JP3204800U - 内視鏡用フードおよび同内視鏡用フードを備えた内視鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】体内の観察対象物を精度よく観察することができる内視鏡用フードおよび同内視鏡用フードを備えた内視鏡を提供する。【解決手段】内視鏡用フード100は、透明カバー体101およびカバー支持体103をそれぞれ備えている。透明カバー体101は、挿入部先端部91の先端面91aにおける撮像用入光窓92の前方に配置される部品であり、光が透過するガラス材(例えば、石英)を撮像用入光窓92よりも大きな外形の円板状に形成されている。カバー支持体103は、透明カバー体101の前面101aを撮像光学系93における被写界深度DOF内に位置させた状態で透明カバー体101を挿入部先端部91に固定するための部品である。カバー支持体103は、内周部に形成した隙間形成体104によって透明カバー体101の背面101bと撮像用入光窓92との間に隙間Bを形成して水膜WFを形成する。【選択図】 図1

Description

本考案は、内視鏡の先端部に装着される内視鏡用フードおよび同内視鏡用フードを備えた内視鏡に関する。
従来から、内視鏡による体内での観察や処置を行い易くするために内視鏡の挿入部先端部に装着される内視鏡用フードが知られている。例えば、下記特許文献1には、体内における観察対象物と内視鏡の撮像光学系との距離を一定に保つために内視鏡の挿入部先端部から円筒状に延びて状態で装着される内視鏡用フードが開示されている。
特開2002−51970号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載した内視鏡用フードにおいては、観察対象物を精度よく観察することができないという問題があった。すなわち、従来の内視鏡用フードは、先端部が開口した筒体で構成されているため、観察対象物の形状や硬さ応じて観察対象物の一部が筒体の開口部から内視鏡用フード内に入り込み、観察対象物と内視鏡の撮像光学系との距離にバラツキが生じて観察対象物の一部または全部が撮像光学系のピントから外れて観察対象物を精度よく観察することができないことがあった。
本考案は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、体内の観察対象物を精度よく観察することができる内視鏡用フードおよび同内視鏡用フードを備えた内視鏡を提供することにある。
上記目的を達成するため、本考案の特徴は、内視鏡における挿入部先端部に装着される内視鏡用フードであって、内視鏡が内蔵する撮像光学系に光を導くために挿入部先端部に設けられた撮像用入光窓の大きさよりも大きな外形に形成された透明カバー体と、撮像光学系の被写界深度内に透明カバー体における前面を位置させた状態で同透明カバー体を挿入部先端部に固定するカバー支持体とを備えることにある。
このように構成した本考案の特徴によれば、内視鏡用フードは、内視鏡において人や動物の体内に挿入される挿入部の先端部である挿入部先端部に設けられた撮像用入光窓の前方でかつ撮像光学系の被写界深度内に撮像用入光窓の大きさよりも大きな外形に形成された透明カバー体の前面がカバー支持体を介して取り付けられている。これにより、内視鏡用フードは、体内における観察対象物が透明カバー体に接触した場合であっても観察対象物と内視鏡の撮像光学系との距離が常に撮像光学系の被写界深度内で一定となるため観察対象物を精度よく観察することができる。また、内視鏡用フードは、観察対象領域において出血が生じた際には、出血箇所を透明カバー体で押さえることによって出血を抑えながら出血箇所を観察することもできる。
また、本考案の他の特徴は、前記内視鏡用フードにおいて、カバー支持体は、撮像光学系の被写界深度における前方被写界深度側に透明カバー体における前面を位置させた状態で同透明カバー体を挿入部先端部に固定することにある。
このように構成した本考案の他の特徴によれば、内視鏡用フードは、カバー支持体が撮像光学系の被写界深度内における前方被写界深度側に透明カバー体における前面を位置させた状態で透明カバー体を内視鏡に装着するため、内視鏡における被写界深度を広範に確保して観察対象物を観察することができる。そして、この場合、内視鏡用フードは、カバー支持体が撮像光学系の被写界深度内における最も撮像光学系側に透明カバー体における前面を位置させた状態で透明カバー体を内視鏡に固定することにより、内視鏡における被写界深度のすべての範囲で観察対象物を観察することができる。
また、本考案の他の特徴は、前記内視鏡用フードにおいて、カバー支持体は、透明カバー体の背面と撮像用入光窓との間に水の膜を形成可能な隙間を介して透明カバー体を挿入部先端部に固定することにある。
このように構成した本考案の他の特徴によれば、内視鏡用フードは、カバー支持体が透明カバー体の背面と撮像用入光窓との間に水の膜を形成可能な隙間を介するように透明カバー体を内視鏡に装着する。この場合、本考案者らによる実験によれば、内視鏡の挿入部先端部における撮像用入光窓と透明カバー体との間に水の膜を設けることによって、撮像用入光窓と透明カバー体との間に水の膜を設けない場合に比べて内視鏡による撮像画像を鮮明にすることができることを確認した。この場合、撮像用入光窓と透明カバー体との間に水の膜を設けない場合とは、例えば、撮像用入光窓と透明カバー体とを密着させた場合、撮像用入光窓と透明カバー体との間に水の膜よりも厚い水の層を設けた場合、および撮像用入光窓と透明カバー体との間に空気の層を存在させた場合などがある。また、撮像用入光窓と透明カバー体との間に隙間を設けて水の膜を形成する場合、撮像用入光窓と透明カバー体との間に形成する水の膜(換言すれば、隙間)の厚さは、好ましくは0mmを超えかつ5mm以下、より好ましくは0.5mm以上かつ3.0mm以下に設定するとよい。
