WO2021246391A1 - 縫製システム - Google Patents

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康平 野形
範一 早川
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ブラザー工業株式会社
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Abstract

従来よりも被縫製物の交換作業で縫製を停止する時間を短縮可能な縫製システムを提供すること。縫製システム300は縫製装置1、第一昇降機構241、戻し機構260、第二昇降機構251を備える。縫製装置1は針棒機構6、第一高さH1にて針棒機構6の第三方向側に配置した保持機構を針棒機構6の第四方向側に移動する送り機構を備える。第一昇降機構241は針棒機構6の第四方向側に位置し、送り機構が送った第一高さH1の保持機構を第二高さH2に昇降する。戻し機構260は第一昇降機構241が第二高さH2に昇降した保持機構を、少なくとも一部が縫製装置1と上下に重なり、且つ、第二高さH2に位置する経路上を第三方向に送る。第二昇降機構251は針棒機構6の第三方向側に位置し、戻し機構260が送った第二高さH2の保持機構を第一高さH1に昇降する。

Description

縫製システム
 本開示は縫製システムに関する。
 従来の縫製装置は針棒機構、釜機構、移動機構を備える。針棒機構は縫針を下端に装着可能な針棒を有し、当該針棒を上下動できる。釜機構は針棒機構の下方に配置してあり、釜を有する。移動機構は釜機構と針棒機構とを水平方向と平行な第一方向と第二方向に一体的に移動する。
特開2000-116975号公報
 該縫製装置が一つ被縫製物の縫製を終了した時、作業者は縫製装置から縫製済みの被縫製物を取り外し、次の被縫製物を配置する。縫製装置は次の被縫製物の縫製開始位置に移動後、次の被縫製物の縫製を行うことを繰り返す。縫製装置は被縫製物の交換作業時には縫製を停止しているので、一連の縫製作業に時間がかかる。
 本開示は従来よりも被縫製物の交換作業で縫製を停止する時間を短縮可能な縫製システムを提供することを目的とする。
 前記した目的を達成するための第1開示の縫製システムは、縫針を下端に装着可能な針棒を有し、当該針棒を上下動可能な針棒機構と、前記針棒機構の下方に配置され、釜を有する釜機構と、前記釜機構と前記針棒機構を、被縫製物に対し水平方向と平行な第一方向と、前記第一方向とは反対の第二方向とに相対移動する移動機構と、前記被縫製物を保持する保持機構を、前記水平方向と平行且つ前記第一方向と交差する第三方向と、前記第三方向とは反対の第四方向とに送る送り機構とを備え、前記移動機構が前記釜機構と前記針棒機構とを前記保持機構に対し前記第一方向と、前記第二方向とに相対移動し、前記送り機構が前記保持機構を前記第三方向と前記第四方向とに送り、前記釜と前記針棒が互いに同期して動作することで前記被縫製物に縫製する縫製装置を備える縫製システムにおいて、前記送り機構は第一高さにおいて前記針棒機構の前記第三方向側に配置した前記保持機構を前記針棒機構の前記第四方向側に移動し、前記針棒機構の前記第四方向側に位置し、前記送り機構が送った前記第一高さの前記保持機構を、前記第一高さと互いに異なる第二高さに昇降する第一昇降機構と、前記第一昇降機構が前記第二高さに昇降した前記保持機構を、少なくとも一部が前記縫製装置と上下に重なり、且つ、前記第二高さに位置する経路上を、前記針棒機構の前記第四方向側から前記針棒機構の前記第三方向側に送る戻し機構と、前記針棒機構の前記第三方向側に位置し、前記戻し機構が送った前記第二高さの前記保持機構を前記第一高さに昇降する第二昇降機構とを備える。
 このような構成によれば、縫製システムは、保持機構を複数用いて縫製を順に縫製を行うことで、縫製装置が一つの保持機構が保持する被縫製物に縫製後、該一つの保持機構を第一昇降機構、第二昇降機構、戻し機構の何れかにより移動中に、他の保持機構が保持する被縫製物に縫製できる。作業者は一つの保持機構に対する作業を他の保持機構の縫製期間中に実施できる。故に縫製装置は被縫製物の交換作業で縫製を停止する時間を従来よりも短縮できる。縫製システムは保持機構を戻す経路を、縫製装置と上下に重ならない位置に配置する場合よりも、戻し機構の設置に要する平面空間を小さくできる。
 第2開示の縫製システムの前記第一高さは前記第二高さよりも高い。該縫製システムは、第一高さが第二高さよりも低い場合よりも、戻し機構、第一昇降機構、第二昇降機構の保守が容易である。
 第3開示の縫製システムは、前記第一昇降機構が昇降可能に支持し、前記保持機構を支持可能な第一支持部と、前記第二昇降機構が昇降可能に支持し、前記保持機構を支持可能な第二支持部と、前記第一高さにある前記第一支持部が、前記送り機構に送られた前記保持機構を支持しているか否かを判断する第一昇降判断部と、前記第一昇降判断部が、前記第一支持部が前記保持機構を支持していると判断したことに応じて、前記第一支持部を昇降して、前記保持機構を前記第一高さから前記第二高さに昇降する第一昇降制御部と、前記第二高さにある前記第二支持部が、前記保持機構を支持しているか否かを判断する第二昇降判断部と、前記第二昇降判断部が、前記第二支持部が前記保持機構を支持していると判断したことに応じて、前記第二支持部を昇降して、前記保持機構を前記第二高さから前記第一高さに昇降する第二昇降制御部とを更に備える。該縫製システムは、第一支持部が保持機構を支持していない状態で、第一支持部を第一高さから第二高さに昇降することを回避できる。該縫製システムは、第二支持部が保持機構を支持していない状態で、第二支持部を第二高さから第一高さに昇降することを回避できる。
 第4開示の縫製システムは、前記保持機構を支持している前記第一支持部が前記第二高さに在るか否かを判断する第一戻し判断部と、前記第一戻し判断部が、前記保持機構を支持している前記第一支持部が前記第二高さに在ると判断したことに応じて、前記戻し機構を駆動して、前記第一支持部が支持している前記保持機構を前記針棒機構の前記第四方向側から前記針棒機構の前記第三方向側に送り始めることを特徴とする第一戻し制御部と、前記保持機構を支持していない前記第二支持部が前記第二高さに在るか否かを判断する第二戻し判断部と、前記第二戻し判断部が、前記保持機構を支持していない前記第二支持部が前記第二高さに在ると判断したことに応じて、前記戻し機構を駆動して、前記保持機構を前記第二支持部が支持する位置迄送ることを特徴とする第二戻し制御部とを更に備える。該縫製システムは、第一支持部が第二高さにない状態と、保持機構を支持していない第一支持部が第二高さに在る状態との各々で、戻し機構を駆動し、第一支持部が支持する保持機構を送ることを回避できる。該縫製システムは、第二支持部が第二高さにない状態と保持機構を支持している第二支持部が第二高さに在る状態との各々で、戻し機構を駆動し、保持機構を第二支持部が支持する位置迄送ることを回避できる。
 第5開示の縫製システムは、前記第二高さに位置する前記経路上に設けられ、前記保持機構の前記第三方向の移動を規制可能な戻し規制部材と、前記戻し規制部材を前記経路から退避した戻し退避位置と、前記第二支持部に対し前記第四方向側の前記経路上に配置する戻し規制位置とに切替える戻し切替部と、前記第二戻し判断部が、前記保持機構を支持していない前記第二支持部が前記第二高さに在ると判断したことに応じて、前記戻し切替部を駆動して、前記戻し規制部材を前記戻し規制位置から前記戻し退避位置に切替え、前記第二昇降判断部が、前記保持機構を支持している前記第二支持部が前記第二高さに在ると判断したことに応じて、前記戻し切替部を駆動して、前記戻し規制部材を前記戻し退避位置から前記戻し規制位置に切替える戻し切替制御部とを更に備え、前記第二戻し制御部は、前記第二戻し判断部が、前記保持機構を支持していない前記第二支持部が前記第二高さに在ると判断し、且つ、前記戻し規制部材が前記戻し退避位置に在ることに応じて、前記戻し機構を駆動して、前記保持機構を前記第二支持部が支持する位置迄送る。該縫製システムは、戻し規制部材の位置を切替えることで、第二支持部が第二高さにない状態で戻し機構を駆動し、保持機構を第二支持部が支持する位置迄送ることをより確実に回避できる。
 第6開示の縫製システムの前記送り機構は前記保持機構を着脱可能に装着する装着部を有し、前記第一高さ且つ前記装着部が前記保持機構を装着可能な装着位置に前記保持機構が在るか否かを判断する装着判断部と、前記装着判断部が前記保持機構が前記装着位置に在ると判断したことに応じて、前記装着部を前記装着位置で、前記保持機構を解放する解放状態から、前記保持機構を装着する装着状態に切替える装着制御部と、縫製領域内に縫製する縫製データを取得する取得部と、前記装着制御部が前記保持機構を前記装着状態に切替えた後、前記取得部が取得した前記縫製データに従い、前記移動機構、前記送り機構、前記釜機構、前記針棒機構を駆動し、前記縫製領域内に縫製する縫製制御部と、前記保持機構を支持していない前記第一支持部が前記第一高さに在るか否かを判断する解放判断部と、前記解放判断部が前記保持機構を支持していない前記第一支持部が前記第一高さに在ると判断したことに応じて、前記装着部を前記針棒機構の前記第四方向側の解放位置で、前記装着状態から前記解放状態に切替える解放制御部とを更に備える。該縫製システムは、装着部が解放状態にある期間に、装着判断部が保持機構が装着位置に配置されたと判断した時、装着部を解放状態から装着状態に自動で切替えることができる。縫製システムは装着部を解放状態から装着状態に切替える時期を作業者が指示する手間を省ける。縫製システムは装着判断部が第一支持部が第一高さに在ると判断したことに応じて、装着部を装着状態から解放状態に自動で切替えることができる。縫製システムは装着部を装着状態から解放状態に切替える時期を作業者が指示する手間を省ける。縫製システムは第一支持部が第一高さにない状態で、装着部を装着状態から解放状態に切替えることを回避できる。
 第7開示の縫製システムは、前記第一支持部の前記第三方向側の端部で当該第一支持部が支持している前記保持機構の前記第三方向の移動を規制可能な第一規制部材と、前記第一規制部材を前記保持機構の前記第三方向の移動を規制する第一規制位置と、前記保持機構の前記第三方向の移動を規制しない第一退避位置とに切替える第一切替部と、前記保持機構を支持している前記第一支持部が前記第一高さから前記第二高さに昇降する前に、前記第一規制部材を前記第一退避位置から前記第一規制位置に切替え、前記保持機構を支持している前記第一支持部が前記第一高さから前記第二高さに昇降した後に、前記第一規制部材を前記第一規制位置から前記第一退避位置に切替える第一切替制御部とを更に備え、前記解放制御部は、前記解放判断部が、前記保持機構を支持していない前記第一支持部が前記第一高さに在ると判断し、且つ、前記第一規制部材が前記第一退避位置に在ることに応じて、前記装着部を前記解放位置で、前記装着状態から前記解放状態に切替える。該縫製システムは、第一支持部が第一高さから第二高さに昇降中に保持機構が第三方向に移動することを第一規制部材により回避できる。
 第8開示の縫製システムは、前記縫製装置の前記装着部が前記保持機構を保持できる受入可能状態か否かを判断する受入判断部と、前記第二支持部が支持する前記保持機構を前記装着位置迄搬送する装着搬送機構と、前記第二支持部の前記第四方向側の端部で当該第二支持部が支持している前記保持機構の前記第四方向の移動を規制可能な第二規制部材と、前記第二規制部材を前記保持機構の前記第四方向の移動を規制する第二規制位置と、前記保持機構の前記第四方向の移動を規制しない第二退避位置とに切替える第二切替部と、前記保持機構を支持している前記第二支持部が前記第二高さから前記第一高さに昇降する前に、前記第二規制部材を前記第二退避位置から前記第二規制位置に切替え、前記保持機構を支持している前記第二支持部が前記第二高さから前記第一高さに昇降した後に、前記第一規制部材を前記第一規制位置から前記第一退避位置に切替える第二切替制御部と、前記受入判断部が前記受入可能状態であると判断し、且つ、前記第二規制部材が前記第二退避位置に在ることに応じて、前記装着搬送機構を駆動して、前記保持機構を前記装着位置迄搬送する搬送制御部とを更に備える。該縫製システムは、第二支持部が第二高さから第一高さに昇降中に保持機構が第四方向に移動することを第二規制部材により回避できる。該縫製システムは、縫製装置の装着部が保持機構を保持できる受入可能状態である時に、保持機構を装着位置に移動できる。
 第9開示の縫製システムは、前記保持機構が有し前記第三方向に並ぶ複数の突起部の内の前記装着部が保持する突起部を変更する掴替制御部であって、前記装着制御部が前記装着部を前記解放状態から前記装着状態に切替えて、前記複数の突起部の何れかを保持した後、前記装着部を前記装着位置から前記第四方向に移動し、前記装着部を前記装着位置から前記第四方向に移動した後、前記装着部を前記装着状態から前記解放状態に切替えて、前記突起部の保持を解放し、前記突起部の保持を解放後、前記装着部を前記第三方向に移動し、前記装着部を前記第三方向に移動後、前記装着部を前記解放状態から前記装着状態に替えて、保持を解放した前記突起部とは異なる他の前記突起部を保持する掴替制御部を更に備える。縫製システムは、掴替制御部を有しないシステムよりも、針棒機構と釜機構に対する保持機構の第三方向の可動範囲に比して、縫製装置の第三方向の大きさを小さくできる。
