JP2014153131A - 充電状態算出装置、充電状態算出方法および電力供給システム - Google Patents
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Abstract
【課題】短時間で充電状態を精度良く算出可能な充電状態算出装置を提供する。
【解決手段】1以上の蓄電池セル10から構成される蓄電池100が充電動作から停止動作に移行した時を起点として、充電による拡散分極の解消前の第1の時点t1と、第1の時点以降の所定の時点t21とを計時する計時部52と、第1の時点t1で蓄電池100から検出された第1の電圧値V1を保持する電圧保持部53と、第1の電圧値V1と、第1の時点t1以降の所定の時点t21に蓄電池100から検出された電圧値V21との電圧変動特性(V1/V21)に基づいて、蓄電池100の開回路電圧Vocを推定する開回路電圧推定部54と、開回路電圧推定部54により推定された開回路電圧Vocから充電状態を算出する充電状態算出部55と、を備える。
【選択図】図5
【解決手段】1以上の蓄電池セル10から構成される蓄電池100が充電動作から停止動作に移行した時を起点として、充電による拡散分極の解消前の第1の時点t1と、第1の時点以降の所定の時点t21とを計時する計時部52と、第1の時点t1で蓄電池100から検出された第1の電圧値V1を保持する電圧保持部53と、第1の電圧値V1と、第1の時点t1以降の所定の時点t21に蓄電池100から検出された電圧値V21との電圧変動特性(V1/V21)に基づいて、蓄電池100の開回路電圧Vocを推定する開回路電圧推定部54と、開回路電圧推定部54により推定された開回路電圧Vocから充電状態を算出する充電状態算出部55と、を備える。
【選択図】図5
Description
本発明は、1以上の蓄電池セルから構成される蓄電池の充電状態を算出する充電状態算出装置、充電状態算出方法および電力供給システムに関するものである。
蓄電池は、従来からカーバッテリの用途として用いられ、過放電や過充電を防止する観点から、充電状態に基づいて充放電が制御されている。例えば、15〜20時間程度、蓄電池の運用を停止して安定状態となった開回路電圧(open circuit voltage:OCV)を測定することで、蓄電池の充電状態を算出することができる。また、蓄電池が安定な開回路電圧になる前であっても、蓄電池の充電状態を算出する発明が、例えば特許文献1に記載されている。すなわち、特許文献1には、バッテリの内部電圧による抵抗成分の効果が除去された第1時点と、第1時点の後で電解質拡散による分極現象が解消され始めてから所定時間経過した第2時点のそれぞれに対応するバッテリ電圧を検出して、その検出結果から所定の式に従ってバッテリの充電状態を算出している。
上述したカーバッテリとしての用途以外にも、蓄電池は、例えば、太陽光発電や風力発電から得られた電力を供給側と需要側との両方から制御する送電網などのスマートグリッドの用途として用いられている。太陽光発電や風力発電による発電量が天候や気候に左右されるため、このようなスマートグリッドに組み込まれた蓄電池は、太陽光発電や風力発電によって発電された電力を充電して、商用系統などの既存の送電系統に放電、すなわち送電している。
スマートグリッドなどの運用時間が長い用途に適用される蓄電池では、稼働率を高める観点から、より短い時間で蓄電池の充電状態を精度良く算出することが望まれる。しかしながら、上述した特許文献1に記載の充電状態の算出手法では、充放電動作を停止した後、電解質拡散による分極現象が解消され始めてから所定時間が経過した第2時点の以降に蓄電池の充電状態を算出しているため、充電状態を算出するのに時間がかかってしまった。
本発明の目的は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、短時間で充電状態を精度良く算出可能な充電状態算出装置、充電状態算出方法および電力供給システムを提供することを目的とする。
(第1の態様)
本発明の第1の態様に係る充電状態算出装置は、1以上の蓄電池セルから構成される蓄電池の充電動作を停止した充電停止時を起点として、充電による拡散分極の解消前の第1の時点と、第1の時点以降の所定の時点とを計時する計時部と、第1の時点で蓄電池から検出された第1の電圧値を保持する電圧保持部と、第1の電圧値と、第1の時点以降の所定の時点に蓄電池から検出された電圧値との電圧変動特性に基づいて、蓄電池の開回路電圧を推定する開回路電圧推定部と、開回路電圧推定部により推定された開回路電圧から充電状態を算出する充電状態算出部と、を備える。
本発明の第1の態様に係る充電状態算出装置は、1以上の蓄電池セルから構成される蓄電池の充電動作を停止した充電停止時を起点として、充電による拡散分極の解消前の第1の時点と、第1の時点以降の所定の時点とを計時する計時部と、第1の時点で蓄電池から検出された第1の電圧値を保持する電圧保持部と、第1の電圧値と、第1の時点以降の所定の時点に蓄電池から検出された電圧値との電圧変動特性に基づいて、蓄電池の開回路電圧を推定する開回路電圧推定部と、開回路電圧推定部により推定された開回路電圧から充電状態を算出する充電状態算出部と、を備える。
