WO2019117190A1

WO2019117190A1 - 光源ユニット

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Publication number: WO2019117190A1
Application number: PCT/JP2018/045631
Authority: WO
Inventors: 鈴木　哲也
Original assignee: 株式会社小糸製作所
Priority date: 2017-12-13
Filing date: 2018-12-12
Publication date: 2019-06-20
Also published as: CN109915784B; US20210071851A1; US11255518B2; CN109915784A; EP3726131A1

Abstract

光源ユニット（１）は、光源（６２）が搭載されたカード基板（６０）を有するカード型光源（６）と、光源（６２）に給電を行う給電コネクタ（７）と、を含む。カード基板（６０）の一部に、カードエッジコネクタ（６４）が形成される。給電コネクタ（７）は、カードエッジコネクタ（６４）によりカード型光源（６）に嵌合される。カード型光源（６）には給電コネクタ（７）との位置合せ状態を確認するための位置合せ溝（６９）が設けられている。

Description

光源ユニット

　本開示は車両用ランプに設けられる光源ユニットに関し、特にカード型の基板に光源を搭載したカード型光源を備える光源ユニットに関する。

　自動車等の車両用ランプでは、近年ＬＥＤ（発光ダイオード）やＬＤ（レーザダイオード）等の発光素子を光源としてユニット化した光源装置（光源ユニット）が提案されている。このような光源ユニットでは、１つあるいは複数の発光素子をカード型の基板（以下、カード基板と称する）に搭載してカード型光源を構成し、このカード型光源をランプ内に組み込むとともに、当該カード型光源を車載電源に電気接続し、発光素子への給電を行うように構成している。

　従来、このようなカード型光源を用いる光源ユニットは、所要の形状をしたカード基板の一部に別体の受電コネクタを搭載し、この受電コネクタと車載電源に接続されている給電コネクタとを嵌合することにより、発光素子への給電を行うように構成されている。
　しかし、この構成では、受電コネクタをカード基板に搭載するための工数がかかる。また、受電コネクタをカード基板に搭載することは、カード型光源を小型化する際の障害になる。
　そこで、例えば、特許文献１のように、受電コネクタとしてカード基板の一辺部に電極パッドを形成してカードエッジコネクタを形成したカード型光源が提案されている。このカード型光源は、別体のコネクタを搭載することを不要にし、工数削減及び小型化を可能にしている。

日本国特開２０１７－１５２３７１号公報

　特許文献１には、カード型光源に形成されたカードエッジコネクタに対して給電を行うための具体的な構成は記載されていないが、通常ではカードエッジコネクタに嵌合して電気的接続を行うための給電コネクタが設けられる。この給電コネクタはコネクタ本体に設けられた凹溝内に電極端子が配設されており、当該凹溝にカードエッジコネクタが内挿されたときに当該電極端子がカードエッジコネクタの電極パッドに接触して電気的に導通されるようになっている。

　このように、カードエッジコネクタを有するカード型光源を給電コネクタに嵌合して電気接続を行う場合、両者を嵌合させる組立工程において、組立作業者の不慣れ等の要因によって両者が十分に嵌合されないことがある。このような十分ではない嵌合状態（以下、半嵌合状態と称する）が生じると、光源ユニットないしランプユニットの組立工程中にカード型光源と給電コネクタとの嵌合が外れてしまうことがある。カード型光源と給電コネクタとの嵌合がはずれてしまうと、ランプユニットの組立不良の要因になる。
　また、半嵌合状態でカード型光源がランプユニットに組み込まれると、カード型光源と給電コネクタの間での電気的な接触が不十分となる。カード型光源と給電コネクタの間での電気的な接触が不十分な場合には、電気抵抗の増大や、点灯時における発熱が顕著になり、光源ユニットないしランプユニットの信頼性が低下する要因になる。

　また、カード型光源にカードエッジコネクタを設け、このカードエッジコネクタを給電コネクタの凹溝内に内挿したときには、給電コネクタのコネクタ本体がカード型光源の表面と裏面の両側に突出した状態となる。そのため、ランプユニットに光源ユニットを組み込んだとき、例えばヒートシンクのベース部の主面にカード型光源を取り付けたときに、給電コネクタがベース部の主面と干渉し、カード型光源を主面に密着した状態で取り付けることができなくなる。したがって、ベース部の主面を基準にして発光素子の光軸位置を位置決めする場合に、その位置決め精度が低下し、ランプの配光特性に好ましくない影響を与えることがある。

　これを回避するために、カードエッジコネクタをベース部の主面よりも外側に延出させるように配設した上で給電コネクタを嵌合させるようにランプユニットを構成することで、給電コネクタとベース部との干渉を防止することが考えられる。
　しかし、この場合にはベース部の外側に給電コネクタが突出した状態で配設されることになり、光源ユニットを小型化することが難しくなる。

　また、カード型光源と給電コネクタを嵌合した状態でカード型光源をベース部に取り付けるときに、カード型光源と給電コネクタとが半嵌合状態である場合には、カード型光源をベース部の主面上の所定位置に取り付けることが困難になり、あるいは取り付けができなくなることがある。このような場合には、両者の嵌合状態を修正する作業が必要となり、ランプユニットの組立工程が煩雑、かつ遅延される要因になる。
　また、カード型光源と給電コネクタとが半嵌合状態のままでカード型光源がベース部に取り付けられると、カード型光源と給電コネクタとの間での電気的な接触が不十分となる。カード型光源と給電コネクタとの間での電気的な接触が不十分な場合には、電気抵抗の増大や、点灯時における発熱が顕著になり、光源装置ないしランプユニットの信頼性が低下する要因になる。

　本開示の第一の目的は、カード型光源と、このカード型光源に設けたカードエッジコネクタを介して電気接続される給電コネクタとの半嵌合状態が生じることを未然に防止することが可能な光源ユニットを提供することにある。

　本開示の第二の目的は、カード型光源をランプ内に正しく取り付けることを可能にするとともに、カード型光源と給電コネクタとの半嵌合状態を解消した小型の光源ユニットを提供することにある。

