WO2022003985A1 - Mt型ストラドルドビークル - Google Patents

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Abstract

クランク軸の慣性モーメントを確保しつつ、発電機を兼ねるスタータモータの出力を増加することができるMT型ストラドルドビークルを提供する。本発明のMT型ストラドルドビークルは、クランク軸の軸線方向において、ロータの外方端が、クランク軸の外方端から軸受の幅だけ外方にある位置と、クランク軸の外方端から軸受の幅だけ内方にある内方位置との間に位置し、且つステータコアの歯部の幅が軸受の幅よりも大きくなるように、動力出力部の外方端とテーパ部の内方端との間の距離が、軸受の幅よりも短く形成される始動発電機を有する。

Description

MT型ストラドルドビークル
 本発明は、MT(マニュアル・トランスミッション)型鞍乗型車両に関する。
 例えば、特許文献1には、マニュアル変速装置を備えたMT(マニュアル・トランスミッション)型鞍乗型車両としての自動二輪車が示されている。特許文献1のMT型鞍乗型車両は、エンジンと、スタータモータと、発電用モータとを備えている。スタータモータは、歯車列を介してエンジンのクランク軸と接続されている。発電用モータは、クランク軸の端部に装着されている。スタータモータが減速装置として機能する歯車列を介してクランク軸を回転駆動することにより、エンジンが始動する。
 特許文献1に記載のMT型鞍乗型車両は、遠心クラッチが設けられていない。特許文献1に記載の鞍乗型車両では、エンジンのクランク軸の右方向の端部に変速用多段クラッチが設けられ、左方向の端部に発電機が設けられる。特許文献1に記載の鞍乗型車両は、クランク軸の発電機よりも右方向にクランク軸の慣性モーメントを確保するためのウェイトを備える。
 例えば、特許文献2には、MT型鞍乗型車両としての自動二輪車が示されている。特許文献2の自動二輪車は、スタータモータの機能を兼ねるACGスタータを備えている。また、特許文献2の自動二輪車は、クラッチレバーを備えておらず、クランク軸の一端部に設けられた遠心クラッチを備えている。
特開2000-87833号公報 特許第5942035号公報
 例えば特許文献1に示されたMT型鞍乗型車両において、例えば特許文献2に示された、スタータモータの機能を兼ねる発電機を使用することが考えられる。
 発電機を兼用するスタータモータは、例えば特許文献2に示すように、減速装置を介さずにクランク軸に接続される。従って、発電機を兼用するスタータモータは、エンジンの始動を短時間で行えるよう大きな出力が望まれている。また、MT型鞍乗型車両のクランク軸には、特許文献2のような遠心クラッチが設けられていない。このため、クランク軸には、回転の負荷を乗り越え回転を継続するような慣性モーメントも求められている。しかしながら、MT型鞍乗型車両は、車両がコンパクトであるため、車両の大型化およびエンジンの大型化を抑制することが求められている。本発明は、エンジンの大型化を抑制しつつ、クランク軸の慣性モーメントを確保し、かつ、発電機を兼ねるスタータモータの出力を増加することができるMT型鞍乗型車両を提供することである。
 本発明者は、発電機を兼ねるスタータモータの出力について検討した。この検討の中で、本発明者は、(i)ロータの永久磁石部とステータコアの歯部との径方向の間隔を小さくすること、及び(ii)ステータコアの歯部の軸線方向の厚さを大きくすることで、スタータモータの出力を増大できることが分かった。
 (i)の条件を達成するために、本発明者は、エンジンのクランク軸の軸線方向において、クランク軸の外方位置と内方位置との間に、ロータの外方端を配置することを考えた。なお、外方位置は、クランク軸の外方端から軸受の幅だけ外方にある位置である。また、内方位置は、クランク軸の外方端から軸受の幅だけ内方にある位置である。始動発電機のロータはクランク軸の端部に取付けられている。クランク軸を支持する複数の軸受のうちの最も外方にある軸受の外方端から、ロータの外方端までの距離が長いと、公差等に伴い回転時に回転軸のぶれが増大しやすい。つまり、磁石の径方向での位置のぶれが増大し易い。磁石の位置のぶれを見込んで、ロータの永久磁石部とステータコアの歯部との径方向の間隔を増大すると、始動発電機の出力が減少しやすくなってしまう。始動発電機のトルクは、ロータの永久磁石部から出る磁束のうち、ステータコアの外部に漏れず内部に流れる磁束の量の影響を受けやすいからである。
 従って、本発明者は、上述の位置にロータの外方端を配置することで、クランク軸の最も外方にある軸受の外方端から、ロータの外方端までの距離を短くした。これにより、ロータの永久磁石部とステータコアの歯部との径方向の間隔において、回転軸のぶれに起因する変動見込みを小さくすることができる。その結果、ロータの永久磁石部とステータコアの歯部とを径方向で近接配置することができ、始動発電機の出力を増加することができる。また、クランク軸の最も外方にある軸受の外方端から、ロータの外方端までの距離を短くすることで、エンジンの大型化を抑制しつつ始動発電機の出力を増加することができる。
 また、(ii)の条件を達成するために、本発明者は、ステータコアの歯部の幅を、軸受の幅よりも大きくすることを考えた。始動発電機は、ステータの巻線に電流が流れることで発生する磁界が、ロータの永久磁石部と反発及び引き合うことで回転する。ステータコアの歯部の厚みを増大すると、歯部に流すことが可能な磁束を増加することができる。これにより、ロータの永久磁石部を大きくしてロータの永久磁石部からの磁束を増加させたとしても、ステータコアの歯部に流れない無駄な磁束を抑えることができる。従って、ステータコアの歯部の幅を、軸受の幅よりも大きくする。その結果、ステータコアの歯部の厚さを大きくすることができ、始動発電機の出力を増加することができる。
 ここで、本発明者は、始動発電機の出力を更に増大するために(i)及び(ii)双方の条件を満たすことを検討した。特に特許文献1及び2に記載のアウターロータ型の始動発電機では、(i)の条件を満たすために、単純にロータの左右方向の幅を短くすることが考えられる。そうすると、(ii)の条件を満たすことができない。即ち、ステータコアの歯部の左右方向の幅を大きくすることができない。また、アウターロータ型の始動発電機では、(ii)の条件を満たすために、単純にロータの左右方向の幅を大きくすることが考えられる。そうすると、(i)の条件を満たすことができない。即ち、ロータの永久磁石部とステータコアの歯部との径方向の間隔を小さくすることができない。
 そこで、本発明者は、アウターロータ型の始動発電機で、(i)及び(ii)の条件を満たすために、(iii)軸受の外方端から、ロータの内方端までの距離を短くすることを考えた。(iii)の条件を達成するために、本発明者は、動力出力部の外方端から、クランク軸のテーパ部の内方端までの距離を、軸受の幅よりも短く形成することを考えた。テーパ部は、クランク軸にロータを固定するために、クランク軸の端部に形成されている。また、左右方向における軸受とテーパ部との間、即ちストレート部には、例えばカムチェーンスプロケット等の動力出力部が設けられている。従って、動力出力部の外方端と、テーパ部の内方端までの距離を、軸受よりも短く形成することで、クランク軸の最も外方にある軸受の外方端と、クランク軸のテーパ部の軸受方向の端との距離を短く形成できる。これにより、ロータの内方端を、軸受に近づけることができる。
 上述のようにロータの内方端を軸受に寄せるように配置することにより、ロータの外方への突出を抑えつつ、ステータコアの歯部の厚さを大きくすることができる。即ち、(iii)の条件を満たすことで、内方位置と外方位置との間にロータの外方端を配置すると同時に、ステータコアの歯部の幅を、軸受の左右方向の幅よりも大きくできる。
 特に、アウターロータ型の始動発電機のロータは、一般に、有底円筒状である。例えばロータがクランク軸の軸受の方向に向けて開いた有底円筒状である場合と比べて、ロータが逆方向に開いた有底円筒状である場合、ロータの接続位置及びロータの重心がより軸受に近い位置に配置される。従って、(iii)の条件を満たすことで、ロータの回転時における回転軸のぶれが抑えられる。即ち、アウターロータ型の始動発電機のロータは、(iii)の条件を満たすことで、(i)及び(ii)双方の条件を満たすことができる。ステータコアの歯部の厚さ及び永久磁石部の大型化しても、回転軸のぶれの増加が抑えられることで、永久磁石部と歯部との間隔の増大を抑えることができるからである。
 更には、動力出力部の外方端から、クランク軸のテーパ部の内方端までの距離を、軸受の幅よりも短く形成することにより、クランク軸の外方端からクランク軸のテーパ部の内方端までの距離が短くなることを抑制できる。そのため、クランク軸に取付けるロータのウェイト部分のクランク軸の軸線方向の幅が短くなることを抑制することができるため、クランク軸の慣性モーメントを確保することができる。
 これにより、エンジンの大型化を抑制しつつ、クランク軸の慣性モーメントを確保し、かつ、発電機を兼ねるスタータモータの出力を増加することができる。
 以上の目的を達成するために、本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、次の構成を備える。
 (1) MT型鞍乗型車両であって、
 前記MT型鞍乗型車両は、
 車体と、
 動力を出力するクランク軸と、前記クランク軸を収容するクランクケースと、前記クランクケースに設けられクランク軸を回転可能に支持する軸受とを備え、前記車体に取付けられたエンジンと、
 前記エンジンから出力される動力を受けて前記MT型鞍乗型車両を駆動する駆動輪と、
 前記クランクケースに収容され、前記クランク軸の速度と前記駆動輪の間の変速比を多段階に変更する多段変速装置と、
 前記クランク軸の端部に前記クランク軸と共に回転するように取付けられるロータ、及び前記車体との相対的位置関係を維持するように前記車体に直接的又は間接的に固定されたステータを有し、前記エンジンを始動する機能と前記エンジンに駆動され発電する機能とを兼ねる始動発電機と、
 を備え、
 前記エンジンは、前記クランク軸の軸線方向における前記始動発電機と前記軸受との間において前記クランク軸に前記クランク軸と一体となって回転するように配置され、前記クランク軸から前記動力の一部を前記エンジンの補機に出力するように前記エンジンの補機へ前記クランク軸の回転を伝達するための動力伝達要素と係合する動力出力部を有し、
 前記ステータは、周方向にスロットを空けて設けられた複数の歯部を備えるステータコアと、前記歯部に巻回される複数相の巻線とを有し、