縫製システム300の斜視図。 針棒機構6、釜機構7の斜視図。 (A)は保持状態の装着部96の平面図、図3(B)は解放状態の装着部96の平面図。 (A)は第一昇降機構241の第一支持部247が第二高さH2に在り、第二昇降機構251の第二支持部257が第一高さH1に在る時の縫製システム300の右側面図、(B)は第一昇降機構241の第一支持部247が第一高さH1に在り、第二昇降機構251の第二支持部257が第一高さH1に在る時の縫製システム300の右側面図、(C)は第一昇降機構241の第一支持部247が第一高さH1に在り、第二昇降機構251の第二支持部257が第二高さH2に在る時の縫製システム300の右側面図。 縫製システム300の電気的構成を示すブロック図。 縫製処理の流れ図。 前側装置処理の流れ図。 掴替処理の流れ図。 戻し機構処理の流れ図。 後側装置処理の流れ図。 具体例の処理実行時の縫製システム300の検出器211~218、221~214、231~236の出力値の遷移の説明図。 具体例の処理実行時の縫製システム300が出力する信号、搬送ローラ242、243、252~255、261~264の駆動状況、昇降機構241、251の上下位置の説明図。 時機A1の縫製システム300及び保持機構8A、8Bの斜視図。 時機B1の縫製システム300及び保持機構8A、8Bの斜視図。 時機C1の縫製システム300及び保持機構8A、8Bの斜視図。 時機D1の縫製システム300及び保持機構8A、8Bの斜視図。 時機E1の縫製システム300及び保持機構8A、8Bの斜視図。 時機F1の縫製システム300及び保持機構8A、8Bの斜視図。
 本開示の一実施形態の縫製システム300の物理的構成を説明する。以下説明では、図中に矢印で示す左右、前後、上下、X軸、Y軸を使用する。図1~図4の如く、縫製システム300は、門型の縫製装置1、後側装置240、前側装置250、戻し機構260、Programmable Logic Controller(PLC)200(図5参照)を備える。縫製装置1は、ベッド部2、脚柱部3、4、梁部5、針棒機構6、上下機構66、釜機構7、保持機構8、移動機構9(図5参照)、送り機構10(図5参照)、検出器37、操作部14を備える。
 ベッド部2は基部21、載置部22、開口部24、25、蛇腹26、27、枠体28、下レール29(図2参照)、一対のレール(図示略)を備える。基部21は略直方体状である。載置部22は基部21の上面をなし、水平面と平行に延びる板である。載置部22は左右方向に延びる開口部23を備える。載置部22の前端部は、前側装置250と連結する。載置部22の後端部は後側装置240と連結する。開口部24は載置部22の左端部近傍で前後方向に延びる。開口部25は載置部22の右端部近傍で前後方向に延びる。開口部24、25は夫々、載置部22の前端部と後端部との間に亘って平面視矩形状に延び、上方に開口する部分である。蛇腹26、27は夫々開口部24、25を覆う。枠体28は格子状の構造体であり、基部21を下方から支持する。下レール29は載置部22下方で左右方向に延びる。下レール29は、釜機構7を左右動可能に支持する。ベッド部2は載置部22下方に後述の下ベルト94、下スプライン軸34、釜機構7を配置する。一対のレールは蛇腹26、27の下方に設ける。一対のレールは送り機構10の連結部78、79を前後方向に移動可能に支持する。
 脚柱部3、4は夫々略四角柱状である。脚柱部3はベッド部2の左端部の前後方向中央よりも前方から上方に延びる。脚柱部4はベッド部2の右端部の前後方向中央よりも前方から上方に延びる。脚柱部3、4は載置部22を間にして左右方向に離れる。同期機構31は針棒機構6と釜機構7とを同期駆動する機構であり、ミシンモータ32(図5参照)、上スプライン軸33、下スプライン軸34、伝達機構を備える。ミシンモータ32は脚柱部3が支持する。上スプライン軸33、下スプライン軸34は、脚柱部3、4の間にて、左右方向に延びる。同期機構31の伝達機構は脚柱部3に収容し、ミシンモータ32の動力を上スプライン軸33と下スプライン軸34とに伝達する。移動機構9は被縫製物に対して釜機構7と針棒機構6とを水平方向と平行な左右方向に移動でき、後述の上ベルト93、下ベルト94、Xモータ95、伝達機構を備える。本例の縫製装置1は保持機構8が被縫製物を保持する。Xモータ95はパルスモータであり、脚柱部4が支持する。移動機構9の伝達機構は脚柱部4に収容し、Xモータ95の動力を上ベルト93と下ベルト94とに伝達する。上ベルト93は針棒機構6の背面に固定する。下ベルト94は釜機構7の背面に固定する。釜機構7と針棒機構6とはXモータ95の回転に応じて左右動する。
 梁部5は脚柱部3、4の間に架設する。梁部5は針棒機構6に対して後側にて、針棒機構6を水平方向に平行な左右方向に移動可能に支持する。梁部5は脚柱部3、4の間に亘って左右方向に延びる。梁部5は筐体51、蛇腹52、上レール53を備える。筐体51は脚柱部3、4の夫々の上端部と後端部の間に亘って延びる。蛇腹52は脚柱部3、4、筐体51の夫々の前端部と後述の針棒機構6の左右両端部に架設する。上レール53は左右方向に延びる棒状であり、脚柱部3、4の間に架設する。上レール53は針棒機構6を左右方向に移動可能に支持する。筐体51は上レール53、同期機構31の上スプライン軸33の上側、後側を覆う。蛇腹52は上レール53、上スプライン軸33の前側を覆う。蛇腹52は針棒機構6の左右動に応じ伸縮する。
 針棒機構6は梁部5に対して前側に設ける。針棒機構6は筐体60、上軸61、伝達機構62、針棒63、押え足64、押えモータ68(図5参照)を備え、針棒63を上下動できる。筐体60は箱状であり、上軸61を収容する。筐体60の背面は上ベルト93と連結し、筐体60は上レール53で支持する。針棒機構6は移動機構9の駆動で梁部5内の上レール53に沿って左右動できる。上軸61は左右方向に延びる。伝達機構62は上スプライン軸33の動力を上軸61に伝達する。針棒63は上下方向に延び、下端部に縫針65を装着できる。針棒63は上軸61と連結し、ミシンモータ32の駆動で上下動する。押え足64は針棒63の上下動に応じて縫針65が通過する貫通穴を有し、被縫製物を上側から間欠的に押える。押えモータ68は筐体60に固定したパルスモータであり、針棒63の上下動と同期して押え足64を上下動する。
 上下機構66は針棒機構6を下方位置と上方位置とに移動できる。上下機構66はエアシリンダ67(図5参照)を備え、エアシリンダ67を駆動源として針棒機構6を上下動する。針棒機構6が下方位置に在る時、縫針65は針棒63の上下動時に針穴75を通過でき、被縫製物に縫製できる。針棒機構6が上方位置に在る時、針棒63は上下動せず、縫針65の下端と押え足64の下端とは後述の保持機構8の上方に在る。縫製装置1は保持機構8の厚みに応じて、針棒機構6を保持機構8の外側から内側、又は保持機構8の内側から外側に配置する前後で針棒機構6の上下位置を変更する。
 釜機構7は針棒機構6の下方且つベッド部2の内部に配置する。釜機構7は筐体70、下軸71、伝達機構72、釜73を備える。筐体70は箱状であり、左上端部に針板74を備える。針板74は縫針65を挿通可能な針穴75を有する。針穴75は針棒63の下方に在る。筐体70の背面は下ベルト94と連結する。筐体70は下スプライン軸34を挿通する。筐体70は下レール29で支持する。釜機構7は移動機構9の駆動で針棒機構6と同期して下レール29に沿って左右動できる。伝達機構72は下スプライン軸34の動力を下軸71に伝達する。釜73は下軸71に連結し、ミシンモータ32の駆動で針棒63の上下動と同期して回動する。
 保持機構8は被縫製物を保持できる。保持機構8は外枠80、上板81、下板、四組の突起部84、孔87を備え、被縫製物を上板81と下板の間に挟んで保持する。保持機構8は左右方向の中心を基準に左右対称である。外枠80は左右方向に長い矩形枠状である。外枠80内側は左右方向に長い矩形板状の下板の外周と連結する。上板81と下板は外枠80の内側で上下に重なる。上板81は左右方向に長い矩形板状である。上板81は上下に貫通する孔87を有し、下板は上下に貫通する孔を有する。孔87と下板の孔は同じ平面位置にあり、上下に重なる。縫製時、下板は載置部22の上方に位置する。孔87と下板の孔は保持機構8の外枠80内の矩形状の縫製領域内に設け、縫製装置1は縫製データに従い孔87と下板の孔の内側に縫目を形成する。
 四組の突起部84は互いに同じ形状であり、上方に突出する円柱状である。各組の突起部84は外枠80の左辺部に配置した突起部84と外枠80の右辺部に配置した突起部84からなる左右一対の突起部84である。四組の突起部84は保持機構8の長手方向(前後方向)に略等間隔で並ぶ。四組の突起部84を総称する時又は何れかを特定しない時、単に突起部84とも言う。
 送り機構10は被縫製物を保持した保持機構8を針棒機構6と釜機構7とに対して相対的に前後動できる。送り機構10は、連結部78、79、一対の装着部96を備える。連結部78左下端部はベッド部2の開口部24のレールに配置する。連結部79右下端部はベッド部2の開口部25のレールに配置する。一対の装着部96は連結部78、79の前端部に設ける。一対の装着部96を総称する時又は何れかを特定しない時、単に装着部96とも言う。装着部96は、左右一対の挟持部材98、エアシリンダ91を備える。左右一対の挟持部材98は互いに左右対称の構成を有し、互いの対向面に凹部99を有する。凹部99は互いに離れる側程、前後方向の幅が狭くなるテーパー状である。エアシリンダ91下面は装着部96の左右一対の挟持部材98に連結し、装着部96の一対の挟持部材98はエアシリンダ91の動力で互いに近づく方向と互いに離れる方向に移動できる。図3(A)の如く、一対の挟持部材98が互いに近づく方向に移動することで、装着部96は保持機構8の突起部84を左右方向に挟持できる。一対の挟持部材98が突起部84を左右方向に挟持した時、突起部84の前左部と後左部は一方の挟持部材98の凹部99と当接し、突起部84の前右部と後右部は他方の挟持部材98の凹部99と当接する。図3(B)の如く、装着部96の一対の挟持部材98が互いに離れた方向に移動することで、装着部96は保持機構8の突起部84の挟持を解除できる。一対の挟持部材98が突起部84の挟持を解除した時、一対の挟持部材98の左右間隔は、突起部84の直径よりも大きい。装着部96が突起部84を挟持することで縫製装置1は保持機構8を装着し、装着部96が突起部84の挟持を解除することで作業者は保持機構8を縫製装置1から取り外せる。縫製装置1は装着部96に保持機構8を装着した時、保持機構8の外枠80内の縫製領域内に縫目を形成できる。以下では、図3(A)に示す装着部96の一対の挟持部材98が互いに近づく方向に移動した状態を保持状態といい、図3(B)に示す装着部96の一対の挟持部材98が互いに離れた方向に移動した状態を解放状態という。
 送り機構10は載置部22の下方に、Yモータ101(図5参照)、伝達機構、一対のベルトを備える。Yモータ101はパルスモータである。送り機構10の伝達機構はYモータ101を連結部78、79に固定した一対のベルトに伝達する。装着部96はYモータ101の回転に応じてベッド部2の一対のレールに沿って前後動する。装着部96の移動方向(Y方向)の内、梁部5に対し針棒機構6側を戻し方向(前方)、梁部5に対し針棒機構6側とは反対側を送り方向(後方)と称す。
 検出器37は保持機構8が装着位置に在るか否かを検出し、検出結果を制御部15(図5参照)に出力できる。検出器37は縫製装置1の装着部96の近傍に設けた磁気センサである。具体的には、連結部78、79の後ろ側に配置される。装着部96の装着位置は装着部96が梁部5に対し後方に在る所定位置であり、装着部96が装着位置に在る保持機構8を装着できる位置である。装着部96が装着位置に対応する位置に在る状態で、検出器37は保持機構8が装着位置に在る時ON信号を出力し、保持機構8が装着位置にない時OFF信号を出力する。操作部14は縫製装置1の前左部で支持する。操作部14はスイッチ群12、表示部13を備える。スイッチ群12は作業者の操作に応じて各種指示を入力する。表示部13は液晶ディスプレイであり、各種画像を表示できる。
 後側装置240は縫製装置1の後方に設ける。後側装置240は保持機構8を第一高さH1から第二高さH2に昇降できる。後側装置240は枠体281、第一昇降機構241、第一支持部247、検出器217、218、第一搬送ローラ242、243、第一規制部材249、ソレノイドバルブ244、検出器221、222、231、232(図5参照)を備える。枠体281は格子状の構造体であり、第一昇降機構241を下方から支持する。
 第一昇降機構241は、針棒機構6の後側に位置し、送り機構10が送った第一高さH1の保持機構8を、第一高さH1と互いに異なる第二高さH2に昇降する。第一昇降機構241は、PLC200の制御信号に応じて水平面と平行な面を有する机237を昇降できる公知の昇降装置である。第一昇降機構241の駆動方式は電動油圧式、手動油圧式、電動ボールねじ式等任意の方式でよい。本実施形態の第一高さH1は保持機構8の下面が縫製装置1の載置部22の上面の高さとなる高さである。本実施形態の第一高さH1は第二高さH2よりも高い。第二高さH2は第一支持部247が支持する保持機構8の上端が縫製装置1の基部21の下端よりも下方に在る高さである。第一昇降機構241は第一支持部247を下側から支持する。
