WO2021049474A1

WO2021049474A1 - 表示装置

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Publication number: WO2021049474A1
Application number: PCT/JP2020/033868
Authority: WO
Inventors: 小林　和也; 佐藤　隆雄; 鈴木　英二; 正也旅河; 高橋　昭男
Original assignee: 日本精機株式会社
Priority date: 2019-09-12
Filing date: 2020-09-08
Publication date: 2021-03-18

Abstract

カバープレートと液晶表示器の間の空気層が接着剤で満たされた表示装置において、製造コストを低減する。表示面４１１に画像表示を表示する表示器４と、前記表示器４の前面に配置される保護板１と、前記表示器４と前記保護板１との間に配置される透光性の導光部材２と、前記導光部材２の側面２３を囲むように配置される枠部材１３と、前記表示器４と前記保護板１と前記枠部材１３で囲まれる空間に充填される透光性の接着部材３と、を備え、前記側面２３は前記表示面４１１に対し斜面に形成される。

Description

表示装置

　本発明は、画像を表示する表示パネルを備えた表示装置に関するものである。

　従来の表示装置として、例えば特許文献１に開示されたものがある。斯かる表示装置は、前面が凹状の湾曲形状になっている透明なカバープレートに表示画面が平面の液晶表示器をＵＶ硬化型接着剤で密着させた構造になっている。これにより、カバープレートと液晶表示器の間の空気層がＵＶ硬化型接着剤で満たされ、従来存在した空気層との界面での反射が減少して画質が向上する。

特開２０１８－１９４６７４号公報

　しかしながら、特許文献１に記載の表示装置において、凹曲面の曲率が小さくなると、カバープレートと液晶表示器の間の距離が、液晶表示器の外側の方が大きくなる。つまり、空気層の体積が大きくなる。すると、空気層を埋めるＵＶ硬化型接着剤の量も多くなる。ＵＶ硬化型接着剤は高価であるため、表示装置の製造コストが高くなる、といった問題点を有していた。

　そこで、カバープレートと液晶表示器の間の空気層が接着剤で満たされた表示装置において、製造コストを低減する表示装置を提供することを目的とする。

　上記目的を達成するため、表示面４１１に画像表示を表示する表示器４と、前記表示器４の前面に配置される保護板１と、前記表示器４と前記保護板１との間に配置される透光性の導光部材２と、前記導光部材２の側面２３を囲むように配置される枠部材１３と、前記表示器４と前記保護板１と前記枠部材１３で囲まれる空間に充填される透光性の接着部材３と、を備え、前記側面２３は前記表示面４１１に対し斜面に形成されることを特徴とする。

　本開示は、カバープレートと液晶表示器の間の空気層が接着剤で満たされた表示装置において、製造コストを低減する表示装置を提供することができる。

本開示の第１の実施形態に係る表示装置の正面図。図１のＡ－Ａ線に沿った断面図。本開示の第１の実施形態に係る表示装置の要部分解斜視図。本開示の第２の実施形態に係る表示装置の図２に対応する図。導光体側面の検討形状。導光体側面の他の検討形状。導光体側面の他の検討形状。

　本開示の実施形態に係る表示装置１００を、図１乃至７を参照して説明する。表示装置１００は、自動車等の車両に搭載され、車両速度等の所定の計測量を表示する計器装置として構成される。本開示はこれら実施形態に限定されるものではなく、例えば、オートバイ、あるいは農業機械や建設機械を備えた移動体に搭載される車両用の表示装置に適用することができる。

　尚、以下では、表示装置１００の構成の理解を容易にするために、各部材に対して、表示装置１００から車両運転席に着座したユーザーを見る方向（図２のカバープレート１側）を「前（正面）」、その反対側（回路基板５側）を「後」とする。

（第１の実施形態）
　表示装置１００は、図１乃至３に示すように、カバープレート（保護板）１と、導光体（導光部材）２と、透光性接着剤（接着部材）３と、表示ユニット（表示器）４と、回路基板５と、ケース６と、を少なくとも備える。

　カバープレート１は、透明又は半透明の合成樹脂（例えば、ＰＭＭＡ（アクリル）など）からなり、正面視で長方形に形成され、表示ユニット４の前面に配置される。カバープレート１は、前面部１１と、遮光部１２と、枠部（枠部材）１３と、を有する。

