WO2020189249A1

WO2020189249A1 - 画像形成装置

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Publication number: WO2020189249A1
Application number: PCT/JP2020/008789
Authority: WO
Inventors: 公二江藤
Original assignee: 京セラドキュメントソリューションズ株式会社
Priority date: 2019-03-15
Filing date: 2020-03-03
Publication date: 2020-09-24

Abstract

画像形成装置（１００）は、有機ＥＬ表示パネル（３２）と、複数の画像（５０）を画面要素として含む画面（５００）の表示データを記憶するとともに、複数の画像（５０）のそれぞれの表示条件を記憶する記憶部（５）と、有機ＥＬ表示パネル（３２）が表示を停止しているとき、いずれかの表示条件が満たされると、対応する表示条件が満たされていない画像（５０）は表示させず、対応する表示条件が満たされた画像（５０）を表示させる制御部（４）と、を備える。

Description

画像形成装置

　本発明は、操作パネルを備える画像形成装置に関する。

　画像形成装置は、操作パネルを備える。操作パネルは、表示パネルを含む。表示パネルは、画像形成装置の状態を示す画像やソフトウェアボタンを表示する。このような画像形成装置は、たとえば、特許文献１に開示されている。

　特許文献１の画像形成装置は、人感センサーを備える。そして、特許文献１の画像形成装置は、人の存在を検知すると、表示パネルによる表示を停止する。

特開２００４－１１４３３２号公報

　特許文献１の構成では、ユーザーが画像形成装置に近づくと表示パネルによる表示が開始され、ユーザーが画像形成装置から離れると表示パネルによる表示が停止される。この構成では、画像形成装置の使用を意図していないユーザーが画像形成装置に近づいた場合であっても、表示パネルが表示される。この場合には、電力が無駄に消費される。

　また、画像形成装置によっては、数多くの画面要素（画像形成装置の状態を示す画像やソフトウェアボタン）を含む画面を操作パネルに表示する場合がある。このような画面が操作パネルに表示されると、画像形成装置の扱いに慣れていないユーザーにとっては操作性が悪い（たとえば、どのソフトウェアボタンを操作すべきかが分からない）。

　本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、操作パネルの消費電力を抑制しつつ操作性を向上させることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。

　上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、有機ＥＬ表示パネルを含む操作パネルと、複数の画像を画面要素として含む画面の表示データを記憶するとともに、複数の画像のそれぞれの表示条件を記憶する記憶部と、有機ＥＬ表示パネルが表示を停止しているとき、いずれかの表示条件が満たされると、対応する表示条件が満たされていない画像は有機ＥＬ表示パネルに表示させず、対応する表示条件が満たされた画像を有機ＥＬ表示パネルに表示させる制御部と、を備える。

　本発明の構成では、操作パネルの消費電力を抑制しつつ操作性を向上させることができる。

本発明の一実施形態による画像形成装置の構成を示す概略図本発明の一実施形態による画像形成装置の構成を示すブロック図本発明の一実施形態による画像形成装置の操作パネルが表示するホーム画面を示す図本発明の一実施形態による画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャート本発明の一実施形態による画像形成装置の操作パネルに印刷情報画像だけが表示された状態を示す図本発明の一実施形態による画像形成装置の操作パネルにソフトウェアボタンだけが表示された状態を示す図本発明の一実施形態による画像形成装置の操作パネルにジョブボタンだけが表示された状態を示す図本発明の一実施形態による画像形成装置の操作パネルにカセット情報画像だけが表示された状態を示す図本発明の一実施形態による画像形成装置の操作パネルにコンテナ情報画像だけが表示された状態を示す図

＜画像形成装置の構成＞
　図１に示すように、本実施形態の画像形成装置１００は、画像読取部１および印刷部２を備える。画像読取部１は、原稿Ｄを読み取る。印刷部２は、用紙Ｐに画像を印刷する。

　画像読取部１は、光源１１およびイメージセンサー１２を備える。光源１１は、原稿Ｄに光を照射する。イメージセンサー１２は、原稿Ｄで反射された反射光を受光して光電変換する。光源１１およびイメージセンサー１２は、画像読取部１の筐体の内部に設置される。

　画像読取部１の筐体の上面には、コンタクトガラスＧ１およびＧ２が取り付けられる。コンタクトガラスＧ１は、搬送読取モードでの読取時に用いられる。コンタクトガラスＧ１の上面上の所定位置が搬送読取モードでの読取位置となる。コンタクトガラスＧ２は、載置読取モードでの読取時に用いられる。

　また、画像読取部１は、搬送ユニット１０を備える。搬送ユニット１０は、原稿セットトレイ１０１および原稿排出トレイ１０２を有する。搬送ユニット１０は、画像読取部１の筺体の上面（コンタクトガラスＧ１およびＧ２）に対して開閉する。たとえば、搬送ユニット１０の背面側には、ヒンジ軸（図示せず）が設けられる。搬送ユニット１０のヒンジ軸は、画像読取部１の筺体の背面側に設けられた支持部（図示せず）に回転可能に支持される。これにより、搬送ユニット１０の正面側の部分を上下方向に持ち上げたり持ち下げたりすることにより、画像読取部１の筺体の上面に対して搬送ユニット１０を開閉させることができる。

　搬送読取モードでは、ユーザーによって原稿セットトレイ１０１上に原稿がセットされる（図１参照）。搬送ユニット１０は、原稿セットトレイ１０１上の原稿ＤをコンタクトガラスＧ１上の所定位置（読取位置）に搬送する。また、搬送ユニット１０は、コンタクトガラスＧ１上の所定位置を通過した原稿Ｄを原稿排出トレイ１０２に向けて搬送する（原稿排出トレイ１０２上に原稿Ｄが排出される）。画像読取部１は、コンタクトガラスＧ１上の所定位置を通過する原稿Ｄを読み取って原稿Ｄの画像データを生成する。

　載置読取モードでは、図示しないが、ユーザーによってコンタクトガラスＧ２上に原稿Ｄがセットされる。コンタクトガラスＧ２上に原稿Ｄをセットするとき、ユーザーは搬送ユニット１０を開閉する。ユーザーは搬送ユニット１０を持ち上げる。コンタクトガラスＧ２上に原稿Ｄをセットした後、ユーザーは搬送ユニット１０を持ち下げる。画像読取部１は、コンタクトガラスＧ２上にセットされた原稿Ｄを読み取って原稿Ｄの画像データを生成する。

