WO2022130995A1 - 統合ポンプ装置 - Google Patents
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Abstract
統合ポンプ装置は、二つのポンプ(20、30)と、一つのモータ(10)と、流量制御弁(50)とが一体に構成されたモジュールをなしている。二つのポンプは、一つの開放流路用ポンプ(いずれかの流路を経由して開放空間に流体を噴出する回転ポンプ)であるオイルポンプ(30)と、一つの非開放流路用ポンプ(閉じられた流路内で流体を圧送する回転ポンプ)であるウォータポンプ(20)とで構成されている。モータ(10)は、二つのポンプ(20、30)を共通に駆動する。流量制御弁(50)は、オイルポンプ(30)の吐出口(343)側に設けられ、オイルポンプ(30)から到達油路(開放空間につながる流路)(38)へ供給される流量を制御する。
Description
本出願は、2020年12月17日に出願された特許出願番号2020-209128号に基づくものであり、ここにその記載内容を援用する。
本開示は、統合ポンプ装置に関する。
従来、一つのモータで二つの回転ポンプを駆動する装置が知られている。例えば特許文献1に開示された電動式ツインフローポンプ装置の第2実施例は、オイルポンプとウォータポンプとの間にモータが配置され、モータの駆動軸がオイルポンプとウォータポンプとを貫通して両側に延びている。
オイルと冷却水では粘性が異なり、効率に有利なポンプ回転数条件が異なる。しかし、特許文献1の装置では一つのモータにオイルポンプとウォータポンプとが連れ回っているため、オイルポンプ及びウォータポンプの回転速度や流量を独立して制御することができない。また、要求特性の異なる二つのオイルポンプを一つのモータで駆動する場合にも同様の課題がある。
典型的にオイルポンプは、オイル消費器の開放空間に潤滑用や冷却用の油を吹き付け、流れ落ちた油を回収する用途で用いられる。このように流路から開放された空間に流体を吐出する回転ポンプを、本明細書では「開放流路用ポンプ」という。また、ウォータポンプのように、主に閉じられた流路内で流体を圧送する回転ポンプを、本明細書では「非開放流路用ポンプ」という。一般化すると特許文献1の従来技術では、開放流路用ポンプ又は非開放流路用ポンプで構成される二つのポンプを一つのモータで共通に駆動する装置において、二つのポンプの流量を独立に制御することができない。
本開示の目的は、一つのモータで共通に駆動される二つのポンプの流量を独立に制御可能な統合ポンプ装置を提供することにある。
本開示の統合ポンプ装置は、二つのポンプと、一つのモータと、流量制御弁とが一体に構成されたモジュールをなしている。ここで、例えば自動車に搭載される統合ポンプ装置において「一体に構成されたモジュール」とは、必ずしも一部品として自動車メーカーに納入されるものに限らない。パーツ毎に納入され、自動車に取り付けられた後に一体構成をなすものも「一体に構成されたモジュール」に含まれると解釈する。
いずれかの流路を経由して開放空間に流体を噴出する回転ポンプを開放流路用ポンプと定義し、閉じられた流路内で流体を圧送する回転ポンプを非開放流路用ポンプと定義する。二つのポンプは、二つの開放流路用ポンプ、又は、一つの開放流路用ポンプと一つの非開放流路用ポンプとで構成されている。モータは、二つのポンプを共通に駆動する。
流量制御弁は、少なくとも一つの開放流路用ポンプの吐出口側に設けられ、開放流路用ポンプから開放空間につながる流路へ供給される流量を制御する。余剰分の流体は、例えば循環流路を通って開放流路用ポンプの吸入口側に戻される。
本開示の統合ポンプ装置は、モータの回転速度の制御に加え、流量制御弁により開放流路用ポンプの供給流量を制御することで、二つのポンプの流量を独立に制御することができる。よって、例えばオイルと冷却水の粘性等に応じて、効率に有利な条件で各ポンプを駆動することができる。
本開示についての上記目的及びその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
図1は、第1~第6実施形態による統合ポンプ装置の構成図であり、
図2Aは、流量制御弁(スプール弁)の模式断面図であり、
図2Bは、流量制御弁の線形的な流量変化を説明する図であり、
図3は、流量制御弁を常にオフした比較例の動作を示す図であり、
図4は、流量制御弁のオンオフDuty制御による動作例1を示す図であり、
図5は、流量制御弁及びモータのDuty制御による動作例2を示す図であり、
図6は、第1実施形態によるモータとウォータポンプとの接続部の模式断面図であり、
図7は、第2実施形態によるモータとウォータポンプとの接続部の模式断面図であり、
図8は、図7のVIII-VIII線断面図であり、
