WO2020208878A1 - 過負荷防止機構付き角度位置保持装置 - Google Patents
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Abstract
トルクヒンジなどの角度位置保持装置に過負荷防止機構であるトルクリミッタを組み合わせ、小型でコンパクトな回転伝達用装置を提供すること。ハウジング(2)内に外輪部材(4)を設置し、その外周面にコイルばね(10)を装着すると共に、外輪部材(4)の内部には円形断面の内部空間(53)を形成して、内輪部材(6)を外輪部材(4)と同心の状態で設置する。外輪部材(4)と内輪部材(6)との間の環状の空間部には、外輪部材(4)と内輪部材(6)とに圧接されるように薄板弾性片(8)を挿入し、外輪部材(4)と内輪部材(6)の一方を入力側機器に、他方を出力側機器に接続する。入力側機器から回転トルクが入力されないときも、コイルばね(10)の制動トルクによって出力側機器の位置が保持されるが、入力側機器からの回転トルクが過大となると、薄板弾性片(8)の部分で滑りが生じて外輪部材(4)と内輪部材(6)とが切断される。
Description
本発明は、中心軸の回りに回動可能となった物品を支持するために用いられるトルクヒンジ等の角度位置保持装置、特に、過負荷防止機構を備えた角度位置保持装置に関するものである。
ワゴン車やワンボックス車等の車両の後端部に装着された跳ね上げ式のハッチバックには、電動モーターによって開閉動するものがある。下記特許文献1には、電動モーターによって全開位置と全閉位置との間を開閉動するハッチバックにおいて、ハッチバックを全開位置もしくは全開位置と全閉位置との間の中間位置で停止させた際に、電磁クラッチでハッチバックを保持することが開示されている。この開閉装置では、入力側機器である電動モーターの駆動が停止しても、出力側機器であるハッチバックは電磁クラッチによって保持されているため、ハッチバックが自重で落下することはない。
また、下記特許文献2には、ハッチバックとこれが装着された車両との間に何らかの障害物が挟み込まれるなどして電動モーターに過負荷(過剰な負荷トルク)が生じた際に、駆動源(入力側機器)である電動モーターと従動部材(出力側機器)であるハッチバックとの接続を解除し、電動モーターからハッチバックへの回転トルクの伝達を遮断するトルクリミッタが開示されている。トルクリミッタの作動によって、ハッチバックとこれが装着された車両との間に挟み込まれた物品も破損することなく保護され、安全性が向上する。
また、下記特許文献2には、ハッチバックとこれが装着された車両との間に何らかの障害物が挟み込まれるなどして電動モーターに過負荷(過剰な負荷トルク)が生じた際に、駆動源(入力側機器)である電動モーターと従動部材(出力側機器)であるハッチバックとの接続を解除し、電動モーターからハッチバックへの回転トルクの伝達を遮断するトルクリミッタが開示されている。トルクリミッタの作動によって、ハッチバックとこれが装着された車両との間に挟み込まれた物品も破損することなく保護され、安全性が向上する。
ところで、電気的な手段によることなく、ハッチバックの如き従動部材(出力側機器)を任意の角度位置で保持するための機構部品として、所謂トルクヒンジが存在する。トルクヒンジとは、回転体に対して所定の抵抗トルクを付与するヒンジ(蝶番)であり、回転体は、所定の抵抗トルク以上の付加トルクが作用すると回転可能である一方、付加トルクの作用が停止するとその角度位置で保持される。下記特許文献3には、本願に先立って出願された本出願人によるトルクヒンジの一例が示されている。
車両のハッチバックを電動モーターで駆動して開閉する開閉装置では、電動モーター等の機器を設置するスペースが限定されているため、開閉装置を構成する機器をなるべく小型化しコンパクト化することが好ましい。上記特許文献1の開閉装置には、入力側機器である電動モーターの停止時に、ハッチバックを保持するのに電磁クラッチを用いていることから、電磁クラッチを設置するための空間を要するとともに、電気配線や制御機構を別途構築する必要があり、コストがかかる。
また、上記特許文献1の開閉装置には過負荷防止機構が設置されておらず、出力側機器であるハッチバックとこれが装着された車両との間に何らかの障害物が挟み込まれると、挟みこまれた物品が電動モーターの駆動によって損傷してしまう虞もある。上記特許文献2に示されるような過負荷防止機構を開閉装置に適用することは可能ではあるが、過負荷防止機構を設置するスペースが別途必要となる。
