WO2020075588A1 - 通信装置、通信方法、プログラム、及び通信システム - Google Patents

通信装置、通信方法、プログラム、及び通信システム Download PDF

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Abstract

第1の通信方式に基づき無線通信を行う第1の通信部と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う第2の通信部と、前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御する制御部と、を備え、前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、前記制御部は、前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換する、通信装置。

Description

通信装置、通信方法、プログラム、及び通信システム
 本開示は、通信装置、通信方法、プログラム、及び通信システムに関する。
 セルラー移動通信の無線アクセス方式および無線ネットワーク(以下、「Long Term Evolution(LTE)」、「LTE-Advanced(LTE-A)」、「LTE-Advanced Pro(LTE-A Pro)」、「New Radio(NR)」、「New Radio Access Technology(NRAT)」、「Evolved Universal Terrestrial Radio Access(EUTRA)」、または「Further EUTRA(FEUTRA)」とも称する。)が、第三世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project: 3GPP)において検討されている。なお、以下の説明において、LTEは、LTE-A、LTE-A Pro、およびEUTRAを含み、NRは、NRAT、およびFEUTRAを含む。LTEでは基地局装置(基地局、通信装置)はeNodeB(evolved NodeB)、NRでは基地局装置(基地局、通信装置)はgNodeB、LTEおよびNRでは端末装置(移動局、移動局装置、端末、通信装置)はUE(User Equipment)とも称する。LTEおよびNRは、基地局装置がカバーするエリアをセル状に複数配置するセルラー通信システムである。単一の基地局装置は複数のセルを管理してもよい。
 NRのユースケースの一つとして、ロボットの通信での活用が検討されている。具体的な一例として、遠隔操作や配線の簡略化などの要求から、ロボット内やロボット外のデバイス間で無線通信が使われていくことが想定される。しかしながら、無線は限られた資源であり、更にロボット通信に必要な遅延や信頼性などの要求を満たさなければならない等の課題が残る。このような状況から、例えば、一部の通信網に無線での通信が導入され、他の通信網については有線の通信が適用されるような環境が想定される。ロボットの通信でのNRの利用の検討については、非特許文献1に開示されている。
 また、特許文献1には、中継機に2つ以上の異なる無線通信規格の通信部を備え、異なる通信規格の通信部間のMACアドレスを適切に切り替えることで、一方の通信機器をもう一方の通信規格ネットワーク上に仮想的に存在させる技術が開示されている。
 一方で、複数の通信装置間の通信が他の通信装置(例えば、リレー基地局やリレー端末等)により中継される場合には、当該複数の通信装置間の通信経路のうち一部の通信経路に対して、他の通信経路とは異なる通信方式(通信規格)に基づく通信が適用される場合がある。このような状況下では、例えば、複数の通信装置間の一連の通信経路のうち一部の通信経路に対して、他の通信経路とは独立した通信制御が行われ、エンドトゥエンド(End-to-end)の品質(例えば、QoS:Quality of Service)を保つことが困難となる場合がある。
 そこで、本開示では、複数の通信装置間の通信において通信方式が互いに異なる複数の通信が適用される状況下においても、エンドトゥエンドの通信をより好適な態様で実現可能とする技術を提案する。
 本開示によれば、第1の通信方式に基づき無線通信を行う第1の通信部と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う第2の通信部と、前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御する制御部と、を備え、前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、前記制御部は、前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換する、通信装置が提供される。
 また、本開示によれば、コンピュータが、第1の通信方式に基づき無線通信を行うことと、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御することと、を含み、前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換される、通信方法が提供される。
 また、本開示によれば、コンピュータに、第1の通信方式に基づき無線通信を行うことと、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御することと、を実行させ、前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換される、プログラムが提供される。
 また、本開示によれば、第1の通信装置と、第2の通信装置と、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の通信を中継する第3の通信装置と、を備え、前記第3の通信装置は、前記第1の通信装置と、第1の通信方式に基づき無線通信を行う第1の通信部と、前記第2の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う第2の通信部と、前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御する制御部と、を備え、前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、前記制御部は、前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換する、通信システムが提供される。
 また、本開示によれば、第1の通信方式に基づき基地局から送信されたデータを中継する他の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う通信部と、前記第2の通信方式に基づく通信を制御する制御部と、を備え、前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、前記制御部は、前記第2の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理として、送信データに対する前記第1の通信方式に基づく符号化に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、受信データに対する当該第1の通信方式に基づく復号に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、のうちの少なくともいずれかが適用されるように制御する、通信装置が提供される。
 また、本開示によれば、コンピュータが、第1の通信方式に基づき基地局から送信されたデータを中継する他の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、前記第2の通信方式に基づく通信を制御することと、を含み、前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、前記第2の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理として、送信データに対する前記第1の通信方式に基づく符号化に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、受信データに対する当該第1の通信方式に基づく復号に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、のうちの少なくともいずれかが適用されるように制御される、通信方法が提供される。
 また、本開示によれば、コンピュータに、第1の通信方式に基づき基地局から送信されたデータを中継する他の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、前記第2の通信方式に基づく通信を制御することと、を実行させ、前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、前記第2の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理として、送信データに対する前記第1の通信方式に基づく符号化に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、受信データに対する当該第1の通信方式に基づく復号に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、のうちの少なくともいずれかが適用されるように制御される、プログラムが提供される。
 以上説明したように本開示によれば、複数の通信装置間の通信において通信方式が互いに異なる複数の通信が適用される状況下においても、エンドトゥエンドの通信をより好適な態様で実現可能とする技術が提供される。
 なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の一実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例について説明するための説明図である。 リレー通信の一例について概要を説明するための説明図である。 同実施形態に係るシステムにおけるリレー通信の一例について概要を説明するための説明図である。 同実施形態に係るシステムにおけるリレー通信の他の一例について概要を説明するための説明図である。 Ethernetのフレーム構成の一例を示した図である。 NRにおけるデータ通信のプロトコルスタックの一例を示した図である。 NRのレイヤ2におけるデータフローの一例を示した図である。 NRにおける制御情報通信のプロトコルスタックの一例を示した図である。 無線通信及び有線通信が混在するリレー通信におけるデータ通信のプロトコルスタックの一例を示した図である。 通信方式の異なる通信が混在するリレー通信における遅延の一例について概要を説明するための説明図である。 同実施形態に係る基地局の構成の一例を示すブロック図である。 同実施形態に係る端末装置の構成の一例を示すブロック図である。 同実施形態に係る通信装置の構成の一例を示すブロック図である。 同実施形態に係るシステムにおけるプロトコルスタックの一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係るシステムにおけるプロトコルスタックの他の一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係るシステムにおけるプロトコルスタックの他の一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係るシステムにおけるプロトコルスタックの他の一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係るシステムにおける制御信号通信のプロトコルスタックの一例を示した図である。 同実施形態に係るシステムにおけるRRC設定及びリレー通信の一連の処理の流れの一例を示したシーケンス図である。 有線の通信経路を経由してコアネットワークに接続される有線端末の初期接続シーケンスの一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係るリレー通信における遅延の一例について概要を説明するための説明図である。 ヘッダ情報に基づいてプロトコル変換を行う層を制御するための処理の流れの一例を示したフローチャートである。 複数回のリレーが行われる場合の概略的な構成の一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係るデータ通信プロトコルスタックの一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係るデータ通信プロトコルスタックの他の一例について説明するための説明図である。 eNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。 eNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。 スマートフォンの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 カーナビゲーション装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。
 以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
 なお、説明は以下の順序で行うものとする。
 1.はじめに
  1.1.システム構成の一例
  1.2.ロボット通信の要求条件
  1.3.ロボット通信の情報の種類
  1.4.リレー通信
  1.5.プロトコルスタック
 2.通信方式の異なる通信が混在するリレー通信に関する検討
  2.1.無線及び有線が混在するリレー通信のプロトコルスタックの一例
  2.2.無線及び有線が混在するリレー通信に関する技術的課題
 3.技術的特徴
  3.1.構成例
   3.1.1.基地局の構成例
   3.1.2.端末装置の構成例
   3.1.3.通信装置の構成例
  3.2.リレー通信の制御例
 4.応用例
  4.1.基地局に関する応用例
  4.2.端末装置に関する応用例
 5.むすび
 <<1.はじめに>>
  <1.1.システム構成の一例>
 まず、図1を参照して、本開示の一実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例について説明する。図1は、本開示の一実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例について説明するための説明図である。図1に示すように、システム1は、無線通信装置100と、端末装置200とを含む。ここでは、端末装置200は、ユーザとも呼ばれる。当該ユーザは、UEとも呼ばれ得る。無線通信装置100Cは、UE-Relayとも呼ばれる。ここでのUEは、LTE又はLTE-Aにおいて定義されているUEであってもよく、UE-Relayは、3GPPで議論されているProse UE to Network Relayであってもよく、より一般的に通信機器を意味してもよい。
  (1)無線通信装置100
 無線通信装置100は、配下の装置に無線通信サービスを提供する装置である。例えば、無線通信装置100Aは、セルラーシステム(又は移動体通信システム)の基地局である。基地局100Aは、基地局100Aのセル10Aの内部に位置する装置(例えば、端末装置200A)との無線通信を行う。例えば、基地局100Aは、端末装置200Aへのダウンリンク信号を送信し、端末装置200Aからのアップリンク信号を受信する。