 前記ロータは、径方向における前記ステータの外方に前記ステータと空隙を空けて向かい合うように前記周方向に並ぶ永久磁石部を有し、前記クランク軸の軸線方向における前記ステータの内方を囲い、前記クランク軸に支持されるように構成され、
 前記クランク軸は、前記動力出力部が設けられるストレート部と、前記ストレート部の外方端から徐々に先細りになるテーパ形状を有し且つ前記ロータが設けられるテーパ部とを有し、
前記クランク軸の軸線方向において、前記ロータの外方端が外方位置と内方位置との間に位置し且つ前記ステータコアの歯部の幅が前記軸受の幅よりも大きくなるように、前記動力出力部の外方端と前記テーパ部の内方端との間の距離が、前記軸受の幅よりも短く形成され、前記外方位置は、前記クランク軸の外方端から前記軸受の幅だけ外方にある位置であり、前記内方位置は、前記クランク軸の外方端から前記軸受の幅だけ内方にある位置である。
 (1)のMT型鞍乗型車両は、変速比を多段階に変更する多段変速装置を備える。MT型鞍乗型車両は、更に、車体と、エンジンと、駆動輪と、始動発電機とを備える。エンジンは、クランク軸と、クランクケースと、軸受とを備える。クランク軸は、動力を出力する。クランクケースは、クランク軸を収容する。軸受は、クランクケースにクランク軸を回転可能に支持する。エンジンは、車体に取付けられる。なお、クランク軸の軸線方向における内方とは、クランク軸の軸線方向においてクランク軸の端から中心へ向かう方向をいう。クランク軸の軸線方向における外方とは、クランク軸の軸線方向においてクランク軸の中心から端へ向かう方向をいう。また、クランク軸の軸線方向と車体の左右方向(車幅方向)とが合致又は実質的に合致する場合には、クランク軸の軸線が伸びる方向における内方とは、クランク軸の軸線方向において車体の中心へ向かう方向をいう。クランク軸の軸線が伸びる方向における外方とは、クランク軸の軸線方向において車体の外方へ向かう方向をいう。
 始動発電機は、発電する機能を兼ね、ステータとロータとを備えている。ロータは、クランク軸の軸線方向におけるステータの外方にステータと空隙を空けて向かい合うように周方向に並ぶ永久磁石部を有し、クランク軸の軸線方向におけるステータの内方を囲い、クランク軸に支持されるように構成されている。好ましい実施形態において、始動発電機は、アウターロータタイプのモータである。好ましい実施形態において、ロータは、クランク軸の軸線方向における外方に開いた有底円筒状である。
 クランク軸の軸線方向における外方に開いた有底円筒状のロータは、例えばクランク軸の軸線方向における内方に開いた有底円筒状のロータを有する場合と比べ、より軸受に近い位置でクランク軸に接続されることができる。また、クランク軸の軸受から突出する部分を短くすることができる。このため例えば公差等によるロータ及びクランク軸の重心のずれに起因するクランク軸の回転時の回転軸線のぶれを抑えることができる。
 また、エンジンは、動力出力部を有する。動力出力部は、クランク軸の軸線方向における始動発電機と軸受との間においてクランク軸にクランク軸と一体となって回転するように配置される。また、動力出力部は、クランク軸から動力の一部をエンジンの補機に出力するように動力伝達要素と係合する。動力伝達要素は、エンジンの補機へクランク軸の回転を伝達するための部材である。動力伝達要素としては、例えば、カム、チェーン等が挙げられる。
 (1)のMT型鞍乗型車両では、動力出力部の外方端とテーパ部の内方端との間の距離が、軸受の幅よりも短く形成される。これにより、(1)のMT型鞍乗型車両では、更に、クランク軸の軸線方向において、ロータの外方端が外方位置と内方位置との間に位置し且つステータコアの歯部の幅が軸受の幅よりも大きくなる。
 (1)のMT型鞍乗型車両では、ロータの外方端は、外方位置と内方位置との間に位置する。これにより、(i)ロータの永久磁石部とステータコアの歯部との径方向の間隔を小さくすることができる。一実施形態において、クランク軸の軸線方向において、ロータの外方端は、外方位置とクランク軸の外方端との間に位置することが好ましい。クランク軸を支持する複数の軸受のうちの最も外方にある軸受の外方端から、ロータの外方端までの距離を短くすると、公差等に伴い回転時に回転軸のぶれを抑制できる。つまり、永久磁石部の径方向での位置のぶれを抑制できる。従って、ロータの永久磁石部とステータコアの歯部との径方向の間隔において、回転軸のぶれに起因する変動見込みを小さくすることができる。その結果、ロータの永久磁石部とステータコアの歯部とを径方向で近接配置することができる。従って、始動発電機の出力を増加することができる。なお、ロータの外方端は、永久磁石部に位置していてもよく、永久磁石部を支持する部分(例えば、バックヨーク)に位置していてもよい。
 また、(1)のMT型鞍乗型車両では、ステータのクランク軸の軸線方向の幅が、軸受のクランク軸の軸線方向の幅よりも大きい。これにより、(ii)ステータコアの歯部の厚さを大きくすることができる。そうすると、始動発電機の出力を増加することができる。始動発電機は、ステータの巻線に電流が流れることで発生する磁界が、ロータの永久磁石と反発及び引き合うことで回転する。ステータコアの歯部のクランク軸の軸線方向の厚みを増大すると、歯部に流すことが可能な磁束を増加することができる。従って、ステータコアの歯部のクランク軸の軸線方向の厚さを大きくすると、ロータの永久磁石部を大きくしてロータの永久磁石部からの磁束を増加したとしても、ステータコアの歯部に流れない無駄な磁束を抑えることができる。
 更に、(1)のMT型鞍乗型車両では、動力出力部の外方端からテーパ部の内方端までの距離が、軸受の幅よりも短く形成される。これにより、軸受の外方端から、ロータの内方端までの距離を短くすることができる。テーパ部は、クランク軸にロータを固定するために、ストレート部の外方端から徐々に先細りになるテーパ形状を有する部分である。また、クランク軸の軸線方向における軸受の外方端とテーパ部の内方端との間には、例えばカムチェーンスプロケット等の動力出力部が設けられている。従って、動力出力部の外方端と、テーパ部の内方端までの距離を、軸受の幅よりも短く形成することで、軸受の外方端と、テーパ部の内方端との距離を短く形成できる。これにより、ロータの内方端を、軸受に近づけることができる。また、軸受の外方端と、テーパ部の内方端との距離を短く形成できるため、クランク軸の外方端からクランク軸のテーパ部の内方端までの距離を確保できる。そのため、クランク軸に取付けるロータのウェイトとなる部分のクランク軸の軸線方向の幅が短くなることを抑制することができるため、クランク軸の慣性モーメントを確保することができる。
 (1)のMT型鞍乗型車両では、ロータの内方端を、軸受に近づけることにより、ロータの外方への突出を抑えつつ、ステータコアの歯部の厚さを大きくすることができる。即ち、クランク軸の軸線方向において、クランク軸の外方端から、外方位置と内方位置との間に、ロータの外方端を配置すると同時に、ステータコアの幅(厚さ)を、軸受の幅よりも大きくできる。
 従って、(1)のMT型鞍乗型車両では、(iii)の条件を満たすことで、(i)及び(ii)双方の条件を満たすことができる。ステータコアの歯部の厚さ及び永久磁石部の大型化しても、回転軸のぶれの増加が抑えられることで、永久磁石部と歯部との間隔の増大を抑えることができるからである。その結果、(1)のMT型鞍乗型車両では、エンジンの大型化を抑制しつつ、慣性モーメントを確保し、かつ、発電機を兼ねる始動発電機の出力を増加することができる。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (2) (1)のMT型鞍乗型車両であって、
 前記ロータは、前記ステータと空隙を空けて向かい合うように前記周方向に並び且つ前記スロットの数の2/3より多い磁極面を有する永久磁石部を有する。
 (2)のMT型鞍乗型車両によれば、始動発電機の磁極面/スロット数が、2/3より多い。このため、始動発電機が発電機として作動した場合に、高回転時の発電電流が抑制される。このため、高回転時のステータ巻線の温度が高くなるのを抑制できる。従って、(2)のMT型鞍乗型車両によれば、始動発電機は、発熱を抑制しつつ、始動発電機の出力を増加するよう構成できる。例えば、始動発電機を冷却するための構造体(ファン、ヒートシンクなど)が不要にできる。そのため、(2)のMT型鞍乗型車両では、エンジンの大型化を抑制しつつ、慣性モーメントを確保し、かつ、発電機を兼ねる始動発電機の出力を増加することができる。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (3) (1)又は(2)のMT型鞍乗型車両であって、
 前記クランクケースは、オイルで内部が潤滑されるように構成され、
 前記始動発電機は、冷却のための気流を発生させるファン又はフィンを備えていないロータを備え、前記オイルと接触する位置に設けられる。
 (3)のMT型鞍乗型車両によれば、始動発電機のオイルによる放熱が可能となる。従って、(3)のMT型鞍乗型車両によれば、始動発電機は、冷却機構の大型化を抑制乃至回避しつつ出力を増加することができる。そのため、(3)のMT型鞍乗型車両では、エンジンの大型化を抑制しつつ、慣性モーメントを確保し、かつ、発電機を兼ねる始動発電機の出力を増加することができる。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (4) (1)から(3)の何れか1つのMT型鞍乗型車両であって、
 前記始動発電機は、少なくとも前記エンジンが燃焼動作している場合に動力を出力するように構成されている。
 (4)のMT型鞍乗型車両によれば、(1)に加えて、始動発電機をエンジン出力のアシストに使用する構成としたことにより、例えば、MT型鞍乗型車両の駆動力をアシストする別のモータを追加して設ける必要がない。そのため、(4)のMT型鞍乗型車両では、エンジンの大型化を抑制しつつ、慣性モーメントを確保し、かつ、発電機を兼ねる始動発電機の出力を増加することができるので、MT型鞍乗型車両の駆動力をアシストするアシスト機能を追加しても、MT型鞍乗型車両の大型化を抑制できる。なお、始動発電機は、エンジンが燃焼動作していない時に動力を出力してもよい。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (5) (1)から(4)の何れか1つのMT型鞍乗型車両であって、
 前記始動発電機のロータ位置検出装置は、前記ステータの巻線とは異なる巻線を有するピックアップである。
