WO2019039220A1 - プッシュスイッチ - Google Patents

Abstract

本開示のプッシュスイッチは、保護シートと可動部材との間に配置される押し子部材を有する。押し子部材は、突出部と中間部と座部とを有し、突出部、中間部、座部は、上方に向かって、突出部、中間部、座部の順で配置される。座部の上方の面である第１の面は、保護シートに当接しており、突出部の下方の面である第２の面は、可動部材に当接しており、水平方向における中間部の断面積は、第１の面の面積より小さく、かつ、第２の面の面積より大きい。

Description

プッシュスイッチ

　本開示は、各種電子機器の操作部等に用いられるプッシュスイッチに関する。

　各種電子機器の操作部には、押圧操作で作動するプッシュスイッチが搭載される。従来のプッシュスイッチは、ケースと固定接点部と可動接点部と保護シートと押し子部材とを有する。ケースは可動接点部を収容する凹部を有する。凹部の底面には、二つの固定接点部が露出して配置されている。二つの固定接点部は互いに電気的に独立している。可動接点部は弾性薄板金属からドーム状に形成されている。可動接点部の外形は略円形または略長円形（略トラック状）などである。保護シートは凹部を覆ってケースに保持されている。押し子部材は、保護シートと可動接点部との間に配置されている。押し子部材は、第一円柱部と第二円柱部とで構成されており、第一円柱部の下部に第二円柱部が配置されている。第一円柱部と第二円柱部とは中心が同じになるように配置されている。第一円柱部の径は、第二円柱部の径より大きく、第一円柱部の上面（被着部）は、保護シートに装着されている。第二円柱部の下面（当接部）は可動接点部に当接している。

特開２０１６－１８９２８１号公報

　本開示の実施形態に係るプッシュスイッチは、ケースと、前記ケース内に配置される固定接点部と、前記固定接点部の第１の方向に位置する可動部材と、前記可動部材を覆うように、前記ケースに装着される保護シートと、前記保護シートと前記可動部材との間に配置される押し子部材と、を備える。前記押し子部材は、突出部と中間部と座部とを有し、前記突出部、前記中間部、前記座部は、前記第１の方向に向かって前記突出部、前記中間部、前記座部の順で配置され、前記座部の第１の方向の面である第１の面は、前記保護シートに当接しており、前記突出部の前記第１の方向とは反対の方向である第２の方向の面である第２の面は、前記可動部材に当接しており、前記第１の面の面積は、前記第２の面の面積より大きく、前記第１の方向に対して垂直である第３の方向における前記中間部の断面積は、前記第１の面の面積より小さく、かつ、前記第２の面の面積より大きい。

　本開示のプッシュスイッチでは、押し子部材の変形などを抑制できる。

図１は、実施形態に係るプッシュスイッチの断面図である。 図２Ａは、図１に示すプッシュスイッチの断面図の部分拡大図である。 図２Ｂは、図２Ａに示す押し子部材を下方から見た平面図である。 図３は、第１変形例のプッシュスイッチの断面図である。 図４Ａは、図３に示すプッシュスイッチの断面図の部分拡大図である。 図４Ｂは、図４Ａに示す押し子部材の断面図の部分拡大図である。 図４Ｃは、図４Ｂに示す押し子部材の変形例を示す図である。 図５は、第２変形例のプッシュスイッチの断面図である。 図６は、図５に示すプッシュスイッチの断面図の部分拡大図である。 図７Ａは、図６に示す押し子部材の変形例を示す図である。 図７Ｂは、図６に示す押し子部材の変形例を示す図である。 図７Ｃは、図６に示す押し子部材の変形例を示す図である。 図７Ｄは、図６に示す押し子部材の変形例を示す図である。

　上述した従来のプッシュスイッチでは、大径の被着部に保護シートが装着されるので、押し子部材の保護シートへの装着状態は安定している。小径の当接部が、可動接点部を押し下げるため操作感触も良好である。しかしながら、従来のプッシュスイッチは、第一円柱部の径と第二円柱部の径とには大きな寸法差がある。すなわち、第一円柱部と第二円柱部との接続部分には、大きい段差箇所が形成されている。従来のプッシュスイッチでは、この段差箇所に応力の集中を生じ易く、押し子部材において段差箇所やその近傍位置からの変形や破損を生じるおそれを有する。本開示のプッシュスイッチは、押し子部材の変形や破損が抑制される。

