WO2019049728A1 - 電池パック - Google Patents

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波多野順一
西垣研治
石川将成
須藤勇一郎
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Abstract

電池と、電池の電圧を検出する電圧検出部と、休止期間開始から第1の所定時間経過後に電圧検出部により検出される第1の電圧もしくは休止期間開始から第2の所定時間経過後に電圧検出部により検出される第2の電圧に、第1の電圧と第2の電圧との比と、係数とを乗算した値を加算した結果、または、第1の電圧もしくは第2の電圧から、比と係数とを乗算した値を減算した結果を、電池の分極解消後の開回路電圧として推定する推定部とを備えて電池パックを構成する。

Description

電池パック
 本発明は、電池パックに関する。
 既存の電池パックとして、電池の放電終了後または充電終了後、電池の開回路電圧から電池の充電率(SOC(State Of Charge))を推定するものがある。
 関連する技術として、例えば、特許文献1~6がある。
国際公開第2013/054414号 国際公開第2012/066643号 特開2015-227840号公報 特開2011-257219号公報 特開2005-130559号公報 特開2002-286818号公報
 しかしながら、電池の放電終了後または充電終了後に取得される電池の開回路電圧は、電池の分極の影響を受けており、正確な値でない可能性がある。そのため、上述の電池パックでは、電池の充電率の推定精度が低くなるおそれがある。
 そこで、本発明の一側面に係る目的は、電池の放電終了後または充電終了後において、分極解消後の電池の開回路電圧を精度よく推定することが可能な電池パックを提供することである。
 本発明に係る一つの形態である電池パックは、電池と、電池の電圧を検出する電圧検出部と、推定部とを備える。
 推定部は、電池の放電終了後で、かつ、電池の分極が解消される前の休止期間において、休止期間開始から第1の所定時間経過後に電圧検出部により検出される第1の電圧または休止期間開始から第1の所定時間よりも長い第2の所定時間経過後に電圧検出部により検出される第2の電圧に、第1の電圧と第2の電圧との比と、係数とを乗算した値を加算した結果を、電池の分極解消後の開回路電圧として推定する。
 また、推定部は、電池の充電終了後で、かつ、電池の分極が解消される前の休止期間において、休止期間開始から第1の所定時間経過後に電圧検出部により検出される第1の電圧または休止期間開始から第1の所定時間よりも長い第2の所定時間経過後に電圧検出部により検出される第2の電圧から、第1の電圧と第2の電圧との比と、係数とを乗算した値を減算した結果を、電池の分極解消後の開回路電圧として推定する。
 本発明によれば、電池の放電終了後または充電終了後において、分極解消後の電池の開回路電圧を精度よく推定することができる。
実施形態の電池パックの一例を示す図である。 放電終了後または充電終了後の電池の電圧の一例を示す図である。 電池の充電率と開回路電圧との対応関係を示す情報の一例を示す図である。 充電率推定処理の一例を示すフローチャートである。 開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。 変形例1における開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。 変形例2における開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。 変形例3における開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。 変形例4における開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。 変形例5における充電率推定処理の一例を示すフローチャートである。 変形例6における開回路電圧推定処理の一他の例を示すフローチャートである。 変形例7における開回路電圧推定処理の一他の例を示すフローチャートである。
 以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
 図1は、実施形態の電池パックの一例を示す図である。
 図1に示す電池パックは、電池Bと、電流検出部1と、電圧検出部2と、温度検出部3と、記憶部4と、推定部5とを備える。なお、電池パックは、例えば、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、または、電気自動車などの車両に搭載されるものとする。
 電池Bは、例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの1つ以上の二次電池により構成される。充電器Chから電池Bへ電力が供給されると、または、走行用モータなどの負荷Loから電池Bへ回生電力が供給されると、電池Bが充電される。また、電池Bから負荷Loへ電力が供給されると、電池Bが放電される。
 ここで、図2を用いて、放電終了後または充電終了後の電池Bの電圧の変化について説明する。
 図2(a)は、放電終了後の電池Bの電圧の変化を示す図である。図2(a)に示すグラフの縦軸は電池Bの電圧を示し横軸は時間を示している。また、図2(b)は、充電終了後の電池Bの電圧の変化を示す図である。図2(b)に示すグラフの縦軸は電池Bの電圧を示し横軸は時間を示している。
 図2(a)に示すグラフでは、放電終了後で、かつ、電池Bが充電も放電もされない休止期間の開始時刻t0から電池Bの分極が解消される時刻t3までの第3の所定時間(放電終了後で、かつ、電池Bの分極が解消される前の休止期間)において、休止期間が開始される前の電池Bの放電などに応じた分極の影響により、電池Bの電圧が上昇している。
 図2(b)に示すグラフでは、充電終了後で、かつ、電池Bが充電も放電もされない休止期間の開始時刻t0から電池Bの分極が解消される時刻t3までの第3の所定時間(充電終了後で、かつ、電池Bの分極が解消される前の休止期間)において、休止期間が開始される前の電池Bの充電などに応じた分極の影響により、電池Bの電圧が下降している。
 図1に示す電流検出部1は、例えば、シャント抵抗またはホール素子により構成され、電池Bに流れる電流Iを検出する。
 電圧検出部2は、例えば、IC(Integrated Circuit)により構成され、電池Bの電圧Vを検出する。
 温度検出部3は、例えば、サーミスタにより構成され、電池Bの温度Tを検出する。
 記憶部4は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)により構成される。また、記憶部4は、電池Bの充電率と電池Bの開回路電圧との対応関係を示す情報や分極解消後の電池Bの開回路電圧を推定する際に用いられる係数a、bなどを記憶している。
 ここで、電池Bの充電率と電池Bの開回路電圧との対応関係を示す情報について説明する。
 図3は、電池Bの充電率と開回路電圧との対応関係を示す情報の一例を示す図である。図3に示すグラフの縦軸は電池Bの開回路電圧を示し横軸は電池Bの充電率を示している。
 図3に示すグラフの曲線は電池Bの充電率と開回路電圧との対応関係を示す情報を示し、この情報を参照することで、電池Bの開回路電圧から電池Bの充電率を一意に求めることができる。
 図1に示す推定部5は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マルチコアCPU、またはプログラマブルなデバイス(FPGA(Field Programmable Gate Array)やPLD(Programmable Logic Device)など)により構成される。
 推定部5は、図2(a)または図2(b)に示す休止期間が開始したと判断した後、電流検出部1により検出される電流Iの絶対値が電流閾値Ith以上になると、休止期間が終了したと判断する。
 また、推定部5は、休止期間が終了したと判断した後、電流検出部1により検出される電流Iの絶対値が電流閾値Ith未満になると、休止期間が開始したと判断する。
 また、推定部5は、休止期間が開始したと判断すると、充電率推定処理を実行する。
 図4は、充電率推定処理の一例を示すフローチャートである。
 まず、推定部5は、休止期間が終了する前に、休止期間開始から第1の所定時間が経過したと判断すると(S101:No、S102:Yes)、第1の電圧OCV1を取得する(S103)。例えば、推定部5は、図2(a)または図2(b)に示す休止期間の開始時刻t0から第1の所定時間経過後の時刻t1において電圧検出部2により検出される電圧Vを、第1の電圧OCV1として取得する。
 次に、推定部5は、休止期間が終了する前に、休止期間開始から第1の所定時間よりも長い第2の所定時間が経過したと判断すると(S104:No、S105:Yes)、第2の電圧OCV2を取得する(S106)。例えば、推定部5は、図2(a)または図2(b)に示す休止期間の開始時刻t0から第2の所定時間経過後の時刻t2において電圧検出部2により検出される電圧Vを、第2の電圧OCV2として取得する。
 次に、推定部5は、第1の電圧OCV1、第2の電圧OCV2、及び係数a、bを用いて、開回路電圧推定処理を実行することにより、分極解消後の電池Bの開回路電圧を推定する(S107)。
 次に、推定部5は、推定した開回路電圧を用いて、電池Bの充電率を推定する(S108)。例えば、推定部5は、図3に示す情報を参照して、推定した開回路電圧に対応する充電率を、電池Bの充電率とする。
 次に、推定部5は、休止期間が終了する前に、電池Bの分極が解消したと判断すると(S109:No、S110:Yes)、第3の電圧OCV3を取得し(S111)、その第3の電圧OCV3を用いて、係数a、bを更新して(S112)、今回の充電率推定処理を終了する。例えば、推定部5は、図2(a)または図2(b)に示す休止期間の開始時刻t0から第3の所定時間経過すると、電池Bの分極が解消したと判断する。また、例えば、推定部5は、図2(a)または図2(b)に示す休止期間の開始時刻t0から第3の所定時間経過後の時刻t3において電圧検出部2により検出される電圧Vを、第3の電圧OCV3として取得する。
 なお、推定部5は、休止期間が終了したと判断すると(S101:Yes、S104:Yes、S109:Yes)、今回の充電率推定処理を終了する。
 図5は、開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。
 推定部5は、休止期間中、電圧検出部2により検出される電圧Vが上昇している(即ち、放電終了後)と判断すると(S11:Yes)、比r及び係数aを求め(S12)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。なお、これ以降、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合とは、放電終了後の場合と読み替えることができる。
 一方、推定部5は、休止期間中、電圧検出部2により検出される電圧Vが下降している(即ち、充電終了後)と判断すると(S11:No)、比r及び係数bを求め(S15)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。なお、これ以降、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合とは、充電終了後の場合と読み替えることができる。
<分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定例、及び、係数の更新例(その1)>
 推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理において、比r1=第2の電圧OCV2/第1の電圧OCV1を計算するとともに記憶部4から係数a11を読み出すことにより上記比rとしての比r1及び上記係数aとしての係数a11を求め、電圧=第1の電圧OCV1+比r1×係数a11を計算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧として推定する。
