WO2019159910A1 - 複数軸心による可動装飾具 - Google Patents

複数軸心による可動装飾具 Download PDF

Info

Publication number
WO2019159910A1
WO2019159910A1 PCT/JP2019/004917 JP2019004917W WO2019159910A1 WO 2019159910 A1 WO2019159910 A1 WO 2019159910A1 JP 2019004917 W JP2019004917 W JP 2019004917W WO 2019159910 A1 WO2019159910 A1 WO 2019159910A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
outer frame
ornament
axis
frame
foot
Prior art date
Application number
PCT/JP2019/004917
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
泰法 乾
Original Assignee
泰法 乾
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from JP2018132304A external-priority patent/JP2021065247A/ja
Application filed by 泰法 乾 filed Critical 泰法 乾
Publication of WO2019159910A1 publication Critical patent/WO2019159910A1/ja

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44CPERSONAL ADORNMENTS, e.g. JEWELLERY; COINS
    • A44C1/00Brooches or clips in their decorative or ornamental aspect
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44CPERSONAL ADORNMENTS, e.g. JEWELLERY; COINS
    • A44C17/00Gems or the like
    • A44C17/02Settings for holding gems or the like, e.g. for ornaments or decorations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44CPERSONAL ADORNMENTS, e.g. JEWELLERY; COINS
    • A44C25/00Miscellaneous fancy ware for personal wear, e.g. pendants, crosses, crucifixes, charms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44CPERSONAL ADORNMENTS, e.g. JEWELLERY; COINS
    • A44C7/00Ear-rings; Devices for piercing the ear-lobes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44CPERSONAL ADORNMENTS, e.g. JEWELLERY; COINS
    • A44C9/00Finger-rings

Definitions

  • FIG. 14 is a side view of a mechanism for rotating and swinging an ornament of an ornament as an embodiment of the invention according to claim 1.
  • An outer frame 4 in which a decorative object frame 2 holding a jewel 1 as a decorative object is engaged with one end of the outer frame support 6 via an engaging part 3 is connected via an outer frame leg part 5.
  • a weight 8 is coupled to the other end of the outer frame support 6.
  • the outer frame support 6 has a shape bent into a substantially hook shape.
  • the outer frame support 6 is fixed to the outer ring of the bearing 9 (engagement portion) at a portion located between the bent portion and the end where the weight 8 is coupled.
  • the inner ring of the bearing 9 is fixed to the accessory body.
  • FIG. 23 is a front view of a pendant which is an embodiment of the invention according to claims 1 and 5.
  • the ornament frame 2 holding the jewel 1 has a foot portion 3 (engagement portion), and the tip thereof is fixed to the inner ring of the bearing 9 in which the outer ring is fixed to the outer frame 4.
  • the ornament frame can freely rotate with its foot 3 as a rotation axis (first axis).

Abstract

【課題】宝石などの装飾物が装飾具本体に対して動くことができる装飾具において、装飾物の動きを単なる往復運動による揺動だけでなく、より複雑にすることにより、人の目を持続的に引き付ける装飾具を提供する。 【解決手段】装飾具に、装飾物の揺動運動または回転運動若しくはその両方の運動の軸を複数設ける。宝石1を把持する装飾物枠2と外枠4との係合、外枠4と装飾具本体7との係合または装飾具本体7の部品間の係合において、係合する両者を固定せず相互に動くことができるように係合する。このような係合部を複数設けることにより宝石1は装飾具本体7に対して複雑な動きをすることが可能となる。