また、本考案の他の特徴は、前記内視鏡用フードにおいて、透明カバー体は、内視鏡の挿入部先端部から出没可能に設けられた処置具が貫通可能な処置具貫通孔を備えることにある。
このように構成した本考案の他の特徴によれば、内視鏡用フードは、透明カバー体が内視鏡の挿入部先端部から出没可能に設けられた処置具が貫通可能な処置具貫通孔を備えているため、内視鏡に装着した状態で内視鏡の挿入部先端部から処置具を出没させることができる。また、内視鏡用フードは、内視鏡の挿入部先端部に気体や液体を噴出させる噴出孔を備えている場合においては、これらの気体や液体を処置具貫通孔を通じて内視鏡用フードの外側に放出することができる。なお、内視鏡の挿入部先端部から出没する処置具とは、人や動物の体内において各種作業を行う機具であり、例えば、鉗子が相当する。
また、本考案の他の特徴は、前記内視鏡用フードにおいて、透明カバー体は、入射した光の表面反射による反射光が撮像光学系に入射することを防止する反射光入射防止手段を備えることにある。
このように構成した本考案の他の特徴によれば、内視鏡用フードは、透明カバー体に入射した光の表面反射による反射光が撮像光学系に入射することを防止する反射光入射防止手段を透明カバー体に備えているため、内視鏡による撮像画像にゴーストやフレアが生じることを抑制して明瞭にすることができる。
また、本考案の他の特徴は、前記内視鏡用フードにおいて、反射光入射防止手段は、透明カバー体における撮像光学系に対向する部分以外の部分に入射した光の反射光を撮像光学系以外の方向に反射させる傾斜面を備えることにある。
このように構成した本考案の他の特徴によれば、内視鏡用フードは、反射光入射防止手段が透明カバー体における撮像光学系に対向する部分以外の部分に入射した光の反射光を撮像光学系以外の方向に反射させる傾斜面を備えているため、例えば、内視鏡が挿入部先端部に照明具を備えている場合においては透明カバー体からの反射光を抑えて内視鏡による撮像画像を明瞭にすることができる。
また、本考案の他の特徴は、前記内視鏡用フードにおいて、透明カバー体およびカバー支持体のうちの少なくとも一方は、内視鏡における挿入部先端部に突き当てられて透明カバー体の背面と撮像用入光窓との間に隙間を形成する隙間形成体を備えることにある。
このように構成した本考案の他の特徴によれば、内視鏡用フードは、透明カバー体およびカバー支持体のうちの少なくとも一方に内視鏡の挿入部先端部に突き当てられて透明カバー体の背面と撮像用入光窓との間に隙間を形成する隙間形成体を備えているため、透明カバー体の背面と撮像用入光窓との間に高精度な隙間を容易に形成しながら内視鏡の挿入部先端部に装着することができる。
また、本考案の他の特徴は、前記内視鏡用フードにおいて、透明カバー体は、特定方向に偏光または偏波した光だけ透過させる偏光特性を有することにある。
このように構成した本考案の他の特徴によれば、内視鏡用フードは、透明カバー体は、特定方向に偏光または偏波した光だけ透過させる偏光特性を有して構成(例えば、偏光ガラスや偏光樹脂レンズで構成)されているため、透明カバー体や観察対象物からの不必要な反射光の入射を抑えて内視鏡による撮像画像を明瞭にすることができる。
また、本考案の他の特徴は、前記内視鏡用フードにおいて、内視鏡における挿入部先端部に対して着脱自在に構成されていることにある。
このように構成した本考案の他の特徴によれば、内視鏡用フードは、内視鏡の挿入部先端部に対して着脱自在に構成されているため、内視鏡用フードを備えない従来の内視鏡に使用するこができるとともに、内視鏡用フードの必要性に応じて内視鏡を使い分けることができる。
また、本考案の他の特徴は、前記内視鏡用フードにおいて、カバー体支持体は、透明カバー体における前面に対して張り出した張出し部を備えることにある。
このように構成した本考案の他の特徴によれば、内視鏡用フードは、カバー体支持体が透明カバー体における前面に対して張り出した張出し部を備えているため、透明カバー体の前面に観察対象物が接触することを抑制することができ、透明カバー体の前面への汚れの付着を防止することができる。また、内視鏡用フードは、カバー支持体の張出し部からカバー支持体内に観察対象物を入り込ませることにより処置具などによる医療処置を行う場合においても観察対象物を精度良く観察することができるとともに医療処置を行い易くすることができる。
また、本考案は、内視鏡用フードの考案として実施できるばかりでなく、この内視鏡用フードを備えた内視鏡の考案としても実施できるものである。
具体的には、人や動物の体内に挿入される挿入部先端部の内部に前記体内を撮像するための撮像光学系を備えた内視鏡において、挿入部先端部に、請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載した内視鏡用フードを備えるようにすればよい。これによっても、上記内視鏡用フードと同様の作用効果を期待することができる。
