WO2021059464A1

WO2021059464A1 - 果梗付植物の保持具

Info

Publication number: WO2021059464A1
Application number: PCT/JP2019/038059
Authority: WO
Inventors: 譲佐竹
Original assignee: 佐竹物産株式会社
Priority date: 2019-09-26
Filing date: 2019-09-26
Publication date: 2021-04-01
Also published as: CN114341022A; JPWO2021059464A1

Abstract

果実などの植物同士の接触や、容器との接触を回避しながらも、装飾性に優れた果梗付植物の保持具、又は果梗付植物における果梗を保持して搬送することができ、更に高さ方向に果梗付植物を配列することにより、装飾性を高めると共に、疑似的な収穫作業を楽しむことのできる果梗付植物の保持具を提供する。かかる果梗付植物の保持具は、搬送又は陳列に際して果梗付植物を保持する保持具であって、果梗付植物における果梗部分を、弾性変形時の復元力によって保持するか、または遊貫させて保持する保持部が複数形成された保持部材を、高さ方向に複数設けた、果梗付植物の保持具とする。

Description

果梗付植物の保持具

　本発明は果梗付植物の保持具に関し、特に植物における果梗を保持した状態で搬送し、又は展示する事のできる果梗付植物の保持具に関する。

　果実的野菜を含む果実、特にサクランボ、モモ、イチゴ、トマト等の果実は、わずかな衝撃にも弱く傷み易いことから、その取り扱いが難しいものとなっている。例えば、当該果実を搬送する際には果実同士が衝突したり、或いは果実と梱包容器とが接触したりすることにより、当該果実の傷みが早くなることが知られている。そこで従前においては、これらの果実を搬送し、あるいは保管する際の保形力及び保護力を高めて、当該果実の傷みを防止して鮮度維持の改善を図る容器が種々提案されている。

　例えば特許文献１（特開２０１４－５０４１号公報）では、包装容器に入れられた果物が、包装容器とぶつかり合わない包装方法として、果物を入れた袋状包装体を筒状外装体に装入する形態の包装容器であり、袋状包装体に規定数量の果物を入れ、袋状包装体の開口部を絞り閉じ、その開口部の絞り閉じ部分を締めつけ部材で閉じ、その袋状包装体を筒状外装体に装入し、絞り閉じた締めつけ部材の近くに袋状包装体を挟持し、筒状外装体の一箇所または複数箇所とを接合または結合する結合部材を設けた果物包装方法及び容器が提案されている。

　また、特許文献２（特開２０１０－４７３０７号公報）では、果物又は野菜が、容器との接触及び互いの接触を回避しつつ搬送、陳列することのできる果物・野菜の保持部材として、植物の茎を保持して前記植物を吊り下げる保持部材であって、隣接して配置され、各々が弾性体から構成される第１の挟持片と第２の挟持片を備え、前記第１の挟持片と前記第２の挟持片とで前記茎を挟持して、前記植物を吊り下げる、植物の保持部材が提案されている。

特開２０１４－５０４１号公報特開２０１０－４７３０７号公報

　上述の様に輸送時などにおける果実の痛みを軽減する技術は幾つか提案されている。しかしながら、前記特許文献１は果実と容器との衝突は回避できるものの、果実同士の接触は回避することができない。また前記特許文献２は容器との接触や果実同士の接触を回避することは可能であるが、植物を保持した状態で陳列した際に、その装飾性において未だ改善の余地がある。

　そこで本発明は、果実などの植物同士の接触や、容器との接触を回避しながらも、装飾性に優れた果梗付植物の保持具を提供することを課題の１つとする。

　更に本発明では、果梗付植物における果梗を保持して搬送することができ、更に高さ方向に果梗付植物を配列することにより、装飾性を高めると共に、疑似的な収穫作業を楽しむことのできる果梗付植物の保持具を提供することも課題の１つとする。

　本発明は果梗付植物における果梗を保持することにより、果実などの植物同士の接触や、容器との接触の問題を無くすことができ、更に高さ方向にも果梗付植物を配置できるようにすることで、果実の収穫作業を疑似的に体験することができるようにした果梗付植物の保持具を提供する。

