WO2020016999A1 - プロジェクタ、スタック表示システム、映像表示方法およびプログラム - Google Patents

プロジェクタ、スタック表示システム、映像表示方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

光源の寿命を延ばすことができるプロジェクタを提供する。プロジェクタは、光源(31)と、光源からの光を変調し、変調光を射出する空間光変調器(32)と、入力輝度に対する出力輝度の関係を示すトーンマップに従って入力映像データの輝度階調変換を行うトーンマップ部(35)を備え、該トーンマップ部の出力映像データに基づいて空間光変調器を駆動する信号処理部(36)と、変調光をスクリーン(37)上に投射する投射レンズ部(33)と、変調光の投射面の最大輝度を取得する輝度取得部(34)と、光源の光量を制御するとともに、トーンマップの設定を行う制御部(30)と、を有する。制御部は、投射面の最大輝度が入力映像データの最大輝度を示す第1の閾値以上である場合は、出力輝度の最大値が該第1の閾値になるように設定したトーンマップをトーンマップ部に設定し、投射面の最大輝度が第1の閾値よりも大きい場合には、光源の光量を低下させる。

Description

プロジェクタ、スタック表示システム、映像表示方法およびプログラム
 本発明は、プロジェクタ、スタック表示システム、映像表示方法およびプログラムに関する。
 近年、主に、テレビジョンにおいて、輝度領域を拡大したHDR(High Dynamic Range)の絶対輝度表示が行われるようになってきた。例えば、液晶ディスプレイ等の直視型ディスプレイのHDR表示では、そのディスプレイの最大輝度に合わせた絶対輝度表示が行われる。
 以下に、直視型ディスプレイのHDR表示について簡単に説明する。
 図1は、直視型ディスプレイのHDR表示を説明するための図である。図1において、縦軸はディスプレイの輝度(nits)を示し、横軸は実世界の輝度(nits)を示す。
 図1に示すように、HDRは、SDR(Standard Dynamic Range)の最大輝度である100nitsを10,000nitsに拡張したものであり、この例では、SDR輝度領域に対してHDR輝度拡張領域が追加されている。
 図2は、ソース機器のカメラからシンク機器のディスプレイまでの信号処理フローの一例を示すブロック図である。ここで、「16bit 小数」は浮動小数点を用いた16ビット長の数値表現を意味し、「10or12bit 整数」は整数を用いた10ビット又は12ビット長の数値表現を意味する。
 図2を参照すると、ソース機器100は、カメラ101、グレーティング部102及びOETF(光電変換)部103を有する。シンク機器200は、EOTF(電光変換)部201、トーンマッピング部202及びディスプレイ203を有する。
 ソース機器100では、グレーティング部102が、カメラ101の出力映像信号に対して、輝度・色味の調整であるグレーディングを行う。OETF部103は、グレーティング部102の出力信号に対して、逆EOTFであるOETFを行うことで、輝度の量子化を行い、映像データに変換する。ここで、グレーティング部102の出力信号は、リニアな特性104aを有する。OETFには、傾きが徐々に小さくなるようなカーブで規定した特性104bが用いられる。OETF部103の出力映像データも、特性104bと同様のカーブで規定された特性104cを有する。ソース機器100は、OETF部103の出力映像データ(10or12bit 整数)、EOTF情報及びメタデータを含む映像信号をシンク機器200に送信する。
 シンク機器200では、OETF部103の出力映像データ及びEOTF情報がEOTF部201に供給され、メタデータがトーンマッピング部202に供給される。EOTF部201は、OETF部103の出力映像データに対して、EOTF情報に基づくEOTFを行うことで逆量子化を行う。トーンマッピング部202は、EOTF部201の出力信号に対して、ディスプレイ203の最大輝度に合わせたトーンマッピング(輝度階調変換)を行う。ディスプレイ203は、トーンマッピング部202の出力映像データに基づく映像を表示する。ここで、EOTFには、傾きが徐々に増大するカーブで規定された特性204aが用いられる。EOTF部201の出力信号は、リニアな特性204bを有する。トーンマッピング部202では、出力輝度の最大値がディスプレイ203の最大輝度になるように調整したトーンマップ204cが用いられる。
 HDR用のEOTFとしては、絶対輝度で規定されているPQ(Perceptual Quantization)カーブと、相対輝度で規定されている、HDR用ガンマ及びHLG(Hybrid Log Gamma)がある。一方、SDR用のEOTFとしては、相対輝度で規定されているSDR用ガンマがある。
 メタデータは、コンテンツ内の最大輝度を示すMaxCLL(Maximum Content Light Level)と、フレーム内平均輝度の最大値を示すMaxFALL(Maximum Frame-average Light Level)とを含む。ディスプレイの最大輝度がMaxCLL以上のときは、映像データに含まれる輝度をすべて表現できる。しかし、ディスプレイの最大輝度がMaxCLLに満たないときは、映像データに含まれる輝度のすべてを表現することはできない。
 図3に、MaxCLLが4,000nits、ディスプレイの最大輝度が500nitsのときのトーンマップの例を示す。
 図3に示すトーンマップは、輝度の低い側(暗部側)の階調範囲はリニアな階調特性を有し、輝度の高い側(明部)の階調範囲は、ディスプレイの最大輝度に丸め込むようにした階調特性を有する。ここで、ディスプレイの最大輝度に丸め込むようにした階調特性は、例えば、所定の階調範囲において、出力輝度の変化量が入力輝度の変化量よりも小さくなるようにした階調特性である。このトーンマップによれば、暗部側は絶対輝度通りに表示することができる。明部側では、ディスプレイの最大輝度を超える部分は表現できないが、絶対輝度表示を行うことができる。
 以上のように、直視型ディスプレイにおいては、HDRの絶対輝度表示を行うことができる。
 一方、プロジェクタにおいては、例えば、設置状況に応じて、投射レンズからスクリーンまでの距離を変化させたり、特性(例えば、反射特性)が異なるスクリーンを用いたりする。この場合、投射状況の変化に応じて投射面の輝度が変化するため、HDRの絶対輝度表示を行うことは困難である。
 そこで、投射面の輝度に応じてHDR画像の階調変換処理を行うプロジェクタが提案されている(特許文献1参照)。
 特許文献1に記載のプロジェクタは、外部装置から入力された画像信号に対応するHDR画像を投射するものであって、投射状態に応じた投射画像の輝度を算出する輝度算出手段と、輝度算出手段が算出した輝度に応じてHDR画像の階調変換処理を行う階調変換処理手段と、を有する。投射状態として、投射距離やスクリーンの反射特性が考慮されている。
特開2017-200104号公報
 しかしながら、特許文献1に記載のプロジェクタにおいては、投射面の最大輝度と映像データの最大輝度(例えば、MaxCLL)との関係を考慮していない。このため、投射面の最大輝度が映像データの最大輝度(例えば、MaxCLL)よりも大きい場合に、トーンマップを用いて階調を落とさなければならい。この場合、光源は、必要以上に多くの光量を射出することになり、その結果、光源の寿命が短くなる。
 本発明の目的は、上記問題を解決し、光源の寿命を延ばすことができる、プロジェクタ、スタック表示システム、映像表示方法およびプログラムを提供することにある。
 上記目的を達成するため、本発明のプロジェクタは、
 光源と、
 前記光源からの光を変調し、変調光を射出する空間光変調器と、
 入力輝度に対する出力輝度の関係を示すトーンマップに従って入力映像データの輝度階調変換を行うトーンマップ部を備え、該トーンマップ部の出力映像データに基づいて前記空間光変調器を駆動する信号処理部と、
 前記変調光をスクリーン上に投射する投射レンズ部と、
 前記変調光の投射面の最大輝度を取得する輝度取得部と、
 前記光源の光量を制御するとともに、前記トーンマップの設定を行う制御部と、を有し、
 前記制御部は、前記投射面の最大輝度が前記入力映像データの最大輝度を示す第1の閾値以上である場合は、出力輝度の最大値が該第1の閾値になるように設定したトーンマップを前記トーンマップ部に設定し、前記投射面の最大輝度が前記第1の閾値よりも大きい場合には、前記光源の光量を低下させる。
 本発明のスタック表示システムは、上記プロジェクタからなる、メインプロジェクタと少なくとも一つのサブプロジェクタとを備え、該メインプロジェクタおよびサブプロジェクタがスクリーン上に互いの映像を重ねて投射する、スタック表示システムであって、
 前記メインプロジェクタの制御部は、前記サブプロジェクタが取得した投射面の最大輝度に関する情報を取得し、自プロジェクタで取得した前記投射面の最大輝度に関する情報と前記サブプロジェクタから取得した前記投射面の最大輝度に関する情報とに基づいて、自プロジェクタと前記サブプロジェクタのそれぞれのトーンマップを作成する。
 本発明の映像表示方法は、光源からの光を変調し、変調光を射出する空間光変調器と、入力輝度に対する出力輝度の関係を示すトーンマップに従って入力映像データの輝度階調変換を行うトーンマップ部とを備え、該トーンマップ部の出力映像データに基づいて前記空間光変調器を駆動し、前記変調光をスクリーン上に投射するプロジェクタにて行われる映像表示方法であって、
 前記変調光の投射面の最大輝度を取得し、
 前記投射面の最大輝度が前記入力映像データの最大輝度を示す第1の閾値以上である場合は、出力輝度の最大値が該第1の閾値になるように設定したトーンマップを前記トーンマップ部に設定し、
 前記投射面の最大輝度が前記第1の閾値よりも大きい場合には、前記光源の光量を低下する。
 本発明のプログラムは、
 光源からの光を変調し、変調光を射出する空間光変調器と、入力輝度に対する出力輝度の関係を示すトーンマップに従って入力映像データの輝度階調変換を行うトーンマップ部とを備え、該トーンマップ部の出力映像データに基づいて前記空間光変調器を駆動し、前記変調光をスクリーン上に投射するプロジェクタのコンピュータに、
 前記変調光の投射面の最大輝度を取得する手順と、
 前記投射面の最大輝度が前記入力映像データの最大輝度を示す第1の閾値以上である場合は、出力輝度の最大値が該第1の閾値になるように設定したトーンマップを前記トーンマップ部に設定する手順と、
 前記投射面の最大輝度が前記第1の閾値よりも大きい場合には、前記光源の光量を低下する手順と、を実行させるように構成されている。