 また、推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理において、電池Bの分極が解消されたと判断すると(電池Bの分極解消時)、係数a11=(第3の電圧OCV3-第1の電圧OCV1)/比r1を計算した結果を、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理に用いる係数a11として記憶部4に記憶させる。
 これにより、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理で取得される第1の電圧OCV1及び比r1が、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理で取得された第1の電圧OCV1及び比r1と同じ値または略同じ値である場合で、かつ、分極による電池Bの電圧の上昇幅が一定または略一定である場合、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理において係数a11を用いることで、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を、実測値である第3の電圧OCVに近づけることができ、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができる。
<分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定例、及び、係数の更新例(その2)>
 推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理において、比r2=第1の電圧OCV1/第2の電圧OCV2を計算するとともに記憶部4から係数a12を読み出すことにより上記比rとしての比r2及び上記係数aとしての係数a12を求め、電圧=第1の電圧OCV1+比r2×係数a12を計算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧として推定する。
 また、推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理において、電池Bの分極が解消されたと判断すると、係数a12=(第3の電圧OCV3-第1の電圧OCV1)/比r2を計算した結果を、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理に用いる係数a12として記憶部4に記憶させる。
 これにより、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理で取得される第1の電圧OCV1及び比r2が、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理で取得された第1の電圧OCV1及び比r2と同じ値または略同じ値である場合で、かつ、分極による電池Bの電圧の上昇幅が一定または略一定である場合、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理において係数a12を用いることで、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を、実測値である第3の電圧OCVに近づけることができ、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができる。
<分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定例、及び、係数の更新例(その3)>
 推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理において、比r1=第2の電圧OCV2/第1の電圧OCV1を計算するとともに記憶部4から係数a21を読み出すことにより上記比rとしての比r1及び上記係数aとしての係数a21を求め、電圧=第2の電圧OCV2+比r1×係数a21を計算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧として推定する。
 また、推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理において、電池Bの分極が解消されたと判断すると、係数a21=(第3の電圧OCV3-第2の電圧OCV2)/比r1を計算した結果を、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理に用いる係数a21として記憶部4に記憶させる。
 これにより、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理で取得される第2の電圧OCV2及び比r1が、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理で取得された第2の電圧OCV2及び比r1と同じ値または略同じ値である場合で、かつ、分極による電池Bの電圧の上昇幅が一定または略一定である場合、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理において係数a21を用いることで、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を、実測値である第3の電圧OCVに近づけることができ、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができる。
<分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定例、及び、係数の更新例(その4)>
 推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理において、比r2=第1の電圧OCV1/第2の電圧OCV2を計算するとともに記憶部4から係数a22を読み出すことにより上記比rとしての比r2及び上記係数aとしての係数a22を求め、電圧=第2の電圧OCV2+比r2×係数a22を計算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧として推定する。
 また、推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理において、電池Bの分極が解消されたと判断すると、係数a22=(第3の電圧OCV3-第2の電圧OCV2)/比r2を計算した結果を、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理に用いる係数a22として記憶部4に記憶させる。
 これにより、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理で取得される第2の電圧OCV2及び比r2が、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の今回の充電率推定処理で取得された第2の電圧OCV2及び比r2と同じ値または略同じ値である場合で、かつ、分極による電池Bの電圧の上昇幅が一定または略一定である場合、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の次回以降の充電率推定処理において係数a22を用いることで、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を、実測値である第3の電圧OCVに近づけることができ、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができる。
<分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定例、及び、係数の更新例(その5)>
 推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理において、比r1=第2の電圧OCV2/第1の電圧OCV1を計算するとともに記憶部4から係数b11を読み出すことにより上記比rとしての比r1及び上記係数bとしての係数b11を求め、電圧=第1の電圧OCV1-比r1×係数b11を計算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧として推定する。
 また、推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理において、電池Bの分極が解消されたと判断すると、係数b11=(第1の電圧OCV1-第3の電圧OCV3)/比r1を計算した結果を、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理に用いる係数b11として記憶部4に記憶させる。
 これにより、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理で取得される第1の電圧OCV1及び比r1が、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理で取得された第1の電圧OCV1及び比r1と同じ値または略同じ値である場合で、かつ、分極による電池Bの電圧の下降幅が一定または略一定である場合、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理において係数b11を用いることで、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を、実測値である第3の電圧OCVに近づけることができ、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができる。
<分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定例、及び、係数の更新例(その6)>
 推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理において、比r2=第1の電圧OCV1/第2の電圧OCV2を計算するとともに記憶部4から係数b12を読み出すことにより上記比rとしての比r2及び上記係数bとしての係数b12を求め、電圧=第1の電圧OCV1-比r2×係数b12を計算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧として推定する。
 また、推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理において、電池Bの分極が解消されたと判断すると、係数b12=(第1の電圧OCV1-第3の電圧OCV3)/比r2を計算した結果を、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理に用いる係数b12として記憶部4に記憶させる。
 これにより、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理で取得される第1の電圧OCV1及び比r2が、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理で取得された第1の電圧OCV1及び比r2と同じ値または略同じ値である場合で、かつ、分極による電池Bの電圧の下降幅が一定または略一定である場合、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理において係数b12を用いることで、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を、実測値である第3の電圧OCVに近づけることができ、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができる。