本考案の一実施形態に係る内視鏡用フードの構成の概略を内視鏡の挿入部先端部に装着した使用状態で示す断面図である。 図1に示した内視鏡用フードの構成の概略を示す正面図である。 本考案の変形例に係る内視鏡用フードの構成の概略を内視鏡の挿入部先端部に装着した使用状態で示す断面図である。 (A)〜(C)は、本考案の他の変形例に係る内視鏡用フードの構成の概略を示しており、(A)は内視鏡用フードが備える透明カバー体の斜視図であり、(B)は内視鏡用フードの正面図であり、(C)は内視鏡用フードの使用状態を示す断面図である。 本考案の他の変形例に係る内視鏡用フードの構成の概略を内視鏡の挿入部先端部に装着した使用状態で示す断面図である。 本考案の他の変形例に係る内視鏡用フードの構成の概略を内視鏡の挿入部先端部に装着した使用状態で示す断面図である。 本考案の他の変形例に係る内視鏡用フードの構成の概略を内視鏡の挿入部先端部に装着した使用状態で示す断面図である。
以下、本考案に係る内視鏡用フードの一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本考案に係る内視鏡用フード100の構成の概略を内視鏡の挿入部先端部91に装着した使用状態で示す断面図である。また、図2は、図1に示した内視鏡用フード100の構成の概略を示す正面図である。なお、本明細書において参照する図は、本考案の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。この内視鏡用フード100は、主として人の体内に挿入されて人体内で観察や医療処置を行う内視鏡の先端部に装着されることによってこれらの観察や医療処置を行い易くするための器具である。
まず、本考案に係る内視鏡用フード100を説明する前に、この内視鏡用フード100が装着される内視鏡について説明しておく。この内視鏡は、主として人の体内に挿入されて人体内での観察や医療処置を行う医療器具であり、ユーザによる手動操作を受け付ける操作部(図示せず)に対して人体内に挿入される管状の挿入部(図示)が延びて形成されている。この場合、人体内に挿入される挿入部は、柔軟な管状の部材によって湾曲可能に構成された軟性部(図示せず)の前端部に前記操作部の操作によって屈曲する湾曲部(図示せず)を介して挿入部先端部91が設けられて構成されている。
挿入部先端部91は、内視鏡の挿入部において人体内に挿入される最先端部分であり、人体内において変形しない程度の剛性を有して構成されている。具体的には、挿入部先端部91は、有底筒状に形成した金属材料を樹脂材で覆って構成されている。この挿入部先端部91の先端面91aには、撮像用入光窓92、照明具94、処置具挿通孔95および送気送水孔96がそれぞれ設けられている。
これらのうち、撮像用入光窓92は、主として先端面91aの前方からの光を挿入部先端部91の内部に設けられた撮像光学系93に導入するための開口部を形成する部品であり、光が透過可能な透明なガラス材で構成されている。本実施形態においては、撮像用入光窓92は、正面視で円形に形成されるとともに、挿入部先端部91の先端面91a上から球面状に突出した状態で挿入部先端部91に固定されている。なお、この撮像用入光窓92は、撮像光学系93を構成する一部の光学要素(例えば、対物レンズ)として構成されることもある。
撮像光学系93は、人体内の様子を観察するための光学要素の集合であり、主として、光学レンズ群93aおよび撮像素子93bを含んで構成されている。これらのうち、光学レンズ群93aは、挿入部先端部91の外部から撮像用入光窓92を介して入射する光を撮像素子93b上に集光させるための対物レンズやコリメートレンズなどの複数の光学レンズによって構成されている。撮像素子93bは、光学レンズ群93aを介して受光した光エネルギに対応する電気信号を出力する光電変換半導体素子(例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ)であり、この電気信号に基づいて映像を生成する制御装置(図示せず)に前記操作部(図示せず)を介して電気的に接続されている。
この撮像光学系93における被写界深度DOFは、前記撮像用入光窓92の前方に位置するように設定されている。ここで、被写界深度DOFとは、撮像光学系93の出力に基づいて生成される映像の焦点が合っているように見える被写体側の距離の範囲のことである。本実施形態における内視鏡を含む一般的な内視鏡においては、被写界深度DOFは撮像光学系93から5mm〜50mmである。なお、本実施形態における撮像光学系93は、ピント位置Pが固定された固定焦点タイプであるが、ピント位置Pを変化させることができる可動焦点タイプでも適用することができる。