上記第1の態様において、「蓄電池の充電動作を停止」するとは、蓄電池に充電電流が流れている状態から、電流が流れない状態に移行することである。蓄電池の充電動作を停止することで、放電などの影響を受けることなく、充電による拡散分極が単調に解消し、特に蓄電池の充電状態が高いほど、速く拡散分極が解消する。このため、充電状態が高いほど、拡散分極の解消前の電圧値を基準値として電圧がより速く降下する。
上記第1の態様によれば、拡散分極の解消前の電圧値を基準値として電圧が降下する電圧変動特性が、充電状態に応じて変化することを利用して、充電動作を停止してから短時間で開回路電圧を推定し、推定した開回路電圧から充電状態を精度良く算出することができる。
(第2の態様)
本発明の第2の態様に係る充電状態算出装置によれば、上記第1の態様において、開回路電圧推定部は、第1の電圧を、第1の時点以降の第2の時点で蓄電池から検出された第2の電圧で除算した第1の電圧比を算出する電圧比算出部と、第1の電圧比に基づいて蓄電池の開回路電圧を算出する電圧算出部と、を有することを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る充電状態算出装置によれば、上記第1の態様において、開回路電圧推定部は、第1の電圧を、第1の時点以降の第2の時点で蓄電池から検出された第2の電圧で除算した第1の電圧比を算出する電圧比算出部と、第1の電圧比に基づいて蓄電池の開回路電圧を算出する電圧算出部と、を有することを特徴とする。
上記第2の態様によれば、充電による拡散分極の解消前までの第1の時点から電圧降下する電圧変動特性として、第1の時点と第1の時点以降の第2の時点とから算出される電圧比を用いて開回路電圧を容易に推定して、推定した開回路電圧から充電状態を精度良く算出することができる。
(第3の態様)
本発明の第3の態様に係る充電状態算出装置によれば、上記第1の態様において、計時部は、蓄電池から検出される電圧が、第1の電圧から所定の電圧値まで降下する第2の時点を計時し、開回路電圧推定部は、第1の電圧値から所定の電圧値まで降下する電圧変動特性を示す特性値として、第1の時点と第2の時点との時間差を算出する時間差算出部と、時間差算出部により算出した時間差に基づいて、蓄電池の開回路電圧を算出する電圧算出部と、を有することを特徴とする。
本発明の第3の態様に係る充電状態算出装置によれば、上記第1の態様において、計時部は、蓄電池から検出される電圧が、第1の電圧から所定の電圧値まで降下する第2の時点を計時し、開回路電圧推定部は、第1の電圧値から所定の電圧値まで降下する電圧変動特性を示す特性値として、第1の時点と第2の時点との時間差を算出する時間差算出部と、時間差算出部により算出した時間差に基づいて、蓄電池の開回路電圧を算出する電圧算出部と、を有することを特徴とする。
上記第3の態様によれば、蓄電池の充電状態が高いほど、拡散分極の解消前までの第1の時点を起点として所定の電圧値まで単調に降下する電圧降下時間が短くなる電圧変動特性を利用して、充電動作を停止してから短時間で充電状態を精度良く算出することができる。
(第4の態様)
本発明の第4の態様に係る充電状態算出装置によれば、上記第1乃至第3の態様において、蓄電池の充放電を制御する充放電制御部をさらに備え、開回路電圧推定部は、充放電制御部によって所定の充電容量を充電して充電動作を停止した充電停止時を起点として、第1の電圧値と、第1の時点以降の所定の時点に検出された蓄電池の電圧値との変動特性に基づいて、蓄電池の開回路電圧を推定することを特徴とする。上記第4の態様によれば、予め決められた条件下で充電した後に拡散分極が単調に解消する時の電圧変動特性を利用して、充電状態を精度良く算出することができる。
本発明の第4の態様に係る充電状態算出装置によれば、上記第1乃至第3の態様において、蓄電池の充放電を制御する充放電制御部をさらに備え、開回路電圧推定部は、充放電制御部によって所定の充電容量を充電して充電動作を停止した充電停止時を起点として、第1の電圧値と、第1の時点以降の所定の時点に検出された蓄電池の電圧値との変動特性に基づいて、蓄電池の開回路電圧を推定することを特徴とする。上記第4の態様によれば、予め決められた条件下で充電した後に拡散分極が単調に解消する時の電圧変動特性を利用して、充電状態を精度良く算出することができる。
(第5の態様)
本発明の第5の態様に係る充電状態判定装置は、上記第1乃至第4の態様において、蓄電池は、複数の蓄電池セルを組み合わせることにより構成されていることを特徴とする。上記第5の態様によれば、複数の蓄電池セルから構成される蓄電池全体において充電状態が高い状態であるか否かを容易且つ精度良く判定することができる。
本発明の第5の態様に係る充電状態判定装置は、上記第1乃至第4の態様において、蓄電池は、複数の蓄電池セルを組み合わせることにより構成されていることを特徴とする。上記第5の態様によれば、複数の蓄電池セルから構成される蓄電池全体において充電状態が高い状態であるか否かを容易且つ精度良く判定することができる。
(他の態様)
また、以上のような本発明は、上記充電状態算出装置の態様に限らず、他の態様、すなわち充電状態算出方法又は電力供給システムによって実現することも可能である。
また、以上のような本発明は、上記充電状態算出装置の態様に限らず、他の態様、すなわち充電状態算出方法又は電力供給システムによって実現することも可能である。