また、上記特許文献1の開閉装置には過負荷防止機構が設置されておらず、出力側機器であるハッチバックとこれが装着された車両との間に何らかの障害物が挟み込まれると、挟みこまれた物品が電動モーターの駆動によって損傷してしまう虞もある。上記特許文献2に示されるような過負荷防止機構を開閉装置に適用することは可能ではあるが、過負荷防止機構を設置するスペースが別途必要となる。
本発明は上記事実を踏まえてなされたものであり、その技術的課題は、車両用ハッチバックの開閉装置などに用いられる、入力側機器から回転トルクが入力されないときに制動トルクを付与して出力側機器の角度位置を保持する角度位置保持装置に、安全装置としての過負荷防止機構を組み合わせて、機械的に構成されたコンパクトな構造の過負荷防止機構付き角度位置保持装置を提供することにある。
上記の課題に鑑み、本発明では、コイルばねを利用して制動トルクを付与し、制動トルク以上のトルクが作用するまで回転が生じないように構成されたトルクリミッタを角度位置保持装置として用い、これに、円形状に湾曲された薄板弾性片を利用する、相対回転を開始する回転トルクが非常に大きい別のトルクリミッタを過負荷防止機構として組み合わせ、2個のトルクリミッタを複合化して簡素な過負荷防止装置付き角度位置保持装置を構成する。
即ち、本発明によれば、上記の技術的課題を達成する角度位置保持装置として、
「入力側機器から回転トルクが入力されないときは、制動トルクを付与して出力側機器の位置を保持する角度位置保持装置であって、
共通の中心軸の周りを回転可能であり、それぞれが円形断面の外周面を有する外輪部材及び内輪部材を備え、該外輪部材及び該内輪部材は、その一方が入力側機器に、他方が出力側機器に接続され、
該外輪部材の外周面にはコイルばねが装着され、該コイルばねは、自由状態における内径が該外輪部材の外径よりも小さく、該コイルばねの両端のフック部が固定された部材に係止されて、該外輪部材に制動トルクを付与しており、さらに、
該外輪部材には、該内輪部材を収容する円形断面の内部空間が形成されるとともに、該外輪部材の内周面と該内輪部材の外周面との間には、円形状に湾曲された薄板弾性片が内周面と外周面とに当接するように配設され、
入力側機器から制動トルクよりも大きな回転トルクが入力されると、該外輪部材及び該内輪部材が制動トルクに抗して一体的に回転し、
該外輪部材と該内輪部材との間に、制動トルクよりも所定値以上大きな回転トルクが生じると、該薄板弾性片による該外輪部材及び該内輪部材の接続が切断され、該外輪部材と該内輪部材とが相対的に回転する」
ことを特徴とする角度位置保持装置が提供される。
「入力側機器から回転トルクが入力されないときは、制動トルクを付与して出力側機器の位置を保持する角度位置保持装置であって、
共通の中心軸の周りを回転可能であり、それぞれが円形断面の外周面を有する外輪部材及び内輪部材を備え、該外輪部材及び該内輪部材は、その一方が入力側機器に、他方が出力側機器に接続され、
該外輪部材の外周面にはコイルばねが装着され、該コイルばねは、自由状態における内径が該外輪部材の外径よりも小さく、該コイルばねの両端のフック部が固定された部材に係止されて、該外輪部材に制動トルクを付与しており、さらに、
該外輪部材には、該内輪部材を収容する円形断面の内部空間が形成されるとともに、該外輪部材の内周面と該内輪部材の外周面との間には、円形状に湾曲された薄板弾性片が内周面と外周面とに当接するように配設され、
入力側機器から制動トルクよりも大きな回転トルクが入力されると、該外輪部材及び該内輪部材が制動トルクに抗して一体的に回転し、
該外輪部材と該内輪部材との間に、制動トルクよりも所定値以上大きな回転トルクが生じると、該薄板弾性片による該外輪部材及び該内輪部材の接続が切断され、該外輪部材と該内輪部材とが相対的に回転する」
ことを特徴とする角度位置保持装置が提供される。
本発明の実施形態としては、「該外輪部材が円形断面の外周面と断面円形の内部空間とを有する円筒形状の部材であり、かつ、該内部空間に収容される該内輪部材の軸方向長さが、該外輪部材の軸方向長さを越えないように設定される」ことが好ましい。該薄板弾性片には複数個の凹凸が形成されていることが好ましい。
また、該外輪部材及び該内輪部材を収容する固定のハウジングを設け、該ハウジングには、該コイルばねの両端のフック部を挿入する係止溝を形成するのが好ましい。