照明具94は、人体内において観察対象物を照らすための照明光を発する器具であり、先端面91a上における撮像用入光窓92の両側にそれぞれ露出した状態で挿入部先端部91内に設けられている。本実施形態においては、照明具94は、内視鏡の外部に設けた外部光源(図示せず)が発する照明光をライトガイド(光ファイバを内蔵したケーブル)および照明レンズを介して先端面91aの前方に向かって照射するように構成されている。なお、照明具94は、挿入部先端部91内に光源(例えば、LED)を内蔵して照明レンズを介して照明光を照射するように構成することもできる。処置具挿通孔95は、人体内において各種医療処置を行う鉗子などの処置具95aを進退可能に収容する孔部である。また、送気送水孔96は、人体内において空気などの気体または水などの液体を供給するための流路を構成する管である。これらの照明具94の作動、処置具95aの作動および送気送水孔96からの流体の放出などの各種作動は、前記操作部に対するユーザの手動操作によって制御される。なお、図2においては、撮像用入光窓92、照明具94、処置具挿通孔95および送気送水孔96を破線で示している。
(内視鏡用フード100の構成)
内視鏡用フード100は、透明カバー体101を備えている。透明カバー体101は、挿入部先端部91の先端面91aにおける撮像用入光窓92の前方に配置される部品であり、光が透過するガラス材(例えば、石英)を撮像用入光窓92よりも大きな外形で構成されている。本実施形態においては、透明カバー体101は、先端面91aの外径と同じ外径の円板状に形成されている。また、透明カバー体101の厚さは、挿入部先端部91の仕様や要求される剛性などに応じて適宜決定されるが、本考案者らによる実験によれば、2mm以上かつ5mm以下が好適である。なお、透明カバー体101は、石英以外の材料、例えば、サファイアガラスや樹脂材など透明材料によって構成することができる。
この透明カバー体101には、挿入部先端部91に装着された際に同挿入部先端部91の前方側に面する前面101aと先端面91a側に面する背面101b側とを貫通した状態で処置具貫通孔102が形成されている。処置具貫通孔102は、透明カバー体101が先端面91aの前方に配置された際に処置具95aを出没可能に挿通させるための孔部であり、処置具挿通孔95に対向する位置に処置具95aが貫通可能な大きさで形成されている。
この透明カバー体101は、カバー支持体103に保持されている。カバー支持体103は、透明カバー体101を挿入部先端部91の前方、より具体的には、透明カバー体101の前面101aを撮像光学系93における被写界深度DOF内に位置させた状態で透明カバー体101を挿入部先端部91に固定するための部品である。このカバー支持体103は、樹脂材やゴム材などの材料を筒状に形成して構成されている。この場合、カバー支持体103の内周部には、一方(左側)の端部側に保持部103aが形成されるとともにこの保持部103aに対して反対側(図示右側)に隙間形成体104を介して装着部103bがそれぞれ形成されている。
これらのうち、保持部103aは、透明カバー体101が嵌め込まれて透明カバー体101を固定的に保持する部分である。一方、装着部103bは、このカバー支持体103を挿入部先端部91に固定するための部分であり、挿入部先端部91に対して若干小径の所謂締り嵌めの内径に形成されている。隙間形成体104は、装着部103bを挿入部先端部91に嵌入した際に先端面91aに対して透明カバー体101を位置決めするためにリング状に張り出した部分であり、カバー支持体103の内周面における保持部103aと装着部103bとの間の部分に凸状に突出して形成されている。
より具体的には、隙間形成体104は、装着部103b内に挿入部先端部91を嵌入させた際に先端面91aの外縁部が突き当たることにより透明カバー体101の前面101aを撮像光学系93における被写界深度DOF内に位置させるとともに、透明カバー体101の背面101bと撮像用入光窓92との間に所定量の隙間Bを形成する厚さで形成されている。本実施形態においては、隙間形成体104は、透明カバー体101の前面101aを撮像光学系93の前方被写界深度Dn内における最も撮像光学系93側の位置(近点距離の位置)上に位置させるとともに、透明カバー体101の背面101bと撮像用開口窓92との間に0.5mm〜2.0mmの厚さの隙間Bを形成する厚さで形成されている。
このカバー支持体103は、装着部103bの外周部と挿入部先端部91の外周部とが医療用粘着テープ105によって貼り付けられることにより挿入部先端部91の外周部上に固定されている。
(内視鏡用フード100の作動)
次に、上記のように構成した内視鏡用フード100の作動について説明する。内視鏡用フード100を使用する医師などのユーザは、まず、内視鏡(図示せず)と内視鏡用フード100とをそれぞれ用意する。次いで、ユーザは、内視鏡用フード100のカバー支持体103における装着部103b内に内視鏡の挿入部先端部91を隙間形成体104に突き当たるまで嵌入した後、カバー支持体103における装着部103bの外周部と挿入部先端部91の外周部とを医療用粘着テープ105によって貼り付ける。これにより、内視鏡用フード100は、挿入部先端部91上に先端面91aを覆った状態で取り付けられる。
次に、ユーザは、内視鏡用フード100を装着した挿入部先端部91を人体内に挿入して人体内での観察や医療処置を行う。この場合、ユーザは、内視鏡の挿入部先端部91の人体内への挿入に先駆けて内視鏡における操作部を操作することにより挿入部先端部91の送気送水孔96から水を所定量だけ吐出させる。これにより、送気送水孔96から吐出された水は、一部が処置具貫通孔102から外部に流出するとともに他の一部が内視鏡用フード100の透明カバー体101と挿入部先端部91の先端面91aにおける撮像用入光窓92との間の隙間Bに残留して水の膜である水膜WF(図2において破線で示す)を形成する。この場合、隙間B内に形成される水膜WFは、隙間Bの幅に対応して撮像用入光窓92に沿って0.5mm〜2.0mmの厚さで形成される。なお、この水膜WFは、図2においては、撮像用入光窓92の周囲に円形で形成されるように示した。しかし、水膜WFは、透明カバー体101の背面101bと撮像用入光窓92との間のみに形成される場合、および透明カバー体101の背面101bと撮像用入光窓92の外側の先端面91aとの間に形成されることもある。