本発明によれば、拡散分極の解消前の電圧値を基準値として電圧が降下する電圧変動特性が充電状態に応じて変化することを利用して、充電状態を短時間で精度良く算出することができる。
本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)について具体例を示して説明する。本実施形態は、1以上の蓄電池セルから構成される蓄電池の充電状態を算出する充電状態算出装置が組み込まれた電力供給システムに関する。
(1)全体構成
本実施形態の電力供給システム1は、図1に示すように、例えば、家庭用又は工業用の商用電源として交流電流が流れる商用系統2と接続され、受電した電力を蓄電池100に蓄電して、蓄電した電力を商用系統2に接続された負荷に供給するものである。
本実施形態の電力供給システム1は、図1に示すように、例えば、家庭用又は工業用の商用電源として交流電流が流れる商用系統2と接続され、受電した電力を蓄電池100に蓄電して、蓄電した電力を商用系統2に接続された負荷に供給するものである。
すなわち、電力供給システム1は、蓄電池100と、パワーコンディショナー20と、蓄電池用データロガー30と、蓄電池運用管理部200とを備える。
(蓄電池)
蓄電池100は、たとえば、合計9個の蓄電池セル11、12、13、・・・、19(総称して蓄電池セル10という。)から構成され、蓄電池セル10同士が並列または直列に接続されている。個々の蓄電池セル10は、具体的には、鉛蓄電池であって、蓄電池運用管理部200によって蓄電池の状態が管理され、パワーコンディショナー20によって充放電が制御され、充電時に商用系統2からの受電電力を蓄電し、放電時に蓄電した電力を商用系統2に送電する。
蓄電池100は、たとえば、合計9個の蓄電池セル11、12、13、・・・、19(総称して蓄電池セル10という。)から構成され、蓄電池セル10同士が並列または直列に接続されている。個々の蓄電池セル10は、具体的には、鉛蓄電池であって、蓄電池運用管理部200によって蓄電池の状態が管理され、パワーコンディショナー20によって充放電が制御され、充電時に商用系統2からの受電電力を蓄電し、放電時に蓄電した電力を商用系統2に送電する。
なお、蓄電池100は、1以上の蓄電池セルから構成されていればよく、蓄電池セルの合計数が9個に限定されるものではない。また、蓄電池セル10は、鉛蓄電池以外にもリチウムイオン電池やニッケル水素電池などの他の二次電池であってもよい。
(パワーコンディショナー)
パワーコンディショナー20は、商用系統2から受電した交流電流を直流電流に変換するコンバータと、蓄電池100から供給される直流電流を交流電流に変換するインバータとの2つの機能を有する。パワーコンディショナー20のコンバータ機能により交流電流から変換された直流電流は、蓄電池運用管理部200および蓄電池用データロガー30を介して蓄電池100に供給される。また、パワーコンディショナー20のインバータ機能により直流電流から変換された交流電流は、商用系統2に送電される。
パワーコンディショナー20は、商用系統2から受電した交流電流を直流電流に変換するコンバータと、蓄電池100から供給される直流電流を交流電流に変換するインバータとの2つの機能を有する。パワーコンディショナー20のコンバータ機能により交流電流から変換された直流電流は、蓄電池運用管理部200および蓄電池用データロガー30を介して蓄電池100に供給される。また、パワーコンディショナー20のインバータ機能により直流電流から変換された交流電流は、商用系統2に送電される。
(蓄電池用データロガー)
蓄電池用データロガー30は、蓄電池の状態に関する情報として、充放電電流と総電圧と雰囲気温度とを含む蓄電池情報を計測する。具体的に、充放電電流は、蓄電池100とパワーコンディショナー20との電流経路に流れる電流である。総電圧は、蓄電池100の出力端子の電圧である。雰囲気温度は、蓄電池100に近接して設けられた温度計により計測される温度である。計測された蓄電池情報は、蓄電池運用管理部200に送信される。
蓄電池用データロガー30は、蓄電池の状態に関する情報として、充放電電流と総電圧と雰囲気温度とを含む蓄電池情報を計測する。具体的に、充放電電流は、蓄電池100とパワーコンディショナー20との電流経路に流れる電流である。総電圧は、蓄電池100の出力端子の電圧である。雰囲気温度は、蓄電池100に近接して設けられた温度計により計測される温度である。計測された蓄電池情報は、蓄電池運用管理部200に送信される。
(蓄電池運用管理部)
蓄電池運用管理部200は、蓄電池情報に基づいて、蓄電池の運用すなわち、蓄電池100の充放電動作を制御する。具体的に、図2に示すように、蓄電池運用管理部200は、蓄電池情報を受信する計測情報受信部210と、充電状態を判定する充電状態判定部220と、蓄電池100の状態をパワーコンディショナー20に送信する通信部230とを備える。なお、本実施例では蓄電池100の状態をパワーコンディショナー20に送信しているが、エネルギーマネジメントシステム(EMS)が別に存在する場合には、EMSに送信しても良い。
蓄電池運用管理部200は、蓄電池情報に基づいて、蓄電池の運用すなわち、蓄電池100の充放電動作を制御する。具体的に、図2に示すように、蓄電池運用管理部200は、蓄電池情報を受信する計測情報受信部210と、充電状態を判定する充電状態判定部220と、蓄電池100の状態をパワーコンディショナー20に送信する通信部230とを備える。なお、本実施例では蓄電池100の状態をパワーコンディショナー20に送信しているが、エネルギーマネジメントシステム(EMS)が別に存在する場合には、EMSに送信しても良い。
