WO2020241708A1 - プロテクタ付穿刺針 - Google Patents

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Abstract

従来構造のプロテクタ付穿刺針が内在する問題の何れか1つを解消することのできる、新規な構造のプロテクタ付穿刺針を提供する。 プロテクタ付穿刺針10であって、プロテクタ14が穿刺針12の針ハブ18によって傾動可能に支持されていると共に、プロテクタ14には傾動方向で穿刺針12に向かって開口して穿刺針12を収容する収容溝40が設けられており、プロテクタ14における収容溝12の両側壁44,44の各内面には、溝底部から溝開口側に向かって延びる補強リブ52,52が形成されている一方、各補強リブ52,52には各側壁44,44の内面に開口する凹部54,54が設けられており、各補強リブ52,52の各凹部54,54へキャップ30の外周部分の径方向両側が入り込んで係止されることにより、キャップ30が取り外される前の未使用状態におけるプロテクタ14の傾動位置が保持されるようになっている。

Description

プロテクタ付穿刺針
 本発明は、血管に穿刺される穿刺針の使用後に当該穿刺針を保護するプロテクタを備えるプロテクタ付穿刺針に関するものである。
 従来から、誤穿刺や再使用の防止、或いは廃棄処理の容易化等の目的で、使用後の穿刺針を保護するプロテクタを備えた穿刺針が知られている。このようなプロテクタを備える穿刺針は、例えば国際公開第2016/002389号(特許文献1)に提案されている。
 ところで、特許文献1に記載のプロテクタ付穿刺針では、使用後に穿刺針を保護するプロテクタ(特許文献1中ではシース20)を備えていると共に、使用前に穿刺針を保護するキャップ(特許文献1中ではプロテクタ18)も備えている。
国際公開第2016/002389号
 ところが、特許文献1に記載のプロテクタ付穿刺針では、使用前におけるプロテクタの位置決め機構が設けられていなかった。それ故、輸送や梱包等の際にプロテクタが大きく外方に突出するように変位して輸送や梱包等の作業の妨げとなるおそれがあった。
 また、特許文献1に記載のプロテクタ付穿刺針を使用する場合には、プロテクタをキャップから傾動方向で離隔させて、その後キャップを取り外すという煩雑な操作が必要となり、操作性の向上が求められていた。
 本発明の解決課題は、使用前においてプロテクタが大きく外方へ突出することを回避することができたり、操作性を向上することができる等、従来構造のプロテクタ付穿刺針が内在する問題の何れか1つを解消することのできる、新規な構造のプロテクタ付穿刺針を提供することにある。
 以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
 第1の態様は、使用前に穿刺針を覆うキャップが取り外し可能に装着されていると共に、使用後に該穿刺針を覆うプロテクタが設けられているプロテクタ付穿刺針であって、前記プロテクタが前記穿刺針の針ハブによって傾動可能に支持されていると共に、該プロテクタには傾動方向で該穿刺針に向かって開口して該穿刺針を収容する収容溝が設けられており、該プロテクタにおける該収容溝の両側壁の各内面には、溝底部から溝開口側に向かって延びる補強リブが形成されている一方、各該補強リブには各該側壁の内面に開口する凹部が設けられており、各該補強リブの各該凹部へ前記キャップの外周部分の径方向両側が入り込んで係止されることにより、該キャップが取り外される前の未使用状態における該プロテクタの傾動位置が保持されるようになっているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、キャップが外されていない使用前において、プロテクタの傾動位置が保持されてプロテクタが意図せず変位することが防止され得る。これにより、使用前の状態でプロテクタが大きく外方に突出することが回避されて、輸送や梱包等の作業を行い易くすることができる。
 また、単にプロテクタの側壁の内面に当該側壁の倒れ変形等を抑制する補強リブを設けるだけでは補強リブとキャップの外周部分とが当接して、プロテクタの側壁が外方へ広がり、プロテクタの側壁が外方へ広がった状態で癖付けされることで、使用後のプロテクタによる穿刺針の保護へ支障がでるおそれなどもあった。ここにおいて、本態様では、側壁の内面に凹部を設けて当該凹部内にキャップの外周部分が入り込むことで、キャップの外周部分による側壁の対向方向外方への押圧力を低減しつつ、補強リブを巧く利用して使用前のキャップの傾動位置の保持機能を実現せしめ得た。それ故、例えば長期間に亘って保管する場合でも、側壁が変形する癖付け等が回避される。
 第2の態様は、前記第1の態様に係るプロテクタ付穿刺針において、前記凹部が、前記収容溝の側壁を厚さ方向に貫通する貫通孔により構成されているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、貫通孔を通じて外部からキャップが視認されることから、キャップとプロテクタとが係止状態にあることを判別し易くすることができる。
 第3の態様は、前記第1又は第2の態様に係るプロテクタ付穿刺針において、前記プロテクタにおいて前記補強リブよりも先端側に位置して、前記収容溝の両側壁の各内面を溝底部から溝開口側に向かって延びる第二補強リブが形成されており、該第二補強リブの溝開口側の端部が前記キャップの外周部分に当接することで、該キャップが取り外される前の未使用状態における該プロテクタの前記穿刺針に接近する方向への傾動が制限されるようになっているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、第二補強リブによりプロテクタの補強効果が向上されると共に、補強リブに設けられた凹部によるプロテクタの傾動位置保持効果に加えて、第二補強リブによるプロテクタの傾動制限効果により、未使用状態におけるプロテクタの変位がより確実に防止され得る。
 第4の態様は、使用前に穿刺針を覆うキャップが取り外し可能に装着されていると共に、使用後に該穿刺針を覆うプロテクタが設けられているプロテクタ付穿刺針であって、前記プロテクタが前記穿刺針の針ハブによって傾動可能に支持されていると共に、該プロテクタには傾動方向で該穿刺針に向かって開口して該穿刺針を収容する収容溝が設けられている一方、該プロテクタにおける該収容溝の両側壁には各内外面に開口する貫通孔が形成されており、該収容溝へ差し入れられた前記キャップの外周部分の径方向両側が、各該貫通孔における該収容溝内への開口部へ入り込んで係止されることにより、該キャップが取り外される前の未使用状態における該プロテクタの傾動位置が保持されるようになっているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、キャップが外されていない使用前において、プロテクタの傾動位置が保持されてプロテクタが意図せず変位することが防止され得る。これにより、使用前の状態でプロテクタが大きく外方に突出することが回避されて、輸送や梱包等の作業を行い易くすることができる。