　以下、本開示のプッシュスイッチの実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の実施形態の説明は、例示に過ぎず、本開示のプッシュスイッチの適用物および用途は制限されない。

　図１は、本開示の実施形態に係るプッシュスイッチ１の断面図である。図２Ａは、本開示のプッシュスイッチ１の要部である押し子部材５０を拡大して示す断面図である。

　図１に示すように、プッシュスイッチ１は、ケース１１と、固定接点部（周辺接点部２１、中央接点部２５）と、可動接点部３１と、保護シート４１と、押し子部材５０と、を有する。

　ケース１１は、合成樹脂製であり、外形は略直方体状である。ケース１１には、可動接点部３１を収容する凹部１１Ａが設けられている。なお、以下では、凹部１１Ａの開口側の方向を上方と定義し、また凹部１１Ａの底面側の方向を下方と定義して説明する。

　なお、本開示では「上方」、「下方」等の方向を示す用語を用いて説明するが、これらは相対的な位置関係を示しているだけであり、それにより本開示が限定されるものではない。

　ケース１１内には、周辺接点部２１および中央接点部２５が配置されている。ケース１１の凹部１１Ａの底面に、周辺接点部２１、中央接点部２５は露出している。周辺接点部２１は凹部１１Ａの周囲位置に配置されている。中央接点部２５は凹部１１Ａの中央位置に配置されている。周辺接点部２１および中央接点部２５は互いに電気的に独立している。周辺接点部２１はケース１１の側部から突出する端子２１Ａに接続されている。中央接点部２５は、ケースの側部から突出する端子２５Ａに接続されている。

　可動接点部３１は、弾性薄板金属製でドーム状に形成されている。可動接点部３１の外形は上方から見て略長円形（略トラック状）である。可動接点部３１の外形は上方から見て円形などでもよい。可動接点部３１は、一方の端部が周辺接点部２１に接するように凹部１１Ａ内に配置されている。可動接点部３１は、押圧されていない状態（以下、『配置状態』と表す）では、可動接点部３１と中央接点部２５との間には所定間隔がある。可動接点部３１の上に重なるように、可動接点部３１と同じ形状の一枚以上の可動部品３１Ａが配置されている。以下の説明では、可動接点部３１と二枚の可動部品３１Ａとを合わせて、可動部材３５と表す。なお、図１では、二枚の可動部品３１Ａが可動接点部３１の上に配置されているが、可動部品３１Ａの枚数は、限定されない。更には、可動部品３１Ａは必ずしも配置される必要はなく、可動部材３５は可動接点部３１のみで構成されていてもよい。

　保護シート４１は、樹脂フィルム製である。保護シート４１は、ケース１１に装着されている。装着方法は、限定されないが溶着や接着等であると望ましい。凹部１１Ａは保護シート４１で覆われている。

　押し子部材５０は、樹脂製である。押し子部材５０は、保護シート４１と可動部材３５との間に配置されている。図１および図２Ａに示すように、押し子部材５０は、座部６１と中間部６３と突出部６５とで構成されている。座部６１と中間部６３と突出部６５の各々は、中実である。つまり、座部６１と中間部６３と突出部６５の各々は、空洞はなく充填されている。押し子部材５０の一端（上方の端部）となる座部６１の上面（第１の面）は、保護シート４１に装着される。保護シート４１が装着されている座部６１の面を被着部５２と表す。押し子部材５０の他端（下方の端部）となる突出部６５の下面（第２の面）が可動部材３５に当接する。可動部材３５に当接する突出部６５の下面を当接部５４と表す。上方から見て当接部５４は、被着部５２よりも小径である。詳細については後述する。

　ここで、図２Ａおよび図２Ｂを参照しながら、当接部５４および被着部５２について詳細に説明する。図２Ｂは、図２Ａに示す押し子部材５０を下方から見た平面図である。

　本実施の形態では、座部６１、中間部６３、突出部６５は円柱状である。なお、座部６１、中間部６３、突出部６５の全てが下方に向かって窄まる円錐台状であってもよい。座部６１、中間部６３、突出部６５の少なくとも一つが、下方に向かって窄まる円錐台状であってもよい。また、座部６１、中間部６３、突出部６５のそれぞれの隅は、例えば、後述する図４Ｂに示すように、面取り形状になっていてもよい。