　印刷部２は、用紙搬送路（図１では、一点鎖線で示す）に沿って用紙Ｐを搬送する。また、印刷部２は、印刷すべき画像（トナー像）を形成する。そして、印刷部２は、搬送中の用紙Ｐに画像を印刷（転写）する。コピージョブでは、原稿Ｄの画像データに基づく画像の用紙Ｐへの印刷が印刷部２によって行われる。

　印刷部２による印刷では、用紙カセット２０に収容された用紙Ｐが用いられる。用紙カセット２０は、画像形成装置１００の装置本体に装着される。用紙カセット２０は、装置本体に対して着脱可能である。用紙カセット２０の装置本体に対する着脱はユーザーによって行われる。用紙カセット２０に用紙Ｐを収容するとき、ユーザーは用紙カセット２０を装置本体から引き出す（取り外す）。用紙カセット２０に用紙Ｐを収容した後、ユーザーは装置本体に用紙カセット２０を装着する。

　用紙カセット２０には、用紙カセット２０に収容された用紙Ｐの側面に当接する規制ガイドが設けられる。規制ガイドは、第１方向（用紙搬送方向）にスライド可能な第１カーソルＣ１および第１方向と直交する第２方向にスライド可能な第２カーソルＣ２を含む。第１カーソルＣ１をスライドさせることにより、用紙カセット２０に収容可能な用紙Ｐの第１方向のサイズを変更することができる。第２カーソルＣ２をスライドさせることにより、用紙カセット２０に収容可能な用紙Ｐの第２方向のサイズを変更することができる。

　用紙カセット２０の装着数は特に限定されない。たとえば、画像形成装置１００には、複数の用紙カセット２０が装着される。複数の用紙カセット２０の各構成は互いに同じである。

　また、印刷部２による印刷では、コンテナ３０に収容されたトナーが用いられる。コンテナ３０は、画像形成装置１００の装置本体に装着される。コンテナ３０は、装置本体に対して着脱可能（交換可能）である。コンテナ３０の装置本体に対する着脱はユーザーによって行われる。コンテナ３０の装着スペースは、トナーカバー４０（図１では、破線で示す）で覆われる。トナーカバー４０は、装置本体に対して開閉可能に設置される。トナーカバー４０が開けられることにより、コンテナ３０の装着スペースが露出される。コンテナ３０を交換するとき、ユーザーはトナーカバー４０を開ける。コンテナ３０を交換した後、ユーザーはトナーカバー４０を閉じる。

　印刷部２は、給紙部、転写部および定着部を備える。画像形成装置１００に複数の用紙カセット２０が装着されている場合には、各用紙カセット２０に１セットずつ給紙部が割り当てられる。

　給紙部は、給紙ローラー２１を備える。給紙ローラー２１は、用紙カセット２０に収容された用紙Ｐに当接する。給紙ローラー２１は、用紙Ｐに当接した状態で回転する。これにより、用紙カセット２０から用紙Ｐが引き出され、用紙搬送路に用紙Ｐが給紙される。また、図示しないが、給紙部は、分離機構を備える。分離機構は、給紙ローラー２１の用紙搬送方向下流側に設置される。分離機構は、用紙カセット２０から引き出された用紙Ｐを１枚ずつに分離する。

　転写部は、転写ローラー対２２を備える。転写ローラー対２２は、感光体ドラムおよび転写ローラーを含む。感光体ドラムは、その周面上にトナー像を担持する。転写ローラーは、感光体ドラムに圧接し、感光体ドラムとの間で転写ニップを形成する。転写ローラー対２２は、回転することにより、転写ニップに進入した用紙Ｐを搬送しつつ、用紙Ｐにトナー像を転写する。

　また、図示しないが、転写部は、帯電装置、露光装置および現像装置を備える。帯電装置は、感光体ドラムの周面を帯電させる。露光装置は、感光体ドラムの周面上に静電潜像を形成する。現像装置は、感光体ドラムの周面上の静電潜像をトナー像に現像する。現像装置は、コンテナ３０からトナー補給を受ける。

　定着部は、定着ローラー対２３を備える。定着ローラー対２３は、加熱ローラーおよび加圧ローラーを含む。加熱ローラーは、ヒーター（図示せず）を内蔵する。加圧ローラーは、定着ローラーに圧接し、定着ローラーとの間で定着ニップを形成する。定着ローラー対２３は、回転することにより、定着ニップに進入した用紙Ｐを搬送しつつ、用紙Ｐに転写されたトナー像を用紙Ｐに定着させる。定着ニップを抜けた用紙Ｐは排出トレイＥＴに排出される。

　また、画像形成装置１００は、操作パネル３を備える。操作パネル３には、タッチスクリーン３１が設けられる。タッチスクリーン３１は、メッセージやソフトウェアボタンを表示し、ユーザーからタッチ操作を受け付ける。タッチスクリーン３１は、有機ＥＬ表示パネル３２およびタッチパネル３３を含む。有機ＥＬ表示パネル３２上にタッチパネル３３が設置される。

　有機ＥＬ表示パネル３２は、有機ＥＬ素子を含む画素がマトリクス状に配置された表示パネルである。各画素の有機ＥＬ素子は、有機層を含む。有機層は、ホール輸送層、有機発光層および電子輸送層を含む。有機層は、陽極と陰極との間に挟まれる。陽極および陰極は、それぞれ、ストライ状に形成され、互いに直交するよう配置される。また、有機ＥＬ表示パネル３２は、各画素を選択的に駆動する駆動回路を有する。

　操作パネル３には、ハードウェアボタン３４も設けられる。ハードウェアボタン３４としては、一例を挙げると、ジョブのスタート指示をユーザーから受け付けるスタートボタンや、ジョブのキャンセル指示を受け付けるキャンセルボタンがある。

　また、図２に示すように、画像形成装置１００は、制御部４および記憶部５を備える。制御部４は、ＣＰＵを含む。制御部４は、制御プログラムおよび制御データに基づき、画像形成装置１００の各部を制御する。記憶部５は、ＲＯＭ、ＲＡＭおよびＨＤＤなどの記憶デバイスを含む。記憶部５は、制御部４に接続される。制御プログラムおよび制御データは記憶部４に記憶される。