次いで、ユーザは、内視鏡における操作部を操作することにより照明具94を点灯させるとともに撮像光学系93の作動を開始させた状態で挿入部先端部91を人体内に挿入する。そして、ユーザは、内視鏡における挿入部先端部91を人体内における所望する位置に位置させた後、人体内の観察および医療処置を開始する。この場合、内視鏡は、透明カバー体101と撮像用入光窓92との間の隙間Bに水膜WFが形成されているため、隙間Bに水膜WFを形成しない場合に比べて撮像映像を鮮明にすることができる。
また、人体内の観察過程において、透明カバー体101と撮像用開口窓92との間の隙間Bに形成した水膜WFに汚れが生じた場合には、ユーザは操作部を操作して送気送水孔96から水を所定量だけ吐出させることにより、水膜WFを新たに形成し直して撮像映像の鮮明度を維持または回復することができる。
また、内視鏡は、人体内の観察過程において透明カバー体101の前面101aに観察対象物WKが接触することがある。しかし、この場合、内視鏡は撮像光学系93の被写界深度DOF内に内視鏡用フード100の透明カバー体101の前面101aが位置しているため、撮像映像が所謂ピンボケによって不明瞭になることはない。また、内視鏡は、撮像光学系93の前方被写界深度Dn内における最も撮像光学系93側に透明カバー体101の前面101aが位置しているため、被写界深度DOFを最大限確保して深い被写界深度DOFで観察対象物WKを撮像することができる。なお、図1においては、観察対象物WKを二点鎖線で示している。
また、さらに、人体内を観察または医療処置を行う過程において観察対象物WKを押圧したい場合や観察対象物WKから出血が生じた場合においては、ユーザは、内視鏡を操作することによって透明カバー体101を出血箇所に押し付けることができる。これにより、内視鏡は、観察対象物WKを押圧することができるとともに観察対象物WKが出血している場合には押圧することによって出血状態を緩和または圧迫止血することができる。これらの場合、ユーザは、前記したように、撮像光学系93の被写界深度DOF内に透明カバー体101の前面101aが位置しているため、出血箇所の状態を確認しながら止血することができる。
一方、ユーザは、人体内を観察または医療処置を行う過程において内視鏡の操作部を操作することによって人体内に空気などの気体または水などの液体を送気送水孔96から供給することができるとともに、処置具94aを処置具挿通孔95から進出させて各種医療処理を行うことができる。この場合、内視鏡用フード100は、挿入部先端部91の先端面91aにおける流通孔96から放出された気体や液体、または処置具挿通孔95から突出した処置具94aを処置具貫通孔102を介して内視鏡用フード100の外側に導くことができる。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、内視鏡用フード100は、内視鏡の先端部に設けられた撮像用入光窓92の前方でかつ撮像光学系93の被写界深度DOF内に撮像用入光窓92の大きさよりも大きな外形に形成された透明カバー体101の前面101aがカバー支持体103を介して取り付けられている。これにより、内視鏡用フード100は、体内における観察対象物WKが透明カバー体101に接触した場合であっても観察対象物WKと内視鏡の撮像光学系93との距離が常に撮像光学系93の被写界深度DOF内で一定となるため観察対象物WKを精度よく観察することができる。また、内視鏡用フード100は、観察対象領域において出血が生じた際には、出血箇所を透明カバー体101で押さえることによって出血を抑えながら出血箇所を観察することもできる。
さらに、本考案の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、下記各変形例において、上記実施形態と同様の構成部分については同じ符号を付して、その説明を省略する。
例えば、上記実施形態においては、内視鏡用フード100は、透明カバー体101の前面101aが内視鏡の撮像光学系93の前方被写界深度Dnにおける最も撮像光学系93側に位置するように構成した。しかし、内視鏡用フード100は、挿入部先端部91に装着された際に透明カバー体101の前面101aが内視鏡の撮像光学系93の被写界深度DOF内に位置するように構成されていれば、必ずしも、上記実施形態に限定されるものではない。したがって、内視鏡用フード100は、例えば、挿入部先端部91に装着された際に透明カバー体101の前面101aが内視鏡の撮像光学系93の被写界深度DOF内における最もピントが合うピント位置P(前方被写界深度Dnと後方被写界深度Dfとの境界)に位置するように構成してもよいし、前面101aが内視鏡の撮像光学系93の前方被写界深度Dn内における上記実施形態とは異なる位置に位置するように構成してもよいし、前面101aが内視鏡の撮像光学系93の後方被写界深度Df内に位置するように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、内視鏡用フード100は、透明カバー体101に処置具貫通孔102を形成して構成した。