WO2018131639A1 - 接点装置、電磁継電器、電気機器 - Google Patents

接点装置、電磁継電器、電気機器 Download PDF

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Abstract

長手方向を有する第1固定端子(420A)には第1導電部材(440A)が固定されており、長手方向を有する第2固定端子(420B)には第2導電部材(440B)が固定されている。また、第1固定端子(420A)および第2固定端子(420B)は仕切り部材(411)に固定されている。さらに、第1導電部材(440A)の第1延設部(443A)は、仕切り部材(411)よりも第1固定接点(421aA)側で、第1固定端子(420A)および可動接触子(430)のうち少なくともいずれか一方に対面する第1対面部(444A)を有している。この第1対面部(444A)は、第1固定端子(420A)の長手方向に延在している。

Description

接点装置、電磁継電器、電気機器
 本開示は、接点装置、電磁継電器、電気機器に関し、より詳細には固定接点に対する可動接点の接触/離間を切替可能な接点装置、電磁継電器、電気機器に関する。
 従来、接点装置として、第1固定接点を有する第1固定端子と、第2固定接点を有する第2固定端子と、第1固定接点および第2固定接点にそれぞれ接離する一対の可動接点を有する可動接触子と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
 この特許文献1では、可動接触子を第1固定端子および第2固定端子に対して相対移動させて、一対の可動接点を第1固定接点および第2固定接点に接触させたり、一対の可動接点を第1固定接点および第2固定接点から離間させたりすることで、第1固定端子と第2固定端子との導通、非導通が切り替えられるようにしている。
特開2009-199893号公報
 しかしながら、上記従来の技術のように、一対の可動接点を第1固定接点および第2固定接点にそれぞれ接触させて、第1固定端子と第2固定端子とを導通させると、第1固定端子と第2固定端子との間に可動接触子を介して電流が流れることとなる。このように、第1固定端子と第2固定端子との間に可動接触子を介して電流を流すと、この電流によって、第1固定接点と可動接触子との間および第2固定接点と可動接触子との間に電磁反発力が作用してしまう。
 そして、接点の信頼性向上の観点からは、第1固定接点と可動接触子との間および第2固定接点と可動接触子との間に作用する電磁反発力を低減させるようにするのが好ましい。
 そこで、本開示は、接点間に作用する電磁反発力をより低減させることのできる接点装置および当該接点装置を搭載した電磁継電器を得ることを目的とする。
 本開示にかかる接点装置は、長手方向の一端側に第1固定接点を有する第1固定端子と、長手方向の一端側に第2固定接点を有する第2固定端子と、を備えている。また、前記接点装置は、前記第1固定接点および前記第2固定接点のうち少なくともいずれか一方の固定接点に対して相対移動することで、前記第1固定端子と前記第2固定端子との導通、非導通を切り替える可動接触子を備えている。さらに、前記接点装置は、前記第1固定端子の長手方向の他端側に固定される第1固定部を有する第1導電部材と、前記第2固定端子の長手方向の他端側に固定される第2固定部を有する第2導電部材と、を備えている。また、前記接点装置は、前記第1固定端子および前記第2固定端子が固定されて、前記第1固定端子の長手方向の一端側と他端側とを仕切るとともに、前記第2固定端子の長手方向の一端側と他端側とを仕切る仕切り部材を備えている。また、前記第1固定部および前記第2固定部のうち少なくともいずれか一方の固定部には、延設部が連設されている。また、前記延設部は、当該延設部が連設された固定部が固定される固定端子の長手方向における前記仕切り部材よりも一端側で、前記延設部が連設された固定部が固定される固定端子および前記可動接触子のうち少なくともいずれか一方に対面する対面部を有している。そして、前記対面部は、前記延設部が連設された固定部が固定される固定端子の長手方向に延在している。
 また、本開示にかかる電磁継電器は、前記接点装置接点装置と、前記可動接触子を移動させる電磁石装置と、を備えるものである。
 また、本開示にかかる電気機器は、前記接点装置または前記電磁継電器からなる内器と、前記内器を保持するハウジングと、を備えるものである。
 本開示によれば、接点間に作用する電磁反発力をより低減させることのできる接点装置および当該接点装置を搭載した電磁継電器を得ることができる。
第1実施形態にかかる電磁継電器を示す斜視図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器の分解斜視図である。 第1実施形態にかかる接点装置の一部を分解して示す分解斜視図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器を示す側断面図である。 第1実施形態にかかる接点装置を模式的に示す図である。 第1実施形態にかかる接点装置の第1変形例を模式的に示す図である。 第1実施形態にかかる接点装置の第2変形例を模式的に示す図である。 図8(A)は、第1実施形態の第1変形例にかかる第1導電部材および第2導電部材の配置方法を模式的に示す平面図、図8(B)は、第1実施形態の第2変形例にかかる第1導電部材および第2導電部材の配置方法を模式的に示す平面図、図8(C)は、第1実施形態の第3変形例にかかる第1導電部材および第2導電部材の配置方法を模式的に示す平面図である。 第2実施形態にかかる電磁継電器を示す斜視図である。 図9のX1-X1断面図である。 図9のX2-X2断面図である。 第2実施形態にかかる電磁継電器が備える接点装置での電流の流れを説明する図である。 図13(A)は、第2実施形態にかかる接点装置が備える導電部材と可動接触子との位置関係および導電部材と可動接触子との間で発生する斥力を説明する図、図13(B)は、第2実施形態にかかる接点装置が備える第1ヨークと第2ヨークとが引き合うことを説明する図である。 第2実施形態にかかる第1ヨークと可動接触子との位置関係を説明する図である。 第2実施形態にかかる接点装置で発生するアークを引き延ばすことを説明する図である。 図16(A)は、第2実施形態にかかる第1導電部材に連設される第1電路部の長さを説明する図、図16(B)は、第2実施形態にかかる第2導電部材に連設される第2電路部の長さを説明する図である。 第2実施形態にかかる接点装置が備える固定端子を流れる電流で生じる磁束と可動接触子を流れる電流との関係で発生するローレンツ力、および、固定端子に対向する電路部を流れる電流で生じる磁束と可動接触子を流れる電流との関係で発生するローレンツ力を説明する図である。 図18(A)は、第2実施形態にかかる電気機器を示す斜視図、図18(B)は、第2実施形態にかかる電気機器を示す分解斜視図である。 第2実施形態にかかる電気機器の要部を拡大して示す斜視図である。 図20(A)は、第2実施形態の第1変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図、図20(B)は、図20(A)のX3-X3断面図である。 図20(A)のX4-X4断面図である。 第2実施形態の第1変形例にかかる電磁継電器が備える接点装置での電流の流れを説明する図である。 図23(A)は、第2実施形態の第1変形例にかかる接点装置が備える導電部材と可動接触子との位置関係および導電部材と可動接触子との間で発生する斥力を説明する図、図23(B)は、第2実施形態の第1変形例にかかる接点装置が備える第1ヨークと第2ヨークとが引き合うことを説明する図である。 第2実施形態の第1変形例にかかる第1ヨークと可動接触子との位置関係を説明する図である。 図25(A)は、第2実施形態の第1変形例にかかる第1導電部材に連設される第1電路部の長さを説明する図、図25(B)は、第2実施形態の第1変形例にかかる第2導電部材に連設される第2電路部の長さを説明する図である。 第2実施形態の第1変形例にかかる接点装置が備える固定端子を流れる電流で生じる磁束と可動接触子を流れる電流との関係で発生するローレンツ力、および、固定端子に対向する電路部を流れる電流で生じる磁束と可動接触子を流れる電流との関係で発生するローレンツ力を説明する図である。 第2実施形態の第2変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図である。 第2実施形態の第3変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図である。 第2実施形態の第4変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図である。 第2実施形態の第5変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図である。 図31(A)は、第2実施形態の第6変形例にかかる第1ヨークを説明する図であって、第1固定端子および第2固定端子の並設方向および可動接触子の移動方向に延在する平面で切断した縦断面図、図31(B)は、第2実施形態の第6変形例にかかる第1ヨークを説明する図であって、第1固定端子および第2固定端子の並設方向と直交する方向および可動接触子の移動方向に延在する平面で切断した縦断面図である。 図32(A)は、第2実施形態の第7変形例にかかる第1ヨークを説明する図であって、第1固定端子および第2固定端子の並設方向および可動接触子の移動方向に延在する平面で切断した縦断面図、図32(B)は、第2実施形態の第7変形例にかかる第1ヨークを説明する図であって、第1固定端子および第2固定端子の並設方向と直交する方向および可動接触子の移動方向に延在する平面で切断した縦断面図である。 第2実施形態の第8変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図である。 第2実施形態の第9変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図である。 図35(A)は、第2実施形態の第10変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図、図35(B)は、第2実施形態の第10変形例にかかる電磁継電器が備える接点装置の第1導電部材を説明する図、図35(C)は、第2実施形態の第10変形例にかかる電磁継電器が備える接点装置の第2導電部材を説明する図である。 第2実施形態の第10変形例にかかる接点装置が備える導電部材と可動接触子との位置関係および導電部材と可動接触子との間で発生する引き合う力を説明する図である。 第2実施形態の第11変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図である。 第2実施形態の第12変形例にかかる電磁継電器を示す図であって、第1固定端子および第2固定端子の並設方向および可動接触子の移動方向に延在する平面で切断した縦断面図である。 第2実施形態の第12変形例にかかる電磁継電器が備える接点装置において、可動接触子に上方の力がかかることを説明する図である。 図40(A)は、第2実施形態の第13変形例にかかる電磁継電器を示す平面図、図40(B)は、図40(A)のX5-X5断面図である。 図41(A)は、第2実施形態の第14変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図、図41(B)は、図41(A)のX6-X6断面図である。 第2実施形態の第15変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図である。 第2実施形態の第16変形例にかかる電磁継電器を示す斜視図である。
 以下、本開示の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
 (第1実施形態)
 本実施形態にかかる接点装置40および電磁継電器1について、図1~図8を用いて説明する。
 なお、本実施形態では、図4の上下左右を上下左右として、図4の紙面と直交する方向を前後方向として説明する。
 (1)構成
 (1.1)電磁継電器
 まず、本実施形態にかかる電磁継電器1の構成について説明する。
 本実施形態にかかる電磁継電器1は、初期状態において接点オフとなる所謂常開型のものであり、この電磁継電器1は、図1~図3に示すように、下部に位置する電磁石装置(駆動部)30と上部に位置する接点装置40とを備えている。具体的には、樹脂材料によって中空箱型に形成された中空箱型のケース20内に電磁石装置30および接点装置40を収納することで電磁継電器1を形成している。なお、初期状態において接点オンとなる所謂常閉型の電磁継電器を用いることも可能である。
 ケース20は、図1および図2に示すように、略矩形状のケース基部21と、このケース基部21を覆うように配置されるケースカバー22と、を備えており、ケースカバー22は、ケース基部21側が開放された中空箱型に形成されている。そして、ケース基部21にケースカバー22を取り付けた状態で形成されるケース20の内部空間に、電磁石装置30および接点装置40などの搭載部品が収容されている。
 ケース基部21の下側には、一対のコイル端子340,340がそれぞれ装着される一対のスリット21a,21aが設けられている。一方、ケース基部21の上側には、第1バスバー(第1導電部材)440Aの第1端子部442Aおよび第2バスバー(第2導電部材)440Bの第2端子部442Bがそれぞれ装着される一対のスリット21b,21bが設けられている。
 なお、一方のスリット21aは、当該一方のスリット21aに装着される一方のコイル端子340の断面形状と略同形状となっており、他方のスリット21aは、当該他方のスリット21aに装着される他方のコイル端子340の断面形状と略同形状となっている。ここで、本実施形態では、スリット21aに装着される部分の断面形状が略同形状となるコイル端子340を用いている。そのため、各スリット21a,21aの断面形状も略同形状になっている。
 また、一方のスリット21bが、当該一方のスリット21bに装着される第1端子部442Aの断面形状と略同形状となっており、他方のスリット21bが、当該他方のスリット21bに装着される第2端子部442Bの断面形状と略同形状となっている。そして、本実施形態では、第1端子部442Aおよび第2端子部442Bのスリット21bに装着される部分の断面形状が略同形状となるようにしている。そのため、各スリット21b,21bの断面形状も略同形状になっている。
 (1.2)電磁石装置
 次に、電磁石装置30の構成について説明する。
 電磁石装置30は、コイル部310を備えており、このコイル部310は、通電されることで磁束を発生させる励磁コイル330と、励磁コイル330が巻回される中空円筒状のコイルボビン320と、コイルボビン320に固定され、励磁コイル330の両端がそれぞれ接続される一対のコイル端子340,340と、を備えている。
 コイルボビン320は、絶縁材料である樹脂によって形成されており、このコイルボビン320の中央部には上下方向に貫通する挿通孔320aが形成されている。そして、コイルボビン320は、外表面に励磁コイル330が巻回される略円筒状の巻胴部321と、巻胴部321の下端に連設されて、巻胴部321の径方向外側に突出した略円形の下側フランジ部322と、巻胴部321の上端に連設されて、巻胴部321の径方向外側に突出した略円形の上側フランジ部323と、を備えている。
 コイル端子340は、例えば、銅などの導電性材料を用いて平板状に形成することができる。また、各コイル端子340,340には中継端子341,341がそれぞれ設けられており、一方のコイル端子340の中継端子341には、コイルボビン320の巻胴部321に巻かれた励磁コイル330の一端側の引出線が絡げられた状態で半田付けされている。そして、他方のコイル端子340の中継端子341には、コイルボビン320の巻胴部321に巻かれた励磁コイル330の他端側の引出線が絡げられた状態で半田付けされている。
 このように、本実施形態では、コイルボビン320の巻胴部321に巻回された励磁コイル330の両端を、コイルボビン320に固定された一対のコイル端子340,340に電気的に接続させることで、コイル部310を形成している。こうすることで、一対のコイル端子340,340を介して励磁コイル330に通電した際に、電磁石装置30が駆動されるようにしている。そして、励磁コイル330に通電することにより電磁石装置30を駆動させた際には、後述する接点装置40の接点が開閉されるようにしている。なお、接点装置40の接点は、第1固定端子420Aに形成された第1固定接点421aAと、第2固定端子420Bに形成された第2固定接点421aBと、可動接触子430に形成された第1可動接点431Aおよび第2可動接点431Bとで構成されるものである。このように、本実施形態では、電磁石装置30を駆動させることで、第1固定接点421aAと第2固定接点421aBとの間の導通、非導通を切り替えることができるようにしている。
 また、電磁石装置30は、励磁コイル330の周囲に配置される継鉄350を備えている。この継鉄350は、例えば、磁性材料を用いて形成することができる。そして、継鉄350は、本実施形態では、コイルボビン320を包囲するように配置されており、コイルボビン320の上端面側に配置される矩形状の継鉄上板351と、コイルボビン320の下端面側および側面側に配置される矩形状の継鉄本体352とで構成されている。
 継鉄本体352は、励磁コイル330とケース20との間に配置されている。本実施形態では、この継鉄本体352は、底壁353と、当該底壁353の左右両端縁(周縁)からそれぞれ立ち上がる一対の側壁354,354と、を備えており、前後方向に開放されている。なお、底壁353および一対の側壁354,354は、一枚の板を折曲することにより連続一体に形成することができる。また、継鉄本体352の底壁353には、円環状の挿通孔353aが形成されており、この挿通孔353aにはブッシュ301が装着されている。このブッシュ301も、例えば、磁性材料を用いて形成することができる。