 特に、プロテクタの側壁に設けた貫通孔と、外方に向けて凸となるキャップの外周形状との関係を巧く利用して、使用前におけるプロテクタの特定傾動位置への保持を簡単な構造で実現可能になる。即ち、キャップを保持する貫通孔を型成形により容易に形成できると共に、貫通孔の開口端縁に角部を形成することも容易となって、キャップとプロテクタとの係止がより安定して実現され得る。また、貫通孔を通じて、かかるキャップとプロテクタとが係止状態にあるか否かが容易に判別され得る。
 第5の態様は、使用前に穿刺針を覆うキャップが取り外し可能に装着されていると共に、使用後に該穿刺針を覆うプロテクタが設けられているプロテクタ付穿刺針であって、前記プロテクタが前記穿刺針の針ハブによって傾動可能に支持されていると共に、該プロテクタには傾動方向で該穿刺針に向かって開口して該穿刺針を収容する収容溝が設けられている一方、該プロテクタにおける該収容溝の両側壁の各内面には、該プロテクタの傾動方向で離隔して位置する第一及び第二の位置決め用突状部が設けられており、該収容溝へ差し入れられた前記キャップの外周部分の径方向両側が該第一の位置決め用突状部と該第二の位置決め用突状部との間で位置決めされることにより、該収容溝へ差し入れられた該キャップの外周部分の径方向両側に対する該プロテクタの該収容溝の両側壁の当接反力による該収容溝への拡開力が及ぼされていない状態で、該キャップが取り外される前の未使用状態における該プロテクタの傾動位置が保持されるようになっているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、キャップが外されていない使用前において、プロテクタの傾動位置が保持されてプロテクタが意図せず変位することが防止され得る。これにより、使用前の状態でプロテクタが大きく外方に突出することが回避されて、輸送や梱包等の作業を行い易くすることができる。
 特に、使用前にプロテクタの傾動位置が保持された状態下において、収容溝の側壁への拡開力の作用が回避されることで、例えば長期間に亘って保管される場合でも、側壁に対する変な形状の癖付けが防止されて、予め設定された所定の形状で保持され得る。それ故、例えばキャップを取り外してプロテクタにより穿刺針を保護する際などにおいても、プロテクタによる穿刺針の保護効果をより安定して得ることなども可能になる。特に、プロテクタによる穿刺針の保護作用に両側壁が関わる構成において、プロテクタによる穿刺針の保護効果をより安定して得ることが可能になる。
 第6の態様は、前記第1~第5の何れかの態様に係るプロテクタ付穿刺針において、前記キャップにおいて、前記プロテクタの前記収容溝へ差し入れられる外周部分が円筒形状とされているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、キャップとプロテクタとを周方向で位置合わせする必要がなく、キャップの周方向位置に拘らずプロテクタの傾動位置が保持され得る。
 第7の態様は、前記第1~第6の何れかの態様に係るプロテクタ付穿刺針において、前記プロテクタにおいて、前記キャップの外周部分に対して当接する当接部が、該キャップが取り外される前の未使用状態における該プロテクタの傾動位置において該キャップの中心軸と平行に延びて、且つ傾動方向で相互に離隔して一対設けられており、該一対の当接部の間に該キャップの外周部分が入り込むことで該プロテクタの該傾動位置が保持されるものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、キャップとプロテクタとを略線当たりとすることができて、例えばキャップとプロテクタとが点当たりとされる場合に比べて、キャップとプロテクタとの当接部の長さ寸法を大きく確保することができることから、プロテクタの傾動位置への保持力の向上などが図られ得る。
 第8の態様は、前記第1~第7の何れかの態様に係るプロテクタ穿刺針において、前記プロテクタの傾動位置を、前記穿刺針から離れた穿刺用位置と該穿刺針を覆う保護位置とにおいて、それぞれ位置決めする傾動位置の位置決め機構が設けられているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、プロテクタにおける穿刺用位置や保護位置を、例えば収納状態におけるコンパクト性能や穿刺時における作業への支障回避性能などの目的とする機能等を考慮して、特定の位置へより安定して設定することが可能になる。
 第9の態様は、使用前に穿刺針を覆うキャップが引抜可能に装着されていると共に、使用後に該穿刺針を側方から覆うプロテクタが傾動可能に設けられているプロテクタ付穿刺針であって、使用前に前記キャップへ接近する傾動位置に保持された前記プロテクタに対して該キャップの引抜きに際して当接する当接突部が、該キャップに設けられており、該キャップの引抜きに伴って該当接突部が該キャップへ当接して引抜力を及ぼすことで、該プロテクタが該キャップから離れた傾動位置へ傾動されるようになっているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、使用に際して、使用前にキャップへの接近位置へ保持されたプロテクタを、単にキャップを引き抜くだけで略自動的に、キャップから外れた穿刺用位置に自動的に傾動させることができる。それ故、例えば使用に際して施術者が、プロテクタを傾動させて、その後にキャップを取り外すという2段階の面倒な作業を必要とされなくなり、操作性が向上されると共に、迅速な治療も可能となる。
 第10の態様は、前記第9の態様に係るプロテクタ付穿刺針において、前記穿刺針から離れた穿刺用位置が安定位置とされた弾性ヒンジによって、該プロテクタが前記穿刺針の針ハブに対して連結されているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、使用前には弾性ヒンジを弾性変形させてプロテクタをキャップへ接近した傾動位置に保持すると共に、使用の際にはキャップを取り外すことで弾性ヒンジの弾性的な復元変形に従って、プロテクタが穿刺針から離隔した安定位置(穿刺用位置)へと自動的に変位され得る。なお、本態様における弾性ヒンジは、穿刺用位置のみが安定位置とされてもよいし、穿刺用位置以外の位置にも別の安定位置を有していてもよい。
 第11の態様は、第9又は第10の態様に係るプロテクタ付穿刺針において、前記キャップの前記当接突部が、該キャップの基端側の外周面に突出するフランジ状部によって構成されているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、キャップの周方向での位置合わせを不要にすることもできるし、当接突部を利用してキャップの基端側の強度向上を図ることも可能になる。
