WO2019065482A1 - 巻取り装置、巻取り方法 - Google Patents

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Definitions

  • a solution casting method is widely known as a method for producing a belt-like film.
  • a cast film is formed by casting a dope in which a polymer such as cellulose acylate is dissolved in a solvent to a running casting support, and the casting film is peeled off from the casting support It is a method of forming a film by this and drying the formed film.
  • the amount of increase in pressing force in the second period may be 1% / m or more and 10% / m or less.
  • the outer diameter of the winding core may be 15 cm or more and 50 cm or less.
  • the winding device 10 includes a pressing mechanism 40 (a pressing unit, a pressing force control unit).
  • the pressing mechanism 40 has a function of pressing the outer peripheral surface of the film roll 32 inward (toward the winding core 18) and the pressing force according to the winding amount of the film 14 (length of the wound film 14). It has a control function, and comprises a take-up amount detector 42, a blower 44 (air supply device), an open / close valve 46, an air nozzle 48, a shift mechanism 50, a pressure sensor 52, and the control unit 30 described above. Ru.

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Abstract

フイルムの変形故障を防止できる巻取り装置、巻取り方法を提供する。 巻き芯(18)の回転を開始することにより、巻取りを開始し、巻取りを開始してから第1期間が経過するまでは、押圧機構(40,110)によるフイルムロール(32)の外周面の押圧を禁止し、第1期間が経過した後にフイルムロール(32)の外周面の押圧を開始する。フイルムロール(32)の外周面の押圧を開始してから、第2期間が経過するまでは、フイルム(14)の巻取り量の増加に伴ってフイルムロール(32)の外周面を押圧する押圧力を増加させる。第1、第2期間で巻き取られるフイルム(14)の巻取り量は、巻取り開始から巻取り完了までに巻き取られるフイルム(14)の総巻取り量の10%以下とされている。

Description

巻取り装置、巻取り方法
 本発明は、帯状のフイルムを巻き芯に巻き付けることにより、フイルムの巻取りを行う巻取り装置及び方法に関する。
 帯状のフイルムを製造する手法として、溶液製膜方法が広く知られている。溶液製膜方法では、セルロースアシレートなどのポリマーが溶媒に溶解したドープを、走行する流延支持体に流延することにより流延膜を形成し、この流延膜を流延支持体から剥がすことによりフイルムを形成し、形成したフイルムを乾燥する方法である。