 第一支持部247は、保持機構8を下側から支持できる。第一支持部247の平面の大きさは、保持機構8の平面の大きさよりも大きい。第一支持部247は、複数の棒部材248、複数のローラ239、複数の板部226を備える。複数の棒部材248は全体として枠状に配置してある。複数の棒部材248は机237の上面に固定する。第一支持部247は保持機構8の左右両端部を保持機構8の延設面が略水平となる姿勢を維持したまま支持できる。複数のローラ239は、第一支持部247の左端部と右端部との各々において前後方向に並ぶ。各ローラ239の回転軸は左右方向を向く。各ローラ239は回転軸周りに回転することで、第一支持部247が保持機構8を支持する位置(第一位置)に、保持機構8が移動するのを補助する。第一支持部247が保持機構8を支持している時、水平面と平行な面における第一支持部247の延設範囲の輪郭は、保持機構8の延設範囲の輪郭を囲う。第一支持部247が保持機構8を支持している時、複数の棒部材248は保持機構8の後方の移動を規制する。複数の板部226は、第一支持部247の左端と、右端との各々に設け、前後方向に並ぶ板状である。各板部226の上端は、各ローラ239の上端と、各棒部材248の上端とよりも上方に在る。第一支持部247が保持機構8を支持している時、複数の板部226は保持機構8の左右方向の移動を規制する。
 検出器217、218は第一支持部247が保持機構8を支持しているか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。検出器217、218は公知の近接センサ若しくは光電センサである。検出器217は第一支持部247の右前部に設け、第一位置に在る保持機構8の前端部を検出できる。検出器218は第一支持部247の右後部に設け、第一位置に在る保持機構8の後端部を検出できる。第一支持部247が保持機構8を支持している時、即ち、保持機構8が第一位置に在る時、検出器217、218はON信号を出力する。第一支持部247が保持機構8を支持していない時、即ち、保持機構8が第一位置にない時、検出器217、218の内、少なくとも検出器218はOFF信号を出力する。
 第一搬送ローラ242、243は複数の棒部材248の内、第一支持部247の前後方向の中心よりも前側の棒部材248に固定する。第一搬送ローラ242、243は第一支持部247の左端と右端の間に左右方向に並ぶ。第一搬送ローラ242、243はPLC200からの制御信号に応じ正転又は逆転できる。本明細書では、正転は保持機構8を送り方向に送る時の回転方向(右側面視時計回り)で回転することを言い、逆転は保持機構8を戻し方向に送る時の回転方向(右側面視反時計回り)で回転することを言う。第一搬送ローラ242、243の駆動源は一例としてパルスモータである。第一搬送ローラ242、243はPLC200からの制御信号に応じ、解放位置に配置した保持機構8を第一位置迄、送り方向に送る。解放位置は保持機構8の後端が第一搬送ローラ242、243よりも後方に在る位置である。第一搬送ローラ242、243はPLC200からの制御信号に応じ、第一位置に在る保持機構8を戻し方向に送る。
 第一規制部材249は、第一支持部247の前端部で第一支持部247が支持している保持機構8の前方への移動を規制可能な板状の部材である。第一規制部材249は、第一支持部247の左右方向略中央部において、複数の棒部材248の内、最も前側の棒部材248に固定する。ソレノイドバルブ267は、PLC200からの制御信号に応じて第一規制部材249を保持機構8の前方向への移動を規制する第一規制位置と、保持機構8の移動を規制しない第一退避位置とに切替える。第一規制位置に在る第一規制部材249の上端は、第一退避位置に在る第一規制部材249の上端よりも上方に在る。即ち、ソレノイドバルブ267は、PLC200からの制御信号に応じて第一規制部材249を第一規制位置と第一退避位置とに昇降する。
 検出器221は、第一支持部247が第一高さH1に在るか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。検出器222は、第一支持部247が第二高さH2に在るか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。検出器221、222は公知の近接センサ若しくは光電センサである。検出器221は枠体281の内、第一高さH1に対応する部分に装着する。検出器222は枠体281の内、第二高さH2に対応する部分に装着する。第一支持部247が第一高さH1に在る時、検出器221はON信号を出力し、第一支持部247が第一高さH1にない時、検出器221はOFF信号を出力する。第一支持部247が第二高さH2に在る時、検出器222はON信号を出力し、第一支持部247が第二高さH2にない時、検出器222はOFF信号を出力する。
 検出器231、232は第一規制部材249を昇降するソレノイドバルブ267に取り付けられたシリンダセンサであり、磁気を利用して第一規制部材249の位置を検出する。検出器231は、第一規制部材249が第一規制位置に在るか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。検出器232は、第一規制部材249が第一退避位置に在るか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。第一規制部材249が第一規制位置に在る時、検出器231はON信号を出力し、第一規制部材249が第一規制位置にない時、検出器231はOFF信号を出力する。第一規制部材249が第一退避位置に在る時、検出器232はON信号を出力し、第一規制部材249が第一退避位置にない時、検出器232はOFF信号を出力する。
 前側装置250は、縫製装置1の梁部5の前方に設ける。前側装置250は保持機構8を第二高さH2から第一高さH1に昇降できる。前側装置250は枠体282、第二昇降機構251、第二支持部257、検出器211~213、装着搬送機構294、第二規制部材259、ソレノイドバルブ256、検出器223、224、233、234(図5参照)を備える。枠体282は格子状の構造体であり、第二昇降機構251を下方から支持する。枠体282は、第二昇降機構251の上方に作業者からの指示を受け付ける起動スイッチ285を備える。第二昇降機構251は、針棒機構6の前側に位置し、戻し機構260が送った第二高さH2の保持機構8を第一高さH1に昇降する。第一昇降機構241と同様に、第二昇降機構251は、PLC200の制御信号に応じて水平面と平行な面を有する机238を昇降できる、公知の昇降装置である。第二昇降機構251は第二支持部257を下側から支持する。前後方向において、第二昇降機構251と梁部5との間の距離は第一昇降機構241と梁部5との間の距離よりも長い。
 第二支持部257は、第一支持部247と同様の構成を有し、保持機構8を支持できる。第二支持部257の平面の大きさは、保持機構8の平面の大きさよりも大きい。第二支持部257は、第一支持部247と同様の構成を有し、複数の棒部材258、複数のローラ239、複数の板部227を備える。複数の棒部材258は全体として枠状に配置してある。複数の棒部材258は机238の上面に固定する。第二支持部257が保持機構8を支持している時、複数の棒部材258は保持機構8の前方の移動を規制する。第二支持部257は保持機構8の左右両端部を保持機構8の延設面が略水平となる姿勢を維持したまま支持できる。複数の板部227は、第二支持部257の左端と、右端との各々に設け、前後方向に並ぶ板状である。各板部227の上端は、各ローラ239の上端と、各棒部材258の上端とよりも上方に在る。保持機構8が第二支持部257が支持する位置(第二位置)にある時、水平面と平行な面における第二支持部257の延設範囲の輪郭は、保持機構8の延設範囲の輪郭を囲い、複数の板部227は保持機構8の左右方向の移動を規制する。
 検出器211、212は第二支持部257が保持機構8を支持しているか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。検出器213は後述の装着支持部293が保持機構8を支持しているか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。検出器211~213は公知の近接センサ若しくは光電センサである。検出器211は第二支持部257の右前部に設け、第二位置に在る保持機構8の前端部を検出できる。検出器212は第二支持部257の右後部に設け、第二位置に在る保持機構8の前端部を検出できる。検出器213は装着支持部293の右後部に設ける。第二支持部257が保持機構8を支持している時、即ち、保持機構8が第二位置に在る時、検出器211、212はON信号を出力する。第二支持部257が保持機構8を支持していない時、即ち、保持機構8が第二位置にない時、検出器211、212の内、少なくとも検出器211はOFF信号を出力する。
 装着搬送機構294は、第二支持部257が支持する保持機構8を装着位置迄搬送する。装着搬送機構294は、装着支持部293、搬送ローラ252~254、棒部材292を備える。装着支持部293は、第二支持部257と同様の構成を有し、複数の棒部材292、複数のローラ239、複数の板部228を備える。装着支持部293は、前後方向において縫製装置1の載置部22と第二昇降機構251との間に配置する。装着支持部293は第一高さH1に在る第二支持部257と同じ高さ、且つ、同じ左右位置に枠体281が固定する。装着搬送機構294の後端は、縫製装置1の前端よりも後方に位置する。装着搬送機構294の後端は、左右方向において縫製装置1のベッド部2の開口部24、25の間に配置する。
 第二前搬送ローラ252、253は、第二昇降機構251の複数の棒部材258の内、第二支持部257の前後方向の中心よりも後側の棒部材258に固定する。第二前搬送ローラ252、253は第二支持部257の左端と右端の間に左右方向に並ぶ。第二前搬送ローラ252、253はPLC200からの制御信号に応じ、保持機構8を第二位置から装着位置に向けて送る。装着位置は、一例として保持機構8の後端が梁部5の下方に在る位置である。第二前搬送ローラ252、253はPLC200からの制御信号に応じ、第二位置に在る保持機構8を送り方向に送る。
 第二後搬送ローラ254、255は、棒部材292に固定する。棒部材292は左右方向に延び、装着支持部293の前後方向の中心よりも前方において、装着支持部293の下端に固定する。第二後搬送ローラ254、255は装着支持部293の間に左右方向に並ぶ。第二後搬送ローラ254、255はPLC200からの制御信号に応じ、保持機構8を装着位置に向けて送り方向に送る。搬送ローラ252~255の駆動源は一例としてパルスモータである。
 第二規制部材259は、第二支持部257の後端部で第二支持部257が支持している保持機構8の後方への移動を規制可能な板状の部材である。第二規制部材259は、第二支持部257の左右方向略中央部において、複数の棒部材258の内、最も後側の棒部材258に固定する。ソレノイドバルブ256は、PLC200からの制御信号に応じて第二規制部材259を保持機構8の後方への移動を規制する第二規制位置と、保持機構8の移動を規制しない第二退避位置とに切替える。第二規制位置に在る第二規制部材259の上端は、第二退避位置に在る第二規制部材259の上端よりも上方に在る。即ち、ソレノイドバルブ256は、PLC200からの制御信号に応じて第二規制部材259を第二規制位置と第二退避位置とに昇降する。
 検出器223は、第二支持部257が第一高さH1に在るか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。検出器224は、第二支持部257が第二高さH2に在るか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。検出器223、224は公知の近接センサ若しくは光電センサである。検出器223は枠体282の内、第一高さH1に対応する部分に装着する。検出器224は枠体282の内、第二高さH2に対応する部分に装着する。第二支持部257が第一高さH1に在る時、検出器223はON信号を出力し、第二支持部257が第一高さH1にない時、検出器223はOFF信号を出力する。第二支持部257が第二高さH2に在る時、検出器224はON信号を出力し、第二支持部257が第二高さH2にない時、検出器224はOFF信号を出力する。
 検出器233、234は 第二規制部材259を昇降するソレノイドバルブ256に取り付けられたシリンダセンサであり、磁気を利用して第二規制部材259の位置を検出する。検出器233は、第二規制部材259が第二規制位置に在るか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。検出器234は、第二規制部材259が第二退避位置に在るか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。第二規制部材259が第二規制位置に在る時、検出器233はON信号を出力し、第二規制部材259が第二規制位置にない時、検出器233はOFF信号を出力する。第二規制部材259が第二退避位置に在る時、検出器234はON信号を出力し、第二規制部材259が第二退避位置にない時、検出器234はOFF信号を出力する。