 そして、継鉄本体352の一対の側壁354,354の先端側(上端側)には、コイルボビン320の上端面およびコイルボビン320に巻かれた励磁コイル330を覆うようにして上述した継鉄上板351が配置されている。
 また、電磁石装置30は、コイルボビン320の円筒内部(挿通孔320a内)に挿入され、通電された励磁コイル330によって磁化される(磁束が通過する)固定鉄芯(固定子:固定側部材)360を備えている。さらに、電磁石装置30は、固定鉄芯360とは上下方向(軸方向)で対向し、コイルボビン320の円筒内部(挿通孔320a内)に配置される可動鉄芯(可動子:可動側部材)370と、を備えている。
 本実施形態では、固定鉄芯360は、コイルボビン320の円筒内部(挿通孔320a内)に挿入される円筒部361と、円筒部361の上端から径方向外側に突出するフランジ部362と、を備えている。そして、この固定鉄芯360には、シャフト(駆動軸)380および復帰ばね302が挿入される挿通孔360aが形成されている。
 なお、本実施形態では、フランジ部362の下側に、挿通孔360aの内側(径方向内側)に向けて突出する突起363が全周に亘って形成されている。すなわち、挿通孔360aは、突起363の上方(上面363a側)における開口径のほうが、突起363が形成された部分における開口径よりも大きくなるように形成されている。また、挿通孔360aは、突起363の下方(下面363b側)における開口径のほうが、突起363が形成された部分における開口径よりも大きくなるように形成されている。さらに、本実施形態では、突起363の上方(上面363a側)における開口径のほうが、突起363の下方(下面363b側)における開口径よりも若干大きくなるようにしている。
 一方、可動鉄芯370は、略円筒状に形成されており、この可動鉄芯370の中央部には、シャフト(駆動軸)380が挿入される挿通孔370aが形成されている。この挿通孔370aは、略一定の開口径(シャフト本体部381の径と略同径の開口径)を有しており、下端が可動鉄芯370の下部中央に形成された凹部371に連通している。
 シャフト380は、例えば、非磁性材料を用いて形成することができる。本実施形態では、このシャフト380は、可動鉄芯370の移動方向(上下方向:駆動軸方向)に長い丸棒状のシャフト本体部381と、シャフト本体部381の上端から径方向外側に突出する略円板状のフランジ部382と、を備えている。
 そして、シャフト本体部381の下端側を可動鉄芯370の挿通孔370aに上側から挿入することで、可動鉄芯370とシャフト380とを連結している。
 さらに、本実施形態では、電磁石装置30は、上方が開口した有底円筒状に形成されたプランジャキャップ(筒体)390を備えている。このプランジャキャップ390も、例えば、非磁性材料を用いて形成することができる。そして、このプランジャキャップ390は、固定鉄芯360とコイルボビン320との間、および、可動鉄芯370とコイルボビン320との間に配置されている。
 本実施形態では、プランジャキャップ390は、上方に開口する有底円筒状の本体部391と、本体部391の上端から径方向外側に突出するフランジ部392と、を備えている。そして、コイルボビン320の中心に形成された挿通孔320a内に、プランジャキャップ390の本体部391が配置されている。このとき、コイルボビン320の上側(上側フランジ部323)には円環状の座面323aが形成されており、この座面323aにプランジャキャップ390のフランジ部392が載置されるようになっている。
 また、コイルボビン320の円筒内部(挿通孔320a内)に設けられたプランジャキャップ390の収容空間390a内に、固定鉄芯360の円筒部361と可動鉄芯370とが収納されるようにしている。なお、本実施形態では、固定鉄芯360は、プランジャキャップ390の開口側に配置されており、可動鉄芯370は、プランジャキャップ390の筒内における固定鉄芯360よりも下側に配置されている。
 さらに、固定鉄芯360の円筒部361および可動鉄芯370は、それぞれ外径がプランジャキャップ390の内径と略同径の円筒状に形成されている。そして、可動鉄芯370は、プランジャキャップ390の収容空間390a内を上下方向(往復動方向:駆動軸方向)に摺動するようになっている。
 また、本実施形態では、プランジャキャップ390の開口側に形成されたフランジ部392が、継鉄上板351の下面における挿通孔351aの周囲に固着されるようにしている。そして、プランジャキャップ390の下端底部を、底壁353の挿通孔353aに装着されたブッシュ301に挿通させている。
 こうすることで、プランジャキャップ390の下部に収納された可動鉄芯370がブッシュ301の周部と磁気接合されるようにしている。すなわち、本実施形態では、ブッシュ301が、継鉄350(継鉄上板351および継鉄本体352)と固定鉄芯360と可動鉄芯370とともに磁気回路を形成するようにしている。
 また、継鉄上板351の中央部には、固定鉄芯360が挿通される挿通孔351aが貫設されており、固定鉄芯360を挿通する際には、固定鉄芯360の円筒部361を継鉄上板351の上面側から挿通するようになっている。このとき、継鉄上板351の上面の略中心には、固定鉄芯360のフランジ部362と略同径の凹部351bが設けられており、固定鉄芯360のフランジ部362を凹部351bにはめ込むことで抜け止めがなされるようにしている。
 さらに、継鉄上板351の上面側には金属製の押さえ板303が設けられており、この押さえ板303の左右端部が継鉄上板351の上面に固定されるようにしている。そして、押さえ板303の中央には、継鉄上板351の上面より突出した固定鉄芯360のフランジ部362を収納する空間を形成するように凸部が設けられている。
 なお、本実施形態では、固定鉄芯360と押さえ板303との間に、ゴム弾性を有する材料(例えば合成ゴム)からなる鉄芯ゴム304が設けられており、固定鉄芯360からの振動が押さえ板303に直接伝播されないようになっている。この鉄芯ゴム304は円盤状に形成されており、中央部にはシャフト380が挿通される挿通孔304aが貫設されている。さらに、本実施形態では、鉄芯ゴム304は、フランジ部362を包むようにして固定鉄芯360に嵌着されている。
 また、押さえ板303には、シャフト380が挿入される挿通孔303aが形成されており、固定鉄芯360の挿通孔360aおよび押さえ板303の挿通孔303aを介して、シャフト380の上端側(フランジ部382側)を接点装置40まで延伸させることができるようにしている。
 そして、励磁コイル330に通電することで可動鉄芯370が固定鉄芯360に吸引された際には、可動鉄芯370とともに、可動鉄芯370に連結固定されたシャフト380も上方へ移動するようにしている。
 なお、可動鉄芯370の移動範囲は、本実施形態では、固定鉄芯360から間隙D1だけ下方に離間配置された初期位置(固定鉄芯360から最も離れた位置)と、固定鉄芯360に当接する当接位置(固定鉄芯360に最も近づいた位置)との間に設定されている。
 また、上述したように、固定鉄芯360と可動鉄芯370との間には、弾性力により可動鉄芯370を初期位置に復帰させる方向(可動鉄芯370が固定鉄芯360から離れる方向)に付勢する復帰ばね302が配置されている。本実施形態では、シャフト380の周囲を巻回するようにした状態で固定鉄芯360の挿通孔360a内に配置されるコイルばねで、復帰ばね302を構成している。この復帰ばね302は、上端が固定鉄芯360の突起363の下面363bに当接するとともに、下端が可動鉄芯270の上面372に当接するようになっている。すなわち、突起363の下面363bおよび可動鉄芯270の上面372が復帰ばね302のばね受け部となっている。
 上記のような構成とすることで、励磁コイル330への通電時には、固定鉄芯360における可動鉄芯370との対向面(下面)364と、可動鉄芯370における固定鉄芯360との対向面(上面)372とが、一対の磁極部として互いに異極性になり、可動鉄芯370が固定鉄芯360に吸引されて当接位置に移動する。このように、本実施形態では、励磁コイル330への通電時に、固定鉄芯360における可動鉄芯370との対向面(下面)364および可動鉄芯370における固定鉄芯360との対向面(上面)372を、それぞれ磁極面として機能させている。
 一方、励磁コイル330への通電を停止すると、可動鉄芯370は、復帰ばね302の付勢力により初期位置に復帰する。
 このように、本実施形態にかかる可動鉄芯370は、励磁コイル330の非通電時には、間隙D1を介して固定鉄芯360に対向配置されるとともに、励磁コイル330の通電時には、固定鉄芯360側に吸引されるように往復動するものである。
 なお、プランジャキャップ390の収容空間390a内の底部には、ゴム弾性を有する材料からなり、可動鉄芯270の外径と略同径に形成されたダンパーゴム305が配置されている。
 (1.3)接点装置
 次に、接点装置40の構成について説明する。
 上述したように、電磁石装置30の上方には、励磁コイル330の通電の入切に応じて接点を開閉する接点装置40が設けられている。
 接点装置40は、セラミック等の耐熱性材料により下方に開口する箱状に形成されたベース(筐体)410を備えている。このベース410は、天壁411と、天壁411の周縁部から下方に延設された略角筒状の周壁412と、を備えている。
 そして、ベース410の天壁411には、2つの挿通孔411a,411aが左右方向に並ぶように設けられている。この2つの挿通孔411a,411aのうち一方(図4の左側)の挿通孔411aには第1固定端子420Aが挿通されており、他方(図4の右側)の挿通孔411aには第2固定端子420Bが挿通されている。なお、本実施形態では、便宜上、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bを用いて、互いに導通される一対の固定端子を区別できるようにしている。しかしながら、一方の固定端子(図4の左側の固定端子)を第1固定端子420Aとし、他方の固定端子(図4の右側の固定端子)を第2固定端子420Bとする必要はない。すなわち、一方の固定端子(図4の左側の固定端子)を第2固定端子420Bとし、他方の固定端子(図4の右側の固定端子)を第1固定端子420Aとすることも可能である。
 第1固定端子420Aは、銅系材料等の導電性材料によって形成されており、図4に示す状態では、上下方向に細長くなるように配置されている。本実施形態では、この第1固定端子420Aは、挿通孔411aに上方から挿通される略円柱状の第1固定端子本体421A(上下方向に細長い第1固定端子本体421A)を備えている。また、第1固定端子420Aは、第1固定端子本体421Aの上端から径方向外側に突出して、天壁411の上面(挿通孔411aの周縁部の上面)に固定される略円板状の第1フランジ部422Aを備えている。そして、第1固定端子本体421Aの下端面(長手方向の一端側)には、第1固定接点421aAが形成されている。
 また、第2固定端子420Bも、銅系材料等の導電性材料によって形成されており、図4に示す状態では、上下方向に細長くなるように配置されている。この第2固定端子420Bは、挿通孔411aに上方から挿通される略円柱状の第2固定端子本体421B(上下方向に細長い第2固定端子本体421B)を備えている。また、第2固定端子420Bは、第2固定端子本体421Bの上端から径方向外側に突出して、天壁411の上面(挿通孔411aの周縁部の上面)に固定される略円板状の第2フランジ部422Bを備えている。そして、第2固定端子本体421Bの下端面(長手方向の一端側)には、第2固定接点421aBが形成されている。
 このように、本実施形態では、第1固定端子420Aは、下端(長手方向の一端側)に第1固定接点421aAを有しており、第2固定端子420Bは、下端(長手方向の一端側)に第2固定接点421aBを有している。
 なお、本実施形態では、第1固定端子本体421Aの下端面を第1固定接点421aAとしたものを例示しているが、第1固定端子本体421Aの下端面に、第1固定端子本体421Aとは別に第1固定接点421aAを形成するようにしてもよい。同様に、第2固定端子本体421Bの下端面に、第2固定端子本体421Bとは別に第2固定接点421aBを形成するようにしてもよい。
 また、本実施形態では、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bは、それぞれワッシャ50を介して天壁411に固定されている。
 具体的には、第1固定端子420Aを天壁411に固定させる際には、まず、天壁411における一方の挿通孔411aの周縁部の上面にワッシャ50を配置した状態で、ワッシャ50の挿通孔および天壁411の一方の挿通孔411aに、第1固定端子420Aの第1固定端子本体421Aを上方から挿通させるようにしている。そして、ワッシャ50の上面と第1フランジ部422Aの下面とを銀ろう51により密閉接合させるとともに、ワッシャ50の下面と天壁411の上面(一方の挿通孔411aの周縁部の上面)とを銀ろう52により密閉接合させることで、第1固定端子420Aを天壁411に固定させている。こうすることで、第1固定端子420Aが、挿通孔411aを密閉した状態で天壁411に固定されることとなる。このとき、長手方向を上下方向に略一致させた状態で第1固定端子420Aが天壁411に固定されるようにしている。なお、第1固定端子420Aの長手方向を上下方向に略一致させる必要はない。
 同様に、第2固定端子420Bを天壁411に固定させる際には、天壁411における他方の挿通孔411aの周縁部の上面にワッシャ50を配置した状態で、ワッシャ50の挿通孔および天壁411の他方の挿通孔411aに、第2固定端子420Bの第2固定端子本体421Bを上方から挿通させるようにしている。そして、ワッシャ50の上面と第2フランジ部422Bの下面とを銀ろう51により密閉接合させるとともに、ワッシャ50の下面と天壁411の上面(他方の挿通孔411aの周縁部の上面)とを銀ろう52により密閉接合させることで、第2固定端子420Bを天壁411に固定させている。こうすることで、第2固定端子420Bも、挿通孔411aを密閉した状態で天壁411に固定されることとなる。このとき、長手方向を上下方向に略一致させた状態で第2固定端子420Bが天壁411に固定されるようにしている。なお、第2固定端子420Bの長手方向も上下方向に略一致させる必要はない。
 このように、本実施形態では、天壁411に、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bが固定されるようにしている。そして、天壁411に第1固定端子420Aを固定した状態で、第1固定端子420Aの上側と下側とが天壁411によって仕切られるようにしている。同様に、天壁411に第2固定端子420Bを固定した状態で、第2固定端子420Bの上側と下側とが天壁411によって仕切られるようにしている。このように、本実施形態では、天壁411が、第1固定端子420Aの長手方向の一端側と他端側とを仕切るとともに、第2固定端子420Bの長手方向の一端側と他端側とを仕切る仕切り部材となっている。
 なお、本実施形態では、天壁411と周壁412とが一体に形成されたベース410の一部である天壁411を仕切り部材としているが、複数の部材を一体化させることで仕切り部を構成することも可能である。また、第1固定端子420Aの長手方向の一端側と他端側とを仕切る仕切り部材と、第2固定端子420Bの長手方向の一端側と他端側とを仕切る仕切り部材と、を別体にすることも可能である。
 また、第1固定端子420Aには外部負荷等に接続される第1バスバー(第1導電部材)440Aが取り付けられており、第2固定端子420Bには外部負荷等に接続される第2バスバー(第2導電部材)440Bが取り付けられている。
 第1バスバー440Aは、導電性材料で形成された部材を折曲させた形状をしている。この第1バスバー440Aは、第1固定端子420Aに固定される第1固定部441Aを有しており、第1固定部441Aには第1挿通孔441aAが形成されている。そして、第1フランジ部422Aの中央に上方に突出するように設けられた第1突部(被カシメ部)423Aを、この第1挿通孔441aAに挿入した状態でカシメ加工を施すことで、第1バスバー440Aを第1固定端子420Aに固定している。
 このように、本実施形態では、第1バスバー(第1導電部材)440Aは、第1固定端子420Aの長手方向の上端側(他端側)に固定される第1固定部441Aを有している。
 第2バスバー440Bも、同様に、導電性材料で形成された部材を折曲させた形状をしている。この第2バスバー440Bも、第2固定端子420Bに固定される第2固定部441Bを有しており、第2固定部441Bには第2挿通孔441aBが形成されている。そして、第2フランジ部422Bの中央に上方に突出するように設けられた第2突部(被カシメ部)423Bを、この第2挿通孔441aBに挿入した状態でカシメ加工を施すことで、第2バスバー440Bを第2固定端子420Bに固定している。
 このように、本実施形態では、第2バスバー(第2導電部材)440Bも、第2固定端子420Bの長手方向の上端側(他端側)に固定される第2固定部441Bを有している。
 また、ベース410内には、略平板状の可動接触子430が、第1固定接点421aAと第2固定接点421aBとを跨ぐように配置されており、この可動接触子430の上面430bにおける第1固定接点421aAと対向する部位および第2固定接点421aBと対向する部位に、それぞれ第1可動接点431Aおよび第2可動接点431Bが設けられている。本実施形態では、第1可動接点431Aおよび第2可動接点431Bを可動接触子430とは別に設けたものを例示したが、可動接触子430の上面430b自体を第1可動接点431Aおよび第2可動接点431Bとしてもよい。
