WO2020044525A1 - 防湿材料及び回路基板 - Google Patents
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Abstract
樹脂を含む回路基板の防湿処理に用いるための、フィルム状の防湿材料。
Description
本発明は、防湿材料及び回路基板に関する。
電子機器類は、半導体チップ等の素子を配線基板等の支持部材に搭載した回路基板を備えている。近年、電子機器類の使用方法、使用環境等の変化に伴って回路基板の薄型化に対する要求が高まっている。そこで、従来の半導体、ガラス等からなる基板から樹脂基板への置き換えが検討されている。
例えば、特許文献1には、有機EL装置等のフレキシブルデバイスの基板として使用されるポリイミドフィルムが記載されている。
樹脂基板は半導体、ガラス等からなる基板に比べ、薄型化するほど水分を透過しやすくなり、樹脂基板上に実装された素子の劣化を招くおそれがある。特許文献1にはポリイミドフィルムに無機酸化物を含むバリア層を蒸着等により形成することが記載されているが、より簡便な手法で樹脂基板に防湿性能を付与できる手段が望まれている。
本発明の一態様は、上記事情に鑑みてなされたものであり、樹脂を含む回路基板の防湿処理に用いるための防湿材料、及びこの防湿材料を備える回路基板を提供することを課題とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1>樹脂を含む回路基板の防湿処理に用いるための、フィルム状の防湿材料。
<2>60℃~150℃の少なくとも一部における粘度が100Pa・s以下である、<1>に記載の防湿材料。
<3>40℃、90%RH(相対湿度)における透湿度が100g/m2/day以下である、<1>又は<2>に記載の防湿材料。
<4>活性線照射により硬化する性質を有する、<1>~<3>のいずれか1項に記載の防湿材料。
<5>25℃での貯蔵弾性率が500MPa以下である、<1>~<4>のいずれか1項に記載の防湿材料。
<6>5%重量減少温度が250℃以上である、<1>~<5>のいずれか1項に記載の防湿材料。
<7>マレイミド基を含有する樹脂を含む、<1>~<6>のいずれか1項に記載の防湿材料。
<8><1>~<7>のいずれか1項に記載の防湿材料を備え、かつ樹脂を含む回路基板。
<9>前記回路基板の厚みが0.1mm以下である、請求項8に記載の回路基板。
<1>樹脂を含む回路基板の防湿処理に用いるための、フィルム状の防湿材料。
<2>60℃~150℃の少なくとも一部における粘度が100Pa・s以下である、<1>に記載の防湿材料。
<3>40℃、90%RH(相対湿度)における透湿度が100g/m2/day以下である、<1>又は<2>に記載の防湿材料。
<4>活性線照射により硬化する性質を有する、<1>~<3>のいずれか1項に記載の防湿材料。
<5>25℃での貯蔵弾性率が500MPa以下である、<1>~<4>のいずれか1項に記載の防湿材料。
<6>5%重量減少温度が250℃以上である、<1>~<5>のいずれか1項に記載の防湿材料。
<7>マレイミド基を含有する樹脂を含む、<1>~<6>のいずれか1項に記載の防湿材料。
<8><1>~<7>のいずれか1項に記載の防湿材料を備え、かつ樹脂を含む回路基板。
<9>前記回路基板の厚みが0.1mm以下である、請求項8に記載の回路基板。
本発明の一態様によれば、樹脂を含む回路基板の防湿処理に用いるための防湿材料、及びこの防湿材料を備える回路基板が提供される。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において組成物中の各成分の含有率は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
本開示において組成物中の各成分の粒径は、組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本開示において「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において組成物中の各成分の含有率は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
本開示において組成物中の各成分の粒径は、組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本開示において「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
<防湿材料>
本開示の防湿材料は、樹脂を含む回路基板(以下、単に回路基板ともいう)の防湿処理に用いるための、フィルム状の防湿材料である。
本開示の防湿材料は、樹脂を含む回路基板(以下、単に回路基板ともいう)の防湿処理に用いるための、フィルム状の防湿材料である。