直視型ディスプレイのHDR表示を説明するための図である。 ソース機器のカメラからシンク機器のディスプレイまでの信号処理フローの一例を示すブロック図である。 MaxCLLが4,000nits、ディスプレイの最大輝度が500nitsのときのトーンマップの例を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態によるプロジェクタの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態によるプロジェクタの構成を示すブロック図である。 拡散型スクリーンの特性を説明するための図である。 回帰型スクリーンの特性を説明するための図である。 反射型スクリーンの特性を説明するための図である。 スクリーンの特性データの格納状態の一例を示す模式図である。 スクリーンに正対するようにプロジェクタを設置した状態を示す模式図である。 投射面4隅輝度算出部の構成を示すブロック図である。 スクリーンに正対するようにプロジェクタを設置した状態でレンズシフト操作を行った場合の投射状態を示す模式図である。 トーンマップ作成処理の一手順を示すフローチャートである。 トーンマップ作成処理にて作成されるトーンマップの一例を説明するための図である。 プロジェクタPJ1単体でのトーンマップを説明するための図である。 プロジェクタPJ2単体でのトーンマップを説明するための図である。 図13A及び図13Bに示したトーンマップをスタックしたときのトーンマップを説明するための図である。 プロジェクタPJ1、PJ2の合計の投射面輝度に対するトーンマップを説明するための図である。 図13Dに示すトーンマップに基づいて作成したプロジェクタPJ1のトーンマップを説明するための図である。 図13Dに示すトーンマップに基づいて作成したプロジェクタPJ2のトーンマップを説明するための図である。 プロジェクタPJ1単体でのトーンマップを説明するための図である。 プロジェクタPJ2単体でのトーンマップを説明するための図である。 図14A及び図14Bに示したトーンマップをスタックしたときのトーンマップを説明するための図である。 プロジェクタPJ1、PJ2の合計の投射面輝度に対するトーンマップを説明するための図である。 図14Dに示すトーンマップに基づいて作成したプロジェクタPJ1のトーンマップを説明するための図である。 図14Dに示すトーンマップに基づいて作成したプロジェクタPJ2のトーンマップを説明するための図である。 プロジェクタPJ1の投射面の4隅の輝度と投射面最大輝度を示す模式図である。 プロジェクタPJ2の投射面の4隅の輝度と投射面最大輝度を示す模式図である。 スタック表示時の合計の投射面最大輝度を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態によるプロジェクタの構成を示すブロック図である。 プロジェクタに正対していないスクリーンに対して映像を投射する場合の投射映像エリアと歪み補正後の投射映像エリアとの関係を示す模式図である。 プロジェクタに正対していないスクリーンに対して映像を投射する場合の投射映像エリアと歪み補正後の投射映像エリアとの関係を示す模式図である。 投射面4隅輝度算出部の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態によるプロジェクタの構成を示すブロック図である。 プロジェクタPJ1の投射面の4隅の輝度と投射面最大輝度を示す模式図である。 プロジェクタPJ2の投射面の4隅の輝度と投射面最大輝度を示す模式図である。 スタック表示時の合計の投射面最大輝度を示す模式図である。
 次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
 (第1の実施形態)
 図4は、本発明の第1の実施形態によるプロジェクタの構成を示すブロック図である。
 図4を参照すると、プロジェクタは、制御部30、光源31、空間光変調部32、投射レンズ部33、輝度取得部34及び信号処理部36を有する。
 空間光変調部32は、光源31からの光を変調し、変調光を射出する。信号処理部36は、入力輝度に対する出力輝度の関係を示すトーンマップに従って入力映像データの輝度階調変換を行うトーンマップ部35を備え、トーンマップ部35の出力映像データに基づいて空間光変調部32を駆動する。投射レンズ部33は、変調光をスクリーン37上に投射する。輝度取得部34は、変調光の投射面の最大輝度を取得する。
 制御部30は、光源31の光量を制御するとともに、トーンマップの設定を行う。制御部30は、投射面の最大輝度が入力映像データの最大輝度を示す第1の閾値以上である場合は、出力輝度の最大値が該第1の閾値になるように設定したトーンマップをトーンマップ部35に設定し、投射面の最大輝度が第1の閾値よりも大きい場合には、光源31の光量を低下させる。
 本実施形態のプロジェクタによれば、投射面の最大輝度を取得し、その最大輝度に応じてトーンマップを設定するので、投射状況に応じたHDR表示が可能である。
 また、投射面の最大輝度と映像データの最大輝度(例えば、MaxCLL)との関係を考慮し、入力映像データの最大輝度に応じたトーンマップを作成するので、入力映像データに適したトーンマップの設定が可能である。
 さらに、投射面の最大輝度が映像データの最大輝度(例えば、MaxCLL)よりも大きい場合には、光源31の光量を低下させるので、光源31が、必要以上に多くの光量を射出することを抑制することができる。その結果、光源31の寿命を延ばすことができる。
 (第2の実施形態)
 図5は、本発明の第2の実施形態によるプロジェクタの構成を示すブロック図である。図5において、一方向性の矢印は、ある信号(例えば、データ、情報など)の流れの方向を端的に示したもので、双方向性を排除するものではない。
 図5を参照すると、プロジェクタ1は、信号処理部3、投射部4、HDR表示制御部5及び通信制御部6を有する。信号処理部3は、ソース機器2から映像信号を受信し、該映像信号を処理する。投射部4は、信号処理部3で処理された映像を投射する。HDR表示制御部5は、信号処理部3及び投射部4の各々の動作を制御するものであって、例えば、HDR表示を行うことができる。
 通信制御部6は、スタック表示等、他のプロジェクタと連動して表示動作を行う場合に、他のプロジェクタとの間で相互に通信し、必要なデータをやり取りすることができる。
 信号処理部3は、入力インターフェース(I/F)部7、EDID格納部8、映像処理部9、トーンマップ部10、投射面輝度補正部11及び空間光変調器駆動部12を有する。
 EDID格納部8は、EDID等の情報を保持する。
 入力I/F部7は、ソース機器2から映像信号を受信する。ソース機器2からの映像信号は、映像データやHDR表示に関する情報(例えば、EOTF情報やメタデータなど)を含む。入力I/F部7は、受信した映像信号から映像データやHDR表示に関する情報を取得する。入力I/F部7は、映像データを映像処理部9に供給するとともに、HDR表示に関する情報を映像処理部9及びHDR表示制御部5に供給する。
 また、入力I/F部7は、EDID格納部8に対するI/Fとしての役割も果たす。例えば、ソース機器2は、入力I/F部7を介してEDID格納部8にアクセスすることができる。
 映像処理部9は、入力I/F部7からの映像データに対して、入力I/F部7で取得したHDR表示に関する情報のEOTF情報に基づいてEOTF処理を行う。映像処理部9は、EOTF処理が施された映像データについて、該映像データにて示される映像の解像度をプロジェクタ1の表示デバイスの解像度へ変換する解像度変換処理や、その映像の画質を調整する画質調整処理なども行う。
 トーンマップ部10は、映像処理部9の出力映像データに対して、トーマップに従ってトーンマッピング(輝度階調変換)を行う。
 投射面輝度補正部11は、投射面の輝度の不均一を補正するために、トーンマップ部10の出力映像データの各画素のゲインを調整する。
 空間光変調器駆動部12は、投射面輝度補正部11の出力映像データに基づいて、投射部4の空間光変調器を駆動するための駆動信号を生成する。
 投射部4は、光源部13、光源光量センサ部14、空間光変調部15及び投射レンズユニット部16を有する。
 光源部13は、照明光を発生する。光源部13の光源として、例えば、LED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)などの固体光源からなる光源や、蛍光体と固体光源とを組み合わせた光源などを用いることができる。光源部13は、一般的なものであるため、ここでは、光源部13の詳細な説明は省略する。
 光源光量センサ部14は、光源部13から射出される照明光の光量を測定する。照明光の光量を測定することができるのであれば、どのような光センサが用いられても良い。
 空間光変調部15は、空間光変調器駆動部12からの駆動信号に従って、光源部13からの照明光を光変調する。空間光変調部15は、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)や液晶表示デバイスなどの空間光変調器を備える。
 投射レンズユニット部16は、投射レンズ部の一例である。投射レンズユニット部16は、空間光変調部15の射出光(変調光)を不図示のスクリーン上に投射する投射レンズを備える。投射レンズユニット部16は、投射レンズの少なくとも一部のレンズが光軸方向に移動するように構成されたズームレンズ部や、投射レンズ全体のレンズ群を光軸と直交する方向に移動させるレンズシフト部を含む。投射レンズユニット部16は、ズームレンズ部のズーム位置を示す情報及びレンズシフト部のレンズシフト位置を示す情報をHDR表示制御部5に供給する。ズーム位置を示す情報は、ズームレンズの光軸方向における移動方向及び移動量を含む。レンズシフト位置を示す情報は、レンズ群の移動方向および移動量を含む。
 HDR表示制御部5は、測距部17、スクリーン特性データ格納部18、投射面4隅輝度算出部19及び制御部20を有する。
 測距部17は、投射レンズユニット部16の投射レンズからスクリーンまでの距離を測定する。測距部17には、例えば、TOF(Time of Flight)方式の距離センサや、三角測量方式の距離センサを用いることができる。TOF方式は、投射した光が対象物で反射して戻ってくるまでの時間から距離を計測する方式である。三角測量方式は、光を投射し、対象物で反射した光を検出し、その検出位置から三角測量の原理を用いて距離を計測する方式である。
 スクリーン特性データ格納部18は、複数の種類のスクリーンの特性データを格納する。スクリーンの特性データは、例えば、入射光に対する出射光のゲインを示す特性データ(例えば、反射特性データ)である。例えば、ユーザーは、不図示の入力操作部にて、スクリーンの特性データを指定することができる。
 以下に、スクリーンの一例として、拡散型スクリーン、回帰型スクリーン及び反射型スクリーンの特性を簡単に説明する。
 図6Aに、拡散型スクリーンの特性を模式的に示す。図6Aに示す拡散型スクリーン40Aは、入射した光44aを全方向(360度)にほぼ均一に拡散反射する。この拡散反射された光が、拡散型スクリーン40Aの出射光45aである。
 図6Bに、回帰型スクリーンの特性を模式的に示す。図6Bに示す回帰型スクリーン40Bは、入射した光44bを入射方向に反射する。この反射された光が、回帰型スクリーン40Bの出射光45bである。
 図6Cに、反射型スクリーンの特性を模式的に示す。図6Cに示す反射型スクリーン40Cは、入射した光44cを、入射側とは反対側であって、入射方向と交差する方向に反射する。この反射された光が、反射型スクリーン40Cの出射光45cである。
 スクリーン特性データ格納部18には、各スクリーンの特性データが格納される。ここで、特性データは、入射光に対する出射光のゲイン分布、例えば、様々な角度で入射する入射光に対するスクリーンの法線方向への出射光のゲインで規定されている。例えば、図7に示すように、スクリーン特性データ格納部18には、拡散型スクリーン40Aの入射光44aに対する出射光45aのゲインを示す特性データ46a、回帰型スクリーン40Bの入射光44bに対する出射光45bのゲインを示す特性データ46b、及び、反射型スクリーン40Cの入射光44cに対する出射光45cのゲインを示す特性データ46cが格納される。
 再び、図5を参照する。
 投射面4隅輝度算出部19は、輝度取得部の一例である。投射面4隅輝度算出部19は、光源光量センサ部14で測定した光源の光量と、投射レンズユニット部16からのズーム位置及びレンズシフト位置の情報と、測距部17で測定したスクリーンまでの距離と、スクリーン特性データ格納部18に格納されている、指定されたスクリーンの特性データとに基づいて、変調光の投射面の4隅の輝度を算出する。
