WO2021200349A1 - ゴム栓保持装置および電線挿入装置 - Google Patents

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Abstract

ゴム栓保持装置30は、筒状のゴム栓5を配置可能な空間S1が内方に形成されるように所定の中心線CLの周囲に配置された複数の第1クランプ部材31と、第1クランプ部材31を支持する第1支持部材32と、第1クランプ部材31を駆動する第1アクチュエータ33と、を備える。複数の第1クランプ部材31は、内方の空間S1に面しゴム栓5の外周部と接触する第1ゴム栓接触部31e1を3つ以上備える。第1支持部材32は、第1ゴム栓接触部31e1が中心線CLに対して接近および離反可能なように第1クランプ部材31を支持する。第1アクチュエータ33は、第1ゴム栓接触部31e1が中心線CLに対して接近および離反するように第1クランプ部材31を駆動する。

Description

ゴム栓保持装置および電線挿入装置
 本発明は、ゴム栓保持装置と、ゴム栓保持装置を備えゴム栓に電線を挿入する電線挿入装置と、に関する。
 従来から、電線にゴム栓を挿通する装置が知られている。例えば特許文献1には、電線を保持する電線保持部材と、ゴム栓の外径寸法に対応するゴム栓収容孔を有するゴム栓保持部材と、ゴム栓保持部材にゴム栓を供給するゴム栓供給管と、ゴム栓収容孔と電線とを接近させるゴム栓保持駆動機構とを備えたゴム栓挿入装置が開示されている。
特開2013-106465号公報
 ゴム栓には様々な種類があり、その外形寸法は一様ではない。しかし、特許文献1に記載されているような従来のゴム栓挿入装置では、ゴム栓の外径寸法に対応したゴム栓保持部材を準備しなければならず、準備期間やコストを要する。また、実施においては、ゴム栓保持部材をゴム栓の種類に合わせて交換する段取り替え、または、ゴム栓の種類の数に応じたゴム栓挿入装置が必要である。
 本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、外径寸法の異なる様々なゴム栓を保持可能なゴム栓保持装置を提供することである。また、そのようなゴム栓保持装置を備え、電線をゴム栓に挿入する電線挿入装置を提供することである。
 本発明に係るゴム栓保持装置は、筒状のゴム栓を配置可能な空間が内方に形成されるように所定の中心線の周囲に配置された複数の第1クランプ部材と、前記複数の第1クランプ部材を支持する第1支持部材と、前記複数の第1クランプ部材を駆動する第1アクチュエータと、を備えている。前記複数の第1クランプ部材は、前記内方に形成された空間に面し前記ゴム栓の外周部に接触する3つ以上の第1ゴム栓接触部を備えている。前記第1支持部材は、前記第1ゴム栓接触部が前記中心線に対して接近および離反可能なように前記第1クランプ部材を支持している。前記第1アクチュエータは、前記第1ゴム栓接触部が前記中心線に対して接近および離反するように前記第1クランプ部材を駆動する。
 上記ゴム栓保持装置によれば、第1アクチュエータの駆動により、第1クランプ部材の内方の空間に配置されたゴム栓に、3つ以上の第1ゴム栓接触部が接近または離反する。かかるゴム栓保持装置によれば、ゴム栓の外径寸法によらず、3つ以上の第1ゴム栓接触部を上記内方の空間に配置されたゴム栓の外周部に接触させることができる。そのため、上記ゴム栓保持装置によれば、外径寸法の異なる様々なゴム栓を保持することができる。
 本発明に係るゴム栓保持装置の好ましい一態様によれば、前記第1クランプ部材の数は、3つ以上である。
 かかるゴム栓保持装置によれば、ゴム栓に対して少なくとも周方向に沿った3方向から第1クランプ部材が接近するため、ゴム栓を安定して保持することができる。
 本発明に係るゴム栓保持装置の好ましい一態様によれば、前記第1支持部材は、それぞれ前記中心線と平行に延び前記第1クランプ部材を回動可能に支持する複数の第1回動軸を備えている。前記第1アクチュエータは、前記複数の第1クランプ部材をそれぞれ前記複数の第1回動軸周りに回動させる。前記複数の第1クランプ部材は、前記複数の第1クランプ部材の内方に形成された空間に面するとともに前記第1回動軸からの距離が前記第1回動軸周りの位置によって異なるように構成された第1内側面をそれぞれ有している。前記第1ゴム栓接触部は、前記第1内側面に設けられ、前記第1クランプ部材が前記第1回動軸周りに回動することによって前記中心線に対して接近および離反する。
 かかるゴム栓保持装置によれば、回動中心である第1回動軸からの距離が第1回動軸周りの位置によって異なる第1クランプ部材の第1内側面に第1ゴム栓接触部が設けられている。そのため、第1アクチュエータによって第1クランプ部材を回動させるだけで、第1ゴム栓接触部を中心線に対して接近および離反させることができる。よって、ゴム栓保持装置の構造をシンプルにすることができる。
 上記ゴム栓保持装置の好ましい一態様によれば、前記第1アクチュエータは、回転する駆動軸を備えている。ゴム栓保持装置は、外側面に外側係合部、内側面に内側係合部を備えたリング部を有し前記中心線周りに回転する第1プーリと、前記第1プーリの前記外側係合部と前記第1アクチュエータの前記駆動軸とに係合し、前記駆動軸の回転を前記第1プーリに伝達する伝達機構と、をさらに備えている。前記第1クランプ部材は、前記リング部の径方向の内方に配置され前記内側係合部に係合した第1係合部を備え、前記第1プーリが回転することによって前記第1回動軸周りに回動する。
 かかるゴム栓保持装置によれば、第1アクチュエータの回転力を受ける外側係合部と、第1アクチュエータの回転力を第1クランプ部材に伝達する内側係合部とを有する第1プーリという簡易な構成によって第1クランプ部材を回動させることができる。
 本発明に係るゴム栓保持装置の好ましい一態様によれば、ゴム栓保持装置は、前記ゴム栓を配置可能な空間が内方に形成されるように前記中心線の周囲に配置された複数の第2クランプ部材と、前記第2クランプ部材を支持する第2支持部材と、前記第2クランプ部材を駆動する第2アクチュエータと、をさらに備えている。前記複数の第2クランプ部材は、前記中心線の伸長方向の前記第1ゴム栓接触部とは異なる位置に配置されるとともに前記ゴム栓の外周部に接触する3つ以上の第2ゴム栓接触部を備えている。前記第2支持部材は、前記第2ゴム栓接触部が前記中心線に対して接近および離反可能なように前記第2クランプ部材を支持している。前記第2アクチュエータは、前記第2ゴム栓接触部が前記中心線に対して接近および離反するように前記第2クランプ部材を駆動する。
 かかるゴム栓保持装置によれば、外形寸法が異なる部分を有する段付きのゴム栓を好適に保持することができる。つまり、第1の外径寸法の部分を第1クランプ部材でクランプし、第2の外径寸法の部分を第2クランプ部材によりクランプすることにより、段付きのゴム栓をより好適に保持することができる。
 本発明に係る電線挿入装置は、軸線に沿った貫通孔を有するゴム栓の前記貫通孔に電線を挿入する電線挿入装置であって、上記した態様のゴム栓保持装置のうちのいずれか1つを備えている。電線挿入装置は、前記複数の第1クランプ部材の内方に形成された空間に連通し前記ゴム栓が供給されるゴム栓供給口と、前記中心線に沿って電線を搬送する電線搬送装置と、を備えている。
 かかる電線挿入装置によれば、外径寸法の異なる様々なゴム栓を保持することができるゴム栓保持装置を備えているため、外径寸法の異なる様々なゴム栓に対して電線を挿入することができる。
 本発明に係る電線挿入装置の好ましい一態様によれば、電線挿入装置は、前記第1クランプ部材が前記ゴム栓を把持可能な前記中心線に沿った所定位置に前記ゴム栓が位置しているか否かを検出する検出装置と、前記第1アクチュエータと前記検出装置とに接続された制御装置と、を備えている。前記制御装置は、前記ゴム栓が前記所定位置に位置していることを前記検出装置が検出すると、前記第1ゴム栓接触部が前記中心線に接近するように前記第1アクチュエータを動作させる第1制御部を備えている。