 (5)のMT型鞍乗型車両によれば、始動発電機のロータの位置の検出が巻線を有するピックアップによって行なわれる。このため、例えば、ピックアップより熱に対する耐久性が低いホールICを用いる必要がない。例えば、ホールICを用いた場合、ホールICを冷却する構造体が必要になる。そのため、(2)のMT型鞍乗型車両では、エンジンの大型化を抑制しつつ、慣性モーメントを確保し、かつ、発電機を兼ねる始動発電機の出力を増加することができる。なお、ステータの巻線と異なる巻線は、ステータの巻線と接触しない位置に設けられる。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (6) (1)から(5)の何れか1つのMT型鞍乗型車両であって、
 前記MT型鞍乗型車両は、少なくとも前記始動発電機の前記外方に向いた部分を覆うクランクケースカバーを備え、
 前記クランク軸の軸線方向における前記ステータの前記外方端と前記クランクケースカバーの内壁面との間隔は、前記軸受の幅よりも大きい。
 (6)のMT型鞍乗型車両によれば、(1)に加えて、ステータとクランクケースカバーとの間隔を、流体の流れを妨げないように空けることができる。これにより、空気又はオイルミストがクランクケースカバー内で滞留することが抑制される。このため、エンジンの大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー内の温度の上昇を抑制し、且つ、始動発電機の出力を増大することができる。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (7) (1)から(5)の何れか1つのMT型鞍乗型車両であって、
 前記MT型鞍乗型車両は、少なくとも前記始動発電機の前記外方に向いた部分を覆うクランクケースカバーを備え、
 前記クランク軸の軸線方向における前記ロータの前記外方端と前記クランクケースカバーの内壁面との間隔は、前記軸受の幅よりも大きい。
 (7)のMT型鞍乗型車両によれば、(1)に加えて、ロータとクランクケースカバーとの間隔を、流体の流れを妨げないように空けることができる。これにより、空気又はオイルミストがクランクケースカバー内で滞留することが抑制される。このため、エンジンの大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー内の温度の上昇を抑制しつつ、始動発電機の出力を増大することができる。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (8) (6)のMT型鞍乗型車両であって、
 前記クランク軸の軸線方向における前記ロータの前記外方端と前記クランクケースカバーの内壁面との間隔は、前記軸受の幅よりも大きい。
 (8)のMT型鞍乗型車両によれば、(1)に加えて、ロータとクランクケースカバーとの間隔を、流体の流れを妨げないように空けることができる。これにより、空気又はオイルミストがクランクケースカバー内で滞留することが抑制される。このため、エンジンの大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー内の温度の上昇を抑制しつつ、始動発電機の出力を増大することができる。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (9) (1)から(5)の何れか1つのMT型鞍乗型車両であって、
 前記MT型鞍乗型車両は、少なくとも前記始動発電機の外方に向いた部分を覆うクランクケースカバーを備え、
 前記ロータは、筒状のバックヨーク部、バックヨーク部に続いて広がる円板状の底壁部、及び底壁部とクランク軸との間に介在する筒状のボス部を有し、
 前記バックヨーク部の少なくとも一部では、前記径方向における前記クランクケースカバーの内壁面までの距離が前記軸受の前記クランク軸の軸線方向における長さより大きい。
 (9)のMT型鞍乗型車両によれば、(1)に加えて、ロータは、永久磁石部、筒状のバックヨーク部、バックヨーク部に続いて広がる円板状の底壁部、及び底壁部とクランク軸との間に介在する筒状のボス部を有する。(9)のMT型鞍乗型車両によれば、ロータとクランクケースカバーとの間隔の少なくとも一部を、流体の流れを妨げないように空けることができる。これにより、空気又はオイルミストがクランクケースカバー内で滞留することが抑制される。このため、エンジンの大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー内の温度の上昇を抑制し、且つ、始動発電機の出力を増大することができる。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (10) (6)又は(7)のMT型鞍乗型車両であって、
 前記ロータは、筒状のバックヨーク部、バックヨーク部に続いて広がる円板状の底壁部、及び底壁部とクランク軸との間に介在する筒状のボス部を有し、
 前記バックヨーク部の少なくとも一部では、前記径方向における前記クランクケースカバーの内壁面までの距離が前記軸受の前記クランク軸の軸線方向における長さより大きい。
 (10)のMT型鞍乗型車両によれば、(1)に加えて、ロータは、永久磁石部、筒状のバックヨーク部、バックヨーク部に続いて広がる円板状の底壁部、及び底壁部とクランク軸との間に介在する筒状のボス部を有する。(10)のMT型鞍乗型車両によれば、ロータとクランクケースカバーとの間隔の少なくとも一部を、流体の流れを妨げないように空けることができる。これにより、空気又はオイルミストがクランクケースカバー内で滞留することが抑制される。このため、エンジンの大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー内の温度の上昇を抑制し、且つ、始動発電機の出力を増大することができる。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (11) (1)から(8)の何れか1つのMT型鞍乗型車両であって、
 前記ロータは、筒状のバックヨーク部、バックヨーク部に続いて広がる円板状の底壁部、及び底壁部とクランク軸との間に介在する筒状のボス部を有し、
 前記クランク軸が貫通する前記ステータの穴の内周面と、前記ボス部の外周面との間隔は、前記軸受の前記クランク軸の軸線方向における長さよりも小さい。
 (11)のMT型鞍乗型車両によれば、(1)に加えて、ステータとボス部の間隔が狭いため、より多くの空気又はオイルミストがステータよりも径方向の外側に導かれる。これにより、空気又はオイルミストがクランクケースカバー内で滞留することが抑制される。このため、エンジンの大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー内の温度の上昇を抑制し、且つ、始動発電機の出力を増大することができる。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (12) (10)のMT型鞍乗型車両であって、
 前記クランク軸が貫通する前記ステータの穴の内周面と、前記ボス部の外周面との間隔は、前記軸受の前記クランク軸の軸線方向における長さよりも小さい。
 (12)のMT型鞍乗型車両によれば、(1)に加えて、ステータとボス部の間隔が狭いため、より多くの空気又はオイルミストがステータよりも径方向の外側に導かれる。これにより、空気又はオイルミストがクランクケースカバー内で滞留することが抑制される。このため、エンジンの大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー内の温度の上昇を抑制しつつ、始動発電機の出力を増大することができる。
 本発明の一つの観点によれば、MT型鞍乗型車両は、以下の構成を採用できる。
 (13) (1)から(12)の何れか1つのMT型鞍乗型車両であって、
 前記エンジンは、前記クランク軸の軸線が前記車体の左右方向に延びるように前記車体に取付けられる。
 (13)のMT型鞍乗型車両は、エンジンのクランク軸の軸線が前記車体の左右方向に延びる、即ち横置き型エンジンを有している。従って、(13)のMT型鞍乗型車両は、エンジンの出力軸の方向を前後方向から左右方向に変換することなくエンジンを配置できるため、エンジンをコンパクトにすることができる。
 本明細書にて使用される専門用語は特定の実施例のみを定義する目的であって発明を制限する意図を有しない。本明細書にて使用される用語「及び/又は」は一つの、又は複数の関連した列挙された構成物のあらゆる又は全ての組み合わせを含む。本明細書中で使用される場合、用語「含む、備える(including)」「含む、備える(comprising)」又は「有する(having)」及びその変形の使用は、記載された特徴、工程、操作、要素、成分及び/又はそれらの等価物の存在を特定するが、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/又はそれらのグループのうちの1つ又は複数を含むことができる。本明細書中で使用される場合、用語「取り付けられた」、「接続された」、「結合された」及び/又はそれらの等価物は広く使用され、直接的及び間接的な取り付け、接続及び結合の両方を包含する。更に、「接続された」及び「結合された」は、物理的又は機械的な接続又は結合に限定されず、直接的又は間接的な電気的接続又は結合を含むことができる。他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義された用語のような用語は、関連する技術及び本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されることはない。本発明の説明においては、多数の技術及び工程が開示されていると理解される。これらの各々は個別の利益を有し、それぞれは、他の開示された技術の1つ以上、又は、場合によっては全てと共に使用することもできる。従って、明確にするために、この説明は、不要に個々のステップの可能な組み合わせを全て繰り返すことを控える。それにもかかわらず、明細書及び特許請求の範囲は、そのような組み合わせが全て本発明及び請求項の範囲内にあることを理解して読まれるべきである。
 本明細書では、新しいMT型鞍乗型車両について説明する。以下の説明では、説明の目的で、本発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細を述べる。しかしながら、当業者には、これらの特定の詳細無しに本発明を実施できることが明らかである。本開示は、本発明の例示として考慮されるべきであり、本発明を以下の図面又は説明によって示される特定の実施形態に限定することを意図するものではない。
