WO2019008628A1 - 増幅装置 - Google Patents
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Abstract
増幅装置は、自励発振によるパルス変調を音響信号に対して実行する変調回路を含み、前記自励発振が同期する同期信号が前記変調回路に供給される自励式のD級増幅回路と、前記D級増幅回路からの出力信号のうち前記同期信号の周波数を含む周波数帯域の成分を減衰させる帯域阻止フィルタとを具備する。
Description
本発明は、音響信号を増幅する技術に関する。
自励式のD級増幅回路は、自励発振によるパルス変調を音響信号に対して実行する変調回路を具備する。自励発振の周波数に近い周波数で動作する発振源が存在すると、自励発振の周波数と当該発振源の動作周波数との差異に起因したビートノイズ(うなり)が出力信号に発生し得る。例えば、複数の自励式のD級増幅回路が並置された音響システムでは、複数のD級増幅回路の相互間における発振周波数の差異に起因したビートノイズが問題となる。
以上の事情を背景として、例えば特許文献1には、所定の周波数の同期信号を複数のD級増幅回路の変調回路に供給する構成が開示されている。変調回路の自励発振は同期信号に同期する。このとき複数のD級増幅回路は同一の周波数で発振するため、発振周波数の差異に起因したビートノイズは発生しない。
ところで、自励発振の周波数は、増幅後の信号の負帰還の経路における遅延量に依存する。D級増幅回路に接続される負荷のインピーダンスが可変である状況では、負帰還の経路における遅延量が負荷のインピーダンスに応じて変動する。したがって、負荷のインピーダンスに応じて自励発振の周波数が変動するという問題がある。自律的な自励発振の周波数と同期信号の周波数との差異が大きいほど、自励発振を強制的に同期信号に同期させるためには、信号レベルが高い同期信号が必要となる。しかし、信号レベルが高い同期信号を変調回路に供給した場合には、音響信号の波形にひずみが発生し、結果的に音質が劣化(例えばSN比の低下または全高調波歪の増加)する可能性がある。以上の事情を考慮して、本発明の好適な態様は、自励発振の周波数と同期信号の周波数との差異を抑制することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係る増幅装置は、自励発振によるパルス変調を音響信号に対して実行する変調回路を含み、前記自励発振が同期する同期信号が信号生成回路から前記変調回路に供給される自励式のD級増幅回路と、前記D級増幅回路からの出力信号のうち前記同期信号の周波数を含む周波数帯域の成分を減衰させる帯域阻止フィルタとを具備する。
図1は、本発明の好適な形態における増幅装置Aの構成を示すブロック図である。本実施形態の増幅装置Aは、音声または楽音等の各種の音響を表すアナログの音響信号Y1を増幅することで音響信号Zを生成する。図1に例示される通り、増幅装置Aは、D級増幅回路30と帯域阻止フィルタ(BEF:Band Elimination Filter)36とを具備する。D級増幅回路30は、音響信号Y1を増幅することで音響信号Z0を生成する。帯域阻止フィルタ36は、D級増幅回路30による増幅後の音響信号Z0のうち特定の周波数帯域の信号成分を減衰させた音響信号Zを出力する。D級増幅回路30には信号生成回路25から同期信号Sが供給される。
図2は、図1に例示した増幅装置Aを利用した音響システム100の構成を示すブロック図である。図2に例示される通り、本実施形態の音響システム100は、楽音または音声等の各種の音響を再生するシステムであり、信号供給装置11と音響処理装置12と放音装置13とを具備する。なお、音響システム100の任意の2以上の要素を一体に構成してもよい。例えば、信号供給装置11を音響処理装置12に搭載してもよい。
