WO2018235418A1 - 符号化装置、復号装置、符号化方法、復号方法、およびプログラム - Google Patents

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Abstract

整数値の系列を、1サンプルあたりに小数値のビット数を実質的に割り当て、または/および、従来よりも少ないメモリ量や演算処理量で、符号化及び復号する。符号化装置は、整数値による系列を入力とし、整数値による系列に対応する整数符号を出力する。整数変換部(11)は、入力された整数値による系列に含まれる複数個の整数値による組のそれぞれについて、代数的に表現可能な全単射な変換により、1つの整数値(変換後整数)を得る。整数符号化部(12)は、変換後整数を符号化して整数符号を得る。

Description

符号化装置、復号装置、符号化方法、復号方法、およびプログラム
 この発明は音声や音響の時系列ディジタル信号のサンプル系列などの整数値から成るサンプル系列を符号化、復号する技術に関する。
 圧縮を目的としてサンプル系列を符号化する技術として、サンプル値を量子化することにより得た有限精度の値(以下、これを整数値と呼ぶ)を可逆符号化することにより、サンプル系列の記述に用いるビット長を削減する技術がある。この技術においては、どの整数値に対してどの長さの符号を割り当てるかが圧縮の性能に直結する。この事実は、画像信号のサンプル列を符号化復号する画像符号化や、音響信号のサンプル列を符号化復号する音響符号化などの、サンプル系列の符号化復号の工学的応用先においても例外ではない。
 一般的に可変長の可逆符号化においては、復号可能性の制約により、整数値に割り当てる符号の構成に制約がある。具体的には、ある整数値に対して短い符号を割り当てるとすると、復号可能な符号にするには、他の整数値に対して長い符号を割り当てなければならない、という制約である。従って、圧縮性能を高くするためには、符号の構成(各整数値への符号の割り当て)は整数値の系列中の値の分布に適したものとする必要がある。具体的には、出現確率が高い整数値に対しては短い符号を割り当て、出現確率が低い整数値に対しては長い符号を割り当てることで、整数値の系列の圧縮後のビット長の期待値を小さくすることができる。
 上記のような可逆符号化において最も単純な可変長符号の一つとして用いられてきたのがGolomb-Rice符号(ゴロムライス符号)である。Golomb-Rice符号は、整数値の系列がラプラス分布に属する場合、つまり整数値の出現確率が値の大きさに対して指数的に低くなっている場合において、最小の期待ビット長(最小のビット長)を達成することが知られている。このGolomb-Rice符号は非常に単純な構成であることから広く用いられている。
 しかし、圧縮対象の整数値の系列が常にラプラス分布に従っているとは限らない。例えば、圧縮対象の整数値の系列がガウス分布のように値のばらつきがラプラス分布よりも少ない分布であること、圧縮対象の整数値の系列がラプラス分布よりも値のばらつきが多い分布であること、などがありえる。そのような整数値の系列をGolomb-Rice符号で符号化した場合、その整数値の系列の分布がラプラス分布からずれていることにより、圧縮の性能が低下してしまう。
 そのため、ラプラス分布以外の分布に従う整数値の系列を圧縮する際には、任意の分布に対してその分布に最適な符号を構成できるハフマン符号や算術符号が用いられる。しかし、ハフマン符号や算術符号は予め符号の辞書を作成しておく必要があったり、Golomb-Rice符号と違い、現実的には入力される整数値の上限を決めておかなければならなかったりと、細かな設計が要求される。
 ラプラス分布より密な分布に従う整数値の系列、すなわち、ラプラス分布よりもばらつきが少ない整数値の系列を符号化する技術としては、非特許文献1に記載された技術もある。非特許文献1に記載された技術は、入力された整数値の系列中の整数値を2つずつ組にして各組に対して1つずつの整数値を得て、得た整数値をGolomb-Rice符号化する技術である。非特許文献1に記載された技術では、2つの整数値による組に対する1つの整数値の割り当ては、図1に示すマッピング例のような予め定めた規則、すなわち、組を構成する2つの整数値の二乗和が小さいものほど小さい整数値が割り当てられる規則により行われる。
 また、サンプル系列を符号化する技術としては、非特許文献2に記載された技術もある。非特許文献2に記載された技術は、音声音響信号の周波数スペクトル系列であるサンプル系列に含まれる各サンプルに割り当てるビット数による系列を得て、ビット数による系列に含まれる各ビット数の符号が得られるようにサンプル系列の各サンプルを符号化する技術である。非特許文献2に記載された技術は、サンプル系列の統計的な分布を想定して符号化するものではなく、音声音響信号の周波数スペクトル系列における包絡などを参考にビット数による系列を得るものである。
高村誠之、八島由幸、「分布写像に基づくガウス性情報源の効率的符号化」、映像情報メディア学会誌、Vol. 61、No. 9、pp. 1357-1362、2007年 R. Zelinski and P. Noll, "Adaptive transform coding of speech signals," in IEEE Transactions on Acoustics, Speech, and Signal Processing, vol. 25, no. 4, pp. 299-309, Aug 1977.
 非特許文献1に記載された技術では、ラプラス分布より密な分布に従う整数値の系列をGolomb-Rice符号よりも少ない符号長に圧縮することができるが、2つの整数値による組に対する1つの整数値の割り当てを予め定めた規則に従って行うため、符号化装置と復号装置は、通常、記憶部内に図1のようなマッピングを実現するマッピングテーブルを予め記憶しておき、2つの整数値による組が入力された際にマッピングテーブルを探索するように実装することになる。このような実装をした場合には、マッピングテーブルは入力される整数値の系列における整数値の定義域の二乗に比例して大きくなることから、整数値の定義域が大きい場合には、マッピングテーブルを記憶しておく記憶部のメモリ量が大きいという課題や、2つの整数値による組に対する1つの整数値をマッピングテーブルから探索する演算処理量が大きいという課題がある。
 符号化装置と復号装置に、マッピングテーブルではなく予め定めた図1のような規則を記憶しておく実装も可能ではあるが、2つの整数値による組が入力される度に図1のような規則を中心から順次探索する必要があり、整数値の定義域が大きい場合には演算処理量が大きいという課題がある。
 非特許文献2に記載された技術では、ビットレートの高い条件下においては歪みを小さく抑えて圧縮することができるが、周波数スペクトル1サンプルあたりに整数値のビット数しか割り当てられないため、ビットレートの低い条件下では圧縮の効率が低下し、サンプル系列に割り当てられる平均ビット数に対する復号サンプル系列の歪みが大きくなってしまうという課題がある。
 本発明は、整数値の系列により適した符号化及び復号を、実現することを目的とする。より具体的には、本発明は、1サンプルあたりに小数値のビット数を実質的に割り当てる符号化及び復号を実現すること、特に、ラプラス分布とはばらつきが異なる分布に従う整数値の系列は、Golomb-Rice符号と同様の全整数値に対する単純な対応付けにより、従来よりも少ないメモリ量や演算処理量で符号化及び復号を実現すること、を目的とする。
 上記の課題を解決するために、この発明の第一の態様の符号化装置は、入力された整数値による系列に含まれる複数個の整数値による組のそれぞれについて、代数的に表現可能な全単射な変換により、1つの整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数変換部と、変換後整数それぞれを符号化して符号を得る整数符号化部と、を含む。好ましくは、整数符号化部は、変換後整数それぞれをゴロムライス符号化して符号を得る。
 上記の課題を解決するために、この発明の第二の態様の符号化装置は、入力された整数値による系列に含まれる整数値それぞれについて、全単射な変換により、複数個の整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数変換部と、変換後整数をゴロムライス符号化して符号を得る整数符号化部と、を含む。
 上記の課題を解決するために、この発明の第三の態様の符号化装置は、入力された整数値による系列のうちの、所定個数の整数値による部分系列(以下「整数系列」という)ごとに、該整数系列における整数値の分布の性質に対応する指標値を得るパラメータ決定部と、整数系列に含まれる複数個(MA個、MAは2以上の整数)の整数値による組のそれぞれについて、全単射な変換により、1つの整数値を変換後整数として得る変換処理(以下、「変換処理A」という)と、整数系列に含まれる整数値それぞれについて、全単射な変換により、複数個(MB個、MBは2以上の整数)の整数値を変換後整数として得る変換処理(以下、「変換処理B」という)と、の少なくとも何れかを含む複数個の選択肢の中から、指標値に基づいて変換処理を選択し、選択した変換処理を整数系列に対して行うことにより変換後整数による系列を得る整数変換部と、変換後整数による系列に含まれる各整数値をゴロムライス符号化して符号を得る整数符号化部と、を含む。
 上記の課題を解決するために、この発明の第四の態様の復号装置は、入力された符号を復号して1つの整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数復号部と、1つの変換後整数から、代数的に表現可能な全単射な変換により、複数個の整数値を得る整数逆変換部と、を含む。好ましくは、整数復号部は、符号をゴロムライス復号して1つの整数値を得る。
 上記の課題を解決するために、この発明の第五の態様の復号装置は、入力された符号をゴロムライス復号して複数個の整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数復号部と、複数個の変換後整数から、全単射な変換により、1つの整数値を得る整数逆変換部と、を含む。
 上記の課題を解決するために、この発明の第六の態様の復号装置は、所定区間ごとに、入力されたパラメータ符号と整数符号を復号して復号整数系列を得る復号装置であって、所定区間ごとの入力されたパラメータ符号を復号して指標値を得るパラメータ復号部と、所定区間ごとの入力された整数符号をゴロムライス復号して整数値による系列(以下、「変換後整数系列」という)を得る整数復号部と、変換後整数系列に含まれる1つの整数値である変換後整数それぞれについて、全単射な変換により、複数個(MA個、MAは2以上の整数)の整数値を得る変換処理(以下、「逆変換処理A」という)と、変換後整数系列に含まれる複数個(MB個、MBは2以上の整数)の整数値である変換後整数それぞれについて、全単射な変換により、1つの整数値を得る変換処理(以下、「逆変換処理B」という)と、の少なくとも何れかを含む複数個の選択肢の中から、所定区間ごとの指標値に基づいて所定区間ごとの変換処理を選択し、選択した変換処理を所定区間ごとの変換後整数系列に対して行うことにより整数値による系列を復号整数系列として得る整数逆変換部と、を含む。
 この発明によれば、整数値の系列により適した符号化及び復号を、実現することができる。より具体的には、1サンプルあたりに小数値のビット数を実質的に割り当てる符号化及び復号を実現すること、特に、ラプラス分布とはばらつきが異なる分布に従う整数値の系列は、Golomb-Rice符号と同様の全整数値に対する単純な対応付けにより、従来よりも少ないメモリ量や演算処理量で符号化及び復号を実現すること、ができる。
図1は、2つの整数値による組に対する1つの整数値の割り当てを定めるマッピングの一例を示す図である。 図2は、第一実施形態の符号化装置の機能構成を例示する図である。 図3は、第一実施形態の符号化方法の処理手続きを例示する図である。 図4は、第一実施形態の復号装置の機能構成を例示する図である。 図5は、第一実施形態の復号方法の処理手続きを例示する図である。 図6は、2つの整数値による組に対する符号のビット長を例示する図である。 図7は、2つの整数値による組に対する符号のビット長を例示する図である。 図8は、第五実施形態の符号化装置の機能構成を例示する図である。 図9は、第五実施形態の符号化方法の処理手続きを例示する図である。 図10は、パラメータ決定部の機能構成を例示する図である。 図11は、パラメータ決定方法の処理手続きを例示する図である。 図12は、一般化ガウス分布を説明するための図である。 図13は、第五実施形態の符号化装置の機能構成を例示する図である。 図14は、第五実施形態の符号化装置の機能構成を例示する図である。 図15は、第五実施形態の符号化装置の機能構成を例示する図である。 図16は、第五実施形態の符号化装置の機能構成を例示する図である。 図17は、第五実施形態の復号装置の機能構成を例示する図である。 図18は、第五実施形態の復号方法の処理手続きを例示する図である。
 以下、この発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面中において同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
 文中で使用する記号「~」は、本来直後の文字の真上に記載されるべきものであるが、テキスト記法の制限により、当該文字の直前に記載する。数式中においてはこれらの記号は本来の位置、すなわち文字の真上に記述している。
 <第一実施形態>
 ≪符号化装置≫
 図2および図3を参照して、第一実施形態の符号化装置が実行する符号化方法の処理手続きを説明する。第一実施形態の符号化装置は、図2に示すように、整数変換部11および整数符号化部12を例えば備える。この符号化装置が図3に示す各ステップの処理を実行することにより、第一実施形態の符号化方法が実現される。
 第一実施形態の符号化装置には、整数値による系列が入力される。この整数値による系列としては、例えば、マイクロホンで収音した音声や音楽などを時間領域もしくは周波数領域のディジタル信号に変換して得た信号やカメラで撮像した画像や映像を時間領域もしくは周波数領域のディジタル信号に変換して得た信号などの一部あるいは全部を既存の技術により量子化し、有限精度の値にして得たものを入力してもよい。より具体的には、例えば、時間領域の音信号を所定の時間長のフレーム単位で周波数領域の2N点のMDCT係数列に変換し、MDCT係数列の各係数を非負の整数値にして得た整数値による系列や、時間領域の音信号を所定の時間長のフレーム単位で各サンプル値を非負の整数値にして得た整数値による系列である。
 第一実施形態の符号化装置は、入力された整数値による系列中の2つの整数値による組(以下、整数組とも呼ぶ)それぞれについて、代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得て、得た整数値による系列を可変長符号化することで、ラプラス分布よりも密な分布の整数値による系列に対してGolomb-Rice符号化よりも短いビット長となる符号化処理を実現するものである。
 [整数変換部11]
 整数変換部11には、符号化装置に入力された整数値による系列のうちの、2Nサンプル(Nは自然数)ずつの整数値による系列が入力される。入力された整数値による系列を整数系列x_1, x_2, …, x_2Nとする。整数変換部11は、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_2Nから所定の規則に従って2つの整数値による整数組をN組得て、それぞれの整数組について代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得て、得たN個の整数値による系列y_1, y_2, …, y_Nを整数符号化部12に出力する(ステップS11)。それぞれの整数組について代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得る方法としては、例えば、整数組を構成する2つの整数値をx1, x2として、式(1)によって1つの整数値yを得る方法を用いる。以下では、系列y_1, y_2, …, y_Nを変換後整数系列と呼ぶ。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000017
 ここで、N組の整数組を得る所定の規則は、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_2N内の隣接する2つの整数値同士を整数組とする規則、すなわち、x_1とx_2、x_3とx_4、・・・、x_2N-1とx_2Nをそれぞれ整数組とする規則などの、予め定めて符号化装置と復号装置に予め記憶しておける規則であればどのような規則であってもよい。
 隣接する2つの整数値同士を整数組とする規則であれば、整数変換部11は、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_2Nのうちのx_1とx_2の整数組から変換後整数y_1を得て、x_3とx_4の整数組から変換後整数y_2を得て、・・・、x_2N-1とx_2Nの整数組から変換後整数y_Nを得て、得た変換後整数による系列である変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nを出力する。
 なお、N=1の場合には、整数変換部11は、入力された2つの整数値による組について代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得て、得た1つの整数値を変換後整数として出力することになる。
 [整数符号化部12]
 整数符号化部12には、整数変換部11が出力した変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nが入力される。整数符号化部12は、変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nに含まれる各整数値をGolomb-Rice符号化して、すなわち、所定のRiceパラメータ(ライスパラメータ)rにおける各整数値に対するGolomb-Rice符号C_1, C_2, …, C_Nをそれぞれ得て、得た符号による符号群を整数符号として出力する(ステップS12)。
 なお、所定のRiceパラメータrは、予め定めて符号化装置と復号装置に予め記憶しておくか、あるいは、例えば、整数符号化部12が変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nごとに同じRiceパラメータrを用いてGolomb-Rice符号化を行い、Golomb-Rice符号化に用いたRiceパラメータrに対応する符号をGolomb-Rice符号C_1, C_2, …, C_Nに加えたものを整数符号として出力してもよい。
 ≪復号装置≫
 図4および図5を参照して、第一実施形態の復号装置が実行する復号方法の処理手続きを説明する。第一実施形態の復号装置は、図4に示すように、整数復号部21および整数逆変換部22を例えば備える。この復号装置が図5に示す各ステップの処理を実行することにより、第一実施形態の復号方法が実現される。
 第一実施形態の復号装置には、第一実施形態の符号化装置が出力した整数符号が入力される。第一実施形態の復号装置は、入力された整数符号を第一実施形態の符号化装置に対応する復号処理で復号して整数値による系列を得て、得た整数値による系列中の整数値それぞれについて第一実施形態の符号化装置と逆の変換により2つの整数値を得ることで、第一実施形態の符号化装置に入力された整数値による系列そのものを復元するものである。
 [整数復号部21]
 整数復号部21には、復号装置に入力された整数符号がN個(Nは自然数)ずつ入力される。ここで、入力された整数符号をC_1, C_2, …, C_Nとする。整数復号部21は、入力された各整数符号C_1, C_2, …, C_NをGolomb-Rice復号して、すなわち、所定のRiceパラメータrにおけるGolomb-Rice符号である各整数符号C_1, C_2, …, C_Nから整数値y_1, y_2, …, y_Nそれぞれを得て、得た整数値による系列を変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nとして整数逆変換部22に出力する(ステップS21)。所定のRiceパラメータrは、対応する符号化装置と同様のものを用いる。すなわち、予め定めて復号装置に予め記憶されているRiceパラメータrを用いるか、あるいは、整数符号に含まれているRiceパラメータrに対応する符号を復号して得たRiceパラメータrを用いる。
 [整数逆変換部22]
 整数逆変換部22には、整数復号部21が出力した変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nが入力される。整数逆変換部22は、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nに含まれる整数値それぞれについて第一実施形態の符号化装置の整数変換部11が行った変換と逆の変換を行って2つの整数値による整数組をN組得て、得たN組の整数組から第一実施形態の符号化装置の整数変換部11が行った規則に対応する規則に従って整数系列x_1, x_2, …, x_2Nを得て出力する(ステップS22)。
 第一実施形態の符号化装置の整数変換部11が式(1)の変換を行った場合には、整数逆変換部22は、式(1)の変換の逆の変換として、式(2)によって1つの整数値yから2つの整数値x1, x2を得る。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000018
 ここで、式(2)の
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000019
は、yの平方根の床関数、すなわち、yの平方根を超えない最も大きい整数である。
 整数逆変換部22は、式(2)の演算に代えて、例えば、下記のStep A-1~A-3-1またはStep A-1~A-2, A-3-2の手順を行ってもよい。
 Step A-1:yの平方根を超えない最も大きい整数bを得る。
 Step A-2:bの二乗(b2)を求める。
 Step A-3-1:yとbの二乗との差が偶数である場合、すなわち、y-b2が偶数である場合には、bを整数値x1とし、yからbの二乗を減算して得た値を2で割って得た値(y-b2)/2を整数値x2として得る。
 Step A-3-2:yとbの二乗との差が奇数である場合、すなわち、y-b2が奇数である場合には、bを整数値x2とし、yからbの二乗と1を減算して得た値を2で割って得た値(y-b2-1)/2を整数値x1として得る。
 第一実施形態の符号化装置の整数変換部11が行った規則が隣接する2つの整数値同士を整数組とする規則であれば、整数逆変換部22は、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nのうちの変換後整数y_1から整数値x_1と整数値x_2による整数組を得て、変換後整数y_2から整数値x_3と整数値x_4による整数組を得て、・・・、変換後整数y_Nから整数値x_2N-1と整数値x_2Nによる整数組を得て、得た整数組による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_2Nを出力する。
 <発明の原理の説明>
 ここで本発明の原理を説明する。
 Golomb-Rice符号はRiceパラメータrを指定することにより表1に示すように全ての非負整数値xと符号を対応付けるものである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000020
 簡単のため、r=0の場合について述べると、整数値xに対するGolomb-Rice符号のビット長B(x)は、式(3)となり、整数値xの大きさに対して線形な関係にある。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000021
 入力された整数系列における整数値xの分布p(x)に対する符号の最適なビット長の割当は、その分布の対数値で与えられることから、Golomb-Rice符号は、式(4)の分布、つまり離散系のラプラス分布に対して最適であることがわかる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000022
 入力される整数値xの取り得る範囲が正負を含む整数値全体であった場合には、式(3)の整数値xを式(5)により求まるx'に置き換えた式(6)によりGolomb-Rice符号を割り当てればよいことが知られている。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000023
 以下では整数値が非負であることに限定して説明するが、上記事実から整数値の取り得る範囲が整数値全体にも適応可能である。また、符号の0と1は反転させても同じであることは言うまでもない。
 本発明は、ラプラス分布よりも密な分布や疎な分布に従う整数系列に適した符号を構成するため、複数個の整数値による組から1つの整数値に、あるいは、1つの整数値から複数個の整数値による組に変換し、変換後の整数値にGolomb-Rice符号を適用する。
 まず、ラプラス分布よりも密な分布に従う整数系列に適した符号の構成について説明する。密な分布とは、ここでは、値の小さな整数値の出現確率が高く、値の大きい整数値の出現確率が低いような分布を指す。このような分布に対して最適な符号を構成しようとすると、整数値1サンプルあたりに1ビット以下の符号があることを許さないと実現不可能である。そこで、本発明では2サンプルの整数値による組に対して1つの符号を割り当てることで、1サンプルあたりの平均ビット数が1ビット以下となる符号があることを許す構成を実現する。
 本発明は、従来よりも少ないメモリ量と演算処理量で整数値の組に対して1つの符号を割り当てるために、まず、整数値の組(x1, x2)を上記の式(1)のように変換して1つの整数値yとする。上記の式(1)は、整数値の組の中での最大値の二乗と最小値の二倍を足し、整数値の大小関係に従って0または1を足すという変換である。ただし、上記の式(1)のx1とx2は逆でもよい。この変換は2つの整数値から1つの整数値への全単写な写像となっており、整数値の組(x1, x2)から1つの整数値yが一意に決まり、その逆、すなわち、1つの整数値yから整数値の組(x1, x2)も一意に決まることから、復号側での逆変換が可能である。この変換後の整数値yに対してGolomb-Rice符号を割り当てることで、密な分布に属する整数値に適した符号が割り当てられる。
 Riceパラメータr=0のときの、整数値の組(x1, x2)に対する本発明による符号の例を表2に挙げる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000024
 Riceパラメータr=0のときの、整数値の組(x1, x2)に対するGolomb-Rice符号の例を表3に挙げる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000025
 表2と表3からわかるように、本発明によれば、小さい値の組に対してGolomb-Rice符号よりも短い符号を割り当てることができている。
 図6Aは、本発明により整数値の組(x1, x2)に割り当てられる符号のビット数を表したものである。左側のグラフは、横軸がx1の値、縦軸がx2の値であり、ハッチングの種類が符号のビット数を表している。ハッチングの種類とビット数の関係は右側のバーに示す通りである。図6Aからもわかるように、式(1)の変換に含まれるmax(x1, x2)2の性質から、本発明による符号は整数値x1とx2のそれぞれの二乗に対しておおよそ線形な関係にあるビット長となる。なお、図6Bは、図6Aの破線αに沿った符号のビット数を表している。
 一方、離散系のガウス分布
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000026
に従う整数系列に対する平均符号長が最小になるビット長の理想的な割り当て方は、その整数系列に含まれる各整数値xの確率に対して2の対数の負値を取った値であるx2+log2Z2ビットであり、これは整数値xの二乗に対して線形な関係にある。従って、本発明による符号は離散系のガウス分布に従う整数系列に対する最適なビット長の割り当てを近似していることに相当する。実際にガウス分布に従う乱数を符号化する実験を行った結果、表4に示すように、本発明による符号は理論限界のビット長から高々3.5%しか変わらず、本発明による符号は理論限界のビット長に近い性能を示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000027
 次に、ラプラス分布よりも疎な分布に従う整数系列に適した符号の構成について説明する。疎な分布とは、ここでは、値の小さな整数値の出現確率が低く、値の大きい整数値の出現確率が高い分布を指す。このような分布に対して最適な符号を構成するため、本発明では、まず、整数値xを式(8)のように変換して整数値の組(y1, y2)を得て、得た整数値y1とy2に対して1つずつの符号を割り当てる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000028
 ここで、式(8)の
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000029
は、xの平方根の床関数、すなわち、xの平方根を超えない最も大きい整数である。式(8)の変換は1つの整数値を全単写な写像で2つの整数値による組に変換するものとなっており、1つの整数値xから整数値の組(y1, y2)が一意に決まり、その逆、すなわち、整数値の組(y1, y2)から1つの整数値xも一意に決まることから、復号側での逆変換が可能である。この変換後の整数値y1, y2のそれぞれに対してGolomb-Rice符号を割り当てることで、大きい整数値に対する符号のビット長を短くすることができ、疎な分布に属する整数値に適した符号を割り当てることができる。Riceパラメータr=0のときの本発明による符号の例を表5に挙げる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000030
  