 このようにして製造されたフイルムは、巻き芯に巻き付けられることにより巻き取られる。これにより、フイルムロールが形成される。フイルムを巻き取る際には、フイルムの張力を調整する、及び/または、フイルムロールの外周面を内側へ向けて押圧するなどにより、フイルムロールにおいて重なり合うフイルム間に形成される空気層の厚みが制御される(下記特許文献1~4参照)。
特開平04-106057号公報 特開昭60-128153号公報 特開2013-129540号公報 特開2010-150041号公報
 しかしながら、従来は、写り故障、角巻故障といった変形故障が生じる場合があり、改善が求められていた。写り故障は、空気層の厚みが薄く、フイルムロールにおいて重なり合うフイルムの密着度が高い場合に発生する変形故障であり、巻き芯の外周の凹凸、フイルムの先端、後端、繋ぎ目などが、重ね合わされるフイルムに転写されることによって発生する。また、角巻故障は、空気層の厚みが厚く、フイルムロールにおいてフイルムの密着度が低い場合に発生する変形故障であり、フイルムロールの外周が円形を維持できなくなることにより発生する。
 本発明は上記背景を鑑みてなされたものであり、フイルムの変形故障を防止できる巻取り装置、巻取り方法を提供することを目的としている。
 上記目的を達成するために、本発明の巻取り装置は、帯状のフイルムを巻き芯に巻き付けることにより、フイルムの巻取りを行う巻取り装置において、巻取りにより生成されたフイルムロールの外周面を巻き芯側へ向けて押圧する押圧部と、押圧部がフイルムロールを押圧する押圧力を制御する押圧力制御部と、を備え、押圧力制御部は、フイルムの巻取りを開始してから所定の第1期間が経過するまでは、押圧を禁止し、第1期間が経過した後に押圧を開始し、押圧を開始してから所定の第2期間が経過するまでは、フイルムの巻取り量の増加に伴って押圧力を増加させ、巻取り開始から第1、第2期間が経過するまでに巻き取られるフイルムの巻取り量が、巻取り開始から巻取り終了までに巻き取られる総巻取り量の10%以下としている。
 総巻取り量が1000m以上であってもよい。
 第1期間に巻き取られるフイルムの巻取り量が、総巻取り量の3%以下であってもよい。
 第2期間における押圧力の増加量が、1%/m以上、10%/m以下であってもよい。
 巻き芯の外径が15cm以上、50cm以下であってもよい。
 フイルムは、両側部に高さが2μm以上、20μm以下の凹凸が形成されていてもよい。
 押圧部は、押圧ローラを備え、押圧ローラの外周面をフイルムロールの外周面に押し当てることによって押圧を行うものでもよい。
 押圧部は、送気装置を備え、送気装置によりフイルムロールの外周面に送気することによって押圧を行うものでもよい。
 第1、第2期間においては、フイルムの側縁を揃えるストレート巻によりフイルムの巻取りを行い、第2期間の経過後においては、フイルムの側縁をフイルムの幅方向に対して一定範囲で周期的にずらしたオシレート巻によりフイルムの巻取りを行ってもよい。
 フイルムの厚みが10μm以上、60μm以下であってもよい。
 フイルムが、セルロースアシレートを含むものでもよい。
 また、上記目的を達成するために、本発明の巻取り方法は、帯状のフイルムを巻き芯に巻き付けることにより、フイルムの巻取りを行う巻取り方法において、フイルムの巻取りを開始してから所定の第1期間が経過するまでの工程であり、巻取りにより生成されたフイルムロールの外周面を巻き芯側へ向けて押圧する押圧部による押圧を禁止した状態で、フイルムの巻取りを行う第1巻取り工程と、第1期間が経過してから所定の第2期間が経過するまでの工程であり、フイルムの巻取り量の増加に伴って押圧部による押圧力を増加させながら、フイルムの巻取りを行う第2巻取り工程と、を備え、巻取り開始から第1、第2期間が経過するまでに巻き取られるフイルムの巻取り量が、巻取り開始から巻取り終了までに巻き取られる総巻取り量の10%以下としている。
 本発明では、総巻取り量の10%のフイルムが巻き取られるまでの間に、フイルムロールの外周面を押圧しない第1期間と、フイルムの巻取り量の増加に伴ってフイルムロールの外周面を押圧する押圧力を増加させる第2期間とを設けたので、フイルムの変形故障を防止できる。
巻取り装置の概略図である。 巻取り手順を示すフローチャートである。 フイルムの巻取り量とフイルムロールの外周面を押圧する押圧力との関係を示すグラフである。 巻取り装置の概略図である。
