WO2019167112A1

WO2019167112A1 - 空気調和機の室内機

Info

Publication number: WO2019167112A1
Application number: PCT/JP2018/007190
Authority: WO
Inventors: 秀一黒木
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2018-02-27
Filing date: 2018-02-27
Publication date: 2019-09-06

Abstract

空気調和機の室内機は、前側枠体と、前側枠体の前面上部を開閉可能なフロントパネルとを有する筐体を備えている。フロントパネルは、パネル本体と、パネル本体の左右方向の両端のそれぞれから後方に延びる一対の左右フランジとを備え、前側枠体は、フロントパネルが閉じられた状態で、フロントパネルの下端部が、前側枠体の前面下部の前面を上方へ延長した延長面よりも前方に出っ張らないようにフロントパネルの下端部を収納する下部収納部と、一対の左右フランジが前側枠体の左右の側面から外方に出っ張らないように一対の左右フランジを収納する一対の左右収納部とを備えている。一対の左右収納部のそれぞれは、左右フランジの下端面と対向する傾斜面を有し、下端面と前側枠体の傾斜面とが平行である。

Description

空気調和機の室内機

　この発明は、空気調和機の室内機に関し、更に詳しくはフロントパネルの取り付け構造に関する。

　従来の空気調和機の室内機の筐体は、室内壁面に固定される基台と、基台の前面に取り付けられた前側枠体とを有している。前側枠体の前面には、前側枠体の前面を開閉自在に覆うフロントパネルが取り付けられており、フロントパネルは、上端部を支点として、前側枠体に回転自在に取り付けられている（例えば、特許文献１参照）。特許文献１において、フロントパネルは、フロントパネルの下端部が前側枠体の前面下部に覆い被さっており、フロントパネルの下端部と前側枠体の前面下部との重なる部分に、互いに係止する係止部を設けてフロントパネルが閉じた姿勢を保つようにしている。

特開平７－６３３６７号公報

　特許文献１の室内機は、フロントパネルの下端部が前側枠体の前面下部の前面に覆い被さっているため、フロントパネルの下端部が前側枠体の前面下部よりも前方に出っ張っている。このため、ユーザが意図せず、その出っ張り部分に物で触れたり、手が触れたりすることがある。触れる際の力が強ければ、破損したり、意図せずフロントパネルが開いたりすることが起こり得る。また、フロントパネルの下端部が前方へ出っ張ることによって、室内機を前方から見た場合の意匠性の低下も招く。

　また、室内機に対しては、前方から見た場合だけでなく、左右の側方から見た場合の意匠性の向上も求められている。

　この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、フロントパネルの下端部が前面枠体よりも前方に出っ張らず、また、意匠性を向上できる空気調和機の室内機を提供することを目的とする。

　この発明に係る空気調和機の室内機は、前側枠体と、前側枠体の前面上部を開閉可能なフロントパネルとを有する筐体を備えた空気調和機の室内機であって、フロントパネルは、パネル本体と、パネル本体の左右方向の両端のそれぞれから後方に延びる一対の左右フランジとを備え、前側枠体は、フロントパネルが閉じられた状態で、フロントパネルの下端部が、前側枠体の前面下部の前面を上方へ延長した延長面よりも前方に出っ張らないようにフロントパネルの下端部を収納する下部収納部と、一対の左右フランジが前側枠体の左右の側面から外方に出っ張らないように一対の左右フランジを収納する一対の左右収納部とを備え、一対の左右収納部のそれぞれは、左右フランジの下端面と対向する傾斜面を有し、下端面と前側枠体の傾斜面とが平行であるものである。

　この発明によれば、前側枠体がフロントパネルの下端部を収納する下部収納部を備えており、フロントパネルが閉じた状態で、フロントパネルの下端部が前側枠体の前面下部の前面を上方へ延長した延長面よりも前方に出っ張らない。よって、室内機を前方から見た場合の意匠性を向上できる。また、フロントパネルの左右フランジの下端面が、前側枠体の左右収納部の傾斜面と平行であるので、室内機を側方から見た場合の意匠性も向上できる。