　上記第一の目的を達成するために、本開示の一態様に係る光源ユニットは、光源が搭載されたカード基板を有するカード型光源と、前記光源に給電を行う給電コネクタと、を備え、前記カード基板の一部に、カードエッジコネクタが形成され、前記給電コネクタは、前記カードエッジコネクタにより前記カード型光源に嵌合され、前記カード型光源と前記給電コネクタの一方には、他方との位置合せ状態を確認するための位置合せ手段が設けられている。

　本開示の一態様に係る光源ユニットにおける位置合せ手段の好ましい形態は、カード型光源に形成されて給電コネクタと嵌合する方向に伸びる位置合せ溝であり、カード型光源が給電コネクタに正しく嵌合したときに、当該位置合せ溝が給電コネクタによって覆い隠される構成である。

　上記第二の目的を達成するために、本開示の一態様に係る光源ユニットは、光源が搭載されたカード基板を有するカード型光源と、前記光源に給電を行う給電コネクタと、前記カード型光源が取り付けられたベース部と、を備え、前記カード基板の一部に、カードエッジコネクタが形成され、前記給電コネクタは、前記カードエッジコネクタにより前記カード型光源に嵌合され、ベース部には給電コネクタに対応する領域に段差部が形成されている。

　また、本開示の一態様に係る光源ユニットは、カード型光源と給電コネクタの一方に、他方との位置合せ状態を確認するための位置合せ手段が設けられることが好ましい。

　本開示の一態様に係る光源ユニットによれば、位置合せ手段を目視しながらカード型光源と給電コネクタを嵌合することにより、カード型光源と給電コネクタとの正しい嵌合状態が確認できる。例えば、位置合せ手段としての位置合せ溝が覆い隠される状態を確認することにより正しい嵌合状態を確認することができる。

　本開示の一態様に係る光源ユニットによれば、カード型光源に給電コネクタを嵌合した状態でも、カード型光源をランプ内に好適に取り付け、かつ外径寸法が小型化された光源ユニットが得られる。また、本開示の一態様に係る光源ユニットによれば、カード型光源と給電コネクタの半嵌合状態を未然に防止し、信頼性を高めた光源ユニットが構成できる。

第一実施形態の光源ユニットを備えたヘッドランプの正面図であり、光源ユニットを透視的に表した図である。図１のＩＩ－ＩＩ線に沿う断面図及び断面図の部分拡大図である。カード型光源と給電コネクタの概略斜視図である。カード型光源と給電コネクタの正面図である。光源ユニットの分解斜視図である。カード型光源のカードエッジコネクタと給電コネクタを嵌合した状態の断面図である。カード型光源のカードエッジコネクタと給電コネクタを嵌合した状態の断面図である。位置合せ溝によりカードエッジコネクタと給電コネクタの嵌合状態を確認する方法を説明する模式図である。位置合せ溝によりカードエッジコネクタと給電コネクタの嵌合状態を確認する方法を説明する模式図である。第二実施形態のカード型光源と給電コネクタの斜視図である。カード型光源と給電コネクタの正面図である。光源ユニットの分解斜視図である。カード型光源のカードエッジコネクタと給電コネクタを嵌合した状態の断面図である。位置合せ穴によりカードエッジコネクタと給電コネクタの嵌合状態を確認する方法を説明する模式図である。位置合せ穴によりカードエッジコネクタと給電コネクタの嵌合状態を確認する方法を説明する模式図である。嵌合状態を確認する確認手段の概念構成図である。嵌合状態を確認する確認手段の概念構成図である。カード型光源をベース部に取り付けた状態の断面図である。カード型光源をベース部に取り付けた状態の断面図である。ベース部の変形例の斜視図である。給電コネクタの変形例の斜視図である。

　[第一実施形態]
　次に、本開示の第一実施形態について図面を参照して説明する。図１は第一実施形態の光源ユニットを備えた自動車用ヘッドランプＨＬの正面図である。図１では、光源ユニットの一部を透視的に示している。図２は図１のＩＩ－ＩＩ線に沿った断面図及び断面図の部分拡大図である。
　図１及び図２に示すように、ランプハウジング３は、ランプボディ３１と、ランプボディ３１の前面開口に取り付けられた透光カバー３２とで構成されている。ランプハウジング３内には、所要の配光で光照明を行うランプユニット２が内装されている。ランプユニット２は、本例ではハイビーム配光のランプユニットである。

　ランプユニット２は、光源ユニット１と、光源ユニット１から出射される光を自動車の前方領域に投影する投影レンズ４を備えている。

　光源ユニット１は、ヒートシンク５を備えている。ヒートシンク５は、概ね平板状をしたベース部５１を有している。ヒートシンク５は、ベース部５１の周辺部の３箇所において、公知のエイミング機構５２によりランプボディ３１に取り付けられている。エイミング機構５２は、例えばエイミングスクリューである。エイミング機構５２の詳細については省略するが、エイミング調整を行うことによりヒートシンク５のベース部５１は上下方向及び左右方向に傾動可能である。
　ベース部５１は、ベース部５１の主面がランプユニット２の前方に向けられるように配置されている。ベース部５１の主面には、カード型光源６が取り付けられている。また、ヒートシンク５の後面には放熱ファン５３が取り付けられている。放熱ファン５３は、カード型光源６で発生した熱の放熱効果を高めている。

　ベース部５１の主面には、カード型光源６と共にリフレクタ８が取り付けられている。リフレクタ８は、図２の部分拡大図に示したように、カード型光源６から出射された光を通す開口８１と、光を反射させる反射面８２と、を有している。リフレクタ８は、カード型光源６から出射した光を所要の方向に向けて反射する。このとき、カード型光源６から出射された光の一部は、リフレクタ８により遮光される。
　また、ベース部５１には、投影レンズ４がレンズホルダ４１により取り付けられている。投影レンズ４は、カード型光源６から出射されてリフレクタ８により反射された光をランプユニット２の前方に向けて投影する。投影レンズ４により前方に向けて投影された光は、自動車の前方領域に所要の配光で照射される。

　また、光源ユニット１は、カード型光源６に電気接続される給電コネクタ７を含んでいる。給電コネクタ７は、電気コード７１により、図には表れない自動車の車載電源に接続されている。給電コネクタ７は、後述するカードエッジコネクタ６４を介してカード型光源６に嵌合されてカード型光源６と電気接続され、車載電源の電力をカード型光源６に給電してカード型光源６を発光させるようになっている。