 戻し機構260は、第一昇降機構241が第二高さH2に昇降した保持機構8を、少なくとも一部が縫製装置1と上下に重なり、且つ、第二高さH2に位置する経路上を、針棒機構6の後方側から針棒機構6の前側に送る。戻し機構260は、枠体283、戻し支持部265、搬送ローラ261~264、検出器214~216、戻し規制部材268、ソレノイドバルブ267、検出器235、236(図5参照)を備える。枠体283は縫製装置1の基部21の下方且つ枠体28の左右両端部の間において、枠体281、枠体282に渡した格子状の構造体である。戻し支持部265は、第一支持部247と同様の構成を有し、複数のローラ239、複数の板部229を備える。戻し支持部265は、前後方向において第一昇降機構241と第二昇降機構251との間にある。戻し支持部265は、前後方向の延設範囲が縫製装置1と重なる。左右方向において戻し支持部265は縫製装置1の枠体28の左端と右端との間に配置する。枠体282、283は、戻し支持部265を第二高さH2に在る第一支持部247、二支持部257と同じ高さ、且つ、同じ左右位置に固定する。
 戻し前搬送ローラ261、262は、枠体282の後下端部に固定する。戻し前搬送ローラ261、262は戻し支持部265の左右端部の間に左右方向に並ぶ。戻し前搬送ローラ261、262はPLC200からの制御信号に応じ、保持機構8を第二位置に向けて送る。戻し後搬送ローラ263、264は、棒部材(図示略)に固定する。棒部材は左右方向に延び、戻し支持部265の前後方向の中心よりも後方において、戻し支持部265の下端に固定する。戻し後搬送ローラ263、264は戻し支持部265の左右端部の間に左右方向に並ぶ。戻し後搬送ローラ263、264はPLC200からの制御信号に応じ、保持機構8を戻し方向に送る。搬送ローラ261~264の駆動源は一例としてパルスモータである。
 検出器214~216は戻し支持部265が支持する保持機構8の戻し方向の位置に応じた検出信号をPLC200に出力できる。検出器214~216は公知の近接センサ若しくは光電センサである。検出器216は戻し支持部265の後部に設け、検出器215は戻し支持部265の内、戻し後搬送ローラ263、264の後方に設け、検出器214は戻し支持部265の内、戻し前搬送ローラ261、262の後方に設ける。戻し支持部265が保持機構8を支持していない時、検出器214~216は何れもOFF信号を出力する。
 戻し規制部材268は、第二高さH2に位置する経路上に設けられ、保持機構8の前後方向の移動を規制可能な板状である。戻し規制部材268は、第二高さH2に位置する経路の内、経路の左右方向略中央部において、枠体282に固定する。ソレノイドバルブ267は、PLC200からの制御信号に応じて戻し規制部材268を経路から退避した戻し退避位置と、第二支持部257に対し後側の経路上に配置する戻し規制位置とに切替える。戻し規制位置に在る戻し規制部材268の上端は、戻し退避位置に在る戻し規制部材268の上端よりも上方に在る。
 検出器235は、戻し規制部材268が戻し規制位置に在るか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。検出器236は、戻し規制部材268が戻し退避位置に在るか否かに応じた検出信号をPLC200に出力できる。戻し規制部材268が戻し規制位置に在る時、検出器235はON信号を出力し、戻し規制部材268が戻し規制位置にない時、検出器235はOFF信号を出力する。戻し規制部材268が戻し退避位置に在る時、検出器236はON信号を出力し、戻し規制部材268が戻し退避位置にない時、検出器236はOFF信号を出力する。
 図5を参照し、縫製システム300の電気的構成を説明する。縫製装置1の制御部15はCPU16、ROM17、RAM18、記憶機器19、通信インターフェース(IF)11、入力IF35、出力IF36、駆動回路45~50、58等を有する。CPU16は縫製装置1の動作を統括制御する。ROM17は各種処理を実行する為のプログラム等を予め記憶する。RAM18は各種処理実行中に生じる各種情報を一時的に記憶する。記憶機器19は不揮発性で、各種設定値を記憶する。通信IF11は公衆回線網と接続するための通信モジュールである。縫製装置1は通信IF11を開始PLC200と接続できる。
 各駆動回路45~50、58は出力IF36に接続する。駆動回路45は同期機構31のミシンモータ32と接続し、CPU16の制御指令でミシンモータ32を駆動する。駆動回路46は移動機構9のXモータ95と接続し、CPU16の制御指令でXモータ95を駆動する。駆動回路47は送り機構10のYモータ101と接続し、CPU16の制御指令でYモータ101を駆動する。駆動回路48は上下機構66のエアシリンダ67と接続し、CPU16の制御指令でエアシリンダ67を駆動する。駆動回路49は表示部13と接続し、CPU16の制御指令で表示部13に各種情報を表示する。駆動回路50は押えモータ68と接続し、CPU16の制御指令で押えモータ68を駆動する。駆動回路58はエアシリンダ91と接続し、CPU16の制御指令でエアシリンダ91を駆動する。
 電源SW20、エンコーダ55~57、スイッチ群12、検出器37等は入力IF35に接続する。電源SW20は縫製装置1の電源の投入を行う。エンコーダ55はミシンモータ32の出力軸の回転位置、回転速度を検出し、検出結果を入力IF35に入力する。エンコーダ55の検出結果は針棒63と縫針65の上下位置を示す。エンコーダ56はXモータ95の出力軸の回転方向、回転位置、回転速度を検出し、検出結果を入力IF35に入力する。エンコーダ56の検出結果は、針棒機構6と釜機構7との左右位置を示す。エンコーダ57はYモータ101の出力軸の回転方向、回転位置、回転速度を検出し、検出結果を入力IF35に入力する。エンコーダ57の検出結果は、装着部96の前後位置を示す。スイッチ群12は各種指示を検出し、検出結果を入力IF35に入力する。検出器37は、検出結果を入力IF35に入力する。
 PLC200はCPU201、ROM202、RAM203、記憶機器204、通信IF207、入力IF205、出力IF206を備える。CPU201はPLC200の動作を統括制御する。ROM202は各種処理を実行する為のプログラム等を予め記憶する。RAM203は各種処理実行中に生じる各種情報を一時的に記憶する。記憶機器204は不揮発性で、各種設定値を記憶する。通信IF207は公衆回線網と接続するための通信モジュールである。
 検出器211~218、221~224、231~236は入力IF205に接続する。各検出器211~218、221~224、231~236は検出結果を入力IF205に入力する。起動スイッチ285は入力IF205に接続し、入力IF205に検出信号を入力する。出力IF206は、後側装置240の第一昇降機構241、第一搬送ローラ242、243、ソレノイドバルブ244に接続し、各装置に制御信号を出力する。出力IF206は、前側装置250の第二昇降機構251、搬送ローラ252~255、ソレノイドバルブ256に接続し、各装置に制御信号を出力する。出力IF206は、戻し機構260の搬送ローラ261~264、ソレノイドバルブ267に接続し、各装置に制御信号を出力する。
 図6~図18を参照し、二つの保持機構8を用い、保持機構8が保持する被縫製物に順に縫製する具体例を用い、縫製システム300で実行するメイン処理を説明する。メイン処理は作業者が処理の開始を指定した時に起動する。メイン処理はPLC200のCPU201と縫製装置1のCPU16とが協働して実行する。PLC200のCPU201はROM202からメイン処理用のプログラムをRAM203に読み出してメイン処理を実行する。PLC200のCPU201は、図7の前側装置処理、図9の戻し機構処理、図10の後側装置処理を並行して実行する。前側装置処理は、前側装置250に関する処理である。戻し機構処理は戻し機構260に関する処理である。後側装置処理は後側装置に関する処理である。縫製装置1のCPU16はROM17からメイン処理用のプログラムをRAM18に読み出してメイン処理を実行する。縫製装置1のCPU16はPLC200が実行する処理と並行して、図6の縫製処理を実行する。縫製処理は縫製データに従い保持機構8の孔87の内側に縫目を形成する処理である。縫製データは保持機構8の孔87の形状に合わせて生成し、記憶機器19に予め記憶する。
 二つの保持機構8の一方を保持機構8Aと称し、他方を保持機構8Bと称す。図13の如く、メイン処理開始時(時機A1)には各構成は以下の配置にある。第一昇降機構241の第一支持部247は第一高さH1に在り、且つ、保持機構8A、8Bの何れも支持していない。第二昇降機構251の第二支持部257は第一高さH1に在り、且つ、未縫製の被縫製物を保持した保持機構8Aを支持している。戻し機構260の戻し支持部265は、既縫製の被縫製物を保持した保持機構8Bを支持している。
 メイン処理実行時の縫製システム300が検出する信号、各要素の駆動状況の遷移を図11、図12に示す。図11の列は検出器を符号(数字)で示し、行は検出信号を出力した時の時機名を示し、各セルは符号が示す検出器の時機名で示す時機の出力値を示す。各セルの出力値はON信号をONで示し、OFF信号をOFFで示す。図12の列は表示対象で示し、行は検出信号を出力した時の時機名を示し、各セルは表示対象の時機名で示す時機の値を示す。図12の表示対象は、信号、搬送ローラ、昇降機構を含む。信号は受入可能、装着完了、解放完了、エラー、支持可能の五つの信号を表し、信号に対応する各セルの値はON信号をONで示し、OFF信号をOFFで示す。搬送ローラは、第二前(第二前搬送ローラ252、253)、第二後(第二後搬送ローラ254、255)、第一(第一搬送ローラ242、243)、戻し後(戻し後搬送ローラ263、264)、戻し前(戻し前搬送ローラ261、262)の各搬送ローラを表し、搬送ローラに対応する各セルの値は各搬送ローラの運転状態を停止、正転、逆転の何れかで示す。昇降機構は第一(第一昇降機構241)、第二(第二昇降機構251)の各昇降機構を表し、昇降機構に対応する各セルの値は、各昇降機構の状態を上(第一高さH1に在る)、下(第二高さH2に在る)、下降(第一高さH1から第二高さH2に下降中)、上昇(第二高さH2から第一高さH1に上昇中)の何れかで示す。
 図10の如く、CPU201は、第一昇降機構241が保持機構8の排出を完了したか否かを判断する(S59)。CPU201は、検出器221、222の検出結果により、第一支持部247が第一高さH1に在り、検出器217、218の検出結果により、第一支持部247が保持機構8を支持しておらず、検出器231、232の検出結果により、第一規制部材249が第一退避位置に在ると判断する時、第一昇降機構241が保持機構8の排出を完了したと判断する。CPU201はS59の条件を満たすと判断する迄、S59で待機する(S59:NO)。CPU201は、図11、図12の時機A1の値の如く、S59の条件を満たすと判断する時(S59:YES)、縫製装置1に支持可能信号ONを出力する(S60)。縫製装置1は支持可能信号ONを受信する。
 図6の如く、縫製装置1のCPU16は、記憶機器19が記憶する縫製データを取得する(S31)。CPU16は駆動回路47を制御して、装着部96を装着位置に移動する(S32)。CPU16は、PLC200に受入可能信号ONを出力する(S33)。PLC200は受入可能信号ONを受信し、縫製装置1から受信した信号に応じて設定する縫製装置1の状態を変更する。縫製装置1の状態は、受入可能、装着可能、解放完了、エラーの四種類である。縫製装置1の状態の初期値は全てOFFである、PLC200のCPU201は、受入可能信号ONを受信した時、受入可能をONに設定し、他の状態にOFFを設定する。CPU16は検出器37の検出結果により、保持機構8を検出したか否かを判断する(S34)。CPU16は保持機構8を検出する迄、S34で待機する(S34:NO)。
 図7の如く、CPU201は、起動スイッチ285の入力信号を検出したか否かを判断する(S1)。作業者は第二昇降機構251の第二支持部257が支持する保持機構8Aに未縫製の被縫製物を配置し終えた後、第二昇降機構251の上方に設けた起動スイッチ285を押す。CPU201は起動スイッチ285の入力信号を検出する迄、S1で待機する(S1:NO)。CPU201は起動スイッチ285の入力信号を検出した時(S1:YES)、第二規制部材259を第二退避位置に移動するか否かを判断する(S2)。CPU201は、検出器211、212の検出信号により第二支持部257が保持機構8を支持しており、且つ、検出器223、224の検出信号により第二支持部257が第一高さH1に在る条件を満たす時、第二規制部材259を第二退避位置に移動すると判断する。CPU201は、S2の条件を満たすと判断する迄、S2で待機する(S2:NO)。CPU201は、図11、図12の時機A1の如く、S2の条件を満たす時(S2:YES)、ソレノイドバルブ256に制御信号を出力し、第二規制部材259を下降する(S3)。該処理により、第二規制部材259は第二規制位置から第二退避位置に移動する。
 CPU201は、搬送ローラ252~255を正転するか否かを判断する(S4)。CPU201は、検出器211、212の検出信号により第二支持部257が保持機構8を支持しており、検出器223、224の検出信号により第二支持部257が第一高さH1に在り、検出器233、234の検出信号により第二規制部材259が第二退避位置に在り、縫製装置1から受入可能信号ONを受信しており、且つ、縫製装置1からエラー信号を受信していない条件を満たす時に、搬送ローラ252~255を正転すると判断する(S4)。CPU201はS4の条件を満たすと判断する迄、S4で待機する(S4:NO)。CPU201は、図11、図12の時機A2の如く、S4の条件を満たす時(S4:YES)、搬送ローラ252~255に制御信号を出力し、搬送ローラ252~255を互いに同じ回転速度で正転を開始する(S5)。該処理により、保持機構8Aは第二位置から後方に移動し始める。