図9は、第3実施形態による統合ポンプ装置の油路及び冷却水路を示す図であり、
図10は、第3実施形態でのモータの冷却水路を示す軸方向断面図であり、
図11は、図10のXI-XI線断面図であり、
図12は、第4実施形態の変形例での駆動回路ハウジングの冷却水路を示す軸方向断面図であり、
図13は、第5実施形態による統合ポンプ装置の油路及び冷却水路を示す図であり、
図14は、第6実施形態による統合ポンプ装置の油路及び冷却水路を示す図であり、
図15は、第7実施形態による統合ポンプ装置の構成図であり、
図16は、第1実施形態の変形例-1によるモータとウォータポンプとの接続部の模式断面図であり、
図17は、第2実施形態の変形例-1によるモータとウォータポンプとの接続部の模式断面図であり、
図18は、第1実施形態の変形例-2によるモータとウォータポンプとの接続部の模式断面図であり、
図19は、第2実施形態の変形例-2によるモータとウォータポンプとの接続部の模式断面図である。
以下、本開示による統合ポンプ装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。複数の実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。第1~第7実施形態を包括して「本実施形態」という。本実施形態の統合ポンプ装置は、二つのポンプとモータと流量制御弁50とが一体に構成されたモジュールをなしている。
図1に、第7実施形態を除く本実施形態の統合ポンプ装置90に共通する基本構成を示す。統合ポンプ装置90は、モータ10、ウォータポンプ20、オイルポンプ30、及び流量制御弁50が一体に構成されている。図中、モータを「M」、電動ウォータポンプを「EWP」、電動オイルポンプを「EOP」と記す。
ウォータポンプ20は、モータ10の駆動力により回転する電動ウォータポンプであり、インバータ41やラジエータ42に冷却水を圧送する。ウォータポンプ20の冷却水路40を長破線で図示する。オイルポンプ30は、モータ10の駆動力により回転する電動オイルポンプであり、オイルパンから吸入した油を吐出する。モータ10は、二つのポンプ20、30を共通に、すなわち同一の回転数で駆動する。
本明細書では、いずれかの流路を経由して開放空間に流体を噴出する回転ポンプを開放流路用ポンプと定義し、閉じられた流路内で流体を圧送する回転ポンプを非開放流路用ポンプと定義する。本実施形態では開放流路用ポンプの代表がオイルポンプ30であり、非開放流路用ポンプの代表がウォータポンプ20である。第1~第6実施形態の二つのポンプは、一つの開放流路用ポンプであるオイルポンプ30と、一つの非開放流路用ポンプであるウォータポンプ20とで構成されている。第7実施形態の二つのポンプは、二つのオイルポンプ301、302で構成されている。
オイルポンプ30は、オイルパン31から吸入油路32を経由して油を吸入し、吐出口343から吐出油路35、及び、「開放空間につながる流路」である到達油路38を経由してモータジェネレータ39やそれ以外のオイル消費器に潤滑用や冷却用等の油を供給する。図中及び以下の明細書中でモータジェネレータを「MG」と記す。具体的にはMG39のステータにおいて通電により発熱するコイルを冷却するように開放空間で油が吹き付けられる。
流量制御弁50は、オイルポンプ30の吐出口343側に設けられ、オイルポンプ30から到達油路38に供給される流量を制御する。詳しくは、吐出油路35と到達油路38とが接続されたとき、オイルポンプ30が吐出した油が到達油路38に供給される。図3~図5に参照される構成例では、この状態がオフ状態に相当する。一方、吐出油路35と循環油路37とが接続されたとき、オイルポンプ30が吐出した油は循環油路37を経由して吸入油路32に戻される。同構成例では、この状態がオン状態に相当する。
次に図2A~図5を参照し、各実施形態に共通する流量制御弁50に関する構成について説明する。図2Aに示すように、本実施形態の流量制御弁50は、スリーブ51の内壁510に沿ってスプール53が摺動するスプール弁で構成されている。スリーブ51には、オイルポンプ30からの流入ポート521、図中「EX」と記した排出ポート522、到達油路38への流出ポート523、循環油路37へのドレンポート524等の複数のポートが形成されている。
スプール53は、複数の小径部535及び複数の大径部536を有している。大径部536は、スリーブ51の内壁510を摺動し各ポート521-524を開閉するランドとして機能する。大径部536がポートを塞ぐ位置にスプール53が移動したとき、そのポートを通過する流量はゼロで最小になる。小径部535とポートが重なる長さが長いほど、そのポートを通過する流量は増加する。したがって、スプール53の位置に応じて流量が制御される。