計測情報受信部210は、蓄電池用データロガー30から蓄電池情報を受信する。計測情報受信部210により受信された蓄電池情報は、充電状態判定部220に通知される。
充電状態判定部220は、OCV判定部221と、積算電流判定部222と、特定充電判定部223とを備える。
OCV判定部221は、例えば運用を停止してから15〜20時間程度経過した開回路状態となった蓄電池100の開回路電圧を判定指標として用いて充電状態を算出する。OCV判定部221は、運用停止から長時間かかるものの高精度に充電状態を算出することができる。これは、開回路電圧と充電状態との間には、非常に線形性が高くかつ強い相関関係が成立するからである。
積算電流判定部222は、例えばOCV判定部221により算出された充電状態を初期値とし、蓄電池100の運用開始から充放電電流を積算した積算電流値に基づいて、運用時充電状態を更新する。積算電流判定部222は、運用時間が長くなるほど充電状態の算出誤差を累積してしまうが、上述したOCV判定部221のように運用停止することなく、充電状態を算出することができる。
特定充電判定部223は、充電停止後に拡散分極が解消する時間特性を判定指標として用いて、運用時の蓄電池情報から蓄電池100の充電状態を算出する。
通信部230は、充電状態判定部220で蓄電池100の運用時または停止時に判定された充電状態に基づいた情報をパワーコンディショナー20に送信する。例えば充電状態が所定の下限値より小さくなった場合には過放電保護のため放電停止要求信号を送信する。放電停止以外にも、所定の充電状態まで回復充電を要求してもよい。また、充電状態が所定の上限値より高くなった場合には、過充電保護のため充電停止要求信号が送信される。
なお、通信部230は、充電状態以外に、例えば劣化状態などを判定し、当該判定結果に基づいて要求信号を送信してもよい。
(2)特定充電判定部
次に、特定充電判定部223について説明する。まず、特定充電判定部223の具体的な構成及び動作の説明に先立ち、当該特定充電判定部223が充電状態を算出するのに利用する特性、すなわち、充電停止後に拡散分極が解消する時間特性について説明する。
次に、特定充電判定部223について説明する。まず、特定充電判定部223の具体的な構成及び動作の説明に先立ち、当該特定充電判定部223が充電状態を算出するのに利用する特性、すなわち、充電停止後に拡散分極が解消する時間特性について説明する。
(2−1) 充電による拡散分極が解消する時間特性について
まず、図3に示すように、運用中(State0)に、例えば所定の充電容量を蓄電池100に充電する充電動作(State1)が行われ、その後に充電動作を停止すると(State2)、充電停止時t0を起点として拡散分極が解消する。すなわち、図3に示すように、充電停止時t0の後に、拡散分極が解消する前の時点t1から、時点t1以降の時点t2にかけて拡散分極が解消し、蓄電池100の総電圧が電圧値V1から電圧値V2に降下する。所定の充電容量とは、例えば0.1C相当の充電電流で30秒間充電した場合の電気容量である。なお、本実施形態では、所定の充電容量の一例として、0.1C相当の充電電流で30秒間充電した場合の電気容量を挙げたが、この値に限定されず、例えば、蓄電池100の容量や蓄電池セル10のセル数などに応じて、後述するような充電状態の算出に適した充電容量を用いることが可能である。
まず、図3に示すように、運用中(State0)に、例えば所定の充電容量を蓄電池100に充電する充電動作(State1)が行われ、その後に充電動作を停止すると(State2)、充電停止時t0を起点として拡散分極が解消する。すなわち、図3に示すように、充電停止時t0の後に、拡散分極が解消する前の時点t1から、時点t1以降の時点t2にかけて拡散分極が解消し、蓄電池100の総電圧が電圧値V1から電圧値V2に降下する。所定の充電容量とは、例えば0.1C相当の充電電流で30秒間充電した場合の電気容量である。なお、本実施形態では、所定の充電容量の一例として、0.1C相当の充電電流で30秒間充電した場合の電気容量を挙げたが、この値に限定されず、例えば、蓄電池100の容量や蓄電池セル10のセル数などに応じて、後述するような充電状態の算出に適した充電容量を用いることが可能である。
図3に示すように、時間に伴って拡散分極が解消する時間特性、換言すれば、電圧値V1から電圧値V2に電圧が降下する変動特性は、蓄電池100の充電状態によって異なる。図4(A)に示す具体例では、拡散分極が解消する前の時点t1を充電停止時t0から10秒後とし、時点t2を開回路状態と見なすことが可能な充電停止時t0から16時間後とする。図4(A)から明らかなように、充電状態(SOC[%])が高いほど、時点t2での蓄電池100の開回路電圧Vocに対する時点t1での蓄電池100の電圧V1の電圧比(V1/Voc)が大きくなる。このような電圧比で評価した電圧変動特性から明らかなように、充電状態が高いほど速く拡散分極が解消することとなる。