<分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定例、及び、係数の更新例(その7)>
 推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理において、比r1=第2の電圧OCV2/第1の電圧OCV1を計算するとともに記憶部4から係数b21を読み出すことにより上記比rとしての比r1及び上記係数bとしての係数b21を求め、電圧=第2の電圧OCV2-比r1×係数b21を計算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧として推定する。
 また、推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理において、電池Bの分極が解消されたと判断すると、係数b21=(第2の電圧OCV2-第3の電圧OCV3)/比r1を計算した結果を、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理に用いる係数b21として記憶部4に記憶させる。
 これにより、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理で取得される第2の電圧OCV2及び比r1が、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理で取得された第2の電圧OCV2及び比r1と同じ値または略同じ値である場合で、かつ、分極による電池Bの電圧の下降幅が一定または略一定である場合、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理において係数b21を用いることで、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を、実測値である第3の電圧OCVに近づけることができ、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができる。
 <分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定例、及び、係数の更新例(その8)>
 推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理において、比r2=第1の電圧OCV1/第2の電圧OCV2を計算するとともに記憶部4から係数b22を読み出すことにより上記比rとしての比r2及び上記係数bとしての係数b22を求め、電圧=第2の電圧OCV2-比r2×係数b22を計算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧として推定する。
 また、推定部5は、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理において、電池Bの分極が解消されたと判断すると、係数b22=(第2の電圧OCV2-第3の電圧OCV3)/比r2を計算した結果を、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理に用いる係数b22として記憶部4に記憶させる。
 これにより、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理で取得される第2の電圧OCV2及び比r2が、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の今回の充電率推定処理で取得された第2の電圧OCV2及び比r2と同じ値または略同じ値である場合で、かつ、分極による電池Bの電圧の下降幅が一定または略一定である場合、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の次回以降の充電率推定処理において係数b22を用いることで、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を、実測値である第3の電圧OCVに近づけることができ、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができる。
 このように、実施形態の電池パックでは、電池Bの放電終了後または充電終了後、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができるため、その推定した開回路電圧を用いて、電池Bの充電率を精度よく推定することができる。
 また、実施形態の電池パックでは、分極解消後の電池Bの開回路電圧の実測値を用いて、係数a、bを更新する構成であるため、次回以降の充電率推定処理で推定される電池Bの開回路電圧の推定精度を向上させることができる。
 また、実施形態の電池パックでは、休止期間において、第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2を取得することが可能であれば、休止期間が比較的短い時間であっても、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができる。
 また、本発明は、以上の実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。
<変形例1>
 図6は、変形例1における開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。
 まず、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが上昇していると判断すると(S11:Yes)、比r及び係数aを求め(S12)、比rが閾値rth以下であると判断すると(S21:Yes)、係数aを第1の係数aとし(S22)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 一方、推定部5は、比rが閾値rthよりも大きいと判断すると(S21:Yes)、係数aを第1の係数aよりも小さい第2の係数aとし(S23)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 また、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが下降していると判断すると(S11:No)、比r及び係数bを求め(S15)、比rが閾値rth以下であると判断すると(S24:Yes)、係数bを第1の係数bとし(S25)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 一方、推定部5は、比rが閾値rthよりも大きいと判断すると(S24:No)、係数bを第1の係数bよりも小さい第2の係数bとし(S26)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 なお、推定部5は、比rが小さくなるほど、係数a、bを大きくし、比rが大きくなるほど、係数a、bを小さくするように構成してもよい。
 図6に示す開回路電圧推定処理によれば、比rが小さくなると、係数a、bを大きくし、比rが大きくなると、係数a、bを小さくすることができるため、比rの変動による比rと係数a、bとの乗算値の変動を抑えることができる。これにより、電圧検出部2により検出される電圧Vに含まれるノイズなどで比rが変動してしまっても、分極解消後の電池Bの開回路電圧の変動を抑えることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができ、電池Bの充電率を精度よく推定することができる。
<変形例2>
 第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値(比r1)を比rとする場合で、かつ、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合において、前回の充電率推定処理に比べて、第1の電圧OCV1と第2の電圧OCV2との電圧差が一定に保たれたまま、第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなるものとする。
 また、第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値(比r1)を比rとする場合で、かつ、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合において、前回の充電率推定処理に比べて、第1の電圧OCV1と第2の電圧OCV2との電圧差が一定に保たれたまま、第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなるものとする。
 また、第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値(比r2)を比rとする場合で、かつ、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合において、前回の充電率推定処理に比べて、第1の電圧OCV1と第2の電圧OCV2との電圧差が一定に保たれたまま、第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなるものとする。
 また、第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値(比r2)を比rとする場合で、かつ、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合において、前回の充電率推定処理に比べて、第1の電圧OCV1と第2の電圧OCV2との電圧差が一定に保たれたまま、第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなるものとする。
 図7は、変形例2における開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。まず、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが上昇していると判断すると(S11:Yes)、比r及び係数aを求め(S12)、比rと係数aとを乗算する(S13)。
 次に、推定部5は、S12で求めた比rが閾値rth以下であると判断すると(S31:Yes)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、S13で乗算した値を加算した結果に第1の補正値を加算した値を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S32)。
 一方、推定部5は、S12で求めた比rが閾値rthよりも大きいと判断すると(S31:No)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、S13で乗算した値を加算した結果に第1の補正値よりも小さい第2の補正値を加算した値を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S33)。
 また、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが下降していると判断すると(S11:No)、比r及び係数bを求め(S15)、比rと係数bとを乗算する(S16)。
 次に、推定部5は、S15で求めた比rが閾値rth以下であると判断すると(S34:Yes)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、S16で乗算した値を減算した結果に第1の補正値を減算した値を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S35)。