スプール53の後退限側には例えばリニアソレノイドが設けられている。この構成例ではソレノイドに通電しないとき、スプール53はスプリングの付勢力により後退限に位置している。ソレノイドに通電するとプランジャがコアに吸引され、それに伴ってスプール53は、スプリングの付勢力に抗して破線で示すように前進する。
このとき図2Bに示すように、ソレノイド電流の大きさに応じて、スプール53の前進ストロークが決まる。ソレノイド電流がI1からI2までの間で増加するに従って、スプール53は後退限から前進限まで線形的に変位する。すると、図2Aのδ部において流出ポート523の流路面積が徐変する。つまり、流路の絞りが調整されることで、オイルポンプ30から到達油路38に供給される流量が最小値から最大値までの間で調整される。図3~図5に参照される構成の流量制御弁50の場合、スプール53の前進に伴ってオイルポンプ流量が線形的に減少する。
ここで「オイルポンプ流量」とは、オイルポンプ30が吐出油路35に吐出した流量ではなく、オイルポンプ30から流量制御弁50を介して到達油路38に供給された流量を意味する。つまり、オイルポンプ30の吐出量から循環油路37に排出されるドレン流量を差し引いた流量がオイルポンプ流量となる。
続いて図3~図5を参照し、リニアソレノイドの通電オンオフによる流量制御弁50の動作、並びに、統合ポンプ装置90におけるモータ回転数[rpm]、オイルポンプ流量[L/min]及びウォータポンプ流量[L/min]の変化について説明する。なお、具体的な数値は記載しないが、回転数及び流量の次元を明確にするため単位を記載する。また、「モータ回転数」を「モータ回転速度」と言い換えてもよい。
この構成例において流量制御弁50のオフ状態は、流入ポート521と流出ポート523とが連通することにより吐出油路35と到達油路38とが接続される状態を意味する。流量制御弁50のオン状態は、流入ポート521とドレンポート524とが連通することにより吐出油路35と循環油路37とが接続される状態を意味する。
リニアソレノイドの通電オフでスプール53が後退限にあるとき、流入ポート521と流出ポート523とが連通し、オイルポンプ30が吐出した油が到達油路38へ供給されるため、オイルポンプ流量が最大になる。通電オンでスプール53が前進したとき、流入ポート521とドレンポート524とが連通し、オイルポンプ30が吐出した油の少なくとも一部が循環油路37へ戻されるため、オイルポンプ流量は減少する。
図3に示す比較例では、流量制御弁50は常にオフである。時刻t0にモータ10が回転開始すると、モータ回転数がゼロから一定値Ncになると共に、オイルポンプ流量及びウォータポンプ流量がそれぞれゼロから一定値Qoc、Qwcになる。モータ10の駆動条件を変えて回転数を変化させた場合、オイルポンプ流量Qoc及びウォータポンプ流量Qwcは連動して増減する。
オイルと冷却水では粘性が異なり、効率に有利なポンプ回転数条件が異なる。しかし、図3のように流量制御弁50を常にオフにした場合、オイルポンプ30及びウォータポンプ20の流量を独立に制御することができない。そのため、各ポンプ30、20を効率に有利な条件で使用することができない。
それに対し図4に、流量制御弁50のオンオフDuty制御による動作例1を示す。時刻t0にモータ10が回転開始した後、流量制御弁50は、オフ状態とオン状態とが周期Tで周期的に繰り返される。周期Tのうち流量制御弁50のオフ時間をToffとし、オン時間をTonとすると、周期Tに対するオン時間Tonの比率がDuty比と定義される。図4にはDuty比が約50%の状態を示す。また、二点鎖線は、流量制御弁50のオン時に循環油路37に戻されるドレン流量Qo_drを参考として示す。
時刻t0にモータ10が回転開始した後、理論的なオイルポンプ流量の瞬時値は、流量制御弁50がオフ状態の時、最大値QoHとなり、流量制御弁50がオン状態の時、ゼロとなる。現実的なオイルポンプ流量の実効値は、最大値QoHとゼロとの間の値となる。Duty比が50%の場合、オイルポンプ流量の実効値は、最大値QoHとゼロとの平均値となる。Duty比を0%に近づけるとオイルポンプ流量の実効値は最大値QoHに近づき、Duty比を100%に近づけるとオイルポンプ流量の実効値はゼロに近づく。
つまり、流量制御弁50のDuty比を操作することで、オイルポンプ流量が制御される。一般化して言えば、流量制御弁50は、オイルポンプ30から到達油路38へ供給される流量が相対的に大きくなる状態と、当該流量が相対的に小さくなる状態とが所定の周期で周期的に繰り返されるようにオンオフDuty制御される。
ここで動作例1では、モータ回転数Nc及びウォータポンプ流量Qwcは一定である。そのため、ウォータポンプ流量Qwcを固定しつつ、流量制御弁50のオンオフDuty制御によりオイルポンプ流量のみを独立に制御することができる。したがって、流量制御弁50を常にオフする比較例に対し、例えばオイルと冷却水の粘性等に応じて、効率に有利な条件でオイルポンプ30及びウォータポンプ20を駆動することができる。
