WO2020162543A1 - 毛髪処理方法 - Google Patents

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Abstract

簡便で毛髪へのダメージが少ない、ウェーブデザインを形成するための毛髪処理方法及びその方法で用いるウェーブ形成促進剤を提供する。 増粘剤、保湿剤及び潤滑剤からなる群から選択される少なくとも1つと、水とを含み、4~9のpHを有するウェーブ促進剤を用いる。

Description

毛髪処理方法
 本発明は、ヘアスタイルの多様化に対応可能な毛髪処理方法に関する。
 従来、ヘアスタイルの多様化に対応すべく、毛髪にカールデザインを形成するパーマ処理が行われている。上記パーマ処理は、還元剤を含む第1剤を毛髪に塗布し、毛髪にカールデザインを形成し、その後酸化剤を含む第2剤を毛髪に塗布することにより行われている。
 第1剤では、還元剤として、チオグリコール酸塩、システイン類、システアミン、亜硫酸ナトリウム、チオグリセリン、チオグリコール酸グリセリル(GMT)、ブチロラクトンチオール(原料名「スピエラ」)等が使用されるが、チオグリコール酸グリセリルとブチロラクトンチオール以外はアルカリ性でないと効果を発揮しない。アルカリ性で使用される還元剤は毛髪を膨潤させるため、ダメージヘアなどに使用するとさらに毛髪を傷めることになる。これに対し、チオグリコール酸グリセリルとブチロラクトンチオールは中性~酸性状態で使用され、毛髪をほとんど膨潤させない。すなわち毛髪損傷がアルカリ性で使用される還元剤に比べて有意に少ない。しかし、チオグリコール酸グリセリルやブチロラクトンチオールはチオグリコール酸アンモニウムと比較して非常に高価であり、また、従来慣れ親しまれてきたアルカリ性で使用される還元剤とはニオイがなり異なること、毛髪が膨潤しないので、いつパーマがかかったかを技術者がわかりにくいことなどから、敬遠されることもある。アルカリ性の場合、指で毛束を触り、毛髪が軟らかくなったこと、すなわちパーマがかかったことを確認できる(これを「軟化チェック」と言う)。従来、パーマの手法としてはコールドパーマ、デジタルパーマや、毛髪にストレートデザインを形成するストレートパーマ等が知られているが、それまでの習慣と経済的な理由から、アルカリ性の還元剤を使用したパーマが殆どである。
 第2剤で使用される酸化剤としては、臭素酸塩(殆どが臭素酸ナトリウムで、一部に臭素酸カリウムが使われる)と過酸化水素(1~3%程度)が知られている。
1.コールドパーマ
 コールドパーマでは、毛髪に還元剤を主成分とする第1剤を塗布し、ウェーブロッドに巻き、多くは10~20分間ほど放置する。この際、ウェーブのかかりにくい毛髪の場合、還元を促進するため保温用のビニール製のキャップをかぶせたり、その上から遠赤外線加温器やスチーマーなどで加温することもある(これを「つけ巻き」と言う)。また、第1剤の塗布は、毛髪に水を含ませてロッドに巻いてから、ロッドの上からスポイトなどを用いて塗布することもある(これを「水巻き」と言う)。次に、第1剤を温湯で流し(これを「中間リンス」と言う)、ロッドの上からタオルドライした後、酸化剤を主成分とする第2剤を塗布し、多くは5~15分ほど放置する。放置後、第2剤を流し、感触を良くするためトリートメントなどをした後、タオルドライやドライヤーでブローして仕上げる。
 サロンに通わずに自宅で簡便に毛髪にウェーブを形成する方法として、コテアイロン(丸型のアイロン)を用いる方法がある。ウェーブは振幅が大きいほど好まれ、そのようなウェーブは「リッジがある」と表現される。コテアイロンで形成したウェーブはリッジがあるが、シャンプーによって容易にウェーブデザインが失われてしまう。コテアイロンで形成したウェーブは、寝ぐせと同じように、ただ毛髪内部の水素結合だけで形成されたものであるためである。パーマでリッジのあるウェーブを形成できるのが好ましいが、コールドパーマでこのような大きなウェーブをつくることは難しい。特にヘアカラーを施した毛髪の場合、カラーによる損傷(原因はカラーに付随して起こるブリーチ)で毛髪そのものの弾力が失われている。そのような髪にリッジのあるウェーブをつくることは殆ど不可能なので、サロンでもコールドパーマである程度ウェーブをつくり、仕上げで美容師がドライヤーでリッジのあるウェーブに仕上げているのが現状である。こうしたコールドパーマの欠点を、ある程度解消したのが、デジタルパーマ等の加温式ロッドを用いるパーマである。
2.加熱式ロッドを用いるパーマ
 加熱できるロッドには一般消費者が自宅で使用するようなホットカーラーのようなものと、熱電対をもったロッドに電気コードを接続し、コントロール盤で加温温度や加温時間をコントロールできる、いわゆるデジタルパーマがある。サロンでは殆どこのデジタルパーマが使用されるため、ここではデジタルパーマ技法についてのみ説明する。一般的な使用方法は次のようなものである。
 まず毛髪にパーマ第1剤を塗布し、必要時間還元を行った後、第1剤を洗い流し、しずくがたれない程度にタオルドライしてからロッドに巻く(ワインディングと言う)。ロッドを電気コードに接続し、段階的に温度を上げていく(例えば、70℃5分、90℃5分、110℃5分など)。殆どの場合、リッジの効いたウェーブをつくるには毛髪が乾いた状態まで加温する。あまり強いウェーブを求めない場合は、水分を含んだ状態で加温を終えることもある。加温後、ロッドから毛髪を外し、ウェーブが崩れないようにシングルピンなどで毛束を挟み、第2剤を塗布する。このときロッドを外すのは、デジタルパーマの機種によっては、過剰な水分でロッドがショートを起こすものがあるためである。ショートの問題がなければ、ロッドの上から第2剤を塗布してもよい。第2剤作用後、シングルピンあるいはロッドを外し、温湯で水洗し、必要ならばトリートメントを行い、タオルドライやドライヤーでブローして仕上げる。
 通常毛髪は毛先に行くほど損傷している。パーマは健康毛に比べ、あるレベルまでは損傷しているほど掛かりが良くなるが、あるポイントを超えると傷み過ぎてウェーブがだれてしまう。デジタルパーマで毛先からロッドを巻くと毛先が最も内側に巻かれ、最も高温にさらされることになるため、損傷が大きくなってしまう。また、コールドパーマでもデジタルパーマでも、毛先から巻くと、毛先が最も直径の小さいウェーブになるため、デザイン的に不自然になることもデメリットである。キューティクルの生える方向性から言っても、毛髪の途中から毛先巻きによってウェーブをつけると不自然になるという美容師も多い。コールドパーマの場合、これを避けるために、根元方向からロッド上でずらしながら巻きつける方法があるが、デジタルパーマの場合は加温するため、根元巻きにしようとしても、温度が高くなると乾燥が起こり、ロッドから毛髪が外れてしまうため、根元巻きができない。
 デジタルパーマは、コールドパーマに比べ、大きなリッジが得られることと、ブリーチなどで弾力がなくなった髪に対してもある程度まで大きなウェーブを掛けられるという利点がある。しかし、繰り返しデジパーをすることによって毛髪が損傷し、毛先部分が硬く、パサパサになってしまうことも多い。また、デジタルパーマの装置の多くは高価であり、経済的理由から備えていないサロンも多い。
3.ストレートパーマ