 第12の態様は、前記第9~第11の何れかの態様に係るプロテクタ付穿刺針において、前記プロテクタには、使用後に前記穿刺針を側方から収容して覆う収容溝が設けられており、該収容溝の少なくとも一方の側壁の内面に突出して、前記キャップの引抜きに伴って前記当接突部が当接する係合突部が設けられているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、例えばプロテクタの収容溝の基端側の端面等へ当接突部を当接させる場合などに比して、当接突部が当接する係合突部をプロテクタの収容溝の内面に突出形成することで、プロテクタの外形状等に拘わらずに、当接突部の当接位置を適宜に設定することが可能になる。
 第13の態様は、前記第12の態様に係るプロテクタ付穿刺針において、使用前に前記キャップへ接近した前記プロテクタの保持位置において、該プロテクタの前記係合突部が、該キャップの引抜きによる前記当接突部への当接位置を越えて前記収容溝の開口側に向かって延びて設けられており、該キャップが引抜操作で移動開始すると共に該プロテクタが傾動開始した後も、該キャップの引抜方向への所定長さの移動領域で、前記当接突部が前記係合突部へ当接されるようになっているものである。
 本態様のプロテクタ付穿刺針によれば、キャップの引抜きによるプロテクタの傾動の進行に伴って、プロテクタに対する当接突部の当接位置が変化するに際しても、プロテクタへの当接突部の当接状態が維持されることで、当接に基づいてプロテクタに及ぼされる傾動力が維持され得る。要するに、キャップの引抜きに際してプロテクタに及ぼされる傾動力を、単一の位置だけでなく所定の移動位置に亘って継続的に及ぼすことが可能になり、その結果、プロテクタをより確実に傾動させることができる。なお、本態様におけるプロテクタの係合突部は、キャップの引抜きよる当接突部への当接位置を越えて収容溝の開口側に向かって延びて設けられていれば良く、必ずしも連続して延びている必要はなく、断続的に延びて設けられて、キャップの引抜きの進行に際し、当接突部に対して断続的に当接されるようになっていても良い。
 本発明に係るプロテクタ付穿刺針によれば、未使用状態におけるプロテクタの傾動位置が安定して保持されて、外方へ大きく突出することが回避され得る、また、キャップの引き抜きの操作に伴って、プロテクタを穿刺針から離隔させた傾動位置へ導くことが可能になって、作業性の向上が図られ得る、等といった、従来のプロテクタ付穿刺針において実現されなかった新規な効果の少なくとも一つを達成することが可能になる。
本発明の1実施形態としてのプロテクタ付穿刺針を示す正面図であって、未使用状態においてプロテクタの傾動状態が保持された状態を示す図 図1におけるII-II断面図 図1に示されたプロテクタ付穿刺針においてキャップを引き抜いて取り外す途中の状態を示す正面図であって、当接突部と係合突部とが係合した状態を示す図 図1に示されたプロテクタ付穿刺針においてキャップを引き抜いてプロテクタを穿刺用位置に変位させた状態を示す正面図 図4に示されたプロテクタ付穿刺針における底面図 図1に示されたプロテクタ付穿刺針においてプロテクタが保護位置にある状態を示す正面図 図6におけるVII-VII断面図
 以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
 先ず、図1,2には、本発明の1実施形態としてのプロテクタ付穿刺針10が、使用前の未使用状態で示されている。このプロテクタ付穿刺針10は、血管に穿刺される穿刺針12と、穿刺後の穿刺針12を保護するプロテクタ14とを備えている。なお、以下の説明において、軸方向とは、穿刺針12の中心軸方向となる図1中の左右方向をいう。また、先端側とは、穿刺針12における針先16(図4参照)側となる図1中の左側をいうと共に、基端側とは、図1中の右側をいう。
 より詳細には、穿刺針12の基端は、針ハブ18に固定されている。穿刺針12は、ステンレスやチタン等で形成された中空針とされており、先鋭状の針先16を有している。
 針ハブ18は、後述する図4や図5にも示されているように、全体として軸方向に延びる略段付きの筒形状とされており、硬質の合成樹脂等により形成されている。この針ハブ18は、先端側の小径筒部20と基端側の大径筒部22とを備えている。
 そして、小径筒部20に穿刺針12の基端部分が挿入されて、必要に応じて接着や溶着されることにより、穿刺針12が針ハブ18に固定されている。或いは、キャビティの内部に穿刺針12をセットした状態で針ハブ18を成形することにより、穿刺針12と針ハブ18とを一体的に形成することも可能である。
 また、大径筒部22の基端側には、薬液が封入されたシリンジ24等が接続され得て、シリンジ24内の薬液が穿刺針12を通じて患者の血管内に注入され得る。
 本実施形態では、大径筒部22の先端部分において、外周側に突出する略板状の係止突部26が一体成形されている。特に、本実施形態では、一対の係止突部26,26が、径方向で相互に反対方向(後述する図5中の上下方向)に突出している。
 なお、小径筒部20の外周面には、外周側に突出する固定板部28が設けられている。本実施形態では4つの固定板部28が、周方向で略等間隔に設けられている。特に、本実施形態では、固定板部28の先端部分に段差状部分が設けられており、後述する図4に当該段差状部分の拡大図を示すように、固定板部28では、基端側から段差状部分に向かって外周側への突出寸法が僅かに大きくされていると共に、段差状部分よりも先端側では外周側への突出寸法が小さくされている。これにより、固定板部28には、段差状部分において、外周側への突出寸法が最も大きくされた最大突出部分29が設けられている。
 図1,2に示される未使用状態では、穿刺針12が、キャップ30により保護されている。キャップ30は、全体として基端側に開口する略有底の円筒形状とされており、硬質の合成樹脂等により形成されている。このキャップ30の開口部に対して、固定板部28を含む小径筒部20が圧入等により挿入されることで、針ハブ18に対してキャップ30が、穿刺針12を覆う状態で取外し可能に装着されている。
 本実施形態では、図2における拡大図において二点鎖線で示すように、キャップ30の基端側開口部分における内周面には、内周側に突出する略環状の乗越突部31が設けられており、キャップ30を針ハブ18に対して圧入して、固定板部28における最大突出部分29が乗越突部31を乗り越えて係合することで、針ハブ18に対してキャップ30が取外し可能に装着されている。また、キャップ30の基端側開口部分における内周面には軸方向に延びる突条32が複数設けられており、固定板部28と周方向で当接することで、針ハブ18とキャップ30との相対回転が防止されている。更に、キャップ30の基端側開口部分には、外周側に突出する当接突部が設けられており、本実施形態では、当接突部が、周方向の全周に連続して延びるフランジ状部33とされている。