本開示の防湿材料は、フィルム状に成形されているため、蒸着等の手法で回路基板にバリア層を形成する場合に比べ、簡便な手法で樹脂基板に防湿性を付与することができる。
本開示において「フィルム状の防湿材料」とは、少なくとも回路基板の防湿性能を付与すべき領域を包含する領域に相当する面積を有し、厚さ(厚さが一定でない場合は厚さの最大値)が100μm以下であり、常温(25℃)において固体である防湿材料を意味する。
回路基板に防湿材料を配置する方法は特に制限されず、ラミネート法等の一般的な手法で行うことができる。
回路基板上に搭載される素子への水分の影響を抑制する観点からは、防湿材料は、回路基板の素子が配置される側と逆側の面に配置されることが好ましい。
回路基板上に搭載される素子への水分の影響を抑制する観点からは、防湿材料は、回路基板の素子が配置される側と逆側の面に配置されることが好ましい。
防湿材料の厚さは特に制限されず、回路基板のサイズ、要求される防湿性能等に応じて選択できる。例えば、1μm~100μmの範囲から選択してもよい。
防湿材料は、60℃~150℃の少なくとも一部における粘度(以下、加温時粘度ともいう)が100Pa・s以下であることが好ましく、50Pa・s以下であることがより好ましく、20Pa・s以下であることがさらに好ましい。防湿材料の加温時粘度が100Pa・s以下であると、防湿材料が加温により軟化して回路基板に対する密着性がより向上する傾向にある。
防湿材料の加温時粘度が測定される温度は、回路基板の製造の際に回路基板上に配置された防湿材料を加温するときの温度であってもよい。ある実施態様では、120℃における粘度が100Pa・s以下であることが好ましく、50Pa・s以下であることがより好ましく、20Pa・s以下であることがさらに好ましい。
防湿材料の粘度の下限値は、特に制限されない。例えば、回路基板の製造の際の加温によって液状化しない程度であることが好ましい。例えば、60℃~150℃の全範囲において粘度が1Pa・s以上であることが好ましい。ある実施態様では、120℃における粘度が1Pa・s以上であることが好ましい。
本開示において防湿材料の粘度は、回路基板の防湿処理に使用する前における防湿材料の粘度を意味し、具体的には粘弾性測定法(レオメーター)により測定される値である。
防湿材料は、低弾性であることが好ましい。例えば、25℃での貯蔵弾性率が500MPa以下であることが好ましく、300MPa以下であることがより好ましく、100MPa以下であることがさらに好ましい。25℃での貯蔵弾性率が500MPa以下であると、防湿材料と回路基板の熱膨張率の差等に起因する密着性の低下が抑制され、良好な防湿性能が維持される傾向にある。また、回路基板の反りの発生が抑制される傾向にある。
本開示において防湿材料の貯蔵弾性率は、回路基板の防湿処理に使用している状態(硬化処理を行う場合は、硬化した状態)における貯蔵弾性率を意味し、具体的には動的粘弾性測定法(DMA)により測定される値である。
充分な防湿性能を得る観点からは、防湿材料は低透湿であることが好ましい。例えば、厚み25μmのとき、40℃、90%RH(相対湿度)における透湿度が100g/m2/day以下であることが好ましく、80g/m2/day以下であることがより好ましく、50g/m2/day以下であることがさらに好ましい。
本開示において防湿材料の透湿度は、回路基板の防湿処理に使用している状態(硬化処理を行う場合は、硬化した状態)における透湿度を意味し、具体的には感湿センサー法により測定される値である。
防湿材料は、耐熱性に優れていることが好ましい。具体的には、5%重量減少温度が250℃以上であることが好ましく、300℃以上であることがより好ましく、350℃以上であることがさらに好ましい。
本開示において防湿材料の5%重量減少温度は、回路基板の防湿処理に使用している状態(硬化処理を行う場合は、硬化した状態)における5%重量減少温度を意味し、具体的には熱重量示差熱分析法(TG-DTA)により測定される値である。
防湿材料は、活性線照射により硬化する性質を有していることが好ましい。活性線としては、紫外線(UV)が挙げられる。防湿材料は、加熱により硬化する性質をさらに有していてもよい。
防湿材料の回路基板の防湿処理に使用する前の状態は、特に制限されない。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の基材上に防湿材料の層が形成された積層体の状態であってもよい。この場合、積層体の防湿材料側の面を回路基板に貼り付け、その後基材を除去することで、回路基板上に防湿材料を配置することができる。
防湿材料は、回路基板と直接接していても、回路基板との間に別の部材を介していてもよいが、防湿性能、生産効率等の観点からは回路基板と直接接していることが好ましい。
防湿材料に含まれる樹脂の種類は特に制限されず、防湿材料の所望の特性(例えば、上述した加温時粘度、透湿度及び弾性率)に応じて選択できる。防湿材料に含まれる樹脂は、1種でも2種以上であってもよい。また、重合開始剤(ジクミルパーオキサイド等)、溶剤(トルエン等)などの成分をさらに含んでもよい。