図5には、流量制御弁50及びモータ10のDuty制御による動作例2を示す。動作例2では、流量制御弁50のオンオフDuty制御に同期して、モータ回転数のDuty制御が実行される。時刻t0にモータ10が回転開始した後、モータ回転数は、相対的な低速値NLと相対的な高速値NHとが、流量制御弁50のオンオフDuty制御と同じ周期Tで周期的に繰り返される。しかも、低速値NLの継続時間はオフ時間Toffに等しく設定され、高速値NHの継続時間はオン時間Tonに等しく設定される。
オイルポンプ流量の瞬時値及び実効値は、モータ回転数の低速値NLに対応して図4の動作例1と同様に変化する。一方、ドレン流量Qo_drはモータ回転数の高速値NHに対応して変化する。つまり、流量制御弁50のオフ時に到達油路38に供給される流量よりも流量制御弁50のオン時に循環油路37に戻されるドレン流量の方が大きくなる。
また、ウォータポンプ流量は、モータ回転数の周期的変化に伴って低回転時流量QwLと高回転時流量QwHとが周期Tで周期的に繰り返される。ウォータポンプ流量の実効値は、Duty比に応じて、低回転時流量QwLと高回転時流量QwHとの間の値となる。Duty比を大きくするほどウォータポンプ流量の実効値は大きくなる。
動作例2では、流量制御弁50のオンオフDuty制御によりオイルポンプ流量を独立して制御すると同時に、モータ回転数のDuty制御によりウォータポンプ流量を独立して制御することができる。モータ回転数の低速値NLと高速値NHとの差を大きく設定することで、オイルポンプ流量とウォータポンプ流量との流量差をより大きくすることができる。したがって、油の供給対象や冷却対象等の状況に応じて、二つのポンプ20、30の流量を広範囲で制御することができる。
(第1実施形態)
以下、第1~第7実施形態にそれぞれ特有の構成について順に説明する。各実施形態の統合ポンプ装置の符号は、「90」に続く3桁目に実施形態の番号を付す。第1、第2実施形態にはモータ10とウォータポンプ20との接続部の構成例を示す。まず図6を参照し、第1実施形態の統合ポンプ装置901について説明する。
以下、第1~第7実施形態にそれぞれ特有の構成について順に説明する。各実施形態の統合ポンプ装置の符号は、「90」に続く3桁目に実施形態の番号を付す。第1、第2実施形態にはモータ10とウォータポンプ20との接続部の構成例を示す。まず図6を参照し、第1実施形態の統合ポンプ装置901について説明する。
ウォータポンプ20の冷却水は粘性が低く漏れやすいため、モータ10との接続部をシールする必要がある。特許文献1の電動式ツインフローポンプ装置では、モータの駆動軸がウォータポンプに貫通している。駆動軸の周りにシーリング部材が用いられているが、メカニカルシールではシール性に課題がある。そこで本実施形態では、モータ10とウォータポンプ20との接続部においてシール性に優れた動力伝達構造を採用する。なお、図6には接続部の構造を模式的に示すに過ぎず、各部分の縦横比、板厚、勾配、角丸め等に関して実際の形状を反映するものではない。
モータ10は、筒状のモータハウジング11の内側にステータ12が固定されている。ステータ12の内側には、ロータ13がモータシャフト16を軸として回転可能に支持されている。モータシャフト16のウォータポンプ20側の先端には、先端側が開口する有底筒状のシャフトエンド17が設けられている。モータハウジング11の内側でステータ12が収容された空間をモータ室18という。
ウォータポンプ20は、ウォータポンプハウジング21及びインペラ一体ロータ23を有している。ウォータポンプ20は、インペラ一体ロータ23の回転によって、中心軸に沿って形成されたインレット22から、図示断面に現れないアウトレットに冷却水を圧送する。ウォータポンプハウジング21の内部には、冷却水が流れるウォータポンプ室24が形成されている。ウォータポンプハウジング21の周縁部は、モータハウジング11の端部に固定されている。
モータ10とウォータポンプ20との接続部には、モータ室18とウォータポンプ室24とを隔てる隔壁19が形成されている。隔壁19は、ウォータポンプ室24側からモータ室18側に向かって軸方向に延びる筒部191を有している。モータ10のシャフトエンド17は、隔壁19の筒部191の径方向外側に沿って延びるように配置されている。ウォータポンプ20のインペラ一体ロータ23は、隔壁19の筒部191の径方向内側に沿って延びるように配置されている。すなわち、シャフトエンド17とインペラ一体ロータ23とは、隔壁19の筒部191を挟んで径方向に対向している。