ハウジングを設けた場合には、「該ハウジングは、端板と該端板の周縁から軸方向に延びる外周壁とを備えたハウジング本体、及び該ハウジング本体の開放端を封鎖するシールド板を備え、該外周壁の開放端縁部には周方向に間隔をおいて複数個の軸方向係止突起及び周方向係止突起が形成されていると共に、該シールド板の外周面には該軸方向係止突起に対応した軸方向係止溝及び該周方向係止突起に対応した周方向係止溝が形成されている」構成とすることができる。
さらに、ハウジング内にはフッ素系潤滑剤を封入するのが好ましい。
ハウジングを設けた場合には、「該ハウジングは、端板と該端板の周縁から軸方向に延びる外周壁とを備えたハウジング本体、及び該ハウジング本体の開放端を封鎖するシールド板を備え、該外周壁の開放端縁部には周方向に間隔をおいて複数個の軸方向係止突起及び周方向係止突起が形成されていると共に、該シールド板の外周面には該軸方向係止突起に対応した軸方向係止溝及び該周方向係止突起に対応した周方向係止溝が形成されている」構成とすることができる。
さらに、ハウジング内にはフッ素系潤滑剤を封入するのが好ましい。
本発明の角度位置保持装置は、共通の中心軸の周りを回転可能な外輪部材及び内輪部材を備え、外輪部材には電動モーター等の入力側機器が接続され、内輪部材にはハッチバック等の出力側機器が接続される(後述するとおり、外輪部材に出力側機器を、内輪部材に入力側機器を接続して使用することも可能である)。外輪部材の外周面にはコイルばねが装着されており、コイルばね式トルクリミッタと同様に、外輪部材には摩擦力に基づく制動トルクが付与される。
外輪部材側の電動モーターが回転したときは、外輪部材にコイルばねの制動トルクを越えるトルクが作用し、外輪部材は制動トルクに抗して回転する。外輪部材と内輪部材は、円形状に湾曲された薄板弾性片を介し通常は接続されていて、電動モーターの回転がハッチバックを開閉することとなる。電動モーターの回転が停止したときは、電動モーターからのトルクは消失するが、コイルばねの制動トルクによって外輪部材及び内輪部材の角度位置が保持され、ハッチバックが自重で落下することはない。また、電動モーターが停止している状態で、手動の操作でハッチバックに制動トルク以上のトルクを付加することにより、ハッチバックを手動で開閉することも可能である。
外輪部材側の電動モーターが回転したときは、外輪部材にコイルばねの制動トルクを越えるトルクが作用し、外輪部材は制動トルクに抗して回転する。外輪部材と内輪部材は、円形状に湾曲された薄板弾性片を介し通常は接続されていて、電動モーターの回転がハッチバックを開閉することとなる。電動モーターの回転が停止したときは、電動モーターからのトルクは消失するが、コイルばねの制動トルクによって外輪部材及び内輪部材の角度位置が保持され、ハッチバックが自重で落下することはない。また、電動モーターが停止している状態で、手動の操作でハッチバックに制動トルク以上のトルクを付加することにより、ハッチバックを手動で開閉することも可能である。
電動モーターによりハッチバックを開閉する過程で、ハッチバックと車両との間に人間の指のような何らかの障害物が挟み込まれた場合には、電動モーターに過剰なトルク(制動トルクよりも所定値以上大きな回転トルク)が発生する。本発明では、外輪部材の内部空間と内輪部材の外周面との間に、円形状に湾曲された薄板弾性片が配設されており、過剰なトルクが発生したときは、薄板弾性片と外輪部材又は内輪部材との間に滑りが生じてトルクの伝達が遮断される(過負荷防止用トルクリミッタとしての作動)。これにより、挟まれた物品の損傷や過電流による電動モーターの損傷を回避することができる。
本発明においては、外輪部材の外周面に角度位置保持用のコイルばねが装着されると共に、外輪部材に形成した内部空間には、過負荷防止用のトルクリミッタとして機能する、円形状に湾曲された薄板弾性片が配置される。つまり、角度位置保持用のトルクリミッタと過負荷防止用のトルクリミッタとが同一部材の同一位置に集約して設置されており、両方の機能を達成する部材が小型となりコンパクト化される。
そして、過負荷防止用のトルクリミッタを構成する薄板弾性片は、トレランスリングとも呼ばれ、円形断面の軸にフランジ状の円板等を固定的に連結するためにも用いられる部品である。この薄板弾性片は、湾曲された円形の径が小さい小型のものであってもばね定数が非常に大きく、従って、本発明の角度保持装置を小型化した場合でも、外輪部材と内輪部材とを切断するトルク(制動トルクよりも所定値以上大きな回転トルク)の値を大きく設定することが可能となる。