　図３はカード型光源６と給電コネクタ７の外観の概略を示す斜視図であり、図４はカード型光源６と給電コネクタ７の一部を破断した正面図である。
　カード型光源６は、所要形状をしたカード基板６０を主体に構成されている。カード基板６０は、絶縁基板の一方の面に導電膜を所要パターンに形成した導電パターン６１を有している。カード基板６０の導電パターン６１を有する面には、複数個の発光素子としてのＬＥＤ６２が面実装により搭載されている。カード基板６０において、ＬＥＤ６２が搭載されている側の面を表面と称し、反対側の面を裏面と称する。

　カード基板６０は、素子搭載部６０Ａとコネクタ部６０Ｂとで構成されている。素子搭載部６０Ａは、幅方向（図４の左右方向）の寸法が所要の幅寸法に形成されている。コネクタ部６０Ｂは、素子搭載部６０Ａの幅方向の寸法よりも両側が後退されて幅寸法が短くされている。そして、複数の導電パターン６１は、素子搭載部６０Ａからコネクタ部６０Ｂの両部位にわたって形成されている。素子搭載部６０Ａでは導電パターン６１の一部は複数のＬＥＤ６２の搭載ランド（図示せず）として構成されている。コネクタ部６０Ｂでは、導電パターン６１の他の一部は後述するコネクタ電極パッド６１Ｐとして構成されている。

　素子搭載部６０Ａにおいては、複数の搭載ランドが幅方向にほぼ一列に配置されている。それぞれの搭載ランドには、ＬＥＤ６２が半田等により面実装されている。図２の部分拡大図に示すように、各ＬＥＤ６２は、発光面部６２ａと光反射部６２ｂとを有している。発光面部６２ａは、ランプユニット２の前方に向けられた状態で設けられている。光反射部６２ｂは、発光面部６２ａを囲むように設けられている。光反射部６２ｂは、発光面部６２ａからランプユニット２の側方に向けて出射される光をランプユニット２の前方に向けて反射する。また、各ＬＥＤ６２はボンディングワイヤ６２ｃにより各導電パターン６１の一端部に電気接続されている。このボンディングワイヤ６２ｃは樹脂６３により封止されている。

　一方、ＬＥＤ６２に電気接続された導電パターン６１は、導電パターン６１の他端部がコネクタ部６０Ｂの縁部にまで延長されるように形成されている。導電パターン６１の他端部は、コネクタ部６０Ｂの縁部に沿ってコネクタ部６０Ｂにおける幅方向に配列され、コネクタ電極パッド６１Ｐとして構成されている。これらのコネクタ電極パッド６１Ｐが形成されることにより、コネクタ部６０Ｂの当該縁部はカードエッジコネクタ６４として構成される。

　素子搭載部６０Ａには、幅方向の両端部にそれぞれ一対の円形の穴６５，６６が板厚方向に貫通するように形成されている。それぞれ対をなす穴６５、６６のうち、図４における下側の穴６５、６５は他方の穴６６、６６よりも幾分穴径が大きく形成されている。大径の穴６５はカード型光源６をベース部５１に取り付けるための取付穴として構成されている。小径の穴６６はベース部５１に対してカード型光源６の位置決めを行うための位置決め穴として構成されている。

　コネクタ部６０Ｂには、切欠き溝６９が形成されている。切欠き溝６９は、カードエッジコネクタ６４を構成している縁部から素子搭載部６０Ａに向けて垂直に伸びる細幅な１本の直線状の溝であり、カード基板６０の板厚方向に貫通されるように形成されている。切欠き溝６９は、並列配置されている複数のコネクタ電極パッド６１Ｐのうち、所定のコネクタ電極パッド６１Ｐ、６１Ｐの間に形成されている。切欠き溝６９の長さＬは、切欠き溝６９の先端部がカード基板６０の表面上での特定の位置となるように、正確に決められている。切欠き溝６９は給電コネクタ７との嵌合状態を確認するための位置合せ溝として構成されており、本開示における位置合せ手段の一例である。

　また、位置合せ溝６９は、コネクタ部６０Ｂに設けられた複数のコネクタ電極パッド６１Ｐの配列方向（コネクタ部６０Ｂの幅方向）の中央位置よりも一方の側に偏った位置に形成されている。
　一方、図３及び図４に示すように、カード型光源６のコネクタ部６０Ｂには、幅方向の両端に、コネクタ部６０Ｂの内幅方向に向けて切欠き６７が形成されている。切欠き６７は、掛止溝６７として構成されている。

　一方、光源ユニット１の構成要素の一つとしての給電コネクタ７は、図３と図４にも示すように、偏平な矩形筒状をした樹脂製のコネクタ本体７０を有している。給電コネクタ７の一方の端面（以下、前面と称する）７０ａに開口されている筒溝７２内に、カード型光源６のカードエッジコネクタ６４が内挿される。コネクタ本体７０の筒溝７２内には、カードエッジコネクタ６４を構成している複数のコネクタ電極パッド６１Ｐに対応する位置に、それぞれ、金属等の導電性部材からなるコネクタ電極端子７３が配列されている。これらのコネクタ電極端子７３は、カードエッジコネクタ６４が内挿されたときに、各コネクタ電極端子７３に対応するコネクタ電極パッド６１Ｐに接触して電気接続されるようになっている。各コネクタ電極端子７３には電気コード７１が接続されている。
　ここで、カードエッジコネクタ６４が内挿されるコネクタ本体７０の筒溝７２の嵌合方向の長さは、位置合せ溝６９の長さＬと等しい。

　コネクタ本体７０の筒溝７２内には、コネクタ電極端子７３の配列方向の中間であって筒溝７２内の一部に、コネクタ本体７０の強度を高めるためのリブ７４が形成されている。このリブ７４は、カード型光源６に設けられている位置合せ溝６９に対応する位置に形成されている。すなわち、カードエッジコネクタ６４が筒溝７２に内挿されるときに、位置合せ溝６９内にリブ７４が進入することにより、内挿を可能とするようになっている。
　前記したように位置合せ溝６９はコネクタ部６０Ｂの幅方向の中央に対して偏った位置に形成されており、この位置合わせ溝６９の位置に対応してリブ７４もコネクタ本体７０の幅方向における一方の側に偏った位置に設けられている。このため、給電コネクタ７に対してカード型光源６が表裏反対の向きに嵌合されることが防止される。