　即ち本発明では、前記課題の少なくとも何れかを解決する為に、搬送又は陳列に際して果梗付植物を保持する保持具であって、果梗付植物における果梗部分を、弾性変形時の復元力によって保持するか、または遊貫させて保持する保持部が複数形成された保持部材を、高さ方向に複数設けた果梗付植物の保持具を提供する。

　かかる果梗付植物の保持具は、果梗付植物における果梗部分を、弾性変形時の復元力によって保持する保持部材を、高さ方向に複数設けた果梗付植物の保持具とすることができる。その際、前記保持部材は発泡性樹脂を用いて板状又はリング状に形成し、前記保持部は、当該板状又はリング状の保持部材の縁部分又は側面に、厚さ方向に貫通する切込として形成することができる。また、当該保持部材で植物の果梗部分を保持する場合には、、当該果梗部分の挿入時の弾性変形の復元力で当該植物を保持するように構成することが望ましい。よって、この場合には、当該保持部材は摩擦係数が大きく（例えば０．２以上）、肉厚（例えば１０ｍｍ以上）に形成するのが望ましい。

　また当該果梗付植物の保持具は、果梗付植物における果梗部分を遊貫させて保持する保持部が複数形成された保持部材を、高さ方向に複数設けた果梗付植物の保持具とすることができる。その際、前記保持部材は発泡性樹脂を用いて板状又はリング状に形成し、前記保持部は、当該板状又はリング状の保持部材の縁部分又は側面に、厚さ方向に貫通する孔部として形成することができる。この時、保持部材に保持されている果梗付植物は、果梗部分が孔部に遊貫されていることから、当該孔部内を上下移動することができる。その為、当該植物の果梗部分の先端には、孔部から抜け出ることの無い抜け止め部分（果梗における拡張部分など）を備えることが望ましい。よって当該保持部が、保持部材の厚さ方向に貫通する孔部として形成される場合には、当該孔径は果梗部分における中間部分等を遊貫しながらも、その先端が通過することの無い大きさに形成するのが望ましい。

　上記高さ方向に複数設けられる保持部材は、支柱部材によって支持することができる。即ち本発明に係る果梗付植物の保持具は、前記保持部材を高さ方向に支持する支柱部材を伴って構成することができる。かかる支柱部材は、各保持部材を高さ方向に支持することができればよく、当該保持部材と同じ材質で形成する他、異なる部材で形成することもできる。特に当該支柱部材は、前記保持部材が板状又はリング状に形成されている場合に、これを高さ方向に保持することができる。

　そして前記高さ方向に複数設けられる保持部材は、相互に相似形であって、高さ方向に徐々に小さくなるように配列することができる。そして高さ方向上側に存在する保持部材で保持している果梗付植物を、その下側に配置された保持部材の内面又は上面で支持するように構成することもできる。

　また、前記高さ方向に複数設けられる保持部材は、相互に相似形であって、高さ方向に徐々に大きくなるように配列することもできる。これにより高さ方向上側に存在する保持部材で保持している果梗付植物を、その下側に配置された保持部材の側面又は上面で支持することができる。

　更に上記本発明の果梗付植物の保持具において、前記保持部材が保持する果梗付植物の横揺れを阻止する横揺れ支持部材を備えることもできる。かかる横揺れ支持部材は、上下に配置された支持部材間に挿入可能に形成する他、前記支持部材の上面又は下面に突出部を設けて、保持する果梗付植物の果実などを保持するように構成することができる。

　上記本発明に係る果梗付植物の保持具において保持する植物は、果実的野菜を含む果実であることが望ましく、更に衝撃等の外力によって傷みやすいサクランボ、モモ、ブドウ、イチゴ、トマト等の果実であれば、輸送時等における衝突の痛みを回避することができ、より顕著な効果を得ることができる。更に当該植物がサクランボやイチゴ、或いはプチトマトなどの様に、比較的小さい（例えば５ｃｍ以下）果実であれば、当該保持具から取り外す際に疑似的な収穫作業を体験することができる為、疑似収穫体験を行う事のできる果梗付植物の保持具とすることができる。