 CPU201は第二前搬送ローラ252、253の正転を停止するか否かを判断する(S6)。CPU201は、検出器213の検出結果がON信号である条件を満たす場合に、第二前搬送ローラ252、253の正転を停止すると判断する。CPU201はS6の条件を満たすと判断する迄、S6で待機する(S6:NO)。CPU201は、図11、図12の時機A3の如く、S6の条件を満たすと判断した時(S6:YES)、第二前搬送ローラ252、253に制御信号を出力し、第二前搬送ローラ252、253の正転を停止する(S7)。
 CPU201は第二支持部257を第一高さH1から第二高さH2に下降するか否かを判断する(S8)。CPU201は、検出器213の検出結果がON信号であり、第二前搬送ローラ252、253が停止しており、検出器211、212の検出結果により、第二支持部257が保持機構8Aを支持していない条件を満たす時、第二支持部257を下降すると判断する。CPU201はS8の条件を満たすと判断する迄、S8で待機する(S8:NO)。CPU201は、図11、図12の時機A4の値の如く、S8の条件を満たすと判断した時(S8:YES)、第二昇降機構251に制御信号を出力し、第二支持部257を第一高さH1から第二高さH2へ下降し始める(S9)。
 図6の如く、前側装置250が保持機構8Aを送り方向に移動したことで、S34で縫製装置1のCPU16は装着位置に在る保持機構8Aを検出時(S34:YES)、駆動回路58を制御して、装着部96を解放状態から装着状態に切替える(S35)。該処理により、保持機構8Aは装着部96の移動に応じて前後方向に移動可能となる。装着部96は、一例として、保持機構8Aの四組の突起部84の内、最も後方に位置する一組の突起部84を挟持する。CPU16は装着完了信号ONをPLC200に出力する(S36)。PLC200は縫製装置1からの装着完了信号ONを受信し、縫製装置1の状態を更新する。
 図7の如く、S9の後、CPU201は第二後搬送ローラ254、255の正転を停止するか否かを判断する(S10)。CPU201は、検出器213の検出結果がON信号であり、且つ、縫製装置1から装着完了信号ONを取得した条件を満たす時、第二後搬送ローラ254、255の正転を停止すると判断する。CPU201はS10の条件を満たすと判断する迄、S10で待機する(S10:NO)。CPU201は図11、図12の時機A5の値の如く、S10の条件を満たす時(S10:YES)、第二後搬送ローラ254、255に制御信号を出力して、第二後搬送ローラ254、255の正転を停止する(S11)。
 CPU201は第二支持部257が第二高さH2迄下降し終えたか否かを判断する(S12)。CPU201は検出器223、224の検出結果により、第二支持部257が第二高さH2に在る条件を満たすと判断する時、第二支持部257が第二高さH2迄下降し終えたと判断する。CPU201はS12の条件を満たすと判断する迄、S12で待機する(S12:NO)。CPU201は、図11、図12の時機A6の値の如く、S12の条件を満たすと判断する時(S12:YES)、第二昇降機構251に制御信号を出力して、第二支持部257の下降を停止する(S13)。以上の処理により、図13に示す処理開始時機A1の状態から、図14に示す時機B1の状態に移行する。図14の如く、時機B1では、第一昇降機構241の第一支持部247は第一高さH1に位置し、且つ、保持機構8を支持していない。縫製装置1は保持機構8Aを保持する。第二昇降機構251の第二支持部257は第二高さH2に位置し、且つ、保持機構8を支持していない。戻し機構260は保持機構8Bを支持する。
 図6の如く、S36の次に、CPU16は、S31で取得した縫製データに従い、移動機構9、送り機構10、釜機構7、針棒機構6を駆動し、保持機構8Aを装着した装着部96に対応する縫製領域内に縫製する(S37)。本実施形態の保持機構8Aの前後方向の長さは、装着部96の前後方向の移動範囲の長さよりも長い。S37の縫製領域は、保持機構8Aの内、保持機構8Aの前後方向の中心部から後端迄の範囲である。縫製装置1は保持機構8の後側半分の被縫製物に孔87に沿った縫目を形成する。
 図9の如く、CPU201は戻し規制部材268を下降するか否かを判断する(S81)。CPU201は、検出器223、224の検出結果により、第二支持部257が第二高さH2に在り、検出器233、234の検出結果により、第二規制部材259が第二退避位置に在る条件を満たす場合に、戻し規制部材268を下降すると判断する。第二支持部257が第二高さH2に在り、且つ、第二規制部材259が第二退避位置に在る時、第二支持部257は、保持機構8を支持していない。即ち、CPU201は、S81で検出器223、224、233、234の検出結果により、保持機構8を支持していない第二支持部257が第二高さH2に在るか否かを判断する。CPU201はS81の条件を満たすと判断する迄、S81で待機する(S81:NO)。CPU201は、図11、図12の時機B1の値の如く、S81の条件を満たすと判断する時(S81:YES)、ソレノイドバルブ267に制御信号を出力して、戻し規制部材268を下降し、戻し規制部材268を戻し規制位置から戻し退避位置に移動する(S82)。
 CPU201は戻し前搬送ローラ261、262を逆転するか否かを判断する(S83)。CPU201は、検出器211、212の検出結果により、第二支持部257が保持機構8を支持しておらず、検出器214、215の検出結果がON信号であり、検出器223、224の検出結果により、第二支持部257が第二高さH2に在り、検出器233、234の検出結果により、第二規制部材259が第二退避位置に在り、検出器235、236の検出結果により、戻し規制部材268が戻し退避位置に在る条件を満たす時、戻し前搬送ローラ261、262を逆転すると判断する。CPU201はS83の条件を満たすと判断する迄、S83で待機する(S83:NO)。CPU201は、図11、図12の時機B2の値の如く、S81の条件を満たすと判断した時(S83:YES)、戻し前搬送ローラ261、262に制御信号を出力して、戻し前搬送ローラ261、262の逆転を開始する(S84)。
 図7の如く、S13の次に、CPU201は、第二前搬送ローラ252、253を逆転するか否かを判断する(S14)。CPU201は、検出器223、224の検出結果により、第二支持部257が第二高さH2に在り、検出器214の検出結果がON信号であり、検出器233、234の検出結果により、第二規制部材259が第二退避位置に在り、検出器235、236の検出結果により、戻し規制部材268が戻し退避位置に在り、戻し前搬送ローラ261、262が逆転している条件を満たす時、第二前搬送ローラ252、253を逆転すると判断する。CPU201はS14の条件を満たすと判断する迄、S14で待機する(S14:NO)。CPU201は、図11、図12の時機B3の値の如く、S14の条件を満たすと判断する時(S14:YES)、第二前搬送ローラ252、253に制御信号を出力して、第二前搬送ローラ252、253の逆転を開始する(S15)。
 図9の如く、S84の次に、CPU201は戻し前搬送ローラ261、262の逆転を停止するか否かを判断する(S85)。CPU201は、検出器214、215の検出結果がOFF信号であり、検出器211、212の検出結果により、第二支持部257が保持機構8を支持している条件を満たす時、戻し前搬送ローラ261、262の逆転を停止すると判断する。CPU201は、S85の条件を満たすと判断する迄、S85で待機する(S85:NO)。CPU201は、図11、図12の時機B4の値の如く、S85の条件を満たすと判断する時(S85:YES)、戻し前搬送ローラ261、262の逆転に制御信号を出力して、戻し前搬送ローラ261、262の逆転を停止する(S86)。CPU201はソレノイドバルブ267に制御信号を出力して、戻し規制部材268を上昇し、戻し規制部材268を戻し退避位置から戻し規制位置に移動する(S87)
 図7の如く、S15の次に、CPU201は第二前搬送ローラ252、253の逆転を停止するか否かを判断する(S16)。CPU201は、検出器211、212の検出結果により、第二支持部257が保持機構8を支持しており、検出器214の検出結果がOFF信号である条件を満たす時、第二前搬送ローラ252、253の逆転を停止すると判断する。CPU201はS16の条件を満たすと判断する迄、S16で待機する(S16:NO)。CPU201は、図11、図12の時機B5の値の如く、S16の条件を満たすと判断する時(S16:YES)、第二前搬送ローラ252、253に制御信号を出力して、第二前搬送ローラ252、253の逆転を停止する(S17)。
 CPU201は第二規制部材259を上昇するか否かを判断する(S18)。CPU201は、検出器211、212の検出結果により、第二支持部257が保持機構8を支持しており、検出器223、224により第二支持部257が第二高さH2に在ると判断する時、第二規制部材259を上昇すると判断する。CPU201はS18の条件を満たすと判断する迄、S18で待機する(S18:NO)。CPU201は、図11、図12の時機B6の値の如く、S18の条件を満たすと判断する時(S18:YES)、ソレノイドバルブ256に制御信号を出力して、第二規制部材259を上昇し、第二規制部材259を第二退避位置から第二規制位置に移動する(S19)。以上の処理により、図14に示す時機B1の状態から、図15に示す時機C1の状態に移行する。図15の如く、時機C1では、第一昇降機構241の第一支持部247は第一高さH1に在り、且つ、第一支持部247は保持機構8を支持していない。縫製装置1は保持機構8Aの後側半部を縫製中である。第二昇降機構251の第二支持部257は第二高さH2に在り、且つ、第二支持部257は保持機構8Bを支持している。
 図6の如く、S37の次に、CPU16は、掴替処理を行う(S38)。CPU16は、掴替処理で装着部96が保持する突起部84を変更する。図8の如く、CPU16は駆動回路47を制御し、送り方向へ所定距離、装着部96を移動する(S51)。CPU16はエアシリンダ91を駆動し、装着部96を保持状態から解放状態に切替える(S52)。CPU16は駆動回路47を制御し、装着部96を戻し方向に所定距離移動する(S53)。所定距離は例えば、前後方向に隣り合う突起部84間の距離に応じて設定する。CPU16はエアシリンダ91を駆動し、装着部96を解放状態から保持状態に切替え、一対の装着部96は保持機構8の四組の突起部84の内、後側から三組目の突起部84を挟持する(S54)。CPU16は掴替処理を終了し、処理を図6の縫製処理に戻す。
 図6の如く、S38の次に、CPU16は、S31で取得した縫製データに従い、移動機構9、送り機構10、釜機構7、針棒機構6を駆動し、保持機構8Aを装着した装着部96に対応する縫製領域内に縫製する(S39)。S39の縫製領域は、S37の縫製領域とは外枠80に対する配置が前後方向に一部が重なる領域であり、保持機構8Aの内、保持機構8Aの前後方向の中心部から前端迄の範囲である。縫製装置1は保持機構8の前側半分の被縫製物に孔87に沿った縫目を形成する。
 図7の如く、S19の次に、CPU201は、第二支持部257を第二高さH2から第一高さH1迄上昇するか否かを判断する(S20)。CPU201は、第二前搬送ローラ252、253が停止しており、検出器211、212の検出結果により、第二支持部257が保持機構8を支持しており、検出器233、234の検出結果により、第二規制部材259が第二規制位置に在ると判断する時、第二支持部257を第二高さH2から第一高さH1迄上昇すると判断する。CPU201は、S20の条件を満たすと判断する迄、S20で待機する(S20:NO)。CPU201は、図11、図12の時機C1の値の如く、S20の条件を満たすと判断する時(S20:YES)、第二昇降機構251に制御信号を出力して、第二支持部257を第二高さH2から上昇し始める(S21)。
 CPU201は、検出器223、224の検出結果により、第二支持部257が第一高さH1迄上昇したか否かを判断する(S22)。CPU201は、S22の条件を満たすと判断する迄、S22で待機する(S22:NO)。CPU201は、図11、図12の時機C2の値の如く、S22の条件を満たすと判断する時(S22:YES)、第二昇降機構251に制御信号を出力して、第二支持部257の上昇を停止する(S23)。CPU201は処理をS1に戻す。以上の処理により、図15に示す時機C1の状態から、図16に示す時機D1の状態に移行する。図16の如く、時機D1では、第一昇降機構241の第一支持部247は第一高さH1に在り、且つ、第一支持部247は保持機構8の後端部を支持する。縫製装置1は保持機構8Aの前側半部を縫製中である。第二昇降機構251の第二支持部257は第一高さH1に在り、第二支持部257は保持機構8Bを支持している。作業者は保持機構8Bが保持する縫製済みの被縫製物を取り出し、保持機構8Bに未縫製の被縫製物を保持する交換作業を行う。作業者は交換作業終了後、起動スイッチ285を押下する。