　前面部１１は、前面が凹状の凹曲面に形成された一定肉厚の平板状に形成される。前面部１１は、背後の表示ユニット４の前面を覆うように形成される。遮光部１２は、裏面に黒インキの印刷されたＡＲフィルムからなり、前面部１１の前面にインモールド形成により形成される。遮光部１２は、正面視で長方形の窓部１２１を有する。窓部１２１は、表示面４１１に対応する位置に、黒インキが印刷されない抜き印刷により矩形に形成され、前方から表示面４１１を視認（正視）可能とする。遮光部１２は、前方から枠部１３の外側が不可視状態となるような隠蔽部としての機能を有する。

　枠部１３は、前面部１１の背後に矩形の枠形状に突出形成される。枠部１３は、導光体２の導光体側面２３を覆い、カバープレート１の背後の表示ユニット４の側面４４を覆うまで突出形成される。枠部１３は、前面部１１の成形時に一体で成形される。枠部１３は、位置決め切り欠き１３１と、カバー部１３２と、を有する。位置決め切り欠き１３１は、背後側が開口した略コの字状に形成され、導光体２の位置決め突起２４と嵌合する。カバー部１３２は、枠部１３の外側に突出した位置決め突起２４を覆うように形成される。

　導光体２は、透明又は半透明の透光性の合成樹脂（例えば、ＰＭＭＡ（アクリル）など）からなり、カバープレート１の前面部１１と枠部１３と表示ユニット４により形成される空間に収容される。導光体２は、正面視で窓部１２１より大きな長方形に形成される。導光体２は、前面の導光体前面２１と、背面の導光体背面２２と、側面の導光体側面（側面）２３と、位置決め突起（位置決め部）２４と、を有する。

　導光体前面２１は、前面部１１の背面１１１に沿って、背面１１１と一定の距離で離間した凹曲面に形成される。導光体背面２２は、表示面４１１に沿う平面に形成される。導光体背面２２は、表示ユニット４の外形より小さく、表示ユニット４のフレーム体４３の開口４３１よりも大きい範囲に形成される。導光体側面２３は、導光体前面２１の外周と導光体背面２２の外周とを繋ぐ平面に形成され、表示面４１１の法線方向に対し斜面に形成される。即ち、導光体側面２３は、ユーザーの視認方向に対し斜面に形成される。

　導光体側面２３は、表示面４１１との成す角度θが鈍角（導光体前面２１側が導光体背面２２側より外側に位置する角度）に形成される。本実施形態では、角度θは、１０５度に形成される。位置決め突起２４は、断面矩形で導光体側面２３の表示ユニット４側から枠部１３に向かって突出形成され、位置決め切り欠き１３１と嵌合する。位置決め突起２４は、４辺の導光体側面２３のそれぞれに１個ずつ設けられる。位置決め突起２４は、カバー部１３２に収容される。

　表示ユニット４は、導光体２の背後に配置され、正面視で窓部１２１より大きな長方形に形成される。表示ユニット４は、表示面４１１を有する表示パネル４１と、表示パネル４１の後側に位置するバックライトユニット４２と、表示パネル４１とバックライトユニット４２とを収容するフレーム体４３と、を有する。

　表示パネル４１は、例えばＴＦＴ（Thin Film Transistor）方式のノーマリーブラックタイプ（電圧非印加時、黒表示）の液晶表示パネルである。表示パネル４１は、液晶層を封入する一対の表面ガラス基板を有する。一対のガラス基板には、ＩＴＯ（Indium Tin Oxide）等により透明電極が形成される。また、表示パネル４１は、一対の表面ガラス基板を挟み込むように配置された一対の表面偏光板（偏光フィルタ）を有する。

　表示パネル４１は、ＦＰＣ（Flexible　Printed　Circuits：フレキシブルプリント基板）４５を介して、回路基板５に接続される。表示パネル４１は、回路基板５のグラフィックコントローラ５１等の制御部により制御されることにより、透明電極を介して液晶層に駆動電圧が印加される。これにより、液晶層の液晶分子の配向が制御され、表示パネル４１の個々の画素の透過率が変化することにより、表示パネル４１は表示面４１１に画像を表示する。

