WO2021065087A1

WO2021065087A1 - 磁気部品の固定構造

Info

Publication number: WO2021065087A1
Application number: PCT/JP2020/023295
Authority: WO
Inventors: 雄介國井
Original assignee: 住友電気工業株式会社
Priority date: 2019-09-30
Filing date: 2020-06-12
Publication date: 2021-04-08

Abstract

コイルと磁性コアとを有する磁気部品と、前記磁気部品を載置する台座部と、前記磁気部品を前記台座部に固定する板状部材とを備え、前記板状部材は、前記磁気部品における前記台座部との接触面に向かい合う面に重ねられる本体部と、前記本体部における向かい合う端部のそれぞれから前記台座部側に延びる腕部とを備え、前記本体部は、前記磁気部品側に向かって湾曲し、前記磁気部品を前記台座部側に押し付ける押さえ部を備え、前記腕部は、表裏面を貫通する孔を備え、前記台座部は、前記孔に嵌め込まれる突起部を備える、磁気部品の固定構造。

Description

磁気部品の固定構造

　本開示は、磁気部品の固定構造に関する。
　本出願は、２０１９年９月３０日付の日本国出願の特願２０１９－１７９５０３に基づく優先権を主張し、前記日本国出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。

　特許文献１は、コイル組立体が実装された回路構成体と、回路構成体を収容するケースとを備える電気接続箱を開示する。コイル組立体は、コイルと磁性コアとを備える。コイル組立体は、板状の押さえ部材によって、ケースの底板部に固定されている。ケースの底板部には、一対の柱部が設けられており、各柱部には、ボルト用のねじ孔が設けられている。押さえ部材は、コイル組立体の一部を覆っており、コイル組立体の側方に張り出す張出部を備える。張出部は、ケースの底板部に設けられた柱部に重ねられ、ボルトにより柱部に固定されている。

特開２０１７－８４９２７号公報

　本開示の磁気部品の固定構造は、
　コイルと磁性コアとを有する磁気部品と、
　前記磁気部品を載置する台座部と、
　前記磁気部品を前記台座部に固定する板状部材とを備え、
　前記板状部材は、
　　前記磁気部品における前記台座部との接触面に向かい合う面に重ねられる本体部と、
　　前記本体部における向かい合う端部のそれぞれから前記台座部側に延びる腕部とを備え、
　前記本体部は、前記磁気部品側に向かって湾曲し、前記磁気部品を前記台座部側に押し付ける押さえ部を備え、
　前記腕部は、表裏面を貫通する孔を備え、
　前記台座部は、前記孔に嵌め込まれる突起部を備える。

図１は、実施形態１の磁気部品の固定構造を示す概略斜視図である。図２は、実施形態１の磁気部品の固定構造を示す概略分解斜視図である。図３は、図１に示すＩＩＩ－ＩＩＩ線で切断した概略断面図である。図４は、図３に示す点線で囲む領域を拡大した部分拡大図である。図５は、実施形態２の磁気部品の固定構造を示す概略斜視図である。図６は、実施形態２の磁気部品の固定構造を示す概略分解斜視図である。図７は、図５に示すＶＩＩ－ＶＩＩ線で切断した概略断面図である。

　［本開示が解決しようとする課題］
　コイルと磁性コアとを有する磁気部品が、ケースの底板部等の台座部に固定される構造において、小型化が望まれている。磁気部品を台座部に固定するにあたり、特許文献１に開示されるように、押さえ部材の両側でボルトを用いて固定する構造を採用すると、複数のボルトを締結するための面積を確保する必要があり、小型化が難しい。

　本開示は、小型化できる磁気部品の固定構造を提供することを目的の一つとする。

　［本開示の効果］
　本開示の磁気部品の固定構造は、小型化できる。

　［本開示の実施形態の説明］
　最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。

　（１）本開示に係る磁気部品の固定構造は、
　コイルと磁性コアとを有する磁気部品と、
　前記磁気部品を載置する台座部と、
　前記磁気部品を前記台座部に固定する板状部材とを備え、
　前記板状部材は、
　　前記磁気部品における前記台座部との接触面に向かい合う面に重ねられる本体部と、
　　前記本体部における向かい合う端部のそれぞれから前記台座部側に延びる腕部とを備え、
　前記本体部は、前記磁気部品側に向かって湾曲し、前記磁気部品を前記台座部側に押し付ける押さえ部を備え、
　前記腕部は、表裏面を貫通する孔を備え、
　前記台座部は、前記孔に嵌め込まれる突起部を備える。

　本開示の磁気部品の固定構造では、磁気部品に重なるように板状部材が配置されると、板状部材の腕部に設けられる孔に、台座部に設けられる突起部が嵌め込まれる。つまり、本開示の磁気部品の固定構造は、磁気部品に重なるように板状部材を配置するだけで、板状部材の両側を台座部に固定できる。よって、板状部材の両側を台座部に固定する際、ボルトを用いる必要がなく、ボルトの締め付け作業を省略できる。そのため、本開示の磁気部品の固定構造は、作業性に優れる。また、本開示の磁気部品の固定構造は、板状部材の両側をボルトで固定しないため、板状部材の両側に、ボルトを配置するための面積を確保する必要がない。具体的には、本開示の磁気部品の固定構造では、特許文献１に開示される押さえ部材のように、板状部材の両側から側方に張り出す部分を設ける必要がない。そのため、本開示の磁気部品の固定構造は、小型化が可能となる。以下、板状部材の腕部に設けられる孔に、台座部に設けられる突起部が嵌め込まれた状態を、板状部材と台座部との嵌め合い状態と呼ぶことがある。

