WO2021171922A1

WO2021171922A1 - 設置装置

Info

Publication number: WO2021171922A1
Application number: PCT/JP2021/003590
Authority: WO
Inventors: 利弥伊藤; 隆輔定松; 正和岩月
Original assignee: 株式会社東海理化電機製作所
Priority date: 2020-02-28
Filing date: 2021-02-01
Publication date: 2021-09-02
Also published as: JP7335187B2; JP2021133915A; CN115087565A; US20230082816A1

Abstract

カメラ装置では、設置体が格納されると共に、リトラクタの制限機構が設置体の回動を制限する際に、設置体が押圧操作されて、復帰機構のノブが押圧操作されることで、制限機構による作動体の回動制限が復帰機構によって解除される。このため、設置体を展開させることができる。

Description

設置装置

　本発明は、設置体が移動されて格納又は展開される設置装置に関する。

　特開２０１９－１３１０９７号公報に記載の車両用撮影装置では、可動部材にカメラが設けられており、駆動手段が作動されることで、可動部材が突出位置と収納位置との間で移動される。また、駆動手段では、モータの回転出力を伝達機構が可動部材に伝達する。

　ここで、この車両用撮影装置では、駆動手段が作動されない際に、駆動手段が伝達機構において可動部材の移動を制限すると解される。

　本発明は、上記事実を考慮し、制限機構が設置体の移動を制限する際に必要に応じて設置体の移動を許可できる設置装置を得ることが目的である。

　本発明の第１態様の設置装置は、車両に設置される設置体と、前記設置体に設けられ、前記設置体の外側を撮像する撮像装置と、作動されることで前記設置体が移動されて格納又は展開されると共に、作動されない際に前記設置体の移動を制限する制限機構が設けられる作動装置と、操作されることで前記制限機構による前記設置体の移動制限が解除される解除機構と、を備える。

　本発明の第２態様の設置装置は、本発明の第１態様の設置装置において、前記設置体が格納された際に、前記設置体が車両の内側に収納されると共に、前記解除機構が操作されて前記設置体を展開位置側に移動させる。

　本発明の第３態様の設置装置は、本発明の第１態様又は第２態様の設置装置において、前記作動装置が作動された際に前記解除機構が前記設置体の移動を停止させる。

　本発明の第４態様の設置装置は、本発明の第１態様～第３態様の何れか１つの設置装置において、前記解除機構が操作された際に前記解除機構が前記設置体の位置を保持する。

　本発明の第５態様の設置装置は、本発明の第１態様～第４態様の何れか１つの設置装置において、前記解除機構が複数回操作されることで前記解除機構が非操作状態に復帰される。

　本発明の第１態様の設置装置は、車両に設置体が設置されており、設置体の撮像装置が設置体の外側を撮像する。また、作動装置が作動されることで、設置体が移動されて格納又は展開される。さらに、作動装置が作動されない際に、作動装置の制限機構が設置体の移動を制限する。

　ここで、解除機構が操作されることで、制限機構による設置体の移動制限が解除される。このため、必要に応じて設置体の移動を許可できる。

　本発明の第２態様の設置装置では、設置体が格納された際に、設置体が車両の内側に収納されると共に、解除機構が操作されて設置体を展開位置側に移動させる。このため、設置体が格納された際に、設置体が車両の内側に収納されても、解除機構の操作により設置体を容易に展開位置側に移動できる。

　本発明の第３態様の設置装置では、作動装置が作動された際に、解除機構が設置体の移動を停止させる。このため、簡単な構成で設置体の移動を停止できる。

　本発明の第４態様の設置装置では、解除機構が操作された際に、解除機構が設置体の位置を保持する。このため、容易に設置体の位置を保持できる。

　本発明の第５態様の設置装置では、解除機構が複数回操作されることで、解除機構が非操作状態に復帰される。このため、解除機構を非操作状態に容易に復帰させることができる。