Description

複数軸心による可動装飾具
 本発明は、宝石などの装飾物や装飾物を支持する部品が回転または揺動する装飾具に関するものである。
 宝石などの装飾物を有する指輪、ペンダント、ブローチ、ネックレス、イヤリングなどの装飾具は、装飾物が指輪などの装飾具本体に固定されていることが通常である。近年、宝石が揺動するように装飾具本体に係合されているものがある(特許文献1~6、非特許文献1,2)。
 しかし、これらは全て宝石の動きが一つの軸を中心にして揺動するのみで、動きが単純であり人の目を持続的に引き付けるだけの印象の強さに欠けている。これを見る人は、揺動する宝石に一瞬目を引かれるが、動きが単なる往復運動であるため、直ぐに見飽きて目を離してしまう。
国際公開WO2003/077699号公報 特開2007-61351号公報 特開2011-160927号公報 特開2013-22233号公報 特許第5379324号公報 特許第5424435号公報
京セラ株式会社 直営ジュエリー通販ショップのウェブページより「ダンスするように輝く宝石ダンシングストーン」(https://www.kyocera-jewelry.com/user-data/dancing stone.php) クロスフォーのウェブページより「ダンシングストーン」(https://crossfor.co.jp/)
 本発明は、人の目を持続的に引き付ける魅力を有する装飾具を提供することである。具体的には、宝石などの装飾物部分が動くことによって人の目をひきつける装飾具であるが、特許文献1~6や非特許文献1,2に記載されているような装飾物の動きが単なる往復運動ではなく、装飾物部分がより複雑に動くことができることによって、人の目を持続的に引き付ける魅力を有する装飾具を提供することを目的とする。
 本発明は、人の目を持続的に引く魅力を有する装飾具を創作したものであり、装飾具の中心的部分である宝石などの装飾物が単なる往復運動だけではなく、より複雑な動きをすることを可能とする仕組みを創作した。なお、本明細書において回転軸(軸心)とは、装飾物が装飾具本体に対して揺動する場合の揺動運動の軸、または装飾物が装飾具本体に対して回転する場合の回転運動の軸を指す。本発明に係る装飾具は、すべて装飾物の運動の軸心を合計して2以上有するので、複数軸心による可動装飾具と言う。
 本発明は、複数軸心による可動装飾具であって、装飾物が装飾具本体に対して揺動運動および/または回転運動により動くことができるように複数の係合部を介して係合されており、複数の係合部のうちの一つは、揺動運動および/または回転運動する第1の軸心を有し、複数の係合部のうちの他は、第1の軸心とは同軸上にない、揺動運動および/または回転運動する第2の軸心を有していることを特徴とする。
 本発明によれば、宝石などの装飾物が一の軸心の周りに揺動したり回動するだけでなく、別の軸心の周りに揺動したり回動し、回転運動、上下運動、左右への水平運動、斜め運動など様々な動きをするため、見る人の目を持続的に引き付ける力が強く、装飾具としての魅力が極めて大きくなる。特に、一方の軸心に対し他方の軸心が立体的に斜めにあると、宝石などの重量の偏りに起因して、宝石は正面を向いたまま3D(スリー・ディメンジョン)運動が得られる。
本発明の一実施形態に係る実施例1による装飾具の主要部分の正面図である。 図1に示した装飾具の側面図である。 実施例2による爪装飾品の正面図である。 実施例2による爪装飾品の使用状態を示す図である。 実施例3によるピアスの側面図である。 実施例4による指輪の正面図である。 実施例5による指輪の正面図である。 実施例6による指輪の主要部分の正面図である。 実施例7による指輪の主要部分の正面図である。 実施例7の指輪の主要部分の平面図である。 実施例8による指輪の主要部分の正面図である。 実施例8の指輪の外枠支持体が展開したときの平面図である。 実施例9による指輪の主要部分の透視図である。 実施例10による装飾具の装飾物が回転・揺動する機構の側面図である。 実施例10の機構を組み込んだ動物の頭部を模した装飾具の側面の透視図である。 図15に示した装飾具の正面図である。 実施例11による装飾具の装飾物が回転・揺動する機構の側面図である。 実施例12によるペンダントの正面図である。 実施例12のペンダントの側面図である。 実施例13によるペンダントの正面図である。 実施例14によるペンダントの正面図である。 実施例14のペンダントを図21のA-A’線で切断したときの組合せ断面図である。 実施例15によるペンダントの正面図である。 (a)は実施例16によるペンダントの宝石を把持した宝石枠が係合した外枠部分の正面図、(b)はその側面図である。 実施例16のペンダントの本体部分の正面図である。 実施例16のペンダントの前記外枠部分が前記本体部分に係合した全体の正面図である。 実施例16のペンダントの側面図である。 各種実施例による装飾具における係合部の各種変形例を示す半裁側面図である。 実施例1の変形例による装飾具の主要部分の正面図である。 図29に示した装飾具の側面図である。 実施例1の更なる変形例による装飾具の側面図である。 実施例1の更なる変形例による装飾具の側面図である。 実施例1の更なる変形例による装飾具の側面図である。
 以下、本発明の実施形態に係る各種実施例について図面を参照して説明する。本明細書において、装飾具とは、指輪、ブローチ、ペンダント、ネックレス、イヤリング、ピアス、爪装飾品などの装身具やオーナメントや置物などの装飾品である。また、装飾物とはダイヤモンド、エメラルド、ルビー、サファイヤ、オパール、真珠などの宝石、カメオ、様々な物の形を模した飾りなどである。
(実施例1)
 図1は請求項1および請求項2に係る発明の一実施例である装飾具の主要部分の正面図である。図2はその側面図である。装飾物である宝石1が装飾物枠2に把持されている。装飾物枠2は外周部の対向する複数個所に棒状の突起である足部3を有している。外枠4は両端部に凹部を有し、この凹部に足部3の先端が嵌っていることにより、装飾物枠2が外枠4に係合している。従って、本実施例において、足部3が、装飾物枠2の外枠4との一つの係合部であり、この係合部は、揺動運動および/または回転運動するための一つの軸心(第1の軸心という)を有する。
 装飾物枠2の足部3は外枠4の凹部に固定されてはおらず、自由に回転できる。従って宝石1を把持した装飾物枠2は前記複数個所の外枠4との係合部を結んだ線を回転軸として揺動することができる。装飾物枠2には、宝石1を把持した装飾物枠2の重心が宝石1のテーブル面の中心でこのテーブル面と直交する直線上で、複数個所の足部3の基部を結んだ直線より下に位置するように重り8が設けられている。重り8が存在するため装飾物枠2には常に宝石1のテーブル面を上向きにする力が働く。
 外枠4は足部5を有している。装飾具本体7にはベアリング等で成る軸受け9が埋め込まれている。外枠足部5は軸受け9の内輪に固定されており、外枠4は足部5を回転軸として本体に対して自由に回転することができる。本実施例において、軸受け9が、外枠4の装飾具本体7とのもう一つの(他の)係合部であり、この係合部は、揺動運動および/または回転運動するための、上記第1の軸心とは同軸上にない、もう一つの軸心(第2の軸心という)を有する。このように複数の係合部が互いに異なる軸心を持つことによって、装飾具つまり装飾具本体7に振動が与えられとき、装飾物が揺動、回動、回転、上下運動、左右への水平運動など多様な動きをすることができる。装飾具本体7としては、指輪やペンダント、イヤリング、付け爪、置物などを適用することができる。