そして、過負荷防止用のトルクリミッタを構成する薄板弾性片は、トレランスリングとも呼ばれ、円形断面の軸にフランジ状の円板等を固定的に連結するためにも用いられる部品である。この薄板弾性片は、湾曲された円形の径が小さい小型のものであってもばね定数が非常に大きく、従って、本発明の角度保持装置を小型化した場合でも、外輪部材と内輪部材とを切断するトルク(制動トルクよりも所定値以上大きな回転トルク)の値を大きく設定することが可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の角度位置保持装置について説明する。
図1に示す本発明の角度位置保持装置は、過負荷防止機構が付加されたものであって、ハウジング2と、外輪部材4及び内輪部材6と、外輪部材4及び内輪部材6を断接可能に接続する薄板弾性片8(過負荷防止用トルクリミッタとして機能)と、外輪部材4に制動トルクを付与するコイルばね10とを具備している。容易に理解できるように、図1の断面図では外輪部材4及び内輪部材6についてのみハッチングを、薄板弾性片8については薄墨を夫々付して示している。
図1及び図2と共に図3を参照して説明すると、ハウジング2は、図3(a)に示されるハウジング本体12と、図3(b)に示されるシールド板14とから構成されている。主に図3(a)を参照して説明すると、ハウジング本体12は、端板16と、この端板16の外周縁に接続されて軸方向に延びる円筒形状の外周壁18とから構成されたカップ状の部品である。ハウジング本体12の内側には略円柱形状の収容空間部20が形成されており、端板16と軸方向反対側の端面は開放されている。端板16は、中央に円形の貫通口22が形成された円形の中央部24と、中央部24の外周縁から収容空間部20に向かって軸方向に起立した円筒形状の中間部26と、中間部26の自由端縁から径方向外方に延出して外周壁18の内側に接続される円環形状の外周部28とを備えている。中央部24の内周縁部には、収容空間部20に向かって軸方向に突出する円環突条29が形成されている。
外周壁18の内周面には、径方向内側に突出する円弧状の突条30が、周方向に所定の間隔をおいて5個形成されている。5個の突条30は、何れも端板16の外周部28の内面から外周壁18の開放端に向かって軸方向に直線状に延びている。図3(a)のB-B断面図に示すとおり、周方向において相互に隣接する突条30の間には、周方向幅が比較的大きい一対の係止溝32a及び32bと、比較的小さい3個の補助溝34とが設けられている。
一対の係止溝32a及び32bの周方向幅は同一であって、図1のB-B断面図に示すように、これらの係止溝にはコイルばね10の両端のフック部68a及び68bが夫々挿入される。係止溝32aの反時計方向側端面(これを係止面として番号33aで示す)と係止溝32bの時計方向側端面(これを係止面として番号33bで示す)とは、ほぼ同一直径上に位置しており、これらの係止面によって、コイルばね10の両端のフック部68a及び68bは固定されたハウジング2に係止されている。
一対の係止溝32a及び32bの周方向幅は同一であって、図1のB-B断面図に示すように、これらの係止溝にはコイルばね10の両端のフック部68a及び68bが夫々挿入される。係止溝32aの反時計方向側端面(これを係止面として番号33aで示す)と係止溝32bの時計方向側端面(これを係止面として番号33bで示す)とは、ほぼ同一直径上に位置しており、これらの係止面によって、コイルばね10の両端のフック部68a及び68bは固定されたハウジング2に係止されている。
3個の補助溝34の周方向幅は同一であって、補助溝34は夫々周方向に等角度間隔をおいて位置している。外周壁18の自由端縁部の内周面には、3個の補助溝34の夫々の周方向角度位置に対応して径方向内側に突出して、シールド板14の軸方向位置を位置決めする軸方向係止突起36が形成されている。軸方向係止突起36の周方向幅は補助溝34の周方向幅と同一である。補助溝34は外周壁18の内周面に軸方向係止突起36を形成するための成型上の理由により設けられている。突条30と軸方向係止突起36との間における外周壁18の内周面には、シールド板14の周方向位置を位置決めする一対の周方向係止突起38も形成されている。一対の周方向係止突起38は直径方向に対向して配置されている。
主に図3(b)を参照して説明すると、シールド板14は、全体的に円板形状である基板40と、基板40の外周縁部において共に軸方向に延びる円筒形状の外側壁42及び内側壁44と備えている。内側壁44は、外側壁42よりも軸方向長さが長く、シールド板14をハウジング本体12に組み付けたときに、コイルばね10の軸方向端部を位置決めする役割を果たす(図1のA-A断面図参照)。