本発明の実施形態に係るカメラ装置を示す車両後側から見た後面図である。本発明の実施形態に係るカメラ装置を示す車幅方向外側から見た側面図である。本発明の実施形態に係るカメラ装置を示す車両後側から見た断面図（図１Ｂの１Ｃ－１Ｃ線断面図）である。本発明の実施形態に係るカメラ装置のリトラクタを示す車両前側かつ車幅方向外側から見た分解斜視図である。本発明の実施形態に係るカメラ装置の設置体の展開時におけるリトラクタ及び復帰機構を示す車両後側から見た後面図である。本発明の実施形態に係るカメラ装置の設置体の格納時におけるリトラクタ及び復帰機構を示す車両後側から見た後面図である。本発明の実施形態に係るカメラ装置のリトラクタ及び復帰機構を示す上側から見た平面図である。本発明の実施形態に係るカメラ装置のリトラクタを示す車幅方向内側から見た断面図（図４Ａの４Ｂ－４Ｂ線断面図）である。本発明の実施形態に係るカメラ装置の復帰機構を示す車両後側から見た断面図（図４Ａの４Ｃ－４Ｃ線断面図）である。本発明の実施形態に係るカメラ装置の復帰機構を示す車両前側かつ車幅方向外側から見た分解斜視図である。本発明の実施形態に係るカメラ装置の復帰機構のレールとピンとを示す平面図である。本発明の実施形態に係るカメラ装置の設置体の格納時を示す車両後側から見た後面図である。本発明の実施形態に係るカメラ装置の設置体の復帰機構による展開途中を示す車両後側から見た後面図である。本発明の実施形態に係るカメラ装置の設置体の回動操作による展開時を示す車両後側から見た後面図である。

　図１Ａには、本発明の実施形態に係る設置装置としてのカメラ装置１０が車両後側から見た後面図にて示されている。さらに、図１Ｂには、カメラ装置１０が車幅方向外側（車両右側）から見た側面図にて示されており、図１Ｃには、カメラ装置１０が車両後側から見た断面図（図１Ｂの１Ｃ－１Ｃ線断面図）にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印ＦＲで示し、車幅方向外方を矢印ＯＵＴで示し、上方を矢印ＵＰで示している。

　図１Ａ～図１Ｃに示す如く、本実施形態に係るカメラ装置１０は、車両１２（自動車）の設置対象としての板状のフェンダパネル１４（フロントフェンダパネル）に設置されている。フェンダパネル１４の車両後側端部の上下方向中間部には、略矩形状の設置孔１４Ａが貫通形成されており、設置孔１４Ａは、車両前後方向に延伸されると共に、下端が車両前側へ向かうに従い上側へ向かう方向に傾斜されている。

　フェンダパネル１４の車幅方向内側には、作動装置としてのリトラクタ１６（図２、図３Ａ及び図４Ａ参照）が設けられており、リトラクタ１６は、設置孔１４Ａの上側部分の車幅方向内側に配置されている。リトラクタ１６には、平面視断面Ｕ字形板状のブラケット１８が設けられており、ブラケット１８は、フェンダパネル１４の内側に固定されると共に、内部が車幅方向外側に開放されている。ブラケット１８の車両前側壁と車両後側壁との間には、支持部材としての略円柱状のシャフト２０が掛渡されており、シャフト２０は、車両前後方向に平行に配置されると共に、回転不能にされている。

　ブラケット１８内には、略直方体状の作動体２２が設けられている。作動体２２の外周には、略直方体形箱状のケース２４が設けられており、ケース２４は、上側のケースアッパ２４Ａと下側のケースロア２４Ｂとが組付けられて構成されている。ケース２４には、ケースアッパ２４Ａとケースロア２４Ｂとの間において、シャフト２０が貫通されており、ケース２４は、シャフト２０に回動（移動）可能に支持されている。

　ケース２４（ケースロア２４Ｂ）の車両後側面には、当接部としての断面略Ｌ字形板状の当接板２６が一体に設けられており、当接板２６は、車両後側に突出されている。当接板２６の車幅方向外側部分は、停止部としての格納ストッパ２６Ａにされており、格納ストッパ２６Ａは、車幅方向外側へ向かうに従い下側へ向かう方向に延伸されている。当接板２６の車幅方向内側端部は、保持部としての保持突起２６Ｂにされており、保持突起２６Ｂは、上側に延出されている。

　ケース２４内には、シャフト２０の車幅方向外側において、駆動装置としてのモータ２８が固定されており、モータ２８の出力軸は、車両前側に延出されると共に、伝達機構を構成する第１ギアとしてのウォーム３０が同軸上に固定されている。モータ２８は、車両１２の制御装置３２（ＥＣＵ）に電気的に接続されており、制御装置３２の制御により、リトラクタ１６が作動されることで、モータ２８が駆動されて、ウォーム３０が回転される。

　ウォーム３０の下側には、伝達機構を構成する第２ギアとしてのヘリカルギア３４（ウォームホイール）が噛合されており、ヘリカルギア３４は、ケース２４内に回転可能に支持されると共に、軸方向が車幅方向に平行に配置されている。ウォーム３０は、ヘリカルギア３４の回転を規制しており、ウォーム３０が回転されることで、ヘリカルギア３４が回転される。ヘリカルギア３４の車幅方向内側には、伝達機構を構成する第３ギアとしてのウォームシャフト３６（ウォーム、図４Ｂ参照）が同軸上に設けられており、ウォームシャフト３６は、ケース２４内に回転可能に支持されると共に、ヘリカルギア３４と一体回転される。