 本実施例では、装飾物枠2と外枠4の一つの係合部として、装飾物枠2が足部3を有し、足部3の先端が外枠の有する凹部に嵌る態様を例示したが、係合の仕組みはこれに限られるものではなく、例えば外枠が内縁の対向する複数個所に棒状の突起である足部を有し、装飾物枠が外縁の対向する複数個所に凹部を有し、外枠の足部が装飾物枠の凹部に嵌ることにより係合する凹凸係合も可能である。また、外枠4と装飾具本体7のもう一つの(他の)係合部として、軸受け9を例示したが、これに限られるものではなく、軸受け9に替えて、上記のような凹凸係合を用いてもよい。ここに、宝石1が装飾具本体7に対して複数の係合部を介して係合され、複数の係合部のうちの一つは、揺動運動および/または回転運動する第1の軸心を有し、係合部のうちの他は、第1の軸心とは同軸上にない、揺動運動および/または回転運動する第2の軸心を有していればよい。
 また、一方の軸心に対して他方の軸心が立体的に斜めにあると、宝石等の重量の偏りにより、宝石は正面を向いたまま、3D(スリー・ディメンジョン)運動が得られる。さらには、一つの軸心が宝石の正面から見て、中央を通らないようにすることで、面白い揺動が得られる。それらの詳細は後の変形例で示す。
(実施例2)
 図3は請求項1および請求項2に係る発明の別の実施例である爪装飾具の正面図である。実施例1を爪装飾具に適用したものである。装飾具本体7の素材は樹脂または金属などを用いることができる。装飾物である宝石1は外枠4に対して揺動できるとともに、外枠4は足部5を回転軸として本体7に対して自由に回転することができる。図4はこれを爪につけて使用中の図である。
(実施例3)
 図5は請求項1および請求項2に係る発明のまた別の実施例であるピアスの側面図である。実施例1をピアスに適用したものである。本実施例では外枠4は軸受け9の外輪に固定されておりピアスの本体7は軸受けの内輪に固定されている。装飾物である宝石1は外枠4に対して揺動できるとともに、外枠4は本体7に対して自由に回転することができる。
 実施例3が実施例1と異なる点は、実施例1では装飾物枠に重りが設けられ宝石のテーブル面が常に上向きであろうとするのに対し、実施例3では装飾物枠2には重りは設けられておらず、宝石1のテーブル面が特定の方向に向こうとすることはない。
(実施例4)
 図6は請求項1および請求項3に係る発明の一実施例である指輪の正面図である。指輪本体7の上部に軸受け支持部10が設けられ、軸受け支持部10の端部に軸受け9(係合部)の外輪部が固定されている。軸受け9の内輪を両端が逆方向に直角に折れ曲がっている外枠支持体6が貫通しておりその中点が内輪に固定されている。外枠支持体6は軸受け9の中心を貫通する線を回転軸(係合部の第2の軸心)として自由に回転することができる。外枠支持体の両端には宝石1を把持した装飾物枠2が係合した外枠4がその足部5を介して結合している。宝石1と装飾物枠2、重り8、装飾枠の足部3および外枠4との関係は実施例1と同様である。外枠支持体6が回転すると外枠4は軸受け9の中心を貫通する線を回転軸として回転し、装飾物枠2は複数個所の装飾物足部3を結ぶ線を回転軸として回転、揺動し、装飾物である宝石1のテーブル面は常に上向きになろうとする。
 本実施例では宝石1が回転している面と指輪の輪の面が直交する関係にあるが、指輪の輪の面を90度回転し、宝石1が回転している面と指輪の輪の面が平行になる関係にすることもできる。さらに指輪の面を90度以外の角度で回転し宝石1が回転している面と指輪の輪の面が90度以外の角度で交わるようにすることもできる。
(実施例5)
 図7は請求項1および請求項3に係る発明の別の実施例である指輪の正面図である。実施例4とほぼ同じものであり、実施例4と異なる点は、実施例4では装飾物である宝石のテーブル面が常に上向きであろうとするのに対し、実施例5ではテーブル面が常に水平方向を向こうとすることである。これは装飾物枠2に設けられている重り8の位置と重さによって定まる、装飾物を把持した装飾物枠の重心の位置の違いによる。実施例4ではこの重心が装飾物のテーブル面の中心でテーブル面と直交する直線上で、複数個所の装飾枠の足部の基部を結んだ直線より下に位置するように重りが設けられている。これに対し実施例5ではこの重心が、複数個所の装飾枠の足部の基部を結んだ直線とその中点で直交しテーブル面と平行な直線上で前記の装飾枠の足部の基部を結んだ直線よりも下に位置するように重り8が設けられている。
 前記の重心の位置は重り8の位置と重さを変えることにより自由に変更可能であり、その結果装飾物のテーブル面の向きを、複数個所の装飾枠の足部の基部を結んだ直線を回転軸として、やや上向きにするなど自由な角度に設定できる。また宝石1が回転している面と指輪の輪の面の角度も、実施例4の指輪と同様に自由に設定できる。
(実施例6)
 図8は請求項1および請求項4に係る発明のまた別の実施例である指輪の主要部分の正面図である。指輪本体7の上部に軸受け支持部10が設けられ、軸受け支持部10の端部に軸受け9(係合部)の外輪部が固定されている。軸受け9の内輪に固定された軸に4個の外枠支持体6の一端が固定されている。外枠支持体6は前記の軸受け9の内輪に固定された軸(係合部の第2の軸心)を回転軸として自由に回転することができる。外枠支持体6のもう一端には宝石1を把持した装飾物枠2が係合した外枠4がその足部5を介して結合している。宝石1と装飾物枠2、重り8、装飾枠の足部3および外枠4との関係は実施例1と同様である。外枠支持体6が回転すると外枠4は共に回転し、装飾物枠2は複数個所の足部3を結ぶ線を回転軸として回転、揺動し、装飾物である宝石1のテーブル面は常に上向きになろうとする。
 本実施例では外枠支持体の数は4個であるが、2個、3個と減ずることもでき、また5個以上に増設することもできる。また、宝石1が回転している面と指輪の輪の面の角度は、実施例4の指輪と同様に自由に設定できる。
(実施例7)
 図9は請求項1および請求項4に係る発明のまた別の実施例である指輪の主要部分の正面図である。図10は指輪の主要部分の平面図である。本実施例は宝石1、装飾物枠2、外枠4を係合した外枠支持体6を4個有する。
 指輪本体7の上部に軸受け支持部10が設けられ、軸受け支持部10の端部に軸受け9(係合部)の外輪部が固定されている。軸受け9の内輪に固定された軸に4個の外枠支持体6の一端が固定されている。外枠支持体6は軸受け9の内輪に固定された軸(係合部の第2の軸心)を回転軸として自由に回転することができる。外枠支持体のもう一端は水平方向に直角に折れ曲がっており、その先端に軸受け9の外輪が固定されている。軸受け9の内輪には、宝石1を把持した装飾物枠2が係合した外枠4の足部5が結合している。外枠4はその足部5を回転軸として自由に回転できる。装飾物である宝石1と装飾物枠2、装飾枠の足部3および外枠4との関係は実施例1と同様である。装飾物枠2には、装飾物を把持した装飾物枠の重心が複数個所の装飾枠の足部3の基部を結んだ直線とその中点で直交し装飾物である宝石のテーブル面と平行な直線上で前記の装飾枠の足部の基部を結んだ直線よりも下に位置するように重りが設けられている。外枠支持体6が回転すると外枠4は共に回転するが、複数個所の装飾物足部3を結ぶ直線が常に水平になろうとする。装飾物枠2は複数個所の足部3を結ぶ線を回転軸として揺動し、装飾物である宝石1のテーブル面は常に水平方向を向こうとする。
 本実施例では、外枠支持体の数は4個であるが、2個、3個と減ずることもでき、また5個以上に増設することもできる。また、宝石1が回転している面と指輪の輪の面の角度は、実施例4の指輪と同様に自由に設定できる。
(実施例8)
 図11は請求項1に係る発明の一実施例である指輪の主要部分の正面図である。指輪本体7はその上面に円柱状のガイドポスト11とそれを取り囲む外枠支持体支持壁12を有し、ガイドポスト11には輪状体13(係合部)が嵌められている。輪状体13はガイドポスト11の周りを自由に回転可能であるとともに、ガイドポスト11(係合部の第2の軸心)に沿って自由に上下移動可能である。ガイドポスト11の上端にはストッパー18が設けられ、ストッパー18は輪状体13がガイドポスト11に沿って上昇してきたときに障壁となって輪状体13がガイドポスト11から脱離するのを防止する。
