WO2018207738A1

WO2018207738A1 - 表示装置および製造方法。

Info

Publication number: WO2018207738A1
Application number: PCT/JP2018/017654
Authority: WO
Inventors: 康武田
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2017-05-12
Filing date: 2018-05-07
Publication date: 2018-11-15
Also published as: US20200159059A1

Abstract

回路基板の配設に必要な空間の厚みを低減できる。切欠き部（６６）が設けられた回路基板（６）は、ベゼル（４）およびステイ（５）を介して、液晶表示パネル（２）に取付けられている。ステイ（５）の重畳部（５２）は、切欠き部（６６）の内部に嵌合可能な嵌合部（５４）を備え、回路基板（６）に係合可能である。

Description

表示装置および製造方法。

　本発明は、表示装置、表示装置の製造方法に関する。本発明は、特に、表示パネルに回路基板を取り付けた表示装置、該表示装置の製造方法に関する。

　多くの表示装置において、表示パネルとは別個の回路基板に、表示パネルを制御する制御回路は、設けられている。この構成によれば、回路基板は、表示パネルに対して相対的に運動可能であり、回路基板を表示パネルに接続する配線に機械的な負荷を掛けるので、表示装置を故障させるという問題があった。

　そのため、近年、故障防止のために、配線に機械的な負荷を掛けないように、回路基板を表示パネルに、保持具を介して固定的に取り付けるようになってきている。

　例えば、特許文献１は、（ｉ）機械的な力が回路基板上のコネクタに、表示画面に垂直な方向に加わった場合に、配線に掛かる機械的な負荷に関する検討と、（ｉｉ）剥離を防止するための、回路基板を表示パネルに保持具を介して固定的に取り付ける幾つかの構成と、を開示している。また、特許文献２も、回路基板を表示パネルに保持具を介して固定的に取り付ける幾つかの構成を開示している。

日本国公開特許公報「特開平１０－２８８９４８号公報（１９９８年１０月２７日公開）」日本国公開特許公報「特開２０１３－１３５４３５号公報（２０１３年７月８日公開）」

　しかしながら、上述のような従来技術は、保持具と回路基板とが重畳した厚みが、回路基板のみの厚みよりも大きいので、回路基板の配設に必要な空間の厚みが増加するという問題がある。

　本発明の一態様は、回路基板の配設に必要な空間の厚みを低減可能な表示装置、および表示装置の製造方法を実現することを目的とする。

　上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る表示装置は、表示画面を備える表示パネルと、切欠き部が設けられた回路基板と、前記表示パネルに前記回路基板を接続する配線部と、前記表示パネルに前記回路基板を取付ける保持構造と、を備え、前記保持構造は、前記切欠き部の内部に嵌合可能な嵌合部を備え、前記回路基板に係合可能な第１係合部と、前記第１係合部と異なり、前記表示パネルに係合可能な第２係合部と、を備える構成である。

　上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る表示装置の製造方法は、表示画面を備える表示パネルに、配線部を介して、切欠き部が設けられた回路基板を接続する接続工程と、前記表示パネルに、保持構造を介して、前記回路基板を取付ける取付け工程と、を含み、前記取付け工程は、前記保持構造の第１係合部が備える嵌合部を前記切欠き部の内部に嵌合して、前記回路基板に前記第１係合部を係合する第１係合工程と、前記保持構造の前記第１係合部と異なる第２係合部を前記表示パネルに係合する第２係合工程と、を含む方法である。

　本発明の一態様によれば、回路基板の配設に必要な空間の厚みを低減できるという効果を奏する。

本発明の一実施形態に係る液晶表示モジュールの端部の概略構成を示す断面図である。図１に示した液晶表示モジュールの端部の概略構成を示す上面図である。図１に示した液晶表示モジュールの端部の概略構成を示す下面図である。図１に示した基板の概略構成を示す（ａ）上面図、（ｂ）下面図、および（ｃ）断面図である。図１に示したステイの概略構成を示す（ａ）断面図および（ｂ）下面図である。ベゼルからステイを切り出す工程を、説明するための図である。ベゼルからステイを切り出す工程を、説明するための図である。（ａ）図１に示した基板およびステイを示す断面図と（ｂ）図１５に示した基板およびステイを示す断面図とであり、両者を比較するための図である。本発明の別の一実施形態に係る液晶表示モジュールの端部の概略構成を示す断面図である。（ａ）図１に示した基板およびステイを示す断面図と（ｂ）図９に示した基板およびステイを示す断面図とであり、両者を比較するための図である。本発明のさらに別の一実施形態に係る液晶表示モジュールの端部の概略構成を示す上面図である。図１１に示した液晶表示モジュールの端部の概略構成を示す下面図である。本発明のさらにまた別の一実施形態に係る液晶表示モジュールの端部の概略構成を示す断面図である。図１３に示した液晶表示モジュールの角部の概略構成を示す斜視図である。比較例である液晶表示モジュールの端部の概略構成を示す断面図である。

　〔実施形態１〕
　以下、本発明の例示的な一実施形態について、図１～図８に基づいて、詳細に説明する。

　（液晶表示モジュール）
　図１は、本発明の実施形態１に係る液晶表示モジュール１（表示装置）の端部の概略構成を示す断面図である。図２は、図１に示した液晶表示モジュール１の端部の概略構成を示す上面図である。図３は、図１に示した液晶表示モジュール１の端部の概略構成を示す下面図である。なお、図２および図３において、図示の便宜のために、保護テープ８は省略されている。

　（液晶表示パネル）
　図１～図３に示すように、液晶表示モジュール１は、液晶表示パネル２（表示パネル）を備える。

　液晶表示パネル２は、画像（静止画像および動画）を表示可能な表示画面２５を備える。液晶表示パネル２は、対向基板２１と、マトリックス基板２３と、対向基板２１とマトリックス基板２３との間の液晶２２と、液晶２２を封止する封止材２４と、を備える。

　実施形態１に係る液晶表示パネル２は、透過型であるが、これに限らず、反射型であってもよい。液晶表示パネル２の具体的構成は、公知のどのような構成であってもよく、詳細な説明を省略する。

　本明細書および添付の図面において、以下のように規定したｘｙｚ直交座標系を用いる。
ｘ軸：表示画面２５に平行な方向。
ｙ軸：表示画面２５に平行かつ、ｘ軸と直交する方向。
ｚ軸：表示画面２５と直交する方向。