　また、コネクタ本体７０の筒溝７２内には、掛止片７５が設けられている。掛止片７５は、筒溝７２内の各コネクタ電極端子７３が配列されている幅方向の両側の位置に、それぞれ設けられている。これら掛止片７５は、コネクタ本体７０と一体に形成された片持ち片である。
　掛止片７５は、筒溝７２内にカードエッジコネクタ６４が内挿されたときに、コネクタ部６０Ｂの掛止溝６７に掛止される。掛止片７５と掛止溝６７との掛止力によって、カード型光源６はコネクタ本体７０から容易に脱落されることが防がれる。

　ここで、コネクタ本体７０の筒溝７２の軸方向の寸法、すなわちカード型光源６が嵌合される方向の寸法は、カードエッジコネクタ６４が給電コネクタ７内における所定の正しい位置にまで内挿されたときに、コネクタ本体７０の前面７０ａが位置合せ溝６９の先端部と一致する寸法に形成されている。

　以上の構成のカード型光源６と給電コネクタ７は、相互に嵌合された上でヒートシンク５のベース部５１に取り付けられる。図５は光源ユニット１の分解斜視図である。ヒートシンク５のベース部５１の主面には、カード型光源６の取付穴６５に対応する位置に取付ネジ穴５４が開口するように形成されている。また、ベース部５１の主面には、位置決め穴６６に対応する位置に円柱状の位置決めボス５５が立設されている。

　この光源ユニット１を組み立てるには、先ず、カード型光源６を給電コネクタ７に嵌合して両者を一体化する。具体的には、カード型光源６のカードエッジコネクタ６４を給電コネクタ７のコネクタ本体７０の前面７０ａ側から筒溝７２内に内挿する。図６Ａ及び図６Ｂは、カード型光源６を給電コネクタ７に内挿したときの断面図である。図６Ａに示すように、内挿されたカードエッジコネクタ６４を構成しているカード基板６０の表面上の複数のコネクタ電極パッド６１Ｐに、複数の給電コネクタ７のコネクタ電極端子７３がそれぞれ接触される。これにより、コネクタ電極パッド６１Ｐとコネクタ電極端子７３とが相互に電気接続される。

　また、カードエッジコネクタ６４が内挿されると、図６Ｂに示すように、コネクタ本体７０の両側の位置にある掛止片７５のフック状先端が、カード型光源６の掛止溝６７に掛止される。掛止片７５の先端が掛止溝６７内に進入するとき、掛止片７５と掛止溝６７との間にクリック感が生じる。このクリック感により、カード型光源６と給電コネクタ７の嵌合状態を触感で確認することができる。また、掛止片７５と掛止溝６７との掛止力によってカード型光源６がコネクタ本体７０から簡単には脱落されないようにすることができる。

　次に、図５に示したように、給電コネクタ７が嵌合されたカード型光源６をベース部５１に取り付ける。この取り付けでは、カード型光源６の位置決め穴６６にベース部５１の位置決めボス５５を内挿させることによりカード型光源６の位置決めが行われる。次いで、取付ネジ５７をカード型光源６の取付穴６５を挿通させた上でベース部５１の取付ネジ穴５４に螺合させることにより、カード型光源６をベース部５１に固定的に取り付ける。

　なお、この実施形態では、カード型光源６を取り付けるのと同時に、リフレクタ８をカード型光源６に重ねた状態で取付ネジ５７により一体的にベース部５１に取り付ける。これにより光源ユニット１の組み立てが完了する。その後、詳細な説明は省略するが、図２に示したように、投影レンズ４がレンズホルダ４１を介してベース部５１に取り付けられることによりランプユニット２が構成される。

　このように組み立てられたランプユニット２では、カード型光源６と給電コネクタ７が嵌合されることにより、車載電源の電力がカード型光源６に給電され、ＬＥＤ６２が発光される。ＬＥＤ６２から出射された光は、図２に図示したリフレクタ８の開口８１を通り、一部が反射面８２で反射された後、投影レンズ４によりランプユニット２の前方に投影される。これにより、ランプユニット２ないしヘッドランプＨＬが点灯状態となり、自動車の前方領域が照明される。

　光源ユニット１の組み立てに際しては、カード型光源６に給電コネクタ７を嵌合させている。この組み立てのときにカード型光源６と給電コネクタ７との嵌合が不十分な半嵌合状態であると、前記したようにランプユニット２の組立工程中にカード型光源６と給電コネクタ７の嵌合が外れてしまうことがあり、ランプユニット２の組立工程不良の要因になる。また、カード型光源６と給電コネクタ７とが半嵌合状態のままでランプユニット２がヘッドランプＨＬに組み立てられてしまうと、カード型光源６と給電コネクタ７との間での電気接続における電気抵抗の増大や、点灯時における発熱が顕著になり、ランプユニット２またはヘッドランプＨＬの信頼性が低下するおそれがある。

　このような組み立てにおける半嵌合状態を防止するために、図６Ｂに示した掛止片７５と掛止溝６７が掛止する際のクリック感を利用して嵌合状態を確認することは可能である。しかし、このクリック感は組立作業者の触感によるものであり、感覚の個人差がある。このため、個人差のある触感のみによって確実にカード型光源６と給電コネクタ７の半嵌合状態を防止することは難しい。

　この半嵌合状態を確実に防止するために、本実施形態の光源ユニット１では、カード型光源６に設けられた位置合せ手段としての位置合せ溝６９が有効に機能する。図７Ａ及び図７Ｂはこの位置合せを説明する正面図であり、位置合せ溝６９によりカードエッジコネクタ６４と給電コネクタ７の嵌合状態を確認する方法を説明する模式図である。図７Ａに示すように、カード型光源６のカードエッジコネクタ６４を給電コネクタ７に内挿させながら両者を嵌合して行くと、コネクタ本体７０の前面７０ａは位置合せ溝６９に沿って移動させられ、コネクタ本体７０が徐々に位置合せ溝６９を覆うように移動させられる。