 図6の如く、S39の後、CPU16は、RAM18を参照し、PLC200から支持可能信号ONを受信したか否かを判断する(S40)。CPU16はPLC200から支持可能信号ONを受信した時、RAM18が記憶する支持可能信号OFFを、ONに設定する。CPU16は、支持可能信号がONではない時、支持可能信号ONを受信する迄、S40で待機する(S40:NO)。CPU16は、図11、図12の時機D1の値の如く、支持可能信号がONである時(S40:YES)、駆動回路47を制御して、装着部96を保持状態から解放状態に切替える解除位置迄移動する(S41)。本実施形態の解除位置は保持機構8Aの後端が第一搬送ローラ242、243の後方に在る位置である。CPU16は、駆動回路58を制御して、装着部96を保持状態から解放状態に切替える(S42)。CPU16はPLC200に解放完了信号ONを出力する(S43)。CPU16はRAM18に記憶する支持可能信号ONをOFFに変更する。CPU16は処理をS32に戻す。
 図10の如く、S60の次に、CPU201は第一搬送ローラ242、243を正転するか否かを判断する(S61)。CPU201は、検出器217、218により、第一支持部247が保持機構8を支持しておらず、検出器221、222の検出結果により、第一支持部247が第一高さH1に在り、検出器231、232の検出結果により、第一規制部材249が第一退避位置に在り、縫製装置1から解放完了信号ONを受信している条件を満たす時、第一搬送ローラ242、243を正転すると判断する。CPU201はS61の条件を満たすと判断する迄、S61で待機する(S61:NO)。CPU201は、図11、図12の時機D2の値の如く、S61の条件を満たすと判断する時(S61:YES)、第一搬送ローラ242、243に制御信号を出力して、第一搬送ローラ242、243の正転を開始する(S62)。
 CPU201は、第一搬送ローラ242、243の正転を停止するか否かを判断する(S63)。CPU201は、検出器217、218により、第一支持部247が保持機構8を支持していると判断した時、第一搬送ローラ242、243の正転を停止すると判断する。CPU201はS63の条件を満たすと判断する迄、S63で待機する(S63:NO)。CPU201は、図11、図12の時機D2の値の如く、S63の条件を満たすと判断した時(S63:YES)、第一搬送ローラ242、243に制御信号を出力して、第一搬送ローラ242、243の正転を停止する(S64)。CPU201は、ソレノイドバルブ244に制御信号を出力し、第一規制部材249を上昇する(S65)。該処理により、第一規制部材249は第一退避位置から第一規制位置に移動する。以上の処理により、図16に示す時機D1の状態から、図17に示す時機E1の状態に移行する。図17の如く、時機E1では、第一昇降機構241の第一支持部247は第一高さH1に在り、且つ、第一支持部247は保持機構8Aを支持している。縫製装置1は保持機構8Aの縫製を完了している。第二昇降機構251の第二支持部257は第一高さH1に在り、且つ、第二支持部257は保持機構8Bを支持している。
 CPU201は、第一支持部247を下降するか否かを判断する(S66)。CPU201は、検出器217、218の検出結果により、第一支持部247が保持機構8を支持しており、第一搬送ローラ242、243が停止している条件を満たす時、第一支持部247を下降すると判断する。CPU201はS66の条件を満たすと判断する迄、S66で待機する(S66:NO)。CPU201は、図11、図12の時機E1の値の如く、S66の条件を満たしていると判断する時(S66:YES)、第一昇降機構241に制御信号を出力して、第一支持部247を第一高さH1から下降し始める(S67)。
 CPU201は検出器221、222の検出結果により、第一支持部247が第二高さH2迄下降したか否かを判断する(S68)。CPU201は、S68の条件を満たすと判断する迄、S68で待機する(S68:NO)。CPU201は、図11、図12の時機E2の値の如く、S68の条件を満たすと判断した時(S68:YES)、第一昇降機構241に制御信号を出力して、第一支持部247の下降を停止する(S69)。CPU201は、ソレノイドバルブ244に制御信号を出力し、第一規制部材249を下降する(S70)。該処理により、第一規制部材249は第一規制位置から第一退避位置に移動する。以上の処理により、図17に示す時機E1の状態から、図18に示す時機F1の状態に移行する。図18の如く、時機F1では、第一昇降機構241の第一支持部247は第二高さH2に在り、第一支持部247は保持機構8Aを支持している。縫製装置1は保持機構8Aの縫製を完了している。第二昇降機構251の第二支持部257は第一高さH1に在り、且つ、第二支持部257は保持機構8Bを支持している。
 図10の如く、S70の次に、CPU201は、第一搬送ローラ242、243を逆転するか否かを判断する(S71)。CPU201は、検出器217、218の検出結果により、第一支持部247が保持機構を支持しており、検出器221、222の検出結果により、第一支持部247が第二高さH2に在り、検出器231、232の検出結果により、第一規制部材249が第一退避位置に在り、検出器235、236の検出結果により、戻し規制部材268が戻し規制位置に在り、検出器214~216の検出結果により、戻し支持部が保持機構8を支持していないと判断する時、第一搬送ローラ242、243を逆転すると判断する。CPU201は、S71の条件を満たしていると判断する迄、S71で待機する(S71:NO)。CPU201は、図11、図12の時機F1の値の如く、S71の条件を満たしていると判断する時(S71:YES)、第一搬送ローラ242、243に制御信号を出力し、第一搬送ローラ242、243の逆転を開始する(S72)。
 図9の如く、S87の次に、CPU201は、戻し後搬送ローラ263、264を逆転するか否かを判断する(S88)。CPU201は、検出器214~216の検出結果により、戻し支持部が保持機構8を支持しておらず、検出器221、222の検出結果により、第一支持部247が第二高さH2に在り、検出器231、232の検出結果により、第一規制部材249が第一退避位置に在り、検出器235、236の検出結果により、戻し規制部材268が戻し規制位置に在り、第一搬送ローラ242、243が逆転していると判断する時、戻し後搬送ローラ263、264を逆転すると判断する。CPU201は、S88の条件を満たしていると判断する迄、S88で待機する(S88:NO)。CPU201は、図11、図12の時機F2の値の如く、S88の条件を満たしていると判断する時(S88:YES)、戻し後搬送ローラ263、264に制御信号を出力し、戻し後搬送ローラ263、264の逆転を開始する(S89)。
 CPU201は、戻し前搬送ローラ261、262を逆転するか否かを判断する(S90)。CPU201は、検出器215の検出結果がON信号であり、検出器235、236の検出結果により、戻し規制部材268が戻し規制位置に在ると判断する時、戻し前搬送ローラ261、262を逆転すると判断する。CPU201は、S90の条件を満たしていると判断する迄、S90で待機する(S90:NO)。CPU201は、図11、図12の時機F3の値の如く、S90の条件を満たしていると判断する時(S90:YES)、戻し前搬送ローラ261、262に制御信号を出力し、戻し前搬送ローラ261、262の逆転を開始する(S91)。
 CPU201は、搬送ローラ261~264の逆転を停止するか否かを判断する(S92)。CPU201は、検出器214、215の検出結果がON信号であり、検出器216の検出結果がOFF信号である時、搬送ローラ261~264の逆転を停止すると判断する。CPU201は、S92の条件を満たしていると判断する迄、S92で待機する(S92:NO)。CPU201は、図11、図12の時機F4の値の如く、S90の条件を満たしていると判断する時(S92:YES)、搬送ローラ261~264に制御信号を出力し、搬送ローラ261~264の逆転を停止する(S93)。CPU201は処理をS81に戻す。
 図10の如く、S72の次に、CPU201は第一搬送ローラ242、243の逆転を停止するか否かを判断する(S73)。CPU201は、検出器217、218の検出結果により第一支持部247が保持機構8を支持しておらず、検出器214、215の検出結果がON信号である時、第一搬送ローラ242、243の逆転を停止すると判断する。CPU201は、S73の処理を満たすと判断する迄、S73で待機する(S73:NO)。CPU201は、図11、図12の時機F4の如く、S73の条件を満たすと判断する時(S73:YES)、第一搬送ローラ242、243に制御信号を出力して、第一搬送ローラ242、243の逆転を停止する(S74)。
 CPU201は、第一支持部247を第二高さH2から第一高さH1に上昇するか否かを判断する(S75)。CPU201は、検出器217、218の検出結果により、第一支持部247が保持機構8を支持しておらず、第一搬送ローラ242、243が停止していると判断する時、第一支持部247を第二高さH2から第一高さH1に上昇すると判断する。CPU201は、S75の条件を満たすと判断する迄、S75で待機する(S75:NO)。CPU201は、図11、図12の時機F5の値の如く、S75の条件を満たすと判断する時(S75:YES)、第一昇降機構241に制御信号を出力して、第一支持部247を第二高さから上昇し始める(S76)。
 CPU201は検出器221、222の検出結果により、第一支持部247が第一高さH1迄上昇したか否かを判断する(S77)。CPU201は、第一支持部247が第一高さH1迄上昇する迄、S77で待機する(S77:NO)。CPU201は、図11、図12の時機F6の値の如く、第一支持部247が第一高さH1迄上昇したと判断した時(S77:YES)、第一昇降機構241に制御信号を出力して、第一支持部247の上昇を停止する(S78)。CPU201は処理をS59に戻し、図11、図12の時機F7の値の如く、S59の条件を満していると判断した時(S59:YES)、支持可能信号ONを縫製装置1に出力する(S60)。以上の処理により、縫製システム300は、図18に示す時機F1の状態から、図13に示す時機A1の状態に戻る。ただし、該時機A1では、第一昇降機構241の第一支持部247は第一高さH1に在り、第一支持部247は保持機構8を支持していない。縫製装置1は保持機構8Aの縫製を完了している。第二昇降機構251の第二支持部257は第一高さH1に在り、且つ、第二支持部257は保持機構8Bを支持している。戻し機構260は、保持機構8Aを支持している状態に移行する。CPU16は、繰り返し実行するメイン処理で、保持機構8Bについての縫製処理と、保持機構8Aについての縫製処理とを交互に実行する。
 上記実施形態の縫製システム300において、縫製システム300、縫製装置1、針棒機構6、釜機構7、移動機構9、送り機構10、針棒63、縫針65、釜73、装着部96、第一昇降機構241、第二昇降機構251、戻し機構260は、縫製システム、縫製装置、針棒機構、釜機構、移動機構、送り機構、針棒、縫針、釜、装着部、第一昇降機構、第二昇降機構、戻し機構の一例である。保持機構8、8A、8Bは保持機構の一例である。第一支持部247、第一規制部材249、第二支持部257、第二規制部材259、戻し規制部材268、装着搬送機構294は、第一支持部、第一規制部材、第二支持部、第二規制部材、戻し規制部材、装着搬送機構の一例である。ソレノイドバルブ244は第一切替部の一例である。ソレノイドバルブ256は第二切替部の一例である。レノイドバルブ267は戻し切替部の一例である。
 S66を行うCPU201は第一昇降判断部の一例である。S67を行うCPU201は第一昇降制御部の一例である。S20を行うCPU201は第二昇降判断部の一例である。S21を行うCPU201は第二昇降制御部の一例である。S88を行うCPU201は第一戻し判断部の一例である。S89を行うCPU201は第一戻し制御部の一例である。S83を行うCPU201は第二戻し判断部の一例である。S84を行うCPU201は第一戻し制御部の一例である。S82、S87を行うCPU201は戻し切替制御部の一例である。S34を行うCPU16は装着判断部の一例である。S35を行うCPU16は装着制御部の一例である。S39を行うCPU16は解放判断部の一例である。S41、S42を行うCPU16は解放制御部の一例である。S65、S70を行うCPU201は第一切替制御部の一例である。S3、S19を行うCPU201は第二切替制御部の一例である。S5を行うCPU16は搬送制御部の一例である。
 上記実施形態の縫製システム300は、縫製装置1を備える。縫製装置1は、針棒機構6、釜機構7、移動機構9、送り機構10を備える。針棒機構6は縫針65を下端に装着可能な針棒63を有し、針棒63を上下動できる。釜機構7は、針棒機構6の下方に配置され、釜73を有する。移動機構9は、釜機構7と針棒機構6を、被縫製物に対し水平方向と平行な右方と、右方とは反対の左方とに相対移動する。送り機構10は、被縫製物を保持する保持機構8を、水平方向と平行且つ右方と交差する前方と、前方とは反対の後方とに送る。縫製装置1は、移動機構9が釜機構7と針棒機構6とを保持機構8に対し右方と、左方に相対移動し、送り機構10が保持機構8を前方と後方に送り、釜73と針棒63が互いに同期して動作することで被縫製物に縫製する。送り機構10は第一高さH1において針棒機構6の前側に配置した保持機構8を針棒機構6の後側に移動する。縫製システム300は第一昇降機構241、戻し機構260、第二昇降機構251を備える。第一昇降機構241は、針棒機構6の後側に位置し、送り機構10が送った第一高さH1の保持機構8を、第一高さH1と互いに異なる第二高さH2に昇降する。戻し機構260は第一昇降機構241が第二高さH2に昇降した保持機構8を、少なくとも一部が縫製装置1と上下に重なり、且つ、第二高さH2に位置する経路上を、針棒機構6の後側から針棒機構6の前側に送る。第二昇降機構251は、針棒機構6の前側に位置し、戻し機構260が送った第二高さH2の保持機構8を第一高さH1に昇降する。
