WO2022131276A1 - ガラス板、合わせガラス、及び車両用窓ガラス - Google Patents

ガラス板、合わせガラス、及び車両用窓ガラス Download PDF

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Abstract

本発明は、SiO2、Al2O3、B2O3、P2O5、MgO、CaO、SrO、BaO、CuO、ZnO、Li2O、Na2O、K2O、R2O、Fe2O3、及びROを所定量含有し、または含有せず、10GHzの比誘電率(εr)が6.5以下かつ、10GHzの誘電正接(tanδ)が0.0090以下であり、厚さを2.00mmに換算したとき、ISO-13837:2008 convention Aで定義され、風速4m/sで測定される全日射透過率Ttsが88%以下である、ガラス板に関する。

Description

ガラス板、合わせガラス、及び車両用窓ガラス
 本発明は、ガラス板、合わせガラス、及び車両用窓ガラスに関する。
 近年、4GLTE、5Gによる通信インフラの構築、さらには自動運転をはじめとする30GHz以上のミリ波レーダによる通信など、将来的に高速かつ高容量のデータ通信の普及が期待されている。このように、自動運転技術の実用に向けて、自動車の車室内のウィンドシールド(WS)部にモノクロカメラやミリ波レーダなどの複数のセンサーを集約するセンサーフュージョンを搭載する動きが加速している。
 一方で、センサーの1種であるミリ波レーダを車室内に実装しようとすると、既存のWS用のガラスでは5G通信に用いられるミリ波レーダの透過損失が大きく、高いミリ波電波透過性を実現できなかった。このようなミリ波レーダに対して高透過特性を示すものとして、石英ガラスや無アルカリガラスなどのガラスが挙げられる。例えば、特許文献1は、自動車用の窓ガラスに使用される電波透過性に優れた無アルカリガラスを開示している。
国際公開第2020/090717号
 しかし、特許文献1に開示されるガラス物品では、遮熱性等の自動車ガラスのWSに求められる光学特性に着目されておらず、当該光学特性は十分ではなかった。そのため、高いミリ波電波透過性と、上記光学特性を両立できなかった。
 上記の問題を鑑みて、本発明は、ミリ波透過率が高く、かつ、例えば自動車のWSに適用する際の光学特性等を満足するガラス板および合わせガラス、さらに該ガラス板や該合わせガラスを用いた車両用窓ガラスを提供する。
 本発明の実施形態に係るガラス板は、酸化物基準のモル百分率表示で、
 59.5%≦SiO≦80%
 5.0%≦Al≦20%
 5.0%≦B≦30%
 0.0%≦P≦10%
 0.0%≦MgO≦10%
 0.0%≦CaO≦10%
 0.0%≦SrO≦10%
 0.0%≦BaO≦10%
 0.0%≦CuO≦10%
 0.0%≦ZnO≦5.0%
 0.0%≦LiO≦5.0%
 0.0%≦NaO≦5.0%
 0.0%≦KO≦5.0%
 0.0%≦RO≦5.0%
 0.11%≦Fe≦0.50%
 5.0%≦RO≦25%
を含有し(ROはLiO、NaO、KOの合計量、ROは、MgO、CaO、SrO、BaOの合計量を表す)、
 10GHzの比誘電率(ε)が6.5以下かつ、10GHzの誘電正接(tanδ)が0.0090以下であり、
 厚さを2.00mmに換算したとき、ISO-13837:2008 convention Aで定義され、風速4m/sで測定される全日射透過率Ttsが88%以下である。
 また、本発明の一態様に係るガラス板において、酸化物基準のモル百分率表示で、
 -5.0%<B-Al<15%
でもよい。
 また、本発明の一態様に係るガラス板において、酸化物基準のモル百分率表示で、
 0.15%≦Fe≦0.30%
を含有してもよい。
 また、本発明の一態様に係るガラス板において、前記全日射透過率Ttsが85%以下でもよい。
 また、本発明の一態様に係るガラス板において、前記全日射透過率Ttsが80%以下でもよい。
 また、本発明の一態様に係るガラス板において、厚さを2.00mmに換算したとき、D65光源を用いてJIS Z 8781-4で定義される色度bが6.0以下でもよい。
 本発明の実施形態に係る合わせガラスは、第1ガラス板と、第2ガラス板と、前記第1ガラス板と前記第2ガラス板の間に挟持される中間膜と、を有し、前記第1ガラス板および前記第2ガラス板の少なくとも一方が上記ガラス板である。
 また、本発明の一態様に係る合わせガラスにおいて、前記第1ガラス板、前記第2ガラス板および前記中間膜の総厚が5.00mm以下であり、D65光源を用いてISO-9050:2003で定義される可視光透過率Tvが70%以上でもよい。
 また、本発明の一態様に係る合わせガラスにおいて、前記第1ガラス板、前記第2ガラス板および前記中間膜の総厚が5.00mm以下であり、ISO-13837:2008
 convention Aで定義され、風速4m/sで測定される全日射透過率Ttsが70%以下でもよい。
 また、本発明の一態様に係る合わせガラスにおいて、前記全日射透過率Ttsが65%以下でもよい。
 また、本発明の一態様に係る合わせガラスにおいて、前記第1ガラス板、前記第2ガラス板および前記中間膜の総厚が5.00mm以下であり、周波数75GHz~80GHzのTM波の電波を前記第1ガラス板に対して60°の入射角で入射させたときの電波透過損失S21の最大値が、-4.0dB以上でもよい。
 また、本発明の一態様に係る合わせガラスにおいて、前記第1ガラス板、前記第2ガラス板および前記中間膜の総厚が5.00mm以下であり、周波数75GHz~80GHzのTM波の電波を前記第1ガラス板に対して45°の入射角で入射させたときの電波透過損失S21の最大値が、-4.0dB以上でもよい。
 また、本発明の一態様に係る合わせガラスにおいて、前記第1ガラス板、前記第2ガラス板および前記中間膜の総厚が5.00mm以下であり、周波数75GHz~80GHzのTM波の電波を前記第1ガラス板に対して20°の入射角で入射させたときの電波透過損失S21の最大値が、-4.0dB以上でもよい。
 本発明の実施形態に係る車両用窓ガラスは、上記ガラス板を有する。
 本発明の別の実施形態に係る車両用窓ガラスは、上記合わせガラスを有する。
 本発明によれば、ミリ波透過率が高く、かつ、所定の光学特性等を満足するガラス板および合わせガラス、さらに該ガラス板や該合わせガラスを用いた車両用窓ガラスを提供できる。
図1は、本発明の実施形態の合わせガラスの一例の断面図である。 図2は本発明の実施形態の合わせガラスが車両用の窓ガラスとして用いられた状態を表す概念図である。 図3は、図2におけるS部分の拡大図である。 図4は、図3のY-Y線における断面図である。
 以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。また、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明することがあり、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、図面に記載の実施形態は、本発明を明瞭に説明するために模式化されており、実際の製品のサイズや縮尺を必ずしも正確に表したものではない。
 本明細書において「ミリ波の電波透過性が高い/低い」等の評価については、特にことわりがない場合、準ミリ波及びミリ波を含む電波透過性に対する評価を意味するものとし、例えば、10GHz~90GHzの周波数の電波に対するガラスの電波透過性を意味する。
 本明細書において、ガラスがある成分を「実質的に含まない」とは、不可避的不純物を除き含有させないことを意味し、その成分は積極的には添加されないことを意味する。具体的には、これらの成分の含有率がガラス中にそれぞれ、酸化物基準のモルppm表示で100ppm程度以下であることを意味する。
[ガラス板]
 本発明の実施形態にかかるガラス板は、酸化物基準のモル百分率表示で、
 59.5%≦SiO≦80%
 5.0%≦Al≦20%
 5.0%≦B≦30%
 0.0%≦P≦10%
 0.0%≦MgO≦10%
 0.0%≦CaO≦10%
 0.0%≦SrO≦10%
 0.0%≦BaO≦10%
 0.0%≦CuO≦10%
 0.0%≦ZnO≦5.0%
 0.0%≦LiO≦5.0%
 0.0%≦NaO≦5.0%
 0.0%≦KO≦5.0%
 0.0%≦RO≦5.0%
 0.11%≦Fe≦0.50%
 5.0%≦RO≦25%
を含有し(ROはLiO、NaO、KOの合計量、ROは、MgO、CaO、SrO、BaOの合計量を表す)、
 10GHzの比誘電率(ε)が6.5以下かつ、10GHzの誘電正接(tanδ)が0.0090以下であり、