　シャフト２０には、制限機構３８（図４Ｂ参照）が設けられており、制限機構３８は、ケース２４内に配置されている。

　制限機構３８には、被制限部材としての制限ギア４０（ウォームホイール）が設けられており、制限ギア４０は、シャフト２０が同軸上に貫通されて、シャフト２０に回転可能に支持されると共に、車両前側への移動が規制されている。制限ギア４０には、作動体２２のウォームシャフト３６が噛合されており、ウォームシャフト３６は、シャフト２０を中心として制限ギア４０と一体回転可能にされている。制限ギア４０内には、シャフト２０の径方向外側において、円筒状の挿入孔４０Ａが同軸上に形成されており、挿入孔４０Ａは、車両後側に開放されている。挿入孔４０Ａの車両前側面（底面）には、制限凸部４０Ｂが複数（本実施形態では３個）一体形成されており、複数の制限凸部４０Ｂは、挿入孔４０Ａの周方向に等間隔に配置されている。制限凸部４０Ｂの挿入孔４０Ａ周方向に沿う断面は、台形状にされており、制限凸部４０Ｂの挿入孔４０Ａ周方向における寸法は、車両後側へ向かうに従い小さくされている。

　制限機構３８には、制限部材としての略円筒状のクラッチプレート４２が設けられており、クラッチプレート４２は、制限ギア４０の車両後側に配置されている。クラッチプレート４２内には、シャフト２０が同軸上に挿通かつ嵌合されており、クラッチプレート４２は、シャフト２０に回転不能にかつ軸方向（車幅方向）に移動可能に支持されている。クラッチプレート４２の車両前側部分には、円筒状の挿入筒４２Ａが同軸上に形成されており、挿入筒４２Ａは、制限ギア４０の挿入孔４０Ａに嵌入されている。挿入筒４２Ａの周壁には、制限凹部４２Ｂが複数（本実施形態では３個）貫通形成されており、複数の制限凹部４２Ｂは、挿入筒４２Ａの周方向に等間隔に配置されている。制限凹部４２Ｂの挿入筒４２Ａ周方向に沿う断面は、台形状にされており、制限凹部４２Ｂの挿入筒４２Ａ周方向における寸法は、車両前側へ向かうに従い大きくされている。制限凹部４２Ｂは、車両前側に開放されており、制限凹部４２Ｂには、挿入孔４０Ａの制限凸部４０Ｂが嵌入されている。

　クラッチプレート４２の車両後側には、制限付勢部材としての制限スプリング４４（圧縮コイルスプリング）が設けられており、制限スプリング４４内には、シャフト２０が同軸上に挿通されている。制限スプリング４４の車両後側には、係止部材としての略矩形板状のカムプレート４６が設けられており、カムプレート４６は、シャフト２０が同軸上に貫通されて、シャフト２０に軸方向（車両前後方向）に移動不能に支持されている。制限スプリング４４は、クラッチプレート４２とカムプレート４６との間において、軸方向（車両前後方向）に圧縮されており、制限スプリング４４は、クラッチプレート４２を車両前側に付勢することで、クラッチプレート４２（挿入筒４２Ａ）の制限凹部４２Ｂへの制限ギア４０（挿入孔４０Ａ）の制限凸部４０Ｂの嵌入が解除されることを制限して、制限ギア４０の回転を制限している。このため、ウォームシャフト３６の制限ギア４０との一体回転が制限されて、作動体２２（ケース２４、モータ２８、ウォーム３０、ヘリカルギア３４及びウォームシャフト３６を含む）のシャフト２０を中心とする回動（移動）が制限されている。

　上述の如くリトラクタ１６が作動されて、ウォームシャフト３６が回転された際には、ウォームシャフト３６の回転力が制限ギア４０に作用されて、ウォームシャフト３６が制限ギア４０の周りを回転（公転）されることで、作動体２２がシャフト２０を中心として回動される。作動体２２に所定荷重（リトラクタ１６の作動による作動体２２の回動荷重より大きい荷重）以上の回動荷重が作用された際には、制限スプリング４４の付勢力に抗してクラッチプレート４２が車幅方向内側に移動されつつ制限凹部４２Ｂへの制限凸部４０Ｂの嵌入が解除されて、制限ギア４０が回転されることで、ウォームシャフト３６が制限ギア４０と一体回転されて、作動体２２がシャフト２０を中心として回動される。

　ブラケット１８内には、解除機構としての復帰機構４８（図３Ａ、図４Ａ及び図５Ａ参照）が設けられており、復帰機構４８は、作動体２２（ケース２４）の当接板２６の車幅方向内側に配置されている。