また、充電停止時t0から1分後又は10分後の時点t2で蓄電池100から検出された電圧をそれぞれ電圧値V21、V22とすると、図4(B)に示すように、充電状態(SOC[%])を変化させた場合、電圧値V21に対する電圧値V1の電圧比(V1/V21)、および、電圧値V22に対する電圧値V1の電圧比(V1/V22)の変化は、それぞれ、電圧比(V1/Voc)の変化との間で相関関係が成立する。
図4(B)に示すような相関関係に基づいて、電圧比(V1/V21)又は電圧比(V1/V21)から、電圧比(V1/Voc)を推定することができる。ここで、時点t2でV1が既知であるため電圧比(V1/Voc)から開回路電圧値Vocを算出して、開回路電圧値から高精度に充電状態を算出することができる。
(2−2−1) 第1の実施形態に係る特定充電判定部
上述した充電による拡散分極が解消する時間特性を利用して充電状態を算出するため、特定充電判定部223は、第1の実施形態として、図5に示すように、特定充電操作部51と、計時部52と、電圧保持部53と、開回路電圧推定部54と、充電状態算出部55とを備える。
上述した充電による拡散分極が解消する時間特性を利用して充電状態を算出するため、特定充電判定部223は、第1の実施形態として、図5に示すように、特定充電操作部51と、計時部52と、電圧保持部53と、開回路電圧推定部54と、充電状態算出部55とを備える。
特定充電操作部51は、例えば0.1CA(1CAは1時間で電池容量を放電する平均電流値)相当の充電電流で30秒間充電を行うなど、運用時とは異なる特定の条件下で充電を行うように、通信部230を介してパワーコンディショナー20に指示する。計時部52は、蓄電池100の充電動作を停止した充電停止時を起点として経過時間を計測する。電圧保持部53は、計時部52により計時された所定の時点で計測情報入力部210から入力された総電圧値を保持する。開回路電圧推定部54は、電圧比算出部541と充電状態算出部542とを有し、電圧保持部53により保持された電圧値と、計測情報入力部210から入力された電圧値とから得られる電圧変動特性に基づいて、後述する処理を行うことで開回路電圧を推定する。充電状態算出部55は、開回路電圧算出部54により推定された開回路電圧から充電状態を算出する。
(2−2−2) 充電状態算出処理
図5に示した構成を有する特定充電判定部223は、第1の実施例に係る特定充電判定処理として、例えば図6に示すようなフローチャートに従って、蓄電池100の充電状態を算出する。本処理工程の前処理として、蓄電池100の充電動作を停止した充電停止時を起点として、計時部52が計時を開始しているものとする。ここで、「充電動作を停止」するとは、蓄電池100に充電電流が流れている状態から、電流が流れない動作に移行することである。充電動作を停止することで、放電などの影響を受けることなく、充電による拡散分極が単調に解消することとなる。
図5に示した構成を有する特定充電判定部223は、第1の実施例に係る特定充電判定処理として、例えば図6に示すようなフローチャートに従って、蓄電池100の充電状態を算出する。本処理工程の前処理として、蓄電池100の充電動作を停止した充電停止時を起点として、計時部52が計時を開始しているものとする。ここで、「充電動作を停止」するとは、蓄電池100に充電電流が流れている状態から、電流が流れない動作に移行することである。充電動作を停止することで、放電などの影響を受けることなく、充電による拡散分極が単調に解消することとなる。
ステップS61において、計時部52は、充電による拡散分極の解消前の、第1の時点t1を計時したか否かを判断する。例えば、計時部52は、充電停止時を起点として経過時間が10秒となったとき、第1の時点t1を計時したと判断する。第1の時点t1を計時していない場合(ステップS61:No)には当該ステップS61を繰り返し、第1の時点t1を計時した場合(ステップS61:Yes)にはステップS62に進む。
ステップS62において、電圧保持部53は、第1の時点t1で計測情報入力部210から入力された総電圧値を保持する。すなわち、電圧保持部52は、第1の時点t1で蓄電池100から検出された第1の電圧値V1を保持して、ステップS63に進む。
ステップS63において、計時部52は、第1の時点t1以降の第2の時点t2を計時したか否かを判断する。例えば、計時部52により計時を開始して経過時間が1分後となったとき、第2の時点t2を計時したと判断される。第2の時点t2を計時していない場合(ステップS63:No)には当該ステップS63を繰り返し、第2の時点t2を計時した場合(ステップS63:Yes)にはステップS64に進む。
ステップS64において、開回路電圧推定部54は、第2の時点t2で計測情報入力部210から入力された総電圧値すなわち、第2の時点t2で蓄電池100から検出された第2の電圧値V21を取得して、ステップS65に進む。
ステップS65において、開回路電圧推定部54は、電圧比算出部541により、第1の電圧V1を第2の電圧V21で除算した第1の電圧比(V1/V21)を算出して、ステップS66に進む。
ステップS66において、開回路電圧推定部54は、電圧算出部542により、電圧比(V1/V21)と相関関係にある電圧比(V1/Voc)を用いて、開回路電圧Vocを推定してステップS67に進む。具体的に、電圧算出部542は、例えば図4(B)に示す相関関係に基づいて、第1の電圧比(V1/V21)に対応する電圧比(V1/Voc)を表したルックアップテーブルや関数を予めメモリなどに記憶しておき、このようなルックアップテーブルや関数を参照して得られた電圧比(V1/Voc)と既知のV1とから開回路電圧Vocを算出することができる。
