WO2019235463A1

WO2019235463A1 - 情報提供システム、端末装置、情報配信装置、情報提供方法及びコンピュータプログラム

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Publication number: WO2019235463A1
Application number: PCT/JP2019/022128
Authority: WO
Inventors: 竹森　敬祐; 誠一郎溝口; 輝彰本間; 浩石塚; 明典戸塚
Original assignee: Kddi株式会社
Priority date: 2018-06-04
Filing date: 2019-06-04
Publication date: 2019-12-12
Also published as: US20210174397A1

Abstract

情報配信装置は、端末装置のユーザへ提供する提供情報を端末装置へ送信する提供情報送信部を備える。端末装置は、車両と通信を行う車両インタフェースと、車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を車両インタフェースにより取得する車両情報取得部と、提供情報を端末装置の表示画面に表示するか否かを、駐車状態情報に基づいて制御する提供制御部とを備える。

Description

情報提供システム、端末装置、情報配信装置、情報提供方法及びコンピュータプログラム

　本発明は、情報提供システム、端末装置、情報配信装置、情報提供方法及びコンピュータプログラムに関する。
　さらに、本発明は、情報処理装置、ナビゲーション方法および統合データベース装置に関する。
　本願は、２０１８年６月４日に日本に出願された特願２０１８－１０６８８１号、２０１８年６月２８日に日本に出願された特願２０１８－１２３５９７号、および２０１８年７月６日に日本に出願された特願２０１８－１２９４２２号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

　従来、自動車の運転者に対して、店舗で利用できる割引等のクーポンを自動車のユーザインタフェースの表示装置に表示して提示する情報提供技術が知られている（例えば、特許文献１参照）。

特表２０１２－５０３４６８号公報

　上述した従来の情報提供技術では、自動車の運転者が運転中にクーポンを提示する可能性がある。もし、運転者が運転している最中にクーポンが提示されると、運転の妨げになりかねない。このため、自動車の運転者に対して適切なタイミングでクーポン等の提供情報を提示する技術が望まれている。

　また、上述した従来の装置では、クーポンを利用できる店舗への送客を図ることまでは考慮されていない。

　さらに、提供情報の広告主は、クーポン等の提供情報を自動車に乗車する運転者や同乗者等の乗車者に提示することによって、広告主の店舗やサービス施設等に自動車の乗車者を誘導する送客の効果を期待している。しかし、上述した従来の情報提供技術では、自動車の乗車者に適したクーポン等の提供情報を提示することまでは考慮されていないので、提供情報の広告主が期待する送客の効果が不十分である場合があった。また、自動車の乗車者に適したクーポン等の提供情報を選択する際に参考にされる情報を効率よく取得することが難しいという課題があった。

　本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、自動車等の車両の運転者に対して適切なタイミングでクーポン等の提供情報を提示することを図ることにある。

　さらに、本発明の目的は、クーポン等の提供情報によって送客に寄与することを図ることにある。

（１）本発明の一態様の情報提供システムは、端末装置と、情報配信装置とを備え、前記情報配信装置は、前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を前記端末装置へ送信する提供情報送信部を備え、前記端末装置は、車両と通信を行う車両インタフェースと、前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記車両インタフェースにより取得する車両情報取得部と、前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御部とを備える。

（２）本発明の一態様の情報提供システムは、端末装置と、情報配信装置とを備え、前記端末装置は、車両と通信を行う車両インタフェースと、前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記車両インタフェースにより取得する車両情報取得部と、前記駐車状態情報を前記情報配信装置へ送信する駐車状態情報送信部とを備え、前記情報配信装置は、前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を前記端末装置へ送信する提供情報送信部と、前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御部とを備える。

（３）本発明の一態様の情報提供システムにおいて、前記提供制御部は、前記提供情報送信部が前記提供情報を前記端末装置へ送信する送信タイミングの制御を行ってもよい。

（４）本発明の一態様の情報提供システムは、前記ユーザが前記車両の運転者であるか否かを示すユーザ種別情報を取得するユーザ種別情報取得部をさらに備えてもよく、前記提供制御部は、前記ユーザ種別情報が前記ユーザが前記車両の運転者であることを示す場合において、前記駐車状態情報が前記車両が駐車していないことを示すときには、前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示しないように制御を行ってもよい。

（５）本発明の一態様の端末装置は、前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を情報配信装置から受信する提供情報受信部と、車両と通信を行う車両インタフェースと、前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記車両インタフェースにより取得する車両情報取得部と、前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御部とを備える。

（６）本発明の一態様の情報配信装置は、端末装置が車両と通信を行い取得した前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記端末装置から受信する駐車状態情報受信部と、前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を前記端末装置へ送信する提供情報送信部と、前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御部とを備える。

（７）本発明の一態様の情報提供方法は、端末装置が前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を情報配信装置から受信する提供情報受信ステップと、前記端末装置が車両と通信を行い、前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を取得する車両情報取得ステップと、前記端末装置が前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御ステップとを含む。

（８）本発明の一態様の情報提供方法は、情報配信装置が端末装置が車両と通信を行い取得した前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記端末装置から受信する駐車状態情報受信ステップと、前記情報配信装置が前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を前記端末装置へ送信する提供情報送信ステップと、前記情報配信装置が前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御ステップとを含む。

（９）本発明の一態様のコンピュータプログラムは、コンピュータに、端末装置のユーザへ提供する提供情報を情報配信装置から受信する提供情報受信機能と、車両と通信を行う車両インタフェース機能と、前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記車両インタフェース機能により取得する車両情報取得機能と、前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御機能とを実現させる。

（１０）本発明の一態様のコンピュータプログラムは、コンピュータに、端末装置が車両と通信を行い取得した前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記端末装置から受信する駐車状態情報受信機能と、前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を前記端末装置へ送信する提供情報送信機能と、前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御機能とを実現させる。

（１１）本発明の一態様の端末装置は、車両と通信を行う車両インタフェースと、情報配信装置から前記端末装置へ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記車両へ前記車両インタフェースにより送信する端末制御部とを備える。

（１２）本発明の一態様の端末装置において、前記端末制御部は、前記車両インタフェースにより前記車両と通信接続されていない場合、前記端末装置の表示画面に前記ナビゲーション情報を表示させるようにしてもよい。

（１３）本発明の一態様の端末装置において、前記ナビゲーション情報は、前記提供情報に含まれる位置情報で特定される目的地を含む情報であってもよい。

（１４）本発明の一態様の端末装置において、前記ナビゲーション情報は、前記目的地へのナビゲーション画面であってもよい。

（１５）本発明の一態様の情報処理装置は、車両に搭載される情報処理装置において、情報配信装置から前記情報処理装置へ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記情報処理装置の表示画面に表示させるナビゲーション制御部を備え、前記ナビゲーション制御部は、前記提供情報に含まれる位置情報で特定される目的地へのナビゲーションを実行する。

（１６）本発明の一態様の情報処理装置において、前記ナビゲーション制御部は、前記車両が前記目的地に到着するタイミングで前記提供情報を端末装置へ送信するようにしてもよい。

（１７）本発明の一態様のナビゲーション方法は、端末装置が車両と通信を行う通信ステップと、前記端末装置が情報配信装置から前記端末装置へ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記車両へ送信する端末制御ステップとを含む。

（１８）本発明の一態様のナビゲーション方法は、車両に搭載される情報処理装置が情報配信装置から前記情報処理装置へ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に、前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記情報処理装置の表示画面に表示させるナビゲーション制御ステップを含み、前記ナビゲーション制御ステップは、前記提供情報に含まれる位置情報で特定される目的地へのナビゲーションを実行する。

（１９）本発明の一態様のコンピュータプログラムは、端末装置のコンピュータに、車両と通信を行う車両インタフェース機能と、情報配信装置から前記端末装置へ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記車両へ前記車両インタフェース機能により送信する端末制御機能とを実現させる。

（２０）本発明の一態様のコンピュータプログラムは、車両に搭載されるコンピュータに、情報配信装置から前記コンピュータへ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記コンピュータの表示画面に表示させるナビゲーション制御機能を実現させるためのコンピュータプログラムであり、前記ナビゲーション制御機能は前記提供情報に含まれる位置情報で特定される目的地へのナビゲーションを実行する。

（２１）本発明の一態様の統合データベース装置は、ユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報が車両の車両識別情報に関連付けられて構成される端末情報登録情報と前記車両識別情報を含む車両情報が前記端末識別情報に関連付けられて構成される車両情報登録情報とを受信する登録情報受信部と、前記端末情報登録情報及び前記車両情報登録情報を格納する登録情報格納部と、前記登録情報格納部に格納される前記端末情報及び前記車両情報の検索を受け付け検索結果を応答する検索受付部とを備える。

（２２）本発明の一態様の情報提供システムは、上記（２１）の統合データベース装置と、前記統合データベース装置を使用する情報配信装置とを備え、前記情報配信装置は、送客のために配信される複数の提供情報を格納する提供情報格納部と、ユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報と前記端末識別情報に関連付けられた車両情報、又は、前記ユーザの車両の車両識別情報を含む車両情報と前記車両識別情報に関連付けられた端末情報を前記統合データベース装置から取得し、取得した前記端末情報及び前記車両情報に基づいて前記提供情報格納部の前記複数の提供情報の中から前記ユーザに提供する提供情報を選択する提供情報取得部と、前記ユーザに提供する提供情報を送信する提供情報送信部とを備える。

（２３）本発明の一態様の情報提供システムにおいて、前記提供情報取得部は、同一の車両識別情報を含む前記車両情報に関連付けられている前記端末識別情報の変化を監視し、監視結果に基づいて監視対象の車両情報が複数のユーザに関する車両情報であるか否かを判断し、複数のユーザに関する車両情報であると判断した場合に、当該監視対象の車両情報に基づいて、前記提供情報格納部の前記複数の提供情報の中から複数のユーザに対応する提供情報を選択するようにしてもよい。

（２４）本発明の一態様のコンピュータプログラムは、コンピュータに、ユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報が車両の車両識別情報に関連付けられて構成される端末情報登録情報と、前記車両識別情報を含む車両情報が前記端末識別情報に関連付けられて構成される車両情報登録情報とを受信する登録情報受信機能と、前記端末情報登録情報と前記車両情報登録情報とを格納する登録情報格納機能とを実現させる。

（２５）本発明の一態様のコンピュータプログラムは、上記（２１）の統合データベース装置を備える情報提供システムの情報配信コンピュータに、送客のために配信される複数の提供情報を格納する提供情報格納機能と、ユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報と前記端末識別情報に関連付けられた車両情報、又は、前記ユーザの車両の車両識別情報を含む車両情報と前記車両識別情報に関連付けられた端末情報を前記統合データベース装置から取得し取得した前記端末情報及び前記車両情報に基づいて前記提供情報格納機能の前記複数の提供情報の中から前記ユーザに提供する提供情報を選択する提供情報取得機能と、前記ユーザに提供する提供情報を送信する提供情報送信機能とを実現させる。

（２６）本発明の一態様のデータベース生成方法は、統合データベース装置が、ユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報が車両の車両識別情報に関連付けられて構成される端末情報登録情報と、前記車両識別情報を含む車両情報が前記端末識別情報に関連付けられて構成される車両情報登録情報とを受信する登録情報受信ステップと、前記統合データベース装置が、前記端末情報登録情報と前記車両情報登録情報とを格納する登録情報格納ステップとを含む。

（２７）本発明の一態様の情報提供方法は、上記（２１）の統合データベース装置を備え、情報配信装置が送客のために配信される複数の提供情報を提供情報格納部に格納する提供情報格納ステップと、前記情報配信装置がユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報と前記端末識別情報に関連付けられた車両情報、又は、前記ユーザの車両の車両識別情報を含む車両情報と前記車両識別情報に関連付けられた端末情報を前記統合データベース装置から取得し取得した前記端末情報及び前記車両情報に基づいて前記提供情報格納部の前記複数の提供情報の中から前記ユーザに提供する提供情報を選択する提供情報取得ステップと、前記情報配信装置が前記ユーザに提供する提供情報を送信する提供情報送信ステップとを含む。

　本発明によれば、自動車等の車両の運転者に対して適切なタイミングでクーポン等の提供情報を提示することができるという効果が得られる。

　さらに、本発明によれば、クーポン等の提供情報による送客の効果の向上に寄与することができるという効果が得られる。

第１実施形態に係る情報提供システムの構成図である。第１実施形態に係る情報提供制御部の機能構成を示すブロック図である。第１実施形態に係る情報配信装置の機能構成を示すブロック図である。第１実施形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図である。第１実施形態に係るＩＶＩ機器の機能構成を示すブロック図である。第１および第２実施形態に係る情報提供方法の手順の一例を示すフローチャートである。第１および第２実施形態に係る情報提供方法の手順の他の例を示すフローチャートである。第２実施形態に係る情報提供システムの構成図である。第２実施形態に係る情報配信装置の機能構成を示すブロック図である。第２実施形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図である。第３実施形態に係る情報提供システムの構成図である。第４実施形態に係る情報提供システムの構成図である。第４実施形態に係る情報配信装置の機能構成を示すブロック図である。第４実施形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図である。第４実施形態に係るＩＶＩ機器の機能構成を示すブロック図である。第４実施形態に係るナビゲーション方法の手順の一例を示す図である。第４実施形態に係るナビゲーション方法の他の例を示すフローチャートである。第５実施形態に係る情報提供システムの構成図である。第５実施形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図である。第５実施形態に係るＩＶＩ機器の機能構成を示すブロック図である。第５実施形態に係るナビゲーション方法の手順を示すフローチャートである。第６実施形態に係る情報提供システムを示す構成図である。第７実施形態に係る情報提供システムの構成図である。第７実施形態に係る統合データベース装置の機能構成を示すブロック図である。第７実施形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図である。第７実施形態に係る自動車の機能構成を示すブロック図である。第７実施形態に係る情報配信装置の機能構成を示すブロック図である。第７実施形態に係る統合データベース装置の登録情報格納部を示す表である。第７実施形態に係るデータベース生成方法の例１の手順を示す図である。第７実施形態に係るデータベース生成方法の例２の手順を示す図である。第７実施形態に係るデータベース生成方法の例３の手順を示す図である。第７実施形態に係る情報提供方法の手順を示すフローチャートである。第７実施形態に係る提供情報選択方法の例２の手順を示すフローチャートである。第７実施形態に係る情報提供システムを示す構成図である。

　以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態では、車両として自動車を例に挙げて説明する。

［第１実施形態］
　図１は、第１実施形態に係る情報提供システムの概略構成図である。図１において、情報提供システム１１ａは、情報配信装置１３０ａと、端末装置１４０ａと、自動車１５０と、を備える。情報配信装置１３０ａは、情報提供制御部１１０を備える。端末装置１４０ａは、自動車１５０の車内に存在してもよく、又は、自動車１５０の車外に存在してもよい。

　自動車１５０は、ＴＣＵ（Tele Communication Unit）１５１と、車載インフォテイメント（In-Vehicle Infotainment：ＩＶＩ）機器１５２と、ゲートウェイ（ＧＷ）装置１５３と、通信ネットワーク１５４と、複数のＥＣＵ（Electronic Control Unit：電子制御装置）１５５とを備える。

　ＥＣＵ１５５は、自動車１５０に備わる車載コンピュータである。ＥＣＵ１５５は、自動車１５０のエンジン制御等の制御機能を有する。ＥＣＵ１５５として、例えば、エンジン制御機能を有するＥＣＵ、トランスミッション制御機能を有するＥＣＵ、ハンドル制御機能を有するＥＣＵ、ブレーキ制御機能を有するＥＣＵなどがある。ＧＷ装置１５３は、自動車１５０に搭載されたＥＣＵ１５５に適用されるデータのセキュリティ（保安）の機能を有する。

　ＧＷ装置１５３と複数のＥＣＵ１５５は、自動車１５０に備わる通信ネットワーク（以下、車載ネットワークと称する）１５４に接続される。車載ネットワーク１５４は、例えば、ＣＡＮ（Controller Area Network）であってもよい。ＣＡＮは車両に搭載される通信ネットワークの一例として知られている。ＧＷ装置１５３は、車載ネットワーク１５４を介して、各ＥＣＵ１５５との間でデータを交換する。ＥＣＵ１５５は、車載ネットワーク１５４を介して、他のＥＣＵ１５５との間でデータを交換する。

　なお、車載ネットワーク１５４として、ＣＡＮ以外の通信ネットワークを自動車１５０に備え、ＣＡＮ以外の通信ネットワークを介して、ＧＷ装置１５３とＥＣＵ１５５との間のデータの交換、及び、ＥＣＵ１５５同士の間のデータの交換が行われてもよい。例えば、ＬＩＮ（Local Interconnect Network）を自動車１５０に備えてもよい。また、ＣＡＮとＬＩＮとを自動車１５０に備えてもよい。

　ＴＣＵ１５１は、ＩＶＩ機器１５２とＧＷ装置１５３とに接続されている。ＴＣＵ１５１は通信装置である。第１実施形態では、ＴＣＵ１５１は、無線通信ネットワークを利用して通信を行う。例えば、ＴＣＵ１５１は、無線通信ネットワークを介して、情報配信装置１３０ａと通信を行ってもよい。例えば、ＴＣＵ１５１は、無線通信ネットワークを介して、自動車１５０の車内又は車外に存在する端末装置１４０ａと通信を行ってもよい。

　ＩＶＩ機器１５２は、例えば、ナビゲーション機能、位置情報サービス機能、音楽や動画などのマルチメディア再生機能、音声通信機能、データ通信機能、インターネット接続機能などを備える。ＩＶＩ機器１５２は、ユーザの操作に応じたデータ入力を行うための、キーボード、テンキー、マウス等の入力デバイスと、データ表示を行うための液晶表示装置等の表示デバイスとを備える。ＩＶＩ機器１５２は、データ入力とデータ表示の両方が可能なタッチパネルを備えてもよい。

　ＩＶＩ機器１５２は、ＴＣＵ１５１とＧＷ装置１５３とに接続されている。ＩＶＩ機器１５２は、ＧＷ装置１５３を介してＥＣＵ１５５と通信を行う。また、ＩＶＩ機器１５２は、ＧＷ装置１５３を介して、車載ネットワーク１５４を流れる自動車１５０の車両情報を取得する。

　また、ＩＶＩ機器１５２は、近距離無線通信機能を備える。近距離無線通信は、例えば、「Wi-Fi（登録商標）」等の無線ＬＡＮ（Local Area Network）の無線通信であってもよく、又は、ＢＬＥ等の「Bluetooth（登録商標）」の無線通信であってもよい。ＩＶＩ機器１５２は、近距離無線通信により端末装置１４０ａと通信を行ってもよい。また、ＩＶＩ機器１５２は、ＴＣＵ１５１を介して、端末装置１４０ａや情報配信装置１３０ａと通信を行ってもよい。

　また、ＩＶＩ機器１５２は、端末装置１４０ａとの連携を行うための端末インタフェースを備える。端末インタフェースは、端末装置１４０ａのアプリケーションが生成した画面をＩＶＩ機器１５２の表示デバイスにより表示する機能や、自動車１５０の車両情報を端末装置１４０ａへ送信する機能などを有する。端末インタフェースによって、例えば、自動車１５０の車両情報の一例であるギア情報を端末装置１４０ａへ送信することができる。ギア情報は、自動車１５０のトランスミッションのギアの状態を示す車両情報である。端末装置１４０ａは、自動車１５０から受信したギア情報によって、自動車１５０のトランスミッションのギアが「パーキング（駐車）」状態になっているのか否かを認識することができる。

　情報配信装置１３０ａは、通信路１１０２を介して自動車１５０のＴＣＵ１５１と通信を行う。情報配信装置１３０ａは、自動車１５０のＴＣＵ１５１を介して、自動車１５０に搭載された装置と通信を行う。通信路１１０２は、ＴＣＵ１５１が利用する無線通信ネットワークの無線通信路を含む通信路である。通信路１１０２は、無線通信路と有線通信路とから構成されてもよい。通信路１１０２は、例えば、ＴＣＵ１５１が利用する無線通信ネットワークと、インターネットとを含む通信路であってもよい。