信号供給装置11は、音声または楽音等の各種の音響を表すデジタルまたはアナログの音響信号Xを音響処理装置12に供給する信号源である。例えば、可搬型または内蔵型の記録媒体から音響信号Xを読出す再生装置が信号供給装置11の好適例である。また、周囲の音響を収音して音響信号Xを生成する収音装置、または、他装置から通信網を介して音響信号Xを受信する通信装置を、信号供給装置11として利用してもよい。
音響処理装置12は、信号供給装置11から供給される音響信号Xを処理することで音響信号Zを生成する。放音装置13は、例えばスピーカまたはヘッドホンであり、音響処理装置12が生成した音響信号Zが表す音響を再生する。
図2に例示される通り、音響処理装置12は、制御ユニット21と信号処理回路22とD/A変換器23と電源装置24と前述の信号生成回路25および増幅装置Aとを具備する。信号供給装置11から出力された音響信号Xは信号処理回路22に供給される。なお、信号供給装置11からアナログの音響信号Xが出力される場合には、音響信号Xは、A/D変換器(図示略)によりアナログからデジタルに変換された後に、信号処理回路22に供給される。
制御ユニット21は、音響処理装置12の各要素を制御するコントローラであり、制御装置211と記憶装置212とを具備する。制御装置211は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の演算処理回路であり、記憶装置212に記憶されたプログラムを実行することで音響処理装置12の各要素を制御する。記憶装置212は、制御装置211が実行するプログラムと制御装置211が使用する各種のデータとを記憶する。例えば半導体記録媒体もしくは磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが記憶装置212の好適例である。
信号処理回路22は、例えば音響処理用のDSP(Digital Signal Processor)で構成され、信号供給装置11から供給される音響信号Xに対して信号処理を実行することで音響信号Y0を生成する。例えば、音響信号Xを複数の帯域に分割するクロスオーバー処理、音響信号Xを遅延させる遅延処理、音響信号Xの周波数特性を調整するイコライザ処理、音響信号Xの電圧範囲を制限するリミッタ処理、または、ハウリングを抑制するためのハウリング抑制処理が、信号処理回路22による信号処理として例示される。なお、信号処理回路22の一部または全部の機能を制御装置211により実現してもよい。
図2のD/A変換器23は、信号処理回路22が生成したデジタルの音響信号Y0をアナログの音響信号Y1に変換する。図1を参照して前述した通り、増幅装置Aは、自励式のD級増幅回路30と帯域阻止フィルタ36とを具備する。D級増幅回路30は、D/A変換器23から供給される音響信号Y1を増幅することで音響信号Z0を生成する。帯域阻止フィルタ36は、D級増幅回路30による増幅後の音響信号Z0のうち特定の周波数帯域の信号成分を減衰させる。帯域阻止フィルタ36の具体的な特性については後述する。帯域阻止フィルタ36から出力される音響信号Zが放音装置13(負荷)に供給される。電源装置24は、電源電圧を生成して音響システム100の各要素に供給する。本実施形態の電源装置24は、所定の周波数のスイッチング動作で直流の電源電圧を生成するスイッチング電源である。
信号生成回路25は、同期信号Sを生成する発振回路である。同期信号Sは、所定の周波数Fsで変動するクロック信号である。周波数Fsは、可聴帯域外の所定値(例えば200kHz)に設定される。電源装置24のスイッチング動作の周波数(以下「スイッチング周波数」という)FpとD級増幅回路30の自励発振の発振周波数Foとの周波数差に起因したビートノイズが問題となり得る場合、同期信号Sの周波数Fsをスイッチング周波数Fpと一致させることが望ましい。ただし、自励発振の発振周波数Foとスイッチング周波数Fpとの周波数差に起因したビートノイズが特段の問題とならない周波数(例えば、当該周波数差が可聴範囲の外側となる周波数)であれば、同期信号Sの周波数Fsをスイッチング周波数Fpに一致させなくてもよい。なお、信号処理回路22が信号生成回路25を実現してもよい。