 図1に、本発明の巻取り装置10を示す。巻取り装置10は、フイルム製造装置12により製造されたフイルム14の巻取りを行うものである。フイルム製造装置12は、例えば、溶液製膜方法によりフイルム14を製造する。溶液製膜方法では、後述する原料を用いてドープを調製し、調製したドープを無端支持体上に流延し、流延膜を形成する。そして、流延膜が自己支持性を有する状態になった後に、無端支持体から流延膜を剥離し、剥離された流延膜を熱風等で乾燥する。これにより、フイルム14が形成される。なお、本実施形態では、フイルム14の厚みを、10μm以上、60μm以下としている。
 上述のようにして形成されたフイルム14は、ナーリング付与ローラ16を介して、巻取り装置10に送られる。ナーリング付与ローラ16は、外周面に微小な凹凸が形成されており、この外周面をフイルム14に押し当てることにより、フイルム14の幅方向の両側部(耳部)に対して微小な凹凸(ナーリング)を形成する。なお、本実施形態では、ナーリング付与ローラ16により形成される凹凸の高さを、2μm以上、20μm以下としている。
 巻取り装置10は、巻き芯18を備えている。巻き芯18は、ターレット装置20に回転自在に支持されている。ターレット装置20には、巻き芯18を回転させるための駆動力を供給する駆動力供給部として、例えば、モータ22が設けられている。モータ22は、制御部30に駆動制御されて回転し、この回転に伴って巻き芯18が軸回りに回転する。これにより、巻き芯18に対してフイルム14が巻き付けられ(フイルム14が巻き取られ)、フイルムロール32が形成される。なお、本実施形態では、巻き芯18の外径を、15cm以上、50cm以下としている。また、本実施形態では、巻取り開始から完了までに巻き取るフイルム14の巻取り量(総巻取り量)を、1000m以上、より具体的には、4000mとしている。
 フイルム製造装置12からは、巻取り装置10へ向けて一定速度でフイルム14が供給(搬送)される。このため、モータ22(巻き芯18)の回転速度及び/または回転トルクによって巻取り時のフイルム14の張力が決定される。制御部30は、モータ22を制御することにより、巻取り時のフイルム14の張力をコントロールする。なお、巻取り時のフイルム14の張力は、自由に設定できるが、本実施形態では、フイルム14の張力をコントロールし、巻取り開始時が最も高く、フイルム14の巻き取り量が増加するほど低下させ、巻取りを行っている。
 また、巻取り装置10は、押圧機構40(押圧部、押圧力制御部)を備えている。押圧機構40は、フイルムロール32の外周面を内側(巻き芯18側)へ向けて押圧する機能と、この押圧力をフイルム14の巻取り量(巻き取ったフイルム14の長さ)に応じてコントロールする機能とを有するものであり、巻取り量検出器42、ブロワ44(送気装置)、開閉弁46、エアノズル48、シフト機構50、圧力センサ52、及び、前述した制御部30から構成される。
 巻取り量検出器42は、巻き芯18へ向かうフイルム14の搬送に伴って回転する搬送ローラ54の回転量を検出し、検出した情報を制御部30に送信する。制御部30は、巻取り量検出器42から送信された情報に基づいて、巻き芯18に送られたフイルム14の長さ、すなわち、フイルム14の巻取り量を検出する。
 ブロワ44は、開閉弁46を介してエアノズル48へ向けて送風を行う。開閉弁46は、ブロワ44とエアノズル48とを繋ぐ送風路(図示せず)内に配置され、制御部30による制御のもと、送風路を開放する開状態と、送風路を閉鎖する閉状態とに切替えられる。こうすることで、開閉弁46が開状態では、ブロワ44からの風(ブロワ44から送られた気体)がエアノズル48に到達し、開閉弁46が閉状態では、ブロワ44からの風がエアノズル48に到達しないようになっている。
 エアノズル48は、フイルム14の幅方向に長いスリット状の送風口を備え、送気口をフイルムロール32の外周面へ向けた状態で配置されている。これにより、開閉弁46が開いた状態では、ブロワ44からの風が、送気口からフイルムロール32の外周面へ向けて供給され、フイルムロール32の外周面が内側(巻き芯18側)へ向けて押圧される。なお、本実施形態では、エアノズル48の送気口の長さ(フイルム14の幅方向の長さ)が、フイルム14の幅とほぼ等しくなる態様にエアノズル48(送気口)を形成している。