 この可動接触子430は、励磁コイル330の非通電時には、第1可動接点431Aおよび第2可動接点431Bが第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aBと所定の間隔を空けて対向配置されるように、シャフト(駆動軸)380に取り付けられている。本実施形態では、可動接触子430の中央部に、可動接触子430を可動鉄芯370に連結するシャフト380が挿通される挿通孔430aが貫設されており、この挿通孔430aにシャフト380を挿通させることで、可動接触子430がシャフト380に取り付けられるようにしている。
 そして、励磁コイル330の通電時には、可動接触子430が可動鉄芯370およびシャフト380とともに上方へ移動し、第1可動接点431Aおよび第2可動接点431Bが第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aBにそれぞれ接触するようにしている。
 このように、本実施形態では、可動鉄芯370が初期位置(開位置)にあるときは、一方の可動接点(第1可動接点431A)と第1固定接点421aAとが互いに離間するとともに、他方の可動接点(第2可動接点431B)と第2固定接点421aBとが互いに離間するように、可動鉄芯370と可動接触子430との位置関係を設定している。また、可動鉄芯370が当接位置(閉位置)にあるときは、第1可動接点431Aと第1固定接点421aAとが互いに接触するとともに、第2可動接点431Bと第2固定接点421aBとが互いに接触するように、可動鉄芯370と可動接触子430との位置関係を設定している。
 したがって、励磁コイル330を通電していない期間には、接点装置40の接点(第1固定端子420Aに形成された第1固定接点421aAと、第2固定端子420Bに形成された第2固定接点421aBと、可動接触子430に形成された第1可動接点431Aおよび第2可動接点431Bとで構成される接点)がオフとなることで、第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとが絶縁されることとなる。一方、励磁コイル330を通電している期間には、接点装置40の接点がオンとなることで、第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとが導通することとなる。
 このように、本実施形態にかかる可動接触子430は、電磁石装置(駆動部)30によって駆動されるものである。そして、この可動接触子430は、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bに対して相対移動することで、第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとの導通、非導通を切り替えるものである。
 また、上述したように、可動接触子430は、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bの下方に配置されるようにしている。このとき、可動接触子430の上面430bが、第1固定端子420Aの下端に形成された第1固定接点421aAおよび第2固定端子420Bの下端に形成された第2固定接点421aBと対向するようにしている。したがって、本実施形態では、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bは、それぞれの固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)を可動接触子430に対向させるようにした状態で、天壁(仕切り部材)411に並設されることとなる。
 さらに、可動接触子430と押さえ板303との間には、絶縁材料によって形成され、押さえ板303を覆うように形成された絶縁板480が設けられており、この絶縁板480の中央には、シャフト380が挿通する挿通孔480aが設けられている。
 ところで、可動接触子430の第1可動接点431Aと第1固定接点421aAとが接触するとともに、可動接触子430の第2可動接点431Bと第2固定接点421aBとが接触した状態で電流が流れると、この電流によって、第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間に電磁反発力が作用する。このように、第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間に電磁反発力が作用すると、接点圧が低下し、接触抵抗が大きくなってジュール熱が急激に増加したり、接点が開離してアーク熱が発生したりする。そのため、第1固定接点421aAと第1可動接点431Aとが溶着してしまったり、第2固定接点421aBと第2可動接点431Bとが溶着してしまったりするおそれがある。
 そこで、本実施形態では、可動接触子430を囲うようにヨーク490を設けている。具体的には、可動接触子430の上側に配置される上側ヨーク(第1ヨーク)491と、可動接触子430の下側および側部を囲う下側ヨーク(第2ヨーク)492とで可動接触子430の上下面および側面を囲うヨーク490を構成している。このように、上側ヨーク491と下側ヨーク492とで可動接触子430を囲うようにすることで、上側ヨーク491と下側ヨーク492との間に磁気回路が形成されるようにしている。
 そして、上側ヨーク491および下側ヨーク492を設けることで、可動接触子430の第1可動接点431Aと第1固定接点421aAとが接触するとともに、可動接触子430の第2可動接点431Bと第2固定接点421aBとが接触して電流が流れた際に、上側ヨーク491および下側ヨーク492が電流に基づいて相互に吸引する磁力を発生させるようにしている。このように、相互に吸引する磁力が発生することで、上側ヨーク491と下側ヨーク492とが相互に吸引し合うこととなる。この上側ヨーク491と下側ヨーク492とが吸引しあうことによって、可動接触子430が第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aBに押圧されることとなって、可動接触子430が第1固定接点421aAや第2固定接点421aBから開離しようとする動作が規制される。このように、可動接触子430が第1固定接点421aAや第2固定接点421aBから開離しようとする動作を規制することで、可動接触子430が第1固定接点421aAや第2固定接点421aBに反発することなく吸着するため、アークの発生が抑制される。その結果、アークの発生による接点溶着を抑制することができるようになる。
 また、本実施形態では、上側ヨーク491を略矩形板状に形成し、下側ヨーク492を、底壁部493と、底壁部493の両端から立ち上がるように形成された側壁部494とで略U字状に形成している。
 また、本実施形態では、接圧ばね401によって、第1可動接点431Aと第1固定接点421aAとの間の接触圧および第2可動接点431Bと第2固定接点421aBとの間の接触圧が確保されるようにしている。
 この接圧ばね401は、コイルばねによって構成されており、軸方向を上下方向に向けた状態で配置されている。
 具体的には、接圧ばね401の上端が、下側ヨーク(第2ヨーク)492の底壁部493に形成された挿通孔493aに挿入されて可動接触子430の下面430cに当接するようになっている。さらに、接圧ばね401の下端が、固定鉄芯360の突起363の上方におけるフランジ部362によって囲われた凹部に挿入されて、突起363の上面363aに当接するようになっている。すなわち、可動接触子430の下面430cおよび突起363の上面363aが接圧ばね401のばね受け部となっている。そして、可動接触子430が、この接圧ばね401によって上方向に付勢されるようにしている。
 このように、本実施形態では、接圧ばね401の上端を可動接触子430の下面430cに当接させるようにしている。すなわち、接圧ばね401が、駆動軸方向で下側ヨーク492(ヨーク490)に当接することなく(ヨークを介さずに)可動接触子430を上方へと付勢させるようにしている。こうすることで、電磁継電器1(接点装置40および電磁石装置30)の高さ方向(上下方向:駆動軸方向)の小型化を図っている。
 また、上側ヨーク491および下側ヨーク492には、シャフト380が挿入される挿通孔491aおよび挿通孔493aがそれぞれ形成されている。
 このような構成をしている電磁継電器1では、シャフト380の一端部への可動接触子430の取り付けは、例えば、以下のようにして行うことができる。
 まず、下側から可動鉄芯370、復帰ばね302、継鉄上板351、固定鉄芯360、鉄芯ゴム304、押さえ板303、絶縁板480、接圧ばね401、下側ヨーク492、可動接触子430、上側ヨーク491の順に配置する。このとき、復帰ばね302を、固定鉄芯360の挿通孔360a内に挿通させるようにするのが好ましい。
 そして、シャフト380の本体部381を、上側ヨーク491の上側からそれぞれの挿通孔491a、430a、493a、480a、303a、304a、360a、351aおよび接圧ばね401、復帰ばね302に挿通させ、可動鉄芯370の挿通孔370aに挿通させて連結する。こうして、シャフト380の一端部に可動接触子430が取り付けられることとなる。
 なお、本実施形態では、シャフト380の可動鉄芯370への連結は、図4に示すように、先端を凹部371に突出させた状態で押しつぶしてリベット結合することで行っている。しかしながら、他の方法を用いてシャフト380を可動鉄芯370に連結させてもよい。例えば、シャフト380の他端部にねじ溝を形成して可動鉄芯370に螺合させることで、シャフト380を可動鉄芯370に連結させるようにしてもよいし、シャフト380を可動鉄芯370の挿通孔370aに圧入させることでシャフト380を可動鉄芯370に連結させるようにしてもよい。
 また、本実施形態では、上側ヨーク491の上側には円環状の座面491bが形成されており、この座面491bにシャフト380のフランジ部382を収納することで、シャフト380の上方への突出を抑制しつつ、シャフト380の抜け止めがなされるようにしている。なお、シャフト380を上側ヨーク491にレーザー溶接等で固定するようにしてもよい。
 また、本実施形態では、第1可動接点431Aが第1固定接点421aAから引き離された際や、第2可動接点431Bが第2固定接点421aBから引き離された際に、第1可動接点431Aと第1固定接点421aAとの間に発生するアークや第2可動接点431Bと第2固定接点421aBとの間に発生するアークを抑制するために、ベース410内にガスを封入している。このようなガスとしては、アークが発生する温度領域で最も熱伝導に優れた水素ガスを主体とした混合ガスを用いることができる。このガスを封止するために、本実施形態では、ベース410と継鉄上板351との隙間を覆う上フランジ470を設けている。
 具体的には、ベース410は、上述したように、一対の挿通孔411a,411aが左右方向(幅方向)に並設された天壁411と、この天壁411の周縁から下方に延設された角筒状の周壁412とを有しており、下側(可動接触子430側)が開放された中空箱型に形成されている。そして、開放された下側から可動接触子430を周壁412の内側に収容した状態で、上フランジ470を介してベース410を継鉄上板351に固定している。
 このとき、ベース410の下面の開口周縁部と上フランジ470の上面とを銀ろう52により気密接合するとともに、上フランジ470の下面と継鉄上板351の上面とをアーク溶接等で気密接合している。さらに、継鉄上板351の下面とプランジャキャップ390のフランジ部392とをアーク溶接等で気密接合している。こうすることで、ベース410内にガスが封入される封止空間Sを形成している。
 さらに、ガスを用いたアークの抑制方法と並行して本実施形態では、カプセルヨークブロック450を用いたアークの抑制も行っている。カプセルヨークブロック450はカプセルヨーク451および一対の永久磁石452,452から構成されており、カプセルヨーク451は鉄等の磁性材料によって略U字状に形成されている。このカプセルヨーク451は、互いに対抗する一対の側片451a,451aと、両側片451a,451aの基端部を連結する連結片451bとで一体に形成されている。
 各永久磁石452,452は、カプセルヨーク451の両側片451a,451aに、当該側片451a,451aとそれぞれ対向するように取り付けられており、この永久磁石452によって、ベース410に可動接点(第1可動接点431Aおよび第2可動接点431B)の固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)への接離方向(上下方向)と略直交する磁場を与えている。これにより、アークが可動接触子430の移動方向と直交する方向へ引き伸ばされるとともに、ベース410内に封入されたガスによって冷却されて、アーク電圧が急激に上昇し、アーク電圧が接点間の電圧を上回った時点でアークが遮断される。つまり、本実施形態の電磁継電器1では、カプセルヨークブロック450による磁気ブローとベース410内に封入されたガスによる冷却とでアーク対策が講じられている。こうすることで、アークを短時間で遮断することができるようになり、可動接点(第1可動接点431Aおよび第2可動接点431B)や固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)の消耗を小さくすることができるようになる。
 (2)動作
 次に、電磁継電器1(接点装置40および電磁石装置30)の動作を説明する。
 まず、励磁コイル330が通電されていない状態では、復帰ばね302の弾性力が接圧ばね401の弾性力に打ち勝って、可動鉄芯370が固定鉄芯360から離れる方向に移動し、可動接点(第1可動接点431Aおよび第2可動接点431B)が固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)から離反した図4の状態となる。
 このオフ状態から励磁コイル330が通電されると、可動鉄芯370が電磁力により復帰ばね302の弾性力に抗して固定鉄芯360に吸引されて、固定鉄芯360に接近するように移動することとなる。そして、この可動鉄芯370の上側(固定鉄芯360側)への移動に伴って、シャフト380並びにシャフト380に取り付けられた上側ヨーク491、可動接触子430および下側ヨーク492が上側(固定接点側)に移動する。これにより、可動接触子430の可動接点(第1可動接点431Aおよび第2可動接点431B)が各固定端子(第1固定端子420Aおよび第2固定端子420B)の固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)にそれぞれ接触してこれら各接点相互が電気的に導通して電磁継電器1(接点装置40)がオンとなる。
 (3)第1バスバーおよび第2バスバー
 次に、本実施形態にかかる第1バスバー440Aおよび第2バスバー440Bの具体的な構成について説明する。
 まず、電磁継電器1(接点装置40および電磁石装置30)をオンにすると、図5に示すように、第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとの間に可動接触子430を介して電流が流れることとなる。
 なお、図5には、電磁継電器1(接点装置40および電磁石装置30)をオンにした際に、第1バスバー440A、第1固定端子420A、可動接触子430、第2固定端子420B、第2バスバー440Bの順に電流が流れるようにしたものを例示している。しかしながら、電流の流れる向きはこれに限られるものではなく、図5に示す流れとは逆方向に流れるようにすることも可能である。すなわち、第2バスバー440B、第2固定端子420B、可動接触子430、第1固定端子420A、第1バスバー440Aの順に電流が流れるようにすることも可能である。
 ここで、本実施形態では、長手方向を上下方向に略一致させた状態で第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bを天壁411に固定している。そのため、第1固定端子420A内では、主として上下方向下側に向けて電流が流れることとなり、第2固定端子420B内では、主として上下方向上側に向けて電流が流れることとなる。
 したがって、第1固定端子420A内を流れる電流によって第1固定端子420Aの周囲に磁界が生じることとなる。このとき、第1固定端子420Aよりも右側(第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとが並設された方向における内側:第2固定端子420B側)では、図5の紙面奥から紙面手前に向かう磁束が生じることとなる。一方、第1固定端子420Aよりも左側(第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとが並設された方向における外側:第2固定端子420B側とは反対側)では、図5の紙面手前から紙面奥に向かう磁束が生じることとなる。
 また、第2固定端子420B内を流れる電流によって第2固定端子420Bの周囲にも磁界が生じることとなる。このとき、第2固定端子420Bよりも左側(第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとが並設された方向における内側:第1固定端子420A側)では、図5の紙面奥から紙面手前に向かう磁束が生じることとなる。一方、第2固定端子420Bよりも右側(第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとが並設された方向における外側:第1固定端子420A側とは反対側)では、図5の紙面手前から紙面奥に向かう磁束が生じることとなる。
 また、電流は、可動接触子430を介して第1固定端子420Aから第2固定端子420Bへと流れている。ここで、本実施形態では、可動接触子430が略平板状をしており、上面430bの左右方向両端側に形成された可動接点(第1可動接点431Aおよび第2可動接点431B)が、第1固定端子420Aの下端(第1固定接点421aA)および第2固定端子420Bの下端(第2固定接点421aB)にそれぞれ接触するようにしている。そのため、可動接触子430内では、主として図5の左右方向右側に向けて電流が流れることとなる。