図3は、D級増幅回路30および帯域阻止フィルタ36の回路図である。図3に例示される通り、本実施形態のD級増幅回路30は、変調回路31とスイッチ回路32と低域通過フィルタ33と第1帰還回路34と第2帰還回路35とを具備する。変調回路31は、自励発振によるパルス変調(パルス幅変調またはパルス密度変調)を音響信号Y1に対して実行することで変調信号Y2を生成する。変調信号Y2は、音響信号Y1の信号レベルに応じたデューティ比で変動する2値信号である。
スイッチ回路32は、変調回路31が生成した変調信号Y2をスイッチング動作により増幅することで増幅信号Y3を生成する。本実施形態のスイッチ回路32は、駆動回路320と第1スイッチ321と第2スイッチ322とを含む。第1スイッチ321および第2スイッチ322の各々は、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等のスイッチング素子で構成される。第1スイッチ321は正側電源(電源電圧Vp)と出力点Oとの間に介在し、第2スイッチ322は負側電源(電源電圧Vm)と出力点Oとの間に介在する。駆動回路320は、変調回路31が生成した変調信号Y2に応じて第1スイッチ321および第2スイッチ322の何れかをオン状態に制御する。具体的には、駆動回路320は、変調信号Y2がハイレベルであれば第1スイッチ321をオン状態に制御し、変調信号Y2がローレベルであれば第2スイッチ322をオン状態に制御する。第1スイッチ321がオン状態に制御されると電源電圧Vpが出力点Oに印加され、第2スイッチ322がオン状態に制御されると電源電圧Vmが出力点Oに印加される。すなわち、出力点Oに生成される増幅信号Y3は、変調信号Y2と同様のデューティ比で電源電圧Vpおよび電源電圧Vmの一方から他方に変動する矩形波である。
低域通過フィルタ(LPF:Low-Pass Filter)33は、スイッチ回路32が出力する増幅信号Y3の高域成分(例えば変調回路31の発振周波数を含む帯域成分)を低減することで音響信号Z0を出力する。すなわち、増幅信号Y3のうち可聴帯域を含む低域成分が音響信号Z0として抽出される。図3に例示される通り、低域通過フィルタ33は、例えばキャパシタCaとインダクタLaとを含む。
低域通過フィルタ33が出力する音響信号Z0は、第1帰還回路34および第2帰還回路35の各々を介して変調回路31に帰還される。具体的には、低域通過フィルタ33の出力端(帯域阻止フィルタ36の前段)から第1帰還回路34を介して変調回路31に帰還する経路Bと、低域通過フィルタ33の出力端から第2帰還回路35を介して変調回路31に帰還する経路とが成立する。第1帰還回路34は、音響信号Z0を遅延させる遅延回路であり、例えば複数の抵抗素子Rb(Rb1,Rb2およびRb3)とキャパシタCbとで構成される。第2帰還回路35は、複数の抵抗素子Rc(Rc1およびRc2)を含む分圧回路である。
図3に例示される通り、本実施形態の変調回路31は、積分回路311と比較回路312とを具備する。積分回路311は、演算増幅器315とキャパシタ316とを含む。D/A変換器23が出力する音響信号Y1は演算増幅器315の正入力端子に供給される。また、第2帰還回路35の抵抗素子Rc1と抵抗素子Rc2とで音響信号Z0を分圧した電圧が演算増幅器315の負入力端子に供給される。第2帰還回路35は、放音装置13に供給される音響信号Z0の電圧を音響信号Y1の電圧に比例させるための負帰還として機能する。D級増幅回路30の全体的なゲインおよび周波数応答が第2帰還回路35により決定される。
図3に例示される通り、積分回路311の出力信号D1は比較回路312の正入力端子に供給される。また、音響信号Z0を第1帰還回路34により遅延させた帰還信号D2が比較回路312の負入力端子に供給される。比較回路312は、積分回路311の出力信号D1と帰還信号D2とを比較し、比較結果に応じた変調信号Y2を生成する。すなわち、比較回路312は、出力信号D1の電圧が帰還信号D2の電圧を上回る期間では変調信号Y2をハイレベルに設定し、出力信号D1の電圧が帰還信号D2の電圧を下回る期間では変調信号Y2をローレベルに設定する。以上の説明から理解される通り、第1帰還回路34は、比較回路312が自励発振によるパルス変調を実行するための負帰還として機能する。本実施形態では、ビートノイズが問題となるような小音量のもとで自励発振の発振周波数Foを同期信号Sの周波数Fsに調整するために、信号生成回路25が生成する同期信号Sが利用される。