　復帰機構４８の外周には、案内部材としての略有底円筒状のノブケース５０が設けられており、ノブケース５０は、ブラケット１８の車幅方向内側壁に固定されている。ノブケース５０は、上側の第１ケース５０Ａと下側の第２ケース５０Ｂとが組付けられて構成されており、ノブケース５０内は、車幅方向外側に開放されている。ノブケース５０の内周面の上部及び下部には、案内部としての凹状のレール５２（図４Ｃ及び図５Ｂ参照）が形成されており、上側のレール５２と下側のレール５２とは、ノブケース５０内の中心軸線を中心とした点対称の形状にされている。

　レール５２の車幅方向内側部には、第１内路５２Ａが設けられており、第１内路５２Ａは、基端側（車幅方向外側）から先端側（車幅方向内側）へ向けて、車幅方向内側に延伸された後に、車幅方向内側へ向かうに従い一方向Ａ（ノブケース５０内の周方向一側）へ向かう方向に延伸されている。第１内路５２Ａの先端は、第１外路５２Ｂの基端に連絡されており、第１外路５２Ｂは、基端側（車幅方向内側）から先端側（車幅方向外側）へ向けて、車幅方向外側に延伸された後に、車幅方向外側へ向かうに従い他方向Ｂ（ノブケース５０内の周方向他側）へ向かう方向に延伸されている。

　第１外路５２Ｂの先端は、第２内路５２Ｃの基端に連絡されており、第２内路５２Ｃは、基端側（車幅方向外側）から先端側（車幅方向内側）へ向けて、車幅方向内側に延伸された後に、車幅方向内側へ向かうに従い一方向Ａへ向かう方向に延伸されている。第２内路５２Ｃの先端は、第２外路５２Ｄの基端に連絡されており、第２外路５２Ｄは、基端側（車幅方向内側）から先端側（車幅方向外側）へ向けて、車幅方向外側に延伸された後に、車幅方向外側へ向かうに従い一方向Ａへ向かう方向に延伸されている。第２外路５２Ｄの先端は、第１内路５２Ａの基端に連絡されており、レール５２は、環状にされている。

　ノブケース５０内には、操作部材としての略有底円筒状のノブ５４が嵌入されており、ノブ５４内は、車幅方向内側に開放されている。ノブ５４の車幅方向内側端部には、上端及び下端において、被案内部としての円柱状のピン５４Ａ（図４Ｃ及び図５Ｂ参照）が一体に設けられており、ピン５４Ａは、ノブ５４の径方向外側に突出されている。ピン５４Ａは、レール５２の第１内路５２Ａの基端に挿入されており、ピン５４Ａの車幅方向外側への移動が第１内路５２Ａの基端周面によって規制されて、ノブ５４の車幅方向外側への移動が規制されている。

　ノブケース５０の車幅方向内側壁（底壁）とノブ５４の車幅方向外側壁（底壁）との間には、操作付勢部材としての復帰スプリング５６（圧縮コイルスプリング）が掛渡されており、復帰スプリング５６は、軸方向（車幅方向）において圧縮されて、ノブ５４を車幅方向外側に付勢している。

　ノブ５４が規定荷重（上記所定荷重より大きい荷重）以上の押圧荷重で車幅方向内側に押圧操作された際には、復帰スプリング５６の付勢力に抗して、ピン５４Ａがレール５２の第１内路５２Ａの基端から先端に移動されて、ノブ５４が車幅方向内側に移動されると共に一方向Ａに回転される。さらに、ノブ５４の車幅方向内側への押圧操作が解除された際には、復帰スプリング５６の付勢力によって、ピン５４Ａがレール５２の第１内路５２Ａの先端から第１外路５２Ｂの先端に移動されて、ノブ５４が車幅方向外側に移動されると共に他方向Ｂに回転される。このため、ピン５４Ａの移動が第１外路５２Ｂの先端周面によって規制されて、ノブ５４の車幅方向外側への移動が規制される。

　その後、ノブ５４が規定荷重以上の押圧荷重で車幅方向内側に押圧操作された際には、復帰スプリング５６の付勢力に抗して、ピン５４Ａがレール５２の第１外路５２Ｂの先端から第２内路５２Ｃの先端に移動されて、ノブ５４が車幅方向内側に移動されると共に一方向Ａに回転される。さらに、ノブ５４の車幅方向内側への押圧操作が解除された際には、復帰スプリング５６の付勢力によって、ピン５４Ａがレール５２の第２内路５２Ｃの先端から第２外路５２Ｄを介して第１内路５２Ａの基端に移動されて、ノブ５４が車幅方向外側に移動されると共に一方向Ａに回転される。このため、ノブ５４が初期位置に復帰される。