 このとき、可動接触子430における左右方向右側に向けて電流が流れる部位(第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとの間に位置する部位)には、第1固定端子420A内を流れる電流および第2固定端子420B内を流れる電流によって生じた磁界(図5の紙面奥から紙面手前に向かう磁束)が作用することとなる。
 このように、主として図5の左右方向右側に向けて電流が流れる可動接触子430に、図5の紙面奥から紙面手前に向かう磁束が作用すると、この可動接触子430には、下向きの力(第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bから離れる方向への力:電磁反発力)が作用することとなる。
 このように、第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとの間に可動接触子430を介して電流を流すと、この電流によって、第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間に電磁反発力が作用してしまう。
 そして、接点の信頼性向上の観点からは、第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間に作用する電磁反発力を低減させるようにするのが好ましい。
 そこで、本実施形態では、接点間(第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間)に作用する電磁反発力をより低減させることができるようにしている。
 具体的には、第1バスバー(第1導電部材)440Aが、第1固定部441Aに連設される第1延設部443Aを有するようにしている。
 本実施形態では、この第1延設部443Aは、図4に示すように、第1固定端子420Aから左右方向左側に延在する第1固定部441Aの左端に連設されており、第1固定部441Aの左端から下方に向けて延在するように形成されている。なお、第1延設部443Aの下端443bAには、第1端子部442Aがケース基部21側(前後方向)に向けて延在するように連設されている。そして、この第1端子部442Aを一方のスリット21bに装着した際に、第1端子部442Aの先端をケース20の外側に露出させるようにしている。この第1端子部442Aにおけるケース20の外側に露出した部分は、外部負荷等に接続される部位となっている。
 また、本実施形態では、第1延設部443Aが、第1固定端子420Aの長手方向における天壁(仕切り部材)411よりも下側(一端側)で、第1固定端子420Aおよび可動接触子430のうち少なくともいずれか一方に対面する第1対面部444Aを有するようにしている。
 この第1対面部444Aは、第1固定端子420Aの長手方向に延在するように設けられている。すなわち、第1対面部444Aは、第1固定端子420Aの長手方向を上下方向とした状態における側面視で、上下方向に延在するように設けられている。そして、この第1対面部444A内を流れる電流の主方向が略上下方向の上方(第1固定端子420A内を流れる電流の主方向と逆方向)となるようにしている。
 本実施形態では、第1延設部443Aは、第1固定部441Aの左端に連設される上端443aAから下端443bAにかけて、上下方向に略沿うように形成されている。このとき、第1延設部443Aは、可動鉄芯370が初期位置にあるときの下側ヨーク492の底壁部494よりも下側、すなわち、可動鉄芯370が初期位置にあるときの可動接触子430の底面430cよりも下側に、下端443bAが位置するように形成されている。
 さらに、本実施形態では、第1延設部443Aは、上下方向に延在する周壁412の外側近傍に、当該周壁412に沿うように配置されている。
 したがって、本実施形態では、第1延設部443Aの天壁411の下面411bよりも下側に位置する部位の全体が第1対面部444Aとなっている。そして、この第1対面部444Aは、第1固定端子420Aの長手方向と平行に延在するように形成されている。
 本実施形態では、第1対面部444Aをこのような構成とすることで、第1対面部444Aにおける第1固定端子420Aの長手方向の一端と他端との間に、第1固定接点421aAが位置するようにしている。すなわち、第1固定端子420Aの長手方向を上下方向とした状態における側面視で、第1固定接点421aAが第1対面部444Aの上端444aAと下端444bAとの間に位置するようにしている。
 また、本実施形態では、第2バスバー(第2導電部材)440Bが、第2固定部441Bに連設される第2延設部443Bを有するようにしている。
 本実施形態では、第2延設部443Bは、図4に示すように、第2固定端子420Bから左右方向右側に延在する第2固定部441Bの右端に連設されており、第2固定部441Bの右端から下方に向けて延在するように形成されている。なお、第2延設部443Bの下端443bBには、第2端子部442Bがケース基部21側(前後方向)に向けて延在するように連設されている。そして、この第2端子部442Bを他方のスリット21bに装着した際に、第2端子部442Bの先端をケース20の外側に露出させるようにしている。この第2端子部442Bにおけるケース20の外側に露出した部分は、外部負荷等に接続される部位となっている。
 また、本実施形態では、第2延設部443Bが、第2固定端子420Bの長手方向における天壁(仕切り部材)411よりも下側(一端側)で、第2固定端子420Bおよび可動接触子430のうち少なくともいずれか一方に対面する第2対面部444Bを有するようにしている。この第2対面部444Bは、第2固定端子420Bの長手方向に延在するように設けられている。すなわち、第2対面部444Bは、第2固定端子420Bの長手方向を上下方向とした状態における側面視で、上下方向に延在するように設けられている。そして、この第2対面部444B内を流れる電流の主方向が略上下方向の下方(第2固定端子420B内を流れる電流の主方向と逆方向)となるようにしている。
 本実施形態では、第2延設部443Bは、第2固定部441Bの右端に連設される上端443aBから下端443bBにかけて、上下方向に略沿うように形成されている。このとき、第2延設部443Bは、可動鉄芯370が初期位置にあるときの下側ヨーク492の底壁部494よりも下側、すなわち、可動鉄芯370が初期位置にあるときの可動接触子430の底面430cよりも下側に、下端443bBが位置するように形成されている。
 さらに、本実施形態では、第2延設部443Bは、上下方向に延在する周壁412の外側近傍に、当該周壁412に沿うように配置されている。
 したがって、本実施形態では、第2延設部443Bの天壁411の下面411bよりも下側に位置する部位の全体が第2対面部444Bとなっている。そして、この第2対面部444Bは、第2固定端子420Bの長手方向と平行に延在するように形成されている。
 本実施形態では、第2対面部444Bをこのような構成とすることで、第2対面部444Bにおける第2固定端子420Bの長手方向の一端と他端との間に、第2固定接点421aBが位置するようにしている。すなわち、第2固定端子420Bの長手方向を上下方向とした状態における側面視で、第2固定接点421aBが第2対面部444Bの上端444aBと下端444bBとの間に位置するようにしている。
 なお、図4には、周壁412の周囲に配置されたカプセルヨークブロック450(カプセルヨーク451および一対の永久磁石452,452)の外側に第2延設部443Bを配置したものを示している。しかしながら、第1延設部443Aおよび第2延設部443Bの配置位置はこれに限られるものではなく、周壁412とカプセルヨークブロック450との間に第1延設部443Aや第2延設部443Bを配置させるようにしてもよい。こうすれば、第1延設部443A(第1対面部444A)および第2延設部443B(第2対面部444B)をより可動接触子430に近づけることができる。
 また、本実施形態では、上述したように、2つの導電部材(第1バスバー440Aおよび第2バスバー440B)は、それぞれの固定部(第1固定部441Aおよび第2固定部441B)が、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bの並設方向の外側に向けて延在するように配置されている。
 すなわち、第1固定端子420Aに固定された第1固定部441Aは、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bの並設方向における第2固定端子420B側とは反対側(図4の左側)に延在している。そして、第2固定端子420Bに固定された第2固定部441Bが、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bの並設方向における第1固定端子420A側とは反対側(図4の右側)に延在している。
 このような構成とすれば、電磁継電器1(接点装置40および電磁石装置30)をオンにした際には、第1対面部444A内では、主として上下方向上側に向けて電流が流れることとなり、第2対面部444B内では、主として上下方向下側に向けて電流が流れることとなる。
 したがって、第1対面部444A内を流れる電流によって第1対面部444Aの周囲に磁界が生じることとなる。このとき、第1対面部444Aよりも右側(2つの固定端子がある側)では、図5の紙面手前から紙面奥に向かう磁束が生じることとなる。一方、第1対面部444Aよりも左側(第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとが並設された方向における2つの固定端子がある側とは反対側)では、図5の紙面奥から紙面手前に向かう磁束が生じることとなる。
 また、第2対面部444B内を流れる電流によって第2対面部444Bの周囲にも磁界が生じることとなる。このとき、第2対面部444Bよりも左側(2つの固定端子がある側)では、図5の紙面手前から紙面奥に向かう磁束が生じることとなる。一方、第2対面部444Bよりも右側(2つの固定端子がある側とは反対側)では、図5の紙面奥から紙面手前に向かう磁束が生じることとなる。
 したがって、可動接触子430における主として左右方向右側に向けて電流が流れる部位(第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとの間に位置する部位)には、図5の紙面手前から紙面奥に向かう磁束が作用することとなる。
 このように、電磁継電器1(接点装置40および電磁石装置30)をオンにした際には、第1対面部444Aの周囲および第2対面部444Bの周囲に生じる磁界(図5の紙面手前から紙面奥に向かう磁束)が、可動接触子430に作用することとなる。そのため、可動接触子430に作用して電磁反発力を生じさせる磁界(図5の紙面奥から紙面手前に向かう磁束)が弱められることとなる。したがって、電磁反発力を生じさせる磁界が弱まった分、接点間(第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間)に作用する電磁反発力が低減されることとなる。
 このように、接点間(第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間)に作用する電磁反発力を低減させると、接点の信頼性をより向上させることができるようになる。
 (4)第1バスバーおよび第2バスバーの変形例
 次に、第1バスバー440Aおよび第2バスバー440Bの変形例について説明する。
 図4および図5では、第1延設部443Aが、第1固定部441Aの左端に連設される上端443aAから下端443bAにかけて、上下方向に略沿うように形成されたものを例示している。また、図4および図5では、第2延設部443Bが、第2固定部441Bの右端に連設される上端443aBから下端443bBにかけて、上下方向に略沿うように形成されたものを例示している。
 しかしながら、第1延設部443Aや第2延設部443Bの形状は、これに限られるものではなく、第1対面部444Aや第2対面部444Bが可動接触子430に作用する磁界(電磁反発力を生じさせる磁界)を低減することが可能な形状になっていればよい。
 例えば、図6に示すように、第1延設部443Aや第2延設部443Bの延在方向を上下方向に対して傾斜させるようにしてもよい。すなわち、第1対面部444Aおよび第2対面部444Bを、第1固定端子420Aや第2固定端子420Bの長手方向に対して傾斜した状態で対向させるようにしてもよい。
 この図6では、第1延設部443Aは、第1固定端子420Aから左右方向左側に延在する第1固定部441Aの左端に連設されており、第1固定部441Aの左端から下方かつ外方に向けて延在するように形成されている。そして、第1延設部443Aは、可動接触子430の底面430cよりも下側に、下端443bAが位置するように形成されている。すなわち、第1固定端子420Aの長手方向を上下方向とした状態における側面視で、第1固定接点421aAが第1対面部444Aの上端444aAと下端444bAとの間に位置するようにしている。
 一方、第2延設部443Bは、第2固定端子420Bから左右方向右側に延在する第2固定部441Bの右端に連設されており、第2固定部441Bの右端から下方かつ外方に向けて延在するように形成されている。そして、第2延設部443Bは、可動接触子430の底面430cよりも下側に、下端443bBが位置するように形成されている。すなわち、第2固定端子420Bの長手方向を上下方向とした状態における側面視で、第2固定接点421aBが第2対面部444Bの上端444aBと下端444bBとの間に位置するようにしている。
 なお、第1対面部444Aおよび第2対面部444Bの長手方向に対する傾斜角度は45度以下となるようにするのが好ましい。こうすれば、第1対面部444A内を流れる電流および第2対面部444B内を流れる電流の主方向が上下方向に近くなる。そのため、45度以上傾けた場合に較べて、可動接触子430に作用する磁界(電磁反発力を生じさせる磁界)をより効率的に低減させることができるようになる。
 また、図7に示すように、第1延設部443Aや第2延設部443Bの一部を内側に屈曲させ、この屈曲部分に第1対面部444Aおよび第2対面部444Bが形成されるようにすることも可能である。
 この図7では、第1延設部443Aの第1固定接点421aAに対応する部分を第1固定接点421aA側に屈曲させることで、この屈曲させた部分に第1対面部444Aを形成している。すなわち、この図7においても、第1固定端子420Aの長手方向を上下方向とした状態における側面視で、第1固定接点421aAが第1対面部444Aの上端444aAと下端444bAとの間に位置するようにしている。
 一方、第2延設部443Bも、第2固定接点421aBに対応する部分を第2固定接点421aB側に屈曲させることで、この屈曲させた部分に第2対面部444Bを形成している。すなわち、この図7においても、第2固定端子420Bの長手方向を上下方向とした状態における側面視で、第2固定接点421aBが第2対面部444Bの上端444aBと下端444bBとの間に位置するようにしている。
 なお、対面部(第1対面部444Aや第2対面部444B)は、内部を流れる電流の主方向が上下方向を向くように形成するのが好ましい。すなわち、対面部(第1対面部444Aや第2対面部444B)は、上下方向の長さ(上端から下端までの上下方向の距離)が、延設部(第1延設部443Aや第2延設部443B)の厚さよりも長くなるように形成するのが好ましい。
 また、図4から図7では、各対面部(第1対面部444Aおよび第2対面部444B)を各固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)に対面させるようにしたものを例示している。しかしながら、各対面部を各固定接点に対面させなくても、可動接触子430に作用する磁界を低減させることは可能である。
 例えば、下端(下端444bAや下端444bB)が、固定接点(第1固定接点421aAや第2固定接点421aB)よりも上方に位置するように、対面部(第1対面部444Aや第2対面部444B)を形成することができる。
 なお、対面部(第1対面部444Aや第2対面部444B)の下端(下端444bAや下端444bB)の位置は、天壁411の下面411bと固定接点(第1固定接点421aAや第2固定接点421aB)との中間よりも下側に位置するようにするのが好ましい。
 (5)第1バスバーおよび第2バスバーの配置方法の変形例
 次に、第1バスバー440Aおよび第2バスバー440Bの配置方法の変形例について説明する。
 2つの導電部材(第1バスバー440Aおよび第2バスバー440B)の配置方法は、上記で示した方法に限られるものではなく、例えば、図8(A)に示すようにすることができる。
 図8(A)では、第1固定部441Aおよび第2固定部441Bが同方向に延在するように、2つの導電部材(第1バスバー440Aおよび第2バスバー440B)を配置している。
 具体的には、第1固定端子420Aに固定された第1固定部441Aを、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bの並設方向と交差する方向に延在させている。また、第2固定端子420Bに固定された第2固定部440Bも、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bの並設方向と交差する方向に延在させている。このとき、第1固定部441Aの延在方向と第2固定部441Bの延在方向とが同方向となるように、2つの導電部材(第1バスバー440Aおよび第2バスバー440B)を配置している。
 また、図8(B)に示すように、第1固定部441Aおよび第2固定部441Bが逆方向に延在するように、2つの導電部材(第1バスバー440Aおよび第2バスバー440B)を配置することができる。