 厚さを2.00mmに換算したとき、ISO-13837:2008 convention Aで定義され、風速4m/sで測定される全日射透過率Ttsが88%以下であることを特徴とする。
 以下、本実施形態のガラス板における各成分の組成範囲について説明する。なお、各成分の組成範囲は、以下、特にことわりがない場合、酸化物基準のモル百分率表示とする。
 SiOは、本実施形態のガラス板の必須成分である。SiOの含有量は、59.5%以上、80%以下である。SiOは、ヤング率の向上に寄与することにより、車両用途、建築用途等に必要とされる強度を確保しやすくする。SiOが少ないと、耐候性を確保しにくくなり、また、平均熱膨張係数が大きくなりすぎてガラス板が熱割れするおそれがある。一方SiOは多すぎても、ガラス溶融時の粘性が増加しガラス製造が困難になるおそれがある。
 本実施形態のガラス板におけるSiOの含有量は60%以上が好ましく、61%以上がより好ましく、62%以上がさらに好ましく、63%以上が特に好ましく、64%以上が最も好ましい。
 また、本実施形態のガラス板におけるSiOの含有量は75%以下が好ましく、70%以下がより好ましく、68%以下がさらに好ましく、66%以下が特に好ましい。
 Alは、本実施形態のガラス板の必須成分である。Alの含有量は、5.0%以上、20%以下である。Alが少ないと、耐候性を確保しにくくなり、また、平均熱膨張係数が大きくなりすぎてガラス板が熱割れするおそれがある。
 一方、Alは多すぎても、ガラス溶融時の粘性が増加しガラス製造が困難になるおそれがある。Alを含有させる場合、Alの含有量は、ガラスの分相抑制や耐候性改善のため6.0%以上が好ましく、7.0%以上がより好ましく、8.0%以上がさらに好ましく、9.0%以上が特に好ましく、10%以上が最も好ましい。
 Alの含有量は、Tを低く保ちガラスを製造しやすくする観点、およびミリ波の電波透過率を高くする観点から15%以下が好ましく、14%以下がより好ましく、13%以下がさらに好ましく、12%以下が特に好ましい。
 Bは、本実施形態のガラス板の必須成分である。Bの含有量は、5.0%以上、30%以下である。Bは、ガラス強度やミリ波の電波透過性の向上のために含有させるほか、溶解性の向上にも寄与する。
 本実施形態のガラス板におけるBの含有量は、6.0%以上が好ましく、7.0%以上がより好ましく、7.5%以上がさらに好ましい。
 また、Bの含有量が多すぎると、溶解・成形中にアルカリ元素が揮散しやすくなり、ガラス品質が低下するおそれがあり、また、耐酸性や耐アルカリ性が低下するおそれがある。そのため、Bの含有量は22%以下が好ましく、18%以下がより好ましく、14%以下がさらに好ましく、12%以下が特に好ましく、10%以下が最も好ましい。
 ミリ波の電波透過率を高めるため、本実施形態のガラス板のSiO+Al+B、すなわちSiO含有量とAl含有量とB含有量の合計は、75%以上95%以下とするのが好ましい。
 また、本実施形態のガラス板の温度T、Tを低く保ちガラスを製造しやすくすることを更に考慮すると、SiO+Al+Bは、92%以下が好ましく、90%以下がより好ましく、88%以下が特に好ましく、85%以下が最も好ましい。
 但し、SiO+Al+Bが少なすぎると、耐候性が低下するおそれがあり、また、比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)が大きくなりすぎるおそれがある。そのため本実施形態のガラス板のSiO+Al+Bは、77%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
 Pは、本実施形態のガラス板の任意成分である。Pの含有量は、0.0%以上、10%以下である。Pは、ガラスの粘性を下げる機能を有する。本実施形態のガラス板にPを含有させる場合は、0.2%以上が好ましく、0.5%以上がより好ましく、0.8%以上がさらに好ましく、1.0%以上が特に好ましい。
 一方、Pは、本実施形態のガラス板の、フロート法での製造においては、フロートバス内でガラスの欠点を発生させやすい。そのため、本実施形態のガラス板におけるPの含有量は、5.0%以下が好ましく、4.0%以下がより好ましく、3.0%以下がさらに好ましく、2.0%以下が特に好ましい。
 MgOは、本実施形態のガラス板の任意成分である。MgOの含有量は、0.0%以上、10%以下である。MgOは、ガラス原料の溶解を促進し、耐候性やヤング率を向上させる成分である。
 MgOを含有させる場合は0.20%以上が好ましく、1.0%以上がより好ましく、2.0%以上がさらに好ましく、4.0%以上が特に好ましい。
 また、MgOの含有量が9.0%以下であれば、失透しにくくなるとともに比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)の増加を抑制できるため好ましい。MgOの含有量は、8.0%以下がより好ましく、7.5%以下がさらに好ましく、7.0%以下がさらに好ましく、6.5%以下が特に好ましく、6.0%以下が最も好ましい。
 CaOは、本実施形態のガラス板の任意成分であり、ガラス原料の溶解性向上のために一定量含み得る。CaOの含有量は、0.0%以上、10%以下である。CaOを含有させる場合は0.20%以上が好ましく、1.0%以上がより好ましく、2.0%以上がさらに好ましく、4.0%以上が特に好ましい。これによりガラスの原料の溶解性や成形性(Tの低下、およびTの低下)が向上する。
 また、CaOの含有量を10%以下にすることで、ガラスの密度の増加が避けられ、低脆性および強度が維持される。ガラスが脆くなるのを防ぐために、また、ガラスの比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)の増加を防ぐために、CaOの含有量は9.0%以下が好ましく、8.5%以下がより好ましく、8.0%以下がさらに好ましく、7.5%以下が特に好ましく、7.0%以下が最も好ましい。
 SrOは、本実施形態のガラス板の任意成分であり、ガラス原料の溶解性向上のために一定量含み得る。SrOの含有量は、0.0%以上、10%以下である。SrOを含有させる場合は0.50%以上が好ましく、1.0%以上がより好ましく、2.0%以上がさらに好ましく、4.0%以上が特に好ましい。これによりガラスの原料の溶解性や成形性(Tの低下、およびTの低下)が向上する。
 また、SrOの含有量を10%以下にすることで、ガラスの密度の増加が避けられ、低脆性および強度が維持される。ガラスが脆くなるのを防ぐために、また、ガラスの比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)の増加を防ぐために、SrOの含有量は9.0%以下が好ましい。また、SrOの含有量は、8.5%以下がより好ましく、8.0%以下がさらに好ましく、7.5%以下が特に好ましく、7.0%以下が最も好ましい。
 BaOは、本実施形態のガラス板の任意成分であり、ガラス原料の溶解性向上のために一定量含み得る。BaOの含有量は、0.0%以上、10%以下である。BaOを含有させる場合は0.0020%以上が好ましく、0.010%以上がより好ましく、0.040%以上がさらに好ましい。これによりガラスの原料の溶解性や成形性(Tの低下、およびTの低下)が向上する。
 また、BaOの含有量を10%以下にすることで、ガラスの密度の増加が避けられ、低脆性および強度が維持される。ガラスが脆くなるのを防ぐために、また、ガラスの比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)の増加を防ぐために、BaOの含有量は5.0%以下が好ましい。また、BaOの含有量は、4.0%以下がより好ましく、3.0%以下がさらに好ましく、2.0%以下が特に好ましく、1.0%以下が最も好ましい。
 CuOは、本実施形態のガラス板の任意成分であり、透過率制御のために一定量含み得る。CuOの含有量は、0.0%以上、10%以下である。CuOを含有させる場合は0.050%以上が好ましく、0.10%以上がより好ましく、0.30%以上がさらに好ましい。
 また、CuOの含有量を5.0%以下にすることで、比誘電率(ε)の増加を抑制できるため好ましい。また、比誘電率(ε)増加の抑制のために、CuOの含有量は3.0%以下がより好ましい。また、CuOの含有量は、2.0%以下がさらに好ましく、1.0%以下がさらに好ましく、0.50%以下が特に好ましく、実質的に含有しないことが最も好ましい。
 ZnOは、本実施形態のガラス板の任意成分であり、ガラスの粘性低下のために一定量含み得る。ZnOの含有量は、0.0%以上、5.0%以下である。ZnOを含有させる場合は0.10%以上が好ましく、0.50%以上がより好ましく、1.0%以上がさらに好ましい。