ステップS67において、充電状態算出部55は、ステップS66で算出した開回路電圧Vocから充電状態を算出して本処理工程を終了する。
以上のような処理工程を特定充電判定部223が実行することにより、第1の電圧比(V1/V21)と電圧比(V1/Voc)との間で成り立つ相関関係を利用して、停止状態になってから短時間で開回路電圧Vocを推定し、推定した開回路電圧Vocから充電状態を精度良く算出することができる。特に、図6に示すような処理により、第1の時点t1と第2の時点t21とから算出される第1の電圧比(V1/V21)を用いて開回路電圧Vocを容易に推定して、推定した開回路電圧Vocから充電状態を精度良く算出することができる。
なお、第1の時点が、第2の時点は第1の時点以降であれば如何なる時点であっても良いが、特に、第2の時点t2として、第1の時点以降であって蓄電池100が拡散分極の解消前の状態の時点を用いることで、蓄電池100の停止後から、より短い時間で開回路電圧を推定して、推定した開回路電圧から充電状態を精度良く算出することができる点で好ましい。
(2−2−3) 充電状態算出処理の変形例
変形例に係る充電状態判定処理として、特定充電判定部223は、図7に示すようなフローチャートに従って蓄電池100の充電状態を算出してもよい。本処理工程の前処理として、蓄電池100の充電動作を停止した充電停止時を起点として、計時部52が計時を開始しているものとする。
変形例に係る充電状態判定処理として、特定充電判定部223は、図7に示すようなフローチャートに従って蓄電池100の充電状態を算出してもよい。本処理工程の前処理として、蓄電池100の充電動作を停止した充電停止時を起点として、計時部52が計時を開始しているものとする。
まず、ステップS71とステップS72については、上述した第1の実施例のステップS61とステップS62と同様の処理を行うので、その説明を省略する。
ステップS73において、計時部52は、第1の時点t1以降の第2の時点t21を計時したか否かを判断する。例えば、計時部52により計時を開始して経過時間が1分後となったとき、第2の時点t21を計時したと判断される。第2の時点t21を計時していない場合(ステップS73:No)には当該ステップS73を繰り返し、第2の時点t21を計時した場合(ステップS73:Yes)にはステップS74に進む。
ステップS74において、電圧保持部53は、第2の時点t21で計測情報入力部210から入力された総電圧値を保持する。すなわち、電圧保持部53は、第2の時点t21で蓄電池100から検出された第2の電圧値V21を保持し、ステップS74に進む。
ステップS75において、計時部52は、第2の時点t21以降の第3の時点t22を計時したか否かを判断する。例えば、計時部52により計時を開始して経過時間が10分後となったとき、第3の時点t22を計時したと判断される。第3の時点t22を計時していない場合(ステップS75:No)には当該ステップS75を繰り返し、第2の時点t22を計時した場合(ステップS75:Yes)にはステップS76に進む。
ステップS76において、開回路電圧推定部54は、第3の時点t22で計測情報入力部210から入力された総電圧値すなわち、第3の時点t22で蓄電池100から検出された第3の電圧値V22を取得して、ステップS77に進む。
ステップS77において、開回路電圧推定部54は、電圧比算出部541により、第1の電圧v1を第2の電圧V21で除算した第1の電圧比(V1/V21)を算出し、第1の電圧v1を第3の電圧V22で除算した第2の電圧比(V1/V22)を算出して、ステップS78に進む。
ステップS78において、開回路電圧推定部54は、電圧算出部542により、図8に示すような、第1の電圧比(V1/V21)と第2の電圧比(V1/V22)との差分Δ(V1/V2)を算出してステップS79に進む。
ステップS79において、開回路電圧推定部54は、ステップS78で算出した差分Δ(V1/V2)に基づいて、開回路電圧を算出する。ここで、図8から明らかなように、差分Δ(V1/V2)と電圧比(V1/Voc)との間に相関関係が成り立つので、差分Δ(V1/V21)に対応する電圧比(V1/Voc)を表したルックアップテーブルや関数を予めメモリなどに記憶しておき、このようなルックアップテーブルや関数を参照して得られた電圧比(V1/Voc)と、既知のV1とから、開回路電圧Vocを算出することができる。
ステップS710において、充電状態算出部55は、ステップS79で算出した開回路電圧Vocから充電状態を算出して本処理工程を終了する。
以上のような処理工程を特定充電判定部223が実行することにより、第1の時点t1と、第1の時点以降の時点t21、t22とに亘って変化する電圧変動特性を用いることで、電圧の測定誤差の影響を軽減し、開回路電圧Vocを精度良く推定して充電状態を算出することができる。
(2−2−4)他の変形例