 制御部20は、投射面4隅輝度算出部19で算出した投射面の4隅の輝度と、入力I/F部7からのHDR表示に関する情報の内のメタデータとに基づいて、トーンマップの係数を算出する。制御部20は、算出した係数をトーンマップ部10に設定する。制御部20は、光源部13の光量を調整したり、EDID格納部8に格納してあるEDIDのEOTFの情報を書き換えたりする。制御部20は、投射面の4隅の輝度から投射面の輝度補正の係数を生成し、その生成した係数を投射面輝度補正部11に設定する。
 また、スタック表示を行う場合には、制御部20は、通信制御部6を介して、通信手段を用いて接続された他のプロジェクタと相互に通信を行うことができ、他のプロジェクタとの間でスタック表示に必要なデータをやり取りすることができる。例えば、自プロジェクタがメインプロジェクタである場合、制御部20は、サブプロジェクタである他のプロジェクタから投射面の最大輝度を取得し、サブプロジェクタのトーンマップの係数を算出し、この算出結果と、トーンマップの最大輝度と、EDIDのEOTFの情報とをサブプロジェクタに送信することができる。
 次に、本実施形態のプロジェクタ1の動作を説明する。ここでは、スクリーンに正対するようにプロジェクタ1を設置することを前提としている。
 図8に、スクリーンに正対するようにプロジェクタ1を設置した状態を模式的に示す。
 図8を参照すると、プロジェクタ1は、スクリーン40に正対しており、スクリーン40上に画像(変調光)を投射する。スクリーン40上には、画像(変調光)の投射面41が形成される。投射面41は、略長方形である。視点43は、投射面41の中央の位置と正対する位置にある。
 プロジェクタ1は、距離センサ17aを備える。距離センサ17aは、投射方向に向けて配置されている。スクリーン40上の一点が、測距測定点42である。測距測定点42は、投射面41の中心と一致しない。距離センサ17aは、投射レンズからスクリーン40上の測距測定点42までの距離を測定する。距離センサ17aと測距測定点42とを結ぶ直線は、投射レンズのレンズ中心軸Aと平行である。レンズ中心軸Aは、例えば、レンズ面(例えば、スクリーン40側に位置するレンズの射出面)の中心点を通り、その点における接平面に垂直な直線で規定することができる。
 投射レンズと投射面41の4隅との間の、レンズ中心軸Aの方向における距離D1~D4は同じである。
 次に、プロジェクタ1の信号処理部3、投射部4、HDR表示制御部5及び通信制御部6の各部の動作を簡単に説明する。
 信号処理部3において、まず、入力インターフェース(I/F)部7が、ソース機器からの映像信号に含まれるHDR表示に関する情報(EOTF、メタデータ)を取得する。次いで、映像処理部9が、入力インターフェース(I/F)部7からの映像データにEOTFを行い、解像度変換や画質調整などを行う。次いで、トーンマップ部10が、映像処理部9の出力映像データに対して、トーンマッピング(輝度階調変換)を行う。次いで、投射面輝度補正部11が、トーンマップ部10の出力映像データに対して投射面輝度補正を行う。そして、空間光変調器駆動部12が、投射面輝度補正部11の出力映像データに基づいて、投射部4の空間光変調器を駆動するための駆動信号を生成する。
 投射部4において、光源部13が照明光を射出する。空間光変調部15では、空間光変調器が、空間光変調器駆動部12からの駆動信号に従って光源部13からの照明光を変調する。投射レンズユニット部16では、投射レンズが空間光変調器からの変調光をスクリーン40上に投射する。また、光源光量センサ部14が、光源部13からの照明光の光量を測定する。
 HDR表示制御部5において、測距部17が、投射レンズからスクリーン40までの距離を測定する。次いで、投射面4隅輝度算出部19が、光源光量センサ部14で測定した光源の光量と、投射レンズのズーム位置およびレンズシフト位置と、ユーザーが指定したスクリーンの特性データとに基づいて、投射面41の4隅の輝度を算出する。そして、制御部20が、投射面4隅輝度算出部19で算出した投射面41の4隅の輝度と、入力インターフェース(I/F)部7からのHDR表示に関する情報の内のメタデータとに基づいて、トーンマップの係数を算出し、その係数を信号処理部3に設定する。また、制御部20が、投射面41の4隅の輝度とメタデータとに基づいて、投射部4の光源の光量を調整する。さらに、制御部20が、信号処理部3に格納してあるEDIDのEOTFの情報を書き換えることによって、HDRの絶対輝度表示を行い、投射面最大輝度が低すぎるときは、HDR表示からSDR表示に切り替え、投射面最大輝度が高すぎるときには光源の光量を低下させる。さらに、制御部20が、投射面41の4隅の輝度に基づいて、投射面41の輝度を均一にするための輝度補正係数を生成し、その係数を投射面輝度補正部11に設定する。
 スタック表示時において、制御部20は、メインプロジェクタモードでの表示動作とサブプロジェクタモードでの表示動作をそれぞれ制御することができる。ユーザーは、不図示の入力操作部にて、スタック表示モードの設定(メインプロジェクタモード及びサブプロジェクタモードの設定を含む)を行うことができる。
 メインプロジェクタモードにおいて、制御部20は、通信制御部6を介してサブプロジェクタの投射面最大輝度を取得する。制御部20は、メインプロジェクの投射面最大輝度とサブプロジェクタの投射面最大輝度とに基づいて、各プロジェクタのトーンマップを作成する。また、制御部20は、トーンマップやEDIDのEOTFの情報などをサブプロジェクタへ送る。
 サブプロジェクタモードにおいて、制御部20は、メインプロジェクからの要求に応じて、自プロジェクタの投射面最大輝度を取得し、その取得した投射面最大輝度をメインプロジェクに送信する。制御部20は、メインプロジェクタから受信したトーンマップを自プロジェクタのトーンマップ部10に設定する。
 また、メインプロジェクタモード及びサブプロジェクタモードそれぞれにおいて、制御部20は、投射面の4隅の輝度から投射面の輝度補正の係数を生成することができる。そして、制御部20は、その生成した係数を投射面輝度補正部11に設定することができる。
 上記のメインプロジェクタモード及びサブプロジェクタモードによれば、スタック表示時においても、各プロジェクタは、HDRの絶対輝度表示を行うことができる。また、各プロジェクタは、投射面最大輝度が低すぎるときは、HDR表示からSDR表示に切り替え、投射面最大輝度が高すぎるときには、光源の光量を低下させる。また、各プロジェクタは、投射面の4隅の輝度から投射面の輝度補正の係数を生成し、その係数に従って投射面の輝度を均一にする。
 次に、信号処理部3、投射部4、HDR表示制御部5及び通信制御部6の各部の動作を詳細に説明する。
 はじめに、信号処理部3の動作について詳細に説明する。
 ソース機器2がプロジェクタ1に接続されると、ソース機器2は、入力I/F部7を介してEDID格納部8にアクセスする。ソース機器2は、映像信号とは独立したDDC(Display Data Channel)バスを使って、プロジェクタ1が対応している、解像度やEOTFの情報が含まれているEDID(Extended Display Identification Data)をEDID格納部8から読み出す。そして、ソース機器2は、プロジェクタ1に適した解像度やEOTFの信号をプロジェクタ1に出力する。
 上記のソース機器2によるEDIDの読み出しは、プロジェクタ1からソース機器2へのEDIDが読み出し可能であることを示すHPD(Hot Plug Detect)信号をハイレベルにしておくことで実現される。通常、HPD信号は、ハイレベルに設定されている。なお、HPD信号がローレベルのときは、EDIDの読み出しを行うことはできないので、ソース機器2は映像を出力しない。本実施形態では、プロジェクタ1はHDRの絶対輝度表示を行うので、上記EDIDの対応EOTF情報としてPQカーブが設定されている。
 ソース機器2が映像信号を出力すると、入力I/F部7は、映像信号に含まれるHDR表示に関する情報(EOTF、メタデータ)を取得する。映像処理部9は、入力I/F部7で取得したEOTFの情報に基づき、映像データに対しEOTF処理を行い、さらに、解像度変換及び画質調整などの処理を行う。
 次に、トーンマップ部10が、制御部20から設定されたトーンマップの係数に従い、トーンマッピング(輝度階調変換)を行う。次に、投射面輝度補正部11が、制御部20から設定された投射面の輝度補正の係数に従い、投射面内の輝度を調整する。そして、空間光変調器駆動部12が、投射面輝度補正部11からの輝度が調整された映像データに基づき、空間光変調器を駆動するための空間光変調器駆動信号を生成する。
 次に、投射部4の動作について詳細に説明する。
 制御部20からの駆動信号に従い、光源部13が照明光を発生する。光源光量センサ部14が、光源部13が発生した照明光の光量を測定するとともに、空間変調部15が、信号処理部3からの空間光変調器駆動信号に従って、光源13からの照明光を変調する。光源光量センサ部14は、光量の測定結果を示す信号をHDR表示制御部5に供給する。
 投射レンズユニット部16が、空間変調部15からの画像(変調光)をスクリーン上に投射する。ユーザーは、不図示の入力操作部を用いて、投射レンズユニット部16におけるズーム調整及びレンズシフト調整を行う。このユーザーのズーム調整及びレンズシフト調整の操作に応じて、投射レンズユニット部16が、ズーム位置及びレンズシフト位置を示す情報をHDR表示制御部5に供給する。
 次に、HDR表示制御部5の動作について詳細に説明する。
 ユーザーが、不図示の入力操作部を用いて、スクリーンの特性データを指定する。このスクリーンの特性データの指定は、プロジェクタ1の起動後、投射面4隅輝度算出部19による輝度算出が開始されるまでの期間の任意のタイミグで行われる。投射面4隅輝度算出部19は、ユーザーによるスクリーンの特性データの指定を受けて、スクリーン特性データ格納部18から指定されたスクリーンの特性データを取得する。
 また、測距部17が、スクリーンまでの距離を測定する。そして、投射面4隅輝度算出部19が、測距部17で測定した距離と、光源光量センサ部14で測定した光源の光量と、投射レンズユニット部16からのズーム位置およびレンズシフト位置の情報と、スクリーン特性データ格納部18から取得したスクリーンの特性データとに基づいて、投射面の4隅の輝度を算出する。
 以下、投射面4隅輝度算出部19の構成を詳細に説明する。
 図9は、投射面4隅輝度算出部19の構成を示すブロック図である。図9において、一方向性の矢印は、ある信号(例えば、データ、情報など)の流れの方向を端的に示したもので、双方向性を排除するものではない。
 図9に示すように、投射面4隅輝度算出部19は、投射面4隅座標算出部50、投射光量算出部51、投射面4隅入射輝度算出部52、レンズシフト輝度係数格納部53、投射4隅スクリーンゲイン算出部54、及び、投射面4隅出射輝度算出部55を有する。
 投射面4隅座標算出部50は、投射レンズユニット部16からのズーム位置およびレンズシフト位置の情報と測距部17からのスクリーンまでの距離とに基づいて、投射面の4隅のプロジェクタ1に対する3次元座標を算出する。この4隅の3次元座標の算出において、投射面4隅座標算出部50は、まず、測定されたスクリーンまでの距離と、既知であるプロジェクタ1と距離センサの向きとから、測距部17の距離センサが測定しているスクリーン上のある1点である距離測定点の3次元座標を求める。そして、投射面4隅座標算出部50は、既知である距離測定点のレンズ光軸方向の距離と投射面の位置関係とから、投射面の4隅の3次元座標を算出する。
 投射光量算出部51は、光源光量センサ部14で測定した光源の光量と、プロジェクタ1の設計上既知である、光源部13の出力から投射レンズユニット部16の出力までの光学的なゲインとから、投射レンズユニット部16の出力での投射光量を計算する。