 シフト機構50は、制御部30の制御のもと、エアノズル48を、フイルムロール32の外周面に近づける方向と、フイルムロール32の外周面から遠ざかる方向とにスライド移動させる。制御部30は、巻取り量検出器42からの情報、すなわち、フイルム14の巻取り量であり、フイルムロール32の外径に対応する情報に基づいて、シフト機構50を制御し、エアノズル48(送気口)とフイルムロール32の外周面との距離を一定距離に保つ。なお、本実施形態では、前述した一定距離を約1cmとしている。
 圧力センサ52は、エアノズル48内の圧力に対応する信号を制御部30に対して出力する。前述のように、エアノズル48(送気口)とフイルムロール32の外周面との間の距離は、シフト機構50により一定距離に保たれている。このため、エアノズル48内の圧力、すなわち、送気口からフイルムロール32の外周面へ供給される気体の圧力は、フイルムロール32の外周面を押圧する押圧力に対応したものとなる。制御部30は、圧力センサ52からの信号に基づいて、ブロワ44を制御することにより、フイルムロール32の外周面を押圧する押圧力を制御する。
 以下、フイルムロール32の外周面を押圧する押圧力の具体的な制御内容について、図2、図3をもとに説明を行う。制御部30は、モータ22を作動させて巻き芯18の回転を開始することにより、巻取りを開始し、巻取りを開始してから所定の第1期間が経過するまでの工程(第1巻取り工程)では、開閉弁46を閉状態に維持することにより、押圧機構40によるフイルムロール32の外周面の押圧を禁止し、第1期間が経過した後に開閉弁46を開状態へと切替え、押圧を開始する。
 なお、本実施形態では、第1期間を、巻取り開始からフイルム14が5m~100m巻き取られるまでの期間としている。前述にように、本実施形態では、フイルム14の総巻取り量が4000mである。このため、巻取り開始からフイルム14が5m~100m巻き取られるまでの期間は、巻取り開始からフイルム14が総巻取り量の0.125%~2.5%巻き取られるまでの期間に相当する。第1期間の長さは、本実施形態に限定されるものではないが、第1期間は、巻取り初期段階の僅かな期間であることが好ましい。具体的には、第1期間に巻き取られるフイルム14の巻取り量が、総巻取り量の3%以下であることが好ましい。
 また、本実施形態では、開閉弁46を開状態へと切替えるタイミングよりも前からブロワ44を作動させ、一定風量での送風を開始している。ブロワ44の作動タイミングは、これに限定されず、開閉弁46を開状態へと切替えた時点以降であってもよいが、本実施形態のように、開閉弁46を開状態へと切替えるよりも前からブロワ44を作動させておくことで、開閉弁46を開状態へと切替えることに伴って速やかに所望の押圧力(フイルムロール32の外周面を押圧する押圧力)を得られる。
 そして、制御部30は、上述のように開閉弁46を開状態へと切替えてフイルムロール32の外周面の押圧を開始してから、所定の第2期間が経過するまでの工程(第2巻取り工程)では、フイルム14の巻取り量の増加に伴ってブロワ44の出力を上昇させることによりフイルムロール32の外周面を押圧する押圧力を増加させる。なお、本実施形態では、巻取り量が1m増加する毎に、1%以上、10%以下の範囲(最終的に印加される押圧力の1%以上、10%以下の範囲)で押圧力が増加する状態に、フイルム14の巻取り量に比例して押圧力を増加させている。このように、第1期間は押圧力を印加せず、第2期間は巻取り量の増加に伴って押圧力を増加させることにより、写り故障、角巻故障といった変形故障を防止できる。
 なお、本実施形態では、第2期間を、第1期間と合わせて300mのフイルム14が巻き取られる期間、すなわち、第1期間と合わせて総巻取り量の7.5%のフイルム14が巻き取られるまでの期間としている。ここで、本発明では、第1期間と第2期間との両方で巻き取られるフイルム14の巻取り量の合計が、総巻取り量の10%以下であればよい。このため、第1期間と第2期間とのそれぞれで巻き取るフイルム14の巻取り量は、本実施形態に限定されず、上述した範囲内で適宜変更できる。
 また、第2期間が経過した後に印加する押圧力(フイルムロール32の外周面を押圧する押圧力)については、自由に設定できるが、本実施形態では、フイルム14の巻取り量の増加に伴って押圧力を低下させている。
 さらに、本実施形態では、第1、第2期間については、フイルム14の側縁を揃えるストレート巻によりフイルム14の巻取りを行い、第2期間の経過後においては、フイルム14の側縁をフイルム14の幅方向に対して一定範囲で周期的にずらしたオシレート巻によりフイルム14の巻取りを行っている。なお、オシレート巻きにおいて、その振り幅であるオシレート幅(幅方向へフイルム14をずらす際のずらし量)は任意に設定することができる。また、オシレート幅は一定値で固定する他、徐々に増加させたり、減少させたり、増加後に減少させたりしてもよい。