 かかる電線挿入装置によれば、第1クランプ部材がゴム栓を把持可能な所定位置にゴム栓が位置していることを確認してからゴム栓の把持が行われる。そのため、より確実にゴム栓を保持することができる。
 本発明に係る電線挿入装置の好ましい一態様によれば、電線挿入装置は、前記第1クランプ部材が前記ゴム栓を把持可能な前記中心線に沿った所定位置に前記ゴム栓が停止するように前記供給されるゴム栓の進行方向前端部に突き当たる壁部を備えている。
 かかる電線挿入装置によれば、ゴム栓は、壁部に突き当たることによって、第1クランプ部材がゴム栓を把持可能な所定位置に停止する。そのため、より確実にゴム栓を保持することができる。
 本発明に係る電線挿入装置の好ましい一態様によれば、電線挿入装置は、前記第1アクチュエータに接続された制御装置を備えている。前記制御装置は、供給されるゴム栓の種類が設定される設定部と、ゴム栓の種類ごとに前記第1アクチュエータの位置を記憶する記憶部と、前記設定部における設定と前記記憶部に記憶された位置とに基づいて前記第1アクチュエータを制御し、前記中心線に対する前記第1ゴム栓接触部の位置を制御する第2制御部と、を備えている。
 かかる電線挿入装置によれば、ゴム栓を保持する際、第1ゴム栓接触部は、ゴム栓の種類ごとに予め定められた好適な位置に移動される。よって、設定された種類のゴム栓を確実に把持することができる。
 本発明に係る電線挿入装置の好ましい一態様によれば、電線挿入装置は、前記第1アクチュエータに接続された制御装置を備えている。前記制御装置は、記憶部と、第2制御部とを備えている。前記記憶部は、前記電線が前記ゴム栓に挿入される前における前記第1アクチュエータの位置である挿入前位置と、前記電線が前記ゴム栓に挿入された後における前記第1アクチュエータの位置である挿入後位置とを記憶している。前記第2制御部は、前記記憶部に記憶された前記挿入前位置および前記挿入後位置に基づいて前記第1アクチュエータを制御し、前記中心線に対する前記第1ゴム栓接触部の位置を制御する。
 一般的に、ゴム栓の外径寸法は、電線を挿入することによって変化する。上記電線挿入装置は、電線がゴム栓に挿入される前における第1アクチュエータの位置である挿入前位置と、電線がゴム栓に挿入された後における第1アクチュエータの位置である挿入後位置とを別に記憶している。そのため、電線の挿入によりゴム栓の外径寸法が変化しても、第1アクチュエータを挿入後位置に移動させることによって、電線をゴム栓にスムーズに挿入することができる。
 上記電線挿入装置の好ましい一態様によれば、前記挿入後位置における前記第1ゴム栓接触部は、前記挿入前位置における前記第1ゴム栓接触部よりも前記中心線から離れている。
 一般的に、ゴム栓の外径寸法は電線を挿入することによって大きくなる。かかる電線挿入装置によれば、電線の挿入によりゴム栓の外径寸法が大きくなっても、第1ゴム栓接触部を挿入前位置よりも中心線から離れた挿入後位置に移動させることによって、電線をゴム栓にスムーズに挿入することができる。
 本発明に係る電線挿入装置の好ましい一態様によれば、電線挿入装置は、前記ゴム栓保持装置を前記中心線と平行に移動させる移動装置をさらに備えている。
 かかる電線挿入装置によれば、電線の挿入方向に関して、ゴム栓を電線の挿入に好適な位置に位置付けることができる。
 上記電線挿入装置の好ましい一態様によれば、電線挿入装置は、前記電線搬送装置および前記移動装置に接続された制御装置を備えている。前記制御装置は、第3制御部と、第4制御部とを備えている。前記第3制御部は、前記電線搬送装置を制御して前記ゴム栓保持装置の外部から前記複数の第1クランプ部材の内方に形成された空間に向かって前記電線を搬送させ、前記ゴム栓に前記電線を挿入させる。前記第4制御部は、前記電線搬送装置による前記電線の前記ゴム栓への挿入が開始された後に前記移動装置を制御して前記ゴム栓保持装置を前記電線の搬送方向に移動させ、前記ゴム栓保持装置が前記電線の搬送方向に移動された後に前記移動装置を制御して前記ゴム栓保持装置を前記電線の搬送方向の逆方向に移動させる。
 かかる電線挿入装置によれば、ゴム栓は、電線の搬送に合わせていったん電線の搬送方向に移動される。これにより、電線をゴム栓に挿入する初期段階において電線が座屈することが抑制される。その後、電線が搬送されながらゴム栓が電線の搬送方向の逆方向に移動されることにより、電線がゴム栓に挿通される。
 本発明に係るゴム栓保持装置によれば、外径寸法の異なる様々なゴム栓を保持することができる。
ゴム栓の一例を示す斜視図である。 ゴム栓の使用態様の一例を示す図である。 一実施形態に係るゴム栓供給装置および電線挿入装置の模式的な断面図である。 電線挿入装置の斜視図である。 電線挿入装置の縦断面図である。 電線挿入装置の背面図である。 電線挿入装置のブロック図である。 ゴム栓に電線を挿入するプロセスを示すフローチャートである。 第1変形例に係るゴム栓保持装置の要部の斜視図である。 第2変形例に係るゴム栓保持装置の要部の斜視図である。
 以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。まず、ゴム栓について説明する。図1は、ゴム栓5の一例を示す斜視図である。図1に示すように、一例に係るゴム栓5は、軸線方向に関して非対称な円筒状の形状を有している。ゴム栓5は、大径部5aと小径部5bとを有している。大径部5aの直径は、小径部5bの直径よりも大きい。ゴム栓5は、軸線に沿って貫通する貫通孔5cを備えている。なお、ここに示したゴム栓5の形状は一例に過ぎず、ゴム栓5の形状は限定されない。
 図2は、ゴム栓5の使用態様の一例を示す図である。図2に示すように、ゴム栓5は、例えば、被覆電線6(以下、電線6)に装着される。電線6の先端は、ゴム栓5の貫通孔5cに挿通される。電線6は、大径部5a側の開口から貫通孔5cに挿入され、小径部5b側の開口から取り出される。その後、電線6の先端部の被覆が剥ぎ取られ、先端部に圧着端子7が圧着される。このとき、圧着端子7の圧着によりゴム栓5も電線6に固定される。さらに、電線6、ゴム栓5、および圧着端子7のアッセンブリは、専用のハウジング8に挿入される。図2に示すように、ゴム栓5は、ハウジング8の内周部に接触し、ハウジング8内に水分が侵入することを防止する。ゴム栓5は、防水用のゴム栓である。
 図3は、一実施形態に係るゴム栓供給装置10および電線挿入装置20の模式的な断面図である。電線挿入装置20は、ゴム栓5の貫通孔5cに電線6を挿入する装置である。ゴム栓供給装置10は、電線挿入装置20にゴム栓5を供給する装置である。以下の説明では、図3の左側、右側をそれぞれ前方、後方とする。前方から見たゴム栓供給装置10および電線挿入装置20の左方、右方、上方、下方をそれぞれ左方、右方、上方、下方とする。以下の図において、前方、後方、左方、右方、上方、下方は、それぞれF、Rr、L、R、U、Dで表す。ただし、以下の説明における各方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、本発明を何ら限定するものではない。