　端末装置１４０ａは、自動車１５０の車内に存在してもよく、又は、自動車１５０の車外に存在してもよい。端末装置１４０ａは、通信路１１０６を介して自動車１５０のＩＶＩ機器１５２と通信を行う。通信路１１０６は、端末装置１４０ａとＩＶＩ機器１５２間の近距離無線通信の通信路であってもよい。通信路１１０６は、ＴＣＵ１５１経由の通信路であってもよい。通信路１１０６は、例えば、ＴＣＵ１５１が利用する無線通信ネットワークと、インターネットとを含む通信路であってもよい。通信路１１０６は、通信ケーブルにより構成されてもよい。例えば、端末装置１４０ａとＩＶＩ機器１５２とを通信ケーブルで接続し、端末装置１４０ａとＩＶＩ機器１５２とは当該通信ケーブルを介してデータを送受してもよい。例えば、端末装置１４０ａとＩＶＩ機器１５２とをＵＳＢ（universal serial bus）ケーブルで接続し、端末装置１４０ａとＩＶＩ機器１５２とはＵＳＢケーブルを介してＵＳＢ通信を行ってもよい。

　情報配信装置１３０ａと端末装置１４０ａとは、通信路１１０４を介して通信を行う。通信路１１０４は、無線通信路であってもよく、又は、有線通信路であってもよく、又は、無線通信路と有線通信路とから構成されてもよい。通信路１１０４は、例えば、端末装置１４０ａが利用する無線通信ネットワークと、インターネットとを含む通信路であってもよい。端末装置１４０ａが利用する無線通信ネットワークは、携帯電話ネットワークであってもよく、又は、無線ＬＡＮであってもよい。

　情報配信装置１３０ａは、端末装置１４０ａのユーザ（以下、端末ユーザと称する）へ提供する提供情報を配信する装置である。第１実施形態の一例として、情報配信装置１３０ａは、通信路１１０４を介して提供情報を端末装置１４０ａへ送信する。提供情報は、例えば、店舗で利用できる割引等の特典が付いた電子クーポンや広告、給油所や自動車整備工場等のサービス施設の紹介やサービス施設までの道案内などの情報である。情報提供制御部１１０は、提供情報を端末ユーザへ提供する際の制御を行う。

　図２は、第１実施形態に係る情報提供制御部の機能構成例を示すブロック図である。図２において、情報提供制御部１１０は、駐車状態情報受信部１１１と、提供制御部１１２と、ユーザ種別情報取得部１１３とを備える。

　駐車状態情報受信部１１１は、駐車状態情報を受信する。駐車状態情報は、自動車１５０が駐車しているか否かを示す情報である。第１実施形態の一例として、駐車状態情報は、自動車１５０のギア情報である。自動車１５０のギア情報が「パーキング（駐車）」状態を示す場合、自動車１５０が駐車していると認識することができる。一方、自動車１５０のギア情報が「パーキング（駐車）」状態を示さない場合、自動車１５０が駐車していると認識することはできない。

　提供制御部１１２は、提供情報を端末装置１４０ａの表示画面に表示するか否かを、駐車状態情報に基づいて制御する。第１実施形態の一例として、提供制御部１１２は、情報配信装置１３０ａが提供情報を端末装置１４０ａへ送信する送信タイミングの制御を行う。

　ユーザ種別情報取得部１１３は、端末ユーザが自動車１５０の運転者であるか否かを示すユーザ種別情報を取得する。ユーザ種別情報の取得方法の例を以下に示す。

（ユーザ種別情報の取得方法の例１）
　端末ユーザが自動車１５０の運転者であるか否かを情報配信装置１３０ａへ登録する。情報配信装置１３０ａは、当該登録された端末ユーザのユーザ種別情報「運転者である又は運転者でない」を記録する。ユーザ種別情報取得部１１３は、情報配信装置１３０ａに記録された端末ユーザのユーザ種別情報「運転者である又は運転者でない」を取得する。

（ユーザ種別情報の取得方法の例２）
　自動車１５０の車内に運転者の顔を撮像できる撮像装置を設け、ＩＶＩ機器１５２は当該撮像装置が撮像した運転者撮像画像をＴＣＵ１５１により情報配信装置１３０ａへ送信する。情報配信装置１３０ａは、事前に登録済みの端末ユーザの顔画像と自動車１５０から受信した運転者撮像画像との画像認識によるマッチングにより、端末ユーザが自動車１５０の運転者であるか否かを判断する。情報配信装置１３０ａは、当該判断の結果である端末ユーザのユーザ種別情報「運転者である又は運転者でない」を記録する。ユーザ種別情報取得部１１３は、情報配信装置１３０ａに記録された端末ユーザのユーザ種別情報「運転者である又は運転者でない」を取得する。

（ユーザ種別情報の取得方法の例３）
　ユーザ種別情報の取得方法の例３は、自動車１５０のイモビライザ（immobilizer）が複数発行されている場合のものである。例えば、家族で共用される自動車１５０において、運転できる各個人に対して個人用のイモビライザが発行される場合などが挙げられる。ＩＶＩ機器１５２は、自動車１５０に現在使用されているイモビライザのイモビライザ識別情報（イモビライザＩＤ）をＴＣＵ１５１により情報配信装置１３０ａへ送信する。情報配信装置１３０ａは、事前に登録済みの端末ユーザのイモビライザのイモビライザＩＤと自動車１５０から受信したイモビライザＩＤとのマッチングを行う。情報配信装置１３０ａは、マッチングの結果が一致である場合に端末ユーザが自動車１５０の運転者であると判断し、マッチングの結果が不一致である場合に端末ユーザが自動車１５０の運転者ではないと判断する。情報配信装置１３０ａは、当該判断の結果である端末ユーザのユーザ種別情報「運転者である又は運転者でない」を記録する。ユーザ種別情報取得部１１３は、情報配信装置１３０ａに記録された端末ユーザのユーザ種別情報「運転者である又は運転者でない」を取得する。

　図３は、第１実施形態に係る情報配信装置の機能構成例を示すブロック図である。図３において、情報配信装置１３０ａは、情報提供制御部１１０と、提供情報送信部１３１と、提供情報取得部１３２と、ユーザ登録部１３３と、成果処理部１３４とを備える。情報提供制御部１１０は、図２を参照して上述したものである。

　提供情報送信部１３１は、情報提供制御部１１０による送信タイミングの制御に基づいて、端末装置１４０ａへ提供情報を、通信路１１０４を介して送信する。提供情報取得部１３２は、端末ユーザへ提供する提供情報を取得し、取得した提供情報を保持する。ユーザ登録部１３３は、端末ユーザのユーザ登録情報を記録する。成果処理部１３４は、端末ユーザへ提供情報を提供した結果として得られる成果を処理するための成果処理を実行する。

　情報配信装置１３０ａの機能は、情報配信装置１３０ａがＣＰＵ（Central Processing Unit：中央演算処理装置）及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、ＣＰＵがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、情報配信装置１３０ａとして、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。

　図４は、第１実施形態に係る端末装置の機能構成例を示すブロック図である。図４には、端末装置１４０ａの情報提供に係る機能構成が示される。図４において、端末装置１４０ａは、車両インタフェース１４１と、車両情報取得部１４２と、駐車状態情報送信部１４３と、提供情報受信部１４４と、表示部１４５とを備える。

　車両インタフェース１４１は、通信路１１０６を介する通信により、ＩＶＩ機器１５２の端末インタフェースと連携を行う。車両インタフェース１４１は、端末装置１４０ａのアプリケーションが生成した端末アプリケーション画面をＩＶＩ機器１５２へ送信し、ＩＶＩ機器１５２の端末インタフェースにより当該端末アプリケーション画面をＩＶＩ機器１５２の表示デバイスにより表示させる機能や、自動車１５０の車両情報をＩＶＩ機器１５２の端末インタフェースから受信する機能などを有する。

　車両情報取得部１４２は、自動車１５０の駐車状態情報を車両インタフェース１４１により取得する。第１実施形態の一例として、車両情報取得部１４２は、自動車１５０の駐車状態情報として自動車１５０のギア情報を車両インタフェース１４１により取得する。

　駐車状態情報送信部１４３は、通信路１１０４を介して、自動車１５０の駐車状態情報を情報配信装置１３０ａへ送信する。第１実施形態の一例として、駐車状態情報送信部１４３は、自動車１５０の駐車状態情報として自動車１５０のギア情報を情報配信装置１３０ａへ送信する。

　提供情報受信部１４４は、端末ユーザへ提供する提供情報を受信する。第１実施形態の一例として、提供情報受信部１４４は、端末ユーザへ提供する提供情報を情報配信装置１３０ａから通信路１１０４を介して受信する。

　表示部１４５は、提供情報を表示する。第１実施形態の一例として、表示部１４５は、提供情報受信部１４４が情報配信装置１３０ａから受信した提供情報を表示する。

　端末装置１４０ａの機能は、端末装置１４０ａがＣＰＵ及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、ＣＰＵがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、端末装置１４０ａとして、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。また、端末装置１４０ａとして、スマートフォン等の携帯通信端末装置、タブレット型のコンピュータ装置（タブレットＰＣ）などを利用してもよい。

　図５は、第１実施形態に係るＩＶＩ機器の機能構成例を示すブロック図である。図５には、ＩＶＩ機器１５２の情報提供に係る機能構成が示される。図５において、ＩＶＩ機器１５２は、端末インタフェース１５２１と、車両情報提供部１５２２とを備える。

　端末インタフェース１５２１は、通信路１１０６を介する通信により、端末装置１４０ａの車両インタフェース１４１と連携を行う。端末インタフェース１５２１は、端末装置１４０ａのアプリケーションが生成した端末アプリケーション画面を車両インタフェース１４１から受信し、受信した端末アプリケーション画面をＩＶＩ機器１５２の表示デバイスにより表示する機能や、自動車１５０の車両情報を車両インタフェース１４１へ送信する機能などを有する。

　車両情報提供部１５２２は、ＧＷ装置１５３を介して、車載ネットワーク１５４を流れる自動車１５０の車両情報を取得する。車両情報提供部１５２２は、ＧＷ装置１５３を介して取得した自動車１５０の車両情報を端末インタフェース１５２１により端末装置１４０ａへ提供する。車両情報提供部１５２２は、例えば自動車１５０の駐車状態情報を端末インタフェース１５２１により端末装置１４０ａへ提供する。第１実施形態の一例として、車両情報提供部１５２２は、自動車１５０の駐車状態情報として自動車１５０のギア情報を端末インタフェース１５２１により端末装置１４０ａへ提供する。

　ＩＶＩ機器１５２の機能は、ＩＶＩ機器１５２がＣＰＵ及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、ＣＰＵがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。

　次に第１実施形態に係る情報提供方法の例を説明する。

＜情報提供方法の例Ａ－１＞
　図６を参照して、第１実施形態に係る情報提供方法の例Ａ－１を説明する。図６は、第１実施形態に係る情報提供方法の手順の例を示すフローチャートである。

　端末ユーザは、事前に、情報配信装置１３０ａにユーザ登録を行う。情報配信装置１３０ａのユーザ登録部１３３は、端末ユーザのユーザ登録により取得した端末ユーザのユーザ登録情報を記録する。ユーザ登録情報は、氏名、住所、端末装置１４０ａの端末識別情報（端末ＩＤ；例えば携帯電話番号など）、自動車１５０の車両識別番号（Vehicle Identification Number：ＶＩＮ）、ＩＶＩ機器１５２のナビゲーションのアプリケーション識別情報（ナビＩＤ）などを含む情報である。情報配信装置１３０ａのユーザ登録部１３３は、ウェブ（Ｗｅｂ）サイトによりユーザ登録を受け付けてもよい。

　端末ユーザの端末装置１４０ａと自動車１５０のＩＶＩ機器１５２との間には、通信路１１０６が確立される。端末ユーザは、自動車１５０の車内に居てもよく、又は、自動車１５０の車外に居てもよい。また、端末ユーザは、自動車１５０の運転者であってもよく、又は、運転者ではない同乗者であってもよい。

（ステップＳ１１）　端末装置１４０ａの車両情報取得部１４２は、自動車１５０のギア情報を車両インタフェース１４１により取得する。自動車１５０のＩＶＩ機器１５２の車両情報提供部１５２２は、自動車１５０のギア情報を端末インタフェース１５２１により端末装置１４０ａへ提供する。端末装置１４０ａの駐車状態情報送信部１４３は、車両情報取得部１４２が取得した自動車１５０のギア情報を、通信路１１０４を介して情報配信装置１３０ａへ送信する。

　情報配信装置１３０ａは、通信路１１０４を介して、端末装置１４０ａから自動車１５０のギア情報を受信する。情報配信装置１３０ａにおいて、情報提供制御部１１０の駐車状態情報受信部１１１は、端末装置１４０ａから送信されて情報配信装置１３０ａで受信された自動車１５０のギア情報を受信する。

（ステップＳ１２）　情報提供制御部１１０の提供制御部１１２は、駐車状態情報受信部１１１が受信した自動車１５０のギア情報に基づいて自動車１５０が駐車しているか否かを判断する。自動車１５０が駐車していると判断された場合にステップＳ１３に進み、自動車１５０が駐車していないと判断された場合にステップＳ１４に進む。具体的には、自動車１５０のギア情報が「パーキング（駐車）」状態を示す場合にステップＳ１３に進み、自動車１５０のギア情報が「パーキング（駐車）」状態を示さない場合にステップＳ１４に進む。

（ステップＳ１３）　提供制御部１１２は、提供情報を端末装置１４０ａの表示画面に表示するように制御を行う。具体的には、提供制御部１１２は、情報配信装置１３０ａの提供情報送信部１３１へ、提供情報を端末装置１４０ａへ送信する指示（提供情報送信指示）を送る。

　提供情報送信部１３１は、情報提供制御部１１０（提供制御部１１２）から提供情報送信指示を受けると、端末装置１４０ａへ送信する提供情報を提供情報取得部１３２から取得し、取得した提供情報を端末装置１４０ａへ通信路１１０４を介して送信する。

　端末装置１４０ａの提供情報受信部１４４は、通信路１１０４を介して情報配信装置１３０ａから提供情報を受信すると、受信した提供情報を表示部へ送る。表示部１４５は、提供情報受信部１４４から提供情報を受信すると、受信した提供情報を表示する。これにより、自動車１５０が駐車しているタイミングで、端末ユーザへ提供情報を提示することができる。自動車１５０が駐車しているタイミングは、もし端末ユーザが自動車１５０の運転者であったとしても、端末ユーザへ提供情報を提示するのに適切なタイミングである。

（ステップＳ１４）　提供制御部１１２は、提供情報を端末装置１４０ａの表示画面に表示しないと判断し、図６の処理を終了する。したがって、自動車１５０が駐車していないタイミングでは、提供情報は端末ユーザへ提示されない。これにより、もし端末ユーザが自動車１５０の運転者であったとしても、端末ユーザが運転している最中には提供情報が端末ユーザへ提示されないので、提供情報の提示が運転の妨げになることを未然に防止できる。

＜情報提供方法の例Ａ－２＞
　図７を参照して、第１実施形態に係る情報提供方法の例Ａ－２を説明する。図７は、第１実施形態に係る情報提供方法の手順の例を示すフローチャートである。

　上述した情報提供方法の例Ａ－１と同様に、端末ユーザは、事前に、情報配信装置１３０ａにユーザ登録を行う。このユーザ登録では、上述した情報提供方法の例Ａ－１のユーザ登録情報に加えて、さらにユーザ種別情報に係る登録を行う。上述したユーザ種別情報の取得方法の例１の場合、端末ユーザは、自分が自動車１５０の運転者であるか否かを登録する。上述したユーザ種別情報の取得方法の例２の場合、端末ユーザは、自分の顔画像を登録する。上述したユーザ種別情報の取得方法の例３の場合、端末ユーザは、自分のイモビライザのイモビライザＩＤを登録する。情報配信装置１３０ａのユーザ登録部１３３は、端末ユーザのユーザ登録により取得した端末ユーザのユーザ登録情報を記録する。

（ステップＳ１１１）　情報配信装置１３０ａにおいて、情報提供制御部１１０のユーザ種別情報取得部１１３は、端末ユーザが自動車１５０の運転者であるか否かを示すユーザ種別情報を取得する。ユーザ種別情報の取得方法は、上述したユーザ種別情報の取得方法の例１、例２、例３のいずれかを適用する。

（ステップＳ１１２）　情報提供制御部１１０の提供制御部１１２は、ユーザ種別情報取得部１１３が取得したユーザ種別情報に基づいて、端末ユーザが自動車１５０の運転者であるか否かを判断する。端末ユーザが自動車１５０の運転者であると判断された場合にステップＳ１１３に進み、端末ユーザが自動車１５０の運転者でないと判断された場合にステップＳ１１５に進む。具体的には、ユーザ種別情報が端末ユーザが自動車１５０の運転者であることを示す場合にステップＳ１１３に進み、ユーザ種別情報が端末ユーザが自動車１５０の運転者でないことを示す場合にステップＳ１１５に進む。

（ステップＳ１１３）　端末装置１４０ａの車両情報取得部１４２は、自動車１５０のギア情報を車両インタフェース１４１により取得する。自動車１５０のＩＶＩ機器１５２の車両情報提供部１５２２は、自動車１５０のギア情報を端末インタフェース１５２１により端末装置１４０ａへ提供する。端末装置１４０ａの駐車状態情報送信部１４３は、車両情報取得部１４２が取得した自動車１５０のギア情報を、通信路１１０４を介して情報配信装置１３０ａへ送信する。

（ステップＳ１１４）　情報提供制御部１１０の提供制御部１１２は、駐車状態情報受信部１１１が受信した自動車１５０のギア情報に基づいて自動車１５０が駐車しているか否かを判断する。自動車１５０が駐車していると判断された場合にステップＳ１１５に進み、自動車１５０が駐車していないと判断された場合にステップＳ１１６に進む。具体的には、自動車１５０のギア情報が「パーキング（駐車）」状態を示す場合にステップＳ１１５に進み、自動車１５０のギア情報が「パーキング（駐車）」状態を示さない場合にステップＳ１１６に進む。

（ステップＳ１１５）　提供制御部１１２は、提供情報を端末装置１４０ａの表示画面に表示するように制御を行う。具体的には、提供制御部１１２は、情報配信装置１３０ａの提供情報送信部１３１へ、提供情報を端末装置１４０ａへ送信する指示（提供情報送信指示）を送る。

　端末装置１４０ａの提供情報受信部１４４は、通信路１１０４を介して情報配信装置１３０ａから提供情報を受信すると、受信した提供情報を表示部へ送る。表示部１４５は、提供情報受信部１４４から提供情報を受信すると、受信した提供情報を表示する。

　これにより、端末ユーザが自動車１５０の運転者であると判断された場合には、自動車１５０が駐車しているタイミングで、端末ユーザへ提供情報を提示することができる。自動車１５０が駐車しているタイミングは、自動車１５０の運転者である端末ユーザへ提供情報を提示するのに適切なタイミングである。

　一方、端末ユーザが自動車１５０の運転者でないと判断された場合には、自動車１５０が駐車しているか否かに関係なく、端末ユーザへ提供情報を提示することができる。これにより、自動車１５０の運転者でない端末ユーザに対しては、常時、提供情報を提示できる。

（ステップＳ１１６）　提供制御部１１２は、提供情報を端末装置１４０ａの表示画面に表示しないと判断し、図７の処理を終了する。したがって、端末ユーザが自動車１５０の運転者であると判断された場合において、自動車１５０が駐車していないタイミングでは、提供情報は端末ユーザへ提示されない。これにより、端末ユーザが運転している最中には提供情報が端末ユーザへ提示されないので、提供情報の提示が運転の妨げになることを未然に防止できる。

　上述した第１実施形態によれば、情報配信装置１３０ａが情報提供制御部１１０を備え、情報提供制御部１１０は、自動車１５０の駐車状態情報が自動車１５０が駐車していることを示す場合に提供情報を端末装置１４０ａの表示画面に表示するように制御を行う。これにより、自動車１５０の運転者に対して適切なタイミングでクーポン等の提供情報を提示することができるという効果が得られる。