 ここにおいて、針ハブ18には、プロテクタ14が設けられており、本実施形態では、プロテクタ14が、針ハブ18に対して一体成形されている。特に、本実施形態では、針ハブ18の先端部分から外周側に突出する略板状の連結部34とプロテクタ14とが、ヒンジ部38により相互に連結されている。この結果、ヒンジ部38により、プロテクタ14が、針ハブ18に対して傾動可能に支持されている。なお、図1,2に示される未使用状態では、後述するようにプロテクタ14は軸方向に対して傾斜して延びている。
 プロテクタ14は、溝幅寸法に対して溝長さ寸法が大きくされた収容溝40を有している。そして、プロテクタ14が針ハブ18に対して傾動して、当該収容溝40に穿刺針12が収容されることで穿刺針12がプロテクタ14に保護されるようになっている。
 即ち、収容溝40は、溝長さ方向に延びる底壁42と、底壁42の幅方向(図2中の左右方向)両端から穿刺針12側に突出する一対の側壁44,44とを備えており、傾動方向で穿刺針12に向かって開口している。なお、収容溝40の先端側は、先端側壁部46により閉塞されている。本実施形態では、両側壁44,44が、長さ方向中間部分で湾曲しており、両側壁44,44の対向面間距離が、側壁44の長さ方向で異ならされている。これにより、両側壁44,44の対向面間距離(収容溝40の溝幅寸法)が先端側で小さくされていると共に、基端側で大きくされている。
 なお、ヒンジ部38の構造は限定されるものではないが、本実施形態では、バネヒンジにより構成されている。即ち、ヒンジ部38は、プロテクタ14の傾動に伴って折れ曲がることが可能な一対の連結アーム48,48と、当該連結アーム48,48間に位置してプロテクタ14に傾動するための付勢力を与える弾性ヒンジとしての付勢アーム50と含んで構成されている。これら連結アーム48,48及び付勢アーム50の長さ方向一方の端部は、プロテクタ14における底壁42の基端(ヒンジ部38に近い側の端部)に接続されていると共に、連結アーム48,48及び付勢アーム50の長さ方向他方の端部は、連結部34の外周側への突出端部に接続されている。
 連結アーム48は、板状の部材の長さ方向中間部分に薄肉部が形成された構造とされており、当該薄肉部を中心として折れ曲がりが可能とされている。また、付勢アーム50は、板状の部材の長さ方向中間部分を湾曲又は屈曲せしめて弾性を付与した弾性片により構成されている。そして、プロテクタ14を傾動変位させて付勢アーム50を弾性変形させることにより、プロテクタ14が複数の安定位置から択一的に選択されて位置決めされるようになっている。
 ここにおいて、プロテクタ14の側壁44の内面には、溝底部(底壁42)から溝開口側に向かって延びる係合突部としての補強リブ52が形成されており、本実施形態では、両側壁44,44の各内面に、補強リブ(係合リブ)52,52が設けられている。特に、本実施形態では、補強リブ52,52が、各側壁44,44の基端部分に設けられていると共に、プロテクタ14の長さ方向に対して傾斜して延びており、溝底部から溝開口に至る全長に亘って形成されている。これら補強リブ52,52は、ある程度の幅寸法と側壁44,44からの突出寸法とを有しており、これら幅寸法と突出寸法とが全長に亘って略一定とされている。
 そして、それぞれの補強リブ52の長さ方向中間部分には、側壁44の内面に開口する凹部が設けられている。本実施形態では、当該凹部が、側壁44を厚さ方向で貫通する貫通孔54により構成されている。即ち、貫通孔54は、側壁44の内外面に開口しており、内側の開口部が収容溝40内に設けられている。このような貫通孔54は、型成形(例えば射出成形)により形成することが可能であり、これにより、本実施形態では、貫通孔54の開口端縁が、略90度の角部によって形成されている。
 貫通孔54は、補強リブ52の幅方向全長に亘って形成されており、補強リブ52を、図1中の上方の上方リブ56と、図1中の下方の下方リブ58とに分断している。本実施形態では、図1,2に示される未使用状態において、貫通孔54の上縁(上方リブ56の下縁)60aが、ある程度の長さ寸法をもって、軸方向(キャップ30の中心軸方向)と略平行に延びている。また、貫通孔54の下縁(下方リブ58の上縁)のうち、先端側部分が、ある程度の長さ寸法をもって、軸方向(キャップ30の中心軸方向)と略平行、即ち貫通孔54の上縁60aと略平行に延びる平行部分60bとされている。なお、貫通孔54の下縁のうち、基端側部分は、基端側に向かって上方に傾斜する傾斜部分60cとされており、貫通孔54と後述する係止孔66との間の寸法をある程度確保することで当該部分の強度の確保が図られている。
 本実施形態では、プロテクタ14の側壁44,44の内面において、補強リブ52,52よりも先端側に、溝底部から溝開口側に向かって延びる第二補強リブ62,62が形成されている。各第二補強リブ62は、プロテクタ14の長さ方向に対して傾斜して延びており、溝底部から溝開口に至る全長に亘って形成されている。本実施形態では、各第二補強リブ62が、補強リブ52と略平行に延びている。また、各第二補強リブ62の幅寸法や突出寸法は限定されるものではないが、例えば溝底部から溝開口側に向かって幅寸法や突出寸法が次第に大きくなるようになっていてもよい。
 更に、一方(後述する図7中の下方)の第二補強リブ62における溝開口側の端部には、溝底部側に折り返すように突出する係止部64が設けられている。更にまた、側壁44,44の基端部分には、厚さ方向で貫通する係止孔66,66が形成されている。
 以上の如き本実施形態のプロテクタ付穿刺針10は、図1,2に示される未使用状態において、キャップ30によりプロテクタ14が、キャップ30へ接近する傾動位置に保持されるようになっている。なお、未使用状態におけるプロテクタ14の傾動位置を(N)として図中に示すと共に、図1には、例えば付勢アーム50の弾性変形によってプロテクタ14が穿刺針12へ接近した第1の安定位置(S1)で位置決めされた状態が、仮想線により示されている。なお、図1中に示されるプロテクタ14における第1の安定位置(S1)は単なる例示であって限定されるものではないが、例えば第1の安定位置(S1)にあるプロテクタ14の長さ方向は軸方向に対して傾斜しており、その傾斜角度が30度~50度の範囲内に設定される。尤も、第1の安定位置(S1)は付勢アーム50により設定される態様に限定されず、例えば収容溝40の開口縁部(側壁44における底壁42と反対側の端部)とキャップ30の外周面とが当接した状態が第1の安定位置(S1)とされてもよい。
 第1の安定位置(S1)において、収容溝40の開口縁部とキャップ30の外周面とが離隔した状態からプロテクタ14を穿刺針12側に押圧することで、収容溝40の開口縁部とキャップ30の外周面とが当接する。なお、第1の安定位置(S1)において、既に収容溝40の開口縁部とキャップ30の外周面とが当接している場合は、この操作は必要でない。