 また、ZnOの含有量を5.0%以下にすることで、比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)の増加を抑制できる。また、ガラスの密度が大きくなることを防ぐために、ZnOの含有量は3.0%以下が好ましい。また、ZnOの含有量は、2.5%以下がより好ましく、2.0%以下がさらに好ましい。
 LiOは、本実施形態のガラス板の任意成分である。LiOの含有量は、0.0%以上、5.0%以下である。LiOは、ガラスの溶解性を向上させる成分であり、また、ヤング率を大きくしやすくし、ガラスの強度向上にも寄与する成分である。
 LiOを含有させることでガラスの粘性が低下するので、車両用窓ガラス、特にウィンドシールド等の成形性が向上する。本実施形態のガラス板にLiOを含有させる場合は、0.050%以上が好ましく、0.10%以上がより好ましく、0.20%以上がさらに好ましく、0.40%以上が特に好ましく、0.60%以上が最も好ましい。
 一方、LiOの含有量が多すぎると、ガラス製造時に失透もしくは分相が生じ、製造が困難になるおそれがある。また、LiOの含有量が多いと原料コストの増加や比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)の増加の原因となるおそれがある。そのため、LiOの含有量は、4.0%以下が好ましく、3.0%以下がより好ましく、2.0%以下がさらに好ましく、1.0%以下が特に好ましく、0.80%以下が最も好ましい。
 NaOは、本実施形態のガラス板の任意成分である。NaOの含有量は、0.0%以上、5.0%以下である。NaOを含有させることで、ガラスの粘性が低下するので、車両用窓ガラス、特にウィンドシールドの成形性が向上する。NaOを含有させる場合は、0.050%以上が好ましく、0.10%以上がより好ましく、0.20%以上がさらに好ましく、0.40%以上が特に好ましく、0.60%以上が最も好ましい。
 一方、NaOが多すぎると、比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)の増加の原因となる。そのため、NaOの含有量は、4.0%以下が好ましく、3.0%以下がより好ましく、2.0%以下がさらに好ましく、1.0%以下が特に好ましく、0.80%以下が最も好ましい。
 KOは、本実施形態のガラス板の任意成分である。KOの含有量は、0.0%以上、5.0%以下である。KOを含有させることで、ガラスの粘性が低下するので、車両用窓ガラス、特にウィンドシールドの成形性が向上する。KOの含有量は、0.050%以上がより好ましく、0.10%以上がさらに好ましく、0.40%以上が特に好ましく、0.60%以上が最も好ましい。
 一方、KOの含有量が多すぎると、比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)の増加の原因となる。そのためKOの含有量は、4.0%以下が好ましく、3.0%以下がより好ましく、2.0%以下がさらに好ましく、1.0%以下が特に好ましく、0.8%以下が最も好ましい。
 ROは、LiO、NaOおよびKOの含有量の合計を意味する。ROの含有量は、0.0%以上、5.0%以下である。本実施形態のガラス板におけるROが5.0%以下であれば、耐候性およびミリ波の電波透過性が向上する。本実施形態のガラス板のROは、4.0%以下が好ましく、3.0%以下がより好ましく、2.0%以下がさらに好ましく、1.0%以下が特に好ましい。
 また、製造時における温度T、Tを下げる観点から、もしくは、ガラス融液への直接通電による加熱をしやすくするために、ROを微量含んでもよい。本実施形態のガラス板におけるROは、0.050%以上が好ましく、0.10%以上がより好ましく、0.40%以上がさらに好ましく、0.60%以上が特に好ましい。
 Feは、本実施形態のガラス板の必須成分であり、遮熱性を付与するために含有される。Feの含有量は、0.11%以上、0.50%以下である。ここでいうFeの含有量とは、二価鉄の酸化物であるFeOおよび三価鉄の酸化物であるFeを含む全鉄量のことである。
 Feの含有量が0.11%未満であると、遮熱性が求められる用途に使用できなくなるおそれがあり、また、ガラス板の製造のために、鉄の含有量の少ない高価な原料を使用する必要が生じる場合がある。さらに、Feの含有量が0.11%未満であると、ガラス溶融時に、必要以上に溶融炉底面に熱輻射が到達し、溶融窯に負荷がかかるおそれもある。
 本実施形態のガラス板におけるFeの含有量は、0.12%以上が好ましく、0.14%以上がより好ましく、0.15%以上がさらに好ましく、0.16%以上がより一層好ましく、0.18%以上が特に好ましく、0.20%以上が最も好ましい。
 一方、Feの含有量が0.50%を超えると、製造時、輻射による伝熱が妨げられて原料が溶融しにくくなるおそれがある。さらに、Feの含有量が多くなりすぎると、可視域の光透過率の低下が発生し、車両用窓ガラス等に適さなくなるおそれがある。Feの含有量は、0.30%以下が好ましく、0.25%以下がより好ましく、0.22%以下がさらに好ましい。
 また、上記Feに含まれる鉄イオンは、質量基準で、0.50≦[Fe2+]/([Fe2+]+[Fe3+])≦0.90を満足することが好ましい。これにより、車両用ガラスとして適した可視域の透過率と近赤外域の透過率を達成することができる。
 ここで、[Fe2+]、および[Fe3+]とは、それぞれ、本実施形態のガラス板に含まれるFe2+、およびFe3+の含有量を意味する。また、「[Fe2+]/([Fe2+]+[Fe3+])」とは、本実施形態のガラス板における、Fe2+とFe3+の含有量の合計に対するFe2+の含有量の割合を意味する。
 [Fe2+]/([Fe2+]+[Fe3+])は、以下の方法で求められる。
 粉砕したガラスをフッ化水素酸と塩酸の混酸により室温で分解した後、分解液のうち、一定量をプラスチック容器に分取し、塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液を加え、サンプル溶液中のFe3+をFe2+に還元させる。その後、2,2’-ジピリジル溶液および酢酸アンモニウム緩衝液を添加してFe2+を発色させる。発色液はイオン交換水で一定量にして、吸光光度計で波長522nmでの吸光度を測定する。そして標準液を用いて作製された検量線より濃度を計算しFe2+量を求める。サンプル溶液中のFe3+をFe2+に還元させているので、このFe2+量は、サンプル中の「[Fe2+]+[Fe3+]」を意味する。
 次に、粉砕したガラスをフッ化水素酸と塩酸の混酸により室温で分解した後、分解液のうち、一定量をプラスチック容器に分取し、速やかに2,2’-ジピリジル溶液および酢酸アンモニウム緩衝液を添加してFe2+のみを発色させる。発色液はイオン交換水で一定量にして、吸光光度計で波長522nmでの吸光度を測定する。そして標準液を用いて作製される検量線より濃度を計算しFe2+量を算出する。このFe2+量は、サンプル中の[Fe2+]を意味する。
 そして、上記求めた[Fe2+]、および[Fe2+]+[Fe3+]から、[Fe2+]/([Fe2+]+[Fe3+])を算出する。
 ROは、MgO、CaO、SrO、およびBaOの含有量の合計を表す。ROの含有量は、5.0%以上、25%以下である。本実施形態のガラス板のROの含有量が25%以下であれば、耐候性が向上するとともに比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)の増加を抑制できる。本実施形態のガラス板におけるROの含有量は20%以下が好ましく、19%以下がより好ましく、18%以下がさらに好ましく、17%以下が特に好ましく、16%以下が最も好ましい。
 また、製造時における温度T、Tを下げる観点から、あるいはヤング率を高くする観点から、本実施形態のガラス板におけるROの含有量は8.0%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、12%以上が特に好ましい。
 本実施形態のガラス板において、Bの含有量からAlの含有量を減じた値(B-Al)は-5.0%超、15%未満が好ましい。すなわち、-5.0%<B-Al<15%が好ましい。これにより、比誘電率(ε)の増加を抑えることができる。B-Alは、-4.0%以上が好ましく、-3.0%以上がより好ましく、-2.0%以上がさらに好ましく、-1.0%以上が特に好ましく、0%以上が最も好ましい。
 また、本実施形態のガラス板は、組成を調整することで低誘電正接(tanδ)となり、その結果、誘電損失を下げ、高いミリ波の電波透過率を達成できる。本実施形態のガラス板は、同様に組成を調整することで比誘電率(ε)も調整でき、中間膜との界面での電波の反射を抑制し、高いミリ波の電波透過率を達成できる。