 具体的には、第1固定端子420Aに固定された第1固定部441Aを、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bの並設方向と交差する方向に延在させている。また、第2固定端子420Bに固定された第2固定部441Bも、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bの並設方向と交差する方向に延在させている。このとき、第1固定部441Aの延在方向と第2固定部441Bの延在方向とが逆方向となるように、2つの導電部材(第1バスバー440Aおよび第2バスバー440B)を配置している。
 また、図8(C)に示すように、第1固定部441Aおよび第2固定部441Bが互いに交差する方向に延在するように、2つの導電部材(第1バスバー440Aおよび第2バスバー440B)を配置することができる。
 具体的には、第2固定端子420Bに固定された第2固定部(いずれか一方の固定部)441Bを、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bの並設方向における第1固定端子420側とは反対側(他方の固定部が固定される固定端子側とは反対側)に延在させている。そして、第1固定端子420Aに固定された第1固定部441A(他方の固定部)を、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bの並設方向と交差する方向に延在させている。
 (6)効果
 以上説明したように、本実施形態では、接点装置40は、下端(長手方向の一端側)に第1固定接点421aAを有する第1固定端子420Aと、下端(長手方向の一端側)に第2固定接点421aBを有する第2固定端子420Bと、を備えている。
 また、接点装置40は、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bに対して相対移動することで、第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとの導通、非導通を切り替える可動接触子430を備えている。
 さらに、接点装置40は、第1固定端子420Aの上端部(長手方向の他端側)に固定される第1固定部441Aを有する第1バスバー(第1導電部材)440Aと、第2固定端子420Bの上端部(長手方向の他端側)に固定される第2固定部441Bを有する第2バスバー(第2導電部材)440Bと、を備えている。
 そして、接点装置40は、第1固定端子420Aおよび第2固定端子420Bが固定されて、第1固定端子420Aの長手方向の下側(長手方向の一端側)と上側(長手方向の他端側)とを仕切るとともに、第2固定端子420Bの下側(長手方向の一端側)と上側(長手方向の他端側)とを仕切る天壁(仕切り部材)411を備えている。
 ここで、第1バスバー(第1導電部材)440Aは、第1固定部441Aに連設される第1延設部443Aを有している。
 さらに、第1延設部443Aは、第1固定端子420Aの上下方向(長手方向)における天壁(仕切り部材)411よりも下側(一端側)で、第1固定端子420Aおよび可動接触子430のうち少なくともいずれか一方に対面する第1対面部444Aを有している。
 そして、本実施形態では、第1対面部444Aが第1固定端子420Aの長手方向に延在するようにしている。
 こうすれば、第1対面部444Aの周囲に生じる磁界が、可動接触子430に作用することになって、電磁反発力を生じさせる磁界を弱めることができる。その結果、接点間(第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間)に作用する電磁反発力を低減することができる。
 また、本実施形態にかかる電磁継電器1は、上記接点装置40を備えるものである。
 このように、本実施形態によれば、接点間(第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間)に作用する電磁反発力をより低減させることのできる接点装置40および当該接点装置40を備える電磁継電器1を得ることができる。
 また、第1対面部444Aにおける第1固定端子420Aの長手方向の一端(上端444aA)と他端(444bA)との間に、第1固定接点421aAが位置するようにしてもよい。
 こうすれば、可動接触子430に作用する磁界をより増大させることができるようになるため、接点間(第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間)に作用する電磁反発力をより低減することができる。
 また、第1対面部444Aが第1固定端子420Aの長手方向と平行に延在するようにしてもよい。
 こうすれば、第1対面部444Aの周囲に生じる磁界を可動接触子430により確実に作用させることができるため、接点間(第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間)に作用する電磁反発力をより確実に低減することができる。
 また、第2バスバー(第2導電部材)440Bが、第2固定部441Bに連設される第2延設部443Bを有していてもよい。
 さらに、第2延設部443Bが、第2固定端子420Bの長手方向における天壁(仕切り部材)411よりも下側(一端側)で、第2固定端子420Bおよび可動接触子430のうち少なくともいずれか一方に対面する第2対面部444Bを有していてもよい。なお、第2対面部444Bは、第2固定端子420Bの長手方向に延在するものである。
 こうすれば、第2対面部444Bの周囲に生じる磁界が、可動接触子430に作用することになって、電磁反発力を生じさせる磁界をより弱めることができる。その結果、接点間(第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間)に作用する電磁反発力をより低減することができる。
 また、第2対面部444Bにおける第2固定端子420Bの長手方向の一端(上端444aB)と他端(444bB)との間に、第2固定接点421aBが位置するようにしてもよい。
 こうすれば、可動接触子430に作用する磁界をより増大させることができるようになるため、接点間(第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間)に作用する電磁反発力をより低減することができる。
 また、第2対面部444Bが第2固定端子420Bの長手方向と平行に延在するようにしてもよい。
 こうすれば、第2対面部444Bの周囲に生じる磁界を可動接触子430により確実に作用させることができるため、接点間(第1固定接点421aAと可動接触子430との間および第2固定接点421aBと可動接触子430との間)に作用する電磁反発力をより確実に低減することができる。
 (第2実施形態)
 本実施形態にかかる接点装置40、電磁継電器1、電気機器M1について、図9~図19を用いて説明する。
 (1)構成
 (1.1)電磁継電器
 本実施形態にかかる電磁継電器1は、接点装置40と、電磁石装置30とを備えている。接点装置40は、一対の固定端子(第1固定端子420Aおよび第2固定端子420B)と、可動接触子430とを有している(図10参照)。各固定端子(第1固定端子420Aおよび第2固定端子420B)は、固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)を保持している。また、可動接触子430は、一対の可動接点(第1可動接点431Aおよび第2可動接点431B)を保持している。
 電磁石装置30は、可動子370および励磁コイル330を有している(図10参照)。この電磁石装置30は、励磁コイル330への通電時に励磁コイル330で生じる磁界によって可動子370を吸引するものである。そして、この可動子370の吸引に伴って、可動接触子430が開位置から閉位置に移動する。なお、本開示でいう「開位置」とは、可動接点(第1可動接点431Aおよび第2可動接点431B)が固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)から離れるときの可動接触子430の位置のことである。また、本開示でいう「閉位置」とは、可動接点(第1可動接点431Aおよび第2可動接点431B)が固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)に接触するときの可動接触子430の位置のことである。
 また、本実施形態では、可動子370は、直線L上に配置されており、直線Lに沿って直進往復移動するように構成されている。また、励磁コイル330は、直線Lの周りに巻かれた導線(電線)によって構成されている。つまり、本実施形態では、直線Lは、励磁コイル330の中心軸に相当するものである。
 本実施形態では、接点装置40が、図9に示すように、電磁石装置30とともに電磁継電器1を構成する場合を例として説明する。ただし、接点装置40は、電磁継電器1に限らず、例えばブレーカ(遮断器)またはスイッチ等に用いられていてもよい。本実施形態においては、電磁継電器1(電気機器M1)が電気自動車に搭載される場合を例示する。この場合、走行用のバッテリから負荷(例えば、インバータ)への直流電力の供給路上に、接点装置40(第1固定端子420Aおよび第2固定端子420B)が電気的に接続される。
 (1.2)接点装置
 次に、接点装置40の構成について説明する。
 接点装置40は、図9および図10に示すように、一対の固定端子(第1固定端子420Aおよび第2固定端子420B)、可動接触子430、筐体(ベース)410とフランジ(上フランジ)470、および、2本の導電部材(第1バスバー440Aと第2バスバー440B)を備えている。接点装置40は、さらに、第1ヨーク491、第2ヨーク492、2つのカプセルヨーク451A,451B、2つの消弧用磁石(永久磁石)452A,452B、絶縁板480およびスペーサ481を備えている。また、第1固定端子420Aは第1固定接点421aAを、第2固定端子420Bは第2固定接点421aBを、それぞれ保持している。一方、可動接触子430は、導電性を有する金属材料からなる板状の部材である。可動接触子430は、一対の固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)に対向して配置された一対の可動接点(第1可動接点431Aおよび第2可動接点431B)を保持している。
 以下では、説明のために固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)と可動接点(第1可動接点431Aおよび第2可動接点431B)との対向方向を上下方向と定義し、可動接点(第1可動接点431Aおよび第2可動接点431B)から見て固定接点(第1固定接点421aAおよび第2固定接点421aB)側を上方と定義する。さらに、一対の固定端子420A,420B(一対の固定接点421aA,421aB)の並んでいる方向を左右方向と定義し、第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側を右方と定義する。つまり、以下では、図10の上下左右を上下左右として説明する。また、以下では、上下方向および左右方向の両方に直交する方向(図10の紙面に直交する方向)を、前後方向として説明する。ただし、これらの方向は接点装置40および電磁継電器1の使用形態を限定する趣旨ではない。
 本実施形態では、一方の固定接点(第1固定接点421aA)は、一方の固定端子(第1固定端子420A)の下端部(一端部)に保持されており、他方の固定接点(第2固定接点421aB)は、他方の固定端子(第2固定端子420B)の下端部(一端部)に保持されている。
 また、一対の固定端子420A,420Bは、左右方向に並ぶように配置されている(図10参照)。一対の固定端子420A,420Bの各々は、例えば、導電性の金属材料を用いて形成することができる。一対の固定端子420A,420Bは、一対の固定接点421aA,421aBに外部回路(バッテリおよび負荷)を接続するための端子として機能するものである。なお、本実施形態では、一例として銅(Cu)で形成された固定端子420A,420Bを用いることとするが、固定端子420A,420Bを銅製に限定する趣旨ではなく、固定端子420A,420Bは銅以外の導電性材料で形成されていてもよい。
 一対の固定端子420A,420Bの各々は、上下方向に直交する平面内での断面形状が円形状となる円柱状に形成されている。本実施形態では、一対の固定端子420A,420Bの各々は、上端部(他端部)側の径が下端部(一端部)側の径よりも大きく、正面視がT字状となるように構成されている。そして、一対の固定端子420A,420Bは、筐体410の上面から一部(他端部)が突出した状態で、筐体410に保持されている。具体的には、一対の固定端子420A,420Bの各々は、筐体410の上壁に形成されている開口孔を貫通した状態で、筐体410に固定されている。
 可動接触子430は、上下方向に厚みを有し、かつ前後方向よりも左右方向に長い板状に形成されている。この可動接触子430は、長手方向(左右方向)の両端部を一対の固定接点421aA,421aBとそれぞれ対向するようにした状態で、一対の固定端子420A,420Bの下方に配置されている(図10参照)。この可動接触子430のうち、一対の固定接点421aA,421aBに対向する部位には、一対の可動接点431A,431Bが設けられている(図10参照)。
 可動接触子430は、筐体410に収納されており、筐体410の下方に配置された電磁石装置30によって上下方向に移動されるものである。これにより、可動接触子430は、閉位置と開位置との間で移動することになる。図10は、可動接触子430が閉位置に位置する状態を示しており、この状態では、可動接触子430に保持されている一対の可動接点431A,431Bが、それぞれ対応する固定接点421aA,421aBに接触している。一方、可動接触子430が開位置に位置する状態では、可動接触子430に保持されている一対の可動接点431A,431Bが、それぞれ対応する固定接点421aA,421aBから離れている。
 したがって、可動接触子430が閉位置にあるとき、一対の固定端子420A,420B間は可動接触子430を介して短絡することになる。すなわち、可動接触子430が閉位置にあれば、可動接点431A,431Bが固定接点21aA,421aBに接触するので、第1固定端子420Aは、第1固定接点421aA、第1可動接点431A、可動接触子430、第2可動接点431Bおよび第2固定接点421aBを介して、第2固定端子420Bと電気的に接続される。そのため、バッテリおよび負荷の一方に第1固定端子420Aが電気的に接続され、他方に第2固定端子420Bが電気的に接続されていれば、可動接触子430が閉位置にあるときには、接点装置40がバッテリから負荷への直流電力の供給路を形成することになる。
 ここで、可動接点431A,431Bは、可動接触子430に保持されていればよい。そのため、可動接点431A,431Bは、可動接触子430の一部が打ち出されるなどして可動接触子430と一体に構成されていてもよいし、可動接触子430とは別部材からなり、例えば溶接等により、可動接触子430に固定されていてもよい。同様に、固定接点421aA,421aBは、固定端子420A,420Bに保持されていればよい。そのため、固定接点421aA,421aBは、固定端子420A,420Bと一体に構成されていてもよいし、固定端子420A,420Bとは別部材からなり、例えば溶接等により、固定端子420A,420Bに固定されていてもよい。
 また、可動接触子430は、中央部位に貫通孔430aを有している。本実施形態では、貫通孔430aは、可動接触子430における一対の可動接点431A,431Bの中間に形成されている。この貫通孔430aは、可動接触子430を厚み方向(上下方向)に貫通している。貫通孔430aは、後述するシャフト380を通すための孔である。
 第1ヨーク491は、強磁性体であって、例えば、鉄等の金属材料で形成されている。本実施形態では、第1ヨーク491は、シャフト380の先端部(上端部)に固定されている。シャフト380は、可動接触子430の貫通孔430aを通して可動接触子430を貫通しており、シャフト380の先端部(上端部)は、可動接触子430の上面から上方に突出している。そのため、第1ヨーク491は、可動接触子430の上方に位置している(図10参照)。
 また、本実施形態では、可動接触子430が閉位置に位置する場合には、可動接触子430と第1ヨーク491との間に所定の隙間L1が生じるようになっている(図14参照)。つまり、可動接触子430の位置が閉位置である場合に、第1ヨーク491は、上下方向において隙間L1の分だけ可動接触子430から離れることになる。これにより、可動接触子430と第1ヨーク491との間の電気的な絶縁性が確保されるようにしている。
 第2ヨーク492は、強磁性体であって、例えば、鉄等の金属材料で形成されている。この第2ヨーク492は、可動接触子430の下面に固定されている(図10参照)。したがって、本実施形態では、第2ヨーク492は、可動接触子430の上下方向の移動に伴って上下方向に移動することになる。この第2ヨーク492の上面(特に、可動接触子430と接触する部位)には、電気絶縁性を有する絶縁層495が形成されていてもよい(図14参照)。こうすれば、可動接触子430と第2ヨーク492との間の電気的な絶縁性を確保することができる。なお、図10、図11、図13(A)、図13(B)、図40(B)および図41(B)等においては、絶縁層495の図示を適宜省略している。
 本実施形態では、第2ヨーク492は、中央部位に貫通孔492aを有しており、貫通孔492aは、可動接触子430の貫通孔430aに対応する位置に形成されている。貫通孔492aは、第2ヨーク492を厚み方向(上下方向)に貫通している。この貫通孔492aは、シャフト380および後述する接圧ばね401を通すための孔である。
 第2ヨーク492は、前後方向の両端部に、上方に突出する一対の突出部492b,492c(図11参照)を有している。言い換えれば、第2ヨーク492の上面における前後方向の両端部には、可動接触子430が開位置から閉位置へと移動する向き(本実施形態では上方)と同じ向きに突出する突出部492b,492cが形成されている。