　本開示の磁気部品の固定構造は、板状部材における磁気部品に重ねられる本体部に押さえ部を備える。そのため、板状部材と台座部との嵌め合い状態において、磁気部品は、押さえ部によって台座部側に良好に押し付けられる。つまり、板状部材と台座部との嵌め合い状態において、板状部材は、板ばねの機能を備える。よって、板状部材と台座部との嵌め合い状態では、板状部材は、本体部で磁気部品を押し付けつつ、向かい合って配置される腕部が互いに近付く方向に変位する。そのため、板状部材と台座部との嵌め合い状態において、孔が突起部から外れ難い。このことからも、板状部材と台座部との嵌め合い状態において、磁気部品は、押さえ部によって台座部側に良好に押し付けられる。

　（２）本開示の磁気部品の固定構造の一例として、
　前記突起部は、前記孔を貫通する突出量を備える形態が挙げられる。

　突起部が孔を貫通することで、突起部と孔の内面との接触可能な範囲を長く確保し易い。よって、突起部が孔を貫通することで、突起部が孔を貫通していない場合に比較して、孔が突起部から外れ難い。

　（３）本開示の磁気部品の固定構造の一例として、
　前記台座部は、
　　前記磁気部品が載置される第一面と、
　　前記第一面と交差する第二面と、
　　前記第一面に向かい合う第三面とを備え、
　前記突起部は、
　　前記第二面に設けられており、
　　前記第一面側から前記第三面側に向かって突出量が大きくなる滑り面と、
　　前記第三面側で前記孔の内面に引っ掛かる係止面とを備える形態が挙げられる。

　台座部における第二面に突起部を備えることで、台座部における向かい合う第二面間の長さと、板状部材における腕部間の長さとが実質的に同じになる。両長さが実質的に同じであると、腕部を第二面に沿わせながら板状部材を台座部に配置することができ、突起部に孔を嵌め込み易い。特に、突起部に滑り面を備えることで、突起部に孔を嵌め込む作業がより行い易い。腕部を第二面に沿わせながら板状部材を第三面側に移動させると、腕部の先端側が滑り面に当たることで、腕部は第二面から離れる側に弾性変形し易いからである。孔が突起部に嵌め込まれると、上記弾性変形は変形前の状態に復帰される。上述したように、板状部材と台座部との嵌め合い状態において、板状部材は、板ばねの機能を備える。このばねの反力によって、孔の内面に突起部の係止面が引っ掛かることで、孔が突起部から外れ難い。

　（４）本開示の磁気部品の固定構造の一例として、
　前記突起部は、突出方向の先端面の形状が四角形状であり、
　前記孔は、開口縁の形状が四角形状である形態が挙げられる。

　突起部の先端面及び孔の開口縁の形状がそれぞれ四角形状であることで、突起部と孔の内面との接触領域を安定して確保し易い。よって、孔の内面に突起部が安定して引っ掛かり易く、孔が突起部から外れ難い。

　（５）本開示の磁気部品の固定構造の一例として、
　前記台座部は、
　　前記磁気部品が載置される第一面と、
　　前記第一面と交差する第二面と、
　　前記第二面に設けられる凹部とを備え、
　前記突起部は、前記凹部の底面に設けられる形態が挙げられる。

　台座部に凹部を設け、その凹部の底面に突起部を備えることで、凹部がない場合に比較して、第二面から突出する突起部の突出量を小さくできる。よって、磁気部品が台座部に固定される構造において、より小型化が可能となる。

　（６）上記突起部が台座部における上記凹部の底面に設けられる本開示の磁気部品の固定構造の一例として、
　前記突起部における突出方向の先端面は、前記第二面と面一である形態が挙げられる。

　突起部の先端面と第二面とが面一であるということは、第二面から突起部が突出していないということである。よって、磁気部品が台座部に固定される構造において、より小型化が可能となる。例えば、腕部の厚さを突起部の突出量よりも小さく設定すると、突起部及び腕部の双方を凹部内に収納することができる。

　（７）本開示の磁気部品の固定構造の一例として、
　さらに前記突起部における突出方向の先端面に向かい合って配置される規制部材を備える形態が挙げられる。

　突起部の先端面に向かい合って配置される規制部材を備えることで、板状部材と台座部との嵌め合い状態において、規制部材によって、腕部の動きを規制することができる。具体的には、腕部同士が互いに離れる方向に力が作用した場合でも、規制部材によって、腕部の変位を規制することができる。腕部の変位を規制することで、振動等で腕部に予期せぬ方向に変位するような力が作用した場合であっても、孔が突起部から外れることを防止できる。

　（８）上記規制部材を備える本開示の磁気部品の固定構造の一例として、
　前記規制部材は、前記突起部における突出方向の先端面と接触する形態が挙げられる。

　規制部材が突起部の先端面と接触することで、板状部材と台座部との嵌め合い状態において、規制部材によって、孔が突起部から外れることをより確実に防止できる。

　（９）規制部材を備える本開示の磁気部品の固定構造の一例として、
　前記磁気部品を覆うカバー部材を備え、
　前記カバー部材は、前記台座部に向かい合う側部を備え、
　前記規制部材は、前記側部で構成される形態が挙げられる。