ある実施態様では、防湿材料は、マレイミド基を含有する樹脂を含む。マレイミド基を含有する樹脂としては、下記式(1)で表される樹脂(ビスマレイミド樹脂)が挙げられる。
式(1)において、Rはそれぞれ独立に2価の炭化水素基であり、nは1~10の整数である。Aはそれぞれ独立に2価の連結基である。
式(1)におけるRは、2価の脂肪族炭化水素基であることが好ましい。Rで表される2価の脂肪族炭化水素基は、環状構造又は分岐構造を含んでいてもよい。
式(1)におけるRの炭素数は、それぞれ独立に20~60であることが好ましく、30~50であることがより好ましい。
式(1)におけるRは、2価の脂肪族炭化水素基であることが好ましい。Rで表される2価の脂肪族炭化水素基は、環状構造又は分岐構造を含んでいてもよい。
式(1)におけるRの炭素数は、それぞれ独立に20~60であることが好ましく、30~50であることがより好ましい。
式(1)におけるRのうち、隣接するマレイミド基とA(又はAとA)の間の炭化水素鎖(炭化水素鎖が環状構造又は分岐構造を含む場合は、隣接するマレイミド基とA(又はAとA)を連結する炭素原子数が最小となるときの値)の炭素数は、10~30であることが好ましく、15~25であることがより好ましい。例えば、下記式(2)における当該炭化水素鎖の炭素数は、18である。
式(1)におけるAは、炭化水素基であるRを結合できるものであれば特に制限されない。具体的には、イミド基、アミド基、ウレタン基等の官能基を含む連結基が挙げられる。また、Aには芳香環を含んでもよい。ある実施態様では、Aは下記構造で表される連結基であってもよい。
式(1)で表される樹脂として具体的には、下記式(2)で表される樹脂が挙げられる。
式(2)において、nは1~10の整数である。
式(1)又は式(2)で表される樹脂は、加温による粘度低下の度合いが大きく、UV硬化性を有し、低透湿性であり、低弾性であり、かつ耐熱性に優れるという性質を備えているため、防湿材料として好適である。
防湿材料を作製する方法は、特に制限されない。例えば、PET等の基材上に防湿材料の原料(樹脂、重合開始剤、溶剤等)の混合物の層を公知の方法で形成し、必要に応じて乾燥処理等を行って作製することができる。
<回路基板>
本開示の回路基板は、上述した防湿材料を備え、かつ樹脂を含む回路基板である。
本開示の回路基板は、上述した防湿材料を備え、かつ樹脂を含む回路基板である。
防湿材料が配置される回路基板は、樹脂を含むものであれば特に制限されない。
回路基板に含まれる樹脂としては、ポリイミド、ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。中でもポリイミド製の回路基板は比較的透湿性が高いため、防湿材料を用いて防湿処理を行う効果が大きい。
回路基板に含まれる樹脂としては、ポリイミド、ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。中でもポリイミド製の回路基板は比較的透湿性が高いため、防湿材料を用いて防湿処理を行う効果が大きい。
回路基板の厚みは、特に制限されない。樹脂を含む回路基板の透湿性は薄型化するほど高くなる傾向にあるため、厚みの小さい回路基板ほど防湿材料を用いて防湿処理を行う効果が大きい。回路基板の厚みは、例えば、0.1mm以下であってもよく、0.05mm以下であってもよく、0.025mm以下であってもよい。回路基板の厚みの下限値は、例えば、0.01mm以上であってもよい。
回路基板は、必要に応じて可とう性を有していてもよい。可とう性を有する回路基板は剛直な回路基板に比べて反りが生じやすい傾向にあるが、防湿材料の材質を適切に選択することで、回路基板が可とう性を有していても反りを抑制することができる。
回路基板に対して防湿材料が設けられる位置は、特に制限されない。防湿性能の観点からは、回路基板の少なくとも一方の面に設けられていることが好ましく、回路基板の素子が配置される面と逆側の面に設けられていることがより好ましい。
回路基板は、必要に応じて素子を備えていてもよい。素子として具体的には、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、発光ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、抵抗アレイ、コイル、スイッチ等の受動素子などが挙げられる。
上記方法により製造される回路基板は、種々の電子機器類に使用できる。上記方法により製造される回路基板は防湿性に優れていることから、スマートフォン、スマートウォッチ、携帯用コンピュータ、画像表示装置、電気自動車等の防湿性が要求される電子機器類に特に好適に使用できる。
防湿材料を備える回路基板を作製する方法は、特に制限されない。例えば、回路基板の少なくとも一方の面上に防湿材料を配置し、回路基板と防湿材料を密着させる(密着工程)ことで得ることができる。