　前記したように、コネクタ本体７０の筒溝７２の嵌合方向の寸法（長さ）は、位置合せ溝６９の長さＬと等しい。このため、図７Ｂに示すように、コネクタ本体７０の前面７０ａが位置合せ溝６９の先端に一致する位置まで移動させられ、コネクタ本体７０が位置合せ溝６９を完全に覆い隠す位置まで移動させられたときに、給電コネクタ７がカード型光源６に対して正しい状態に嵌合されたことが確認される。すなわち、位置合せ溝６９において光の透過を観察することにより正しい状態の嵌合状態であることが確認できる。

　以上のように、本実施形態の光源ユニット１では、カード型光源６と給電コネクタ７を嵌合する際に、位置合せ溝６９を利用して目視にて両者の嵌合状態を確認することができる。したがって、掛止片７５と掛止溝６７とのクリック感に対する作業者の感覚の相違がある場合でも、確実に嵌合状態を確認し、半嵌合状態を防止することができ、光源ユニット１の信頼性が向上できる。

　[第二実施形態]
　次に、本開示の第二実施形態の光源ユニット１００について図面を参照して説明する。第二実施形態において、第一実施形態と同一または同等の部分については、図面に同一符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。図８は光源ユニット１００のカード型光源１０６と給電コネクタ１０７の外観斜視図である。図９はカード型光源１０６と給電コネクタ１０７の一部を破断した正面図である。

　複数のＬＥＤ６２は、図９に示すように、素子搭載部６０Ａの右側のＬＥＤ６２Ｈと、素子搭載部６０Ａの左側のＬＥＤ６２Ｌとを有している。ＬＥＤ６２Ｈは、配列ピッチ寸法が小さくて高密度に配列されている。ＬＥＤ６２Ｌは、配列ピッチ寸法が大きくて低密度に配列されている。右側のＬＥＤ６２Ｈを高密度ＬＥＤと称し、左側のＬＥＤ６２Ｌを低密度ＬＥＤと称する。

　コネクタ部６０Ｂには、切欠き６７（掛止溝６７）に近接して、小径の円形穴１６８、１６８がそれぞれ素子搭載部６０Ａの板厚方向に貫通するように形成されている。円形穴１６８は、給電コネクタ１０７とカード型光源１０６との嵌合状態を確認するための位置合せ穴として構成されている。この位置合せ穴１６８は本開示における位置合せ手段の一つの形態である。

　位置合せ溝６９は、高密度ＬＥＤ６２Ｈにつながる導電パターン６１（６１Ｈ）の領域ＡＨと、低密度ＬＥＤ６２Ｌにつながる導電パターン６１（６１Ｌ）の領域ＡＬとの境界に沿って延長される直線形状に形成されている。これにより、位置合せ溝６９によって、コネクタ部６０Ｂは、高密度ＬＥＤ６２Ｈの導電パターン領域ＡＨと、低密度ＬＥＤ６２Ｌの導電パターン領域ＡＬとに分離される。また、本実施形態では、高密度ＬＥＤ６２Ｈの導電パターン６１の個数は低密度ＬＥＤ６２Ｌの導電パターン６１の個数よりも多い。このため、図９に示すように、位置合せ溝６９はコネクタ部６０Ｂでの幅方向の中央位置よりも低密度ＬＥＤ６２Ｌの側に偏った位置に形成されている。

　このように位置合せ溝６９によってコネクタ部６０Ｂが幅方向に分離されることにより、単位面積当たりの発熱量が大きくなる高密度ＬＥＤ６２Ｈ側で発生した熱が低密度ＬＥＤ６２Ｌの領域に向けて移動することが抑制される。これにより、低密度ＬＥＤ６２Ｌ側における温度上昇が抑制できる。また、高密度ＬＥＤ６２Ｈの導電パターン領域ＡＨの面積は低密度ＬＥＤ側の導電パターン領域ＡＬよりも広いので、高密度ＬＥＤ６２Ｈで発生した熱を導電パターン領域ＡＨの表面ないし裏面から効果的に放熱させることができる。

　また、位置合せ溝６９は導電パターン領域ＡＬ内の一部に設けてもよい。例えば、図９に仮想線（二点鎖線）で示すように、低密度ＬＥＤ６２Ｌにつながる導電パターン６１Ｌの間に位置合せ溝６９Ａとして構成してもよい。このように、低密度側の導電パターン領域ＡＬに位置合せ溝６９Ａを形成すれば、高密度側の導電パターン領域ＡＨの面積が低減されることはなく、導電パターン領域ＡＨにおけるカード基板６０の熱容量が大きくなり放熱効果が高められる。

　また、コネクタ本体７０には、小径の穴１７６が形成されている。穴１７６は、コネクタ本体７０の上面側から見て円形であり、前面７０ａに近いコネクタ本体７０の両側の位置に、それぞれ、コネクタ本体７０の厚み方向に貫通した状態に開口するように形成されている。これらの穴１７６は、コネクタ本体７０を図１０に示すように組み付けたときにおける筒溝７２が存在する位置に開口するように形成されている。穴１７６は、位置基準穴として構成されている。この位置基準穴１７６は、カード型光源１０６に設けられている位置合せ穴１６８とほぼ同じ径寸法に形成されている。ここで、ほぼ同じ径寸法とは、両者の径寸法が同一の場合、及び、両者の径寸法がわずかにずれるが目視による径寸法が同程度である場合を含む。また、位置基準穴１７６は、カードエッジコネクタ６４と給電コネクタ１０７が後述する所定の状態に嵌合されたときに、位置合せ穴１６８の中心と位置基準穴１７６の中心が互いに一致する位置に形成されている。すなわち、位置合せ穴１６８は、位置基準穴１７６と同心位置となるように形成されている。

　図１０は光源ユニット１００の分解斜視図である。ベース部５１には、浅い段差部１５６が形成されている。段差部１５６は、ベース部５１の一方の縁部から位置決めボス５５に達するまでの領域に形成されている。段差部１５６は、ベース部５１の主面の一部を凹設した凹部で構成されている。段差部１５６は、給電コネクタ１０７のコネクタ本体７０の幅寸法にほぼ等しい幅寸法に形成されている。段差部１５６の深さは、給電コネクタ１０７とカードエッジコネクタ６４を嵌合したときに、カード型光源１０６のカード基板６０の裏面側にコネクタ本体７０が突出する厚み寸法にほぼ等しい寸法となるように形成されている。

