WO2018211851A1

WO2018211851A1 - 内視鏡

Info

Publication number: WO2018211851A1
Application number: PCT/JP2018/014601
Authority: WO
Inventors: 秀匡末安
Original assignee: オリンパス株式会社
Priority date: 2017-05-18
Filing date: 2018-04-05
Publication date: 2018-11-22
Also published as: US11517180B2; US20200069153A1

Abstract

内視鏡（１）は、挿入部（５）と、起上台（８）と、操作部（４）と、起上台（８）を動作させる長尺部材と、長尺部材を内側に挿通し、長尺部材に沿って軸線方向に移動する移動部と、移動部に着脱可能であり、移動部に取り付けることによって移動部と長尺部材を固定する固定具（５１）と、移動部と固定具（５１）に接触するように配置され、移動部と固定具（５１）を互いに離す方向の所定の付勢力を有する付勢部と、を有する。

Description

内視鏡

　本発明は、内視鏡に関する。

　従来、処置具挿通口から挿入部の先端部に挿通された処置具を、挿入部の先端部に設けられた起上台によって起上して被検体へガイドする内視鏡がある。起上台は、挿入部に挿通したワイヤによって操作レバーと連結され、操作レバーの操作に応じたワイヤの進退によって揺動する。被検体に使用した後、起上台及びワイヤは、内視鏡から取り外され、洗浄される。洗浄された後、起上台及びワイヤは、再び、内視鏡に取り付けられる。

　例えば、欧州特許第ＥＰ１７５９６２６Ｂ１号明細書には、操作部と起上台間が所定のワイヤ長になるように、ユーザの手指によって操作レバーを所定位置に合わせ、かつ起上台を倒伏させ、連結部によって操作部とワイヤの基端部を連結することにより、起上台及びワイヤを取り付けることができる内視鏡が開示される。

　しかし、従来の内視鏡では、操作レバーを所定位置に合わせないまま操作部とワイヤを連結すると、操作部と起上台間を所定のワイヤ長にすることができず、操作部の操作によって起上台に所定の動作をさせることができない懸念がある。

　そこで、本発明は、より確実に、操作部と起上台間を所定のワイヤ長にすることができ、ワイヤ及び起上台を正しく取り付けることができる内視鏡を提供することを目的とする。

　本発明の一態様の内視鏡は、管腔内に軸線方向に挿入される挿入部と、前記挿入部の先端側に設けられ、前記挿入部に挿通した処置具の先端部を起上させる動作を行う起上台と、前記挿入部の基端側に連設された操作部と、前記挿入部及び前記操作部に挿通され、前記起上台と接続するとともに、前記軸線方向に移動して前記起上台を動作させる長尺部材と、前記長尺部材を内側に挿通し、前記長尺部材に沿って前記軸線方向に移動する移動部と、前記移動部に着脱可能であり、前記移動部に取り付けることによって前記移動部と前記長尺部材を固定する固定具と、前記移動部と前記固定具に接触するように配置され、前記移動部と前記固定具を互いに離す方向の所定の付勢力を有する付勢部と、を有する。

本発明の実施形態に係わる、内視鏡の概略構成を説明する説明図である。本発明の実施形態に係わる、内視鏡の挿入部の先端部の構成を説明する説明図である。本発明の実施形態に係わる、内視鏡の処置具方向変更機構の構成を説明する説明図である。本発明の実施形態に係わる、内視鏡の処置具方向変更機構の構成を説明する説明図である。本発明の実施形態に係わる、内視鏡の処置具方向変更機構の構成を説明する説明図である。本発明の実施形態の変形例１に係わる、内視鏡の処置具方向変更機構の構成を説明する説明図である。本発明の実施形態の変形例１に係わる、内視鏡の処置具方向変更機構の構成を説明する説明図である。本発明の実施形態の変形例１に係わる、内視鏡の処置具方向変更機構の構成を説明する説明図である。本発明の実施形態の変形例２に係わる、内視鏡の処置具方向変更機構の構成を説明する説明図である。本発明の実施形態の変形例２に係わる、内視鏡の処置具方向変更機構の構成を説明する説明図である。本発明の実施形態の変形例２に係わる、内視鏡の処置具方向変更機構の構成を説明する説明図である。本発明の実施形態の変形例２に係わる、図９のＸＩＩ－ＸＩＩ線で切断した断面図である。本発明の実施形態の変形例３に係わる、内視鏡の処置具方向変更機構の構成を説明する説明図である。