 図3に示すように、ゴム栓供給装置10は、複数の搬送チューブ11と、チューブセレクタ12とを備えている。ゴム栓5は、図示しないパーツフィーダによって大径部5aが進行方向前方側にくるように向きを揃えられ、搬送チューブ11内を搬送される。ゴム栓5は、例えば、圧縮エアによって搬送チューブ11内を搬送される。複数の搬送チューブ11は、ここでは、上下方向に並んで設けられている。チューブセレクタ12は、複数の搬送チューブ11を上下方向に移動させる。チューブセレクタ12によって、複数の搬送チューブ11のうちの1つが電線挿入装置20のゴム栓供給口21に対面するように位置付けられる。これにより、当該1つの搬送チューブ11がゴム栓供給口21に接続される。ゴム栓供給口21に接続された搬送チューブ11内のゴム栓5は、電線挿入装置20に供給される。ただし、ゴム栓供給装置10の構成は特に限定されない。例えば、複数の搬送チューブは円周方向に沿って配置され、チューブセレクタは複数の搬送チューブを円周方向に沿って回転させてもよい。
 図3に示すように、電線挿入装置20は、ゴム栓保持装置30と、クランプ移動装置50と、電線搬送装置60と、検出装置70と、制御装置80(図7参照)とを備えている。図4は、電線挿入装置20の斜視図である。図5は、電線挿入装置20の縦断面図である。図6は、電線挿入装置20の背面図である。ゴム栓保持装置30は、ゴム栓供給装置10によって供給されたゴム栓5を保持する。図5に示すように、ゴム栓保持装置30は、複数の第1クランプ部材31と、複数の第2クランプ部材41とを備えている。複数の第1クランプ部材31は、ゴム栓5の小径部5bをクランプする。複数の第2クランプ部材41の一部は、複数の第1クランプ部材31よりも前方に配置され、ゴム栓5の大径部5aをクランプする。
 図5および図6に示すように、複数の第1クランプ部材31は、筒状のゴム栓5を配置可能な空間S1が内方に形成されるように所定の中心線CLの周囲に配置されている。中心線CLは、上記内方の空間S1に配置されたゴム栓5が複数の第1クランプ部材31によってクランプされたときのゴム栓5の軸線に一致する。複数の第1クランプ部材31は、中心線CLを中心とする円周に沿って配置されている。図6に示すように、第1クランプ部材31の数は、ここでは4つである。複数の第1クランプ部材31は、90度ずつ離れて設けられている。ただし、第1クランプ部材の数は2以上であればよく、それ以上限定されない。例えば、第1クランプ部材の数が3つの場合には、3つの第1クランプ部材は120度ずつ離れて設けられてもよい。また例えば、第1クランプ部材の数が6つの場合には、6つの第1クランプ部材は60度ずつ離れて設けられてもよい。なお、複数の第1クランプ部材の間の角度は同じでなくともよく、一部または全部が異なっていてもよい。
 図6に示すように、複数の第1クランプ部材31は、それぞれ、第1筒状部31aと、第1係合部31bと、第1アーム部31cと、第1先端部31dとを備えている。第1筒状部31aは、円筒状に構成され、前後方向に延びている。第1筒状部31aには、後述する支持部材32のシャフト32aが回動可能に挿通されている。第1筒状部31aにシャフト32aが挿通されていることにより、第1クランプ部材31は、シャフト32a周りに回動可能である。第1筒状部31aの外周部には、第1係合部31bが設けられている。第1係合部31bには、歯車の歯が形成されている。
 第1アーム部31cは、第1筒状部31aから中心線CLの方に向かって延びている。以下、第1筒状部31aから中心線CLに向かう方向を「円周方向の内方」とも言い、その逆方向を「円周方向の外方」とも言う。第1アーム部31cのさらに円周方向内方には、先端部31dが設けられている。図5に示すように、先端部31dは、前後方向に長く延びている。上記したゴム栓5が配置される空間S1は、複数の先端部31dの内方に構成される。空間S1の後方側の端部は、ここでは、ゴム栓5が供給されるゴム栓供給口21を構成している。ゴム栓供給口21は、複数の第1クランプ部材31の内方に形成された空間S1に連通している。ただし、電線挿入装置のゴム栓供給口は、必ずしも複数の第1クランプ部材の端部によって構成されている必要はなく、上記端部とは別に設けられた開口部であってもよい。
 図6に示すように、先端部31dは、複数の第1クランプ部材31の内方の空間S1に面した第1内側面31eを有している。第1内側面31eは、中心線CLの方を向いて設けられている。図6に示すように、第1内側面31eは、シャフト32aからの距離がシャフト32a周りの位置によって異なるように構成されている。第1内側面31eは、前後方向視において非円弧形、または、シャフト32a以外の点を中心とする円弧形に構成されている。第1内側面31eには、ゴム栓5の外周部と接触する第1ゴム栓接触部31e1が設けられている。第1ゴム栓接触部31e1は、複数の第1クランプ部材31の内方の空間S1に面している。そのため、第1ゴム栓接触部31e1は、第1クランプ部材31がシャフト32a周りに回動することによって中心線CLに対して接近および離反する。
 図5および図6に示すように、ゴム栓保持装置30は、支持部材32と、第1アクチュエータ33と、第1プーリ34と、第1ベルト35とを備えている。支持部材32は、複数の第1クランプ部材31を支持している。支持部材32は、それぞれ中心線CLと平行に延びる複数のシャフト32aを備えている。前述したように、複数のシャフト32aは、それぞれ第1クランプ部材31の筒状部31aに挿通されている。複数のシャフト32aは、それぞれ第1クランプ部材31を回動可能に支持している。
 第1アクチュエータ33は、第1プーリ34および第1ベルト35を介して、複数の第1クランプ部材31を駆動する。第1アクチュエータ33は、ここでは、ステッピングモータである。第1アクチュエータ33は、前後方向を軸方向として回転する駆動軸33aを備えている。駆動軸33aには、第1モータプーリ33bが固定されている。第1モータプーリ33bには、無端状の第1ベルト35が巻き掛けられている。第1ベルト35は、ここでは、プーリのギアに係合する溝が形成されたタイミングベルトである。
 第1プーリ34は、第1ベルト35が巻き掛けられる円環状のリング部34aを備えている。第1リング部34aの回転中心は、中心線CLと一致している。第1プーリ34は、中心線CL周りに回転する。第1リング部34aは、外側面に外側ギア34a1、内側面に内側ギア34a2を有している。第1ベルト35は、第1プーリ34の外側ギア34a1に係合している。第1ベルト35は、また、第1モータプーリ33bを介して第1アクチュエータ33の駆動軸33aに係合している。第1ベルト35および第1モータプーリ33bは、駆動軸33aの回転を第1プーリ34に伝達する伝達機構の一例である。ただし、駆動軸33aの回転を第1プーリ34に伝達する伝達機構は、ベルトおよびプーリに限定されるわけではない。駆動軸33aがある角度回転すると、その回転角に対応した角度だけ第1プーリ34が回転する。
 図6に示すように、第1クランプ部材31の第1係合部31bは、第1リング部34aの径方向の内方に配置されている。第1係合部31bは歯車の歯を有し、第1リング部34aの内側ギア34a2に係合している。そこで、第1クランプ部材31は、第1プーリ34が回転することによってシャフト32a周りに回動する。第1アクチュエータ33の駆動軸33aがある角度回転すると、第1モータプーリ33b、第1ベルト35、および第1プーリ34を介して、駆動軸33aの回転角に対応した角度だけ第1クランプ部材31がシャフト32a周りに回動する。このように、第1アクチュエータ33の回転力を受ける外側ギア34a1と第1アクチュエータ33の回転力を第1クランプ部材31に伝達する内側ギア34a2とを備えた第1プーリ34を用いれば、簡易な構成によって第1クランプ部材31を回動させることができる。さらに、かかる構成によれば、第1クランプ部材31が第1リング部34aよりも径方向内方に配置されるため、第1アクチュエータ33によって第1クランプ部材31を駆動する機構全体をコンパクトにすることもできる。