　バックライトユニット４２は、表示パネル４１の背面側に設けられる。バックライトユニット４２は、光源基板や導光体や光学シートからなり、表示パネル４１を背面側から照明する。光源基板は、光源の一例である複数のＬＥＤ（Light Emitting Diode）を実装する。光源基板は、ＦＰＣ４５を介して回路基板５と接続される。ＬＥＤは、駆動電流が供給されると、導光体に向けて光を出射する。導光体は、ＬＥＤが出射した光を光学シートに向けて出射する。光学シートは、導光体が出射した光を表示パネル４１に向けて出射する。

　フレーム体４３は、表面が艶消し黒で塗装されたアルミニウム等の金属製の導電性材料からなり、略枠状にプレス成形される。フレーム体４３の前面側の略中央部には、表示面４１１に対応するように略矩形状の開口４３１が形成されている。

　透光性接着剤３は、ＵＶ（紫外線）硬化型のゲル状の光学接着剤（例えば液状のシリコン系接着剤）からなり、表示ユニット４と、カバープレート１の前面部１１と、枠部１３と、により囲まれる空間に充填される。透光性接着剤３は、体積当たりの材料単価が導光体２よりも高い材料である。透光性接着剤３は、導光体２の外表面（導光体前面２１，導光体背面２２，導光体側面２３）を覆い、カバープレート１と導光体２の間、及び、導光体２と表示ユニット４の間に密着配置される。このように、透光性接着剤３で導光体２の外表面を埋めるため、導光体２の外表面は鏡面などに磨き上げる必要性が無く、導光体２の製造コストを低減することができる。

　透光性接着剤３は、導光体２と枠部１３の間にも密着配置される。透光性接着剤３は、ＵＶ光線が照射されると硬化することで、表示ユニット４とカバープレート１と枠部１３と導光部材２とを接着固定する。透光性接着剤３の硬化後の屈折率は、カバープレート１、及び、導光体２の屈折率と略同等の屈折率に設定される。透光性接着剤３は、カバー部１３２にも充填され、位置決め突起２４とカバー部１３２を接着固定する。

　回路基板５は、表示ユニット４の後側に配置される。回路基板５は、表示ユニット４を制御するための制御部５１を有する。制御部５１は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）、ＲＯＭ（Read Only Memory）、ＲＡＭ（Random Access Memory）等を有しており、例えば、ＲＯＭに書き込まれたプログラムに従って所定の演算処理を実行する。

　制御部５１は、例えば、表示ユニット４を制御するグラフィックコントローラや、表示装置１００の電源を制御する電源回路である。制御部５１は、例えば、車両のＥＣＵ（Electronic Control Unit）から車速、エンジン回転数、各種車両情報、ナビゲーション情報等を、各種センサ等を介して取得する。制御部５１は、取得した情報に基づき、表示パネル４１に情報を表示させる。

　ケース６は、黒色などの不透過性の合成樹脂（例えば、ＡＢＳなど）などからなり、前方が開口した箱状に形成されている。また、ケース６は、表示ユニット４と回路基板５を支持すると共に収容する。ケース６は、前方の開口６１が枠部１３の外周を覆うように形成される。

　このように形成されることにより、カバープレート１と表示ユニット４により形成される空間の一部を透光性接着剤３よりも材料単価の安い導光体２で埋めることで、低価格な表示装置１００を提供することができる。また、導光体側面２３を表示面４１１の法線方向、及び、ユーザーの視認方向に対し傾斜面に形成することで、ユーザーから導光体側面２３が視認し難い表示装置１００を提供することができる。

(第２の実施形態)
　本開示に係る表示装置の第２の実施形態を図４に基づいて説明する。前述した第１の実施形態と同一部分、均等部箇所については同一符号を付して説明する。

　第１の実施形態では、カバープレート１の前面部１１は、凹曲面に形成されていたが、本実施形態のカバープレート７は、前面が凸曲面に形成される。カバープレート７は、透過板７１と、縁部７２と、を有する。透過板７１は、透明又は半透明の透光性の合成樹脂（例えば、ＰＭＭＡなど）からなり、前面が凸状の凸曲面に形成された一定肉厚の平板状に形成される。縁部７２は、黒色などの不透過性の合成樹脂（例えば、ＡＢＳなど）からる。