　以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。

　（内視鏡１の構成）
　図１は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡１の概略構成を説明する説明図である。

　内視鏡１は、スコープコネクタ２と、スコープコネクタ２から延出したユニバーサルコード３と、ユニバーサルコード３に取り付けられた操作部４と、操作部４の先端側に連設された挿入部５と、挿入部先端部Ｄと、を有する。すなわち、操作部４は、挿入部５の基端側に連設される。

　スコープコネクタ２は、例えば電源や制御装置等の内視鏡装置本体Ｍと接続できるように構成される。

　ユニバーサルコード３は、図示しない、各種の管路、信号線及び光ファイバが挿通され、スコープコネクタ２と操作部４を接続する。

　操作部４は、内視鏡１の各種操作を行うことができるように構成される。操作部４は、処置具挿通口４ａと、アングルノブ４ｂと、送気送水ボタン４ｃと、吸引ボタン４ｄと、を有する。

　処置具挿通口４ａは、挿入部５を介して挿入部先端部Ｄから突出させる処置具Ｔ（図２）を挿入可能である。処置具Ｔは、例えば、鉗子である。

　アングルノブ４ｂは、図示しない湾曲用ワイヤによって挿入部５の湾曲部５ａと連結され、ユーザの操作による、湾曲部５ａの湾曲指示の入力が可能である。

　送気送水ボタン４ｃは、ユーザの操作による、内視鏡装置本体Ｍから挿入部先端部Ｄのノズル６ｃへの送気指示又は送液指示の入力が可能である。

　吸引ボタン４ｄは、ユーザの操作による、挿入部先端部Ｄの開口部７から内視鏡装置本体Ｍへの吸引対象物の吸引指示の入力が可能である。

　挿入部５は、細長状に形成され、被検体の管腔内に軸線方向に挿入できるように構成される。挿入部５は、湾曲部５ａ、処置具挿通管路５ｂ及びワイヤ挿通管路５ｃを有する。

　湾曲部５ａは、挿入部先端部Ｄの近傍に設けられ、アングルノブ４ｂの操作によって湾曲する。

　処置具挿通管路５ｂは、処置具Ｔを挿通できるように、挿入部５の内側に設けられ、処置具挿通口４ａと挿入部先端部Ｄを連通させる。

　ワイヤ挿通管路５ｃは、長尺部材であるワイヤＷを挿通できるように、操作部４及び挿入部５の内側に設けられ、操作部４と挿入部先端部Ｄを連通させる。

　挿入部５には、処置具挿通管路５ｂ及びワイヤ挿通管路５ｃの他にも、各種の管路、信号線及び光ファイバが設けられるが、ここでは説明を省略する。

　図２は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡１の挿入部先端部Ｄの構成を説明する説明図である。

　図２に示すように、挿入部先端部Ｄは、硬質部材によって円筒状に形成される。挿入部先端部Ｄは、挿入部５に着脱自在に取り付けられる。挿入部先端部Ｄは、平坦部６と、開口部７と、起上台８と、を有する。

　平坦部６は、挿入部先端部Ｄの外周側部の一部を切り欠いて平坦状に形成される。平坦部６には、照明窓６ａ、観察窓６ｂ及びノズル６ｃが設けられる。

　照明窓６ａは、光学レンズによって構成され、内視鏡装置本体Ｍの光源から導光された照明光を被検体に照射する。

　観察窓６ｂは、被検体の戻り光を取り込み、図示しない撮像素子に投影する。撮像素子は、戻り光を撮像信号に変換し、内視鏡装置本体Ｍに出力する。

　ノズル６ｃは、内視鏡装置本体Ｍによって送られた気体又は液体を吐出する。

　開口部７は、挿入部先端部Ｄの外周側部に開口するように形成される。開口部７は、処置具挿通管路５ｂ及びワイヤ挿通管路５ｃと連通する。

　起上台８は、挿入部５の先端側に設けられ、挿入部５に挿通した処置具Ｔの先端部を起上させる動作を行う。より具体的には、起上台８は、開口部７内に設けられ、ワイヤＷの進退に応じて揺動（起上）し、挿入部先端部Ｄの外周方向へ突出するように処置具Ｔをガイドする。起上台８は、回転軸孔８ａ、ワイヤ連結部８ｂ及びガイド面８ｃを有する。