 式(8)により得られる整数値y1, y2はおおよそ元の整数値xの二乗根の値を示す。従って、図7に示すように、整数値xに対して割り当てられる符号のビット長を、整数値xの二乗根に対しておおよそ線形な関係にある長さにすることができる。
 一方、ラプラス分布よりも疎な分布である
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000031
に従う整数系列に対する平均符号長が最小になるビット長の理想的な割り当て方は、その整数系列に含まれる各整数値xの確率に対して2の対数の負値を取った値である√x+log2Z0.5ビットであり、これは整数値xの二乗根に対して線形な関係にある。従って、本発明による符号は分布p0.5(x)に従う整数系列に対する最適なビット長の割り当てを近似していることに相当する。実際に分布p0.5(x)に従う乱数を符号化する実験を行った結果、表6に示すように、本発明による符号は理論限界のビット長から高々5%しか変わらず、本発明による符号は理論限界のビット長に近い性能を示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000032
 上記の例はRiceパラメータr=0の場合について述べたが、r=0でない場合についても、それぞれの整数値に対して従来と同様の方法で当該Riceパラメータに対応する符号を割り当てることができる。
 <第二実施形態>
 ≪符号化装置≫
 図2および図3を参照して、第二実施形態の符号化装置が実行する符号化方法の処理手続きを説明する。第二実施形態の符号化装置は、第一実施形態の符号化装置と同様に、整数変換部13および整数符号化部14を例えば備える。第二実施形態の符号化装置は、入力された整数値による系列中の1つの整数値それぞれについて、代数的に表現可能な全単射な変換により2つの整数値を得て、得た整数値による系列を可変長符号化することで、ラプラス分布よりも疎な分布の整数系列に対してGolomb-Rice符号化よりも短いビット長となる符号化処理を実現するものである。
 [整数変換部13]
 整数変換部13には、符号化装置に入力された整数値による系列のうちの、Nサンプル(Nは自然数)ずつの整数値による系列が入力される。入力された整数値による系列を整数系列x_1, x_2, …, x_Nとする。整数変換部13は、入力された整数系列x_1, x_2, …,x_N中のそれぞれの整数値について代数的に表現可能な全単射な変換により2つの整数値を得て、得た2N個の整数値による系列y_1, y_2, …, y_2Nを変換後整数系列として整数符号化部14に出力する(ステップS13)。それぞれの整数値について代数的に表現可能な全単射な変換により2つの整数値を得る方法としては、例えば、整数系列x_1, x_2, …, x_N中のそれぞれの整数値をxとして、上記の式(8)によって2個の整数値y1, y2を得る方法を用いる。そして、式(8)によって得た合計2N個の整数値を所定の順番で並べたものを変換後整数系列y_1, y_2, …, y_2Nとして出力する。整数変換部13は式(8)の演算に代えて、例えば下記のStep B-1~B-3-1またはStep B-1~B-2, B-3-2の手順を行ってもよい。
 Step B-1:xの平方根を超えない最も大きい整数cを得る。
 Step B-2:cの二乗(c2)を求める。
 Step B-3-1:xとcの二乗との差が偶数である場合、すなわち、x-c2が偶数である場合には、cを整数値y1とし、xからcの二乗を減算して得た値を2で割って得た値(x-c2)/2を整数値y2として得る。
 Step B-3-2:xとcの二乗との差が奇数である場合、すなわち、x-c2が奇数である場合には、cを整数値y2とし、xからcの二乗と1を減算して得た値を2で割って得た値(x-c2-1)/2を整数値y1として得る。
 ここで、所定の順番とは、例えば、整数値x_1から得た2つの変換後整数をy_1とy_2とし、整数値x_2から得た2つの変換後整数をy_3とy_4とし、・・・、整数値x_Nから得た2つの変換後整数をy_2N-1とy_2Nとする順番のように、符号化装置と復号装置に予め記憶しておける順番である。
 [整数符号化部14]
 整数符号化部14には、整数変換部13が出力した変換後整数系列y_1, y_2, …, y_2Nが入力される。整数符号化部14は、変換後整数系列y_1, y_2, …, y_2Nに含まれる各整数値をGolomb-Rice符号化して、すなわち、所定のRiceパラメータrにおける各整数値に対するGolomb-Rice符号C_1, C_2, …, C_2Nをそれぞれ得て、得た符号による符号群を整数符号として出力する(ステップS14)。
 なお、所定のRiceパラメータrは、予め定めて符号化装置と復号装置に予め記憶しておくか、あるいは、例えば、整数符号化部14が変換後整数系列y_1, y_2, …, y_2Nごとに同じRiceパラメータrを用いてGolomb-Rice符号化を行い、Golomb-Rice符号化に用いたRiceパラメータrに対応する符号をGolomb-Rice符号C_1, C_2, …, C_2Nに加えたものを整数符号として出力してもよい。
 ≪復号装置≫
 図4および図5を参照して、第二実施形態の復号装置が実行する復号方法の処理手続きを説明する。第二実施形態の復号装置は、第一実施形態の復号装置と同様に、整数復号部23および整数逆変換部24を例えば備える。第二実施形態の復号装置には、第二実施形態の符号化装置が出力した整数符号が入力される。第二実施形態の復号装置は、入力された整数符号を第二実施形態の符号化装置に対応する復号処理で復号して整数値による系列を得て、得た整数値による系列中の2つの整数値による組それぞれについて第二実施形態の符号化装置と逆の変換により1つの整数値を得ることで、第二実施形態の符号化装置に入力された整数値による系列そのものを復元するものである。
 [整数復号部23]
 整数復号部23には、復号装置に入力された整数符号が2N個(Nは自然数)ずつ入力される。ここで、入力された整数符号をC_1, C_2, …, C_2Nとする。整数復号部23は、入力された各整数符号C_1, C_2, …, C_2NをGolomb-Rice復号して、すなわち、所定のRiceパラメータrにおけるGolomb-Rice符号である各整数符号C_1, C_2, …, C_2Nから整数値y_1, y_2, …, y_2Nそれぞれを得て、得た整数値による系列を変換後整数系列y_1, y_2, …, y_2Nとして整数逆変換部24に出力する(ステップS23)。所定のRiceパラメータrは、対応する符号化装置と同様のものを用いる。すなわち、予め定めて復号装置に予め記憶されているRiceパラメータrを用いるか、あるいは、整数符号に含まれているRiceパラメータrに対応する符号を復号して得たRiceパラメータrを用いる。
 [整数逆変換部24]
 整数逆変換部24には、整数復号部23が出力した変換後整数系列y_1, y_2, …, y_2Nが入力される。整数逆変換部24は、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_2Nから第二実施形態の符号化装置の整数変換部13が行った規則に対応する規則に従って2つの整数値による整数組をN組得て、得た整数組それぞれについて第二実施形態の符号化装置の整数変換部13が行った変換と逆の変換を行って1つの整数値を得て、得た整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_Nを出力する(ステップS24)。
 第二実施形態の符号化装置の整数変換部13が式(8)の変換を行った場合には、整数逆変換部24は、式(8)の変換の逆の変換として、式(10)によって2つの整数値による組(y1, y2)から1つの整数値xを得る。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000033
 第二実施形態の符号化装置の整数変換部13が行った規則が隣接する2つの変換後整数同士を整数組とする規則であれば、整数逆変換部24は、入力された変換後整数系列y_1,y_2, …, y_2Nのうちの変換後整数y_1とy_2から整数値x_1を得て、変換後整数y_3とy_4から整数値x_2を得て、・・・、変換後整数y_2N-1とy_2Nから整数値x_Nを得て、得た整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_Nを出力する。
 <第一実施形態と第二実施形態の変形例>
 第一実施形態の符号化装置の整数変換部11が行う式(1)の変換は2進数表記での操作でも近似できる。例えば、x1, x2の値がそれぞれ2進数表記で1111(10進数表記で15)、0000(10進数表記で0)としたとき、これらの桁同士を入れ子にした10101010(10進数表記で170)はおおよそx1やx2の二乗に近い値を示す。従って、第一実施形態の符号化装置の整数変換部11は、x1, x2の値の2進数表記の桁同士を入れ子にする操作により得た値をyとしてもよい。ここで、桁同士を入れ子にする操作とは、x1の2進数表記の最上位桁の数値をyの2進数表記の最上位桁の数値とし、x2の2進数表記の最上位桁の数値をyの2進数表記の最上位から2桁目の数値とし、・・・、x1の2進数表記の最下位桁の数値をyの2進数表記の最下位から2桁目の数値とし、x2の2進数表記の最下位桁の数値をyの2進数表記の最下位桁の数値とする操作のことをいい、以下では「入れ子処理」とも呼ぶ。第一実施形態の符号化装置の整数変換部11が2進数表記の桁同士を入れ子にする操作を行った場合には、第一実施形態の復号装置の整数逆変換部22は、この入れ子処理の逆操作、すなわち、yの2進数表記の最上位桁の数値をx1の2進数表記の最上位桁の数値とし、yの2進数表記の最上位から2桁目の数値をx2の2進数表記の最上位桁の数値とし、・・・、yの2進数表記の最下位から2桁目の数値をx1の2進数表記の最下位桁の数値とし、yの2進数表記の最下位桁の数値をx2の2進数表記の最下位桁の数値とする操作を行えばよい。
 また同様に、第二実施形態の符号化装置の整数変換部13は、xの値の2進数表記について入れ子処理の逆操作をして得た2つの整数値をy1, y2としてもよく、この場合には第二実施形態の復号装置の整数逆変換部24は、y1, y2の値の2進数表記の桁同士を入れ子にする操作をして整数値xを得ればよい。
 <第三実施形態>
 第一実施形態の符号化装置は、入力された整数値による系列中の2つの整数値による組それぞれについて代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得るものであったが、入力された整数値による系列中のより多くの整数値による組それぞれについて代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得ることにより、より密な分布に従う整数値による系列に対して適切な符号を割り当てることができる。第三実施形態では、入力された整数値による系列中の所定のM個(Mは2以上の整数)の整数値による組それぞれについて代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得て、得た整数値による系列を可変長符号化する。なお、Mが2の場合の第三実施形態の動作は、第一実施形態の動作と同様である。
 ≪符号化装置≫
 図2および図3を参照して、第三実施形態の符号化装置が実行する符号化方法の処理手続きを説明する。第三実施形態の符号化装置は、第一実施形態の符号化装置と同様に、整数変換部15および整数符号化部16を例えば備える。第三実施形態の符号化装置の整数符号化部16の動作および整数符号化部16が実行するステップS16の処理は第一実施形態の符号化装置の整数符号化部12の動作および整数符号化部12が実行するステップS12の処理と同じであるため、ここでは、第一実施形態とは動作が異なる整数変換部15についてのみ説明する。
 [整数変換部15]
 整数変換部15には、符号化装置に入力された整数値による系列のうちの、MNサンプル(M×N個のサンプル、Mは2以上の整数、Nは自然数)ずつの整数値による系列が入力される。入力された整数値による系列を整数系列x_1, x_2, …, x_MNとする。整数変換部15は、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_MNから所定の規則に従ってM個の整数値による整数組をN組得て、それぞれの整数組について代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得て、得たN個の整数値による系列y_1, y_2, …, y_Nを整数符号化部16に出力する(ステップS15)。それぞれの整数組について代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得る方法としては、例えば、整数組を構成するM個の整数値をx1, x2, …, xMとして、式(11)によって1つの整数値yを得る方法を用いる。以下では、系列y_1, y_2, …, y_Nを変換後整数系列と呼ぶ。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000034
 ただし、fM’(x1, x2, …, xM’)はM’個の変数による系列(変数系列)x1, x2, …, xM’を入力とし、1変数を出力とする再帰的な関数であり、M’個の変数x1, x2, …, xM’の最大値をxmax、最大値をとる変数の個数をK、最大値をとるK個の変数それぞれの変数系列内での番号をそれぞれm1, m2, …, mK、変数系列x1, x2, …, xM’から最大値をとる変数を除いたM’-K個の変数による系列を~x1, ~x2, …, ~xM’-K、f0を0、M’CKをM’個からK個を選択する組み合わせの数とすると、式(12)のように表せる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000035
 N組の整数組を得る所定の規則は、例えば、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_MN内の隣接するM個の整数値同士を整数組とする規則、すなわち、x_1からx_Mまで、x_M+1からx_2Mまで、・・・、x_M(N-1)+1からx_MNまでをそれぞれ整数組とする規則などの、予め定めて符号化装置と復号装置に予め記憶しておける規則であればどのような規則であってもよい。
 隣接するM個の整数値同士を整数組とする規則であれば、整数変換部15は、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_MNのうちのx_1からx_Mまでによる整数組から変換後整数y_1を得て、x_M+1からx_2Mまでによる整数組から変換後整数y_2を得て、・・・、x_M(N-1)+1からx_MNまでによる整数組から変換後整数y_Nを得て、得た変換後整数による系列である変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nを出力する。
 なお、第一実施形態の符号化装置の変形例と同様に、整数変換部15は式(11)の演算に代えて、例えば下記のStep C-1~C-2の手順を行ってもよい。
 Step C-1:M個の整数値をx1, x2, …, xMとし、それらの二進数表記での最大桁数をKとし、xiの二進数表記の各桁の数値をそれぞれa_(K, i), a_(K-1, i), …, a_(1, i)とする。すなわち、a_(k, i)はxi(i=1, 2, …, M)のk(k=1, 2, …, K)桁目の値を示し、a_(k, i)は0または1である。
 Step C-2:最上位桁から最下位桁まで順に、各桁のM個の値を並べた最大桁数MK桁(M×K桁)の整数を変換後整数yの二進数表記とする。つまり、二進数表記がa_(K, M), a_(K, M-1), …, a_(K, 1), a_(K-1, M), …, a_(K-1, 1), …, a_(1, 1)である整数を変換後整数yとする。