この発明の実施の形態１における空気調和機の室内機の全体斜視図である。この発明の実施の形態１における空気調和機の室内機の筐体からフロントパネルを取り外した分解斜視図である。この発明の実施の形態１における空気調和機の室内機の側面図である。この発明の実施の形態１における空気調和機の室内機の要部断面図である。この発明の実施の形態１における空気調和機の室内機の変形例を示す図である。

実施の形態１．
　図１は、この発明の実施の形態１における空気調和機の室内機の全体斜視図である。図２は、この発明の実施の形態１における空気調和機の室内機の筐体からフロントパネルを取り外した分解斜視図である。図３は、この発明の実施の形態１における空気調和機の室内機の側面図である。図４は、この発明の実施の形態１における空気調和機の室内機の要部断面図である。なお、以下の説明で用いる「上」「下」「左」「右」「前」「後」は、室内機を前方側から見た場合の方向を意味している。この実施の形態１に係る室内機は、例えば室内の壁等に取り付けられて室内の冷房または暖房を行うものである。

　室内機１００の筐体１００ａは、室内壁面に固定される基台１と、基台１の前面に取り付けられた前側枠体２とを有している。前側枠体２の前面上部には、前側枠体２の前面上部を開閉可能なフロントパネル３が取り付けられている。フロントパネル３は、上端部を支点として、前側枠体２に回転自在に取り付けられている。フロントパネル３の裏面には、図４に示すように前側枠体２の被係合部２Ａに係合する係合部３Ａが突出して設けられている。そして、フロントパネル３が閉じられた際に、係合部３Ａが被係合部２Ａに係合することで、フロントパネル３が閉じられた姿勢を保つようになっている。

　フロントパネル３は、図２に示すように左右方向に長い矩形板状のパネル本体３０と、パネル本体３０の外周縁から後方に延出するフランジとで構成されている。フランジは、上フランジ３１と、下フランジ３２（図４参照）と、左右方向の両端の一対の左右フランジ３３とで構成されている。

　前側枠体２には、フロントパネル３が閉じられた状態において、フロントパネル３を収納する収納部が形成されている。収納部は、一対の左右フランジ３３を収納する一対の左右収納部２１と、フロントパネル３の下端部３０ａを収納する下部収納部２２とを備えている。左右収納部２１は、フロントパネル３が閉じられた状態において、左右フランジ３３が前側枠体２の左右の側面２ａから外方に出っ張らないように左右フランジ３３を収納する。

　また、左右収納部２１は、図３に示すように左右フランジ３３の下端面３３ａと対向する傾斜面２３を有している。この傾斜面２３は、前側枠体２を、一対の金型間のキャビティに樹脂を注入して硬化させた後、一対の金型同士を離して得る製造工程上、傾斜の向きが、前方から後方に向かうに従って上方に向かうように形成されている。

　実施の形態１は、室内機１００の意匠性を向上することを目的としたものである。ここでまず、室内機１００を側方から見た場合の意匠性の向上に関わる構成について説明する。この実施の形態１では、図３に示すように、フロントパネル３の左右フランジ３３の下端面３３ａを、前側枠体２の傾斜面２３に平行な傾斜面としている。これにより、下端面３３ａと傾斜面２３との隙間３４が前後方向に一定となり、室内機１００を側方から見た場合の意匠性を向上できる。なお、ここでは、室内機１００の右側方について説明したが、左側方についても同様の構成であり、左側方から見た場合の意匠性も向上している。

　次に、室内機１００を前方から見た場合の意匠性の向上に関わる構成について説明する。下部収納部２２は、図４に示すように、フロントパネル３が閉じられた状態において、フロントパネル３の下端部３０ａを、前側枠体２の前面下部２ｂの前面を上方へ延長した延長面２ｂａよりも前方に出っ張らないように収納する。このようにフロントパネル３の下端部３０ａが延長面２ｂａよりも前方に出っ張らないため、室内機１００を前方から見た場合の意匠性が向上する。また、ユーザが、パネル本体３０の下端部３０ａに触れてフロントパネル３を意図せず開いてしまう不都合を防止できる。