　カバープレート７は、透過板７１をインサート部材としてインサート成形により縁部７２を成形して形成される。枠部７３は、縁部７２の成形時に一体で成形される。本実施形態の導光体８の導光体前面８１は、透過板７１の背面７１１に沿って、背面７１１と一定の距離で離間した凸曲に形成される。

　第１の実施形態では、導光体側面２３は、表示面４１１との成す角度θが鈍角に形成されていたが、本実施形態の導光体側面８３は、表示面４１１との成す角度θが鋭角（導光体前面８１側が導光体背面８２側より内側に位置する角度）に形成されている。

　導光体８は、導光体前面８１と導光体側面８３との角部に曲面形状（Ｒ形状）の面取り８４と、導光体背面８２と導光体側面８３との角部に曲面形状（Ｒ形状）の面取り８５と、を有する。

　このように形成されることにより、カバープレート７と表示ユニット４により形成される空間の一部を透光性接着剤３よりも材料単価の安い導光体２で埋めることで、低価格な表示装置１００を提供することができる。また、導光体側面８３を表示面４１１の法線方向、及び、ユーザーの視認方向に対し傾斜面に形成することで、ユーザーから導光体端面８３が視認し難い表示装置１００を提供することができる。

　尚、本開示は前述した本実施形態に限定されるものでなく、本開示の要旨の範囲において、種々の変形が可能である。

　例えば、表示ユニット４は枠部７３に位置決め固定されてもよい。また、導光体側面２３，８３は、表示面４１１に対し斜面に形成されるが、導光体２，８の四面全てではなく、ユーザーの視線移動が大きくなる方向（図１の矢印ＬＲ方向）の側面（正面視での短手方向の側面）のみが斜面に形成されればよい。

　本開示の第１及び第２の実施形態では、導光体側面２３は、図２及び図４のように傾斜面に形成したが、我々は、図５乃至７に示すような形状も検討した。図５は、導光体側面２３を表示面４１１との成す角度θを直角に形成した。図６は、導光体側面２３が導光体背面２２に向かって円弧形状となるように形成した。図７は、導光体側面２３が外側に半円形状で膨らむように形成した。また、我々は、図２のような傾斜面の導光体側面２３においては、表示面４１１との成す角度θを９５度、１０５度、１１５度、１２５度で検討した。

　その結果、図５乃至７に示すような形状、及び、角度θが９５度のものでは、ユーザーから導光体側面２３が視認できた。このことから、導光体側面２３の形状は、傾斜面であり、且つ、表示面４１１との成す角度θが１０５度以上のものが好適である。

１００　表示装置
　　１，７　カバープレート（保護板）
　１１　前面部
　１２　遮光部
　１３　枠部（枠部材）
１３１　切り欠き
１３２　カバー部
　　２，８　導光体（導光部材）
　２１　導光体前面
　２２　導光体背面
　２３　導光体側面（側面）
　２４　位置決め突起（位置決め部）
　　３　透光性接着剤（接着部材）
　　４　表示ユニット（表示器）
　４１　表示パネル
４１１　表示面
　４２　バックライトユニット
　４３　フレーム体
　　５　回路基板
　　６　ケース

Claims

表示面に画像表示を表示する表示器と、
前記表示器の前面に配置される保護板と、
前記表示器と前記保護板との間に配置される透光性の導光部材と、
前記導光部材の側面を囲むように配置される枠部材と、
前記表示器と前記保護板と前記枠部材で囲まれる空間に充填される透光性の接着部材と、を備え、
前記側面は前記表示面に対し斜面に形成されることを特徴とする表示装置。
前記表示面は平面に形成され、
前記保護板は曲面に形成されることを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
前記導光部材は、前記枠部に位置決めされることを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
前記導光部材は、前記枠部に向かって突出して前記枠部に位置決めされる位置決め部を有し、
前記位置決め部で前記枠部に位置決めされることを特徴とする請求項３に記載の表示装置。
前記枠部材は、前記位置決め部を覆うカバー部を有し、
前記接着部材は、前記カバー部にも充填されることを特徴とする請求項４に記載の表示装置。