　この光源ユニット１００を組み立てるには、先ず、カード型光源１０６を給電コネクタ１０７に嵌合して両者を一体化する。
　次に、図１０に示したように、給電コネクタ１０７が嵌合されたカード型光源１０６をリフレクタ８とともにベース部５１に取り付ける。
　これにより光源ユニット１００の組み立てが完了する。
　その後、詳細な説明は省略するが、図２に示したように、投影レンズ４がレンズホルダ４１を介してベース部５１に取り付けられることにより、ランプユニット２が構成される。

　カード型光源１０６と給電コネクタ１０７の半嵌合状態を確実に防止するために、本実施形態の光源ユニット１００においても、カード型光源１０６に設けられた位置合せ手段としての位置合せ溝６９が有効に機能する。すなわち、位置合せ溝６９において光の透過を観察することにより嵌合状態が確認できる。

　また、位置合せ手段としての位置合せ穴１６８によれば、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７の嵌合状態を確認することができる。図１２Ａ、図１２Ｂ及び図１３Ｂに示すように、カード型光源１０６のカードエッジコネクタ６４を給電コネクタ１０７に内挿させながら両者を嵌合して行くと、コネクタ本体７０の位置基準穴１７６と、カード型光源１０６の位置合せ穴１６８が互いに重なる状態となる。すなわち、コネクタ本体７０の外側から位置基準穴１７６の内部を見ると、その内部に位置合せ穴１６８が観察される。このとき、図１２Ａに示すように、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７とが半嵌合のときには、両穴１６８，１７６の中心位置が一致しておらず非円形の穴として観察される。一方、図１２Ｂに示すように、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７とが正しく嵌合しているときには、両穴１６８，１７６の中心位置が一致して真円形の穴として観察される。したがって、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７との嵌合時に穴１６８、１７６の中心位置において観察される穴の形状を確認することにより、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７との嵌合状態が確認できる。

　これら位置合せ溝６９あるいは位置合せ穴１６８を利用してカード型光源１０６と給電コネクタ１０７との嵌合を確認する際には、例えば、図１３Ａ及び図１３Ｂに示す確認手段を利用することが好ましい。図１３Ａは作業者の目視による嵌合状態の確認を示している。図１３Ａに示すように、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７を嵌合する作業台の下側に光拡散板１０２を配設する。光拡散板１０２の下方に照明光源１０１を配置する。

　図１３Ａに示す確認手段を説明する。まず、照明光源１０１を点灯し、光拡散板１０２に光を照射する。光拡散板１０２は、照明光源１０１により光が照射されたときに均一な面光源となるように構成されている。したがって、この光拡散板１０２の上でカード型光源１０６と給電コネクタ１０７とを嵌合しながら、前記したように位置合せ溝６９や位置合せ穴１６８を目視すれば、位置合せ溝６９が給電コネクタ１０７により完全に覆い隠された状態、あるいは位置基準穴１７６の内部に観察される明るい穴の形状を確認することが容易になる。これにより、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７との確実な嵌合が確認できる。

　図１３Ｂは、光電的に嵌合状態の確認を行う場合を示している。図１３Ｂに示すように、嵌合する作業台（図示省略）の下側に光源部２０１を配設する。光源部２０１は、光源部２０１の鉛直上方に向けて所要の光束径の平行光を出射するように構成されている。光源部２０１の鉛直上方は、図１３Ｂに矢印で示す方向である。このような光源部２０１は、例えばＬＥＤ等の光源２０２とコリメートレンズ２０３により実現できる。また、この光源部２０１の直上位置に受光素子等の受光部２０４を配設する。受光部２０４が光源部２０１から受光した光の光量は、光量メータ２０５等によって検出される。

　図１３Ｂに示す確認手段を説明する。光源部２０１から出射される光の光路上において、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７を嵌合させる。光源部２０１からの光は位置合せ溝６９あるいは位置合せ穴１６８を下方から上方に透過し、受光部２０４により受光される。したがって、位置合せ溝６９の場合には、受光部２０４での受光量がほぼ零になったとき、カード型光源１０６が給電コネクタ１０７に正しく嵌合されたことが確認できる。位置合せ穴１６８の場合には、受光部２０４での受光量が最大ピークのとき、カード型光源１０６が給電コネクタ１０７に正しく嵌合されたことが確認できる。

　ここで、カード型光源１０６をベース部５１の主面に取り付けたときの状態を図１４Ａに示す。
　カード型光源１０６はＬＥＤ６２を搭載している表面がランプユニット２の前方に向けられた状態で、その裏面がベース部５１の主面に密接した状態に取り付けられる。カードエッジコネクタ６４によってカード型光源１０６に嵌合された給電コネクタ１０７は、その一部がカード型光源１０６の裏面側において厚み方向に突出されている。そのため、カード型光源１０６をベース部５１の主面に密着させる場合には、給電コネクタ１０７をベース部５１の主面から外れた側方位置に配置しなければならない。しかし、このようにすると、光源ユニット１００の小型化が困難になる。

　本実施形態では、図１４Ａに示すように、ベース部５１に段差部１５６が設けられている。このため、カード型光源１０６の裏面をベース部５１の主面に密着させると、給電コネクタ１０７は段差部１５６内に収容される。
　したがって、カード型光源１０６の裏面を正しくベース部５１の主面に密着させることにより、光源の位置、特にランプユニット２の光軸方向におけるＬＥＤ６２の位置を正確に設定できる。

　また、ベース部５１の主面上におけるカード型光源１０６及び給電コネクタ１０７を含めた高さ寸法を、段差部１５６の深さ寸法に相当するだけ低減することができ、光源ユニット１００の薄型化が可能になる。また、給電コネクタ１０７をベース部５１の側方に突出させた位置に配置する必要がないので、光源ユニット１００の小型化が可能になる。