　本発明の果梗付植物の保持具は、搬送又は陳列に際して果梗付植物を保持する保持具であって、果梗付植物における果梗部分を、弾性変形時の復元力によって保持するか、または遊貫させて保持する保持部が複数形成された保持部材を、高さ方向に複数設けていることから、輸送などの搬送に際しても、植物における果実同士の接触や、梱包容器との接触などを阻止することができる。更に、当該保持部材は高さ方向に複数設けていることから、果実が樹木に実っているような状態を再現することができ、果実の収穫を再現する事のできる果梗付植物の保持具とすることができる。

第１の実施の形態に係る果梗付植物の保持具を示す斜視図図１の果梗付植物の保持具に果実であるサクランボを保持した状態を示す斜視図果梗付植物の保持具における支柱部材の他の実施の形態を示す（Ａ）分解図、（Ｂ）正面図図３の支柱部材を用いて形成した果梗付植物の保持具の（Ａ）平面図、（Ｂ）正面図、（Ｃ）Ｃ－Ｃ矢視断面図他の実施の形態に係る果梗付植物の保持具の（Ａ）正面図、（Ｂ）平面図、（Ｃ）Ｃ－Ｃ矢視断面図、（Ｄ）Ｄ－Ｄ矢視断面図更に他の実施の形態に係る果梗付植物の保持具の（Ａ）平面図、（Ｂ）正面図、（Ｃ）底面図図６に示した果梗付植物の保持具の（Ａ）搬送状態を示す斜視図、（Ｂ）展示に際して展開した状態を示す斜視図果梗付植物の保持具に横揺れ支持部材を組み合わせた実施の形態を示す果梗付植物の保持具の分解斜視図

　以下、図面を参照しながら、本実施の形態にかかる果梗付植物の保持具５０を具体的に説明する。特に本実施の形態は果梗付植物４０としてサクランボ４０を保持する為の保持具５０を例に説明しているが、これに限ることなく、モモ、イチゴ、トマト等の果実は保持する為に使用することもできる。

　図１は第１の実施の形態に係る果梗付植物の保持具５０を示す斜視図であり、図２は当該果梗付植物の保持具５０に、果実であるサクランボ４０を保持した状態を示す斜視図である。本実施の形態に係る果梗付植物の保持具５０は、リング状に形成した保持部材１０を高さ方向に３段になるように配置しており、各保持部材１０は支持部材２０によって支持するように構成している。

　本実施の形態に係る果梗付植物の保持具５０を構成している保持部材１０は、高さ方向に大きさを異ならせたリング状であって、各保持部材１０の外周面には、厚さ方向に貫通する切込み部１１を形成している。各保持部材１０は、発泡樹脂を用いて形成しており、これにより切込み部１１に対する果梗の挿入時に弾性変形して、その復元力で当該果梗を挟持することが可能になっている。但し、本実施の形態では各保持部材１０の外周面だけに切込み部１１を形成しているが、内周面側に切込み部１１を形成しても良く、更に外周面と内周面の両方に切込み部１１を形成しても良い。かかる切込み部１１同士の間隔は、保持する果梗付植物４０の大きさに応じて調整することができ、本実施の形態では、サクランボ４０を保持できる間隔で形成している。

　そして上記リング状の保持部材１０は、本実施の形態では円板状の土台２１に立設させた支持部材２０で支持するように構成している。かかる支持部材２０は、本実施の形態では土台２１から立ち上がっている主幹部分２２と、この主幹部分２２から横方向に延伸する枝部分２３とで構成しており、これらは発泡樹脂を用いて形成している。但し当該支持部材２０は、その他にも木やプラスチック、金属、セラミックスなどを用いて形成することもできる。特に、当該果梗付植物の保持具５０が、輸送又は移送に際して果梗付植物４０（本実施の形態ではサクランボ４０）を保持する為に使用する場合には、果梗付植物４０の果実に対する損傷を軽減し、更に軽量化を図るために、発泡樹脂を用いて形成することが望ましい。