 投射面4隅入射輝度算出部52は、投射面4隅座標算出部50で算出した投射面の4隅の3次元座標と、投射光量算出部51で算出した投射光量とから、投射面の4隅における入射輝度を算出する。
 通常、プロジェクタは、レンズ中心軸付近に投射されたときの投射面の輝度が均一になるように設計されている。このため、図8に示した、スクリーンまでのレンズ中心軸方向の距離と、ズーム位置とに基づいて、投射面の輝度を算出することができる。なお、スクリーンに正対してプロジェクタ1を設置していることから、スクリーンまでのレンズ中心軸方向の距離とズーム位置とから求めた、4隅の入射輝度は同じになる。
 一方、レンズシフト操作を行うと、投射面がレンズ中心軸から大きく外れ、その結果、投射面の輝度は減衰する。このレンズシフトに伴う減衰を考慮して、レンズ中心軸からの水平/垂直位置に対する輝度減衰の係数が、レンズシフト輝度係数格納部53に格納されている。投射面4隅入射輝度算出部52は、レンズシフト操作が行われた場合には、投射面の4隅の入射輝度の算出に、レンズシフト輝度係数格納部53に格納されている輝度減衰の係数を用いる。
 具体的には、投射面4隅入射輝度算出部52は、まず、4隅の3次元位置を使って、スクリーンまでのレンズ中心軸方向の距離とズーム位置とから4隅の入射輝度を求める。次いで、投射面4隅入射輝度算出部52は、レンズシフト位置に基づいて、レンズ中心軸からの水平/垂直位置を算出し、その算出した水平/垂直位置に対応する輝度減衰の係数をレンズシフト輝度係数格納部53から取得する。そして、投射面4隅入射輝度算出部52は、算出した4隅の入射輝度に輝度減衰の係数をかけて、最終的な4隅の入射輝度を算出する。
 投射4隅スクリーンゲイン算出部54は、投射面4隅座標算出部50で算出した投射面の4隅の3次元座標に基づいて、投射面の4隅への入射角を求める。そして、投射4隅スクリーンゲイン算出部54は、ユーザーが指定したスクリーンの特性データをスクリーン特性データ格納部18から取得し、その取得した特性データに基づいて、投射面の4隅についてそれぞれ算出した入射角の入射光に対するスクリーンの法線方向への出射光のゲインを取得する。
 図10に、スクリーンに正対するようにプロジェクタ1を設置した状態でレンズシフト操作を行った場合の投射状態を模式的に示す。この例では、投射面41を左上方向にシフトさせるレンズシフト操作を行っており、測距測定点42は、投射面41の右下隅近傍に位置する。投射面4隅座標算出部50が投射面41の4隅の3次元座標を算出し、投射4隅スクリーンゲイン算出部54が、その4隅の3次元座標に基づいて、投射面41の4隅への入射角を求める。そして、投射4隅スクリーンゲイン算出部54は、ユーザーが指定したスクリーンの特性データに基づいて、4隅それぞれの入射角の入射光に対するスクリーン40の法線方向への出射光のゲインを取得する。例えば、投射4隅スクリーンゲイン算出部54は、投射面41の左上隅について、入射光47に対する出射光48のゲインを取得する。
 投射面4隅出射輝度算出部55は、投射面4隅入射輝度算出部52で算出した投射面の4隅への入射輝度と、投射4隅スクリーンゲイン算出部54で算出した投射面の4隅のスクリーンゲインとを掛け合わせて、投射面の4隅の出射輝度をそれぞれ算出する。
 以上が、投射面4隅輝度算出部19の具体的な構成の説明である。
 制御部20は、投射面4隅輝度算出部19で算出した投射面の4隅の輝度の内の一番小さな値を投射面最大輝度と決定する。制御部20は、投射面最大輝度と、入力I/F部7からのHDR表示に関する情報の内のメタデータとに基づいて、トーンマップの係数の算出処理、光源部13の光源の輝度調整処理、及び、EOTFの情報の書き換え処理を行う。これら処理を行うことで、HDRの絶対輝度表示を行い、投射面最大輝度が低すぎるときはHDR表示からSDR表示に切り替えることができ、投射面最大輝度が高すぎるときには、光源の光量を低下させることができる。また、制御部20は、投射面の4隅の輝度から投射面の輝度補正の係数を生成し、その係数を投射面輝度補正部11に設定する。
 図11に、制御部20が実行する映像表示処理の一例であるトーンマップ作成処理の一手順を示す。図12に、トーンマップ作成処理にて作成されるトーンマップを示す。図12において、縦軸は出力輝度、横軸は入力輝度を示す。
 以下、図11及び図12を参照して、トーンマップ作成処理を詳細に説明する。
 制御部20は、まず、投射面最大輝度が、メタデータに含まれるMaxCLL以上か否かを判定する(ステップS10)。ここで、MaxCLLは、第1の閾値の一例である。
 ステップS10の判定結果が「Yes」である場合、制御部20は、投射面最大輝度がMaxCLLより大きいか否かを判定する(ステップS11)。
 ステップS11の判定結果が「Yes」である場合、制御部20は、光源部13の光源の光量を低下させる(ステップS12)。例えば、制御部20は、MaxCLLの値を投射面最大輝度で割った値を乗じた光量になるように、光源部13の光源の光量を低下させる。例えば、MaxCLLの値を投射面最大輝度で割った値が0.8であった場合、光源の光量を0.8倍、すなわち20%%低下させる。
 次いで、制御部20は、トーンマップ部10に対して、リニアな特性のトーンマップ(例えば、図12に示すトーンマップ49a)を設定する(ステップS13)。ここでは、このリニアな特性のトーンマップの設定を、トーンマッピングなしの設定と呼ぶ。
 ステップS11の判定結果が「No」である場合、制御部20は、ステップS12の処理は行わずに、ステップS13の処理を行う。
 ステップS10の判定結果が「No」である場合、制御部20は、投射面最大輝度がメタデータに含まれるMaxFALLの2倍の値以上であるか否かを判定する(ステップS14)。ここで、MaxFALLの2倍の値は、第2の閾値の一例である。
 ステップS14の判定結果が「Yes」である場合、制御部20は、出力輝度の最大値が投射面最大輝度になるようにトーンマッピングを行う(ステップS15)。トーンマッピングにおいて、制御部20は、例えば、図12に示すトーンマップ49bを設定する。トーンマップ49bは、出力輝度の最大値が投射面最大輝度になるようにガンマ係数を設定したトーンマップであり、輝度の高い側の所定の階調範囲において、出力輝度の変化量が入力輝度の変化量よりも小さくなるように階調特性が設定されている。
 ステップS14の判定結果が「No」である場合、制御部20は、出力輝度の最大値がMaxFALLの2倍の値になるようにトーンマッピングを行う、又は、トーンマッピングなしの設定を行う(ステップS16)。
 ステップS16で行うトーンマッピングにおいて、制御部20は、例えば、図12に示すトーンマップ49cを設定する。トーンマップ49cは、出力輝度の最大値がMaxFALLの2倍の値になるようにガンマ係数を設定したトーンマップであり、輝度の高い側の所定の階調範囲において、出力輝度の変化量が入力輝度の変化量よりも小さくなるように階調特性が設定されている。
 また、ステップS16で行うトーンマッピングなしの設定において、制御部20は、EDIDの対応EOTF情報にSDR用のガンマを設定する。そして、制御部20は、HPD信号をハイレベルからローレベルに変化させ、さらにローレベルからハイレベルに変化させる。これにより、ソース機器2からEOTFがSDR用のガンマ係数であるSDR信号を出力させることができ、その結果、HDR表示からSDR表示に切り替えることができる。
 以上説明した本実施形態のプロジェクタ1によれば、投射面最大輝度に応じてトーンマップを設定することができるので、投射状況の変化のために投射距離や光源の光量が変化しても、HDRの絶対輝度表示を行うことができる。
 また、投射面の最大輝度が映像データの最大輝度よりも大きいときは、光源の光量を低下させることで、光利用効率を改善し、光源の寿命を延ばすことができる。
 さらに、投射面上の最大輝度がHDR表示に対して小さすぎる場合には、HDR表示からSDR表示に切り替えて投射することができる。
 さらに、レンズシフトに伴う投射面内の輝度の不均一を補正することができるので、HDRの絶対輝度表示を正しく行うことができる。
 (スタック表示)
 複数のプロジェクタの投射映像を重ねて投射するスタック表示を行う場合は、各プロジェクタが図11に示したようなトーンマップ作成処理を行うだけでは、正しい階調でスタック表示を行うことは困難である。
 一例として、2台のプロジェクタPJ1、PJ2を用いてスタック表示を行う場合の各プロジェクタで用いるトーンマップを説明する。プロジェクタPJ1、PJ2はいずれも、プロジェクタ1と同様の構成を備える。コンテンツのMaxCLLは4,000nitsである。プロジェクタPJ1の投射面最大輝度は3,000nitsであり、プロジェクタPJ2の投射面最大輝度は2,000nitsである。
 図13Aは、プロジェクタPJ1単体でのトーンマップを示す。図13Bは、プロジェクタPJ2単体でのトーンマップを示す。図13Cは、図13A及び図13Bに示したトーンマップをスタックしたときのトーンマップを示す。図13Dは、プロジェクタPJ1、PJ2の合計の投射面輝度に対するトーンマップを示す。図13Eは、図13Dに示すトーンマップに基づいて作成したプロジェクタPJ1のトーンマップを示す。図13Fは、図13Dに示すトーンマップに基づいて作成したプロジェクタPJ2のトーンマップを示す。
 プロジェクタPJ1は、図13Aに示したトーンマップ21aを有し、プロジェクタPJ2は、図13Bに示したトーンマップ22aを有する。トーンマップ21aは、出力輝度の最大値が3,000nitsとなるように設定されており、3,000nits以下の範囲で、入力輝度と出力輝度が同じであるリニアな特性を有する。一方、トーンマップ22aは、出力輝度の最大値が2,000nitsとなるように設定されており、2,000nits以下の範囲で、入力輝度と出力輝度が同じであるリニアな特性を有する。
 トーンマップ21aを備えたプロジェクタPJ1と、トーンマップ22aを備えたプロジェクタPJ2とでスタック表示を行う場合に、単に、トーンマップ21aとトーンマップ22aをスタックすると、図13Cに示すようなトーンマップ23aになってしまう。トーンマップ23aは、2,000nits以下の範囲と、2,000nitsを超え、2,000nits以下の範囲でそれぞれリニアな特性を有するが、その傾きは異なる。
 プロジェクタPJ1とプロジェクタPJ2でスタック表示を行うときの合計の投射面最大輝度は5,000nitsである。この場合、合計の投射面最大輝度がMaxCLLの4,000nitsを越えるため、図13Cに示すトーンマップ23aではなく、図13Dに示すようなトーンマップ24aを用いることが望ましい。このトーンマップ24aは、出力輝度の最大値が4,000nitsとなるように設定されており、全範囲において、入力輝度と出力輝度が同じであるリニアな特性を有する。
 したがって、本実施形態では、合計の投射面最大輝度から図13Dに示すトーンマップ24aを作成し、このトーンマップ24aに基づいて、プロジェクタPJ1、PJ2それぞれのトーンマップを作成する。具体的には、合計の投射面最大輝度に対するプロジェクタPJ1、PJ2それぞれの投射面最大輝度の比に基づいて、トーンマップ24aを2つに分割することで、図13E及び図13Fに示すようなトーンマップ25a、26aを作成する。トーンマップ25aは、出力輝度の最大値が2,400nits(=4,000×3,000÷5,000)に設定されており、全範囲でリニアな特性を有する。トーンマップ26aは、出力輝度の最大値が1,600nits(=4,000×2,000÷5,000)に設定されており、全範囲でリニアな特性を有する。
 プロジェクタPJ1のトーンマップ25aの出力輝度の最大値である2,400nitsは、プロジェクタPJ1の投射面最大輝度である3,000nitsよりも小さい。このため、プロジェクタPJ1の光源の光量を、出力輝度の最大値/投射面最大輝度(=2,400/3,000)に低下させる。