　中間部６３は、座部６１と突出部６５の間に位置する。座部６１の上面（被着部５２）の水平方向の径を径Ｌ１、中間部６３の水平方向の径を径Ｌ２、突出部６５の下面（当接部５４）の径を径Ｌ３とすると、径Ｌ１の長さ＞径Ｌ２の長さ＞径Ｌ３の長さの関係となる。つまり、中間部６３の径Ｌ２が、座部６１の径Ｌ１よりも小さく、かつ、突出部６５の径Ｌ３よりも大きくなるように、中間部６３は座部６１と突出部６５との間に設けられている。それぞれの中心線が同軸になるように、座部６１、中間部６３、突出部６５は一体に構成されている。

　座部６１は、押し子部材５０の中心線に直交する水平方向に延伸する下面７１を含む。下面７１は中間部６３の側面７３に繋がっている。中間部６３は、押し子部材５０の中心線に直交する水平方向に延伸する下面８２を含む。中間部６３の下面８２は突出部６５の側面７５に繋がっている。図２Ｂに示すように、下面７１および下面８２は下方から見た場合、細い幅でのリング状である。

　上述した通り、押し子部材５０は、被着部５２を含む座部６１と当接部５４を含む突出部６５と、座部６１と突出部６５との間に位置する中間部６３と、を有する。押し子部材５０は段差箇所を有するが、全体的に下方に向かって窄んでいる略漏斗状に形成されている。被着部５２の径Ｌ１は大径であるため、保護シート４１と被着部５２との装着状態は安定している。

　次に、本開示のプッシュスイッチ１の動作について説明する。保護シート４１の上方から押下げ操作をすると、押し子部材５０を介して可動部材３５に押下げ力が加わる。この押下げ力が所定の大きさを越えるとクリック感触が得られつつ可動部材３５が撓む。この動作によって、可動接点部３１が中央接点部２５に接触し、周辺接点部２１と中央接点部２５とが導通する。押下げ力を除くと、可動接点部３１を含む可動部材３５が元の形状に自己復帰し、図１に示すスイッチのオフ状態に戻る。

　なお、押し下げの動作時に、押し子部材５０は小径である当接部５４で可動部材３５に押下げ力を加えて、可動部材３５を撓ませる。当接部５４は突出部６５の先端で構成されているため、可動部材３５を撓ませる時、中間部６３が可動部材３５に干渉することが抑制される。これらの構成によって操作時の良好なクリック感触が得られやすい構成が実現される。

　そして、プッシュスイッチ１の押し子部材５０は、中間部６３を有するため、径寸法の差による段差箇所が二箇所、設けられている。段差箇所を一箇所だけ有するプッシュスイッチと比べて、本開示のプッシュスイッチ１は、一つの段差箇所に対する応力の集中が抑制される。よって、動作時を含め、押し子部材５０の変形などの発生が低減される。また、中間部６３の径Ｌ２を突出部６５の根元部（突出部６５が中間部６３と接する部分）の径Ｌ３よりも大きく設定したことが、押し子部材５０の変形などの抑制に寄与する。

　なお、上述した押し子部材５０の座部６１、中間部６３、突出部６５は円柱状として説明したが、円柱状以外の形状（例えば、円錐台状）であってもよい。座部６１、中間部６３、突出部６５のうちの一つを下方に窄まる形状にしてもよい。座部６１、中間部６３、突出部６５のうちの一つを下方に窄まる形状とする場合、断面視で下方にむけて側面が一定の傾斜角度で窄まっていく形状に限定されない。さらに、押し子部材５０の水平方向における断面形状は、円形や楕円状などの柱状であってもよい。押し子部材５０の水平方向における断面形状は、多角形であってもよい。押し子部材５０の座部６１、中間部６３、突出部６５のそれぞれは、角柱や角錐台などの柱状であってもよい。さらには、中間部６３の形状が円柱状であり、突出部６５の形状が楕円柱であるなど、異なる形状の組み合わせによって、押し子部材５０が形成されていてもよい。押し子部材５０は、上述した長さの関係（径Ｌ１の長さ＞径Ｌ２の長さ＞径Ｌ３の長さ）になるように各部位の外形の寸法が設定されていればよい。