　（バックライト）
　図１～図３に示すように、液晶表示モジュール１は、バックライト３を備える。

　バックライト３は、液晶表示パネル２の背面側（すなわち、－ｚ方向側）に、液晶表示パネル２に対する相対位置が変動しないように、配設されている。

　実施形態１に係るバックライト３は、導光板と、導光板の側面に配設された線状光源とを備える、いわゆる側面型の面発光装置である。線状光源は、例えば、蛍光管、または線状に配設された発光ダイオードである。なお、これに限らず、バックライト３は、拡散板と、拡散板の直下に配設された複数の点状光源とを備える、いわゆる直下型の面発光装置であってもよい。あるいは、液晶表示パネル２が反射型である場合、バックライト３は配設されなくてもよい。バックライト３の具体的構成は、公知のどのような構成であってもよく、詳細な説明を省略する。

　（ベゼル）
　図１～図３に示すように、液晶表示モジュール１は、バックライト裏ベゼル４（以後、「ベゼル４」と称する）（保持構造，第２係合部）を備える。

　ベゼル４は、バックライト３の背面側（すなわち、－ｚ方向側）に、液晶表示パネル２およびバックライト３に対する相対位置が変動しないように、配設されている。このため、バックライト３は、ベゼル４と液晶表示パネル２との間に挟まれる。

　ベゼル４は、バックライト３を支持する。例えば、バックライト３が側面型の面発光装置である場合、ベゼル４は、バックライト３の導光板を支持すると共に、導光板に光を戻す反射板としても機能することが好ましい。ベゼル４は、通常、金属から形成されるので、電気および／または熱を伝導する導体としても利用されることができる。例えば、ベゼル４は、接地導体および放熱経路としても利用されてもよい。

　（回路基板）
　図１～図３に示すように、液晶表示モジュール１は、回路基板６を備える。

　回路基板６は、コネクタ９が搭載されたリジッド基板である。図１～図３に示さなないが、回路基板６上に、液晶表示パネル２を制御するための制御回路などが形成されてもよい。

　回路基板６は、液晶表示パネル２に対して相対的に、－ｘ方向の位置に、平行に配設されている。具体的には、回路基板６の＋ｘ方向を向いている側面６２は、液晶表示パネル２の－ｘ方向を向いている側面と平行に対向し、かつ、回路基板６の＋ｚ方向を向いている上面６３と－ｚ方向を向いている下面６４とは、表示画面２５と平行である。なお、回路基板６は、液晶表示パネル２に対して斜めに配設されたり、液晶表示パネル２よりも上方または下方に配設されたり、することもできる。ただし、通常、液晶表示モジュール１の薄型化および小型化の観点と配線距離の短縮化の観点とから、回路基板６は、液晶表示パネル２に対して相対的に、側方の位置に、の平行に配設されることが好ましい。

　コネクタ９は、回路基板６上の制御回路および／または液晶表示パネル２を、液晶表示モジュール１の外部へ有線接続するためのインターフェースである。信号および／または電力を供給するためのケーブル等をコネクタ９に挿入および抜出（挿抜）されるとき、機械的な力が、コネクタ９に印加される。また、ケーブル等がコネクタ９に装着されている間に、場合によっては、装着されているケーブル等を通じて、機械的な力がコネクタ９には印加されることもある。

　コネクタ９は、どの方向に挿抜されてもよいが、ｘ軸方向に挿抜されることが好ましい。ｘ軸方向に挿抜される場合、挿抜に起因する機械的な力は、ｘ軸方向に作用する。したがって、該力の方向が、液晶表示パネル２から見た回路基板６の方向と平行になるので、後述するステイ５に作用する剪断応力を小さくできるので、好ましい。

　図４は、図１に示した回路基板６の概略構成を示す（ａ）上面図、（ｂ）下面図、および（ｃ）Ａ‐Ａ´矢視断面図である。

　図３および図４に示すように、回路基板６は、Ｌ字型に下面６４から切欠かれており、Ｌ字型の切欠き部６６が設けられている。切欠き部６６の形状は、Ｌ字型に限らず、Ｉ字型またはＴ字型であってもよく、回路基板６の何れかの側面と連通すれば、どのような形状であってもよい。切欠き部６６の形状は、回路基板６の液晶表示パネル２に対向する側面６２と連通する形状であることが好ましく、また、後述するステイ５の嵌合部５４と噛合可能な形状であることが好ましい。具体的には、例えば、側面６２に縦棒が繋がっているＬ字型またはＴ字型などの形状が好ましい。

　なお、実施形態１では、下面６４から切欠かれている回路基板６を例示しているが、回路基板６は上面６３から切欠かれてもよく、後述の実施形態３のように、上面６３と下面６４との間を貫通してもよい。

　（フレキシブル基板）
　図１～図３に示すように、液晶表示モジュール１は、フレキシブル基板７（配線部）を備える。

　フレキシブル基板７は、回路基板６を液晶表示パネル２に接続する配線部の例示である。液晶表示モジュール１は、フレキシブル基板７に限らず、他のタイプの配線部、例えば、被覆線を備えてもよい。

　（ステイ）
　図１～図３に示すように、液晶表示モジュール１は、ステイ５（保持構造）を備える。

　ステイ５は、ベゼル４と一体に形成されており、ベゼル４と協同して、回路基板６を液晶表示パネル２に固定的に取り付け可能な保持構造として機能できる。なお、回路基板６は、ステイ５を介する液晶表示パネル２へ取付けられるだけでなく、他の構造を介して、すなわち、ステイ５とベゼル４とバックライト３と液晶表示パネル２とを介さずに、液晶表示モジュール１の外装へ取り付けられてもよい。また、ステイ５は、ベゼル４と同様に、接地導体として機能してもよい。

　図５は、図１に示したステイ５の概略構成を示す（ａ）断面図および（ｂ）下面図である。

　図３および図５に示すように、実施形態１におけるステイ５は、ベゼル４の部分として形成されている。ベゼル４は、液晶表示パネル２に、バックライト３を介して間接的に取り付けられており、液晶表示パネル２に対する相対位置が変動しない。このため、ステイ５は、液晶表示パネル２に、ベゼル４およびバックライト３を介して、間接に安定的に係合されることができる。

　なお、これに限らず、ステイ５は、液晶表示パネル２に対する回路基板６の相対位置が一定であるように、回路基板６を保持できれば、どのように形成されてもよい。具体的には、ステイ５は、回路基板６を保持するために十分な剛性を備え、かつ、回路基板６に直接または間接に安定的に係合可能であり、かつ、液晶表示パネル２に直接または間接に安定的に係合可能であれば、どのように形成されてもよい。例えば、ステイ５が単独で、保持構造として機能できるように、ステイ５は、ベゼル４から別個に形成されてもよい。