 また、本実施形態では、回動中心であるシャフト32aからの距離がシャフト32a周りの位置によって異なる第1クランプ部材31の第1内側面31eに第1ゴム栓接触部31e1が設けられている。そのため、第1クランプ部材31を回動させるだけで、第1ゴム栓接触部31e1が中心線CLに対して接近および離反する。本実施形態に係るゴム栓保持装置30は、かかる構成を用いることよって、シンプルかつコンパクトに構成されている。
 複数の第2クランプ部材41および複数の第2クランプ部材41を駆動する機構は、複数の第1クランプ部材31および複数の第1クランプ部材31を駆動する機構と同様に構成されている。複数の第2クランプ部材41は、中心線CLの伸長方向に複数の第1クランプ部材31と並んで設けられている。本実施形態では、複数の第2クランプ部材41の前後方向に関する位置は、複数の第1クランプ部材31の位置と一部重なっている。
 本実施形態では、支持部材32のシャフト32aは、中心線CLと平行に延びている。支持部材32のシャフト32aは、第2クランプ部材41も回動可能に支持している。本実施形態では、第1クランプ部材31と第2クランプ部材41とで支持部材(ここでは、シャフト32a)を共用することにより、部材を節減している。ただし、ゴム栓保持装置は、第2クランプ部材を支持する第2支持部材を、第1クランプ部材を支持する支持部材とは別に備えていてもよい。
 図4に示すように、第2クランプ部材41の数は、ここでは4つである。ただし、第2クランプ部材41の数は限定されない。図5に示すように、第2クランプ部材41の第2アーム部41cは、第1クランプ部材31の前後方向に延びた第1先端部31dよりも円周方向の外方に配置されている。第2アーム部41cは、前方に向かって延びている。第2アーム部41cの前端に接続された先端部41dは、第1クランプ部材31の前端部よりも前方に配置されている。先端部41dには、ゴム栓5の大径部5aと接触する第2ゴム栓接触部41e1が設けられている。第2ゴム栓接触部41e1は、中心線CLの伸長方向に関して、第1ゴム栓接触部31e1(図6参照)とは異なる位置に配置されている。詳しくは、複数の第2ゴム栓接触部41e1は、複数の第1ゴム栓接触部31e1よりも前方に設けられている。複数の第2ゴム栓接触部41e1は、ゴム栓5の大径部5aに接触するように構成されている。
 なお、ここでは、第2ゴム栓接触部41e1を含む第2クランプ部材41の一部だけが第1クランプ部材31とずれた位置に配置されているが、第2クランプ部材41の全部が第1クランプ部材31とずれた位置に配置されていてもよい。
 図5に示すように、複数の第2クランプ部材41は、複数の第1クランプ部材31と同様に、ゴム栓5を配置可能な空間S2が内方に形成されるように中心線CLの周囲に配置されている。第2アクチュエータ43は、第2モータプーリ43b、第2ベルト45、および第2プーリ44を介して、第2クランプ部材41を回動させる。第2アクチュエータ43も、ここでは、ステッピングモータである。第2アクチュエータ43、第2モータプーリ43b、第2プーリ44、および第2ベルト45は、それぞれ第1アクチュエータ33、第1モータプーリ33b、第1プーリ34、および第1ベルト35と同様に構成されている。第2アクチュエータ43の駆動軸43aが回転することにより、第2クランプ部材41がシャフト32a周りに回動する。第2クランプ部材41の内側面は、シャフト32aから距離がシャフト32a周りの位置によって異なるように構成されている。そのため、第2クランプ部材41がシャフト32a周りに回動すると、第2クランプ部材41の内側面に設けられた第2ゴム栓接触部41e1が中心線CLに対して接近および離反する。
 図4および図5に示すように、クランプ移動装置50は、ゴム栓保持装置30を下方から支持している。クランプ移動装置50は、ゴム栓保持装置30を中心線CLに平行に(ここでは前後方向に)移動させる。クランプ移動装置50は、ベースプレート51と、一対のガイドレール52と、移動アクチュエータ53(図7参照)とを備えている。ベースプレート51は、ゴム栓保持装置30を支持している。一対のガイドレール52は、前後方向に延びている。ベースプレート51は、一対のガイドレール52に前後方向に摺動可能に係合している。移動アクチュエータ53は、ベースプレート51を一対のガイドレール52に沿って移動させる。移動アクチュエータ53は特に限定されないが、ここではステッピングモータである。本実施形態では、クランプ移動装置50は、ゴム栓保持装置30を前後方向に10mm移動させることが可能に構成されている。ただし、クランプ移動装置50がゴム栓保持装置30を移動させることができる距離は、限定されるわけではない。
 電線搬送装置60は、中心線CLに沿って電線6を搬送するように構成されている。電線搬送装置60は、電線6がゴム栓5に挿通される前には、ゴム栓保持装置30の前方から後方に向かって電線6を搬送する。電線搬送装置60は、電線6がゴム栓5に挿通された後には、前方に向かって電線6を搬送してゴム栓保持装置30から離反させる。図4に示すように、電線搬送装置60は、電線6を案内する電線ガイド61を備えている。電線ガイド61は、ゴム栓保持装置30よりも前方に設けられている。電線ガイド61は、上部部材61Uと下部部材61Dとを備えている。上部部材61Uおよび下部部材61Dは、平板状に構成されている。上部部材61Uおよび下部部材61Dの一方または両方が上下方向に移動するように構成されている。電線搬送装置60は、上部部材61Uおよび下部部材61Dの一方または両方を上下方向に移動させるガイドアクチュエータ62(図7参照)を備えている。
 上部部材61Uと下部部材61Dとが接する境界には、上部部材61Uおよび下部部材61Dによって電線挿通孔61aが形成されている(図3も参照)。電線挿通孔61aは、中心線CL上に位置している。上部部材61Uおよび下部部材61Dの一方または両方を上下方向に移動させることにより、電線挿通孔61aの大きさを種々の直径の電線6に対応させることができる。以下では、上部部材61Uと下部部材61Dとの間の距離を狭めることを「電線ガイド61を閉じる」とも言い、上部部材61Uと下部部材61Dとの間の距離を広げることを「電線ガイド61を開く」とも言う。電線6は、電線挿通孔61aに挿通されることによって中心線CLに沿って搬送される。電線搬送装置60は、電線クランプ63と、図3~図6には図示しない搬送軸65(図7参照)とを備えている。電線6は、搬送軸65が回転することにより搬送される。
 電線クランプ63は、中心線CLに沿って搬送軸65よりもゴム栓保持装置30の側に設けられている。電線クランプ63は、搬送軸65と電線ガイド61との間に配置されている。電線クランプ63は、ここでは、上下方向に向かい合う一対の保持部材63Uおよび63Dを含んでいる。電線搬送装置60は、一対の保持部材63Uおよび63Dを上下方向に移動させることによって電線クランプ63を開閉するクランプアクチュエータ64(図7参照)を備えている。電線クランプ63が閉じられると、電線6が把持される。電線クランプ63が開くと、電線6の把持が解除される。ただし、電線クランプ63は電線6を把持および開放することができればよく、その構成は限定されない。電線クランプ63は、電線クランプ63を前後方向に移動させる図示しない移動装置によって支持されている。
 図5に示すように、電線搬送装置60は、第1クランプ部材31および第2クランプ部材41がゴム栓5を把持可能な中心線CLに沿った所定位置にゴム栓5が停止するように、供給されるゴム栓5の進行方向前端部に突き当たる壁部61b(図3も参照)を備えている。壁部61bは、第1ゴム栓接触部31e1および第2ゴム栓接触部41e1よりもゴム栓5の進行方向前方に位置している。壁部61bは、ここでは、平板状の電線ガイド61の後端面である。ただし、ゴム栓5が突き当たる壁部は、電線ガイドとは別に設けられていてもよい。以下では、上記ゴム栓5の所定位置をゴム栓5の「クランプ位置」とも呼ぶ。