 輪状体13の外縁の対向する複数個所に2個の外枠支持体6の一端が結合されている。外枠支持体6の他端には装飾物である宝石1を把持した装飾物枠2が係合した外枠4が足部5を介して結合している。装飾物枠2は外周部の対向する複数個所に装飾枠足部3を有し、装飾部足部3の先端が外枠の対向する複数個所に設けられた凹部に嵌ることにより外枠4に係合しており、複数個所の装飾枠足部3を結ぶ直線を回転軸として外枠4に対して揺動可能である。
 装飾物枠2には、装飾物を把持した装飾物枠の重心が複数個所の装飾枠の足部3の基部を結んだ直線とその中点で直交し装飾物である宝石1のテーブル面と平行な直線上で前記の装飾枠の足部の基部を結んだ直線よりも下に位置するように重りが設けられている。そのため装飾物である宝石1のテーブル面は常に水平方向を向こうとする。
 外枠支持体6は複数個所の関節部14,15を有し、関節部で自由な角度に折れ曲がることが可能である。複数個所の関節部のうち輪状体に近い側の関節部(第1関節部という)14は前記外枠支持体支持壁12の内側にある。
 本装飾具が静止している時、外枠支持体6は第1関節部14で上方に折れ曲がり、もう一つの関節部(第2関節部という)15は外枠支持体支持壁12の上端よりも上方に位置している。外枠支持体6は第2関節部15でガイドポストから離れる方向に折れ曲がっている。
 この指輪をはめた手が素早く動くと外枠支持体6はガイドポスト11を回転軸として回転するとともに、装飾物枠2の重さにより生じる遠心力により外枠支持体6の関節部14,15が伸び外枠支持体6が直線状になるとともに輪状体13と共にガイドポストに沿って上昇し、宝石1はガイドポスト11から離れる方向に動く。指輪が静止すると、輪状体13の重さにより輪状体13がガイドポスト11に沿って下降し、全体が元の状態に戻る。このように、本実施例に係る指輪では宝石1が、外枠4に対する揺動運動、ガイドポスト11を回転軸とする回転運動、ガイドポスト11に沿った上下運動、およびガイドポスト11から離れる方向および近づく方向への水平運動をすることができる。図12は外枠支持体6が一直線状に展開したときの平面図である。
 本実施例では、外枠支持体の数は2個であるが、3個以上に増設することもできる。
(実施例9)
 図13は請求項1に係る発明の一実施例である指輪の主要部分の正面の透視図である。指輪本体7はその上面に先端が尖った円柱状のピボット軸16とピボット軸16を覆うように設けられた外枠支持体脱離防止カバー17を有している。ピボット軸16の基部には軸受け9(係合部)が嵌められ、軸受け9の内輪がピボット軸16(係合部の第2の軸心)に固定されている。軸受け9の外輪に外枠支持体脱離防止カバー17の基部が固定されている。
 ピボット軸9の先端に、外枠支持体6の中央部が乗っている。外枠支持体6の両端には宝石1を把持した装飾物枠2が係合した外枠4が足部5を介して結合している。装飾物枠2は外周部の対向する複数個所に外枠4との係合部3を有し、この外枠4との係合部3を介して外枠4に係合しており、複数個所の外枠との係合部3を結ぶ直線を回転軸として外枠4に対して揺動可能である。
 装飾物枠2には、装飾物である宝石1を把持した装飾物枠2の重心が装飾物である宝石1のテーブル面の中心でテーブル面と直交する直線上で、複数個所の装飾枠の足部3の基部を結んだ直線より下に位置するように重り8が設けられている。重り8が存在するため装飾物枠には常に宝石1のテーブル面を上向きにする力が働く。
 外枠支持体6は、長手方向の中央部が下に向かって凹面の皿状であり、この凹面の皿状部の中心でピボット軸16の先端に乗っており、ピボット軸16の先端を中心に回転可能であるとともにシーソー状に両端が交互に上下することができる。
 前記外枠支持体脱離防止カバーは、ピボット軸先端に乗った前記外枠支持体中央部をも覆い、前記外枠支持体の前記シーソー運動を妨げず、外枠支持体がピボット軸先端を中心に回転するときは外枠支持体と共に回転し、外枠支持体が装飾具から脱離するのを防ぐ。
 本実施例では外枠支持体は両端に合計2の装飾物を有する線状であるが、これを三つ又状または四つ又状等にして、その端部に合計3または4以上の装飾物を有するような態様も取り得る。
(実施例10)
 図14は請求項1に係る発明の一実施例である装飾具の装飾物が回転、揺動する機構の側面図である。外枠支持体6の一端に、装飾物である宝石1を把持した装飾物枠2が係合部3を介して係合した外枠4が外枠足部5を介して結合している。外枠支持体6の他端には重り8が結合している。外枠支持体6は略かぎ型に折り曲げられた形状である。外枠支持体6は、その折り曲げられた部分と重り8が結合した末端の中間に位置する部分において軸受け9(係合部)の外輪に固定されている。軸受け9の内輪は装飾具本体に固定されている。
 外枠4は装飾物枠2の複数個所の係合部3を結んだ直線が水平になるように固定されている。装飾物枠2には、宝石1を把持した装飾枠2の重心が複数個所の装飾枠の足部の基部を結んだ直線とその中点で直交し宝石1のテーブル面と平行な直線上で前記の装飾枠の足部の基部を結んだ直線よりも下に位置するように重りが設けられており、宝石1のテーブル面は常に水平方向を向こうとする。
 装飾具が動く時重り8が動き、本機構全体が軸受け9の中心線を回転軸として振り子運動をする。また宝石1を把持した装飾物枠2は複数個所の外枠4との係合部3を結ぶ直線を回転軸として外枠4に対して揺動可能である。
 本実施例では外枠4は装飾物枠2の複数個所の係合部3を結んだ直線が水平になるように固定されているが、これを鉛直線と平行になるように固定することも可能であり、また外枠足部5を、軸受けを介して外枠支持体6と結合することにより外枠4が外枠足部5を回転軸として自由回転可能とすることもできる。
 図15は図14に示す機構を組み込んだ動物の頭部を模した装飾具の側面の透視図である。軸受け9の内輪が装飾具本体7に固定されている。ストッパー18が本体に取り付けられており、振り子運動が過度になることを防いでいる。図16は図15に示した装飾具の正面図である。本装飾具は図14に示す機構を2個有しており左右の宝石1は目を模している。本装飾具が動くと前記の振り子運動により左右の宝石1が動物の顔面を模した本体から突出したり引っ込んだりすると同時に、左右の宝石1は揺動運動もする。
(実施例11)
 図17は請求項1に係る発明の別の実施例である装飾具の装飾物が回転、揺動する機構の側面図である。実施例10の変化形である。外枠支持体6の一端に、装飾物である宝石1を把持した装飾物枠2が装飾枠足部3を介して係合した外枠4が足部5を介して結合している。装飾物枠2には実施例10と同様に宝石1のテーブル面が常に水平方向を向こうとするように重りが設けられている。外枠支持体6の他端には重り8が結合している。外枠支持体6は略かぎ型に折り曲げられた形状である。外枠支持体6は、その折り曲げられた部分において軸受け9(係合部)の外輪に固定されている。軸受け9の内輪は装飾具本体に固定されている。
 外枠支持体6の軸受けから外枠4が結合した端までの部分は線ばね19とコイルばね20で構成されている。そのため、装飾具全体が動く時、宝石1は実施例10と同様の、軸受け9(係合部)の中心線を回転軸とする振り子運動と、装飾物枠2と外枠4との複数個所の足部3(係合部)を結ぶ直線を回転軸とする揺動運動をすることに加えて、線ばね19とコイルばね20により産み出される振動運動もする。
(実施例12)
 図18は請求項1および請求項7に係る発明の一実施例であるペンダントの正面図である。装飾具本体は同心円状の3重の入れ子状部品21から成る。装飾物である宝石1を把持する装飾物枠2は、その外周部、装飾物の中心よりやや上の対向する複数個所に棒状の突起である装飾枠の足部3(係合部、第1の軸心)を有し、これが同心円状の一番内側の入れ子状部品21の内縁部に設けられた複数個所の凹部に嵌ることにより、装飾物枠2が一番内側の入れ子状部品21に係合している。装飾物枠2は、前記複数個所の装飾枠の足部部3を結んだ線を回転軸として揺れ動くことができる。装飾物枠2には、宝石1を把持した装飾枠2の重心が複数個所の装飾枠の足部の基部を結んだ直線とその中点で直交し宝石1のテーブル面と平行な直線上で前記の装飾枠の足部の基部を結んだ直線よりも下に位置するように重り8が設けられており、宝石1のテーブル面は常に水平方向を向こうとする。