　以上のように構成した果梗付植物の保持具５０は、各保持部材１０の切込み部１１に対して、果実の果梗部分４１を差し入れて保持することで、図２に示す様に、水平方向だけでなく、高さ方向にも果梗付植物（サクランボ等）４０を整列させて保持することができる。そして前記保持部材１０を、高さ方向の上部に行くにしたがって小さく形成していることから、当該果梗付植物の保持具５０に保持されている果梗付植物４０は樹木に実っているかのような形態となり、利用者は疑似的にサクランボ狩りの収穫作業を体験することができる。特に本実施の形態に係る果梗付植物の保持具５０では、保持部材１０の外周側に切込み部１１を形成しており、支持されている果梗付植物４０を取り出す際には、外側に引き出す動作になる為、より一層、収穫作業に近似した体験をすることができる。

　また上記の実施の形態に係る果梗付植物の保持具５０では、果梗付植物４０における果梗部分４１を支持部材２０で挟み込んで吊り下げるように構成しているが、当該支持部材２０は果梗部分４１を摺動自在に保持するように構成しても良い。即ち、運送や移送時における衝撃を吸収し、果梗付植物４０（サクランボ４０）が上下方向に移動できるように構成することもできる。その際、当該支持部材２０には、果梗部分４１を挿通可能な孔部（支持部材２０を厚さ方向に貫通する孔部）を形成し、果梗の先端側存在する拡張部分（果梗の付け根部分）によって、当該孔部から抜け出ることの無い様に形成することができる。

　図３は前記果梗付植物の保持具５０における支持部材２０の他の実施の形態を示す（Ａ）分解図、（Ｂ）正面図であり、図４はこの支持部材２０を用いて形成した果梗付植物の保持具５０の（Ａ）平面図、（Ｂ）正面図、（Ｃ）Ｃ－Ｃ矢視断面図である。

　この実施の形態に示す支持部材２０は、発泡樹脂からなる板材から切り抜いて形成することができ、全体形状は立木を模した形状となっている。高さ方向に延伸する主幹部分２２には、相互に係合可能な溝部を形成しており、何れか一方の支柱構成部２９に形成された溝部２５を、他の支柱構成部２９の溝部２５に係合する。これにより、図３（Ｂ）の正面図に示す様に、十字状に組み合わさって、自立可能となっている。そして主幹部分２２から横方向に延伸する枝部分２３には、その先端側に、前記したリング状の保持部材１０に内挿される段状部２４が形成されており、当該段状部２４によって前記したリング状の保持部材１０を保持することができる。

　以上の支持部材２０を用いて果梗付植物の保持具５０を構成することにより、図４に示す様に、各保持部材１０は恰も立木によって支持されているような形状となる。そして各保持部材１０には、前記した果梗付植物４０としてのサクランボが保持されることから、水平方向だけでなく、高さ方向にもサクランボ４０が実っている様子を再現することができる。

　図５は他の実施の形態に係る果梗付植物の保持具５０の（Ａ）正面図、（Ｂ）平面図、（Ｃ）Ｃ－Ｃ矢視断面図、（Ｄ）Ｄ－Ｄ矢視断面図である。特にこの実施の形態に係る果梗付植物の保持具５０は、前記支持部材２０を高さ方向に複数設けると共に、上側に存在する支持部材２０で支持している果梗付植物４０（サクランボ４０）を、その下側に存在する支持部材２０で支持するように構成した果梗付植物の保持具５０となっている。即ち、本実施の形態では、上側の支持部材２０で支持されることで吊り下がっている果梗付植物４０（サクランボ４０）の底部を支持するように、下側の支持部材２０を設けている。具体的には、下から１段目の支持部材２０は、下から２段目の支持部材２０が支持して吊り下げている果梗付植物４０の底部を支持し、当該下から２段目の支持部材２０は、下から３段目の支持部材２０が支持して吊り下げている果梗付植物４０の底部を支持するように構成している。