　カバー部材を備えることで、磁気部品を保護することができる。このカバー部材の側部に規制部材の機能を持たせることで、カバー部材という一つの部材で、磁気部品を保護すると共に、孔が突起部から外れることを防止することができる。

　（１０）本開示の磁気部品の固定構造の一例として、
　複数の前記磁気部品が並んで配置され、
　前記本体部は、
　　複数の前記磁気部品の各々における前記接触面に向かい合う面に重ねられる重複部と、
　　隣り合う前記磁気部品の間に介在される屈曲部とを備え、
　さらに前記屈曲部を前記台座部に固定する締付部材を備える形態が挙げられる。

　上記構成によれば、一つの板状部材で複数の磁気部品を固定することができる。複数の磁気部品が並んで配置される場合、板状部材における隣り合う磁気部品の間に介在される屈曲部を台座部に固定することで、各磁気部品を独立して押さえ部によって台座部側に押し付けることができる。このとき、締付部材によって屈曲部を台座部に固定することで、各磁気部品は台座部に強固に固定される。

　（１１）上記板状部材の本体部に上記屈曲部を備える本開示の磁気部品の固定構造の一例として、
　前記締付部材は、ボルトであり、
　前記ボルトの頭部は、前記重複部よりも前記台座部側に位置する形態が挙げられる。

　ボルトによる固定は、振動等の影響を受け難い。よって、ボルトによって屈曲部を台座部に固定することで、板状部材は台座部に安定して固定され、ひいては各磁気部品は台座部に安定して固定される。本開示の磁気部品の固定構造は、複数の磁気部品を台座部に固定する場合であっても、板状部材の両端部も含めてボルトを用いる場合に比べて、ボルトの数を削減でき、ボルトの締め付け工程の数も削減できる。また、複数の磁気部品を台座部に固定する場合であっても、ボルトの頭部が重複部よりも台座部側に位置することで、ボルトの軸方向に沿って本開示の磁気部品の固定構造が大型になることを抑制できる。

　［本開示の実施形態の詳細］
　本開示の実施形態の詳細を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は、同一名称物を示す。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

　＜実施形態１＞
　図１から図４を参照して、実施形態１の磁気部品の固定構造１Ａを説明する。磁気部品の固定構造１Ａは、磁気部品２と、台座部５と、板状部材６とを備える。台座部５は、磁気部品２を載置する。板状部材６は、磁気部品２を台座部５に固定する。板状部材６は、本体部６１と腕部６２とを備える。本体部６１は、図３に示すように、磁気部品２における台座部５との接触面２１に向かい合う面に重ねられる。本例では、接触面２１に向かい合う面を上面２２と呼ぶ。腕部６２は、本体部６１における向かい合う端部のそれぞれから台座部５側に延びる。板状部材６は、本体部６１で磁気部品２を台座部５側に押し付けつつ、腕部６２で台座部５と係合することで、磁気部品２を台座部５に固定する。実施形態１の磁気部品の固定構造１Ａは、腕部６２に貫通孔６２０を備え、台座部５に突起部５５を備える点を特徴の一つとする。貫通孔６２０と突起部５５とは、互いに嵌め合わされる。この貫通孔６２０と突起部５５との嵌め合い状態によって、板状部材６が台座部５に固定され、磁気部品２が台座部５に固定される。以下、磁気部品の固定構造１Ａの詳細な構成を説明する。

　〔磁気部品〕
　磁気部品２は、コイル３と磁性コア４とを備える。本例では、二つの磁気部品２が並んで配置されている。二つの磁気部品２は、同じ構成を備える。磁気部品２は、一つでもよいし、三つ以上が並んで配置されていてもよい。一つの磁気部品２を備える一例は、実施形態２で説明する。

　≪コイル≫
　コイル３は、導体が渦巻き状又は螺旋状に巻回された構造を備える。導体は、線状材が利用でき、巻線でも箔でもよい。本例のコイル３は、回路基板３１上に設けられた箔状のコイルパターン３１０で構成されている。図１及び図２は、コイルパターン３１０の一部を破線で示す。図では省略しているが、コイルパターン３１０は、例えば、単層の環状箔又は複数の環状箔の積層構造が挙げられる。

　回路基板３１は、図２に示すように、コア用孔３１１，３１２及びコア用切欠き３１３を備える。コア用孔３１１，３１２は、回路基板３１の表裏面を貫通する。コア用切欠き３１３は、回路基板３１の表裏面を貫通すると共に、回路基板３１の縁部が開口している。コア用孔３１１，３１２及びコア用切欠き３１３は、一列に並んでいる。コア用孔３１１，３１２及びコア用切欠き３１３にはそれぞれ、後述する磁性コア４の中脚部４１１及び側脚部４１２，４１３が配置される。コイルパターン３１０は、中脚部４１１が配置されるコア用孔３１１の周囲に構成されている。

　コア用孔３１１，３１２及びコア用切欠き３１３はそれぞれ、配置される中脚部４１１及び側脚部４１２，４１３の外形に沿った形状で構成されている。本例のコア用孔３１１，３１２及びコア用切欠き３１３の形状はいずれも、矩形状である。側脚部４１３が配置される箇所は、コア用切欠き３１３に代えて、回路基板３１の縁部を閉口した貫通孔で構成されてもよい。

　本例では、二つの磁気部品２が並んで配置されている。そのため、上述したコア用孔３１１，３１２及びコア用切欠き３１３の組が並んで配置されている。そして、この組の間には、ボルト用孔３１４が一つ設けられている。このボルト用孔３１４には、後述する台座部５に設けられる柱部５１２が貫通する。本例のボルト用孔３１４の形状は、円形状である。