 同様に、プロジェクタPJ2のトーンマップ26aの出力輝度の最大値である1,600nitsは、プロジェクタPJ2の投射面最大輝度である2,000nitsよりも小さい。このため、プロジェクタPJ2の光源の光量を、出力輝度の最大値/投射面最大輝度(=1,600/2,000)に低下させる。
 別の例として、コンテンツのMaxCLLが4,000nitsであり、プロジェクタPJ1、PJ2の投射面最大輝度がそれぞれ2,000nits、1,500nitsである場合のトーンマップを説明する。
 図14Aは、プロジェクタPJ1単体での別の例であるトーンマップを示す。図14Bは、プロジェクタPJ2単体での別の例であるトーンマップを示す。図14Aに示すトーンマップ21aは、出力輝度の最大値が2,000nitsとなるように設定されており、2,000nits以下の範囲で、入力輝度と出力輝度が同じであるリニアな特性を有する。一方、図14Bに示すトーンマップ22bは、出力輝度の最大値が1,500nitsとなるように設定されており、1,500nits以下の範囲で、入力輝度と出力輝度が同じであるリニアな特性を有する。
 図14A及び図14Bに示したトーンマップを単にスタックした場合は、図14Cに示すようなトーンマップ23bとなる。トーンマップ23bは、出力輝度の最大値が3,500nitsになるように設定されており、1,500nits以下の範囲と、1,500nitsを超え、2,000nits以下の範囲でそれぞれリニアな特性を有するが、その傾きは異なる。
 図14Cに示すトーンマップ23bではなく、図14Dに示すようなトーンマップ24bを用いることが望ましい。このトーンマップ24bは、出力輝度の最大値が3,500nitsとなるように設定されており、3,500nits以下の範囲において、入力輝度と出力輝度が同じであるリニアな特性を有する。
 上記の場合、図14Dに示すトーンマップ24bを作成し、このトーンマップ24bに基づいてプロジェクタPJ1、PJ2それぞれのトーンマップを作成する。具体的には、合計の投射面最大輝度に対するプロジェクタPJ1、PJ2それぞれの投射面最大輝度の比に基づいて、トーンマップ24bを2つに分割することで、図14E及び図14Fに示すようなトーンマップ25b、26bを作成する。トーンマップ25bは、出力輝度の最大値が2,000nits(=3,500×2,000÷3,500)に設定されており、2,000nits以下の範囲でリニアな特性を有する。トーンマップ26aは、出力輝度の最大値が1,500nits(=3,500×1,500÷3,500)に設定されており、1,500nits以下の範囲でリニアな特性を有する。
 プロジェクタPJ1のトーンマップ25bの出力輝度の最大値である2,000nitsは、プロジェクタPJ1の投射面最大輝度である2,000nitsと一致する。この場合、プロジェクタPJ1の光源の光量を調整する必要はない。
 同様に、プロジェクタPJ2のトーンマップ26aの出力輝度の最大値である1,500nitsは、プロジェクタPJ2の投射面最大輝度である1,500nitsと一致する。この場合も、プロジェクタPJ2の光源の光量を調整する必要はない。
 以上は、2台のプロジェクタPJ1、PJ2を用いてスタック表示を行う場合のトーンマップの作成に関わる大まかな手順である。
 本実施形態では、n台のプロジェクタ1を用いてタック表示システムを構成し、いずれか一つのプロジェクタがメインプロジェクタとして動作し、他のプロジェクタがサブプロジェクタとして動作する。ここで、プロジェクタ1の数を示すnは、任意の値である。
 以下では、メインプロジェクタ及びサブプロジェクタそれぞれにおけるトーンマップ作成に関わる動作を詳細に説明する。なお、メインプロジェクタ及びサブプロジェクタはそれぞれ、図5に示した構成を有する。
 まず、メインプロジェクタの制御部20が、自プロジェクタの投射面4隅輝度算出部19及び各サブプロジェクタの投射面4隅輝度算出部19にて、投射面の4隅の輝度をそれぞれ算出させる。
 各サブプロジェクタでは、制御部20が、投射面4隅輝度算出部19で算出した投射面の4隅の輝度の内の一番小さな値を投射面最大輝度とする。そして、制御部20は、その投射面最大輝度を、通信制御部6を介してメインプロジェクタに送信する。
 メインプロジェクタでは、制御部20が、自プロジェクタの投射面4隅輝度算出部19で算出した投射面の4隅の輝度の内の一番小さな値を投射面最大輝度とする。また、制御部20は、各サブプロジェクタから通信制御部6を介して投射面最大輝度を受信する。さらに、制御部20は、自プロジェクタの投射面最大輝度と各サブプロジェクタの投射面最大輝度とを合計する。さらに、制御部20は、上述した手順(例えば、図13A~図13Fや図14A~図14Fの手順)に従って、合計の投射面最大輝度に基づくトーンマップ(例えば、図13Dや図14Dのトーンマップ)を作成する。そして、制御部20は、合計の投射面最大輝度に対するn台のプロジェクタそれぞれの投射面最大輝度の比に基づいて、合計の投射面最大輝度に基づくトーンマップをn分割することで、各プロジェクタのトーンマップを作成する。
 ここで、一例として、2台のプロジェクタPJ1、PJ2を用いてスタック表示を行う場合の合計の投射面最大輝度について簡単に説明する。
 図15Aに、プロジェクタPJ1の投射面の4隅の輝度と投射面最大輝度を模式的に示す。図15Aにおいて、投射面の4隅の輝度が黒丸で示され、投射面最大輝度が破線で示されている。黒丸27aが投射面左下隅の輝度を示し、黒丸27bが投射面左上隅の輝度を示し、黒丸27cが投射面右上隅の輝度を示し、黒丸27dが投射面右下隅の輝度を示す。黒丸27a~27dのうち、黒丸27dの輝度が最も小さい。このため、破線で示す投射面最大輝度27eは、黒丸27dの輝度に設定されている。
 図15Bに、プロジェクタPJ2の投射面の4隅の輝度と投射面最大輝度を模式的に示す。図15Bにおいて、投射面の4隅の輝度が黒丸で示され、投射面最大輝度が破線で示されている。黒丸28aが投射面左下隅の輝度を示し、黒丸28bが投射面左上隅の輝度を示し、黒丸28cが投射面右上隅の輝度を示し、黒丸28dが投射面右下隅の輝度を示す。黒丸28a~28dのうち、黒丸28bの輝度が最も小さい。このため、破線で示す投射面最大輝度28eは、黒丸28bの輝度に設定されている。
 図15Cに、スタック表示時の合計の投射面最大輝度を模式的に示す。図15Cにおいて、投射面最大輝度が破線で示されている。図15Cに示す合計の投射面最大輝度29eは、図15Aに示したプロジェクタPJ1の投射面最大輝度に図15Bに示したプロジェクタPJ2の投射面最大輝度を積み重ねたものとされている。図13Dや図14Dに示したトーンマップは、図15Cに示すような合計の投射面最大輝度29eに基づいて作成されている。
 メインプロジェクタにおいて、合計の投射面最大輝度に基づくトーンマップをn分割することで、各プロジェクタのトーンマップを作成した後、制御部20は、通信制御部6を介して、各サブプロジェクタに、該サブプロジェクタのトーンマップを送信する。また、制御部20は、自プロジェクタのトーンマップをトーンマップ10に設定する。このとき、トーンマップで示された最大輝度が投射面最大輝度より大きいときは、制御部20は、光源の光量を最大輝度/投射面最大輝度に低下させる。
 一方、各サブプロジェクタでは、制御部20が、メインプロジェクタから受信したトーンマップをトーンマップ10に設定する。このとき、トーンマップで示された最大輝度が投射面最大輝度より大きいときは、制御部20は、光源の光量を最大輝度/投射面最大輝度に低下させる。
 なお、メインプロジェクタにおいて、制御部20は、合計の投射面最大輝度がMaxFALLの2倍の値より小さいか否かを判定する。合計の投射面最大輝度がMaxFALLの2倍の値より小さい場合は、制御部20は、出力輝度の最大値がMaxFALLの2倍の値になるようにトーンマッピングを行い、そのトーンマップをn分割することで、各プロジェクタのトーンマップを作成する。その後、制御部20は、通信制御部6を介して、各サブプロジェクタに、該サブプロジェクタのトーンマップを送信する。又は、トーンマッピングなしの設定指示に従い、メインプロジェクタ及びサブプロジェクタそれぞれで、制御部20が、リニアな特性のトーンマップを設定し、EDIDの対応EOTF情報にSDR用のガンマを設定する。そして、制御部20は、HPD信号をハイレベルからローレベルに変化させ、さらにローレベルからハイレベルに変化させる。これにより、ソース機器2からEOTFがSDR用のガンマ係数であるSDR信号を出力させることができ、その結果、HDR表示からSDR表示に切り替えることができる。
 また、メインプロジェクタ及びサブプロジェクタそれぞれにおいて、制御部20は、投射面の4隅の輝度から投射面の輝度補正の係数を生成する。そして、制御部20は、その生成した係数を投射面輝度補正部11に設定する。
 以上説明したメインプロジェクタとサブプロジェクタとを備えたスタック表示システムによれば、正しい階調でスタック表示を行うことができる。
 (第3の実施形態)
 図16は、本発明の第3の実施形態によるプロジェクタの構成を示すブロック図である。図16において、一方向性の矢印は、ある信号(例えば、データ、情報など))の流れの方向を端的に示したもので、双方向性を排除するものではない。
 図16に示すプロジェクタ1aは、歪み補正データ格納部21及び歪み補正部22を備え、投射面4隅輝度算出部19に代えて、投射面4隅輝度算出部19aを備える点で、第2の実施形態のプロジェクタ1と異なる。プロジェクタ1と同じ構成については、同じ符号を付しており、ここでは、それらの説明は省略する。
 本実施形態では、プロジェクタ1aはスクリーンと正対していない状態で使用され、プロジェクタ1aとスクリーンとの位置関係は固定されているものとする。
 歪み補正データ格納部21には、プロジェクタに正対していないスクリーンに映像を投射したときに生じる投射映像の歪みを補正するための補正データが格納されている。歪み補正データ格納部21は、歪み補正データ格納部21に格納された補正データを用いて、トーンマップ10の出力映像データに対する歪み補正を行う。
 図17に、プロジェクタ1aに正対していないスクリーン40に対して映像を投射する場合の投射映像エリアと歪み補正後の投射映像エリアとの関係を模式的に示す。この例では、正対時と比較して、投射レンズから投射面41の4隅までの距離のうち、左下隅及び右下隅までの距離が長くなっている。ただし、投射レンズから左下隅までの距離は、投射レンズから右下隅までの距離と一致する。
 図17において、破線で示す枠が歪み補正前の通常の投射映像エリア41aであり、実線で示す枠が歪み補正後の投射映像エリア41bである。投射映像エリア41aの形状は長方形である。一方、投射映像エリア41bの形状は台形である。投射映像エリア41aの上端と投射映像エリア41bの上端は一致している。投射映像エリア41bの下端は、投射映像エリア41aの下端よりも小さい。投射映像エリア41bの上下方向の大きさは、投射映像エリア41aの上下方向の大きさよりも小さい。
 投射映像エリア41aが投射映像エリア41bになるように映像データを補正することで、スクリーン40上の投射面41の形状を四角形(正方形や長方形)にすることができる。この場合、投射映像エリア41aを投射映像エリア41bに変形するための歪み補正データが歪み補正データ格納部21に格納される。この歪み補正データに基づいて、図17に示したスクリーン40の水平/垂直方向の傾きを取得することができる。