　回転軸孔８ａは、起上台８の基端部に設けられ、開口部７内の図示しない回転軸に回転自在に外挿される。

　ワイヤ連結部８ｂは、起上台８の先端部に設けられ、ワイヤ挿通管路５ｃを介して開口部７内に出されたワイヤＷの先端部と、連結される。

　ガイド面８ｃは、凹状に形成され、挿入部先端部Ｄの外周方向へ突出するように、処置具Ｔをガイドする。

　すなわち、起上台８は、挿入部先端部Ｄの外周方向へ突出するように、処置具Ｔをガイドするガイド部材である。言い換えると、起上台８は、挿入部先端部Ｄの外周方向へ突出するように、処置具挿通管路５ｂを介して開口部７内に進入した処置具Ｔの進行方向を変える、進行方向変更部材である。

　（処置具方向変更機構Ｐの構成）
　図３は、本発明の実施形態に係わる、処置具方向変更機構Ｐの構成を説明する説明図である。

　処置具方向変更機構Ｐは、操作部４の操作に応じて処置具Ｔの方向を変更できるように構成される。処置具方向変更機構Ｐは、シリンダＣと、操作レバー１１と、連結部２１と、ワイヤＷと、を有する。

　シリンダＣは、操作部４におけるワイヤ挿通管路５ｃの基端部に設けられる。シリンダＣは、基端が外部に開口し、ピストン３１を進退自在に内挿可能である。

　操作レバー１１は、操作部４に設けられる。操作レバー１１は、起上台８の起上又は倒伏のユーザによる指示入力が可能である。操作レバー１１は、レバー本体１２と、円盤１３と、ロッド１４と、を有する。

　レバー本体１２は、ユーザによって操作できるように、レバー軸１２ａを中心として回転自在に、操作部４に取り付けられる。なお、操作部４には、揺動したレバー本体１２を当止めするための図示しないストッパーが設けられても構わない。

　円盤１３は、レバー軸１２ａと連結され、レバー軸１２ａから回転力が伝達される。

　ロッド１４は、一端が円盤１３の周縁と連結され、他端が連結部２１と連結される。ロッド１４は、円盤１３の回転運動を直線運動に変換して連結部２１に伝達する。

　連結部２１は、ワイヤＷの基端部と操作レバー１１を連結する。連結部２１は、ピストン３１と、保持部４１と、固定具５１と、圧縮バネ６１と、を有する。

　ピストン３１は、材料を特定しないが一例として金属等を材質とし、筒状に形成される。ピストン３１は、シリンダＣに内挿され、軸線方向に進退移動する。ピストン３１には、基端から保持部４１が内挿される。ピストン３１は、鍔状部３２、Ｏリング３３、３４及び螺状部３５を有する。

　鍔状部３２は、材料を特定しないが一例として樹脂等を材質として構成される。鍔状部３２は、ピストン３１の基端部近傍の外周側部に設けられ、鍔状に形成される。鍔状部３２には、連結部２１を進退移動させるためのロッド１４が連結される。ピストン３１がシリンダＣに押し込まれると、鍔状部３２は、シリンダＣの開口の周縁に突き当たる。

　Ｏリング３３、３４は、材料を特定しないが一例としてゴムや弾性を有する樹脂等を材質として構成される。Ｏリング３３は、ピストン３１が水密にシリンダＣ内に内挿されるように、ピストン３１の先端部の外周側部に設けられる。すなわち、Ｏリング３３は、密封部材である。これにより、ピストン３１は、ピストン３１が挿通する管路であるシリンダＣとの間の水密を確保する密封部材であるＯリング３３を有する。