　≪磁性コア≫
　磁性コア４は、コイル３の励磁に伴い、環状の閉磁路を構成する。本例の磁性コア４は、第一コア部材４１と第二コア部材４２とを備える。磁性コア４は、第一コア部材４１と第二コア部材４２とが組み合わされて構成される。

　第一コア部材４１は、図２に示すように、中脚部４１１と、側脚部４１２，４１３と、連結部４１４とを備える。連結部４１４は、板状部材で構成されている。本例の連結部４１４は、矩形状の板状部材で構成されている。中脚部４１１及び側脚部４１２，４１３は、連結部４１４における厚さ方向の一方の面から突出するように設けられている。側脚部４１２，４１３は、連結部４１４における向かい合う端部にそれぞれ位置し、中脚部４１１は、側脚部４１２，４１３間の中央に位置する。本例では、中脚部４１１及び側脚部４１２，４１３における連結部４１４からの突出量は、同じである。これらの突出量は異なっていても構わない。例えば、中脚部４１１が側脚部４１２，４１３よりも短くてもよい。また、本例では、中脚部４１１及び側脚部４１２，４１３における各端面の形状は、全て矩形状である。中脚部４１１、側脚部４１２，４１３、及び連結部４１４は、一体に成形された一体物である。

　第二コア部材４２は、第一コア部材４１の連結部４１４と同様の板状部材で構成されている。

　第一コア部材４１及び第二コア部材４２は、回路基板３１を挟むように配置される。このとき、第一コア部材４１の中脚部４１１及び側脚部４１２，４１３はそれぞれ、回路基板３１のコア用孔３１１，３１２及びコア用切欠き３１３を貫通する。図３に示すように、磁気部品２における台座部５との接触面２１は、第二コア部材４２における回路基板３１が配置される側の面と反対側の面である。また、磁気部品２における上面２２は、第一コア部材４１における回路基板３１が配置される側の面と反対側の面である。以下の説明において、磁性コア４の中脚部４１１及び側脚部４１２，４１３の並び方向を横方向と呼ぶことがある。本例における二つの磁気部品２は、磁性コア４の横方向に沿って並んでいる。

　〔台座部〕
　台座部５は、磁気部品２を載置するブロック状部材である。台座部５は、図２に示すように、磁気部品２が載置される第一面５１と、第一面５１と交差する第二面５２と、第一面５１に向かい合う第三面５３とを備える。本例の台座部５は、矩形状のブロック状部材であり、全ての面５１，５２，５３が矩形状で構成されている。本例において、第一面５１は図２では上面、第三面５３は図２では下面、第二面５２は第一面５１と第三面５３とをつなぐ側面である。

　第一面５１には、磁気部品２の一部が収納される収納穴５１１が設けられている。本例では、二つの収納穴５１１が並んで設けられている。各収納穴５１１には、磁気部品２のうち第二コア部材４２が収納される。各収納穴５１１は、第二コア部材４２の外形に沿った形状で構成されている。また、第一面５１には、隣り合う収納穴５１１間に、第一面５１から突出する柱部５１２が設けられている。柱部５１２には、ボルト穴５１２ｈが設けられている。ボルト穴５１２ｈの内周面には、雌ねじが形成されている。ボルト穴５１２ｈには、後述する板状部材６の屈曲部６１２を台座部５に固定するボルト６１２ｂが嵌め込まれる。柱部５１２は、回路基板３１のボルト用孔３１４を貫通する。第一面５１には、回路基板３１が載置される。本例では、回路基板３１と第一面５１との間には、介在部材３１５が設けられている。介在部材３１５は、例えば、放熱部材や絶縁シート等である。

　第二面５２には、後述する板状部材６の腕部６２が嵌め込まれる凹部５２０が設けられている。凹部５２０は、台座部５に磁気部品２が載置された状態において、磁性コア４の横方向に沿った位置に設けられる。本例では、凹部５２０は、二つの磁気部品２の並び方向に沿った位置に設けられている。

　凹部５２０は、第一面５１と第二面５２とで構成される角部に設けられる切欠きで構成される。つまり、凹部５２０は、第一面５１に開口すると共に、第二面５２にも開口する。凹部５２０の底面５２１は、第一面５１につながる。凹部５２０の底面５２１には、突起部５５が設けられている。凹部５２０の深さは、突起部５５に対応して適宜選択できる。例えば、凹部５２０の深さは、突起部５５の突出量と実質的に同じとすることが挙げられる。凹部５２０の幅は、板状部材６の腕部６２の幅と実質的に同じとすることが挙げられる。本例では、凹部５２０の幅は、底面５２１側から第二面５２につながる開口側に向かって広くなっている。そのため、本例では、凹部５２０における底面５２１側の幅が、腕部６２の幅と実質的に同じとなっている。凹部５２０の開口側が底面５２１側に比較して広くなっていることで、凹部５２０に腕部６２を嵌め込み易い。

