142の下方開口部や上方開口部が、ロアケース22の周壁102やアッパケース146の側壁94によって閉塞されることで作業孔120が形成されていたが、これらの態様に限定されるものではない。アッパケースの側壁やロアケースの周壁に厚さ方向で貫通する作業孔を直接的に形成してもよいし、アッパケースの側壁とロアケースの周壁の両方に開口窓が設けられてこれらの開口窓が前後方向で重ね合わされることで作業孔が形成されるようになっていてもよい。また、図9に示される態様では、第1リレー14aのリレー本体42における下部に取付部48が設けられており、取付部48のボルト挿通孔50に挿通される第2ボルト130により、第1リレー14aがロアケース144に固定されている。このように、ケースの内部に収容される発熱部品や金属板は、ロアケースに組み付けられてもよい。
(5)前記実施形態では、ロアケース22が載置面107を有しており、載置面107に開口部28(第1~第5開口部28a~28e)が形成された構造を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、ロアケースを設けることなく、アッパケースの側壁に放熱対象への固定部を設けて当該固定部により放熱対象へ固定する構造のケースを有する回路構成体であってもよい。この場合には、アッパケースの側壁の端面に絶縁フィルムを固着することで、ケースの開口部を絶縁フィルムにより封止することができ、本開示の作用効果を同様に享受し得ることは明らかである。
(6)前記実施形態では、作業孔120がキャップ122により閉鎖されていたが、例えば結露等により筐体上に生じることが想定される水の高さ以上の位置に作業孔が設けられる場合は、作業孔を閉鎖するキャップは設けられなくてもよい。また、前記実施形態では、4つの作業孔120が設けられて、隣り合う2つの作業孔120を閉鎖するように2つのキャップ122が設けられていたが、各作業孔を別個に閉鎖するように4つのキャップが設けられてもよいし、4つの作業孔を閉鎖する1つのキャップが設けられてもよい。
(7)前記実施形態では、ロアケース22の下面(載置面107)において第1および第2絶縁フィルム30a,30bの周囲に三角形状の突部116が複数設けられていたが、この態様に限定されるものではない。突部は、四角形等の多角形状であってもよいし、円形状(真円、楕円、長円、半円等を含む)であってもよい。また、三角形状とされる場合であっても、前記実施形態のように外側から内側に向かって狭幅とされる必要はなく、内側から外側に向かって狭幅とされてもよい。あるいは、絶縁フィルムの周囲の、例えば1/3周や1/2周に亘る領域に突部を設けてもよいし、略全周に亘る突部を設けて、周上の一部に切欠状の隙間を設けてもよい。これにより、隙間を通じて、絶縁フィルムを貼り付ける際に、ロアケースおよび絶縁フィルムとフィラーとの間の空気を逃がすことができる。尤も、突部間の隙間は必須なものではなく、突部が絶縁フィルムの周囲において、全周に亘って連続して設けられてもよい。このような場合には、絶縁フィルムの剥がれ防止効果がより安定して得られる。なお、本開示において、ロアケースの下面に設けられる突部は必須なものではない。
(8)前記実施形態では、フィラー32として、塗布時にはグリース状であり、硬化後はシート状となるものを例示したが、限定されるものではなく、例えば従来公知の熱伝導シート等を採用することもできる。また、前記実施形態では、フィラー32が、ロアケース22の下面よりも広い範囲に設けられていたが、配置領域は限定されるものではない。フィラーは、ロアケースの下面よりも狭い範囲に設けられてもよいし、平面視において絶縁フィルムよりも小さい配置領域をもって設けられてもよい。尤も、本開示において、伝熱性充填部材(フィラー32)は必須なものではない。
(9)前記実施形態では、第1および第2絶縁フィルム30a,30bが、平面視においてロアケース22の下面よりも小さい大きさとされると共に、第1および第2絶縁フィルム30a,30bとは別体とされたフィラー32が、平面視においてロアケース22の下面よりも大きい大きさで設けられていた。しかしながら、例えば防水性、伝熱性を備える絶縁フィルムが、ロアケースの下面より大きい大きさで設けられてもよい。尤も、このような絶縁フィルムは、少なくともケースの開口部を封止し得る大きさで設けられればよい。