　Ｏリング３４は、ピストン３１が水密に固定具５１に内挿されるように、鍔状部３２よりも基端側の外周側部に設けられる。

　螺状部３５は、固定具５１に螺着できるように、ピストン３１の基端部の外周側部に設けられる。

　保持部４１は、材料を特定しないが一例として金属等を材質として構成される。保持部４１は、筒状に形成され、ピストン３１に内挿され、内側に挿通されたワイヤＷを保持する。保持部４１は、係止部４２、テーパ面４３及びすり割り溝４４を有する。保持部４１は、例えば、コレットである。

　係止部４２は、保持部４１の基端部に設けられ、外向フランジ状に形成される。

　テーパ面４３は、係止部４２の基端側に設けられ、基端へ向かうに従って外径が小さくなるように形成される。

　すり割り溝４４は、係止部４２を周方向に分割するように、係止部４２の基端から軸線に沿って先端方向へ延びるように形成される。

　固定具５１は、材料を特定しないが一例として樹脂等を材質として構成される。固定具５１は、有頭筒状に形成され、ピストン３１の基端部に外挿される。固定具５１は、環凸状部５２、取付口５３、螺状部５４、テーパ部５５及び余長収容部５６を有する。螺状部５４、テーパ部５５及び余長収容部５６は、固定具５１の内周部に設けられる。

　環凸状部５２は、胴部の先端に設けられる。環凸状部５２は、固定具５１の胴部よりも小さい外径を有し、環凸状に形成される。

　取付口５３は、ピストン３１に外挿できるように、環凸状部５２の内縁に設けられる。

　螺状部５４は、取付口５３よりも奥方に設けられ、螺状部３５と螺合できるように構成される。すなわち、螺状部５４は、接続部である。

　テーパ部５５は、螺状部５４よりも奥方に設けられ、テーパ面４３に当たるように、奥方へ向かうに従って内径が小さくなるように形成される。

　余長収容部５６は、テーパ部５５よりも奥方に設けられ、テーパ部５５と連通する。余長収容部５６は、ワイヤＷの余長部を収容可能である。

　圧縮バネ６１は、先端が鍔状部３２に接触するように、かつ基端が固定具５１の胴部先端の周縁に接触するように、環凸状部５２の外周側部を囲むように設けられる。すなわち、圧縮バネ６１は、付勢部である。

　ワイヤＷは、材料を特定しないが一例として金属等を材質として構成される。ワイヤＷは、ワイヤ挿通管路５ｃに挿通され、先端部が起上台８と連結され、他端部が連結部２１と連結される。

　すなわち、長尺部材は、挿入部５及び操作部４に挿通され、起上台８と接続するとともに、軸線方向に移動して起上台８を動作させる。

　また、ピストン３１と保持部４１は、長尺部材を内側に挿通し、長尺部材に沿って軸線方向に移動する移動部を構成する。移動部は、操作部４に設けられた長尺部材を挿通する管路の内部で、長尺部材と共に移動するピストン３１を有する。

　また、固定具５１は、移動部に着脱可能であり、移動部に取り付けることによって移動部と長尺部材を固定する。より具体的には、固定具５１は、所定の付勢力に抗して移動部に近接して移動部に接続する接続部を有する。接続部は、螺状部３５に螺着するねじ等の螺状部５４を有する。

　また、付勢部は、移動部と固定具５１に接触するように配置され、移動部と固定具５１を互いに離す方向の所定の付勢力を有する。付勢部は、固定具５１が移動部に近付くと弾性変形し、復元力によって所定の付勢力を生じさせる。所定の付勢力は、ユーザの手指によって固定具５１を近接させることによって移動部を押し、移動部を所定位置まで移動させる強さに設定される。所定位置は、起上台８の倒伏を指示する位置である。より具体的には、所定位置は、シリンダＣの開口の周縁に設けられた突き当て部Ｃｂに突き当たった位置である。なお、所定位置は、鍔状部３２が突き当て部Ｃｂに突き当たった位置であるが、ピストン３１がシリンダＣの奥部に設けられた突き当て部Ｃｃ（図３の２点鎖線）に突き当たった位置でも構わないし、レバー本体１２が図示しないストッパーに当止めされたことによって決定された移動部の位置であっても構わない。