第1の実施形態に係る特定充電判定部223は、上述した電圧比(V1/V2)を二乗した値を用いて電圧変動特性を評価したり、第1の時点t1を含む複数の時点で計測した電圧値から導出した微分方程式から電圧変動特性を評価したりして、電圧比(V1/Voc)を推定して充電状態を算出してもよい。すなわち、第1の実施形態に係る特定充電判定部223は、拡散分極の解消前の電圧値を基準値として電圧が降下する電圧変動特性を評価する評価指標であれば、上述した電圧比や微分方程式以外の評価値を用いて、開回路電圧Vocを推定してもよい。
第1の実施形態に係る特定充電判定部223は、上述した電圧比(V1/V2)を二乗した値を用いて電圧変動特性を評価したり、第1の時点t1を含む複数の時点で計測した電圧値から導出した微分方程式から電圧変動特性を評価したりして、電圧比(V1/Voc)を推定して充電状態を算出してもよい。すなわち、第1の実施形態に係る特定充電判定部223は、拡散分極の解消前の電圧値を基準値として電圧が降下する電圧変動特性を評価する評価指標であれば、上述した電圧比や微分方程式以外の評価値を用いて、開回路電圧Vocを推定してもよい。
(2−3−1) 第2の実施形態に係る特定充電判定装置
次に、第2の実施形態に係る特定充電判定部90の構成について図9を参照して説明する。すなわち、特定充電判定部90は、特定充電操作部91と、計時部92と、電圧保持部93と、開回路電圧推定部94と、充電状態算出部95とを備える。ここで、特定充電操作部91、計時部92、電圧保持部93および充電状態算出部95については、それぞれ上述した第1の実施形態に係る特定充電操作部51、計時部52、電圧保持部53および充電状態算出部95と同様の構成なのでその説明を省略する。また、開回路電圧推定部94は、2つの時点の時間差を算出する時間差算出部941と、時間差に基づいて開回路電圧を算出する電圧算出部942とを有する。
次に、第2の実施形態に係る特定充電判定部90の構成について図9を参照して説明する。すなわち、特定充電判定部90は、特定充電操作部91と、計時部92と、電圧保持部93と、開回路電圧推定部94と、充電状態算出部95とを備える。ここで、特定充電操作部91、計時部92、電圧保持部93および充電状態算出部95については、それぞれ上述した第1の実施形態に係る特定充電操作部51、計時部52、電圧保持部53および充電状態算出部95と同様の構成なのでその説明を省略する。また、開回路電圧推定部94は、2つの時点の時間差を算出する時間差算出部941と、時間差に基づいて開回路電圧を算出する電圧算出部942とを有する。
(2−3−2) 充電状態推定処理
図9に示した構成を有する特定充電判定部90は、例えば図10に示すようなフローチャートに従って、蓄電池100の充電状態を推定する。本処理工程の前処理として、蓄電池100の充電動作を停止した充電停止時を起点として計時部92が計時を開始しているものとする。
図9に示した構成を有する特定充電判定部90は、例えば図10に示すようなフローチャートに従って、蓄電池100の充電状態を推定する。本処理工程の前処理として、蓄電池100の充電動作を停止した充電停止時を起点として計時部92が計時を開始しているものとする。
ステップS101およびステップS102において、上述した図6に示したステップS61とステップS62と同様の処理を行うので、その説明を省略する。
ステップS103において、計時部92は、第1の時点t1以降であって、蓄電池100から検出される電圧が第1の電圧V1から所定の電圧値ΔVまで降下する第2の時点t2となったか否かを判断する。第2の時点t2を計時していない場合(ステップS103:No)には当該ステップS103を繰り返し、第2の時点t2を計時した場合(ステップS103:Yes)にはステップS104に進む。
ステップS104において、開回路電圧推定部94は、時間差算出部941により、図11に示すような、第1の時点t1と第2の時点t2との時間差ΔTを算出して、ステップS105に進む。ここで、時間差ΔTは、第1の電圧値V1から所定の電圧値ΔVまで降下する電圧変動特性を示す。
ステップS105において、開回路電圧推定部94は、電圧算出部942により、ステップS104で算出した時間差ΔTに基づいて開回路電圧Vocを算出する。ここで、図11に示すように、時間差ΔTは、第1の電圧値V1から第2の電圧値V2までの変動特性を示す特性値であって、時間差ΔTが短いほど拡散分極が速く解消し、電圧比(V1/Voc)が大きくなる。このような相関関係に基づいて、時間差ΔTに対応する電圧比(V1/Voc)を表したルックアップテーブルや関数を予めメモリなどに記憶しておき、このようなルックアップテーブルや関数を参照することで、既知のV1から開回路電圧Vocを算出することができる。
ステップS106において、充電状態算出部95は、ステップS105で算出した開回路電圧Vocから充電状態を算出して本処理工程を終了する。
以上のような処理工程を特定充電判定部90により実行することで、蓄電池100の充電状態が高いほど、充電停止後に拡散分極が速く解消して時間差ΔTが短くなることを利用して、短時間で充電状態を精度良く算出することができる。
(3)その他
本実施形態では、充電状態から停止状態に移行した後に、拡散分極の解消前の電圧値を基準値として電圧が降下する電圧変動特性に基づいて開回路電圧Vocを推定することができるが、特に、特定充電操作部51、91によって停止状態となる前に所定の充電容量を充電することによって、予め決められた条件下で充電動作を停止してから拡散分極が単調に解消する時の電圧変動特性を利用して、蓄電池100の充電状態を精度良く算出することができる。