(10)前記実施形態では、第2絶縁フィルム30bが、第2~第5開口部28b~28eの全体を覆う大きさの1枚のフィルムであったが、例えば第2~第5開口部は、例えば別個の絶縁フィルムによって封止されてもよい。また、前記実施形態では、第1開口部28aを封止する第1絶縁フィルム30aと第2~第5開口部28b~28eを封止する第2絶縁フィルム30bとの2枚の絶縁フィルムが設けられていたが、第1~第5開口部の全体を覆う1枚の絶縁フィルムが設けられるようになっていてもよい。なお、前記実施形態では、第1および第2絶縁フィルム30a,30bがそれぞれ矩形状であったが、形状が限定されるものではなく、ケースの開口部を封止し得る大きさであればよい。
10 回路構成体
12 ヒューズ(発熱部品、第2発熱部品)
14 リレー(発熱部品、第1発熱部品)
14a 第1リレー
14b 第2リレー
16 通電用バスバー
16a 第1通電用バスバー
16b 第2通電用バスバー
16c 第3通電用バスバー
16d 第4通電用バスバー
18 放熱用バスバー(金属板)
18a 第1放熱用バスバー(第2発熱部品用金属板)
18b 第2放熱用バスバー(第1発熱部品用金属板)
18c 第3放熱用バスバー(第1発熱部品用金属板)
18d 第4放熱用バスバー(第1発熱部品用金属板)
18e 第5放熱用バスバー(第1発熱部品用金属板)
20 アッパケース
22 ロアケース
24 ケース
26 放熱部
26a 第1放熱部
26b 第2放熱部
26c 第3放熱部
26d 第4放熱部
26e 第5放熱部
28 開口部
28a 第1開口部
28b 第2開口部
28c 第3開口部
28d 第4開口部
28e 第5開口部
29 筐体(放熱対象)
30 絶縁フィルム
30a 第1絶縁フィルム
30b 第2絶縁フィルム
32 フィラー(伝熱性充填部材)
34 接触面
36 ヒューズ本体
38 接続部
40 ボルト挿通孔
42 リレー本体
44 接続部
44a 第1接続部
44b 第2接続部
44c 第3接続部
44d 第4接続部
46 仕切板
48 取付部
50 ボルト挿通孔
52 外部接続部
54 ヒューズ接続部
56,58 ボルト挿通孔
60 ヒューズ接続部
62 ボルト挿通孔
64 リレー接続部
66 ボルト挿通孔
68 リレー接続部
70 ボルト挿通孔
72 外部接続部
74 ボルト挿通孔
76 リレー接続部
78 ボルト挿通孔
80 外部接続部
82 ボルト挿通孔
84 ヒューズ接続部(接続部位)
84a 第1領域
86 ボルト挿通孔
87 連結部
87a 第2領域
88 リレー接続部(接続部位)
90 ボルト挿通孔(第1公差吸収構造)
92 天壁
94 側壁
96,98 開口窓
99 ナット
100 底壁
102 周壁
104 支持部
106 ナット
107 載置面
108 凹部
108a 第1凹部
108b 第2凹部
108c 第3凹部
108d 第4凹部
108e 第5凹部
110 位置決め部
110a 第1位置決め部(第2金属板用位置決め部)
110b 第2位置決め部(第1金属板用位置決め部)
110c 第3位置決め部(第1金属板用位置決め部)
110d 第4位置決め部(第1金属板用位置決め部)
110e 第5位置決め部(第1金属板用位置決め部)
111 挿通穴
111a 第1挿通穴
111b 第2挿通穴
111c 第3挿通穴
111d 第4挿通穴
111e 第5挿通穴
112 蓋部収容部
114 底部分
116 突部
118 隙間
120 作業孔
122 キャップ
124 ベース板部
126 爪部
128 蓋部
130 第2ボルト
132 第1ボルト
140 回路構成体
142 開口窓
144 ロアケース
146 アッパケース
S 隙間

Claims (10)

  1.  通電により発熱する発熱部品と、
     前記発熱部品の接続部に接続され、外部の放熱対象に熱的に接触する放熱部を有する金属板と、
     前記発熱部品と前記金属板を収容して、前記金属板の放熱部を外部に露出する開口部を有するケースと、
     前記ケースの前記開口部を封止して前記ケースに固着される絶縁フィルムと、
    を含む回路構成体。
  2.  前記ケースが、アッパケースとロアケースを含み、
     前記アッパケースと前記ロアケースの少なくとも一方に前記発熱部品が固定され、前記ロアケースが前記放熱対象への載置面を有し、前記載置面に前記開口部が設けられており、
     前記ロアケースが、前記開口部に配置された前記金属板の前記放熱部を前記載置面と面一になるように位置決めする位置決め部を有しており、
     前記金属板には、前記発熱部品の前記接続部への接続部位が設けられており、
     前記位置決め部により前記放熱部が位置決めされた際の、前記接続部位と前記接続部の接続位置の公差を吸収する公差吸収構造を備えている、請求項1に記載の回路構成体。