　なお、本実施の形態のプッシュスイッチ１では、座部６１と突出部６５との間に、中間部６３が１つだけ配置されているが、座部６１と突出部６５との間に、複数の中間部６３が配置されてもよい。複数の中間部６３を配置する場合、下方に位置する中間部６３の径の方が、上方に位置する中間部６３の径より小さいことが望ましい。

　[押し子部材の第１変形例]
　続いて、押し子部材５０の第１変形例について図３～図４Ｂを用いて説明する。

　図３は、変形例のプッシュスイッチ１Ａの断面図である。図４Ａは、要部である押し子部材５０Ａを拡大して示す断面図である。図４Ｂは、押し子部材５０Ａの部分拡大図である。

　図３～図４Ｂに示す第１変形例のプッシュスイッチ１Ａは、図１～図２Ｂに示す押し子部材５０の代わりに、押し子部材５０とは形状が異なる押し子部材５０Ａを有する。押し子部材５０Ａは、各々が中実である座部６１Ａと中間部６３Ａと突出部６５Ａとを含む。押し子部材５０Ａ以外の構成は、プッシュスイッチ１の場合と同じであるため説明を省略する。押し子部材５０Ａは、特に、中間部６３Ａの形状が異なる。図１～図２Ｂを参照しながら説明した押し子部材５０では、中心線に直交する（水平方向に延伸する）下面７１および下面８２を有する。一方、図４Ｂに示す通り、押し子部材５０Ａでは、座部６１Ａの下面７１Ａおよび中間部６３Ａの下面８２Ａは、中心線に直交する水平面だけでは形成されていない。下面７１Ａは中間部６３Ａの側面７３Ａに段差を形成せず滑らかな曲線で繋がっており、側面７３Ａは下面８２Ａに段差を形成せず滑らかな曲線で繋がっており、下面８２Ａは突出部６５Ａの側面７５Ａに段差を形成せずに滑らかな曲線で繋がっている。

　上述した通り、図３～図４Ｂに示す押し子部材５０Ａは、段差部の形成が抑えられている。さらには、押し子部材５０Ａは、中心線に平行な面（水平面）が押し子部材５０より狭い。

　中間部６３Ａは、被着部５２の側（上方）から突出部６５Ａの側（下方）に向かって、水平方向の断面積が小さくなるように形成されていればよい。中間部６３Ａは、座部６１Ａとの連結箇所から突出部６５Ａとの連結箇所との間に、全体的に傾斜状の側面７３Ａを有する。

　傾斜状の側面７３Ａは平坦面ではなく、被着部５２の側（上方）から突出部６５Ａの側（下方）に向かって、傾斜角度の変化が緩やかで連続的に変化している。

　このように、中間部６３Ａは、被着部５２の側（上方）から突出部６５Ａ側（下方）に向かって、暫時窄まる外形である。つまり、図２Ａに示す押し子部材５０に比べて、押し子部材５０Ａは、水平面に平行な外面および中心線に平行な外面の発生が抑制される形状である。

　押し子部材５０Ａは、上述した連結部における段差箇所を押し子部材５０より緩やかにすることができるため、プッシュスイッチ１Ａは、プッシュスイッチ１よりも、さらに動作時を含めて押し子部材５０Ａの変形などの発生を抑制できる。

　なお、図４Ｂに示す押し子部材５０Ａでは、座部６１Ａの側面６２Ａおよび突出部６５Ａの側面７５Ａは垂直方向に延伸しているが、その形状に限定されない。例えば、図４Ｃに示すように、座部６１Ａの側面６２Ａは、座部６１Ａが下方に向かって窄まるように一定の傾斜角度を有していてもよい。同様に、突出部６５Ａについても、側面７５Ａは、下方に向かって窄まるように一定の傾斜角度を有していてもよい。なお、図４Ｃについては、図４Ｂと同様の構成については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。