 検出装置70は、ゴム栓5がクランプ位置に位置しているか否かを検出する。検出装置70の構成は限定されないが、ここでは光学式のセンサを備えている。図3に示すように、検出装置70は、投光器71と受光器72とを備えている。投光器71は、ゴム栓保持装置30と電線ガイド61の壁部61bとの間の隙間の上方に配置されている。投光器71は、上記隙間に向かって光を照射している。図3の符号Axは、投光器71が照射する光の光軸を示している。受光器72は、ゴム栓保持装置30と電線ガイド61の壁部61bとの間の隙間の下方に配置されている。受光器72は、投光器71が照射する光の光軸Ax上に配置されている。なお、投光器71と受光器72の配置は逆でもよい。また、投光器71と受光器72とは、中心線CL周りの他の回転方向、例えば左右方向に向かい合っていてもよい。
 ゴム栓5がクランプ位置に位置していないとき、受光器72は投光器71が照射する光を受光する。ゴム栓5がクランプ位置に位置しているときには、投光器71が照射する光は、ゴム栓5に遮られ、受光器72に到達しない。受光器72が投光器71からの光を受光しているか否かにより、ゴム栓5がクランプ位置に位置しているか否かが判定可能である。検出装置70は、ゴム栓5がクランプ位置に位置しているか否かを示す信号を制御装置80に送信している。
 電線挿入装置20は、各部の動作を制御する制御装置80を備えている。図7は、電線挿入装置20のブロック図である。図7に示すように、制御装置80は、第1アクチュエータ33と、第2アクチュエータ43と、移動アクチュエータ53と、ガイドアクチュエータ62と、クランプアクチュエータ64と、搬送軸65とに接続され、それらの動作を制御している。また、制御装置80は、検出装置70に接続され、検出装置70からの信号を受信している。制御装置80は、さらに、ユーザーが各種設定を行うための操作パネル95と接続されている。なお、制御装置80とゴム栓供給装置10の制御装置とは接続されていてもよく、接続されていなくてもよい。
 制御装置80の構成は特に限定されない。制御装置80は、例えば、中央演算処理装置(以下、CPUという。)と、CPUが実行するプログラムなどが格納されたROMと、RAMなどを備えていてもよい。制御装置80の各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。また、各部は、プロセッサであってもよいし、回路であってもよい。図7に示すように、制御装置80は、設定部81と、第1位置記憶部82と、第2位置記憶部83と、信号受信部84と、クランプ指令部85と、第1クランプ制御部86と、第2クランプ制御部87と、搬送制御部88と、移動位置記憶部89と、移動制御部90と、を備えている。制御装置80は、他の処理部を備えていてもよいが、ここでは、図示および説明を省略する。
 設定部81では、供給されるゴム栓5の種類が設定される。本実施形態では、電線挿入装置20には、形状の異なる様々な種類のゴム栓5、および、それらに対応して直径の異なる様々な種類の電線6が供給される。大径部5aおよび小径部5bの直径は、ゴム栓5の種類によって異なる。なお、設定部81によるゴム栓5の種類の設定は、電線挿入装置20に接続された上位システムからの情報により自動で行われてもよく、ユーザーによって行われてもよい。
 第1位置記憶部82は、ゴム栓5の種類ごとに、第1アクチュエータ33の位置を記憶している。ただし、第1位置記憶部82に記憶されるデータは、中心線CLに対する第1ゴム栓接触部31e1の位置に対応していればよく、中心線CLに対する第1ゴム栓接触部31e1の位置と等価な物理量であればよい。本実施形態では、第1位置記憶部82には、第1アクチュエータ33の回転位置が記憶されている。上記記憶された第1アクチュエータ33の位置は、ゴム栓5の小径部5bの直径に対応している。
 第1位置記憶部82には、さらに、電線6がゴム栓5に挿入される前における第1アクチュエータ33の位置(以下、挿入前位置と呼ぶ)と、電線6がゴム栓5に挿入された後における第1アクチュエータ33の位置(以下、挿入後位置と呼ぶ)とが、ゴム栓5の種類ごとに記憶されている。電線6が挿入されると、ゴム栓5の直径は一般に大きくなる。そこで、電線6をゴム栓5にスムーズに挿通するため、第1ゴム栓接触部31e1の挿入後位置が設定されている。挿入後位置における第1ゴム栓接触部31e1は、挿入前位置における第1ゴム栓接触部31e1よりも中心線CLから離れている。
 第2位置記憶部83には、第2クランプ部材41に関する第1位置記憶部82と同様のデータが記憶されている。第2位置記憶部83には、第2アクチュエータ43の挿入前位置および挿入後位置が、ゴム栓5の種類ごとに記憶されている。
 信号受信部84は、検出装置70からの信号を受信するように構成されている。クランプ指令部85は、ゴム栓5がクランプ位置に位置していることを検出装置70が検出すると、第1ゴム栓接触部31e1および第2ゴム栓接触部41e1がそれぞれ中心線CLに接近するように、第1アクチュエータ33および第2アクチュエータ43を動作させる。なお、この動作は、ゴム栓5がクランプ位置に位置していることを検出装置70が検出した後すぐに行われてもよく、さらに確認時間を経た後に行われてもよい。
 第1クランプ制御部86は、設定部81における設定と、第1位置記憶部82に記憶された挿入前位置および挿入後位置とに基づいて第1アクチュエータ33を制御し、中心線CLに対する第1ゴム栓接触部31e1の位置を制御する。同様に、第2クランプ制御部87は、設定部81における設定と、第2位置記憶部83に記憶された挿入前位置および挿入後位置とに基づいて第2アクチュエータ43を制御し、中心線CLに対する第2ゴム栓接触部41e1の位置を制御する。
 搬送制御部88は、電線搬送装置60を制御して、ゴム栓保持装置30の外部から、複数の第1クランプ部材31の内方に形成された空間S1および複数の第2クランプ部材41の内方に形成された空間S2に向かって電線6を搬送させる。搬送制御部88は、これによりゴム栓5に電線6を挿入させる。また、搬送制御部88は、ゴム栓5に電線6が挿通された後には、電線搬送装置60を制御して、ゴム栓5が挿通された電線6を前方(ゴム栓保持装置30から離反する方向)に搬出させる。
 移動位置記憶部89は、クランプ移動装置50によってゴム栓保持装置30が位置付けられる前後方向の位置を記憶している。移動位置記憶部89は、電線6の挿入開始前にゴム栓保持装置30が位置付けられる初期位置をゴム栓5の種類ごとに記憶している。また、移動位置記憶部89は、電線6の挿入開始後にゴム栓保持装置30がゴム栓5の搬送方向に移動する位置と、さらにその後にゴム栓保持装置30がゴム栓5の搬送方向の逆方向に移動する位置とをゴム栓5の種類、または電線6の種類ごとに記憶している。ただし、これらの位置はゴム栓5または電線6の種類によらず固定されていてもよい。上記固定された位置は、例えば、クランプ移動装置50の前後のストロークエンドなどであってもよい。
 移動制御部90は、クランプ移動装置50の動作を制御する。詳しくは、移動制御部90は、クランプ移動装置50を制御して、ゴム栓5の種類ごとに定められた初期位置にゴム栓保持装置30を位置付ける。移動制御部90は、さらに、電線搬送装置60による電線6のゴム栓5への挿入が開始された後に、クランプ移動装置50を制御してゴム栓保持装置30を電線6の搬送方向に移動させる。移動制御部90は、ゴム栓保持装置30が電線6の搬送方向に移動された後に、クランプ移動装置50を制御してゴム栓保持装置30を電線6の搬送方向の逆方向に移動させる。これらの動作の際にゴム栓保持装置30が位置付けられる前後方向の位置は、移動位置記憶部89に記憶された位置に基づいている。これらの動作については後述する。