  3.  前記発熱部品が第1発熱部品を含んでおり、
     前記金属板が、前記第1発熱部品の前記接続部に接続される第1発熱部品用金属板を含んでおり、
     前記第1発熱部品の前記接続部と前記第1発熱部品用金属板の前記接続部位が、前記アッパケースと前記ロアケースの組み付け方向に直交する方向へ延出する第1ボルトを用いて締結されるものであり、前記第1発熱部品用金属板の締結部位に、前記アッパケースと前記ロアケースの組み付け方向に延びる長穴形状のボルト挿通孔が設けられており、前記ボルト挿通孔により第1公差吸収構造が構成されており、前記公差吸収構造が前記第1公差吸収構造を含んでいる、請求項2に記載の回路構成体。
  4.  前記アッパケースが、天壁と前記天壁から前記ロアケースに向かって突出する側壁とを有し、前記ロアケースが、底壁と前記底壁から前記アッパケースに向かって突出する周壁とを有し、前記側壁と前記周壁の少なくとも一方には、前記第1ボルトと前記第1ボルトの締結用工具の挿通が可能な作業孔が設けられている、請求項3に記載の回路構成体。
  5.  前記第1発熱部品用金属板がL字状に屈曲されており、前記第1発熱部品用金属板の一端部が、前記ロアケースの前記載置面と平行に広がる前記放熱部とされ、前記第1発熱部品用金属板の他端部が前記アッパケースに向かって立ち上がる前記接続部位とされ、
     前記ロアケースの前記載置面には、前記接続部位の挿通を許容するスリット状の挿通穴と、前記挿通穴に連接して前記アッパケース側に凹んで前記放熱部を収容する凹部が設けられており、前記挿通穴と前記凹部とを含んで前記開口部が構成されており、前記凹部の天板により前記第1発熱部品用金属板を位置決めする第1金属板用位置決め部が構成されており、前記位置決め部が前記第1金属板用位置決め部を含んでいる、請求項3または請求項4に記載の回路構成体。
  6.  前記発熱部品が第2発熱部品を含んでおり、
     前記金属板が、前記第2発熱部品の前記接続部に接続される第2発熱部品用金属板を含んでおり、
     前記第2発熱部品用金属板が、一端側に設けられて前記ロアケースの前記載置面と平行に広がる前記放熱部と、他端側に設けられて前記放熱部よりも前記アッパケース側に位置して前記放熱部と平行に広がる前記接続部位と、前記放熱部から前記接続部位に向かって立ち上がる連結部と、を有し、
     前記ロアケースの前記載置面には、前記接続部位と前記連結部の挿通を許容する挿通穴と、前記挿通穴に連接して前記アッパケース側に凹んで前記放熱部を収容する凹部が設けられており、前記挿通穴と前記凹部とを含んで前記開口部が構成されており、前記凹部の天板により前記第2発熱部品用金属板を位置決めする第2金属板用位置決め部が構成されており、前記位置決め部が前記第2金属板用位置決め部を含んでおり、
     前記接続部位が前記第2発熱部品の前記接続部に第2ボルトにより締結されるようになっており、前記アッパケースに収容された前記第2ボルトが締結されるナットが前記ロアケースの前記載置面から離隔する方向に変位可能に保持されており、これにより第2公差吸収構造が構成されており、前記公差吸収構造が前記第2公差吸収構造を含んでいる、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の回路構成体。
  7.  前記挿通穴が、前記接続部位の挿通が許容される第1領域と前記連結部の挿通が許容される第2領域とを備えており、前記挿通穴における前記第1領域を覆う蓋部が、前記載置面に着脱可能に固定されている、請求項6に記載の回路構成体。
  8.  前記ケースには、前記絶縁フィルムの周縁部の周囲に配置された複数の突部が隙間を隔てて設けられている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の回路構成体。
  9.  前記ケースが、アッパケースとロアケースを含み、
     前記複数の突部が、前記アッパケースと前記ロアケースの組み付け方向の投影においてそれぞれ三角形状であり、内側に位置する前記絶縁フィルムに向かって次第に狭幅となるように配置されている、請求項8に記載の回路構成体。
  10.  前記放熱部が、前記絶縁フィルム側に配置された伝熱性充填部材を介して前記放熱対象に接触している、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の回路構成体。
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