 基地局100Aは、他の基地局と例えばX2インタフェースにより論理的に接続されており、制御情報等の送受信が可能である。また、基地局100Aは、所謂コアネットワーク(図示を省略する)と例えばS1インタフェースにより論理的に接続されており、制御情報等の送受信が可能である。なお、これらの装置間の通信は、物理的には多様な装置により中継され得る。
 ここで、図1に示した無線通信装置100Aは、マクロセル基地局であり、セル10Aはマクロセルである。一方で、無線通信装置100B及び100Cは、スモールセル10B及び10Cをそれぞれ運用するマスタデバイスである。一例として、マスタデバイス100Bは、固定的に設置されるスモールセル基地局である。スモールセル基地局100Bは、マクロセル基地局100Aとの間で無線バックホールリンクを、スモールセル10B内の1つ以上の端末装置(例えば、端末装置200B)との間でアクセスリンクをそれぞれ確立する。なお、無線通信装置100Bは、3GPPで定義されるリレーノードであってもよい。マスタデバイス100Cは、ダイナミックAP(アクセスポイント)である。ダイナミックAP100Cは、スモールセル10Cを動的に運用する移動デバイスである。ダイナミックAP100Cは、マクロセル基地局100Aとの間で無線バックホールリンクを、スモールセル10C内の1つ以上の端末装置(例えば、端末装置200C)との間でアクセスリンクをそれぞれ確立する。ダイナミックAP100Cは、例えば、基地局又は無線アクセスポイントとして動作可能なハードウェア又はソフトウェアが搭載された端末装置であってよい。この場合のスモールセル10Cは、動的に形成される局所的なネットワーク(Localized Network/Virtual Cell)である。
 セル10Aは、例えば、LTE、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-ADVANCED PRO、GSM(登録商標)、UMTS、W-CDMA、CDMA200、WiMAX、WiMAX2又はIEEE802.16などの任意の無線通信方式に従って運用されてよい。
 なお、スモールセルは、マクロセルと重複して又は重複せずに配置される、マクロセルよりも小さい様々な種類のセル(例えば、フェムトセル、ナノセル、ピコセル及びマイクロセルなど)を含み得る概念である。ある例では、スモールセルは、専用の基地局によって運用される。別の例では、スモールセルは、マスタデバイスとなる端末がスモールセル基地局として一時的に動作することにより運用される。いわゆるリレーノードもまた、スモールセル基地局の一形態であると見なすことができる。リレーノードの親局として機能する無線通信装置は、ドナー基地局とも称される。ドナー基地局は、LTEにおけるDeNBを意味してもよく、より一般的にリレーノードの親局を意味してもよい。
  (2)端末装置200
 端末装置200は、セルラーシステム(又は移動体通信システム)において通信可能である。端末装置200は、セルラーシステムの無線通信装置(例えば、基地局100A、マスタデバイス100B又は100C)との無線通信を行う。例えば、端末装置200Aは、基地局100Aからのダウンリンク信号を受信し、基地局100Aへのアップリンク信号を送信する。
 また、端末装置200としては、所謂UEのみに限らず、例えば、MTC端末、eMTC(Enhanced MTC)端末、及びNB-IoT端末等のような所謂ローコスト端末(Low cost UE)が適用されてもよい。
  (3)補足
 以上、システム1の概略的な構成を示したが、本技術は図1に示した例に限定されない。例えば、システム1の構成として、マスタデバイスを含まない構成、SCE(Small Cell Enhancement)、HetNet(Heterogeneous Network)、MTCネットワーク等が採用され得る。またシステム1の構成の、他の一例として、マスタデバイスがスモールセルに接続し、スモールセルの配下でセルを構築してもよい。
 また、詳細は後述するが、本開示の一実施形態に係るシステムにおいては、端末装置200と有線または無線の通信経路を介して通信可能に構成された通信装置(以下、便宜上「通信装置300」とも称する)が含まれていてもよい。この場合には、例えば、端末装置200が、基地局100と通信装置300との間の通信を中継する、所謂リレー通信装置としての役割を担ってもよい。また、このとき基地局100と端末装置200との間の通信と、当該端末装置200と通信装置300との間の通信と、に対して通信方式が互いに異なる通信が適用されてもよい。
  <1.2.ロボット通信の要求条件>
 続いて、NRをロボット等の制御に適用する場合の通信に対する要求条件について概要を説明する。NRのユースケースの一つとして、通信を介したロボットの利用が検討されている。具体的な一例として、ロボットやセンサ等に無線通信が適用されるユースケースとして以下が挙げられる。
 ・手術支援ロボットを用いた遠隔手術
 ・電車、自動車、ドローン等(即ち、移動体)の自動操縦・遠隔操縦
 ・ファクトリーオートメーションやビルディングオートメーション
 ・ロボット内部のデバイス間通信
 ロボットの利用を想定した通信(以下、「ロボット通信」とも称する)では、物理層におけるラウンドトリップ遅延が1ミリ秒以下の低遅延性(Low latency)や、0.001%以下のパケット誤り率を達成する通信信頼性(Ultra-reliability)、アプリケーションが通信を行いたい際には常に通信が可能な状態である高いサービス可用性(Communication service availability)等が求められている。
 従来は、これらの高い要求条件を満たすために、ロボットの利用を想定した通信には高速で信頼性の高い有線の通信経路を介した通信が適用されていた。有線の通信経路を介した通信は、ケーブルによって線内と線外の伝搬環境を分離することができるため、他からの干渉に強く、高信頼通信を実現することが容易である。一方で、通信を行う機器間は有線の通信経路で接続されているため、モビリティや可動領域が制限される場合がある。また、配線コストが増大するような状況も想定され、配線による重量増加も避けることが困難となる場合がある。
 以上のような高い要求条件を満たすために、NRおよびLTEでは、データの重複化(Duplication)や低遅延スロットなどの、低遅延高信頼技術が導入された。具体的な一例として、大量の無線リソースを用いてデータを冗長化させることで高信頼な無線通信を実現することが可能である。一方で、周波数帯等の無線リソースは限られているため、全ての経路において無線の低遅延高信頼通信を実現させることが困難となる場合がある。
 以上のような状況を鑑みて、本開示の一実施形態では、典型的な構成の一例として、一部の通信経路において有線の通信を適用し、他の通信経路において無線通信を適用する、無線-有線混在リレー通信を想定する。これにより、有線の通信と無線通信との双方の利点を譲受する通信システムを構築することが可能となる。
  <1.3.ロボット通信の情報の種類>
 本開示の一実施形態におけるロボット通信において、多様な情報のやり取りが想定され得る。ロボット通信でやり取りされる情報としては、例えば、リアルタイム性が要求される情報と、必ずしもリアルタイム性が要求されない情報と、に分類することが可能である。リアルタイム性が要求される情報としては、例えば、QoS保証される情報が挙げられる。また、必ずしもリアルタイム性が要求されない情報としては、例えば、必ずしもQoS保証がされなくてもよい情報が挙げられる。
 リアルタイム性が要求される情報の種類の一例としては以下が挙げられる。
 ・運動に直接関わる動作情報(例えば、アクチュエータに対する制御情報等)
 ・センサ情報
 ・緊急な状態が発生した場合(例えば、衝突する危機が発生した場合等)の制御情報
 ・人間の小脳で考えるような情報
 ・動作するロボットの近傍で測定されるセンサの情報
 一方で、必ずしもリアルタイム性が要求されない情報の種類の一例としては以下が挙げられる。
 ・ログデータ(例えば、ロボットの関節角度の軌跡、エラー情報、イベント(ある時刻にイベントが発生した場合)、過去のセンサ情報等)
 ・初期化時の情報交換(計画段階の情報)
 ・コネクションセットアップ時の情報
 ・移動計画に関する情報
 ・人間の大脳で考えるような情報
 ・動作するロボットからより離隔した位置で測定されるセンサの情報
  <1.4.リレー通信>
 続いて、リレー通信について概要を説明する。無線通信システムにおいては、例えば、セルのカバレッジ拡張や受信信号の品質向上等を目的として、リレーが採用される場合がある。
 ここで、図2を参照して、従来の無線通信におけるリレー通信の一例について説明する。図2は、リレー通信の一例について概要を説明するための説明図である。図2に示す例では、基地局100Aと端末装置200との間の通信が、リレー基地局100Bを介して行われる。また、図2に示す例では、基地局100Aとリレー基地局100Bとの間で無線の通信経路を介して通信が行われ、リレー基地局100Aと端末装置200との間においても無線の通信経路を介して通信が行われる。これにより、例えば、伝搬損失等の影響により端末装置200が基地局100からの信号を直接受信することが困難な場合においても、当該端末装置200に対して良好な品質で信号を届けることが可能となる。
  (無線-有線混在のリレー通信)
 続いて、リレー通信の一例として、無線の通信経路を介した通信(以下、単に「無線通信」とも称する)と、有線の通信経路を介した通信(以下、単に「有線通信」とも称する)と、が混在する場合のリレー通信について概要を説明する。
 本開示の一実施形態に係るシステムでは、例えば、従来の無線通信におけるリレー通信に対して、一連の通信経路のうち一部の区間において有線の通信経路が適用されるようなリレー通信(以降では、「無線-有線リレー通信」とも称する)を想定する。
 本実施形態に係るシステムで想定され得る無線-有線リレー通信の運用の一例として、長距離の伝送に無線通信を利用する運用が挙げられる。具体的には、有線通信では、通信距離に比例して配線のコストが増大する可能性がある。一方で、無線通信が実現される場合には、上述した配線コストが実質的に不要となり得るため、特に長距離通信でのコスト削減の効果が期待される。
  (ロボット通信のシステム構成例1)
 ここで、図3を参照して、本開示の一実施形態に係るシステムにおいて無線通信と有線通信とが混在するリレー通信(即ち、有線-無線リレー通信)の一例について概要を説明する。図3は、本実施形態に係るシステムにおけるリレー通信の一例について概要を説明するための説明図であり、無線通信と有線通信とが混在するリレー通信の一例について示している。具体的には、図3は、ロボット530(通信機能を有する装置)と遠隔地に設置されたクラウドサーバ510との間の通信や、ロボット530と他のロボット530との間の通信を想定したシステムの概略的な構成の一例について示している。
 図3に示すような構成例が適用されるユースケースの一例として、ロボット530が、リアルタイムで各種情報を受け取り、その場の状況に応じて動作するようなケースが想定され得る。より具体的な一例として、遠隔手術等の遠隔ロボット制御、工場内での動作が想定された制御ロボット、信号機の情報や道路側面に備え付けられているカメラ情報等の外界のセンサ等が、本実施系形態に係るシステムにおいて想定され得るロボット530の一例に相当する。
 図3に示す例では、例えば、クラウドサーバ510とロボット530-1との間の通信を実現するために、基地局100及び端末装置200-1が利用されている。具体的には、基地局100とクラウドサーバ510との間は有線の通信経路N123を介して接続される。また、端末装置200-1とロボット530-1との間は有線の通信経路N117を介して接続される。また、基地局100と端末装置200-1との間は、無線の通信経路N111を介して接続される。このような前提の基で、ロボット530-1とクラウドサーバ510との間の通信において、ロボット530-1から送信されるデータは、端末装置200-1及び基地局100を介して(即ち、参照符号D101を付した通信経路を介して)クラウドサーバ510に伝送され、当該クラウドサーバ510に受信される。
 また、他の一例として、ロボット530-2とロボット530-3との間の通信を実現するために、基地局100、端末装置200-1、及び端末装置200-2が利用されている。具体的には、端末装置200-1とロボット530-2との間は有線の通信経路N115を介して接続される。同様に、端末装置200-2とロボット530-3との間は有線の通信経路N119を介して接続される。また、基地局100と端末装置200-1との間は、無線の通信経路N111を介して接続される。同様に、基地局100と端末装置200-2との間は、無線の通信経路N113を介して接続される。このような前提の基で、ロボット530-2とロボット530-3との間の通信において、ロボット530-2から送信されるデータは、端末装置200-1、基地局100、及び端末装置200-2を介して(即ち、参照符号D103を付した通信経路を介して)ロボット530-3に伝送され、当該ロボット530-3に受信される。また、ロボット530自体が基地局100と無線通信を行う場合も想定され得る。具体的な一例として、ロボット530-3が無線通信の機能を有する場合には、ロボット530-3は、基地局100と無線通信を直接行ってもよい。
 以上のように、長距離の通信に無線通信を適用し、最低限の通信に有線通信を適用することで、高信頼の通信システムを確立することが可能となる。
  (ロボット通信のシステム構成例2)
 次いで、図4を参照して、本開示の一実施形態に係るシステムにおいて無線通信と有線通信とが混在するリレー通信の他の一例について概要を説明する。図4は、本実施形態に係るシステムにおけるリレー通信の他の一例について概要を説明するための説明図であり、無線通信と有線通信とが混在するリレー通信の一例について示している。具体的には、図4は、ロボット530-4の内部のデバイス間における通信に無線通信が適用される場合の一例について示している。
 ロボットの軽量化や可動領域の無制限化などの要求から、ロボット内のデバイス間で無線通信の適用が期待されている。また、ロボット内部において電波伝搬が限定的であることから、ロボット外部に対して電波の漏れ出しを少なくすることも可能である。これにより、ロボット外部の無線通信に対して与える干渉を低減させることも可能となるため、例えば、ロボット内部の通信では、無線リソースを潤沢に活用可能となり得る。
 例えば、図4に示す例は、CPUやアクチュエータ等のロボット内部のデバイス間通信と、ロボットの動作等を制御する制御サーバーとロボットとの通信で構成される通信システムである。上述した理由から、図4に示す例では、ロボット530-4内部のデバイス間の情報の送受信に無線通信が適用されている。一方で、図4に示す例では、ロボット530-4と、当該ロボット530-4の動作等を制御する制御サーバ520と、の間は、他の無線通信からの影響をより低減させるために、有線通信が適用されている。また、制御サーバ520とコアネットワーク400との間についても有線通信が適用されている。
 このような構成の基で、例えば、制御サーバ520から送信されたアクチュエータ等のデバイスの制御に関する情報は、制御サーバ520-ロボット530-4間の有線通信と、ロボット530-4内部のデバイス間の無線通信と、を介して伝達される。これにより、従来に比べて可動域をより拡張したロボットの実現が可能となる。
  <1.5.プロトコルスタック>
 続いて、本開示の一実施形態に係るシステムにおけるプロトコルスタックの一例について説明する。なお、本説明におけるプロトコルスタックとは、ネットワークプロトコルの階層を表すものとする。