　図５に示すように、ステイ５の重畳部５２は、ｚ軸方向から見る平面視において、回路基板６と重畳する。ステイ５の重畳部５２は、切欠き部６６の内部に嵌合される嵌合部５４を備える。嵌合部５４の形状は、切欠き部６６と相補的な形状であることが好ましく、噛合可能な形状であることがより好ましい。また、ステイ５の重畳部５２は、場合によっては、切欠き部６６の内部に嵌合されない非嵌合部５５を備える。非嵌合部５５の外周は、ｚ軸方向から見る平面視において、嵌合部５４の外周と略一致することが好ましい。非嵌合部５５は、切欠き部６６と噛合可能な形状であることが好ましい。

　図５に示すように、ステイ５の連結部５３は、重畳部５２をベゼル４に連結すると共に、ｚ軸方向から見る平面視において、回路基板６と重畳しない。

　ステイ５を、ベゼル４の部分として形成する方法はさまざまである。例えば、突出部が本体部から延伸するように金属板を打ち出して、突出部をステイ５とし、本体部をベゼル４とすることができる。また、例えば、図６および図７のように、突出部がない金属板をベゼル４とし、ベゼル４からステイ５を切り出すこともできる。

　図６および図７は、ベゼル４からステイ５を切り出す工程を、説明するための図である。

　まず、図６の（ａ）に示すように、ベゼル４の端部に、切れ目４１を入れ、次に、図６の（ｂ）に示すように、ステイ５をベゼル４と繋がっている部分を中心に、図６の（ａ）から反対向きになるまで、回転させる。

　この段階では、図７の（ａ）に示すように、ステイ５の根元５１が、ベゼル４から出っ張っている。このため、好ましくは、続いて、図７の（ｂ）のように、ベゼル４およびステイ５が平坦になるように、ステイ５の根元５１を潰す。

　（保護テープ）
　図１に示すように、液晶表示モジュール１は、保護テープ８を備える。

　保護テープ８は、回路基板６の表面を保護するための保護テープである。また、保護テープは、回路基板６とステイ５とベゼル４と液晶表示パネル２とに接着可能な接着テープであり、場合によっては、フレキシブル基板７にも接着可能な接着テープである。保護テープ８は、接着テープではあるが、保護テープ８を保護対象に接着するだけで十分なので、通常、比較的弱い接着テープである。

　保護テープ８は、ステイ５と回路基板６との表面に少なくとも貼られるので、ステイ５の嵌合部５４と回路基板６の切欠き部６６との嵌合を安定化することができる。したがって、保護テープ８による接着と該嵌合とによって、ステイ５の重畳部５２は、回路基板６に直接に安定的に係合されることができる。

　（比較）
　図１５は、比較例である液晶表示モジュール４０１の端部の概略構成を示す断面図である。

　図１５に示すように、比較例である液晶表示モジュール４０１は、実施形態１に係る液晶表示モジュール１と同様に、液晶表示パネル２、バックライト３、ベゼル４、フレキシブル基板７、および保護テープ８を備える。比較例である液晶表示モジュール４０１は、実施形態１に係る液晶表示モジュール１と異なり、切欠き部が設けられていない回路基板４０６と、嵌合部を備えないステイ４０５とを備える。

　図８は、（ａ）図１に示した回路基板６およびステイ５を示す断面図と（ｂ）図１５に示した回路基板４０６およびステイ４０５を示す断面図とであり、両者を比較するための図である。

　図８の（ａ）に示すように、実施形態１に係る液晶表示モジュール１においては、嵌合部５４が切欠き部６６の内部に嵌合されている。このため、回路基板６とステイ５の重畳部５２とが重畳した厚みＤ１は、回路基板６の厚みＤ２とステイ５の重畳部５２の厚みＤ３との和よりも小さい。さらに、嵌合部５４が切欠き部６６と噛合っている。このため、ｘｙ平面に平行な向きの力に対して、嵌合部５４と切欠き部６６との対向面が抵抗するので、回路基板６とステイ５との係合を維持することが容易である。

　図８の（ｂ）に示すように、これに対して、比較例である液晶表示モジュール４０１においては、回路基板４０６とステイ４０５との間には、嵌合も噛合いもない。このため、回路基板４０６とステイ４０５の重畳部５２とが重畳した厚みＤ４１は回路、回路基板４０６の厚みＤ４２とステイ４０５の重畳部５２の厚みＤ４３との和と等しい。また、ｘｙ平面に平行な向きの力に対して、保護テープ８が抵抗するだけなので、回路基板４０６とステイ４０５との係合を維持することが困難である。なぜならば、保護テープ８は、通常、比較的弱い接着テープだからである。換言すると、保護テープ８は、通常、ｘｙ平面に平行な向きの力に対して、回路基板４０６とステイ４０５との係合を維持可能な強度及び接着力を備えるような強力な接着テープではない。

　このため、通常、ｘｙ平面に平行な向きの力に対して、回路基板４０６とステイ４０５との係合を維持するために、追加的な固定が行われる。例えば、ネジ止め、ピン止め、ろう付け、半田付、接着剤、強力な接着テープなどを用いて、回路基板４０６はステイ４０５に固定される。このような追加的な固定は、回路基板４０６を液晶表示パネル２に取付けるための工程数を増加するだけでなく、回路基板６の配設に必要な空間の厚みをさらに増加する。特に、ネジ止めが用いられた場合、ネジの頭の厚みとネジの先を受けるナットの厚みとによって、回路基板６の配設に必要な空間の厚みが顕著に増加する。

　したがって、図８の（ａ）と（ｂ）とを比較して、実施形態１に係る液晶表示モジュール１は、以下のように、有利な効果を奏する。

　第１に、実施形態１に係る重畳した厚みＤ１を、比較例における重畳した厚みＤ４１と比較して、低減することができる。すなわち、回路基板６の配設に必要な空間の厚みを低減できる。このため、液晶表示モジュール１の額縁を薄型化可能である。

　第２に、実施形態１に係る回路基板６とステイ５との係合を、比較例における回路基板４０６とステイ４０５との係合と比較して、安定的かつ容易に維持可能である。このため、係合を安定化するための追加的な固定（例えば、ネジ止め、ピン止め、ろう付け、ハンダ付け、接着剤、強力な接着テープなどを用いた固定）が不要である。この結果、実施形態１に係る液晶表示モジュール１の組立工程数を、比較例の液晶表示モジュール４０１の組立工程数と比較して、低減可能である。さらに、追加的な固定に起因する回路基板６の配設に必要な空間の厚みの増加を回避することができる。

　（組立工程）
　液晶表示モジュール１は、例えば、以下のように、組立てられる。

　まず、以下の準備をする。
・回路基板６に、切欠き部６６を設け、コネクタ９および必要に応じて制御回路などを搭載する。
・ベゼル４から、ステイ５を切り出す。
・バックライト３と、対向基板２１とマトリックス基板２３との間に封止材２４によって液晶２２を封入した液晶表示パネル２と、フレキシブル基板７と、保護テープ８と、を用意する。

