WO2020008526A1 - 荷電粒子線検出器、電子顕微鏡、電子線エネルギー損失分光装置および撮像装置 - Google Patents

荷電粒子線検出器、電子顕微鏡、電子線エネルギー損失分光装置および撮像装置 Download PDF

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Abstract

荷電粒子線検出器であって、蛍光体粒子よりなる蛍光層と、金属層とが積層された積層体を備える荷電粒子線検出器において、前記金属層および前記蛍光層の間に設けられた樹脂層を備えることを特徴とする。

Description

[規則37.2に基づきISAが決定した発明の名称] 荷電粒子線検出器、電子顕微鏡、電子線エネルギー損失分光装置および撮像装置
 本開示は、荷電粒子を検出するシンチレータを備えた荷電粒子線検出器およびそれを用いた荷電粒子線装置に関する。
 透過電子顕微鏡像を撮像する場合、試料を透過した電子線の透過像を対物レンズと結像レンズとで拡大してシンチレータ上に投影する。そして、シンチレータによって透過電子線の像を光像に変換し、高精細CCD(Charge Coupled Device)カメラを用いて光像を撮影する。高精細な高倍率像を十分な明るさで撮像するためには、シンチレータによって生成した光像を滲みなく高効率でCCDカメラの受光面に投影することが必要である。
 また、透過型電子顕微鏡や走査電子顕微鏡など、電子線エネルギー損失分光装置(以下、EELS装置)を搭載した電子顕微鏡においては、試料を透過した後、分光器でエネルギー分光したスペクトル像またはエネルギーフィルタ像をEELS装置が備えるシンチレータ上に投影する。そしてシンチレータによって、スペクトル像またはエネルギーフィルタ像を光像に変換し、高精細CCDカメラが当該光像を撮影する。
 EELS装置においても、低加速電圧の電子線によって得られるスペクトル像またはエネルギーフィルタ像を高精細な高倍率像として十分な明るさで撮像するためには、シンチレータにおいて変換された光像を滲みなく高効率でCCDカメラの受光面に投影することが必要である。
 特許文献1には、近接場光学観察装置が備える入射窓(電子線励起により発光可能な発光材料を有している発光層を有している)において、膜厚を薄くしても、強度を保つためにコロジオンを用いる手法が開示されている。また、特許文献2には、画像表示装置の製造工程であって、蛍光膜とアルミニウム膜の間にコロジオン膜を設け、その後焼成して上記コロジオン膜を焼き飛ばす工程が開示されている。
特開2015-31515号公報 特開2006-202528号公報
 近年、CCDカメラの画素の高精細化に伴い、透過電子線像を高解像且つ高効率で光像に変換することができるシンチレータが求められている。また、電子顕微鏡は、観察する試料に応じて幅広い加速電圧範囲で使用できることが必要とされている。特に生体試料や軽元素材料などの透過電子顕微鏡像を高コントラストで撮像するために、低加速電圧でも発光強度が高いシンチレータが求められている。
 また、透過型電子顕微鏡または走査電子顕微鏡にEELS装置を搭載した電子顕微鏡においても、エネルギー分光したスペクトル像またはエネルギーフィルタ像を撮影するシンチレータが低加速電圧に対応する必要がある。そのためには、低加速電圧の場合であってもシンチレータの発光強度が大きくなる構成が必要となる。したがって、低加速電圧から高加速電圧までの幅広い加速レンジで使用でき、且つ十分な発光強度を持つシンチレータの開発が急務である。
 シンチレータによって生成する光像の解像度を高めるためには、例えば、蛍光層が射出した光を鏡面反射する平坦性の高い金属層で蛍光層を覆う必要がある。特許文献1に記載されたシンチレータ検出器は、蛍光膜を固めるために接着剤としてコロジオンを使用することが記載されているものの、蛍光膜の凹凸を均すことは開示されていない。また、特許文献2では、蛍光膜とアルミニウム膜の間にコロジオン膜を設けることが記載されているものの、その後焼成してコロジオン膜を焼き飛ばすことが記載されており、蛍光膜とアルミニウム膜の接着にコロジオンは使用されていない。