 一方、推定部5は、S15で求めた比rが閾値rthよりも大きいと判断すると(S34:No)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、S16で乗算した値を減算した結果に第1の補正値よりも小さい第2の補正値を減算した値を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S36)。
 なお、推定部5は、比rが小さくなるほど、補正値を大きくし、比rが大きくなるほど、補正値を小さくするように構成してもよい。
 図7に示す開回路電圧推定処理によれば、比rが小さくなると、補正値を大きくし、比rが大きくなると、補正値を小さくすることができるため、比rの変動による分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値の変動を抑えることができる。これにより、電圧検出部2により検出される電圧Vに含まれるノイズなどで比rが変動してしまっても、分極解消後の電池Bの開回路電圧の変動を抑えることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができ、電池Bの充電率を精度よく推定することができる。
<変形例3>
 電池Bは、前回の充電率推定処理に比べて、図2(a)または図2(b)に示す時刻t0において電圧検出部2により検出される電圧Vが小さくなると、分極解消時間が長くなり、時刻t0において電圧検出部2により検出される電圧Vが大きくなると、分極解消時間が短くなるという特性を有するものとする。また、電池Bは、時刻t0において電圧検出部2により検出される電圧Vの大きさによらず分極による電圧の変動幅が一定になるという特性を有するものとする。これらの特性を電池Bが有する場合、分極解消時間が長くなると、電池Bの電圧が緩やかに上昇するようになるため、図2(a)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなる。また、分極解消時間が長くなると、電池Bの電圧が緩やかに下降するようになるため、図2(b)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなる。一方、分極解消時間が短くなると、電池Bの電圧が急峻に上昇するようになるため、図2(a)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなる。また、分極解消時間が短くなると、電池Bの電圧が急峻に下降するようになるため、図2(b)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなる。
 図8は、変形例3における開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。
<第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値(比r1)を比rとする場合>
 休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが小さくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなるものとする。また、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが小さくなるものとする。
 まず、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが上昇していると判断すると(S11:Yes)、比r及び係数aを求め(S12)、第1の電圧OCV1が第1の閾値Vth以下であると判断すると、または、第2の電圧OCV2が第2の閾値Vth以下であると判断すると(S41:Yes)、係数aを第1の係数aとし(S42)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。なお、第1の閾値Vthと第2の閾値Vthは、互いに同じ値でもよいし、互いに異なる値でもよい。
 一方、推定部5は、第1の電圧OCV1が第1の閾値Vthよりも大きいと判断すると、または、第2の電圧OCV2が第2の閾値Vthよりも大きいと判断すると(S41:No)、係数aを第1の係数aよりも小さい第2の係数aとし(S43)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 また、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが下降していると判断すると(S11:No)、比r及び係数bを求め(S15)、第1の電圧OCV1が第1の閾値Vth以下であると判断すると、または、第2の電圧OCV2が第2の閾値Vth以下であると判断すると(S44:Yes)、係数bを第1の係数bとし(S45)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 一方、推定部5は、第1の電圧OCV1が第1の閾値Vthよりも大きいと判断すると、または、第2の電圧OCV2が第2の閾値Vthよりも大きいと判断すると(S44:No)、係数bを第1の係数bよりも小さい第2の係数bとし(S46)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 なお、推定部5は、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCVが小さくなるほど、係数a、bを大きくし、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCVが大きくなるほど、係数a、bを小さくするように構成してもよい。
 図8に示す開回路電圧推定処理によれば、第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値を比rとする場合、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2が小さくなると、係数a、bを大きくし、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2が大きくなると、係数a、bを小さくすることができる。
 そのため、前回の充電率推定処理と比べて、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2が小さい場合、すなわち、比rが小さくなる場合、係数a、bを大きくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 また、前回の充電率推定処理と比べて、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2が大きい場合、すなわち、比rが大きくなる場合、係数a、bを小さくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 これにより、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができるため、電池Bの充電率を精度よく求めることができる。
<第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値(比r2)を比rとする場合>
 休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが大きくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなるものとする。また、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが大きくなるものとする。
 まず、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが上昇していると判断すると(S11:Yes)、比r及び係数aを求め(S12)、第1の電圧OCV1が第1の閾値Vth以下であると判断すると、または、第2の電圧OCV2が第2の閾値Vth以下であると判断すると(S41:Yes)、係数aを第1の係数aとし(S42)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。なお、第1の閾値Vthと第2の閾値Vthは、互いに同じ値でもよいし、互いに異なる値でもよい。
 一方、推定部5は、第1の電圧OCV1が第1の閾値Vthよりも大きいと判断すると、または、第2の電圧OCV2が第2の閾値Vthよりも大きいと判断すると(S41:No)、係数aを第1の係数aよりも大きい第2の係数aとし(S43)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 また、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが下降していると判断すると(S11:No)、比r及び係数bを求め(S15)、第1の電圧OCV1が第1の閾値Vth以下であると判断すると、または、第2の電圧OCV2が第2の閾値Vth以下であると判断すると(S44:Yes)、係数bを第1の係数bとし(S45)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 一方、推定部5は、第1の電圧OCV1が第1の閾値Vthよりも大きいと判断すると、または、第2の電圧OCV2が第2の閾値Vthよりも大きいと判断すると(S44:No)、係数bを第1の係数bよりも大きい第2の係数bとし(S46)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 なお、推定部5は、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCVが小さくなるほど、係数a、bを小さくし、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCVが大きくなるほど、係数a、bを大きくするように構成してもよい。
 図8に示す開回路電圧推定処理によれば、第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値を比rとする場合、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2が小さくなると、係数a、bを小さくし、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2が大きくなると、係数a、bを大きくすることができる。
 そのため、前回の充電率推定処理と比べて、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2が小さい場合、すなわち、比rが大きくなる場合、係数a、bを小さくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 また、前回の充電率推定処理と比べて、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2が大きい場合、すなわち、比rが小さくなる場合、係数a、bを大きくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 これにより、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができるため、電池Bの充電率を精度よく求めることができる。
<変形例4>