 なお、上記実施形態では、ブロワ44からの送風によりフイルム14の外周面を押圧する例で説明をしたが、図4に示す巻取り装置100のように、押圧ローラ120によりフイルム14の外周面を押圧してもよい。なお、図4を用いた説明では、前述した実施形態と同様の部材については同様の符号を付して説明を省略している。
 図4において、巻取り装置100は、押圧機構110(押圧部、押圧力制御部)を備えている。押圧機構110は、巻取り量検出器42、押圧ローラ120、ローラ駆動部130、制御部140から構成される。押圧ローラ120は、例えば、外周がゴムから形成されたゴムローラであり、巻き芯18と平行に配置される。そして、本実施形態では、支点142を中心に回動するアーム144の先端に取り付けられて、フイルムロール32に外周面を当接させる押圧位置と、フイルムロール32から離間した待機位置との間で移動自在に支持されている。なお、本実施形態では、押圧ローラの長さ(フイルム14の幅方向の長さ)を、フイルム14に形成したナーリング(フイルム14の両側部に形成した凹凸)の幅の範囲内に収まる長さとしている。こうすることで、フイルム14の幅方向中央部(ナーリングの形成されていない部分)を押圧できる。
 ローラ駆動部130は、例えば、アーム144に接続されたエアシリンダ146に供給するエア圧を制御することにより、押圧ローラ120を移動させ、押圧位置の押圧ローラ120がさらにフイルムロール32側に移動する状態にエアシリンダ146にエア圧を加えることにより、フイルムロール32の外周面を押圧する。なお、ローラ駆動部130は、ロック機構(図示せず)を備えている。ロック機構は、押圧ローラ120を待機位置に係止し、保持するためのものである。ロック機構が押圧ローラ120を待機位置に係止している状態では、エアシリンダ146にエア圧を加えてもフイルムロール32の外周面が押圧されないようになっている。
 制御部140は、ローラ駆動部130を制御することにより、フイルムロール32の外周面を押圧する押圧力を制御する。押圧力は、前述した実施形態と同様に制御される(図2、図3参照)。具体的には、第1期間は押圧ローラ120を待機位置に係止し、押圧力を印加せず、第1期間の経過後、第2期間の開始に伴って押圧を開始する。このとき、制御部140は、第2期間開始前からエアシリンダ146にエア圧を加えており、第2期間の開始に伴って押圧ローラ120の待機位置への係止を解除することにより押圧を開始する。これにより、第2期間の開始直後から所望の押圧力を印加できる。また、制御部140は、第2期間においては、巻取り量の増加に伴って押圧力を増加させる。こうすることで、前述した実施形態と同様に、フイルム14の変形故障(写り故障、角巻故障)を防止できる。
 なお、フイルムロール32の外周面を押圧する押圧部は、前述したブロワ44と押圧ローラ120とのうち片方のみである必要はなく、両方であってもよい。ブロワ44と押圧ローラ120との両方でフイルムロール32の外周面を押圧する場合であっても、第1期間は押圧力を印加せずに、第2期間に押圧力を印加することによって、フイルム14の変形故障を防止できる
 (原料)
 本実施形態において、ドープは、ポリマーが溶媒に溶解したポリマー溶液である。ポリマーとして、本実施形態では、セルローストリアセテート(以下、TACと称する)を用いているが、TACと異なる他のセルロースアシレートを用いてもよい。セルロースアシレートのアシル基は1種類だけでも良いし、あるいは2種類以上のアシル基を有していても良い。アシル基が2種以上であるときは、その1つがアセチル基であることが好ましい。セルロースの水酸基をカルボン酸でエステル化している割合、すなわち、アシル基の置換度が下記式(I)~(III)の全てを満足するものが好ましい。なお、以下の式(I)~(III)において、A及びBは、アシル基の置換度を表わし、Aはアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3~22のアシル基の置換度である。
 (I)   2.0≦A+B≦3.0
 (II)  1.0≦ A ≦3.0
 (III) 0  ≦ B ≦2.0