 本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電子線像を高解像且つ高効率で光像に変換することができる技術を提供することにある。
 本開示は、上記課題を解決するために、例えば、蛍光体粒子によって形成される蛍光層と、金属層とが積層された積層体を備え、荷電粒子を検出する荷電粒子線検出器において、前記金属層および前記蛍光層の間に設けられた樹脂層を備えることを特徴とする荷電粒子線検出器を提供する。
 本開示によれば、電子線像を高解像且つ高効率で光像に変換することができる。上記以外の課題、構成および効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
透過型電子顕微鏡に用いる本開示のシンチレータの構成を示す図である。 金属層表面の反射率の測定結果を示す図である。 本開示のシンチレータに係るアルミニウム膜の表面の光学顕微鏡写真である。 アルミニウム膜表面の光学顕微鏡写真における輝度のヒストグラムを示す図である。 CCDカメラを搭載した一般的な透過電子顕微鏡の概略図である。 本開示のシンチレータを適用した透過型電子顕微鏡の観察システムを示す図である。 電子線の加速電圧とシンチレータにおける発光強度との関係を示す図である。 EELS装置が搭載された透過電子顕微鏡の電子線検出部を示す図である。
 荷電粒子を検出するシンチレータを備えた荷電粒子線検出器は、電子等が蛍光体に高速で入射することにより発生する蛍光を検出する装置である。試料に荷電粒子線を照射する電子顕微鏡、EELS等の荷電粒子線装置に、荷電粒子線を検出するために搭載される。また、荷電粒子線検出器を、撮像装置として独立して構成してもよい。
 本開示の荷電粒子線検出器は、樹脂層の一方の面に蛍光を発生する蛍光体粒子よりなる蛍光層、他方の面に金属層とが隣接して積層された積層体を備える。また、発生した蛍光を受光する受光素子等、蛍光を検知する検知手段を備える。
 荷電粒子線検出器を搭載する荷電粒子線装置は、試料に荷電粒子線を照射して画像を表示する電子顕微鏡や、電子線の分光分析を行うEELS装置等がある。
 また、荷電粒子を検出するシンチレータを備えるカメラにも本開示は適用可能である。
 以下、添付図面を参照して本開示の種々の実施例について説明する。ただし、これらの実施例は本開示を実現するための一例に過ぎず、本開示の技術的範囲を限定するものではない。また、各図において共通の構成については同一の参照番号が付されている。
[シンチレータの構成]
 始めに、本開示のシンチレータの全体的な構成を説明する。
 図1は、透過型電子顕微鏡に用いる本開示のシンチレータ1の構成を示す図である。なお、本明細書の以下の説明では、シンチレータは荷電粒子線を入射して発光する素子を指し、蛍光体によって形成される蛍光層2以外にも金属層3(例えば、アルミニウム膜)、樹脂層6(例えば、コロジオン膜)、ITO(Indium Tin Oxide)層4およびガラス基板5を含む構造物をシンチレータ1と称する。
 図1に示されるように、シンチレータ1は、ガラス基板5、ITO層4、蛍光層2、樹脂層6および金属層3の順に各層または構造物が積層されて形成された積層体である。蛍光層2を形成する蛍光体は、周知の蛍光体を用いることができる。本開示では、例えば、GOS(Gd2O2S:Tb)蛍光体を用いて蛍光層2を形成する。また、金属層3は、蒸着により樹脂層6の上に積層されている。
 ブラウン管用途で蛍光層を作成する場合は、蛍光層に隣接して設けられる樹脂膜は、通常製造工程において焼き飛ばされる。樹脂膜を焼き飛ばすと、樹脂膜と接して設けられている金属膜にピンホールが生じたり、金属膜の剥離が起きるため、金属膜において光が鏡面反射する割合が低下する。
 透過型電子顕微鏡に用いるシンチレータの場合、照射される電子線の電流量がナノ~ピコアンペア程度の低電流であるため、電子線により樹脂層が焼けることがほとんどない。つまり、樹脂層をシンチレータに残しておいても、電子線により樹脂層が焼け、隣接する金属層にピンホールを生じさせることがない。そのため、本開示では、敢えてシンチレータ1が樹脂層6を含む構成とした。本開示のシンチレータ1に係る金属層3は、ピンホールがない連続的な膜として形成されている。