 MT型鞍乗型車両は、マニュアル多段変速装置を有する鞍乗型車両である。鞍乗型車両(straddled vehicle)とは、運転者がサドルに跨って着座する形式のビークルをいう。鞍乗型車両としては、例えば、モペット型、オフロード型、オンロード型の自動二輪車が挙げられる。また、鞍乗型車両としては、自動二輪車に限定されず、例えば、自動三輪車、ATV(All-Terrain Vehicle)等であってもよい。自動三輪車は、2つの前輪と1つの後輪とを備えていてもよく、1つの前輪と2つの後輪とを備えていてもよい。鞍乗型車両の駆動輪は、後輪であってもよく、前輪であってもよい。また、鞍乗型車両の駆動輪は、後輪及び前輪の双方であってもよい。また、鞍乗型車両は、リーン姿勢で旋回可能に構成されていることが好ましい。リーン姿勢で旋回可能に構成された鞍乗型車両は、カーブの中心に傾いた姿勢で旋回するように構成される。これにより、リーン姿勢で旋回可能に構成された鞍乗型車両は、旋回時にビークルに加わる遠心力に対抗する。リーン姿勢で旋回可能に構成された鞍乗型車両では、軽快性が求められるため、発進の操作に対する進行の応答性が重要視される。リーン姿勢で旋回可能に構成された鞍乗型車両では、例えば、動力源から駆動輪までの動力伝達経路に、流体の力学的作用を利用したトルクコンバータが設けられていない。
 多段変速装置は、例えばシフトペダルの操作に応じて変速比を多段階に変更するように構成されている。多段変速装置は、操作に応じて、変速比を変更するように構成されてもよい。多段変速装置は、操作によらず、変速比を変更するように構成されてもよい。無段変速装置は、多段変速装置に該当しない。
 エンジンは、例えば、単気筒エンジン及び2以上の気筒を有するエンジンを含む。2以上の気筒を有するエンジンは、例えば並列型エンジン、V型エンジン及び水平対向型エンジンを含む。エンジンは、例えば、横置型エンジン及び縦置型エンジンを含む。エンジンの動作とは、エンジンが、ガスの燃焼によって生じるパワーをクランク軸のトルク及び回転速度として出力することである。エンジンは、例えば、4ストロークの間に高負荷領域と低負荷領域とを有する4ストロークエンジンである。4ストロークの間に高負荷領域と低負荷領域とを有する4ストロークエンジンは、例えば、単気筒エンジン、2気筒エンジン、不等間隔燃焼型3気筒エンジン、又は、不等間隔燃焼型4気筒エンジンである。4ストロークの間に高負荷領域と低負荷領域とを有する4ストロークエンジンは、低いエンジン回転速度における回転の安定性が、他のタイプのエンジンと比べ低い。但し、エンジンは、例えば、4ストロークの間に高負荷領域と低負荷領域とを有さない4ストロークエンジンでもよい。高負荷領域とは、エンジンの1燃焼サイクルのうち、負荷トルクが1燃焼サイクルにおける負荷トルクの平均値よりも高い領域をいう。低負荷領域とは、1燃焼サイクルにおける高負荷領域以外の領域をいう。エンジンでは、クランク軸の回転角度を基準として見ると、低負荷領域は、例えば、高負荷領域より広い。圧縮行程は、高負荷領域と重なりを有する。
 始動発電機は、例えば、ブラシレスモータである。始動発電機は、エンジン又は駆動輪によって駆動され発電する発電機である。また、始動発電機は、エンジンの出力をアシストする機能を有してもよい。始動発電機は、エンジン始動及び発電の双方が可能な回転電機である。始動発電機は、例えば、ロータの磁極部が磁性材料から露出した表面磁石型(SPM型)である。始動発電機はこれに限られず、例えば、ロータの磁極部が磁性材料に埋め込まれた埋込磁石型(IPM型)であってもよい。(磁極面/スロット数)は、例えば、2/3より多い。但し、(磁極面/スロット数)は、特に限定されず、例えば2/3以下でもよい。(磁極面/スロット数)は、2/3より多い場合、(磁極面/スロット数)の上限値としては、例えば、4/3が挙げられる。本開示に係る一例において、当該比は、8/9以上である。本開示に係る一例において、当該比は、1/1以上である。本開示に係る一例において、当該比は、1/1より大きい。本開示に係る一例において、当該比は、4/3である。なお、ステータに制御基板等を設置するためにステータのスロットの一部が形成されない場合がある。このような場合、本来スロットが設けられるべき位置に、スロットが設けられることとして、スロットの数が決定されてもよい。フライホイールの磁極数についても同様である。即ち、磁極数とスロット数とが実質的に4:3の関係を満たすような4:3系列の磁極及びスロットの配置が行われる場合、(磁極面/スロット数)が4/3であるといえる。
 永久磁石部は、例えば、永久磁石部及びステータコアの軸線方向の断面を示す断面図において、永久磁石部の少なくとも一部、好ましくは全部が、ステータコアと径方向に重なり合うように設けられる。
 ファンがロータに設けられる場合、ファンは、通常、永久磁石部を支持するための支持部に形成される。フィンがロータに設けられる場合、フィンは、通常、永久磁石部を支持するための支持部に形成される。支持部は、通常、有底筒形状を有する。ファンは、ロータの回転に伴って気流を生じさせるように支持部に形成される。ファンは、有底筒状の支持部における筒状部(例えば、バックヨーク部)に形成される場合、例えば、軸線方向に延び且つ径方向に突出するように形成される。ファンは、有底筒状の支持部における底部(例えば、平板状の部分)に形成される場合、例えば、径方向に延び且つ軸線方向に突出するように形成される。
 軸受は、例えばボールベアリングである。しかし、軸受は、ボールベアリング以外の軸受けであってもよい。軸受けは、例えば、ローラーベアリングであってもよい。軸受けは、例えば、平軸受であってもよい。なお、単気筒エンジンにおいては、クランク軸が軸受で支持される支持位置は2つである。二気筒エンジンにおいては、支持位置は3つである。本開示においては、複数の軸受の幅の平均値が、「軸受の幅」として参照するために用いられる。1つの支持位置に複数の軸受が設けられる場合、1つの支持位置に設けられた全軸受の合計幅が、「1つの軸受の幅」に該当する。
 テーパ部は、クランク軸に形成される。テーパ部は、クランク軸の軸線方向の中心から先端にかけて、径方向の大きさが連続的に減少していく部分である。但し、テーパ部は、クランク軸の軸線方向の中心から先端の一部分において、径方向の大きさが段階的に減少していく部分があってもよい。テーパ部は、内部がテーパ状に形成された円筒ボス部を介して始動発電機のロータ及びウェイトを固定する。
 ウェイトは、クランク軸の慣性モーメントを確保するために、クランク軸に取付けられる。ウェイトは、始動発電機のロータボスと一体に形成されてもよい。但し、ウェイトは、例えば遠心クラッチの回転子は含まれない。また、ウェイトには、例えば始動発電機の動力をクランク軸に伝達するスタータギア及びワンウェイクラッチは含まれない。例えば、永久磁石部を支持する支持部がクランク軸のテーパ部に設けられ、且つ、ウェイトがテーパ部に設けられる場合、ウェイトは、永久磁石部及び支持部と共に、ロータを構成することができる。また、永久磁石部を支持する支持部がクランク軸のテーパ部に設けられ、且つ、ウェイトが前記支持部と軸線方向に隣り合う又は隣接する場合、ウェイトは、永久磁石部及び支持部と共に、ロータを構成することができる。
 動力出力部は、例えばシリンダヘッドのカムを動作させるカムチェーンに伝達するカムチェーンスプロケットである。動力出力部は、例えばエンジンオイルをエンジン内に供給するオイルポンプを駆動させるオイルポンプギアであってもよい。但し、動力出力部は、エンジン以外の動力を発生する部品から、エンジンのクランク軸に動力を伝達する部品ではない。従って、例えば始動発電機の動力をクランク軸に伝達するスタータギア及びワンウェイクラッチは、動力出力部ではない。
 エンジンの補機は、エンジンの燃焼動作に必須の機器である。例えば、エンジンのバルブ及びバルブの動作機構は、その動作なしにエンジンが燃焼動作できないので、エンジンの補機である。例えば、オイルポンプは、その動作なしにエンジンが燃焼動作できないので、エンジンの補機である。なお、エンジンの燃焼動作に必須の機器とは、そのエンジンの機器構成又は構造のいずれもが維持されている状況下においてエンジンの燃焼動作を実現するために不可欠な機器をいう。例えば、オイルポンプを備えたエンジンにおいて、オイルポンプは、通常、「エンジンの燃焼動作に必須の機器」に該当する。従って、オイルポンプは、エンジンの補機である。これに対し、飛沫式の潤滑装置を備えるエンジンは、そのエンジンの機器構成又は構造のいずれもが維持されている状況下において、オイルポンプを用いなくても、エンジンの燃焼動作を実現できる。従って、飛沫式の潤滑装置を備えるエンジンにとっては、オイルポンプは、「エンジンの燃焼動作に必須の機器」に該当しない。従って、オイルポンプは、エンジンの補機ではない。また、エンジンの燃焼動作の結果生じる動力をエンジンの外部に伝達する機器は、その動作なしにエンジンが燃焼動作できるので、補機でない。例えば、クラッチ又は変速装置は補機ではない。エンジンの補機は、例えば、エンジン本体に設けられる。エンジン本体は、シリンダヘッド及びシリンダブロックを備える。エンジンの補機は、エンジンの内部又は外部のいずれに設けられてもよい。エンジンの補機は、動力伝達要素を介して、クランク軸の動力出力部から機械的に動力の伝達を受けることにより当該補機としての機能を実現するように構成されている。
 本発明のMT型鞍乗型車両によれば、クランク軸の慣性モーメントを確保しつつ、発電機を兼ねるスタータモータの出力を増加することができる。
本発明の第1実施形態に係るMT型鞍乗型車両の構成を示す図である。図1(a)及び(b)は、第1実施形態を示す。(c)は、比較のための従来例を示す。 本発明の第2実施形態に係るMT型鞍乗型車両のエンジンユニットを拡大して示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るMT型鞍乗型車両の始動発電機の回転軸線に垂直な断面を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るMT型鞍乗型車両のエンジンユニットを拡大して示す左側面図である。 本発明の第6実施形態に係るMT型鞍乗型車両のエンジンユニットの始動発電機を拡大して示す断面図である。 本発明の第7実施形態に係るMT型鞍乗型車両のエンジンユニットの始動発電機を拡大して示す断面図である。 本発明の第8実施形態に係るMT型鞍乗型車両のエンジンユニットの始動発電機を拡大して示す断面図である。 本発明の第7実施形態に係るMT型鞍乗型車両のエンジンユニットの始動発電機40を拡大して示す断面図である。 本発明の第10実施形態に係るMT型鞍乗型車両のエンジンユニットの始動発電機を拡大して示す断面図である。 は、本発明の第11実施形態に係るMT型鞍乗型車両のエンジンユニットEUの始動発電機を拡大して示す断面図である。 本発明の第12実施形態に係るMT型鞍乗型車両を示す左側面図である。