 一例として、プロトコルスタックは、下層から、物理層、リンク層、ネットワーク層、トランスポート層、及びアプリケーション層によって構成される。物理層は、上位層から転送された信号を伝搬路に流すための変換処理と、伝搬路を伝送された後に受信された信号を上位層に正しく転送するための変換処理と、を行う層である。リンク層は、伝送制御、誤り検出、再送要求等の機能を有する層である。ネットワーク層は、IPアドレスの割り当て、データの伝送経路の選択(ルーティング)などを司る層である。ネットワーク層は、例えば、IP層が相当する。トランスポート層は、データの転送を制御する役割を果たす層である。トランスポート層は、例えば、TCP層及びUDP層が相当する。アプリケーション層は、例えば、アプリケーションが通信を行うための層である。
 また、Ethernetは、物理層およびデータリンク層の一部のプロトコルが規定された有線LAN(Local Area Network)の規格である。また、LTE及びNRは、物理層およびデータリンク層のプロトコルが規定されたモバイルネットワークの規格である。
  (Ethernetにおけるプロトコルスタック)
 EthernetにおけるIP層よりも下位のプロトコルスタックは、物理層(PHY層、L1)とデータリンク層(L2)の2層で構成される。物理層では、有線で信号を送受信するための処理(例えば、変調及び復調)が行われる。データリンク層では、送信するMACフレームの作成や受け取ったMACフレームの解釈に関する処理が行われる。
 例えば、図5は、Ethernetのフレーム構成の一例を示した図である。図5に示すように、Ethernetのフレームは、宛先アドレス(MACアドレス)、送信元アドレス(MACアドレス)、長さ/タイプに関する情報、データ、及びエラー検出のためのパリティビットがこの順序で配列されて構成される。
  (NRにおけるプロトコルスタック)
 NRのプロトコルスタックでは、より細かく層が規定されている。例えば、図6は、NRにおけるデータ通信(U-Plane、User-Plane)のプロトコルスタックの一例を示した図である。図6に示すように、NRのデータ通信のプロトコルスタックは、下層から、PHY層(Physical layer)、MAC層(Medium Access Control layer)、RLC層(Radio Link Control Layer)、PDCP層(Packet Data Convergence Protocol layer)、及びSDAP層(Service Data Adaptation Protocol layer)によって構成される。NRにおいて、レイヤ1(Layer 1)は、PHY層に相当する。また、NRにおいて、レイヤ2(Layer 2)は、MAC層、RLC層、PDCP層、及びSDAP層のサブ層によって構成される。なお、SDAP層よりも上位には、IP層などの上位層が存在する。
 PHY層では、例えば、「信号の符号化及び復号」、「スクランブリング及びデスクランブリング」、「レイヤーマッピング及びデマッピング」、「変調及び復調」、「リソースマッピング」、「FFT変換及びIFFT変換」、「DC/AC変換及びAC/DC変換」、並びに「アップコンバージョン及びダウンコンバージョン」等の処理が実行される。
 MAC層では、例えば、「ロジカルチャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング」、「MAC SDU(Service Data Unit)のマルチプレクシング及びデマルチプレクシング」、「スケジューリング情報報告」、「HARQ(Hybrid Automatic Repeat and reQuest)を用いたエラー訂正」、「端末間やロジカルチャネル間のプライオリティハンドリング」、並びに「パディング」等の処理が実行される。
 RLC層では、例えば、「シーケンスナンバリング」、「ARQ(Automatic Repeat and reQuest)を用いたエラー訂正」、「セグメンテーション及びリセグメンテーション」、「リアセンブリ」、「重複検出」、並びに「プロトコルエラー検出」等の処理が実行される。
 PDCP層では、例えば、「シーケンスナンバリング」、「ヘッダ圧縮及び復元」、「リオーダリング及び重複検出」、「ルーティング」、「再送」、「暗号化、解読、及び整合性保護」、「データ復元」、並びに「重複化」等の処理が実行される。
 SDAP層では、例えば、「データとQoSフローとの間のマッピング」、及び「QoSフローIDのマスキング」等の処理が実行される。なお、LTEでは、当該SDAP層は用いられない。
 また、図7は、NRのレイヤ2におけるデータフローの一例を示した図である。図7に示すように、上位層(IP層)から転送されたIPパケットは、SDAP層において、SDAP SDUに変換された後に、ヘッダが付随され、SDAP PDU(Protocol Data Unit)が生成される。SDAP層から転送されたSDAP PDUは、PDCP SDUに変換された後に、ヘッダが付加され、PDCP PDUが生成される。PDCP層から転送されたPDCP PDUは、RLC SDUに変換された後に、ヘッダが付加され、RLC PDUが生成される。なお、RLC層では、PDCP PDUを分割することが可能である。最後に、RLC層から転送されたRLC PDUは、MAC SDUに変換された後に、ヘッダが付加され、MAC PDUが生成される。なお、MAC層では、複数のMAC SDUをマルチプレクシングして、1つのMAC PDUとして生成することが可能である。
 図8は、NRにおける制御情報通信(C-Plane、Control-Plane)のプロトコルスタックの一例を示した図である。NRの制御情報通信のプロトコルスタックは、下層から、PHY層、MAC層、RLC層、PDCP層、RRC層(Radio Resource Control layer)、及びNAS層(Non-Access Stratum layer)によって構成される。NRにおいて、レイヤ3(Layer 3)は、RRC層およびNAS層に相当する。なお、AMF(Access and Mobility Management Function)はコアネットワークの一部の機能である。また、本例におけるRRC層は基地局に含まれる構成であるが、この構成に限らず、コアネットワークにRRC層が存在してもよい。
 RRC層では、例えば、「システム情報の報知」、「ページング」、「端末装置とネットワークとの接続の確立、持続、及び解放」、「セキュリティ」、「データフローの確立、設定、持続、及び解放」、「ハンドオーバー、コンテンツ転送、及びセル選択/再選択等のモビリティ処理」、「QoS管理」、「測定報告及び報告の制御」、並びに「リンク不全の検出及び復元」等の処理が実行される。
 NAS層では、例えば、「モビリティ管理」、「セルコントロール管理」、「セッション管理」、及び「アイデンティティ管理」等の処理が実行される。
 <<2.通信方式の異なる通信が混在するリレー通信に関する検討>>
 続いて、有線通信と無線通信とのような通信方式の異なる通信が混在するリレー通信について、主にプロトコルスタックに着目して検討したうえで、本開示の一実施形態に係るシステムの技術的課題について概要を説明する。
  <2.1.無線及び有線が混在するリレー通信のプロトコルスタックの一例>
 まず、比較例として、図9を参照して、従来の方式を無線及び有線が混在するリレー通信に適用した場合のデータ通信(U-Plane)のプロトコルスタックの一例について説明する。図9は、無線通信及び有線通信が混在するリレー通信におけるデータ通信のプロトコルスタックの一例を示した図である。図9に示す例では、基地局100と端末装置200との間の伝送路にはNRを用いた無線通信が適用され、端末装置200とクラウドサーバやロボット等のような装置(以下、便宜上「通信装置300」とも称する)との間の伝送路にはEthernetを用いた有線通信が適用されている。また、図9に示す例では、IP層よりも上位層については図示を省略している。
 NRとEthernetとは物理層及びリンク層の規格が異なるため、基地局100と通信装置300との間でデータを伝送する場合には、当該伝送を中継する端末装置200において、共通の層であるIP層までデータが転送される。そして、当該端末装置200において、当該データのフォーマットが各規格に対応した物理層及びリンク層のフォーマットへの変換(例えば、通信規格に応じたヘッダの置き換え等)が行われる。
 ここで、図9に示す例におけるデータフローについて、基地局100から通信装置300にデータを伝送する場合に着目して説明する。
 基地局100から送信されるデータは、当該基地局100側で、IP層から、SDAP層、PDCP層、RLC層、MAC層、PHY層の順番で転送され、無線の伝送路を介して、端末装置200に伝送される。端末装置200は、受信した無線信号(データ)をPHY層、MAC層、RLC層、PDCP層、SDAP層の順に転送し、IP層に対応するデータに変換する。次いで、端末装置200から通信装置300にデータを転送する際には、対象となるデータは、IP層での伝送路間の変換が行われた後に、Ethernetのレイヤ2(L2)およびレイヤ1(L1)の順に転送され、有線の伝送路を介して通信装置300に伝送される。通信装置300は、受信した有線信号(データ)をEthernetのレイヤ1(L1)およびレイヤ2(L2)の順に転送し、IP層に対応するデータに変換する。以上のような一連の手順が踏まれることで、基地局100から通信装置300にデータが伝送される。
 なお、以降の説明では、通信方式の異なる通信間でプロトコル変換(例えば、ヘッダの置き換え等)を行うために、変換前のプロトコルスタックにおいて下位の層から所定の上位層までデータを転送し、変換後のプロトコルスタックにおいて再度下位の層まで転送する動作を、便宜上「折り返し」とも称する。具体的な一例として、「折り返しを行う層」と記載した場合には、通信方式の異なる通信間におけるプロトコル変換が行われる層を示すものとする。
  <2.2.無線及び有線が混在するリレー通信に関する技術的課題>
 続いて、有線通信と無線通信とのような通信方式の異なる通信が混在するリレー通信における技術的課題について以下に説明する。上述したように、無線通信と有線通信とは規格(特に、リンク層及び物理層の規格)が異なるため、共通のプロトコルであるIP層以上でのQoS制御が行われる。
 しかしながら、低遅延や信頼性が重要とされるロボット通信において、各経路で独立したQoS制御が行われると、End-to-endのQoSが担保されない可能性が考えられる。具体的な一例として、無線通信と有線通信との間で送受信の周期やタイミングが異なる場合には、周期がより長い方の経路の遅延がボトルネックとなり、End-to-endの遅延を増大させる可能性がある。
 例えば、図10は、通信方式の異なる通信が混在するリレー通信における遅延の一例について概要を説明するための説明図であり、各経路で独立したQoS制御が行われた場合の送受信リソース割り当ての一例を示した図である。図10において、横軸は時間を示している。
 独立したQoS制御が行われる場合には、図10に示すように、クラウドサーバやロボット等の通信装置300と端末装置200との間の通信と、当該端末装置200と基地局100との間の通信と、で送信リソースの周期やタイミングが揃わない可能性が生じる。これにより、長い転送待機遅延が発生し、結果としてEnd-to-endの遅延を増大させる場合がある。また、例えば、信頼性が十分担保される経路における繰り返し送信等のような冗長化されたデータの送受信は、必要以上に通信リソースを消費し、他の通信システムの運用を困難にさせる場合も想定され得る。
 また、IP層までプロトコルが変換されることで、プロトコル変換処理に伴う遅延が発生し得る。例えば、図9に示す例において、基地局100から端末装置200に伝送された無線信号(データ)をIP層まで変換する際には、5つの層を経由しなければならない。特に、ロボットのデバイス制御に関する情報は、情報量(ビット数)が少ないこともあり、パケット分割および合成の処理が不要となる場合もある。また、各層で付随されるヘッダの割合がロボットのデバイス制御に関する情報に比べて相対的に増加し、通信のオーバーヘッドとなって非効率的な制御となる可能性もある。
 さらに、EthernetではCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access/Collision Detection)が採用され、時分割多重や周波数分割多重等のような細かな直交リソース割り当てが行われない場合がある。これにより、パケット同士が衝突した場合には、ランダムバックオフ時間を待機した後に再送を行う必要が生じ、さらに遅延が発生する場合がある。
 以上のような状況を鑑み、本開示では、複数の通信装置間の通信において通信方式が互いに異なる複数の通信が適用される状況下においても、End-to-endの通信をより好適な態様で実現可能とする技術を提案する。具体的には、本開示では、上述した問題を解決するプロトコルスタック及びリソースの制御方法について提案する。
 <<3.技術的特徴>>
 以下に、本開示の一実施形態に係るシステムの技術的特徴について説明する。
  <3.1.構成例>
 まず、本開示の一実施形態に係るシステムを構成する装置の機能構成の一例について説明する。
  <3.1.1.基地局の構成例>
 以下に、図11を参照して、本開示の一実施形態に係る基地局100の構成の一例を説明する。図11は、本開示の一実施形態に係る基地局100の構成の一例を示すブロック図である。図11を参照すると、基地局100は、アンテナ部110と、無線通信部120と、ネットワーク通信部130と、記憶部140と、制御部150とを含む。
 (1)アンテナ部110
 アンテナ部110は、無線通信部120により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部110は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部120へ出力する。
 (2)無線通信部120
 無線通信部120は、信号を送受信する。例えば、無線通信部120は、端末装置へのダウンリンク信号を送信し、端末装置からのアップリンク信号を受信する。
 (3)ネットワーク通信部130
 ネットワーク通信部130は、情報を送受信する。例えば、ネットワーク通信部130は、他のノードへの情報を送信し、他のノードからの情報を受信する。例えば、上記他のノードは、他の基地局及びコアネットワークノードを含む。
 (4)記憶部140
 記憶部140は、基地局100の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
 (5)制御部150
 制御部150は、基地局100の様々な機能を提供する。制御部150は、通信制御部151と、情報取得部153と、通知部155とを含む。なお、制御部150は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、制御部150は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
 通信制御部151は、無線通信部120を介した端末装置200との間の無線通信の制御に係る各種処理を実行する。また、通信制御部151は、ネットワーク通信部130を介した他のノード(例えば、他の基地局やコアネットワークノード等)との間の通信の制御に係る各種処理を実行する。
 情報取得部153は、端末装置200や他のノードから各種情報を取得する。取得された当該情報は、例えば、端末装置との間の無線通信の制御や、他のノードとの連携に係る制御等に利用されてもよい。
 通知部155は、端末装置200や他のノードに各種情報を通知する。具体的な一例として、通知部155は、セル内の端末装置200が基地局100と無線通信を行うための各種情報を当該端末装置200に通知してもよい。また、他の一例として、通知部155は、セル内の端末装置から取得した情報を、他のノード(例えば、他の基地局)に通知してもよい。また、通知部155は、端末装置200が他の通信装置(例えば、クラウドサーバやロボット等のような通信装置300)との間で通信を行うための情報を、セル内の端末装置200に通知してもよい。
  <3.1.2.端末装置の構成例>