 ストレート技術は、クセ毛にパーマ剤第1剤(クリーム状のものが主流であり、他にジェル状のもの、液状のものがある)を塗布し、毛髪内部の主にジスルフィド結合を切断し、第1剤を洗い流したのち、次の二通りのいずれかの工程に入る。
(1)高温整髪用アイロンによる方法(アイロンストレート技法)
 第1剤を洗い流したのち、タオルドライし、手で触った時水分が手につかない程度までドライヤーで乾燥する。この毛髪を適度な束に取り、160~200℃に加熱した高温整髪用アイロンでプレススルーし、ストレートに整える。続いて第2剤(第1剤と同様にクリーム状のもの、ジェル状のもの、液状のものがある)で酸化処理(ジスルフィド結合の再結合)したのち、洗い流し、仕上げる。第1剤は、アルカリ性に調整した還元剤(たとえばチオグリコール酸塩やシステアミンなどをpH8~9.5に調整したもの)を主成分とする毛髪を軟化させるものから、酸性から中性に調整した還元剤(ブチロラクトンチオールやチオグリコール酸グリセリルなどをpH3~7に調整したもの)を主成分とする毛髪をほとんど軟化させないものまで使用することが可能である。
 現在はこのアイロンストレート技法が主流である。アルカリ性の還元剤を使用する場合は、毛髪が膨潤しているので、アイロン前に毛髪に水分が残り過ぎるとアイロンを当てた部分が火ぶくれのようになり、毛髪をかなり傷めてしまう。適切に行っても、ストレートパーマ以外のパーマに比べ、アルカリ性のストレートパーマは高熱とアイロンによる物理的なプレスのため、パーマの中でも損傷の大きい技術と言われている。一方で、ブチロラクトンチオールやチオグリコール酸グリセリルを主成分とする中性~酸性の第1剤を使用する場合は毛髪が殆ど膨潤しないので、アルカリ性の第1剤のような危険性は少なく、仕上がりも自然で美しい(アルカリ性の場合、毛髪が時には直径が2倍以上に膨潤するので、アイロンで成形するとナイロンのような人工的な仕上がりになってしまうことが多い)。
(2)ドライヤーとブラシによる方法(ブローストレート技法)
 第1剤を洗い流したのち、タオルドライし、かなり水分が残った状態から、ドライヤーで熱と風を当てながら、ブラシでストレートヘアに整えていく。続いて酸化剤(臭素酸塩あるいは過酸化水素)を主成分とした第2剤で酸化処理(ジスルフィド結合の再結合)したのち、洗い流し、仕上げる。この技法では、第1剤処理後の毛髪がかなり軟化している必要があるため、アルカリ性に調整した還元剤(チオグリコール酸塩やシステアミン、システイン類がほとんどである)が使われる。習熟したテクニックが必要であるため、この技法を行う美容師はごく少数である。
4.ストレート&カール技法
 ストレートパーマを施した毛髪にウェーブをつける技術も知られている。例えば、特許文献1及び2は、ストレートパーマとウェーブ形成バーマを一連の施術で行う方法を開示している。近年では、ストレートパーマを施した毛髪に更に変化を加えたヘアスタイルが求められるようになってきた。すなわち、ストレートを施した毛髪の中間から毛先部にかけてウェーブをつけることが流行している。しかし、特に女性の場合には、毛髪にヘアカラー(ブリーチ)が施されていることが多く、さらに高温と物理的プレスを伴うストレートパーマを施した毛髪は、カラーだけをした毛髪に比べてかなり弾力が失われている。そのような損傷した毛髪にウェーブデザインを形成するのは容易ではない。ウェーブデザインには、半円~円弧の一部程度のカールがついた状態の「Cカール」、直毛で毛先だけにカールがついた「Jカール」、通常のパーマのような波が重なった「Sカール」など様々な形状があるが、現在までのストレート&カール技法でSカールをつくることができるのは、デジタルパーマを利用した方法しかない。ストレートパーマのあとコールドパーマを行う方法もあるが、デジタルパーマに比べてかなり弱いウェーブしか得られない。また、パンチパーマ用のプレートの細いアイロンを使用する方法、ストレートアイロンを使用する方法があるが、それぞれCカールとJカールしか得られないうえ、カールそのものも得られないこと(すなわち失敗すること)も多い。従来のストレートパーマを施した毛髪にウェーブをつける技術を以下に説明する。
(1)ストレートパーマ処理が施された毛髪にコールドパーマを施す方法
 ストレートパーマが施された毛髪に、主に中間から毛先のウェーブを付けたい部分にパーマ剤第1剤を塗布し、ロッドに巻く。室温あるいは遠赤外加温装置などで加温し、必要時間放置する。放置後洗い流し、ロッドごとタオルドライしてから第2剤を塗布する。第2剤処理終了後、ロッドを外し、水洗し、仕上げる。この方法では、弱い(リッジのない)Sカールしか得られない。
(2)ストレートパーマ処理が施された毛髪にデジタルパーマを施す方法
 ストレートパーマが施された毛髪に、主に中間から毛先のウェーブを付けたい部分にパーマ剤第1剤を塗布し、ロッドに巻く。以下、通常のデジタルパーマの方法と同様に必要に応じて加温し、ストレートのみ行った部分とともに、第2剤で酸化処理を行い、水洗し、仕上げる。このデジタルパーマを使用する方法は、コールドパーマに比べてリッジのあるウェーブが得られるが、それでも消費者が自宅においてコテアイロンでつくるウェーブに比べるとウェーブが弱い。顧客の所望するスタイルにするには、サロンでの仕上げ時に美容師が手指に毛髪を巻きつけながら、ドライヤーでスタイリングする必要がある。また、高価なデジタルパーマ用機器を備えなくてはならないのもデメリットである。
(3)ストレートパーマ処理が施された毛髪にパンチパーマ用アイロンを使用する方法
 パンチパーマ用アイロンは、短い毛髪に施すパーマに使用される、プレートの幅が狭いアイロンである。プレートが狭い分、アイロンのエッジで毛髪に角をつけやすい利点がある。ストレートパーマ処理が施された毛髪に第1剤を塗布し、パンチパーマ用アイロンでわずかずつ毛髪を折り曲げる要領で角をつけていく。この技法は根元近くから行われることが多い。毛先まで角をつけたら、通常のパーマと同様に第2剤を塗布し、仕上げまで行う。テクニックに習熟した技術者が行うと、根元から毛先まで自然なCカールが得られる。
(4)ストレートパーマ処理が施された毛髪にストレートアイロンを使用する方法
 ストレートパーマ処理が施された毛髪に第1剤を塗布し、毛先部分にストレートアイロンを当て、プレスしながらアイロンを持つ手を毛髪が内側にカールする方向に曲げながらわずかずつスルーする。アイロン後は乾いて内側にカールができた状態になる。続いてストレート部を含めて第2剤処理を行い、通常のパーマと同様に仕上げる。アイロンでカールをつくった直後はかなり強いカールができるが、仕上げの後にはわずかにJカールがつく程度である。カールをつけるために行うアイロン処理は、ストレートパーマ処理と殆ど同じ温度で行う場合が多い。
特開2013-35787号公報 特開2018-158908号公報
 本発明の課題は、簡便で毛髪へのダメージが少ない、ウェーブデザインを形成するための毛髪処理方法及びその方法で用いるウェーブ形成促進剤を提供することである。
 上記課題は、増粘剤、保湿剤及び潤滑剤からなる群から選択される少なくとも1つと、水とを含み、4~9のpHを有するウェーブ促進剤を用いることで解決できることが見出された。すなわち、本発明は下記〔1〕~〔36〕に関するものである。
〔1〕
(1)還元剤を含む第1剤を毛髪に塗布する工程と、
(2)前記第1剤を毛髪から洗い流し、毛髪にウェーブ形成促進剤を塗布する工程であって、前記ウェーブ形成促進剤が、増粘剤、保湿剤及び潤滑剤からなる群から選択される少なくとも1つと、水とを含み、4~9のpHを有する、工程と、