 前記の一番内側の入れ子状部品21はその外周部の中心よりやや上の対向する複数個所に棒状の突起である足部3(係合部、第2の軸心)を有し、足部3の先端が同心円状の内側から2番目の入れ子状部品21の内縁部に設けられた複数個所の凹部に嵌ることにより、一番内側の入れ子状部品21は内側から2番目の入れ子状部品21に係合している。一番内側の入れ子状部品21は、その複数個所の足部3を結んだ線を回転軸として揺れ動くことができる。即ち足部3は入れ子状部品21の係合部を成す。
 前記の内側から2番目の入れ子状部品は、同様にその外周部の中心よりやや上の対向する複数個所に棒状の突起である足部3を有し、これが同心円状の一番外側の入れ子状部品21の内縁部に設けられた複数個所の凹部に嵌ることにより、内側から2番目の入れ子状部品21は一番外側の入れ子状部品21に係合している。内側から2番目の入れ子状部品21は、その複数個所の足部3を結んだ線を回転軸として揺れ動くことができる。一番外側の入れ子状部品21はその上部にバチカン24を有している。
 図19は実施例12のペンダントの側面図である。一番外側の入れ子状部品21の裏側にステー22が取り付けられており、ペンダントとこれを装着した人の体との間に宝石1や同心円状の入れ子状部品21が揺れ動くことができるだけの空間が確保されている。
 本実施例では同心円状の入れ子状部品の数は3であるが、この数を2に減じることも、4,5等に増すこともできる。また、本実施例では入れ子状部品の正面から見た形状は円形であるが、この形状を三角形、四角形、五角形、ハート形、星型等、様々な形状にすることもできる。
 本実施例では装飾物枠2と入れ子状部品の係合部または入れ子状部品同士の係合部として、内側の部品が外縁の対向する複数個所に足部3を有し、その先端がそのすぐ外側の部品の有する複数個所の凹部に嵌ることにより両者が係合する態様を示したが、係合の仕組みはこれに限られるものではなく、例えば内側の部品が外縁の対向する複数個所に凹部を有し、これに、すぐ外側の部品がその内縁に有する足部の先端が嵌ることにより両者が係合する態様も可能である。
(実施例13)
 図20は請求項1および請求項7に係る発明の別の実施例であるペンダントの正面図である。実施例13は実施例12のペンダントを少し変更したものである。実施例12との違いのひとつは、同心円状の入れ子状部品21の数が実施例12では3であるのに対して、実施例13では4であることである。もう一つの違いは、装飾物枠2および同心円の入れ子状部品21のそれぞれ複数個所ずつの足部3(係合部、第1の軸心、第2の軸心)の位置が、実施例12では複数個所の足部を結ぶ直線が全て水平になるように配置されているのに対して、実施例13では、この直線が装飾物枠2では水平であり、一番内側の入れ子状部品21では鉛直に、内側から2番目の入れ子状部品21では左上から右下への斜めに、内側から3番目の入れ子状部品では右上から左下への斜めになっていることである。そのため、装飾物である宝石1の揺動する軸が縦、横、斜めと多彩である。
(実施例14)
 図21は請求項1および請求項7に係る発明のまた別の実施例であるペンダントの正面図であり、図22は図21のA-A’線に沿って切断したときの組合せ断面図である。実施例14は実施例12のペンダントを少し変更したものであり、その正面図は実施例12の正面図とほぼ同じである。実施例12との違いは、実施例12では、同心円状の入れ子状部品は全て同一の平面上に位置しているのに対し、実施例14では同心円の入れ子状部品21が異なる平面に位置していることである。すなわち、図21のペンダントを真上から見た組合せ断面図である図22に示されるように、一番外側の入れ子状部品21の手前に外側から2番目の入れ子状部品21が位置し、その手前に、一番内側の入れ子状部品が位置し、その手前に宝石1を把持した装飾物枠2が位置している。
 図21、図22に示されるように、同心円の一番外側の入れ子状部品21はその内周部、同心円の中心よりやや上の対向する複数個所にクランク状になった棒状突起であるクランク状足部23(係合部、第1の軸心)を有する。この複数個所のクランク状足部は同形同大で左右対称に設けられている。同心円の外側から2番目の入れ子状部品21はその外周部の同心円の中心よりやや上の対向する複数個所に凹部を有しており、この凹部に一番外側の入れ子状部品21の2つのクランク状足部23(係合部、第2の軸心)の先端が嵌ることにより、2番目の入れ子状部品21は一番外側の入れ子状部品21に係合している。内側から2番目の入れ子状部品21は前記複数個所の凹部を結んだ線を回転軸として揺れ動くことができる。
 前記複数個所のクランク状足部23がクランク状の形状であるため、これら複数個所のクランク状足部の先端の中心同士を結んだ直線は、これら複数個所のクランク状足部の基部の中心同士を結んだ直線よりも、真上から見て手前側に位置する(図22参照)。その結果、内側から2番目の入れ子状部品21は、真上から見て一番外側の入れ子状部品21よりも手前に位置することになる。
 同様に、前記同心円の外側から2番目の入れ子状部品21はその内周部、同心円の中心よりやや上の対向する複数個所にクランク状足部23を有する。この複数個所のクランク状足部は同形同大で左右対称に設けられている。同心円の一番内側の入れ子状部品21はその外周部の同心円の中心よりやや上の対向する複数個所に凹部を有しており、この凹部に前記の外側から2番目の入れ子状部品23の2つのクランク状足部の先端が嵌ることにより、一番内側の入れ子状部品21は外側から2番目の入れ子状部品21に係合している。一番内側の入れ子状部品21は前記複数個所の凹部を結んだ線を回転軸として揺れ動くことができる。
 同様に、同心円の一番内側の入れ子状部品21はその内周部、同心円の中心よりやや上の対向する複数個所にクランク状足部23を有する。この複数個所のクランク状足部は同形同大で左右対称に設けられている。宝石1を把持する装飾物枠2は、その外周部の宝石1の中心よりやや上の対向する複数個所に凹部を有しており、この凹部に前記の同心円の一番内側の入れ子状部品23の2つのクランク状足部の先端が嵌ることにより、装飾物枠2は同心円の一番内側の入れ子状部品21に係合している。宝石1を把持した装飾物枠は前記複数個所の凹部を結んだ線を回転軸として揺れ動くことができる。
 即ち、本実施例ではこのクランク状足部23が入れ子状部品の係合部を成す。一番外側の入れ子状部品21の裏側にステー22が取り付けられており、ペンダントとこれを装着した人の体との間に宝石1や同心円状の入れ子状部品21が揺れ動くことができるだけの空間が確保されている。
 本実施例では同心円状の入れ子状部品の数は3であるが、この数を2に減じることも、4,5等に増すこともできる。また、本実施例では入れ子状部品の正面から見た形状は円形であるが、この形状を三角形、四角形、五角形、ハート形、星型等、様々な形状にすることもできる。本実施例は、実施例12や実施例13が平面的であるのに対して立体的であることが大きい特徴である。
(実施例15)
 図23は請求項1および請求項5に係る発明の実施例であるペンダントの正面図である。宝石1を把持した装飾物枠2は足部3(係合部)を有しており、その先端が外枠4に外輪が固定されている軸受け9の内輪に固定されている。装飾物枠はその足部3を回転軸(第1の軸心)として自由に回転することができる。外枠4は、その外周部の装飾物の中心よりやや上の対向する複数個所に棒状の突起である外枠足部5(係合部)を有し、輪状の装飾具本体7の内縁部に設けられた複数個所の凹部に嵌ることにより、外枠4が装飾具本体7に係合している。外枠4は、前記複数個所の外枠足部5を結んだ線(第2の軸心)を回転軸として揺れ動くことができる。即ち、外枠足部5が外枠4と装飾具本体7の係合部を成す。