 通常、蛍光層は、複数の蛍光体の粒子をバインディングして形成するため、表面が粗くなる。一方、本開示のシンチレータ1では、粒径が小さい蛍光体によって蛍光層2を作成するため、蛍光層2の表面の粗さを低下させている。また、樹脂層6を蛍光層2に積層することによって、金属層3を直接蛍光層2に積層した場合と異なり、より平坦な表面に金属層3を積層することができる。即ち、本開示のシンチレータ1は、従来よりも平坦性に優れた金属層3が形成されている。また、樹脂層6を介在させることによって、金属層3の接着性を向上させることができる。
 また、ブラウン管に用いる蛍光層では、平均粒径が2~3μm程度の大きさの蛍光体を用いる場合が多い。一方、本開示では、一例として、平均粒径が1.6μmの蛍光体を用いている。即ち、本開示に係る蛍光層2はブラウン管に用いる蛍光層よりも表面が平坦である。ここで、平均粒径は、メディアン径でありD50を意味する。また、蛍光層2を形成する際の蛍光体の塗布方法は遠心塗布法であり、極めて平坦に蛍光層2を形成することが可能である。以下に、本開示のシンチレータ1の作成手順および特性評価の方法について説明する。
[蛍光層の遠心塗布]
 まず、蛍光層2の形成方法について説明する。
 始めに、ガラス基板5の洗浄を行った。ガラス基板5は、例えば、蛍光層2を塗布する側の表面にITO層4を形成する。ただし、シンチレータ1は、ITO層4を設けなくともよい。ITO層4は、光を透過させる透明な素材であり、且つ導電性がある。そのため、ITO層4を設けるとシンチレータ1を帯電させずに電気を逃がす役割を果たす。
 蛍光層2を形成するための塗布液を以下のようにして用意した。まず、無水酢酸バリウム(超電導用)1.16gを純水134mlに溶かし、0.87%酢酸バリウム水溶液(1.16g/134ml)を電解水として調製した。次に、純水250mlに界面活性剤二滴を加えて撹拌した。ビーカに純水240mlを入れ、調製した0.87%酢酸バリウム水溶液60mlと界面活性剤水溶液10mlとを加えて撹拌した。次に、ビーカに蛍光体試料(GOS(Gd2O2S:Tb)蛍光体)を640mg入れて、純水を30ml加えた。粒度分布測定装置で計測した蛍光体の平均粒径(メディアン径)は、体積%の50%の値(D50)で1.6μmだった。
 次に、水ガラス原液(ケイ酸カリウム)20mlに純水40mlを加えて10%水ガラス水溶液60ml(6g/(20ml+40ml))を調製した。続いて、蛍光体懸濁液を超音波洗浄機にて分散処理した。その後、蛍光体懸濁液に10%水ガラス水溶液を60ml加えて撹拌し、電解水中に注ぎ込んだ。以上のようにして塗布液を調整し、塗布液の液量は400ml(240ml+60ml+10ml+30ml+60ml)となった。
 なお、上記の界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼン系またはアルコールエーテル系の界面活性剤である。直鎖アルキルベンゼン系またはアルコールエーテル系の界面活性剤は、安価で取扱いが容易である。その他、縮合ナフタレンスルホン酸系の界面活性剤を使用した場合も、良好に蛍光層2を形成できた。
 また、シリカの凝集体を防ぎたい場合には、添加する水ガラスの量を減らしてもよい。以下に、添加する水ガラスの量を半分にした場合の塗布液の調製方法を説明する。まず、ビーカに純水300mlを入れ、調製した0.87%酢酸バリウム水溶液30mlと界面活性剤水溶液10mlとを加えて撹拌した。次に、ビーカに蛍光体試料(GOS(Gd2O2S:Tb)蛍光体)を640mg入れて、純水を30ml加えた。蛍光体は上で説明したものと同じであり、平均粒径がD50で1.6μmである。
 次に、水ガラス原液(ケイ酸カリウム)10mlに純水20mlを加えて10%水ガラス水溶液を30ml(3g/(10ml+20ml))調製した。続いて、蛍光体懸濁液を超音波洗浄機にて分散処理した。その後、蛍光体懸濁液に10%水ガラス水溶液を30ml加えて撹拌し、電解水中に注ぎ込んだ。以上のようにして塗布液を調整し、塗布液の液量は400ml(300ml+30ml+10ml+30ml+60ml)となった。
 次に、底にガラス基板5(ITO層4はガラス基板5上にあってもなくてもよい)が設置された容器に塗布液を入れ、遠心分離機を用いて、回転数2000rpm、回転時間5minで遠心塗布を行った。