 本実施形態のガラス板の周波数10GHzにおける比誘電率(ε)は6.5以下である。周波数10GHzにおける比誘電率(ε)が6.5以下であれば中間膜との比誘電率(ε)の差が小さくなり、中間膜との界面での電波の反射が抑制できる。
 本実施形態のガラス板の周波数10GHzにおける比誘電率(ε)は6.2以下が好ましく、6.0以下がより好ましく、5.8以下がさらに好ましく、5.6以下が特に好ましく、5.4以下が最も好ましい。また、本実施形態のガラス板の周波数10GHzにおける比誘電率(ε)の下限は特に制限されないが、例えば、4.5以上である。
 また、本実施形態のガラス板の周波数10GHzにおける誘電正接(tanδ)は0.0090以下である。周波数10GHzにおける誘電正接(tanδ)が0.0090以下であれば、電波透過率を高められる。
 本実施形態のガラス板の周波数10GHzにおける誘電正接(tanδ)は0.0080以下が好ましく、0.0070以下がより好ましく、0.0060以下がさらに好ましく、0.0050以下が特に好ましい。
 また、本実施形態のガラス板の周波数10GHzにおける誘電正接(tanδ)の下限は特に制限されないが、例えば、0.0020以上である。
 本実施形態のガラス板の周波数10GHzにおける比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)が上記範囲を満たしていれば、周波数10GHz~90GHzにおいても、高いミリ波の電波透過率を実現できる。
 本実施形態のガラス板の周波数10GHzにおける比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)は、例えばスプリットポスト誘電体共振器法(SPDR法)により測定できる。かかる測定には、QWED社製の公称基本周波数10GHzタイプスプリットポスト誘電体共振器、キーサイト社製のベクトルネットワークアナライザーE8361C及びキーサイト社製の85071Eオプション300誘電率算出用ソフトウェア等を使用できる。
 本実施形態のガラス板は、十分な遮熱性を有し、厚さを2.00mmに換算したとき、ISO-13837:2008 convention Aで定義され、風速4m/sで測定される全日射透過率Ttsが88%以下である。Ttsは85%以下が好ましく、80%以下がさらに好ましく、77%以下が特に好ましい。また、Ttsは、例えば55%以上である。
 本実施形態のガラス板において、該ガラス中に水分が存在すると、近赤外線領域の光を吸収する。そのため、本実施形態のガラス板は、遮熱性を高めるため、水分を一定程度含有することが好ましい。
 ガラス中の水分は一般的にβ-OH値という値で表現でき、β-OH値は0.050mm-1以上が好ましく、0.10mm-1以上がより好ましく、0.15mm-1以上がさらに好ましい。
 β-OHは、FT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)を用いて測定したガラスの透過率より、下記式によって得られる。
 β-OH=(1/X)log10(T/T)[mm-1
  X:サンプルの厚さ[mm]
  T:参照波数4000cm-1における透過率[%]
  T:水酸基吸収波数3600cm-1付近における最小透過率[%]
 一方、ガラス中の水分量が多すぎると、ミリ波の電波の送受信に加え、赤外線照射機器(レーザーレーダーなど)を利用するにあたって不都合が生じる場合がある。そのため、本実施形態のガラス板のβ-OH値は、0.70mm-1以下が好ましく、0.60mm-1以下がより好ましく、0.50mm-1以下がさらに好ましく、0.40mm-1以下が特に好ましい。
 本実施形態のガラス板の密度は、2.0g/cm以上、2.5g/cm以下でもよい。また、本実施形態のガラス板のヤング率は、50GPa以上、80GPa以下でもよい。本実施形態のガラス板がこれらの条件を満たせば、建築用窓ガラスや車両用窓ガラス等として好適に使用できる。
 本実施形態のガラス板は、耐候性を確保するために一定量以上のSiOを含むことが好ましく、その結果、本実施形態のガラス板の密度は2.3g/cm以上となり得る。
 本実施形態のガラス板の密度は、2.4g/cm以上が好ましい。また、本実施形態のガラス板の密度が2.8g/cm以下であると脆くなりにくく、かつ軽量化が実現される。本実施形態のガラス板の密度は、2.7g/cm以下が好ましい。
 本実施形態のガラス板は、ヤング率が大きくなることで高い剛性を有することになり、車両用窓ガラス等により適するようになる。本実施形態のガラス板のヤング率は、55GPa以上が好ましく、60GPa以上がより好ましく、62GPa以上がさらに好ましい。
 一方、ヤング率を高くするためにAlやMgOを増やすとガラスの比誘電率(ε)や誘電正接(tanδ)が増加するため、本実施形態のガラス板のヤング率は80GPa以下が好ましく、78GPa以下がより好ましく、76GPa以下がさらに好ましい。
 また、本実施形態のガラス板において、Tは、1750℃以下が好ましい。また、本実施形態のガラス板において、Tは、1350℃以下が好ましく、T-Tは、-50℃以上が好ましい。
 なお、本明細書において、Tは、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度を表し、Tは、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度を表し、Tはガラスの液相温度を表す。
 本実施形態のガラス板は、TまたはTがこれら所定温度より大きくなると、フロート法、ロールアウト法、ダウンドロー法等によって大きなガラス板を製造することが困難になる。
 本実施形態のガラス板において、Tは、1700℃以下がより好ましく、1680℃以下がさらに好ましい。
 本実施形態のガラス板において、Tは、1300℃以下がより好ましく、1280℃以下がさらに好ましい。
 本実施形態のガラス板のTおよびTの下限は特に限定されないが、耐候性やガラスの密度を維持するためには、典型的にはTは1300℃以上、Tは900℃以上である。本実施形態のガラス板のTは1350℃以上が好ましく、1400℃以上がより好ましい。本実施形態のガラス板のTは、950℃以上が好ましく、1000℃以上がより好ましい。
 さらに、フロート法での製造を可能とするため、本実施形態のガラス板のT-Tは、-50℃以上が好ましい。この差が-50℃より小さいと、ガラス成形時にガラス中に失透が発生し、ガラスの機械的特性が低下する、透明性が低下する等の問題が生じて、品質の良いガラスを得られなくなるおそれがある。本実施形態のガラス板のT-Tは、0℃以上がより好ましく、+20℃以上がさらに好ましい。
 また、本実施形態のガラス板は、Tが550℃以上、750℃以下が好ましい。なお、本明細書において、Tは、ガラスのガラス転移点を表す。Tがこの所定温度範囲内であれば、通常の製造条件範囲内でガラスの曲げ加工ができる。
 本実施形態のガラス板のTが550℃より低いと、成形性には問題は生じないが、アルカリ含有量、あるいはアルカリ土類含有量が大きくなりすぎて、ミリ波の電波透過性が低くなったり、ガラスの熱膨張が過大になったり、耐候性が低下する等の問題が発生しやすくなったりする。
 本実施形態のガラス板のTは、600℃以上がより好ましく、620℃以上がさらに好ましく、640℃以上が特に好ましい。一方、Tが高すぎると、ガラス曲げ加工時に高い温度が必要になり、製造が困難になる。本実施形態のガラス板のTは、730℃以下がより好ましく、710℃以下がさらに好ましい。
 本実施形態のガラス板は、NiOを含有させると、NiSの生成によりガラス破壊がもたらされ得るため、その含有量は0.010%以下が好ましい。本実施形態のガラス板におけるNiOの含有量は、0.0050%以下がより好ましく、NiOが実質的に含まれないことがさらに好ましい。
 本実施形態のガラス板は、SiO、Al、B、P、MgO、CaO、SrO、BaO、CuO、ZnO、LiO、NaO、KO、Fe以外の成分(以下、「その他成分」ともいう)を含んでいてもよく、含有する場合、その合計含有量は5.0%以下が好ましい。その他の成分は、例えば、ZrO、Y,Nd、GaO、GeO、MnO、CoO、Cr、V、Se、Au、AgO、CdO、SO、Cl、F、SnO、Sbなどが挙げられ、金属イオンでもよく、酸化物でもよい。