 以下、本発明を、図面を参照しつつ説明する。
 [第1実施形態]
 図1は、本発明の第1実施形態に係るMT型鞍乗型車両1の構成を示す図である。
 本明細書及び図面で、Fは、MT型鞍乗型車両1における前方を示す。Bは、MT型鞍乗型車両1における後方を示す。FBは、MT型鞍乗型車両1における前後方向を示す。Uは、MT型鞍乗型車両1における上方を示す。Dは、MT型鞍乗型車両1における下方を示す。UDは、MT型鞍乗型車両1における上下方向を示す。Lは、MT型鞍乗型車両1における左方を示す。Rは、MT型鞍乗型車両1における右方を示す。LRは、MT型鞍乗型車両1における左右方向を示す。LRは、MT型鞍乗型車両1におけるクランク軸の軸線方向でもある。即ち、MT型鞍乗型車両1におけるクランク軸の軸線方向LRは、MT型鞍乗型車両1における右方R、及び左方Lの双方を含んでいる。
 図1(a)は、本発明の一実施形態に係るMT型鞍乗型車両1の左側面図である。図1(a)のMT型鞍乗型車両1は、車体5と、エンジン20と、駆動輪15と、多段変速装置30と、始動発電機40とを備える。図1(b)は、本実施形態におけるMT型鞍乗型車両1の始動発電機40の部分拡大図である。図1(c)は、比較例として特許文献2に記載の従来のMT型鞍乗型車両の始動発電機の部分拡大図である。
 エンジン20は、クランク軸21と、クランクケース22と、軸受23と、動力出力部24とを備える。クランク軸21は、動力を出力する。クランクケース22は、クランク軸21を収容する。軸受23は、クランクケース22に設けられクランク軸21を回転可能に支持する。エンジン20は、車体5に取付けられる。なお、図1(b)及び図(c)において、Cは、クランク軸の軸線方向を示す。また、クランク軸21の軸線方向における内方とは、クランク軸21の軸線方向において車体5の中心へ向かう方向をいう。クランク軸21の軸線が伸びる方向における外方とは、クランク軸21の軸線方向において車体5の外方へ向かう方向をいう。
 動力出力部24は、クランク軸21の軸線方向における始動発電機40と軸受23との間においてクランク軸21にクランク軸21と一体となって回転するように配置される。また、動力出力部24は、クランク軸21から動力の一部をエンジン20の補機261(図2参照)に出力するように動力伝達要素241と係合する。動力伝達要素241は、エンジン20の補機261へクランク軸21の回転を伝達するための部材である。本実施形態において、動力出力部24は、カムチェーンスプロケットであり、動力伝達要素241は、カムチェーンであり、補機261は、バルブ動作機構である。
 駆動輪15は、エンジン20から出力される動力を受けてMT型鞍乗型車両1を駆動する。多段変速装置30は、クランクケース22に収容され、クランク軸21の速度と駆動輪15の間の変速比を多段階に変更する。
 始動発電機40は、エンジン20を始動する機能とエンジン20に駆動され発電する機能を兼ねる。始動発電機40は、ステータ41とロータ42とを備えている。ステータ41は、車体5との相対的位置関係を維持するように車体5に直接的又は間接的に固定される。ステータ41は、周方向にスロットを空けて設けられた複数の歯部412を備えるステータコア411と、歯部412に巻回される複数相の巻線413とを有する。ロータ42は、クランク軸21の端部にクランク軸21と共に回転するように取付けられる。ロータ42は、クランク軸21の軸線方向におけるステータ41の外側にステータ41と空隙を空けて向かい合うように周方向に並ぶ永久磁石部421を有する。ロータ42は、クランク軸21の軸線方向におけるステータ41の内方を囲い、クランク軸21に支持されるように構成されている。
 本実施形態において、始動発電機40は、アウターロータタイプのモータである。本実施形態において、ロータ42は、クランク軸21の軸線方向における外方に開いた有底円筒状である。
 クランク軸21は、ストレート部211とテーパ部212を有する。ストレート部211は、動力出力部24が設けられる。テーパ部212は、ストレート部211の外方端211aから徐々に先細りになるテーパ形状を有し且つロータ42が設けられる。
 クランク軸21の軸線方向における外方に開いた有底円筒状のロータ42は、例えばクランク軸21の軸線方向における内方に開いた有底円筒状のロータを有する場合と比べ、より軸受に近い位置でクランク軸21に接続されることができる。また、クランク軸21の軸受23から突出する部分を短くすることができる。このため、例えば公差等によるロータ42及びクランク軸21の重心のずれに起因するクランク軸21の回転時の回転軸線のぶれを抑えることができる。
 次に、本実施形態のMT型鞍乗型車両1について、始動発電機40の構造について、図1(c)に示す従来例と比較して説明する。なお、下記の全ての実施形態に示す軸受の幅とは、クランク軸を支持する複数の軸受のクランク軸の軸線方向の幅の平均値であるが、以下の各実施形態を説明する各図面は、クランク軸を支持する複数の軸受のうち、最も始動発電機に近い軸受のみ記載したものもある。このような図面では、クランク軸を支持する軸受のクランク軸の軸線方向の幅は、全て等しいものと仮定する。従って、各図面における軸受の幅(下記X及びX´)は、全て、最も始動発電機に近い軸受の幅を基準として図面に記載している。
 始動発電機40は、(i)ロータの永久磁石部とステータコアの歯部との径方向の間隔を小さくすることで、出力を増大することができる。本実施形態のMT型鞍乗型車両では、図1(b)に示すように、ロータ42の外方端42aは、外方位置20aと内方位置20bとの間に位置する。ここで、外方位置20aは、クランク軸21の外方端21aから軸受23のクランク軸21の軸線方向の幅Xだけ外方にある位置である。また、内方位置20bは、クランク軸21の外方端21aから軸受23のクランク軸21の軸線方向の幅Xだけ内方にある位置である。即ち、クランク軸21の軸線方向において、ロータ42の外方端42aとクランク軸21の外方端21aとの間の距離Wは、軸受23の幅Xよりも小さい。一方で、比較例である図1(c)に示す、従来のロータ142の外方端142aは、クランク軸121の軸線方向において、外方位置120aよりも外方に位置する。即ち、クランク軸121の軸線方向において、従来のロータ142の外方端142aとクランク軸121の外方端121aとの間の距離W´は、軸受123の幅X´よりも大きい。従って、本実施形態のMT型鞍乗型車両1の始動発電機40は、図1(c)の比較例よりも、クランク軸21を支持する複数の軸受23のうちの最も外方にある軸受23の外方端23aから、ロータ42の外方端42aまでの距離が短い。
 クランク軸21の軸線方向において、クランク軸21を支持する複数の軸受23のうちの最も外方にある軸受23の外方端23aから、ロータ42の外方端42aまでの距離を短くすることが好ましい。クランク軸21を支持する複数の軸受23のうちの最も外方にある軸受23の外方端23aから、ロータ42の外方端42aまでの距離を短くすると、公差等に伴う回転時の回転軸のぶれを抑制できる。つまり、永久磁石部421の径方向での位置のぶれを抑制できる。従って、ロータ42の永久磁石部421とステータコア411の歯部412との径方向の間隔において、回転軸のぶれに起因する変動見込みを小さくすることができる。その結果、ロータ42の永久磁石部421とステータコア411の歯部412とを径方向で近接配置することができる。従って、始動発電機の出力を増加することができる。
 そのため、本実施形態のMT型鞍乗型車両1の始動発電機40では、図1(c)の比較例よりも、(i)ロータ42の永久磁石部421とステータコア411の歯部412との径方向の間隔を小さくすることができる。これにより、本実施形態のMT型鞍乗型車両1の始動発電機40は、図1(c)の比較例よりも、始動発電機40の出力を増加することができる。
 また、始動発電機40は、(ii)ステータコアの歯部の軸線方向の厚さを大きくすることで、出力を増大することができる。本実施形態のMT型鞍乗型車両では、図1(b)に示すように、ステータコア411の歯部412のクランク軸21の軸線方向の幅Yが、軸受23のクランク軸21の軸線方向の幅Xよりも大きい。一方で、比較例である図1(c)に示す、従来のステータ141のステータコア1411の歯部1412のクランク軸線方向の幅Y´が、軸受123のクランク軸の軸線方向の幅X´よりも小さい。従って、本実施形態のMT型鞍乗型車両1の始動発電機40は、図1(c)の比較例よりも、(ii)ステータコア411の歯部412の厚さが大きい。
 始動発電機は、ステータの巻線に電流が流れることで発生する磁界が、ロータの永久磁石部と反発及び引き合うことで回転する。ステータコアの歯部の厚みを増大すると、歯部に流すことが可能な磁束を増加することができる。これにより、ロータの永久磁石部を大きくしてロータの永久磁石部からの磁束を増加させたとしても、ステータコアの歯部に流れない無駄な磁束を抑えることができる。従って、ステータコアの幅を、軸受の幅よりも大きくすると、ステータコアの歯部の厚さを大きくすることができ、始動発電機の出力を増加することができる。
 従って、本実施形態のMT型鞍乗型車両1の始動発電機40では、図1(c)の比較例よりも、始動発電機40の出力を増加することができる。始動発電機40は、ステータ41の巻線413に電流が流れることで発生する磁界が、ロータ42の永久磁石と反発及び引き合うことで回転する。ステータコア411の歯部412のクランク軸21の軸線方向の厚みを増大すると、歯部412に流すことが可能な磁束を増加することができる。従って、歯部412のクランク軸21の軸線方向の厚さを大きくすると、ロータ42の永久磁石部421を大きくしてロータ42の永久磁石部421からの磁束を増加したとしても、ステータコア411の歯部412に流れない無駄な磁束を抑えることができる。