　制御部４は、画像読取部１の読取動作を制御する。また、制御部４は、印刷部２の印刷動作を制御する。

　制御部４は、各用紙カセット２０について、収容可能な用紙Ｐのサイズを認識する。たとえば、操作パネル３は、各用紙カセット２０にいて、規制ガイドの位置に応じたサイズ値の入力をユーザーから受け付ける。制御部４は、操作パネル３に入力された各用紙カセット２０のサイズ値に基づき、各用紙カセットに収容可能な用紙Ｐのサイズを認識する。

　制御部４は、コンテナ３０のトナー残量を認識する。たとえば、制御部４は、コンテナ３０から現像装置に補給されたトナー補給量の累積値を求める。制御部４は、トナー補給量の累積値に基づき、コンテナ３０のトナー残量を認識する。

　操作パネル３は、制御部４に接続される。制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２の表示動作を制御する。制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２の駆動回路を制御し、有機ＥＬ表示パネル３２の各画素を選択的に駆動する（有機ＥＬ表示パネル３２の各画素の有機ＥＬ素子を選択的に発光させる）。また、制御部４は、タッチパネル３３に対する操作を検知するとともに、ハードウェアボタン３４に対する操作を検知する。

　また、画像形成装置１００は、画像形成装置１００の状態に応じて出力値を変化させる状態検知センサーを備える。画像形成装置１００には、複数種の状態検知センサーが設置される。

　状態検知センサーには、トレイセンサーＳＥ１がある。トレイセンサーＳＥ１は「原稿センサー」に相当する。トレイセンサーＳＥは、原稿セットトレイ１０１上に原稿Ｄがセットされているときと原稿Ｄがセットされていないときとで出力値を変化させる。

　たとえば、トレイセンサーＳＥ１は、発光部と受光部とを有する透過型の光センサーである。トレイセンサーＳＥ１は、トレイ用アクチュエーター（図示せず）を検知対象とする。トレイ用アクチュエーターは、原稿セットトレイ１０１に設置される。トレイ用アクチュエーターは、原稿セットトレイ１０１上に原稿Ｄがセットされたとき、原稿Ｄに押圧されることによって下方に移動し、トレイセンサーＳＥ１の光路（発光部と受光部との間）を遮蔽または開放する。トレイ用アクチュエーターは、原稿セットトレイ１０１上から原稿Ｄが無くなると、原稿Ｄによる押圧が解除されることによって上方に移動し、トレイセンサーＳＥ１の光路を開放または遮蔽する。これにより、トレイセンサーＳＥ１の出力値は、原稿セットトレイ１０１上における原稿Ｄの有無に応じて変化する。

　トレイセンサーＳＥ１は、制御部４に接続される。制御部４は、トレイセンサーＳＥ１の出力値を監視する。制御部４は、トレイセンサーＳＥ１の出力値が原稿Ｄの無しを示す値から原稿Ｄの有りを示す値に変化したとき、読取対象の原稿Ｄが画像形成装置１００にセットされたことを検知する。

　状態検知センサーには、ユニットセンサーＳＥ２がある。ユニットセンサーＳＥ２は、搬送ユニット１０が開けられているときと閉じられているときとで出力値を変化させる。

　たとえば、ユニットセンサーＳＥ２は、発光部と受光部とを有する透過型の光センサーである。ユニットセンサーＳＥ２は、ユニット用アクチュエーター（図示せず）を検知対象とする。ユニット用アクチュエーターは、画像読取部１の筺体に設置される。搬送ユニット１０が閉じられているとき、ユニット用アクチュエーターは、搬送ユニット１０によって下方に押圧される。このとき、トレイ用アクチュエーターは、ユニットセンサーＳＥ２の光路（発光部と受光部との間）を遮蔽または開放する。搬送ユニット１０が開けられると、ユニット用アクチュエーターは、搬送ユニット１０による押圧が解除されることによって上方に移動し、ユニットセンサーＳＥ２の光路を開放または遮蔽する。搬送ユニット１０が再度閉じられると、ユニット用アクチュエーターは、搬送ユニット１０に押圧されることによって下方に移動し、ユニットセンサーＳＥ２の光路を遮蔽または開放する。これにより、ユニットセンサーＳＥ２の出力値は、搬送ユニット１０の開閉に応じて変化する。

　ユニットセンサーＳＥ２は、制御部４に接続される。制御部４は、ユニットセンサーＳＥ２の出力値を監視する。ここで、載置読取モードでの原稿Ｄの読み取りでは、コンタクトガラスＧ２上に原稿Ｄをセットするため、ユーザーは搬送ユニット１０を開閉する。すなわち、搬送ユニット１０が開閉された場合には、コンタクトガラスＧ２上に原稿Ｄがセットされた可能性が高い。そこで、制御部１は、ユニットセンサーＳＥ２の出力値が変化したとき（ユニットセンサーＳＥ２の出力値が搬送ユニット１０の閉状態を示す値から開状態を示す値に変化したとき、または、ユニットセンサーＳＥ２の出力値が搬送ユニット１０の開状態を示す値から閉状態を示す値に変化したとき）、読取対象の原稿Ｄが画像形成装置１００にセットされたことを検知する。この構成では、トレイセンサーＳＥ１に加え、ユニットセンサーＳＥ２も「原稿センサー」に相当する。

　状態検知センサーには、カセットセンサーＳＥ３がある。カセットセンサーＳＥ３は、用紙カセット２０が装置本体に装着されているときと装置本体から引き出されているときとで出力値を変化させる。カセットセンサーＳＥ３として、たとえば、インターロックスイッチを用いることもできるし、反射型や透過型の光センサーを用いることもできる。

　カセットセンサーＳＥ３は、制御部４に接続される。制御部４は、カセットセンサーＳＥ３の出力値を監視する。制御部４は、カセットセンサーＳＥ３の出力値が用紙カセット２０の装着を示す値から非装着を示す値（用紙カセット２０が装置本体から引き出されたことを示す値）に変化したとき、用紙カセット２０が装置本体から引き出されたことを検知する。画像形成装置１００に複数の用紙カセット２０が装着されている場合には、各用紙カセット２０に１セットずつカセットセンサーＳＥ３が割り当てられる。この場合、制御部４は、用紙カセット２０の着脱（装着および非装着）を用紙カセット２０ごとに検知する。