 以下に、図12を参照して、本開示の一実施形態に係る端末装置200の機能構成の一例を説明する。図12は、本開示の一実施形態に係る端末装置200の構成の一例を示すブロック図である。図12に示すように、端末装置200は、アンテナ部210と、無線通信部220と、記憶部230と、制御部240とを含む。また、端末装置200は、他の通信装置(例えば、クラウドサーバやロボット等のような通信装置300)と基地局100との間の通信を中継してもよい。この場合には、端末装置200は、当該他の通信装置(以下、通信装置300とする)と通信を行うためのネットワーク通信部250を含んでもよい。
 (1)アンテナ部210
 アンテナ部210は、無線通信部220により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部210は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部220へ出力する。
 (2)無線通信部220
 無線通信部220は、信号を送受信する。例えば、無線通信部220は、基地局からのダウンリンク信号を受信し、基地局へのアップリンク信号を送信する。
 また、本実施形態に係るシステム1においては、端末装置200が、他の端末装置200と基地局100を介さずに直接通信を行う場合がある。この場合には、無線通信部220は、他の端末装置200との間でサイドリンク信号を送受信してもよい。
 (3)記憶部230
 記憶部230は、端末装置200の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
 (4)ネットワーク通信部250
 ネットワーク通信部250は、情報を送受信する。例えば、ネットワーク通信部250は、他の通信装置300への情報を送信し、他の通信装置300からの情報を受信する。上記通信装置300には、例えば、クラウドサーバやロボット等のような通信機能を有する他の装置が含まれ得る。
 (5)制御部240
 制御部240は、端末装置200の様々な機能を提供する。例えば、制御部240は、通信制御部241と、情報取得部243と、通知部247とを含む。なお、制御部240は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、制御部240は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
 通信制御部241は、無線通信部220を介した基地局100との間の無線通信の制御に係る各種処理を実行する。また、通信制御部241は、ネットワーク通信部250を介した通信装置300との間の通信の制御に係る処理を実行する。
 また、通信制御部241は、上記基地局100と上記通信装置300との間の通信(即ち、データの伝送)の中継に係る各種処理を実行してもよい。具体的な一例として、通信制御部241は、基地局100との間で伝送されるデータと、通信装置300との間で伝送されるデータと、のうちの一方から他方に変換することで、当該基地局100と当該通信装置300との間の通信を中継してもよい。なお、当該処理については、詳細を別途後述する。
 情報取得部243は、基地局100や他の通信装置300から各種情報を取得する。具体的な一例として、情報取得部243は、基地局100と通信装置300との間の通信の中継に関連する情報を、当該基地局100や当該通信装置300から取得してもよい。
 通知部247は、基地局100や他の通信装置300に各種情報を通知する。具体的な一例として、通知部247は、基地局100と通信装置300との間の通信の中継に関連する情報を、当該基地局100や当該通信装置300に通知してもよい。
  <3.1.3.通信装置の構成例>
 以下に、図13を参照して、本開示の一実施形態に係る通信装置300の機能構成の一例を説明する。図13は、本開示の一実施形態に係る通信装置300の構成の一例を示すブロック図であり、例えば、クラウドサーバやロボット等のような通信機能を有する装置の機能構成の一例を示している。図13に示すように、通信装置300は、ネットワーク通信部310と、記憶部320と、制御部330とを含む。
 (1)ネットワーク通信部310
 ネットワーク通信部310は、情報を送受信する。例えば、ネットワーク通信部310は、端末装置200への情報を送信し、端末装置200からの情報を受信する。なお、ネットワーク通信部310が、他の通信装置との間で情報を送受信する通信方式は特に限定されず、例えば、他の通信方式との間の通信経路の種別に応じて適宜変更されてもよい。また、ネットワーク通信部310が他の通信装置との間で情報を送受信する通信経路の種別についても特に限定されず、例えば、有線の通信経路であってもよいし、無線の通信経路であってもよい。
 (2)記憶部320
 記憶部320は、通信装置300の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
 (3)制御部330
 制御部330は、通信装置300の様々な機能を提供する。制御部330は、通信制御部331と、情報取得部333と、通知部335とを含む。なお、制御部330は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、制御部330は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
 通信制御部331は、ネットワーク通信部310を介した他の通信装置(例えば、端末装置200)との間の通信の制御に係る各種処理を実行する。具体的な一例として、通信制御部331は、端末装置200による中継に基づき基地局100から送信されたデータを、当該中継の態様に応じて復号してもよい。また、通信制御部331は、端末装置200による中継に基づき基地局100に送信するデータを、当該中継の態様に応じて符号化してもよい。なお、これらの処理の詳細については別途後述する。
 情報取得部333は、基地局100や端末装置200から各種情報を取得する。具体的な一例として、情報取得部333は、端末装置200による中継に基づき基地局100との間で通信を行うための情報を、当該基地局100や当該端末装置200から取得してもよい。
 通知部335は、基地局100や端末装置200に各種情報を通知する。具体的な一例として、通知部335は、端末装置200による中継に基づく基地局100との間での通信に関連する情報を、当該基地局100や当該通信装置300に通知してもよい。
  <3.2.リレー通信の制御例>
 続いて、本開示の一実施形態に係るシステムにおけるリレー通信の制御の一例について説明する。なお、以降では、本実施形態に係るシステムの技術的特徴をよりわかりやすくするために、主に無線通信と有線通信とが混在するリレー通信が適用される場合の例に着目して説明するが、必ずしも本実施形態に係る技術の適用範囲を限定するものではない。即ち、通信方式の異なる複数の通信が混在するリレー通信が行われるシステムであれば、本実施形態に係る技術を適用することが可能である。
 まず、本実施形態に係るシステムにおけるプロトコルスタックの一例として、無線通信と有線通信とが混在するリレー通信を想定したプロトコルスタックの一例について説明する。本実施形態に係るシステムでは、無線通信により伝送されるデータと、有線通信により伝送されるデータと、のうちの一方から他方への変換が、プロトコルスタックを構成する一連の層のうちIP層よりも下位の層(換言すると、伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの層)で行われる。
  (データ信号通信のプロトコルスタックの例1)
 例えば、図14は、本実施形態に係るシステムにおけるプロトコルスタックの一例について説明するための説明図であり、無線通信と有線通信とが混在するリレー通信を想定したプロトコルスタックの一例を示している。図14に示す例では、SDAP層において、無線通信を介して伝送されるデータと、有線通信を介して伝送されるデータと、の間の変換に係る処理が行われる。有線通信側のプロトコルスタックには、NRのSDAP層に相当する層として、アダプテーション層(adaptation layer)が挿入(設定)される。これにより、有線通信では、SDAP層で規定されたQoSフローに基づいて、Ethernet L1/L2の処理が行われる。具体的には、QoSの優先順位が高いSDAP PDUがより優先されるように送受信に係る処理が実行される。
 なお、図14に示す例において、端末装置200が、基地局100と通信装置300との間の通信を中継する通信装置の一例に相当する。このとき、当該通信装置において、基地局100等のような通信装置と無線の通信経路を介して通信を行う通信部(例えば、図12に示す無線通信部220)が、「第1の通信部」の一例に相当する。また、当該第1の通信部が他の通信装置と通信を行うための通信方式が、「第1の通信方式」の一例に相当する。即ち、図14に示す例の場合には、端末装置200と基地局100との間で無線の通信経路を介して通信を行うための通信方式が、「第1の通信方式」の一例に相当し得る。また、上記通信装置において、上記第1の通信方式とは異なる通信方式に基づき他の通信装置(例えば、通信装置300)と通信を行う通信部(例えば、図12に示すネットワーク通信部250)が、「第2の通信部」の一例に相当する。また、当該第2の通信部が他の通信装置と通信を行うための通信方式が、「第2の通信方式」の一例に相当する。即ち、図14に示す例の場合には、端末装置200と通信装置300との間で有線の通信経路を介して通信を行うための通信方式が、「第2の通信方式」の一例に相当し得る。また、基地局100と通信装置300との間の通信を端末装置200が中継する場合には、当該端末装置200が「第3の通信装置」の一例に相当する。また、当該第3の通信装置が、上記第1の通信方式に基づき通信を行う基地局100が、「第1の通信装置」の一例に相当する。また、当該第3の通信装置が、上記第2の通信方式に基づき通信を行う通信装置300が、「第2の通信装置」の一例に相当する。なお、上記については、詳細を後述する図15~図17に示す例においても同様である。
 また、図14に示す例においては、NRのプロトコルスタックとして規定される一連の層のうち、データの転送時のプロトコル変換が行われるSDAP層が、「第1の層」の一例に相当する。また、Ethernetのプロトコルスタックにおいて、当該SDAP層に対応して挿入(設定)されるアダプテーション層が、「第2の層」の一例に相当する。
  (データ信号通信のプロトコルスタックの例2)
 図15は、本実施形態に係るシステムにおけるプロトコルスタックの他の一例について説明するための説明図であり、無線通信と有線通信とが混在するリレー通信を想定したプロトコルスタックの他の一例を示している。図15に示す例では、PDCP層において、無線通信を介して伝送されるデータと、有線通信を介して伝送されるデータと、の間の変換に係る処理が行われる。有線通信側のプロトコルスタックには、NRのSDAP層及びPDCP層に相当する層として、アダプテーション層(adaptation layer)が挿入(設定)される。これにより、有線通信では、端末装置200のアダプテーション層において、PDCP層で行われる動作が行われた後に、Ethernet L1/L2の処理が行われる。一方で、端末装置200は、SDAP層で行われる処理を行わずに、データを転送する。具体的には、端末装置200では、QoSフロー制御は行われず、RRC設定によって事前に指定された制御に基づいて、データの転送が行われる。
 なお、図15に示す例においては、NRのプロトコルスタックとして規定される一連の層のうち、データの転送時のプロトコル変換が行われるPDCP層が、「第1の層」の一例に相当する。また、Ethernetのプロトコルスタックにおいて、当該PDCP層に対応して挿入(設定)されるアダプテーション層が、「第2の層」の一例に相当する。
  (データ信号通信のプロトコルスタックの例3)
 図16は、本実施形態に係るシステムにおけるプロトコルスタックの他の一例について説明するための説明図であり、無線通信と有線通信とが混在するリレー通信を想定したプロトコルスタックの他の一例を示している。図16に示すでは、RLC層において、無線通信を介して伝送されるデータと、有線通信を介して伝送されるデータと、の間の変換に係る処理が行われる。有線通信側には、NRのSDAP層、PDCP層、及びRLC層に相当する層として、アダプテーション層(adaptation layer)が挿入(設定)される。これにより、有線通信では、端末装置200のアダプテーション層において、RLC層で行われる動作が行われた後に、Ethernet L1/L2の処理が行われる。一方で、端末装置200は、SDAP層およびPDCP層で行われる処理を行わず、データを転送する。具体的には、端末装置200では、暗号化、複合、及び整合性チェックは行わない。すなわち、有線通信と無線通信との間で同一の暗号が用いられる。
 なお、図16に示す例においては、NRのプロトコルスタックとして規定される一連の層のうち、データの転送時のプロトコル変換が行われるRLC層が、「第1の層」の一例に相当する。また、Ethernetのプロトコルスタックにおいて、当該RLC層に対応して挿入(設定)されるアダプテーション層が、「第2の層」の一例に相当する。
  (データ信号通信のプロトコルスタックの例4)
 図17は、本実施形態に係るシステムにおけるプロトコルスタックの他の一例について説明するための説明図であり、無線通信と有線通信とが混在するリレー通信を想定したプロトコルスタックの他の一例を示している。図17に示すでは、MAC層において、無線通信を介して伝送されるデータと、有線通信を介して伝送されるデータと、の間の変換に係る処理が行われる。有線通信側には、NRのSDAP層、PDCP層、RLC層、及びMAC層に相当する層として、アダプテーション層(adaptation layer)が挿入される。これにより、有線通信では、端末装置200のアダプテーション層において、MAC層で行われる動作が行われてから、Ethernet L1の処理が行われる。一方で、端末装置200は、SDAP層、PDCP層、及びRLC層で行われる処理を行わず、データを転送する。具体的には、各経路において、RLCによるエラー訂正が行われず、RLC再送は行われない。これにより、更なる低遅延化が期待される。
 なお、図17に示す例においては、NRのプロトコルスタックとして規定される一連の層のうち、データの転送時のプロトコル変換が行われるMAC層が、「第1の層」の一例に相当する。また、Ethernetのプロトコルスタックにおいて、当該MAC層に対応して挿入(設定)されるアダプテーション層が、「第2の層」の一例に相当する。
  (プロトコルスタックの制御例)
 本実施形態に係るシステムでは、基地局またはコアネットワークは、各種状況に応じて上述したデータ通信(U-Plane)のプロトコルスタックのうち、いずれかのプロトコルスタックを選択することが可能である。具体的な一例として、基地局またはコアネットワークは、通信経路の状況やパケットの種類に応じて、上述したデータ通信のプロトコルスタックのうち、より適切なプロトコルスタック(例えば、要求仕様をより好適な態様で達成可能なプロトコルスタック)を選択してもよい。
 通信経路の状況の一例として、通信路品質が挙げられる。例えば、ロボット内等のように通信路の環境が良好な(例えば、SINRが高い、信頼性の高い等)経路においては、ブロック誤りの確率が低くなる傾向にある。そのため、例えば、端末装置200は、RLC層よりも下位の層で折り返す(即ち、RLC層よりも下位の層でプロトコル変換を行う)ように制御することが好ましい。このような制御により、プロトコル変換に伴う遅延が短縮され、より低遅延な通信を実現することが可能となる。