 アシル基の全置換度A+Bは、2.20以上2.97以下であることがより好ましく、2.40以上2.88以下であることが特に好ましい。また、炭素原子数3~22のアシル基の置換度Bは、0.30以上であることがより好ましく、0.5以上であることが特に好ましい。
 また、ドープのポリマーはセルロースアシレートに限られない。例えば、アクリル樹脂、環状オレフィン樹脂(例えばJSR(株)製のアートン(登録商標))等でもよい。
 ドープは、フイルムになる固形分としてポリマー以外のものを含んでいてもよい。ポリマー以外の固形分としては、例えば、可塑剤、紫外線吸収剤、レタデーション制御剤、微粒子等があり、本実施形態では可塑剤を含ませている。微粒子は、フイルムに滑り性及び/または耐傷性を付与したり、フイルムを重ねた際の貼り付きを抑制するなどの目的で使用されるいわゆるマット剤である。
 ドープにおける固形分の割合(以下、固形分含有率と称する)は、固形分の質量をMKとし、ドープの質量をそれぞれMDとするときに、(MK/MD)×100で求める百分率で14%以上25%以下の範囲内とされ、本実施形態では19.5%としている。
 ドープの溶媒としては、本実施形態においては、ジクロロメタンとメタノールとの混合物を用いている。溶媒は本実施形態の例に限られず、例えば、ブタノール、エタノール、プロパノール等が用いられ、これらは混合物として2種以上を併用してもよい。
 以下、表1を用い、本発明の実施例1~14について比較例1~3と比較しながら説明を行う。実施例は、本発明を適用して巻取りを行ったものであり、比較例は、本発明と比較するために本発明を適用せずに巻取りを行ったものである。

Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 実施例及び比較例では、各種条件を変更し、4000m分のフイルムの巻取りを行い、フイルムロールを形成した。各種条件としては、巻き芯径(巻き芯の直径)、フイルム厚(フイルムの厚さ)、押圧部(どのような手段でフイルムロールの外周面を押圧したか)、押圧開始長(巻取り開始から押圧開始までに巻き取られるフイルムの長さ)、押圧力増加率(1mのフイルムが巻き取られる間に増加する押圧力の割合(最終的な押圧力に対して増加する押圧力の割合)、押圧完了長(巻取り開始から押圧完了までに巻き取られるフイルムの長さ)、オシレート巻開始長(オシレート巻を行う場合に、巻取り開始からオシレート巻き開始までに巻き取られるフイルムの長さ)、オシレート幅(オシレート巻を行う場合に、幅方向にずらすフイルムの振幅量)を変更した。実施例1~14、比較例1~3の各種条件は、表1に示す通りである。
 そして、形成したフイルムロールを用いて写り故障、並びに、角巻故障の評価を行った。写り故障の評価では、フイルムロールを、気温25°C、湿度65%RHの環境下で30日間を保管した。この後、フイルムロールからフイルムを巻き戻し、巻き芯側からフイルムを目視で観察し、写り故障が消失するまでのフイルムの長さ(巻き芯側からの長さ)を測定した。なお、写り故障が消失したか否かについては、黒布を敷いたテーブル上にフイルムを静置し、蛍光灯の光でフイルムを照明し、その反射光を目視で観察し、フイルムの変形(写り故障)の有無を調べることにより判定した。
 判定の結果、写り故障が消失するまでのフイルムの長さが30m未満である場合は、製品として良好なレベルであるとして、評価を「A」とした。また、写り故障が消失するまでのフイルムの長さが30m以上、50m未満である場合は、製品として問題がないレベルであるとして、評価を「B」とした。さらに、写り故障が消失するまでのフイルムの長さが50m以上の場合は、製品として問題があるレベルであるとして、評価を「C」とした。なお、実施例9の写り故障については、評価を「A」と「B」といずれにすべきか判定が難しかったため、「A」と「B」の中間の評価として、「AorB」としている。
 他方、角巻故障の評価では、フイルムロールを目視で観察し、外周形状(巻き芯の径方向の断面)が円形である場合は、製品として良好なレベルであるとして、評価を「A」とした。また、外周の一部に変形があるが大部分は円形である場合は、製品として問題ないレベルであるとして、評価を「B」とした。さらに、外周の多くの部分に変形がある場合は、製品として問題があるレベルであるとして、評価を「C」」とした。