また、隔壁19の筒部191のモータ室18側とウォータポンプ室24側とに跨って、マグネットカップリング25が設けられている。この構成を「ラジアル型」という。図6において、マグネットカップリング25を構成する磁石の断面を他の部材の断面と区別するため、ハッチングの無い白抜部分で示す。マグネットカップリング25は、シャフトエンド17の回転をインペラ一体ロータ23に磁気で伝達する。つまり、マグネットカップリング25は、モータ10の動力をウォータポンプ20に磁気で伝達する。
このように本実施形態では、モータ10の出力軸がウォータポンプ20側にまで貫通していないため、メカニカルシール等のシール部材を必要とせず、ウォータポンプ室24の冷却水がモータ室18に漏れることを適切に防止できる。また、非接触で回転を伝達するため、モータ10とウォータポンプ20との同軸精度の不足に起因する摩耗や騒音振動等を回避することができる。
(第2実施形態)
図7、図8を参照し、第2実施形態の統合ポンプ装置902について説明する。オイルポンプ30とウォータポンプ20とでは、圧送する流体(すなわち油と水)の粘性が異なるため、負荷が低い回転速度条件が異なる。そこで第2実施形態では、モータ10とウォータポンプ20との接続部に設けられたマグネットカップリングは、磁気増速機26を構成する。
図7、図8を参照し、第2実施形態の統合ポンプ装置902について説明する。オイルポンプ30とウォータポンプ20とでは、圧送する流体(すなわち油と水)の粘性が異なるため、負荷が低い回転速度条件が異なる。そこで第2実施形態では、モータ10とウォータポンプ20との接続部に設けられたマグネットカップリングは、磁気増速機26を構成する。
隔壁19の筒部191に対し径方向外側に配置されるシャフトエンド17には、例えば8極の磁石からなる低速ロータ27が設けられている。隔壁19の筒部191に対し径方向内側に配置されるインペラ一体ロータ23には、例えば4極の磁石からなる高速ロータ29が設けられている。図7、図8において「27」、「29」の符号が付された白抜部分及び梨地部分はN極及びS極を示す。低速ロータ27及び高速ロータ29ではN極とS極とが交互に配置される。隔壁19の筒部191には、磁気の伝達経路をなすポールピース28が設けられている。
モータシャフト16と共に低速ロータ27が回転すると、ポールピース28を介して伝達される磁気により、高速ロータ29と共にインペラ一体ロータ23が回転する。磁極数が相対的に多い低速ロータ27に対し、磁極数が相対的に少ない高速ロータ29において回転速度が増速される。
第2実施形態では、第1実施形態と同様にウォータポンプ室24からモータ室18への冷却水の漏れを防止することができる。また、オイルポンプ30はモータ10と等速回転する前提の下、オイルポンプ30の回転速度に対しウォータポンプ20の回転速度を増速させることで、各ポンプ20、30の運転効率を改善することができる。
第2実施形態とは逆に、マグネットカップリングは磁気減速機を構成してもよい。すなわち、モータ10側に高速ロータ、ウォータポンプ20側に低速ロータが設けられ、モータ10の回転速度に対しウォータポンプ20の回転速度が減速されるようにしてもよい。
(第3実施形態)
次に図9~図11を参照し、冷却水によりモータ10を冷却する第3実施形態の統合ポンプ装置903について説明する。図9に示すように、ウォータポンプ20の冷却水路40は、モータ10を冷却するモータ用冷却水路43を含む。言い換えれば、モータ10は、ウォータポンプ20の冷却水で冷却されるように構成されている。モータ用冷却油路43には流路を絞るオリフィス45が設けられている。
次に図9~図11を参照し、冷却水によりモータ10を冷却する第3実施形態の統合ポンプ装置903について説明する。図9に示すように、ウォータポンプ20の冷却水路40は、モータ10を冷却するモータ用冷却水路43を含む。言い換えれば、モータ10は、ウォータポンプ20の冷却水で冷却されるように構成されている。モータ用冷却油路43には流路を絞るオリフィス45が設けられている。
具体的には図10、図11に示すように、モータ10の外殻を構成するモータハウジング11に冷却水路43が形成されている。図11に示す構成例ではモータハウジング11の全周に環状の冷却水路43が形成されており、冷却水路43の周方向の互いに反対側に冷却水の流入口431及び流出口432が形成されている。流入口431から流入した冷却水は、時計回り方向の経路及び反時計回り方向の経路をそれぞれ半周して流出口432から排出される。図11の構成例の他に、モータハウジング11の一部に冷却水路43が形成されてもよい。これによりモータ10が動作中に冷却されるため、ポンプ20、30の出力が向上する。
(第4実施形態)