本実施形態では、充電状態から停止状態に移行した後に、拡散分極の解消前の電圧値を基準値として電圧が降下する電圧変動特性に基づいて開回路電圧Vocを推定することができるが、特に、特定充電操作部51、91によって停止状態となる前に所定の充電容量を充電することによって、予め決められた条件下で充電動作を停止してから拡散分極が単調に解消する時の電圧変動特性を利用して、蓄電池100の充電状態を精度良く算出することができる。
また、本実施形態では、蓄電池の一態様として、複数個の蓄電池セル10が組み合わせられた蓄電池100を用いたが、このような蓄電池100に限定されず、蓄電池セル単体に適用しても、運用中における蓄電池セルが高充電状態であるかどうかを精度良く判定することができる。上記のように、蓄電池セル単体でも高充電状態の判定対象として適用可能であるが、特に、複数個の蓄電池セル10から構成される蓄電池100を適用対象とすることで、個々の蓄電池セルの状態によらず、蓄電池100全体において充電状態が高い状態であるか否かを容易且つ精度良く判定することができる点で好ましい。
10 蓄電池セル
100 蓄電池
52 計時部
53 電圧保持部
54 開回路電圧推定部
55 充電状態算出部
100 蓄電池
52 計時部
53 電圧保持部
54 開回路電圧推定部
55 充電状態算出部
Claims (7)
- 1以上の蓄電池セルから構成される蓄電池の充電動作を停止した充電停止時を起点として、充電による拡散分極の解消前の第1の時点と、前記第1の時点以降の所定の時点とを計時する計時部と、
前記第1の時点で前記蓄電池から検出された第1の電圧値を保持する電圧保持部と、
前記第1の電圧値と、前記第1の時点以降の所定の時点で前記蓄電池から検出された電圧値との電圧変動特性に基づいて、当該蓄電池の開回路電圧を推定する開回路電圧推定部と、
前記開回路電圧推定部により推定された開回路電圧から充電状態を算出する充電状態算出部と、
を備える充電状態算出装置。 - 前記開回路電圧推定部は、
前記第1の電圧を、前記第1の時点以降の第2の時点で前記蓄電池から検出された第2の電圧で除算した第1の電圧比を算出する電圧比算出部と、
前記第1の電圧比に基づいて前記蓄電池の開回路電圧を算出する電圧算出部と、
を有することを特徴とする請求項1記載の充電状態算出装置。 - 前記計時部は、前記蓄電池から検出される電圧が、前記第1の電圧から所定の電圧値まで降下する第2の時点を計時し、
前記開回路電圧推定部は、
前記第1の電圧値から前記所定の電圧値まで降下する電圧変動特性を示す特性値として、前記第1の時点と前記第2の時点との時間差を算出する時間差算出部と、
前記時間差算出部により算出した時間差に基づいて、前記蓄電池の開回路電圧を算出する電圧算出部と、
を有することを特徴とする請求項1記載の充電状態算出装置。 - 前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部をさらに備え、
前記開回路電圧推定部は、前記充放電制御部によって所定の充電容量を充電して充電動作を停止した充電停止時を起点として、前記第1の電圧値と、前記第1の時点以降の所定の時点に検出された当該蓄電池の電圧値との変動特性に基づいて、当該蓄電池の開回路電圧を推定することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の充電状態算出装置。 - 蓄電池は、複数の蓄電池セルを組み合わせることにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項記載の充電状態判定装置。
- 1以上の蓄電池セルから構成される蓄電池の充電動作を停止した充電停止時を起点として、充電による拡散分極の解消前の第1の時点を計時するステップと、
前記第1の時点で前記蓄電池から検出された第1の電圧値を電圧保持部に保持するステップと、
前記充電停止時を起点として、前記第1の時点以降の所定の時点を計時するステップと、
前記第1の電圧値と、前記第1の時点以降の所定の時点に前記蓄電池から検出された電圧値との電圧変動特性に基づいて、当該蓄電池の開回路電圧を推定するステップと、
前記開回路電圧から充電状態を算出するステップと、
を有する充電状態算出方法。 - 1以上の蓄電池セルから構成される蓄電池と、
前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部と、
前記蓄電池の電圧を検出する電圧検出部と、
前記充放電制御部により、前記蓄電池の充電動作を停止した充電停止時を起点として、充電による拡散分極の解消前の第1の時点と、前記第1の時点以降の所定の時点とを計時する計時部と、
前記第1の時点で前記蓄電池から検出された第1の電圧値を保持する電圧保持部と、
前記第1の電圧値と、前記第1の時点以降の時点に前記蓄電池から検出された電圧値との電圧変動特性に基づいて、当該蓄電池の開回路電圧を推定する開回路電圧推定部と、
前記開回路電圧推定部により推定された開回路電圧から充電状態を算出する充電状態算出部と、
を備える電力供給システム。
Priority Applications (1)
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