 電池Bは、前回の充電率推定処理に比べて、図2(a)または図2(b)に示す時刻t0において電圧検出部2により検出される電圧Vが小さくなると、分極解消時間が長くなり、時刻t0において電圧検出部2により検出される電圧Vが大きくなると、分極解消時間が短くなるという特性を有するものとする。また、電池Bは、時刻t0において電圧検出部2により検出される電圧Vの大きさによらず分極による電圧の変動幅が一定になるという特性を有するものとする。これらの特性を電池Bが有する場合、分極解消時間が長くなると、電池Bの電圧が緩やかに上昇するようになるため、図2(a)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなる。また、分極解消時間が長くなると、電池Bの電圧が緩やかに下降するようになるため、図2(b)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなる。一方、分極解消時間が短くなると、電池Bの電圧が急峻に上昇するようになるため、図2(a)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなる。また、分極解消時間が短くなると、電池Bの電圧が急峻に下降するようになるため、図2(b)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなる。また、第1の電圧OCV1と第2の電圧OCV2との差の絶対値を、電池Bの開回路電圧の変化量とする。また、充電率SOC1と充電率SOC2との差の絶対値を、電池Bの充電率の変化量とする。また、電池Bの開回路電圧の変化量を電池Bの充電率の変化量で除算した結果を、電池Bの充電率の変化量に対する電池Bの開回路電圧の変化量の変化率Rとする。また、電池Bは、図3に示すように、電池Bの開回路電圧及び充電率が大きい領域aの変化率Rが、電池Bの開回路電圧及び充電率が小さい領域bの変化率Rよりも大きいという特性を有するものとする。
 図9は、変形例4における開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。
<第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値(比r1)を比rとする場合>
 休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが小さくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなるものとする。また、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが小さくなるものとする。
 まず、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが上昇していると判断すると(S11:Yes)、比r及び係数aを求め(S12)、変化率Rが閾値Rthよりも大きいと判断すると(S51:Yes)、係数aを第1の係数aとし(S52)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 一方、推定部5は、変化率Rが閾値Rth以下であると判断すると(S51:No)、係数aを第1の係数aよりも小さい第2の係数aとし(S53)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 また、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが下降していると判断すると(S11:No)、比r及び係数bを求め(S15)、変化率Rが閾値Rthよりも大きいと判断すると(S54:Yes)、係数bを第1の係数bとし(S55)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 一方、推定部5は、変化率Rが閾値Rth以下であると判断すると(S54:No)、係数bを第1の係数bよりも小さい第2の係数bとし(S56)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 なお、推定部5は、変化率Rが大きくなるほど、係数a、bを大きくし、変化率Rが小さくなるほど、係数a、bを小さくするように構成してもよい。
 図9に示す開回路電圧推定処理によれば、第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値を比rとする場合、変化率Rが大きくなると、係数a、bを大きくし、変化率Rが小さくなると、係数a、bを小さくすることができる。
 そのため、前回の充電率推定処理と比べて、変化率Rが大きくなる場合、すなわち、比rが小さくなる場合、係数a、bを大きくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 また、前回の充電率推定処理と比べて、変化率Rが小さくなる場合、すなわち、比rが大きくなる場合、係数a、bを小さくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 これにより、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができるため、電池Bの充電率を精度よく求めることができる。
<第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値(比r2)を比rとする場合>
 休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが大きくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなるものとする。また、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが大きくなるものとする。
 まず、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが上昇していると判断すると(S11:Yes)、比r及び係数aを求め(S12)、変化率Rが閾値Rthよりも大きいと判断すると(S51:Yes)、係数aを第1の係数aとし(S52)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 一方、推定部5は、変化率Rが閾値Rth以下であると判断すると(S51:No)、係数aを第1の係数aよりも大きい第2の係数aとし(S53)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 また、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが下降していると判断すると(S11:No)、比r及び係数bを求め(S15)、変化率Rが閾値Rthよりも大きいと判断すると(S54:Yes)、係数bを第1の係数bとし(S55)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 一方、推定部5は、変化率Rが閾値Rth以下であると判断すると(S54:No)、係数bを第1の係数bよりも大きい第2の係数bとし(S56)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 なお、推定部5は、変化率Rが大きくなるほど、係数a、bを小さくし、変化率Rが小さくなるほど、係数a、bを大きくするように構成してもよい。
 図9に示す開回路電圧推定処理によれば、第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値を比rとする場合、変化率Rが大きくなると、係数a、bを小さくし、変化率Rが小さくなると、係数a、bを大きくすることができる。
 そのため、前回の充電率推定処理と比べて、変化率Rが大きくなる場合、すなわち、比rが大きくなる場合、係数a、bを小さくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 また、前回の充電率推定処理と比べて、変化率Rが小さくなる場合、すなわち、比rが小さくなる場合、係数a、bを大きくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 これにより、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができるため、電池Bの充電率を精度よく求めることができる。
<変形例5>
 電池Bは、前回の充電率推定処理に比べて、図2(a)または図2(b)に示す時刻t0において温度検出部3により検出される温度Tが低くなると、分極解消時間が長くなり、時刻t0において温度検出部3により検出される温度Tが高くなると、分極解消時間が短くなるという特性を有するものとする。また、電池Bは、時刻t0において温度検出部3により検出される温度Tの大きさによらず分極による電圧の変動幅が一定になるという特性を有するものとする。これらの特性を電池Bが有する場合、分極解消時間が長くなると、電池Bの電圧が緩やかに上昇するようになるため、図2(a)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなる。また、分極解消時間が長くなると、電池Bの電圧が緩やかに下降するようになるため、図2(b)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなる。一方、分極解消時間が短くなると、電池Bの電圧が急峻に上昇するようになるため、図2(a)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなる。また、分極解消時間が短くなると、電池Bの電圧が急峻に下降するようになるため、図2(b)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなる。
 図10は、変形例5における充電率推定処理の一例を示すフローチャートである。
 まず、推定部5は、温度検出部3により検出される温度Tに応じて、第1及び第2の所定時間を設定する(S100)。なお、図10示すS101~S112は、図4に示すS101~S112と同様の処理であるため、その説明を省略する。
 例えば、推定部5は、時刻t0において温度検出部3により検出される温度Tが第1の温度よりも高い第2の温度のときの第1の所定時間及び第2の所定時間を、時刻t0において温度検出部3により検出される温度Tが第1の温度のときの第1の所定時間及び第2の所定時間よりも短い時間に設定する。
 これにより、電池Bの温度が高くなると、第1の所定時間及び第2の所定時間を短くすることができるため、電池Bの電圧が上昇する場合、第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2を低くすることができ、電池Bの電圧が下降する場合、第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2を高くすることができる。
 また、電池Bの温度が低くなると、第1の所定時間及び第2の所定時間を長くすることができるため、電池Bの電圧が上昇する場合、第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2を高くすることができ、電池Bの電圧が下降する場合、第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2を低くすることができる。
 すなわち、電池Bの温度の変動による第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2の変動を抑えることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができ、電池Bの充電率を精度よく推定することができる。
 また、第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値を比rとする場合において、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが小さくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなるものとする。また、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが小さくなるものとする。