［第２実施形態］
　図８は、第２実施形態に係る情報提供システムの概略構成図である。図８において、図１の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図８において、情報提供システム１１ｂは、情報配信装置１３０ｂと、端末装置１４０ｂと、自動車１５０とを備える。端末装置１４０ｂは、情報提供制御部１１０を備える。端末装置１４０ｂは、自動車１５０の車内に存在してもよく、又は、自動車１５０の車外に存在してもよい。

　情報配信装置１３０ｂは、通信路１１０２を介して自動車１５０のＴＣＵ１５１と通信を行う。情報配信装置１３０ｂは、自動車１５０のＴＣＵ１５１を介して、自動車１５０に搭載された装置と通信を行う。端末装置１４０ｂは、自動車１５０の車内に存在してもよく、又は、自動車１５０の車外に存在してもよい。端末装置１４０ｂは、通信路１１０６を介して自動車１５０のＩＶＩ機器１５２と通信を行う。情報配信装置１３０ｂと端末装置１４０ｂとは、通信路１１０４を介して通信を行う。

　情報配信装置１３０ｂは、端末装置１４０ｂのユーザ（以下、端末ユーザと称する）へ提供する提供情報を配信する装置である。第２実施形態の一例として、情報配信装置１３０ｂは、通信路１１０４を介して提供情報を端末装置１４０ｂへ送信する。提供情報は、例えば、店舗で利用できる割引等の特典が付いた電子クーポンや店舗広告、給油所や自動車整備工場等のサービス施設の紹介やサービス施設までの道案内などの情報である。

　端末装置１４０ｂにおいて、情報提供制御部１１０は、提供情報を端末ユーザへ提供する際の制御を行う。

　情報提供制御部１１０の機能構成は、図２と同じである。ＩＶＩ機器１５２の機能構成は、図５と同じである。

　図９は、第２実施形態に係る情報配信装置の機能構成例を示すブロック図である。図９において、図３の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図９において、情報配信装置１３０ｂは、提供情報送信部１３１と、提供情報取得部１３２と、ユーザ登録部１３３と、成果処理部１３４とを備える。第２実施形態では、情報配信装置１３０ｂは、情報提供制御部１１０を備えない。

　図１０は、第２実施形態に係る端末装置の機能構成例を示すブロック図である。図１０において、図４の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図１０には、端末装置１４０ｂの情報提供に係る機能構成が示される。図１０において、端末装置１４０ｂは、情報提供制御部１１０と、車両インタフェース１４１と、車両情報取得部１４２と、駐車状態情報送信部１４３と、提供情報受信部１４４と、表示部１４５とを備える。

　情報提供制御部１１０は、図２を参照して上述したものと同様である。但し、第２実施形態の一例として、提供制御部１１２は、表示部１４５が提供情報を表示する表示タイミングの制御を行う。表示部１４５は、情報提供制御部１１０による表示タイミングの制御に基づいて、提供情報を表示する。第２実施形態の一例として、表示部１４５は、提供情報受信部１４４が情報配信装置１３０ｂから受信した提供情報を、情報提供制御部１１０による表示タイミングの制御に基づいて表示する。提供情報受信部１４４は、情報配信装置１３０ｂから受信した提供情報を受信バッファに保持している。

　ユーザ種別情報取得部１１３は、上述したユーザ種別情報の取得方法の例１、例２、例３により、情報配信装置１３０ｂに記録された端末ユーザのユーザ種別情報「運転者である又は運転者でない」を取得してもよい。又は、上述したユーザ種別情報の取得方法の例１、例２、例３において、端末ユーザは端末装置１４０ｂにユーザ種別情報に係る登録を行い、情報配信装置１３０ｂの代わりに端末装置１４０ｂが端末ユーザのユーザ種別情報「運転者である又は運転者でない」を記録し、ユーザ種別情報取得部１１３は、端末装置１４０ｂに記録された端末ユーザのユーザ種別情報「運転者である又は運転者でない」を取得してもよい。

　次に第２実施形態に係る情報提供方法の例を説明する。情報提供方法の手順は図６および図７に示した第１実施形態の手順と同様である。

＜情報提供方法の例Ｂ－１＞
　図６を参照して、第２実施形態に係る情報提供方法の例Ｂ－１を説明する。

　端末ユーザは、事前に、情報配信装置１３０ｂにユーザ登録を行う。情報配信装置１３０ｂのユーザ登録部１３３は、端末ユーザのユーザ登録により取得した端末ユーザのユーザ登録情報を記録する。ユーザ登録情報は、氏名、住所、端末装置１４０ｂの端末識別情報（端末ＩＤ；例えば携帯電話番号など）、自動車１５０の車両識別番号（ＶＩＮ）、ＩＶＩ機器１５２のナビゲーションのアプリケーション識別情報（ナビＩＤ）などを含む情報である。情報配信装置１３０ｂのユーザ登録部１３３は、Ｗｅｂサイトによりユーザ登録を受け付けてもよい。

　端末ユーザの端末装置１４０ｂと自動車１５０のＩＶＩ機器１５２との間には、通信路１１０６が確立される。端末ユーザは、自動車１５０の車内に居てもよく、又は、自動車１５０の車外に居てもよい。また、端末ユーザは、自動車１５０の運転者であってもよく、又は、運転者ではない同乗者であってもよい。

（ステップＳ１１）　端末装置１４０ｂの車両情報取得部１４２は、自動車１５０のギア情報を車両インタフェース１４１により取得する。自動車１５０のＩＶＩ機器１５２の車両情報提供部１５２２は、自動車１５０のギア情報を端末インタフェース１５２１により端末装置１４０ｂへ提供する。端末装置１４０ｂにおいて、駐車状態情報送信部１４３は、車両情報取得部１４２が取得した自動車１５０のギア情報を、情報提供制御部１１０へ送信する。情報提供制御部１１０の駐車状態情報受信部１１１は、駐車状態情報送信部１４３から送信された自動車１５０のギア情報を受信する。

（ステップＳ１３）　提供制御部１１２は、提供情報を端末装置１４０ｂの表示画面に表示するように制御を行う。具体的には、提供制御部１１２は、表示部１４５へ、提供情報を表示する指示（提供情報表示指示）を送る。表示部１４５は、情報提供制御部１１０（提供制御部１１２）から提供情報表示指示を受けると、提供情報受信部１４４が情報配信装置１３０ｂから既に受信して保持している提供情報を提供情報受信部１４４から取得し、取得した提供情報を表示する。

　これにより、自動車１５０が駐車しているタイミングで、端末ユーザへ提供情報を提示することができる。自動車１５０が駐車しているタイミングは、もし端末ユーザが自動車１５０の運転者であったとしても、端末ユーザへ提供情報を提示するのに適切なタイミングである。

（ステップＳ１４）　提供制御部１１２は、提供情報を端末装置１４０ｂの表示画面に表示しないと判断し、図６の処理を終了する。したがって、自動車１５０が駐車していないタイミングでは、提供情報は端末ユーザへ提示されない。これにより、もし端末ユーザが自動車１５０の運転者であったとしても、端末ユーザが運転している最中には提供情報が端末ユーザへ提示されないので、提供情報の提示が運転の妨げになることを未然に防止できる。

＜情報提供方法の例Ｂ－２＞
　図７を参照して、第２実施形態に係る情報提供方法の例Ｂ－２を説明する。

　上述した情報提供方法の例Ｂ－１と同様に、端末ユーザは、事前に、情報配信装置１３０ｂにユーザ登録を行う。このユーザ登録では、上述した情報提供方法の例Ｂ－１のユーザ登録情報に加えて、さらにユーザ種別情報に係る登録を行う。上述したユーザ種別情報の取得方法の例１の場合、端末ユーザは、自分が自動車１５０の運転者であるか否かを登録する。上述したユーザ種別情報の取得方法の例２の場合、端末ユーザは、自分の顔画像を登録する。上述したユーザ種別情報の取得方法の例３の場合、端末ユーザは、自分のイモビライザのイモビライザＩＤを登録する。情報配信装置１３０ｂのユーザ登録部１３３は、端末ユーザのユーザ登録により取得した端末ユーザのユーザ登録情報を記録する。なお、ユーザ種別情報に係る登録情報は、端末装置１４０ｂに記録されてもよい。

（ステップＳ１１１）　端末装置１４０ｂにおいて、情報提供制御部１１０のユーザ種別情報取得部１１３は、端末ユーザが自動車１５０の運転者であるか否かを示すユーザ種別情報を取得する。ユーザ種別情報の取得方法は、上述したユーザ種別情報の取得方法の例１、例２、例３のいずれかを適用する。ユーザ種別情報が情報配信装置１３０ｂに記録されている場合、ユーザ種別情報取得部１１３は、通信路１１０４を介して、情報配信装置１３０ｂからユーザ種別情報を取得する。ユーザ種別情報が端末装置１４０ｂに記録されている場合、ユーザ種別情報取得部１１３は、端末装置１４０ｂに記録されているユーザ種別情報を取得する。

（ステップＳ１１３）　端末装置１４０ｂの車両情報取得部１４２は、自動車１５０のギア情報を車両インタフェース１４１により取得する。自動車１５０のＩＶＩ機器１５２の車両情報提供部１５２２は、自動車１５０のギア情報を端末インタフェース１５２１により端末装置１４０ｂへ提供する。端末装置１４０ｂにおいて、駐車状態情報送信部１４３は、車両情報取得部１４２が取得した自動車１５０のギア情報を、情報提供制御部１１０へ送信する。情報提供制御部１１０の駐車状態情報受信部１１１は、駐車状態情報送信部１４３から送信された自動車１５０のギア情報を受信する。

（ステップＳ１１５）　提供制御部１１２は、提供情報を端末装置１４０ｂの表示画面に表示するように制御を行う。具体的には、提供制御部１１２は、表示部１４５へ、提供情報を表示する指示（提供情報表示指示）を送る。表示部１４５は、情報提供制御部１１０（提供制御部１１２）から提供情報表示指示を受けると、提供情報受信部１４４が情報配信装置１３０ｂから既に受信して保持している提供情報を提供情報受信部１４４から取得し、取得した提供情報を表示する。

（ステップＳ１１６）　提供制御部１１２は、提供情報を端末装置１４０ｂの表示画面に表示しないと判断し、図７の処理を終了する。したがって、端末ユーザが自動車１５０の運転者であると判断された場合において、自動車１５０が駐車していないタイミングでは、提供情報は端末ユーザへ提示されない。これにより、端末ユーザが運転している最中には提供情報が端末ユーザへ提示されないので、提供情報の提示が運転の妨げになることを未然に防止できる。

　上述した第２実施形態によれば、端末装置１４０ｂが情報提供制御部１１０を備え、情報提供制御部１１０は、自動車１５０の駐車状態情報が自動車１５０が駐車していることを示す場合に提供情報を端末装置１４０ｂの表示画面に表示するように制御を行う。これにより、自動車１５０の運転者に対して適切なタイミングでクーポン等の提供情報を提示することができるという効果が得られる。

［第３実施形態］
　第３実施形態は、上述した情報提供システム１１ａ、１１ｂの一適用例である送客ビジネスモデルを実現するものである。図１１は、第３実施形態に係る情報提供システムの適用例の説明図である。図１１において、情報配信装置１３０及び端末装置１４０は、第１実施形態に係る情報提供システム１１ａの情報配信装置１３０ａ及び端末装置１４０ａであってもよく、又は、第２実施形態に係る情報提供システム１１ｂの情報配信装置１３０ｂ及び端末装置１４０ｂであってもよい。

　以下、図１１を参照して、第３実施形態に係る情報提供方法の例を説明する。

　第３実施形態では、提供情報を利用して、レストラン等の店舗や給油所等のサービス施設などの広告主への送客を図る。自動車１５０は、送客に利用される送客ツールである。端末ユーザは端末装置１４０を所持して送客ツール（自動車）１５０に乗車している。端末ユーザは、送客ツール（自動車）１５０の運転者であってもよく、運転者ではない送客ツール（自動車）１５０の同乗者であってもよい。

（ステップＳ１１０１）　情報配信装置１３０は、ユーザ登録済みの端末ユーザの端末ＩＤの端末装置１４０から、端末ユーザの趣向を示す趣向情報を受信する。情報配信装置１３０のユーザ登録部１３３は、受信した趣向情報を端末ユーザのユーザ登録情報に含めて記録する。

　情報配信装置１３０は、ユーザ登録済みの端末ユーザのＶＩＮの自動車１５０から、自動車１５０の走行ログを受信する。情報配信装置１３０のユーザ登録部１３３は、受信した走行ログを端末ユーザのユーザ登録情報に含めて記録する。

（ステップＳ１１０２）　情報配信装置１３０の提供情報取得部１３２は、広告主から、広告やクーポンなどの提供情報を収集する。提供情報取得部１３２は、収集した提供情報を蓄積する。

（ステップＳ１１０３）　情報配信装置１３０は、提供情報送信部１３１により端末装置１４０へ提供情報を配信する。但し、端末ユーザへの提供情報の提示は、情報提供制御部１１０の制御に従って行われる。図１１の例では、送客ツール（自動車）１５０がパーキング（駐車）している時に、広告やクーポンなどの提供情報が端末装置１４０へ配信されて（Ｓ１１０３´）、端末装置１４０に表示される。
　端末装置１４０により端末ユーザに提示された広告やクーポンなどの提供情報は、広告主の店舗やサービス施設へ、送客ツール（自動車）１５０に乗車している人（客）を誘導する送客効果を生む。

（ステップＳ１１０４）　端末装置１４０の車両インタフェース１４１は、送客ツール（自動車）１５０へ、広告やクーポンなどの提供情報に含まれる広告主の店舗やサービス施設の住所を送信する。送客ツール（自動車）１５０のＩＶＩ機器１５２は、端末インタフェース１５２１により広告主の店舗やサービス施設の住所を受信すると、ＩＶＩ機器１５２のナビゲーション機能により、広告主の店舗やサービス施設の住所に至る道案内を行う。これにより、送客ツール（自動車）１５０により客が広告主の店舗やサービス施設に訪れる。客は、広告主の店舗やサービス施設で提供情報の広告やクーポンを提示することにより、割引等の特典を受けることができる。

（ステップＳ１１０５）　広告主は、提供情報の広告やクーポンによる送客実績に応じた成果報酬を情報提供システムの運用者へ支払う。成果報酬の支払情報は、情報配信装置１３０の成果処理部１３４へ通知される。

（ステップＳ１１０６）　成果処理部１３４は、成果報酬の支払情報が示す成果報酬を、所定の成果処理方法に従って分配する処理を実行する。図１１の例では、送客ツールである自動車１５０の車両メーカに対して、成果報酬が分配される。

［提供情報の選択方法］
　次に端末ユーザへ提供する提供情報の選択方法を説明する。
　提供情報は広告主から収集されて情報配信装置１３０に蓄積される。情報配信装置１３０は、蓄積された提供情報の中から、端末ユーザへ提供する提供情報を選択する。提供情報の選択の際には、ユーザ登録済みの端末ユーザのＶＩＮの自動車１５０の車両情報と、ユーザ登録済みの端末ユーザの端末ＩＤの端末装置１４０の端末情報とを利用することができる。
　情報配信装置１３０は、端末ユーザに係る車両情報若しくは端末情報、又は、端末ユーザに係る車両情報及び端末情報の両方、に基づいて、蓄積された提供情報の中から端末ユーザへ提供する提供情報を選択してもよい。以下、提供情報の選択の際に利用できる車両情報及び端末情報について説明する。

（車両情報）
　提供情報の選択の際に利用できる車両情報の例を以下に示す。
（１）自動車１５０の車両識別番号（ＶＩＮ）
（２）自動車１５０の購入時などに収集される、氏名、住所、年齢などの個人情報。
（３）自動車１５０のＩＶＩ機器１５２のナビゲーション機能にセットされる目的地情報。この目的地情報を利用して、例えば、目的地までの経路上にあるレストランなど、立ち寄りに適した店舗の広告やクーポンなどの提供情報を選択することにより、当該店舗への送客効果が期待できる。
（４）走行ログ。走行ログには、以下の情報が含まれる。
（４－１）連続走行時間。この連続走行時間を利用して、例えば、長時間運転している自動車１５０の端末ユーザに対して、休憩スポットの施設の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該休憩スポットの施設への送客効果が期待できる。
（４－２）運転ログ。この運転ログを利用して、例えば、自動車１５０の位置、車速、ブレーキ、舵角などの運転情報から端末ユーザの疲れ度合いを推測することができる。この推測結果に応じて休憩スポットの施設の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該休憩スポットの施設への送客効果が期待できる。
（５）ＣＡＮ等の車載ネットワーク５４から取得された情報のログ。この種の情報ログは、以下の情報を含む。
（５－１）燃料残量。この燃料残量の情報を利用して、例えば、燃料残量が残り少ない自動車１５０の端末ユーザに対して、給油所の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該給油所への送客効果が期待できる。
（５－２）ＥＣＵエラーメッセージ。自動車１５０のＥＣＵ１５５に生じるエラーメッセージに基づいて、自動車１５０の正規ディーラや自動車整備工場の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該正規ディーラや自動車整備工場への送客効果が期待できる。

（端末情報）
　提供情報の選択の際に利用できる端末情報の例を以下に示す。
（１）端末装置１４０の購入時などに収集される、氏名、住所、年齢などの個人情報。
（２）端末ＩＤ。端末ＩＤとして、例えば、携帯電話番号、ＩＭＥＩ（International Mobile Equipment Identity）、ＩＭＳＩ（International Mobile Subscriber Identity）、電子メールアドレスなどが挙げられる。
（３）趣向情報。この趣向情報は以下を含む。
（３－１）端末装置１４０のアプリケーションの利用頻度や利用時間である。
（３－２）端末装置１４０のアプリケーションにより提示された広告のうち、端末ユーザの操作によって閲覧された広告を示す広告閲覧履歴。
（３－３）端末装置１４０の位置などの端末装置１４０の移動履歴から取得される端末ユーザの行動を示す行動履歴。

　上述した各実施形態によれば、自動車１５０の運転者や同乗者に対して、適切なタイミングで広告やクーポン等の提供情報を提示することができる。これにより、端末ユーザが日常使用する自動車１５０を、送客に利用される送客ツールとして活用する送客ビジネスモデルを実現することに寄与できる。

［第４実施形態］
　図１２は、第４実施形態に係る情報提供システムの概略構成図である。図１２において、情報提供システム２１ａは、情報配信装置２３０と、端末装置２４０ａと、自動車２５０とを備える。端末装置２４０ａは、自動車２５０の車内に存在してもよく、又は、自動車２５０の車外に存在してもよい。

　自動車２５０は、ＴＣＵ（Tele Communication Unit）２５１と、車載インフォテイメント（In-Vehicle Infotainment：ＩＶＩ）機器２５２ａと、ゲートウェイ（ＧＷ）装置２５３と、通信ネットワーク２５４と、複数のＥＣＵ（Electronic Control Unit：電子制御装置）２５５とを備える。ＩＶＩ機器２５２ａは情報処理装置の例である。

　ＥＣＵ２５５は、自動車２５０に備わる車載コンピュータである。ＥＣＵ２５５は、自動車２５０のエンジン制御等の制御機能を有する。ＥＣＵ２５５として、例えば、エンジン制御機能を有するＥＣＵ、トランスミッション制御機能を有するＥＣＵ、ハンドル制御機能を有するＥＣＵ、ブレーキ制御機能を有するＥＣＵなどがある。ＧＷ装置２５３は、自動車２５０に搭載されたＥＣＵ２５５に適用されるデータのセキュリティ（保安）の機能を有する。

　ＧＷ装置２５３と複数のＥＣＵ２５５は、自動車２５０に備わる通信ネットワーク（以下、車載ネットワークと称する）２５４に接続される。車載ネットワーク２５４は、例えば、ＣＡＮ（Controller Area Network）であってもよい。ＣＡＮは車両に搭載される通信ネットワークの一例として知られている。ＧＷ装置２５３は、車載ネットワーク２５４を介して、各ＥＣＵ２５５との間でデータを交換する。ＥＣＵ２５５は、車載ネットワーク２５４を介して、他のＥＣＵ２５５との間でデータを交換する。