 以下では、ゴム栓5に電線6を挿入するプロセスについて説明する。図8は、ゴム栓5に電線6を挿入するプロセスを示すフローチャートである。図8に示すように、ゴム栓5に電線6を挿入するプロセスのステップS01では、ゴム栓5の種類が選択される。
 ステップS02では、ゴム栓供給装置10により電線挿入装置20にゴム栓5が供給される。ステップS02により、ゴム栓5は、電線ガイド61の壁部61bに突き当たるまで前方に移動される。電線ガイド61の壁部61bに突き当たったときのゴム栓5の位置がクランプ位置である。ゴム栓5を壁部61bに突き当てることによって、ゴム栓5をクランプ位置に確実に停止させることができる。続くステップS03では、ゴム栓5がクランプ位置に到達したか否かが、検出装置70の信号に基づいて判定される。ゴム栓5がクランプ位置に到達していない場合(ステップS03の結果がNOの場合)、プロセスはステップS03の前に戻り、判定が繰り返される。ゴム栓5がクランプ位置に到達した場合(ステップS03の結果がYESの場合)、ステップS04においてゴム栓5がクランプされる。このように、本実施形態では、ゴム栓5がクランプ位置に位置していることが確認された後にゴム栓5のクランプが行われる。そのため、さらに確実にゴム栓5を保持することができる。
 ゴム栓5がクランプされる際には、第1アクチュエータ33の駆動軸33aが第1位置記憶部82に記憶された回転角だけ回転される。これにより、図6の矢印R1の方向に第1クランプ部材31が回動される。第1クランプ部材31がR1方向に回動されると、図6に示すように、第1ゴム栓接触部31e1は矢印R2方向に移動し、中心線CLに接近する。第1アクチュエータ33の駆動軸33aが第1位置記憶部82に記憶された回転角だけ回転されると、第1ゴム栓接触部31e1は挿入前位置に到達する。その結果、ゴム栓5の小径部5bが複数の第1クランプ部材31によって保持される。このように、第1ゴム栓接触部31e1を中心線CLに接近させるように第1クランプ部材31を駆動することにより、外径寸法の異なる様々なゴム栓5を保持することができる。より詳しくは、ステップS01においてゴム栓5の種類を設定し、ステップS04においてゴム栓5の種類に合わせて第1アクチュエータ33の位置を制御することにより、外径寸法の異なる様々な種類のゴム栓5を把持することができる。
 同様にして、ゴム栓5の大径部5aは複数の第2クランプ部材41によって保持される。複数の第2クランプ部材41により、ゴム栓5が段付きである場合でもゴム栓5を好適に保持することができる。ただし、第2クランプ部材41を有するゴム栓保持装置30によって段付きでないゴム栓5を保持することも当然に可能である。
 ステップS05では、クランプ移動装置50により、ゴム栓保持装置30が移動位置記憶部89に記憶された初期位置に移動される。ゴム栓保持装置30が中心線CLに平行に移動可能に構成されていることにより、電線6の挿入に適した位置にゴム栓5を位置付けることができる。初期位置は、例えば、ゴム栓5が電線ガイド61に近接または接触する位置に設定されているとよい。
 ステップS06では、電線搬送装置60が駆動され、電線ガイド61の電線挿通孔61aに電線6が挿入される。なお、このとき、上部部材61Uまたは下部部材61Dが移動して電線ガイド61が開いてもよい。その後、電線ガイド61は閉じてもよい。なお、ステップS02~S05とステップS06とは順番が逆でもよく、同時でもよい。
 ステップS07では、電線搬送装置60により電線6の後方への搬送が開始される。電線6は、電線ガイド61によって案内され、ゴム栓5の貫通孔5cに挿入される。ステップS07から所定の時間が経過すると、ステップS08において、ゴム栓保持装置30がクランプ移動装置50により後方に移動される。また、このとき、図示しない移動装置により、電線クランプ63も後方に移動される。この間も電線6の後方への搬送は継続している。このゴム栓5の後方への移動および電線クランプ63の後方への移動により、電線6を案内する電線ガイド61の位置が、ゴム栓5の近傍から電線クランプ63とゴム栓5との中央寄りに相対的に移動する。そのため、電線クランプ63と電線ガイド61との間の距離が短くなる。それに伴って、電線6のうち電線クランプ63と電線ガイド61との間に位置する部分の長さ(自由電線長)が短くなる。電線6の自由電線長が短くなると、電線6の座屈耐性が向上する。その結果、電線6の座屈が抑制される。
 ステップS08から所定の時間が経過すると、ステップS09において、第1クランプ部材31および第2クランプ部材41が挿入後位置に移動される。これにより、ゴム栓保持装置30によるゴム栓5のクランプが弱まり、ゴム栓5が円周方向の外方に向かって膨張することが許容される。その結果、電線6をスムーズに貫通孔5cに挿通することができる。
 上記制御によれば、保持されたゴム栓5のガタツキを抑制できる。ゴム栓の種類ごとにゴム栓保持部材を準備する従来のゴム栓挿入装置では、電線を挿入することによってゴム栓の外形寸法が大きくなることを考慮してゴム栓保持部材の寸法を大きめに設定する必要があった。そのため、従来のゴム栓挿入装置では、電線の挿入前のゴム栓のガタツキが大きかった。本実施形態に係るゴム栓保持装置30では、第1ゴム栓接触部31e1の挿入前位置は、挿入後位置とは独立に好適に設定できる。よって、電線6の挿入前のゴム栓5のガタツキを抑制できる。それにより、電線6をゴム栓5により確実に挿入できる。第2クランプ部材41についても同様である。
 ステップS10では、ゴム栓保持装置30がクランプ移動装置50により前方に移動される。このゴム栓保持装置30の前方への移動および引き続き行われている電線6の後方への搬送により、電線6がゴム栓5に完全に挿通される。なお、ステップS08~S10の順番は、ステップS10がステップS08よりも後であることを除き、入れ替え可能である。
 ステップS11では、電線6の後方への搬送が停止される。ステップS12では、ゴム栓保持装置30が開く方向に駆動され、ゴム栓5の保持が解除される。ステップS13では、電線ガイド61が開かれる。これにより、ゴム栓5が装着された電線6の保持が解除される。なお、ステップS12とS13とは、逆の順番で行われてもよく、同時に行われてもよい。
 ステップS14では、ゴム栓5が装着された電線6が電線搬送装置60により前方に搬送される。これでゴム栓5に電線6を挿入するプロセスは終了する。なお、上記したプロセスは好適な一例であり、ゴム栓5に電線6を挿入するプロセスは、これに限定されるわけではない。
 以上、本発明の実施の一形態について説明したが、上記実施形態は一例に過ぎない。他にも種々の実施形態が可能である。以下、他の実施形態の例について簡単に説明する。
 [第1変形例]
 図9は、第1変形例に係るゴム栓保持装置130の要部の斜視図である。図9では、一部の部材の図示を省略している。図9に示すように、本変形例に係るゴム栓保持装置130は、2つの第1クランプ部材131Aおよび131B(以下、単にクランプ部材と言う、第2変形例でも同様)を備えている。2つのクランプ部材131Aおよび131Bは、ここでは、上下方向に向かい合っている。ただし、2つのクランプ部材が向かい合う方向は、上下方向に限定されない。
 図示は省略するが、ゴム栓保持装置130は、クランプ部材131Aおよび131Bをそれぞれ上下方向に移動させるアクチュエータを備えている。アクチュエータによって下方のクランプ部材131Aが上方に移動され、上方のクランプ部材131Bが下方に移動されると、クランプ部材131Aおよび131Bはゴム栓5をクランプする。
 図9に示すように、クランプ部材131Aは、前後方向視においてV字形に形成された内側面131A1を有している。ゴム栓保持装置130がゴム栓5を保持しているとき、ゴム栓5は内側面131A1の2つのゴム栓接触部131A2に接触し、支持されている。2つのゴム栓接触部131A2は、前後方向視においてV字形の内側面131A1の2つの斜面にそれぞれ位置し、前後方向に延びている。