 ≪復号装置≫
 図4および図5を参照して、第三実施形態の復号装置が実行する復号方法の処理手続きを説明する。第三実施形態の復号装置は、第一実施形態の復号装置と同様に、整数復号部25および整数逆変換部26を例えば備える。第三実施形態の復号装置の整数復号部25の動作および整数復号部25が実行するステップS25の処理は第一実施形態の復号装置の整数復号部21の動作および整数復号部21が実行するステップS21の処理と同じであるため、ここでは、第一実施形態とは動作が異なる整数逆変換部26についてのみ説明する。
 [整数逆変換部26]
 整数逆変換部26には、整数復号部25が出力した変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nが入力される。整数逆変換部26は、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nに含まれる整数値それぞれについて第三実施形態の符号化装置の整数変換部15が行った変換と逆の変換を行ってM個の整数値による整数組をN組得て、得たN組の整数組から第三実施形態の符号化装置の整数変換部15が行った規則に対応する規則に従って整数系列x_1, x_2, …, x_MNを得て出力する(ステップS26)。
 第三実施形態の符号化装置の整数変換部15が式(11)の変換を行った場合には、整数逆変換部26は、式(11)の変換の逆の変換として、式(13)によって1つの整数値yからM個の整数値x1, x2, …, xMを得る。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000036
 ただし、fM’ -1(y)は1変数を入力とし、M’個の変数を出力とする再帰的な関数であり、yを超えない最大のM’次平方根
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000037
と、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000038
が0を下回らない最大のKと、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000039
により得られるM’-K個の変数からなる変数系列~x1, ~x2, …, ~xM’-Kと、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000040
M’CKで割った余りであるλM’を用いて、m=0からm=M’-1までに関してそれぞれ、i1=0, i2=0を初期値として式(14)を計算することでM’個の整数値x1, x2, …, xM’を得て、出力する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000041
また、f0 -1(y)は何も出力しない関数を意味する。
 なお、第一実施形態の復号装置の変形例と同様に、整数逆変換部26は式(12)の演算に代えて、例えば下記のStep D-1~D-2の手順を行ってもよい。
 Step D-1:入力された変換後整数yの二進数表記のMK桁の各桁の値をそれぞれa_(MK), a_(MK-1), …, a_(1)とする。
 Step D-2:上記Step D-1で得たMK個の値による系列a_(MK), a_(MK-1), …, a_(1)からM個おきにK個の値を取り出して並べた整数をM個の整数値x1, x2, …, xMとする。つまり、二進数表記がa_(M(K-1)+1), a_(M(K-2)+1), …, a_(1)である整数をx1、二進数表記がa_(M(K-1)+2), a_(M(K-2)+2), …, a_(2)である整数をx2、・・・、二進数表記がa_(MK), a_(M(K-1)), …, a_(M)である整数をxM、とする。
 第三実施形態の符号化装置の整数変換部15が行った規則が隣接するM個の整数値同士を整数組とする規則であれば、整数逆変換部26は、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nのうちの変換後整数y_1から、整数値x_1からx_Mまでによる整数組を得て、変換後整数y_2から、整数値x_M+1からx_2Mまでによる整数組を得て、・・・、変換後整数y_Nから、整数値x_M(N-1)+1からx_MNまでによる整数組を得て、得た整数組による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_MNを出力する。
 ≪作用効果≫
 第三実施形態によれば、Mの値が大きければ大きいほど、ラプラス分布よりも密な度合いが大きい分布の整数値による系列に対してGolomb-Rice符号化よりも短いビット長となる符号化処理とその符号化処理に対応する復号処理を実現することができる。
 <第四実施形態>
 第二実施形態の符号化装置は、入力された整数値による系列中の1つの整数値それぞれについて、代数的に表現可能な全単射な変換により2つの整数値を得るものであったが、入力された整数値による系列中の1つの整数値それぞれについて、代数的に表現可能な全単射な変換により、より多くの整数値を得ることにより、より疎な分布に従う整数値による系列に対して適切な符号を割り当てることができる。第四実施形態では、入力された整数値による系列中の1つの整数値を代数的に表現可能な全単射な変換により所定のM個(Mは2以上の整数)の整数値を得て、得た整数値による系列を可変長符号化する。なお、Mが2の場合の第四実施形態の動作は、第二実施形態の動作と同様である。
 ≪符号化装置≫
 図2および図3を参照して、第四実施形態の符号化装置が実行する符号化方法の処理手続きを説明する。第四実施形態の符号化装置は、第一実施形態の符号化装置と同様に、整数変換部17および整数符号化部18を例えば備える。
 [整数変換部17]
 整数変換部17には、符号化装置に入力された整数値による系列のうちの、Nサンプル(Nは自然数)ずつの整数値による系列が入力される。入力された整数値による系列を整数系列x_1, x_2, …, x_Nとする。整数変換部17は、入力された整数系列x_1, x_2, …,x_N中のそれぞれの整数値について代数的に表現可能な全単射な変換によりM個の整数値を得て、得たMN個の整数値を所定の順番で並べた系列y_1, y_2, …, y_MNを変換後整数系列として整数符号化部18に出力する(ステップS17)。それぞれの整数値について代数的に表現可能な全単射な変換によりM個の整数値を得る方法としては、例えば、整数系列x_1, x_2, …, x_N中のそれぞれの整数値をxとして、式(15)によってM個の整数値y1,y2, …, yMを得る方法を用いる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000042
 ただし、gM’(x)は1変数を入力とし、M’個の変数を出力とする再帰的な関数であり、xを超えない最大のM’次平方根
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000043
と、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000044
が0を下回らない最大のKと、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000045
により得られるM’-K個の変数からなる変数系列~y1, ~y2, …, ~yM’-Kと、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000046
M’CKで割った余りであるλM’を用いて、m=0からm=M’-1までに関してそれぞれ、i1=0, i2=0を初期値として式(16)を計算することでM’個の整数値y1, y2, …, yM’を得て、出力する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000047
また、g0(x)は何も出力しない関数を意味する。
 なお、第二実施形態の符号化装置の変形例と同様に、整数変換部17は式(15)の演算に代えて、例えば下記のStep E-1~E-2の手順を行ってもよい。
 Step E-1:入力された整数xの二進数表記のMK桁の各桁の値をそれぞれa_(MK), a_(MK-1), …, a_(1)とする。
 Step E-2:上記Step E-1で得たMK個の値による系列a_(MK), a_(MK-1), …, a_(1)からM個おきにK個の値を取り出して並べた整数をM個の整数値y1, y2, …, yMとする。つまり、二進数表記がa_(M(K-1)+1), a_(M(K-2)+1), …, a_(1)である整数をy1、二進数表記がa_(M(K-1)+2), a_(M(K-2)+2), …, a_(2)である整数をy2、・・・、二進数表記がa_(MK), a_(M(K-1)), …, a_(M)である整数をyM、とする。
 ここで、所定の順番とは、例えば、整数値x_1から得たM個の変換後整数をy_1からy_Mまでとし、整数値x_2から得たM個の変換後整数をy_M+1からy_2Mまでとし、・・・、整数値x_Nから得たM個の変換後整数をy_M(N-1)+1からy_MNまでとする順番のように、符号化装置と復号装置に予め記憶しておける順番である。
 [整数符号化部18]
 整数符号化部18には、整数変換部17が出力した変換後整数系列y_1, y_2, …, y_MNが入力される。整数符号化部18は、変換後整数系列y_1, y_2, …, y_MNに含まれる各整数値をGolomb-Rice符号化してGolomb-Rice符号C_1, C_2, …, C_MNを得て、得た符号による符号群を整数符号として出力する(ステップS18)。整数符号化部18の動作は、Golomb-Rice符号化する各整数値が、第二実施形態の符号化装置の整数符号化部14では変換後整数系列y_1, y_2, …, y_2Nの2N個の整数値であるのに対し、変換後整数系列y_1, y_2, …, y_MNのMN個の整数値であること以外は、第二実施形態の符号化装置の整数符号化部14と同様である。
 ≪復号装置≫
 図4および図5を参照して、第四実施形態の復号装置が実行する復号方法の処理手続きを説明する。第四実施形態の復号装置は、第一実施形態の復号装置と同様に、整数復号部27および整数逆変換部28を例えば備える。
 [整数復号部27]
 整数復号部27には、復号装置に入力された整数符号がMN個(Mは2以上の整数、Nは自然数)ずつ入力される。ここで、入力された整数符号をC_1, C_2, …, C_MNとする。整数復号部27は、入力された各整数符号C_1, C_2, …, C_MNをGolomb-Rice復号して整数値y_1, y_2, …, y_MNを得て、得た整数値による系列を変換後整数系列y_1, y_2, …, y_MNとして整数逆変換部28に出力する(ステップS27)。整数復号部27の動作は、Golomb-Rice復号して得られる各整数値による系列が、第二実施形態の復号装置の整数復号部23では2N個の整数値による変換後整数系列y_1, y_2, …, y_2Nであるのに対し、MN個の整数値による変換後整数系列y_1, y_2, …, y_MNとなること以外は、第二実施形態の復号装置の整数復号部23と同様である。
 [整数逆変換部28]
 整数逆変換部28には、整数復号部27が出力した変換後整数系列y_1, y_2, …, y_MNが入力される。整数逆変換部28は、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_MNから第四実施形態の符号化装置の整数変換部17が行った規則に対応する規則に従ってM個の整数値による整数組をN組得て、得た整数組それぞれについて第四実施形態の符号化装置の整数変換部17が行った変換と逆の変換を行って1つの整数値を得て、得た整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_Nを出力する(ステップS28)。
 第四実施形態の符号化装置の整数変換部17が式(15)の変換を行った場合には、整数逆変換部28は、式(15)の変換の逆の変換として、式(17)によってM個の整数値による組(y1, y2, …, yM)から1つの整数値xを得る。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000048
 ただし、gM’ -1(y1, y2, …, yM’)はM’個の変数による系列(変数系列)を入力とし、1変数を出力とする再帰的な関数であり、M’個の変数y1, y2, …, yM’の最大値をymax、最大値をとる変数の個数をK、最大値をとるK個の変数それぞれの変数系列内での番号をそれぞれm1, m2, …, mK、変数系列y1, y2, …, yM’から最大値をとる変数を除いたM’-K個の変数による系列を~y1, ~y2, …, ~yM’-K、g0 -1を0、M’CKをM’個からK個を選択する組み合わせの数とすると、式(18)のように表せる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000049
 なお、第二実施形態の復号装置の変形例と同様に、整数逆変換部28は式(17)の演算に代えて、例えば下記のStep F-1~F-2の手順を行ってもよい。
 Step F-1:M個の変換後整数をy1, y2, …, yMとし、それらの二進数表記での最大桁数をKとし、yiの二進数表記の各桁の数値をそれぞれa_(K, i), a_(K-1, i), …, a_(1, i)とする。すなわち、a_(k, i)はyi(i=1, 2, …, M)のk(k=1, 2, …, K)桁目の値を示し、a_(k, i)は0または1である。
 Step F-2:最上位桁から最下位桁まで順に、各桁のM個の値を並べた最大桁数MK桁の整数を整数xの二進数表記とする。つまり、二進数表記がa_(K, M), a_(K, M-1), …a_(K, 1), a_(K-1, M), …, a_(K-1, 1), …, a_(1, 1)である整数を整数xとする。
 第四実施形態の符号化装置の整数変換部17が行った規則が隣接するM個の変換後整数同士を整数組とする規則であれば、整数逆変換部28は、入力された変換後整数系列y_1,y_2, …, y_MNのうちの変換後整数y_1からy_Mまでから整数値x_1を得て、変換後整数y_M+1からy_2Mまでから整数値x_2を得て、・・・、変換後整数y_M(N-1)+1からy_MNまでから整数値x_Nを得て、得た整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_Nを出力する。
 ≪作用効果≫
 第四実施形態によれば、Mの値が大きければ大きいほど、ラプラス分布よりも疎な度合いが大きい分布の整数値による系列に対してGolomb-Rice符号化よりも短いビット長となる符号化処理とその符号化処理に対応する復号処理を実現することができる。
 <第五実施形態>
 符号化装置は、入力された整数値による系列中の部分系列ごとに、その系列の分布の性質を推定し、推定した分布の性質に従って第一実施形態から第四実施形態の何れかを選択して動作したり、推定した分布の性質に従って第三実施形態や第四実施形態のMの値を選択して動作したり、してもよい。同様に、復号装置は、符号化装置が推定した分布の性質を表す指標値に従って第一実施形態から第四実施形態の何れかを選択して動作したり、符号化装置が推定した分布の性質を表す指標値に従って第三実施形態や第四実施形態のMの値を選択して動作したり、してもよい。この形態を第五実施形態として説明する。
 ≪符号化装置≫
 図8および図9を参照して、第五実施形態の符号化装置が実行する符号化方法の処理手続きを説明する。第五実施形態の符号化装置は、図8に示すように、パラメータ決定部30と整数変換部31と整数符号化部32とを例えば備える。この符号化装置が図9に示す各ステップの処理を実行することにより、第五実施形態の符号化方法が実現される。