　なお、車載ネットワーク２５４として、ＣＡＮ以外の通信ネットワークを自動車２５０に備え、ＣＡＮ以外の通信ネットワークを介して、ＧＷ装置２５３とＥＣＵ２５５との間のデータの交換、及び、ＥＣＵ２５５同士の間のデータの交換が行われてもよい。例えば、ＬＩＮ（Local Interconnect Network）を自動車２５０に備えてもよい。また、ＣＡＮとＬＩＮとを自動車２５０に備えてもよい。

　ＴＣＵ２５１は、ＩＶＩ機器２５２ａとＧＷ装置２５３とに接続されている。ＴＣＵ２５１は通信装置である。第４実施形態では、ＴＣＵ２５１は、無線通信ネットワークを利用して通信を行う。例えば、ＴＣＵ２５１は、無線通信ネットワークを介して、情報配信装置２３０と通信を行ってもよい。例えば、ＴＣＵ２５１は、無線通信ネットワークを介して、自動車２５０の車内又は車外に存在する端末装置２４０ａと通信を行ってもよい。

　ＩＶＩ機器２５２ａは、例えば、ナビゲーション機能、位置情報サービス機能、音楽や動画などのマルチメディア再生機能、音声通信機能、データ通信機能、インターネット接続機能などを備える。ＩＶＩ機器２５２ａは、ユーザの操作に応じたデータ入力を行うための、キーボード、テンキー、マウス等の入力デバイスと、データ表示を行うための液晶表示装置等の表示デバイスとを備える。ＩＶＩ機器２５２ａは、データ入力とデータ表示の両方が可能なタッチパネルを備えてもよい。

　ＩＶＩ機器２５２ａは、ＴＣＵ５１とＧＷ装置２５３とに接続されている。ＩＶＩ機器２５２ａは、ＧＷ装置２５３を介してＥＣＵ２５５と通信を行う。また、ＩＶＩ機器２５２ａは、ＧＷ装置２５３を介して、車載ネットワーク２５４を流れる自動車２５０の車両情報を取得する。

　また、ＩＶＩ機器２５２ａは、近距離無線通信機能を備える。近距離無線通信は、例えば、「Wi-Fi（登録商標）」等の無線ＬＡＮ（Local Area Network）の無線通信であってもよく、又は、ＢＬＥ等の「Bluetooth（登録商標）」の無線通信であってもよい。ＩＶＩ機器２５２ａは、近距離無線通信により端末装置２４０ａと通信を行ってもよい。また、ＩＶＩ機器２５２ａは、ＴＣＵ２５１を介して、端末装置２４０ａや情報配信装置２３０と通信を行ってもよい。

　また、ＩＶＩ機器２５２ａは、端末装置２４０ａとの連携を行うための端末インタフェースを備える。端末インタフェースは、端末装置２４０ａのアプリケーションが生成した画面をＩＶＩ機器２５２ａの表示デバイスにより表示する機能や、自動車２５０の車両情報を端末装置２４０ａへ送信する機能などを有する。端末インタフェースによって、例えば、自動車２５０の車両情報の一例であるギア情報を端末装置２４０ａへ送信することができる。ギア情報は、自動車２５０のトランスミッションのギアの状態を示す車両情報である。端末装置２４０ａは、自動車２５０から受信したギア情報によって、自動車２５０のトランスミッションのギアが「パーキング（駐車）」状態になっているのか否かを認識することができる。

　端末装置２４０ａは、自動車２５０の車内に存在してもよく、又は、自動車２５０の車外に存在してもよい。端末装置２４０ａは、通信路２１０６を介して自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ａと通信を行う。通信路２１０６は、端末装置２４０ａとＩＶＩ機器２５２ａ間の近距離無線通信の通信路であってもよい。通信路２１０６は、ＴＣＵ２５１経由の通信路であってもよい。通信路２１０６は、例えば、ＴＣＵ２５１が利用する無線通信ネットワークと、インターネットとを含む通信路であってもよい。通信路２１０６は、通信ケーブルにより構成されてもよい。例えば、端末装置２４０ａとＩＶＩ機器２５２ａとを通信ケーブルで接続し、端末装置２４０ａとＩＶＩ機器２５２ａとは当該通信ケーブルを介してデータを送受してもよい。例えば、端末装置２４０ａとＩＶＩ機器２５２ａとをＵＳＢ（universal serial bus）ケーブルで接続し、端末装置２４０ａとＩＶＩ機器２５２ａとはＵＳＢケーブルを介してＵＳＢ通信を行ってもよい。

　情報配信装置２３０と端末装置２４０ａとは、通信路２１０４を介して通信を行う。通信路２１０４は、無線通信路であってもよく、又は、有線通信路であってもよく、又は、無線通信路と有線通信路とから構成されてもよい。通信路２１０４は、例えば、端末装置２４０ａが利用する無線通信ネットワークと、インターネットとを含む通信路であってもよい。端末装置２４０ａが利用する無線通信ネットワークは、携帯電話ネットワークであってもよく、又は、無線ＬＡＮであってもよい。

　情報配信装置２３０は、提供情報を配信する装置である。第４実施形態の一例として、情報配信装置２３０は、通信路２１０４を介して提供情報を端末装置２４０ａへ送信する。提供情報は、例えば、店舗で利用できる割引等の特典が付いた電子クーポンや広告、給油所や自動車整備工場等のサービス施設の紹介やサービス施設までの道案内などの情報である。

　図１３は、第４実施形態に係る情報配信装置の機能構成例を示すブロック図である。図１３において、情報配信装置２３０は、情報提供制御部２１０と、提供情報送信部２３１と、提供情報取得部２３２と、ユーザ登録部２３３と、成果処理部２３４とを備える。

　情報提供制御部２１０は、提供情報の配信を制御する。提供情報送信部２３１は、情報提供制御部２１０による送信タイミングの制御に基づいて提供情報を送信する。第４実施形態の一例として、提供情報送信部２３１は、通信路２１０４を介して提供情報を端末装置２４０ａへ送信する。提供情報取得部２３２は、配信する提供情報を取得し、取得した提供情報を保持する。ユーザ登録部２３３は、端末装置２４０ａのユーザ（以下、端末ユーザと称する）のユーザ登録情報を記録する。成果処理部２３４は、端末装置２４０ａへ提供情報を配信した結果として得られる成果を処理するための成果処理を実行する。

　情報配信装置２３０の機能は、情報配信装置２３０がＣＰＵ（Central Processing Unit：中央演算処理装置）及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、ＣＰＵがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、情報配信装置２３０として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。

　図１４は、第４実施形態に係る端末装置の機能構成例を示すブロック図である。図１４には、端末装置２４０ａの情報提供に係る機能構成が示される。図１４において、端末装置２４０ａは、車両インタフェース２４１と、車両情報取得部２４２と、提供情報受信部２４４と、表示部２４５と、操作部２４６と、端末制御部２４７とを備える。

　車両インタフェース２４１は、通信路２１０６を介する通信により、ＩＶＩ機器２５２ａの端末インタフェースと連携を行う。車両インタフェース２４１は、端末装置２４０ａのアプリケーションが生成した端末アプリケーション画面をＩＶＩ機器２５２ａへ送信し、ＩＶＩ機器２５２ａの端末インタフェースにより当該端末アプリケーション画面をＩＶＩ機器２５２ａの表示デバイスにより表示させる機能や、自動車２５０の車両情報をＩＶＩ機器２５２ａの端末インタフェースから受信する機能などを有する。車両情報取得部２４２は、自動車２５０の車両情報を車両インタフェース２４１により取得する。

　提供情報受信部２４４は、情報配信装置２３０から配信された提供情報を受信する。第４実施形態の一例として、提供情報受信部２４４は、情報配信装置２３０から通信路２１０４を介して提供情報を受信する。

　表示部２４５は、データ表示を行うための表示デバイスを備える。表示部２４５は、提供情報を表示する。第４実施形態の一例として、表示部２４５は、提供情報受信部２４４が情報配信装置２３０から受信した提供情報を表示する。操作部２４６は、ユーザの操作に応じたデータ入力を行うための入力デバイスを備える。表示部２４５及び操作部２４６は、データ入力とデータ表示の両方が可能なタッチパネルであってもよい。

　端末制御部２４７は、端末装置２４０ａの制御を行う。端末制御部２４７は、情報配信装置２３０から端末装置２４０ａへ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に、当該提供情報に基づいたナビゲーション情報を自動車２５０へ車両インタフェース２４１により送信する。ナビゲーション情報は、提供情報に含まれる位置情報で特定される目的地を含む情報であってもよく、又は、当該目的地へのナビゲーション画面であってもよい。

　端末装置２４０ａの機能は、端末装置２４０ａがＣＰＵ及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、ＣＰＵがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、端末装置２４０ａとして、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。また、端末装置２４０ａとして、スマートフォン等の携帯通信端末装置、タブレット型のコンピュータ装置（タブレットＰＣ）などを利用してもよい。

　図１５は、第４実施形態に係るＩＶＩ機器の機能構成例を示すブロック図である。図１５には、ＩＶＩ機器２５２ａの情報提供に係る機能構成が示される。図１５において、ＩＶＩ機器２５２ａは、端末インタフェース２５２１と、車両情報提供部２５２２と、表示部２５２３と、操作部２５２４と、ナビゲーション制御部２５２５とを備える。

　端末インタフェース２５２１は、通信路２１０６を介する通信により、端末装置２４０ａの車両インタフェース２４１と連携を行う。端末インタフェース２５２１は、端末装置２４０ａのアプリケーションが生成した端末アプリケーション画面を車両インタフェース２４１から受信し、受信した端末アプリケーション画面を表示部２５２３に表示する機能や、自動車２５０の車両情報を車両インタフェース２４１へ送信する機能などを有する。

　車両情報提供部２５２２は、ＧＷ装置２５３を介して、車載ネットワーク２５４を流れる自動車２５０の車両情報を取得する。車両情報提供部２５２２は、ＧＷ装置２５３を介して取得した自動車２５０の車両情報を端末インタフェース２５２１により端末装置２４０ａへ提供する。

　表示部２５２３は、データ表示を行うための表示デバイスを備える。操作部２５２４は、ユーザの操作に応じたデータ入力を行うための入力デバイスを備える。表示部２５２３及び操作部２５２４は、データ入力とデータ表示の両方が可能なタッチパネルであってもよい。

　ナビゲーション制御部２５２５は、ＩＶＩ機器２５２ａのナビゲーション機能の制御を行う。ナビゲーション制御部２５２５は、端末装置２４０ａから端末インタフェース２５２１により受信したナビゲーション情報に基づいてナビゲーションを実行する。端末装置２４０ａから受信したナビゲーション情報が目的地を示す目的地情報である場合、ナビゲーション制御部２５２５は、当該目的地情報で示される目的地へのナビゲーションを実行する。端末装置２４０ａから受信したナビゲーション情報が目的地へのナビゲーション画面である場合、ナビゲーション制御部２５２５は、当該ナビゲーション画面を使用して目的地へのナビゲーションを実行する。

　ＩＶＩ機器２５２ａの機能は、ＩＶＩ機器２５２ａがＣＰＵ及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、ＣＰＵがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。

　次に第４実施形態に係るナビゲーション方法の例を説明する。

＜ナビゲーション方法の例Ａ－１＞
　図１６を参照して、第４実施形態に係るナビゲーション方法の例Ａ－１を説明する。図１６は、第４実施形態に係るナビゲーション方法の手順の例Ａ－１を示すフローチャートである。

　端末ユーザは、事前に、情報配信装置２３０にユーザ登録を行う。情報配信装置２３０のユーザ登録部２３３は、端末ユーザのユーザ登録により取得した端末ユーザのユーザ登録情報を記録する。ユーザ登録情報は、氏名、住所、端末装置２４０ａの端末識別情報（端末ＩＤ；例えば携帯電話番号など）、自動車２５０の車両識別番号（Vehicle Identification Number：ＶＩＮ）、ＩＶＩ機器２５２ａのナビゲーションのアプリケーション識別情報（ナビＩＤ）などを含む情報である。情報配信装置２３０のユーザ登録部２３３は、ウェブ（Ｗｅｂ）サイトによりユーザ登録を受け付けてもよい。

（ステップＳ２１ａ）　情報配信装置２３０は、通信路２１０４を介して端末装置２４０ａへ提供情報を送信する。提供情報は、送客の目的地を示す位置情報を含む情報である。位置情報は、例えば、目的地の住所又は「緯度および経度」である。提供情報は、例えば、店舗の広告であって当該店舗の位置情報を含む情報である。また、提供情報は、店舗で利用できる割引等の特典が付いた電子クーポンを含む情報であってもよい。図１６の例では、提供情報Ａは、店舗Ｂの広告であって、当該店舗Ｂの位置情報と、店舗Ｂで利用できる千円分の割引の特典が付いた電子クーポンＣとを含む情報である。端末装置２４０ａは、情報配信装置２３０から受信した提供情報Ａをメモリに格納する。

（ステップＳ２２ａ）　端末装置２４０ａの端末制御部２４７は、提供情報Ａを表示部２４５に表示し、提供情報Ａの選択を促す。例えば、端末制御部２４７は、表示部２４５に、提供情報Ａを表示すると共にメッセージ「ここへ行きますか？」並びに選択ボタン「はい」及び「いいえ」を表示する。端末ユーザは、選択ボタン「はい」又は「いいえ」を選択する操作を行う。端末制御部２４７は、選択ボタン「はい」が選択されるユーザ操作を受け付けた場合、ステップＳ２３ａに進む。一方、端末制御部２４７は、選択ボタン「いいえ」が選択されるユーザ操作を受け付けた場合、図１６の処理を終了する。

（ステップＳ２３ａ）　端末装置２４０ａの端末制御部２４７は、端末装置２４０ａと自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ａとの間の通信路２１０６を確立させる。なお、端末装置２４０ａと自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ａとの間の通信路２１０６は、予め確立されていてもよい。通信路２１０６が予め確立されている場合、ステップＳ２３ａを省略してステップＳ２４ａに進む。

（ステップＳ２４ａ）　端末装置２４０ａの端末制御部２４７は、提供情報Ａに基づいたナビゲーション情報を自動車２５０へ車両インタフェース２４１により送信する。自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ａのナビゲーション制御部２５２５は、端末装置２４０ａから端末インタフェース２５２１により受信したナビゲーション情報に基づいてナビゲーションを実行する。これにより、自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ａにおいて、提供情報Ａに係る店舗Ｂへのナビゲーションを自動的に実行することができる。

（ナビゲーションの例１）
　ナビゲーション情報が提供情報Ａに含まれる店舗Ｂの位置情報である場合、ナビゲーション制御部２５２５は、店舗Ｂの位置情報で示される店舗Ｂの位置を目的地に設定し、店舗Ｂの位置（目的地）へのナビゲーションを実行する。

（ナビゲーションの例２）
　ナビゲーション情報が提供情報Ａに含まれる店舗Ｂの位置情報で示される店舗Ｂの位置を目的地にしたナビゲーション画面である場合、ナビゲーション制御部２５２５は、当該ナビゲーション画面を表示部２５２３に表示し、当該ナビゲーション画面により目的地へのナビゲーションを実行する。

　なお、提供情報は、端末ユーザにお勧めする店舗や施設等の複数のお勧めスポットの情報を含む情報誌の形態（以下、提供情報誌と称する）であってもよい。端末ユーザは、端末装置２４０ａにより、提供情報誌を閲覧し、提供情報誌の中から所望のお勧めスポットを選択するクリック操作を行う。端末制御部２４７は、当該クリック操作を受け付けると、当該クリック操作により選択されたお勧めスポットのナビゲーション情報を自動車２５０へ車両インタフェース２４１により送信する。

　又は、端末制御部２４７は、提供情報誌の中から所望のお勧めスポットを選択するクリック操作を受け付けると、表示部２４５に、当該クリック操作により選択されたお勧めスポットを示す地図画面を表示すると共にメッセージ「ここへ行きますか？」並びに選択ボタン「はい」及び「いいえ」を表示する。端末制御部２４７は、選択ボタン「はい」が選択されるユーザ操作を受け付けた場合に、当該クリック操作により選択されたお勧めスポットのナビゲーション情報を自動車２５０へ車両インタフェース２４１により送信する。一方、端末制御部２４７は、選択ボタン「いいえ」が選択されるユーザ操作を受け付けた場合には、当該クリック操作により選択されたお勧めスポットのナビゲーション情報を自動車２５０へ送信しない。

　上述した提供情報誌によれば、複数のお勧めスポットの中から所望のお勧めスポットを閲覧したり、目的地に設定したりすることをユーザが容易に行うことができる。これにより、お勧めスポットへの送客率を向上させる効果が得られる。

＜ナビゲーション方法の例Ａ－２＞
　図１７を参照して、第４実施形態に係るナビゲーション方法の例Ａ－２を説明する。図１７は、第４実施形態に係るナビゲーション方法の手順の例Ａ－２を示すフローチャートである。

　上述した情報提供方法の例Ａ－１と同様に、端末ユーザは、事前に、情報配信装置２３０にユーザ登録を行う。ステップＳ２１ａ及びステップＳ２２ａは、上述した情報提供方法の例Ａ－１と同じである。提供情報Ａを選択するユーザ操作を受け付けた場合に、ステップＳ２３ａへ進む。

（ステップＳ２３ａ）　端末装置２４０ａの端末制御部２４７は、端末装置２４０ａと自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ａとの間の通信路２１０６を確立させる。次いで、端末制御部２４７は、通信路２１０６が確立しているか否かを判断する。通信路２１０６が確立している（端末装置２４０ａが自動車２５０と通信接続している）場合にはステップＳ２４ａに進む。一方、通信路２１０６が確立していない（端末装置２４０ａが自動車２５０と通信接続していない）場合にはステップＳ２５に進む。なお、端末装置２４０ａと自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ａとの間の通信路２１０６は、予め確立されていてもよい。通信路２１０６が予め確立されている場合、ステップＳ２４ａに進む。

　ステップＳ２４ａは、上述した情報提供方法の例Ａ－１と同じである。

（ステップＳ２５）　端末制御部２４７は、提供情報Ａに基づいたナビゲーション情報を表示部２４５に表示させる。例えば、端末制御部２４７は、提供情報Ａに含まれる店舗Ｂの位置情報で示される店舗Ｂの位置を目的地にして、鉄道やバス等の公共交通機関を利用する経路のナビゲーションを実行する。公共交通機関を利用する経路のナビゲーションによれば、端末装置２４０ａが自動車２５０に通信接続していないので、端末ユーザが自動車２５０を利用しないで公共交通機関を利用する可能性があることから、端末ユーザにとって使い勝手がよいという効果が得られる。

　なお、端末制御部２４７は、自動車２５０を利用する経路のナビゲーションと公共交通機関を利用する経路のナビゲーションとのいずれかを選択するためのナビゲーション選択画面を表示し、選択された方のナビゲーションを実行してもよい。

　上述した第４実施形態によれば、端末装置２４０ａは、情報配信装置２３０から端末装置２４０ａへ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に、当該提供情報に基づいたナビゲーション情報を自動車２５０へ車両インタフェース２４１により送信する。これにより、自動車２５０において提供情報に基づいたナビゲーション情報により自動的にナビゲーションを実行することができるので、提供情報によって送客に寄与することができるという効果が得られる。

　また、端末装置２４０ａは、車両インタフェース２４１により自動車２５０と通信接続されていない場合、端末装置２４０ａの表示画面にナビゲーション情報を表示させる。これにより、端末装置２４０ａと自動車２５０とが通信接続されている場合には自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ａにより自動車２５０を利用する経路のナビゲーションを行い、一方、端末装置２４０ａと自動車２５０とが通信接続されていない場合には端末装置２４０ａにより公共交通機関を利用する経路のナビゲーションを行うことを選択的に実行することができる。