(3)前記ウェーブ形成促進剤を塗布した毛髪にウェーブデザインを形成する工程と、
(4)形成されたウェーブデザインを保持したまま毛髪を乾燥させた後、酸化剤を含む第2剤を毛髪に塗布する工程と、
(5)前記第2剤を毛髪から洗い流した後、毛髪を乾燥させる工程と、
を含む、毛髪処理方法。
〔2〕前記工程(1)における前記還元剤が、チオグリコール酸グリセリル又はブチロラクトンチオールである、前記〔1〕に記載の毛髪処理方法。
〔3〕前記工程(1)において、第1剤を毛髪に塗布した後、毛髪をそのままの状態で放置する、前記〔1〕又は〔2〕に記載の毛髪処理方法。
〔4〕前記工程(3)と前記工程(4)の間に、形成されたウェーブデザインを保持したまま毛髪を水に浸漬させる工程(3a)を含む、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔5〕前記工程(3a)において、毛髪をピン留めすることによって、又は毛髪をウェーブロッドに巻きつけることによって、又は毛髪を手で支えることによって、形成されたウェーブデザインを保持する、前記〔4〕に記載の毛髪処理方法。
〔6〕前記工程(3a)において、水の温度が、25℃~40℃である、前記〔4〕又は〔5〕に記載の毛髪処理方法。
〔7〕前記工程(3a)において、シャンプーボウルを用いて毛髪を水に浸漬させる、前記〔4〕~〔6〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔8〕前記工程(3a)において、ウェーブ形成促進剤を毛髪から洗い流してから毛髪を水に浸漬させる、前記〔4〕~〔7〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔9〕前記工程(4)における前記酸化剤が、臭素酸塩又は過酸化水素である、前記〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔10〕前記臭素酸塩が、臭素酸ナトリウムである、前記〔9〕に記載の毛髪処理方法。
〔11〕前記工程(4)において、毛髪をヘアピンでピン留めすることによって、毛髪をウェーブロッドに巻きつけることによって、又は毛髪を手で支えることによって、形成されたウェーブデザインを保持する、前記〔1〕~〔10〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔12〕前記工程(4)において、第2剤を毛髪に塗布した後、毛髪をそのままの状態で放置する、前記〔1〕~〔11〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔13〕前記工程(5)において、前記第2剤を毛髪から洗い流した後、トリートメントを施してから毛髪を乾燥させる、前記〔1〕~〔12〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔14〕前記工程(3)において、ヘアアイロンを用いて前記ウェーブ形成促進剤を塗布した毛髪にウェーブデザインを形成する、前記〔1〕~〔13〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔15〕前記ヘアアイロンが、ストレート用ヘアアイロンまたはウェーブ用ヘアアイロンである、前記〔14〕に記載の毛髪処理方法。
〔16〕前記工程(3)において、ウェーブデザインを形成させる部分の根元側から毛髪をヘアアイロンに巻き付け、前記ヘアアイロンを毛先方向にスルーさせて毛髪にウェーブデザインを形成する、前記〔14〕又は〔15〕に記載の毛髪処理方法。
〔17〕前記ヘアアイロンをスルーさせる速度が、0.3~20cm/秒である、前記〔16〕に記載の毛髪処理方法。
〔18〕前記ヘアアイロンの温度が、70~140℃である、前記〔16〕又は〔17〕に記載の毛髪処理方法。
〔19〕前記ヘアアイロンの温度が、90~120℃である、前記〔18〕に記載の毛髪処理方法。
〔20〕ストレートパーマ処理を施された毛髪に対する処理方法である、前記〔1〕~〔19〕に記載の毛髪処理方法。
〔21〕前記工程(3)において、通電加熱が可能なロッドに毛髪を巻きつけて加温することによってウェーブデザインを形成する、前記〔1〕~〔13〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔22〕前記加温を、50~90℃で10~20分行う、前記〔21〕に記載の毛髪処理方法。
〔23〕前記加温を、毛髪の湿潤状態を保ったまま行う、前記〔21〕又は〔22〕に記載の毛髪処理方法。
〔24〕前記ウェーブ形成促進剤が、ジェル又はフォームの形態にある、前記〔1〕~〔23〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔25〕前記ウェーブ形成促進剤が、400~80000mPa・sの粘度を有するジェルの形態にある、前記〔24〕に記載の毛髪処理方法。
〔26〕前記増粘剤が、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-16、ポリクオタニウム-24、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ローカストビーンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、カエサルピニアスピノサヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、コロハヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン酸硫酸ナトリウム、タマリンドガム、キサンタンガム、プルラン、アルギン酸プロピレングリコール及びカルボキシビニルポリマーからなる群から選択される少なくとも1つを含む、前記〔1〕~〔25〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔27〕前記保湿剤が、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、イソブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、2,4-ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム及びマルチトールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、前記〔1〕~〔26〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔28〕前記潤滑剤が、グリセリルグルコシド、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリクオタニウム-51及びポリメタクリロイルオキシエチレンホスホリルコリンからなる群から選択される少なくとも1つを含む、前記〔1〕~〔27〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔29〕前記ウェーブ形成促進剤が、少なくとも1つのpH調整剤を更に含む、前記〔1〕~〔28〕のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