密着工程を実施する方法としては、ラミネート処理、プレス処理等が挙げられる。密着工程は、防湿材料が軟化(粘度が低下)する温度で行うことが好ましい。密着工程の温度は特に制限されず、防湿材料の種類等に応じて選択できる。例えば、60℃~150℃の範囲内で行ってもよい。
密着工程を実施する方法としては、ラミネート処理、プレス処理等が挙げられる。密着工程は、防湿材料が軟化(粘度が低下)する温度で行うことが好ましい。密着工程の温度は特に制限されず、防湿材料の種類等に応じて選択できる。例えば、60℃~150℃の範囲内で行ってもよい。
必要に応じ、回路基板上に配置された防湿材料を硬化させる工程(硬化工程)をさらに実施してもよい。防湿材料を硬化させる方法は、特に制限されない。生産効率の観点からは、紫外線等の活性線照射による処理が好ましい。活性線照射の条件は特に制限されず、防湿材料の種類等に応じて選択できる。例えば、照射量を1000mJ/cm2~4000mJ/cm2として行ってもよい。
上記方法は、上述した工程以外の工程をさらに備えていてもよい。例えば、活性線照射による硬化処理を行った後に、硬化度をさらに高めるために加熱による硬化処理を行ってもよい。
以下、実施例により本開示をさらに具体的に説明するが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1 積層体の作製>
上記式(2)で表されるビスマレイミド樹脂(57質量部)及びトルエン(43質量部)を混合して混合物を得た。得られた混合物をPET基材上に塗布し、乾燥して、PET基材上に防湿材料の層が形成された積層体を作製した。積層体における防湿材料の厚さ(PET基材を除く)は、25μm又は100μmであった。
上記式(2)で表されるビスマレイミド樹脂(57質量部)及びトルエン(43質量部)を混合して混合物を得た。得られた混合物をPET基材上に塗布し、乾燥して、PET基材上に防湿材料の層が形成された積層体を作製した。積層体における防湿材料の厚さ(PET基材を除く)は、25μm又は100μmであった。
<実施例2 粘度の評価>
実施例1で作製した厚さが100μm(PET基材を除く)の積層体に、PET基材側から紫外線を照射(100mJ/cm2)して半硬化させ、PET基材を除去した。PET基材を除去した防湿材料を3層積層し、直径10mmの円形に打ち抜き、防湿材料の120℃における粘度を粘弾性測定法(レオメータ)により測定した。結果は3.0Pa・sであった。
実施例1で作製した厚さが100μm(PET基材を除く)の積層体に、PET基材側から紫外線を照射(100mJ/cm2)して半硬化させ、PET基材を除去した。PET基材を除去した防湿材料を3層積層し、直径10mmの円形に打ち抜き、防湿材料の120℃における粘度を粘弾性測定法(レオメータ)により測定した。結果は3.0Pa・sであった。
<実施例3 回路基板の反りの評価>
ポリイミド製の回路基板(厚さ0.1mm、縦200mm、幅200mm)の片面に、実施例1で作製した厚さが25μm(PET基材を除く)の積層体の防湿材料側の面を貼り付けた。次いで、真空ラミネート処理により、回路基板と防湿材料とを密着させた。真空ラミネート処理は、120℃、120秒(真空)、30秒(加圧)の条件にて実施した。真空ラミネート処理後、PET基材側から紫外線を照射(2000mJ/cm2)して防湿材料を硬化させ、PET基材を除去した。この状態で回路基板を目視で確認したところ、防湿材料の回路基板からの剥離等は認められず、回路基板の反りも生じていなかった。
ポリイミド製の回路基板(厚さ0.1mm、縦200mm、幅200mm)の片面に、実施例1で作製した厚さが25μm(PET基材を除く)の積層体の防湿材料側の面を貼り付けた。次いで、真空ラミネート処理により、回路基板と防湿材料とを密着させた。真空ラミネート処理は、120℃、120秒(真空)、30秒(加圧)の条件にて実施した。真空ラミネート処理後、PET基材側から紫外線を照射(2000mJ/cm2)して防湿材料を硬化させ、PET基材を除去した。この状態で回路基板を目視で確認したところ、防湿材料の回路基板からの剥離等は認められず、回路基板の反りも生じていなかった。
<実施例4 耐熱性の評価>
実施例1で作製した厚さが100μm(PET基材を除く)の積層体のPET基材側から紫外線を照射(2000mJ/cm2)して防湿材料を硬化させ、PET基材を除去した。次いで、PET基材を除去した防湿材料を5mg~10mg計りとり、熱重量示差熱分析法(TG-DTA)により5%重量減少温度を測定した。結果は430℃であった。
実施例1で作製した厚さが100μm(PET基材を除く)の積層体のPET基材側から紫外線を照射(2000mJ/cm2)して防湿材料を硬化させ、PET基材を除去した。次いで、PET基材を除去した防湿材料を5mg~10mg計りとり、熱重量示差熱分析法(TG-DTA)により5%重量減少温度を測定した。結果は430℃であった。