　≪突起部≫
　突起部５５は、後述する板状部材６の腕部６２に設けられる貫通孔６２０に嵌め込まれる。突起部５５は、図４に示すように、滑り面５５２と係止面５５３とを備える。滑り面５５２は、突起部５５における突出方向の先端面５５１よりも第一面５１側に設けられる。滑り面５５２は、図４に示すように、第一面５１側から第三面５３（図２）側に向かって突出量が大きくなるように構成されている。本例の滑り面５５２は、第一面５１側から第三面５３側に向かって突出量が大きくなる傾斜面で構成されている。滑り面５５２は、曲面で構成されていてもよい。滑り面５５２における第三面５３側の縁部が先端面５５１につながっている。係止面５５３は、先端面５５１よりも第三面５３側に設けられる。係止面５５３は、先端面５５１と底面５２１とをつなぐ面であり、先端面５５１及び底面５２１と直交する平坦面で構成されている。係止面５５３は、貫通孔６２０の内面に引っ掛かる。

　突起部５５は、貫通孔６２０を貫通する突出量を備えることが好ましい。ここでの突起部５５の突出量は、凹部５２０の底面５２１からの突出方向に沿った長さである。突起部５５が第二面５２に設けられている場合には、上記突出量は、第二面５２からの突出方向に沿った長さである。突起部５５が貫通孔６２０を貫通するということは、突起部５５の先端面５５１が腕部６２の外表面よりもさらに外方に位置するということである。そのため、突起部５５の係止面５５３と貫通孔６２０の内面とが接触可能な範囲を長く確保し易い。よって、貫通孔６２０と突起部５５とが嵌め合わされると、貫通孔６２０が突起部５５から外れ難い。

　突起部５５を突出方向から見たとき、係止面５５３と貫通孔６２０の内面とは、線接触していることが好ましい。よって、突起部５５を突出方向から見たとき、係止面５５３は、ある程度の長さを有することが好ましい。本例の突起部５５の先端面５５１の形状は、図２に示すように、四角形状である。このとき、貫通孔６２０における開口縁の形状が四角形状である場合、先端面５５１と貫通孔６２０の内面との接触領域を安定して確保し易い。

　突起部５５の先端面５５１は、図４に示すように、第二面５２と面一であることが好ましい。突起部５５の先端面５５１と第二面５２とが面一であるということは、第二面５２から突起部５５が突出していないということである。そのため、磁気部品２が台座部５に固定される構造において、小型化し易い。本例のように板状部材６の腕部６２の厚さを突起部５５の突出量よりも小さく設定すると、突起部５５及び腕部６２の双方を凹部５２０内に収納することができる。

　〔板状部材〕
　板状部材６は、磁気部品２を台座部５に固定する部材である。板状部材６は、本体部６１と腕部６２とを備える。本例の板状部材６の形状は、概ねスクウェアブラケット状である。本体部６１は、図３に示すように、磁性コア４の横方向に沿って、磁気部品２の上面２２に重ねられる。腕部６２は、本体部６１における向かい合う端部のそれぞれから台座部５側に延びる。本体部６１と腕部６２とは、一体に成形された一体物である。本例の板状部材６は、一方の磁気部品２から他方の磁気部品２に跨って配置される単一の部材である。

　本例の本体部６１は、重複部６１０と屈曲部６１２とを備える。重複部６１０は、各磁気部品２の上面２２に重ねられる部分である。本例の重複部６１０は、図１及び図３に示すように、各磁気部品２の上面２２の全体にわたって重ねられている。本例の重複部６１０の形状は、細長い矩形状である。重複部６１０は、押さえ部６１１を備える。押さえ部６１１は、磁気部品２の一部に接して、磁気部品２を台座部５側に押し付ける部分である。押さえ部６１１は、重複部６１０が磁気部品２側に向かって湾曲して構成される。本例の押さえ部６１１は、図３に示すように、各磁気部品２における磁性コア４の横方向の中央付近に対応して設けられている。本例の押さえ部６１１は、浅いＶ字状に形成された重複部６１０における中央の屈曲箇所で構成されている。その他、押さえ部６１１は、重複部６１０の全体が円弧状に湾曲され、その円弧状の中央に形成された湾曲箇所で構成してもよい。

　屈曲部６１２は、隣り合う磁気部品２間に介在される部分である。屈曲部６１２は、本体部６１における隣り合う重複部６１０間の部分が屈曲されて構成される。本例の屈曲部６１２は、重複部６１０の縁部から台座部５側に延びる縦部と、縦部間をつないで台座部５の第一面５１に沿う横部とを備える。つまり、屈曲部６１２は、重複部６１０よりも台座部５側に窪んだ凹状に構成されている。横部は、台座部５に設けられた柱部５１２に重ねられる。横部には、ボルト用孔６１２ｈが一つ設けられている。このボルト用孔６１２ｈには、ボルト６１２ｂが貫通する。ボルト６１２ｂは、ボルト用孔６１２ｈを貫通し、柱部５１２に設けられたボルト穴５１２ｈに締め付けられる。このボルト６１２ｂの締め付けによって、屈曲部６１２は、台座部５に固定される。ボルト６１２ｂの頭部は、重複部６１０よりも台座部５側に位置する。つまり、ボルト６１２ｂの頭部は、図３に示すように、本体部６１における台座部５から最も離れた箇所よりも台座部５側に位置する。

　≪貫通孔≫
　腕部６２は、腕部６２の表裏面を貫通する貫通孔６２０を備える。貫通孔６２０は、腕部６２の先端部に設けられている。貫通孔６２０は、突起部５５が貫通可能な形状を適宜選択できる。本例の貫通孔６２０は、図２に示すように、開口縁の形状が四角形状である。

　板状部材６の厚さは、突起部５５の突出量よりも小さいことが好ましい。そうすると、突起部５５が貫通孔６２０を貫通することになり、突起部５５の係止面５５３と貫通孔６２０の内面とが接触可能な範囲を安定して確保し易い。