 また、他の一例として、長距離通信等のように、通信路の環境が不良な(SINRが低い、信頼性の低い等)経路においては、ブロック誤りの確率が高くなる傾向にある。そのため、例えば、端末装置200は、RLC層以上の層で折り返す(即ち、RLC層以上の層でプロトコル変換を行う)ように制御することが好ましい。このような制御により、RLC層でARQ処理が行われ、より安定した通信を実現することが可能となる。
 また、経路の状況の一例として、遅延が挙げられる。長距離間の通信や複数回のリレーが介在するようなEnd-to-endの遅延が大きい経路においては、より下位の層で折り返すように制御されることが好ましい。一方で、短距離で伝搬遅延が小さい経路においては、より上位の層で折り返すように制御されてもよい。
 パケットの種類の一例として、リアルタイム性が要求される情報が挙げられる。例えば、リアルタイム性が要求される情報については、図16や図17を参照して説明した例のように、より下位の層で折り返されることがより好ましい。これに対して、リアルタイム性が要求されない情報については、図14や図15を参照して説明した例のように、より上位の層で折り返されることが好ましい。
  (アダプテーション層)
 アダプテーション(adaptation)層では、NRのフレーム構成からEthernetのフレーム構成へ変換と、その逆の変換と、のうちの少なくともいずれかが行われる。具体的な一例として、アダプテーション層では、Ethernetのヘッダ情報(宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、長さ/タイプに関する情報等)の挿入及び除去等が行われる。付加されるEthernetのヘッダ情報の内容については、例えば、予め基地局100からの通信設定に基づき設定される。
 また、アダプテーション層では、リレー時の折り返しに伴い、他の通信装置において処理が行われなかったNRの層の処理が行われる。例えば、基地局100と通信装置300との間の通信を中継する端末装置200において、RLC層よりも下位の層での折り返しに伴い当該RLC層におけるARQ制御が行われない場合には、通信装置300のアダプテーション層において当該RLC層におけるARQ制御が行われる。また、基地局100と通信装置300との間の通信を中継する端末装置200において、PDCP層よりも下位の層での折り返しに伴い当該PDCP層における暗号化、解読、及び整合性保護が行われない場合には、通信装置300のアダプテーション層において当該PDCP層における暗号化、解読、及び整合性保護が行われる。
  (制御信号通信)
 上述したデータ通信(U-Plane)のプロトコルスタックを用いて通信を実現する一手法として、基地局100は、配下の端末装置や、有線で接続されている通信装置300(例えば、クラウドサーバーやロボット等)に対して、事前に通信設定(RRC設定)を行う。
 例えば、図18は、本開示の一実施形態に係るシステムにおける制御信号通信(C-Plane)のプロトコルスタックの一例を示した図である。図18に示すように、基地局100から通信装置300(例えば、クラウドサーバ、ロボット等)及び端末装置200のそれぞれに対して、RRCが設定される。また、コアネットワーク400から、通信装置300及び端末装置200のそれぞれに対して、NAS層において認証(Authentication)が行われる。
 次いで、本開示の一実施形態に係るシステムにおけるリレー通信のシーケンスの一例について説明する。例えば、図19は、本実施形態に係るシステムにおけるRRC設定及びリレー通信の一連の処理の流れの一例を示したシーケンス図である。なお、図19に示す例は、基地局100と、通信装置300(例えば、クラウドサーバやロボット等のような通信機能を有する装置)と、の間の通信を端末装置200が中継する場合の一連の処理の流れの一例を示している。
 図19に示すように、端末装置200及び通信装置300は、通信経路(例えば、有線の通信経路や無線の通信経路)の遅延を測定する(S101a、S101b)。通信経路の遅延の測定方法として、例えば、所定のデータ信号(例えば、ping等のテスト信号、ダミーデータ、送信時刻が含まれたデータ等)を送信し、応答が返ってくるまでの時間を測定する方法等が挙げられる。
 次いで、端末装置200及び通信装置300は、基地局100に対して遅延に関する測定情報及び遅延に関わる能力の情報の報告を行う(S103)。遅延に関わる測定情報としては、例えば、上述した通信経路の遅延の測定結果が挙げられる。また、遅延に関わる能力の情報としては、例えば、プロトコル変換にかかる時間等に関わる通信プロセッシング能力、信号送信/受信に関するプロセッシング能力等が挙げられる。
 また、端末装置200及び通信装置300は、基地局100に対して通信トラフィックに関する情報も報告してもよい。通信トラフィックに関する情報としては、例えば、トラフィックタイプ(QoSに関する情報)及びトラフィック量(例えば、Buffer Status Report等)等が挙げられる。
 基地局100は、端末装置200及び通信装置300から通知された情報に基づき、各QoSに対応する通信経路及び送受信リソース、並びに、データ通信(U-plane)プロトコルスタック等を決定する(S105)。
 基地局100で決定された各QoSに対応する通信経路及び送受信リソース、並びに、データ通信(U-plane)プロトコルスタックは、例えば、RRCによって端末装置200及び通信装置300それぞれに設定される(S107)。
 そして、端末装置200及び通信装置300のそれぞれは、上記RRC設定に基づいて通信を開始する(S109)。
 また、図20は、有線の通信経路を経由してコアネットワークに接続される有線端末(通信装置300)の初期接続シーケンスの一例について説明するための説明図である。図20では、従来の端末装置200(無線端末)は既に基地局100やコアネットワーク400に接続されている前提とする。
 なお、本開示においては、無線で通信を行う装置(例えば、端末装置200)に対して有線の通信経路を介して接続することで、コアネットワークに接続することが可能な装置を、「有線装置(有線端末)」とも呼称する。有線端末は、無線端末とは多様な異なる性質を有する。具体的な一例として、有線端末は、周囲の無線環境の測定(RRM測定)を行わなくてもよい。また、有線端末は、周囲の無線環境の測定情報の報告を行わなくてもよい。
 通信装置300(有線端末)と端末装置200とが有線の通信経路を介して接続された場合には(S201)、まず通信装置300と端末装置200との間の有線接続のセットアップが開始される(S203)。有線接続のセットアップでは、通信装置300は端末装置200に対して接続要求を行う。要求を受けた端末装置200は、通信装置300に対して設定情報が提供する。通信装置300は、端末装置200から提供された設定情報に基づいて有線通信の設定を行う。設定情報としては、例えば、リソースの周期等の情報が挙げられる。
 次いで、通信装置300は、端末装置200を経由して、基地局100及びコアネットワーク400(例えば、MME410)に接続する。具体的には、通信装置300は、基地局100との間で、NAS(Non-Access Stratum)アタッチ、認証(authentication)、及び暗号化のセットアップを行う(S205)。これらの処理が行われることで、通信装置300は、コアネットワーク400(例えば、MME410)への接続を完了する(S207)。
 そして、基地局100から、端末装置200及び通信装置300に対してリソース制御の設定が行われる(S209、S211)。リソース制御の設定としては、例えば、リソースの周期や帯域幅等の設定が挙げられる。以上より、有線の通信経路を経由してコアネットワークに接続される通信装置300の初期接続シーケンスが完了する。
 以上説明したように通信設定(RRC設定)が行われることで、例えば、一連の通信経路全体を考慮してQoS制御を行うことが可能となる。具体的な一例として、基地局100は、無線の通信経路及び有線の通信経路のそれぞれのトラフィック量を把握し、時分割や周波数分割等によって各通信装置(例えば、端末装置200、通信装置300等)に対して適切な通信リソースを割り当てることで、システムとしてより適切な通信管理を行うことが可能となる。これにより、有線の通信経路と無線の通信経路とのように、通信方式の異なる複数の通信が混在するような状況下においても、End-to-endの遅延を担保することが可能となる。
 例えば、図21は、本開示の一実施形態に係るリレー通信における遅延の一例について概要を説明するための説明図であり、有線通信と無線通信とのそれぞれに対する送受信リソース割り当ての一例について示している。図21において、横軸は時間を示している。
 本実施形態に係るシステムに依れば、例えば図21に示すように、通信装置300から端末装置200を介して基地局100にデータを伝送する際に、有線の通信経路を介してデータの伝送が行われた直後に、無線のリソースを設定することも可能である。このような制御により、端末装置200は、転送待機に伴う遅延を最低限に抑え(理想的には、転送待機を行うことなく)、通信装置300から有線の通信経路を介して送信されたデータを、無線の通信経路を介して基地局100に転送することが可能となる。即ち、通信装置300と基地局100との間におけるEnd-to-endの遅延をより短く抑えることが可能となる。
 (パケット内のヘッダの情報に基づく制御)
 続いて、上述したデータ通信(U-Plane)のプロトコルスタックを用いた通信を実現するための他の手法として、パケット内のヘッダ情報に基づき、通信を中継する装置(例えば、端末装置200)において、プロトコル変換を行う層(即ち、折り返しを行う層)を制御する場合の一例について説明する。
 例えば、図22は、ヘッダ情報に基づいてプロトコル変換を行う層(即ち、折り返しを行う層)を制御するための処理の流れの一例を示したフローチャートである。なお、本説明では、通信装置300と基地局100との間の通信を中継する端末装置200が上記プロトコル変換を行う場合について説明するが、必ずしも図22に示す処理の主体を限定するものではない。即ち、図22に示す処理については、上述したプロトコル変換を行う装置であれば端末装置200のみには限定されず、例えば、基地局100(より具体的には、リレー基地局等)が処理の主体であってもよい。
 図22に示すように、端末装置200は、一連のプロトコルスタックのうちの所定の層において、下位層からPDUが転送された場合に、当該層に対応するヘッダを解析することで、層の折り返しに関する情報を認識する。層の折り返しに関する情報としては、例えば、QoS(遅延要求)に関する情報、折り返す層(換言すると、プロトコル変換を行う層)を指定する情報、送信時間に関する情報等が挙げられる。端末装置200は、層の折り返しに関する情報に基づき、以降の処理を切り替える(S301)。
 具体的な一例として、パケットのヘッダに層の折り返しを示す情報が含まれている場合には(S301、YES)、端末装置200は、層の折り返しに係る処理を行う(S303)。具体的な一例として、端末装置200は、基地局100からの受信結果に基づくPDUに対して、所定のNRの層から、Ethernetにおいて当該層に対応するように設定されたアダプテーション層へのプロトコルの変換処理を行い、変換処理後のPDUをEthernet側の下位の層に転送する。また、他の一例として、端末装置200は、通信装置300からの受信結果に基づくPDUに対して、上記と逆の処理、即ち、アダプテーション層から当該NRの層へのプロトコルの変換処理を行い、変換処理後のPDUを当該NRの層の下位の層に転送する。
 一方で、パケットのヘッダに層の折り返しを示す情報が含まれていない場合には(S301、NO)、端末装置200は、当該層における処理を行い(S305)、当該層の上位の層にSDUを転送する。
 なお、上述した各手法が組み合わされて適用されてもよい。具体的な一例として、基地局100やコアネットワーク400から折り返しが行われる最上位の層の設定が行われたうえで、当該層以下のいずれの層において折り返し(即ち、プロトコルの変換)を行うかを端末装置200がパケットのヘッダ情報に応じて判断する構成としてもよい。このような構成により、端末装置200は、上述した最上位の層以下のいずれかの層において折り返しを行うか否かを、パケットごとに、当該パケットのヘッダ情報に基づき選択的に切り替えることも可能となる。
 (複数回のリレーが行われる場合の一例)
 上記では、主にリレーが1回のみの場合に着目して説明したが、上述した本実施形態に係る技術により奏される作用効果は、複数回のリレーが行われる環境下においても十分に奏し得る。そこで、以下に、複数回のリレーが行われる場合の制御の一例について、特に、通信を中継する通信装置(例えば、端末装置200、リレー基地局100等)における層の折り返しの処理(即ち、プロトコル変換の処理)に着目して説明する。
 例えば、図23は、複数回のリレーが行われる場合の概略的な構成の一例について説明するための説明図である。図23に示す例では、基地局100Aと端末装置200との間の通信が、リレー基地局100B1及び100B2を介して2回中継されている。リレー基地局100B1及び100B2間については、有線の通信経路を介して接続されている。また、基地局100A及びリレー基地局100B1間と、リレー基地局100B2及び端末装置200間と、については、無線の通信経路を介して接続されている。
 また、図24は、本実施形態に係るデータ通信プロトコルスタックの一例について説明するための説明図であり、図23に示すシステムに適用可能なプロトコルスタックの一例について示している。図24に示す例では、2つのリレー基地局100B1及び100B2は、RLC層で折り返して(即ち、RLC層でプロトコルの変換を行って)、データを転送する。これにより、RLC層よりも上位の層での処理に伴い生じ得る遅延を削減することが可能となるため、複数回のリレーによるホップ遅延を軽減する効果が期待される。
 また、いずれの層において折り返しが行われるかについては、通信経路に応じて異なっていてもよい。例えば、図25は、本実施形態に係るデータ通信プロトコルスタックの他の一例について説明するための説明図であり、図23に示すシステムに適用可能なプロトコルスタックの他の一例について示している。図25に示す例では、リレー基地局100B1は、SDAP層で折り返して(即ち、SDAP層でプロトコルの変換を行って)、データを転送する。これに対して、リレー基地局100B2は、RLC層で折り返して(即ち、RLC層でプロトコルの変換を行って)、データを転送する。このように、図25に示す例では、リレー基地局100B1とリレー基地局100B2とで、折り返しが行われる層が互いに異なる。なお、いずれの層において折り返し(プロトコルの変換に係る処理)が行われるかについては、例えば、転送を行う装置(具体的な一例として、リレー基地局や端末装置等)の処理能力や、当該装置と他の装置との間の通信経路の状態等に応じて決定されるとよい。
 <<4.応用例>>
 本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、基地局100は、マクロeNB又はスモールeNBなどのいずれかの種類のeNB(evolved Node B)として実現されてもよい。スモールeNBは、ピコeNB、マイクロeNB又はホーム(フェムト)eNBなどの、マクロセルよりも小さいセルをカバーするeNBであってよい。その代わりに、基地局100は、NodeB又はBTS(Base Transceiver Station)などの他の種類の基地局として実現されてもよい。基地局100は、無線通信を制御する本体(基地局装置ともいう)と、本体とは別の場所に配置される1つ以上のRRH(Remote Radio Head)とを含んでもよい。また、後述する様々な種類の端末が一時的に又は半永続的に基地局機能を実行することにより、基地局100として動作してもよい。