〔30〕増粘剤、保湿剤及び潤滑剤からなる群から選択される少なくとも1つと、水とを含み、4~9のpHを有する、ウェーブ形成促進剤。
〔31〕ジェル又はフォームの形態にある、前記〔30〕に記載のウェーブ形成促進剤。
〔32〕400~80000mPa・sの粘度を有するジェルの形態にある、前記〔31〕に記載のウェーブ形成促進剤。
〔33〕前記増粘剤が、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-16、ポリクオタニウム-24、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ローカストビーンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、カエサルピニアスピノサヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、コロハヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン酸硫酸ナトリウム、タマリンドガム、キサンタンガム、プルラン、アルギン酸プロピレングリコール及びカルボキシビニルポリマーからなる群から選択される少なくとも1つを含む、前記〔30〕~〔32〕のいずれか1項に記載のウェーブ形成促進剤。
〔34〕前記保湿剤が、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、イソブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、2,4-ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム及びマルチトールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、前記〔30〕~〔33〕のいずれか1項に記載のウェーブ形成促進剤。
〔35〕前記潤滑剤が、グリセリルグルコシド、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリクオタニウム-51及びポリメタクリロイルオキシエチレンホスホリルコリンからなる群から選択される少なくとも1つを含む、前記〔30〕~〔34〕のいずれか1項に記載のウェーブ形成促進剤。
〔36〕少なくとも1つのpH調整剤を更に含む、前記〔30〕~〔35〕のいずれか1項に記載のウェーブ形成促進剤。
 本発明により、簡便で毛髪へのダメージが少ない、ウェーブデザインを形成するための毛髪処理方法及びその方法で用いるウェーブ形成促進剤を提供することができる。
図1は、チオグリコール酸グリセリルを還元剤として用いるドライ技法又は本発明のアイロンカール技法を施した毛髪を示す。 チオグリコール酸を還元剤として用いるドライ技法又は本発明のアイロンカール技法を施した毛髪を示す。 チオグリコール酸グリセリル又はチオグリコール酸を還元剤として用い、種々の条件で処理した毛髪を示す。
 本発明は、
(1)還元剤を含む第1剤を毛髪に塗布する工程と、
(2)前記第1剤を毛髪から洗い流し、毛髪にウェーブ形成促進剤を塗布する工程であって、前記ウェーブ形成促進剤が、増粘剤、保湿剤及び潤滑剤からなる群から選択される少なくとも1つと、水とを含み、4~9のpHを有する、工程と、
(3)前記ウェーブ形成促進剤を塗布した毛髪にウェーブデザインを形成する工程と、
(4)形成されたウェーブデザインを保持したまま毛髪を乾燥させた後、酸化剤を含む第2剤を毛髪に塗布する工程と、
(5)前記第2剤を毛髪から洗い流した後、毛髪を乾燥させる工程と、
を含む、毛髪処理方法である。
 本願明細書において、「ウェーブデザイン」又は「ウェーブ」とは、半円~円弧の一部程度のカールがついた状態の「Cカール」、直毛で毛先だけにカールがついた「Jカール」、通常のパーマのような波が重なった「Sカール」等、曲線を有する様々な形状を指す。なお、医薬部外品パーマネント・ウェーブ用剤でつくられたものを「ウェーブ」、化粧品カーリング用剤でつくられたものを「カール」と区別して称されることもあるが、本願明細書では、医薬部外品又は化粧品のいずれを用いてつくられたかを区別はせずに「ウェーブデザイン」又は「ウェーブ」と称する。
 工程(1)で用いる第1剤に含まれる還元剤としては、通常パーマで使用されている還元剤を特に制限なく使用することができ、例えば、チオグリコール酸塩、システイン類、システアミン類、チオ乳酸塩、亜硫酸ナトリウム、チオグリセリン、チオグリコール酸グリセリル(GMT)、ブチロラクトンチオール(原料名「スピエラ」)等であってもよく、好ましくはチオグリコール酸グリセリル又はブチロラクトンチオールである。チオグリコール酸グリセリルとブチロラクトンチオールはpHが中性以下で毛髪を膨潤させず、アルカリ性のチオグリコール酸アンモニウムやシステアミンなどの場合は、酸性の還元剤に比べて、処理時間を短縮できる。還元剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
 工程(1)において、第1剤を毛髪に塗布した後、毛髪をそのままの状態で、第1剤が作用するのに十分な時間(例えば10~20分)放置してもよい。
 工程(2)で用いるウェーブ形成促進剤は、増粘剤、保湿剤及び潤滑剤からなる群から選択される少なくとも1つと、水とを含み、6~8のpHを有する。ウェーブ形成促進剤の形態には特に制限は無いが、毛髪への塗布や例えばジェル形態であってもよく、フォーム形態であってもよい。ジェル形態の場合には、毛髪に塗布する際の操作性及び保湿性の観点から、粘度は400~80000mPa・sであることが好ましく、5000~30000mPa・sであることがより好ましく、10000~20000mPa・sであることが更により好ましい。ジェルの粘度は、例えば、医薬部外品原料規格2006・一般試験法54.粘度測定法 第2法 回転粘度計法に従って、25℃で測定することができる。フォーム形態のウェーブ形成促進剤は、例えば、ポンプ式フォーマーを用いて液体状のウェーブ形成促進剤を泡にすることによって得ることができる。
 増粘剤としては、例えば、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-16、ポリクオタニウム-24、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ローカストビーンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、カエサルピニアスピノサヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、コロハヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、タマリンドガム、キサンタンガム、プルラン、アルギン酸プロピレングリコール、カルボキシビニルポリマー等を挙げることができる。増粘剤は、1種単独で用いてもよく、複数を混合して用いてもよい。