 図18に、別の例として、プロジェクタ1aに正対していないスクリーン40に対して映像を投射する場合の投射映像エリアと歪み補正後の投射映像エリアとの関係を模式的に示す。この例では、正対時と比較して、投射レンズから投射面41の4隅までの距離のうち、右上隅、左下隅及び右下隅までの距離が長くなっている。
 図18において、破線で示す枠が歪み補正前の通常の投射映像エリア41aであり、実線で示す枠が歪み補正後の投射映像エリア41cである。投射映像エリア41aの形状は長方形である。一方、投射映像エリア41cの形状は四角形であるが、各辺の長さが異なる。投射映像エリア41aの左上隅と投射映像エリア41cの左上隅は一致している。投射映像エリア41cの上下方向及び左右方向の大きさはいずれも、投射映像エリア41aの上下方向及び左右方向の大きさはよりも小さい。
 投射映像エリア41aが投射映像エリア41cになるように映像データを補正することで、スクリーン40上の投射面41の形状を四角形(正方形や長方形)にすることができる。この場合、投射映像エリア41aを投射映像エリア41bに変形するための歪み補正データが歪み補正データ格納部21に格納される。この歪み補正データに基づいて、図18に示したスクリーン40の水平/垂直方向の傾きを取得することができる。
 本実施形態では、歪み補正データ格納部21が、トーンマップ10の出力映像データに対する歪み補正を行うことで、投射映像エリアを補正後の投射映像エリア(図17の投射映像エリア41b又は図18の投射映像エリア41cなど)に変形する。このため、投射面4隅輝度算出部19aは、歪み補正データ格納部21に格納されている歪み補正データに基づいて歪み具合を取得し、変形した投射映像がスクリーンに投射されたときの投射面の4隅の3次元位置を算出する。
 図19は、投射面4隅輝度算出部19aの構成を示すブロック図である。図19において、一方向性の矢印は、ある信号(例えば、データ、情報など)の流れの方向を端的に示したもので、双方向性を排除するものではない。
 図19に示すように、投射面4隅輝度算出部19aは、投射面4隅座標算出部56、投射光量算出部51、投射面4隅入射輝度算出部52、レンズシフト輝度係数格納部53、投射4隅スクリーンゲイン算出部54、及び、投射面4隅出射輝度算出部55を有する。投射面4隅座標算出部56以外の構成は、図9に示したものと同じである。
 投射面4隅座標算出部56は、投射レンズユニット部16からのズーム位置およびレンズシフト位置の情報と、測距部17からのスクリーンまでの距離と、歪み補正データ格納部21に格納されている歪み補正データとに基づいて、投射面の4隅のプロジェクタ1に対する3次元座標を算出する。
 上記4隅の3次元座標の算出において、投射面4隅座標算出部56は、まず、測定されたスクリーンまでの距離と、既知であるプロジェクタ1aと距離センサの向きとから、測距部17の距離センサが測定しているスクリーン40上のある1点である距離測定点の3次元座標を求める。次いで、投射面4隅座標算出部56は、歪み補正データに基づいて、スクリーン40の水平/垂直方向の傾きを算出する。そして、投射面4隅座標算出部56は、既知である距離測定点のレンズ光軸方向の距離と投射面の位置関係、および、スクリーンの傾きから、投射面の4隅のプロジェクタ1に対する3次元座標を算出する。
 なお、スクリーン40がプロジェクタ1aに正対していないので、投射レンズからスクリーン40までのレンズ中心軸方向の距離とズーム位置とから求めた4隅の入射輝度は同じにはならない。
 以上説明した本実施形態のプロジェクタ1aは、スクリーン40と正対していない状態でもHDRの絶対値表示を行うことが可能である。
 また、第2の実施形態と同様、投射面最大輝度に応じてトーンマップを設定することができるので、投射状況の変化のために投射距離や光源の光量が変化しても、HDRの絶対輝度表示を行うことができる。
 さらに、投射面の最大輝度が映像データの最大輝度よりも大きいときは、光源の光量を低下させることで、光利用効率を改善し、光源の寿命を延ばすことができる。
 さらに、投射面上の最大輝度がHDR表示に対して小さすぎる場合には、HDR表示からSDR表示に切り替えて投射することができる。
 さらに、レンズシフトに伴う投射面内の輝度の不均一を補正することができるので、HDRの絶対輝度表示を正しく行うことができる。
 さらに、第2の実施形態で説明したスタック表示にも対応できる。
 (第4の実施形態)
 図20は、本発明の第4の実施形態によるプロジェクタの構成を示すブロック図である。図20において、一方向性の矢印は、ある信号(例えば、データ、情報など)の流れの方向を端的に示したもので、双方向性を排除するものではない。
 図20に示すプロジェクタ1bは、トーンマップ部10に代えて3Dトーンマップ部23を備える点で、第3の実施形態のプロジェクタ1aと異なる。プロジェクタ1aと同じ構成については、同じ符号を付しており、ここでは、それらの説明は省略する。
 トーンマップ部10は、単に入力輝度に対する出力輝度の階調変換を行うものであり、映像データのすべての画素について同じ変換を行う。これに対して、3Dトーンマップ部23は、映像データの画素の位置に応じて異なる特性の階調変換を行う。
 制御部20は、投射面4隅輝度算出部19aで算出した投射面の4隅の輝度に基づいて、4隅のトーンマップを作成する。具体的には、制御部20は、4隅の輝度それぞれについて、該輝度を投射面最大輝度とし、第2の実施形態で説明した手順(図11の手順参照)に従ってトーンマップを作成する。制御部20は、4隅のトーンマップを3Dトーンマップ部23に設定する。
 3Dトーンマップ部23は、4隅のトーンマップから各画素に対するトーンマップを、補完を用いて算出し、映像処理部9からの映像の各画素に対して、それぞれのト-ンマップでトーンマッピング(輝度階調変換)を行う。
 なお、上記の制御部20と3Dトーンマップ部23の構成は、第2の実施形態のプロジェクタ1にも適用することができる。
 (スタック表示)
 n台のプロジェクタ1bを用いてタック表示システムを構成することができる。このタック表示システムにおいて、いずれか一つのプロジェクタ1bがメインプロジェクタとして動作し、他のプロジェクタ1bがサブプロジェクタとして動作する。ここで、プロジェクタ1の数を示すnは、任意の値である。
 以下では、メインプロジェクタ及びサブプロジェクタそれぞれにおける4隅のトーンマップ作成に関わる動作を詳細に説明する。なお、メインプロジェクタ及びサブプロジェクタはそれぞれ、図20に示した構成を有する。
 まず、メインプロジェクタの制御部20が、自プロジェクタの投射面4隅輝度算出部19a及び各サブプロジェクタの投射面4隅輝度算出部19aにて、投射面の4隅の輝度をそれぞれ算出させる。
 各サブプロジェクタでは、制御部20が、投射面4隅輝度算出部19aで算出した投射面4隅の輝度の情報を、通信制御部6を介してメインプロジェクタに送信する。
 メインプロジェクタでは、制御部20が、自プロジェクタで算出した投射面4隅の輝度と、各サブプロジェクタで算出した投射面4隅の輝度とを取得し、合計の投射面4隅の輝度を算出する。ここで、合計の投射面4隅の輝度は、左上隅、右上隅、左下隅、右下隅それぞれについて、各プロジェクタで算出した輝度を合計した値を含む。制御部20は、合計の投射面4隅の輝度のうちの最も小さな値を合計の投射面最大輝度に設定する。
 ここで、合計の投射面最大輝度について、具体的に説明する。一例として、2台のプロジェクタPJ1、PJ2を用いてスタック表示を行う場合の合計の投射面最大輝度について簡単に説明する。
 図21Aに、プロジェクタPJ1の投射面の4隅の輝度と投射面最大輝度を模式的に示す。図21Aにおいて、投射面の4隅の輝度が黒丸で示され、投射面最大輝度が破線で示されている。黒丸27aが投射面左下隅の輝度を示し、黒丸27bが投射面左上隅の輝度を示し、黒丸27cが投射面右上隅の輝度を示し、黒丸27dが投射面右下隅の輝度を示す。黒丸27a~27dのうち、黒丸27dの輝度が最も小さい。このため、破線で示す投射面最大輝度27eは、黒丸27dの輝度に設定されている。
 図21Bに、プロジェクタPJ2の投射面の4隅の輝度と投射面最大輝度を模式的に示す。図21Bにおいて、投射面の4隅の輝度が黒丸で示され、投射面最大輝度が破線で示されている。黒丸28aが投射面左下隅の輝度を示し、黒丸28bが投射面左上隅の輝度を示し、黒丸28cが投射面右上隅の輝度を示し、黒丸28dが投射面右下隅の輝度を示す。黒丸28a~28dのうち、黒丸28bの輝度が最も小さい。このため、破線で示す投射面最大輝度28eは、黒丸28bの輝度に設定されている。
 図21Cに、スタック表示時の合計の投射面最大輝度を模式的に示す。図21Cにおいて、投射面の4隅の輝度が黒丸で示され、合計の投射面最大輝度が破線で示されている。黒丸29aが投射面左下隅の輝度を示し、黒丸29bが投射面左上隅の輝度を示し、黒丸29cが投射面右上隅の輝度を示し、黒丸29dが投射面右下隅の輝度を示す。黒丸29aの輝度は、図21Aに示した黒丸27aの輝度に、図21Bに示した黒丸28aの輝度を加えた値である。黒丸29bの輝度は、図21Aに示した黒丸27bの輝度に、図21Bに示した黒丸28bの輝度を加えた値である。黒丸29cの輝度は、図21Aに示した黒丸27cの輝度に、図21Bに示した黒丸28cの輝度を加えた値である。黒丸29dの輝度は、図21Aに示した黒丸27dの輝度に、図21Bに示した黒丸28dの輝度を加えた値である。黒丸29a~29dのうち、黒丸29dの輝度が最も小さい。このため、破線で示す合計の投射面最大輝度29fは、黒丸29dの輝度に設定されている。
 図21cにおいて、点線で示す枠は、図15Cに示した投射面最大輝度29eである。合計の投射面最大輝度29fは、投射面最大輝度29eよりも大きい。
 メインプロジェクタの制御部20は、第2の実施形態で説明した手順(例えば、図13Dや図14Dのトーンマップの作成手順)に従って、合計の投射面最大輝度に応じたトーンマップを作成する。そして、制御部20は、合計の投射面最大輝度に応じたトーンマップから、合計の投射面4隅の輝度の比で、メインプロジェクタ及びサブプロジェクタそれぞれの4隅のトーンマップを作成する。
 例えば、図21A~図21Cに示した例において、プロジェクタPJ1(メインプロジェクタ)の4隅のトーンマップは以下のようにして作成される。
 (左下隅のトーンマップ)
 左下隅のトーンマップは、その出力輝度の最大値が、[合計の投射面最大輝度]×[黒丸27aの輝度]÷[黒丸27aの輝度+黒丸28aの輝度]で算出した値になるように作成される。
 (左上隅のトーンマップ)
 左上隅のトーンマップは、その出力輝度の最大値が、[合計の投射面最大輝度]×[黒丸27bの輝度]÷[黒丸27bの輝度+黒丸28bの輝度]で算出した値になるように作成される。
 (右上隅のトーンマップ)
 右上隅のトーンマップは、その出力輝度の最大値が、[合計の投射面最大輝度]×[黒丸27cの輝度]÷[黒丸27cの輝度+黒丸28cの輝度]で算出した値になるように作成される。
 (右下隅のトーンマップ)
 プロジェクタPJの右下隅のトーンマップは、その出力輝度の最大値が、[合計の投射面最大輝度]×[黒丸27dの輝度]÷[黒丸27dの輝度+黒丸28dの輝度]で算出した値になるように作成される。
 また、図21A~図21Cに示した例において、プロジェクタPJ2(サブプロジェクタ)の4隅のトーンマップは以下のようにして作成される。
 (左下隅のトーンマップ)
 左下隅のトーンマップは、その出力輝度の最大値が、[合計の投射面最大輝度]×[黒丸28aの輝度]÷[黒丸27aの輝度+黒丸28aの輝度]で算出した値になるように作成される。
 (左上隅のトーンマップ)
 左上隅のトーンマップは、その出力輝度の最大値が、[合計の投射面最大輝度]×[黒丸28bの輝度]÷[黒丸27bの輝度+黒丸28bの輝度]で算出した値になるように作成される。
 (右上隅のトーンマップ)