<実施例5 透湿度の評価>
実施例1で作製した厚さが25μm(PET基材を除く)の積層体のPET基材側から紫外線を照射(2000mJ/cm2)して防湿材料を硬化させ、PET基材を除去した。次いで、PET基材を除去した防湿材料を7cm×7cmのサイズにカットし、5cm×5cmの窓がついた冶具に貼り付け、防湿材料の40℃、90%RHにおける透湿度を感湿センサー法により測定した。結果は40g/m2/dayであった。
実施例1で作製した厚さが25μm(PET基材を除く)の積層体のPET基材側から紫外線を照射(2000mJ/cm2)して防湿材料を硬化させ、PET基材を除去した。次いで、PET基材を除去した防湿材料を7cm×7cmのサイズにカットし、5cm×5cmの窓がついた冶具に貼り付け、防湿材料の40℃、90%RHにおける透湿度を感湿センサー法により測定した。結果は40g/m2/dayであった。
<実施例6 弾性率の評価>
実施例1で作製した厚さが100μm(PET基材を除く)の積層体の両面に紫外線を照射(2000mJ/cm2)して防湿材料を硬化させ、PET基材を除去した。次いで、PET基材を除去した防湿材料を5mm×20mmのサイズにカットし、防湿材料の貯蔵弾性率を動的粘弾性測定法(DMA)により測定した。25℃における結果は150MPaであった。
実施例1で作製した厚さが100μm(PET基材を除く)の積層体の両面に紫外線を照射(2000mJ/cm2)して防湿材料を硬化させ、PET基材を除去した。次いで、PET基材を除去した防湿材料を5mm×20mmのサイズにカットし、防湿材料の貯蔵弾性率を動的粘弾性測定法(DMA)により測定した。25℃における結果は150MPaであった。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
Claims (9)
- 樹脂を含む回路基板の防湿処理に用いるための、フィルム状の防湿材料。
- 60℃~150℃の少なくとも一部における粘度が100Pa・s以下である、請求項1に記載の防湿材料。
- 40℃、90%RH(相対湿度)における透湿度が100g/m2/day以下である、請求項1又は請求項2に記載の防湿材料。
- 活性線照射により硬化する性質を有する、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の防湿材料。
- 25℃での貯蔵弾性率が500MPa以下である、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の防湿材料。
- 5%重量減少温度が250℃以上である、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の防湿材料。
- マレイミド基を含有する樹脂を含む、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の防湿材料。
- 請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の防湿材料を備え、かつ樹脂を含む回路基板。
- 前記回路基板の厚みが0.1mm以下である、請求項8に記載の回路基板。
Priority Applications (1)
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PCT/JP2018/032259 WO2020044525A1 (ja) | 2018-08-30 | 2018-08-30 | 防湿材料及び回路基板 |
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Citations (4)
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---|---|---|---|---|
JPS5875880A (ja) * | 1981-10-30 | 1983-05-07 | 松下電器産業株式会社 | フレキシブル回路板の保護方法 |
JP2002043723A (ja) * | 2000-07-25 | 2002-02-08 | Kyocera Corp | 配線基板およびこれを用いた電子部品モジュール |
JP2018041889A (ja) * | 2016-09-09 | 2018-03-15 | 住友ベークライト株式会社 | 樹脂シート |
JP2018104607A (ja) * | 2016-12-27 | 2018-07-05 | 日立化成株式会社 | 硬化性樹脂組成物、硬化性フィルム、伸縮性電気回路体及び半導体装置 |
-
2018
- 2018-08-30 WO PCT/JP2018/032259 patent/WO2020044525A1/ja active Application Filing
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