 また、例えば、端末装置200又300は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末、携帯型/ドングル型のモバイルルータ若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、端末装置200又300は、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、端末装置200又300は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つの基地局100ダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
  <4.1.基地局に関する応用例>
   (第1の応用例)
 図26は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。eNB800は、1つ以上のアンテナ810、及び基地局装置820を有する。各アンテナ810及び基地局装置820は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。
 アンテナ810の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、基地局装置820による無線信号の送受信のために使用される。eNB800は、図26に示したように複数のアンテナ810を有し、複数のアンテナ810は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図26にはeNB800が複数のアンテナ810を有する例を示したが、eNB800は単一のアンテナ810を有してもよい。
 基地局装置820は、コントローラ821、メモリ822、ネットワークインタフェース823及び無線通信インタフェース825を備える。
 コントローラ821は、例えばCPU又はDSPであってよく、基地局装置820の上位レイヤの様々な機能を動作させる。例えば、コントローラ821は、無線通信インタフェース825により処理された信号内のデータからデータパケットを生成し、生成したパケットをネットワークインタフェース823を介して転送する。コントローラ821は、複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドリングすることによりバンドルドパケットを生成し、生成したバンドルドパケットを転送してもよい。また、コントローラ821は、無線リソース管理(Radio Resource Control)、無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、移動性管理(Mobility Management)、流入制御(Admission Control)又はスケジューリング(Scheduling)などの制御を実行する論理的な機能を有してもよい。また、当該制御は、周辺のeNB又はコアネットワークノードと連携して実行されてもよい。メモリ822は、RAM及びROMを含み、コントローラ821により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、送信電力データ及びスケジューリングデータなど)を記憶する。
 ネットワークインタフェース823は、基地局装置820をコアネットワーク824に接続するための通信インタフェースである。コントローラ821は、ネットワークインタフェース823を介して、コアネットワークノード又は他のeNBと通信してもよい。その場合に、eNB800と、コアネットワークノード又は他のeNBとは、論理的なインタフェース(例えば、S1インタフェース又はX2インタフェース)により互いに接続されてもよい。ネットワークインタフェース823は、有線通信インタフェースであってもよく、又は無線バックホールのための無線通信インタフェースであってもよい。ネットワークインタフェース823が無線通信インタフェースである場合、ネットワークインタフェース823は、無線通信インタフェース825により使用される周波数帯域よりもより高い周波数帯域を無線通信に使用してもよい。
 無線通信インタフェース825は、LTE(Long Term Evolution)又はLTE-Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、アンテナ810を介して、eNB800のセル内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース825は、典型的には、ベースバンド(BB)プロセッサ826及びRF回路827などを含み得る。BBプロセッサ826は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、各レイヤ(例えば、L1、MAC(Medium Access Control)、RLC(Radio Link Control)及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol))の様々な信号処理を実行する。BBプロセッサ826は、コントローラ821の代わりに、上述した論理的な機能の一部又は全部を有してもよい。BBプロセッサ826は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を含むモジュールであってもよく、BBプロセッサ826の機能は、上記プログラムのアップデートにより変更可能であってもよい。また、上記モジュールは、基地局装置820のスロットに挿入されるカード若しくはブレードであってもよく、又は上記カード若しくは上記ブレードに搭載されるチップであってもよい。一方、RF回路827は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ810を介して無線信号を送受信する。
 無線通信インタフェース825は、図26に示したように複数のBBプロセッサ826を含み、複数のBBプロセッサ826は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。また、無線通信インタフェース825は、図26に示したように複数のRF回路827を含み、複数のRF回路827は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、図26には無線通信インタフェース825が複数のBBプロセッサ826及び複数のRF回路827を含む例を示したが、無線通信インタフェース825は単一のBBプロセッサ826又は単一のRF回路827を含んでもよい。
 図26に示したeNB800において、図11を参照して説明した基地局100に含まれる1つ以上の構成要素(例えば、通信制御部151、情報取得部153、及び通知部155の少なくともいずれか)は、無線通信インタフェース825において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、コントローラ821において実装されてもよい。一例として、eNB800は、無線通信インタフェース825の一部(例えば、BBプロセッサ826)若しくは全部、及び/又はコントローラ821を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがeNB800にインストールされ、無線通信インタフェース825(例えば、BBプロセッサ826)及び/又はコントローラ821が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてeNB800、基地局装置820又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
 また、図26に示したeNB800において、図11を参照して説明した無線通信部120は、無線通信インタフェース825(例えば、RF回路827)において実装されてもよい。また、アンテナ部110は、アンテナ810において実装されてもよい。また、ネットワーク通信部130は、コントローラ821及び/又はネットワークインタフェース823において実装されてもよい。また、記憶部140は、メモリ822において実装されてもよい。
   (第2の応用例)
 図27は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。eNB830は、1つ以上のアンテナ840、基地局装置850、及びRRH860を有する。各アンテナ840及びRRH860は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。また、基地局装置850及びRRH860は、光ファイバケーブルなどの高速回線で互いに接続され得る。
 アンテナ840の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、RRH860による無線信号の送受信のために使用される。eNB830は、図27に示したように複数のアンテナ840を有し、複数のアンテナ840は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図27にはeNB830が複数のアンテナ840を有する例を示したが、eNB830は単一のアンテナ840を有してもよい。
 基地局装置850は、コントローラ851、メモリ852、ネットワークインタフェース853、無線通信インタフェース855及び接続インタフェース857を備える。コントローラ851、メモリ852及びネットワークインタフェース853は、図26を参照して説明したコントローラ821、メモリ822及びネットワークインタフェース823と同様のものである。
 無線通信インタフェース855は、LTE又はLTE-Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、RRH860及びアンテナ840を介して、RRH860に対応するセクタ内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース855は、典型的には、BBプロセッサ856などを含み得る。BBプロセッサ856は、接続インタフェース857を介してRRH860のRF回路864と接続されることを除き、図26を参照して説明したBBプロセッサ826と同様のものである。無線通信インタフェース855は、図27に示したように複数のBBプロセッサ856を含み、複数のBBプロセッサ856は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図27には無線通信インタフェース855が複数のBBプロセッサ856を含む例を示したが、無線通信インタフェース855は単一のBBプロセッサ856を含んでもよい。
 接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)をRRH860と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)とRRH860とを接続する上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
 また、RRH860は、接続インタフェース861及び無線通信インタフェース863を備える。
 接続インタフェース861は、RRH860(無線通信インタフェース863)を基地局装置850と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース861は、上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
 無線通信インタフェース863は、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、典型的には、RF回路864などを含み得る。RF回路864は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、図27に示したように複数のRF回路864を含み、複数のRF回路864は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、図27には無線通信インタフェース863が複数のRF回路864を含む例を示したが、無線通信インタフェース863は単一のRF回路864を含んでもよい。
 図27に示したeNB830において、図11を参照して説明した基地局100に含まれる1つ以上の構成要素(例えば、通信制御部151、情報取得部153、及び通知部155の少なくともいずれか)は、無線通信インタフェース855及び/又は無線通信インタフェース863において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、コントローラ851において実装されてもよい。一例として、eNB830は、無線通信インタフェース855の一部(例えば、BBプロセッサ856)若しくは全部、及び/又はコントローラ851を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがeNB830にインストールされ、無線通信インタフェース855(例えば、BBプロセッサ856)及び/又はコントローラ851が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてeNB830、基地局装置850又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
 また、図27に示したeNB830において、例えば、図11を参照して説明した無線通信部120は、無線通信インタフェース863(例えば、RF回路864)において実装されてもよい。また、アンテナ部110は、アンテナ840において実装されてもよい。また、ネットワーク通信部130は、コントローラ851及び/又はネットワークインタフェース853において実装されてもよい。また、記憶部140は、メモリ852において実装されてもよい。
  <4.2.端末装置に関する応用例>
   (第1の応用例)
 図28は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、1つ以上のアンテナスイッチ915、1つ以上のアンテナ916、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
 プロセッサ901は、例えばCPU又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM及びROMを含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
 カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
 無線通信インタフェース912は、LTE又はLTE-Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース912は、典型的には、BBプロセッサ913及びRF回路914などを含み得る。BBプロセッサ913は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路914は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ916を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース912は、BBプロセッサ913及びRF回路914を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース912は、図28に示したように複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含んでもよい。なお、図28には無線通信インタフェース912が複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含む例を示したが、無線通信インタフェース912は単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