これは、内視鏡用フード100が装着される挿入部先端部91が処置具挿通孔95および送気送水孔96をそれぞれ備えているためである。したがって、内視鏡用フード100は、挿入部先端部91が処置具挿通孔95および送気送水孔96をそれぞれ備えていない場合には、処置具貫通孔102を省略することができる。すなわち、この場合、内視鏡用フード100は、透明カバー体101と挿入部先端部91の先端面91aとの間の空間を気体(例えば、空気)や液体(例えば、水)を閉じ込めた密閉空間とすることができる。これによれば、内視鏡用フード100は、挿入部先端部91の先端面91aへの汚れの付着を防止することができるとともに、先端面91aおよびこの先端面91a上に露出する撮像用入光窓92および照明具94の損傷を防止することができる。
また、内視鏡用フード100は、内視鏡が処置具貫通孔102を有することなく送気送水孔96を備える場合においては、送気送水孔96から供給される気体や液体を内視鏡用フード100内から排出する排出孔をカバー支持体103に設けることもできる。
また、上記実施形態においては、内視鏡用フード100は、透明カバー体101の背面101bと挿入部先端部91の先端面91aにおける撮像用入光窓92との間に隙間Bを形成するとともにこの隙間Bに水膜WFを形成するように構成した。この場合、水膜WFの厚さは、本考案者らの実験によれば、好ましくは0mmを超えかつ5mm以下、より好ましくは0.5mm以上かつ3.0mm以下の厚さで形成するとよい。なお、水膜WFの厚さは、5mm以上を排除するものではなく、5mm以上で形成してもよいことは当然である。また、水膜WFは、撮像用入光窓92が先端面91a表面に平面的に形成されている場合には、隙間Bが一定の幅で形成されるため隙間Bに対応して一定の厚さで形成される。
また、内視鏡用フード100は、透明カバー体101の背面101bと挿入部先端部91の先端面91aにおける撮像用入光窓92との間の隙間Bに水膜WFを形成させることなく空気のみを介在させて構成することもできる。また、内視鏡用フード100は、透明カバー体101の背面101bと挿入部先端部91の先端面91aにおける撮像用入光窓92とを密着させて構成することもできる。これによれば、内視鏡用フード100は、撮像用入光窓92への汚れの付着を防止することができるとともに、撮像用入光窓92の損傷を防止することができる。
また、上記実施形態においては、内視鏡用フード100は、カバー支持体103の内周部に隙間形成体104を設けることによって隙間Bを容易に形成しながら挿入部先端部91に装着できるように構成した。しかし、隙間形成体104は、挿入部先端部91に突き当てられて透明カバー体101の背面101bと撮像用入光窓92との間に隙間Bを形成することができれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。したがって、隙間形成体104は、例えば、カバー支持体103に代えてまたは加えて透明カバー体101に設けることもできる。
図3は、隙間形成体104を透明カバー体101側に設けた内視鏡用フード100の例を示している。図3において、内視鏡用フード100は、透明カバー体101の背面101bにおける縁部に沿ってリング状に突出する隙間形成体104を備えて構成されている。なお、これらの場合、隙間形成体104は、連続的に形成されるリング形状のほか、カバー支持体103および/または透明カバー体101の一部に部分的に設けるようにしてもよい。また、隙間形成体104は、カバー支持体103および/または透明カバー体101と同一の材料で構成されていてもよいし、異なる材料で構成されていてもよい。
また、内視鏡用フード100は、隙間形成体104を省略して構成することもできる。これによれば、内視鏡用フード100は、挿入部先端部91に対してユーザが所望する自由な位置に装着することができる。すなわち、ユーザは、内視鏡用フード100を挿入部先端部91に装着する際に隙間Bの形成の有無および形成する場合における幅を自由に設定することができる。
また、上記実施形態においては、内視鏡用フード100は、透明カバー体101に入射した光が透明カバー体101の表面で反射した反射光が撮像光学系に入射して内視鏡における撮像映像にゴーストやフレアが生じることがある。したがって、内視鏡用フード100は、透明カバー体101に入射した後、透明カバー体101の表面反射によって生じた反射光が撮像光学系に入射することを防止する反射光入射防止手段を備えることもできる。
具体的には、反射光入射防止手段は、例えば、透明カバー体101の前面101aおよび/または背面101bにコーティング剤を塗布して構成することができる。この場合、コーティング剤は、透明カバー体101の表面反射を抑えて光の透過率を向上させるフッ化マグネシウム(MgF2)や水晶などを用いることができるとともに、透明カバー体101の表面に単層または複層で塗布して構成することができる。