 クランプ部材131Bの下面131B1は平面に構成されている。そのため、ゴム栓保持装置130がゴム栓5を保持しているとき、ゴム栓5は、下面131B1の1つのゴム栓接触部131B2に接触している。ゴム栓接触部131B2は、前後方向に延びている。
 本変形例に係るゴム栓保持装置130によっても、ゴム栓保持装置130に設定された所定の中心線CLに軸心を一致させながらゴム栓5を保持することができる。言い換えれば、筒状のゴム栓5の外周部に接触する3つ以上のゴム栓接触部を備えていれば、2つのクランプ部材によってもゴム栓5を好適に保持することができる。3つ以上のゴム栓接触部は、ここでは、クランプ部材131Aの2つのゴム栓接触部131A2と、クランプ部材131Bの1つのゴム栓接触部131B2である。図示は省略するが、複数の第2クランプ部材も同様に構成されていてもよい。
 [第2変形例]
 第1変形例は、さらに他の変形例によっても実施可能である。図10は、第2変形例に係るゴム栓保持装置230の要部の斜視図である。図9と同様に、図10でも、一部の部材の図示は省略している。図10に示すように、本変形例に係るゴム栓保持装置230は、2つのクランプ部材231Aおよび231Bを備えている。2つのクランプ部材231Aおよび231Bは、上下方向に向かい合っている。
 図10に示すように、クランプ部材231Aは、前後方向視においてV字形に形成された内側面231A1を有している。ゴム栓保持装置130がゴム栓5を保持しているとき、ゴム栓5は内側面231A1の2つのゴム栓接触部231A2に接触し、支持されている。
 本変形例では、上方のクランプ部材231Bは、下方のクランプ部材231Aと同じ部材である。上方のクランプ部材231Bは、中心線CL周りに下方のクランプ部材231Aを180度回転させた位置に配置されている。クランプ部材231AのV字形の内側面231A1とクランプ部材231BのV字形の内側面231B1とは向かい合っている。ゴム栓保持装置230がゴム栓5を保持しているとき、ゴム栓5は、クランプ部材231Bの内側面231B1の2つのゴム栓接触部231B2に接触している。
 このように本変形例に係るゴム栓保持装置230は、筒状のゴム栓5に接触する2つのゴム栓接触部をそれぞれ有する2つのクランプ部材231Aおよび231Bを備えている。ここでは、2つのクランプ部材231Aおよび231Bは、それぞれ2つのゴム栓接触部231A2およびゴム栓接触部231B2を有している。かかる構成によっても、ゴム栓保持装置230に設定された所定の中心線CLに軸心を一致させながらゴム栓5を保持することができる。さらに、かかる構成によれば、第1変形例に係るゴム栓保持装置130よりも簡単な制御でゴム栓5の軸心を中心線CLに一致させることができる。図示は省略するが、複数の第2クランプ部材も同様に構成されていてもよい。
 なお、第1変形例および第2変形例に示すように、複数の第1クランプ部材の形状は同じでもよく、互いに相違していてもよい。また、複数のクランプ部材の形状は、ゴム栓に接触するゴム栓接触部を合わせて3つ以上備える限りにおいて限定されない。複数の第2クランプ部材についても同様である。
 [他の実施形態]
 その他、特に言及されない限り、上記した実施形態は本発明を限定しない。例えば、さらに他の好適な実施形態では、第1クランプ部材の数は3つでもよい。あるいは、第1クランプ部材の数は5つ以上でもよい。第1クランプ部材の数は、3つ以上であることが好ましい。第1クランプ部材の数が3つ以上であれば、ゴム栓5に対して少なくとも周方向に沿った3方向から第1クランプ部材が接近する。そのため、ゴム栓5を安定して保持することができる。第2クランプ部材についても同様である。
 上記した実施形態では、ゴム栓保持装置30は、複数の第1クランプ部材31と複数の第2クランプ部材41とを有していた。しかし、ゴム栓保持装置は、第2クランプ部材を備えていなくてもよい。あるいは、ゴム栓保持装置は、複数の第3クランプ部材や複数の第4クランプ部材(以下同様)をさらに備えていてもよい。
 上記した実施形態では、第1アクチュエータ33の駆動力を受けてゴム栓接触部31e1が中心線CLに対して同時に接近および離反するように第1クランプ部材31を駆動する機構は、内側ギア34a2を備えた第1プーリ34であった。しかし、複数の第1クランプ部材を同期させて駆動する機構は、このような機構に限定されない。例えば、第1クランプ部材を同期させて駆動する機構は、それぞれ1つの第1クランプ部材に連結され、互いに係合する複数のギアを備えていてもよい。第2クランプ部材41についても同様である。
 上記した実施形態では、回動軸からの距離が一定ではない第1内側面31eの作用により、第1ゴム栓接触部31e1は中心線CLに接近または離反した。しかし、第1ゴム栓接触部31e1を中心線CLに接近または離反させる機構は、このような機構に限定されない。例えば、第1クランプ部材は、円周の法線方向に沿って中心線に近づき、または離れるように構成されていてもよい。第2クランプ部材41についても同様である。
 上記した実施形態では、第1アクチュエータ33は、回転位置を認識可能なステッピングモータであったが、これには限定されない。第1アクチュエータは、例えば、回転位置をフィードバック制御可能なサーボモータであってもよい。あるいは、第1アクチュエータは、ゴム栓に接触して止まるまで第1クランプ部材を移動または回動させるだけでもよい。第1アクチュエータは電動モータには限定されず、例えば、エア駆動のアクチュエータでもよい。第1アクチュエータは回転する駆動軸を有するものには限定されず、例えば、伸縮するロッドを備えたシリンダのようなものであってもよい。第2アクチュエータ43、移動アクチュエータ53等の他のアクチュエータについても同様である。
 上記した実施形態では、中心線CLは水平方向に延びていたが、そうでなくてもよい。例えば、ゴム栓保持装置の中心線は、鉛直方向あるいは他の方向に延びていてもよい。電線挿入装置の設置態様は限定されない。
 上記した実施形態では、電線6をゴム栓5に挿入する際に電線6が搬送されたが、ゴム栓とともにゴム栓保持装置30が移動されてもよい。また、電線6とゴム栓5の両方が移動されてもよい。
 上記した実施形態では、ゴム栓5がクランプ位置に到達したことを検出する検出装置70は光学式のセンサを備えていたが、検出装置の検出方式は限定されない。検出装置は、例えば、画像認識装置や、接触式のスイッチ等を備えていてもよい。また、ゴム栓5がクランプ位置に到達したことを検出する必要は必ずしもなく、例えば、所定の時間の経過によりゴム栓5がクランプ位置に到達したものとみなしてもよい。
 上記で説明した電線挿入装置20の制御は好適な一例であり、かかる制御に限定されない。例えば、ゴム栓保持装置30は、必要に応じ、第1クランプ部材31および第2クランプ部材41のいずれか一方のみを駆動させてもよい。その場合、好適には、ゴム栓5の小径部5bが把持されるとよい。また、例えば、ゴム栓5に電線6を挿入する過程でゴム栓保持装置30のクランプをいったん解除してゴム栓5を把持し直し、電線6の挿入を行う制御などが行われてもよい。
 ゴム栓保持装置の適用対象は電線挿入装置に限定されない。ゴム栓保持装置は、ゴム栓の保持が必要な任意の装置に適用することができる。上記において電線挿入装置の制御として説明した制御は、ゴム栓保持装置単独で、またはゴム栓保持装置と他の装置との協働において実施されてもよい。
5    ゴム栓
5a   大径部
5b   小径部
5c   貫通孔
6    電線
10   ゴム栓供給装置
20   電線挿入装置
21   ゴム栓供給口