 更に、MT型鞍乗型車両1のクランク軸21では、(iii)軸受の外方端から、ロータの内方端までの距離を短くすることで、ロータの回転時における回転軸のぶれが抑えられる。本実施形態のMT型鞍乗型車両1のクランク軸21では、図1(b)に示すように、動力出力部24の外方端24aからテーパ部212の内方端212bまでの距離Zが、軸受23のクランク軸21の軸線方向の幅Xよりも短く形成される。一方で、比較例である図1(c)に示す、従来のクランク軸121の動力出力部124の外方端124aからテーパ部1212の内方端1212bまでの距離Z´が、軸受123のクランク軸21の軸線方向の幅X´よりも長く形成される。従って、本実施形態のMT型鞍乗型車両1の始動発電機40は、図1(c)の比較例よりも、(iii)軸受23の外方端23aから、ロータ42の外方端42aまでの距離が短い。また、クランク軸21の軸線方向における軸受23の外方端23aとテーパ部212の内方端212bとの間には、動力出力部24であるカムチェーンスプロケットが設けられている。従って、動力出力部24の外方端24aからテーパ部212の内方端212bまでの距離Zを、軸受23の幅よりも短く形成することで、軸受23の外方端23aと、テーパ部212の内方端212bとの距離を短く形成できる。これにより、ロータ42の外方端42aを、軸受23の外方端23aに近づけることができる。また、軸受23の外方端23aと、テーパ部212の内方端212bとの距離を短く形成できるため、クランク軸21の外方端21aからクランク軸21のテーパ部212の内方端212bまでの距離を確保できる。そのため、クランク軸21に取付けるロータ42のウェイトとなる部分のクランク軸21の軸線方向の幅が短くなることを抑制することができるため、クランク軸21の慣性モーメントを確保することができる。
 また、MT型鞍乗型車両1では、図1(b)に示すように、ロータ42の外方端42aを、軸受23の外方端23aに近づけることにより、ロータ42の外方への突出を抑えつつ、ステータコア411の歯部412の厚さを大きくすることができる。即ち、クランク軸21の軸線方向において、クランク軸21の外方端21aから、外方位置20aと内方位置20bとの間に、ロータ42の外方端42aを配置すると同時に、ステータコア411の幅(厚さ)を、軸受23の幅よりも大きくできる。
 従って、MT型鞍乗型車両1では、(iii)の条件を満たすことで、(i)及び(ii)双方の条件を満たすことができる。ステータ41の厚さが増大したり永久磁石部421が大型化したりしても、回転軸のぶれの増加が抑えられることで、永久磁石部421と歯部412との間隔の増大を抑えることができるからである。その結果、MT型鞍乗型車両1では、エンジン20の大型化を抑制しつつ、慣性モーメントを確保し、且つ、発電機を兼ねる始動発電機40の出力を増加することができる。
 [第2実施形態]
 第2実施形態に係るMT型鞍乗型車両について説明する。第2実施形態では、第1実施形態におけるエンジン20、多段変速装置30及び始動発電機40(以下、合わせてエンジンユニットEU1とも称する。)が更に以下のように構成される。図2は、本発明の第2実施形態に係るMT型鞍乗型車両2のエンジンユニットEU1を拡大して示す断面図である。なお、第2実施形態のMT型鞍乗型車両2における他の構成は、図1(a)及び(b)に示すMT型鞍乗型車両1と差異はない。
 エンジン20は、クランクケース22と、シリンダ25と、シリンダヘッド26とを備えている。クランクケース22と、シリンダ25と、シリンダヘッド26とは、エンジンユニットEU1の筐体を構成している。クランクケース22と、シリンダヘッド26とは、シリンダ25に接続されている。
 また、エンジン20は、ピストン251と、コネクティングロッド252と、点火プラグ262とを備える。ピストン251は、シリンダ25内に往復可能に設けられている。ピストン251とクランク軸21は、コネクティングロッド252を介して連結されている。補機261は、シリンダヘッド26内に配置されている。
 多段変速装置30は、クラッチ31と、入力軸32と、出力軸33と、駆動ギア34と、被駆動ギア35と、ドグリング35aと、変速段設定機構36と、出力部37と、シフトペダル39とを備える。多段変速装置30は、クランク軸21の回転速度をシフトペダル39の操作に応じた変速比で変換して出力する。シフトペダル39は、運転者の足で操作される。
 クラッチ31は、クラッチレバー19の操作に応じて、エンジン20と駆動輪15(図1(a)参照)との間での動力の伝達を遮断する。より詳細には、クラッチ31は、クランク軸21と入力軸32との間で動力の伝達を遮断する。クラッチ31は、クラッチレバー19に対する運転者の操作に応じて動力の伝達を遮断する。クラッチ31は、機械式ワイヤ191及びクラッチ動作機構311を介してクラッチレバー19と接続されている。
 複数の駆動ギア34は、入力軸32に設けられ、常に入力軸32と共に回転するように構成されている。また、複数の駆動ギア34のそれぞれは、各変速段に対応する。複数の被駆動ギア35は、出力軸33に設けられ、出力軸33と相対回転可能であるように構成される。ドグリング35aは、出力軸33に設けられ、出力軸33と共に回転するように構成される。複数の被駆動ギア35は、対応する駆動ギア34と噛み合い可能であるように構成されている。常時、複数の被駆動ギア35の少なくとも一つが駆動ギア34と噛み合う。出力軸33は、出力軸33には、出力部37が固定されている。出力軸33に伝達された動力が、出力部37から出力される。
 変速段設定機構36は、いずれか一つの変速段に係る駆動ギア34及び被駆動ギア35を介した入力軸32から出力軸33への動力伝達を機械的に且つ選択的に有効に設定するように構成されている。変速段設定機構36は、図示しないシフトカムとシフトフォークを有している。シフトペダル39に対する運転者の操作に応じてシフトカムが回転すると、シフトフォークが、シフトカムに設けられたカム溝に案内され、ドグリング35aを軸線方向に移動する。被駆動ギア35とドグリング35aのそれぞれには、ドグが設けられている。例えば、ドグリング35aが軸線方向に移動することで、被駆動ギア35とドグリング35aのそれぞれに設けられたドグが係合する。これによって、いずれかの変速段に係る動力伝達が有効になる。このようにして、多段変速装置30は、シフトペダル39に対する運転者の操作に応じて変速比を変更する。クランク軸21の回転速度が、シフトペダル39の操作に応じた変速比で変換して出力部37から出力される。
 始動発電機40のロータ42は、筒状のバックヨーク部423、バックヨーク部423に続いて広がる円板状の底壁部424、及び底壁部424とクランク軸21との間に介在する筒状のボス部425を有する。バックヨーク部423と、底壁部424と、ボス部425により、ロータ本体部427が構成される。底壁部424と、永久磁石部421との隙間には、樹脂421aが充填される。底壁部424とバックヨーク部423との境界と、永久磁石部421の角とが干渉してしまい、永久磁石部421をバックヨーク部423に接するように形成できないためである。
 [第3実施形態]
 第3実施形態に係るMT型鞍乗型車両について説明する。第2実施形態では、第1実施形態又は第2実施形態における始動発電機40のステータ41及びロータ42が更に以下のように構成される。図3は、本発明の第2実施形態に係るMT型鞍乗型車両3の始動発電機40の回転軸線に垂直な断面を示す断面図である。なお、第3実施形態のMT型鞍乗型車両3の他の構成は、図1(a)及び(b)に示すMT型鞍乗型車両1と差異はない。
 始動発電機40は、クランク軸21に設けられている。始動発電機40は、永久磁石式三相ブラシレスモータである。始動発電機40は、永久磁石式三相ブラシレス型発電機として機能する。
 始動発電機40は、ステータ41と、ロータ42とを有する。始動発電機40は、ラジアルギャップ型である。始動発電機40は、アウターロータ型である。即ち、ロータ42はアウターロータである。ステータ41はインナーステータである。
 ステータ41の複数の歯部412は、ステータコア411から径方向外に向かって一体的に延びている。本実施形態においては、例えば合計18個の歯部412が周方向に間隔を空けて設けられている。換言すると、本実施形態においては、例えばステータコア411は、周方向に間隔を空けて形成された合計18個のスロット414を有する。歯部412は周方向に等間隔で配置されている。
 ロータ42のロータ本体部427は、例えば強磁性材料からなる。ロータ42は、クランク軸21が伸びる軸線方向における、ステータ41とエンジン20の軸受23との間でクランク軸21に接続された有底円筒状である。ロータ本体部427は、クランク軸21に固定されている。ロータ42には、電流が供給される巻線が設けられていない。
 ロータ42の永久磁石部421は、ステータ41に対し空隙を介して対向する。永久磁石部421は、ロータ本体部427の内周面に設けられている。永久磁石部421は、複数の磁極面422を構成する。但し、永久磁石部421は、複数の磁極対を有するように着磁された1つの永久磁石によって構成することも可能である。
 複数の磁極面422は、始動発電機40の周方向にN極とS極とが交互に配置されるように設けられている。本実施形態において、ステータ41と対向するロータ42の磁極面422の数は、例えば24個である。ロータ42の磁極面の数とは、ステータ41と対向する磁極面422の数をいう。磁極面422とステータ41との間には磁性体が設けられていない。磁極面422は、始動発電機40の径方向におけるステータ41よりも外に設けられている。
 ロータ42は、歯部412の数より多い数の磁極面422を有する。即ち、始動発電機40は、歯部412の数よりも多い数の磁極面422を有している。本実施形態において、磁極面422の数は、例えばスロット数の4/3である。
 各歯部412の周囲には、巻線413が巻回している。換言すると、複数相の巻線413は、スロット414を通るように設けられている。図3には、巻線413が、スロット414の中にある状態が示されている。複数相の巻線413のそれぞれは、U相、V相、W相のいずれかに属する。巻線413は、例えば、U相、V相、W相の順に並ぶように配置される。
 ロータ42は、例えば図3に示すようにクランク軸21に、動力伝達機構(例えば、ベルト、チェーン、ギア、減速機、増速機等)を介さずに取り付けられている。ロータ42は、クランク軸21に対し1:1の速度比で回転する。より詳細には、ロータ42は、クランク軸21と同じ速度で回転するようクランク軸21と接続されている。始動発電機40の回転軸線と、クランク軸21の回転軸線とが実質的に一致している。より詳細には、ロータ42は、クランク軸21に固定されている。より詳細には、ロータ42は、クランク軸21に直結されている。これにより、ロータ42は、クランク軸21と一体に回転する。始動発電機40の回転軸は、クランク軸21と一体化している。
 本実施形態によれば、始動発電機40の磁極面/スロット数が、2/3より多い。このため、始動発電機40が発電機として作動した場合に、高回転時の発電電流が抑制される。このため、高回転時の巻線413の温度が高くなるのを抑制できる。従って、本実施形態のMT型鞍乗型車両1によれば、始動発電機40は、発熱を抑制しつつ、始動発電機40の出力を増加するよう構成できる。例えば、始動発電機40を冷却するための構造体(ファン、ヒートシンクなど)が不要にできる。そのため、本実施形態のMT型鞍乗型車両3では、エンジン20の大型化を抑制しつつ、慣性モーメントを確保し、かつ、始動発電機40の出力を増加することができる。