 実施例1~14、比較例1~3の、写り故障及び角巻故障の評価は、表1に示す通りである。表1に示すように、本発明を実施した実施例1~14によれば、本発明を実施していない比較例1~3と比較して、写り故障、及び/または、角巻故障を防止できることが確認できた。
 10、100  巻取り装置
 12 フイルム製造装置
 14 フイルム
 16 ナーリング付与ローラ
 18 巻き芯
 20 ターレット装置
 22 モータ
 30、140 制御部
 32 フイルムロール
 40、110 押圧機構(押圧部、押圧力制御部)
 42 巻取り量検出器
 44 ブロワ(送気装置)
 46 開閉弁
 48 エアノズル
 50 シフト機構
 52 圧力センサ
 54 搬送ローラ
 120 押圧ローラ
 130 ローラ駆動部
 142 支点
 144 アーム
 146 エアシリンダ

Claims (12)

  1.  帯状のフイルムを巻き芯に巻き付けることにより、前記フイルムの巻取りを行う巻取り装置において、
     前記巻取りにより生成されたフイルムロールの外周面を前記巻き芯側へ向けて押圧する押圧部と、
     前記押圧部が前記フイルムロールを押圧する押圧力を制御する押圧力制御部と、を備え、
     前記押圧力制御部は、
     前記フイルムの巻取りを開始してから所定の第1期間が経過するまでは、前記押圧を禁止し、前記第1期間が経過した後に前記押圧を開始し、
     前記押圧を開始してから所定の第2期間が経過するまでは、前記フイルムの巻取り量の増加に伴って前記押圧力を増加させ、
     前記巻取り開始から前記第1、第2期間が経過するまでに巻き取られる前記フイルムの巻取り量が、巻取り開始から巻取り終了までに巻き取られる総巻取り量の10%以下である巻取り装置。
  2.  前記総巻取り量が1000m以上である請求項1記載の巻取り装置。
  3.  前記第1期間に巻き取られる前記フイルムの巻取り量が、前記総巻取り量の3%以下である請求項1または2記載の巻取り装置。
  4.  前記第2期間における前記押圧力の増加量が、1%/m以上、10%/m以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の巻取り装置。
  5.  前記巻き芯の外径が15cm以上、50cm以下である請求項1から4のいずれか1項に記載の巻取り装置。
  6.  前記フイルムは、両側部に高さが2μm以上、20μm以下の凹凸が形成されている請求項1から5のいずれか1項に記載の巻取り装置。
  7.  前記押圧部は、押圧ローラを備え、前記押圧ローラの外周面を前記フイルムロールの外周面に押し当てることによって前記押圧を行う請求項1から6のいずれか1項に記載の巻取り装置。
  8.  前記押圧部は、送気装置を備え、前記送気装置により前記フイルムロールの外周面に送気することによって前記押圧を行う請求項1から7のいずれか1項に記載の巻取り装置。
  9.  前記第1、第2期間においては、前記フイルムの側縁を揃えるストレート巻により前記フイルムの巻取りを行い、
     前記第2期間の経過後においては、前記フイルムの側縁を前記フイルムの幅方向に対して一定範囲で周期的にずらしたオシレート巻により前記フイルムの巻取りを行う請求項1から8のいずれか1項に記載の巻取り装置。
  10.  前記フイルムの厚みが10μm以上、60μm以下である請求項1から9のいずれか1項に記載の巻取り装置。
  11.  前記フイルムが、セルロースアシレートを含む請求項1から10のいずれか1項に記載の巻取り装置。
  12.  帯状のフイルムを巻き芯に巻き付けることにより、前記フイルムの巻取りを行う巻取り方法において、
     前記フイルムの巻取りを開始してから所定の第1期間が経過するまでの工程であり、前記巻取りにより生成されたフイルムロールの外周面を前記巻き芯側へ向けて押圧する押圧部による押圧を禁止した状態で、前記フイルムの巻取りを行う第1巻取り工程と、
     前記第1期間が経過してから所定の第2期間が経過するまでの工程であり、前記フイルムの巻取り量の増加に伴って前記押圧部による押圧力を増加させながら、前記フイルムの巻取りを行う第2巻取り工程と、を備え、
     前記巻取り開始から前記第1、第2期間が経過するまでに巻き取られる前記フイルムの巻取り量が、巻取り開始から巻取り終了までに巻き取られる総巻取り量の10%以下である巻取り方法。
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