 また、第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値を比rとする場合において、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが大きくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなるものとする。また、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが大きくなるものとする。
 そこで、例えば、推定部5は、時刻t0において温度検出部3により検出される温度Tが第1の温度よりも高い第2の温度のときの第1の所定時間と第2の所定時間との差を、時刻t0において温度検出部3により検出される温度Tが第1の温度のときの第1の所定時間と第2の所定時間との差よりも短い時間に設定する。
 これにより、第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値を比rとする場合、電池Bの温度が高くなると、第1の所定時間と第2の所定時間との差を短くすることができるため、第1の電圧OCV1と第2の電圧OCV2との差を小さくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の比rを小さく、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の比rを大きくすることができる。
 また、第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値を比rとする場合、電池Bの温度が低くなると、第1の所定時間と第2の所定時間との差を長くすることができるため、第1の電圧OCV1と第2の電圧OCV2との差を大きくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の比rを大きく、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の比rを小さくすることができる。
 また、第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値を比rとする場合、電池Bの温度が高くなると、第1の所定時間と第2の所定時間との差を短くすることができるため、第1の電圧OCV1と第2の電圧OCV2との差を小さくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の比rを大きく、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の比rを小さくすることができる。
 また、第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値を比rとする場合、電池Bの温度が低くなると、第1の所定時間と第2の所定時間との差を長くすることができるため、第1の電圧OCV1と第2の電圧OCV2との差を大きくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合の比rを小さく、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合の比rを大きくすることができる。
 すなわち、電池Bの温度の変動による比rの変動を抑えることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができ、電池Bの充電率を精度よく推定することができる。
<変形例6>
 電池Bは、前回の充電率推定処理に比べて、図2(a)または図2(b)に示す時刻t0において温度検出部3により検出される温度Tが低くなると、分極解消時間が長くなり、時刻t0において温度検出部3により検出される温度Tが高くなると、分極解消時間が短くなるという特性を有するものとする。また、電池Bは、時刻t0において温度検出部3により検出される温度Tの大きさによらず分極による電圧の変動幅が一定になるという特性を有するものとする。これらの特性を電池Bが有する場合、分極解消時間が長くなると、電池Bの電圧が緩やかに上昇するようになるため、図2(a)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなる。また、分極解消時間が長くなると、電池Bの電圧が緩やかに下降するようになるため、図2(b)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなる。一方、分極解消時間が短くなると、電池Bの電圧が急峻に上昇するようになるため、図2(a)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなる。また、分極解消時間が短くなると、電池Bの電圧が急峻に下降するようになるため、図2(b)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなる。
 図11は、変形例6における開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。<第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値(比r1)を比rとする場合>
 休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが小さくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなるものとする。また、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが小さくなるものとする。
 まず、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが上昇していると判断すると(S11:Yes)、比r及び係数aを求め(S12)、温度検出部3により検出される温度Tが閾値Tth以下であると判断すると(S61:Yes)、係数aを第1の係数aとし(S62)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。例えば、推定部5は、図2(a)または図2(b)に示す時刻t0において、温度検出部3により検出される温度を、温度Tとする。
 一方、推定部5は、温度検出部3により検出される温度Tが閾値Tthよりも大きいと判断すると(S61:No)、係数aを第1の係数aよりも小さい第2の係数aとし(S63)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 また、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが下降していると判断すると(S11:No)、比r及び係数bを求め(S15)、温度検出部3により検出される温度Tが閾値Tth以下であると判断すると(S64:Yes)、係数bを第1の係数bとし(S65)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 一方、推定部5は、温度検出部3により検出される温度Tが閾値Tthよりも大きいと判断すると(S64:No)、係数bを第1の係数bよりも大きい第2の係数bとし(S66)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 なお、推定部5は、電池Bの温度が低くなるほど、係数aを大きく、係数bを小さくし、電池Bの温度が高くなるほど、係数aを小さく、係数bを大きくするように構成してもよい。
 図11に示す開回路電圧推定処理によれば、第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値を比rとする場合、電池Bの温度が低くなると、係数aを大きく、係数bを小さくし、電池Bの温度が高くなると、係数aを小さく、係数bを大きくすることができる。
 そのため、前回の充電率推定処理と比べて、電池Bの温度が低い場合、すなわち、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合において比rが小さくなる場合、係数aを大きくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合において比rが大きくなる場合、係数bを小さくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 また、前回の充電率推定処理と比べて、電池Bの温度が高い場合、すなわち、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合において比rが大きくなる場合、係数aを小さくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合において比rが小さくなる場合、係数bを大きくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 これにより、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができるため、電池Bの充電率を精度よく求めることができる。
<第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値(比r2)を比rとする場合>
 休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが大きくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなるものとする。また、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが大きくなるものとする。
 まず、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが上昇していると判断すると(S11:Yes)、比r及び係数aを求め(S12)、温度検出部3により検出される温度Tが閾値Tth以下であると判断すると(S61:Yes)、係数aを第1の係数aとし(S62)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。例えば、推定部5は、図2(a)または図2(b)に示す時刻t0において、温度検出部3により検出される温度を、温度Tとする。
 一方、推定部5は、温度検出部3により検出される温度Tが閾値Tthよりも大きいと判断すると(S61:No)、係数aを第1の係数aよりも大きい第2の係数aとし(S63)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 また、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが下降していると判断すると(S11:No)、比r及び係数bを求め(S15)、温度検出部3により検出される温度Tが閾値Tth以下であると判断すると(S64:Yes)、係数bを第1の係数bとし(S65)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 一方、推定部5は、温度検出部3により検出される温度Tが閾値Tthよりも大きいと判断すると(S64:No)、係数bを第1の係数bよりも小さい第2の係数bとし(S66)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 なお、推定部5は、電池Bの温度が低くなるほど、係数aを小さく、係数bを大きくし、電池Bの温度が高くなるほど、係数aを大きく、係数bを小さくするように構成してもよい。
 図11に示す開回路電圧推定処理によれば、第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値を比rとする場合、電池Bの温度が低くなると、係数aを小さく、係数bを大きくし、電池Bの温度が高くなると、係数aを大きく、係数bを小さくすることができる。