 本実施例では外枠と装飾具本体の係合部として、外枠が外縁の対向する複数個所に足部3を有し、その先端が装飾具本体の有する複数個所の凹部に嵌ることにより両者が係合する態様を示したが、係合の仕組みはこれに限られるものではなく、例えば外枠が外縁の対向する複数個所に凹部を有し、これに、装飾具本体がその内縁に有する足部の先端が嵌ることにより両者が係合する態様も可能である。
(実施例16)
 図24(a)(b)は請求項1および請求項6に係る発明の実施例であるペンダントの、宝石1を把持した装飾物枠2が係合した外枠4部分の正面図である。図25はペンダントの本体部分の正面図である。図26は前記外枠部分が前記本体部分に係合したペンダント全体の正面図である。図27はペンダントの側面図である。宝石1を把持した装飾物枠2は装飾枠足部3を有しており、その先端が外枠4に外輪が固定されている軸受け9(係合部)の内輪に固定されている。装飾物枠はその足部3を回転軸(第1の軸心)として自由に回転することができる。
 宝石1を支持する足部3(第1の軸心)が立体的に斜めに、つまり、足部3の上端が、宝石1の正面から見て後方にセットバックしている。外枠4の上部の裏側には裏側に向かって屹立した棒状の外枠足部5が設けられている。装飾具本体7の上部には軸受け9(係合部)が埋め込まれ固定されている。宝石1を把持した装飾物枠2を係合した外枠4の足部5の先端が、装飾具本体の軸受け9の内輪に固定されており、外枠4は足部5を回転軸(第2の軸心)として装飾具本体7に対して揺動することができる。装飾具本体の裏側にステー22が取り付けられており、ペンダントとこれを装着した人の体との間に宝石1や同心円状の入れ子状部品21が揺れ動くことができるだけの空間が確保されている。足部3が斜めにあることで、宝石1の重量の偏りに起因して、宝石1は正面を向いたまま3D(ディメンジョン)に運動する。なお、足部3が斜めにない場合は、宝石1の裏面の偏った位置に重りが必要である。
 図28(a)乃至(d)は、上記各種実施例による装飾具における係合部の各種変形例を示す。装飾物枠2と外枠4との係合部としての足部3は、リンク係合により構成されていても構わない。リンク係合は、同図(a)に示すようなV字形状、同図(b)に示すようなOリング形状、同図(c)に示すようなU字形状、同図(d)に示すようなD字形状をした少なくとも2つのワイヤ同士を鎖状に係合させた形態とされている。リンク係合の足部3は、各種形状の一方のワイヤの基端を装飾物枠2に固定し、他方のワイヤの基端を外枠4に固定し、両ワイヤの遊端同士を係合させたものであり、軸部となる。このような係合部にあっても、所定角度範囲で回動する軸心を持つ。ここには、横(水平)軸方向の結合部を示したが、縦(垂直)軸方向の結合部に用いてもよい。
(実施例1の変形例)
 図29および図30は、実施例1の変形例による装飾具の主要部分を示す正面図および側面図である。この変形例は、請求項1、請求項2および請求項8に係る発明に属する。この例においては、足部3(第1の軸心)が、装飾物枠2の外周部に、装飾物である宝石1のセンターからずれた位置に設けられている。つまり、対向する足部3を結ぶ、揺動又は回転運動する第1の軸心は、宝石1のセンターからずれた位置を通る。さらに、軸受け9に回転自在に保持される外枠足部5(第2の軸心)は、外枠4の底辺のセンターからずれた位置に設けられている。このように、第1の軸心および第2の軸心が、宝石1や外枠4のセンターからずれた位置に配置されることにより、宝石1はその重量のために自然状態で図30に示すように傾いた状態となり、装飾具本体7に振動が与えられとき、宝石1や重り8の重量の偏りに起因して、宝石1が大きく揺動する効果が得られる。
(実施例1の更なる変形例)
 図31は、実施例1の更なる変形例による装飾具を示す側面図である。この変形例は、請求項1、請求項2および請求項8に係る発明に属する。この例においては、装飾物枠2の外周部に設けられた足部3(係合部)を介して外枠4又は足部外枠5が係合する。この足部3(係合部)は、第1の軸心であって、宝石1のセンターからずれた位置に設けられている。外枠4又は足部外枠5は、軸受け9(係合部)を介して装飾具本体7に係合する。この軸受け9は、第2の軸心であって、前記第1の軸心とは異なる成る位置にある。これにより、宝石1は、重心をずらせて保持されるので、正面から見て、矢印で示すように、前傾、後傾し、かつ、軸受け9の周りに回動する。装飾具本体7は、例えばペンダント用の円板状エンブレムとすればよい。
 なお、この変形例では、第1の軸心および第2の軸心がともに宝石2や外枠4のセンターからずれた位置にあるものを示したが、少なくとも一方がずれているものであっても構わない。また、この変形例は、実施例1に適用されるだけでなく、その他の各実施例においても同様に適用可能である。
(実施例1の更なる変形例)
 図32は、実施例1の更なる変形例による装飾具を示す。この装飾具は、請求項9に係り、宝石1の装飾物枠2が、足部3を係合部(第1の軸心)として外枠4に係合され、外枠4が外枠足部5を係合部(第2の軸心)として装飾具本体7に係合されている。第1の軸心と第2の軸心とは、本例では直交しているものを示したが、必ずしも直交している必要はない。また、第1の軸心が、縦方向に上下に並んだものを示したが、斜め方向にあるものでも水平方向にあるものでも構わない。第1の軸心となる係合部を構成する足部3は、凹凸係合、リンク係合、軸受けのいずれかを用いればよい。第2の軸心となる係合部を構成する外枠足部5は、コイルばねを用いている。コイルばねに替えて同等の機能を有する、例えば、線ばね等の弾性部材であってもよい(請求項記載のコイルばねはそのようなものをも含む)。このような構成により、宝石1は、上下、左右、前後、斜めと3D(ディメンジョン)に揺動し、しかもその揺動は宝石1の重量バランスにより長時間に亘って持続する。ここに、コイルばねを用いた外枠足部5による揺動は、ゆっくりとして遅いのに対し、凹凸係合等による足部3による揺動は相対的に速いものとなる。
 図33は、実施例1の更なる変形例による装飾具を示す。この装飾具は、上記図32の変形例における、第2の軸心としての係合部である外枠足部5が、コイルばね5aとトーションばね5bの組み合わせのように、複数の形状の弾性部材や、複数種類の伸縮又は撓み等の特性を持つ弾性部材で成る。このような構成においては、上記と同等以上の揺動作用が得られる。例えば、一部の線状部材に対し、角度を異ならせた他の線状部材を連結したものを用いれば、一方向には速い動きを、他の方向には遅い動きを得ることが可能となり、面白い揺動効果が得られる。
 本発明は、上記各種実施例の態様に限られず、様々な変更や修正が可能である。例えば、上記実施例において係合部に用いた足部3や軸受け9は、180度回転するものに限られず、上述したように凹凸係合、Oリング同士等のリンク係合等のように軸心をもって所定の角度範囲でのみ回動し得る態様であっても構わない。
 本発明は装身具ばかりではなくデコレーションなどにも適用できる。
 1 宝石(装飾物)
 2 装飾物枠
 3 足部(係合部)
 4 外枠
 5 外枠足部(係合部)
 5a コイルばね
 5a トーションばね
 6 外枠支持体
 7 装飾具本体
 8 重り
 9 軸受け(係合部)
 10 軸受け支持部
 11 ガイドポスト
 12 外枠支持体支持壁
 13 輪状体
 14 第1関節部
 15 第2関節部
 16 ピボット軸(係合部)
 17 外枠支持体脱離防止カバー
 18 ストッパー
 19 線ばね
 20 コイルバネ
 21 装飾具本体の入れ子状部品
 22 ステー
 23 クランク状足部
 24 バチカン
 25 キャッチ