 第五実施形態の符号化装置には、整数値による系列が入力される。第一実施形態でも説明した通りであるが、この整数値による系列は、例えば、マイクロホンで収音した音声や音楽などを時間領域もしくは周波数領域のディジタル信号に変換して得た信号やカメラで撮像した画像や映像を時間領域もしくは周波数領域のディジタル信号に変換して得た信号などの信号の一部あるいは全部を既存の技術により量子化し、有限精度の値にして得たものである。第五実施形態の符号化装置に入力された整数値による系列は、所定の個数の整数値による系列ごとにパラメータ決定部30に入力される。所定の個数の整数値による系列とは、例えば、音声や音楽などのディジタル信号であれば、フレームと呼ばれる所定時間区間のディジタル信号に対応する整数値による系列である。例えば、Lサンプル(Lは自然数)ずつの整数値による系列がパラメータ決定部30に入力される。
 [パラメータ決定部30]
 パラメータ決定部30には、符号化装置に入力された整数値による系列のうちの、Lサンプル(Lは自然数)ずつの整数値による系列が入力される。入力された整数値による系列を整数系列x_1, x_2, …, x_Lとする。パラメータ決定部30は、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_Lに基づき、その整数系列の分布の性質を表す指標値を求め、求めた指標値とその指標値を表す符号であるパラメータ符号と、を出力する(ステップS30)。パラメータ符号は、復号装置が当該パラメータ符号を復号することによりパラメータ決定部30が決定した指標値を得られるように、指標値を符号化して得ればよい。
 パラメータ決定部30は、例えば、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_Lから、その整数系列の分布の性質を表す指標値であるパラメータηを得て出力する。具体的には、パラメータ決定部30は、所定の方法で定められる正のパラメータηを用いて整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値の絶対値のη乗をパワー系列の各値と見做して包絡を推定し、その包絡の各値で整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値を除算した系列である白色化系列を得、パラメータηを形状パラメータとする一般化ガウス分布が白色化系列のヒストグラムを近似する正のパラメータηを得て、得たパラメータηとそのパラメータηを表す符号であるパラメータ符号とを出力する。
 すなわち、整数系列x_1, x_2, …, x_Lが、所定時間区間の時間領域のディジタル信号の各サンプル値を非負の整数値にして得たものである場合には、パラメータ決定部30は、所定の方法で定められる正のパラメータηを用いて整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値の絶対値のη乗をパワー系列の各値と見做して時間包絡を推定し、その時間包絡の各値で整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値を除算した系列である白色化系列を得、パラメータηを形状パラメータとする一般化ガウス分布が白色化系列のヒストグラムを近似する正のパラメータηを得て、得たパラメータηとそのパラメータηを表す符号であるパラメータ符号とを出力する。
 また、整数系列x_1, x_2, …, x_Lが、所定時間区間の時間領域のディジタル信号を周波数領域に変換して得た各係数値を非負の整数値にして得たものである場合には、パラメータ決定部30は、所定の方法で定められる正のパラメータηを用いて整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値の絶対値のη乗をパワースペクトルの各値と見做してスペクトル包絡を推定し、そのスペクトル包絡の各値で整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値を除算した系列である白色化スペクトル系列を得、パラメータηを形状パラメータとする一般化ガウス分布が白色化スペクトル系列のヒストグラムを近似する正のパラメータηを得て、得たパラメータηとそのパラメータηを表す符号であるパラメータ符号とを出力する。
 以下、パラメータ決定部30の処理をより詳細に説明する。パラメータ決定部30の構成例を図10に示す。パラメータ決定部30は、図10に示すように、スペクトル包絡推定部301と、白色化スペクトル系列生成部302と、パラメータ取得部303とを例えば備えている。スペクトル包絡推定部301は、線形予測分析部3011及び非平滑化振幅スペクトル包絡系列生成部3012を例えば備えている。例えばこのパラメータ決定部30により実現されるパラメータ決定方法の各処理の例を図11に示す。
 以下、図10に示す各部について説明する。
 [スペクトル包絡推定部301]
 スペクトル包絡推定部301には、パラメータ決定部30に入力された整数系列x_1, x_2, …, x_Lが入力される。ここでは、整数系列x_1, x_2, …, x_Lが、時系列信号である時間領域の音信号を、例えば、所定の時間長のフレーム単位で周波数領域のL点のMDCT係数列に変換し、MDCT係数列の各係数を非負の整数値にして得た周波数領域サンプル列とするが、これに限定されるものではない。特に断りがない限り、以降の処理はフレーム単位で行われるものとする。
 スペクトル包絡推定部301は、所定の方法で定められるパラメータη0に基づいて、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値の絶対値のη0乗をパワースペクトルの各値として用いたスペクトル包絡の推定を行う(ステップS301)。
 推定されたスペクトル包絡は、白色化スペクトル系列生成部302に出力される。
 スペクトル包絡推定部301は、例えば以下に説明する線形予測分析部3011及び非平滑化振幅スペクトル包絡系列生成部3012の処理により、非平滑化振幅スペクトル包絡系列を生成することによりスペクトル包絡の推定を行う。
 パラメータη0は所定の方法で定められるとする。例えば、η0を0より大きい所定の数とする。例えば、η0=1とする。また、現在パラメータηを求めようとしているフレームよりも前のフレームで求まったηを用いてもよい。現在パラメータηを求めようとしているフレーム(以下、現フレームとする。)よりも前のフレームとは、例えば現フレームよりも前のフレームであって現フレームの近傍のフレームである。現フレームの近傍のフレームは、例えば現フレームの直前のフレームである。
 [線形予測分析部3011]
 線形予測分析部3011には、スペクトル包絡推定部301に入力された整数系列x_1,x_2, …, x_Lが入力される。
 線形予測分析部3011は、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_Lを用いて、以下の式(19)により定義される~R(0), ~R(1), …, ~R(L-1)を線形予測分析して線形予測係数β1, β2, …, βpを生成する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000050
 生成された線形予測係数β1, β2, …, βpは、非平滑化振幅スペクトル包絡系列生成部3012に出力される。
 具体的には、線形予測分析部3011は、まず整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値の絶対値のη0乗をパワースペクトルの各値と見做した逆フーリエ変換に相当する演算、すなわち式(19)の演算を行うことにより、整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値の絶対値のη乗による系列に対応する時間領域の信号列である擬似相関関数信号列~R(0), ~R(1), …, ~R(L-1)を求める。そして、線形予測分析部3011は、求まった擬似相関関数信号列~R(0), ~R(1), …, ~R(L-1)を用いて線形予測分析を行って、線形予測係数β1, β2, …, βpを生成する。
 線形予測係数β1, β2, …, βpは、整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値の絶対値のη0乗をパワースペクトルの各値と見做したときの時間領域の信号に対応する線形予測係数である。
 このようにして、線形予測分析部3011は、整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値の絶対値のη乗をパワースペクトルの各値と見做した逆フーリエ変換を行うことにより得られる疑似相関関数信号列を用いて線形予測分析を行い、線形予測係数を生成する(ステップS3011)。
 [非平滑化振幅スペクトル包絡系列生成部3012]
 非平滑化振幅スペクトル包絡系列生成部3012には、線形予測分析部3011が生成した線形予測係数β1, β2, …, βpが入力される。
 非平滑化振幅スペクトル包絡系列生成部3012は、線形予測係数β1, β2, …, βpに対応する振幅スペクトル包絡の系列である非平滑化振幅スペクトル包絡系列H(0), H(1), …, H(L-1)を生成する。
 生成された非平滑化振幅スペクトル包絡系列H(0), H(1), …, H(L-1)は、白色化スペクトル系列生成部302に出力される。
 非平滑化振幅スペクトル包絡系列生成部3012は、線形予測係数β1, β2, …, βpを用いて、非平滑化振幅スペクトル包絡系列H(0), H(1), …, H(L-1)として、式(20)により定義される非平滑化振幅スペクトル包絡系列H(0), H(1), …, H(L-1)を生成する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000051
 このようにして、非平滑化振幅スペクトル包絡系列生成部3012は、疑似相関関数信号列に対応する振幅スペクトル包絡の系列を1/η0乗した系列である非平滑化スペクトル包絡系列を線形予測分析部3011により生成された線形予測係数に基づいて得ることによりスペクトル包絡の推定を行う(ステップ3012)。
 [白色化スペクトル系列生成部302]
 白色化スペクトル系列生成部302には、パラメータ決定部30に入力された整数系列x_1, x_2, …, x_L及び非平滑化振幅スペクトル包絡生成部3012が生成した非平滑化振幅スペクトル包絡系列H(0), H(1), …, H(L-1)が入力される。
 白色化スペクトル系列生成部302は、整数系列x_1, x_2, …, x_Lに含まれる各整数値を、対応する非平滑化振幅スペクトル包絡系列H(0), H(1), …, H(L-1)の各値で除算することにより、白色化スペクトル系列XW(0), XW(1), …, XW(L-1)を生成する。
 生成された白色化スペクトル系列XW(0), XW(1), …, XW(L-1)は、パラメータ取得部303に出力される。
 白色化スペクトル系列生成部302は、例えば、k=0, 1, …, L-1として、整数系列x_1, x_2, …, x_Lの各整数値x_kを非平滑化振幅スペクトル包絡系列H(0), H(1), …, H(L-1)の各値H(k)で除算することにより、白色化スペクトル系列XW(0), XW(1), …, XW(L-1)の各値XW(k)を生成する。すなわち、k=0, 1, …, L-1として、XW(k)=x_k/H(k)である。
 このようにして、白色化スペクトル系列生成部302は、例えば非平滑化振幅スペクトル包絡系列であるスペクトル包絡の各値で整数系列に含まれる各整数値を除算した系列である白色化スペクトル系列を得る(ステップS302)。
 [パラメータ取得部303]
 パラメータ取得部303には、白色化スペクトル系列生成部302が生成した白色化スペクトル系列XW(0), XW(1), …, XW(L-1)が入力される。
 パラメータ取得部303は、パラメータηを形状パラメータとする一般化ガウス分布が白色化スペクトル系列XW(0), XW(1), …, XW(L-1)のヒストグラムを近似するパラメータηを求める(ステップS303)。言い換えれば、パラメータ取得部303は、パラメータηを形状パラメータとする一般化ガウス分布が白色化スペクトル系列XW(0), XW(1), …, XW(L-1)のヒストグラムの分布に近くなるようなパラメータηを決定する。
 パラメータηを形状パラメータとする一般化ガウス分布は、例えば以下のように定義される。Γは、ガンマ関数である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000052
 一般化ガウス分布は、形状パラメータであるηを変えることにより、図12のようにη=1の時はラプラス分布、η=2の時はガウス分布、といったように様々な分布を表現することができるものである。φは分散に対応するパラメータである。
 ここで、パラメータ取得部303が求めるηは、例えば以下の式(21)により定義される。F-1は、関数Fの逆関数である。この式は、いわゆるモーメント法により導出されるものである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000053
 パラメータ取得部303は、式(21)で定義されるηの値を計算するために、例えば以下に説明する第一方法又は第二方法によりパラメータηを求めてもよい。
 パラメータηを求めるための第一方法について説明する。第一方法では、パラメータ取得部303は、白色化スペクトル系列に基づいてm1/((m2)1/2)を計算し、予め用意しておいた異なる複数の、パラメータηと当該パラメータηに対応するF(η)と当該パラメータηに対応するパラメータ符号の組を参照して、計算されたm1/((m2)1/2)に最も近いF(η)に対応するパラメータηと当該パラメータηに対応するパラメータ符号とを取得して出力する。
 予め用意しておいた異なる複数の、パラメータηと当該パラメータηに対応するF(η)と当該パラメータηに対応するパラメータ符号の組は、パラメータ取得部303の記憶部3031に予め記憶しておく。パラメータ取得部303は、記憶部3031を参照して、計算されたm1/((m2)1/2)に最も近いF(η)を見つけ、見つかったF(η)に対応するパラメータηと当該パラメータηに対応するパラメータ符号とを記憶部3031から読み込み出力する。
 計算されたm1/((m2)1/2)に最も近いF(η)とは、計算されたm1/((m2)1/2)との差の絶対値が最も小さくなるF(η)のことである。
 パラメータηを求めるための第二方法について説明する。第二方法では、逆関数F-1の近似曲線関数を例えば以下の式(21')で表される~F-1として、パラメータ取得部303は、白色化スペクトル系列に基づいてm1/((m2)1/2)を計算し、近似曲線関数~F-1に計算されたm1/((m2)1/2)を入力したときの出力値を計算することによりηを求め、求めたパラメータηとそのパラメータηを表す符号であるパラメータ符号とを出力する。この近似曲線関数~F-1は使用する定義域において出力が正値となる単調増加関数であればよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000054
 なお、パラメータ取得部303が求めるηは、式(21)ではなく、式(21'')のように予め定めた正の整数q1及びq2を用いて(ただしq1<q2)式(21)を一般化した式により定義されてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000055