 このような形状とすれば、図13(B)に示すように、一対の突出部492b,492cのうちの前方の突出部492bの先端面(上端面)が第1ヨーク491の前端部491cに、後方の突出部492cの先端面(上端面)が第1ヨーク491の後端部491dにそれぞれ突き合わされることとなる。したがって、図13(B)に例示する向きで、可動接触子430を電流Iが流れた場合には、第1ヨーク491および第2ヨーク492で形成される磁路を通る磁束φ1が生じることになる。このとき、第1ヨーク491の前端部491cおよび突出部492cの先端面がN極、第1ヨーク491の後端部491dおよび突出部492bの先端面がS極となることで、第1ヨーク491と第2ヨーク492との間に吸引力が作用することになる。
 カプセルヨーク451A,451Bは、強磁性体であって、例えば、鉄等の金属材料で形成されている。このカプセルヨーク451A,451Bは、消弧用磁石452A,452Bを保持している。本実施形態では、カプセルヨーク451A,451Bは、前後方向の両側から筐体410を囲むように、筐体410に対して前後方向の両側に配置されている(図15参照)。なお、図15では、バスバー440A,440Bの図示を省略している。
 消弧用磁石452A,452Bは、筐体410に対して左右方向の両側に配置されており、左右方向において互いに異極が対向するように配置されている。そして、カプセルヨーク451A,451Bが、消弧用磁石452A,452Bごと筐体410を囲んでいる。言い換えれば、消弧用磁石452A,452Bは、筐体410の左右方向の両端面とカプセルヨーク451A,451Bとの間に挟まれている。一方(左方)の消弧用磁石452Aは、左右方向における一面(左端面)がカプセルヨーク451A,451Bの一端部と結合し、左右方向における他面(右端面)が筐体410と結合している。他方(右方)の消弧用磁石452Bは、左右方向における一面(右端面)がカプセルヨーク451A,451Bの他端部と結合し、左右方向における他面(左端面)が筐体410と結合している。なお、本実施形態では、消弧用磁石452A,452Bが、左右方向において互いに異極が対向するように配置されているものを例示したが、同極が対向するように配置されていてもよい。
 また、本実施形態では、可動接触子430の位置が閉位置である場合において、消弧用磁石452Aと消弧用磁石452Bとの間に、一対の固定接点421aA,421aBにおける一対の可動接点431A,431Bとの接触点が位置するようにしている(図10参照)。つまり、消弧用磁石452Aと消弧用磁石452Bとの間に生じる磁界内に、一対の固定接点421aA,421aBにおける一対の可動接点431A,431Bとの接触点が含まれるようにしている。
 上述した構成とすることで、図15に示すように、カプセルヨーク451Aは、一対の消弧用磁石452A,452Bで発生する磁束φ2が通る磁気回路の一部を形成することになる。同様に、カプセルヨーク451Bは、一対の消弧用磁石452A,452Bで発生する磁束φ2が通る磁気回路の一部を形成することになる。これらの磁束φ2は、可動接触子430の位置が閉位置である状態で、一対の固定接点421aA,421aBにおける一対の可動接点431A,431Bとの接触点に作用するものである。
 図15の例では、筐体410の内部空間においては、左向きの磁束φ2が生じており、第1固定端子420Aには下向きの電流Iが流れ、第2固定端子420Bには上向きの電流Iが流れる場合を想定している。この状態で、可動接触子430が閉位置から開位置へと移動すると、第1固定接点421aAと第1可動接点431Aとの間には、第1固定接点421aAから第1可動接点431Aに向けて下向きの放電電流(アーク)が生じることになる。したがって、磁束φ2によりアークには後向きのローレンツ力F2が作用することになる(図15参照)。つまり、第1固定接点421aAと第1可動接点431Aとの間に発生するアークは、後方に引き延ばされて消弧する。一方、第2固定接点421aBと第2可動接点431Bとの間には、第2可動接点431Bから第2固定接点421aBに向けて上向きの放電電流(アーク)が生じる。したがって、磁束φ2によりアークには前向きのローレンツ力F3が作用する(図15参照)。つまり、第2固定接点421aBと第2可動接点431Bとの間に発生するアークは、前方に引き延ばされて消弧する。
 筐体410は、例えば酸化アルミニウム(アルミナ)等のセラミックを用いて形成することができる。この筐体410は、前後方向よりも左右方向に長い中空の直方体状(図10参照)に形成されており、筐体410の下面が開口している。筐体410内には、一対の固定接点421aA,421aBと、可動接触子430と、第1ヨーク491と、第2ヨーク492と、が収容されている。また、筐体410の上面には、一対の固定端子420A,420Bを通すための一対の開口孔が形成されている。一対の開口孔は、それぞれ円形状に形成されており、筐体410の上壁を厚み方向(上下方向)に貫通している。一方の開口孔には第1固定端子420Aが通され、他方の開口孔には第2固定端子420Bが通されている。なお、一対の固定端子420A,420Bと筐体410とは、ろう付けによって結合されている。このように、本実施形態では、筐体410の上壁が仕切り部材となっている。
 また、筐体410は、一対の固定接点421aA,421aBと、可動接触子430とを収容する箱状に形成されていればよく、本実施形態のような中空の直方体状に限らず、例えば、中空の楕円筒状や中空の多角柱状などであってもよい。つまり、ここでいう箱状は、内部に一対の固定接点421aA,421aBと、可動接触子430とを収容する空間を有する形状全般を意味しており、直方体状に限定する趣旨ではない。
 また、筐体410は、セラミック製に限らず、例えば、ガラスや樹脂等の絶縁材料にて形成されていてもよいし、金属製であってもよい。
 この筐体410は、磁気により磁性体とならない非磁性材料であることが好ましい。このように、筐体410を非磁性材料で形成すれば、筐体410が、当該筐体410の厚さ方向の一端から他端にかけて非磁性材料で形成された非磁性部410aを有することになる。なお、非磁性部410aは、筐体410の後述する電路片445A,445Bと閉位置に位置する可動接触子430との対向領域と重なり合う部位の少なくとも一部に形成されていればよい。例えば、図11に示す状態では、電路片445Aを外方の斜め下から見て、電路片445Aと可動接触子430とが重なり合うようにした状態で、筐体410における電路片445Aおよび可動接触子430と重なり合う部分が非磁性部410aとなっていればよい。
 また、非磁性部410aは、筐体410の後述する延設部443A,443Bと閉位置に位置する可動接触子430との対向領域と重なり合う部位の少なくとも一部に形成されていてもよい。
 フランジ470は、非磁性の金属材料で形成されている。非磁性の金属材料としては、例えば、SUS304等のオーステナイト系ステンレスをあげることができる。フランジ470は、左右方向に長い中空の直方体状に形成されており、上面および下面が開口している。このフランジ470は、筐体410と電磁石装置30との間に配置されている(図10および図11参照)。本実施形態では、フランジ470は、筐体410、および後述する電磁石装置30の継鉄上板351に対して気密接合されている。こうすることで、筐体410、フランジ470および継鉄上板351で囲まれた接点装置40の内部空間を、気密空間とすることができる。また、フランジ470は、非磁性の金属材料で形成する必要はなく、例えば、42アロイ等の鉄を主成分とする合金で形成してもよい。
 絶縁板480は、合成樹脂製であって電気絶縁性を有しており、矩形板状に形成されている。この絶縁板480は、可動接触子430の下方に位置し、可動接触子430と電磁石装置30との間を電気的に絶縁するものである。
 また、本実施形態では、絶縁板480は、中央部位に貫通孔480aを有している。本実施形態では、貫通孔480aは、可動接触子430の貫通孔430aに対応する位置に形成されている。この貫通孔480aは、絶縁板480を厚み方向(上下方向)に貫通しており、シャフト380を通すための孔である。
 スペーサ481は、円筒形状に形成されており、このスペーサ481は、例えば、合成樹脂を用いて形成することができる。本実施形態では、スペーサ481は、電磁石装置30と絶縁板480との間に配置されており、スペーサ481の上端部が絶縁板480の下面と結合し、スペーサ481の下端部が電磁石装置30と結合している。そして、このスペーサ481により絶縁板480が支持されている。また、スペーサ481の孔にはシャフト380が通されるようになっている。
 第1バスバー440Aおよび第2バスバー440Bは、導電性を有する金属材料にて構成されている。バスバー440A,440Bは、例えば、銅または銅合金にて構成されており、帯板状に形成されている。本実施形態では、バスバー440A,440Bは、金属板に折り曲げ加工を施すことで形成されている。第1バスバー440Aの長手方向の一端部は、例えば、接点装置40の第1固定端子420Aに電気的に接続される。また、第1バスバー440Aの長手方向の他端部は、例えば、走行用のバッテリに電気的に接続される。一方、第2バスバー440Bの長手方向の一端部は、例えば、接点装置40の第2固定端子420Bに電気的に接続される。また、第2バスバー440Bの長手方向の他端部は、例えば、負荷に電気的に接続される。
 さらに、本実施形態では、第1バスバー440Aは、第1固定部441Aと第1延設部443Aと第1電路片(第1電路部)445Aとを含んでいる。第1固定部441Aは、第1固定端子420Aと機械的に接続されている。具体的には、第1固定部441Aは、平面視において略正方形状をしており、第1固定端子420Aのかしめ部423Aにて第1固定端子420Aとかしめ結合されている。第1延設部443Aは、第1固定部441Aと連結しており、第1固定部441Aの左端部から下方に延びるように、筐体410の左方に配置されている。このように、本実施形態では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)の一方から見て、第1延設部443Aと、当該第1延設部443Aが連設された第1固定部441Aが固定される第1固定端子420Aとが重なるようになっている。
 また、第1電路片(第1電路部)445Aは、第1延設部443Aと連結しており、延設部443Aの下端部から右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に延びるように、筐体410の後方に配置されている。この第1電路片445Aは、厚み方向(前後方向)が、可動接触子430の移動方向(上下方向)と直交するように配置されている(図9および図11参照)。
 また、本実施形態では、第1延設部443Aは、第1固定端子420Aの上下方向(長手方向)における上壁(仕切り部材)よりも下側(一端側)で、第1固定端子420Aおよび可動接触子430のうち少なくともいずれか一方に対面する第1対面部444Aを有している。そして、第1対面部444Aが第1固定端子420Aの長手方向に延在するようにしている。
 一方、第2バスバー440Bは、第2固定部441Bと第2延設部443Bと第2電路片(第2電路部)445Aとを含んでいる。第2固定部441Bは、第2固定端子420Bと機械的に接続されている。具体的には、第2固定部441Bは、平面視において略正方形状をしており、第2固定端子420Bのかしめ部423Bにて第2固定端子420Bとかしめ結合されている。第2延設部443Bは、第2固定部441Bと連結しており、第2固定部441Bの右端部から下方に延びるように、筐体410の右方に配置されている。このように、本実施形態では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)の一方から見て、第2延設部443Bと、当該第2延設部443Bが連設された第2固定部441Bが固定される第2固定端子420Bとが重なるようになっている。
 また、可動接触子430は、可動接触子430の移動方向(上下方向)の一方から見て、第1電路片445Aと第2電路片445Bとの間に配置されている。
 また、第2電路片(第2電路部)445Bは、第2延設部443Bと連結しており、第2延設部443Bの下端部から左方(第2固定端子420Bから見て第1固定端子420A側)に延びるように、筐体410の前方に配置されている。この第2電路片445Bは、厚み方向(前後方向)が、可動接触子430の移動方向(上下方向)と直交するように配置されている(図9および図11参照)。
 また、本実施形態では、第2延設部443Bは、第2固定端子420Bの上下方向(長手方向)における上壁(仕切り部材)よりも下側(一端側)で、第2固定端子420Bおよび可動接触子430のうち少なくともいずれか一方に対面する第2対面部444Bを有している。そして、第2対面部444Bが第2固定端子420Bの長手方向に延在するようにしている。
 ここで、バスバー440A,440Bは、剛性を有している。そのため、バスバー440A,440Bにおいては、長手方向の一端部(固定部441A,441B)が固定端子420A,420Bと機械的に接続されることにより、その全体が固定端子420A,420Bに支持された状態となる。これにより、バスバー440A,440Bの長手方向の他端部(電路片445A,445B)は自立する。したがって、バスバー440A,440Bは、固定端子420A,420Bと一体化された構造を有する。
 また、第1延設部443Aの長さL22および第2延設部443Bの長さL23は、固定端子420A,420Bの上下方向の長さL21以上である(図16(A)および図16(B)参照)。図16(A)および図16(B)においては、長さL21は、固定端子420A(または420B)の上端縁から固定端子420A(または420B)の下端縁(固定接点421aA(または421aB)を含む)までの寸法である。ただし、長さL22,L23と上述した寸法関係にあるべき長さL21は、少なくとも固定端子420A(420B)におけるバスバー440A(440B)との接続部位から固定端子420A(420B)における固定接点421aA(421aB)の保持部位までの長さである。
 ここで、可動接触子430が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子430が電路片445A,445Bと固定接点421aA,421aBとの間に位置する。このような位置関係となるように、電路片445A,445Bは、筐体410の外側に可動接触子430に対して略平行に配置される(図10および図11参照)。言い換えると、電路片445A,445Bは、可動接触子430が閉位置に位置するときに、可動接触子430の移動方向(上下方向)において、可動接触子430が電路片445A,445Bと固定接点421aA,421aBとの間に位置している。
 本実施形態においては、図13(A)に示すように、左右方向に直交する断面において、電路片445Aの中心点と可動接触子430の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の角度θ1は45度となる。同様に、左右方向に直交する断面において、電路片445Bの中心点と可動接触子430の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の角度θ2は、角度θ1と同じ(ここでは45度)である。ここで、同一とは、完全一致だけでなく、数度程度の誤差が許容される範囲内である場合も含める。また、上記の数値(45度)は、一例であり、この数値に限定する趣旨ではない。また、図13(A)では、可動接触子430の断面の中心点と電流Iの表記とが重ならないように、表記を可動接触子430の断面の中心点からずれた位置に電流Iを表記しているが、実際に電流Iが流れる位置を特定する趣旨ではない。電路片445A,445Bを流れる電流Iの表記についても同様である。
 また、電路片445A,445Bは、後述する継鉄350の継鉄上板351と、閉位置における可動接触子430との間に配置されている。
 さらに、第1電路片445Aの長さL12および第2電路片445Bの長さL13が、それぞれ可動接点431Aと可動接点431Bとの間の距離L11以上となるようにしている(図16(A),図16(B)参照)。ここで、可動接点431Aと可動接点431Bとの間の距離L11は、第1可動接点431Aと第2可動接点431Bとの最短距離(第1可動接点431Aの内側の端部431aAから第2可動接点431Bの内側の端部431aBまでの距離)である。
 また、本実施形態では、第1電路片445Aが第1延設部443Aから右方に延び(突出し)、第2電路片445Bが第2延設部443Bから左方に延びている(突出している)。
 ここで、第1固定端子420Aから第2固定端子420Bに向けて可動接触子430に電流Iが流れる場合を想定する。このとき、電流Iは、第1電路片445A、第1延設部443A、第1固定部441A、第1固定端子420A、可動接触子430、第2固定端子420B、第2固定部441B、第2延設部443B、第2電路片445Bの順に流れる(図12参照)。電路片445A,445Bにおいては、電流Iは、左方(第2固定端子420Bから見て第1固定端子420A側)に流れる。一方、可動接触子430では、電流Iは、右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に流れる。反対に、第2固定端子420Bから第1固定端子420Aに向けて可動接触子430を電流Iが流れる場合、電路片445A,445Bにおいては電流Iは右方に流れ、可動接触子430においては電流Iは左方に流れる。
 つまり、電路片445Aと電路片445Bとで、延設部443A,443Bから延びる(突出する)向きが逆向きであることで、電路片445Aおよび電路片445Bを流れる電流Iの向きが、可動接触子430を流れる電流Iの向きとは反対向きとなる。