30   ゴム栓保持装置
31   第1クランプ部材
31e  第1内側面
31e1 第1ゴム栓接触部
32   支持部材(第1支持部材)
32a  シャフト(第1回動軸)
33   第1アクチュエータ
33a  駆動軸
34   第1プーリ
34a  第1リング部(リング部)
34a1 外側ギア(外側係合部)
34a2 内側ギア(内側係合部)
41   第2クランプ部材
41e1 第2ゴム栓接触部
43   第2アクチュエータ
50   クランプ移動装置(移動装置)
60   電線搬送装置
61b  壁部
70   検出装置
80   制御装置
81   設定部
82   第1位置記憶部(記憶部)
83   第2位置記憶部
84   信号受信部
85   クランプ指令部(第1制御部)
86   第1クランプ制御部(第2制御部)
87   第2クランプ制御部
88   搬送制御部(第3制御部)
89   移動位置記憶部
90   移動制御部(第4制御部)
CL   中心線

Claims (13)

  1.  筒状のゴム栓を配置可能な空間が内方に形成されるように所定の中心線の周囲に配置された複数の第1クランプ部材と、
     前記複数の第1クランプ部材を支持する第1支持部材と、
     前記複数の第1クランプ部材を駆動する第1アクチュエータと、を備え、
     前記複数の第1クランプ部材は、前記内方に形成された空間に面し前記ゴム栓の外周部に接触する3つ以上の第1ゴム栓接触部を備え、
     前記第1支持部材は、前記第1ゴム栓接触部が前記中心線に対して接近および離反可能なように前記第1クランプ部材を支持し、
     前記第1アクチュエータは、前記第1ゴム栓接触部が前記中心線に対して接近および離反するように前記第1クランプ部材を駆動する、
    ゴム栓保持装置。
  2.  前記第1クランプ部材の数は、3つ以上である、
    請求項1に記載のゴム栓保持装置。
  3.  前記第1支持部材は、それぞれ前記中心線と平行に延び前記第1クランプ部材を回動可能に支持する複数の第1回動軸を備え、
     前記第1アクチュエータは、前記複数の第1クランプ部材をそれぞれ前記複数の第1回動軸周りに回動させ、
     前記複数の第1クランプ部材は、前記複数の第1クランプ部材の内方に形成された空間に面するとともに前記第1回動軸からの距離が前記第1回動軸周りの位置によって異なるように構成された第1内側面をそれぞれ有し、
     前記第1ゴム栓接触部は、前記第1内側面に設けられ、前記第1クランプ部材が前記第1回動軸周りに回動することによって前記中心線に対して接近および離反する、
    請求項1または2に記載のゴム栓保持装置。
  4.  前記第1アクチュエータは、回転する駆動軸を備え、
     外側面に外側係合部、内側面に内側係合部を備えたリング部を有し、前記中心線周りに回転する第1プーリと、
     前記第1プーリの前記外側係合部と前記第1アクチュエータの前記駆動軸とに係合し、前記駆動軸の回転を前記第1プーリに伝達する伝達機構と、をさらに備え、
     前記第1クランプ部材は、前記リング部の径方向の内方に配置され前記内側係合部に係合した第1係合部を備え、前記第1プーリが回転することによって前記第1回動軸周りに回動する、
    請求項3に記載のゴム栓保持装置。
  5.  前記ゴム栓を配置可能な空間が内方に形成されるように前記中心線の周囲に配置された複数の第2クランプ部材と、
     前記第2クランプ部材を支持する第2支持部材と、
     前記第2クランプ部材を駆動する第2アクチュエータと、をさらに備え、
     前記複数の第2クランプ部材は、前記中心線の伸長方向の前記第1ゴム栓接触部とは異なる位置に配置されるとともに前記ゴム栓の外周部に接触する3つ以上の第2ゴム栓接触部を備え、
     前記第2支持部材は、前記第2ゴム栓接触部が前記中心線に対して接近および離反可能なように前記第2クランプ部材を支持し、
     前記第2アクチュエータは、前記第2ゴム栓接触部が前記中心線に対して接近および離反するように前記第2クランプ部材を駆動する、
    請求項1~4のいずれか一つに記載のゴム栓保持装置。
  6.  軸線に沿った貫通孔を有するゴム栓の前記貫通孔に電線を挿入する電線挿入装置であって、
     請求項1~5のいずれか一つに記載のゴム栓保持装置と、
     前記複数の第1クランプ部材の内方に形成された空間に連通し、前記ゴム栓が供給されるゴム栓供給口と、
     前記中心線に沿って電線を搬送する電線搬送装置と、
    を備えた、電線挿入装置。
  7.  前記第1クランプ部材が前記ゴム栓を把持可能な前記中心線に沿った所定位置に前記ゴム栓が位置しているか否かを検出する検出装置と、
     前記第1アクチュエータと前記検出装置とに接続された制御装置と、を備え、
     前記制御装置は、前記ゴム栓が前記所定位置に位置していることを前記検出装置が検出すると、前記第1ゴム栓接触部が前記中心線に接近するように前記第1アクチュエータを動作させる第1制御部を備えている、
    請求項6に記載の電線挿入装置。
  8.  前記第1クランプ部材が前記ゴム栓を把持可能な前記中心線に沿った所定位置に前記ゴム栓が停止するように前記供給されるゴム栓の進行方向前端部に突き当たる壁部を備えている、
    請求項6または7に記載の電線挿入装置。
  9.  前記第1アクチュエータに接続された制御装置を備え、
     前記制御装置は、
      供給されるゴム栓の種類が設定される設定部と、
      ゴム栓の種類ごとに前記第1アクチュエータの位置を記憶する記憶部と、
      前記設定部における設定と前記記憶部に記憶された位置とに基づいて前記第1アクチュエータを制御し、前記中心線に対する前記第1ゴム栓接触部の位置を制御する第2制御部と、を備えている、
    請求項6~8のいずれか一つに記載の電線挿入装置。
  10.  前記第1アクチュエータに接続された制御装置を備え、
     前記制御装置は、
      前記電線が前記ゴム栓に挿入される前における前記第1アクチュエータの位置である挿入前位置と、前記電線が前記ゴム栓に挿入された後における前記第1アクチュエータの位置である挿入後位置とを記憶する記憶部と、
      前記記憶部に記憶された前記挿入前位置および前記挿入後位置に基づいて前記第1アクチュエータを制御し、前記中心線に対する前記第1ゴム栓接触部の位置を制御する第2制御部と、を備えている、
    請求項6~9のいずれか一つに記載の電線挿入装置。
  11.  前記挿入後位置における前記第1ゴム栓接触部は、前記挿入前位置における前記第1ゴム栓接触部よりも前記中心線から離れている、
    請求項10に記載の電線挿入装置。
  12.  前記ゴム栓保持装置を前記中心線と平行に移動させる移動装置をさらに備えている、
    請求項6~11のいずれか一つに記載の電線挿入装置。
  13.  前記電線搬送装置および前記移動装置に接続された制御装置を備え、
     前記制御装置は、
      前記電線搬送装置を制御して前記ゴム栓保持装置の外部から前記複数の第1クランプ部材の内方に形成された空間に向かって前記電線を搬送させ、前記ゴム栓に前記電線を挿入させる第3制御部と、
      前記電線搬送装置による前記電線の前記ゴム栓への挿入が開始された後に前記移動装置を制御して前記ゴム栓保持装置を前記電線の搬送方向に移動させ、前記ゴム栓保持装置が前記電線の搬送方向に移動された後に前記移動装置を制御して前記ゴム栓保持装置を前記電線の搬送方向の逆方向に移動させる第4制御部と、を備えている、
    請求項12に記載の電線挿入装置。
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