 遠心塗布を実施する場合、回転角速度を上げることによって粒子に加わる遠心力が増加する。したがって、回転数を上げることにより、微細な蛍光体の粒子を短時間で基板上に塗布することができる。遠心分離機を用いずに塗布液を静置して自然沈降させて蛍光層2を形成する場合、平均粒径が1.6μm程度の微細な粒子を沈降させるには2時間程度かかる。一方、遠心塗布によって蛍光層2を形成する場合、回転数を2000rpmに設定すると、5分間程度でガラス基板5上に蛍光体2を塗布することができる。また、遠心塗布によって蛍光層2を形成した場合、蛍光体に遠心力が働くため、ガラス基板5に蛍光体が押し付けられて、密度の高い蛍光層2が得られる。
 次に、遠心分離機において回転処理が済んだ容器から溶液をピペットで取り除き、容器の底からガラス基板5を取り出した。取り出したガラス基板5を自然乾燥させて蛍光層2を形成した。
[コロジオン膜の塗布]
 本開示のシンチレータ1は、蛍光層2上に樹脂層6(コロジオン膜)を形成し、平坦性の高い表面を形成した後に、金属層3(アルミニウム膜)が設けられて作成される。コロジオン膜は、コロジオン膜張器を用いて蛍光層2上に形成した。コロジオン膜張器は、水面に滴下したコロジオン溶液が水面上に広がった後、溶媒の揮発または水位の低下を利用して、水面上に形成されたコロジオン膜を目的物に張り付ける湿式法の薄膜作成器である。
 コロジオン膜を形成する際に必要な用具と試薬は、以下のとおりである。
1)清浄済みのコロジオン膜張器
2)2%(質量/体積パーセント濃度)コロジオン・酢酸イソアミル溶液
3)マイクロピペット(最小分注量10μl)
4)25℃~35℃の純水500ml
 なお、コロジオン膜張器に入れる純水の液温が室温より低い場合、溶媒揮発時の湿度によってはコロジオン膜に穴を生じさせることがある。そのため、コロジオン膜張器に入れる純水の液温は25℃~35℃にした。
 以下に、コロジオン膜の作成工程について説明する。まず、25℃~35℃の純水を400ml~500mlの入れたコロジオン膜張器の中央にメッシュ台を置き、蛍光層2の表面をプラズマ処理した積層体(ガラス基板5および蛍光層2)を上記メッシュ台上にゆっくりと沈めた。
 続いて、コロジオン溶液を水面上15mmの高さから滴下し、すばやく蓋をして5分間静置した。コロジオン膜の厚さはコロジオン溶液の濃度、滴下するコロジオン溶液の液量、シャーレの大きさ、および水温で決まる。濃度が高く、滴下量が多く、シャーレが小さく、水温が高いとコロジオン膜は膜厚が厚くなる。
 本開示では、コロジオン溶液の濃度が2%質量/体積パーセントであり、滴下した液量が10μlまたは20μl、シャーレの大きさが155mmφ、水温が25℃~30℃の条件でコロジオン膜の作成を実施した。
 続いて、コロジオン膜張器の排水コックを開き1秒間に二滴程度の速さで排水した。コロジオン膜が張られた蛍光層2をメッシュ台に載置したまま、ゴミが付着しないようにして自然乾燥した。
 上記のように、コロジオン膜は蛍光層2の上に形成される。シンチレータ1は、コロジオン膜を形成後、さらにアルミニウム膜をコロジオン膜上に蒸着することによって作成する。上述したとおり、本開示のシンチレータ1においては、コロジオン膜は焼成して焼き飛ばされることはなく、アルミニウム膜と蛍光層2との間に配置されたまま残る。
 アルミニウム膜を蒸着して作成したシンチレータを、焼成温度300~400℃で焼成してコロジオン膜を焼き飛ばすと、アルミニウム膜は自然放置でも簡単に剥がれた。つまり樹脂であるコロジオン膜とアルミニウム膜とが隣接して接着した方が、アルミニウム膜を蛍光層の上に直接形成した場合よりもアルミニウム膜の接着性が向上する。
[蛍光層の厚さおよび平坦性]
 蛍光層2の厚さ(蛍光層2の平均膜厚)は、例えば、以下のようにして計測することができる。本開示では蛍光層2の平均厚さをレーザフォーカス変位計を用いて計測した。蛍光層2を一部削り取りガラス基板5を剥き出しにし、ガラス基板5の位置を高さのゼロ点とする。そして、1000μmの幅に亘って1μm間隔で厚さを計測することを、測定ラインをずらして三回行い、各計測点における計測値の平均を蛍光層2の平均膜厚とする。測定ラインの間隔は、例えば、略5μmとする。