また、基板40の中央には円形の貫通口46が形成され、軸方向端面の外周縁部には円環形状の軸方向係止溝48が設けられると共に、外側壁42の外周面には一対の周方向係止溝50が直径方向に対向して形成されている。シールド板14は、ハウジング本体12の収容空間部20内に外輪部材4及び内輪部材6等を組み込んだ後に、ハウジング本体12の開放端に弾性変形を利用した嵌め込み、いわゆるスナップフィットにより組み付けられるが、このとき、ハウジング本体12の軸方向係止突起36と周方向係止突起38が、シールド板14の軸方向係止溝48と周方向係止溝50に夫々嵌め込まれる。
また、基板40の中央には円形の貫通口46が形成され、軸方向端面の外周縁部には円環形状の軸方向係止溝48が設けられると共に、外側壁42の外周面には一対の周方向係止溝50が直径方向に対向して形成されている。シールド板14は、ハウジング本体12の収容空間部20内に外輪部材4及び内輪部材6等を組み込んだ後に、ハウジング本体12の開放端に弾性変形を利用した嵌め込み、いわゆるスナップフィットにより組み付けられるが、このとき、ハウジング本体12の軸方向係止突起36と周方向係止突起38が、シールド板14の軸方向係止溝48と周方向係止溝50に夫々嵌め込まれる。
図1及び図2と共に図4を参照して説明すると、外輪部材4は円筒形状であり、その外周面51及び内周面52は共に断面円形であって、外輪部材4の内部には円形断面の内部空間53が形成されている。
外輪部材4の軸方向片端には、3個の切欠き54が周方向に等角度間隔をおいて設けてあり、これらの切欠き54は何れもコの字形状であって、軸方向片端が開放されている。外輪部材4は、この実施形態では、図4(b)に示される入力接続部材55を介して入力側機器である電動モーターの如き駆動源に接続される(図1にあっては、入力接続部材55もハッチングを付して示している)。入力接続部材55は、駆動源に接続される軸部56と、軸部56の軸方向先端に固着されたフランジ部58とを備え、フランジ部58は、外輪部材4の内側に嵌り込む円板形状の中央嵌合部60と、外輪部材4に形成された3個の切欠き54に夫々嵌り込む3つの外側嵌合部62とを備えている。外輪部材4の軸方向他端部は、ハウジング2の端板16に形成された円環突条29と、中間部26との間に位置し、これらによって回転可能な状態で径方向に支持される。
外輪部材4の軸方向片端には、3個の切欠き54が周方向に等角度間隔をおいて設けてあり、これらの切欠き54は何れもコの字形状であって、軸方向片端が開放されている。外輪部材4は、この実施形態では、図4(b)に示される入力接続部材55を介して入力側機器である電動モーターの如き駆動源に接続される(図1にあっては、入力接続部材55もハッチングを付して示している)。入力接続部材55は、駆動源に接続される軸部56と、軸部56の軸方向先端に固着されたフランジ部58とを備え、フランジ部58は、外輪部材4の内側に嵌り込む円板形状の中央嵌合部60と、外輪部材4に形成された3個の切欠き54に夫々嵌り込む3つの外側嵌合部62とを備えている。外輪部材4の軸方向他端部は、ハウジング2の端板16に形成された円環突条29と、中間部26との間に位置し、これらによって回転可能な状態で径方向に支持される。
外輪部材4の外周面51には、図1及び図2に示すように、線材を巻回して形成されるコイルばね10(単体のコイルばね10は図7参照)が装着される。コイルばね10の自由状態における内径は外輪部材4の外径よりも小さく、コイルばね10は、外輪部材4の外周に密接した状態で装着され、コイルばね8の締付力によって外輪部材4に所定の制動トルクを付与する。つまり、コイルばね10は、入力部材からのトルクが所定の値となるまで出力部材を停止位置に保つトルクリミッタと同様な作用を行う部品であり、入力側機器からの回転トルクの入力がないときに出力側機器の位置を保持する。
コイルばね10の両端には径方向外方に延びるフック部68a及び68bが形成されており、フック部68a及び68bは、ハウジング2に設けられた一対の係止溝32a及び32bに夫々挿入される。両端のフック部68a及び68bが対称的な形態で係止溝に挿入されているため、外輪部材4に制動トルク以上の回転トルクが作用すると、回転トルクの方向が時計方向であれ反時計方向であれ、コイルばね10の締付力が緩んで外輪部材4が回転することとなる。
ハウジング2の収容空間部20には、コイルばね10及び外輪部材4の耐久性を向上させると共に外輪部材4が回転するときの振動や異音の発生を防止するため、潤滑剤が封入されるが、係止溝32a及び32bは、潤滑剤を貯留し好適に分配するオイルポケットともなる。コイルばね10及び外輪部材4は金属製であるので、潤滑剤は、防錆効果の観点からフッ素系のものであることが好ましい。