 さらに、無線通信インタフェース912は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN(Local Area Network)方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ913及びRF回路914を含んでもよい。
 アンテナスイッチ915の各々は、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ916の接続先を切り替える。
 アンテナ916の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース912による無線信号の送受信のために使用される。スマートフォン900は、図28に示したように複数のアンテナ916を有してもよい。なお、図28にはスマートフォン900が複数のアンテナ916を有する例を示したが、スマートフォン900は単一のアンテナ916を有してもよい。
 さらに、スマートフォン900は、無線通信方式ごとにアンテナ916を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ915は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
 バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図28に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
 図28に示したスマートフォン900において、図12を参照して説明した端末装置200に含まれる1つ以上の構成要素(例えば、通信制御部241、情報取得部243、及び通知部247の少なくともいずれか)は、無線通信インタフェース912において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。一例として、スマートフォン900は、無線通信インタフェース912の一部(例えば、BBプロセッサ913)若しくは全部、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがスマートフォン900にインストールされ、無線通信インタフェース912(例えば、BBプロセッサ913)、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてスマートフォン900又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
 また、図28に示したスマートフォン900において、例えば、図12を参照して説明した無線通信部220は、無線通信インタフェース912(例えば、RF回路914)において実装されてもよい。また、アンテナ部210は、アンテナ916において実装されてもよい。また、記憶部230は、メモリ902において実装されてもよい。
   (第2の応用例)
 図29は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、1つ以上のアンテナスイッチ936、1つ以上のアンテナ937及びバッテリー938を備える。
 プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
 GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
 コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
 無線通信インタフェース933は、LTE又はLTE-Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、典型的には、BBプロセッサ934及びRF回路935などを含み得る。BBプロセッサ934は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路935は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ937を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース933は、BBプロセッサ934及びRF回路935を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、図29に示したように複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含んでもよい。なお、図29には無線通信インタフェース933が複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含む例を示したが、無線通信インタフェース933は単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
 さらに、無線通信インタフェース933は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ934及びRF回路935を含んでもよい。
 アンテナスイッチ936の各々は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ937の接続先を切り替える。
 アンテナ937の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送受信のために使用される。カーナビゲーション装置920は、図29に示したように複数のアンテナ937を有してもよい。なお、図29にはカーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を有する例を示したが、カーナビゲーション装置920は単一のアンテナ937を有してもよい。
 さらに、カーナビゲーション装置920は、無線通信方式ごとにアンテナ937を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ936は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
 バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図29に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
 図29に示したカーナビゲーション装置920において、図12を参照して説明した図3を参照して説明した端末装置200に含まれる1つ以上の構成要素(例えば、通信制御部241、情報取得部243、及び通知部247の少なくともいずれか)は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。一例として、カーナビゲーション装置920は、無線通信インタフェース933の一部(例えば、BBプロセッサ934)若しくは全部及び/又はプロセッサ921を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがカーナビゲーション装置920にインストールされ、無線通信インタフェース933(例えば、BBプロセッサ934)及び/又はプロセッサ921が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてカーナビゲーション装置920又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
 また、図29に示したカーナビゲーション装置920において、例えば、図12を参照して説明した無線通信部220は、無線通信インタフェース933(例えば、RF回路935)において実装されてもよい。また、アンテナ部210は、アンテナ937において実装されてもよい。また、記憶部230は、メモリ922において実装されてもよい。
 また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
 <<5.むすび>>
 以上説明したように、本開示の一実施形態に係るシステムにおいて、複数の通信装置間の通信を中継する通信装置(例えば、端末装置200)は、第1の通信部と、第2の通信部と、制御部とを備える。上記第1の通信部は、第1の通信方式に基づき無線通信を行う。上記第2の通信部は、上記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う。上記制御部は、上記第1の通信方式に基づく通信と、上記第2の通信方式に基づく通信と、を制御する。上記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、上記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定される。上記制御部は、前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換する。
 また、他の通信装置(例えば、端末装置200)による中継に基づき基地局と通信を行う通信装置(例えば、通信装置300)は、通信部と、制御部とを備える。上記通信部は、第1の通信方式に基づき基地局から送信されたデータを中継する他の通信装置と、当該第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う。上記制御部は、上記第2の通信方式に基づく通信を制御する。上記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、上記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定される。上記制御部は、上記第2の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理として、送信データに対する前記第1の通信方式に基づく符号化に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、受信データに対する当該第1の通信方式に基づく復号に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、のうちの少なくともいずれかが適用されるように制御する。
 以上のような構成により、通信方式が異なる通信が混在するリレー通信が適用される状況下においても、複数の通信装置間の通信を中継する通信装置(例えば、端末装置やリレー基地局)において、転送待機に伴う遅延を最低限に抑えることが可能となる。また、従来の方式に比べてプロトコルスタックのより下位の層においてプロトコル変換が行われることで、当該プロトコル変換が行われる層よりも上位の層で処理の実行に伴う遅延分を短縮することが可能となる。これにより、本実施形態に係るシステムに依れば、通信方式が異なる通信が混在するリレー通信が適用される状況下においても、複数の通信装置間におけるEnd-to-endの遅延をより短く抑えることが可能となる。ひいては、本開示の一実施形態に係るシステムに依れば、複数の通信装置間の通信において通信方式が互いに異なる複数の通信が適用される状況下においても、複数の通信装置間におけるEnd-to-endの品質(例えば、QoS)をより好適な態様で担保することが可能となる。
 以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
 また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
 なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
 第1の通信方式に基づき無線通信を行う第1の通信部と、
 前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う第2の通信部と、
 前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御する制御部と、
 を備え、
 前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
 前記制御部は、前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換する、
 通信装置。
(2)
 前記第2の通信方式は、有線の通信経路を介した通信を行うための通信方式である、前記(1)に記載の通信装置。
(3)
 前記第2の層は、データリンク層及び物理層に対応する一連の層のうちのいずれかの層である、前記(2)に記載の通信装置。
(4)
 前記第1の層は、リンク層及び物理層に対応する一連の層のうちのいずれかの層である、前記(1)~(3)のいずれか一項に記載の通信装置。
(5)
 前記第1の層は、IP(Internet Protocol)層よりも下位の層である、前記(4)に記載の通信装置。
(6)
 前記制御部は、
 前記第1の通信部による受信結果に基づく前記第1の層に対応するデータを、前記第2の層に対応するデータに変換し、
 変換後の当該データに対して、前記第2の通信方式の通信プロトコルに応じた処理を施すことで、前記第2の通信部を介して他の装置に送信するデータを生成する、
 前記(1)~(5)のいずれか一項に記載の通信装置。
(7)
 前記制御部は、
 前記第2の通信部による受信結果に基づく前記第2の層に対応するデータを、前記第1の層に対応するデータに変換し、
 変換後の当該データに対して、前記第1の通信方式の通信プロトコルに応じた処理を施すことで、前記第1の通信部を介して他の装置に送信するデータを生成する、
 前記(1)~(6)のいずれか一項に記載の通信装置。
(8)
 前記第1の層は、基地局から通知される制御情報に基づき設定される、前記(1)~(7)のいずれか一項に記載の通信装置。
(9)
 前記制御情報は、前記第1の通信方式に基づき前記無線通信を介して送信されるデータとは個別に送信される、前記(8)に記載の通信装置。
(10)
 前記制御情報は、RRC(Radio Resource Control)層に対応する通信プロトコルに基づき通知される、前記(8)または(9)に記載の通信装置。
(11)
 前記第1の層は、受信されたデータのヘッダに関連付けられた情報に基づき設定される、前記(1)~(10)のいずれか一項に記載の通信装置。
(12)
 前記第1の層は、前記第1の通信方式に基づきデータが伝送される通信経路の状況に応じて設定される、前記(1)~(11)のいずれか一項に記載の通信装置。
(13)
 前記第1の層は、前記第1の通信方式に基づきデータが伝送される通信経路の信頼性が高いほどより下位の層に設定される、前記(12)に記載の通信装置。
(14)
 前記制御部は、前記第1の層及び前記第2の層のうち、一方の層に対応するデータに関連付けられた当該一方の層に対応するヘッダを、他方の層に対応するヘッダに置き換えることで、当該一方の層に対応するデータを当該他方の層に対応するデータに変換する、前記(1)~(13)のいずれか一項に記載の通信装置。
(15)
 前記制御部は、NAS(Non-Access Stream)層に対応する通信プロトコルに基づき、コアネットワークのエンティティとの間での認証に係る処理を制御する、前記(1)~(14)のいずれか一項に記載の通信装置。
(16)
 コンピュータが、
 第1の通信方式に基づき無線通信を行うことと、
 前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、
 前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御することと、
 を含み、
 前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
 前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換される、