 上記の計測方法以外にも、蛍光層2の膜重量から厚さの推測値を算出することも可能である。例えば、出荷用の製品では、蛍光層2を削って膜厚を測定することはできないため上記推測値を算出する。蛍光層2の平均膜厚(推測値)は、蛍光層2の単位面積当たりの重量から蛍光層2のトップ面(層が最も厚い部分)の膜厚を算出し、当該膜厚から蛍光層2表面の凹凸分を差し引いて求める。
 以下に、膜厚の平均膜厚(推測値)の算出を行った例を示す。
 まず、蛍光層2を形成する前に積層体(ガラス基板5+ITO層4)の重量を計測し、蛍光層2を形成した後に、再度積層体(ガラス基板5+ITO層4+蛍光層2)の重量を計測した。積層体の重量は、蛍光層2を形成する前と後とで、1.4887gから1.5448gに変化した。言い換えると、蛍光層2の重量は、
1.5448(g) - 1.4887(g) = 56.1(mg)
である。また、ガラス基板5の面積は9.61cmであったため、面積当たりの平均膜重量は、
56.1mg ÷ 9.61cm = 5.84mg/cm
となる。
 上記面積当たりの膜重量を、予め特定しておいた膜厚1μmおよび面積1cmあたりの膜重量で除することによって蛍光層2の厚さを決定することができる。膜厚1μmおよび面積1cmあたりの膜重量は、例えば、SEM観察によって膜厚を計測し、蛍光層2の重量を当該膜厚とガラス基板5の面積で除することによって予め決定しておく。ここでSEM観察によって計測する膜厚は、例えば、蛍光層2のトップ面(層が最も厚い部分)に対応する膜厚である。遠心塗布を行って製膜したサンプルでは、膜厚1μmおよび面積1cmあたりの膜重量は、0.249mg/cmであった。
 したがって、蛍光層2の膜厚は、
5.84mg/cm ÷ 0.249(mg/cm)/μm = 23.4μm
となる。ここで、予め特定しておいた膜厚1μmおよび面積1cmあたりの膜重量は、蛍光層2のトップ面の膜厚に基づいて決定された値であるため、この膜厚も蛍光層2のトップ面に対応する膜厚となる。
 蛍光層2の平均膜厚は、蛍光層2のトップ面に対応する膜厚から蛍光層2の凹凸分を差し引いた値である。レーザフォーカス変位計で計測した平均膜厚とSEMで決定したトップ面に対応する膜厚との差は、およそ5μm(上記凹凸の深さの半分の値)であった。したがって、蛍光層2の平均膜厚は、
23.4μm - 5.0μm = 18.4μm
となる。以上のようにして、蛍光層2の平均膜厚(推測値)が求められる。
 なお、実際に複数の蛍光層の平均膜厚を計測した結果、平均膜厚が0~20μmの範囲内である場合、蛍光層の厚みの最大部分と最少部分の凹凸(Rz)の半分の長さは、どの蛍光層もおよそ5.0μm(上記凹凸の深さの半分の値)程度であった。後述する蛍光層の表面粗さ(Ra)は、およそ2.0μm程度であり、表面粗さ(Ra)の4~5倍程度の値が蛍光層の凹凸の深さとなっている。以下に、蛍光層2の表面粗さ(Ra)の計測方法について説明する。
 蛍光層2の表面粗さ(Ra)は、蛍光層2の厚さの計測と同様、レーザフォーカス変位計を用いて計測した。レーザの当たる場所に蛍光層2を塗布したガラス基板5を設置し、蛍光層2の表面にフォーカスを合わせて計測を行った。1000μmの幅に亘って1μm間隔で厚さを計測することを、測定ラインをずらして三回行い、表面粗さ(Ra)の平均を求めた。表面粗さ(Ra)は式1で求められる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 ここで、L:測定幅(μm)、f(x):粗さ曲線(μm)である。粗さ曲線は、レーザフォーカス変位計で計測した各計測位置での値の積算値を測定回数で除して平均値を求め、計測位置xと、計測位置xにおける測定値から平均値を差し引いた値f(x)(平均差)とを対応づけた関数である。表面粗さ(Ra)は、平均差f(x)の絶対値を積算して測定幅Lで除した値である。
 今回作成した蛍光層2の平坦性Raは、測定を三回実施した結果、2.165μm、2.397μmおよび2.323μmと測定された。これは、上で説明したラインを三回ずらす測定を三回実施した結果である。三回の測定結果の平均した表面粗さ(Ra)は2.295μmとなった。