また、反射光入射防止手段は、例えば、図4(A)〜(C)にそれぞれ示すように、透明カバー体101における撮像光学系93に対向する部分以外の部分に入射した光の反射光を撮像光学系93以外の方向に反射させる傾斜面106を形成して構成することができる。この場合、図4(A)〜(C)にそれぞれ示す内視鏡用フード100においては、傾斜面106は透明カバー体101の背面101b内における照明具94が対向する部分が背面101bの内側から外側に向かって透明カバー体101の厚さが減少する方向に傾斜して形成されている。これにより、内視鏡用フード100は、図4(C)に示すように、
照射具94から照射された光Lは、その一部が透明カバー体101を傾斜面106を介して透過するとともに他の一部が傾斜面106によって透明カバー体101の外側に向かって反射するため、撮像光学系93に入射する反射光量を抑えることができる。なお、図4(B)においては撮像用入光窓92、照明具94、処置具挿通孔95および送気送水孔96を二点鎖線で示すとともに、透明カバー体101を破線で示している。また、図4(C)においては照明具94を二点鎖線で示している。
また、反射光入射防止手段は、透明カバー体101の背面101bに代えてまたは加えて透明カバー体101の前面101aに設けることもできる。具体的には、反射光入射防止手段は、例えば、図5に示すように、透明カバー体101の背面101bに前記傾斜面106と同様に背面101bの内側から外側に向かって透明カバー体101の厚さが減少する方向に傾斜する傾斜面107を設けるとともに、透明カバー体101の前面101aに傾斜面107と同様に傾斜する傾斜面108を形成して構成することもできる。この場合、傾斜面107と傾斜面108とは、同じ傾斜角(すなわち、両者が平行)でもよいし、互いに異なる傾斜角で構成されていてもよい。これらの傾斜面107,108をそれぞれ備えた内視鏡用フード100においては、照射具94から照射された光Lの一部がそれぞれ傾斜面107,108によって透明カバー体101の外側に向かって反射するため、撮像光学系93に入射する反射光量を抑えることができる。また、図5においては、照明具94を二点鎖線で示している。
また、透明カバー体101は、特定方向に偏光または偏波した光だけ透過させる偏光特性を有して構成することもできる。具体的には、透明カバー体101は、例えば、偏光ガラスや偏光樹脂レンズで構成することができる。これによれば、内視鏡用フード100は、透明カバー体101や観察対象物WKからの不必要な反射光の撮像光学系93への入射を抑えて内視鏡による撮像画像を明瞭にすることができる。
また、上記実施形態においては、内視鏡用フード100は、透明カバー体101を円板状に形成した。しかし、内視鏡用フード100における透明カバー体101は、内視鏡が観察対象物WKの撮像映像を得ることができる形状であれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。したがって、内視鏡用フード100は、透明カバー体101を円板状(楕円形状も含む)以外の形状、例えば、三角形状や方形状などの多角形状に形成することもできる。
また、内視鏡用フード100における透明カバー体101は、例えば、図6に示すように、内視鏡における挿入部先端部91に装着した際にこの挿入部先端部91の前方に向かって凸状の球面状に突出して形成することもできる。この場合、内視鏡用フード100は、透明カバー体101における前面101aの全体が内視鏡の撮像光学系93における被写界深度DOF内に位置するように挿入部先端部91に装着される。これによれば、内視鏡用フード100は、挿入部先端部91が挿入された人体内部が狭い場合、この人体内部を球面状の透明カバー体101が押し広げながらかつ押し広げた部分の観察を可能としながら挿入部先端部91を挿入することができる。また、図6においては、照明具94を二点鎖線で示している。
また、上記実施形態においては、内視鏡用フード100は、透明カバー体101における前面101aに対してカバー支持体103の先端部が実質的に面一に構成されている。しかし、内視鏡用フード100は、図7に示すように、前面101aに対してカバー支持体103の先端部が張り出した張出し部103cが形成されていてもよい。この場合、前面101aに対するカバー支持体103の張出し部103cの張り出し量HLは、同張出し部103cによって観察対象物WKを押圧した際に張出し部103cからカバー支持体103内に入り込む観察対象物WKが透明カバー体101に接触しない程度に設定される。
具体的には、前面101aに対して張り出したカバー支持体103の張出し部103cは、例えば、内視鏡の撮像光学系93における被写界深度DOF内に位置するように構成してもよいし、カバー支持体103の張出し部103cからカバー支持体103内に入り込む観察対象物WKが撮像光学系93の被写界深度DOF内に入る張り出し量HLに形成されていてもよい。これらによれば、内視鏡用フード100は、透明カバー体101の前面101aに観察対象物WKが接触することを抑制することができ、透明カバー体101の前面101aの汚れの付着を防止することができる。また、内視鏡用フード100は、カバー支持体103の張出し部103cからカバー支持体103内に観察対象物WKを入り込ませることにより処置具95aなどによる医療処置を行い易くすることができる。