　例えば、端末ユーザが自動車２５０に乗車するまでは、端末装置２４０ａと自動車２５０とが通信接続されておらず、端末装置２４０ａが提供情報に基づいて公共交通機関を利用する経路のナビゲーションを行う。その後、端末ユーザが自動車２５０に乗車すると、端末装置２４０ａと自動車２５０とが通信接続されて、ＩＶＩ機器２５２ａが提供情報に基づいて自動車２５０を利用する経路のナビゲーションを行う。これにより、端末ユーザが自動車２５０に乗車する前の公共交通機関を利用する経路のナビゲーションから、端末ユーザが自動車２５０に乗車した後の自動車２５０を利用する経路のナビゲーションへ、自動的に切り替えることができる。

［第５実施形態］
　図１８は、第５実施形態に係る情報提供システムの概略構成図である。図１８において、図１２の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図１８において、情報提供システム２１ｂは、情報配信装置２３０と、端末装置２４０ｂと、自動車２５０とを備える。自動車２５０において、上述した図１２に示す構成と異なる点は、ＩＶＩ機器２５２ｂのみである。ＩＶＩ機器２５２ｂは情報処理装置の例である。端末装置２４０ｂは、自動車２５０の車内に存在してもよく、又は、自動車２５０の車外に存在してもよい。

　情報配信装置２３０は、通信路２１０２を介して自動車２５０のＴＣＵ２５１と通信を行う。情報配信装置２３０は、自動車２５０のＴＣＵ５１を介して、自動車２５０に搭載された装置例と通信を行う。情報配信装置２３０は、自動車２５０のＴＣＵ２５１を介して、自動車２５０に搭載されたＩＶＩ機器２５２ｂと通信を行う。通信路２１０２は、ＴＣＵ２５１が利用する無線通信ネットワークの無線通信路を含む通信路である。通信路２１０２は、無線通信路と有線通信路とから構成されてもよい。通信路２１０２は、例えば、ＴＣＵ２５１が利用する無線通信ネットワークと、インターネットとを含む通信路であってもよい。

　情報配信装置２３０は、提供情報を配信する装置である。第５実施形態の一例として、情報配信装置２３０は、通信路２１０２を介して提供情報を自動車２５０へ送信する。提供情報は、上述した第４実施形態と同様である。

　図１９は、第５実施形態に係る端末装置の機能構成例を示すブロック図である。図１９において、図１４の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図１９には、端末装置２４０ｂの情報提供に係る機能構成が示される。図１９において、端末装置２４０ｂは、車両インタフェース２４１と、車両情報取得部２４２と、表示部２４５と、操作部２４６と、端末制御部２４７とを備える。第５実施形態では、端末装置２４０ｂは、提供情報受信部２４４を備えない。

　図２０は、第５実施形態に係るＩＶＩ機器の機能構成例を示すブロック図である。図２０において、図１５の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図２０には、ＩＶＩ機器２５２ｂの情報提供に係る機能構成が示される。図２０において、ＩＶＩ機器２５２ａは、端末インタフェース２５２１と、車両情報提供部２５２２と、表示部２５２３と、操作部２５２４と、ナビゲーション制御部２５２５と、提供情報受信部２５２６とを備える。

　提供情報受信部２５２６は、情報配信装置２３０から配信された提供情報を受信する。第５実施形態の一例として、提供情報受信部２５２６は、情報配信装置２３０から通信路２１０２を介して提供情報を受信する。

　ナビゲーション制御部２５２５は、情報配信装置２３０からＩＶＩ機器２５２ｂへ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に、当該提供情報に基づいたナビゲーション情報をＩＶＩ機器２５２ｂの表示部２５２３の表示画面に表示させる。ナビゲーション制御部２５２５は、当該提供情報に含まれる位置情報で特定される目的地へのナビゲーションを実行する。また、ナビゲーション制御部２５２５は、自動車２５０が当該目的地に到着するタイミングで、当該提供情報を端末装置２４０ｂへ端末インタフェース２５２１により送信してもよい。

　次に第５実施形態に係るナビゲーション方法の例を説明する。

＜ナビゲーション方法の例＞
　図２１を参照して、第５実施形態に係るナビゲーション方法の例を説明する。図２１は、第５実施形態に係るナビゲーション方法の手順の例を示すフローチャートである。

　端末装置２４０ｂのユーザ（以下、端末ユーザと称する）は、事前に、情報配信装置２３０にユーザ登録を行う。情報配信装置２３０のユーザ登録部２３３は、端末ユーザのユーザ登録により取得した端末ユーザのユーザ登録情報を記録する。ユーザ登録情報は、氏名、住所、端末装置２４０ｂの端末識別情報（端末ＩＤ；例えば携帯電話番号など）、自動車２５０の車両識別番号（ＶＩＮ）、ＩＶＩ機器２５２ｂのナビゲーションのアプリケーション識別情報（ナビＩＤ）などを含む情報である。情報配信装置２３０のユーザ登録部２３３は、ウェブ（Ｗｅｂ）サイトによりユーザ登録を受け付けてもよい。

（ステップＳ２１ｂ）　情報配信装置２３０は、通信路２１０２を介して自動車２５０へ提供情報を送信する。提供情報は、上述した第４実施形態と同様に、送客の目的地を示す位置情報を含む情報である。図２１の例では、提供情報Ａは、店舗Ｂの広告であって、当該店舗Ｂの位置情報と、店舗Ｂで利用できる千円分の割引の特典が付いた電子クーポンＣとを含む情報である。自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ｂは、情報配信装置２３０から受信した提供情報Ａをメモリに格納する。

（ステップＳ２２ｂ）　自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ｂのナビゲーション制御部２５２５は、提供情報Ａを表示部２５２３に表示し、提供情報Ａの選択を促す。例えば、ナビゲーション制御部２５２５は、表示部２５２３に、提供情報Ａを表示すると共にメッセージ「ここへ行きますか？」並びに選択ボタン「はい」及び「いいえ」を表示する。端末ユーザは、選択ボタン「はい」又は「いいえ」を選択する操作を行う。ナビゲーション制御部２５２５は、選択ボタン「はい」が選択されるユーザ操作を受け付けた場合、ステップＳ２３ｂに進む。一方、ナビゲーション制御部２５２５は、選択ボタン「いいえ」が選択されるユーザ操作を受け付けた場合、図２１の処理を終了する。

（ステップＳ２３ｂ）　ナビゲーション制御部２５２５は、ＩＶＩ機器２５２ｂと端末装置２４０ｂとの間の通信路２１０６を確立させる。なお、ＩＶＩ機器２５２ｂと端末装置２４０ｂとの間の通信路２１０６は、予め確立されていてもよい。通信路２１０６が予め確立されている場合、ステップＳ２３ｂを省略してステップＳ２４ｂに進む。

（ステップＳ２４ｂ）　ナビゲーション制御部２５２５は、提供情報Ａに基づいたナビゲーション情報をＩＶＩ機器２５２ｂの表示部２５２３の表示画面に表示させる。ナビゲーション制御部２５２５は、提供情報Ａに含まれる店舗Ｂの位置情報で示される店舗Ｂの位置を目的地に設定し、店舗Ｂの位置（目的地）へのナビゲーションを実行する。これにより、自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ｂにおいて、提供情報Ａに係る店舗Ｂへのナビゲーションを自動的に実行することができる。

　次いで、ナビゲーション制御部２５２５は、自動車２５０が店舗Ｂの位置（目的地）に到着するタイミングで、提供情報Ａを端末装置２４０ｂへ送信する。第５実施形態の一例として、提供情報Ａに含まれる電子クーポンＣが端末装置２４０ｂへ送信される。端末装置２４０ｂは、自動車２５０から受信した電子クーポンＣをメモリに格納する。端末装置２４０ｂの端末制御部２４７は、電子クーポンＣを表示部２４５に表示する。これにより、端末ユーザは、ナビゲーションにより到着した店舗Ｂで電子クーポンＣを提示することにより、千円分の割引の特典を受けることができる。なお、自動車２５０から端末装置２４０ｂへ提供情報Ａ（例えば電子クーポンＣ）を送信する通信経路は、端末インタフェース２５２１による端末装置２４０ｂとの直接的な通信経路であってもよく、又は、電子メール等によるインターネット経由の通信経路であってもよい。

　なお、提供情報は、上述した第４実施形態と同様に、端末ユーザにお勧めする店舗や施設等の複数のお勧めスポットの情報を含む提供情報誌であってもよい。端末ユーザは、ＩＶＩ機器２５２ｂにより、提供情報誌を閲覧し、提供情報誌の中から所望のお勧めスポットを選択するクリック操作を行う。ナビゲーション制御部２５２５は、当該クリック操作を受け付けると、当該クリック操作により選択されたお勧めスポットのナビゲーション情報を表示部２５２３の表示画面に表示させる。

　又は、ナビゲーション制御部２５２５は、提供情報誌の中から所望のお勧めスポットを選択するクリック操作を受け付けると、表示部２５２３に、当該クリック操作により選択されたお勧めスポットを示す地図画面を表示すると共にメッセージ「ここへ行きますか？」並びに選択ボタン「はい」及び「いいえ」を表示する。ナビゲーション制御部２５２５は、選択ボタン「はい」が選択されるユーザ操作を受け付けた場合に、当該クリック操作により選択されたお勧めスポットのナビゲーション情報を表示部２５２３の表示画面に表示させる。一方、ナビゲーション制御部２５２５は、選択ボタン「いいえ」が選択されるユーザ操作を受け付けた場合には、当該クリック操作により選択されたお勧めスポットのナビゲーション情報を表示部２５２３に表示しない。

　なお、ナビゲーション制御部２５２５は、自動車２５０の車両情報の一例であるギア情報に基づいて自動車２５０のトランスミッションのギアが「パーキング（駐車）」状態になっている場合にのみ、提供情報を表示部２５２３に表示してもよい。これにより、自動車２５０の運転者が運転している最中には提供情報が提示されないので、提供情報の提示が運転の妨げになることを未然に防止できる。

　上述した第５実施形態によれば、自動車２５０のＩＶＩ機器２５２ｂは、情報配信装置２３０からＩＶＩ機器２５２ｂへ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に、当該提供情報に基づいたナビゲーション情報をＩＶＩ機器２５２ｂの表示画面に表示し、当該提供情報に含まれる位置情報で特定される目的地へのナビゲーションを実行する。これにより、自動車２５０において提供情報に基づいたナビゲーション情報により自動的にナビゲーションを実行することができるので、提供情報によって送客に寄与することができるという効果が得られる。

　また、ＩＶＩ機器２５２ｂは、自動車２５０が提供情報Ａに基づいた目的地（店舗Ｂ）に到着するタイミングで、提供情報（例えば電子クーポンＣ）を端末装置２４０ｂへ送信する。
　これにより、端末ユーザは、ナビゲーションにより到着した店舗Ｂで電子クーポンＣを提示することにより、千円分の割引の特典を受けることができる。このように、ナビゲーションと提供情報（例えば電子クーポンＣ）の端末装置２４０ｂへの送信とを連動させることにより、送客効果の増大が可能である。

［第６実施形態］
　第６実施形態は、上述した情報提供システム２１ａ、２１ｂの一適用例である送客ビジネスモデルを実現するものである。図２２は、第６実施形態に係る情報提供システムの適用例の説明図である。図２２の適用例では、上述した情報提供システム２１ａを適用している。なお、上述した情報提供システム２１ｂについても同様に適用できる。

　以下、図２２を参照して、第６実施形態に係る情報提供方法の例を説明する。

　第６実施形態では、提供情報を利用して、レストラン等の店舗や給油所等のサービス施設などの広告主への送客を図る。自動車２５０は、送客に利用される送客ツールである。端末装置２４０ａのユーザ（以下、端末ユーザと称する）は端末装置２４０ａを所持して送客ツール（自動車）２５０に乗車している。端末ユーザは、送客ツール（自動車）２５０の運転者であってもよく、運転者ではない送客ツール（自動車）２５０の同乗者であってもよい。

（ステップＳ２１０１）　情報配信装置２３０は、ユーザ登録済みの端末ユーザの端末ＩＤの端末装置２４０ａから、端末ユーザの趣向を示す趣向情報を受信する。情報配信装置２３０のユーザ登録部２３３は、受信した趣向情報を端末ユーザのユーザ登録情報に含めて記録する。

　情報配信装置２３０は、ユーザ登録済みの端末ユーザのＶＩＮの自動車２５０から、自動車２５０の走行ログを受信する。情報配信装置２３０のユーザ登録部２３３は、受信した走行ログを端末ユーザのユーザ登録情報に含めて記録する。

（ステップＳ２１０２）　情報配信装置２３０の提供情報取得部２３２は、広告主から、広告やクーポンなどの提供情報を収集する。提供情報取得部２３２は、収集した提供情報を蓄積する。

（ステップＳ２１０３）　情報配信装置２３０は、提供情報送信部２３１により端末装置２４０ａへ提供情報を配信する。但し、端末ユーザへの提供情報の提示は、情報提供制御部２１０の制御に従って行われる。図２２の例では、送客ツール（自動車）２５０がパーキング（駐車）している時に、広告やクーポンなどの提供情報が端末装置２４０ａへ配信されて（Ｓ２１０３′）、端末装置２４０ａに表示される。端末装置２４０ａにより端末ユーザに提示された広告やクーポンなどの提供情報は、広告主の店舗やサービス施設へ、送客ツール（自動車）２５０に乗車している人（客）を誘導する送客効果を生む。

（ステップＳ２１０４）　端末装置２４０ａの車両インタフェース２４１は、送客ツール（自動車）２５０へ、広告やクーポンなどの提供情報に含まれる広告主の店舗やサービス施設の住所を送信する。送客ツール（自動車）２５０のＩＶＩ機器２５２ａは、端末インタフェース２５２１により広告主の店舗やサービス施設の住所を受信すると、ＩＶＩ機器２５２ａのナビゲーション機能により、広告主の店舗やサービス施設の住所に至る道案内を行う。これにより、送客ツール（自動車）２５０により客が広告主の店舗やサービス施設に訪れる。客は、広告主の店舗やサービス施設で提供情報の広告やクーポンを提示することにより、割引等の特典を受けることができる。

（ステップＳ２１０５）　広告主は、提供情報の広告やクーポンによる送客実績に応じた成果報酬を情報提供システムの運用者へ支払う。成果報酬の支払情報は、情報配信装置２３０の成果処理部２３４へ通知される。

（ステップＳ２１０６）　成果処理部２３４は、成果報酬の支払情報が示す成果報酬を、所定の成果処理方法に従って分配する処理を実行する。図２２の例では、送客ツールである自動車２５０の車両メーカに対して、成果報酬が分配される。

［提供情報の選択方法］
　次に端末ユーザへ提供する提供情報の選択方法を説明する。ここでの説明において、端末装置２４０及びＩＶＩ機器２５２は、第４実施形態に係る情報提供システム２１ａの端末装置２４０ａ及びＩＶＩ機器２５２ａであってもよく、又は、第５実施形態に係る情報提供システム２１ｂの端末装置２４０ｂ及びＩＶＩ機器２５２ｂであってもよい。
　提供情報は広告主から収集されて情報配信装置２３０に蓄積される。情報配信装置２３０は、蓄積された提供情報の中から、端末ユーザへ提供する提供情報を選択する。提供情報の選択の際には、ユーザ登録済みの端末ユーザのＶＩＮの自動車２５０の車両情報と、ユーザ登録済みの端末ユーザの端末ＩＤの端末装置２４０の端末情報とを利用することができる。
　情報配信装置２３０は、端末ユーザに係る車両情報若しくは端末情報、又は、端末ユーザに係る車両情報及び端末情報の両方、に基づいて、蓄積された提供情報の中から端末ユーザへ提供する提供情報を選択してもよい。以下、提供情報の選択の際に利用できる車両情報及び端末情報について説明する。

（車両情報）
　提供情報の選択の際に利用できる車両情報の例を以下に示す。
（１）自動車２５０の車両識別番号（ＶＩＮ）。
（２）自動車２５０の購入時などに収集される、氏名、住所、年齢などの個人情報。
（３）自動車２５０のＩＶＩ機器２５２のナビゲーション機能にセットされる目的地情報。この目的地情報を利用して、例えば、目的地までの経路上にあるレストランなど、立ち寄りに適した店舗の広告やクーポンなどの提供情報を選択することにより、当該店舗への送客効果が期待できる。
（４）走行ログ。走行ログには、以下の情報が含まれる。
（４－１）連続走行時間。この連続走行時間を利用して、例えば、長時間運転している自動車２５０の端末ユーザに対して、休憩スポットの施設の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該休憩スポットの施設への送客効果が期待できる。
（４－２）運転ログ。この運転ログを利用して、例えば、自動車２５０の位置、車速、ブレーキ、舵角などの運転情報から端末ユーザの疲れ度合いを推測することができる。この推測結果に応じて休憩スポットの施設の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該休憩スポットの施設への送客効果が期待できる。
（５）ＣＡＮ等の車載ネットワーク２５４から取得された情報のログ。この種のログは、以下の情報を含む。
（５－１）燃料残量。この燃料残量の情報を利用して、例えば、燃料残量が残り少ない自動車２５０の端末ユーザに対して、給油所の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該給油所への送客効果が期待できる。
（５－２）ＥＣＵエラーメッセージ。自動車２５０のＥＣＵ２５５に生じるエラーメッセージに基づいて、自動車２５０の正規ディーラや自動車整備工場の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該正規ディーラや自動車整備工場への送客効果が期待できる。

（端末情報）
　提供情報の選択の際に利用できる端末情報の例を以下に示す。
（１）端末装置２４０の購入時などに収集される、氏名、住所、年齢などの個人情報。
（２）端末ＩＤ。端末ＩＤとして、例えば、携帯電話番号、ＩＭＥＩ（International Mobile Equipment Identity）、ＩＭＳＩ（International Mobile Subscriber Identity）、電子メールアドレスなどが挙げられる。
（３）趣向情報。この趣向情報は以下を含む。
（３－１）端末装置２４０のアプリケーションの利用頻度や利用時間。
（３－２）端末装置２４０のアプリケーションにより提示された広告のうち、端末ユーザの操作によって閲覧された広告を示す広告閲覧履歴。
（３－３）端末装置２４０の位置などの端末装置２４０の移動履歴から取得される端末ユーザの行動を示す行動履歴。

　上述した各実施形態によれば、自動車２５０のＩＶＩ機器２５２において、提供情報に基づいたナビゲーションを自動的に実行することができる。これにより、提供情報によって送客に寄与することができるという効果が得られる。また、自動車２５０のナビゲーションが実行されることにより、自動車２５０によって、通常は徒歩で行けないような遠方の店舗などへ送客することができる。

　図２３は、第７実施形態に係る情報提供システムの概略構成図である。図２３において、情報提供システム３１は、情報配信装置３３０と、統合データベース装置３７０と、を備える。情報配信装置３３０及び統合データベース装置３７０は、通信ネットワークＮＷ３を介して通信を行う。通信ネットワークＮＷ３は、例えばインターネットである。

　端末装置３４０は、通信ネットワークＮＷ１を介して通信を行う。通信ネットワークＮＷ１は、例えば携帯電話ネットワークや無線ＬＡＮ（Local Area Network）等の無線通信ネットワークである。通信ネットワークＮＷ１は、有線通信ネットワークであってもよい。
　端末装置３４０は、通信ネットワークＮＷ１及び通信ネットワークＮＷ３を介して、情報配信装置３３０及び統合データベース装置３７０と通信を行う。

　自動車３５０は、通信ネットワークＮＷ２を介して通信を行う。通信ネットワークＮＷ２は、例えば携帯電話ネットワークや無線ＬＡＮ等の無線通信ネットワークである。自動車３５０は、通信ネットワークＮＷ２及び通信ネットワークＮＷ３を介して、情報配信装置３３０及び統合データベース装置３７０と通信を行う。

　通信ネットワークＮＷ１と通信ネットワークＮＷ２とは、同じ通信ネットワークであってもよく、又は、異なる通信ネットワークであってもよい。
　端末装置３４０は、自動車３５０の車内に存在してもよく、又は、自動車３５０の車外に存在してもよい。

　図２４は、第７実施形態に係る統合データベース装置の機能構成例を示すブロック図である。図２４において、統合データベース装置３７０は、登録情報受信部３７１と、登録情報格納部３７２と、検索受付部３７３とを備える。