 蛍光層2の表面粗さ(Ra)を計測した後に、蛍光層2上に樹脂層6(コロジオン膜)を形成した。同様の方法により樹脂層6の表面粗さ(Ra)を三回計測したところ、2.044μm、1.939μmおよび2.028μmとなった。三回の測定結果を平均した表面粗さ(Ra)は2.004μmとなった。つまり、コロジオン膜を形成することによって、表面粗さ(Ra)が0.291μm低下した。即ち、樹脂層6の表面粗さは蛍光層2の表面粗さよりも小さく、シンチレータ1の平坦性が向上した。
 蛍光層2および樹脂層6の表面粗さ(Ra)の別の計測結果は以下のとおりであった。その結果、蛍光層の表面粗さ(Ra)は、2.211μm、2.195μmおよび2.212μmであり、三回の測定結果を平均した表面粗さ(Ra)は2.206μmとなった。一方、樹脂層6(コロジオン膜)形成後の表面粗さ(Ra)は、2.183μm、2.157μmおよび2.133μmであり、三回の測定結果を平均した表面粗さ(Ra)は2.158μmとなった。即ち、コロジオン膜を形成することにより表面粗さ(Ra)は0.048μm低下し、シンチレータ1の平坦性が向上した。
 上記のとおり、コロジオン膜を蛍光層2の上に形成することによって、二回の測定ともシンチレータ1の平坦性の向上を確認できた。なお、例えば、蛍光体の平均粒径(D50)を2μm以下とすることによって蛍光層2の厚みを薄くし、且つ平坦性を向上することができる。
 平坦性に優れる樹脂層6(コロジオン膜)の上にアルミニウム膜を蒸着することにより、金属層3(アルミニウム膜)の平坦性は向上した(または表面粗さ(Ra)が低下した)。平坦性の高い金属層3を形成することによって、反射率が向上し明るい光像を撮影できるようになる。以下に、アルミニウム膜の反射率について説明する。
 
[アルミニウム膜の反射率]
 続いて、作成したシンチレータ1の金属層3の表面の反射率を測定した。
 図2は、金属層3の表面の反射率の測定結果を示す図である。本開示のシンチレータ1(コロジオン膜あり)の光の反射率は93%であった。一方、コロジオン膜を設けずに蛍光層2の上に直接アルミニウム膜を蒸着させたシンチレータでは、反射率は70%だった。即ち、蛍光層2の上にコロジオン膜を形成すると、アルミニウム膜の反射率が向上した。なお、上記の測定で反射率の測定値は波長が550nmの光の反射率である。
 図3は、本開示のシンチレータ1に係るアルミニウム膜の表面の光学顕微鏡写真である。図3に示されているとおり、撮像した写真にはアルミニウム膜の光沢が現れており、アルミニウム膜表面において鏡面反射が起きていることがわかる。
 図4は、アルミニウム膜表面の光学顕微鏡写真における輝度のヒストグラムを示す図である。図4において、横軸が輝度であり、縦軸がカウント数である。図4からは、輝度値180を概ね中心にした散乱光の輝度分布が確認できる。また、輝度220以上の位置に鏡面反射と考えられる強い光の分布が存在する。輝度値が220以上の割合は、全体のカウント数の12%だった。すなわち、樹脂層が介在することにより、蛍光体層にアルミニウム層が積層されている積層体面積のうち、アルミニウム膜表面のおよそ10%以上の領域において鏡面反射している。
 また、アルミニウム膜表面の表面粗さ(Ra)は、蛍光層表面の表面粗さ(Ra)が2.15μmの蛍光層上に蒸着した場合に1.90μmだった。すなわち、アルミニウム膜表面の表面粗さ(Ra)は、蛍光層表面の表面粗さ(Ra)よりも小さくなった。
 本開示では、平均粒径が小さい蛍光体(平均粒径1.6μm)を用いて蛍光層2を作成したため、蛍光層2の表面の平坦性が優れている。その上、本開示のシンチレータ1では、平坦な蛍光層2の上に樹脂層6(コロジオン膜)を形成することによってさらに平坦性を向上させた。そして、当該樹脂層6の上に金属層3(アルミニウム膜)を蒸着することにより、平坦性の高い金属層3を形成した。その結果、全体の10%以上の領域で鏡面反射する金属層3を作成できた。また、蛍光層2と金属層3の間に樹脂層6を形成することにより、平坦性の高い金属層3であっても、金属層3の接着性が向上し、金属層3の剥がれが起きにくくなった。
 以下に、本開示のシンチレータ1を種々の装置に適用した適用例1~3について説明する。