Claims (9)

  1.  装飾物を有する装飾具であって、
     前記装飾物が前記装飾具本体に対して揺動運動および/または回転運動により動くことができるように複数の係合部を介して係合されており、
     前記複数の係合部のうちの一つは、揺動運動および/または回転運動する第1の軸心を有し、前記複数の係合部のうちの他は、前記第1の軸心とは同軸上にない、揺動運動および/または回転運動する第2の軸心を有していることを特徴とする複数軸心による可動装飾具。
  2.  装飾物と、
     前記装飾物を把持する装飾物枠と、
     前記装飾物枠を第1の軸心を有する係合部を介して係合する外枠と、
     前記外枠を第2の軸心を有する係合部を介して係合する装飾具本体と、を備え、
     前記係合部の各々は、凹凸係合、リンク係合、軸受けのいずれかで成ることを特徴とする請求項1に記載の複数軸心による可動装飾具。
  3.  装飾物と、
     前記装飾物を把持する装飾物枠と、
     前記装飾物枠を第1の軸心を有する係合部を介して係合する外枠と、
     前記外枠を係合する外枠支持体と、
     前記外枠支持体を第2の軸心を有する係合部を介して係合する装飾具本体と、を備え、
     前記第2の軸心を有する係合部は、軸受けを備え、この軸受けを前記外枠支持体が貫通して回転保持されていることを特徴とする請求項1に記載の複数軸心による可動装飾具。
  4.  装飾物と、
     前記装飾物を把持する装飾物枠と、
     前記装飾物枠を第1の軸心を有する係合部を介して係合する外枠と、
     前記外枠を係合する外枠支持体と、
     前記外枠支持体を第2の軸心を有する係合部を介して係合する装飾具本体と、を備え、
     前記第2の軸心を有する係合部は、軸受けを備え、この軸受けの内輪に結合された軸に前記外枠支持体が結合され回転保持されていることを特徴とする請求項1に記載の複数軸心による可動装飾具。
  5.  装飾物と、
     前記装飾物を把持する装飾物枠と、
     前記装飾物枠を第1の軸心を有する係合部を介して係合する外枠と、
     前記外枠を第2の軸心を有する係合部を介して係合する装飾具本体と、を備え、
     前記装飾物枠は、足部を有し、前記足部を前記外枠に設けた、前記第1の軸心を有する係合部としての軸受けに支持させ、
     前記外枠は、前記装飾物枠の外周に位置したリング形状であり、互いに対向する複数の外枠足部を有し、これら外枠足部を前記装飾具本体に係合させ、前記複数の外枠足部を結ぶ直線を前記第2の軸心として前記装飾具本体に対して揺動可能としたことを特徴とする請求項1に記載の複数軸心による可動装飾具。
  6.  装飾物と、
     前記装飾物を把持する装飾物枠と、
     前記装飾物枠を第1の軸心を有する係合部を介して係合する外枠と、
     前記外枠を第2の軸心を有する係合部を介して係合する装飾具本体と、を備え、
     前記装飾物枠は、足部を有し、前記足部を前記外枠に設けた軸受けに支持させることにより、前記足部を前記第1の軸心として回転可能であり、
     前記外枠は、外枠足部を有し、前記外枠足部を前記装飾具本体に係合させ、前記外枠足部を第2の軸心として前記装飾具本体に対して揺動可能であることを特徴とする請求項1に記載の複数軸心による可動装飾具。
  7.  装飾物と、
     前記装飾物を把持する装飾物枠と、
     前記装飾物枠を係合する複数の入れ子状の部品から成る装飾具本体と、を備え、
     前記装飾物枠は、その外周部の対向する複数個所に前記装飾具本体との係合部を備え、この係合部を介して前記装飾具本体の入れ子状の一番内側の部品に係合しており、複数個所の前記係合部を結ぶ直線を第1の軸心として一番内側の部品に対して揺動可能であり、
     前記装飾具本体の一番内側の部品は、その外周部の対向する複数個所に係合部を備え、この係合部を介して前記装飾具本体の入れ子状の内側から2番目に位置する部品に係合しており、複数個所の前記係合部を結ぶ直線を第2の軸心として内側から2番目に位置する部品に対して揺動可能であり、
     前記内側から2番目に位置する部品は、その外周部の対向する複数個所に係合部を備え、この係合部を介して前記装飾具本体の入れ子状の内側から3番目に位置する部品に係合しており、複数個所の前記係合部を結ぶ直線を第3の軸心として内側から3番目に位置する部品に対して揺動可能であり、
     以下同様に、前記装飾具本体の入れ子状の内側からn番目(nは整数)の部品は、その外周部の対向する複数個所に係合部を有し、この係合部を介して前記装飾具本体の入れ子状の内側からn+1番目に位置する部品に係合しており、複数個所の前記係合部を結ぶ直線を第nの軸心として内側からn+1番目に位置する部品に対して揺動可能に係合していることを特徴とする請求項1に記載の複数軸心による可動装飾具。
  8.  第1の軸心および第2の軸心の少なくとも一方は、装飾物のセンターからずれた位置に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の可動装飾具。
  9.  装飾物と、
     前記装飾物を把持する装飾物枠と、
     前記装飾物枠を第1の軸心を有する係合部を介して係合する外枠と、
     前記外枠を第2の軸心を有する係合部を介して係合する装飾具本体と、を備え、
     前記第1の軸心を有する係合部は、凹凸係合、リンク係合、軸受けのいずれかで成り、
     前記第2の軸心を有する係合部は、1つの弾性部材又は複数の形状又は特性の異なる弾性部材の組み合わせで成ることを特徴とする請求項1に記載の複数軸心による可動装飾具。
     