図12を参照し、冷却水により駆動回路ハウジング15を冷却する第4実施形態の統合ポンプ装置904について説明する。図12に示す構成例では、モータ10の駆動回路151が収容された駆動回路ハウジング15がモータハウジング11の側面に設けられている。駆動回路ハウジング15は、コネクタ14を介してモータハウジング11に接続されている。駆動回路ハウジング15には、駆動回路151を冷却するウォータポンプ20の冷却水路44が形成されている。さらに駆動回路ハウジング15の外面には放熱面積を増やす放熱フィンが設けられてもよい。
図12を参照し、冷却水により駆動回路ハウジング15を冷却する第4実施形態の統合ポンプ装置904について説明する。図12に示す構成例では、モータ10の駆動回路151が収容された駆動回路ハウジング15がモータハウジング11の側面に設けられている。駆動回路ハウジング15は、コネクタ14を介してモータハウジング11に接続されている。駆動回路ハウジング15には、駆動回路151を冷却するウォータポンプ20の冷却水路44が形成されている。さらに駆動回路ハウジング15の外面には放熱面積を増やす放熱フィンが設けられてもよい。
モータ技術分野では周知の通り、一般に駆動回路151は、ブリッジ接続された複数のスイッチング素子により構成されている。図12では、駆動回路が搭載された回路基板に符号「151」を付して図示する。駆動回路151を冷却し、スイッチング素子の通電による発熱を抑制することで、損失を低減したり、過熱による素子の故障を防止したりすることができる。
図12に例示した配置に限らず、駆動回路ハウジング15は、統合ポンプ装置904の筐体の内部又は側面に設けられてもよい。なお、図12の例ではモータハウジング11が統合ポンプ装置904の筐体を兼ねているとみなす。また駆動回路151は、モータ10への通電回路に加えて、流量制御弁50の制御回路等が同一基板に実装されてもよい。
(第5、第6実施形態)
図13、図14を参照し、油路を流れる油を冷却する第5、第6実施形態について説明する。第5、第6実施形態の統合ポンプ装置905、906は、オイルクーラ47がさらに一体に構成されている。オイルクーラ47は、オイルポンプ30の油路35とウォータポンプ20の冷却水路40との間で熱交換を行う。これにより、オイルクーラ47を通過した油が冷却される。
図13、図14を参照し、油路を流れる油を冷却する第5、第6実施形態について説明する。第5、第6実施形態の統合ポンプ装置905、906は、オイルクーラ47がさらに一体に構成されている。オイルクーラ47は、オイルポンプ30の油路35とウォータポンプ20の冷却水路40との間で熱交換を行う。これにより、オイルクーラ47を通過した油が冷却される。
流量制御弁50のオフ時に吐出油路35と到達油路38とが接続されると、冷却された油がMG39に吹き付けられる。第6実施形態では、オイルクーラ47を通過した油がモータ用冷却油路48を経由してモータ10の内部に導入され、モータ10の冷却に用いられる。モータ用冷却油路48にはオリフィス49が設けられている。モータ10から排出された油は例えば吸入油路32に戻される。これによりモータ10が動作中に冷却されるため、ポンプ20、30の出力が向上する。
なお、モータ10において、例えばモータハウジング11の互いに異なる部位に、第3実施形態のモータ用冷却油路45と第6実施形態のモータ用冷却油路48との両方が併存するように形成されてもよい。これにより、モータ10の冷却効果がより向上する。
(第7実施形態)
図15を参照し、第7実施形態について説明する。図15は、第1実施形態の図1に対応する。第7実施形態の統合ポンプ装置907では、一つのモータ10で共通に駆動される二つのポンプは、いずれも開放流路用ポンプである二つのオイルポンプ301、302で構成されている。図中、第1のオイルポンプ301を「EOP1」、第2のオイルポンプ302を「EOP2」と記す。
図15を参照し、第7実施形態について説明する。図15は、第1実施形態の図1に対応する。第7実施形態の統合ポンプ装置907では、一つのモータ10で共通に駆動される二つのポンプは、いずれも開放流路用ポンプである二つのオイルポンプ301、302で構成されている。図中、第1のオイルポンプ301を「EOP1」、第2のオイルポンプ302を「EOP2」と記す。
各オイルポンプ301、302は、オイルパン31から吸入油路32を経由して油を吸入し、吐出口343から吐出油路35及び到達油路38を経由してMG39やそれ以外のオイル消費器に潤滑用や冷却用等の油を供給する。流量制御弁501、502は、各オイルポンプ301、302の吐出口343側に設けられ、各オイルポンプ301、302から到達油路38に供給される流量を制御する。
例えば二つのオイルポンプ301、302の要求特性が異なる場合、流量制御弁を設けない構成では各オイルポンプ301、302の流量を独立して制御することができない。それに対し第7実施形態では、流量制御弁501、502を用いて各オイルポンプ301、302の流量を独立して制御することができる。