また、上記実施形態においては、内視鏡用フード100は、内視鏡における挿入部先端部91に医療用粘着テープ105によって着脱自在に装着した。しかし、内視鏡用フード100は、医療用粘着テープ105以外の方法、例えば、挿入部先端部91に対してカバー支持体103を締り嵌め嵌合によって装着するように構成してもよい。また、内視鏡用フード100は、挿入部先端部91に対してカバー支持体103を接着剤などによって着脱不能な状態で装着するように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、内視鏡用フード100は、人体用の内視鏡における挿入部先端部91に装着した。しかし、内視鏡用フード100は、人体用に留まらず、人体に代えてまたは加えた動物用の内視鏡における挿入部先端部91に装着して用いることができるものである。
WK…観察対象物、WF…水膜、DOF…被写界深度、Dn…前方被写界深度、Df…後方被写界深度、B…隙間、P…ピント位置、L…光、HL…張り出し量、
91…挿入部先端部、91a…先端面、92…撮像用入光窓、93…撮像光学系、93a…光学レンズ群、93b…撮像素子、94…照明具、95…処置具挿通孔、95a…処置具、96…送気送水孔、
100…内視鏡用フード、
101…透明カバー体、101a…前面、101b…背面、102…処置具貫通孔、103…カバー支持体、103a…保持部、103b…装着部、103c…張出し部、104…隙間形成体、105…医療用粘着テープ、106,107,108…傾斜面。

Claims (11)

  1. 内視鏡における挿入部先端部に装着される内視鏡用フードであって、
    前記内視鏡が内蔵する撮像光学系に光を導くために前記挿入部先端部に設けられた撮像用入光窓の大きさよりも大きな外形に形成された透明カバー体と、
    前記撮像光学系の被写界深度内に前記透明カバー体における前面を位置させた状態で同透明カバー体を前記挿入部先端部に固定するカバー支持体とを備えることを特徴とする内視鏡用フード。
  2. 請求項1に記載した内視鏡用フードにおいて、
    前記カバー支持体は、
    前記撮像光学系の被写界深度における前方被写界深度側に前記透明カバー体における前面を位置させた状態で同透明カバー体を前記挿入部先端部に固定することを特徴とする内視鏡用フード。
  3. 請求項1または請求項2に記載した内視鏡用フードにおいて、
    前記カバー支持体は、
    前記透明カバー体の背面と前記撮像用入光窓との間に水の膜を形成可能な隙間を介して前記透明カバー体を前記挿入部先端部に固定することを備えることを特徴とする内視鏡用フード。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載した内視鏡用フードにおいて、
    前記透明カバー体は、
    前記内視鏡における前記挿入部先端部から出没可能に設けられた処置具が貫通可能な処置具貫通孔を備えることを特徴とする内視鏡用フード。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載した内視鏡用フードにおいて、
    前記透明カバー体は、
    入射した光の表面反射による反射光が前記撮像光学系に入射することを防止する反射光入射防止手段を備えることを特徴とする内視鏡用フード。
  6. 請求項5に記載した内視鏡用フードにおいて、
    前記反射光入射防止手段は、
    前記透明カバー体における前記撮像光学系に対向する部分以外の部分に入射した光の反射光を前記撮像光学系以外の方向に反射させる傾斜面を備えることを特徴とする内視鏡用フード。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載した内視鏡用フードにおいて、
    前記透明カバー体および前記カバー支持体のうちの少なくとも一方は、
    前記内視鏡における前記挿入部先端部に突き当てられて前記透明カバー体の背面と前記撮像用入光窓との間に隙間を形成する隙間形成体を備えることを特徴とする内視鏡用フード。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載した内視鏡用フードにおいて、
    前記透明カバー体は、
    特定方向に偏光または偏波した光だけ透過させる偏光特性を有することを特徴とする内視鏡用フード。
  9. 請求項1ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載した内視鏡用フードにおいて、
    前記内視鏡における前記挿入部先端部に対して着脱自在に構成されていることを特徴とする内視鏡用フード。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載した内視鏡用フードにおいて、
    前記カバー体支持体は、
    前記透明カバー体における前記前面に対して張り出した張出し部を備えることを特徴とする内視鏡用フード。
  11. 体内に挿入される挿入部先端部の内部に前記体内を撮像するための撮像光学系を備えた内視鏡において、
    前記挿入部先端部に、前記請求項1ないし前記請求項10のうちのいずれか1つに記載した内視鏡用フードを備えることを特徴とする内視鏡。
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