 [第4実施形態]
 第4実施形態に係るMT型鞍乗型車両について説明する。第4実施形態では、第1実施形態から第3実施形態の何れかにおけるエンジンユニットが更に以下のように構成される。図4は、本発明の第4実施形態に係るMT型鞍乗型車両4のエンジンユニットEU4を拡大して示す左側面図である。なお、第4実施形態のMT型鞍乗型車両4の他の構成は、図1(a)及び(b)に示すMT型鞍乗型車両1と差異はない。
 エンジンユニットEU4は、エンジン20と、多段変速装置30と、始動発電機40とを備える。エンジン20のクランク軸21と、多段変速装置30と、始動発電機40とは、クランクケース22内に配置されている。クランク軸21は、クランクケース22に回転可能に支持されている。クランク軸21の動力は、動力出力部24であるカムチェーンスプロケット及び動力伝達要素241であるカムチェーンを介して補機261となるバルブ動作機構に伝達される。
 クランクケース22は、エンジンオイル(以下、オイルOLとする。)で内部が潤滑されるように構成されている。つまり、エンジン20は、オイルOLを有している。クランク軸21と、多段変速装置30と、始動発電機40とは、同じオイルOLで潤滑される。オイルOLは、エンジンユニットEU4の各部を潤滑及び冷却する。
 オイルOLは、図示しないオイルポンプによって圧送されて、エンジンユニットEU4内を循環する。より詳細には、オイルOLは、クランクケース22の下部に設けられたオイルパン221に溜まる。オイルパン221に溜ったオイルOLは、図示しないオイルポンプによって加圧される。加圧されたオイルOLは、図示しないオイル供給通路を介して、エンジン20に供給される。
 また、オイルOLは、多段変速装置30及び始動発電機40にも供給される。ここで、本実施形態の始動発電機40のロータ42は、冷却のための気流を発生させるファン又はフィンを備えていない。ロータ42は、オイルOLと接触する位置に設けられる。オイルOLは、始動発電機40の一部がオイルOLに浸かるように溜まる。例えば始動発電機40の一部を囲うように設けられた図示しない堰止め壁にオイルOLが溜まることで、始動発電機40の一部がオイルOLに浸かる。例えば堰止め壁からあふれたオイルOLは、オイルパン221へ流れる。始動発電機40の回転によって、始動発電機40に付着したオイルOLがクランクケース22内に拡散する。
 本実施形態によれば、始動発電機40のオイルOLによる放熱が可能となる。従って、本実施形態のMT型鞍乗型車両1によれば、始動発電機40は、冷却機構の大型化を抑制乃至回避しつつ出力を増加することができる。そのため、本実施形態のMT型鞍乗型車両4では、エンジン20の大型化を抑制しつつ、慣性モーメントを確保し、かつ、始動発電機40の出力を増加することができる。
 また、オイルOLは、例えば低粘度オイルとすることができる。具体的には、オイルOLは、SAE J300に規定されるSAE粘度分類による低温粘度グレードが、20Wよりも低い潤滑オイルである。粘度グレードが低いほどオイルの粘度は低い。潤滑オイルのSAE粘度分類による高温粘度グレードは、特に限定されない。Xを0以上20未満の整数、Yを0以上の整数とすると、潤滑オイルのSAE粘度グレードは、XW-Yで表される。潤滑オイルは、ベースオイルと添加物で構成されている。大まかにいうと、潤滑オイルの粘度が低いほど、潤滑オイルの蒸発温度が低く、潤滑オイルは蒸発しやすい。ベースオイルの種類(例えば鉱物油であるか合成油であるか)や、添加物によっては、潤滑オイルの粘度が同じであっても蒸発温度が異なる場合がある。潤滑オイルの蒸発特性は、例えば、ASTM D6352に準拠したガスクロマトグラフィー模擬蒸留による沸点分布測定法によって取得できる。
 [第5実施形態]
 第5実施形態に係るMT型鞍乗型車両について説明する。第5実施形態では、第3実施形態又は第4実施形態における始動発電機40が、少なくともエンジン20が燃焼動作している場合に動力を出力するように構成されている。即ち、始動発電機40は、エンジン20の始動後も電力の供給を受け、クランク軸21を駆動する。この場合、始動発電機40は、MT型鞍乗型車両1のエンジン出力のアシスト機能を有する。
 本実施形態によれば、始動発電機40が高温となるのを抑制することができるため(第3実施形態及び第4実施形態を参照)、始動発電機40をエンジン出力のアシストに使用する構成としたことにより、例えば、MT型鞍乗型車両の駆動力をアシストする別のモータを追加して設ける必要がない。そのため、本実施形態のMT型鞍乗型車両では、エンジン20の大型化を抑制しつつ、慣性モーメントを確保し、かつ、始動発電機40の出力を増加することができる。従って、本実施形態のMT型鞍乗型車両は、駆動力をアシストするアシスト機能を追加しても、MT型鞍乗型車両の大型化を抑制できる。なお、始動発電機40は、エンジン20が燃焼動作していない時に動力を出力してもよい。また、第5実施形態のMT型鞍乗型車両の他の構成は、図1(a)及び(b)に示すMT型鞍乗型車両1と差異はない。
 [第6実施形態]
 第6実施形態に係るMT型鞍乗型車両について説明する。第6実施形態では、第1実施形態から第5実施形態の何れかの実施形態におけるエンジンユニットが更に以下のように構成される。図5は、本発明の第6実施形態に係るMT型鞍乗型車両6のエンジンユニットEU6の始動発電機40を拡大して示す断面図である。なお、第6実施形態のMT型鞍乗型車両6の他の構成は、図1(a)に示すMT型鞍乗型車両1と差異はない。
 始動発電機40には、ロータ位置検出装置43が設けられている。ロータ位置検出装置43は、ロータ42の位置を検出する装置である。ロータ位置検出装置43は、ロータ42の回転に伴い、被検出部432が対向する位置に設けられている。ロータ位置検出装置43は、ステータ41の巻線413とは異なる巻線を有するコイル式ピックアップを有する。ロータ位置検出装置43は、クランクケース22に取り付けられ、始動発電機40の収納空間内に配置される。
 本実施形態によれば、始動発電機40のロータ42の位置の検出が、巻線を有するピックアップによって行なわれる。このため、例えば、ピックアップより熱に対する耐久性が低いホールICを用いる必要がない。例えば、ホールICを用いた場合、ホールICを冷却する構造体が必要になる。そのため、本実施形態のMT型鞍乗型車両6では、エンジン20の大型化を抑制しつつ、慣性モーメントを確保し、かつ、始動発電機40の出力を増加することができる。
 [第7実施形態]
 第7実施形態に係るMT型鞍乗型車両について説明する。第7実施形態では、第1実施形態から第6実施形態の何れかの実施形態におけるエンジンユニットが更に以下のように構成される。図6は、本発明の第7実施形態に係るMT型鞍乗型車両7のエンジンユニットEU7の始動発電機40を拡大して示す断面図である。なお、第7実施形態のMT型鞍乗型車両7の他の構成は、図1(a)に示すMT型鞍乗型車両1と差異はない。
 図6のエンジンユニットEU7は、少なくとも始動発電機40の外方に向いた部分を覆うクランクケースカバー222を備える。図6のエンジンユニットEU7において、クランク軸21の軸線方向におけるステータ41の外方端41aとクランクケースカバー222の内壁面222cとの間隔Uは、軸受23のクランク軸の軸線方向の幅Xよりも大きく形成される。
 本実施形態によれば、ステータ41とクランクケースカバー222との間隔を、流体の流れを妨げないように空けることができる。これにより、空気又はオイルミストが、クランクケースカバー222内で滞留することが抑制される。このため、エンジン20の大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー222内の温度の上昇を抑制し、且つ、始動発電機40の出力を増大することができる。
 [第8実施形態]
 第8実施形態に係るMT型鞍乗型車両について説明する。第8実施形態では、第1実施形態から第7実施形態の何れかの実施形態におけるエンジンユニットが更に以下のように構成される。図7は、本発明の第8実施形態に係るMT型鞍乗型車両8のエンジンユニットEU8の始動発電機40を拡大して示す断面図である。なお、第8実施形態のMT型鞍乗型車両8の他の構成は、図1(a)に示すMT型鞍乗型車両1と差異はない。
 図7のエンジンユニットEU8は、少なくとも始動発電機40の外方に向いた部分を覆うクランクケースカバー222を備える。図7のエンジンユニットEU8において、クランク軸21の軸線方向におけるロータ42の外方端42aとクランクケースカバー222の内壁面222cとの間隔Vは、軸受23のクランク軸の軸線方向の幅Xよりも大きく形成される。
 本実施形態によれば、ロータ42とクランクケースカバー222との間隔を、流体の流れを妨げないように空けることができる。これにより、空気又はオイルミストがクランクケースカバー222内で滞留することが抑制される。このため、エンジン20の大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー222内の温度の上昇を抑制し、且つ、始動発電機40の出力を増大することができる。
 [第9実施形態]
 第9実施形態に係るMT型鞍乗型車両について説明する。第9実施形態では、第1実施形態から第8実施形態の何れかの実施形態におけるエンジンユニットが更に以下のように構成される。図8は、本発明の第7実施形態に係るMT型鞍乗型車両9のエンジンユニットEU9の始動発電機40を拡大して示す断面図である。なお、第7実施形態のMT型鞍乗型車両9の他の構成は、図1(a)に示すMT型鞍乗型車両1と差異はない。
 図8のエンジンユニットEU9は、少なくとも始動発電機40の外方に向いた部分を覆うクランクケースカバー222を備える。図8のエンジンユニットEU9において、ロータ42のバックヨーク部423の少なくとも一部では、バックヨーク部423の径方向におけるクランクケースカバー222の内壁面222cまでの距離Tが軸受23のクランク軸21の軸線方向における幅Xより大きく形成される。
 本実施形態によれば、ロータ42とクランクケースカバー222との間隔の少なくとも一部を、流体の流れを妨げないように空けることができる。これにより、空気又はオイルミストがクランクケースカバー222内で滞留することが抑制される。このため、エンジン20の大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー222内の温度の上昇を抑制し、且つ、始動発電機40の出力を増大することができる。
 [第10実施形態]