　本実施の形態では、特に高さ方向に積層している支持部材２０を同じ大きさで形成しているが、下側の支持部材２０が上側の支持部材２０で支持する果梗付植物４０の底部を載せ置くことができる限りにおいて、各段の支持部材２０の大きさを異ならせることもできる。そして本実施の形態に係る支持部材２０は、これに載せ置かれる果梗付植物４０を安定して支持することができるように、その上面（即ち、果梗付植物４０の載置面）には、各果梗付植物４０の底部が収容される凹み部１２を形成している。図５（Ｃ）及び図５（Ｄ）に示す様に、各支持部材２０には、当該果梗付植物４０を支持する為に、半球形に凹んだ凹み部１２を形成しており、当該支持部材２０に載せ置かれる果梗付植物４０の底部を収容して支持できるように構成している。

　本実施の形態に示す果梗付植物の保持具５０の様に、上段側の支持部材２０に吊り下げた果梗付植物４０の底部を、その下側に存在する支持部材２０で保持することにより、当該果梗付植物４０の横揺れを阻止することができ、また果梗から果肉部分が脱落するのを阻止することができる。

　図６は更に他の実施の形態に係る果梗付植物の保持具５０の（Ａ）平面図、（Ｂ）正面図、（Ｃ）底面図であり、図７は当該果梗付植物の保持具５０の斜視図である。特にこの実施の形態に係る果梗付植物の保持具５０は、発泡性樹脂からなるいた状態を切り抜いて形成した保持部構成部材を組み合わせて形成した実施の形態を示している。

　即ち本実施の形態に係る果梗付植物の保持具５０は、前記図３に示した支持部材２０と同じように板状の発泡樹脂を切り抜いて、これを組み合わせることで、高さ方向に並べて果梗付植物４０を支持できるように構成した果梗付植物の保持具５０となっている。当該保持具５０を構成する保持構成部材５１は、高さ方向に延伸する支柱部２８と、当該支柱部２８から横方向に延伸する支持部２６とで構成されており、上下に存在する支持部２６の間には、果梗付植物４０を保持する空間部２７を形成している。各支持部２６には、果梗付植物４０の果梗部分４１を挿入する切込み部１１を形成しており、当該切込み部１１によって果梗付植物４０であるサクランボの果梗部分４１を保持するように構成している。この時、上下に存在する支持部２６は、上側の支持部２６で保持する果梗付植物４０の底部を、下側に存在する支持部２６の上面で支持するように構成することもできる。

　そして本実施の形態では、以上のように構成した保持構成部は、輸送又は搬送時には折り畳んで使用し、展示に際してはこれを展開して使用する事ができる。即ち本実施の形態に係る果梗付植物の保持具は、板状であって果梗付植物を収容可能な空間部を備える保持構成部材を３個以上組み合わせてなり、輸送又は移送時には当該保持構成部材を厚さ方向に積層させると共に、展示に際しては当該保持構成部材を放射状に配置して組み合わせることで自立可能とした果梗付植物の保持具となっている。かかる保持構成部材は、空間部に収容する果梗付植物の大きさ以上の幅に形成するのが望ましい。

　図７（Ａ）は搬送状態の果梗付植物の保持具を示す斜視図であり、図７（Ｂ）は展示に際して展開した状態を示す斜視図である。この図７（Ａ）に示す様に、保持構成部材５１は向きを揃えて積層させておくことができ、この状態で輸送又は移送することにより、果梗付植物における果実の脱落を大幅に低減することができる。そして使用に際しては、図７（Ｂ）に示す様に、当該保持構成部材５１を展開させて、平面視が「十」字状となる様に組み合わせることで、自立可能な果梗付植物の保持具５０となる。かかる果梗付植物の保持具５０では、果梗付植物４０を横方向のみならず高さ方向にも配列することができ、しかも前記保持部材１０は全体として立木を想起させる形状に形成していることから、恰も果実を収穫しているかのような疑似体験を行う事のできる保持具５０となっている。