なお、二つのオイルポンプ301、302の要求流量の大小が常に決まっている場合、要求流量の小さい側のオイルポンプだけに流量制御弁を設け、過剰な流量分を循環油路37に戻すようにしてもよい。
(その他の実施形態)
(1)本開示の「二つのポンプ」について、開放流路用ポンプ及び非開放流路用ポンプは、流路が開放されているかに基づいて区別されるものであって。流体の種類を限定するものではない。開放流路用ポンプはオイルポンプに限らず、ウォータポンプでもよいし、非開放流路用ポンプはウォータポンプに限らず、オイルポンプでもよい。本開示では、少なくとも一つの開放流路用ポンプの吐出口側に流量制御弁が設けられることで、二つのポンプの流量を独立に制御可能であればよい。なお、オイルポンプ以外の開放流路用ポンプでは、「到達油路」の用語は、上位概念である「開放空間につながる流路」に一般化される。
(1)本開示の「二つのポンプ」について、開放流路用ポンプ及び非開放流路用ポンプは、流路が開放されているかに基づいて区別されるものであって。流体の種類を限定するものではない。開放流路用ポンプはオイルポンプに限らず、ウォータポンプでもよいし、非開放流路用ポンプはウォータポンプに限らず、オイルポンプでもよい。本開示では、少なくとも一つの開放流路用ポンプの吐出口側に流量制御弁が設けられることで、二つのポンプの流量を独立に制御可能であればよい。なお、オイルポンプ以外の開放流路用ポンプでは、「到達油路」の用語は、上位概念である「開放空間につながる流路」に一般化される。
(2)本開示の流量制御弁は、スプールがスリーブ内を往復移動して流路面積を変更する方式のスプール弁に限らない。基本的には弁体の移動により流路面積を変更可能などのような構造の弁が用いられてもよい。また、例えばスプール弁においてスプールを移動させる駆動機構はリニアソレノイドに限らず、他のアクチュエータが用いられてもよい。
(3)流量制御弁のDuty制御におけるオン状態及びオフ状態の定義は、上記実施形態の構成例に限らない。図3~図5とは逆に、吐出油路35が到達油路38に接続される状態をオン状態、吐出油路35が循環油路37に接続される状態をオフ状態と定義してもよい。
(4)モータ10とウォータポンプ30との接続部における第1実施形態のマグネットカップリング25、及び、第2実施形態の磁気増速機26について、図6、図7に示したラジアル型の構成例とは別の構成例の軸方向断面を図16~図19に変形例として示す。詳しくは、変形例-1として図16、図17にアキシャル型の構成例を示し、変形例-2として図18、図19に積層型の構成例を示す。
図16に示す第1実施形態の変形例-1の統合ポンプ装置901Aでは、径方向に延びる隔壁19の縁部192を挟んでシャフトエンド17の鍔部172とインペラ一体ロータ23とが軸方向に対向している。マグネットカップリング25は、鍔部172の端面、及び、インペラ一体ロータ23の端面に設けられており、シャフトエンド17の回転をインペラ一体ロータ23に磁気で伝達する。アキシャル型の構成では、ラジアル型に比べ軸方向の体格を小さくすることができる。
図17に示す第2実施形態の変形例-1の統合ポンプ装置902Aでは、図16のマグネットカップリング25に代えて、シャフトエンド17の鍔部172の端面に低速ロータ27、インペラ一体ロータ23の端面に高速ロータ29が設けられる。また、隔壁19の縁部192にポールピース28が設けられて磁気増速機26を構成する。図16と同様にアキシャル型の構成では、ラジアル型に比べ軸方向の体格を小さくすることができる。
図18に示す第1実施形態の変形例-2の統合ポンプ装置901Bでは、モータ10のステータ12に対しモータ単独でのロータが無く、インペラ一体ロータ23がステータ12に対するロータの機能を兼ねている。そのため、図6の構成例でのモータシャフト16に代えてオイルポンプ30のシャフト163の先端にシャフトエンド17が接続されている。シャフトエンド17は、ステータ12の径方向内側に配置されており、隔壁19の鍔部191は、さらにシャフトエンド17の径方向内側に配置されている。マグネットカップリング25は、隔壁19の筒部191を挟んで、中心軸寄りに配置されている。積層型の構成では、アキシャル型に比べ軸方向の体格をさらに小さくすることができる。
図19に示す第2実施形態の変形例-2の統合ポンプ装置902Bでは、図18のマグネットカップリング25に代えて、シャフトエンド17に低速ロータ27、インペラ一体ロータ23に高速ロータ29が設けられる。また、隔壁19の筒部191にポールピース28が設けられて磁気増速機26を構成する。図18と同様に積層型の構成では、アキシャル型に比べ軸方向の体格をさらに小さくすることができる。
以上、本開示は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