　図１Ａ～図１Ｃに示す如く、リトラクタ１６の作動体２２には、設置体５８が支持されており、設置体５８は、作動体２２と一体回動可能にされている。設置体５８は、展開されており、設置体５８（下記カバー６０の上側部分）は、フェンダパネル１４の車幅方向外側に突出されている。リトラクタ１６が作動されて、作動体２２が一側に回動された際には、設置体５８が、下側かつ車幅方向内側に回動されて、格納される（図１Ｃの２点鎖線参照）。さらに、リトラクタ１６が作動されて、作動体２２が他側に回動された際には、設置体５８が、上側かつ車幅方向外側に回動されて、展開（復帰）される。

　作動体２２の外周には、カバー６０が設けられている。カバー６０の上側部分は、略直方体形箱状にされており、カバー６０の上側部分は、内部が車幅方向内側に開放されると共に、フェンダパネル１４の車幅方向外側に突出されている。カバー６０の上側部分内には、リトラクタ１６の作動体２２が固定されており、これにより、設置体５８が作動体２２と一体回動可能にされている。カバー６０の上側部分の下壁には、車両前後方向中間部において、露出部としての円状の下露出孔６０Ａが貫通形成されており、下露出孔６０Ａは、バイザ５０内を下側に開放している。バイザ５０の上側部分の車両後側壁には、露出部としての円状の後露出孔６０Ｂが貫通形成されており、後露出孔６０Ｂは、バイザ５０内を車両後側に開放している。

　カバー６０の下側部分は、略三角形板状にされており、カバー６０の下側部分の下端は、車両前側へ向かうに従い上側へ向かう方向に傾斜されている。カバー６０の下側部分は、下端部を除き、車幅方向外側面がフェンダパネル１４の車幅方向外側面と面一の位置に配置されている。カバー６０の下端部には、展開ストッパ６０Ｃが形成されており、展開ストッパ６０Ｃは、フェンダパネル１４の車幅方向内側に配置されている。展開ストッパ６０Ｃは、フェンダパネル１４の車幅方向内側面に当接されており、これにより、設置体５８の上側かつ車幅方向外側への回動が停止されている。

　設置体５８が格納された際には、作動体２２（ケース２４）の当接板２６の格納ストッパ２６Ａが復帰機構４８のノブ５４の車幅方向外側面に当接（面接触）されて、設置体５８の下側かつ車幅方向内側への回動が停止される（図３Ｂ及び図６Ａ参照）。さらに、設置体５８が格納された際には、カバー６０の上壁の車幅方向外側面がフェンダパネル１４の車幅方向外側面と面一の位置に配置されることで、設置体５８の全体がフェンダパネル１４の車幅方向内側（車両１２の内側）に収納されて、設置体５８がフェンダパネル１４の車幅方向外側に突出されない（図６Ａ参照）。

　カバー６０の上側部分内には、車両前後方向中間部において、撮像装置としての下カメラ６２が固定されており、下カメラ６２のレンズ６２Ａは、下側に向けられて、カバー６０の下露出孔６０Ａを介してカバー６０の下側に露出されている。カバー６０の上側部分内には、車両後側部において、撮像装置としての後カメラ６４が固定されており、後カメラ６４のレンズ６４Ａは、車両後側に向けられて、カバー６０の後露出孔６０Ｂを介してカバー６０の車両後側に露出されている。

　下カメラ６２及び後カメラ６４は、制御装置３２に電気的に接続されており、下カメラ６２及び後カメラ６４は、制御装置３２の制御により、それぞれ、レンズ６２Ａ及びレンズ６４Ａを介して、カバー６０の下側及び車両後側を撮像する。制御装置３２には、表示装置としてのモニタ６６が電気的に接続されており、制御装置３２の制御により、モニタ６６に下カメラ６２及び後カメラ６４が撮像した画像が表示される。モニタ６６は、車室内に設置されており、モニタ６６に表示される画像を乗員が確認することで、乗員の下側及び車両後側の視認が補助される。

　次に、本実施形態の作用を説明する。

　以上の構成のカメラ装置１０では、リトラクタ１６の作動体２２内の制限機構３８において、制限スプリング４４の付勢力により、クラッチプレート４２（挿入筒４２Ａ）の制限凹部４２Ｂへの制限ギア４０（挿入孔４０Ａ）の制限凸部４０Ｂの嵌入が解除されることが制限されて、制限ギア４０の回転が制限されている。このため、作動体２２内において、ウォームシャフト３６の制限ギア４０との一体回転が制限されて、作動体２２（ケース２４、モータ２８、ウォーム３０、ヘリカルギア３４及びウォームシャフト３６を含む）の回動が制限されることで、設置体５８の回動が制限されている。