図3に例示される通り、信号生成回路25が生成した同期信号Sは、抵抗素子Rを介して変調回路31に供給される。具体的には、同期信号Sは、第1帰還回路34から出力される帰還信号D2とともに比較回路312の負入力端子に供給される。比較回路312は、同期信号Sに同期した自励発振により変調信号Y2を生成する。すなわち、自励発振の発振周波数Foが同期信号Sの周波数Fsに強制的に調整される。変調回路31によるパルス変調が同期信号Sに同期する、とも換言され得る。以上の説明から理解される通り、同期信号Sは、変調回路31の自励発振が同期させられる信号である。同期信号Sは、第1帰還回路34を介した音響信号Z0のレベルと比較して相対的に高い信号レベルに設定される。具体的には、同期信号Sは、ビートノイズが問題となる程度に音響信号Xの信号レベルが低い状態において比較回路312の動作に対する同期信号Sの影響が支配的となる信号レベルに設定される。このとき、第1帰還回路34を介して供給される音響信号Z0の影響が実質的に無視できる。なお、自励式のD級増幅回路30は、外部回路からの周期信号の供給がない状態、または、同期信号Sの影響が支配的でない状態においては自律的に自励発振するD級増幅回路として構成されている。
比較回路312の自励発振を強制的に同期信号Sに同期させない構成では、例えば、電源装置24のスイッチング周波数Fpと発振周波数Foとが相互に近接する場合に、両者間の周波数差が問題となる。具体的には、スイッチング周波数Fpと発振周波数Foとの差異に起因したビートノイズ(うなり)が出力信号に発生し得る。なお、以上の問題は、自励発振の発振周波数Foに近い周波数で動作する発振源がD級増幅回路30に近接する構成のもとで同様に発生し得る。電源装置24は、以上に説明した発振源の一例である。本実施形態によれば、ビートノイズが問題となる程度に音響信号Xの信号レベルが低い状態において、同期信号Sの供給により変調回路31の自励発振が同期信号Sに同期する。すなわち、発振周波数Foが同期信号Sの周波数Fsに調整される。したがって、発振周波数Foと電源装置24のスイッチング周波数Fp(=Fs)との差異に起因したビートノイズを抑制する(理想的には発生させない)ことが可能である。
図3に例示される通り、低域通過フィルタ33の後段には帯域阻止フィルタ36が接続される。すなわち、低域通過フィルタ33と放音装置13との間に帯域阻止フィルタ36が介在する。第1帰還回路34および第2帰還回路35の各々は、低域通過フィルタ33と帯域阻止フィルタ36との間に接続される。すなわち、帯域阻止フィルタ36の入力側から変調回路31に対する負帰還の経路が形成される。帯域阻止フィルタ36の構成は任意であるが、例えば図3の例示の通り、相互に並列に接続されたキャパシタCd1およびインダクタLdと、キャパシタCd1およびインダクタLdの後段に接続されたキャパシタCd2および抵抗素子Rdとを含む並列共振型のノッチフィルタが帯域阻止フィルタ36として好適である。ただし、帯域阻止フィルタ36の構成は図3の例示に限定されない。図3に例示される通り、D級増幅回路30と帯域阻止フィルタ36とで増幅装置Aが構成される。
帯域阻止フィルタ36は、図4に例示される通り、低域通過フィルタ33から出力される音響信号Z0のうち、非常に狭い周波数帯域の信号成分を減衰させる。図4に例示される通り、帯域阻止フィルタ36が減衰させる周波数帯域は、信号生成回路25が生成する同期信号Sの周波数Fsを含む周波数帯域である。