 その他成分は諸目的(例えば清澄および着色)のために5.0%以下含有し得る。その他成分の含有量が5.0%を超えると、ミリ波の電波透過率を低下させるおそれがある。その他成分の含有量は2.0%以下が好ましく、1.0%以下がより好ましく、0.50%以下がさらに好ましく、0.30%以下が特に好ましく、0.10%以下が最も好ましい。また、環境への影響を防ぐため、As、PbOの含有量は、それぞれ0.0010%未満が好ましい。
 本実施形態のガラス板はCrを含んでもよい。Crは、酸化剤として作用して、FeO量を制御できる。本実施形態のガラス板がCrを含む場合、その含有量は0.0020%以上が好ましく、0.0040%以上がより好ましい。
 一方、Crは可視域の光に対して着色をもつため、可視光透過率の低下のおそれがある。本実施形態のガラス板Crを含む場合、1.0%以下が好ましく、0.50%以下がより好ましく、0.30%以下がさらに好ましく、0.10%以下が特に好ましい。
 本実施形態のガラス板はSnOを含んでもよい。SnOは、還元剤として作用して、FeO量を制御できる。本実施形態のガラス板がSnOを含む場合、その含有量は0.010%以上が好ましく、0.040%以上がより好ましく、0.060%以上がさらに好ましく、0.080%以上が特に好ましい。
 一方、ガラス板製造時にSnO由来の欠点を抑制するために、本実施形態のガラス板におけるSnOの含有量は、1.0%以下が好ましく、0.50%以下がより好ましく、0.30%以下がさらに好ましく、0.20%以下が特に好ましい。
 本実施形態のガラス板は、十分な可視光透過率を有することが好ましく、厚さを2.00mmに換算したとき、D65光源を用いてISO-9050:2003で定義される可視光透過率Tvは45%以上が好ましい。Tvは60%以上がより好ましく、70%以上がさらに好ましく、75%が特に好ましく、80%以上が最も好ましい。また、Tvは、例えば90%以下である。
 また、本実施形態のガラス板は、紫外線の透過性は低いことが好ましく、厚さを2.00mmに換算したとき、ISO-9050:2003で定義される紫外線透過率Tuvは35%以下が好ましい。Tuvは33%以下がより好ましく、30%以下がさらに好ましく、28%以下が特に好ましい。また、Tuvは、例えば0.1%以上である。
 また、本実施形態のガラス板は、厚さを2.00mmに換算したとき、D65光源を用いてJIS Z 8781-4で定義される色度aは-5.0以上が好ましく、-3.0以上がより好ましく、-2.0以上がさらに好ましい。また、aは2.0以下が好ましく、1.0以下がより好ましく、0以下がさらに好ましい。
 さらに、厚さを2.00mmに換算したとき、D65光源を用いてJIS Z 8781-4で定義される色度bは7.0以下が好ましく、6.0以下がより好ましく、5.0以下がさらに好ましく、4.0以下が特に好ましく、3.0以下が最も好ましい。また、例えば0以上である。本実施形態のガラス板は、aおよびbが上記範囲であることにより、車両用窓ガラスとして意匠性に優れる。
 本実施形態のガラス板の製造方法は特に制限されないが、例えば、公知のフロート法で成形されたガラス板が好ましい。フロート法では、溶かしたガラス素地を錫等の溶融金属の上に浮かべ、厳密な温度操作で厚さ、板幅の均一なガラス板を成型する。
 または公知のロールアウト法やダウンドロー法で成形されたガラス板でもよく、表面が研磨され、板厚の均一なガラス板としてもよい。
 ここでダウンドロー法は、スロットダウンドロー法とオーバーフローダウンドロー法(フュージョン法)とに大別されるが、いずれも、成形体から溶融ガラスを連続的に流れ落として、帯板状のガラスリボンを形成する手法である。
[合わせガラス]
 本発明の実施形態にかかる合わせガラスは、第1ガラス板と、第2ガラス板と、第1ガラス板と第2ガラス板の間に挟持される中間膜と、を有し、第1ガラス板および第2ガラス板の少なくとも一方が、上記ガラス板であることを特徴とする。
 図1は、本実施形態にかかる合わせガラス10の一例を示す図である。合わせガラス10は、第1ガラス板11と、第2ガラス板12と、第1ガラス板11と第2ガラス板12の間に挟持される中間膜13と、を有する。
 なお、本実施形態にかかる合わせガラス10は、図1の態様に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。例えば、中間膜13は、図1に示すように1層で形成されてもよく、2層以上で形成されてもよい。また、本実施形態にかかる合わせガラス10は、3枚以上のガラス板を有してもよく、その場合、隣り合うガラス板間に有機樹脂等を介してもよい。以下、本実施形態にかかる合わせガラス10は、ガラス板が第1ガラス板11と第2ガラス板12の2枚のみを有し、中間膜13を挟持する構成として説明する。
 本実施形態の合わせガラスにおいて、電波透過性および光学特性の観点からは、第1ガラス板11および第2ガラス板12のいずれもが、上記ガラス板の使用が好ましい。この場合、第1ガラス板11および第2ガラス板12は同一組成のガラス板を用いてもよいし、異なる組成のガラス板を用いてもよい。
 第1ガラス板11および第2ガラス板12の一方が上記ガラス板ではない場合、当該ガラス板の種類は特に制限されず、車両用窓ガラス等に用いられる従来公知のガラス板が使用可能である。具体的には、アルカリアルミノシリケートガラス、及びソーダライムガラス等が挙げられる。これらのガラス板は透明性が損なわれない程度に着色されてもよいし、着色されていなくてもよい。
 また、本実施形態の合わせガラスにおいて、第1ガラス板11および第2ガラス板12の一方は、Alを1.0%以上含有するアルカリアルミノシリケートガラスでもよい。第1ガラス板11または第2ガラス板12を上記アルカリアルミノシリケートガラスとすることで、後述する通り化学強化が可能となり、高強度化できる。
 上記アルカリアルミノシリケートガラスは、耐候性および化学強化の観点から、Alの含有量は2.0%以上がより好ましく、2.5%以上がさらに好ましい。また、アルカリアルミノシリケートガラスにおいて、Alの含有量が多いとミリ波の電波透過率が低下するおそれがあることから、Alの含有量は20%以下が好ましく、15%以下がより好ましい。
 上記アルカリアルミノシリケートガラスは、化学強化の観点から、ROの含有量は10%以上が好ましく、12%以上がより好ましく、13%以上がさらに好ましい。
 また、アルカリアルミノシリケートガラスにおいて、ROの含有量が多いとミリ波の電波透過率が低下するおそれがあるので、ROの含有量は25%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、19%以下がさらに好ましい。ここで、ROはLiO、NaO、またはKOを表す。
 上記アルカリアルミノシリケートガラスとしては、具体的には以下の組成のガラスが例示できる。各成分は酸化物基準のモル百分率表示で示される。
 61%≦SiO≦77%
 1.0%≦Al≦20%
 0.0%≦B≦10%
 0.0%≦MgO≦15%
 0.0%≦CaO≦10%
 0.0%≦SrO≦1.0%
 0.0%≦BaO≦1.0%
 0.0%≦LiO≦15%
 2.0%≦NaO≦15%
 0.0%≦KO≦6.0%
 0.0%≦ZrO≦4.0%
 0.0%≦TiO≦1.0%
 0.0%≦Y≦2.0%
 10%≦RO≦25%
 0.0%≦RO≦20%
(ROはLiO、NaO、KOの合計量、ROは、MgO、CaO、SrO、BaOの合計量を表す。)
 また、本実施形態の合わせガラスにおいて、第1ガラス板11および第2ガラス板12の一方はソーダライムガラスでもよい。ソーダライムガラスとしては、Alを1.0%未満含有するソーダライムガラスでもよい。具体的には以下の組成のガラスが例示できる。
 60%≦SiO≦75%
 0.0%≦Al<1.0%
 2.0%≦MgO≦11%
 2.0%≦CaO≦10%
 0.0%≦SrO≦3.0%
 0.0%≦BaO≦3.0%
 10%≦NaO≦18%
 0.0%≦KO≦8.0%
 0.0%≦ZrO≦4.0%
 0.0010%≦Fe≦5.0%
 第1ガラス板11または第2ガラス板12の厚さの下限は、0.50mm以上が好ましく、0.70mm以上がより好ましく、1.00mm以上がさらに好ましく、1.20mm以上が特に好ましく、1.50mm以上が最も好ましい。第1ガラス板11または第2ガラス板12の厚さが0.50mm以上であると、耐衝撃性の観点で好ましい。
 また、第1ガラス板11または第2ガラス板12の厚さの上限は、3.70mm以下が好ましく、3.50mm以下がより好ましく、3.20mm以下がさらに好ましく、3.00mm以下がより一層好ましく、2.50mm以下が特に好ましく、2.20mm以下が最も好ましい。
 第1ガラス板11または第2ガラス板12の厚さが3.70mm以下であると、合わせガラス10の重量が大きくなり過ぎず、車両に用いた場合の燃費向上の点で好ましい。