　[第二実施形態　第一変形例]
　次に、ヒートシンク５のベース部５１の変形例を説明する。図１４Ｂは、カード型光源１０６をベース部３５１の主面に取り付けた状態の断面図である。図１５は、ヒートシンク３０５のベース部３５１を示す図である。図１４Ｂおよび図１５において、図１０に示した構成と等価な部分には同一符号を付してある。
　この変形例では、ベース部３５１に設けた段差部１５６の２箇所にそれぞれ円錐状あるいは円柱状の位置固定ボス３５８が立設されている。これらの位置固定ボス３５８は、給電コネクタ１０７がカード型光源１０６に正しく嵌合され、その後に給電コネクタ１０７及びカード型光源１０６がベース部３５１に取り付けられたときに、カード型光源１０６の位置合せ穴１６８が位置されるベース部３５１の箇所に設けられている。これら位置固定ボス３５８は、対応する位置合せ穴１６８及び位置基準穴１７６の径寸法とほぼ同じ径寸法に形成されている。

　この位置固定ボス３５８を設けることにより、カード型光源１０６をベース部３５１に取り付けることが容易となる。すなわち、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７が正しく嵌合されていれば、カード型光源１０６をベース部３５１に取り付ける際に、図１４Ｂに示す位置固定ボス３５８は位置合せ穴１６８と位置基準穴１７６とにスムーズに挿通される。
　また、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７の嵌合が半嵌合状態に近い状態の場合には、位置固定ボス３５８が位置合せ穴１６８と位置基準穴１７６に挿通されず、カード型光源１０６をベース部３５１に取り付けることができなくなる。しかし、この際に位置合せ穴１６８及び位置基準穴１７６が位置固定ボス３５８に挿通するように給電コネクタ１０７及びカード型光源１０６を動かすようにすれば、位置固定ボス３５８の周面が両穴１６８，１７６の内面に当接することによって給電コネクタ１０７に対してカード型光源１０６が強制的に移動させられる。これにより、給電コネクタ１０７とカード型光源１０６とを、正しい嵌合状態に修正することが可能になる。

　また、この位置固定ボス３５８は、位置基準穴１７６と位置合せ穴１６８を通して挿入されるので、カード型光源１０６をベース部３５１に取り付けたときには、位置固定ボス３５８が給電コネクタ１０７の位置をベース部３５１に対して拘束することになる。したがって、給電コネクタ１０７の嵌合が外れて給電コネクタ１０７がベース部３５１から脱落することを防止することもできる。
　なお、位置固定ボス３５８の代わりに、位置基準穴１７６と位置合せ穴１６８を挿通させるネジ（図示省略）により、給電コネクタ１０７及びカード型光源１０６をベース部３５１に固定するようにしてもよい。

　[第二実施形態　第二変形例]
　次に、給電コネクタ１０７の変形例を説明する。図１６は、第二変形例の給電コネクタ４０７を示している。図１６に示すように、給電コネクタ４０７には、逃げ部４７７を設けてもよい。逃げ部４７７は、コネクタ本体７０の前面７０ａの両側部を後方に向けて切り欠いた形状に形成されている。この逃げ部４７７の厚み方向の寸法は、少なくともカード型光源１０６のカード基板６０の板厚よりも大きな寸法である。また、逃げ部４７７の深さの寸法は可及的に大きな寸法となるように形成されている。逃げ部４７７の厚み方向とは、図１６の上下方向に沿った方向であり、コネクタ本体７０の厚み方向である。逃げ部４７７の深さの寸法とは、コネクタ本体７０の前後方向に沿った方向の寸法である。

　逃げ部４７７を設けることにより、カード型光源１０６を給電コネクタ４０７に嵌合したときに、逃げ部４７７の深さ寸法だけコネクタ本体７０の前面７０ａがカード基板６０のコネクタ部６０Ｂの縁部から進入した状態で、カード型光源１０６と給電コネクタ４０７とを嵌合することができる。したがって、コネクタ本体７０やカード基板６０に公差あるいは製造誤差が生じている場合でも、カード型光源１０６を給電コネクタ４０７の十分に深い位置まで嵌合させることができる。これにより、公差や製造誤差によってカード型光源１０６と給電コネクタ４０７とが半嵌合状態になることを未然に防止することができる。

　以上のように、本実施形態の光源ユニット１００では、カード型光源１０６に給電コネクタ１０７を嵌合した状態で、カード型光源１０６をベース部５１、３５１に取り付けると、ベース部５１、３５１に設けられた段差部１５６において給電コネクタ１０７を収容する。このため、カード型光源１０６をベース部５１、３５１に対して密接した状態に取り付けることができ、かつ光源ユニット１００の高さ寸法を段差部１５６の寸法だけ低減できる。また、給電コネクタ１０７をベース部５１、３５１の外側に配置する必要がなく、光源ユニット１００の小型化が可能になる。

　また、本実施形態の光源ユニット１００では、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７を嵌合する際に、位置合せ溝６９、６９Ａあるいは位置合せ穴１６８を利用して目視にて両者の嵌合状態を確認することができる。したがって、掛止片７５と掛止溝６７とのクリック感に対する作業者の感覚の相違がある場合でも、確実に嵌合状態を確認し、カード型光源１０６と給電コネクタ１０７とが半嵌合状態となることを防止することができる。これにより、光源ユニット１００の信頼性が向上できる。

　なお、図示は省略するが、カード型光源のカード基板を形成する際には、通常１枚の素板から複数のカード基板を分離、分割してカード基板を形成することが行われる。この際、素板の表面にＶ溝を形成し、このＶ溝を利用して複数のカード基板を分割して各カード基板を形成すると、カードエッジコネクタを形成する箇所にバリが生じる。すなわち、Ｖ溝を利用して分割したカード基板の縁部にバリが生じる。このようなバリを有するカード基板を用いると、バリによる給電コネクタへの傷付きや電気的短絡の要因になる。

　本開示では、素板から複数のカード基板を形成する際に、少なくともカードエッジコネクタを構成する縁部については、プレス加工等による剪断によって形成する。これによりカードエッジコネクタの縁部におけるバリの発生が防止でき、給電コネクタへの傷付きや電気的短絡を防止し、光源ユニットの信頼性が向上する。