 そのため、前回の充電率推定処理と比べて、電池Bの温度が低い場合、すなわち、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合において比rが大きくなる場合、係数aを小さくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合において比rが小さくなる場合、係数bを大きくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 また、前回の充電率推定処理と比べて、電池Bの温度が高い場合、すなわち、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合において比rが小さくなる場合、係数aを大きくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合において比rが大きくなる場合、係数bを小さくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 これにより、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができるため、電池Bの充電率を精度よく求めることができる。
<変形例7>
 電池Bは、前回の充電率推定処理に比べて、図2(a)または図2(b)に示す時刻t0において求められる電池Bの劣化度Dが低くなると、分極解消時間が短くなり、時刻t0において求められる電池Bの劣化度Dが高くなると、分極解消時間が長くなるという特性を有するものとする。また、電池Bは、時刻t0において求められる電池Bの劣化度Dの大きさによらず分極による電圧の変動幅が一定になるという特性を有するものとする。これらの特性を電池Bが有する場合、分極解消時間が長くなると、電池Bの電圧が緩やかに上昇するようになるため、図2(a)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなる。また、分極解消時間が長くなると、電池Bの電圧が緩やかに下降するようになるため、図2(b)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなる。一方、分極解消時間が短くなると、電池Bの電圧が急峻に上昇するようになるため、図2(a)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなる。また、分極解消時間が短くなると、電池Bの電圧が急峻に下降するようになるため、図2(b)に示す第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなる。
 図12は、変形例7における開回路電圧推定処理の一例を示すフローチャートである。
<第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値(比r1)を比rとする場合>
 休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが小さくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなるものとする。また、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが大きくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが小さくなるものとする。
 まず、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが上昇していると判断すると(S11:Yes)、比r及び係数aを求め(S12)、電池Bの劣化度Dが閾値Dth以下であると判断すると(S71:Yes)、係数aを第1の係数aとし(S72)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。例えば、推定部5は、図2(a)または図2(b)に示す時刻t0において、電圧検出部2により検出される電圧Vを電流検出部1により検出される電流Iで除算した結果を、電池Bの内部抵抗とし、その内部抵抗を電池パック使用開始時の電池Bの内部抵抗で除算した結果を、劣化度Dとする。
 一方、推定部5は、劣化度Dが閾値Dthよりも大きいと判断すると(S71:No)、係数aを第1の係数aよりも大きい第2の係数aとし(S73)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 また、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが下降していると判断すると(S11:No)、比r及び係数bを求め(S15)、劣化度Dが閾値Dth以下であると判断すると(S74:Yes)、係数bを第1の係数bとし(S75)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 一方、推定部5は、劣化度Dが閾値Dthよりも大きいと判断すると(S74:No)、係数bを第1の係数bよりも小さい第2の係数bとし(S76)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 なお、推定部5は、電池Bの劣化度Dが小さくなるほど、係数aを小さく、係数bを大きくし、電池Bの劣化度Dが大きくなるほど、係数aを大きく、係数bを小さくするように構成してもよい。
 図12に示す開回路電圧推定処理によれば、第2の電圧OCV2を第1の電圧OCV1で除算した値を比rとする場合、電池Bの劣化度Dが小さくなると、係数aを小さく、係数bを大きくし、電池Bの劣化度Dが大きくなると、係数aを大きく、係数bを小さくすることができる。
 そのため、前回の充電率推定処理と比べて、電池Bの劣化度Dが小さい場合、すなわち、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合において比rが大きくなる場合、係数aを小さくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合において比rが小さくなる場合、係数bを大きくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 また、前回の充電率推定処理と比べて、電池Bの劣化度Dが大きい場合、すなわち、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合において比rが小さくなる場合、係数aを大きくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合において比rが大きくなる場合、係数bを小さくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 これにより、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができるため、電池Bの充電率を精度よく求めることができる。
<第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値(比r2)を比rとする場合>
 休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが大きくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなるものとする。また、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合、電池Bの分極解消時間が長くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が大きくなると、比rが小さくなり、電池Bの分極解消時間が短くなり第1の電圧OCV1及び第2の電圧OCV2が小さくなると、比rが大きくなるものとする。
 まず、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが上昇していると判断すると(S11:Yes)、比r及び係数aを求め(S12)、電池Bの劣化度Dが閾値Dth以下であると判断すると(S71:Yes)、係数aを第1の係数aとし(S72)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。例えば、推定部5は、図2(a)または図2(b)に示す時刻t0において、電圧検出部2により検出される電圧Vを電流検出部1により検出される電流Iで除算した結果を、電池Bの内部抵抗とし、その内部抵抗を電池パック使用開始時の電池Bの内部抵抗で除算した結果を、劣化度Dとする。
 一方、推定部5は、劣化度Dが閾値Dthよりも大きいと判断すると(S71:No)、係数aを第1の係数aよりも小さい第2の係数aとし(S73)、比rと係数aとを乗算し(S13)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2に、比rと係数aとを乗算した値を加算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S14)。
 また、推定部5は、電圧検出部2により検出される電圧Vが下降していると判断すると(S11:No)、比r及び係数bを求め(S15)、劣化度Dが閾値Dth以下であると判断すると(S74:Yes)、係数bを第1の係数bとし(S75)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 一方、推定部5は、劣化度Dが閾値Dthよりも大きいと判断すると(S74:No)、係数bを第1の係数bよりも大きい第2の係数bとし(S76)、比rと係数bとを乗算し(S16)、第1の電圧OCV1または第2の電圧OCV2から、比rと係数bとを乗算した値を減算した結果を、分極解消後の電池Bの開回路電圧とする(S17)。
 なお、推定部5は、電池Bの劣化度Dが小さくなるほど、係数aを大きく、係数bを小さくし、電池Bの劣化度Dが大きくなるほど、係数aを小さく、係数bを大きくするように構成してもよい。
 図12に示す開回路電圧推定処理によれば、第1の電圧OCV1を第2の電圧OCV2で除算した値を比rとする場合、電池Bの劣化度Dが小さくなると、係数aを大きく、係数bを小さくし、電池Bの劣化度Dが大きくなると、係数aを小さく、係数bを大きくすることができる。
 そのため、前回の充電率推定処理と比べて、電池Bの劣化度Dが小さい場合、すなわち、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合において比rが小さくなる場合、係数aを大きくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合において比rが大きくなる場合、係数bを小さくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 また、前回の充電率推定処理と比べて、電池Bの劣化度Dが大きい場合、すなわち、休止期間中の電池Bの電圧が上昇する場合において比rが大きくなる場合、係数aを小さくすることができ、休止期間中の電池Bの電圧が下降する場合において比rが小さくなる場合、係数bを大きくすることができるため、分極解消後の電池Bの開回路電圧の推定値を実際の値に近づけることができる。
 これにより、分極解消後の電池Bの開回路電圧を精度よく推定することができるため、電池Bの充電率を精度よく求めることができる。
1  電流検出部
2  電圧検出部
3  温度検出部
4  記憶部
5  推定部
B  電池
Ch  充電器
Lo  負荷

 

Claims (20)

  1.  電池と、
     前記電池の電圧を検出する電圧検出部と、
     前記電池の放電終了後で、かつ、前記電池の分極が解消される前の休止期間において、前記休止期間開始から第1の所定時間経過後に前記電圧検出部により検出される第1の電圧または前記休止期間開始から前記第1の所定時間よりも長い第2の所定時間経過後に前記電圧検出部により検出される第2の電圧に、前記第1の電圧と前記第2の電圧との比と、係数とを乗算した値を加算した結果を、前記電池の分極解消後の開回路電圧として推定する推定部と、