　また、固定具５１は、ピストン３１に押し付けることにより、付勢部の所定の付勢力に抗してピストン３１に取り付けられる。操作レバー１１は、ピストン３１に保持された長尺部材を軸線方向に移動させる。

　（処置具方向変更機構Ｐの動作）
　続いて、実施形態の内視鏡１の処置具方向変更機構Ｐの動作について説明をする。

　図４及び図５は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡１の処置具方向変更機構Ｐの構成を説明する説明図である。

　ユーザは、起上台８に連結されたワイヤＷをワイヤ挿通管路５ｃに挿入し、シリンダＣからワイヤＷの基端部を引き出し、挿入部先端部Ｄを挿入部５に装着する。続いて、ユーザは、連結部２１にワイヤＷの基端部を挿入する（図３）。

　図４に示すように、ユーザが固定具５１を先端方向へ押すと、圧縮バネ６１は、基端が固定具５１の胴部の周縁に当たり、かつ先端が鍔状部３２に当たり、所定の付勢力によってピストン３１を先端方向へ付勢する。圧縮バネ６１の付勢によってピストン３１が先端方向へ移動すると、鍔状部３２及びロッド１４によって円盤１３が回転し、レバー本体１２は、所定位置に移動する。

　固定具５１内に進入したワイヤＷの余長部は、余長収容部５６に収容される。

　図５に示すように、ユーザが、圧縮バネ６１の所定の付勢力に抗して固定具５１を先端方向へ押し込むと、テーパ部５５が、テーパ面４３を押し、係止部４２は、ピストン３１の基端に当たる。さらに、固定具５１を先端方向へ押して螺状部３５、５４を螺合させると、テーパ面４３が中心軸方向へ押され、すり割り溝４４が閉じ、係止部４２の分割片の各々が中心方向へ曲がるように変形してワイヤＷをクランプし、保持部４１は、ワイヤＷを保持する。

　螺状部５４を螺状部３５から螺脱して固定具５１がピストン３１から取り外されると、保持部４１の分割片の各々は、復元し、ワイヤＷを開放する。

　すなわち、保持部４１は、固定具５１が移動部に取り付けられると、長尺部材を保持し、固定具５１が移動部から取り外されると、長尺部材を移動部から解放する。

　これにより、ユーザが、固定具５１をピストン３１に螺着しようとすると、ピストン３１が先端方向へ移動し、かつ操作レバー１１が所定位置へ移動し、連結部２１は、起上台８との間が所定のワイヤ長になるように、操作レバー１１とワイヤＷの基端部を連結する。

　上述の実施形態によれば、内視鏡１は、より確実に、操作レバー１１を所定位置に移動させ、操作部４と起上台８間を所定のワイヤ長にすることができ、ワイヤＷ及び起上台８を正しく取り付けることができる。

　（実施形態の変形例１）
　実施形態では、付勢部である圧縮バネ６１が環凸状部５２の外周側部を囲むように設けられるが、付勢部である圧縮バネ１９１は、固定具１５１の内部に設けられるように構成しても構わない。

　図６から図８は、本発明の実施形態の変形例１に係わる、内視鏡１の処置具方向変更機構Ｐの構成を説明する説明図である。本変形例の説明では、他の実施形態及び変形例と同じ構成については、説明を省略する。

　連結部２１は、固定具１５１を有する。

　固定具１５１は、固定具本体１６１、内筒１７１と、スライド筒１８１と、圧縮バネ１９１と、を有する。

　固定具本体１６１は、有頭筒状に形成される。

　内筒１７１は、固定具本体１６１に内嵌めされる。内筒１７１は、取付口１７２、掛け部１７３、螺状部１７４及びテーパ部１７５を有する。螺状部１７４及びテーパ部１７５は、内筒１７１の内周部に設けられる。