 右上隅のトーンマップは、その出力輝度の最大値が、[合計の投射面最大輝度]×[黒丸28cの輝度]÷[黒丸27cの輝度+黒丸28cの輝度]で算出した値になるように作成される。
 (右下隅のトーンマップ)
 右下隅のトーンマップは、その出力輝度の最大値が、[合計の投射面最大輝度]×[黒丸28dの輝度]÷[黒丸27dの輝度+黒丸28dの輝度]で算出した値になるように作成される。
 上述のようにしてメインプロジェクタ及びサブプロジェクタそれぞれの4隅のトーンマップを作成すると、メインプロジェクタでは、制御部20が、自プロジェクタの4隅のトーンマップを3Dトーンマップ部23に設定するとともに、通信制御部6を介して、各サブプロジェクタに4隅のトーンマップを送信する。
 サブプロジェクタでは、制御部20が、メインプロジェクタから受信した自プロジェクタの4隅のトーンマップを3Dトーンマップ部23に設定する。
 メインプロジェクタ及びサブプロジェクタにおいて、3Dトーンマップ部23は、4隅のトーンマップから各画素に対するトーンマップを、補完を用いて算出し、映像処理部9からの映像の各画素に対して、それぞれのト-ンマップでトーンマッピング(輝度階調変換)を行う。
 なお、メインプロジェクタ及びサブプロジェクタにおいて、制御部20は、4隅のトーンマップのそれぞれが示す4つの最大輝度のすべてが、自プロジェクタの投射面最大輝度より大きいか否かを判定する。4つの最大輝度のすべてが自プロジェクタの投射面最大輝度より大きい場合は、制御部20は、その4つ最大輝度の最大値を投射面最大輝度で割った値を乗じた光量に、光源の光量を低下させる。
 上述したスタック表示システムによれば、3Dトーンマップ部23を用いることで、スタック表示時に投射面の輝度を最大化できる。
 以上説明した第1乃至第4の実施形態において、プロジェクタの動作又は機能(例えば、信号処理部3、HDR表示制御部5及び通信制御部6の機能)は、コンピュータがプログラムを実行することで実現されても良い。ここで、プログラムは、コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体で提供されてもよく、また、インターネット等のネットワークを介して提供されてもよい。ここで、コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体は、磁気、光、電子、電磁気、赤外線などを用いて情報の記録または読み取りが可能な媒体を含む。そのような媒体として、例えば、半導体メモリ、半導体または固体の記憶装置、磁気テープ、取外し可能なコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどがある。
 以上説明した第1乃至第4の実施形態で説明した構成は本発明の一例であり、その構成は発明の趣旨を逸脱しない範囲で当業者が理解し得る変更又は改善を適用することができる。
 上述した第1乃至第4の実施形態の一部または全部は、以下の付記1-21のようにも記載され得るが、これら付記1-21には限定されない。
 [付記1]
 光源と、
 前記光源からの光を変調し、変調光を射出する空間光変調器と、
 入力輝度に対する出力輝度の関係を示すトーンマップに従って入力映像データの輝度階調変換を行うトーンマップ部を備え、該トーンマップ部の出力映像データに基づいて前記空間光変調器を駆動する信号処理部と、
 前記変調光をスクリーン上に投射する投射レンズ部と、
 前記変調光の投射面の最大輝度を取得する輝度取得部と、
 前記光源の光量を制御するとともに、前記トーンマップの設定を行う制御部と、を有し、
 前記制御部は、前記投射面の最大輝度が前記入力映像データの最大輝度を示す第1の閾値以上である場合は、出力輝度の最大値が該第1の閾値になるように設定したトーンマップを前記トーンマップ部に設定し、前記投射面の最大輝度が前記第1の閾値よりも大きい場合には、前記光源の光量を低下させる、プロジェクタ。
 [付記2]
 付記1に記載のプロジェクタにおいて、
 前記制御部は、前記投射面の最大輝度が、前記第1の閾値未満であり、かつ、該第1の閾値より小さい第2の閾値以上である場合に、出力輝度の最大値が前記投射面の最大輝度になるようにガンマ係数を設定したトーンマップを設定し、該トーンマップの輝度の高い側の所定の階調範囲において、出力輝度の変化量が入力輝度の変化量よりも小さくなるように階調特性を設定する、プロジェクタ。
 [付記3]
 付記2に記載のプロジェクタにおいて、
 前記制御部は、前記投射面の最大輝度が、前記第2の閾値未満である場合に、出力輝度の最大値が前記第2の閾値になるようにガンマ係数を設定したトーンマップを設定し、該トーンマップの輝度の高い側の所定の階調範囲において、出力輝度の変化量が入力輝度の変化量よりも小さくなるように階調特性を設定する、プロジェクタ。
 [付記4]
 付記2に記載のプロジェクタにおいて、
 前記制御部は、前記投射面の最大輝度が、前記第2の閾値未満である場合に、出力輝度の最大値が前記第2の閾値になるように設定した、リニアな階調特性を有するトーンマップを設定する、プロジェクタ。
 [付記5]
 付記3または4に記載のプロジェクタにおいて、
 前記信号処理部は、
  少なくともEOTF(Electro-Optical Transfer Function)情報を格納する情報格納部と、
  ソース機器と相互に通信可能であり、前記情報格納部に格納されているEOTF情報を前記ソース機器に供給し、前記ソース機器から映像信号を受信するインターフェース部と、
  前記ソース機器から前記インターフェース部を介して前記映像信号を受信し、該映像信号に含まれる映像データに対して、前記情報格納部に格納されているEOTF情報に従ってEOTF処理を行い、該EOTF処理後の映像データを前記入力映像データとして前記トーンマップ部に供給する映像処理部と、を有し、
 前記制御部は、前記投射面の最大輝度が前記第2の閾値以上である場合は、HDR(High Dynamic Range)表示に関するEOTF情報を前記情報格納部に格納し、前記投射面の最大輝度が前記第2の閾値未満である場合には、SDR(Standard Dynamic Range)表示に関するEOTF情報を前記情報格納部に格納する、プロジェクタ。
 [付記6]
 付記3乃至5のいずれか一つに記載のプロジェクタにおいて、
 前記第2の閾値が、前記入力映像データのフレーム内平均輝度の最大値の2倍の値である、プロジェクタ。
 [付記7]
 付記1乃至6のいずれか一つに記載のプロジェクタにおいて、
 前記光源の光量を測定する光センサと、
 前記投射レンズ部から前記スクリーンまでの距離を測定する測距部と、
 複数のスクリーンの各々について、入射光に対する出射光のゲイン分布を示す特性データを格納したスクリーン特性記憶部と、をさらに有し、
 前記輝度取得部は、ユーザーが指定したスクリーンの特性データを前記スクリーン特性記憶部から取得し、該取得した特性データと、前記光センサで測定した前記光源の光量と、前記測距部で測定した距離とに基づいて、前記投射面の最大輝度を算出する、プロジェクタ。
 [付記8]
 付記7に記載のプロジェクタにおいて、
 前記投射レンズ部は、少なくとも一部のレンズが光軸方向に移動するように構成されたズームレンズ部を備え、
 前記輝度取得部は、ユーザーが指定した前記スクリーンの特性データと、前記光センサで測定した前記光源の光量と、前記測距部で測定した距離と、前記少なくとも一部のレンズの前記光軸方向における位置を示すズーム位置とに基づいて、前記投射面の最大輝度を算出する、プロジェクタ。
 [付記9]
 付記8に記載のプロジェクタにおいて、
 前記投射レンズ部は、レンズ群を光軸と直交する方向に移動させるレンズシフト部を、さらに備え、
 前記輝度取得部は、
  前記レンズ群の移動方向および移動量に応じた前記投射面の輝度減衰の係数を格納するレンズシフト輝度係数格納部と、
  前記レンズ群の移動方向および移動量と、前記ズーム位置と、前記測距部で測定した距離とに基づいて、前記投射面の4隅の座標を算出する投射面座標算出部と、
  前記光センサで測定した前記光源の光量に所定のゲインを乗じた投射光量を算出する投射光量算出部と、
  前記レンズ群の移動方向および移動量に応じた前記輝度減衰の係数を前記レンズシフト輝度係数格納部から取得し、該取得した係数と、前記投射面座標算出部が算出した前記投射面の4隅の座標と、前記投射光量算出部が算出した前記投射光量とに基づいて、前記投射面の4隅における入射輝度をそれぞれ算出する投射面入射輝度算出部と、
  前記投射面座標算出部が算出した前記投射面の4隅の座標に基づいて前記投射面の4隅への入射角を算出し、該4隅の入射角とユーザーが指定した前記スクリーンの特性データとに基づいて、前記投射面の4隅における出射光のゲインを算出するスクリーンゲイン算出部と、
  前記投射面入射輝度算出部が算出した前記投射面の4隅への入射輝度と前記スクリーンゲイン算出部が算出した前記投射面の4隅におけるゲインとに基づいて、前記投射面の4隅の輝度をそれぞれ算出する投射面出射輝度算出部と、を有し、
 前記投射面の最大輝度が、前記投射面出射輝度算出部が算出した前記投射面の4隅の輝度のうちの最も小さい値である、プロジェクタ。
 [付記10]
 付記9に記載のプロジェクタにおいて、
 前記信号処理部は、
  前記スクリーンと前記投射レンズ部のレンズ中心軸とのなす角度に応じて生じる投射映像の歪みを補正するための歪補正データを格納する歪み補正データ格納部と、
  前記トーンマップ部の出力映像データに対して、前記歪補正データに基づく歪み補正を行う歪補正部と、をさらに有し、
 前記投射面座標算出部は、前記レンズ群の移動方向および移動量と、前記ズーム位置と、前記測距部で測定した距離と、前記歪補正データとに基づいて、前記投射面の4隅の座標を算出する、プロジェクタ。
 [付記11]
 付記9または10に記載のプロジェクタにおいて、
 前記信号処理部は、投射面の輝度の不均一を補正するための輝度補正係数に従って、前記トーンマップ部の出力映像データの各画素のゲインを調整する投射面輝度補正部を、さらに有し、
 前記制御部は、前記投射面出射輝度算出部が算出した前記投射面の4隅の輝度に基づいて前記輝度補正係数を生成する、プロジェクタ。
 [付記12]
 付記1乃至11のいずれか一つに記載のプロジェクタにおいて、
 前記輝度取得部は、投射状態に応じた前記変調光の投射面上の複数の点における輝度を算出し、各点の輝度のうちの最も小さい値を前記投射面の最大輝度とする、プロジェクタ。
 [付記13]
 付記1乃至12のいずれか一つに記載のプロジェクタにおいて、
 少なくとも一つの別のプロジェクタと相互に通信する通信部を、さらに有し、
 前記制御部は、前記通信部を介して、前記別のプロジェクタが取得した前記投射面の最大輝度に関する情報を取得し、自プロジェクタで取得した前記投射面の最大輝度に関する情報と前記別のプロジェクタから取得した前記投射面の最大輝度に関する情報とに基づいて、自プロジェクタと前記別のプロジェクタのそれぞれのトーンマップを作成する、プロジェクタ。
 [付記14]
 付記13に記載のプロジェクタにおいて、
 前記制御部は、前記別のプロジェクタから前記投射面の最大輝度を取得し、自プロジェクタで取得した前記投射面の最大輝度と前記別のプロジェクタから取得した前記投射面の最大輝度とを合計した合計最大輝度を算出し、該合計最大輝度と、自プロジェクタと前記別のプロジェクタのそれぞれの、前記合計最大輝度に対する前記投射面の最大輝度の比とに基づいて、自プロジェクタと前記別のプロジェクタのそれぞれのトーンマップを作成する、プロジェクタ。
 [付記15]
 付記13に記載のプロジェクタにおいて、