以上に説明した通り、帯域阻止フィルタ36は、D級増幅回路30から出力される音響信号Z0のうち同期信号Sの周波数Fsの成分を減衰させる。帯域阻止フィルタ36による処理後の音響信号Zが放音装置13に供給される。以上の構成では、同期信号Sで規定される発振周波数Fo(=Fs)については、D級増幅回路30の出力側からみた放音装置13のインピーダンスが最大(理想的には無限大)となる。したがって、帯域阻止フィルタ36の阻止帯域については、負帰還の経路Bにおける遅延量が、放音装置13(負荷)のインピーダンスに影響されにくい。このため、同期信号Sの支配が弱い(音響信号Xの信号レベルが大きい)状態における自律的な発振周波数Foを同期信号Sの周波数Fsに略等しい周波数(帯域阻止フィルタ36の阻止帯域内)に設計した場合、負荷のインピーダンスの変動により発振周波数Foが同期信号Sの周波数Fsから大幅に変動することはない。すなわち、本実施形態では、放音装置13のインピーダンスが変動した場合(例えば放音装置13が交換された場合)でも発振周波数Foが変動しにくいという利点がある。
発振周波数Foと同期信号Sの周波数Fsとの周波数差が大きい構成では、同期信号Sによる自励発振の強制的な同期(引込み)が困難になる。したがって、変調回路31の自励発振を同期させるためには、同期信号Sの信号レベルを、周波数差が小さい構成と比較して充分に高く設定する必要がある。本実施形態のように発振周波数Foが変動しにくい構成によれば、発振周波数Foと同期信号Sの周波数Fsとの周波数差の拡大が抑制される。したがって、信号レベルが小さい同期信号Sでも変調回路31の自励発振を適切に同期させることができる。そして、同期信号Sの信号レベルを抑制することで、同期信号Sに起因した音質の劣化(例えばSN比の低下または全高調波歪の増加)が低減されるという利点がある。以上の説明から理解される通り、本実施形態によれば、発振周波数Foを安定させることでビートノイズを抑制しながら、同期信号Sの信号レベルを抑制することで音質の劣化を低減することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各構成において作用または機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各構成において作用または機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図5は、第2実施形態における音響処理装置12の構成を示すブロック図である。第2実施形態の音響処理装置12は、N個のチャンネルのマルチチャンネルオーディオシステムである。図5に例示される通り、音響処理装置12は、相異なるチャンネルに対応するN個の増幅装置A_1~A_Nを具備する(Nは2以上の自然数)。任意の1個の増幅装置A_n(n=1~N)には、信号処理回路22およびD/A変換器23による処理後の第n番目のチャンネルの音響信号Y1_nが供給される。
各増幅装置A_nは、第2実施形態の増幅装置Aと同様に、D級増幅回路30と帯域阻止フィルタ36とを具備する。各増幅装置A_nの帯域阻止フィルタ36には放音装置13が接続される。増幅装置A_nは、音響信号Y1_nの増幅により音響信号Z_nを生成して放音装置13に供給する。図5に例示される通り、N個の増幅装置A_1~A_Nの各々のD級増幅回路30には、信号生成回路25が生成した同期信号Sが共通に供給される。
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、図5の例示のようにN個の増幅装置A_1~A_Nを具備する構成では、各増幅装置A_nの相互間(すなわちチャンネル間)における発振周波数Foの差異に起因したビートノイズが問題となり得る。第2実施形態によれば、同期信号Sの供給により発振周波数Foの個体差が低減(理想的には解消)されるから、チャンネル間の発振周波数Foの差異に起因したビートノイズを抑制することが可能である。
<変形例>
以上に例示した実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を併合してもよい。