 さらに、第1延設部443Aを流れる電流Iの向きは、第1固定端子420Aを流れる電流Iとは反対向きである。また、第2延設部443Bを流れる電流Iの向きは、第2固定端子420Bを流れる電流Iとは反対向きである。具体的には、第1固定端子420Aから第2固定端子420Bに向けて流れる電流Iを想定した場合、第1延設部443Aでは電流Iは上方に流れ、第1固定端子420Aでは電流Iは下方に流れる。一方、第2延設部443Bでは電流Iは下方に流れ、第2固定端子420Bでは電流Iは上方に流れる。
 また、図9に示すように、電路片445A,445Bおよび消弧用磁石452A,452Bは、可動接触子430の移動方向(上下方向)においては、上から、消弧用磁石452A,452B、電路片445A,445Bの順で並ぶように配置されている。言い換えれば、上下方向においては、電路片445A,445Bは、消弧用磁石452A,452Bよりも下方に位置する。
 (1.3)電磁石装置
 次に、電磁石装置30の構成について説明する。
 電磁石装置30は、可動接触子430の下方に配置されている。電磁石装置30は、図9および図10に示すように、固定子360と、可動子370と、励磁コイル330と、を有している。電磁石装置30は、励磁コイル330への通電時に励磁コイル330で生じる磁界によって固定子360に可動子370を吸引し、可動子370を上方に移動させるものである。
 ここでは、電磁石装置30は、固定子360、可動子370および励磁コイル330の他に、継鉄上板351を含む継鉄350と、シャフト380と、プランジャキャップ(筒体)390と、接圧ばね401と、復帰ばね302と、コイルボビン320と、を有している。
 固定子360は、継鉄上板351の下面中央部から下方に突出する形の円筒状に形成された固定鉄芯である。この固定子360の上端部は継鉄上板351に固定されている。
 可動子370は、円柱状に形成された可動鉄芯である。可動子370は、固定子360の下方において、その上端面を固定子360の下端面に対向させるように配置されている。可動子370は、上下方向に移動可能に構成されている。可動子370は、その上端面が固定子360の下端面に接触した励磁位置(図10および図11参照)と、その上端面が固定子360の下端面から離れた非励磁位置との間で移動する。
 励磁コイル330は、その中心軸方向を上下方向と一致させる向きで筐体410の下方に配置されている。この励磁コイル330の内側には、固定子360と可動子370とが配置されている。また、励磁コイル330は、バスバー440A,440Bに対し、電気的に絶縁されている。
 継鉄350は、励磁コイル330を囲むように配置されており、固定子360および可動子370とともに、励磁コイル330の通電時に生じる磁束が通る磁気回路を形成するものである。そのため、継鉄350と固定子360と可動子370とはいずれも磁性材料(強磁性体)から形成されている。そして、継鉄上板351は、この継鉄350の一部を構成している。言い換えると、継鉄350の少なくとも一部(継鉄上板351)は、励磁コイル330と可動接触子430との間に位置している。
 接圧ばね401は、可動接触子430の下面と絶縁板480の上面との間に配置されている。この接圧ばね401は、可動接触子430を上方へと付勢するコイルばねである(図10参照)。
 復帰ばね302は、少なくとも一部が固定子360の内側に配置されている。この復帰ばね302は、可動子370を下方(非励磁位置)へ付勢するコイルばねである。本実施形態では、復帰ばね302の一端は、可動子370の上端面に接続されており、復帰ばね302の他端は、継鉄上板351に接続されている(図10参照)。
 シャフト380は、非磁性材料からなり、このシャフト380は、上下方向に延びた丸棒状に形成されている。シャフト380は、電磁石装置30で発生した駆動力を、電磁石装置30の上方に設けられている接点装置40へ伝達するものである。本実施形態では、シャフト380は、貫通孔430a、貫通孔492a、接圧ばね401の内側、貫通孔480a、継鉄上板351の中央部に形成された貫通孔、固定子360の内側、および復帰ばね302の内側を通って、その下端部が可動子370に固定されている。このシャフト380の上端部には、第1ヨーク491が固定されている。
 コイルボビン320は、合成樹脂製で形成されており、励磁コイル330が巻き付けられている。
 筒体390は、上面が開口した有底円筒状に形成されており、筒体390の上端部(開口周部)が、継鉄上板351の下面に接合されている。これにより、筒体390は、可動子370の移動方向を上下方向に制限し、かつ、可動子370の非励磁位置を規定する。筒体390は、継鉄上板351の下面に気密接合されている。これにより、継鉄上板351に貫通孔が形成されていても、筐体410、フランジ470および継鉄上板351で囲まれた接点装置40の内部空間の気密性を確保することができる。
 このような構成とすることで、電磁石装置30で発生した駆動力で可動子370が上下方向に移動するのに伴い可動接触子430が上下方向に移動することになる。
 (2)動作
 次に、上述した構成の接点装置40および電磁石装置30を備えた電磁継電器1の動作について簡単に説明する。
 励磁コイル330に通電されていないとき(非通電時)には、可動子370と固定子360との間に磁気吸引力が生じないため、可動子370は、復帰ばね302のばね力によって非励磁位置に位置する。このとき、シャフト380は、下方に引き下げられている。可動接触子430は、シャフト380にて上方への移動が規制される。これにより、可動接触子430は、その可動範囲における下端位置である開位置に位置する。そのため、一対の可動接点431A,431Bは一対の固定接点421aA,421aBから離れることになり、接点装置40は開状態となる。この状態では、一対の固定端子420A,420B間は非導通である。
 一方、励磁コイル330に通電されると、可動子370と固定子360との間に磁気吸引力が生じるため、可動子370は、復帰ばね302のばね力に抗して上方に引き寄せられ励磁位置に移動する。このとき、シャフト380が上方に押し上げられるため、可動接触子430は、シャフト380による上方への移動規制が解除される。そして、接圧ばね401が可動接触子430を上方に付勢することで、可動接触子430は、その可動範囲における上端位置である閉位置に移動する。そのため、一対の可動接点431A,431Bが一対の固定接点421aA,421aBに接触することになり、接点装置40は閉状態となる。この状態では、接点装置40は閉状態にあるので、一対の固定端子420A,420B間は導通する。
 このように、電磁石装置30は、励磁コイル330の通電状態の切り替えにより可動子370に作用する吸引力を制御し、可動子370を上下方向に移動させることにより、接点装置40の開状態と閉状態とを切り替えるための駆動力を発生する。
 (3)利点
 ここでは、上述したバスバー440A,440Bを有することによる利点、並びに第1ヨーク491および第2ヨーク492を有することによる利点について説明する。
 励磁コイル330に通電されると、上述したように、電磁石装置30において、可動子370が非励磁位置から励磁位置に移動する。このとき電磁石装置30で発生する駆動力により、可動接触子430は上方に移動して、開位置から閉位置に移動する。これにより、可動接点431A,431Bが固定接点421aA,421aBに接触し、接点装置40は閉状態となる。接点装置40が閉状態にあれば、接圧ばね401により可動接点431A,431Bは固定接点421aA,421aBに押し付けられた状態にある。
 ところで、接点装置40が閉状態にあるときに、接点装置40(固定端子420A,420B間)を流れる電流に起因して、可動接点431A,431Bを固定接点421aA,421aBから引き離す電磁反発力が生じることがある。すなわち、接点装置40に電流が流れると、ローレンツ(Lorentz)力により、可動接触子430には、可動接触子430を閉位置から開位置に移動させる向き(下方)の電磁反発力が作用することがある。電磁反発力は、通常時には接圧ばね401のばね力よりも小さいので、可動接触子430は、可動接点431A,431Bを固定接点421aA,421aBに接触させた状態を維持する。ただし、接点装置40に、例えば短絡電流等の非常に大きな電流(異常電流)が流れた場合、可動接触子430に作用する電磁反発力が接圧ばね401のばね力を上回る可能性がある。本実施形態では、このような電磁反発力への対策として、まずバスバー440A,440Bに流れる電流を利用する。
 すなわち、本実施形態にかかる接点装置40では、バスバー440A,440Bは、可動接触子430に電流Iが流れる向きと反対の向きに電流Iが流れる電路片(逆方向電路部)445A,445Bを有している。そのため、接点装置40に、例えば、短絡電流等の異常電流が流れた場合、電路片445Aと可動接触子430との間、および電路片445Bと可動接触子430との間では、斥力F1が発生する(図13(A)参照)。本開示でいう「斥力F1」は、可動接触子430と電路片445A,445Bとの間で相互に作用する力のうち、互いに離れる向きの力である。このような斥力F1は、ローレンツ力によって、可動接触子430および電路片445A,445Bを流れる電流Iが受ける力である。
 本実施形態では、可動接触子430が閉位置に位置するときに、可動接触子430の移動方向(上下方向)において、可動接触子430が電路片445A,445Bと固定端子420A,420Bとの間に位置するようにしている。この電路片445A,445Bは固定端子420A,420Bにそれぞれ固定されているので、筐体410に対して相対的に移動しない。一方、可動接触子430は、筐体410に対して、上下方向に移動可能である。そのため、斥力F1における上下方向の力成分F1xと前後方向の力成分F1yとのうち力成分F1xが可動接触子430に加わることになる(図13(A)参照)。その結果、可動接触子430を上方に押し上げる力、つまり、可動接点431A,431Bを固定接点421aA,421aBに押し付ける力が増すことになる。
 したがって、接点装置40に例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合でも、可動接点431A,431Bと固定接点421aA,421aBとの間の接続状態の安定化を図ることができる。
 また、本実施形態にかかる接点装置40では、バスバー440A,440Bは、固定端子420A,420Bに電流Iが流れる向きと反対の向きに電流Iが流れる延設部443A,443Bを有している。ここで、図12に例示するように、固定端子420Aから固定端子420Bに向けて電流Iが流れる場合を想定する。この場合、固定端子420Aでは、電流Iが下方に流れることにより、固定端子420Aを中心として上面視において(上方から見て)時計回りの磁束φ10(図17参照)が発生する。一方、第1延設部443Aでは、電流Iが上方に流れることにより、第1延設部443Aを中心として上面視において(上方から見て)反時計回りの磁束φ11(図17参照)が発生する。
 このとき、可動接触子430を流れる右向きの電流Iと、磁束φ10との関係から、可動接触子430に対して、下向きのローレンツ力F10が作用する。さらに、可動接触子430を流れる右向きの電流Iと、磁束φ11との関係から、可動接触子430に対して、上向きのローレンツ力F11が作用する。つまり、接点装置40は、第1延設部443Aを設けることで上向きのローレンツ力F11を発生させることができる。これにより、下向きのローレンツ力F10の少なくとも一部が相殺(キャンセル)されるので、可動接触子430を下方に移動させる力を弱めることができる。
 また同様に、固定端子420Bを流れる電流Iによって生じる磁束と、第2延設部443Bを流れる電流Iによって生じる磁束との関係からも、可動接触子430に作用する下向きのローレンツ力の少なくとも一部が相殺(キャンセル)される。つまり、第2延設部443Bにより、可動接触子430を下方に移動させる力を弱めることができる。
 したがって、接点装置40に例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合でも、可動接点431A,431Bと固定接点421aA,421aBとの間の接続状態の安定化を図ることができる。
 また、本実施形態では、電路片445A,445Bの厚み方向(前後方向)は、可動接触子430の移動方向(上下方向)に直交している。これにより、電路片445A,445Bの長手方向に直交する断面において、電路片445A(または445B)の中心点と可動接触子430の中心点との距離を比較的短くできる(図13(A)参照)。比較例として、電路片の厚み方向が可動接触子430の移動方向と平行である場合、電路片の長手方向に直交する断面において、電路片の中心点と可動接触子430の中心点との距離が、本実施形態における上記距離よりも長くなる。そのため、本実施形態にかかる接点装置40では、電路片445A,445Bと可動接触子430との間に、比較例の電路片と可動接触子430との間で発生する斥力よりも大きな斥力F1を発生することができる。
 その結果、比較例に比べても、接点装置40に例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合における可動接点431A,431Bと固定接点421aA,421aBとの間の接続状態の更なる安定化を図ることができる。
 さらに、本実施形態では、第1ヨーク491および第2ヨーク492もまた、電磁反発力への対策となる。
 すなわち、図13(B)に示すように、可動接触子430を右方(固定端子420Aから見て固定端子420B側)に電流Iが流れる場合、右方から見て、可動接触子430の周囲には反時計回りの磁束φ1が発生する。このとき、上述したように第1ヨーク491の前端部491cおよび突出部492cの先端面がN極、第1ヨーク491の後端部491dおよび突出部492bの先端面がS極となることで、第1ヨーク491と第2ヨーク492との間に吸引力が作用する。
 第1ヨーク491はシャフト380の先端部(上端部)に固定されているので、可動子370が励磁位置にあれば、上記吸引力によって、第2ヨーク492が上方に引き寄せられることになる。第2ヨーク492が上方に引き寄せられることによって、可動接触子430には第2ヨーク492から上向きの力が作用し、結果的に、可動接触子430を上方に押し上げる力、つまり可動接点431A,431Bを固定接点421aA,421aBに押し付ける力が増す。
 したがって、本実施形態にかかる接点装置40では、第1ヨーク491および第2ヨーク492を備えることにより、接点装置40に例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合でも、可動接点431A,431Bと固定接点421aA,421aBとの間の接続状態の安定化を図ることができる。
 (4)電気機器
 次に、電気機器M1の構成について図18(A)~図19を参照して説明する。
 本実施形態にかかる電気機器M1は、2個の内器M2およびハウジングM3を備えている。内器M2は、上述した構成の電磁継電器1(接点装置40および電磁石装置30)である。さらに、電気機器M1は、「導電部材」として、上述したバスバー440A,440Bに代えて、導電バーM21,M22を備えている。電気機器用ケースM10は、ハウジングM3と、導電バーM21,M22と、を備えている。
 ハウジングM3は、電気絶縁性を有する合成樹脂製である。本実施形態では、ハウジングM3は、ベースM31と、内カバーM32と、外カバーM33と、を備えている。
 外カバーM33の下面は開口している。ベースM31は、外カバーM33の下面を塞ぐように外カバーM33と機械的に結合されることにより、外カバーM33とともに、内部に内器M2(ここでは電磁継電器1)を収容する箱状の外郭を構成する。ベースM31と外カバーM33との機械的な結合は、例えば溶着または接着等により実現される。
 内カバーM32は、ベースM31と外カバーM33との間において、内器M2の少なくとも一部を覆うように内器M2に対して装着される。内カバーM32の下面は開口している。内カバーM32は、内器M2の接点装置1に相当する部分を覆うように、内器M2に対して上方から被せられる。内カバーM32の上面には、内器M2の固定端子420A,420Bを通すための開口孔が形成されている。開口孔は、円形状に形成されており、内カバーM32の上壁を厚み方向(上下方向)に貫通している。本実施形態では、1つの内カバーM32が、2個の内器M2(電磁継電器1)に跨って装着される。これにより、1つのハウジングM3にて電磁継電器1からなる内器M2が2個保持されている。
 ハウジングM3は、複数の固定部M34および複数のコネクタM35を更に備えている。電気機器M1は、複数の固定部M34にて取付対象に取り付けられる。電気機器M1は、複数のコネクタM35にて接続対象と電気的に接続される。本実施形態では電磁継電器1が電気自動車に搭載される場合を想定しているので、電気機器M1は、複数の固定部M34にて取付対象としての電気自動車の車体(フレーム等)に固定される。また、電気機器M1は、複数のコネクタM35にて接続対象としての走行用のバッテリおよび負荷(例えば、インバータ)等と電気的に接続される。ここでは、複数の固定部M34は、外カバーM33から側方に突出する形で外カバーM33と一体に形成されている。複数のコネクタM35は、ベースM31を上下方向に貫通する形でベースM31と一体に形成されている。また、コネクタM35はハウジングM3と一体であるが、この構成に限らず、コネクタM35はハウジングM3と別体であって、ハウジングM3に保持されていてもよい。
 ところで、電気機器M1においては、図19に示すように、導電部材としての導電バーM21,M22は、ハウジングM3に保持されている。導電バーM21,M22は、上述したバスバー440A,440Bにそれぞれ相当する。すなわち、導電バーM21は、バスバー440Aの電路片441A,443A,445Aにそれぞれ相当する電路片M211,M212,M213を含んでいる。また、導電バーM22は、バスバー440Bの電路片441B,443B,445Bにそれぞれ相当する電路片M221,M222,M223を含んでいる。