 縫製システム300は、上記実施形態の如く保持機構8を複数準備し、縫製装置1が一つの保持機構8Aが保持する被縫製物に縫製後、第一昇降機構241、第二昇降機構251、戻し機構260の何れかにより移動中に、他の保持機構8Bが保持する被縫製物に縫製できる。作業者は一つの保持機構8Aに対する作業を他の保持機構8Bの縫製期間中に実施できる。故に縫製装置1は被縫製物の交換作業で縫製を停止する時間を従来よりも短縮できる。縫製システム300は保持機構8を戻す経路を、縫製装置1と上下に重ならない位置に配置する場合よりも、戻し機構260の設置に要する平面空間を小さくできる。
 縫製システム300の第一高さH1は第二高さH2よりも高い。故に縫製システム300は、第一高さH1が第二高さH2よりも低い場合よりも、戻し機構260の保守が容易である。
 縫製システム300は、第一支持部247、第二支持部257を備える。第一支持部247は、第一昇降機構241が昇降可能に支持し、保持機構8を支持できる。第二支持部257は、第二昇降機構251が昇降可能に支持し、保持機構8を支持できる。CPU201は、第一高さH1に在る第一支持部247が、送り機構10に送られた保持機構8を支持しているか否を判断する(S66)。CPU201は、S66で保持機構8を支持していると判断したことに応じて(S66:YES)、第一支持部247を昇降して、保持機構8を第一高さH1から第二高さH2に昇降する(S67)。CPU201は第二高さH2に在る第二支持部257が保持機構8を支持しているか否かを判断する(S20)。CPU201はS20で第二支持部257が保持機構8を支持していると判断したことに応じて(S20:YES)、第二支持部257を昇降して、保持機構8を第二高さH2から第一高さH1に昇降する(S21)。故に縫製システム300は、第一支持部247が保持機構8を支持していない状態で、第一支持部247を第一高さH1から第二高さH2に昇降することを回避できる。縫製システム300は、第二支持部257が保持機構8を支持していない状態で、第二支持部257を第二高さH2から第一高さH1に昇降することを回避できる。
 本実施形態のCPU201は検出器217、218の検出結果により、保持機構8の送り方向の両端部である前端と下端とを検出した時、第一支持部247が保持機構8を支持していると判断する。縫製システム300は、第一支持部247が保持機構8の一部のみを支持している場合を、第一支持部247が保持機構8を支持している場合として判断する可能性を回避できる。故に縫製システム300は、検出器217、218の何れかの検出結果により第一支持部247が保持機構8を支持しているか否を判断するシステムよりも、適切に第一支持部247が保持機構8を支持しているか否かを判断できる。同様に、CPU201は検出器211、212の検出結果により、保持機構8の前端と下端とを検出した時、第二支持部257が保持機構8を支持していると判断する。故に縫製システム300は、検出器211、212の何れかの検出結果により第二支持部257が保持機構8を支持しているか否を判断するシステムよりも、適切に第二支持部257が保持機構8を支持しているか否かを判断できる。
 縫製システム300のCPU201は、保持機構8を支持している第一支持部247が第二高さH2に在るか否かを判断する(S88)。CPU201は、保持機構8を支持している第一支持部247が第二高さH2に在ると判断したことに応じて(S88:YES)、戻し機構260を駆動して、第一支持部247が支持する保持機構8を針棒機構6の後側から針棒機構6の前側に送り始める(S89)。CPU201は、保持機構8を支持していない第二支持部257が第二高さH2に在か否かを判断する(S83)。CPU201は、保持機構8を支持していない第二支持部257が第二高さH2に在ると判断したことに応じて(S83:YES)、戻し機構260を駆動して、保持機構8を第二支持部257が支持する第二位置迄送る(S84)。故に縫製システム300は、第一支持部247が第二高さH2にない状態と、保持機構8を支持していない第一支持部247が第二高さH2に在る状態との各々で、戻し機構260を駆動し、第一支持部247が支持する保持機構8を送ることを回避できる。縫製システム300は、第二支持部257が第二高さH2にない状態と保持機構8を支持している第二支持部257が第二高さH2に在る状態との各々で、戻し機構260を駆動し、保持機構8を第二支持部257が支持する第二位置迄送ることを回避できる。
 縫製システム300は、戻し規制部材268、ソレノイドバルブ267を備える。戻し規制部材268は、第二高さH2に位置する経路上に設けられ、保持機構8の前方の移動を規制できる。経路は前後方向に延びる。ソレノイドバルブ267は、戻し規制部材268を経路から退避した戻し退避位置と、第二支持部257に対し後側の経路上に配置する戻し規制位置とに切替える。CPU201は保持機構8を支持していない第二支持部257が第二高さH2に在ると判断したことに応じて(S81:YES)、ソレノイドバルブ267を駆動して、戻し規制部材268を戻し規制位置から戻し退避位置に切替える(S82)。CPU201は、保持機構8を支持している第二支持部257が第二高さH2に在ると判断したことに応じて(S83:YES、S85:YES)、ソレノイドバルブ267を駆動して、戻し規制部材268を戻し退避位置から戻し規制位置に切替える(S87)。CPU201は、保持機構8を支持していない第二支持部257が第二高さH2に在ると判断し、且つ、戻し規制部材268が戻し退避位置に在ることに応じて(S83:YES)、戻し機構260を駆動して、保持機構8を第二支持部257が支持する第二位置迄送る(S84)。縫製システム300は、戻し規制部材268の位置を切替えることで、第二支持部257が第二高さH2にない状態と保持機構8を支持している第二支持部257が第二高さH2に在る状態との各々で、戻し機構260を駆動し、保持機構8を第二支持部257が支持する第二位置迄送ることをより確実に回避できる。
 縫製システム300の縫製装置1の送り機構10は、保持機構8を着脱可能に装着する装着部96を有する。縫製装置1のCPU16は、第一高さH1且つ装着部96が保持機構8を保持可能な装着位置に保持機構8が在るか否かを判断する(S34)。CPU16は、保持機構8が装着位置に在ると判断したことに応じて(S34:YES)、装着部96を装着位置で、保持機構8を解放する解放状態から、保持機構8を装着する装着状態に切替える(S35)。CPU16は、縫製領域内に縫製する縫製データを取得する(S31)。CPU16は、S35で装着部96を装着状態に切替えた後、S31で取得した縫製データに従い、移動機構9、送り機構10、釜機構7、針棒機構6を駆動し、縫製領域内に縫製する(S37、S39)。CPU16は、保持機構8を支持していない第一支持部247が第一高さH1に在るか否かを判断する(S40)。CPU16は、支持可能信号ONに基づき、CPU201が保持機構8を支持していない第一支持部247が第一高さH1に在ると判断したことに応じて(S40:YES)、装着部96を針棒機構6の後側の解放位置で、装着状態から解放状態に切替える(S41、S42)。
 故に縫製システム300は、装着部96が解放状態にある期間に、保持機構8が装着位置に配置された判断した時、装着部96を解放状態から装着状態に自動で切替えることができる。縫製システム300は装着部96を解放状態から装着状態に切替える時期を作業者が指示する手間を省ける。装着部96が第一支持部247が第一高さH1に在ると判断したことに応じて、装着部96を装着状態から解放状態に自動で切替えることができる。縫製システム300は装着部96を装着状態から解放状態に切替える時期を作業者が指示する手間を省ける。縫製システム300は第一支持部247が第一高さH1にない状態で、装着部96を装着状態から解放状態に切替えることを回避できる。
 縫製システム300は、第一規制部材249、ソレノイドバルブ244を備える。第一規制部材249は、第一支持部247の前端部で第一支持部247が支持している保持機構8の前方の移動を規制できる。ソレノイドバルブ244は、第一規制部材249を保持機構8の前方の移動を規制する第一規制位置と、保持機構8の移動を規制しない第一退避位置とに切替える。CPU201は、保持機構8を支持している第一支持部247が第一高さH1から第二高さH2に昇降する前に、第一規制部材249を第一退避位置から第一規制位置に切替える(S65)。CPU201は第一支持部247が第一高さH1から第二高さH2に昇降した後に、第一規制部材249を第一規制位置から第一退避位置に切替える(S70)。CPU16は、支持可能信号ONに基づきCPU201が保持機構8を支持していない第一支持部247が第一高さH1に在ると判断し、且つ、第一規制部材249が第一退避位置に在ることに応じて(S40:YES)、装着部96を解放位置で、装着状態から解放状態に切替える(S41、S42)。縫製システム300は、第一支持部247が第一高さH1から第二高さH2に昇降中に保持機構8が前方に移動することを第一規制部材249により回避できる。
 縫製システム300は、装着搬送機構294、第二規制部材259、ソレノイドバルブ256を備える。装着搬送機構294は、第二支持部257が支持する保持機構8を装着位置迄搬送できる。第二規制部材259は、第二支持部257の後端部で第二支持部257が支持している保持機構8の後方の移動を規制できる。ソレノイドバルブ256は、第二規制部材259を保持機構8の後方の移動を規制する第二規制位置と、保持機構8の移動を規制しない第二退避位置とに切替える。縫製システム300のCPU201は、縫製装置1の装着部96が保持機構8を保持できる受入可能状態か否かを判断する(S4)。CPU201は第二支持部257が保持機構8を支持した状態で、第二支持部257が第二高さH2から第一高さH1に昇降する前に、第二規制部材259を第二退避位置から第二規制位置に切替える(S19)。CPU201は、第二支持部257が第二高さH2から第一高さH1に昇降した後に、第一規制部材249を第一規制位置から第一退避位置に切替える(S3)。CPU201はS4で受入可能状態であると判断し、且つ、第二規制部材259が第二退避位置に在ることに応じて(S4:YES)、装着搬送機構294を駆動して、保持機構8を装着位置迄搬送する(S5)。縫製システム300は、第二支持部257が第二高さH2から第一高さH1に昇降中に保持機構8が後方に移動することを第二規制部材259により回避できる。縫製システム300は、縫製装置1の装着部96が保持機構8を保持できる受入可能状態である時に、保持機構8を装着位置に移動できる。縫製システム300は保持機構8を装着位置に移動した時に、縫製中の他の保持機構8と衝突することを回避できる。
 縫製システム300の縫製装置1は、保持機構8が有し前後方向に並ぶ複数の突起部84の内の装着部96が保持する突起部84を変更する(S38)。CPU16は、S35で装着部96を解放状態から装着状態に切替えて、複数の突起部84の何れかを保持した後、装着部96を装着位置から後方に移動し(S51)、装着部96を装着位置から後方に移動した後、装着部96を装着状態から解放状態に切替えて、突起部の保持を解放する(S52)。CPU16は、突起部の保持を解放後、装着部96を前方に移動し(S53)、装着部96を前方に移動後、装着部96を解放状態から装着状態に替えて、保持を解放した突起部とは異なる他の突起部を保持する(S54)。縫製システム300は、掴替制御部を有しないシステムよりも、針棒機構6と釜機構7に対する保持機構8の前後方向の可動範囲に比して、縫製装置1の前後方向の大きさを小さくできる。
 本開示の縫製システムは上記実施形態の他に種々変更できる。縫製装置1の構成は適宜変更してよい。縫製装置1は保持機構8を備えなくてもよい。検出器211~218、221~224、231~236の少なくとも何れかは省略してもよい。検出器211~218、221~224、231~236の少なくとも何れかの種類、配置、数等は適宜変更してよい。例えば、縫製システム300は撮影機器を備え、撮影機器が撮影した画像により第一支持部247が第一高さH1にあるか否か、第二高さH2にあるか否か、保持機構8を支持しているか否か等を検出してもよい。
 規制部材249、259、268の少なくとも何れかは省略してもよい。規制部材249、259、268の少なくとも何れかの構成、配置等は適宜変更してもよい。規制部材249、259、268の位置を切替る切替部は、適宜変更してもよく、例えば、機械的な構成により、規制部材249、259の位置を切替えてもよい。縫製システム300は第一支持部247を備えず、第一昇降機構241の机237で保持機構8を支持してもよい。縫製システム300は第二支持部257を備えず、第二昇降機構251の机238で保持機構8を支持してもよい。
 保持機構8が有する突起部84の数は適宜変更して良い。保持機構8は外枠80の内側に設定する縫製領域を前後方向に広げる為に六組、八組等と任意の組数配置することが出来る。また、左右一対の突起部84の前後方向の配置は等間隔で無くても良く、突起部84が左右一対で平行に配置されていれば、例えば、400mm、200mm、400mm、300mmと異なる間隔であっても良い。