　そして上記した角実施の形態に示した果梗付植物の保持具５０では、サクランボなどの果梗付植物４０における輸送時の揺れを軽減する為に、横揺れ支持部材４５を設けることができる。図８は前記図１及び２に示した果梗付植物の保持具５０に横揺れ支持部材４５を組み合わせた実施の形態を示す果梗付植物の保持具５０の分解斜視図である。この実施の形態において、横揺れ支持部材４５は、支持部材２０に吊り下げられているサクランボ４０の果実部分を支持することができるような収容空間４８を形成した帯状であって、外壁部４６から内方に突出する仕切り壁４７同士の間に形成された収容空間４８の空間に果実を収容して、その横揺れを阻止することができる。特に果梗付植物４０がサクランボである場合には、果梗部分４１の延伸方向への外力の作用よりも、果実と果梗部分４１との間における捻り乃至は折り曲げ方向への外力に対して弱い事から、当該果実の横揺れを阻止することにより、輸送や移送に際しても果実が落下するのを阻止することができる。なお、当該横揺れ支持部材４５は、前記支持部材２０の上方に一体形成することもでき、更に当該支持部材２０の上面から仕切り板を突出状に設けることもできる。

　以上のように構成した横揺れ支持部材４５を使用する事により、果実を高さ方向に多段階に保持しながらも、輸送や移送に際しても果実が果梗から離脱し、落下することの無い果梗付植物の保持具５０を提供することができる。

　上記した本実施の形態に係る果梗付植物の保持具５０は、主として発泡樹脂を用いて形成したものを説明したが、その他にもゴムなどの他の樹脂や木材、或いはステンレスなどの金属やセラミックスを用いて形成することができる。また当該果梗付植物の保持具５０は、果実を収穫する際の疑似体験をできるように、果梗付植物４０を保持することができるように構成することが望ましく、よって果実をつかんで取り外す際には、果梗部自体が保持具５０から抜け出るように構成することが望ましい。そして輸送乃至は移送距離や、その際の衝撃などにもよるが、当該果梗付植物の保持具５０で保持している果梗付植物４０の脱落を阻止すするために、適宜緩衝材を設けることも望ましい。特に当該果梗付植物４０がサクランボ４０である場合には、横揺れを阻止することができるように、緩衝材その他の部材を用いることもできる。

　本発明の果梗付植物の保持具は、主として、サクランボ、モモ、イチゴ、トマト等のような果梗付植物、更に望ましくは果梗付果実を、装飾性を高めながら保持し、輸送又は移送することができる保持具として利用することができる。更に当該果梗付植物の保持具は、果梗付植物に限ることなく、ピアスやネックレスなどの身飾品や、工業製品を立体的に保持する為の保持具としても利用することができる。

１０　　保持部材
１１　　切込み部
１２　　凹み部
２０　　支持部材
２１　　土台
２２　　主幹部分
２３　　枝部分
２４　　段状部
２５　　溝部
２６　　支持部
２７　　空間部
２８　　支柱部
２９　　支柱構成部
４０　　果梗付植物（サクランボ等）
４１　　果梗部分
４５　　支持部材
４６　　外壁部
４７　　仕切り壁
４８　　収容空間
５０　　果梗付植物の保持具
５１　　保持構成部材

Claims

　搬送又は陳列に際して果梗付植物を保持する保持具であって、
　果梗付植物における果梗部分を、弾性変形時の復元力によって保持するか、または遊貫させて保持する保持部が複数形成された保持部材を、高さ方向に複数設けたことを特徴とする、果梗付植物の保持具。
　前記保持部材は発泡性樹脂を用いて板状又はリング状に形成されており、
　前記保持部は、当該板状又はリング状の保持部材の縁部分又は側面に、厚さ方向に貫通する切込み又は孔として形成されている、請求項１に記載の果梗付植物の保持具。
　前記高さ方向に複数設けられた保持部材は、相互に相似形であって、高さ方向に徐々に小さくなるように配列されている、請求項１又は２に記載の果梗付植物の保持具。
　前記高さ方向に複数設けられた保持部材は、高さ方向の上側に存在する保持部材が保持する果梗付植物を、その下側に存在する保持部材で支持している、請求項１～３の何れか一項に記載の果梗付植物の保持具。
　更に、前記保持部材が保持する果梗付植物の横揺れを阻止する横揺れ支持部材を備える、請求項１～４の何れか一項に記載の果梗付植物の保持具。