 また、第1ガラス板11と第2ガラス板12の厚さは同じでもよく、異なってもよい。
 本実施形態の合わせガラス10において、第1ガラス板11、第2ガラス板12および中間膜13の総厚は2.30mm以上が好ましい。総厚が2.30mm以上であることにより十分な強度が得られる。該総厚は、2.50mm以上がより好ましく、2.70mm以上がさらに好ましく、3.00mm以上がより一層好ましく、3.50mm以上が特に好ましく、4.00mm以上が最も好ましい。
 また、電波透過性の向上および軽量化の観点から、該総厚は5.00mm以下であってよく、4.90mm以下が好ましく、4.85mm以下がより好ましく、4.80mm以下がさらに好ましい。
 なお、本実施形態の合わせガラス10において、第1ガラス板11と第2ガラス板12の厚さは全面にわたって一定でもよく、第1ガラス板11と第2ガラス板12の一方または両方の厚さが漸減する楔形を構成する等、必要に応じて場所毎に変わってもよい。
 第1ガラス板11および第2ガラス板12の一方は、強度を向上させるため、ガラス強化を行った化学強化ガラスでもよい。化学強化処理の方法としては、例えばイオン交換法などがある。イオン交換法は、ガラス板を処理液(例えば硝酸カリウム溶融塩)に浸漬し、ガラスに含まれるイオン半径の小さなイオン(例えばNaイオン)をイオン半径の大きなイオン(例えばKイオン)に交換することで、ガラス表面に圧縮応力を生じさせる。圧縮応力はガラス板の表面全体に均一に生じ、ガラス板の表面全体に均一な深さの圧縮応力層が形成される。
 ガラス板表面の圧縮応力(以下、表面圧縮応力CSともいう)の大きさ、ガラス板表面に形成される圧縮応力層の深さDOLは、それぞれ、ガラス組成、化学強化処理時間、および化学強化処理温度により調整できる。化学強化ガラスは、例えば、上記アルカリアルミノシリケートガラスを化学強化処理したものが挙げられる。
 第1ガラス板11および第2ガラス板12の形状は、平板状でもよいし、全面または一部に曲率を有する湾曲状でもよい。
 第1ガラス板11および第2ガラス板12が湾曲している場合は、上下方向または左右方向のいずれか一方向にのみ湾曲する単曲曲げ形状でもよいし、上下方向または左右方向の両方向に湾曲する複曲曲げ形状でもよい。
 第1ガラス板11および第2ガラス板12が複曲曲げ形状である場合は、上下方向と左右方向とで曲率半径が同じでもよいし、異なってもよい。
 第1ガラス板11および第2ガラス板12が湾曲している場合は、上下方向および/または左右方向の曲率半径は1000mm以上が好ましい。
 第1ガラス板11および第2ガラス板12の主面の形状は、例えば車両用窓ガラスの場合は、搭載される車両の窓開口部に適合する形状とされる。
 本実施形態にかかる中間膜13は、上記第1ガラス板11と第2ガラス板12の間に挟持される。本実施形態の合わせガラス10は、中間膜13を備えることにより、第1ガラス板11と第2ガラス板12とを強固に接着させるとともに、飛散片がガラス板に衝突した際にその衝撃力を緩和できる。
 中間膜13としては、従来車両用の合わせガラスとして用いられている合わせガラスに一般的に採用されている種々の有機樹脂を使用できる。例えば、ポリエチレン(PE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、メタクリル樹脂(PMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、セルロースアセテート(CA)、ジアリルフタレート樹脂(DAP)、ユリア樹脂(UP)、メラミン樹脂(MF)、不飽和ポリエステル(UP)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルホルマール(PVF)、ポリビニルアルコール(PVAL)、酢酸ビニル樹脂(PVAc)、アイオノマー(IO)、ポリメチルペンテン(TPX)、塩化ビニリデン(PVDC)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、メタクリル-スチレン共重合樹脂(MS)、ポリアレート(PAR)、ポリアリルスルフォン(PASF)、ポリブタジエン(BR)、ポリエーテルスルフォン(PESF)、又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が使用可能である。その中でも、透明性と固着性の観点から、EVA、PVBが好適であり、特にPVBは遮音性を付与し得るため好ましい。
 中間膜13の厚さは、衝撃力緩和や遮音性の観点から、0.30mm以上が好ましく、0.50mm以上がより好ましく、0.70mm以上がさらに好ましい。
 また、中間膜13の厚さは、可視光透過率の低下抑制の観点から、1.00mm以下が好ましく、0.90mm以下がより好ましく、0.80mm以下がさらに好ましい。
 また、中間膜13の厚さは、0.30mm~1.00mmの範囲が好ましく、0.70mm~0.80mmの範囲がより好ましい。
 中間膜13は、厚さが全面にわたって一定でもよいし、必要に応じて場所毎に変わってもよい。
 なお、中間膜13と、第1ガラス板11または第2ガラス板12との線膨張係数の差が大きいと、後述する加熱の工程を経て合わせガラス10を作製する場合に、合わせガラス10に割れや反りが生じ、外観不良を引き起こすおそれがある。
 したがって、中間膜13と、第1ガラス板11または第2ガラス板12との線膨張係数との差は、できるだけ小さい方が好ましい。中間膜13と、第1ガラス板11または第2ガラス板12との線膨張係数との差は、各々、所定の温度範囲における平均熱膨張係数どうしの差で示してもよい。
 特に、中間膜13を構成する樹脂は、ガラス転移点が低いので、樹脂材料のガラス転移点以下の温度範囲で、所定の平均熱膨張係数差を設定してもよい。なお、第1ガラス板11または第2ガラス板12と樹脂材料との線膨張係数の差は、樹脂材料のガラス転移点以下の、所定の温度により、設定してもよい。
 また、中間膜13は、粘着剤を含む粘着剤層を用いてもよく、粘着剤としては特に限定されないが、例えばアクリル系粘着剤やシリコーン系粘着剤等を使用できる。
 中間膜13が粘着剤層である場合、第1ガラス板11と、第2ガラス板12との接合のプロセスにおいて加熱工程を経る必要がないため、上記の割れや反りが生じるおそれが少ない。
[その他の層]
 本発明の実施形態の合わせガラス10は、第1ガラス板11、第2ガラス板12、及び中間膜13以外の層(以下「その他の層」ともいう)を本発明の効果を損なわない範囲で備えてもよい。例えば、撥水機能、親水機能、防曇機能等を付与するコーティング層や、赤外線反射膜等を備えてもよい。
 その他の層の設けられる位置は特に限定されず、合わせガラス10の表面に設けられてもよく、第1ガラス板11、第2ガラス板12、または中間膜13に挟持されるように設けられてもよい。また、本実施形態の合わせガラス10は、枠体等への取り付け部分や配線導体等を隠蔽する目的で、周縁部の一部または全部に帯状に配設される黒色セラミックス層等を備えてもよい。
 本発明の実施形態の合わせガラス10の製造方法は、従来公知の合わせガラスと同様の方法で製造できる。例えば、第1ガラス板11、中間膜13、及び第2ガラス板12をこの順で積層し、加熱及び加圧する工程を経ることで、第1ガラス板11と第2ガラス板12とが中間膜13を介して接合された構成の合わせガラス10が得られる。
 本発明の実施形態にかかる合わせガラス10の製造方法は、例えば、第1ガラス板11及び第2ガラス板12をそれぞれ加熱・成形する工程を経た後に、中間膜13を第1ガラス板11及び第2ガラス板12の間に挿入し、加熱及び加圧する工程を経てもよい。このような工程を経ることで、第1ガラス板11と第2ガラス板12とが中間膜13を介して接合された構成の合わせガラス10としてもよい。
 本発明の実施形態の合わせガラス10は、第1ガラス板11、第2ガラス板12および中間膜13の総厚が5.00mm以下であり、D65光源を用いてISO-9050:2003で定義される可視光透過率Tvは70%以上が好ましい。Tvは71%以上がより好ましく、72%以上がさらに好ましい。また、Tvは、例えば90%以下である。
 本発明の実施形態にかかる合わせガラス10は、第1ガラス板11、第2ガラス板12および中間膜13の総厚が5.00mm以下であり、ISO-13837:2008 convention Aで定義され、風速4m/sで測定される全日射透過率Ttsは70%以下が好ましい。本発明の実施形態にかかる合わせガラス10の全日射透過率Ttsが70%以下であることで、十分な遮熱性が得られる。
 上記Ttsは68%以下がより好ましく、65%以下がさらに好ましく、64%以下が特に好ましい。また、Ttsは,例えば50%以上である。