 なお、ηが式(21'')により定義される場合も、ηが式(21)により定義されている場合と同様の方法により、ηを求めることができる。すなわち、パラメータ取得部303が、白色化スペクトル系列に基づいてそのq1次モーメントであるmq1とそのq2次モーメントであるmq2とに基づく値mq1/((mq2)q1/q2)を計算した後、例えば上記の第一方法及び第二方法と同様、予め用意しておいた異なる複数の、ηと対応するF'(η)のペアを参照して、計算されたmq1/((mq2)q1/q2)に最も近いF'(η)に対応するηを取得するか、逆関数F'-1の近似曲線関数を~F'-1として、近似曲線関数~F-1に計算されたmq1/((mq2)q1/q2)を入力したときの出力値を計算してηを求めることができる。
 このようにηは次数が異なる2つの異なるモーメントmq1, mq2に基づく値であるとも言える。例えば、次数が異なる2つの異なるモーメントmq1, mq2のうち、次数が低い方のモーメントの値又はこれに基づく値(以下、前者とする。)と次数が高い方のモーメントの値又はこれに基づく値(以下、後者とする)との比の値、この比の値に基づく値、又は、前者を後者で割って得られる値に基づき、ηを求めてもよい。モーメントに基づく値とは、例えば、そのモーメントをmとしQを所定の実数としてmQのことである。また、これらの値を近似曲線関数~F-1に入力してηを求めてもよい。この近似曲線関数~F'-1は上記同様、使用する定義域において出力が正値となる単調増加関数であればよい。
 上述の図10および図11を参照した説明では、パラメータ決定部30に入力された整数系列x_1, x_2, …, x_Lが、例えばMDCT係数列である周波数領域サンプル列であるものとしたが、符号化装置に入力される信号が非負整の数値による周波数領域サンプル列に限定されるわけではなく、その他の信号であっても図10および図11のパラメータ決定部30を用いることができる。すなわち、符号化装置に入力される信号が、時間領域であっても周波数領域であっても、整数化や非負化がされていないものであっても、図10および図11のパラメータ決定部30を含む符号化装置は正しく機能させられるものである。
 例えば、小数値や負値を含む時間領域のディジタル信号が符号化装置に入力される場合、符号化装置は、図13に示すように、周波数領域変換部33と整数化部34と非負化部35とをさらに備え、入力された時間領域のディジタル信号を、周波数領域変換部33が、所定時間区間のフレームごとに例えばMDCT係数列に変換し、整数化部34および非負化部35が、そのMDCT係数列を整数化および非負化した上で、パラメータ決定部30と整数変換部31へ整数系列x_1, x_2, …, x_Lとして入力すればよい。整数化部34は、入力されたMDCT係数列の各値の小数部分を四捨五入したり、何らかの量子化値で除算してから小数部分を四捨五入したりして整数化を行う。非負化部35は、整数化後のMDCT係数列に含まれる負値を含む整数値を非負の整数値に一対一に全単写する変換や、正負を表す符号を別扱いとする変換などにより非負化を行う。整数化と非負化は順番を逆にする、すなわち、MDCT係数列を非負化した後に整数化してもよいし、整数化と非負化を同時に行ってもよい。
 なお、小数値や負値を含む時間領域のディジタル信号が符号化装置に入力される場合においても、周波数領域の信号への変換を行わずに時間領域のままパラメータ決定部30へ入力してもよい。すなわち、入力される小数値や負値を含むディジタル信号が時間領域のものであっても周波数領域のものであっても、符号化装置は、図14に示すように、図13の構成において周波数領域変換部33を備えずに、所定時間区間のフレームごとのディジタル信号に対して整数化および非負化のみを行って得たサンプル列を整数系列x_1, x_2, …, x_Lとしてパラメータ決定部30と整数変換部31へ入力してもよい。
 非負化部35の行う非負化処理が、値の大きさを大きく変える処理ではない場合(例えば、正負を表す符号を別扱いする場合など)、図15に示すように、整数変換部31には非負化部35が出力したサンプル列を整数系列x_1, x_2, …, x_Lとして入力するものの、パラメータ決定部30には非負化前のサンプル列を整数系列x_1, x_2, …, x_Lとしてパラメータ決定部30へ入力してもよい。
 整数化部34の行う整数化処理が、所定時間区間のフレームごとのディジタル信号の全サンプル値を同じ量子化値で除算してから小数部分の四捨五入をする場合には、整数化をしてもしなくても理論上は同じηが求まることが多い。そのため、所定時間区間のフレームごとのディジタル信号の各サンプル値の小数部分を四捨五入することにより整数化を行う場合や、所定時間区間のフレームごとのディジタル信号の全サンプル値を同じ量子化値で除算してから小数部分の四捨五入をする場合には、整数変換部31には非負化部35が出力したサンプル列を整数系列x_1, x_2, …, x_Lとして入力するものの、パラメータ決定部30には整数化部34に入力する前のサンプル列を整数系列x_1, x_2, …, x_Lに代えてパラメータ決定部30に入力して用いてもよい。ただし、量子化値があまりにも大きい場合には、整数化した後の整数系列から求めたパラメータηと整数化前のサンプル系列を用いて求めたパラメータηに、整数化した後の整数系列から求めたパラメータηからの無視できない計算誤差が出てくることには注意すべきである。
 [整数変換部31]
 整数変換部31には、符号化装置に入力された整数値による系列のうちの、Lサンプルずつの整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_Lと、パラメータ決定部30が出力した指標値が入力される。ここで、整数変換部31に入力される整数系列x_1, x_2, …, x_Lは、パラメータ決定部30から入力された指標値を求める際に用いたのと同じ整数系列である。整数変換部31は、入力された指標値に基づいて、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_L中の複数個の整数値による整数組のそれぞれについて代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得ることと、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_L中の整数値のそれぞれについて代数的に表現可能な全単射な変換により複数個の整数値を得ることと、の少なくとも何れかを含む動作により得た整数値による系列を変換後整数系列として出力する(ステップS31)。
 以下、整数変換部31が行う動作の例を説明する。なお、整数変換部31の動作は下記の例に限らず、第一実施形態から第四実施形態の符号化装置の整数変換部のうちの複数の動作を入力された指標値に基づいて切り替えたり、第三実施形態や第四実施形態の符号化装置の整数変換部のMの値を入力された指標値に基づいて切り替えたり、これらのうちの少なくとも何れかの動作と入力された整数系列をそのまま変換後整数系列として出力する動作とを入力された指標値に基づいて切り替えたり、してもよい。また、下記の例では、入力された指標値がパラメータηである場合について説明するが、指標値はパラメータηに限らず、整数系列の分布の性質を表す指標値でありパラメータ符号に対応するものであればよい。
 [[例1-1:第一実施形態の符号化装置の整数変換部11の動作と第二実施形態の符号化装置の整数変換部13の動作をパラメータηに基づいて切り替える例]]
 整数変換部31は、入力されたパラメータηが予め設定した閾値を超える場合、例えばη>1である場合には、2N=Lである自然数Nを得て、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_Lを整数系列x_1, x_2, …, x_2Nとして、整数系列x_1, x_2, …, x_2Nから第一実施形態の符号化装置の整数変換部11と同様の所定の規則に従って2つの整数値による整数組をN組得て、得たN組の整数組それぞれについて第一実施形態の符号化装置の整数変換部11と同様の代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得て、得たN個の整数値による系列y_1, y_2, …, y_Nを変換後整数系列として整数符号化部32に出力する。
 整数変換部31は、入力されたパラメータηが上記以外である場合には、N=Lとし、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_Lを整数系列x_1, x_2, …, x_Nとして、整数系列x_1,x_2, …, x_N中のN個の整数値それぞれについて第二実施形態の符号化装置の整数変換部13と同様の代数的に表現可能な全単射な変換により2つの整数値を得て、得た2N個の整数値による系列y_1, y_2, …, y_2Nを変換後整数系列として整数符号化部32に出力する。
 なお、例1-1の場合は、Lを偶数としておく。
 [[例1-2:第三実施形態の符号化装置の整数変換部15のMの値をパラメータηに基づいて切り替える例]]
 整数変換部31は、まず、入力されたパラメータηに最も近くかつLを割り切れる自然数Mと、LをMで割った商である自然数Nと、を得る。整数変換部31は、次に、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_Lを整数系列x_1, x_2, …, x_MNとして、整数系列x_1, x_2, …, x_MNから第三実施形態の符号化装置の整数変換部15と同様の所定の規則に従ってM個の整数値による整数組をN組得て、N組の整数組それぞれについて第三実施形態の符号化装置の整数変換部15と同様の代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得て、得たN個の整数値による系列y_1, y_2, …, y_Nを変換後整数系列として整数符号化部32に出力する。
 なお、M×N=Lとなる自然数Mと自然数Nの組合せを整数変換部31内に予め記憶しておき、記憶された組合せの中から入力されたパラメータηに最も近い自然数Mとその自然数Mと組合せられた自然数Nとを得てもよい。
 [[例1-3:第四実施形態の符号化装置の整数変換部17のMの値をパラメータηに基づいて切り替える例]]
 整数変換部31は、まず、入力されたパラメータηの逆数に最も近い自然数Mを得る。整数変換部31は、次に、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_L中のL個の整数値それぞれについて第四実施形態の符号化装置の整数変換部17と同様の代数的に表現可能な全単射な変換によりM個の整数値を得て、得たML個(M×L個)の整数値による系列y_1, y_2, …, y_MLを変換後整数系列として整数符号化部32に出力する。
 [[例1-4:第三実施形態の符号化装置の整数変換部15の動作と第四実施形態の符号化装置の整数変換部17の動作をパラメータηに基づいて切り替え、かつ、第三実施形態の符号化装置の整数変換部15のMの値と第四実施形態の符号化装置の整数変換部17のMの値をパラメータηに基づいて切り替える例]]
 整数変換部31は、入力されたパラメータηが1以上である場合には、例1-2と同様に、まず、入力されたパラメータηに最も近くかつLを割り切れる自然数Mと、LをMで割った商である自然数Nと、を得る。整数変換部31は、次に、入力された整数系列x_1, x_2,…, x_Lを整数系列x_1, x_2, …, x_MNとして、整数系列x_1, x_2, …, x_MNから第三実施形態の符号化装置の整数変換部15と同様の所定の規則に従ってM個の整数値による整数組をN組得て、得たN組の整数組それぞれについて第三実施形態の符号化装置の整数変換部15と同様の代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得て、得たN個の整数値による系列y_1, y_2, …, y_Nを変換後整数系列として整数符号化部32に出力する。
 整数変換部31は、入力されたパラメータηが上記以外である場合には、例1-3と同様に、まず、入力されたパラメータηの逆数に最も近い自然数Mを得る。整数変換部31は、次に、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_L中のL個の整数値それぞれについて第四実施形態の符号化装置の整数変換部17と同様の代数的に表現可能な全単射な変換によりM個の整数値を得て、得たML個の整数値による系列y_1, y_2, …, y_MLを変換後整数系列として整数符号化部32に出力する。
 [[例1-5:第一実施形態の符号化装置の整数変換部11の動作と入力された整数系列をそのまま変換後整数系列として出力する動作とをパラメータηに基づいて切り替える例]]
 整数変換部31は、入力されたパラメータηが予め設定した閾値を超える場合、例えばη>1.5である場合には、2N=Lである自然数Nを得て、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_Lを整数系列x_1, x_2, …, x_2Nとして、整数系列x_1, x_2, …, x_2Nから第一実施形態の符号化装置の整数変換部11と同様の所定の規則に従って2つの整数値による整数組をN組得て、得たN組の整数組それぞれについて第一実施形態の符号化装置の整数変換部11と同様の代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得て、得たN個の整数値による系列y_1, y_2, …, y_Nを変換後整数系列として整数符号化部32に出力する。
 整数変換部31は、入力されたパラメータηが上記以外である場合には、入力された整数系列x_1, x_2, …, x_Lをそのまま変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Lとして整数符号化部32に出力する。
 [整数符号化部32]
 整数符号化部32には、整数変換部31が出力した変換後整数系列が入力される。整数符号化部32は、第一実施形態から第四実施形態の符号化装置の整数符号化部と同様に、入力された変換後整数系列に含まれる各整数値をGolomb-Rice符号化して、すなわち、各整数値に対する所定のRiceパラメータrにおけるGolomb-Rice符号をそれぞれ得て、得た符号による符号群を整数符号として出力する(ステップS32)。
 ≪復号装置≫
 図17および図18を参照して、第五実施形態の復号装置が実行する復号方法の処理手続きを説明する。第五実施形態の復号装置は、図17に示すように、パラメータ復号部40と整数復号部41と整数逆変換部42とからなる。この復号装置が図18に示す各ステップの処理を実行することにより、第五実施形態の復号方法が実現される。
 第五実施形態の復号装置には、第五実施形態の符号化装置が出力したパラメータ符号と整数符号が入力される。
 [パラメータ復号部40]
 パラメータ復号部40には、復号装置に入力されたパラメータ符号が入力される。パラメータ復号部40は、パラメータ決定部30がパラメータ符号を得たのと対応する復号処理により、パラメータ符号を復号して指標値を得て出力する。例えば、符号化装置のパラメータ決定部30がパラメータηからパラメータ符号を得た場合には、パラメータ復号部40はパラメータ符号を復号してパラメータηを得て出力する(ステップS40)。
 [整数復号部41]
 整数復号部41には、復号装置に入力された整数符号が入力される。整数復号部41は、第一実施形態から第四実施形態の復号装置の整数復号部と同様に、入力された各整数符号をGolomb-Rice復号して、すなわち、所定のRiceパラメータrにおけるGolomb-Rice符号である各整数符号から整数値それぞれを得て、得た整数値による系列を変換後整数系列として整数逆変換部42に出力する(ステップS41)。
 [整数逆変換部42]