　制御装置３２の制御により、リトラクタ１６が作動される際には、モータ２８が駆動されて、ウォーム３０、ヘリカルギア３４及びウォームシャフト３６が回転されることで、ウォームシャフト３６が制限ギア４０の周りを回転されて、作動体２２が回動される。

　また、設置体５８が展開されており、リトラクタ１６が作動されて、作動体２２が一側に回動されることで、設置体５８が、下側かつ車幅方向内側に回動されて、格納される。設置体５８が格納された際には、作動体２２（ケース２４）の当接板２６の格納ストッパ２６Ａが復帰機構４８のノブ５４の車幅方向外側面に当接されて、設置体５８の下側かつ車幅方向内側への回動が停止される。また、設置体５８が格納された際には、設置体５８がフェンダパネル１４の車幅方向内側（車両１２の内側）に収納されて、設置体５８の下カメラ６２（レンズ６２Ａを含む）及び後カメラ６４（レンズ６４Ａを含む）がフェンダパネル１４の車幅方向内側に収納されることで、下カメラ６２及び後カメラ６４の汚れ、傷付き及び故障が抑制される。

　その後、リトラクタ１６が作動されて、作動体２２が他側に回動されることで、設置体５８が、上側かつ車幅方向外側に回動されて、展開（復帰）される。設置体５８が展開された際には、設置体５８（カバー６０）の展開ストッパ６０Ｃがフェンダパネル１４の車幅方向内側面に当接されて、設置体５８の上側かつ車幅方向外側への回動が停止される。

　ところで、設置体５８が格納された際に、仮に、リトラクタ１６の故障又は設置体５８のフェンダパネル１４との間の凍結等により、リトラクタ１６が作動不能である場合には、設置体５８が下側かつ車幅方向内側に所定荷重と規定荷重との合計荷重以上の最大押圧荷重で押圧操作される。このため、制限機構３８において、制限スプリング４４の付勢力に抗して、クラッチプレート４２の制限凹部４２Ｂへの制限ギア４０の制限凸部４０Ｂの嵌入が解除されて、制限ギア４０が回転されることで、作動体２２が一側に回動されて、設置体５８が格納位置から下側かつ車幅方向内側に回動される（図６Ａの作動体２２の２点鎖線参照）。しかも、作動体２２の当接板２６の格納ストッパ２６Ａによって復帰機構４８のノブ５４が車幅方向内側に押圧操作されることで、復帰機構４８において、復帰スプリング５６の付勢力に抗して、ノブ５４のピン５４Ａがノブケース５０におけるレール５２の第１内路５２Ａの基端から先端に移動されて、ノブ５４が初期位置より車幅方向内側に移動される。

　さらに、設置体５８の下側かつ車幅方向内側への押圧操作が解除されて、ノブ５４の車幅方向内側への押圧操作が解除されることで、復帰機構４８において、復帰スプリング５６の付勢力によって、ピン５４Ａがレール５２の第１内路５２Ａの先端から第１外路５２Ｂの先端側に移動されて、ノブ５４が初期位置より車幅方向外側に移動される（図６Ｂ参照）。このため、制限機構３８において、制限スプリング４４の付勢力に抗して、制限ギア４０の制限凸部４０Ｂがクラッチプレート４２の制限凹部４２Ｂを通過して、制限ギア４０が回転されることで、作動体２２が他側に回動されて、設置体５８が格納位置より上側かつ車幅方向外側に回動される。これにより、設置体５８がフェンダパネル１４の車幅方向外側に突出される。

　そして、設置体５８のフェンダパネル１４から車幅方向外側への突出部分が上側かつ車幅方向外側に回動操作される（例えば引張られる）ことで、制限機構３８において、制限スプリング４４の付勢力に抗して、制限ギア４０が回転されて、作動体２２が他側に回動されると共に、設置体５８が上側かつ車幅方向外側に回動される。このため、設置体５８が展開（復帰）される（図６Ｃ参照）。また、作動体２２が他側に回動されると共に、設置体５８が上側かつ車幅方向外側に回動される際には、復帰機構４８において、復帰スプリング５６の付勢力によって、ノブ５４が作動体２２の当接板２６に対し摺動されて、ピン５４Ａがレール５２の第１外路５２Ｂを移動されると共に、ノブ５４が車幅方向に移動される（図６Ｂ参照）。さらに、設置体５８が展開された際には、復帰スプリング５６の付勢力によって、ピン５４Ａが第１外路５２Ｂの先端に移動されて、ノブ５４の車幅方向外側面が当接板２６の保持突起２６Ｂに当接（面接触）されることで、設置体５８が展開位置に保持される（図６Ｃ参照）。