　状態検知センサーには、カバーセンサーＳＥ４がある。カバーセンサーＳＥ４は、トナーカバー４０が開けられているときと閉じられているときとで出力値を変化させる。カバーセンサーＳＥ４として、たとえば、インターロックスイッチを用いることもできるし、反射型や透過型の光センサーを用いることもできる。

　カバーセンサーＳＥ４は、制御部４に接続される。制御部４は、カバーセンサーＳＥ４の出力値を監視する。制御部４は、カバーセンサーＳＥ４の出力値がトナーカバー４０の閉状態を示す値から開状態を示す値に変化したとき、トナーカバー４０が開けられたことを検知する。

　また、画像形成装置１００は、人感センサー６を備える。人感センサー６は、画像形成装置１００の周囲（人感センサー６の検知範囲）における人の存在を検知するためのセンサーである。人感センサー６は、人感センサー６の検知範囲に人が入っていないとき、人が存在しないことを示す値を出力する。一方で、人感センサー６は、人感センサー６の検知範囲に人が入ると、人が存在することを示す値を出力する。人感センサー６の種類は特に限定されない。たとえば、超音波センサーを人感センサー６として用いてもよいし、赤外線センサーを人感センサー６として用いてもよい。

　人感センサー６は、制御部４に接続される。制御部４は、人感センサー６の出力値を監視する。制御部４は、人感センサー６から人が存在することを示す値が出力されると、画像形成装置１００の周囲に人が存在することを検知する。一方で、制御部４は、人感センサー６から人が存在しないことを示す値が出力されると、画像形成装置１００の周囲に人が存在しないこと（画像形成装置１００の周囲から人が居なくなったこと）を検知する。

　また、画像形成装置１００は、通信部７を備える。通信部７は、ＬＡＮなどのネットワークに接続される。通信部７は、通信回路を含む。制御部４は、通信部７を用いて、ネットワークに接続された外部機器２００と通信する。外部機器２００は、ファクシミリ、サーバーおよびパーソナルコンピューター（ＰＣ）などである。

　たとえば、外部機器２００から画像形成装置１００へは、外部機器２００で作成された印刷データ（ＰＤＬデータなど）が送信される。制御部４は、通信部７が印刷データを受信すると、印刷の実行要求を受けたと判断する。このとき、制御部４は、通信部７が受信した印刷データに基づく印刷を印刷部２に行わせる。

　また、画像形成装置１００は、電源部８を備える。電源部８は、電圧を生成する電圧生成回路を含む。制御部４は、電源部８を制御する。

　電源部８は、画像形成装置１００の各部を動作させる電圧を生成し、当該各部に電力を供給する。画像読取部１、印刷部２、制御部４、記憶部５、人感センサー６および通信部７は、それぞれ、電源部８から電力の供給を受けて動作する被電力供給部である。トレイセンサーＳＥ１、ユニットセンサーＳＥ２、カセットセンサーＳＥ３およびカバーセンサーＳＥ４も、それぞれ、電源部８から電力の供給を受けて動作する被電力供給部である。また、有機ＥＬ表示パネル３２およびタッチパネル３３も、それぞれ、電源部８から電力の供給を受けて動作する被電力供給部である。

　電源部８は、第１モードおよび第２モードのいずれかの電力供給モードで被電力供給部に対して電力供給を行う。第１モードでは、複数の被電力供給部の全てに対して電力供給が行われる。第２モードでは、複数の被電力供給部のうち、或る被電力供給部に対して電力供給が行われ、他の被電力供給部に対しては電力供給が行われない。これにより、電力供給モードが第２モードである場合には第１モードである場合よりも、消費電力が抑制される。

＜ホーム画面＞
　画像形成装置１００の主電源が投入されると、電源部８は、第１モードで電力供給を行う。また、制御部４は、初期画面として、図３に示すようなホーム画面５００（「画面」に相当）を有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。ホーム画面５００は、複数の画像５０を画面要素として含む。以下の説明では、ホーム画面５００の画面要素としての複数の画像５０をそれぞれ要素画像５０と称する。複数の要素画像５０の各表示領域（ホーム画面５００内での位置）は予め定められている。ホーム画面５００の表示データは記憶部５に記憶される。

　複数の要素画像５０の中には、印刷部２による印刷に関する情報を含む印刷情報画像５１がある。画像形成装置１００の主電源が投入されたときに表示されるホーム画面５００には、「プリントできます」というメッセージのテキスト画像が印刷情報画像５１として配される。印刷部２が印刷を実行しているときには、印刷情報画像５１で示されるメッセージの内容が変わる。たとえば、印刷部２による印刷の実行中は、印刷情報画像５１で示されるメセージが「プリント中」に変わる（図５参照）。さらに、印刷部２による印刷の実行中は、印刷済み枚数を示す画像（印刷予定枚数を示す画像を付加してもよい）が印刷情報画像５１に含められる。

　また、複数の要素画像５０の中には、ソフトウェアボタン５２がある。図３では、一例として、４つのソフトウェアボタン５２を図示する。４つのソフトウェアボタン５２のうち、符号５２Ｊを付したソフトウェアボタン５２は「ジョブボタン」に相当する。以下の説明では、ソフトウェアボタン５２Ｊをジョブボタン５２Ｊと称する。また、「システム」と表記されたソフトウェアボタン５２に符号５２Ｓを付し、システムボタン５２Ｓと称する。

　「コピー」と表記されたジョブボタン５２Ｊ（以下、便宜上、コピーボタン５２Ｊと称し、他のジョブボタン５２Ｊと区別する場合がある）は、コピージョブ（原稿Ｄの読み取りを伴うジョブの１つ）に関する設定画面であるコピー画面（図示せず）の表示指示をユーザーから受け付けるボタンである。タッチパネル３３のうちコピーボタン５２Ｊの表示領域に対応する領域に対してユーザーがタッチ操作を行うと、有機ＥＬ表示パネル３２にコピー画面が表示される。コピー画面では、コピージョブに関する設定の受け付けが行われる。

　「スキャン」と表記されたジョブボタン５２Ｊ（以下、便宜上、スキャンボタン５２Ｊと称し、他のジョブボタン５２Ｊと区別する場合がある）は、スキャンジョブ（原稿Ｄの読み取りを伴うジョブの１つ）に関する設定画面であるスキャン画面（図示せず）の表示指示をユーザーから受け付けるボタンである。タッチパネル３３のうちスキャンボタン５２Ｊの表示領域に対応する領域に対してユーザーがタッチ操作を行うと、有機ＥＬ表示パネル３２にスキャン画面が表示される。スキャン画面では、スキャンジョブに関する設定の受け付けが行われる。