 整数逆変換部42には、整数復号部41が出力した変換後整数系列と、パラメータ復号部40が出力した指標値と、が入力される。整数逆変換部42は、入力された指標値に基づき、第五実施形態の符号化装置の整数変換部31が行った動作と対応する動作により、入力された変換後整数系列中の整数値のそれぞれについて代数的に表現可能な全単射な変換により複数個の整数値を得ることと、入力された変換後整数系列中の複数個の整数値による整数組のそれぞれついて代数的に表現可能な全単射な変換により1つの整数値を得ることと、の少なくとも何れかを含む動作により得た整数値による系列を整数系列として出力する(ステップS42)。
 以下、整数逆変換部42が行う動作の例を説明する。なお、整数逆変換部42の動作は下記の例に限らず、第五実施形態の符号化装置の整数変換部31の動作と対応する動作であれば、第一実施形態から第四実施形態の復号装置の整数逆変換部のうちの複数の動作を入力された指標値に基づいて切り替えたり、第三実施形態や第四実施形態の復号装置の整数逆変換部のMの値を入力された指標値に基づいて切り替えたり、これらのうちの少なくとも何れかの動作と入力された変換後整数系列をそのまま整数系列として出力する動作とを入力された指標値に基づいて切り替えたり、してもよい。
 [[例2-1:第一実施形態の復号装置の整数逆変換部22の動作と第二実施形態の復号装置の整数逆変換部24の動作をパラメータηに基づいて切り替える例]]
 整数逆変換部42は、入力されたパラメータηが予め設定した閾値を超える場合、例えばη>1である場合には、入力された変換後整数系列がN個の変換後整数による系列y_1, y_2, …, y_Nであるとして、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_N中のN個の整数値それぞれについて第一実施形態の符号化装置の整数変換部11が行った変換と逆の変換を行って2つの整数値による整数組をN組得て、得たN組の整数組から第一実施形態の符号化装置の整数変換部11が行った規則と対応する規則に従って2N個の整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_2Nを得て出力する。
 整数逆変換部42は、入力されたパラメータηが上記以外である場合には、入力された変換後整数系列が2N個の変換後整数による系列y_1, y_2, …, y_2Nであるとして、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_2Nから2つの整数値による整数組をN組得て、得たN組の整数組それぞれについて第二実施形態の符号化装置の整数変換部13が行った変換と逆の変換を行って1つの整数値を得て、得たN個の整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_Nを出力する。
 [[例2-2:第三実施形態の復号装置の整数逆変換部26のMの値をパラメータηに基づいて切り替える例]]
 整数逆変換部42は、まず、入力されたパラメータηに最も近くかつLを割り切れる自然数Mと、LをMで割った商である自然数Nと、を得る。整数逆変換部42は、次に、入力された変換後整数系列がN個の変換後整数による系列y_1, y_2, …, y_Nであるとして、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_N中のN個の整数値それぞれについて第三実施形態の符号化装置の整数変換部15が行った変換と逆の変換を行ってM個の整数値による整数組をN組得て、得たN組の整数組から第三実施形態の符号化装置の整数変換部15が行った規則と対応する規則に従ってMN個の整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_MNを得て出力する。
 なお、M×N=Lとなる自然数Mと自然数Nの組合せを整数逆変換部42内に予め記憶しておき、記憶された組合せの中から入力されたパラメータηに最も近い自然数Mとその自然数Mと組合せられた自然数Nとを得てもよい。
 [[例2-3:第四実施形態の復号装置の整数逆変換部28のMの値をパラメータηに基づいて切り替える例]]
 整数逆変換部42は、まず、入力されたパラメータηの逆数に最も近い自然数Mを得る。整数逆変換部42は、次に、入力された変換後整数系列がML個の変換後整数による系列y_1, y_2, …, y_MLであるとして、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_MLから第四実施形態の符号化装置の整数変換部17が行った規則と対応する規則に従ってM個の整数値による整数組をL組得て、得たL組の整数組それぞれについて第四実施形態の符号化装置の整数変換部17が行った変換と逆の変換を行って1つの整数値を得て、得たL個の整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_Lを出力する。
 [[例2-4:第三実施形態の復号装置の整数逆変換部26の動作と第四実施形態の復号装置の整数逆変換部28の動作をパラメータηに基づいて切り替え、かつ、第三実施形態の復号装置の整数逆変換部26のMの値と第四実施形態の復号装置の整数逆変換部28のMの値をパラメータηに基づいて切り替える例]]
 整数逆変換部42は、入力されたパラメータηが1以上である場合には、例2-2と同様に、まず、入力されたパラメータηに最も近くかつLを割り切れる自然数Mと、LをMで割った商である自然数Nと、を得る。整数逆変換部42は、次に、入力された変換後整数系列がN個の変換後整数による系列y_1, y_2, …, y_Nであるとして、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_N中のN個の整数値それぞれについて第三実施形態の符号化装置の整数変換部15が行った変換と逆の変換を行ってM個の整数値による整数組をN組得て、得たN組の整数組から第三実施形態の符号化装置の整数変換部15が行った規則と対応する規則に従ってMN個の整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_MNを得て出力する。
 整数逆変換部42は、入力されたパラメータηが上記以外である場合には、例2-3と同様に、まず、入力されたパラメータηの逆数に最も近い自然数Mを得る。整数逆変換部42は、次に、入力された変換後整数系列がML個の変換後整数による系列y_1, y_2, …, y_MLであるとして、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_MLから第四実施形態の符号化装置の整数変換部17が行った規則と対応する規則に従ってM個の整数値による整数組をL組得て、得たL組の整数組それぞれについて第四実施形態の符号化装置の整数変換部17が行った変換と逆の変換を行って1つの整数値を得て、得たL個の整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_Lを出力する。
 [[例2-5:第一実施形態の整数逆変換部22の動作と入力された変換後整数系列をそのまま整数系列として出力する動作とをパラメータηに基づいて切り替える例]]
 整数逆変換部42は、入力されたパラメータηが予め設定した閾値を超える場合、例えばη>1.5である場合には、入力された変換後整数系列がN個の変換後整数による系列y_1, y_2, …, y_Nであるとして、入力された変換後整数系列y_1, y_2, …, y_N中のN個の整数値それぞれについて第一実施形態の符号化装置の整数変換部11が行った変換と逆の変換を行って2つの整数値による整数組をN組得て、得たN組の整数組から第一実施形態の符号化装置の整数変換部11が行った規則と対応する規則に従って2N個の整数値による系列である整数系列x_1, x_2, …, x_2Nを得て出力する。
 整数逆変換部42は、入力されたパラメータηが上記以外である場合には、入力された変換後整数系列をそのまま整数系列として出力する。
 ≪作用効果≫
 第五実施形態によれば、符号化装置に入力された整数値による系列中の部分系列ごとに分布の密や疎の度合いが異なる系列、すなわち、部分系列ごとに整数値の分布がラプラス分布より密であったり疎であったり、部分系列ごとに整数値の分布がラプラス分布よりも密や疎な度合いが大きかったり小さかったりする系列であっても、Golomb-Rice符号化よりも短いビット長となる符号化処理とその符号化処理に対応する復号処理を実現することができる。
 <第六実施形態>
 第一実施形態および第三実施形態では符号化装置の整数符号化部で変換後整数系列をGolomb-Rice符号化して、符号化により得たGolomb-Rice符号を整数符号として出力する形態を説明したが、変換後整数系列をGolomb-Rice符号化ではない符号化方式で符号化して、符号化により得た符号を整数符号として出力する構成に変更してもよい。この場合、対応する復号装置の整数復号部は、符号化装置の整数符号化部が行った符号化方式に対応する復号方式で、整数符号を復号して変換後整数系列を得るようにする。
 ≪符号化装置≫
 第六実施形態の符号化装置は、第一実施形態および第三実施形態の符号化装置の整数符号化部12および16を、変換後整数系列をGolomb-Rice符号化ではない符号化方式で符号化するように変更したものである。第六実施形態の符号化装置は、第一実施形態および第三実施形態の符号化装置と同様に、図2に示すように整数変換部11または15、および整数符号化部20を例えば備え、図3に示す各ステップの処理を実行することにより、第六実施形態の符号化方法が実現される。
 第六実施形態の符号化装置の第一実施形態および第三実施形態の符号化装置からの変更箇所は整数符号化部のみであるので、以下では整数符号化部20についてのみ説明する。
 [整数符号化部20]
 整数符号化部20には、整数変換部11または15が出力した変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nが入力される。整数符号化部20は、変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nに含まれる各整数値を符号化して符号C_1, C_2, …, C_Nをそれぞれ得て、得た符号による符号群を整数符号として出力する(ステップS20)。各整数値を符号化する方法は、変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nに含まれる整数値それぞれについて符号を得る方法であればどのような方法でもよい。
 例えば、整数符号化部20は、変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nに含まれる各整数値に割り当てるビット数を決定し、決定したビット数で各整数値を符号化して得た符号C_1,C_2, …, C_Nによる符号群を整数符号として出力する。より具体的には、整数符号化部20は、変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nに含まれる各整数値を二進数で表した符号を得て、得た各符号を決定したビット数に収めて符号C_1, C_2, …, C_Nとし、符号C_1, C_2, …, C_Nによる符号群を整数符号として出力する。
 ≪復号装置≫
 第六実施形態の復号装置は、第一実施形態および第三実施形態の復号装置の整数復号部21および25を、整数符号を第六実施形態の符号化装置の整数符号化部20が行う符号化方式に対応する復号方式で復号するように変更したものである。第六実施形態の復号装置は、第一実施形態および第三実施形態の復号装置と同様に、図4に示すように整数復号部29、および整数逆変換部22または26を例えば備え、図5に示す各ステップの処理を実行することにより、第六実施形態の復号方法が実現される。
 第六実施形態の復号装置の第一実施形態および第三実施形態の復号装置からの変更箇所は整数復号部のみであるので、以下では整数復号部29についてのみ説明する。
 [整数復号部29]
 整数復号部29には、復号装置に入力された整数符号がN個ずつ入力される。ここで、入力された整数符号をC_1, C_2, …, C_Nとする。整数復号部29は、入力された整数符号C_1, C_2, …, C_Nを復号して、整数値y_1, y_2, …, y_Nそれぞれを得て、得た整数値による系列を変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nとして整数逆変換部22または26に出力する(ステップS29)。各整数符号を復号する方法は、対応する符号化装置の整数符号化部20が行った符号化方法に対応する復号方法である。すなわち、各整数符号を復号する方法は、整数符号に含まれる各符号C_1, C_2, …, C_Nそれぞれについて整数値を得る方法であり、1つの符号に対して1つの整数値を得る方法である。
 例えば、整数復号部29は、整数符号に含まれる各符号C_1, C_2, …, C_Nが表す二進数を各整数値y_1, y_2, …, y_Nとして得て、得た整数値による系列を変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nとして整数逆変換部22または26に出力する。
 ≪作用効果≫
 第六実施形態の符号化装置によれば、変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nに含まれる整数値それぞれについて整数値のビット数である1つの符号が得られ、第六実施形態の復号装置によれば、整数値のビット数である1つの符号から変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nに含まれる整数値それぞれを得る。すなわち、変換後整数系列y_1, y_2, …, y_Nに含まれる整数値それぞれは1ビット単位での割り当てビット数の調整が行われて符号化されたことになる。このことは、第一実施形態の符号化装置から変更した第六実施形態の符号化装置であれば、符号化装置に入力された整数系列x_1, x_2, …, x_2Nに含まれる整数値それぞれは1/2ビット単位(2分の1ビット単位)での割り当てビット数の調整が行われて符号化されたことに相当し、第三実施形態の符号化装置から変更した第六実施形態の符号化装置であれば、符号化装置に入力された整数系列x_1, x_2, …, x_MNに含まれる整数値それぞれは1/Mビット単位(M分の1ビット単位)での割り当てビット数の調整が行われて符号化されたことに相当する。従って、第六実施形態によれば、1サンプルあたりに小数値のビット数を実質的に割り当てる符号化及び復号を実現することが可能となる。
 以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、これらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計の変更等があっても、この発明に含まれることはいうまでもない。実施の形態において説明した各種の処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。
 <プログラム、記録媒体>
 上記実施形態で説明した各装置における各種の処理機能をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記各装置における各種の処理機能がコンピュータ上で実現される。
 この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。
 また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
 このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記憶装置に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
 また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。