 本発明の実施形態にかかる合わせガラス10は、第1ガラス板11、第2ガラス板12および中間膜13の総厚が5.00mm以下であり、周波数75GHz~80GHzの電波を第1ガラス板11に対して入射角60°で入射させたときの電波透過損失S21の最大値は、-4.0dB以上が好ましい。
 上記条件における電波透過損失S21の最大値は-3.0dB以上が好ましく、-2.5dB以上がより好ましい。また、上記条件における電波透過損失S21の最大値は、例えば-0.50dB以下である。
 ここで電波透過損失S21とは、合わせガラスに使用される各材料の比誘電率(ε)と誘電正接(tanδ)(δは損失角)に基づき導出される挿入損失を意味し、電波透過損失S21の絶対値が小さいほど、電波透過性が高いことを表す。
 また、入射角とは、合わせガラス10の主表面の法線から電波の入射方向の角度を意味する。
 本発明の実施形態にかかる合わせガラス10は、第1ガラス板11、第2ガラス板12および中間膜13の総厚が5.00mm以下であり、周波数75GHz~80GHzの電波を第1ガラス板11に対して入射角45°で入射させたときの電波透過損失S21の最大値は、-4.0dB以上が好ましい。
 上記条件における電波透過損失S21の最大値は-3.0dB以上が好ましく、-2.5dB以上がより好ましい。また、上記条件における電波透過損失S21の最大値は、例えば-0.50dB以下である。
 本発明の実施形態にかかる合わせガラス10は、第1ガラス板11、第2ガラス板12および中間膜13の総厚が5.00mm以下であり、周波数75GHz~80GHzの電波を第1ガラス板11に対して入射角20°で入射させたときの電波透過損失S21の最大値は、-4.0dB以上が好ましい。
 上記条件における電波透過損失S21の最大値は-3.0dB以上が好ましく、-2.5dB以上がより好ましい。また、上記条件における電波透過損失S21の最大値は、例えば-0.50dB以下である。
 本発明の実施形態にかかる合わせガラス10は、第1ガラス板11、第2ガラス板12および中間膜13の総厚が5.00mm以下であり、D65光源を用いてJIS Z 8781-4で定義される色度aは-8.0以上が好ましく、-7.0以上がより好ましく、-6.0以上がさらに好ましい。また、aは2.0以下が好ましく、1.0以下がより好ましく、0以下がさらに好ましい。
 さらに、第1ガラス板11、第2ガラス板12および中間膜13の総厚が5.00mm以下であり、D65光源を用いてJIS Z 8781-4で定義される色度bは-5.0以上が好ましく、-3.0以上がより好ましく、-1.0以上がさらに好ましい。
 また、bは7.0以下が好ましく、6.0以下がより好ましく、5.0以下がさらに好ましい。
 本実施形態のガラス板は、aおよびbが上記範囲であることにより、車両用ガラスとして意匠性に優れる。
[車両用窓ガラス]
 本実施形態の車両用窓ガラスは、上記ガラス板を有する。また、本実施形態の車両用窓ガラスは、上記合わせガラスからなってもよい。
 以下、図面を参照して、本実施形態の合わせガラス10を車両用窓ガラスとして用いる場合の一例について説明する。
 図2は、本実施形態の合わせガラス10が自動車100の前方に形成された開口部110に装着され、自動車の窓ガラスとして用いられた状態を表す概念図である。自動車の窓ガラスとして用いられる合わせガラス10には、車両の走行安全を確保するための、情報デバイス等が収納されたハウジング(ケース)120が、車両内部側の表面に取り付けられてもよい。
 また、ハウジング内に収納される情報デバイスは、カメラやレーダ等を用いて車両の前方に存在する前方車、歩行者、障害物等への追突、衝突防止やドライバーに危険を知らせるためのデバイスである。例えば情報受信デバイスおよび/又は情報送信デバイス等であり、ミリ波レーダ、ステレオカメラ、赤外線レーザー等が含まれ、信号の送受信を行う。当該「信号」とは、ミリ波、可視光、赤外光等を含む電磁波のことである。
 図3は、図2におけるS部分の拡大図であり、本実施形態の合わせガラス10にハウジング120が取り付けられている部分を示す斜視図である。ハウジング120には、情報デバイスとしてミリ波レーダ201およびステレオカメラ202が格納されている。情報デバイスを格納したハウジング120は、通常バックミラー150よりも車外側、合わせガラス10よりも車内側に取り付けられるが、他の部分に取り付けられてもよい。
 図4は、図3のY-Y線を含み水平線と直交する方向における断面図である。合わせガラス10は、第1ガラス板11が車外側に配置される。なお、上述のとおり、ミリ波レーダ201等の情報デバイスの通信に用いられる電波300が第1ガラス板11の主表面に対する入射角θは、上述のとおり、例えば20°、45°、60°等で評価できる。
 以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
<例1~例45のガラス板の作製>
 表1~表4に示すガラス組成(単位:mol%)となるように、白金坩堝に原料を投入して1650℃で3時間溶融し溶融ガラスとした。溶融ガラスをカーボン板上に流し出し、徐冷した。得られた板状ガラスの両面を研磨し、厚さ2.00mmのガラス板を得た。例1~例3は比較例であり、例4~例45は実施例である。表1~表4において、組成の他に、原料として投入したC量、F量、SO量を表示した。なお、C量、F量、SO量は、SiO、Al、B、P、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、LiO、NaO、KO、ZrO、Feの合計のガラス原料100質量%に対し、ガラス原料溶融の際に投入されるC、F、SOの相対的量(単位:質量%)を表したものである。
 表1~表4に示された数値の決定方法を以下に示す。
(1)ガラス転移点(Tg):
 TMAを用いて測定した値であり、JIS R3103-3(2001年度)の規格により求めた。
(2)比誘電率(ε)、誘電正接(tanδ):
 QWED社製のスプリットポスト誘電体共振器法(SPDR法)により、1℃/min徐冷という条件にて、周波数10GHzの比誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)を測定した。
(3)Fe-Redox:
 [Fe2+]/([Fe2+]+[Fe3+])は、本明細書に記載の方法に基づいて得た。なお、表1~表4中のFe-Redoxの単位は「%」として示した。
(4)可視光透過率(Tv):
 厚さを2.00mmに換算したときのTvを、D65光源を用いてISO-9050:2003で定める方法により測定した。なお、Tvは、Perkinelmer製分光光度計LAMBDA950を用いて測定した。
(5)全日射透過率(Tts):
 厚さを2.00mmに換算したときのTtsを、ISO-13837:2008 convention Aで定義され、風速4m/sで測定される方法によって得た。なお、Ttsは、Perkinelmer製分光光度計LAMBDA950を用いて測定した。
(6)紫外線透過率(Tuv)
 厚さを2.00mmに換算したときのTuvを、ISO-9050:2003で定める方法により測定した。なお、Tuvは、Perkinelmer製分光光度計LAMBDA950を用いて測定した。
(7)色度(a,b):
 D65光源を用いてJIS Z 8781-4で定義される色度a,bを測定した。
 測定結果を表1~表4に示す。なお、表1~表4中、「-」は未測定を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 実施例に相当する例4~例45のガラス板は、周波数10GHzにおける比誘電率(ε)が6.5以下であり、かつ周波数10GHzにおける誘電正接(tanδ)が0.0090以下であり、良好な電波透過性を示した。また、厚さを2.00mmに換算したときの、全日射透過率Ttsが88%以下であり、遮熱性が高く、優れた光学特性を有することがわかった。
 一方、比較例に相当する例1のガラス板はROの含有量が多いため、周波数10GHzにおける比誘電率(ε)が6.5を超え、さらに周波数10GHzにおける誘電正接
(tanδ)が0.0090を超えており、電波透過性が劣っていた。
 また、比較例に相当する例2のガラス板はFeの含有量が0.11%未満であり、全日射透過率Ttsが高く、遮熱性に劣ることがわかった。
 また、比較例に相当する例3のガラス板はBの含有量が5%未満のため、周波数10GHzにおける比誘電率(ε)が6.5を超えており、電波透過性が劣っていた。
<合わせガラスの作製>
 以下の手順で製造例1~製造例22の合わせガラスを製造した。製造例1~製造例2が比較例であり、製造例3~製造例22が実施例である。