　「ＦＡＸ」と表記されたジョブボタン５２Ｊ（以下、便宜上、ファックスボタン５２Ｊと称し、他のジョブボタン５２Ｊと区別する場合がある）は、ファックスジョブ（原稿Ｄの読み取りを伴うジョブの１つ）に関する設定画面であるファックス画面（図示せず）の表示指示をユーザーから受け付けるボタンである。タッチパネル３３のうちファックスボタン５２Ｊの表示領域に対応する領域に対してユーザーがタッチ操作を行うと、有機ＥＬ表示パネル３２にファックス画面が表示される。ファックス画面では、ファックスジョブに関する設定の受け付けが行われる。

　システムボタン５２Ｓは、システムメニューの呼出指示をユーザーから受け付けるボタンである。タッチパネル３３のうちシステムボタン５２Ｓの表示領域に対応する領域に対してユーザーがタッチ操作を行うと、システムメニューを配したメニュー画面（図示せず）が有機ＥＬ表示パネル３２に表示される。

　また、複数の要素画像５０の中には、各用紙カセット２０に関する情報を含むカセット情報画像５３がある。カセット情報画像５３は、各用紙カセット２０に収容可能な用紙Ｐのサイズを示す画像を含む。図３では、一例として、上段の用紙カセット２０に収容可能な用紙ＰのサイズがＡ４サイズであり、下段の用紙カセット２０に収容可能な用紙ＰのサイズがＢ５サイズであることを示すカセット情報画像５３を図示する。

　また、複数の要素画像５０の中には、コンテナ３０に関する情報を含むコンテナ情報画像５４がある。コンテナ情報画像５４は、コンテナ３０のトナー残量を示す画像を含む。図３では、一例として、コンテナ３０のトナー残量をブロック画像（黒塗の画像）の個数で表したコンテナ情報画像５４を図示する。コンテナ３０のトナー残量が少ないほど、ブロック画像の個数が少なくなる。

＜個別表示処理＞
　画像形成装置１００の主電源が投入されると、制御部４は、ホーム画面５００の全体を有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。言い換えると、制御部４は、複数の要素画像５０の全てを有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。すなわち、図３に示したホーム画面５００が有機ＥＬ表示パネル３２に表示される。

　制御部４は、画像形成装置１００の主電源が投入されて以降（有機ＥＬ表示パネル３２にホーム画面５００の全体を表示させて以降）、予め定められた移行条件が満たされか否かの判断を行う。制御部４は、移行条件が満たされたと判断すると、電源部８の電力供給モードを第２モードに移行させる。

　このとき、電源部８は、画像読取部１および印刷部２への電力供給を停止する。また、電源部８は、タッチパネル３３への電力供給を維持したまま、有機ＥＬ表示パネル３２への電力供給を停止する。このため、有機ＥＬ表示パネル３２による表示が停止される。

　制御部４は、移行条件が満たされたか否かを判断するため、画像形成装置１００が使用されないまま経過した未使用時間を計測する。そして、制御部４は、未使用時間が所定時間に達したとき、移行条件が満たされたと判断する。

　ここで、記憶部５には、表示条件情報が記憶される。表示条件情報は、複数の要素画像５０のそれぞれの表示条件を示す情報である。各要素画像５０に対応する表示条件は画像形成装置１００のメーカーによって予め定められる。

　制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２による表示が停止されて以降、表示条件情報５０に基づき個別表示処理を行う。以下に、図４に示すフローチャートを参照し、具体的に説明する。

　ステップＳ１において、制御部４は、複数の表示条件のそれぞれについて、表示条件が満たされたか否かの判断を行う。いずれかの表示条件が満たされたと制御部４が判断した場合には、ステップＳ２に移行する。一方で、いずれの表示条件も満たされていないと制御部４が判断した場合には、ステップＳ１の処理が繰り返される。

　ステップＳ２に移行すると、制御部４は、複数の要素画像５０のうち、対応する表示条件が満たされた要素画像５０を対象と認識する。そして、制御部４は、対象の要素画像５０を有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。このとき、制御部４は、複数の要素画像５０のうち、対応する表示条件が満たされていない要素画像５０（対象の要素画像５０以外の要素画像５０）は有機ＥＬ表示パネル３２に表示させない。すなわち、制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２の各画素の有機ＥＬ素子のうち、対象の要素画像５０の表示に必要な有機ＥＬ素子（対象の要素画像５０の表示領域に存在する有機ＥＬ素子）を選択的に発光させ、他の有機ＥＬ素子は発光させない。

　なお、詳細は後述するが、いずれかの表示条件が満たされたということは、画像形成装置１００の周囲（人感センサー６の検知範囲）に人が存在するということである。言い換えると、画像形成装置１００の周囲に人が存在しなければ、表示条件は満たされない。

　対象の要素画像５０が有機ＥＬ表示パネル３２に表示されると、ステップＳ３に移行する。ステップＳ３に移行すると、制御部４は、人感センサー６の出力値に基づき、画像形成装置１００の周囲に人が存在するか否かを判断する。人が存在すると制御部４が判断した場合には、ステップＳ４に移行し、人が存在しないと制御部４が判断した場合には、ステップＳ５に移行する。

　ステップＳ４に移行した場合、制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２による対象の要素画像５０の表示を続行させる。そして、ステップＳ３に移行する。ステップＳ５に移行した場合、制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２による対象の要素画像５０の表示を停止させる。

　変形例として、制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２に対象の要素画像５０を表示させているとき、予め定められた復帰条件が満たされたか否かを判断する。復帰条件が満たされたとき、制御部４は、個別表示処理を停止し、ホーム画面５００の全体を有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。すなわち、制御部４は、複数の要素画像５０の全てを有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。

　制御部４は、操作パネル３が予め定められた復帰操作を受け付けたとき、復帰条件が満たされたと判断する。たとえば、操作パネル３は、タッチスクリーン３１に対する所定操作を復帰操作として受け付ける。タッチスクリーン３１を２回連続してタップするタッチ操作が復帰操作として受け付けられてもよい。タッチスクリーン３１の複数個所を同時にタッチするタッチ操作が復帰操作として受け付けられてもよい。