     を備えることを特徴とする電池パック。
  2.  電池と、
     前記電池の電圧を検出する電圧検出部と、
     前記電池の充電終了後で、かつ、前記電池の分極が解消される前の休止期間において、前記休止期間開始から第1の所定時間経過後に前記電圧検出部により検出される第1の電圧または前記休止期間開始から前記第1の所定時間よりも長い第2の所定時間経過後に前記電圧検出部により検出される第2の電圧から、前記第1の電圧と前記第2の電圧との比と、係数とを乗算した値を減算した結果を、前記電池の分極解消後の開回路電圧として推定する推定部と、
     を備えることを特徴とする電池パック。
  3.  請求項1または請求項2に記載の電池パックであって、
     前記推定部は、
      前記比が閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、
      前記比が前記閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第1の係数よりも小さい第2の係数とする
     こと特徴とする電池パック。
  4.  請求項1に記載の電池パックであって、
     前記推定部は、
      前記比が閾値以下である場合、前記結果に、第1の補正値を加算した値を、前記電池の分極解消後の開回路電圧として推定し、
      前記比が前記閾値よりも大きい場合、前記結果に、前記第1の補正値よりも小さい第2の補正値を加算した値を、前記電池の分極解消後の開回路電圧として推定する
     ことを特徴とする電池パック。
  5.  請求項2に記載の電池パックであって、
     前記推定部は、
      前記比が閾値以下である場合、前記結果に、第1の補正値を減算した値を、前記電池の分極解消後の開回路電圧として推定し、
      前記比が前記閾値よりも大きい場合、前記結果に、前記第1の補正値よりも小さい第2の補正値を減算した値を、前記電池の分極解消後の開回路電圧として推定する
     ことを特徴とする電池パック。
  6.  請求項1または請求項2に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第2の電圧を前記第1の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記第1の電圧が第1の閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、前記第1の電圧が前記第1の閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第1の係数よりも小さい第2の係数とし、
     または、
      前記第2の電圧が第2の閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、前記第2の電圧が前記第2の閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  7.  請求項1または請求項2に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第1の電圧を前記第2の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記第1の電圧が第1の閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、前記第1の電圧が前記第1の閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第1の係数よりも大きい第2の係数とし、
     または、
      前記第2の電圧が第2の閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、前記第2の電圧が前記第2の閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  8.  請求項1または請求項2に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第2の電圧を前記第1の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記電池の充電率の変化量に対する前記電池の開回路電圧の変化量の変化率が閾値よりも大きい場合、前記係数を第1の係数とし、
      前記変化率が前記閾値以下である場合、前記係数を前記第1の係数よりも小さい第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  9.  請求項1または請求項2に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第1の電圧を前記第2の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記電池の充電率の変化量に対する前記電池の開回路電圧の変化量の変化率が閾値よりも大きい場合、前記係数を第1の係数とし、
      前記変化率が前記閾値以下である場合、前記係数を前記第1の係数よりも大きい第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  10.  請求項1または請求項2に記載の電池パックであって、
     前記推定部は、前記電池の温度が第1の温度よりも高い第2の温度のときの前記第1の所定時間を、前記電池の温度が前記第1の温度のときの前記第1の所定時間よりも短い時間に設定する
     ことを特徴とする電池パック。
  11.  請求項1または請求項2に記載の電池パックであって、
     前記推定部は、前記電池の温度が第1の温度よりも高い第2の温度のときの前記第1の所定時間と前記第2の所定時間との差を、前記電池の温度が前記第1の温度のときの前記第1の所定時間と前記第2の所定時間との差よりも短い時間に設定する
     ことを特徴とする電池パック。
  12.  請求項1に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第2の電圧を前記第1の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記電池の温度が閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、
      前記電池の温度が前記閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第1の係数よりも小さい第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  13.  請求項2に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第2の電圧を前記第1の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記電池の温度が閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、
      前記電池の温度が前記閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第1の係数よりも大きい第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  14.  請求項1に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第1の電圧を前記第2の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記電池の温度が閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、
      前記電池の温度が前記閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第1の係数よりも大きい第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  15.  請求項2に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第1の電圧を前記第2の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記電池の温度が閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、
      前記電池の温度が前記閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第1の係数よりも小さい第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  16.  請求項1に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第2の電圧を前記第1の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記電池の劣化度が閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、
      前記電池の劣化度が前記閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第1の係数よりも大きい第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  17.  請求項2に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第2の電圧を前記第1の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記電池の劣化度が閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、
      前記電池の劣化度が前記閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第1の係数よりも小さい第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  18.  請求項1に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第1の電圧を前記第2の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記電池の劣化度が閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、
      前記電池の劣化度が前記閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第1の係数よりも小さい第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  19.  請求項2に記載の電池パックであって、
     前記比は、前記第1の電圧を前記第2の電圧で除算した値であり、
     前記推定部は、
      前記電池の劣化度が閾値以下である場合、前記係数を第1の係数とし、
      前記電池の劣化度が前記閾値よりも大きい場合、前記係数を前記第1の係数よりも大きい第2の係数とする
     ことを特徴とする電池パック。
  20.  請求項1または請求項2に記載の電池パックであって、
     前記推定部は、前記電池の分極解消時に前記電圧検出部により検出される電圧に基づいて前記係数を更新する
     ことを特徴とする電池パック。

     
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