　[押し子部材の第２変形例]
　続いて、押し子部材５０の第２変形例について図５および図６を用いて説明する。

　図５は、第２変形例のプッシュスイッチ１Ｂの断面図である。図６は、要部である押し子部材５０Ｂを拡大して示す断面図である。

　図５および図６に示す第２変形例のプッシュスイッチ１Ｂは、図１～図２Ｂに示す押し子部材５０の代わりに、押し子部材５０Ｂを有する。押し子部材５０Ｂは、漏斗状の外形である。座部６１Ｂの側面と中間部６３Ｂの側面が同一面であるように一体に形成されている。よって座部６１Ｂは下面を有さない。座部６１Ｂの上面が被着部５２となり、座部６１Ｂおよび中間部６３Ｂの側面で囲まれる領域は、被着部５２の側（上方）から突出部６５Ｂの側（下方）に向かって、ほぼ一定の角度で傾いている。押し子部材５０Ｂについても、押し子部材５０Ａと同様に押し子部材５０Ｂの変形などの発生を抑制できる。

　なお、押し子部材５０Ｂの形状は、図６に示す形状に限定されない。例えば、図７Ａに示すように、押し子部材５０Ｂの座部６１Ｂの側面６２Ｂおよび押し子部材５０Ｂの中間部６３Ｂの側面７３Ｂは内側に向かって湾曲していてもよい。図７Ｂに示すように、押し子部材５０Ｂの座部６１Ｂの側面６２Ｂおよび押し子部材５０Ｂの中間部６３Ｂの側面７３Ｂは外側に向かって膨らんでいてもよい。図７Ｃに示すように、座部６１Ｂの側面６２Ｂが平らで、中間部６３Ｂの側面７３Ｂが内側に向かって湾曲してもよい。図７Ｄに示すように、座部６１Ｂの側面６２Ｂが平らで、中間部６３Ｂの側面７３Ｂが外側に向かって膨らんでいてもよい。つまり、本開示においては、側面の形状は限定されない。

　なお、図７Ａ～図７Ｄは押し子部材５０Ｂの一例に過ぎず、この形状に限定されるものではない。図７Ａ～図７Ｄでは、理解しやすいよう、極端に湾曲させている形状を示しているが、もっと緩やかなカーブであってもよい。図７Ｃ、図７Ｄでは、座部６１Ｂが円柱状であるが、座部６１Ｂが下方に向かって窄まる円錐台状であってもよい。更には、座部６１Ｂは、図４Ｃに示す座部６１Ａのような形状であってもよい。

　以上、本開示についての説明をしたが、本開示は上述の実施形態のみに限定されず、開示の範囲内で種々の変更が可能である。

　[連結部の形状の詳細]
　ここで、押し子部材における連結位置の形状について図４Ｂを参照しながら詳細な説明を追加する。

　例えば、図４Ｂに示すように、座部６１Ａと中間部６３Ａの連結部は、側面から見て湾曲しているとより好ましい。湾曲している箇所は、図４Ｂに点線で囲んで示す領域Ａである。大きい曲率半径となるような曲面で座部６１Ａと中間部６３Ａが連結しているとより好ましい。

　同様に、中間部６３Ａと突出部６５Ａの連結箇所は側面から見て湾曲しているとより好ましい。湾曲している箇所の一例は、図４Ｂに点線で囲んで示す領域Ｂである。大きい曲率半径となるような曲面で中間部６３Ａと突出部６５Ａが連結しているとより好ましい。

　なお、上述した実施の形態では、上面視で押し子部材５０、５０Ａ、５０Ｂが円形として説明したが、円形に限定されず、楕円形などでもよい。

　上述した実施の形態における押し子部材５０、５０Ａ、５０Ｂの側面の形状は、左右対称である例を用いて説明したが、必ずしも側面の角度や形状は同じである必要はない。例えば押し子部材が上面視で楕円形の場合、断面図の側面形状は、必ずしも同じである必要はない。

　図１～図４Ｂを参照しながら説明した実施の形態では、連結箇所が２箇所（例えば図４Ｂの領域Ａおよび領域Ｂ）ある。連結箇所が複数あることにより、段差位置が一つの場合と比べ、段差の水平方向の長さを小さくすることができ、垂直方向の長さも適切に設定しやすくなる。図４Ｂに示すように、押し子部材５０Ａは２つの段差を有するため、座部６１Ａの側面から突出部６５Ａの側面７５Ａまでの長さが、長さＭ１と長さＭ２で分割される。よって、押し子部材５０Ａの段差にかかる応力が分散される。２つの段差は、図４Ｂに点線で囲んで示す領域Ａおよび領域Ｂの箇所に相当する。