　そして、フレキシブル基板７の一端を、液晶表示パネル２に接続し、他端を、回路基板６に接続する。これによって、回路基板６が、フレキシブル基板７を介して、液晶表示パネル２に接続される（接続工程）。

　続いて、ベゼル４をバックライト３に取付け、液晶表示パネル２を、バックライト３に取付ける（第２係合工程）。そして、回路基板６の切欠き部６６の内部に、ステイ５の嵌合部５４を嵌合して、回路基板６とステイ５の重畳部５２とを係合する（第１係合工程）。これによって、回路基板６が、ステイ５およびベゼル４を介して、液晶表示パネル２に取付けられる（取付け工程）
　そして、保護テープ８を、回路基板６およびステイ５の表面に貼り、回路基板６の表面を保護すると共に、回路基板６とステイ５との係合をより安定化する。

　（効果）
　上述によれば、液晶表示モジュール１（液晶表装置）は、表示画面２５を備える液晶表示パネル２（表示パネル）と；切欠き部６６が設けられた回路基板６と；液晶表示パネル２に回路基板６を接続するフレキシブル基板７（配線部）と；液晶表示パネル２に回路基板６を取付けるベゼル４およびステイ５（保持構造）と；を備える構成である。さらに、ステイ５は、重畳部５２（第１係合部）を備え、重畳部５２は、切欠き部６６の内部に嵌合可能な嵌合部５４を備え、回路基板６に係合可能である。また、ベゼル４（第２係合部）は、液晶表示パネル２に係合可能である構成である。

　上記構成によれば、嵌合部５４は、切欠き部６６の内部に嵌合可能である。このため、重畳部５２が回路基板６に係合された状態において、回路基板６と重畳部５２とが重畳した厚みＤ１は、回路基板６の厚みＤ２と重畳部５２の厚みＤ３との和よりも、少なくとも嵌合部５４の厚みＤ４分、小さい。したがって、回路基板６の厚みＤ２と重畳部５２の厚みＤ３とを維持することにより、回路基板６とステイ５の重畳部５２との機械的強度を容易に維持できると共に、回路基板６と重畳部５２とが重畳した厚みＤ１を小さくすることにより、回路基板６の配設に必要な空間の厚みを低減できる。

　また、液晶表示モジュール１の構成は、ステイ５およびベゼル４は、ｚ軸方向から見る平面視において、重畳部５２の全体または部分のみが、回路基板６の内側に位置する構成でもよい。

　上記構成によれば、重畳部５２の全体または部分のみが、回路基板６と重畳し、残りの部分（具体的には、連結部５３およびベゼル４）は、回路基板６と重畳しない。したがって、残りの部分の厚みが、回路基板６の配設に必要な空間の厚みに影響することがない。

　また、液晶表示モジュール１の構成は、重畳部５２は、嵌合部５４が切欠き部６６の内部に嵌合されたときに、切欠き部６６の外部に位置する非嵌合部５５を備える構成でもよい。

　上記構成によれば、重畳部５２は、嵌合部５４と非嵌合部５５とを備える。このため、重畳部５２の厚みＤ１を、嵌合部５４の厚みＤ４よりも、すなわち、切欠き部６６の深さよりも、大きくすることができる。より好ましくは、非嵌合部５５の外周は、ｚ軸方向から見る平面視において、嵌合部５４の外周と、一致する構成であってもよい。

　また、液晶表示モジュール１の構成は、回路基板６は、液晶表示パネル２に対して相対的に、ｘｙ平面に平行な方向に位置し；切欠き部６６は、回路基板６の液晶表示パネル２に対向する側面６２と連通している構成でもよい。

　上記構成によれば、切欠き部６６は、回路基板６の液晶表示パネル２に対向する側面６２と連通している。このため、ステイ５は、ｚ軸方向から見る平面視において、側面６２を横切るように、液晶表示パネル２から回路基板６に向って直線状に延伸することができる。

　また、液晶表示モジュール１の構成は、ステイ５は、重畳部５２とベゼル４との間を連結する連結部５３をさらに備え；重畳部５２の厚さは、連結部５３の厚さ以上である構成でもよい。

　上記構成によれば、重畳部５２の厚さは、連結部５３の厚さ以上である。このため、重畳部５２の機械的強度を、連結部の機械的強度以上にすることが容易である。

　また、液晶表示モジュール１の構成は、切欠き部６６と嵌合部５４とは、互いに噛合可能である構成でもよい。

　上記構成によれば、切欠き部６６と嵌合部５４とは、互いに噛合可能である。この噛合は、回路基板６と重畳部５２との係合が安定化することができる。より好ましくは、回路基板６に掛けられる機械的な力に対して抵抗するように、切欠き部６６と嵌合部５４とは、互いに噛合可能であってもよい。

　例えば、液晶表示モジュール１の構成は、回路基板６には、コネクタ９が搭載されており、切欠き部６６と嵌合部５４とは、コネクタ９の挿抜方向の機械的な力に対して抵抗するように、互いに噛合可能である構成がより好ましい。

　この場合、切欠き部６６と嵌合部５４と嵌合が、コネクタ９の挿抜方向の機械的な力に対して抵抗する。このため、回路基板６と重畳部５２との係合を、コネクタ９の挿抜方向の機械的な力に対して安定化することができる。

　具体的には、コネクタ９の挿抜方向は、ｘｙ平面に平行な方向であることでもよく、液晶表示パネル２に対して回路基板６が位置するｘ軸方向に平行な方向であることがより好ましい。

　また、液晶表示モジュール１の構成は、液晶表示モジュール１は、さらに、バックライト３を備え；回路基板６は、ステイ５およびベゼル４およびバックライト３を介して、液晶表示パネル２に取付けられている構成であってもよい。

　上記構成によれば、回路基板６は、バックライト３を介して、間接的に液晶表示パネル２に取付けられることができる。

　また、液晶表示モジュール１の構成は、重畳部５２は、（ｉ）嵌合部５４が切欠き部６６の内部に嵌合されることと、（ｉｉ）ステイ５と回路基板６との表面に一体に、回路基板６の表面を保護する保護テープ８（表面保護テープ）を接着すると、によって回路基板６に係合される構成でもよい。

　上記構成によれば、ステイ５と回路基板６との係合は、嵌合部５４と切欠き部６６との嵌合と、保護テープ８の接着と、によって十分に安定化される。このため、該係合をより安定化するための追加的な固定を不要とすることができる。追加的な固定を行わないことにより、液晶表示モジュール１を製造するための製造工程数を低減でき、さらに、追加的な固定に起因する回路基板６の配設に必要な空間の厚みの増加を回避することができる。