 第10実施形態に係るMT型鞍乗型車両について説明する。第10実施形態では、第1実施形態から第9実施形態の何れかの実施形態におけるエンジンユニットが更に以下のように構成される。図9は、本発明の第10実施形態に係るMT型鞍乗型車両10のエンジンユニットEU10の始動発電機40を拡大して示す断面図である。なお、第10実施形態のMT型鞍乗型車両の他の構成は、図1(a)に示すMT型鞍乗型車両1と差異はない。
 図9のエンジンユニットEU10において、クランク軸21が貫通するステータ41の穴の内周面41cと、ロータ42のボス部425の外周面425dとの間隔は、軸受23のクランク軸21の軸線方向における長さよりも小さく形成される。
 本実施形態によれば、ステータ41とボス部425の間隔が狭いため、より多くの空気又はオイルミストがステータ41よりも径方向の外方に導かれる。これにより、空気又はオイルミストがクランクケースカバー222内で滞留することが抑制される。このため、エンジン20の大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー222内の温度の上昇を抑制し、且つ、始動発電機40の出力を増大することができる。
 [第11実施形態]
 第11実施形態に係るMT型鞍乗型車両について説明する。第11実施形態では、第1実施形態から第3実施形態及び第5実施形態から第10実施形態の何れかの実施形態におけるエンジンユニットが更に以下のように構成される。図10は、本発明の第11実施形態に係るMT型鞍乗型車両11のエンジンユニットEU11の始動発電機40を拡大して示す断面図である。なお、第4実施形態のMT型鞍乗型車両11の他の構成は、図1(a)に示すMT型鞍乗型車両1と差異はない。
 図10のエンジンユニットEU11のクランクケース22内には、始動発電機40と動力出力部24との間に仕切223が設けられる。仕切223は、クランクケース22に、オイルシール224を介して支持される。クランク軸21は、仕切223を貫通する。
 始動発電機40のロータ42は、冷却のための気流を発生させるフィン426を有する。ロータ42は、オイルOLと接触しない。
 本実施形態によれば、始動発電機40のロータ42は、冷却のための気流を発生させるフィン426を有するため、クランクケースカバー222に流入した空気がクランクケースカバー222内で滞留することが抑制される。このため、エンジン20の大型化を抑制しつつ、クランクケースカバー222内の温度の上昇を抑制し、且つ、始動発電機40の出力を増大することができる。
 [第12実施形態]
 第12実施形態に係るMT型鞍乗型車両について説明する。第12実施形態では、第1実施形態から第10実施形態の何れかの実施形態における車体5が以下のように構成される。図11は、本発明の第12実施形態に係るMT型鞍乗型車両12を示す左側面図である。なお、第4実施形態のMT型鞍乗型車両1の他の構成は、図1(b)に示すMT型鞍乗型車両1と差異はない。
 図11のMT型鞍乗型車両1のエンジン20は、クランク軸21の軸線が車体5の左右方向に延びるように車体5に取付けられる。
 本実施形態のMT型鞍乗型車両は、エンジン20のクランク軸21の軸線が車体5の左右方向に延びる、即ち横置き型エンジンを有している。従って、本実施形態のMT型鞍乗型車両1は、エンジン20の出力軸33の方向を前後方向FBから左右方向RLに変換することなくエンジン20を配置できるため、エンジン20をコンパクトにすることができる。
 1  MT型鞍乗型車両
 5 車体
 15 駆動輪
 20 エンジン
 21 クランク軸
 22 クランクケース
 23 軸受
 24 動力出力部
 30 多段変速装置
 40 始動発電機
 41 ステータ
 42 ロータ

Claims (13)

  1. MT型鞍乗型車両であって、
     前記MT型鞍乗型車両は、
     車体と、
     動力を出力するクランク軸と、前記クランク軸を収容するクランクケースと、前記クランクケースに設けられクランク軸を回転可能に支持する軸受とを備え、前記車体に取付けられたエンジンと、
     前記エンジンから出力される動力を受けて前記MT型鞍乗型車両を駆動する駆動輪と、
     前記クランクケースに収容され、前記クランク軸の速度と前記駆動輪の間の変速比を多段階に変更する多段変速装置と、
     前記クランク軸の端部に前記クランク軸と共に回転するように取付けられるロータ、及び前記車体との相対的位置関係を維持するように前記車体に直接的又は間接的に固定されたステータを有し、前記エンジンを始動する機能と前記エンジンに駆動され発電する機能とを兼ねる始動発電機と、
     を備え、
     前記エンジンは、前記クランク軸の軸線方向における前記始動発電機と前記軸受との間において前記クランク軸に前記クランク軸と一体となって回転するように配置され、前記クランク軸から前記動力の一部を前記エンジンの補機に出力するように前記エンジンの補機へ前記クランク軸の回転を伝達するための動力伝達要素と係合する動力出力部を有し、
     前記ステータは、周方向にスロットを空けて設けられた複数の歯部を備えるステータコアと、前記歯部に巻回される複数相の巻線とを有し、
     前記ロータは、径方向における前記ステータの外方に前記ステータと空隙を空けて向かい合うように前記周方向に並ぶ永久磁石部を有し、前記クランク軸の軸線方向における前記ステータの内方を囲い、前記クランク軸に支持されるように構成され、
     前記クランク軸は、前記動力出力部が設けられるストレート部と、前記ストレート部の外方端から徐々に先細りになるテーパ形状を有し且つ前記ロータが設けられるテーパ部とを有し、
    前記クランク軸の軸線方向において、前記ロータの外方端が外方位置と内方位置との間に位置し且つ前記ステータコアの歯部の幅が前記軸受の幅よりも大きくなるように、前記動力出力部の外方端と前記テーパ部の内方端との間の距離が、前記軸受の幅よりも短く形成され、前記外方位置は、前記クランク軸の外方端から前記軸受の幅だけ外方にある位置であり、前記内方位置は、前記クランク軸の外方端から前記軸受の幅だけ内方にある位置である。
  2.  請求項1に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記ロータは、前記ステータと空隙を空けて向かい合うように前記周方向に並び且つ前記スロットの数の2/3より多い磁極面を有する永久磁石部を有する。
  3.  請求項1又は2に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記クランクケースは、オイルで内部が潤滑されるように構成され、
     前記始動発電機は、冷却のための気流を発生させるファン又はフィンを備えていないロータを備え、前記オイルと接触する位置に設けられる。
  4.  請求項1から3の何れか1項に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記始動発電機は、少なくとも前記エンジンが燃焼動作している場合に動力を出力するように構成されている。
  5.  請求項1から4の何れか1項に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記始動発電機のロータ位置検出装置は、前記ステータの巻線とは異なる巻線を有するピックアップである。
  6.  請求項1から5の何れか1項に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記MT型鞍乗型車両は、少なくとも前記始動発電機の前記外方に向いた部分を覆うクランクケースカバーを備え、
     前記クランク軸の軸線方向における前記ステータの前記外方端と前記クランクケースカバーの内壁面との間隔は、前記軸受の幅よりも大きい。
  7.  請求項1から5の何れか1項に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記MT型鞍乗型車両は、少なくとも前記始動発電機の前記外方に向いた部分を覆うクランクケースカバーを備え、
     前記クランク軸の軸線方向における前記ロータの前記外方端と前記クランクケースカバーの内壁面との間隔は、前記軸受の幅よりも大きい。
  8.  請求項6に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記クランク軸の軸線方向における前記ロータの前記外方端と前記クランクケースカバーの内壁面との間隔は、前記軸受の幅よりも大きい。
  9.  請求項1から5の何れか1項に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記MT型鞍乗型車両は、少なくとも前記始動発電機の外方に向いた部分を覆うクランクケースカバーを備え、
     前記ロータは、筒状のバックヨーク部、バックヨーク部に続いて広がる円板状の底壁部、及び底壁部とクランク軸との間に介在する筒状のボス部を有し、
     前記バックヨーク部の少なくとも一部では、前記径方向における前記クランクケースカバーの内壁面までの距離が前記軸受の前記クランク軸の軸線方向における長さより大きい。
  10.  請求項6又は7に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記ロータは、筒状のバックヨーク部、バックヨーク部に続いて広がる円板状の底壁部、及び底壁部とクランク軸との間に介在する筒状のボス部を有し、
     前記バックヨーク部の少なくとも一部では、前記径方向における前記クランクケースカバーの内壁面までの距離が前記軸受の前記クランク軸の軸線方向における長さより大きい。
  11.  請求項1から8の何れか1項に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記ロータは、筒状のバックヨーク部、バックヨーク部に続いて広がる円板状の底壁部、及び底壁部とクランク軸との間に介在する筒状のボス部を有し、
     前記クランク軸が貫通する前記ステータの穴の内周面と、前記ボス部の外周面との間隔は、前記軸受の前記クランク軸の軸線方向における長さよりも小さい。
  12.  請求項10に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記クランク軸が貫通する前記ステータの穴の内周面と、前記ボス部の外周面との間隔は、前記軸受の前記クランク軸の軸線方向における長さよりも小さい。
  13.  請求項1から12の何れか1項に記載のMT型鞍乗型車両であって、
     前記エンジンは、前記クランク軸の軸線が前記車体の左右方向に延びるように前記車体に取付けられる。
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