(製造例1)
 第1ガラス板および第2ガラス板として、厚さ2.00mmで、表1に示す組成を有するガラス板(例1)を使用した。中間膜として、厚さ0.76mmのポリビニルブチラールを使用した。第1ガラス板、中間膜、第2ガラス板をこの順で積層し、オートクレーブを用いて圧着処理(1MPa,130℃,3時間)を行い、製造例1の合わせガラスを作製した。製造例1の合わせガラスは、第1ガラス板、第2ガラス板および中間膜の総厚が4.76mmであった。
(製造例2~製造例22)
 表5~表7に示す点を除いては、製造例1と同様にして、製造例2~製造例22の合わせガラスを作製した。
[光学特性]
 可視光透過率(Tv)については、上記と同様に、D65光源を用いてISO-9050:2003で定める方法により測定した。
 全日射透過率(Tts)については、上記度と同様に、ISO-13837:2008 convention Aで定義され、風速4m/sで測定される方法により測定した。
 紫外線透過率(Tuv)については、上記と同様に、ISO-9050:2003で定める方法により測定した。
 また、色度(a,b)についても、上記と同様に、JIS Z 8781-4で定義される色度a、bを、D65光源を用い測定した。
 結果を表5~表7に示す。
[電波透過性]
 製造例1~製造例22の合わせガラスについて、周波数が76GHz、77GHz、78GHz、または79GHzのTM波を入射角20°、45°、または60°で入射させた場合における電波透過損失S21を、使用した各材料の比誘電率(ε)と誘電正接(tanδ)に基づき、算出した。具体的には、アンテナを対向させ、それらの中間に、得られた各合わせガラスを入射角が0°~60°となるように設置した。そして周波数76GHz~79GHzのTM波に対し、100mmΦの開口部にて電波透過性基板がない場合を0[dB]としたときの電波透過損失S21を測定し、以下の基準で電波透過性を評価した。
<電波透過性の評価>
A:-1.5[dB]≦S21
B:-2.0[dB]≦S21<-1.5[dB]
C:-2.5[dB]≦S21<-2.0[dB]
D:-3.0[dB]≦S21<-2.5[dB]
E:-4.0[dB]≦S21<-3.0[dB]
×:S21<-4.0[dB]
 結果を表5~表7に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000007
 実施例に相当する製造例3~製造例22の合わせガラスは、いずれも入射角20°、45°、または60°のいずれかで入射する周波数が76GHz、77GHz、78GHz、または79GHzの電波透過損失S21の最大値が、-4.0dB以上であり、電波透過性に優れていた。
 また、製造例3~製造例22の合わせガラスは、いずれも全日射透過率Ttsが70%以下となり、良好な遮熱性を示した。
 このように、製造例3~製造例22の合わせガラスは、高いミリ波透過性を有し、かつ優れた光学特性を有することがわかった。
 なお、製造例3~製造例19、製造例21~製造例22の合わせガラスは、いずれも可視光透過率Tvが70%以上と高く、良好な可視光透過率を示したが、製造例20の合わせガラスは、第1ガラス板、第2ガラス板および中間膜の総厚が5.00mmを超えており、可視光透過率Tvが70%未満であった。
 一方、比較例に相当する製造例1の合わせガラスは、入射角20°、45°、または60°のいずれかで入射する周波数が76GHz、77GHz、78GHz、または79GHzの電波透過損失S21の最大値が、いずれも-4.0dB未満であり、電波透過性が劣っていた。
 また、比較例に相当する製造例2の合わせガラスは、全日射透過率Ttsが70%を超えており、遮熱性が劣っていた。
 以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
 なお、本出願は、2020年12月18日出願の日本特許出願(特願2020-210648)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
 10 合わせガラス
 11 第1ガラス板
 12 第2ガラス板
 13 中間膜
 100 自動車
 110 開口部
 120 ハウジング
 150 バックミラー
 201 ミリ波レーダ
 202 ステレオカメラ
 300 電波

Claims (15)

  1.  酸化物基準のモル百分率表示で、
     59.5%≦SiO≦80%
     5.0%≦Al≦20%
     5.0%≦B≦30%
     0.0%≦P≦10%
     0.0%≦MgO≦10%
     0.0%≦CaO≦10%
     0.0%≦SrO≦10%
     0.0%≦BaO≦10%
     0.0%≦CuO≦10%
     0.0%≦ZnO≦5.0%
     0.0%≦LiO≦5.0%
     0.0%≦NaO≦5.0%
     0.0%≦KO≦5.0%
     0.0%≦RO≦5.0%
     0.11%≦Fe≦0.50%
     5.0%≦RO≦25%
    を含有し(ROはLiO、NaO、KOの合計量、ROは、MgO、CaO、SrO、BaOの合計量を表す)、
     10GHzの比誘電率(ε)が6.5以下かつ、10GHzの誘電正接(tanδ)が0.0090以下であり、
     厚さを2.00mmに換算したとき、ISO-13837:2008 convention Aで定義され、風速4m/sで測定される全日射透過率Ttsが88%以下である、
    ガラス板。
  2.  酸化物基準のモル百分率表示で、
     -5.0%<B-Al<15%
    である、請求項1に記載のガラス板。
  3.  酸化物基準のモル百分率表示で、
     0.15%≦Fe≦0.30%
    を含有する、請求項1または2に記載のガラス板。
  4.  前記全日射透過率Ttsが85%以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のガラス板。
  5.  前記全日射透過率Ttsが80%以下である、請求項4に記載のガラス板。
  6.  厚さを2.00mmに換算したとき、D65光源を用いてJIS Z 8781-4で定義される色度bが6.0以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載のガラス板。
  7.  第1ガラス板と、第2ガラス板と、
     前記第1ガラス板と前記第2ガラス板の間に挟持される中間膜と、を有し、
     前記第1ガラス板および前記第2ガラス板の少なくとも一方が請求項1~6のいずれか1項に記載のガラス板である、合わせガラス。
  8.  前記第1ガラス板、前記第2ガラス板および前記中間膜の総厚が5.00mm以下であり、D65光源を用いてISO-9050:2003で定義される可視光透過率Tvが70%以上である、請求項7に記載の合わせガラス。
  9.  前記第1ガラス板、前記第2ガラス板および前記中間膜の総厚が5.00mm以下であり、ISO-13837:2008 convention Aで定義され、風速4m/sで測定される全日射透過率Ttsが70%以下である、請求項7または8に記載の合わせガラス。
  10.  前記全日射透過率Ttsが65%以下である、請求項9に記載の合わせガラス。
  11.  前記第1ガラス板、前記第2ガラス板および前記中間膜の総厚が5.00mm以下であり、周波数75GHz~80GHzのTM波の電波を前記第1ガラス板に対して60°の入射角で入射させたときの電波透過損失S21の最大値が、-4.0dB以上である、請求項7~10のいずれか1項に記載の合わせガラス。
  12.  前記第1ガラス板、前記第2ガラス板および前記中間膜の総厚が5.00mm以下であり、周波数75GHz~80GHzのTM波の電波を前記第1ガラス板に対して45°の入射角で入射させたときの電波透過損失S21の最大値が、-4.0dB以上である、請求項7~11のいずれか1項に記載の合わせガラス。
  13.  前記第1ガラス板、前記第2ガラス板および前記中間膜の総厚が5.00mm以下であり、周波数75GHz~80GHzのTM波の電波を前記第1ガラス板に対して20°の入射角で入射させたときの電波透過損失S21の最大値が、-4.0dB以上である、請求項7~12のいずれか1項に記載の合わせガラス。
  14.  請求項1~6のいずれか1項に記載のガラス板を有する車両用窓ガラス。
  15.  請求項7~13のいずれか1項に記載の合わせガラスを有する車両用窓ガラス。
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