　液晶表示モジュール１の製造方法は、表示画面２５を備える液晶表示パネル２に、フレキシブル基板７（配線部）を介して、切欠き部６６が設けられた回路基板６を接続する接続工程と；液晶表示パネル２に、ベゼル４およびステイ５（保持構造）を介して、回路基板６を取付ける取付け工程と；を含み、取付け工程は、ステイ５の重畳部５２（第１係合部）が備える嵌合部５４を切欠き部６６の内部に嵌合して、回路基板６に重畳部５２を係合する第１係合工程と；液晶表示パネル２にベゼル４（第２係合部）を係合する第２係合工程と；を含む方法でもよい。

　上記方法によれば、上述のような液晶表示モジュール１の構成を実現することができる。したがって、回路基板６の厚みＤ２と重畳部５２の厚みＤ３とを維持することにより、回路基板６とステイ５の重畳部５２との機械的強度を容易に維持できると共に、回路基板６と重畳部５２とが重畳した厚みＤ１を小さくすることにより、回路基板６の配設に必要な空間の厚みを低減できる。

　〔実施形態２〕
　本発明の他の実施形態について、図９～図１０に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。

　（液晶表示モジュール）
　図９は、本発明の実施形態２に係る液晶表示モジュール１０１の端部の概略構成を示す断面図である。

　図９に示すように、実施形態２に係る液晶表示モジュール１０１は、前述の実施形態１に係る液晶表示モジュール１と同様に、液晶表示パネル２、バックライト３、ベゼル４、ステイ５、フレキシブル基板７、および保護テープ８を備える。実施形態２に係る液晶表示モジュール１０１は、実施形態１に係る液晶表示モジュール１と異なり、切欠き部６７が設けられた回路基板１０６を備える。

　実施形態２に係る液晶表示モジュール１０１は、前述の実施形態１に係る液晶表示モジュール１から、実施形態２に係る切欠き部６７が、前述の実施形態１に係る切欠き部６６よりも、深いという点のみにおいて異なる。より詳細には、前述の実施形態１に係る切欠き部６６の深みは、ステイ５の重畳部５２の厚みＤ３よりも小さかったのに対し、実施形態２に係る切欠き部６７の厚みは、ステイ５の重畳部５２の厚みＤ３よりも大きい。

　（比較）
　図１０は、（ａ）図１に示した回路基板６およびステイ５を示す断面図と（ｂ）図９に示した回路基板１０６およびステイ５を示す断面図とであり、両者を比較するための図である。

　図１０の（ａ）に示すように、前述の実施形態１に係る液晶表示モジュール１においては、重畳部５２は、切欠き部６６の内部に嵌合可能な嵌合部５４と、嵌合不可能な非嵌合部５５と、から構成された。対して、図１０の（ｂ）に示すように、実施形態２に係る液晶表示モジュール１０１においては、重畳部５２は、切欠き部６７の内部に嵌合可能な嵌合部５４のみから構成される。このため、実施形態２に係る回路基板１０６とステイ５とが重畳した厚みＤ１１は、前述の実施形態１に係る回路基板６とステイ５とが重畳した厚みＤ１よりも、小さい。

　したがって、実施形態２に係る液晶表示モジュール１０１は、前述の実施形態１に係る液晶表示モジュール１よりも、回路基板１０６の配設に必要な空間の厚みをさらに低減できる。

　（効果）
　上述によれば、実施形態２に係る液晶表示モジュール１０１は、前述の実施形態１に係る液晶表示モジュール１と、同様の効果を奏することができる。

　また、液晶表示モジュール１０１の構成は、重畳部５２は、全体が嵌合部５４である構成であってもよい。

　上記構成によれば、重畳部５２は、全体が嵌合部５４である。このため、重畳部５２が回路基板６に係合された状態において、回路基板１０６と重畳部５２とが重畳した厚みＤ１１は、回路基板６の厚みＤ２と等しくなる。したがって、回路基板１０６の配設に必要な空間の厚みをより低減できる。

　〔実施形態３〕
　本発明の他の実施形態について、図１１～図１２に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。

　（液晶表示モジュール）
　図１１は、本発明の実施形態３に係る液晶表示モジュール２０１の端部の概略構成を示す上面図である。図１２は、図１１に示した液晶表示モジュール２０１の端部の概略構成を示す下面図である。なお、図１１および図１２において、図示の便宜のために、保護テープ８は省略されている。

　図１１および図１２に示すように、実施形態３に係る液晶表示モジュール２０１は、前述の実施形態１，２に係る液晶表示モジュール１，１０１と同様に、液晶表示パネル２、バックライト３、ベゼル４、ステイ５、フレキシブル基板７、および保護テープ８を備える。実施形態３に係る液晶表示モジュール２０１は、前述の実施形態１，２に係る液晶表示モジュール１，１０１と異なり、切欠き部６８が設けられた回路基板２０６を備える。

　実施形態３に係る液晶表示モジュール２０１は、前述の実施形態１，２に係る液晶表示モジュール１，１０１から、実施形態３に係る切欠き部６８が、回路基板２０６をｚ軸方向に、上面６３と下面６４との間を貫通しているという点のみにおいて異なる。このため、ステイ５の重畳部５２が、図１１に示すように、回路基板２０６の上方から見える。

　貫通する切欠き部６８は、貫通しない切欠き部６６，６２よりも、形成が容易であるので好ましい。また、回路基板２０６の厚みＤ２が、ステイ５の重畳部５２の厚みＤ３以下の場合に、実施形態３に係る回路基板２０６とステイ５とが重畳した厚みを、回路基板２０６の厚みＤ２と等しくすることができるので、好ましい。

　なお、厳密に言えば、実施形態３においては、重畳部５２は、回路基板２０６と重畳していない。このため、ステイ５は、回路基板２０６と重畳しておらず、回路基板２０６の外側のみに位置する。また、重畳部５２は、非嵌合部５５を含んでも含まなくてもよい。

　また、切欠き部６８は、全面的に貫通せずに、部分的に貫通してもよい。部分的に貫通する場合、重畳部５２の一部は、回路基板２０６と重畳する。

　（効果）
　上述によれば、実施形態３に係る液晶表示モジュール２０１は、前述の実施形態１，２に係る液晶表示モジュール１，１０１と、同様の効果を奏することができる。

　また、液晶表示モジュール１の構成は、ステイ５およびベゼル４は、ｚ軸方向から見る平面視において、回路基板２０６の外側のみに位置する構成であってもよい。

　上記構成によれば、重畳部５２以外の残りの部分（具体的には、連結部５３およびベゼル４）は、回路基板２０６と重畳しない。したがって、残りの部分の厚みが、回路基板２０６の配設に必要な空間の厚みに影響することがない。