　その後、設置体５８が下側かつ車幅方向内側に所定荷重と規定荷重との合計荷重以上の最大押圧荷重で押圧操作された際には、制限機構３８において、制限スプリング４４の付勢力に抗して、制限ギア４０の制限凸部４０Ｂがクラッチプレート４２の制限凹部４２Ｂを通過して、制限ギア４０が回転されることで、作動体２２が一側に回動されて、設置体５８が格納位置より下側かつ車幅方向内側に回動される（図６Ａの作動体２２の２点鎖線参照）。しかも、作動体２２の当接板２６によってノブ５４が車幅方向内側に押圧操作されることで、復帰機構４８において、復帰スプリング５６の付勢力に抗して、ピン５４Ａがレール５２の第１外路５２Ｂの先端から第２内路５２Ｃの先端に移動されて、ノブ５４が初期位置より車幅方向内側に移動される。

　さらに、設置体５８の下側かつ車幅方向内側への押圧操作が解除されて、ノブ５４の車幅方向内側への押圧操作が解除されることで、復帰機構４８において、復帰スプリング５６の付勢力によって、ピン５４Ａがレール５２の第２内路５２Ｃの先端から第２外路５２Ｄを介して第１内路５２Ａの基端に移動されて、ノブ５４が車幅方向外側に初期位置まで移動（復帰）される（図６Ａの実線参照）。このため、作動体２２が他側に回動されて、設置体５８が上側かつ車幅方向外側に回動されることで、設置体５８が格納位置に配置される。また、設置体５８が格納位置に配置された際には、制限機構３８において、制限スプリング４４の付勢力により、クラッチプレート４２の制限凹部４２Ｂに制限ギア４０の制限凸部４０Ｂが嵌入されて、制限ギア４０の回転が制限されることで、作動体２２の回動が制限されて、設置体５８の回動が制限される。

　ここで、上述の如く、リトラクタ１６の作動により設置体５８が格納された際（制限機構３８が作動体２２の回動を制限して設置体５８の回動を制限する際）に、設置体５８が下側かつ車幅方向内側に押圧操作されて、復帰機構４８のノブ５４が車幅方向内側に押圧操作される。その後、設置体５８の下側かつ車幅方向内側への押圧操作が解除されて、ノブ５４の車幅方向内側への押圧操作が解除されることで、復帰機構４８において、復帰スプリング５６の付勢力によって、ノブ５４が初期位置より車幅方向外側に移動されて、制限機構３８において、制限スプリング４４の付勢力に抗して、制限ギア４０の制限凸部４０Ｂがクラッチプレート４２の制限凹部４２Ｂを通過する。このため、制限機構３８による作動体２２の回動制限が復帰機構４８によって解除されることで、リトラクタ１６の作動により設置体５８が格納された際に、仮にリトラクタ１６が作動不能になった場合でも、作動体２２を他側に回転させて、設置体５８を展開させることができる。

　さらに、リトラクタ１６の作動により設置体５８が格納された際に、設置体５８が下側かつ車幅方向内側に押圧操作されて、復帰機構４８のノブ５４が車幅方向内側に押圧操作された後に、復帰機構４８が設置体５８を格納位置より上側かつ車幅方向外側に回動させて、設置体５８がフェンダパネル１４の車幅方向外側に突出される。このため、リトラクタ１６の作動により設置体５８が格納された際に、設置体５８がフェンダパネル１４の車幅方向外側に突出されない場合でも、復帰機構４８が設置体５８をフェンダパネル１４の車幅方向外側に突出させることで、設置体５８を容易に展開させることができる。

　また、リトラクタ１６の作動により設置体５８が格納された際には、復帰機構４８のノブ５４に作動体２２の当接板２６の格納ストッパ２６Ａが当接されて、ノブ５４が設置体５８を格納位置に停止させる。このため、復帰機構４８（ノブ５４）によって設置体５８を格納位置に停止でき、復帰機構４８以外の追加部品によって設置体５８を格納位置に停止させる必要をなくすことができて、簡単な構成で設置体５８を格納位置に停止できる。しかも、リトラクタ１６の作動により設置体５８が格納された際に、設置体５８を下側かつ車幅方向内側に押圧操作することで、作動体２２（格納ストッパ２６Ａ）を介してノブ５４を車幅方向内側に容易に押圧操作できる。

　さらに、設置体５８が回動操作されて展開された際には、復帰機構４８において、復帰スプリング５６の付勢力によって、復帰機構４８のノブ５４の車幅方向外側面が作動体２２の当接板２６の保持突起２６Ｂに当接されて、設置体５８が展開位置に保持される。このため、設置体５８が回動操作されて展開された際に、制限機構３８による作動体２２の回動制限が解除される場合でも、設置体５８を展開位置に保持できて、下カメラ６２及び後カメラ６４がそれぞれ設置体５８の下側及び車両後側を撮像できる。