 更に、プロテクタ14を穿刺針12側に押圧することで、収容溝40の開口縁部が溝幅方向外方(図2中の左右方向両側)に広がるように弾性変形せしめられて、収容溝40(一対の側壁44,44)内にキャップ30が差し入れられる。そして、キャップ30の外周部分の径方向両側が下方リブ58,58を乗り越えると共に上方リブ56,56に当接した時点で、下方リブ58,58(収容溝40の開口縁部)が弾性的に復元変形する。
 ここにおいて、キャップ30の直径は、補強リブ52,52の対向面間距離(図2中の左右方向距離)より僅かに大きくされており、キャップ30の外周部分の径方向両側部分(キャップ30において径方向寸法が最も大きくされた部分)が、貫通孔54,54における収容溝40への開口部へ入り込んで係止される。換言すれば、キャップ30の外周部分の径方向両側が,プロテクタ14の傾動方向で相互に離隔する上方リブ56,56と下方リブ58,58との間で挟まれて位置決めされる。従って、本実施形態では、キャップ30の外周部分の径方向両側を位置決めする第一の位置決め用突状部と第二の位置決め用突状部とが、それぞれ上方リブ56,56と下方リブ58,58とにより構成されている。
 これにより、第1の安定位置(S1)にあったプロテクタ14を未使用状態における傾動位置(N)で保持することができて、単に付勢アーム50(ヒンジ部38)で位置決めされる状態よりも大きな保持力をもってプロテクタ14が位置決めされ得る。この結果、プロテクタ14の長さ方向の軸方向に対する傾斜角度は、未使用状態の傾動位置(N)の方が第1の安定位置(S1)よりも小さくされており、例えば20度~40度の範囲内に設定される。
 なお、この位置決め状態において、下方リブ58,58は、略初期位置(キャップ30が係止されないプロテクタ14の単品状態における位置)まで復元変形しており、キャップ30と当接することによる当接反力が側壁44,44に及ぼされることが略回避されている。即ち、キャップ30と当接することによる当接反力によって収容溝40に拡開力が及ぼされることが回避され得る。
 そして、貫通孔54,54の収容溝40内における開口縁部、特に貫通孔54,54の上縁60a及び下縁における平行部分60bが軸方向と略平行に延びてキャップ30の外周面に当接することでプロテクタ14の傾動位置が保持されている。即ち、本実施形態では、プロテクタ14においてキャップ30の外周部分と当接する当接部が、貫通孔54の上縁(上方リブ56の下縁)60aと貫通孔54の下縁(下方リブ58の上縁)における平行部分60bとにより構成されている。換言すれば、一対の当接部(上縁60a及び平行部分60b)間にキャップ30の外周部分が入り込むことでプロテクタ14の傾動位置が保持されている。この結果、プロテクタ14が、キャップ30に対して穿刺針12に接近する方向及び離隔する方向に意図せず変位することが防止されている。
 本実施形態では、上記の如き未使用時にプロテクタ14の傾動位置(N)が保持された状態において、第二補強リブ62の溝開口側の端部がキャップ30の外周部分に当接するようになっている。これにより、プロテクタ14の穿刺針12に接近する方向への傾動変位が、より確実に防止され得る。
 このような未使用状態のプロテクタ付穿刺針10を使用する際には、未使用状態で包材内に収容されたプロテクタ付穿刺針10の針ハブ18に対してシリンジ24等を接続した後、プロテクタ付穿刺針10を包材から取り出す。その後、プロテクタ付穿刺針10からキャップ30を軸方向外方(図3中の左方)に引き抜いて取り外す。なお、図3には、キャップ30が取り外される途中の状態のプロテクタ付穿刺針10が示されていると共に、未使用状態の傾動位置(N)にあるプロテクタ14及びキャップ30を二点鎖線で示す。
 未使用状態において補強リブ52はキャップ30の引抜方向(軸方向)に対して傾斜しており、キャップ30を軸方向外方に引き抜く(プロテクタ14に対して先端側に移動させる)ことで、キャップ30の基端側開口部分に設けられたフランジ状部33が、補強リブ52における下方リブ58の基端側端面58aに対して当接して係合する。そして、これらフランジ状部33と下方リブ58とが係合した状態で更にキャップ30を引き抜くことで、引抜方向で傾斜する基端側端面58aにより、プロテクタ14には、当接部分を中心として回転するように傾動方向への外力が及ぼされる。これにより、下方リブ58がキャップ30の外周部分を乗り越えて、プロテクタ14が針ハブ18に対して傾動可能となる。なお、例えば下方リブ58の基端側端面58aにおけるフランジ状部33との最初の当接位置は、収容溝40の溝開口から溝底部側にある程度離れた位置であってもよく、即ち下方リブ58は、キャップ30の引抜きによるフランジ状部33との当接位置を越えて収容溝40の開口側に向かって延びていてもよい。
 このような状態で更にキャップ30を引き抜くことで、プロテクタ14が補強リブ52の傾斜に沿って傾動して、即ちフランジ状部33と下方リブ58の基端側端面58aとの当接面積を徐々に増大させつつ、プロテクタ14が穿刺針12(キャップ30)から離隔する方向(図3中の白矢印方向)に傾動する。即ち、キャップ30が先端側に移動し、また、プロテクタ14が傾動した後においても、キャップ30の引抜方向への所定長さの移動領域でフランジ状部33と下方リブ58との当接状態が維持される。この結果、キャップ30に及ぼされる引抜方向の操作力が、プロテクタ14の傾動方向の外力へと変換されて、プロテクタ14が引き起こされるように立ち上がる。図3の時点では、補強リブ52が軸方向と略直交する方向に延びて、フランジ状部33と下方リブ58の基端側端面58aとの当接面積が最大となる。本実施形態では、下方リブ58の上縁(貫通孔54の下縁)の基端側に傾斜部分60cが設けられていることから、この傾斜部分60cの分だけ下方リブ58の基端側端面58aの面積が大きくされており、フランジ状部33とより広い面積をもって当接するようになっている。これにより、キャップ30に及ぼされる引抜方向の操作力がプロテクタ14に伝達され易くなっている。
 尤も、後述するように、プロテクタ14の変位は一連の動作として行われるものであり、フランジ状部33と下方リブ58の基端側端面58aとの当接や、当接面積の漸次的な増大等は瞬間的なものである。また、未使用状態において、補強リブ52(基端側端面58a)がキャップ30の引抜方向に対して傾斜していなくても(当接面積の漸次的な増大等が生じなくても)、プロテクタ14を勢いよく引き抜くことで、キャップ30の引抜方向の操作力が、瞬間的なフランジ状部33と下方リブ58との当接によりプロテクタ14へと及ぼされて、プロテクタ14の傾動変位が達成され得る。