Claims (30)

  1.  入力された整数値による系列に含まれる複数個の整数値による組のそれぞれについて、代数的に表現可能な全単射な変換により、1つの整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数変換部と、
     上記変換後整数それぞれを符号化して符号を得る整数符号化部と、
     を含む符号化装置。
  2.  請求項1に記載の符号化装置であって、
     上記整数符号化部は、上記変換後整数をゴロムライス符号化して符号を得るものである
     符号化装置。
  3.  入力された整数値による系列に含まれる整数値それぞれについて、全単射な変換により、複数個の整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数変換部と、
     上記変換後整数をゴロムライス符号化して符号を得る整数符号化部と、
     を含む符号化装置。
  4.  入力された整数値による系列のうちの、所定個数の整数値による部分系列(以下「整数系列」という)ごとに、該整数系列における整数値の分布の性質に対応する指標値を得るパラメータ決定部と、
     上記整数系列に含まれる複数個(MA個、MAは2以上の整数)の整数値による組のそれぞれについて、全単射な変換により、1つの整数値を変換後整数として得る変換処理(以下、「変換処理A」という)と、
    上記整数系列に含まれる整数値それぞれについて、全単射な変換により、複数個(MB個、MBは2以上の整数)の整数値を変換後整数として得る変換処理(以下、「変換処理B」という)と、
    の少なくとも何れかを含む複数個の選択肢の中から、上記指標値に基づいて変換処理を選択し、
    選択した変換処理を上記整数系列に対して行うことにより変換後整数による系列を得る整数変換部と、
     上記変換後整数による系列に含まれる各整数値をゴロムライス符号化して符号を得る整数符号化部と、
     を含む符号化装置。
  5.  請求項4に記載の符号化装置であって、
     上記複数個の選択肢には、
    少なくとも異なる2つのMAの値それぞれに対応する変換処理Aと、
    少なくとも異なる2つのMBの値それぞれに対応する変換処理Bと、
    の少なくとも何れかが含まれている
     符号化装置。
  6.  請求項4または5に記載の符号化装置であって、
     上記パラメータ決定部は、
    所定の方法で定められる正のパラメータηを用いて上記整数系列に含まれる各整数値の絶対値のη乗、または、上記整数系列に対応するサンプル系列に含まれる各サンプル値の絶対値のη乗、をパワー系列の各値と見做して包絡を推定し、
    その包絡の各値で上記整数系列に含まれる各整数値または上記サンプル系列に含まれる各サンプル値を除算した系列である白色化スペクトル系列を得、
    パラメータηを形状パラメータとする一般化ガウス分布が上記白色化スペクトル系列のヒストグラムを近似する正のパラメータηを上記指標値として求めるものであり、
     上記複数個の選択肢には、少なくとも異なる2つのMAそれぞれに対応する変換処理Aが含まれており、
     上記指標値に基づく変換処理の選択においては、ηの値が大きいほどMAの値が大きい変換処理が選択される
     符号化装置。
  7.  請求項4または5に記載の符号化装置であって、
     上記パラメータ決定部は、
    所定の方法で定められる正のパラメータηを用いて上記整数系列に含まれる各整数値の絶対値のη乗、または、上記整数系列に対応するサンプル系列に含まれる各サンプル値の絶対値のη乗、をパワー系列の各値と見做して包絡を推定し、
    その包絡の各値で上記整数系列に含まれる各整数値または上記サンプル系列に含まれる各サンプル値を除算した系列である白色化スペクトル系列を得、
    パラメータηを形状パラメータとする一般化ガウス分布が上記白色化スペクトル系列のヒストグラムを近似する正のパラメータηを上記指標値として求めるものであり、
     上記複数個の選択肢には、少なくとも異なる2つのMBそれぞれに対応する変換処理Bが含まれており、
     上記指標値に基づく変換処理の選択においては、ηの値が小さいほどMBの値が大きい変換処理が選択される
     符号化装置。
  8.  請求項4または5に記載の符号化装置であって、
     上記パラメータ決定部は、
    所定の方法で定められる正のパラメータηを用いて上記整数系列に含まれる各整数値の絶対値のη乗、または、上記整数系列に対応するサンプル系列に含まれる各サンプル値の絶対値のη乗、をパワー系列の各値と見做して包絡を推定し、
    その包絡の各値で上記整数系列に含まれる各整数値または上記サンプル系列に含まれる各サンプル値を除算した系列である白色化スペクトル系列を得、
    パラメータηを形状パラメータとする一般化ガウス分布が上記白色化スペクトル系列のヒストグラムを近似する正のパラメータηを上記指標値として求めるものであり、
     上記複数個の選択肢には、少なくとも1つの変換処理Aと少なくとも1つの変換処理Bとが含まれており、
     上記指標値に基づく変換処理の選択においては、変換処理Aを選択する場合のηの値のほうが、変換処理Bを選択する場合のηの値よりも大きい
     符号化装置。
  9.  請求項1から2、または、請求項4から8、の何れかに記載の符号化装置であって、
     上記整数変換部は、MAを上記整数値による組に含まれる整数値の個数とし、x1, x2, …, xMAを上記整数値による組に含まれる整数値とし、次式を計算することで上記1つの整数値である変換後整数yを得るものであり、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001