　〔カバー部材〕
　実施形態１の磁気部品の固定構造１Ａは、さらに磁気部品２を覆うカバー部材７を備える。図１は、カバー部材７を二点鎖線で示す。カバー部材７は、天井部７１と側部７２とを備える。天井部７１は、複数の磁気部品２の上面２２を一括して覆う。側部７２は、天井部７１における向かい合う端部のそれぞれから台座部５側に延び、台座部５に面する。本例の側部７２は、主に第二面５２に面する。側部７２は、突起部５５の先端面５５１に面して配置される。側部７２は、腕部６２の変位を規制する規制部材を構成する。本例の側部７２は、図４に示すように、突起部５５の先端面５５１と接触するように配置される。つまり、本例のカバー部材７における側部７２間の長さは、図３に示すように、突起部５５が備わる第二面５２間の長さと実質的に同じである。カバー部材７は、代表的には、台座部５に固定される。例えば、カバー部材７の側部７２は図示しない貫通孔を備え、台座部５の第二面５２は図示しないねじ穴を備える。側部７２の図示しない貫通孔と、第二面５２の図示しないねじ穴とを位置合わせし、貫通孔を貫通したねじをねじ穴に締結することで、カバー部材７を台座部５に固定することができる。

　〔作用・効果〕
　実施形態１の磁気部品の固定構造１Ａでは、図１に示すように、磁気部品２に重なるように板状部材６が配置される。上記磁気部品の固定構造１Ａでは、板状部材６における腕部６２間の長さが、台座部５における第二面５２間の長さと実質的に同じである。また、上記磁気部品の固定構造１Ａでは、第二面５２は突起部５５を備える。よって、腕部６２を第二面５２に沿わせながら板状部材６を台座部５に配置することで、突起部５５に貫通孔６２０を嵌め込むことができる。このとき、図４に示すように、突起部５５に滑り面５５２を備えることで、腕部６２を第二面５２に沿わせていくと、まず腕部６２の先端側が滑り面５５２に当たる。滑り面５５２は、第一面５１側から第三面５３側に向かって突出量が大きくなっている。そのため、滑り面５５２に当たった腕部６２は、第二面５２から離れる方向に弾性変形する。そして、貫通孔６２０に突起部５５が嵌め込まれると、上記弾性変形は変形前の状態に復帰する。つまり、滑り面５５２は、腕部６２の弾性変形を補助する機能を有する。この機能によって、突起部５５に貫通孔６２０を嵌め込む作業が行い易い。

　実施形態１の磁気部品の固定構造１Ａでは、板状部材６の両側を台座部５に固定する際、上述したように、貫通孔６２０と突起部５５とが嵌め合わされている。よって、板状部材６の両側を台座部５に固定する際、ボルトを用いる必要がなく、ボルトの締め付け作業を省略できる。そのため、上記磁気部品の固定構造１Ａは、板状部材の両側から側方に張り出すボルト締結用の部分を設ける必要がなく、小型化が可能である。

　実施形態１の磁気部品の固定構造１Ａでは、図４に示すように、突起部５５は、第二面５２に設けられた凹部５２０の底面５２１から突出し、先端面５５１が第二面５２と面一である。また、突起部５５は、貫通孔６２０を貫通する突出量を備える。そのため、貫通孔６２０に突起部５５が嵌め込まれた状態において、突起部５５及び腕部６２の双方を凹部５２０内に収納することができる。言い換えると、貫通孔６２０に突起部５５が嵌め込まれた状態において、突起部５５及び腕部６２の双方が、第二面５２から突出して存在していない。よって、上記磁気部品の固定構造１Ａは、より小型化が可能である。

　実施形態１の磁気部品の固定構造１Ａでは、図２及び図３に示すように、板状部材６における磁気部品２に重ねられる本体部６１が押さえ部６１１を備える。そのため、貫通孔６２０に突起部５５が嵌め込まれた状態において、板状部材６は、磁気部品２を台座部５側に押し付け、板ばねの機能を有する。このばねの反力によって、貫通孔６２０の内面に突起部５５の係止面５５３が引っ掛かる。板状部材６による板ばねの機能によって、貫通孔６２０が突起部５５から外れ難い。特に、突起部５５が貫通孔６２０を貫通する突出量を備えることで、貫通孔６２０の内面と突起部５５の係止面５５３との接触可能な範囲が長く確保され易い。また、突起部５５の先端面５５１及び貫通孔６２０の開口縁の形状がそれぞれ四角形状であることで、貫通孔６２０の内面と突起部５５の係止面５５３との接触領域が安定して確保され易い。これらのことからも、上記磁気部品の固定構造１Ａは、貫通孔６２０が突起部５５から外れ難い。

　実施形態１の磁気部品の固定構造１Ａでは、図４に示すように、突起部５５の先端面５５１に接触してカバー部材７の側部７２が配置される。そのため、貫通孔６２０に突起部５５が嵌め込まれた状態において、腕部６２同士が離れる方向に力が作用したとしても、側部７２によって、腕部６２の変位が規制される。腕部６２の変位を規制することで、振動等で腕部６２に予期せぬ方向に変位するような力が作用した場合であっても、貫通孔６２０が突起部５５から外れることを防止できる。