 その後、更にキャップ30を軸方向外方に引き抜いて、フランジ状部33から下方リブ58に及ぼされる引抜方向の操作力(引抜力)が付勢アーム50を弾性変形させるために必要な力を超えることで、キャップ30の引き抜きに伴って付勢アーム50が弾性変形して、図4,5に示されるように、プロテクタ14が、穿刺針12から離隔した穿刺用位置としての第2の安定位置(S2)へ自動的に変位して位置決めされる。即ち、本実施形態では、プロテクタ14を穿刺用位置(S2)に位置決めする位置決め機構が、ヒンジ部38における特に付勢アーム50により構成されている。換言すれば、付勢アーム50を弾性変形させることにより選択的に位置決めされるプロテクタ14の複数の安定位置のうちの1つが、穿刺用位置(第2の安定位置S2)とされている。第2の安定位置(S2)におけるプロテクタ14の長さ方向の軸方向に対する傾斜角度は限定されるものではないが、例えば100度~150度の範囲内に設定される。
 なお、上記の如きプロテクタ14の、未使用状態における傾動位置(N)から穿刺用位置(S2)までの変位は、一連の動作として行われるものであり、図3に示される状態は瞬間的なものであるが、フランジ状部33と下方リブ58との係合状態を分かり易く説明するために図示している。また、本実施形態では、針ハブ18の最大突出部分29とキャップ30の乗越突部31とが係合しており、キャップ30を針ハブ18から引き抜くためには、乗越突部31が最大突出部分29を乗り越えるだけの操作力が必要となる。即ち、キャップ30を針ハブ18から勢いよく引き抜いてプロテクタ14を未使用状態における傾動位置(N)から穿刺用位置(S2)まで変位させるための操作力を得易く、未使用状態における傾動位置(N)から穿刺用位置(S2)までの変位が、一連の動作としてより安定して行われ易くなっている。
 そして、キャップ30は、フランジ状部33と下方リブ58との係合が解除された時点で軸方向外方へ引き抜いて取り外すことが可能であり、キャップ30を針ハブ18から先端側に引き抜いて穿刺針12の針先16を露出させることで、患者に対して穿刺針12が穿刺可能とされている。そして、穿刺針12の穿刺後、シリンジ24を操作することで、シリンジ24内の薬液が患者に注入され得る。
 穿刺針12の使用後、即ち患者から穿刺針12を抜去した後には、穿刺後の穿刺針12がプロテクタ14により覆われて保護され得る。即ち、図4,5に示される第2の安定位置(S2)から、例えばプロテクタ14の先端部分に手指を引っ掛けて押し出すように操作して付勢アーム50を弾性変形させて、図1に二点鎖線で示される第1の安定位置(S1)へプロテクタ14を変位させる。その後、プロテクタ14を穿刺針12側に押圧することで、プロテクタ14は、図6,7に示される保護位置(P)に傾動変位して、穿刺針12が収容溝40内に側方から収容されて保護される。
 本実施形態では、第二補強リブ62の溝開口側の端部から溝底部に向かって突出する係止部64が設けられており、穿刺針12が係止部64を乗り越えて当該係止部64に係止されることで、プロテクタ14が穿刺針12から離隔する方向に変位して穿刺針12が再露出することが防止されている。
 特に、本実施形態では、針ハブ18から径方向両側に係止突部26,26が突出していると共に、一対の側壁44,44の基端部分には係止孔66,66が設けられており、図6,7に示される穿刺針12の保護状態において係止突部26,26が係止孔66,66に係止され得る。即ち、本実施形態では、プロテクタ14を保護位置(P)に位置決めする位置決め機構が、穿刺針12の係止部64への係止と、係止突部26,26の係止孔66,66への係止の少なくとも一方により構成されている。
 以上の如き構造とされた本実施形態のプロテクタ付穿刺針10では、プロテクタ14の側壁44,44の内面に補強リブ52,52及び第二補強リブ62,62が設けられていることから、強度や剛性が向上されて、例えば側壁44,44の相互に接近する方向への倒れ込み等の変形が効果的に防止され得る。特に、プロテクタ14の側壁44内面の補強リブ52,62を、底壁42内面から連続して側壁44へ延び出す形態で設けたことにより、側壁44が倒れるような外力作用時に最大のモーメントが発生する底壁42と側壁44との連結角部も補強リブ52によって効率的に補強される。その結果、比較的に薄肉の側壁44を採用しつつも、補強リブ52によって変形強度を効率的に確保して保存時等におけるプロテクタ14の変形の問題を防止することが可能になる。
 更に、キャップ30の外周部分における径方向両側が貫通孔54,54内に入り込むことにより、キャップ30の外周部分との当接反力により側壁44,44に対向方向外方への拡開力が及ぼされることが回避されて、側壁44,44の外方への変形が抑制される。この結果、プロテクタ付穿刺針10が図1,2に示される未使用状態で長期間保管される場合であっても側壁44,44に外側に広がるような癖が付くことがなく、穿刺針12の保護状態において係止部64による穿刺針12の係止や、係止突部26の係止孔66への係止が解除されることがより確実に防止されて、穿刺針12の保護が安定して実現され得る。
 また、側壁44,44に貫通孔54,54を形成することで、側壁44,44の内面に型成形等で凹部を形成することが容易となる。更に、例えば側壁の内面にアンダーカット状に凹部を形成する場合に比べて、貫通孔54,54の開口端縁に一層確実に角部を形成することができて、貫通孔54,54の開口端縁によるキャップ30の外周面への係止が安定して実現され得る。
 更にまた、本実施形態では、キャップ30の引き抜きと略同時にプロテクタ14が未使用状態における傾動位置(N)から穿刺用位置(第2の安定位置S2)まで変位することから、プロテクタ14を穿刺用位置(S2)まで変位させた後キャップ30を取り外すという煩雑な操作が回避され得る。特に、本実施形態では、針ハブ18からのキャップ30の引き抜きに際して最大突出部分29を乗り越える必要があり、当該乗越えに必要な操作力を巧く利用して、プロテクタ14の傾動を一連の動作として行うことができる。また、位置決め機構としてバネヒンジ(ヒンジ部38の特に付勢アーム50)を採用することで、第1の安定位置(S1)や第2の安定位置(S2)の設定が容易とされ得る。
 更に、本実施形態では、未使用時にプロテクタ14の傾動位置(N)が保持された状態において、第二補強リブ62の溝開口側の端部がキャップ30の外周部分に当接している。これにより、プロテクタ14に対して穿刺針12への接近方向の外力が及ぼされたとしても、プロテクタ14の変位が制限されて、プロテクタ14が過剰に変位することに伴う穿刺針12の損傷等も回避され得る。
 更にまた、本実施形態では、キャップ30が略円筒形状とされており、且つ貫通孔54,54内にキャップ30の外周部分が入り込むことから、キャップ30とプロテクタ14とを周方向で位置決めする必要がなく、未使用状態におけるプロテクタ14の傾動位置(N)の保持が容易に達成され得る。また、キャップ30の基端側開口部分における外周突部も全周に亘るフランジ状部33とされることから、係合リブ(下方リブ58)との係合も、周方向の位置決めを行うことなく達成され得る。更に、係合リブ(補強リブ52)が、収容溝40の両側に設けられることから、フランジ状部33から下方リブ58に対して引抜方向の操作力が安定して伝達されて、プロテクタ14の穿刺用位置(S2)までの変位がより確実に実現され得る。