　また、液晶表示モジュール１０１の構成は、切欠き部６８は、ｚ軸方向に、回路基板２０６を貫通するように、設けられている構成であってもよい。

　上記構成によれば、切欠き部６８は、回路基板２０６を貫通する。このため、貫通しない切欠き部６６，６２よりも、容易に形成することができる。さらに、回路基板２０６の厚みＤ２が、ステイ５の重畳部５２の厚みＤ３以下の場合に、実施形態３に係る回路基板２０６とステイ５とが重畳した厚みを、回路基板２０６の厚みＤ２と等しくすることができる。

　〔実施形態４〕
　本発明の他の実施形態について、図１３～図１４に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。

　（液晶表示モジュール）
　図１３は、本発明の実施形態４に係る液晶表示モジュール３０１の端部の概略構成を示す断面図である。図１４は、図１３に示した液晶表示モジュール３０１の角部の概略構成を示す斜視図である。なお、図１４において、図示の便宜のために、保護テープ８は省略されている。

　図１３に示すように、実施形態４に係る液晶表示モジュール３０１は、前述の実施形態３に係る液晶表示モジュール２０１と同様に、液晶表示パネル２、バックライト３、ベゼル４、回路基板２０６、フレキシブル基板７、および保護テープ８を備える。実施形態４に係る液晶表示モジュール３０１は、前述の実施形態３に係る液晶表示モジュール２０１と異なり、肥厚部５６が設けられたステイ３０５を備える。

　実施形態４に係る液晶表示モジュール３０１は、前述の実施形態３に係る液晶表示モジュール２０１から、ステイ３０５の重畳部５２に肥厚部５６が設けられているという点のみにおいて異なる。

　（肥厚部）
　肥厚部５６は、嵌合部５４全体を厚くする場合よりも、重畳部５２の重量の増加を抑制しながら、嵌合部５４の有効な厚みを大きくする。具体的には、嵌合部５４の他の部位よりも厚い肥厚部５６は、重畳部５２の外周に面するように形成される。このため、肥厚部５６は、嵌合部５４と切欠き部６８との嵌合をより確実にすることができる。

　ステイ３０５が形成される板状部材（例えば、金属板）は、通常、回路基板２０６よりも、薄い。このため、肥厚部５６が無い場合、嵌合部５４が切欠き部６８から外れやいことがあった。対して、実施形態４に係るステイ３０５は、肥厚部５６を備える。このため、ステイ３０５の嵌合部５４は、有効な厚みが大きいので、切欠き部６８から外れにくい。したがって、肥厚部５６は、重畳部５２の外周に面するように形成することが好ましい。

　さらに、肥厚部５６は、嵌合部５４と切欠き部６８との対向面の面積を増すことができる。このため、コネクタ９の挿抜に起因する機械的な力に対する抵抗を増すことができると共に、ステイ３０５と回路基板２０６との間の電気的接続を増すこともできる。これらにより、回路基板２０６とステイ３０５との係合がより安定化される共に、電気的な一体度も高められる。

　肥厚部５６は、ステイ３０５の重畳部５２の厚みを大きくすれば、どのような形成垂れてもよい。例えば、平坦な状態のステイ３０５に、曲げ加工または絞り加工を行うことによって、肥厚部５６を形成してもよい。

　なお、図１４に示す構成においては、貫通する切欠き部６８が設けられた回路基板２０６を用いたが、貫通しない切欠き部６６，６２が設けられた回路基板６，１０６を用いてもよい。また、図１４に示す構成においては、重畳部５２は、非嵌合部５５を含まないが、非嵌合部５５を含んでもよい。

　（効果）
　上述によれば、実施形態４に係る液晶表示モジュール３０１は、前述の実施形態１～３に係る液晶表示モジュール１，１０１，２０１と、同様の効果を奏することができる。

　また、液晶表示モジュール３０１の構成は、嵌合部５４は、嵌合部５４の他の部位よりも厚い肥厚部５６を、嵌合部５４の外周に面するように備える構成であってもよい。

　上記構成によれば、嵌合部５４は、他の部位よりも厚い肥厚部５６を、嵌合部５４の外周に面するように備える。このため、肥厚部５６は、嵌合部５４全体を厚くする場合よりも、重畳部５２の重量の増加を抑制しながら、嵌合部５４の有効な厚みを大きくすることができる。これにより、肥厚部５６は、嵌合部５４と切欠き部６８との嵌合をより確実にすることができる。

　また、嵌合部５４の有効な厚みを大きくすることにより、肥厚部５６は、嵌合部５４と切欠き部６８との対向面の面積を増すことができる。このため、肥厚部５６は、コネクタ９の挿抜に起因する機械的な力に対する抵抗を増すことができると共に、ステイ３０５と回路基板２０６との間の電気的接続を増すこともできる。これらにより、回路基板２０６とステイ３０５との係合をより安定化できると共に、電気的な一体度も高めることができる。

　〔まとめ〕
　本発明の態様１に係る表示装置（液晶表示モジュール１，１０１，２０１，３０１）は、表示画面（２５）を備える表示パネル（液晶表示パネル２）と；切欠き部（６６，６７，６８）が設けられた回路基板（６，１０６，２０６）と；前記表示パネル（２）に前記回路基板（６，１０６，２０６）を接続する配線部（フレキシブル基板７）と；前記表示パネル（２）に前記回路基板（６，１０６，２０６）を取付ける保持構造（ベゼル４およびステイ５）と；を備え、前記保持構造（ベゼル４およびステイ５，３０５）は、前記切欠き部（６６，６７，６８）の内部に嵌合可能な嵌合部（５４）を備え、前記回路基板（６，１０６，２０６）に係合可能な第１係合部（重畳部５２）と；前記第１係合部（重畳部５２）と異なり、前記表示パネル（２）に係合可能な第２係合部（ベゼル４）と；を備える構成である。

　上記構成によれば、保持構造の第１係合部の嵌合部は、回路基板の切欠き部の内部に嵌合可能である。このため、第１係合部が回路基板に係合された状態において、回路基板と保持構造とが重畳した厚みは、回路基板の厚みと保持構造の厚みとの和よりも、少なくとも嵌合部の厚み分、小さい。したがって、回路基板の厚みと第１係合部との厚みとを維持することにより、回路基板と第１係合部との機械的強度を容易に維持できると共に、回路基板と第１係合部とが重畳した厚みを小さくすることにより、回路基板の配設に必要な空間の厚みを低減できる。