 保湿剤としては、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、イソブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、2,4-ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、マルチトールのうちの1つ又は複数を用いることができる。
 潤滑剤の例としては、グリセリルグルコシド、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリクオタニウム-51、ポリメタクリロイルオキシエチレンホスホリルコリン等が挙げられる。潤滑剤は、1種単独で用いてもよく、複数を混合して用いてもよい。
 ウェーブ形成促進剤は4~9のpHで有効であるが、6~8のpHがより好ましい。pHを上記範囲内にするために、少なくとも1つのpH調整剤を用いてもよい。pH調節剤としては、通常毛髪処理剤に用いられるものであれば特に制限なく使用でき、例えば、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、乳酸のうちの1つ以上を用いることができる。ウェーブ形成促進剤のpHが4~9であれば、毛髪に与える損傷を低減しつつ、ウェーブデザインを強く形成することができる。
 ウェーブ形成促進剤には、界面活性剤、pH調整剤(酸、アルカリ)、油脂類、金属封鎖剤、炎症防止剤、潤滑剤(シリコーン類など)、保湿剤(動植物エキス、タンパク加水分解物とその誘導体、アミノ酸、多糖類など)、色素、香料などを配合することが可能である。
 工程(3)において、毛髪にウェーブデザインを形成する手段に特に制限は無く、例えば、ヘアアイロンを用いてウェーブデザインを形成してもよく(アイロンカール)、あるいは通電加熱が可能なロッドに毛髪を巻きつけて加温することによってウェーブデザインを形成してもよい(デジタルパーマ)。工程(2)で毛髪にウェーブ促進剤を塗布したことによって毛髪の保湿状態が保たれ、工程(3)におけるウェーブデザイン形成の妨げとなり得る毛髪中の水素結合や塩結合の形成を防ぎ、工程(3)において確実にウェーブデザインを形成することができる。
 アイロンカールには、ウェーブ用ヘアアイロンを用いてもよく、ストレート用ヘアアイロンを用いることもできる。具体的には、ウェーブデザインを形成させる部分の根元側から毛髪をヘアアイロンに巻き付け、ヘアアイロンを毛先方向にスルーさせることによって、毛髪にウェーブデザインを形成することができる。ヘアアイロンへの毛髪の巻き付け方としては、毛髪をプレススルーできる巻き方であればよく、例えば、毛髪を挟む両側のアイロンのうちの一方のみに1回転巻き付ける方法、一方に1回転巻き付けた後、両方に1回転巻き付けて毛髪を挟む方法、又は一方に2回転巻き付ける方法等が挙げられる。ヘアアイロンをスルーさせる速度は、好ましくは0.3~20cm/秒、より好ましくは0.5~10cm/秒である。スルー速度が遅いとウェーブのかかりが強くなるが、遅すぎると毛髪が乾燥してウェーブのかかりが弱くなる傾向にある。上記範囲内であれば、毛髪の乾燥を防いでウェーブを強くかけることができる。プレススルーの操作性の観点から、アイロンカールを行う場合には、第1剤として毛髪を膨潤させないチオグリコール酸グリセリルやブチロラクトンチオールなどの中性~酸性で使用できる還元剤を含むものを用いるのがよい。工程(2)で毛髪にウェーブ促進剤を塗布したことによって、毛髪に適度な滑りが付与され、プレススルーの操作を効率的に行うことができる。
 ウェーブ形成促進剤を用いる本発明の方法では、ヘアアイロンの温度は従来の使用温度よりも低くてよく、好ましくは、70~140℃であり、より好ましくは90~120℃である。例えば、酸性の還元剤を用いる場合には90~130℃、アルカリ性の還元剤を用いる場合には70~110℃であることが望ましい。このように従来よりも低い温度でカールデザインを形成できるため、毛髪に与えるダメージが少ない。また、ウェーブ促進剤を用いることで、ストレートパーマ処理を施された毛髪に対しても、高価なデジタルパーマ機器を使用することなく、ヘアアイロンによって簡単にリッジのあるウェーブデザインを形成することができる。すなわち、本発明の毛髪処理方法は、ストレートパーマ処理を施された毛髪に対する処理方法を含む。ストレートパーマ処理とウェーブ形成処理を一連の施術で行う場合には、毛髪に通常のストレートパーマ処理を施した後にウェーブ形成促進剤を塗布し、アイロンカール工程を行ってもよい。本発明のアイロンカール技法によって、ストレートパーマ処理を施した毛髪に対して、デジタルパーマと同等のウェーブデザインを手軽且つ確実に形成できる。また、本発明のアイロンカール技法では、デジタルパーマではできない根元巻きでウェーブをかけることができるため、ストレートパーマ処理を施した毛髪に対して従来にはないデザインの形成が可能となる。
 本発明のアイロンカール技法は、高価なデジタルパーマ機器を備えていないサロンでも、デジタルパーマに匹敵するウェーブデザインを形成できる画期的な技術であり、手軽なので、部分パーマも簡単に行える。そのうえ、デジタルパーマなどでは不可能だった、毛髪の流れに逆らわない、自然な根元巻きのウェーブを付けることができる。ストレートの毛髪に対してウェーブデザインの形成を毛髪の中間から行う場合、毛先から巻くとストレートとウェーブの境が不自然になりがちであるが、根元巻きで形成されたウェーブの場合には、自然な仕上がりとなる。また、毛先巻きの場合、デジタルパーマでは、一番温度が高く、直径の小さい内側に損傷の多い毛先が来て、根元方向に行くほど温度が下がり、径も大きくなる。すなわち掛かりにくい部分はより仕上がりの径も大きく、掛かりやすい毛先はより径が小さくなるのである。本発明のアイロンカール技法の場合は、プレススルーによってウェーブをつくるので、根元から毛先まで同じウェーブをかけやすく、デザイン志向の理美容師にとって、強力な武器になると思われる。
 デジタルパーマを行う場合にも、ウェーブ形成促進剤を用いることによって、加温を従来の条件よりも穏やかな条件で、例えば50~90℃で10~20分、あるいは40~80℃で5~30分行うことで、毛髪の損傷を低減しつつ短時間で確実にウェーブデザインを形成することができる。加温は、毛髪の湿潤状態を保ったまま行うことが、ウェーブデザインを強く形成できるため好ましい。
 本発明の方法においては、工程(3)と前記工程(4)の間に、形成されたウェーブデザインを保持したまま毛髪を水に浸漬させる工程(3a)を含むことが好ましい。工程(3a)を含むことで、ウェーブデザイン形成後にも毛髪の保湿状態が保たれ、後の工程(4)の酸化剤処理を行うまで毛髪中の水素結合や塩結合の形成を阻害でき、工程(3)で形成されたウェーブデザインをより確実に固定させることができる。形成されたウェーブデザインの保持は、例えば、毛髪をピン留めすること、又は毛髪をウェーブロッドに巻きつけること、又は毛髪を手で支えることによって行うことができる。工程(3)でデジタルパーマを行った場合には、水への浸漬は毛髪にロッドをつけたまま行ってもよく、ロッドを外してから行ってもよい。工程(3a)において、水の温度は、好ましくは25~40℃、より好ましくは30~35℃であり、浸漬時間は、好ましくは5秒~10分、より好ましくは5秒~5分、更により好ましくは1分~4分である。毛髪を水に浸漬させるために、シャンプーボウルを用いてもよい。水に浸すのが困難な場合には、水をスポイトやシャワー等で補給して浸漬状態を保ってもよい。毛髪を水に浸漬させる前に、ウェーブ形成促進剤を毛髪から洗い流しても、洗い流さなくてもよい。