　また、フロントパネル３には、下フランジ３２がパネル本体３０の左右方向に渡って形成されている。これにより、ユーザが室内機１００を見上げたときに、室内機１００の内部が見えるのを防止することができる。つまり、下フランジ３２は目隠しとして機能する。

　また、下フランジ３２は、左右フランジ３３の下端面３３ａと連続しており、下端面３３ａと同様の傾斜を有している。また、前側枠体２の下部収納部２２は、下フランジ３２と対向する傾斜面２４を有している。傾斜面２４は、左右収納部２１の傾斜面２３と連続しており、傾斜面２３と同様の傾斜となっている。よって、下フランジ３２と傾斜面２４との隙間も左右方向に渡って前後方向に均一な隙間となり、筐体１００ａを前方からみたときの意匠性が向上する。

　なお、この発明の室内機は、図１～図４に示した構造に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で例えば以下のように変形して実施することが可能である。

　図５は、この発明の実施の形態１における空気調和機の室内機の変形例を示す図である。
　上記では、フロントパネル３が下フランジ３２を有しており、下フランジ３２を有していることで、上述した目隠しとしての機能の他、フロントパネル３の下部側の補強に寄与している。これに対し、この変形例では、フロントパネル３の補強構造として、下フランジ３２に代えて、図５に示す構成としている。

　すなわち、フロントパネル３のパネル本体３０の裏面の下部に、後方に延びる補強リブ４０を設けた構成としている。補強リブ４０は、パネル本体３０の左右方向に渡って形成されている。なお、補強リブ４０の根元部４１は、意匠面のヒケ防止のために他の部分よりも薄肉に形成されている。補強リブ４０は、下フランジ３２と同様に室内機１００の内部が見えるのを防止する目隠しとしても機能する。なお、図５では、補強リブ４０が後方に水平方向に延びて形成されているが、補強リブ４０の延出方向は水平方向に限られたものではなく、任意の方向に形成できる。

　１　基台、２　前側枠体、２Ａ　被係合部、２ａ　側面、２ｂ　前面下部、２ｂａ　延長面、３　フロントパネル、３Ａ　係合部、２１　左右収納部、２２　下部収納部、２３　傾斜面、２４　傾斜面、３０　パネル本体、３０ａ　下端部、３１　上フランジ、３２　下フランジ、３３　左右フランジ、３３ａ　下端面、３４　隙間、４０　補強リブ、４１　根元部、１００　室内機、１００ａ　筐体。

Claims

　前側枠体と、前記前側枠体の前面上部を開閉可能なフロントパネルとを有する筐体を備えた空気調和機の室内機であって、
　前記フロントパネルは、パネル本体と、前記パネル本体の左右方向の両端のそれぞれから後方に延びる一対の左右フランジとを備え、
　前記前側枠体は、前記フロントパネルが閉じられた状態で、前記フロントパネルの下端部が、前記前側枠体の前面下部の前面を上方へ延長した延長面よりも前方に出っ張らないように前記フロントパネルの下端部を収納する下部収納部と、前記一対の左右フランジが前記前側枠体の左右の側面から外方に出っ張らないように前記一対の左右フランジを収納する一対の左右収納部とを備え、
　前記一対の左右収納部のそれぞれは、前記左右フランジの下端面と対向する傾斜面を有し、前記下端面と前記前側枠体の前記傾斜面とが平行である空気調和機の室内機。
　前記左右フランジの前記下端面と前記前側枠体の前記傾斜面とは、後方に向かうに連れて上方に向かう傾斜面である請求項１記載の空気調和機の室内機。
　前記パネル本体の下端には、後方に延びる下フランジが前記パネル本体の左右方向に渡って形成されており、前記下フランジは、前記前側枠体の前記傾斜面と平行な傾斜を有する請求項１または請求項２記載の空気調和機の室内機。
　前記パネル本体の裏面の下部には、後方に延びる補強リブが前記パネル本体の左右方向に渡って形成されている請求項１または請求項２記載の空気調和機の室内機。
　前記補強リブは、根元が他の部分よりも薄肉に構成されている請求項４記載の空気調和機の室内機。