　なお、復帰条件が満たされたか否かを制御部４に判断させるため、有機ＥＬ表示パネル３２に復帰ボタン（ソフトウェアボタン）を表示させてもよい。制御部４は、いずれかの表示条件が満たされたとき、後の説明で参照する図５～図９に示すような表示を有機ＥＬ表示パネル３２に行わせるが、このとき、対象の要素画像５０と共に復帰ボタンを有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。制御部４は、復帰ボタンに対するタッチ操作を検知すると、復帰条件が満たされたと判断する。

＜表示条件＞
１．印刷情報画像に対応する表示条件
　以下に、印刷情報画像５１の表示条件について説明する。以下の説明では、印刷情報画像５１の表示条件を第１表示条件と称する。

　有機ＥＬ表示パネル３２が表示を停止しているとき、外部機器２００からの印刷データを通信部７が受信すると、制御部４は、印刷の実行要求を受けたと判断し、電源部８による印刷部２への電力供給を再開させる。そして、制御部４は、通信部７が受信した印刷データに基づく印刷を印刷部２に開始させる。このとき、制御部４は、電源部８による有機ＥＬ表示パネル３２への電力供給は再開させない。

　ここで、通常では、印刷部２による印刷の実行中、ユーザーは画像形成装置１００に近づき、印刷の実行状況を確認する。したがって、印刷部２による印刷の実行中にユーザーが画像形成装置１００に近づいた場合には、有機ＥＬ表示パネル３２に印刷情報画像５１を表示するのが好ましい。

　そこで、画像形成装置１００の周囲に人が存在している状態で印刷部２による印刷が実行されている、という条件が第１表示条件に設定される。

　第１表示条件が満たされたか否かを判断するため、制御部４は、印刷部２による印刷の実行中、人感センサー６の出力値を監視する。そして、制御部４は、人感センサー６の出力値に基づき画像形成装置１００の周囲（人感センサー６の検知範囲）に人が存在することを検知すると、第１表示条件が満たされたと判断する。このとき、制御部４は、複数の要素画像５０のうち印刷情報画像５１だけを有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。

　有機ＥＬ表示パネル３２に印刷情報画像５１だけが表示された状態を図５に示す。図５では、有機ＥＬ表示パネル３２の非表示領域（何も表示されてない領域）をハッチングで示す。非表示領域に対応する各画素の有機ＥＬ素子は発光していない。

２．ソフトウェアボタンに対応する表示条件
　以下に、ソフトウェアボタン５２（ジョブボタン５２Ｊおよびシステムボタン５２Ｓ）の表示条件について説明する。以下の説明では、ソフトウェアボタン５２の表示条件を第２表示条件と称する。

　ジョブ設定やシステム設定の受け付けは操作パネル３が行う。したがって、ジョブ設定やシステム設定を行うとき、ユーザーは画像形成装置１００に近づく。ユーザーが画像形成装置１００に近づいた時点では、有機ＥＬ表示パネル３２は表示を停止している。したがって、ユーザーは操作パネル３を操作する。すなわち、操作パネル３が操作されたということは、ユーザーがジョブ設定やシステム設定を行おうとしている可能性が高い。

　そこで、操作パネル３（タッチパネル３３またはハードウェアボタン３４）が操作されるという条件が第２表示条件に設定される。

　第２表示条件が満たされたか否かを判断するため、制御部４は、タッチパネル３３およびハードウェアボタン３４のそれぞれについて操作の有無を監視する。そして、制御部４は、タッチパネル３３およびハードウェアボタン３４のいずれかが操作されたことを検知すると、第２表示条件が満たされたと判断する。このとき、制御部４は、複数の要素画像５０のうちソフトウェアボタン５２だけを有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。なお、ユーザーは操作パネル３を操作するとき、画像形成装置１００に近づく。したがって、操作パネル３が操作された時点では、制御部４は画像形成装置１００の周囲（人感センサー６の検知範囲）に人が存在することを検知している。

　有機ＥＬ表示パネル３２にソフトウェアボタン５２（ジョブボタン５２Ｊおよびシステムボタン５２Ｓ）だけが表示された状態を図６に示す。図６では、有機ＥＬ表示パネル３２の非表示領域（何も表示されてない領域）をハッチングで示す。非表示領域に対応する各画素の有機ＥＬ素子は発光していない。

３．ジョブボタンに対応する表示条件
　以下に、ジョブボタン５２Ｊの第２表示条件以外の表示条件について説明する。以下の説明では、ジョブボタン５２Ｊの第２表示条件以外の表示条件を第３表示条件と称する。

　画像形成装置１００は、画像読取部１による原稿Ｄの読み取りを伴うジョブの実行が可能である。当該ジョブには、コピージョブ、スキャンジョブおよびファックスジョブがある。

　ここで、原稿Ｄの読み取りを伴うジョブを画像形成装置１００に実行させるには、読取対象の原稿Ｄを画像形成装置１００にセットする必要がある。したがって、ユーザーは画像形成装置１００に近づく。

　また、通常では、ユーザーは所望ジョブ（画像形成装置１００に実行させようとしているジョブ）に関する設定を行う。したがって、画像形成装置１００に原稿Ｄがセットされた場合には、ジョブボタン５２Ｊを表示するのが好ましい。

　そこで、画像形成装置１００に原稿Ｄがセットされるという条件が第３表示条件に設定される。

　第３表示条件が満たされたか否かを判断するため、制御部４は、トレイセンサーＳＥ１およびユニットセンサーＳＥ２の各出力値を監視する。そして、制御部４は、トレイセンサーＳＥ１およびユニットセンサーＳＥ２のいずれかの出力値に基づき画像形成装置１００に原稿Ｄがセットされたことを検知すると、第３表示条件が満たされたと判断する。このとき、制御部４は、複数の要素画像５０のうちジョブボタン５２Ｊだけを有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。なお、ユーザーは画像形成装置１００に原稿Ｄをセットするとき、画像形成装置１００に近づく。したがって、画像形成装置１００に原稿Ｄがセットされた時点では、制御部４は画像形成装置１００の周囲（人感センサー６の検知範囲）に人が存在することを検知している。

　有機ＥＬ表示パネル３２にジョブボタン５２Ｊだけが表示された状態を図７に示す。図７では、有機ＥＬ表示パネル３２の非表示領域（何も表示されてない領域）をハッチングで示す。非表示領域に対応する各画素の有機ＥＬ素子は発光していない。