　登録情報受信部３７１は、端末情報登録情報及び車両情報登録情報を受信する。端末情報登録情報は、ユーザの端末装置３４０の端末識別情報（端末ＩＤ）を含む端末情報が自動車３５０の車両識別情報に関連付けられて構成される情報である。車両情報登録情報は、自動車３５０の車両識別情報を含む車両情報がユーザの端末装置３４０の端末ＩＤに関連付けられて構成される情報である。

　端末ＩＤとして、例えば、携帯電話番号、ＩＭＥＩ（International Mobile Equipment Identity）、ＩＭＳＩ（International Mobile Subscriber Identity）、電子メールアドレスなどが挙げられる。第７実施形態の一例として、端末ＩＤは携帯電話番号である。第７実施形態の一例として、車両識別情報はＶＩＮ（Vehicle Identification Number、車両識別番号）である。端末情報は、携帯電話番号、ユーザの個人情報（例えば氏名、住所、年齢等）、ユーザの趣向情報などを含む情報である。車両情報は、ＶＩＮ、自動車３５０の目的地を示す目的地情報、自動車３５０の走行ログ、自動車３５０内の通信ネットワークから取得された情報のログ（車載ネットワーク取得情報ログ）などを含む情報である。

　登録情報格納部３７２は、登録情報受信部３７１が受信した端末情報登録情報及び車両情報登録情報を格納する。検索受付部３７３は、登録情報格納部３７２に格納される端末情報及び車両情報の検索を受け付け、検索結果を応答する。

　統合データベース装置３７０の機能は、統合データベース装置３７０がＣＰＵ（Central Processing Unit：中央演算処理装置）及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、ＣＰＵがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
　なお、統合データベース装置３７０として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。

　図２５は、第７実施形態に係る端末装置の機能構成例を示すブロック図である。図２５には、端末装置３４０の情報提供に係る機能構成が示される。図２５において、端末装置３４０は、車両インタフェース３４１と、車両情報取得部３４２と、提供情報受信部３４４と、表示部３４５と、操作部３４６と、端末制御部３４７と、登録情報送信部３４８とを備える。

　車両インタフェース３４１は、自動車３５０と通信を行い、自動車３５０の端末インタフェースと連携を行う。車両インタフェース３４１は、端末装置３４０のアプリケーションが生成した端末アプリケーション画面を自動車３５０へ送信し、自動車３５０の端末インタフェースにより当該端末アプリケーション画面を自動車３５０の表示デバイスにより表示させる機能を有する。さらに、車両インタフェース３４１は、自動車３５０の車両情報を自動車３５０の端末インタフェースから受信する機能などを有する。

　車両情報取得部３４２は、自動車３５０の車両情報を車両インタフェース３４１により取得する。提供情報受信部３４４は、情報配信装置３３０から配信された提供情報を受信する。

　表示部３４５は、データ表示を行うための表示デバイスを備える。表示部３４５は、提供情報を表示する。第７実施形態の一例として、表示部３４５は、提供情報受信部３４４が情報配信装置３３０から受信した提供情報を表示する。操作部３４６は、ユーザの操作に応じたデータ入力を行うための入力デバイスを備える。表示部３４５及び操作部３４６は、データ入力とデータ表示の両方が可能なタッチパネルであってもよい。

　端末制御部３４７は、端末装置３４０の制御を行う。登録情報送信部３４８は、統合データベース装置３７０に登録する情報を送信する。

　端末装置３４０の機能は、端末装置３４０がＣＰＵ及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、ＣＰＵがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、端末装置３４０として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。また、端末装置３４０として、スマートフォン等の携帯通信端末装置、タブレット型のコンピュータ装置（タブレットＰＣ）などを利用してもよい。

　図２６は、第７実施形態に係る自動車の構成を示すブロック図である。図２６には、自動車３５０の情報提供に係る構成が示される。

　自動車３５０は、ＴＣＵ（Tele Communication Unit）３５１と、車載インフォテイメント（In-Vehicle Infotainment：ＩＶＩ）機器３５２と、ゲートウェイ（ＧＷ）装置３５３と、通信ネットワーク３５４と、複数のＥＣＵ（Electronic Control Unit：電子制御装置）３５５とを備える。

　ＥＣＵ３５５は、自動車３５０に備わる車載コンピュータである。ＥＣＵ３５５は、自動車３５０のエンジン制御等の制御機能を有する。ＥＣＵ３５５として、例えば、エンジン制御機能を有するＥＣＵ、トランスミッション制御機能を有するＥＣＵ、ハンドル制御機能を有するＥＣＵ、ブレーキ制御機能を有するＥＣＵなどがある。ＧＷ装置３５３は、自動車３５０に搭載されたＥＣＵ３５５に適用されるデータのセキュリティ（保安）の機能を有する。

　ＧＷ装置３５３と複数のＥＣＵ３５５は、自動車３５０に備わる通信ネットワーク（以下、車載ネットワークと称する）３５４に接続される。車載ネットワーク３５４は、例えば、ＣＡＮ（Controller Area Network）であってもよい。ＣＡＮは車両に搭載される通信ネットワークの一例として知られている。ＧＷ装置３５３は、車載ネットワーク３５４を介して、各ＥＣＵ３５５との間でデータを交換する。ＥＣＵ３５５は、車載ネットワーク３５４を介して、他のＥＣＵ３５５との間でデータを交換する。

　なお、車載ネットワーク３５４として、ＣＡＮ以外の通信ネットワークを自動車３５０に備え、ＣＡＮ以外の通信ネットワークを介して、ＧＷ装置３５３とＥＣＵ３５５との間のデータの交換、及び、ＥＣＵ３５５同士の間のデータの交換が行われてもよい。例えば、ＬＩＮ（Local Interconnect Network）を自動車３５０に備えてもよい。また、ＣＡＮとＬＩＮとを自動車３５０に備えてもよい。

　ＴＣＵ３５１は、ＩＶＩ機器３５２とＧＷ装置３５３とに接続されている。ＴＣＵ３５１は通信装置である。第７実施形態では、ＴＣＵ３５１は、無線通信ネットワークを利用して通信を行う。例えば、ＴＣＵ３５１は、無線通信ネットワークを介して、情報配信装置３３０及び統合データベース装置３７０と通信を行ってもよい。例えば、ＴＣＵ３５１は、無線通信ネットワークを介して、自動車３５０の車内又は車外に存在する端末装置３４０と通信を行ってもよい。

　ＩＶＩ機器３５２は、例えば、ナビゲーション機能、位置情報サービス機能、音楽や動画等のマルチメディア再生機能、音声通信機能、データ通信機能、インターネット接続機能などを備える。ＩＶＩ機器３５２は、ＴＣＵ３５１とＧＷ装置３５３とに接続されている。ＩＶＩ機器３５２は、ＧＷ装置３５３を介してＥＣＵ３５５と通信を行う。また、ＩＶＩ機器３５２は、ＧＷ装置３５３を介して、車載ネットワーク３５４を流れる自動車３５０の車両情報を取得する。

　また、ＩＶＩ機器３５２は、近距離無線通信機能を備える。近距離無線通信は、例えば、「Wi-Fi（登録商標）」等の無線ＬＡＮの無線通信であってもよく、又は、ＢＬＥ等の「Bluetooth（登録商標）」の無線通信であってもよい。ＩＶＩ機器３５２は、近距離無線通信により端末装置３４０と通信を行ってもよい。

　また、端末装置３４０とＩＶＩ機器３５２とを通信ケーブルで接続し、端末装置３４０とＩＶＩ機器３５２とは当該通信ケーブルを介してデータを送受してもよい。例えば、端末装置３４０とＩＶＩ機器３５２とをＵＳＢ（universal serial bus）ケーブルで接続し、端末装置３４０とＩＶＩ機器３５２とはＵＳＢケーブルを介してＵＳＢ通信を行ってもよい。

　また、ＩＶＩ機器３５２は、ＴＣＵ３５１を介して、端末装置３４０、情報配信装置３３０及び統合データベース装置３７０と通信を行ってもよい。

　図２６には、ＩＶＩ機器３５２の情報提供に係る機能構成が示される。図２６において、ＩＶＩ機器３５２は、端末インタフェース３５２１と、車両情報提供部３５２２と、表示部３５２３と、操作部３５２４と、ナビゲーション制御部３５２５と、登録情報送信部３５３０とを備える。

　端末インタフェース３５２１は、端末装置３４０と通信を行い、端末装置３４０の車両インタフェース３４１と連携を行う。端末インタフェース３５２１は、端末装置３４０のアプリケーションが生成した端末アプリケーション画面を車両インタフェース３４１から受信し、受信した端末アプリケーション画面を表示部３５２３に表示する機能や、自動車３５０の車両情報を車両インタフェース３４１へ送信する機能などを有する。

　端末インタフェース３５２１によって、例えば、自動車３５０の車両情報の一例であるギア情報を端末装置３４０へ送信することができる。ギア情報は、自動車３５０のトランスミッションのギアの状態を示す車両情報である。端末装置３４０は、自動車３５０から受信したギア情報によって、自動車３５０のトランスミッションのギアが「パーキング（駐車）」状態になっているのか否かを認識することができる。

　車両情報提供部３５２２は、ＧＷ装置３５３を介して、車載ネットワーク３５４を流れる自動車３５０の車両情報を取得する。車両情報提供部３５２２は、ＧＷ装置３５３を介して取得した自動車３５０の車両情報を端末装置３４０等へ提供する。

　表示部３５２３は、データ表示を行うための表示デバイスを備える。操作部３５２４は、ユーザの操作に応じたデータ入力を行うための入力デバイスを備える。表示部３５２３及び操作部３５２４は、データ入力とデータ表示の両方が可能なタッチパネルであってもよい。

　ナビゲーション制御部３５２５は、ＩＶＩ機器３５２のナビゲーション機能の制御を行う。
　ナビゲーション制御部３５２５は、例えば、端末装置３４０から端末インタフェース３５２１により受信したナビゲーション情報に基づいてナビゲーションを実行する。端末装置３４０から受信したナビゲーション情報が目的地を示す目的地情報である場合、ナビゲーション制御部３５２５は、当該目的地情報で示される目的地へのナビゲーションを実行する。端末装置３４０から受信したナビゲーション情報が目的地へのナビゲーション画面である場合、ナビゲーション制御部３５２５は、当該ナビゲーション画面を使用して目的地へのナビゲーションを実行する。

　登録情報送信部３５３０は、統合データベース装置３７０に登録する情報を送信する。

　ＩＶＩ機器３５２の機能は、ＩＶＩ機器３５２がＣＰＵ及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、ＣＰＵがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。

　図２７は、第７実施形態に係る情報配信装置の機能構成例を示すブロック図である。図２７において、情報配信装置３３０は、情報提供制御部３１０と、提供情報送信部３３１と、提供情報取得部３３２と、ユーザ登録部３３３と、成果処理部３３４と、提供情報格納部３３５とを備える。

　情報提供制御部３１０は、提供情報の配信を制御する。提供情報送信部３３１は、情報提供制御部３１０による送信タイミングの制御に基づいて提供情報を送信する。提供情報送信部３３１は、提供情報を、端末装置３４０へ送信してもよく、又は、自動車３５０へ送信してもよい。提供情報は、例えば、店舗で利用できる割引等の特典が付いた電子クーポンや広告、給油所や自動車整備工場等のサービス施設の紹介やサービス施設までの道案内などの情報である。

　提供情報取得部３３２は、配信する提供情報を取得し、取得した提供情報を保持する。ユーザ登録部３３３は、ユーザのユーザ登録情報を記録する。成果処理部３３４は、提供情報を配信した結果として得られる成果を処理するための成果処理を実行する。提供情報格納部３３５は、送客のために配信される複数の提供情報を格納する。

　情報配信装置３３０の機能は、情報配信装置３３０がＣＰＵ（Central Processing Unit：中央演算処理装置）及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、ＣＰＵがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、情報配信装置３３０として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。

　図２８は、第７実施形態に係る統合データベース装置の登録情報格納部の構成例を示す表である。図２８において、登録情報格納部３７２は、登録情報受信部３７１が受信した端末情報登録情報及び車両情報登録情報を格納する。端末情報登録情報は、ユーザの端末装置３４０の携帯電話番号を含む端末情報が自動車３５０のＶＩＮに関連付けられて構成される情報である。車両情報登録情報は、自動車３５０のＶＩＮを含む車両情報がユーザの端末装置３４０の携帯電話番号に関連付けられて構成される情報である。

　図２８に示されるように、端末情報は、ＶＩＮに関連付けられて登録情報格納部３７２に格納される。車両情報は、携帯電話番号に関連付けられて登録情報格納部３７２に格納される。検索受付部３７３は、ユーザの端末装置３４０の携帯電話番号を検索キーにして、当該検索キーの携帯電話番号を含む端末情報と当該検索キーの携帯電話番号に関連付けられた車両情報とを検索することができる。また、検索受付部３７３は、ユーザの自動車３５０のＶＩＮを検索キーにして、当該検索キーのＶＩＮを含む車両情報と当該検索キーのＶＩＮに関連付けられた端末情報とを検索することができる。

［データベース生成方法］
　次に第７実施形態に係るデータベース生成方法を説明する。

（データベース生成方法の例１）
　図２９を参照して、第７実施形態に係るデータベース生成方法の例１を説明する。図２９は、第７実施形態に係るデータベース生成方法の例１の手順を示す図である。端末装置３４０は、通信ネットワークＮＷ１及び通信ネットワークＮＷ３を介して、統合データベース装置３７０と通信を行う。自動車３５０は、通信ネットワークＮＷ２及び通信ネットワークＮＷ３を介して、統合データベース装置３７０と通信を行う。

（ステップＳ３１１）　端末装置３４０の登録情報送信部３４８は、所定のタイミングで、端末情報登録情報を統合データベース装置３７０へ送信する。当該所定のタイミングは、例えば、定期的なタイミング（例えば、毎日、毎週等）や、所定のアプリケーションが起動されたタイミングなどである。端末情報登録情報は、端末装置３４０の携帯電話番号を含む端末情報と、自動車３５０のＶＩＮとから構成される情報である。端末情報は、端末装置３４０のメモリに予め保持される。自動車３５０のＶＩＮは、端末装置３４０のメモリに予め保持されてもよく、又は、ユーザが操作部３４６により入力してもよい。

　統合データベース装置３７０の登録情報受信部３７１は、端末装置３４０から端末情報登録情報を受信する。

（ステップＳ３１２）　自動車３５０のＩＶＩ機器３５２の登録情報送信部３５３０は、所定のタイミングで、車両情報登録情報を統合データベース装置３７０へ送信する。当該所定のタイミングは、例えば、自動車３５０のイグニッションがオンされたタイミングなど、自動車３５０が使用されるタイミングである。車両情報登録情報は、自動車３５０のＶＩＮを含む車両情報と、端末装置３４０の携帯電話番号とから構成される情報である。車両情報は、ＩＶＩ機器３５２のメモリに予め保持される。端末装置３４０の携帯電話番号は、ＩＶＩ機器３５２のメモリに予め保持されてもよく、又は、ユーザが操作部３５２４により入力してもよい。

　統合データベース装置３７０の登録情報受信部３７１は、自動車３５０から車両情報登録情報を受信する。

（ステップＳ３１３）　統合データベース装置３７０の登録情報格納部３７２は、登録情報受信部３７１が端末装置３４０から受信した端末情報登録情報を格納する。より具体的には、登録情報格納部３７２は、図２８に示されるように、例えば、端末情報登録情報のＶＩＮ＿Ａに関連付けて、端末情報登録情報の端末情報を格納する。この端末情報は、携帯電話番号（携帯telno_a）、個人情報＿ａ、趣向情報＿ａ等を含む。

　統合データベース装置３７０の登録情報格納部３７２は、登録情報受信部３７１が端末装置３４０から受信した車両情報登録情報を格納する。より具体的には、登録情報格納部３７２は、図２８に示されるように、例えば、車両情報登録情報の携帯電話番号（携帯telno_a）に関連付けて、車両情報登録情報の車両情報を格納する。この車両情報は、ＶＩＮ＿Ａ、目的地情報＿Ａ、走行ログ＿Ａ、車載ネットワーク取得情報ログ（ＣＡＮログＡ）等を含む。

　データベース生成方法の例１によれば、図２８に例示されるように、端末情報と車両情報とが統合されたデータベースを生成することができる。

　なお、図２３に示される情報提供システム３１において、端末情報登録情報のみを格納する端末情報データベース装置を通信ネットワークＮＷ１に設けてもよい。また、情報提供システム３１において、車両情報登録情報のみを格納する車両情報データベース装置を通信ネットワークＮＷ２に設けてもよい。この場合、端末装置３４０の登録情報送信部３４８は、端末情報登録情報を端末情報データベース装置へ送信する。また、自動車３５０のＩＶＩ機器３５２の登録情報送信部３５３０は、車両情報登録情報を車両情報データベース装置へ送信する。次に、統合データベース装置３７０は、端末情報データベース装置から端末情報登録情報を取得する。また、統合データベース装置３７０は、車両情報データベース装置から車両情報登録情報を取得する。

（データベース生成方法の例２）
　図３０を参照して、第７実施形態に係るデータベース生成方法の例２を説明する。図３０は、第７実施形態に係るデータベース生成方法の例２の手順を示す図である。端末装置３４０は、通信ネットワークＮＷ１及び通信ネットワークＮＷ３を介して、統合データベース装置３７０と通信を行う。端末装置３４０と自動車３５０とは、例えば近距離無線通信により通信を行う。

（ステップＳ３２１）　自動車３５０のＩＶＩ機器３５２の登録情報送信部３５３０は、所定のタイミングで、自動車３５０のＶＩＮを含む車両情報を端末装置３４０へ送信する。当該所定のタイミングは、例えば、自動車３５０のイグニッションがオンされたタイミングなど、自動車３５０が使用されるタイミングである。車両情報は、ＩＶＩ機器３５２のメモリに予め保持される。

　端末装置３４０は、自動車３５０から車両情報を受信する。

（ステップＳ３２２）　端末装置３４０の登録情報送信部３４８は、所定のタイミングで、端末装置３４０の携帯電話番号を含む端末情報と、自動車３５０から受信した車両情報とを統合データベース装置３７０へ送信する。当該所定のタイミングは、例えば、自動車３５０から車両情報を受信したタイミングである。端末情報は、端末装置３４０のメモリに予め保持される。

　統合データベース装置３７０の登録情報受信部３７１は、端末装置３４０から端末情報及び車両情報を受信する。これらの端末情報及び車両情報は、端末情報が車両情報のＶＩＮに関連付けられて構成される端末情報登録情報と、車両情報が端末情報の携帯電話番号に関連付けられて構成される車両情報登録情報とに相当する。

（ステップＳ３２３）　統合データベース装置３７０の登録情報格納部３７２は、登録情報受信部３７１が端末装置３４０から受信した端末情報及び車両情報を格納する。より具体的には、登録情報格納部３７２は、図２８に示されるように、例えば、車両情報のＶＩＮ＿Ａに関連付けて端末情報を格納する。端末情報は、携帯電話番号（携帯telno_a）、個人情報＿ａ、趣向情報＿ａ等を含む。また、登録情報格納部３７２は、図２８に示されるように、端末情報の携帯電話番号（携帯telno_a）に関連付けて車両情報を格納する。車両情報は、ＶＩＮ＿Ａ、目的地情報＿Ａ、走行ログ＿Ａ、車載ネットワーク取得情報ログ（ＣＡＮログＡ）等を含む。

　データベース生成方法の例２によれば、図２８に例示されるように、端末情報と車両情報とが統合されたデータベースを生成することができる。

（データベース生成方法の例３）
　図３１を参照して、第７実施形態に係るデータベース生成方法の例３を説明する。図３１は、第７実施形態に係るデータベース生成方法の例３の手順を示す図である。自動車３５０は、通信ネットワークＮＷ２及び通信ネットワークＮＷ３を介して、統合データベース装置３７０と通信を行う。端末装置３４０と自動車３５０とは、例えば近距離無線通信により通信を行う。