　なお、上述した押し子部材５０、押し子部材５０Ａ、押し子部材５０Ｂの形成方法は特に限定されることはなく、例えば加熱することで軟化させた後、上述した形状になるように形成してもよい。

　押し子部材の側面の形状が不均一であると、応力分散が図れて望ましい。

　（まとめ）
　本開示のプッシュスイッチ１は、ケース１１と、ケース１１内に配置される固定接点部（周辺接点部２１、中央接点部２５）と、固定接点部の第１の方向（上方）に位置する可動部材３５と、可動部材３５を覆うように、ケース１１に装着される保護シート４１と、保護シート４１と可動部材３５との間に配置される押し子部材５０と、を備える。押し子部材５０は、突出部６５と中間部６３と座部６１とを有する。突出部６５、中間部６３、座部６１は、上方（第１の方向）に向かって、突出部６５、中間部６３、座部６１の順で配置される。座部６１の上方（第１の方向）の面である被着部５２（第１の面）は、保護シート４１に当接している。突出部６５の下方（第２の方向）の面である当接部５４（第２の面）は、可動部材３５に当接している。被着部５２の面積は、当接部５４の面積より大きい。第１の方向に対して垂直である第３の方向（水平方向）における中間部６３の断面積は、被着部５２の面積より小さく、かつ、当接部５４の面積より大きい。

　本開示によるプッシュスイッチは、各種電子機器の操作部等を構成する際に用いると有用である。

　１、１Ａ、１Ｂ　プッシュスイッチ
　１１　ケース
　１１Ａ　凹部
　２１　周辺接点部
　２１Ａ、２５Ａ　端子
　２５　中央接点部
　３１　可動接点部
　３１Ａ　可動部品
　３５　可動部材
　４１　保護シート
　５０、５０Ａ、５０Ｂ　押し子部材
　５２　被着部（第１の面）
　５４　当接部（第２の面）
　６１、６１Ａ、６１Ｂ　座部
　６２Ａ、６２Ｂ　側面
　６３、６３Ａ、６３Ｂ　中間部
　６５、６５Ａ、６５Ｂ　突出部
　７１、７１Ａ、８２、８２Ａ　下面
　７３、７３Ａ、７３Ｂ、７５、７５Ａ　側面
　Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３　径
　Ｍ１、Ｍ２　長さ

Claims (4)

1. 　ケースと、
   　前記ケース内に配置される固定接点部と、
   　前記固定接点部の第１の方向に位置する可動部材と、
   　前記可動部材を覆うように、前記ケースに装着される保護シートと、
   　前記保護シートと前記可動部材との間に配置される押し子部材と、
   を備え、
   　前記押し子部材は、突出部と中間部と座部とを有し、
   　前記突出部、前記中間部、前記座部は、前記第１の方向に向かって、前記突出部、前記中間部、前記座部の順で配置され、
   　前記座部の第１の方向の面である第１の面は、前記保護シートに当接しており、
   　前記突出部の前記第１の方向とは反対の方向である第２の方向の面である第２の面は、前記可動部材に当接しており、
   　前記第１の面の面積は、前記第２の面の面積より大きく、
   　前記第１の方向に対して垂直である第３の方向における前記中間部の断面積は、前記第１の面の面積より小さく、かつ、前記第２の面の面積より大きい、
   ことを特徴とするプッシュスイッチ。
2. 　前記座部は、前記第３の方向における断面積が、前記第２の方向に向かって狭くなるように構成されている、
   ことを特徴とする請求項１記載のプッシュスイッチ。
3. 　前記中間部は、前記第３の方向における断面積が、前記第２の方向に向かって狭くなるように構成されている、
   ことを特徴とする請求項１記載のプッシュスイッチ。
4. 　前記中間部の側面は、前記中間部の前記第３の方向における断面積が、前記第２の方向に向かって狭くなるように、前記第１の方向に対して傾いている、
   ことを特徴とする請求項１記載のプッシュスイッチ。

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