ハウジング2の収容空間部20には、コイルばね10及び外輪部材4の耐久性を向上させると共に外輪部材4が回転するときの振動や異音の発生を防止するため、潤滑剤が封入されるが、係止溝32a及び32bは、潤滑剤を貯留し好適に分配するオイルポケットともなる。コイルばね10及び外輪部材4は金属製であるので、潤滑剤は、防錆効果の観点からフッ素系のものであることが好ましい。
円筒形状の外輪部材4における内部空間53には、円形断面の外周面を有する内輪部材6が、外輪部材4と同心の状態で設置される。この実施形態の内輪部材6は、図5に示すように、円筒形状の部品であって、内輪部材6の内周面にはスプライン嵌合のための内歯64が設けてあり、ここに、ハッチバック等の出力側機器に連なる回転軸(図8、9においては二点鎖線で示されている)が結合される。
そして、外輪部材4の内周面52と内輪部材6の外周面との間の環状空間には、過負荷防止用のトルクリミッタを構成する薄板弾性片8が配置されている。薄板弾性片8は、図6に示すように、長手方向長さに対する厚さが0.05乃至10%である金属製の薄板をほぼ円形形状(隙間を有しているC字形状)に湾曲して形成したものである。図示の実施形態においては、上記金属製の薄板には予めプレス加工等により長手方向に間隔をおいて複数個の突部66が形成されており、上記金属製の薄板が上記のとおりに湾曲せしめられると、突部66はいずれも径方向内側に向かって突出する。つまり、薄板弾性片8には複数個の凹凸が形成されている。薄板弾性片8が内輪部材6の外方の環状空間に設置されると、突部66の頂部が内輪部材6の外周面に当接すると共に突部66の底部(薄板弾性片8の外周部)が外輪部材4の内周面に当接し、外輪部材4と内輪部材6とを接続する。図1のA-A断面図において、薄板弾性片8の軸方向長さは、ハウジング2の端板16と入力接続部材55の中央嵌合部60との間隔よりも短いが、ハウジング2の端板16に形成された円環突条29の存在によって薄板弾性片8の軸方向への移動がある程度制限されるため、薄板弾性片8は後述するとおりの機能を安定的に発揮することが可能となる。
このような薄板弾性片はトレランスリングとも称され、回転軸にフランジ状の円板を固定的に取り付けるためにも使用される部品であり、わずかな変形量で大きな弾性力を発生する。従って、薄板弾性片8が小型なものであっても外輪部材4と内輪部材6との間に大きな摩擦力が生じ、内輪部材6が外輪部材4に対して相対的に回転する(切断される)トルクを、コイルばね10により付与される制動トルクよりも十分に大きな値に設定することが可能となる。
このような薄板弾性片はトレランスリングとも称され、回転軸にフランジ状の円板を固定的に取り付けるためにも使用される部品であり、わずかな変形量で大きな弾性力を発生する。従って、薄板弾性片8が小型なものであっても外輪部材4と内輪部材6との間に大きな摩擦力が生じ、内輪部材6が外輪部材4に対して相対的に回転する(切断される)トルクを、コイルばね10により付与される制動トルクよりも十分に大きな値に設定することが可能となる。
続いて、図1に示す本発明の過負荷防止機構付き角度位置保持装置の作動について、図8及び図9を参照して説明する。
図8における各矢印に示すように、入力接続部材55が、駆動源の電動モーター(入力側機器)により反時計方向(A-A断面図の左方から見て)に回転すると、入力接続部材55に連結された外輪部材4と共にこれの外周面に装着されたコイルばね10が反時計方向に回転しようとする。そうすると、コイルばね10のフック部68aが係止面33aに当接し、フック部68aはコイルばね8を緩める方向に押されて、外輪部材4に入力される回転トルクが制動トルクを越えたときは、外輪部材4が回転を開始する。このときは、過負荷防止機構は切断されることなく(即ち、薄板弾性片8による外輪部材4と内輪部材6との接続は切断されることなく)、外輪部材4と内輪部材6とは一体となって回転するので、電動モーターの回転は、二点鎖線で示す回転軸を介して出力側機器であるハッチバックを開閉することとなる。入力接続部材55が時計方向に回転したときも、電動モーターの回転が同様にハッチバックに伝達される。