　取付口１７２は、ピストン３１に外挿できるように、内筒１７１の内縁に設けられる。

　掛け部１７３は、スライド筒１８１に掛けることができるように、内筒１７１の先端部に外向フランジ状に形成される。

　螺状部１７４は、取付口１７２よりも奥方に設けられ、螺状部３５と螺合できるように構成される。

　テーパ部１７５は、螺状部１７４よりも奥方に設けられ、テーパ面４３に当たるように、奥方へ向かうに従って内径が小さくなるように形成される。テーパ部１７５の基端は、余長収容部５６と連通する。

　スライド筒１８１は、固定具本体１６１と内筒１７１の間隙に、軸線方向にスライド自在に設けられる。スライド筒１８１は、掛け部１８２を有する。

　掛け部１８２は、掛け部１７３と係合できるように、スライド筒１８１の基端部に内向フランジ状に形成される。

　圧縮バネ１９１は、固定具本体１６１と内筒１７１の間隙に設けられ、基端が固定具本体１６１の内部に当たり、先端がスライド筒１８１の基端に当たり、所定の付勢力によってスライド筒１８１を先端方向へ付勢する。

　図７に示すように、ユーザが固定具１５１を先端方向へ押すと、スライド筒１８１は、先端が鍔状部３２に当たり、ピストン３１を先端方向へ付勢して移動させる。

　図８に示すように、ユーザが、圧縮バネ１９１の所定の付勢力に抗して固定具１５１を先端方向へ押し込み、螺状部３５、１７４を螺合させると、スライド筒１８１が固定具１５１内にスライドし、テーパ部１７５がテーパ面４３を押し、保持部４１は、ワイヤＷを保持する。

　これにより、内視鏡１は、圧縮バネ１９１の外部への脱落を防止することができ、より確実に、操作レバー１１を所定位置に移動させ、操作部４と起上台８間を所定のワイヤ長にすることができ、ワイヤＷ及び起上台８を正しく取り付けることができる。

　（実施形態の変形例２）
　実施形態及び実施形態の変形例１では、付勢部が、圧縮バネ６１、１９１によって構成されるが、フック２５３によって構成されても構わない。

　図９から図１１は、本発明の実施形態の変形例２に係わる、内視鏡１の処置具方向変更機構Ｐの構成を説明する説明図である。図１２は、本発明の実施形態の変形例２に係わる、図９のＸＩＩ－ＸＩＩ線で切断した断面図である。本変形例の説明では、他の実施形態及び変形例と同じ構成については、説明を省略する。

　ピストン３１は、基端部の外周部に、外向フランジ状に形成したフック受け２３１を有する。

　連結部２１は、固定具２５１を有する。

　固定具２５１は、有頭筒状に形成される。固定具２５１は、取付口２５２、フック２５３、破断部２５４、水密部材２５５、テーパ部２５６及び摘み２５７を有する。水密部材２５５及びテーパ部２５６は、固定具２５１の内周部に設けられる。

　取付口２５２は、ピストン３１に外挿できるように、固定具２５１の先端部の内縁に設けられる。

　フック２５３は、取付口２５２よりも奥方に設けられ、ピストン３１の外周部に接触するように構成されるとともに、フック受け２３１に掛けることができるように、中心方向へ凸状になるように形成され、先端側にフック受け２３１に当たるようにテーパ状に形成されたテーパ面２５３ａを有する。

　破断部２５４は、フック２５３よりも基端側の周壁に設けられ、破断しやすいように、周方向へ間隔を空けて薄く形成した薄肉部２５４ａを有する（図１２）。

　水密部材２５５は、材料を特定しないが一例としてゴムや弾性を有する樹脂等を材質とし、破断部２５４よりも奥方に設けられる。水密部材２５５は、環状に形成される。フック受け２３１と当たると、水密部材２５５は、固定具２５１の内部を水密状態にする。

　テーパ部２５６は、破断部２５４よりも奥方に設けられ、テーパ面４３に当たるように、奥方へ向かうに従って内径が小さくなるように形成される。テーパ部２５６の基端は、余長収容部５６と連通する。

　摘み２５７は、ユーザの手指によって摘まむことができるように、固定具２５１の外周側部に設けられる。

　図１１に示すように、ユーザが固定具２５１を先端方向へ押し、フック受け２３１がテーパ面２５３ａに当たると、フック２５３は、弾性力によって生じる所定の付勢力によってフック受け２３１をフック２５３から離す方向へ付勢し、ピストン３１を先端方向へ移動させる。