　本発明の態様２に係る表示装置（液晶表示モジュール１，１０１，２０１，３０１）は、上記態様１において、前記保持構造（ベゼル４およびステイ５）は、前記表示画面（２５）に垂直な方向（ｚ軸方向）から見る平面視において、前記保持構造の全体が、前記回路基板（２０６）の外側のみに位置するか、または、前記第１係合部（重畳部５２）の全体または一部のみが、前記回路基板（６，１０６）の内側に位置する構成としてもよい。

　上記の構成によれば、第１係合部以外の残りの部分は、回路基板と重畳しない。したがって、残りの部分の厚みが、回路基板の配設に必要な空間の厚みに影響することがない。

　本発明の態様３に係る表示装置（液晶表示モジュール１０１，２０１，３０１）は、上記態様１または２において、前記第１係合部（重畳部５２）は、全体が前記嵌合部（５４）である構成としてもよい。

　上記構成によれば、第１係合部は、全体が嵌合部である。このため、第１係合部が回路基板に係合された状態において、回路基板と重畳部とが重畳した厚みは、回路基板の厚みと等しくなる。したがって、回路基板の配設に必要な空間の厚みをより低減できる。

　本発明の態様４に係る表示装置（液晶表示モジュール１）は、上記態様１または２において、前記第１係合部（重畳部５２）は、前記嵌合部（５４）が前記切欠き部（６６）の内部に嵌合されたときに、前記切欠き部（６６）の外部に位置する非嵌合部（５５）を備える構成としてもよい。

　上記構成によれば、重畳部は、嵌合部と被嵌合部とを備える。このため、重畳部の厚みを、嵌合部の厚みよりも、すなわち、切欠き部の深さよりも、大きくすることができる。より好ましくは、非嵌合部の外周は、表示画面に垂直な方向から見る平面視において、嵌合部の外周と、一致する構成としてもよい。

　本発明の態様５に係る表示装置（液晶表示モジュール１，１０１，２０１，３０１）は、上記態様１から４の何れか１態様において、前記回路基板（６，１０６，２０６）は、前記表示パネル（２）に対して相対的に、前記表示画面（２５）に平行な方向（ｘ軸方向）に位置し、前記切欠き部（６６，６７，６８）は、前記回路基板の前記表示パネルに対向する側面６２と連通している構成としてもよい。

　上記構成によれば、切欠き部は、回路基板の表示パネルに対向する側面と連通している。このため、ステイは、表示画面に垂直な方向から見る平面視において、該側面を横切るように、表示パネルから回路基板に向って直線状に延伸することができる。

　本発明の態様６に係る表示装置（液晶表示モジュール１，１０１，２０１，３０１）は、上記態様１から５の何れか１態様において、前記保持構造（ステイ５，３０５）は、前記第１係合部（重畳部５２）と前記第２係合部（ベゼル４）との間を連結する連結部（５３）をさらに備え、前記第１係合部の厚さは、前記連結部の厚さ以上である構成としてもよい。

　上記構成によれば、第１係合部の厚さは、連結部の厚さ以上である。このため、第１係合部の機械的強度を、連結部の機械的強度以上にすることが容易である。

　本発明の態様７に係る表示装置（液晶表示モジュール１，１０１，２０１，３０１）は、上記態様１から６の何れか１態様において、前記切欠き部（６６，６７，６８）と前記嵌合部（５４）とは、互いに噛合可能である構成としてもよい。

　上記構成によれば、切欠き部と嵌合部とは、互いに噛合可能である。この噛合は、基板と第１係合部との係合が安定化することができる。より好ましくは、回路基板に掛けられる機械的な力に対して抵抗するように、切欠き部と嵌合部とは、互いに噛合可能であってもよい。

　本発明の態様８に係る表示装置（液晶表示モジュール１，１０１，２０１，３０１）は、上記態様７において、前記回路基板（６，１０６，２０６）には、コネクタ（９）が搭載されており、前記切欠き部（６６，６７，６８）と前記嵌合部（５４）とは、前記コネクタ（９）の挿抜方向の機械的な力に対して抵抗するように、互いに噛合可能である構成としてもよい。

　上記構成によれば、切欠き部と嵌合部と嵌合が、コネクタ９の挿抜方向の機械的な力に対して抵抗する。このため、回路基板と第１係合部との係合を、コネクタの挿抜方向の機械的な力に対して安定化することができる。

　本発明の態様９に係る表示装置（液晶表示モジュール１，１０１，２０１，３０１）は、上記態様８において、前記コネクタ（９）の挿抜方向は、前記表示画面（２５）に平行な方向（ｘ軸方向）である構成としてもよい。

　本発明の態様１０に係る表示装置（液晶表示モジュール２０１，３０１）は、上記態様１から９の何れか１態様において、前記切欠き部（６８）は、前記表示画面（２５）に垂直な方向（ｚ軸方向）に、前記回路基板（２０６）を貫通するように、設けられている構成としてもよい。

　上記構成によれば、切欠き部は、回路基板を貫通する。このため、貫通しない切欠き部よりも、容易に形成することができる。さらに、回路基板の厚みが第１係合部の厚み以下であるの場合に、回路基板と第１係合部とが重畳した厚みを、回路基板の厚みと等しくすることができる。

　本発明の態様１１に係る表示装置（液晶表示モジュール３０１）は、上記態様１から１０の何れか１態様において、前記嵌合部（５４）は、該嵌合部（５４）の他の部位よりも厚い肥厚部を、前記嵌合部（５４）の外周に面するように備える構成としてもよい。

　上記構成によれば、嵌合部は、他の部位よりも厚い肥厚部を、嵌合部の外周に面するように備える。このため、肥厚部は、嵌合部全体を厚くする場合よりも、重畳部の重量の増加を抑制しながら、嵌合部の有効な厚みを大きくすることができる。これにより、肥厚部は、嵌合部と切欠き部との嵌合をより確実にすることができる。

　また、嵌合部の有効な厚みを大きくすることにより、肥厚部は、嵌合部と切欠き部との対向面の面積を増すことができる。このため、肥厚部は、コネクタの挿抜に起因する機械的な力に対する抵抗を増すことができると共に、保持構造と基板との間の電気的接続を増すこともできる。これらにより、保持構造と基板との係合をより安定化できると共に、保持構造と基板との電気的な一体度も高めることができる。

　本発明の態様１２に係る表示装置（液晶表示モジュール１，１０１，２０１，３０１）は、上記態様１から１１の何れか１態様において、表示装置はさらにバックライト（３）を備え、前記回路基板（６，１０６，２０６）は、前記保持構造（ステイ５，３０５およびベゼル４）および前記バックライト（３）を介して前記表示パネル（２）に取り付けられている構成としてもよい。