 特に、本実施形態では、キャップ30とプロテクタ14との当接部となる貫通孔54,54の上縁60a及び下縁における平行部分60bがキャップ30の中心軸と略平行に延びていることから、キャップ30とプロテクタ14とが略線当たりすることとなり、例えば点当たりする場合に比べて、当接部60a,60bの長さ寸法をより大きく確保できて、プロテクタ14の保持効果がより安定して発揮され得る。なお、貫通孔54の下縁の基端側に傾斜部分60cが設けられることで下方リブ58における基端側端面58aの面積を増大させることができて、フランジ状部33と基端側端面58aとの当接面積の増大に伴って、プロテクタ14をより安定して穿刺用位置(S2)まで変位させることができる。
 更にまた、本実施形態では、穿刺針12の保護状態において、係止突部26,26が係止孔66,66に係止されており、プロテクタ14が穿刺針12から離隔する方向に意図せず変位することが防止され得る。それ故、使用後の穿刺針12の再露出がより確実に回避され得る。
 以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はかかる実施形態における具体的な記載によって限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良などを加えた態様で実施可能である。
 例えば、前記実施形態では、収容溝40の側壁44の内面に開口する凹部が、側壁44を厚さ方向で貫通する貫通孔54により構成されていたが、有底の凹部であってもよい。或いは、側壁の内面に複数の凸部を設けることで相対的な凹部を形成してもよく、これら凸部により第一及び第二の位置決め用突状部が構成されてもよい。
 更に、本発明において補強リブは必須なものではなく、例えば補強リブを設けない側壁の内面に凹部(又は貫通孔)を形成して、当該凹部にキャップの外周部分が入り込むようになっていてもよい。尤も、本発明では、未使用の状態においてプロテクタの傾動位置を保持する手段は前記実施形態に記載の態様に限定されるものではなく、収容溝の側壁の内面に設けられる凹部(又は貫通孔)や第一及び第二の位置決め用突状部は必須なものではない。
 また、前記実施形態では、貫通孔54にキャップ30の外周部分の径方向両側が入り込んで上下から上方リブ56(第一の位置決め用突状部)と下方リブ58(第二の位置決め用突状部)とにより挟まれることで係止されていたが、キャップの外周部分を係止するのは、上方リブと下方リブに限定されるものではない。即ち、キャップの外周部分に対して、下方から下方リブが当接すると共に、上方から第二補強リブの溝開口側端部が当接することで、プロテクタの傾動位置が保持されるようになっていてもよい。従って、本発明において上方リブは必須なものではなく、上方リブが設けられない場合は、第二補強リブにより第一の位置決め用突状部が構成されてもよい。このように、第一の位置決め用突状部と第二の位置決め用突状部とは、軸方向で比較的大きく離隔していてもよい。
 また、補強リブの具体的形状が限定されるものでなく、例えば長さ方向で突出寸法やリブ幅寸法が変化していても良いし、直線的でなく屈曲状や湾曲状にのびる補強リブなども採用できる。
 更に、前記実施形態では、キャップ30が全体に亘って略円筒形状とされていたが、キャップの形状は限定されるものではない。キャップは、例えば多角筒形状とされてもよく、頂点の部分(角部)が凹部(貫通孔)に入り込んで係止されるようになっていてもよい。
 なお、本発明では、凹部(貫通孔を含む)にキャップの外周部分が入り込んで係止された状態において、側壁にキャップとの当接反力が及ぼされないことが好適であるが、キャップが収容溝に入り込む途中の状態では、側壁に当接反力が及ぼされて、例えば対向方向外方に変形してもよい。尤も、凹部にキャップの外周部分が入り込んで係止された状態において、側壁にキャップとの当接反力が及ぼされてもよい。
 また、前記実施形態では、プロテクタ14が針ハブ18と一体成形されていたが、プロテクタは、針ハブとは別体とされて後固着されてもよい。なお、プロテクタと針ハブとは、前記実施形態の如きバネヒンジ(ヒンジ部38)で連結される必要はない。即ち、プロテクタと針ハブとの連結は、例えば弾性変形可能な板状の部材(弾性ヒンジ)によりなされてもよく、当該板状の部材(弾性ヒンジ)を湾曲変形等させることでプロテクタが針ハブに対して傾動可能とされてもよい。この場合、弾性ヒンジにより設定されるプロテクタの安定位置は、穿刺針から離隔した穿刺用位置(S2)のみであってもよく、未使用状態では、プロテクタを、弾性ヒンジを弾性変形させてキャップへ接近する傾動位置(N)で保持すると共に、使用する際にキャップを取り外すことで、弾性ヒンジの弾性的な復元作用に従って、プロテクタが、穿刺用位置(S2)へ自動的に変位するようになっていてもよい。特に、かかる場合には、未使用状態において、プロテクタの穿刺用位置(S2)への変位が防止されて、且つキャップへの接近位置(N)で保持されればよく、このような態様は、例えば前記実施形態における下方リブ58(第二の位置決め用突状部)が設けられてキャップの外周面に係止されることで実現され得る。即ち、この態様においては、上方リブ56(第一の位置決め用突状部)は必須ではない。
 或いは、プロテクタと針ハブとをピン等で連結して、当該ピン等を回動軸としてプロテクタが針ハブに対して傾動可能とされてもよいし、ばね作用として必要に応じて板ばねやコイルばね等を適用することも可能である。従って、ヒンジ部において付勢アームは必須なものではなく、付勢アームによって設定される第1の安定位置や第2の安定位置も必須なものではないし、或いは付勢アームにより複数の安定位置が設定される場合でも、2つ以上の安定位置が設定されてもよい。即ち、本発明において、キャップの取外しと略同時にプロテクタが未使用状態における傾動位置から穿刺用位置まで自動的に変位する態様は必須なものではなく、キャップの引き抜きは、プロテクタを傾動方向で離隔させた後に行われてもよい。
 更に、前記実施形態では、キャップ30の乗越突部31が針ハブ18の最大突出部分29を乗り越えることで係合して、キャップ30の針ハブ18からの引抜方向の操作力を得易くなっていたが、針ハブとキャップとの係合態様は、この態様に限定されるものではない。即ち、針ハブとキャップとの間に相互に嵌合する凹凸を設けて、キャップを針ハブから引き抜いて凹凸嵌合を解除する操作力を利用して、プロテクタの傾動位置が未使用状態(N)から穿刺用位置(S2)まで自動的に変位するようになっていてもよい。
10 プロテクタ付穿刺針
12 穿刺針
14 プロテクタ