　実施形態１の磁気部品の固定構造１Ａでは、板状部材６における本体部６１が屈曲部６１２を備える。そのため、複数の磁気部品２が並んで配置される場合であっても、一つの板状部材６で複数の磁気部品２を固定することができる。このとき、屈曲部６１２がボルト６１２ｂによって台座部５に固定されることで、各磁気部品２を台座部５に強固に固定できると共に、各磁気部品２を独立して押さえ部６１１によって台座部５側に押し付けることができる。特に、ボルト６１２ｂによる固定は振動等の影響を受け難いため、板状部材６を台座部５に安定して固定でき、ひいては各磁気部品２を台座部５に安定して固定できる。上記磁気部品の固定構造１Ａでは、上述したように、板状部材６の両側を台座部５に固定する際、貫通孔６２０と突起部５５とが嵌め合わされている。よって、複数の磁気部品２を台座部５に固定する場合であっても、板状部材６の両端部も含めてボルトを用いる場合に比べて、ボルトの数を削減でき、ボルトの締め付け工程の数も削減できる。

　＜実施形態２＞
　図５から図７を参照して、実施形態２の磁気部品の固定構造１Ｂを説明する。実施形態２の磁気部品の固定構造１Ｂは、磁気部品２が一つである点が、実施形態１の磁気部品の固定構造１Ａと異なる。また、実施形態２の磁気部品の固定構造１Ｂは、磁気部品２の構成が、実施形態１の磁気部品の固定構造１Ａと異なる。以下、実施形態２では、実施形態１との相違点を中心に説明する。なお、図５から図７では、実施形態１と同様の機能を有する構成に実施形態１と同一の符号を付している。

　〔磁気部品〕
　コイル３は、図６及び図７に示すように、薄板コイル部３２とパターンコイル部３３とが積層されて構成される。薄板コイル部３２は、導電板の一部が渦巻き状に打ち抜き等されて構成されている。パターンコイル部３３は、図示しない回路基板上に設けられたコイルパターンで構成されている。パターンコイル部３３の形状は、Ｃ字状である。

　磁性コア４は、第一コア部材４１と第二コア部材４２とが組み合わされて構成される。第一コア部材４１は、実施形態１と同様に、中脚部４１１と、側脚部４１２，４１３と、連結部４１４とを備える。本例の連結部４１４は、平面視したときに、中央部分が窪んだリボン状の板状部材で構成されている。本例では、中脚部４１１は、円柱で構成されている。側脚部４１２，４１３は、四角柱で構成されている。第二コア部材４２は、第一コア部材４１の連結部４１４と同様のリボン状の板状部材で構成されている。

　磁気部品２は、積層された薄板コイル部３２及びパターンコイル部３３を、第一コア部材４１及び第二コア部材４２で挟むように配置して構成される。このとき、第一コア部材４１の中脚部４１１は、図７に示すように、薄板コイル部３２及びパターンコイル部３３の中心を貫通し、側脚部４１２，４１３はそれぞれ、薄板コイル部３２及びパターンコイル部３３の外側に配置される。

　〔台座部〕
　台座部５は、矩形状のブロック状部材で構成されている。台座部５の第一面５１には、磁気部品２の一部が収納される収納穴５１１が一つ設けられている。収納穴５１１は、第二コア部材４２が収納できる矩形状で構成されている。収納穴５１１以外の構成は、実施形態１と同様である。

　〔板状部材〕
　板状部材６は、一つの磁気部品２を台座部５に固定するので、実施形態１で説明した屈曲部６１２（図１から図３）を備えない。この板状部材６も、本体部６１に押さえ部６１１を備え、実施形態１と同様に、磁気部品２を台座部５側に押し付け、板ばねの機能を有する。つまり、本例の板状部材６は、概略Ｍ字状である。そして、板状部材６の腕部６２には、突起部５５が貫通可能な貫通孔６２０を備える。

　実施形態２の磁気部品の固定構造１Ｂは、磁気部品２が一つであり、板状部材６を台座部５に固定する際、板状部材６の両側において貫通孔６２０と突起部５５とを嵌め合わせるだけで、板状部材６を台座部５に固定できる。つまり、実施形態２の磁気部品の固定構造１Ｂは、ボルトを要しない。実施形態２の磁気部品の固定構造１Ｂは、小型化が可能である。

　＜変形例１＞
　実施形態１及び実施形態２では、台座部５の第二面５２に突起部５５を備える形態を説明した。その他に、台座部５に図示しない壁部を備え、この壁部に突起部５５を備える形態とすることができる。壁部は、第二面５２と面一である面を有するように、第一面５１から第三面５３と反対側に突出して設けられることが挙げられる。板状部材６の腕部６２に設けられる貫通孔６２０の位置は、壁部に設けられる突起部５５の位置に対応させればよい。

　また、実施形態１及び実施形態２では、台座部５の第一面５１に収納穴５１１を備える形態を説明した。この収納穴５１１は省略してもよい。この収納穴５１１の有無や、磁気部品２の大きさ等によって、第一面５１からの磁気部品２の高さが変わる。この磁気部品２の高さに対応して、台座部５に設けた壁部が突起部を備えることで、押さえ部６１１による押し付け力を調整し易い。

　＜変形例２＞
　実施形態１及び実施形態２では、台座部５の第二面５２に凹部５２０を設け、この凹部５２０の底面５２１に突起部５５を備える形態を説明した。この凹部５２０は省略してもよい。その場合、突起部５５は、第二面５２から突出する。