 通信方法。
(17)
 コンピュータに、
 第1の通信方式に基づき無線通信を行うことと、
 前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、
 前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御することと、
 を実行させ、
 前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
 前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換される、
 プログラム。
(18)
 第1の通信装置と、
 第2の通信装置と、
 前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の通信を中継する第3の通信装置と、
 を備え、
 前記第3の通信装置は、
  前記第1の通信装置と、第1の通信方式に基づき無線通信を行う第1の通信部と、
  前記第2の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う第2の通信部と、
  前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御する制御部と、
 を備え、
 前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
 前記制御部は、前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換する、
 通信システム。
(19)
 第1の通信方式に基づき基地局から送信されたデータを中継する他の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う通信部と、
 前記第2の通信方式に基づく通信を制御する制御部と、
 を備え、
 前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
 前記制御部は、
  前記第2の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理として、
  送信データに対する前記第1の通信方式に基づく符号化に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
  受信データに対する当該第1の通信方式に基づく復号に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
  のうちの少なくともいずれかが適用されるように制御する、
 通信装置。
(20)
 前記第2の層は、基地局から通知される制御情報に基づき設定される、前記(19)に記載の通信装置。
(21)
 前記制御情報は、前記第2の通信方式に基づき前記他の端末装置から送信されるデータとは個別に送信される、前記(20)に記載の通信装置。
(22)
 前記制御情報は、RRC層に対応する通信プロトコルに基づき通知される、前記(20)または(21)に記載の通信装置。
(23)
 コンピュータが、
 第1の通信方式に基づき基地局から送信されたデータを中継する他の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、
 前記第2の通信方式に基づく通信を制御することと、
 を含み、
 前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
 前記第2の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理として、
  送信データに対する前記第1の通信方式に基づく符号化に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
  受信データに対する当該第1の通信方式に基づく復号に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
 のうちの少なくともいずれかが適用されるように制御される、
 通信方法。
(24)
 コンピュータに、
 第1の通信方式に基づき基地局から送信されたデータを中継する他の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、
 前記第2の通信方式に基づく通信を制御することと、
 を実行させ、
 前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
 前記第2の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理として、
  送信データに対する前記第1の通信方式に基づく符号化に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
  受信データに対する当該第1の通信方式に基づく復号に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
 のうちの少なくともいずれかが適用されるように制御される、
 プログラム。
 1   システム
 100 基地局
 110 アンテナ部
 120 無線通信部
 130 ネットワーク通信部
 140 記憶部
 150 制御部
 151 通信制御部
 153 情報取得部
 155 通知部
 200 端末装置
 210 アンテナ部
 220 無線通信部
 230 記憶部
 240 制御部
 241 通信制御部
 243 情報取得部
 247 通知部
 250 ネットワーク通信部
 300 通信装置
 310 ネットワーク通信部
 320 記憶部
 330 制御部
 331 通信制御部
 333 情報取得部
 335 通知部
 400 コアネットワーク
 510 クラウドサーバ
 520 制御サーバ
 530 ロボット

Claims (24)

  1.  第1の通信方式に基づき無線通信を行う第1の通信部と、
     前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う第2の通信部と、
     前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御する制御部と、
     を備え、
     前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
     前記制御部は、前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換する、
     通信装置。
  2.  前記第2の通信方式は、有線の通信経路を介した通信を行うための通信方式である、請求項1に記載の通信装置。
  3.  前記第2の層は、データリンク層及び物理層に対応する一連の層のうちのいずれかの層である、請求項2に記載の通信装置。
  4.  前記第1の層は、リンク層及び物理層に対応する一連の層のうちのいずれかの層である、請求項1に記載の通信装置。
  5.  前記第1の層は、IP(Internet Protocol)層よりも下位の層である、請求項4に記載の通信装置。
  6.  前記制御部は、
     前記第1の通信部による受信結果に基づく前記第1の層に対応するデータを、前記第2の層に対応するデータに変換し、
     変換後の当該データに対して、前記第2の通信方式の通信プロトコルに応じた処理を施すことで、前記第2の通信部を介して他の装置に送信するデータを生成する、
     請求項1に記載の通信装置。
  7.  前記制御部は、
     前記第2の通信部による受信結果に基づく前記第2の層に対応するデータを、前記第1の層に対応するデータに変換し、
     変換後の当該データに対して、前記第1の通信方式の通信プロトコルに応じた処理を施すことで、前記第1の通信部を介して他の装置に送信するデータを生成する、
     請求項1に記載の通信装置。
  8.  前記第1の層は、基地局から通知される制御情報に基づき設定される、請求項1に記載の通信装置。
  9.  前記制御情報は、前記第1の通信方式に基づき前記無線通信を介して送信されるデータとは個別に送信される、請求項8に記載の通信装置。
  10.  前記制御情報は、RRC(Radio Resource Control)層に対応する通信プロトコルに基づき通知される、請求項8に記載の通信装置。
  11.  前記第1の層は、受信されたデータのヘッダに関連付けられた情報に基づき設定される、請求項1に記載の通信装置。
  12.  前記第1の層は、前記第1の通信方式に基づきデータが伝送される通信経路の状況に応じて設定される、請求項1に記載の通信装置。
  13.  前記第1の層は、前記第1の通信方式に基づきデータが伝送される通信経路の信頼性が高いほどより下位の層に設定される、請求項12に記載の通信装置。
  14.  前記制御部は、前記第1の層及び前記第2の層のうち、一方の層に対応するデータに関連付けられた当該一方の層に対応するヘッダを、他方の層に対応するヘッダに置き換えることで、当該一方の層に対応するデータを当該他方の層に対応するデータに変換する、請求項1に記載の通信装置。
  15.  前記制御部は、NAS(Non-Access Stream)層に対応する通信プロトコルに基づき、コアネットワークのエンティティとの間での認証に係る処理を制御する、請求項1に記載の通信装置。
  16.  コンピュータが、
     第1の通信方式に基づき無線通信を行うことと、
     前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、
     前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御することと、
     を含み、
     前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
     前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換される、
     通信方法。
  17.  コンピュータに、
     第1の通信方式に基づき無線通信を行うことと、
     前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、
     前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御することと、
     を実行させ、
     前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
     前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換される、
     プログラム。
  18.  第1の通信装置と、
     第2の通信装置と、
     前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間の通信を中継する第3の通信装置と、
     を備え、
     前記第3の通信装置は、
      前記第1の通信装置と、第1の通信方式に基づき無線通信を行う第1の通信部と、
      前記第2の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う第2の通信部と、
      前記第1の通信方式に基づく通信と、前記第2の通信方式に基づく通信と、を制御する制御部と、
     を備え、
     前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
     前記制御部は、前記第1の層に対応するデータと、前記第2の層に対応するデータと、のうち一方から他方に変換する、
     通信システム。
  19.  第1の通信方式に基づき基地局から送信されたデータを中継する他の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行う通信部と、
     前記第2の通信方式に基づく通信を制御する制御部と、
     を備え、
     前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
     前記制御部は、
      前記第2の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理として、
      送信データに対する前記第1の通信方式に基づく符号化に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
      受信データに対する当該第1の通信方式に基づく復号に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
      のうちの少なくともいずれかが適用されるように制御する、
     通信装置。
  20.  前記第2の層は、基地局から通知される制御情報に基づき設定される、請求項19に記載の通信装置。
  21.  前記制御情報は、前記第2の通信方式に基づき前記他の端末装置から送信されるデータとは個別に送信される、請求項20に記載の通信装置。
  22.  前記制御情報は、RRC層に対応する通信プロトコルに基づき通知される、請求項20に記載の通信装置。
  23.  コンピュータが、
     第1の通信方式に基づき基地局から送信されたデータを中継する他の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、
     前記第2の通信方式に基づく通信を制御することと、
     を含み、
     前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
     前記第2の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理として、
      送信データに対する前記第1の通信方式に基づく符号化に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
      受信データに対する当該第1の通信方式に基づく復号に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
     のうちの少なくともいずれかが適用されるように制御される、
     通信方法。
  24.  コンピュータに、
     第1の通信方式に基づき基地局から送信されたデータを中継する他の通信装置と、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式に基づき通信を行うことと、
     前記第2の通信方式に基づく通信を制御することと、
     を実行させ、
     前記第1の通信方式のプロトコルスタックを構成する通信プロトコルごとの一連の層のうちの伝送経路の選択に係る通信プロトコルに対応する層以下のいずれかの第1の層に対応する層として、前記第2の通信方式のプロトコルスタックに対して第2の層が設定され、
     前記第2の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理として、
      送信データに対する前記第1の通信方式に基づく符号化に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
      受信データに対する当該第1の通信方式に基づく復号に係る処理のうち前記第1の層よりも上位の層の通信プロトコルに対応する処理と、
     のうちの少なくともいずれかが適用されるように制御される、
     プログラム。
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