     上記式に用いる関数fM’は、xmaxをx1, x2, …, xM’の最大値とし、Kをx1, x2, …, xM’のうち最大値をとる整数値の個数とし、m1, m2, …, mKをx1, x2, …, xM’のうち最大値をとる整数値の番号とし、~x1, ~x2, …, ~xM’-Kをx1, x2, …, xM’のうち最大値をとるK個の整数値を除いた整数値とし、aCbをa個からb個を選択する組み合わせの数とし、f0を0とし、次式を計算する再帰的な関数である、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002

     符号化装置。
  10.  請求項3から8の何れかに記載の符号化装置であって、
     上記整数変換部は、MBを入力された1つの整数値からの上記変換により得る上記変換後整数の個数とし、xを上記整数値による系列に含まれる整数値とし、次式を計算することで上記変換後整数y1, y2, …, yMBを得るものであり、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003


     上記式に用いられる関数gM’は、g0を何も出力しない関数とし、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004


    をxを超えない最大のM’次平方根とし、aCbをa個からb個を選択する組み合わせの数とし、Kを
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005


    が0を下回らない最大の値とし、~y1, ~y2, …, ~yM’-K
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006


    により得られるM’-K個の変数からなる整数系列とし、λM’
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007


    M’CKで割った余りとし、m=0, 1, …, M’-1に関して、i1=0, i2=0を初期値として、次式を計算する再帰的な関数である、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008


     符号化装置。
  11.  請求項1から2、または、請求項4から8、の何れかに記載の符号化装置であって、
     上記整数変換部は、MAを上記整数値による組に含まれる整数値の個数とし、x1, x2, …, xMAを上記整数値による組に含まれる整数値とし、Kをx1, x2, …, xMAの二進数表記での最大桁数とし、iを1以上MA以下の各整数とし、a_(K, i), a_(K-1, i), …, a_(1, i)をxiの二進数表記の各桁の値とし、
    最上位桁から最下位桁まで順に各桁のMA個の値を並べたa_(K, MA), a_(K, MA-1), …a_(K, 1), a_(K-1, MA), …, a_(K-1, 1), …, a_(1, 1)を上記1つの整数値である変換後整数の二進数表記として得る、
     符号化装置。
  12.  請求項3から8の何れかに記載の符号化装置であって、
     上記整数変換部は、MBを入力された1つの整数値からの上記変換により得る上記変換後整数の個数とし、xを上記整数値による系列に含まれる整数値とし、Kをxの二進数表記の桁数をMBで割った数とし、a_(MB×K), a_(MB×K-1), …, a_(1)をxの二進数表記の各桁の値とし、
    a_(MB×K), a_(MB×K-1), …, a_(1)からMB個おきにK個の値を取り出して並べたMB個の系列を上記変換後整数に含まれる整数値それぞれの二進数表記として得る、
     符号化装置。
  13.  入力された符号を復号して1つの整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数復号部と、
     上記変換後整数から、代数的に表現可能な全単射な変換により、複数個の整数値を得る整数逆変換部と、
     を含む復号装置。
  14.  請求項13に記載の復号装置であって、
     上記整数復号部は、上記符号をゴロムライス復号して変換後整数を得るものである
     復号装置。
  15.  入力された符号をゴロムライス復号して複数個の整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数復号部と、
     上記変換後整数から、全単射な変換により、1つの整数値を得る整数逆変換部と、
     を含む復号装置。
  16.  所定区間ごとに、入力されたパラメータ符号と整数符号を復号して復号整数系列を得る復号装置であって、
     上記所定区間ごとの入力されたパラメータ符号を復号して指標値を得るパラメータ復号部と、
     上記所定区間ごとの入力された整数符号をゴロムライス復号して整数値による系列(以下、「変換後整数系列」という)を得る整数復号部と、
     上記変換後整数系列に含まれる1つの整数値である変換後整数それぞれについて、全単射な変換により、複数個(MA個、MAは2以上の整数)の整数値を得る変換処理(以下、「逆変換処理A」という)と、
    上記変換後整数系列に含まれる複数個(MB個、MBは2以上の整数)の整数値である変換後整数それぞれについて、全単射な変換により、1つの整数値を得る変換処理(以下、「逆変換処理B」という)と、
    の少なくとも何れかを含む複数個の選択肢の中から、上記所定区間ごとの上記指標値に基づいて上記所定区間ごとの変換処理を選択し、
    選択した変換処理を上記所定区間ごとの上記変換後整数系列に対して行うことにより整数値による系列を上記復号整数系列として得る整数逆変換部と、
     を含む復号装置。
  17.  請求項13または14または16に記載の復号装置であって、
     上記整数逆変換部は、MAを変換後整数からの上記変換により得る上記整数値の個数とし、yを上記変換後整数とし、次式を計算することで上記複数個の整数値x1, x2, …, xMAを得るものであり、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000009


     上記式に用いる関数fM’ -1は、f0 -1を何も出力しない関数とし、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000010


    をyを超えない最大のM’次平方根とし、aCbをa個からb個を選択する組み合わせの数とし、Kを
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000011


    が0を下回らない最大の値とし、~x1, ~x2, …, ~xM’-K
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000012


    により得られるM’-K個の変数からなる整数系列とし、λM’
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000013

    M’CKで割った余りとし、m=0, 1, …, M’-1に関して、i1=0, i2=0を初期値として、次式を計算する再帰的な関数である、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000014


     復号装置。
  18.  請求項15または16に記載の復号装置であって、
     上記整数逆変換部は、MBを1つの整数値を得る上記変換の対象となる上記変換後整数の個数とし、y1, y2, …, yMBを上記変換後整数に含まれる整数値とし、次式を計算することで上記1つの整数値xを得るものであり、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000015


     上記式に用いる関数gM’ -1は、ymaxをy1, y2, …, yM’の最大値とし、Kをy1, y2, …,yM’のうち最大値をとる整数値の個数とし、m1, m2, …, mKをy1, y2, …, yM’のうち最大値をとる整数値の番号とし、~y1, ~y2, …, ~yM’-Kをy1, y2, …, yM’のうち最大値をとるK個の整数値を除いた整数値とし、aCbをa個からb個を選択する組み合わせの数とし、g0 -1を0とし、次式を計算する再帰的な関数である、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000016

     復号装置。
  19.  請求項13または14または16に記載の復号装置であって、
     上記整数逆変換部は、MAを変換後整数からの上記変換により得る上記整数値の個数とし、yを上記変換後整数とし、Kをyの二進数表記の桁数をMAで割った数とし、a_(MA×K), a_(MA×K-1), …, a_(1)をyの二進数表記の各桁の値とし、
    a_(MA×K), a_(MA×K-1), …, a_(1)からMA個おきにK個の値を取り出して並べたMA個の系列を上記複数個の整数値それぞれの二進数表記として得る、
     復号装置。
  20.  請求項15または16に記載の復号装置であって、
     上記整数逆変換部は、MBを1つの整数値を得る上記変換の対象となる上記変換後整数の個数とし、y1, y2, …, yMBを上記変換後整数に含まれる整数値とし、Kをy1, y2, …, yMBの二進数表記での最大桁数とし、iを1以上MB以下の各整数とし、a_(K, i), a_(K-1, i), …, a_(1, i)をyiの二進数表記の各桁の値とし、
    最上位桁から最下位桁まで順に各桁のMB個の値を並べたa_(K, MB), a_(K, MB-1), …a_(K, 1), a_(K-1, MB), …, a_(K-1, 1), …, a_(1, 1)を上記1つの整数値の二進数表記として得る、
     復号装置。
  21.  整数変換部が、入力された整数値による系列に含まれる複数個の整数値による組のそれぞれについて、代数的に表現可能な全単射な変換により、1つの整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数変換ステップと、
     整数符号化部が、上記変換後整数それぞれを符号化して符号を得る整数符号化ステップと、
     を含む符号化方法。
  22.  請求項21に記載の符号化方法であって、
     上記整数符号化ステップは、上記変換後整数をゴロムライス符号化して符号を得る
     符号化方法。
  23.  整数変換部が、入力された整数値による系列に含まれる整数値それぞれについて、全単射な変換により、複数個の整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数変換ステップと、
     整数符号化部が、上記変換後整数をゴロムライス符号化して符号を得る整数符号化ステップと、
     を含む符号化方法。
  24.  パラメータ決定部が、入力された整数値による系列のうちの、所定個数の整数値による部分系列(以下「整数系列」という)ごとに、該整数系列における整数値の分布の性質に対応する指標値を得るパラメータ決定ステップと、
     整数変換部が、
    上記整数系列に含まれる複数個(MA個、MAは2以上の整数)の整数値による組のそれぞれについて、全単射な変換により、1つの整数値を変換後整数として得る変換処理(以下、「変換処理A」という)と、
    上記整数系列に含まれる整数値それぞれについて、全単射な変換により、複数個(MB個、MBは2以上の整数)の整数値を変換後整数として得る変換処理(以下、「変換処理B」という)と、
    の少なくとも何れかを含む複数個の選択肢の中から、上記指標値に基づいて変換処理を選択し、
    選択した変換処理を上記整数系列に対して行うことにより変換後整数による系列を得る整数変換ステップと、
     整数符号化部が、上記変換後整数による系列に含まれる各整数値をゴロムライス符号化して符号を得る整数符号化ステップと、
     を含む符号化方法。
  25.  整数復号部が、入力された符号を復号して1つの整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数復号ステップと、
     整数逆変換部が、上記変換後整数から、代数的に表現可能な全単射な変換により、複数個の整数値を得る整数逆変換ステップと、
     を含む復号方法。
  26.  請求項25に記載の復号方法であって、
     上記整数復号ステップは、上記符号をゴロムライス復号して変換後整数を得る
     復号方法。
  27.  整数復号部が、入力された符号をゴロムライス復号して複数個の整数値(以下、「変換後整数」という)を得る整数復号ステップと、
     整数逆変換部が、上記変換後整数から、全単射な変換により、1つの整数値を得る整数逆変換ステップと、
     を含む復号方法。
  28.  パラメータ復号部が、所定区間ごとに、入力されたパラメータ符号と整数符号を復号して復号整数系列を得る復号装置であって、
     上記所定区間ごとの入力されたパラメータ符号を復号して指標値を得るパラメータ復号ステップと、
     整数復号部が、上記所定区間ごとの入力された整数符号をゴロムライス復号して整数値による系列(以下、「変換後整数系列」という)を得る整数復号ステップと、
     整数逆変換部が、
    上記変換後整数系列に含まれる1つの整数値である変換後整数それぞれについて、全単射な変換により、複数個(MA個、MAは2以上の整数)の整数値を得る変換処理(以下、「逆変換処理A」という)と、
    上記変換後整数系列に含まれる複数個(MB個、MBは2以上の整数)の整数値である変換後整数それぞれについて、全単射な変換により、1つの整数値を得る変換処理(以下、「逆変換処理B」という)と、
    の少なくとも何れかを含む複数個の選択肢の中から、上記所定区間ごとの上記指標値に基づいて上記所定区間ごとの変換処理を選択し、
    選択した変換処理を上記所定区間ごとの上記変換後整数系列に対して行うことにより整数値による系列を上記復号整数系列として得る整数逆変換ステップと、
     を含む復号方法。
  29.  請求項1から12の何れかに記載の符号化装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  30.  請求項13から20の何れかに記載の復号装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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