　＜変形例３＞
　実施形態１及び実施形態２では、磁気部品２を覆うカバー部材７を備え、このカバー部材７の側部７２が、腕部６２の変位を規制する規制部材を構成する形態を説明した。その他に、規制部材は、磁気部品の固定構造１Ａ，１Ｂの周辺に配置される周辺部材で構成されてもよい。周辺部材としては、例えば、磁気部品に隣接する他の部品や、その他の部品を固定するブロック状や板状の部材等が挙げられる。周辺部材が突起部５５の先端面５５１に面して配置されることで、貫通孔６２０が突起部５５から外れることを防止できる。特に、周辺部材が突起部５５の先端面５５１に接触することで、貫通孔６２０が突起部５５から外れることをより確実に防止できる。

　＜変形例４＞
　実施形態１及び実施形態２では、突起部５５の係止面５５３は、先端面５５１及び底面５２１と直交する平坦面で構成される形態を説明した。その他に、係止面５５３に貫通孔６２０の内面が引っ掛かる引っ掛け構造を設けてもよい。例えば、係止面５５３に貫通孔６２０の内面が嵌り込む凹部を設けることが挙げられる。また、係止面５５３と底面５２１とで鋭角が構成されるように、係止面５５３を傾斜面とすることが挙げられる。台座部５は、代表的には金型を用いて製造される。係止面５５３に引っ掛け構造を設ける場合、金型を用いて台座部５を製造後、切削加工等によって引っ掛け構造を形成すればよい。

　１Ａ，１Ｂ　磁気部品の固定構造
　２　磁気部品
　２１　接触面、２２　上面
　３　コイル
　３１　回路基板、３１０　コイルパターン
　３１１，３１２　コア用孔、３１３　コア用切欠き、３１４　ボルト用孔
　３１５　介在部材
　３２　薄板コイル部、３３　パターンコイル部
　４　磁性コア
　４１　第一コア部材
　４１１　中脚部、４１２，４１３　側脚部、４１４　連結部
　４２　第二コア部材
　５　台座部
　５１　第一面、５１１　収納穴、５１２　柱部、５１２ｈ　ボルト穴
　５２　第二面、５２０　凹部、５２１　底面
　５３　第三面
　５５　突起部、５５１　先端面、５５２　滑り面、５５３　係止面
　６　板状部材
　６１　本体部、６１０　重複部、６１１　押さえ部
　６１２　屈曲部、６１２ｈ　ボルト用孔
　６１２ｂ　ボルト
　６２　腕部、６２０　貫通孔
　７　カバー部材
　７１　天井部、７２　側部

Claims

　コイルと磁性コアとを有する磁気部品と、
　前記磁気部品を載置する台座部と、
　前記磁気部品を前記台座部に固定する板状部材とを備え、
　前記板状部材は、
　　前記磁気部品における前記台座部との接触面に向かい合う面に重ねられる本体部と、
　　前記本体部における向かい合う端部のそれぞれから前記台座部側に延びる腕部とを備え、
　前記本体部は、前記磁気部品側に向かって湾曲し、前記磁気部品を前記台座部側に押し付ける押さえ部を備え、
　前記腕部は、表裏面を貫通する孔を備え、
　前記台座部は、前記孔に嵌め込まれる突起部を備える、
　磁気部品の固定構造。
　前記突起部は、前記孔を貫通する突出量を備える請求項１に記載の磁気部品の固定構造。
　前記台座部は、
　　前記磁気部品が載置される第一面と、
　　前記第一面と交差する第二面と、
　　前記第一面に向かい合う第三面とを備え、
　前記突起部は、
　　前記第二面に設けられており、
　　前記第一面側から前記第三面側に向かって突出量が大きくなる滑り面と、
　　前記第三面側で前記孔の内面に引っ掛かる係止面とを備える請求項１又は請求項２に記載の磁気部品の固定構造。
　前記突起部は、突出方向の先端面の形状が四角形状であり、
　前記孔は、開口縁の形状が四角形状である請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の磁気部品の固定構造。
　前記台座部は、
　　前記磁気部品が載置される第一面と、
　　前記第一面と交差する第二面と、
　　前記第二面に設けられる凹部とを備え、
　前記突起部は、前記凹部の底面に設けられる請求項１から請求項４のいずれか１項に記載の磁気部品の固定構造。
　前記突起部における突出方向の先端面は、前記第二面と面一である請求項５に記載の磁気部品の固定構造。
　さらに前記突起部における突出方向の先端面に向かい合って配置される規制部材を備える請求項１から請求項６のいずれか１項に記載の磁気部品の固定構造。
　前記規制部材は、前記突起部における突出方向の先端面と接触する請求項７に記載の磁気部品の固定構造。
　前記磁気部品を覆うカバー部材を備え、
　前記カバー部材は、前記台座部に向かい合う側部を備え、
　前記規制部材は、前記側部で構成される請求項７又は請求項８に記載の磁気部品の固定構造。
　複数の前記磁気部品が並んで配置され、
　前記本体部は、
　　複数の前記磁気部品の各々における前記接触面に向かい合う面に重ねられる重複部と、
　　隣り合う前記磁気部品の間に介在される屈曲部とを備え、
　さらに前記屈曲部を前記台座部に固定する締付部材を備える請求項１から請求項９のいずれか１項に記載の磁気部品の固定構造。
　前記締付部材は、ボルトであり、
　前記ボルトの頭部は、前記重複部よりも前記台座部側に位置する請求項１０に記載の磁気部品の固定構造。