 工程(4)における第2剤に含まれる酸化剤としては、従来から毛髪処理に用いられている酸化剤を使用することができ、例えば、臭素酸ナトリウム等の臭素酸塩や過酸化水素水等を挙げることができる。工程(4)におけるウェーブデザインの保持は、工程(3a)と同様に、毛髪をピン留めすること、又は毛髪をウェーブロッドに巻きつけること、又は毛髪を手で支えることによって行うことができる。第2剤を毛髪に塗布した後、酸化剤が十分に作用してウェーブデザインを固定できるよう、一定の時間そのままの状態で放置することが好ましい。
 工程(5)においては、第2剤を毛髪から洗い流した後、毛髪を乾燥させる前に、任意にトリートメントを施してもよい。
 本発明で用いる第1剤及び第2剤には、通常のパーマ剤で添加されるような、界面活性剤、酸やアルカリ剤、油脂類、金属封鎖剤、炎症防止剤、潤滑剤(シリコーン類など)、架橋剤、保湿剤(動植物エキス、タンパク加水分解物とその誘導体、アミノ酸、多糖類など)、色素、香料などを配合してもよい。
実施例1:従来技法、ドライ技法及びアイロンカール技法の比較
1.パーマ剤第1剤(還元剤溶液)の処方例
 以下の処方例1~3の第1剤を処方した。
<処方例1>チオグリコール酸を還元剤とする第1剤
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
<処方例2>チオグリコール酸グリセリルを還元剤とする第1剤
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
<処方例3>ブチロラクトンチオールを還元剤とする第1剤
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
2.パーマ剤第2剤(酸化剤溶液)の処方例
 以下の処方例4及び5の第2剤を処方した。
<処方例4>臭素酸ナトリウムを酸化剤とする第2剤
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
<処方例5>過酸化水素水を酸化剤とする第2剤
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
3.毛髪処理
 市販のビューラックス製中国人健康毛(直毛)を、長さ25cm、重量1gの毛束にしてシャンプーをし、ドライヤーで乾燥した試験毛に対し、以下の従来技法、ドライ技法及びアイロンカール技法に従って処理を施した。
<従来技法>(比較例1)
 処方例2の第1剤1gを毛束に塗布し、室温で15分放置した。次に、毛束を水洗し、タオルドライしたのち、ドライヤーで手に触ったときに水分がつかない程度に乾燥した。毛束を180℃のストレート用ヘアアイロンで約2cmごとにアイロンプレートのエッジを効かせ内側に巻き込むようにプレススルーした(速度1cm/秒)。形成されたカールが壊れないように手で下方から支え、毛束に処方例4の第2剤を1g塗布し、15分放置後水洗した。タオルドライ後、毛束をつるし、カールが壊れないように丁寧にドライヤーで乾燥した。乾燥した毛束をシャンプーし、タオルドライ後、毛束をつるし、丁寧にドライヤーで乾燥した。
<ドライ技法>(比較例2)
 処方例2の第1剤1gを毛束に塗布し、室温で15分放置した。次に、毛束を水洗し、タオルドライしたのち、ドライヤーで手に触ったときに水分がつかない程度に乾燥した。毛束を180℃のストレート用ヘアアイロンに巻き付け、根元方向から毛先方向にしごくようにプレススルーした(速度1cm/秒)。形成されたカールが壊れないように手で下方から支え、毛束に処方例4の第2剤を1g塗布し、15分放置後水洗した。タオルドライ後、毛束をつるし、カールが壊れないように丁寧にドライヤーで乾燥した。乾燥した毛束をシャンプーし、タオルドライ後、毛束をつるし、丁寧にドライヤーで乾燥した。
<アイロンカール技法>(比較例3及び実施例1~26)
 処方例2の第1剤1gを毛束に塗布し、室温で15分放置した。次に、毛束を水洗し、タオルドライしたのち、水(比較例3)又は表6-1~3に示す組成のウェーブ形成促進剤(実施例1~26)1gを塗布した。毛束を120℃のストレート用ヘアアイロンに巻き付け、根元方向から毛先方向にしごくようにプレススルーした(速度1cm/秒)。形成されたカールが壊れないように手で下方から支え、毛束を約30℃の温湯に3分間くゆらせた。タオルドライ後、毛束に処方例4の第2剤を1g塗布し、15分放置後水洗した。タオルドライ後、毛束をつるし、カールが壊れないように丁寧にドライヤーで乾燥した。乾燥した毛束をシャンプーし、タオルドライ後、毛束をつるし、丁寧にドライヤーで乾燥した。
 比較例1~3及び実施例1~26におけるウェーブ形成促進剤の操作性(毛髪上での滑り具合)及びカールの形成度合を、以下の基準に従って評価した。結果を表6-1~3に示す。操作性は、サロンで使用できるかどうかの一つの指標となる。
<操作性>
× 操作性が悪く、実用にならない
△ 頭髪の一部なら可能
〇 操作性が良い
〇〇 操作性が更に良い
<カールの形成>
× 殆どカールが掛からない
▲ 非常に弱いJカール
△ 弱いSカール
〇 Sカール
〇〇 やや強いSカール
〇〇〇 強いSカール
〇〇〇〇 更に強いSカール
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000007
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000008
 本発明によるアイロンカール技法を用いると、従来技法(比較例1)やドライ技法(比較例2)と比べて、よりウェーブデザインを強く形成することができる。また、ウェーブ形成促進剤の代わりに水を用いてアイロンカール技法を行った比較例3は、比較例1及び2よりはやや強くウェーブデザインを形成できたものの、操作性が悪く、実用的ではなかった。本実施例では市販の毛束(直毛)に対して処理を行ったが、ブリーチ毛、損傷毛、ストレート処理を行った毛髪についても同様に処理を行うことができる。
実施例2:チオグリコール酸グリセリル(GMT)(pH6.3)によるドライ技法と本発明の方法の比較
 以下の処方例6のウェーブ形成促進剤を処方した。
<処方例6>ウェーブ形成促進剤
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000009
<GMT-A>ドライ技法
GMT-A1:健常毛直毛にGMT10.8%(チオグリコール酸換算6%)クリーム(パーマ第1剤)を塗布し、15分室温で還元した。還元剤を洗い流し、タオルドライしたのち、ストレートアイロンに巻き付け、根元方向から毛先方向に120℃でプレススルーした。
GMT-A2:A1の髪に7%臭素酸ナトリウムを含むパーマ第2剤を塗布し10分放置後、水洗、シャンプーし、タオルドライした。
GMT-A3:A2の髪を更に乾燥させた。
<GMT-B>本発明のアイロンカール技法(i-Curl)
GMT-B1:健常毛直毛にGMT10.8%(チオグリコール酸換算6%)クリーム(パーマ第1剤)を塗布し、15分室温で還元した。還元剤を洗い流し、処方例6のウェーブ形成促進剤を塗布し、そのままストレートアイロンに巻き付け、根元方向から毛先方向に120℃でプレススルーした。