 前記制御部は、前記別のプロジェクタから前記投射面の4隅の輝度を取得し、自プロジェクタで取得した前記投射面の4隅の輝度と前記別のプロジェクタから取得した前記投射面の4隅の輝度とを、4隅の各々について合計した合計4隅最大輝度を算出し、該合計4隅最大輝度の各隅の最大輝度のうちの最も小さな値を投射面最大輝度とし、該投射面最大輝度と、自プロジェクタと前記別のプロジェクタのそれぞれの、前記合計4隅最大輝度の各隅の最大輝度に対する前記投射面の各隅の輝度の比とに基づいて、自プロジェクタと前記別のプロジェクタのそれぞれの4隅のトーンマップを作成する、プロジェクタ。
 [付記16]
 付記15に記載のプロジェクタにおいて、
 前記トーンマップ部は、前記自プロジェクタの4隅のトーンマップに基づいて、前記入力映像データの各画素に対するトーンマップを、補完を用いて算出し、画素毎に、対応するトーンマップを用いた輝度階調変換を行う、プロジェクタ。
 [付記17]
 それぞれが付記1乃至16のいずれか一つに記載のプロジェクタからなる、メインプロジェクタと少なくとも一つのサブプロジェクタとを備え、該メインプロジェクタおよびサブプロジェクタがスクリーン上に互いの映像を重ねて投射する、スタック表示システムであって、
 前記メインプロジェクタの制御部は、前記サブプロジェクタが取得した投射面の最大輝度に関する情報を取得し、自プロジェクタで取得した前記投射面の最大輝度に関する情報と前記サブプロジェクタから取得した前記投射面の最大輝度に関する情報とに基づいて、自プロジェクタと前記サブプロジェクタのそれぞれのトーンマップを作成する、スタック表示システム。
 [付記18]
 付記17に記載のスタック表示システムにおいて、
 前記メインプロジェクタの制御部は、前記サブプロジェクタから前記投射面の最大輝度を取得し、自プロジェクタで取得した前記投射面の最大輝度と前記サブプロジェクタから取得した前記投射面の最大輝度とを合計した合計最大輝度を算出し、該合計最大輝度と、自プロジェクタと前記サブプロジェクタのそれぞれの、前記合計最大輝度に対する前記投射面の最大輝度の比とに基づいて、自プロジェクタと前記サブプロジェクタのそれぞれのトーンマップを作成する、スタック表示システム。
 [付記19]
 付記17に記載のスタック表示システムにおいて、
 前記メインプロジェクタの制御部は、前記サブプロジェクタから前記投射面の4隅の輝度を取得し、自プロジェクタで取得した前記投射面の4隅の輝度と前記サブプロジェクタから取得した前記投射面の4隅の輝度とを、4隅の各々について合計した合計4隅最大輝度を算出し、該合計4隅最大輝度の各隅の最大輝度のうちの最も小さな値を投射面最大輝度とし、該投射面最大輝度と、自プロジェクタと前記サブプロジェクタのそれぞれの、前記合計4隅最大輝度の各隅の最大輝度に対する前記投射面の各隅の輝度の比とに基づいて、自プロジェクタと前記サブプロジェクタのそれぞれの4隅のトーンマップを作成する、スタック表示システム。
 [付記20]
 光源からの光を変調し、変調光を射出する空間光変調器と、入力輝度に対する出力輝度の関係を示すトーンマップに従って入力映像データの輝度階調変換を行うトーンマップ部とを備え、該トーンマップ部の出力映像データに基づいて前記空間光変調器を駆動し、前記変調光をスクリーン上に投射するプロジェクタにて行われる映像表示方法であって、
 前記変調光の投射面の最大輝度を取得し、
 前記投射面の最大輝度が前記入力映像データの最大輝度を示す第1の閾値以上である場合は、出力輝度の最大値が該第1の閾値になるように設定したトーンマップを前記トーンマップ部に設定し、
 前記投射面の最大輝度が前記第1の閾値よりも大きい場合には、前記光源の光量を低下させる、映像表示方法。
 [付記21]
 光源からの光を変調し、変調光を射出する空間光変調器と、入力輝度に対する出力輝度の関係を示すトーンマップに従って入力映像データの輝度階調変換を行うトーンマップ部とを備え、該トーンマップ部の出力映像データに基づいて前記空間光変調器を駆動し、前記変調光をスクリーン上に投射するプロジェクタのコンピュータに、
 前記変調光の投射面の最大輝度を取得する手順と、
 前記投射面の最大輝度が前記入力映像データの最大輝度を示す第1の閾値以上である場合は、出力輝度の最大値が該第1の閾値になるように設定したトーンマップを前記トーンマップ部に設定する手順と、
 前記投射面の最大輝度が前記第1の閾値よりも大きい場合には、前記光源の光量を低下する手順と、を実行させるためのプログラム。
 30 制御部
 31 光源
 32 空間光変調器
 33 投射レンズ部
 34 輝度取得部
 35 トーンマップ部
 36 信号処理部
 37 スクリーン

Claims (10)

  1.  光源と、
     前記光源からの光を変調し、変調光を射出する空間光変調器と、
     入力輝度に対する出力輝度の関係を示すトーンマップに従って入力映像データの輝度階調変換を行うトーンマップ部を備え、該トーンマップ部の出力映像データに基づいて前記空間光変調器を駆動する信号処理部と、
     前記変調光をスクリーン上に投射する投射レンズ部と、
     前記変調光の投射面の最大輝度を取得する輝度取得部と、
     前記光源の光量を制御するとともに、前記トーンマップの設定を行う制御部と、を有し、
     前記制御部は、前記投射面の最大輝度が前記入力映像データの最大輝度を示す第1の閾値以上である場合は、出力輝度の最大値が該第1の閾値になるように設定したトーンマップを前記トーンマップ部に設定し、前記投射面の最大輝度が前記第1の閾値よりも大きい場合には、前記光源の光量を低下させる、プロジェクタ。
  2.  請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
     前記制御部は、前記投射面の最大輝度が、前記第1の閾値未満であり、かつ、該第1の閾値より小さい第2の閾値以上である場合に、出力輝度の最大値が前記投射面の最大輝度になるようにガンマ係数を設定したトーンマップを設定し、該トーンマップの輝度の高い側の所定の階調範囲において、出力輝度の変化量が入力輝度の変化量よりも小さくなるように階調特性を設定する、プロジェクタ。
  3.  請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
     前記制御部は、前記投射面の最大輝度が、前記第2の閾値未満である場合に、出力輝度の最大値が前記第2の閾値になるようにガンマ係数を設定したトーンマップを設定し、該トーンマップの輝度の高い側の所定の階調範囲において、出力輝度の変化量が入力輝度の変化量よりも小さくなるように階調特性を設定する、プロジェクタ。
  4.  請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
     前記制御部は、前記投射面の最大輝度が、前記第2の閾値未満である場合に、出力輝度の最大値が前記第2の閾値になるように設定した、リニアな階調特性を有するトーンマップを設定する、プロジェクタ。
  5.  請求項3または4に記載のプロジェクタにおいて、
     前記信号処理部は、
      少なくともEOTF(Electro-Optical Transfer Function)情報を格納する情報格納部と、
      ソース機器と相互に通信可能であり、前記情報格納部に格納されているEOTF情報を前記ソース機器に供給し、前記ソース機器から映像信号を受信するインターフェース部と、
      前記ソース機器から前記インターフェース部を介して前記映像信号を受信し、該映像信号に含まれる映像データに対して、前記情報格納部に格納されているEOTF情報に従ってEOTF処理を行い、該EOTF処理後の映像データを前記入力映像データとして前記トーンマップ部に供給する映像処理部と、を有し、
     前記制御部は、前記投射面の最大輝度が前記第2の閾値以上である場合は、HDR(High Dynamic Range)表示に関するEOTF情報を前記情報格納部に格納し、前記投射面の最大輝度が前記第2の閾値未満である場合には、SDR(Standard Dynamic Range)表示に関するEOTF情報を前記情報格納部に格納する、プロジェクタ。
  6.  それぞれが請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプロジェクタからなる、メインプロジェクタと少なくとも一つのサブプロジェクタとを備え、該メインプロジェクタおよびサブプロジェクタがスクリーン上に互いの映像を重ねて投射する、スタック表示システムであって、
     前記メインプロジェクタの制御部は、前記サブプロジェクタが取得した投射面の最大輝度に関する情報を取得し、自プロジェクタで取得した前記投射面の最大輝度に関する情報と前記サブプロジェクタから取得した前記投射面の最大輝度に関する情報とに基づいて、自プロジェクタと前記サブプロジェクタのそれぞれのトーンマップを作成する、スタック表示システム。
  7.  請求項6に記載のスタック表示システムにおいて、
     前記メインプロジェクタの制御部は、前記サブプロジェクタから前記投射面の最大輝度を取得し、自プロジェクタで取得した前記投射面の最大輝度と前記サブプロジェクタから取得した前記投射面の最大輝度とを合計した合計最大輝度を算出し、該合計最大輝度と、自プロジェクタと前記サブプロジェクタのそれぞれの、前記合計最大輝度に対する前記投射面の最大輝度の比とに基づいて、自プロジェクタと前記サブプロジェクタのそれぞれのトーンマップを作成する、スタック表示システム。
  8.  請求項6に記載のスタック表示システムにおいて、
     前記メインプロジェクタの制御部は、前記サブプロジェクタから前記投射面の4隅の輝度を取得し、自プロジェクタで取得した前記投射面の4隅の輝度と前記サブプロジェクタから取得した前記投射面の4隅の輝度とを、4隅の各々について合計した合計4隅最大輝度を算出し、該合計4隅最大輝度の各隅の最大輝度のうちの最も小さな値を投射面最大輝度とし、該投射面最大輝度と、自プロジェクタと前記サブプロジェクタのそれぞれの、前記合計4隅最大輝度の各隅の最大輝度に対する前記投射面の各隅の輝度の比とに基づいて、自プロジェクタと前記サブプロジェクタのそれぞれの4隅のトーンマップを作成する、スタック表示システム。
  9.  光源からの光を変調し、変調光を射出する空間光変調器と、入力輝度に対する出力輝度の関係を示すトーンマップに従って入力映像データの輝度階調変換を行うトーンマップ部とを備え、該トーンマップ部の出力映像データに基づいて前記空間光変調器を駆動し、前記変調光をスクリーン上に投射するプロジェクタにて行われる映像表示方法であって、
     前記変調光の投射面の最大輝度を取得し、
     前記投射面の最大輝度が前記入力映像データの最大輝度を示す第1の閾値以上である場合は、出力輝度の最大値が該第1の閾値になるように設定したトーンマップを前記トーンマップ部に設定し、
     前記投射面の最大輝度が前記第1の閾値よりも大きい場合には、前記光源の光量を低下させる、映像表示方法。
  10.  光源からの光を変調し、変調光を射出する空間光変調器と、入力輝度に対する出力輝度の関係を示すトーンマップに従って入力映像データの輝度階調変換を行うトーンマップ部とを備え、該トーンマップ部の出力映像データに基づいて前記空間光変調器を駆動し、前記変調光をスクリーン上に投射するプロジェクタのコンピュータに、
     前記変調光の投射面の最大輝度を取得する手順と、
     前記投射面の最大輝度が前記入力映像データの最大輝度を示す第1の閾値以上である場合は、出力輝度の最大値が該第1の閾値になるように設定したトーンマップを前記トーンマップ部に設定する手順と、
     前記投射面の最大輝度が前記第1の閾値よりも大きい場合には、前記光源の光量を低下する手順と、を実行させるためのプログラム。
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