16 針先
18 針ハブ
20 小径筒部
22 大径筒部
24 シリンジ
26 係止突部(位置決め機構)
28 固定板部
29 最大突出部分
30 キャップ
31 乗越突部
32 突条
33 フランジ状部(当接突部)
34 連結部
38 ヒンジ部(位置決め機構)
40 収容溝
42 底壁
44 側壁
46 先端側壁部
48 連結アーム
50 付勢アーム(位置決め機構、弾性ヒンジ)
52 補強リブ(係合リブ)
54 貫通孔(凹部)
56 上方リブ(第一の位置決め用突状部)
58 下方リブ(第二の位置決め用突状部)
58a 基端側端面
60a 貫通孔の上縁(上方リブの下縁、当接部)
60b 平行部分(当接部)
60c 傾斜部分
62 第二補強リブ
64 係止部(位置決め機構)
66 係止孔(位置決め機構)

Claims (13)

  1.  使用前に穿刺針を覆うキャップが取り外し可能に装着されていると共に、使用後に該穿刺針を覆うプロテクタが設けられているプロテクタ付穿刺針であって、
     前記プロテクタが前記穿刺針の針ハブによって傾動可能に支持されていると共に、該プロテクタには傾動方向で該穿刺針に向かって開口して該穿刺針を収容する収容溝が設けられており、
     該プロテクタにおける該収容溝の両側壁の各内面には、溝底部から溝開口側に向かって延びる補強リブが形成されている一方、
     各該補強リブには各該側壁の内面に開口する凹部が設けられており、各該補強リブの各該凹部へ前記キャップの外周部分の径方向両側が入り込んで係止されることにより、該キャップが取り外される前の未使用状態における該プロテクタの傾動位置が保持されるようになっているプロテクタ付穿刺針。
  2.  前記凹部が、前記収容溝の側壁を厚さ方向に貫通する貫通孔により構成されている請求項1に記載のプロテクタ付穿刺針。
  3.  前記プロテクタにおいて前記補強リブよりも先端側に位置して、前記収容溝の両側壁の各内面を溝底部から溝開口側に向かって延びる第二補強リブが形成されており、
     該第二補強リブの溝開口側の端部が前記キャップの外周部分に当接することで、該キャップが取り外される前の未使用状態における該プロテクタの前記穿刺針に接近する方向への傾動が制限されるようになっている請求項1又は2に記載のプロテクタ付穿刺針。
  4.  使用前に穿刺針を覆うキャップが取り外し可能に装着されていると共に、使用後に該穿刺針を覆うプロテクタが設けられているプロテクタ付穿刺針であって、
     前記プロテクタが前記穿刺針の針ハブによって傾動可能に支持されていると共に、該プロテクタには傾動方向で該穿刺針に向かって開口して該穿刺針を収容する収容溝が設けられている一方、
     該プロテクタにおける該収容溝の両側壁には各内外面に開口する貫通孔が形成されており、該収容溝へ差し入れられた前記キャップの外周部分の径方向両側が、各該貫通孔における該収容溝内への開口部へ入り込んで係止されることにより、該キャップが取り外される前の未使用状態における該プロテクタの傾動位置が保持されるようになっているプロテクタ付穿刺針。
  5.  使用前に穿刺針を覆うキャップが取り外し可能に装着されていると共に、使用後に該穿刺針を覆うプロテクタが設けられているプロテクタ付穿刺針であって、
     前記プロテクタが前記穿刺針の針ハブによって傾動可能に支持されていると共に、該プロテクタには傾動方向で該穿刺針に向かって開口して該穿刺針を収容する収容溝が設けられている一方、
     該プロテクタにおける該収容溝の両側壁の各内面には、該プロテクタの傾動方向で離隔して位置する第一及び第二の位置決め用突状部が設けられており、該収容溝へ差し入れられた前記キャップの外周部分の径方向両側が該第一の位置決め用突状部と該第二の位置決め用突状部との間で位置決めされることにより、
     該収容溝へ差し入れられた該キャップの外周部分の径方向両側に対する該プロテクタの該収容溝の両側壁の当接反力による該収容溝への拡開力が及ぼされていない状態で、該キャップが取り外される前の未使用状態における該プロテクタの傾動位置が保持されるようになっているプロテクタ付穿刺針。
  6.  前記キャップにおいて、前記プロテクタの前記収容溝へ差し入れられる外周部分が円筒形状とされている請求項1~5の何れか1項に記載のプロテクタ付穿刺針。
  7.  前記プロテクタにおいて、前記キャップの外周部分に対して当接する当接部が、該キャップが取り外される前の未使用状態における該プロテクタの傾動位置において該キャップの中心軸と平行に延びて、且つ傾動方向で相互に離隔して一対設けられており、該一対の当接部の間に該キャップの外周部分が入り込むことで該プロテクタの該傾動位置が保持される請求項1~6の何れか1項に記載のプロテクタ付穿刺針。
  8.  前記プロテクタの傾動位置を、前記穿刺針から離れた穿刺用位置と該穿刺針を覆う保護位置とにおいて、それぞれ位置決めする傾動位置の位置決め機構が設けられている請求項1~7の何れか1項に記載のプロテクタ付穿刺針。
  9.  使用前に穿刺針を覆うキャップが引抜可能に装着されていると共に、使用後に該穿刺針を側方から覆うプロテクタが傾動可能に設けられているプロテクタ付穿刺針であって、
     使用前に前記キャップへ接近する傾動位置に保持された前記プロテクタに対して該キャップの引抜きに際して当接する当接突部が、該キャップに設けられており、
     該キャップの引抜きに伴って該当接突部が該キャップへ当接して引抜力を及ぼすことで、該プロテクタが該キャップから離れた傾動位置へ傾動されるようになっているプロテクタ付穿刺針。
  10.  前記穿刺針から離れた穿刺用位置が安定位置とされた弾性ヒンジによって、該プロテクタが前記穿刺針の針ハブに対して連結されている請求項9に記載のプロテクタ付穿刺針。
  11.  前記キャップの前記当接突部が、該キャップの基端側の外周面に突出するフランジ状部によって構成されている請求項9又は10に記載のプロテクタ付穿刺針。
  12.  前記プロテクタには、使用後に前記穿刺針を側方から収容して覆う収容溝が設けられており、該収容溝の少なくとも一方の側壁の内面に突出して、前記キャップの引抜きに伴って前記当接突部が当接する係合突部が設けられている請求項9~11の何れか1項に記載のプロテクタ付穿刺針。
  13.  使用前に前記キャップへ接近した前記プロテクタの保持位置において、該プロテクタの前記係合突部が、該キャップの引抜きによる前記当接突部への当接位置を越えて前記収容溝の開口側に向かって延びて設けられており、
     該キャップが引抜操作で移動開始すると共に該プロテクタが傾動開始した後も、該キャップの引抜方向への所定長さの移動領域で、前記当接突部が前記係合突部へ当接されるようになっている請求項12に記載のプロテクタ付穿刺針。
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