（ステップＳ３３１）　端末装置３４０の登録情報送信部３４８は、所定のタイミングで、端末装置３４０の携帯電話番号を含む端末情報を自動車３５０へ送信する。当該所定のタイミングは、例えば、端末装置３４０が自動車３５０に通信接続したタイミングである。端末情報は、端末装置３４０のメモリに予め保持される。

　自動車３５０は、端末装置３４０から端末情報を受信する。

（ステップＳ３３２）　自動車３５０のＩＶＩ機器３５２の登録情報送信部３５３０は、所定のタイミングで、自動車３５０のＶＩＮを含む車両情報と、端末装置３４０から受信した端末情報とを統合データベース装置３７０へ送信する。当該所定のタイミングは、例えば、端末装置３４０から端末情報を受信したタイミングである。車両情報は、ＩＶＩ機器３５２のメモリに予め保持される。

　統合データベース装置３７０の登録情報受信部３７１は、自動車３５０から端末情報及び車両情報を受信する。これらの端末情報及び車両情報は、端末情報が車両情報のＶＩＮに関連付けられて構成される端末情報登録情報と、車両情報が端末情報の携帯電話番号に関連付けられて構成される車両情報登録情報とに相当する。

（ステップＳ３３３）　統合データベース装置３７０の登録情報格納部３７２は、登録情報受信部３７１が自動車３５０から受信した端末情報及び車両情報を格納する。より具体的には、登録情報格納部３７２は、図２８に示されるように、例えば、車両情報のＶＩＮ＿Ａに関連付けて端末情報を格納する。この端末情報は、携帯電話番号（携帯telno_a）、個人情報＿ａ、趣向情報＿ａ等を含む。また、登録情報格納部３７２は、図２８に示されるように、端末情報の携帯電話番号（携帯telno_a）に関連付けて車両情報を格納する。この所領情報は、ＶＩＮ＿Ａ、目的地情報＿Ａ、走行ログ＿Ａ、車載ネットワーク取得情報ログ（ＣＡＮログＡ）等を含む。

　データベース生成方法の例３によれば、図２８に例示されるように、端末情報と車両情報とが統合されたデータベースを生成することができる。

［情報提供方法］
　次に、図３２を参照して、第７実施形態に係る情報提供方法を説明する。図３２は、第７実施形態に係る情報提供方法の手順を示すフローチャートである。情報配信装置３３０は、通信ネットワークＮＷ３を介して、統合データベース装置３７０と通信を行う。情報配信装置３３０は、通信ネットワークＮＷ３及び通信ネットワークＮＷ１を介して、端末装置３４０と通信を行う。情報配信装置３３０は、通信ネットワークＮＷ３及び通信ネットワークＮＷ２を介して、自動車３５０と通信を行う。

　ユーザは、事前に、情報配信装置３３０にユーザ登録を行う。情報配信装置３３０のユーザ登録部３３３は、ユーザのユーザ登録により取得したユーザ登録情報を記録する。ユーザ登録情報は、氏名、住所、端末装置３４０の携帯電話番号、自動車３５０のＶＩＮなどを含む情報である。情報配信装置３３０のユーザ登録部３３３は、ウェブ（Ｗｅｂ）サイトによりユーザ登録を受け付けてもよい。

　情報配信装置３３０の提供情報格納部３３５には、予め、複数の提供情報が格納される。提供情報格納部３３５に格納される提供情報は、送客のために配信される提供情報である。提供情報は、送客を希望する店舗やサービス施設等から収集されて提供情報格納部３３５に格納される。提供情報は、例えば、店舗で利用できる割引等の特典が付いた電子クーポンや広告、給油所や自動車整備工場等のサービス施設の紹介やサービス施設までの道案内などの情報である。

（ステップＳ３５１）　情報配信装置３３０の提供情報取得部３３２は、配信先のユーザの携帯電話番号又はＶＩＮをユーザ登録部３３３から取得する。ここでは一例として、提供情報取得部３３２は、配信先のユーザの携帯電話番号（携帯telno_a）をユーザ登録部３３３から取得する。

（ステップＳ３５２）　提供情報取得部３３２は、配信先のユーザの携帯電話番号（携帯telno_a）を統合データベース装置３７０へ送信して端末情報及び車両情報の検索を要求する。

　統合データベース装置３７０の検索受付部３７３は、情報配信装置３３０からの検索要求に応じて、当該検索要求の携帯電話番号（携帯telno_a）を検索キーにして、端末情報と車両情報とを検索する。検索される端末情報は、検索キーの携帯電話番号（携帯telno_a）を含む端末情報である。検索される車両情報は、検索キーの携帯電話番号（携帯telno_a）に関連付けられた車両情報である。この検索結果として、検索受付部３７３は、図２８に例示される端末情報と車両情報とを取得する。この端末情報は、携帯電話番号（携帯telno_a）、個人情報＿ａ、趣向情報＿ａ等を含む。車両情報は、ＶＩＮ＿Ａ、目的地情報＿Ａ、走行ログ＿Ａ、車載ネットワーク取得情報ログ（ＣＡＮログＡ）等を含む。検索受付部３７３は、検索結果の端末情報として携帯電話番号（携帯telno_a）、個人情報＿ａ、趣向情報＿ａ等及び車両情報としてＶＩＮ＿Ａ、目的地情報＿Ａ、走行ログ＿Ａ、車載ネットワーク取得情報ログ（ＣＡＮログＡ）等を情報配信装置３３０へ応答する。

　情報配信装置３３０の提供情報取得部３３２は、統合データベース装置３７０から、検索要求の応答として端末情報である携帯電話番号（携帯telno_a）、個人情報＿ａ、趣向情報＿ａ等及び車両情報であるＶＩＮ＿Ａ、目的地情報＿Ａ、走行ログ＿Ａ、車載ネットワーク取得情報ログ（ＣＡＮログＡ）等を受信する。

（ステップＳ３５３）　情報配信装置３３０の提供情報取得部３３２は、統合データベース装置３７０から取得した携帯電話番号（携帯telno_a）、個人情報＿ａ、趣向情報＿ａ等の端末情報、及びＶＩＮ＿Ａ、目的地情報＿Ａ、走行ログ＿Ａ、車載ネットワーク取得情報ログ（ＣＡＮログＡ）等の車両情報に基づいて、配信先のユーザに提供する提供情報を、提供情報格納部３５の複数の提供情報の中から選択する。提供情報選択方法については後述する。

（ステップＳ３５４）　情報配信装置３３０の提供情報送信部３３１は、提供情報取得部３３２が選択した提供情報を送信する。提供情報の送信先は、ユーザの端末装置３４０であってもよく、又は、ユーザの自動車３５０であってもよい。

　なお、上述した統合データベース装置３７０の検索例では、配信先のユーザの携帯電話番号（携帯telno_a）を検索キーにした。統合データベース装置３７０は、配信先のユーザのＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ａ）を検索キーにして検索しても、同様に検索される。すなわち、ＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ａ）を検索キーにしても、図２８に例示される、ＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ａ）に関連付けられた端末情報である携帯電話番号（携帯telno_a）、個人情報＿ａ、趣向情報＿ａ等と、ＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ａ）を含む車両情報であるＶＩＮ＿Ａ、目的地情報＿Ａ、走行ログ＿Ａ、車載ネットワーク取得情報ログ（ＣＡＮログＡ）等とが検索される。

　ユーザに配信する提供情報は、ユーザにお勧めする店舗や施設等の複数のお勧めスポットの情報を含む情報誌の形態（以下、提供情報誌と称する）であってもよい。ユーザは、端末装置３４０により、提供情報誌を閲覧し、提供情報誌の中から所望のお勧めスポットを選択することにより、選択したお勧めスポットの詳細情報やナビゲーション情報等を利用することができる。

［提供情報選択方法］
　次に第７実施形態に係る提供情報選択方法を説明する。
　提供情報は、店舗やサービス施設等の広告主から収集されて情報配信装置３３０の提供情報格納部３３５に蓄積される。情報配信装置３３０の提供情報取得部３３２は、提供情報格納部３３５に蓄積された複数の提供情報の中から、ユーザへ提供する提供情報を選択する。

　提供情報の選択の際には、ユーザ登録済みのユーザのＶＩＮの自動車３５０の車両情報と、ユーザ登録済みのユーザの端末ＩＤ（例えば携帯電話番号）の端末装置３４０の端末情報とを利用することができる。提供情報取得部３３２は、ユーザのＶＩＮ又は端末ＩＤ（例えば携帯電話番号）を検索キーに指定して、当該ユーザに係る車両情報及び端末情報を統合データベース装置３７０から取得する。

　提供情報取得部３３２は、統合データベース装置３７０から取得したユーザに係る車両情報及び端末情報に基づいて、提供情報格納部３３５に蓄積された複数の提供情報の中から当該ユーザに提供する提供情報を選択する。なお、提供情報取得部３３２は、統合データベース装置３７０から取得したユーザに係る車両情報又は端末情報のいずれか一方に基づいて、提供情報格納部３３５に蓄積された複数の提供情報の中から当該ユーザに提供する提供情報を選択してもよい。

　以下、提供情報の選択の際に利用できる車両情報及び端末情報について説明する。

（車両情報）
　提供情報の選択の際に利用できる車両情報の例を以下に示す。
（１）自動車３５０の車両識別番号（ＶＩＮ）。
（２）自動車３５０の購入時などに収集される、氏名、住所、年齢などの個人情報。
（３）自動車３５０のＩＶＩ機器３５２のナビゲーション機能にセットされる目的地を示す目的地情報。この目的地情報を利用して、例えば、目的地に至る所定の経路上にあるレストランなど、立ち寄りに適した店舗の広告やクーポンなどの提供情報を選択することにより、当該店舗への送客効果が期待できる。
（４）走行ログ。走行ログには、以下の情報が含まれる。
（４－１）連続走行時間。この連続走行時間を利用して、例えば、長時間（所定時間以上）運転している自動車３５０のユーザに対して、休憩スポットの施設の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該休憩スポットの施設への送客効果が期待できる。
（４－２）運転ログ。この運転ログを利用して、例えば、自動車３５０の位置、車速、ブレーキ、舵角などの運転情報からユーザの疲れ度合いを推測することができる。この推測結果に応じて休憩スポットの施設の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該休憩スポットの施設への送客効果が期待できる。例えば、運転情報の変化が激しい（運転情報が変化する頻度が所定値以上である）か否かを判断し、運転情報の変化が激しい場合に、休憩スポットの施設の紹介や道案内などの提供情報を選択する。
（５）ＣＡＮ等の車載ネットワーク３５４から取得された情報のログ（車載ネットワーク取得情報ログ）。この種のログは以下の情報を含む。
（５－１）燃料残量。この燃料残量の情報を利用して、例えば、燃料残量が残り少ない（燃料残量が所定量以下である）自動車３５０のユーザに対して、給油所の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該給油所への送客効果が期待できる。
（５－２）ＥＣＵエラーメッセージ。自動車３５０のＥＣＵ３５５に生じるエラーメッセージ（ＥＣＵエラーメッセージ）に基づいて、自動車３５０の正規ディーラや自動車整備工場の紹介や道案内などの提供情報を選択することにより、当該正規ディーラや自動車整備工場への送客効果が期待できる。例えば、自動車３５０の各種のＥＣＵ３５５に生じる複数の種類のＥＣＵエラーメッセージのうち所定の種類のＥＣＵエラーメッセージが発生した場合に、自動車３５０の正規ディーラや自動車整備工場の紹介や道案内などの提供情報を選択する。

（端末情報）
　提供情報の選択の際に利用できる端末情報の例を以下に示す。
（１）端末装置３４０の購入時などに収集される、氏名、住所、年齢などのユーザの個人情報。
（２）端末ＩＤ。端末ＩＤとして、例えば、携帯電話番号、ＩＭＥＩ、ＩＭＳＩ、電子メールアドレスなどが挙げられる。
（３）趣向情報。この趣向情報は以下を含む。
（３－１）端末装置３４０のアプリケーションの利用頻度や利用時間。
（３－２）端末装置３４０のアプリケーションにより提示された広告のうち、ユーザの操作によって閲覧された広告を示す広告閲覧履歴。
（３－３）端末装置３４０の位置などの端末装置３４０の移動履歴から取得されるユーザの行動を示す行動履歴。

（提供情報選択方法の例１）
　提供情報選択方法の例１を説明する。提供情報取得部３３２は、統合データベース装置３７０から取得したユーザに係る車両情報及び端末情報に基づいて、提供情報格納部３３５に蓄積された複数の提供情報の中から当該ユーザに提供する提供情報を選択する。ここでは、統合データベース装置３７０から取得したユーザに係る端末情報の一例を挙げ、提供情報選択方法の例１（例１－１～例１－５）を説明する。以下の提供情報選択方法の例では、端末情報の一例として携帯電話番号（携帯telno_a）、個人情報＿ａ、趣向情報＿ａが挙げられる。車両情報の一例としてはＶＩＮ＿Ａ、目的地情報＿Ａ、走行ログ＿Ａ、車載ネットワーク取得情報ログ（ＣＡＮログＡ）が挙げられる。

（提供情報選択方法の例１－１）
　提供情報取得部３３２は、個人情報＿ａ「ユーザの氏名、住所、年齢」によって、提供情報格納部３３５に蓄積された複数の提供情報の中から、ユーザに提供する提供情報の候補（以下、提供情報候補と称する）を抽出する。この提供情報候補抽出方法の例を挙げる。提供情報格納部３３５に蓄積された複数の提供情報には、広告主が設定した送客候補条件を有する提供情報が存在する。送客候補条件の一例として、ユーザの個人情報がある。提供情報取得部３３２は、個人情報＿ａに該当する送客候補条件を有する提供情報を提供情報候補として抽出する。

（提供情報選択方法の例１－２）
　提供情報取得部３３２は、趣向情報＿ａによって、提供情報格納部３３５に蓄積された複数の提供情報の中から提供情報候補を抽出する。この提供情報候補抽出方法の例を挙げる。
　例えば、提供情報取得部３３２は、趣向情報＿ａに含まれるアプリケーションの利用頻度や利用時間が所定量以上であるアプリケーションにより提示される広告の提供情報を、提供情報候補として抽出する。又は、提供情報取得部３３２は、趣向情報＿ａに含まれる広告閲覧履歴に類似する広告の提供情報を、提供情報候補として抽出する。又は、提供情報取得部３３２は、趣向情報＿ａに含まれる行動履歴で示されるユーザの行動に該当する提供情報、例えばユーザが利用したことがある店舗やサービス施設に該当する提供情報を、提供情報候補として抽出する。

（提供情報選択方法の例１－３）
　提供情報取得部３３２は、目的地情報＿Ａによって、提供情報格納部３３５に蓄積された複数の提供情報の中から提供情報候補を抽出する。この提供情報候補抽出方法の例を挙げる。提供情報取得部３３２は、目的地情報＿Ａが示す目的地に至る所定の経路上にある立ち寄りに適した店舗やサービス施設の広告やクーポン等の提供情報を、提供情報候補として抽出する。

（提供情報選択方法の例１－４）
　提供情報取得部３３２は、走行ログ＿Ａによって、提供情報格納部３３５に蓄積された複数の提供情報の中から提供情報候補を抽出する。この提供情報候補抽出方法の例を挙げる。
　例えば、提供情報取得部３３２は、走行ログ＿Ａに含まれる連続走行時間が所定時間以上である場合に、休憩スポットの施設の紹介や道案内等の提供情報を、提供情報候補として抽出する。又は、提供情報取得部３３２は、走行ログ＿Ａに含まれる運転ログにおいて、自動車３５０の位置、車速、ブレーキ、舵角等の運転情報が変化する頻度が所定値以上であるか否かを判断し、運転情報が変化する頻度が所定値以上である場合に、休憩スポットの施設の紹介や道案内等の提供情報を、提供情報候補として抽出する。

（提供情報選択方法の例１－５）
　提供情報取得部３３２は、車載ネットワーク取得情報ログ（ＣＡＮログＡ）によって、提供情報格納部３３５に蓄積された複数の提供情報の中から提供情報候補を抽出する。この提供情報候補抽出方法の例を挙げる。例えば、提供情報取得部３３２は、ＣＡＮログＡに含まれる燃料残量が所定量以下である場合に、給油所の紹介や道案内等の提供情報を、提供情報候補として抽出する。又は、提供情報取得部３３２は、ＣＡＮログＡに含まれるＥＣＵエラーメッセージが所定の種類のＥＣＵエラーメッセージである場合に、自動車３５０の正規ディーラや自動車整備工場の紹介や道案内等の提供情報を、提供情報候補として抽出する。

　提供情報取得部３３２は、上述した提供情報選択方法の例１－１から例１－５までのうち、いずれか一つのみを実行してもよく、又は、いずれか複数を実行してもよい。提供情報取得部３３２は、抽出結果の提供情報候補を、ユーザに提供する提供情報として選択する。
　提供情報取得部３３２は、ユーザに提供する提供情報を複数選択した場合、当該複数の提供情報を含む提供情報誌を生成してもよい。この場合、提供情報送信部３３１は、提供情報取得部３３２が生成した提供情報誌を送信する。

　なお、提供情報取得部３３２は、提供情報選択方法の例１－１から例１－５までのうち複数を実行する場合、それら抽出結果の提供情報候補をさらに絞り込み、絞り込んだ結果をユーザに提供する提供情報として選択してもよい。

　例えば、提供情報取得部３３２は、提供情報選択方法の例１－２から例１－５までの抽出結果の提供情報候補から、提供情報選択方法の例１－１の抽出結果の提供情報候補（ユーザの個人情報による抽出結果の提供情報候補）と重複する提供情報候補のみに絞り込み、絞り込んだ結果をユーザに提供する提供情報として選択してもよい。

　又は、提供情報取得部３３２は、提供情報選択方法の例１－３から例１－５までの抽出結果の提供情報候補から、提供情報選択方法の例１－２の抽出結果の提供情報候補（趣向情報による抽出結果の提供情報候補）と重複する提供情報候補のみに絞り込み、絞り込んだ結果をユーザに提供する提供情報として選択してもよい。

　又は、提供情報取得部３３２は、提供情報選択方法の例１－３から例１－５までの抽出結果の提供情報候補から、提供情報選択方法の例１－１の抽出結果の提供情報候補（ユーザの個人情報による抽出結果の提供情報候補）に重複し且つ提供情報選択方法の例１－２の抽出結果の提供情報候補（趣向情報による抽出結果の提供情報候補）と重複する提供情報候補のみに絞り込み、絞り込んだ結果をユーザに提供する提供情報として選択してもよい。

　又は、提供情報取得部３３２は、提供情報選択方法の例１－４から例１－５までの抽出結果の提供情報候補から、提供情報選択方法の例１－３の抽出結果の提供情報候補（目的地情報による抽出結果の提供情報候補）と重複する提供情報候補のみに絞り込み、絞り込んだ結果をユーザに提供する提供情報として選択してもよい。

（提供情報選択方法の例２）
　提供情報選択方法の例２を説明する。同じ自動車３５０が複数のユーザによって使用される場合がある。例えば、カーシェアリングサービスでは、同時期に、複数のユーザが代わる代わる同じ自動車３５０を使用する。また、レンタカーサービスでは、時間の経過に伴って、同じ自動車３５０を使用するユーザが変わっていく。このような事情を考慮して、提供情報選択方法の例２では、同じ自動車３５０が複数のユーザによって使用される場合、当該自動車３５０のユーザに配信する提供情報を適切に選択することを図る。

　図３３を参照して、第７実施形態に係る提供情報選択方法の例２を説明する。図３３は、第７実施形態に係る提供情報選択方法の例２の手順を示すフローチャートである。

（ステップＳ３６１）　提供情報取得部３３２は、統合データベース装置３７０の登録情報格納部３７２に蓄積される同一ＶＩＮを含む車両情報に関連付けられている携帯電話番号の変化を監視する。当該監視は、提供情報取得部３３２から統合データベース装置３７０の検索受付部３７３に依頼して行われる。図２８の例では、同じＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報に関連付けられている携帯電話番号は、携帯電話番号（携帯telno_b）と携帯電話番号（携帯telno_d）とが存在する。