以上に例示した実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を併合してもよい。
(1)前述の各形態では、変調回路31における比較回路312の負入力端子に同期信号Sを供給したが、変調回路31において同期信号Sが供給される位置は以上の例示に限定されない。例えば、比較回路312の正入力端子に積分回路311の出力信号D1とともに同期信号Sを供給してもよい。
(2)以上に例示した形態から、例えば以下の構成が把握される。
<態様1>
本発明の好適な態様(態様1)に係る増幅装置は、自励発振によるパルス変調を音響信号に対して実行する変調回路を含み、前記自励発振が同期する同期信号が前記変調回路に供給される自励式のD級増幅回路と、前記D級増幅回路からの出力信号のうち前記同期信号の周波数を含む周波数帯域の成分を減衰させる帯域阻止フィルタとを具備する。以上の態様では、変調回路に対する同期信号の供給により、変調回路の自励発振が同期信号に同期する。すなわち、発振周波数が同期信号の周波数に調整される。したがって、発振周波数に近い周波数で動作する発振源の動作周波数との差異に起因したビートノイズを抑制することが可能である。また、帯域阻止フィルタは、D級増幅回路からの出力信号のうち同期信号の周波数を含む周波数帯域の成分を減衰させる。すなわち、同期信号で規定される発振周波数については、D級増幅回路からみた負荷のインピーダンスが最大(理想的には無限大)となる。したがって、負荷のインピーダンスが変動した場合でも発振周波数が変動しにくいという利点がある。
<態様2>
態様1または態様2の好適例(態様3)において、前記D級増幅回路は、前記帯域阻止フィルタの前段から前記出力信号を帰還させる帰還回路を含む。
<態様1>
本発明の好適な態様(態様1)に係る増幅装置は、自励発振によるパルス変調を音響信号に対して実行する変調回路を含み、前記自励発振が同期する同期信号が前記変調回路に供給される自励式のD級増幅回路と、前記D級増幅回路からの出力信号のうち前記同期信号の周波数を含む周波数帯域の成分を減衰させる帯域阻止フィルタとを具備する。以上の態様では、変調回路に対する同期信号の供給により、変調回路の自励発振が同期信号に同期する。すなわち、発振周波数が同期信号の周波数に調整される。したがって、発振周波数に近い周波数で動作する発振源の動作周波数との差異に起因したビートノイズを抑制することが可能である。また、帯域阻止フィルタは、D級増幅回路からの出力信号のうち同期信号の周波数を含む周波数帯域の成分を減衰させる。すなわち、同期信号で規定される発振周波数については、D級増幅回路からみた負荷のインピーダンスが最大(理想的には無限大)となる。したがって、負荷のインピーダンスが変動した場合でも発振周波数が変動しにくいという利点がある。
<態様2>
態様1または態様2の好適例(態様3)において、前記D級増幅回路は、前記帯域阻止フィルタの前段から前記出力信号を帰還させる帰還回路を含む。
100…音響システム、11…信号供給装置、12…音響処理装置、13…放音装置、21…制御ユニット、211…制御装置、212…記憶装置、22…信号処理回路、23…D/A変換器、24…電源装置、25…信号生成回路、30…D級増幅回路、31…変調回路、311…積分回路、312…比較回路、32…スイッチ回路、320…駆動回路、321…第1スイッチ、322…第2スイッチ、33…低域通過フィルタ、34…第1帰還回路、35…第2帰還回路、36…帯域阻止フィルタ、A…増幅装置。
Claims (2)
- 自励発振によるパルス変調を音響信号に対して実行する変調回路を含み、前記自励発振が同期する同期信号が信号生成回路から前記変調回路に供給される自励式のD級増幅回路と、
前記D級増幅回路からの出力信号のうち前記同期信号の周波数を含む周波数帯域の成分を減衰させる帯域阻止フィルタと
を具備する増幅装置。 - 前記D級増幅回路は、前記帯域阻止フィルタの前段から前記出力信号を帰還させる帰還回路を含む
請求項1の増幅装置。
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