本開示は実施形態に準拠して記述された。しかしながら、本開示は当該実施形態および構造に限定されるものではない。本開示は、様々な変形例および均等の範囲内の変形をも包含する。また、様々な組み合わせおよび形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせおよび形態も本開示の範疇および思想範囲に入るものである。
Claims (13)
- いずれかの流路を経由して開放空間に流体を噴出する回転ポンプを開放流路用ポンプと定義し、閉じられた流路内で流体を圧送する回転ポンプを非開放流路用ポンプと定義すると、
二つの前記開放流路用ポンプ(301、302)、又は、一つの前記開放流路用ポンプ(30)と一つの前記非開放流路用ポンプ(20)とで構成された二つのポンプと、
前記二つのポンプを共通に駆動する一つのモータ(10)と、
少なくとも一つの前記開放流路用ポンプの吐出口(343)側に設けられ、前記開放流路用ポンプから前記開放空間につながる流路へ供給される流量を制御する流量制御弁(50)と、
が一体に構成されたモジュールをなしている統合ポンプ装置。 - 前記二つのポンプは、一つの前記開放流路用ポンプと一つの前記非開放流路用ポンプとで構成され、
前記非開放流路用ポンプは、冷却水を圧送するウォータポンプである請求項1に記載の統合ポンプ装置。 - 前記モータと前記ウォータポンプとの接続部において、前記モータのステータ(12)が収容されたモータ室(18)と前記ウォータポンプの内部に形成され冷却水が流れるウォータポンプ室(24)とを隔てる隔壁(19)が形成されており、
前記隔壁の前記モータ室側と前記ウォータポンプ室側とに跨って、前記モータの動力を前記ウォータポンプに磁気で伝達するマグネットカップリング(25、26)が設けられている請求項2に記載の統合ポンプ装置。 - 前記マグネットカップリングは、磁気減速機又は磁気増速機(26)を構成する請求項3に記載の統合ポンプ装置。
- 前記ウォータポンプの冷却水路は、前記モータを冷却する冷却水路を含む請求項2~4のいずれか一項に記載の統合ポンプ装置。
- 前記モータは、外殻を構成するモータハウジング(11)の全周又は一部に冷却水路が形成されている請求項5に記載の統合ポンプ装置。
- 前記モータの駆動回路(151)が収容された駆動回路ハウジング(15)が当該統合ポンプ装置の筐体の内部又は側面に設けられており、
前記駆動回路ハウジングには、前記駆動回路を冷却する前記ウォータポンプの冷却水路が形成されている請求項2~6のいずれか一項に記載の統合ポンプ装置。 - 前記開放流路用ポンプは、油を吐出するオイルポンプである請求項2~7のいずれか一項に記載の統合ポンプ装置。
- 前記オイルポンプの油路と前記ウォータポンプの冷却水路との間で熱交換を行うオイルクーラ(47)がさらに一体に構成されている請求項8に記載の統合ポンプ装置。
- 前記オイルクーラを通過した油が前記モータの内部に導入される請求項9に記載の統合ポンプ装置。
- 前記流量制御弁は、複数のポート(521-524)が形成されたスリーブ(51)の内壁に沿ってスプール(53)が摺動し前記流体ポートを開閉するスプール弁で構成されており、
前記開放流路用ポンプから前記開放空間につながる流路へ供給される流量が相対的に大きくなる状態と、当該流量が相対的に小さくなる状態とが所定の周期で周期的に繰り返されるようにオンオフDuty制御される請求項1~10のいずれか一項に記載の統合ポンプ装置。 - 前記モータの回転速度は、相対的な低速値と相対的な高速値とが所定の周期で周期的に繰り返されるようにDuty制御されており、
前記モータの回転速度のDuty制御と前記流量制御弁のオンオフDuty制御とが同期して実行される請求項11に記載の統合ポンプ装置。 - 前記流量制御弁は、複数のポート(521-524)が形成されたスリーブ(51)の内壁に沿ってスプール(53)が摺動し前記流体ポートを開閉するスプール弁で構成されており、
前記スプールの位置が線形的に変位し、前記開放流路用ポンプから前記開放空間につながる流路へ供給される流量が最小値から最大値までの間で調整される請求項1~10のいずれか一項に記載の統合ポンプ装置。
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Citations (4)
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-
2021
- 2021-12-02 WO PCT/JP2021/044220 patent/WO2022130995A1/ja active Application Filing
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