（ステップＳ３６２）　提供情報取得部３３２は、監視結果に基づいて監視対象の車両情報が複数のユーザに関する車両情報であるか否かを判断する。図２８の例では、同じＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報が複数のユーザに関する車両情報であるか否かを判断する。この判断方法を説明する。

　同じＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報に関連付けられている携帯電話番号が携帯telno_b、および携帯telno_dのように複数存在する場合において、一定期間内、例えば一週間に、「携帯telno_b」と「携帯telno_d」とが代わる代わる繰り返し同じＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報に関連付けられているときを考える。この場合は、当該自動車３５０がカーシェアリングサービスにより同時期に複数のユーザ（携帯telno_bのユーザと携帯telno_dのユーザ）に代わる代わる繰り返し使用されていると考えられるので、当該ＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報が複数のユーザに関する車両情報であると判断する。これは、カーシェアリングサービスの場合、自動車５３０の使用者が変わっても車両情報はリセットされないと想定されるからである。

　一方、同じＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報に関連付けられている携帯電話番号が携帯telno_b、および携帯telno_dのように複数存在する場合において、一定期間内、例えば一週間に、「携帯telno_b」と「携帯telno_d」とが代わる代わる繰り返し同じＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報に関連付けられていないときを考える。この場合、例えば同じ月の最初の一週間は「携帯telno_b」のみが当該ＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報に関連付けられているが、次の一週間は「携帯telno_d」のみが当該ＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報に関連付けられているときは、当該自動車３５０がレンタカーサービスにより最初は携帯telno_bのユーザに使用された後に次に携帯telno_dのユーザに使用されていると考えられる。したがって、この場合は、当該ＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報が複数のユーザに関する車両情報ではないと判断する。これは、レンタカーサービスの場合、自動車３５０の使用者が時間の経過に伴って変わる時に、車両情報がリセットされると想定されるからである。

（ステップＳ３６３）　提供情報取得部３３２は、ＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報に基づいて、提供情報格納部３３５の複数の提供情報の中から複数のユーザに対応する提供情報を選択する。この複数のユーザに対応する提供情報の選択方法の例を挙げる。例えば、不特定の複数のユーザに対応する提供情報を選択する。又は、特定の複数のユーザ（携帯telno_bのユーザと携帯telno_dのユーザ）に対応する提供情報を選択する。

（ステップＳ３６４）　提供情報取得部３３２は、ＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報に基づいて、提供情報格納部３３５の複数の提供情報の中からユーザ個別に対応する提供情報を選択する。この場合、携帯電話番号（携帯telno_b）に関連付けられているＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報に基づいて、携帯telno_bのユーザ個別の提供情報が選択される。また、携帯電話番号（携帯telno_d）に関連付けられているＶＩＮ（ＶＩＮ＿Ｂ）を含む車両情報に基づいて、携帯telno_dのユーザ個別の提供情報が選択される。

　上述した提供情報選択方法の例２によれば、同じ自動車３５０が複数のユーザによって使用される場合に、当該自動車３５０のユーザに配信する提供情報を適切に選択することができる。

［情報提供システムの適用例］
　次に第７実施形態に係る情報提供システム３１の適用例を説明する。本適用例は、上述した情報提供システム１の一適用例である送客ビジネスモデルを実現するものである。図３４は、第７実施形態に係る情報提供システムの適用例を示す構成図である。以下、図３４を参照して、第７実施形態に係る情報提供システム３１の適用例を説明する。

　図３４に示される情報提供システム３１の適用例では、提供情報を利用して、レストラン等の店舗や給油所等のサービス施設などの広告主への送客を図る。自動車３５０は、送客に利用される送客ツールである。ユーザは、端末装置３４０を所持して送客ツール（自動車）３５０に乗車している。ユーザは、送客ツール（自動車）３５０の運転者であってもよく、運転者ではない送客ツール（自動車）３５０の同乗者であってもよい。

（ステップＳ３１０１）　情報配信装置３３０は、ユーザ登録済みのユーザの端末ＩＤの端末装置３４０から送信された、ユーザの趣向を示す趣向情報を、統合データベース装置３７０（図３４中には図示せず）から取得する。情報配信装置３３０のユーザ登録部３３３は、取得した趣向情報をユーザのユーザ登録情報に含めて記録する。

　情報配信装置３３０は、ユーザ登録済みのユーザのＶＩＮの自動車３５０から送信された、自動車３５０の走行ログを、統合データベース装置３７０から取得する。情報配信装置３３０のユーザ登録部３３３は、取得した走行ログをユーザのユーザ登録情報に含めて記録する。

（ステップＳ３１０２）　情報配信装置３３０の提供情報取得部３３２は、広告主から、広告やクーポンなどの提供情報を収集する。情報配信装置３３０の提供情報格納部３３５は、収集した提供情報を蓄積する。

（ステップＳ３１０３）　情報配信装置３３０は、提供情報送信部３３１により端末装置３４０へ提供情報を配信する。但し、ユーザへの提供情報の提示は、情報配信装置３３０の情報提供制御部３１０の制御に従って行われる。図３４の例では、送客ツール（自動車）３５０がパーキング（駐車）しているか否かを示す情報が送客ツール（自動車）３５０から情報配信装置３３０へ送信される。情報配信装置３３０は、送客ツール（自動車）３５０の運転の妨げにならないように、送客ツール（自動車）３５０がパーキング（駐車）している時に、広告やクーポンなどの提供情報を端末装置３４０に配信する（Ｓ３１０３′）。その提供情報は、端末装置３４０で表示される。端末装置３４０によりユーザに提示された広告やクーポンなどの提供情報は、広告主の店舗やサービス施設へ、送客ツール（自動車）３５０に乗車している人（客）を誘導する送客効果を生む。

（ステップＳ３１０４）　端末装置３４０の車両インタフェース３４１は、送客ツール（自動車）３５０へ、広告やクーポンなどの提供情報に含まれる広告主の店舗やサービス施設の住所を送信する。送客ツール（自動車）３５０のＩＶＩ機器３５２は、端末インタフェース３５２１により広告主の店舗やサービス施設の住所を受信すると、ＩＶＩ機器３５２のナビゲーション機能により、広告主の店舗やサービス施設の住所に至る道案内を行う。これにより、送客ツール（自動車）３５０により客が広告主の店舗やサービス施設に訪れる。客は、広告主の店舗やサービス施設で提供情報の広告やクーポンを提示することにより、割引等の特典を受けることができる。

（ステップＳ３１０５）　広告主は、提供情報の広告やクーポンによる送客実績に応じた成果報酬を情報提供システムの運用者へ支払う。成果報酬の支払情報は、情報配信装置３３０の成果処理部３３４へ通知される。

（ステップＳ３１０６）　成果処理部３３４は、成果報酬の支払情報が示す成果報酬を、所定の成果処理方法に従って分配する処理を実行する。図３４の例では、送客ツールである自動車３５０の車両メーカに対して、成果報酬が分配される。

　上述した実施形態によれば、統合データベース装置３７０によって端末情報と車両情報とが関連付けて格納されるので、自動車の乗車者に適したクーポン等の提供情報を選択する際に参考にされる端末情報及び車両情報を効率よく取得することができる。また、統合データベース装置３７０から取得された端末情報及び車両情報に基づいて自動車の乗車者に適したクーポン等の提供情報を選択することができる。これにより、ユーザに提供する提供情報のユーザ適合度が向上するので、クーポン等の提供情報による送客の効果の向上に寄与することができるという効果が得られる。

　以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。

　上述した実施形態では、車両として自動車を例に挙げたが、原動機付自転車や鉄道車両等の自動車以外の他の車両にも適用可能である。

　また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、ＯＳや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
　また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ＲＯＭ、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、ＤＶＤ（Digital Versatile Disc）等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。

　さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ（例えばＤＲＡＭ（Dynamic Random Access Memory））のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
　また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク（通信網）や電話回線等の通信回線（通信線）のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
　また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
　さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル（差分プログラム）であっても良い。

　１１ａ，１１ｂ　情報提供システム
　１１０　情報提供制御部
　１１１　駐車状態情報受信部
　１１２　提供制御部
　１１３　ユーザ種別情報取得部　
　１３０，１３０ａ，１３０ｂ　情報配信装置
　１３１　提供情報送信部
　１３２　提供情報取得部
　１３３　ユーザ登録部　
　１３４　成果処理部
　１４０，１４０ａ，１４０ｂ　端末装置
　１４１　車両インタフェース
　１４２　車両情報取得部
　１４３　駐車状態情報送信部
　１４４　提供情報受信部
　１４５　表示部
　１５０　自動車
　１５１　ＴＣＵ
　１５２　ＩＶＩ機器
　１５３　ＧＷ装置
　１５４　車載ネットワーク
　１５５　ＥＣＵ
　１５２１　端末インタフェース
　１５２２　車両情報提供部
　２１ａ，２１ｂ　情報提供システム
　２１０　情報提供制御部
　２３０　情報配信装置
　２３１　提供情報送信部
　２３２　提供情報取得部
　２３３　ユーザ登録部
　２３４　成果処理部
　２４０ａ，２４０ｂ　端末装置
　２４１　車両インタフェース
　２４２　車両情報取得部
　２４４，２５２６　提供情報受信部
　２４５，２５２３　表示部
　２４６，２５２４　操作部
　２４７　端末制御部
　２５０　自動車
　２５１　ＴＣＵ
　２５２ａ，２５２ｂ　ＩＶＩ機器
　２５３　ＧＷ装置
　２５４　車載ネットワーク
　２５５　ＥＣＵ
　２５２１　端末インタフェース
　２５２２　車両情報提供部　
　２５２５　ナビゲーション制御部
　３１　情報提供システム
　３１０　情報提供制御部
　３３０　情報配信装置
　３３１　提供情報送信部
　３３２　提供情報取得部
　３３３　ユーザ登録部
　３３４　成果処理部
　３３５　提供情報格納部
　３４０　端末装置
　３４１　車両インタフェース
　３４２　車両情報取得部
　３４４　提供情報受信部
　３４５，３５２３　表示部
　３４６，３５２４　操作部
　３４７　端末制御部　
　３４８，３５３０　登録情報送信部　
　３５０　自動車
　３５１　ＴＣＵ
　３５２　ＩＶＩ機器
　３５３　ＧＷ装置
　３５４　車載ネットワーク
　３５５　ＥＣＵ
　３５２１　端末インタフェース
　３５２２　車両情報提供部
　３５２５　ナビゲーション制御部
　３７０　統合データベース装置
　３７１　登録情報受信部
　３７２　登録情報格納部
　３７３　検索受付部
　ＮＷ１，ＮＷ２，ＮＷ３　通信ネットワーク

Claims

　端末装置と、情報配信装置とを備え、
　前記情報配信装置は、
　前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を前記端末装置へ送信する提供情報送信部を備え、
　前記端末装置は、
　車両と通信を行う車両インタフェースと、
　前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記車両インタフェースにより取得する車両情報取得部と、
　前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを、前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御部と、を備える、
　情報提供システム。
　端末装置と、情報配信装置とを備え、
　前記端末装置は、
　車両と通信を行う車両インタフェースと、
　前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記車両インタフェースにより取得する車両情報取得部と、
　前記駐車状態情報を前記情報配信装置へ送信する駐車状態情報送信部と、を備え、
　前記情報配信装置は、
　前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を前記端末装置へ送信する提供情報送信部と、
　前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを、前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御部と、を備える、
　情報提供システム。
　前記提供制御部は、前記提供情報送信部が前記提供情報を前記端末装置へ送信する送信タイミングの制御を行う、
　請求項２に記載の情報提供システム。
　前記ユーザが前記車両の運転者であるか否かを示すユーザ種別情報を取得するユーザ種別情報取得部をさらに備え、
　前記提供制御部は、前記ユーザ種別情報が前記ユーザが前記車両の運転者であることを示す場合において、前記駐車状態情報が前記車両が駐車していないことを示すときには、前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示しないように制御を行う、
　請求項１から３のいずれか１項に記載の情報提供システム。
　端末装置において、
　前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を情報配信装置から受信する提供情報受信部と、
　車両と通信を行う車両インタフェースと、
　前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記車両インタフェースにより取得する車両情報取得部と、
　前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを、前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御部と、
　を備える端末装置。
　端末装置が車両と通信を行い取得した前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記端末装置から受信する駐車状態情報受信部と、
　前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を前記端末装置へ送信する提供情報送信部と、
　前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを、前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御部と、
　を備える情報配信装置。
　端末装置が、前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を情報配信装置から受信する提供情報受信ステップと、
　前記端末装置が、車両と通信を行い、前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を取得する車両情報取得ステップと、
　前記端末装置が、前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを、前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御ステップと、
　を含む情報提供方法。
　情報配信装置が、端末装置が車両と通信を行い取得した前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記端末装置から受信する駐車状態情報受信ステップと、
　前記情報配信装置が、前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を前記端末装置へ送信する提供情報送信ステップと、
　前記情報配信装置が、前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを、前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御ステップと、
　を含む情報提供方法。
　コンピュータに、
　端末装置のユーザへ提供する提供情報を情報配信装置から受信する提供情報受信機能と、
　車両と通信を行う車両インタフェース機能と、
　前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記車両インタフェース機能により取得する車両情報取得機能と、
　前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを、前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御機能と、
　を実現させるためのコンピュータプログラム。
　コンピュータに、
　端末装置が車両と通信を行い取得した前記車両が駐車しているか否かを示す駐車状態情報を前記端末装置から受信する駐車状態情報受信機能と、
　前記端末装置のユーザへ提供する提供情報を前記端末装置へ送信する提供情報送信機能と、
　前記提供情報を前記端末装置の表示画面に表示するか否かを、前記駐車状態情報に基づいて制御する提供制御機能と、
　を実現させるためのコンピュータプログラム。
　端末装置において、
　車両と通信を行う車両インタフェースと、
　情報配信装置から前記端末装置へ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に、前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記車両へ前記車両インタフェースにより送信する端末制御部と、
　を備える端末装置。
　前記端末制御部は、前記車両インタフェースにより前記車両と通信接続されていない場合、前記端末装置の表示画面に前記ナビゲーション情報を表示させる、
　請求項１１に記載の端末装置。
　前記ナビゲーション情報は、前記提供情報に含まれる位置情報で特定される目的地を含む情報である、
　請求項１１又は１２のいずれか１項に記載の端末装置。
　前記ナビゲーション情報は、前記目的地へのナビゲーション画面である、
　請求項１３に記載の端末装置。
　車両に搭載される情報処理装置において、
　情報配信装置から前記情報処理装置へ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に、前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記情報処理装置の表示画面に表示させるナビゲーション制御部と、を備え、
　前記ナビゲーション制御部は、前記提供情報に含まれる位置情報で特定される目的地へのナビゲーションを実行する、
　情報処理装置。
　前記ナビゲーション制御部は、前記車両が前記目的地に到着するタイミングで、前記提供情報を端末装置へ送信する、
　請求項１５に記載の情報処理装置。
　端末装置が、車両と通信を行う通信ステップと、
　前記端末装置が、情報配信装置から前記端末装置へ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に、前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記車両へ送信する端末制御ステップと、
　を含むナビゲーション方法。
　車両に搭載される情報処理装置が、情報配信装置から前記情報処理装置へ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に、前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記情報処理装置の表示画面に表示させるナビゲーション制御ステップを含み、
　前記ナビゲーション制御ステップは、前記提供情報に含まれる位置情報で特定される目的地へのナビゲーションを実行する、
　ナビゲーション方法。
　端末装置のコンピュータに、
　車両と通信を行う車両インタフェース機能と、
　情報配信装置から前記端末装置へ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に、前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記車両へ前記車両インタフェース機能により送信する端末制御機能と、
　を実現させるためのコンピュータプログラム。
　車両に搭載されるコンピュータに、
　情報配信装置から前記コンピュータへ配信された提供情報を選択するユーザ操作を受け付けた場合に、前記提供情報に基づいたナビゲーション情報を前記コンピュータの表示画面に表示させるナビゲーション制御機能を実現させるためのコンピュータプログラムであり、
　前記ナビゲーション制御機能は、前記提供情報に含まれる位置情報で特定される目的地へのナビゲーションを実行する、
　コンピュータプログラム。
　ユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報が車両の車両識別情報に関連付けられて構成される端末情報登録情報と、前記車両識別情報を含む車両情報が前記端末識別情報に関連付けられて構成される車両情報登録情報とを受信する登録情報受信部と、
　前記端末情報登録情報及び前記車両情報登録情報を格納する登録情報格納部と、
　前記登録情報格納部に格納される前記端末情報及び前記車両情報の検索を受け付け、検索結果を応答する検索受付部と、
　を備える統合データベース装置。
　請求項２１に記載の統合データベース装置と、
　前記統合データベース装置を使用する情報配信装置とを備え、
　前記情報配信装置は、
　送客のために配信される複数の提供情報を格納する提供情報格納部と、
　ユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報と前記端末識別情報に関連付けられた車両情報、又は、前記ユーザの車両の車両識別情報を含む車両情報と前記車両識別情報に関連付けられた端末情報を前記統合データベース装置から取得し、取得した前記端末情報及び前記車両情報に基づいて、前記提供情報格納部の前記複数の提供情報の中から前記ユーザに提供する提供情報を選択する提供情報取得部と、
　前記ユーザに提供する提供情報を送信する提供情報送信部と、
　を備える情報提供システム。
　前記提供情報取得部は、同一の車両識別情報を含む前記車両情報に関連付けられている前記端末識別情報の変化を監視し、監視結果に基づいて監視対象の車両情報が複数のユーザに関する車両情報であるか否かを判断し、複数のユーザに関する車両情報であると判断した場合に、当該監視対象の車両情報に基づいて、前記提供情報格納部の前記複数の提供情報の中から複数のユーザに対応する提供情報を選択する、
　請求項２２に記載の情報提供システム。
　コンピュータに、
　ユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報が車両の車両識別情報に関連付けられて構成される端末情報登録情報と、前記車両識別情報を含む車両情報が前記端末識別情報に関連付けられて構成される車両情報登録情報とを受信する登録情報受信機能と、
　前記端末情報登録情報と前記車両情報登録情報とを格納する登録情報格納機能と、
　を実現させるためのコンピュータプログラム。
　請求項２１に記載の統合データベース装置を備える情報提供システムの情報配信コンピュータに、
　送客のために配信される複数の提供情報を格納する提供情報格納機能と、
　ユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報と前記端末識別情報に関連付けられた車両情報、又は、前記ユーザの車両の車両識別情報を含む車両情報と前記車両識別情報に関連付けられた端末情報を前記統合データベース装置から取得し、取得した前記端末情報及び前記車両情報に基づいて、前記提供情報格納機能の前記複数の提供情報の中から前記ユーザに提供する提供情報を選択する提供情報取得機能と、
　前記ユーザに提供する提供情報を送信する提供情報送信機能と、
　を実現させるためのコンピュータプログラム。
　統合データベース装置が、ユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報が車両の車両識別情報に関連付けられて構成される端末情報登録情報と、前記車両識別情報を含む車両情報が前記端末識別情報に関連付けられて構成される車両情報登録情報とを受信する登録情報受信ステップと、
　前記統合データベース装置が、前記端末情報登録情報と前記車両情報登録情報とを格納する登録情報格納ステップと、
　を含むデータベース生成方法。
　請求項２１に記載の統合データベース装置を備え、
　情報配信装置が、送客のために配信される複数の提供情報を提供情報格納部に格納する提供情報格納ステップと、
　前記情報配信装置が、ユーザの端末装置の端末識別情報を含む端末情報と前記端末識別情報に関連付けられた車両情報、又は、前記ユーザの車両の車両識別情報を含む車両情報と前記車両識別情報に関連付けられた端末情報を前記統合データベース装置から取得し、取得した前記端末情報及び前記車両情報に基づいて、前記提供情報格納部の前記複数の提供情報の中から前記ユーザに提供する提供情報を選択する提供情報取得ステップと、
　前記情報配信装置が、前記ユーザに提供する提供情報を送信する提供情報送信ステップと、
　を含む情報提供方法。