GMT-B2:B1の髪を35℃の温湯に3分間浸し、タオルドライしたのち、7%臭素酸ナトリウムを含むパーマ第2剤を塗布し10分放置後、水洗、シャンプーし、タオルドライした。
GMT-B3:B2の髪を更に乾燥させた。
 上記各工程における毛髪の形状を図1に示す。図1から、本発明の方法によってより強いウェーブデザインを形成できることわかる。
実施例3:チオグリコール酸(TG)(pH9.2)によるドライ技法と本発明の方法の比較
<TG-A>ドライ技法
TG-A1:健常毛直毛にチオグリコール酸を6%含むクリーム(パーマ第1剤)を塗布し、10分室温で還元した。還元剤を洗い流し、タオルドライしたのち、ストレートアイロンに巻き付け、根元方向から毛先方向に120℃でプレススルーした。
TG-A2:A1の髪に7%臭素酸ナトリウムを含むパーマ第2剤を塗布し15分放置後、水洗、シャンプーし、タオルドライした。
TG-A3:A2の髪を更に乾燥させた。
<TG-B>本発明のアイロンカール技法(i-Curl)
TG-B1:健常毛直毛にチオグリコール酸を6%含むクリーム(パーマ第1剤)を塗布し、10分室温で還元した。還元剤を洗い流し、処方例6のウェーブ形成促進剤を塗布し、そのままストレートアイロンに巻き付け、根元方向から毛先方向に120℃でプレススルーした。
TG-B2:B1の髪を35℃の温湯に3分間浸し、タオルドライしたのち、7%臭素酸ナトリウムを含むパーマ第2剤を塗布し15分放置後、水洗、シャンプーし、タオルドライした。
TG-B3:B2の髪を更に乾燥させた。
 上記各工程における毛髪を図2に示す。図2から、本発明の方法によってより強いウェーブデザインを形成できることわかる。
実施例4:デジタルパーマにおけるウェーブ形成促進剤の効果
<チオグリコール酸グリセリル(GMT)を用いたデジタルパーマ>
試験毛:健常毛直毛にGMT10.8%(チオグリコール酸換算6%)クリーム(パーマ第1剤、pH6.5)を塗布し、15分室温で還元した。還元剤を洗い流し、タオルドライし、試験毛とした。
G1:試験毛をロッドに巻き、70℃、90℃、110℃で各5分ずつ加温したのち、7%臭素酸ナトリウムを含むパーマ第2剤を塗布し15分間放置後ロッドを外し、水洗、シャンプーし、タオルドライした。
G2:試験毛をロッドに巻き、70℃で15分加温したのち、7%臭素酸ナトリウムを含むパーマ第2剤を塗布し15分間放置後ロッドを外し、水洗、シャンプーし、タオルドライした。
G3:試験毛に処方例6のウェーブ形成促進剤を塗布し、よくなじませてからロッドに巻き、50℃で15分加温したのち、30℃の温湯に3分間浸漬した。次いで、タオルドライし、7%臭素酸ナトリウムを含むパーマ第2剤を塗布し15分間放置後ロッドを外し、水洗、シャンプーし、タオルドライした。
<チオグリコール酸を用いたデジタルパーマ>
試験毛:健常毛直毛にチオグリコール酸6%を含むクリーム(パーマ第1剤、pH9.0)を塗布し、15分室温で還元した。還元剤を洗い流し、タオルドライし、試験毛とした。
T1:試験毛をロッドに巻き、70℃、90℃、110℃で各5分ずつ加温したのち、7%臭素酸ナトリウムを含むパーマ第2剤を塗布し15分間放置後ロッドを外し、水洗、シャンプーし、タオルドライした。
T2:試験毛をロッドに巻き、70℃で15分加温したのち、7%臭素酸ナトリウムを含むパーマ第2剤を塗布し15分間放置後ロッドを外し、水洗、シャンプーし、タオルドライした。
T3:試験毛に処方例6のウェーブ形成促進剤を塗布し、よくなじませてからロッドに巻き、50℃で15分加温したのち、30℃の温湯に3分間浸漬した。次いで、タオルドライし、7%臭素酸ナトリウムを含むパーマ第2剤を塗布し15分間放置後ロッドを外し、水洗、シャンプーし、タオルドライした。
 G1~G3及びT1~T3の処理を施した毛髪を図3に示す。図3から、本発明の方法であるG3及びT3で処理した毛髪は、穏やかな加温条件(50℃)であったにも関わらず、ウェーブが強くかかっていることがわかる。
 本発明は、ウェーブデザインを形成する毛髪処理において、特に有用である。

Claims (36)

  1. (1)還元剤を含む第1剤を毛髪に塗布する工程と、
    (2)前記第1剤を毛髪から洗い流し、毛髪にウェーブ形成促進剤を塗布する工程であって、前記ウェーブ形成促進剤が、増粘剤、保湿剤及び潤滑剤からなる群から選択される少なくとも1つと、水とを含み、4~9のpHを有する、工程と、
    (3)前記ウェーブ形成促進剤を塗布した毛髪にウェーブデザインを形成する工程と、
    (4)形成されたウェーブデザインを保持したまま毛髪を乾燥させた後、酸化剤を含む第2剤を毛髪に塗布する工程と、
    (5)前記第2剤を毛髪から洗い流した後、毛髪を乾燥させる工程と、
    を含む、毛髪処理方法。
  2.  前記工程(1)における前記還元剤が、チオグリコール酸グリセリル又はブチロラクトンチオールである、請求項1に記載の毛髪処理方法。
  3.  前記工程(1)において、第1剤を毛髪に塗布した後、毛髪をそのままの状態で放置する、請求項1又は2に記載の毛髪処理方法。
  4.  前記工程(3)と前記工程(4)の間に、形成されたウェーブデザインを保持したまま毛髪を水に浸漬させる工程(3a)を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  5.  前記工程(3a)において、毛髪をピン留めすることによって、又は毛髪をウェーブロッドに巻きつけることによって、又は毛髪を手で支えることによって、形成されたウェーブデザインを保持する、請求項4に記載の毛髪処理方法。
  6.  前記工程(3a)において、水の温度が、25℃~40℃である、請求項4又は5に記載の毛髪処理方法。
  7.  前記工程(3a)において、シャンプーボウルを用いて毛髪を水に浸漬させる、請求項4~6のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  8.  前記工程(3a)において、ウェーブ形成促進剤を毛髪から洗い流してから毛髪を水に浸漬させる、請求項4~7のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  9.  前記工程(4)における前記酸化剤が、臭素酸塩又は過酸化水素である、請求項1~8のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  10.  前記臭素酸塩が、臭素酸ナトリウムである、請求項9に記載の毛髪処理方法。
  11.  前記工程(4)において、毛髪をヘアピンでピン留めすることによって、毛髪をウェーブロッドに巻きつけることによって、又は毛髪を手で支えることによって、形成されたウェーブデザインを保持する、請求項1~10のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  12.  前記工程(4)において、第2剤を毛髪に塗布した後、毛髪をそのままの状態で放置する、請求項1~11のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  13.  前記工程(5)において、前記第2剤を毛髪から洗い流した後、トリートメントを施してから毛髪を乾燥させる、請求項1~12のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  14.  前記工程(3)において、ヘアアイロンを用いて前記ウェーブ形成促進剤を塗布した毛髪にウェーブデザインを形成する、請求項1~13のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  15.  前記ヘアアイロンが、ストレート用ヘアアイロンまたはウェーブ用ヘアアイロンである、請求項14に記載の毛髪処理方法。