４．カセット情報画像に対応する表示条件
　以下に、カセット情報画像５３の表示条件について説明する。以下の説明では、カセット情報画像５３の表示条件を第４表示条件と称する。

　用紙カセット２０への用紙Ｐの補充（収容）はユーザーが行う。用紙カセット２０に用紙Ｐを補充するとき、ユーザーは用紙カセット２０を着脱する（いずれかの用紙カセット２０を画像形成装置１００から引き出す）。すなわち、ユーザーは画像形成装置１００に近づく。ユーザーが画像形成装置１００に近づいた時点では、有機ＥＬ表示パネル３２は表示を停止している。用紙Ｐの補充作業の利便性を考慮すると、補充作業時にカセット情報画像５３を表示するのが好ましい。

　そこで、画像形成装置１００から用紙カセット２０が引き出されるという条件が第４表示条件に設定される。

　第４表示条件が満たされたか否かを判断するため、制御部４は、各カセットセンサーＳＥ３の出力値を監視する。そして、制御部４は、各カセットセンサーＳＥ３の出力値に基づき画像形成装置１００からいずれかの用紙カセット２０が引き出されたことを検知すると、第４表示条件が満たされたと判断する。このとき、制御部４は、複数の要素画像５０のうちカセット情報画像５３だけを有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。なお、ユーザーは用紙カセット２０を引き出すとき、画像形成装置１００に近づく。したがって、用紙カセット２０が引き出された時点では、制御部４は画像形成装置１００の周囲（人感センサー６の検知範囲）に人が存在することを検知している。

　有機ＥＬ表示パネル３２にカセット情報画像５３だけが表示されている状態を図８に示す。図８では、有機ＥＬ表示パネル３２の非表示領域（何も表示されてない領域）をハッチングで示す。非表示領域に対応する各画素の有機ＥＬ素子は発光していない。

　変形例として、用紙カセット２０で用紙切れが発生している状態（用紙カセット２０への用紙Ｐの補充が必要な状態）で、画像形成装置１００の周囲に人が存在することを制御部４が検知したとき、第４表示条件が満たされたと制御部４が判断するよう構成してもよい。

５．コンテナ情報画像に対応する表示条件
　以下に、コンテナ情報画像５４の表示条件について説明する。以下の説明では、コンテナ情報画像５４の表示条件を第５表示条件と称する。

　コンテナ３０の交換はユーザーが行う。コンテナ３０を交換するとき、ユーザーはトナーカバー４０を開閉する。すなわち、ユーザーは画像形成装置１００に近づく。ユーザーが画像形成装置１００に近づいた時点では、有機ＥＬ表示パネル３２は表示を停止している。コンテナ３０の交換作業の利便性を考慮すると、交換作業時にコンテナ情報画像５４を表示するのが好ましい。

　そこで、トナーカバー４０が開けられるという条件が第５表示条件に設定される。

　第５表示条件が満たされたか否かを判断するため、制御部４は、カバーセンサーＳＥ４の出力値を監視する。そして、制御部４は、カバーセンサーＳＥ４の出力値に基づきトナーカバー４０が開けられたことを検知すると、第５表示条件が満たされたと判断する。このとき、制御部４は、複数の要素画像５０のうちコンテナ情報画像５４だけを有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。なお、ユーザーはトナーカバー４０を開けるとき、画像形成装置１００に近づく。したがって、トナーカバー４０が開けられた時点では、制御部４は画像形成装置１００の周囲（人感センサー６の検知範囲）に人が存在することを検知している。

　有機ＥＬ表示パネル３２にコンテナ情報画像５４だけが表示されている状態を図９に示す。図９では、有機ＥＬ表示パネル３２の非表示領域（何も表示されてない領域）をハッチングで示す。非表示領域に対応する各画素の有機ＥＬ素子は発光していない。

　変形例として、コンテナ３０でトナー切れが発生している状態（コンテナ３０の交換が必要な状態）で、画像形成装置１００の周囲に人が存在することを制御部４が検知したとき、第５表示条件が満たされたと制御部４が判断するよう構成してもよい。

　本実施形態の画像形成装置１００は、上記のように、有機ＥＬ表示パネル３２を含む操作パネル３と、複数の要素画像５０（画像）を画面要素として含むホーム画面５００（画面）の表示データを記憶するとともに、複数の要素画像５０のそれぞれの表示条件を記憶する記憶部５と、有機ＥＬ表示パネル３２が表示を停止しているとき、いずれかの表示条件が満たされると、対応する表示条件が満たされていない要素画像５０は有機ＥＬ表示パネル３２に表示させず、対応する表示条件が満たされた要素画像５０を有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる制御部４と、を備える。

　本実施形態の構成では、複数の要素画像５０のうち、対応する表示条件が満たされた要素画像５０だけが有機ＥＬ表示パネル３２に表示される。すなわち、有機ＥＬ表示パネル３２の複数の有機ＥＬ素子のうち、対応する表示条件が満たされた要素画像５０の表示に必要な有機ＥＬ素子だけが発光し、他の有機ＥＬ素子は発光しない。これにより、操作パネル３（有機ＥＬ表示パネル３２）の消費電力を抑制することができる。

　さらに、複数の要素画像５０のうちユーザーにとって必要な要素画像５０（対応する表示条件が満たされ要素画像５０）だけが表示されるので、画像形成装置１００の扱いに慣れていないユーザーにとっては操作性が良い。

　また、本実施形態の構成では、上記のように、制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２が表示を停止しているときであって印刷部２が印刷を行っているとき、人感センサー６の出力値に基づき人が存在することを検知すると、印刷情報画像５１の表示条件（第１表示条件）が満たされたと判断し、印刷情報画像５１を有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。この構成では、印刷の実行を要求したユーザーが画像形成装置１００に近づいたとき、当該ユーザーにとって必要な要素画像５０（印刷情報画像５１）だけを有機ＥＬ表示パネル３２に表示することができる。

　また、本実施形態の構成では、上記のように、制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２が表示を停止しているとき、操作パネル３が操作されたことを検知すると、ソフトウェアボタン５２の表示条件（第２表示条件）が満たされたと判断し、ソフトウェアボタン５２を有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。ここで、ユーザーが操作パネル３を操作しただけでは、ユーザーがジョブ設定を行おうとしているのかシステム設定を行おうとしているのかが分からない。したがって、操作パネル３が操作された場合には、ジョブボタン５２Ｊおよびシステムボタン５２Ｓを含む全てのソフトウェアボタン５２を表示するのが好ましい。