PCT/JP2019/004917 2018-02-13 2019-02-12 複数軸心による可動装飾具 WO2019159910A1 (ja)

Applications Claiming Priority (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018084528 2018-02-13
JP2018-084527 2018-02-13
JP2018084527 2018-02-13
JP2018-084528 2018-02-13
JP2018-075724 2018-03-09
JP2018075724 2018-03-09
JP2018-132304 2018-07-12
JP2018132304A JP2021065247A (ja) 2018-02-13 2018-07-12 複数軸心による可動装飾具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2019159910A1 true WO2019159910A1 (ja) 2019-08-22

Family

ID=67619910

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2019/004917 WO2019159910A1 (ja) 2018-02-13 2019-02-12 複数軸心による可動装飾具

Country Status (1)

Country Link
WO (1) WO2019159910A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11103035B2 (en) * 2016-02-17 2021-08-31 Ng Developments, Llc Light-emitting jewelry

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003325213A (ja) * 2002-05-08 2003-11-18 Sakamoto Co Ltd 透明中空状球体内で回転するアクセサリー部材とそれを用いた物品
US20050160765A1 (en) * 2004-01-24 2005-07-28 Hintze Karan M. Rotatable setting device for jewelry articles
JP5379324B2 (ja) * 2010-12-20 2013-12-25 株式会社クロスフォー 身飾品
JP6124429B1 (ja) * 2016-11-11 2017-05-10 ジョンミン キム 身飾品
JP2017205406A (ja) * 2016-05-20 2017-11-24 永嶋 良一 装身具

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003325213A (ja) * 2002-05-08 2003-11-18 Sakamoto Co Ltd 透明中空状球体内で回転するアクセサリー部材とそれを用いた物品
US20050160765A1 (en) * 2004-01-24 2005-07-28 Hintze Karan M. Rotatable setting device for jewelry articles
JP5379324B2 (ja) * 2010-12-20 2013-12-25 株式会社クロスフォー 身飾品
JP2017205406A (ja) * 2016-05-20 2017-11-24 永嶋 良一 装身具
JP6124429B1 (ja) * 2016-11-11 2017-05-10 ジョンミン キム 身飾品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11103035B2 (en) * 2016-02-17 2021-08-31 Ng Developments, Llc Light-emitting jewelry

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101559453B1 (ko) 장신구
RU2573953C2 (ru) Личное украшение
KR101745303B1 (ko) 장신구
US20070084241A1 (en) Magnetic repulsion components for jewelry articles
CN106455773B (zh) 装饰品
CN102697260A (zh) 宝石饰品
KR102419172B1 (ko) 장신구
WO2019159910A1 (ja) 複数軸心による可動装飾具
JP2010046218A (ja) 揺動装身具
WO2016039792A1 (en) Magnetic jewelry connectors for forming a jewelry piece
TWI583325B (zh) 裝飾品
WO2019159911A1 (ja) 装飾品が揺動可能な装身具
JP2021065247A (ja) 複数軸心による可動装飾具
RU2383292C1 (ru) Ювелирное изделие
JP6695484B1 (ja) ワンタッチ式可変装身具
JP2021065248A (ja) 装飾品が揺動可能な装身具
JP3211270U (ja) 装飾物及び装飾具
JP2006110373A (ja) ペンダント
JP3184406U (ja) 宝飾品
KR101745300B1 (ko) 장신구
JP2020058723A (ja) 一点揺動支持の装身具
RU160180U1 (ru) Ювелирное изделие
JP7129680B1 (ja) 装身具
JPH1156422A (ja) 装身具
KR102509320B1 (ko) 장신구

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 19754328

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 19754328

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: JP