  16.  前記工程(3)において、ウェーブデザインを形成させる部分の根元側から毛髪をヘアアイロンに巻き付け、前記ヘアアイロンを毛先方向にスルーさせて毛髪にウェーブデザインを形成する、請求項14又は15に記載の毛髪処理方法。
  17.  前記ヘアアイロンをスルーさせる速度が、0.3~20cm/秒である、請求項16に記載の毛髪処理方法。
  18.  前記ヘアアイロンの温度が、70~140℃である、請求項16又は17に記載の毛髪処理方法。
  19.  前記ヘアアイロンの温度が、90~120℃である、請求項18に記載の毛髪処理方法。
  20.  ストレートパーマ処理を施された毛髪に対する処理方法である、請求項1~19に記載の毛髪処理方法。
  21.  前記工程(3)において、通電加熱が可能なロッドに毛髪を巻きつけて加温することによってウェーブデザインを形成する、請求項1~13のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  22.  前記加温を、50~90℃で10~20分行う、請求項21に記載の毛髪処理方法。
  23.  前記加温を、毛髪の湿潤状態を保ったまま行う、請求項21又は22に記載の毛髪処理方法。
  24.  前記ウェーブ形成促進剤が、ジェル又はフォームの形態にある、請求項1~23のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  25.  前記ウェーブ形成促進剤が、400~80000mPa・sの粘度を有するジェルの形態にある、請求項24に記載の毛髪処理方法。
  26.  前記増粘剤が、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-16、ポリクオタニウム-24、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ローカストビーンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、カエサルピニアスピノサヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、コロハヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン酸硫酸ナトリウム、タマリンドガム、キサンタンガム、プルラン、アルギン酸プロピレングリコール及びカルボキシビニルポリマーからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1~25のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  27.  前記保湿剤が、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、イソブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、2,4-ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム及びマルチトールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1~26のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  28.  前記潤滑剤が、グリセリルグルコシド、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリクオタニウム-51及びポリメタクリロイルオキシエチレンホスホリルコリンからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1~27のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  29.  前記ウェーブ形成促進剤が、少なくとも1つのpH調整剤を更に含む、請求項1~28のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  30.  増粘剤、保湿剤及び潤滑剤からなる群から選択される少なくとも1つと、水とを含み、4~9のpHを有する、ウェーブ形成促進剤。
  31.  ジェル又はフォームの形態にある、請求項30に記載のウェーブ形成促進剤。
  32.  400~80000mPa・sの粘度を有するジェルの形態にある、請求項31に記載のウェーブ形成促進剤。
  33.  前記増粘剤が、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-16、ポリクオタニウム-24、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ローカストビーンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、カエサルピニアスピノサヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、コロハヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン酸硫酸ナトリウム、タマリンドガム、キサンタンガム、プルラン、アルギン酸プロピレングリコール及びカルボキシビニルポリマーからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項30~32のいずれか1項に記載のウェーブ形成促進剤。
  34.  前記保湿剤が、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、イソブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、2,4-ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム及びマルチトールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項30~33のいずれか1項に記載のウェーブ形成促進剤。
  35.  前記潤滑剤が、グリセリルグルコシド、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリクオタニウム-51及びポリメタクリロイルオキシエチレンホスホリルコリンからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項30~34のいずれか1項に記載のウェーブ形成促進剤。
  36.  少なくとも1つのpH調整剤を更に含む、請求項30~35のいずれか1項に記載のウェーブ形成促進剤。
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