 縫製システム300で同時期に使用する保持機構8の数は適宜変更してよい。作業者が保持機構8が保持する被縫製物を交換する作業位置は、縫製装置1に依る他の保持機構8についての縫製処理を妨げない位置であれば、適宜変更してよい。例えば、作業位置、第一昇降機構241の少なくとも何れかは梁部5に対し針棒機構6側であってもよいし、梁部5に対し針棒機構6側とは反対側であってもよい。装着搬送機構294は適宜省略してもよい。縫製システム300の後側装置240は装着搬送機構294と同様の搬送機構を備えてもよい。該時、作業位置は第一高さH1に在る第一支持部247であってもよい。縫製装置1の装着位置、解放位置は適宜変更してもよい。作業者が装着部の状態を手動で切替えてもよい。保持機構8の送り方向、戻し方向は、作業内容に応じて逆方向に適宜切替え可能になっていても良い。その際には、第一昇降機構241、第二昇降機構251の制御も切替わることになる。縫製装置1は保持機構8の送り方向の大きさに応じ、掴替処理を実行しなくてもよい。第一高さH1は第二高さH2よりも低くてもよい。
  縫製システム300は、第一昇降機構241、第二昇降機構251、戻し機構260、縫製装置1の各種動作の少なくとも何れかを、作業者の指示に基づき実行してもよい。例えば、第一昇降機構241は、スイッチ群12等を介し作業者の指示を検出した時、第一支持部247を第一高さH1から第二高さH2に昇降してもよい。縫製システム300は、本開示の第一昇降判断部、第二昇降判断部、第一戻し判断部、第二戻し判断部、装着判断部、解放判断部が行う処理の少なくとも何れかを一つの判断処理で行ってもよいし、複数の判断処理により段階的に行ってもよい。第一昇降判断部、第二昇降判断部、第一戻し判断部、第二戻し判断部、装着判断部、解放判断部が行う処理の少なくとも何れかで参照する情報、判断方法は、縫製システム300が備える検出器の種類、配置等に応じて適宜変更してよい。例えば、CPU201は、S81で検出器211、212、223、224の検出結果により、保持機構8を支持していない第二支持部257が第二高さH2に在るか否かを判断してもよい。
  縫製システム300がメイン理を行う為の指令を含むプログラムはCPU201、CPU16がプログラムを行う迄に、縫製システム300の記憶機器19、207に記憶されればよい。従って、プログラムの取得方法、取得経路、プログラムを記憶する機器の夫々は適宜変更してもよい。CPU201、CPU16が行うプログラムはケーブル又は無線通信を介して、他の装置から受信し、不揮発性の記憶装置に記憶してもよい。他の装置は例えば、PC、ネットワーク網を介して接続されるサーバを含む。
 縫製システム300が行う処理の一部又は全部はCPU201、CPU16とは別の電子機器(例えば、ASIC)が行ってもよい。縫製システム300が行う処理は複数の電子機器(例えば、複数のCPU)が分散処理してもよい。縫製システム300が行う処理の各ステップは必要に応じて順序の変更、ステップの省略、追加ができる。本開示は縫製システム300上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)等が、CPU201、CPU16の指令で各処理の一部又は全部を行う態様も含む。
1   :縫製装置
6   :針棒機構
7   :釜機構
8、8A、8B:保持機構
9   :移動機構
10  :送り機構
16、201:CPU
63  :針棒
65  :縫針
73  :釜
84  :突起部
96  :装着部
211~218、221~224、231~236:検出器
241 :第一昇降機構
244、256、267:ソレノイドバルブ
247 :第一支持部
249 :第一規制部材
251 :第二昇降機構
257 :第二支持部
259 :第二規制部材
260 :戻し機構
268 :戻し規制部材
294 :装着搬送機構
300 :縫製システム
H1  :第一高さ
H2  :第二高さ

Claims (9)

  1.  縫針を下端に装着可能な針棒を有し、当該針棒を上下動可能な針棒機構と、
     前記針棒機構の下方に配置され、釜を有する釜機構と、
     前記釜機構と前記針棒機構を、被縫製物に対し水平方向と平行な第一方向と、前記第一方向とは反対の第二方向とに相対移動する移動機構と、
     前記被縫製物を保持する保持機構を、前記水平方向と平行且つ前記第一方向と交差する第三方向と、前記第三方向とは反対の第四方向とに送る送り機構と
     を備え、前記移動機構が前記釜機構と前記針棒機構とを前記保持機構に対し前記第一方向と、前記第二方向とに相対移動し、前記送り機構が前記保持機構を前記第三方向と前記第四方向とに送り、前記釜と前記針棒が互いに同期して動作することで前記被縫製物に縫製する縫製装置を備える縫製システムにおいて、
     前記送り機構は第一高さにおいて前記針棒機構の前記第三方向側に配置した前記保持機構を前記針棒機構の前記第四方向側に移動し、
     前記針棒機構の前記第四方向側に位置し、前記送り機構が送った前記第一高さの前記保持機構を、前記第一高さと互いに異なる第二高さに昇降する第一昇降機構と、
     前記第一昇降機構が前記第二高さに昇降した前記保持機構を、少なくとも一部が前記縫製装置と上下に重なり、且つ、前記第二高さに位置する経路上を、前記針棒機構の前記第四方向側から前記針棒機構の前記第三方向側に送る戻し機構と、
     前記針棒機構の前記第三方向側に位置し、前記戻し機構が送った前記第二高さの前記保持機構を前記第一高さに昇降する第二昇降機構と
    を備える縫製システム。
  2.  前記第一高さは前記第二高さよりも高いことを特徴とする請求項1に記載の縫製システム。
  3.  前記第一昇降機構が昇降可能に支持し、前記保持機構を支持可能な第一支持部と、
     前記第二昇降機構が昇降可能に支持し、前記保持機構を支持可能な第二支持部と、
     前記第一高さにある前記第一支持部が、前記送り機構に送られた前記保持機構を支持しているか否かを判断する第一昇降判断部と、
     前記第一昇降判断部が、前記第一支持部が前記保持機構を支持していると判断したことに応じて、前記第一支持部を昇降して、前記保持機構を前記第一高さから前記第二高さに昇降する第一昇降制御部と、
     前記第二高さにある前記第二支持部が、前記保持機構を支持しているか否かを判断する第二昇降判断部と、
     前記第二昇降判断部が、前記第二支持部が前記保持機構を支持していると判断したことに応じて、前記第二支持部を昇降して、前記保持機構を前記第二高さから前記第一高さに昇降する第二昇降制御部と
    を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の縫製システム。
  4.  前記保持機構を支持している前記第一支持部が前記第二高さに在るか否かを判断する第一戻し判断部と、
     前記第一戻し判断部が、前記保持機構を支持している前記第一支持部が前記第二高さに在ると判断したことに応じて、前記戻し機構を駆動して、前記第一支持部が支持している前記保持機構を前記針棒機構の前記第四方向側から前記針棒機構の前記第三方向側に送り始めることを特徴とする第一戻し制御部と、
     前記保持機構を支持していない前記第二支持部が前記第二高さに在るか否かを判断する第二戻し判断部と、
     前記第二戻し判断部が、前記保持機構を支持していない前記第二支持部が前記第二高さに在ると判断したことに応じて、前記戻し機構を駆動して、前記保持機構を前記第二支持部が支持する位置迄送ることを特徴とする第二戻し制御部と
    を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の縫製システム。
  5.  前記第二高さに位置する前記経路上に設けられ、前記保持機構の前記第三方向の移動を規制可能な戻し規制部材と、
     前記戻し規制部材を前記経路から退避した戻し退避位置と、前記第二支持部に対し前記第四方向側の前記経路上に配置する戻し規制位置とに切替える戻し切替部と、
     前記第二戻し判断部が、前記保持機構を支持していない前記第二支持部が前記第二高さに在ると判断したことに応じて、前記戻し切替部を駆動して、前記戻し規制部材を前記戻し規制位置から前記戻し退避位置に切替え、前記第二昇降判断部が、前記保持機構を支持している前記第二支持部が前記第二高さに在ると判断したことに応じて、前記戻し切替部を駆動して、前記戻し規制部材を前記戻し退避位置から前記戻し規制位置に切替える戻し切替制御部とを更に備え、
     前記第二戻し制御部は、前記第二戻し判断部が、前記保持機構を支持していない前記第二支持部が前記第二高さに在ると判断し、且つ、前記戻し規制部材が前記戻し退避位置に在ることに応じて、前記戻し機構を駆動して、前記保持機構を前記第二支持部が支持する位置迄送ることを特徴とする請求項4に記載の縫製システム。
  6.  前記送り機構は前記保持機構を着脱可能に装着する装着部を有し、
     前記第一高さ且つ前記装着部が前記保持機構を装着可能な装着位置に前記保持機構が在るか否かを判断する装着判断部と、
     前記装着判断部が前記保持機構が前記装着位置に在ると判断したことに応じて、前記装着部を前記装着位置で、前記保持機構を解放する解放状態から、前記保持機構を装着する装着状態に切替える装着制御部と、
     縫製領域内に縫製する縫製データを取得する取得部と、
     前記装着制御部が前記保持機構を前記装着状態に切替えた後、前記取得部が取得した前記縫製データに従い、前記移動機構、前記送り機構、前記釜機構、前記針棒機構を駆動し、前記縫製領域内に縫製する縫製制御部と、
     前記保持機構を支持していない前記第一支持部が前記第一高さに在るか否かを判断する解放判断部と、
     前記解放判断部が前記保持機構を支持していない前記第一支持部が前記第一高さに在ると判断したことに応じて、前記装着部を前記針棒機構の前記第四方向側の解放位置で、前記装着状態から前記解放状態に切替える解放制御部と
    を更に備えることを特徴とする請求項3~5の何れかに記載の縫製システム。
  7.  前記第一支持部の前記第三方向側の端部で当該第一支持部が支持している前記保持機構の前記第三方向の移動を規制可能な第一規制部材と、
     前記第一規制部材を前記保持機構の前記第三方向の移動を規制する第一規制位置と、前記保持機構の前記第三方向の移動を規制しない第一退避位置とに切替える第一切替部と、 前記保持機構を支持している前記第一支持部が前記第一高さから前記第二高さに昇降する前に、前記第一規制部材を前記第一退避位置から前記第一規制位置に切替え、前記保持機構を支持している前記第一支持部が前記第一高さから前記第二高さに昇降した後に、前記第一規制部材を前記第一規制位置から前記第一退避位置に切替える第一切替制御部とを更に備え、
     前記解放制御部は、前記解放判断部が、前記保持機構を支持していない前記第一支持部が前記第一高さに在ると判断し、且つ、前記第一規制部材が前記第一退避位置に在ることに応じて、前記装着部を前記解放位置で、前記装着状態から前記解放状態に切替えることを特徴とする請求項6に記載の縫製システム。
  8.  前記縫製装置の前記装着部が前記保持機構を保持できる受入可能状態か否かを判断する受入判断部と、
     前記第二支持部が支持する前記保持機構を前記装着位置迄搬送する装着搬送機構と、
     前記第二支持部の前記第四方向側の端部で当該第二支持部が支持している前記保持機構の前記第四方向の移動を規制可能な第二規制部材と、
     前記第二規制部材を前記保持機構の前記第四方向の移動を規制する第二規制位置と、前記保持機構の前記第四方向の移動を規制しない第二退避位置とに切替える第二切替部と、
     前記保持機構を支持している前記第二支持部が前記第二高さから前記第一高さに昇降する前に、前記第二規制部材を前記第二退避位置から前記第二規制位置に切替え、前記保持機構を支持している前記第二支持部が前記第二高さから前記第一高さに昇降した後に、前記第一規制部材を前記第一規制位置から前記第一退避位置に切替える第二切替制御部と
     前記受入判断部が前記受入可能状態であると判断し、且つ、前記第二規制部材が前記第二退避位置に在ることに応じて、前記装着搬送機構を駆動して、前記保持機構を前記装着位置迄搬送する搬送制御部と
    を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の縫製システム。
  9.  前記保持機構が有し前記第三方向に並ぶ複数の突起部の内の前記装着部が保持する突起部を変更する掴替制御部であって、
      前記装着制御部が前記装着部を前記解放状態から前記装着状態に切替えて、前記複数の突起部の何れかを保持した後、前記装着部を前記装着位置から前記第四方向に移動し、
      前記装着部を前記装着位置から前記第四方向に移動した後、前記装着部を前記装着状態から前記解放状態に切替えて、前記突起部の保持を解放し、
      前記突起部の保持を解放後、前記装着部を前記第三方向に移動し、
      前記装着部を前記第三方向に移動後、前記装着部を前記解放状態から前記装着状態に替えて、保持を解放した前記突起部とは異なる他の前記突起部を保持する掴替制御部を更に備えることを特徴とする請求項6~8の何れかに記載の縫製システム。
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