　図１２に示すように、ユーザが、所定の付勢力に抗してフック２５３を先端方向へ押し込むと、フック受け２３１は、フック２５３に掛けられる。また、テーパ部２５６によってテーパ面４３が押され、すり割り溝４４が閉じ、保持部４１は、ワイヤＷを保持する。

　ユーザが手指によって摘み２５７を引き、破断部２５４を破断すると、固定具２５１は、ピストン３１から外れる。

　固定具２５１は、ディスポーザブルに構成しても構わない。ディスポーザブルに構成された場合、固定具２５１は、破断部２５４の破断後、破棄される。

　すなわち、付勢部は、テーパ面２５３ａを有するフック２５３であり、所定の付勢力は、移動部がテーパ面２５３ａに当たってフック２５３が弾性変形することによって生じる。

　これにより、より確実に、操作レバー１１を所定位置に移動させ、操作部４と起上台８間を所定のワイヤ長にすることができ、ワイヤＷ及び起上台８を正しく取り付けることができる。

　（実施形態の変形例３）
　実施形態及び実施形態の変形例１と２では、連結部２１は、ワイヤＷを押し込まないが、ワイヤＷを押し込むように構成しても構わない。

　図１３は、本発明の実施形態の変形例３に係わる、内視鏡１の処置具方向変更機構Ｐの構成を説明する説明図である。本変形例の説明では、他の実施形態及び変形例と同じ構成については、説明を省略する。

　連結部２１は、固定具３５１を有する。

　固定具３５１は、固定具本体３６１、内筒３７１と、ワイヤ受け３９１と、を有する。

　固定具本体３６１は、有頭筒状に形成される。固定具本体３６１は、内側に、内筒収容室３６２と、内筒収容室３６２と同軸線上に連通するように設けられ、内筒収容室３６２よりも内径が小さくなるように形成されたワイヤ受け収容室３６３と、を有する。

　内筒３７１は、筒状に形成され、内筒３７１の先端部が、固定具本体３６１から突出するように、内筒収容室３６２に内嵌めされる。内筒３７１は、取付口３７２、螺状部３７３及びテーパ部３７４を有する。

　取付口３７２は、ピストン３１に外挿できるように、内筒３７１の先端部の内縁に設けられる。

　螺状部３７３は、取付口３７２よりも奥方に設けられ、螺状部３５と螺合できるように構成される。

　テーパ部３７４は、螺状部３７３よりも奥方に設けられ、テーパ面４３に対向するように、奥方へ向かうに従って内径が小さくなるように形成される。テーパ部３７４の基端は、ワイヤ受け収容室３６３と連通する。

　圧縮バネ３８１は、基端が固定具本体３６１の周縁に接触するように、かつ先端が鍔状部３２に接触するように、内筒３７１の先端部の外周側部を囲むように設けられる。

　ワイヤ受け３９１は、ワイヤＷの基端部を受け、ワイヤＷを先端方向へ付勢することができるように構成される。ワイヤ受け３９１は、キャップ３９２と圧縮バネ３９３を有する。

　キャップ３９２は、有頭筒状に形成され、外向フランジ状に形成された鍔状部３９２ａを有する。キャップ３９２は、ワイヤＷの基端が当たるように、奥部を閉塞するように形成される。

　圧縮バネ３９３は、キャップ３９２の外周側部を囲むように設けられる。圧縮バネ３９３は、先端が鍔状部３９２ａに当たり、基端が固定具３５１の奥部に当たり、キャップ３９２を先端方向へ付勢する。

　ユーザが固定具３５１を先端方向へ押すと、圧縮バネ３８１は、鍔状部３２を先端方向へ付勢し、ピストン３１を先端方向へ移動させる。ワイヤＷの基端部は、保持部４１の基端からワイヤ受け３９１内に進入し、キャップ３９２の奥部に押し当たる。圧縮バネ３９３は、キャップ３９２を介してワイヤＷを先端方向付勢し、先端方向へ移動したワイヤＷは、起上台８を倒伏させる。