　上記構成によれば、回路基板は、バックライトを介して、間接的に液晶表示パネル２に取付けられることができる。

　本発明の態様１３に係る表示装置（液晶表示モジュール１，１０１，２０１，３０１）は、上記態様１から１２の何れか１態様において、前記第１係合部（重畳部５２）は、（ｉ）前記嵌合部（５４）が前記切欠き部（６６，６７，６８）の内部に嵌合されることと、（ｉｉ）前記保持構造（ステイ５，３０５）と回路基板（６，１０６，２０６）との表面に一体に、回路基板６の表面を保護する表面保護テープ（８）を接着することと、によって回路基板に係合される構成としてもよい。

　上記構成によれば、第１係合部と回路基板との係合は、嵌合部と切欠き部との嵌合と、表面保護テープの接着と、によって十分に安定化される。このため、該係合をより安定化するための追加的な固定を不要とすることができる。追加的な固定を行わないことにより、表示装置を製造するための製造工程数を低減でき、さらに、追加的な固定に起因する回路基板の配設に必要な空間の厚みの増加を回避することができる。

　本発明の態様１４に係る表示装置（液晶表示モジュール１，１０１，２０１，３０１）の製造方法は、表示画面（２５）を備える表示パネル（液晶表示パネル２）に、配線部（フレキシブル基板７）を介して、切欠き部（６６，６７，６８）が設けられた回路基板（６，１０６，２０６）を接続する接続工程と；前記表示パネル（２）に、保持構造（ベゼル４およびステイ５）を介して、回路基板（６，１０６，２０６）を取付ける取付け工程と；を含み、前記取付け工程は、前記保持構造の第１係合部（重畳部５２）が備える嵌合部（５４）を前記切欠き部（６６，６７，６８）の内部に嵌合して、回路基板（６，１０６，２０６）に第１係合部（重畳部５２）を係合する第１係合工程と；表示パネル（２）に第２係合部（ベゼル４）を係合する第２係合工程と；を含む方法でもよい。

　上記方法によれば、上記態様１における表示装置を製造することができる。したがって、回路基板の厚みと第１係合部との厚みとを維持することにより、回路基板と第１係合部との機械的強度を容易に維持できると共に、回路基板と第１係合部とが重畳した厚みを小さくすることにより、回路基板の配設に必要な空間の厚みを低減できる。

　本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。

１、１０１、１０１、２０１、３０１、４０１　液晶表示モジュール（表示装置）
２　液晶表示パネル（表示パネル）
３　バックライト
４　バックライト裏ベゼル，ベゼル（保持構造，第２係合部）
５、３０５、４０５　ステイ（保持構造）
６、１０６、１０６、２０６、４０６　回路基板
７　フレキシブル基板（配線部）
８　保護テープ（表面保護テープ）
９　コネクタ
２１　対向基板
２３　マトリックス基板
２２　液晶
２４　封止材
２５　表示画面
５２　重畳部（第１係合部）
５３　連結部
５４　嵌合部
５５　非嵌合部
５６　肥厚部
６２　側面
６３　上面
６４　下面
６６、６７、６８　切欠き部
Ｄ１，Ｄ１１，Ｄ４１　回路基板と重畳部（第１係合部）とが重畳した厚み
Ｄ２，Ｄ４２　回路基板の厚み
Ｄ３，Ｄ４３　重畳部（第１係合部）の厚み
Ｄ４　嵌合部の厚み

Claims

　表示画面を備える表示パネルと、
　切欠き部が設けられた回路基板と、
　前記表示パネルに前記回路基板を接続する配線部と、
　前記表示パネルに前記回路基板を取付ける保持構造と、を備え、
　前記保持構造は、
　　前記切欠き部の内部に嵌合可能な嵌合部を備え、前記回路基板に係合可能な第１係合部と、
　　前記第１係合部と異なり、前記表示パネルに係合可能な第２係合部と、を備えることを特徴とする表示装置。
　前記保持構造は、前記表示画面に垂直な方向から見る平面視において、
　　前記保持構造の全体が、前記回路基板の外側のみに位置するか、または、
　　前記第１係合部の全体または一部のみが、前記回路基板の内側に位置することを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
　前記第１係合部は、全体が前記嵌合部であることを特徴とする請求項２に記載の表示装置。
　前記第１係合部は、前記嵌合部が前記切欠き部の内部に嵌合されたときに、前記切欠き部の外部に位置する非嵌合部を備えることを特徴とする請求項２に記載の表示装置。
　前記回路基板は、前記表示パネルに対して相対的に、前記表示画面に平行な方向に位置し、
　前記切欠き部は、前記回路基板の前記表示パネルに対向する側面と連通していることを特徴とする請求項３または４に記載の表示装置。
　前記保持構造は、前記第１係合部と前記第２係合部との間を連結する連結部をさらに備え、
　前記第１係合部の厚さは、前記連結部の厚さ以上であることを特徴とする請求項１～５の何れか１項に記載の表示装置。
　前記切欠き部と前記嵌合部とは、互いに噛合可能であることを特徴とする請求項１～６の何れか１項に記載の表示装置。
　前記回路基板には、コネクタが搭載されており、
　前記切欠き部と前記嵌合部とは、前記コネクタの挿抜方向の機械的な力に対して抵抗するように、互いに噛合可能であることを特徴とする請求項７に記載の表示装置。
　前記コネクタの挿抜方向は、前記表示画面に平行な方向であることを特徴とする請求項８に記載の表示装置。
　前記切欠き部は、前記表示画面に垂直な方向に、前記回路基板を貫通するように、設けられていることを特徴とする請求項１～９の何れか１項に記載の表示装置。
　前記嵌合部は、該嵌合部の他の部位よりも厚い肥厚部を、前記嵌合部の外周に面するように備えることを特徴とする請求項１～１０の何れか１項に記載の表示装置。
　さらに、バックライトを備え、
　前記回路基板は、前記保持構造および前記バックライトを介して前記表示パネルに取り付けられていることを特徴とする請求項１～１１の何れか１項に記載の表示装置。
　前記第１係合部は、（ｉ）前記嵌合部が前記切欠き部の内部に嵌合されることと、（ｉｉ）前記保持構造と前記回路基板との表面に一体に、前記回路基板の表面を保護する表面保護テープを接着することと、によって前記回路基板に係合されることを特徴とする請求項１～１２の何れか１項に記載の表示装置。
　表示画面を備える表示パネルに、配線部を介して、切欠き部が設けられた回路基板を接続する接続工程と、
　前記表示パネルに、保持構造を介して、前記回路基板を取付ける取付け工程と、を含み、
　前記取付け工程は、
　　前記保持構造の第１係合部が備える嵌合部を前記切欠き部の内部に嵌合して、前記回路基板に前記第１係合部を係合する第１係合工程と、
　　前記保持構造の前記第１係合部と異なる第２係合部を前記表示パネルに係合する第２係合工程と、を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。