(適用例1)
 まず、図5を参照して一般的な透過電子顕微鏡50について概略的に説明する。
 図5は、CCDカメラ19を搭載した一般的な透過電子顕微鏡50の概略図である。透過電子顕微鏡50の光学系は、電子銃11、コンデンサレンズ13、対物レンズ14および結像レンズ16から構成される。
 電子銃11から放出された電子線12は、コンデンサレンズ13で電子線12のスポットサイズが調整された後、対物レンズ14の磁場内に配置された試料15に照射される。電子線12は、試料15を透過して像が形成された後、対物レンズ14および結像レンズ16で拡大され、シンチレータ17に透過電子顕微鏡像を結像する。透過電子顕微鏡像は、シンチレータ17によって光像に変換され、光ファイバプレートまたは光学レンズ18でCCDカメラ19の受光面に投影される。
 続いて、透過型電子顕微鏡の観察システムに本開示のシンチレータ1を搭載した例について図6を参照しながら説明する。
 図6は、本開示のシンチレータ1を適用した透過型電子顕微鏡の観察システム7を示す図である。観察システム7は、カラム8、蛍光板9、マルチポート10、およびCCDカメラ19から構成されている。本開示ノシンチレータ1は、引き出し線17で示された位置に搭載されている。
 図7は、電子線の加速電圧とシンチレータ1における発光強度との関係を示す図である。図7には、シンチレータ1の蛍光層2の平均膜厚が18μmのものと7μmのものとが示されている。なお、適用例1におけるシンチレータ1は、蛍光層2を形成する際の10%水ガラス水溶液の量を60mlとし、コロジオン溶液は濃度が2%質量/体積パーセントのものを20μl滴下して形成した。また、アルミニウム膜の膜厚は100nmとした。
 図7に示されているように、蛍光層2の平均膜厚が18μmの場合は、電子線の加速電圧が80kVのときに高い発光強度となった。また、蛍光層2の平均膜厚が7μmの場合は、電子線の加速電圧40kVのときに高い発光強度となった。また、蛍光層2の平均膜厚が薄いため、電子線の散乱および光散乱幅が狭く、解像度が向上した。つまり、蛍光層2の平均膜厚を小さくすれば低加速電圧の電子線でも、電子線の像を良好な光像に変換することができ、良好な画像を透過型電子顕微鏡で得ることができる。なお、蛍光層2の平均膜厚が9μmのシンチレータ1を使用した場合も同様に、低加速電圧40kVの電子線に対して高い発光強度を示した。
(適用例2)
 適用例2のシンチレータ1は、適用例1のシンチレータ1が備える蛍光層2の形成方法において、添加する10%水ガラス水溶液の量を30mlとし、コロジオン溶液の量を10μlとし、アルミニウム膜の平均膜厚を200nmとして作成した。また、蛍当該シンチレータ1が備える蛍光層2の平均膜厚は18μmである。適用例2のシンチレータ2は滴下するコロジオン溶液の量を10μlとすることで、アルミニウム膜の密着性を向上させたシンチレータである。
 適用例2のシンチレータ1では、加速電圧40kVの電子線を照射した場合に、高い発光強度が得られた。したがって、低加速電圧の電子線でも、本開示のシンチレータ1は電子線の像を良好な光像に変換することができ、良好な画像を透過型電子顕微鏡で得ることができた。なお、蛍光層2の平均膜厚が9μmのものであっても同様の性能を示した。
(適用例3)
 続いて、電子線エネルギー損失分光(EELS)装置が搭載された透過電子顕微鏡にも本開示のシンチレータ1を適用できることを説明する。
 図8は、電子線エネルギー損失分光(EELS)装置が搭載された透過電子顕微鏡の電子線検出部を示す図である。図8に示されているとおり、透過電子顕微鏡は、透過電子線像観察用の検出部(シンチレータ32、ミラー33およびCCDカメラ34を含む)とエネルギースペクトル観察用の検出部(磁場プリズム35、シンチレータ36およびCCDカメラ37を含む)との二つの検出部を備える。
 透過電子線像観察用のCCDカメラ34は前後方向に移動する構造となっており、透過電子像観察時にはシンチレータ32が電子線38の光軸の位置に配置されるようにCCDカメラ34を移動する。シンチレータ32で光像に変換された透過電子像はミラー33を介してCCDカメラ34の感光面に転写される。