　また、本実施形態の構成では、上記のように、制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２が表示を停止しているとき、トレイセンサーＳＥ１（原稿センサー）およびユニットセンサーＳＥ２（原稿センサー）のいずれかの出力値に基づき画像形成装置１００に原稿Ｄがセットされたことを検知すると、ジョブボタン５２Ｊの表示条件（第３表示条件）が満たされたと判断し、ジョブボタン５２Ｊを有機ＥＬ表示パネル３１２に表示させる。この構成では、ユーザーが画像形成装置１００に原稿Ｄをセットしたとき、当該ユーザーにとって必要な要素画像５０（ジョブボタン５２Ｊ）だけを有機ＥＬ表示パネル３２に表示することができる。ユーザーからすると、画像形成装置１００の扱いに慣れていなくても、操作すべきソフトウェアボタン５２を容易に認識することができるので、利便性が良い。

　また、本実施形態の構成では、上記のように、制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２が表示を停止しているとき、各カセットセンサーＳＥ３の出力値に基づき画像形成装置１００からいずれかの用紙カセット２０が引き出されたことを検知すると、カセット情報画像５３の表示条件（第４表示条件）が満たされたと判断し、カセット情報画像５３を有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。この構成では、用紙Ｐの補充作業を行っているユーザーにとって必要な要素画像５０（カセット情報画像５３）だけを有機ＥＬ表示パネル３２に表示することができる。

　また、本実施形態の構成では、上記のように、制御部４は、有機ＥＬ表示パネル３２が表示を停止しているとき、カバーセンサーＳＥ４の出力値に基づきトナーカバー４０が開けられたことを検知すると、コンテナ情報画像５４の表示条件（第５表示条件）が満たされたと判断し、コンテナ情報画像５４を有機ＥＬ表示パネル３２に表示させる。この構成では、コンテナ３０の交換作業を行っているユーザーにとって必要な要素画像５０（コンテナ情報画像５４）だけを有機ＥＬ表示パネル３２に表示することができる。

　また、本実施形態の構成では、制御部４は、対応する表示条件が満たされた要素画像５０を有機ＥＬ表示パネル３２に表示させて以降、人感センサー６の出力値に基づき人が存在しないことを検知したとき、有機ＥＬ表示パネル３２による表示を停止させる。すなわち、画像形成装置１００からユーザーが離れると、自動的に、有機ＥＬ表示パネル３２による表示が停止される。この構成では、有機ＥＬ表示パネル３２による表示が不必要に続行されることはない。

　今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。

Claims

　有機ＥＬ表示パネルを含む操作パネルと、
　複数の画像を画面要素として含む画面の表示データを記憶するとともに、複数の前記画像のそれぞれの表示条件を記憶する記憶部と、
　前記有機ＥＬ表示パネルが表示を停止しているとき、いずれかの前記表示条件が満たされると、対応する前記表示条件が満たされていない前記画像は前記有機ＥＬ表示パネルに表示させず、対応する前記表示条件が満たされた前記画像を前記有機ＥＬ表示パネルに表示させる制御部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
　人感センサーと、
　用紙に印刷を行う印刷部と、を備え、
　複数の前記画像の中には、前記印刷部による印刷に関する情報を含む印刷情報画像があり、
　前記制御部は、前記有機ＥＬ表示パネルが表示を停止しているときであって前記印刷部が印刷を行っているとき、前記人感センサーの出力値に基づき人が存在することを検知すると、前記印刷情報画像の前記表示条件が満たされたと判断し、前記印刷情報画像を前記有機ＥＬ表示パネルに表示させることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
　複数の前記画像の中には、ソフトウェアボタンがあり、
　前記制御部は、前記有機ＥＬ表示パネルが表示を停止しているとき、前記操作パネルが操作されたことを検知すると、前記ソフトウェアボタンの前記表示条件が満たされたと判断し、前記ソフトウェアボタンを前記有機ＥＬ表示パネルに表示させることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
　画像形成装置に原稿がセットされたか否かを検知するための原稿センサーと、
　前記画像形成装置にセットされた原稿を読み取る画像読取部と、を備え、
　複数の前記画像の中には、前記画像読取部による原稿の読み取りを伴うジョブに関する設定をユーザーから受け付けるジョブボタンがあり、
　前記制御部は、前記有機ＥＬ表示パネルが表示を停止しているとき、前記原稿センサーの出力値に基づき前記画像形成装置に原稿がセットされたことを検知すると、前記ジョブボタンの前記表示条件が満たされたと判断し、前記ジョブボタンを前記有機ＥＬ表示パネルに表示させることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
　画像形成装置に対して着脱可能であり、用紙が収容される用紙カセットと、
　前記画像形成装置から前記用紙カセットが引き出されると出力値を変化させるカセットセンサーと、を備え、
　複数の前記画像の中には、前記用紙カセットに関する情報を含むカセット情報画像があり、
　前記制御部は、前記有機ＥＬ表示パネルが表示を停止しているとき、前記カセットセンサーの出力値に基づき前記画像形成装置から前記用紙カセットが引き出されたことを検知すると、前記カセット情報画像の前記表示条件が満たされたと判断し、前記カセット情報画像を前記有機ＥＬ表示パネルに表示させることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
　印刷に用いるトナーを収容するコンテナの交換時に開けられるトナーカバーと、
　前記トナーカバーが開けられると出力値を変化させるカバーセンサーと、を備え、
　複数の前記画像の中には、前記コンテナに関する情報を含むコンテナ情報画像があり、
　前記制御部は、前記有機ＥＬ表示パネルが表示を停止しているとき、前記カバーセンサーの出力値に基づき前記トナーカバーが開けられたことを検知すると、前記コンテナ情報画像の前記表示条件が満たされたと判断し、前記コンテナ情報画像を前記有機ＥＬ表示パネルに表示させることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
　人感センサーを備え、
　前記制御部は、対応する前記表示条件が満たされた前記画像を前記有機ＥＬ表示パネルに表示させて以降、前記人感センサーの出力値に基づき人が存在しないことを検知したとき、前記有機ＥＬ表示パネルによる表示を停止させることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。