　さらに、固定具３５１を先端方向へ押し込み、螺状部３５、３７３を螺合させると、テーパ面４３が押されることによってすり割り溝４４が閉じ、保持部４１は、ワイヤＷを保持する。

　これにより、内視鏡１は、より確実に、起上台８を倒伏させ、かつ操作レバー１１を所定位置に移動させ、操作部４と起上台８間を所定のワイヤ長にすることができ、ワイヤＷ及び起上台８を正しく取り付けることができる。

　なお、実施形態及び変形例では、起上台８は、ワイヤＷの進退に応じて揺動するが、ワイヤＷの進退に応じて動作するものであればよく、揺動するものに限られない。例えば、起上台８は、ワイヤＷの進退に応じて進退方向にスライド動作をし、処置具Ｔの先端部を起上させるように構成しても構わない。

　本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。

　本発明によれば、より確実に、操作部と起上台間を所定のワイヤ長にすることができ、ワイヤ及び起上台を正しく取り付けることができる内視鏡を提供することができる。

　本出願は、２０１７年５月１８日に日本国に出願された特願２０１７－０９８８２６号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。

Claims

　管腔内に軸線方向に挿入される挿入部と、
　前記挿入部の先端側に設けられ、前記挿入部に挿通した処置具の先端部を起上させる動作を行う起上台と、
　前記挿入部の基端側に連設された操作部と、
　前記挿入部及び前記操作部に挿通され、前記起上台と接続するとともに、前記軸線方向に移動して前記起上台を動作させる長尺部材と、
　前記長尺部材を内側に挿通し、前記長尺部材に沿って前記軸線方向に移動する移動部と、
　前記移動部に着脱可能であり、前記移動部に取り付けることによって前記移動部と前記長尺部材を固定する固定具と、
　前記移動部と前記固定具に接触するように配置され、前記移動部と前記固定具を互いに離す方向の所定の付勢力を有する付勢部と、
　を有することを特徴とする内視鏡。
　前記所定の付勢力は、前記固定具を近接させることによって前記移動部を押し、前記移動部を所定位置まで移動させる強さに設定される、ことを特徴とする請求項１に記載の内視鏡。
　前記付勢部は、前記固定具が前記移動部に近付くと弾性変形する、ことを特徴とする、請求項１に記載の内視鏡。
　前記付勢部は、圧縮バネである、ことを特徴とする請求項１に記載の内視鏡。
　前記付勢部は、前記固定具の内部に設けられる、ことを特徴とする請求項１に記載の内視鏡。
　前記付勢部は、テーパ面を有し、前記移動部の外周部に接触するフックであり、
　前記所定の付勢力は、前記移動部が前記テーパ面に当たって前記フックが弾性変形することによって生じる、
　ことを特徴とする請求項１に記載の内視鏡。
　前記固定具は、前記所定の付勢力に抗して前記移動部に近接して前記移動部に取り付ける接続部を有する、ことを特徴とする請求項１に記載の内視鏡。
　前記接続部は、前記移動部に螺着する螺状部を有する、ことを特徴とする、請求項７に記載の内視鏡。
　前記移動部は、前記操作部に設けられた前記長尺部材を挿通する管路の内部で、前記長尺部材と共に移動するピストンを有する、ことを特徴とする、請求項１に記載の内視鏡。
　前記ピストンを前記軸線方向に移動させる操作レバーを有し、
　前記固定具は、前記所定の付勢力に抗して前記ピストンに取り付けられ、
　前記操作レバーは、前記ピストンに保持された前記長尺部材を前記軸線方向に移動させる、
　ことを特徴とする、請求項９に記載の内視鏡。
　前記ピストンは、前記ピストンが挿通する管路との間の水密を確保する密封部材を有することを特徴とする、請求項１０に記載の内視鏡。
　前記移動部は、保持部を有し、
　前記保持部は、前記固定具が前記移動部に取り付けられると、前記長尺部材を保持し、前記固定具が前記移動部から取り外されると、前記長尺部材を前記移動部から解放する、
　ことを特徴とする、請求項１に記載の内視鏡。