 一方、電子線エネルギー損失分光測定時は、透過電子像観察用の検出部を後ろの位置に戻して、透過電子線を磁場プリズム35に入射させる。そして、透過電子線のエネルギースペクトルを反映した電子線強度分布が、EELS用シンチレータ36上に投射されるか、または、エネルギー分光した透過電子線を結像した2次元エネルギーフィルタ像が、EELS用シンチレータ36上に投影される。この電子線強度分布やエネルギーフィルタ像をシンチレータ36で光強度分布に変換し、EELS測定用CCDカメラ37で測定する。
 上で説明したシンチレータ32およびEELS用シンチレータ36の双方に本開示のシンチレータ1を適用することができる。
[まとめ]
 本開示のシンチレータ1は、複数の蛍光体粒子によって形成される蛍光層2と、蛍光層2に隣接して積層された樹脂層6(コロジオン膜)と、樹脂層6と隣接して積層された金属層3(アルミニウム膜)と、を備える。例えば、蛍光層2を形成するための蛍光体の平均粒径を、例えば、2μm以下とすることによって蛍光層2の厚みを薄くすることができる。したがって、本開示のシンチレータ1は、蛍光層2の平均膜厚が薄いために光像の解像度が高い。さらに、本開示のシンチレータ1は、樹脂層6の上に金属層3を形成することによって、平坦性の優れた金属層3を備える。したがって、金属層3の10%以上の領域で光が鏡面反射し、蛍光層2の膜厚が薄くても十分に明るい光像を撮影できる。一例として、本開示のシンチレータ1が備える蛍光層2は、平均厚さが10μm以下であってもよい。本開示のシンチレータ1は、蛍光層2の厚さが10μm以下であっても、十分に明るく高解像度な光像を撮影できる。また、本開示のシンチレータ1は、透過型電子顕微鏡の他、走査型電子顕微鏡およびEELS装置等に適用することができる。
1…シンチレータ
2…蛍光体
3…アルミニウム膜
4…ITO膜
5…ガラス板
6…樹脂膜
7…観察システム
8…カラム
9…蛍光板
10…マルチポート
11…電子銃
12…電子線
13…コンデンサレンズ
14…対物レンズ
15…試料
16…結像レンズ
17…シンチレータ
18…光ファイバプレートまたは光学レンズ
19…CCDカメラ
31…結像レンズ
32…シンチレータ
33…ミラー
34…CCDカメラ
35…磁場プリズム
36…EELS用シンチレータ
37…EELS測定用CCD
38…電子線

Claims (11)

  1.  蛍光体粒子によって形成される蛍光層と、金属層とが積層された積層体を備え、荷電粒子を検出する荷電粒子線検出器において、
     前記金属層および前記蛍光層の間に設けられた樹脂層を備えることを特徴とする荷電粒子線検出器。
  2.  請求項1において、
     前記樹脂層はコロジオン膜であることを特徴とする荷電粒子線検出器。
  3.  請求項1において、
     前記樹脂層の前記蛍光層と接する面の表面粗さ(第一のRa)は、前記樹脂層の前記金属層と接する面の表面粗さ(第2のRa)よりも大きいことを特徴とする荷電粒子線検出器。
  4.  請求項1において、
     前記金属層が光を鏡面反射する領域の面積は、前記金属層と前記樹脂層とが接する面積の10%以上であることを特徴とする荷電粒子線検出器。
  5.  請求項1において、
     前記金属層は、前記金属層と前記樹脂層とが接する領域内にピンホールがないことを特徴とする荷電粒子線検出器。
  6.  請求項1において、
     前記蛍光層の平均厚さが10μm以下であることを特徴とする荷電粒子線検出器。
  7.  請求項1において、
     前記金属層は、アルミニウム膜であることを特徴とする荷電粒子線検出器。
  8.  請求項1に記載において、
     前記蛍光体粒子の平均粒径が2μm以下であることを特徴とする荷電粒子線検出器。
  9.  請求項1ないし8のいずれかに記載の荷電粒子線検出器を備える電子顕微鏡。
  10.  請求項1ないし8のいずれかに記載の荷電粒子線検出器を備える電子線エネルギー損失分光装置。
  11.  請求項1ないし8のいずれかに記載の荷電粒子線検出器を備える撮像装置。
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