図8における各矢印に示すように、入力接続部材55が、駆動源の電動モーター(入力側機器)により反時計方向(A-A断面図の左方から見て)に回転すると、入力接続部材55に連結された外輪部材4と共にこれの外周面に装着されたコイルばね10が反時計方向に回転しようとする。そうすると、コイルばね10のフック部68aが係止面33aに当接し、フック部68aはコイルばね8を緩める方向に押されて、外輪部材4に入力される回転トルクが制動トルクを越えたときは、外輪部材4が回転を開始する。このときは、過負荷防止機構は切断されることなく(即ち、薄板弾性片8による外輪部材4と内輪部材6との接続は切断されることなく)、外輪部材4と内輪部材6とは一体となって回転するので、電動モーターの回転は、二点鎖線で示す回転軸を介して出力側機器であるハッチバックを開閉することとなる。入力接続部材55が時計方向に回転したときも、電動モーターの回転が同様にハッチバックに伝達される。
電動モーターの回転が停止して外輪部材4の回転が停止すると(つまり外輪部材4に回転トルクが付与されていないとき)、薄板弾性片8によって外輪部材4と内輪部材6とは接続された状態で、外輪部材4は、コイルばね10により付与される制動トルクによってその角度位置が保持される。制動トルクは、ハッチバックの自重により内輪部材6に作用するトルクよりも大きい値に設定されており、そのため、外輪部材4に回転トルクが付与されていないときであっても、ハッチバックが自重により落下することはない。
ハッチバックに手動によるトルクを付加し、コイルばね10の制動トルクを越えるようにしたときは、外輪部材4を回転させることができるので、本発明の角度保持装置では、出力側機器を手動で操作することが可能となる。
ハッチバックに手動によるトルクを付加し、コイルばね10の制動トルクを越えるようにしたときは、外輪部材4を回転させることができるので、本発明の角度保持装置では、出力側機器を手動で操作することが可能となる。
電動モーターによりハッチバックを開閉する過程で、例えば、ハッチバックと車両との間に何らかの障害物が挟み込まれてハッチバックが異常停止を起こした場合には、ハッチバックを開閉しようとして電動モーターに過剰なトルク(制動トルクよりも所定値以上大きな回転トルク)が発生する。この過剰トルクは、外輪部材4から内輪部材6へ伝達されるが、本発明では、外輪部材4と内輪部材6との間に薄板弾性片8が介在されており、図9に示されるとおり、この部分で滑りが生じて内輪部材6が停止したまま外輪部材4が回転することとなる。このように、薄板弾性片8は過負荷防止用の安全機構として機能し、ハッチバックに挟まれた物品が損傷したり、電動モーターに過大な電流が流れて電動モーターを損傷したりする事態を回避することができる。
本発明においては、外輪部材4の外周面に角度位置保持用のコイルばね10が装着されると共に、その外輪部材4に形成した内部空間53には、過負荷防止用トルクリミッタとして機能する、円形状に湾曲された薄板弾性片8が配置される。つまり、入力側機器から出力側機器に回転を伝達する駆動系において、角度位置保持用のトルクリミッタと過負荷防止用のトルクリミッタとが、同一部材の同一位置に複合化して設置されており、両方の機能を達成する部材が小型となりコンパクト化される。
そして、角度位置保持用のトルクリミッタは、コイルばね10の制動トルクを利用するものであり、コイルばね10の巻数や素線の径を選定することにより、制動トルクの値を高精度に設定することができる。一方、過負荷防止用のトルクリミッタを構成する薄板弾性片8は、湾曲された円形の径が小さい小型のものであってもばね定数が非常に大きく、従って、本発明の角度保持装置を小型化した場合でも、外輪部材4と内輪部材6とを切断するトルク(制動トルクよりも所定値以上大きな回転トルク)の値を大きく設定することができる。
そして、角度位置保持用のトルクリミッタは、コイルばね10の制動トルクを利用するものであり、コイルばね10の巻数や素線の径を選定することにより、制動トルクの値を高精度に設定することができる。一方、過負荷防止用のトルクリミッタを構成する薄板弾性片8は、湾曲された円形の径が小さい小型のものであってもばね定数が非常に大きく、従って、本発明の角度保持装置を小型化した場合でも、外輪部材4と内輪部材6とを切断するトルク(制動トルクよりも所定値以上大きな回転トルク)の値を大きく設定することができる。
念のため付言しておくと、本発明の角度位置保持装置は、入力側機器としての電動モーターによって出力側機器であるハッチバックを開閉する開閉機構に限定して適用されるものでなく、種々の装置の機構部品として用いることが可能である。例えば、ヒンジにより回動可能に支持されるトイレの便座又は蓋の自動開閉機構や、プリンタの蓋等の自動開閉機構にも適用されうる。また、ヒンジにより支持される出力側機器ばかりではなく、内輪部材6に回転・直線運動の変換装置(例えば、歯車の回転をラックにより直線運動に変換する装置)を連結すると、直線運動を行うスライドドアのような機器の位置保持装置として使用することができる。