　また、リトラクタ１６の作動により設置体５８が格納された際に、設置体５８の下側かつ車幅方向内側への押圧操作により復帰機構４８のノブ５４が車幅方向内側に押圧操作されて、復帰機構４８等により設置体５８が展開された後に、再度、設置体５８の下側かつ車幅方向内側への押圧操作によりノブ５４が車幅方向内側に押圧操作されて、復帰機構４８によりノブ５４が初期位置に復帰される。このため、復帰機構４８（ノブ５４）を初期状態（非操作状態）に容易に復帰させることができる。

　なお、本実施形態では、復帰機構４８（ノブ５４）が設置体５８及び作動体２２を介して間接的に操作される。しかしながら、復帰機構４８が直接操作されてもよい。

　さらに、本実施形態では、復帰機構４８（ノブ５４）の操作により復帰機構４８が復帰スプリング５６の付勢力により機械的に作動される。しかしながら、復帰機構４８の操作により復帰機構４８が電気的に作動されてもよい。

　また、本実施形態では、設置体５８が格納された際に、設置体５８がフェンダパネル１４の車幅方向外側に突出されない。しかしながら、設置体５８が格納された際に、設置体５８がフェンダパネル１４の車幅方向外側に突出されてもよい。

　さらに、本実施形態では、設置体５８の上側に設置体５８の回動軸（シャフト２０）が設けられることで、設置体５８が下側かつ車幅方向内側に回動されて格納されると共に、設置体５８が上側かつ車幅方向外側に回動されて展開される。しかしながら、設置体５８の下側に設置体５８の回動軸が設けられることで、設置体５８が上側かつ車幅方向内側に回動されて格納されると共に、設置体５８が下側かつ車幅方向外側に回動されて展開されてもよい。

　また、本実施形態では、設置体５８が回動される。しかしながら、設置体５８がスライドされてもよい。

　さらに、本実施形態では、設置体５８に２個の撮像装置（下カメラ６２及び後カメラ６４）が設けられる。しかしながら、設置体５８に１個又は３個以上の撮像装置が設けられてもよい。

　また、本実施形態において、設置体５８にターンランプ等の光照射装置が設けられてもよく、設置体５８にレーダ等の検出装置が設けられてもよい。

　さらに、本実施形態では、カメラ装置１０が車両１２のフェンダパネル１４に設置される。しかしながら、カメラ装置１０が車両１２のフェンダパネル１４以外の部分に設置されてもよい。

　２０２０年２月２８日に出願された日本国特許出願２０２０－３４１９１号の開示は、その全体が参照により本明細書に取込まれる。

１０・・・カメラ装置（設置装置）、１２・・・車両、１６・・・リトラクタ（作動装置）、３８・・・制限機構、４８・・・復帰機構（解除機構）、５８・・・設置体、６２・・・下カメラ（撮像装置）、６４・・・後カメラ（撮像装置）

Claims

　車両に設置される設置体と、
　前記設置体に設けられ、前記設置体の外側を撮像する撮像装置と、
　作動されることで前記設置体が移動されて格納又は展開されると共に、作動されない際に前記設置体の移動を制限する制限機構が設けられる作動装置と、
　操作されることで前記制限機構による前記設置体の移動制限が解除される解除機構と、
　を備える設置装置。
　前記設置体が格納された際に、前記設置体が車両の内側に収納されると共に、前記解除機構が操作されて前記設置体を展開位置側に移動させる請求項１記載の設置装置。
　前記作動装置が作動された際に前記解除機構が前記設置体の移動を停止させる請求項１又は請求項２記載の設置装置。
　前記解除機構が操作された際に前記解除機構が前記設置体の位置を保持する請求項１～請求項３の何れか１項記載の設置装置。
　前記解除機構が複数回操作されることで前記解除機構が非操作状態に復帰される請求項１～請求項４の何れか１項記載の設置装置。
　前記解除機構に対する操作荷重が前記制限機構による前記設置体の移動制限荷重に比し大きくされる請求項１～請求項５の何れか１項記載の設置装置。
　前記解除機構が操作された際に前記解除機構が前記設置体を移動させる荷重が前記制限機構による前記設置体の移動制限荷重に比し大きくされる請求項１～請求項６の何れか１項記載の設置装置。
　前記解除機構が前記設置体及び前記作動装置の少なくとも１つを介して操作される請求項１～請求項７の何れか１項記載の設置装置。
　前記制限機構が付勢力により前記設置体の移動を制限する請求項１～請求項８の何れか１項記載の設置装置。
　前記解除機構が操作された際に前記解除機構が付勢力により前記設置体を移動させる請求項１～請求項９の何れか１項記載の設置装置。