　以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲が上記実施形態の説明によって限定的に解釈されるべきではない。上記実施形態は一例であって、請求の範囲に記載された発明の範囲内において、様々な実施形態の変更が可能であることが当業者によって理解されるところである。
　第一実施形態及び第二実施形態の位置合せ手段として、位置合せ溝をカード型光源に設ける例を説明したが、本開示における位置合せ手段は、上記した例に限らない。位置合せ溝を給電コネクタに形成し、カード型光源との間で嵌合位置を確認するように構成してもよい。
　また、第二実施形態の位置合せ手段として、位置合せ穴と位置合せ溝をカード型光源に形成する例を説明したが、本開示における位置合せ手段は上記した例に限らない。位置合せ穴と位置合せ溝を給電コネクタに形成し、カード型光源との間で嵌合位置を確認するように構成してもよい。

　第二実施形態では、光源ユニットは、位置合せ基準として、位置合せ溝と位置合せ穴（位置基準穴）の両方を備える構成を説明したが、本開示の位置合わせはこれに限らない。位置合せ溝と位置合せ穴（位置基準穴）とは、いずれか一方のみを備える構成であってもよい。
　また、第一実施形態及び第二実施形態では、位置合せ溝をカード基板の縁部から切り欠いている例を説明したが、本開示の位置合せ溝の構成はこの例に限らない。位置合せ溝は、カード型光源と給電コネクタとが嵌合されたときに、コネクタ本体の前面が位置される部位を含む所要の領域にわたって形成された長溝であってもよい。
　さらに、第二実施形態では位置合せ穴が円形である例を説明したが、位置合せ穴の形状はこの例に限らない。位置合せ穴は、位置基準穴との相対位置が判断できるものであれば良く、三角穴、矩形穴、楕円穴等の他の形状であってもよい。

　さらに、カード型光源に設ける位置合せ手段は、第二実施形態で説明した位置合せ溝や位置合せ穴に限られるものではない。位置合せ手段として、例えば、カード基板に形成するレジストや導電膜の一部を利用して位置合せマークを形成し、この位置合せマークを利用して給電コネクタの嵌合位置を確認するようにしてもよい。

　本開示は上記実施形態に記載のハイビーム配光のランプユニットに適用される光源ユニットに限定されるものではなく、ロービーム配光のランプユニット、あるいはその他の配光のランプユニットに適用される光源ユニットとして構成できることは言うまでもない。

　本出願は、２０１７年１２月１３日に出願された日本国特許出願（特願２０１７－２３８２４０号）と、２０１７年１２月１３日に出願された日本国特許出願（特願２０１７－２３８２４１号）とに基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

Claims

　光源が搭載されたカード基板を有するカード型光源と、
　前記光源に給電を行う給電コネクタと、を備え、
　前記カード基板の一部に、カードエッジコネクタが形成され、
　前記給電コネクタは、前記カードエッジコネクタにより前記カード型光源に嵌合され、
　前記カード型光源と前記給電コネクタの一方には、他方との位置合せ状態を確認するための位置合せ手段が設けられている光源ユニット。
　前記位置合せ手段は、前記カード型光源に形成されて前記給電コネクタと嵌合する方向に伸びる位置合せ溝であり、前記カード型光源が前記給電コネクタに正しく嵌合したときに、前記位置合せ溝が当該給電コネクタによって覆い隠される請求項１に記載の光源ユニット。
　前記給電コネクタは、前記カードエッジコネクタが内挿されるコネクタ本体を有し、前記給電コネクタが正しく嵌合した場合に、前記カード型光源が内挿される側に向けられている前記コネクタ本体の端面が、前記位置合せ溝の先端と同じ位置となるように形成される請求項２に記載の光源ユニット。
　光源が搭載されたカード基板を有するカード型光源と、
　前記光源に給電を行う給電コネクタと、
　前記カード型光源が取り付けられたベース部と、を備え、
　前記カード基板の一部に、カードエッジコネクタが形成され、
　前記給電コネクタは、前記カードエッジコネクタにより前記カード型光源に嵌合され、
　前記ベース部には前記給電コネクタに対応する領域に段差部が形成されている光源ユニット。
　前記カード型光源は、前記カード基板の前記光源を搭載した側と反対側の裏面が前記ベース部の主面に密接した状態で取り付けられ、
　前記段差部は、前記主面の一部に設けられ、前記給電コネクタのコネクタ本体を収容する凹部形状に形成されている請求項４に記載の光源ユニット。
　前記給電コネクタの前記コネクタ本体は、前記ベース部の外側に突出されていない状態となるように構成されている請求項５に記載の光源ユニット。
　前記カード型光源と前記給電コネクタの一方には、他方との位置合せ状態を確認するための位置合せ手段が設けられている請求項４から請求項６のいずれか一項に記載の光源ユニット。
　前記位置合せ手段は、前記カード型光源に形成されて前記給電コネクタと嵌合する方向に伸びる位置合せ溝であり、
　前記位置合せ溝は前記給電コネクタが受電コネクタに正しく嵌合したときに前記給電コネクタによって覆い隠される請求項７に記載の光源ユニット。
　前記カード型光源は、異なる配列密度で配列された複数の発光素子と、前記複数の発光素子のそれぞれに接続された複数の導電パターンを備え、
　前記位置合せ溝は、相対的に高い密度で配列された発光素子につながる導電パターンが配設された領域と、相対的に低い密度で配列された発光素子につながる導電パターンが配設された領域との境界位置、または、相対的に前記低い密度で配列された発光素子につながる導電パターンが配設された領域内のいずれか一方に設けられる請求項８に記載の光源ユニット。
　前記位置合せ手段は、前記カード型光源に開口された位置合せ穴であり、前記給電コネクタが正しく嵌合したときに、前記給電コネクタに開口された位置基準穴と同心位置に配置された状態で前記位置基準穴内に観察される構成である請求項７に記載の光源ユニット。
　前記位置合せ穴と前記位置基準穴は同じ径寸法の円形穴である請求項１０に記載の光源ユニット。
　前記ベース部は、前記段差部に、前記位置合せ穴と前記位置基準穴に内挿される位置固定ボスを備える請求項１０又は請求項１１に記載の光源ユニット。
　前記給電コネクタは、前記カードエッジコネクタが内挿される偏平な筒溝を有するコネクタ本体を備え、
　前記コネクタ本体は、前記カード型光源に対向する部位に、前記カード型光源との干渉を防止する逃げ部が形成されている請求項４から請求項１２のいずれか一項に記載の光源ユニット。