さらに、本発明の角度位置保持装置では、外輪部材4と内輪部材6とは薄板弾性片8により通常は一体的に接続され、コイルばね10の制動トルクが両部材に等しく作用する。そのため、上述の説明では、内輪部材6を出力側機器に接続しているが、逆に、外輪部材4を入力側機器に接続し、電動モーター等の入力側機器を内輪部材6に接続して使用することができるのは明らかである。
さらに、本発明の角度位置保持装置では、外輪部材4と内輪部材6とは薄板弾性片8により通常は一体的に接続され、コイルばね10の制動トルクが両部材に等しく作用する。そのため、上述の説明では、内輪部材6を出力側機器に接続しているが、逆に、外輪部材4を入力側機器に接続し、電動モーター等の入力側機器を内輪部材6に接続して使用することができるのは明らかである。
以上、本発明の角度位置保持装置について添付した図面を参照して詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、図示の実施形態においては、各構成部品を収容するハウジング本体とシールド板とはいわゆるスナップフィットによって結合されているが、ねじ等の締結具を用いて結合することもできる。また、図示の実施形態では、内輪部材の内側にスプラインを設けて出力側機器に連なる回転軸と結合しているが、内輪部材と回転軸とにフランジを設けて締結するなど、上述した実施形態に対し種々の変形を行うことができる。
2:ハウジング
4:外輪部材
6:内輪部材
8:薄板弾性片
10:コイルばね
32a及び32b:係止溝
55:入力接続部材
68a及び68b:フック部
4:外輪部材
6:内輪部材
8:薄板弾性片
10:コイルばね
32a及び32b:係止溝
55:入力接続部材
68a及び68b:フック部
Claims (6)
- 入力側機器から回転トルクが入力されないときは、制動トルクを付与して出力側機器の位置を保持する角度位置保持装置であって、
共通の中心軸の周りを回転可能であり、それぞれが円形断面の外周面を有する外輪部材及び内輪部材を備え、該外輪部材及び該内輪部材は、その一方が入力側機器に、他方が出力側機器に接続され、
該外輪部材の外周面にはコイルばねが装着され、該コイルばねは、自由状態における内径が該外輪部材の外径よりも小さく、該コイルばねの両端のフック部が固定された部材に係止されて、該外輪部材に制動トルクを付与しており、さらに、
該外輪部材には、該内輪部材を収容する円形断面の内部空間が形成されるとともに、該外輪部材の内周面と該内輪部材の外周面との間には、円形状に湾曲された薄板弾性片が内周面と外周面とに当接するように配設され、
入力側機器から制動トルクよりも大きな回転トルクが入力されると、該外輪部材及び該内輪部材が制動トルクに抗して一体的に回転し、
該外輪部材と該内輪部材との間に、制動トルクよりも所定値以上大きな回転トルクが生じると、該薄板弾性片による該外輪部材及び該内輪部材の接続が切断され、該外輪部材と該内輪部材とが相対的に回転する、ことを特徴とする角度位置保持装置。 - 該外輪部材が、円形断面の外周面と断面円形の内部空間とを有する円筒形状の部材であり、かつ、該内部空間に収容される該内輪部材の軸方向長さが、該外輪部材の軸方向長さを越えないように設定される、請求項1に記載の角度位置保持装置。
- 該薄板弾性片には複数個の凹凸が形成されている、請求項1又は2に記載の角度位置保持装置。
- 該外輪部材及び該内輪部材を収容する固定のハウジングを備え、該ハウジングには、該コイルばねの両端のフック部が挿入される係止溝が形成されている、請求項1乃至3のいずれかに記載の角度位置保持装置。
- 該ハウジングは、端板と該端板の周縁から軸方向に延びる外周壁とを備えたハウジング本体、及び該ハウジング本体の開放端を封鎖するシールド板を備え、
該外周壁の開放端縁部には周方向に間隔をおいて複数個の軸方向係止突起及び周方向係止突起が形成されていると共に、該シールド板の外周面には該軸方向係止突起に対応した軸方向係止溝及び該周方向係止突起に対応した周方向係止溝が形成されている、請求項4に記載の角度位置保持装置。 - 該ハウジングにはフッ素系潤滑剤が封入されている、請求項4又は5に記載の角度位置保持装置。
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