 ここでは、電路片M21,M22の一部がハウジングM3に圧入されることにより、ハウジングM3に導電バーM21,M22が保持されている。具体的には、電路片M212,M222の下端部が内カバーM32に圧入されることによって、内カバーM32にて導電バーM21,M22が保持される。ただし、ハウジングM3による導電バーM21,M22の保持構造は圧入に限らず、例えば導電バーM21,M22をインサート品としてハウジングM3をインサート成形することにより、ハウジングM3に導電バーM21,M22が保持されていてもよい。また、例えば導電バーM21,M22がねじ止め、かしめ結合または接着等によりハウジングM3に固定されることで、ハウジングM3に導電バーM21,M22が保持されていてもよい。
 また、導電バーM22は、電路片M224,M225,M226を更に含んでいる。電路片M224は、電路片M223と連結しており、電路片M223の左端部から下方に延びるように、内器M2の前方に配置されている。電路片M225は、電路片M224と連結しており、電路片M224の下端部から右方(固定端子420Aから見て固定端子420B側)に延びるように、内器M2の前方に配置されている。電路片M226は、電路片M225と連結しており、電路片M225の右端部から下方に延びるように、内器M2の前方に配置されている。電路片M226の先端部(下端部)は、コネクタM35のコンタクトM351に機械的に接続(結合)されている。これにより、コネクタM35が接続対象としての負荷と電気的に接続された状態では、導電バーM22は、コネクタM35を介して負荷と電気的に接続される。また、電路片M224,M225,M226の厚み方向(前後方向)は、いずれも可動接触子430の移動方向(上下方向)と直交する。
 図19では、導電バーM21,M22のうち導電バーM22のみについて、具体的な形状を示しているが、導電バーM21についても、導電バーM22と同様に、電路片M213とコネクタM35との間を接続する電路片を含んでいる。
 したがって、電気機器M1においては、内器M2の接点装置40に、例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合、導電バーM21の電路片M213と可動接触子430との間、および導電バーM22の電路片M223と可動接触子430との間では、斥力が発生する。
 ここで、導電バーM21,M22は、バスバー440A,440Bと同様に剛性を有している。そのため、導電バーM21,M22においては、長手方向の一端部(電路片M211,M221)が固定端子420A,420Bと機械的に接続されることにより、その全体が固定端子420A,420Bに支持された状態となる。さらに、導電バーM21,M22の長手方向の他端部は、コネクタM35に機械的に接続されている。したがって、導電バーM21,M22は、固定端子420A,420BおよびコネクタM35間に架け渡された状態で、直接的に、または内器M2(電磁継電器1)を介して間接的に、ハウジングM3にて保持される。
 さらに、電気機器M1は、シールドM4を更に備えている。シールドM4は、磁性材料(強磁性体)からなり、2個の内器M2(電磁継電器1)の間において、磁束を遮蔽する機能を有する。本実施形態にかかる電気機器M1においては、上方から見て一対の固定接点421aA,421aBが並ぶ方向(左右方向)と直交する方向(前後方向)において、2個の内器M2が背中合わせとなるように配置されている。つまり、一方の内器M2の後面と他方の内器M2の後面とが対向するように、ハウジングM3にて2個の内器M2が位置決めされている。シールドM4は、矩形板状であって、これら2個の内器M2の後面間に配置されている。シールドM4は、内カバーM32に保持されている。これにより、一方の内器M2に電気的に接続された導電バーM21を流れる電流に起因して生じる磁束が、他方の内器M2に与える影響を低減できる。
 また、電気機器M1は、内器M2としての電磁継電器1の他に、種々のセンサを備えていてもよい。センサは、例えば、内器M2若しくは導電バーM21,M22を流れる電流、または内器M2若しくはハウジングM3の内部空間の温度等を計測するためのセンサである。
 また、本実施形態にかかる電気機器においては、図9および図10等において、一対の固定端子420A,420Bが接続されている2本のバスバー440A,440Bが、接点装置40の構成要素に含まれないようにすることもできる。
 (5)変形例
 以下、第2実施形態の変形例について述べる。なお、以下では、第2実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
 (5.1)第1変形例
 バスバーの形状は、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bの形状に限定されるものではなく、上述したバスバー440A,440Bの代わりに図20(A)~図26に示すバスバー440A,440Bが適用されてもよい。
 本変形例の第1バスバー440Aおよび第2バスバー440Bは、導電性を有する金属材料にて構成されている。バスバー440A,440Bは、例えば、銅または銅合金にて構成されており、帯板状に形成されている。本変形例では、バスバー440A,440Bは、金属板に折り曲げ加工を施すことで形成されている。第1バスバー440Aの長手方向の一端部は、例えば、接点装置40の第1固定端子420Aに電気的に接続される。また、第1バスバー440Aの長手方向の他端部は、例えば、走行用のバッテリに電気的に接続される。一方、第2バスバー440Bの長手方向の一端部は、例えば、接点装置40の第2固定端子420Bに電気的に接続される。また、第2バスバー440Bの長手方向の他端部は、例えば、負荷に電気的に接続される。
 さらに、本変形例では、第1バスバー440Aは、第1固定部441Aと第1延設部443Aと第1電路片(第1電路部)445Aとを含んでいる。第1固定部441Aは、第1固定端子420Aと機械的に接続されている。具体的には、第1固定部441Aは、平面視において略正方形状をしており、第1固定端子420Aのかしめ部423Aにて第1固定端子420Aとかしめ結合されている。第1延設部443Aは、第1固定部441Aと連結しており、第1固定部441Aの後端部から下方に延びるように、筐体410の後方に配置されている。このように、本変形例では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)および第1固定端子420Aを流れる電流の方向(上下方向)の双方と直交する方向(前後方向)の一方から見て、第1延設部443Aと、当該第1延設部443Aが連設された第1固定部441Aが固定される第1固定端子420Aとが重なるようになっている。
 また、第1電路片(第1電路部)445Aは、第1延設部443Aと連結しており、延設部443Aの下端部から右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に延びるように、筐体410の後方に配置されている。この第1電路片445Aは、厚み方向(前後方向)が、可動接触子430の移動方向(上下方向)と直交するように配置されている(図20(A)および図21参照)。
 一方、第2バスバー440Bは、第2固定部441Bと第2延設部443Bと第2電路片(第2電路部)445Aとを含んでいる。第2固定部441Bは、第2固定端子420Bと機械的に接続されている。具体的には、第2固定部441Bは、平面視において略正方形状をしており、第2固定端子420Bのかしめ部423Bにて第2固定端子420Bとかしめ結合されている。第2延設部443Bは、第2固定部441Bと連結しており、第2固定部441Bの前端部から下方に延びるように、筐体410の前方に配置されている。このように、本変形例では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)および第1固定端子420Aを流れる電流の方向(上下方向)の双方と直交する方向(前後方向)の一方から見て、第2延設部443Bと、当該第2延設部443Bが連設された第2固定部441Bが固定される第2固定端子420Bとが重なるようになっている。
 また、可動接触子430は、可動接触子430の移動方向(上下方向)の一方から見て、第1電路片445Aと第2電路片445Bとの間に配置されている。
 また、第2電路片(第2電路部)445Bは、第2延設部443Bと連結しており、第2延設部443Bの下端部から左方(第2固定端子420Bから見て第1固定端子420A側)に延びるように、筐体410の前方に配置されている。この第2電路片445Bは、厚み方向(前後方向)が、可動接触子430の移動方向(上下方向)と直交するように配置されている(図20(A)および図21参照)。
 ここで、バスバー440A,440Bは、剛性を有している。そのため、バスバー440A,440Bにおいては、長手方向の一端部(固定部441A,441B)が固定端子420A,420Bと機械的に接続されることにより、その全体が固定端子420A,420Bに支持された状態となる。これにより、バスバー440A,440Bの長手方向の他端部(電路片445A,445B)は自立する。したがって、バスバー440A,440Bは、固定端子420A,420Bと一体化された構造を有する。
 また、第1延設部443Aの長さL22および第2延設部443Bの長さL23は、固定端子420A,420Bの上下方向の長さL21以上である(図23(A)および図23(B)参照)。図23(A)および図23(B)においては、長さL21は、固定端子420A(または420B)の上端縁から固定端子420A(または420B)の下端縁(固定接点421aA(または421aB)を含む)までの寸法である。ただし、長さL22,L23と上述した寸法関係にあるべき長さL21は、少なくとも固定端子420A(420B)におけるバスバー440A(440B)との接続部位から固定端子420A(420B)における固定接点421aA(421aB)の保持部位までの長さである。
 ここで、可動接触子430が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子430が電路片445A,445Bと固定接点421aA,421aBとの間に位置する。このような位置関係となるように、電路片445A,445Bは、筐体410の外側に可動接触子430に対して略平行に配置される(図20(B)および図21参照)。言い換えると、電路片445A,445Bは、可動接触子430が閉位置に位置するときに、可動接触子430の移動方向(上下方向)において、可動接触子430が電路片445A,445Bと固定接点421aA,421aBとの間に位置している。
 本変形例においては、図23(A)に示すように、左右方向に直交する断面において、電路片445Aの中心点と可動接触子430の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の角度θ1は45度となる。同様に、左右方向に直交する断面において、電路片445Bの中心点と可動接触子430の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の角度θ2は、角度θ1と同じ(ここでは45度)である。ここで、同一とは、完全一致だけでなく、数度程度の誤差が許容される範囲内である場合も含める。また、上記の数値(45度)は、一例であり、この数値に限定する趣旨ではない。また、図23(A)では、可動接触子430の断面の中心点と電流Iの表記とが重ならないように、表記を可動接触子430の断面の中心点からずれた位置に電流Iを表記しているが、実際に電流Iが流れる位置を特定する趣旨ではない。電路片445A,445Bを流れる電流Iの表記についても同様である。
 また、電路片445A,445Bは、後述する継鉄350の継鉄上板351と、閉位置における可動接触子430との間に配置されている。
 さらに、第1電路片445Aの長さL12および第2電路片445Bの長さL13が、それぞれ可動接点431Aと可動接点431Bとの間の距離L11以上となるようにしている(図23(A),図23(B)参照)。ここで、可動接点431Aと可動接点431Bとの間の距離L11は、第1可動接点431Aと第2可動接点431Bとの最短距離(第1可動接点431Aの内側の端部431aAから第2可動接点431Bの内側の端部431aBまでの距離)である。
 また、本変形例では、第1電路片445Aが第1延設部443Aから右方に延び(突出し)、第2電路片445Bが第2延設部443Bから左方に延びている(突出している)。
 ここで、第1固定端子420Aから第2固定端子420Bに向けて可動接触子430に電流Iが流れる場合を想定する。このとき、電流Iは、第1電路片445A、第1延設部443A、第1固定部441A、第1固定端子420A、可動接触子430、第2固定端子420B、第2固定部441B、第2延設部443B、第2電路片445Bの順に流れる(図22参照)。電路片445A,445Bにおいては、電流Iは、左方(第2固定端子420Bから見て第1固定端子420A側)に流れる。一方、可動接触子430では、電流Iは、右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に流れる。反対に、第2固定端子420Bから第1固定端子420Aに向けて可動接触子430を電流Iが流れる場合、電路片445A,445Bにおいては電流Iは右方に流れ、可動接触子430においては電流Iは左方に流れる。
 つまり、電路片445Aと電路片445Bとで、延設部443A,443Bから延びる(突出する)向きが逆向きであることで、電路片445Aおよび電路片445Bを流れる電流Iの向きが、可動接触子430を流れる電流Iの向きとは反対向きとなる。
 さらに、第1延設部443Aを流れる電流Iの向きは、第1固定端子420Aを流れる電流Iとは反対向きである。また、第2延設部443Bを流れる電流Iの向きは、第2固定端子420Bを流れる電流Iとは反対向きである。具体的には、第1固定端子420Aから第2固定端子420Bに向けて流れる電流Iを想定した場合、第1延設部443Aでは電流Iは上方に流れ、第1固定端子420Aでは電流Iは下方に流れる。一方、第2延設部443Bでは電流Iは下方に流れ、第2固定端子420Bでは電流Iは上方に流れる。
 また、図10Aに示すように、電路片445A,445Bおよび消弧用磁石452A,452Bは、可動接触子430の移動方向(上下方向)においては、上から、消弧用磁石452A,452B、電路片445A,445Bの順で並ぶように配置されている。言い換えれば、上下方向においては、電路片445A,445Bは、消弧用磁石452A,452Bよりも下方に位置する。
 (5.2)第2変形例
 また、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bの代わりに図27に示すバスバー440A,440Bが適用されてもよい。
 本変形例では、第1バスバー440Aは、第1固定部441Aと第1延設部443Aと第1電路片(第1電路部)445Aとを含んでいる。第1固定部441Aは、第1固定端子420Aと機械的に接続されている。具体的には、第1固定部441Aは、平面視において略円形状をしており、第1固定端子420Aのかしめ部423Aにて第1固定端子420Aとかしめ結合されている。第1延設部443Aは、第1固定部441Aと連結しており、第1固定部441Aの左方かつ後端部から下方に延びるように、筐体410の斜め後方に配置されている。このように、本変形例では、第1固定端子420Aを流れる電流の方向(上下方向)と直交しつつ可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)に対して直交とは異なる角度(図27では、約45度)で交差する方向の一方から見て、第1延設部443Aと、当該第1延設部443Aが連設された第1固定部441Aが固定される第1固定端子420Aとが重なるようになっている。
 また、第1電路片(第1電路部)445Aは、第1延設部443Aと連結しており、延設部443Aの下端部から右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に延びるように、筐体410の後方に配置されている。
 一方、第2バスバー440Bは、第2固定部441Bと第2延設部443Bと第2電路片(第2電路部)445Aとを含んでいる。第2固定部441Bは、第2固定端子420Bと機械的に接続されている。具体的には、第2固定部441Bは、平面視において略円形状をしており、第2固定端子420Bのかしめ部423Bにて第2固定端子420Bとかしめ結合されている。第2延設部443Bは、第2固定部441Bと連結しており、第2固定部441Bの右方かつ前端部から下方に延びるように、筐体410の斜め前方に配置されている。このように、本変形例では、第2固定端子420Bを流れる電流の方向(上下方向)と直交しつつ可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)に対して直交とは異なる角度(図27では、約45度)で交差する方向の一方から見て、第2延設部443Bと、当該第2延設部443Bが連設された第2固定部441Bが固定される第2固定端子420Bとが重なるようになっている。
 また、可動接触子430は、可動接触子430の移動方向(上下方向)の一方から見て、第1電路片445Aと第2電路片445Bとの間に配置されている。
 また、第2電路片(第2電路部)445Bは、第2延設部443Bと連結しており、第2延設部443Bの下端部から左方(第2固定端子420Bから見て第1固定端子420A側)に延びるように、筐体410の前方に配置されている。
 (5.3)第3変形例
 また、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bの代わりに図28に示すバスバー440A,440Bが適用されてもよい。
 上記第2実施形態では、2つのバスバー440A,440Bを用いて可動接触子430が固定接点421aA,421aBを押し上げる力を増加させる構成としたが、この構成に限定されるものではない。
 例えば、接点装置40では、バスバー440A,440Bのうち1つのバスバーが適用されていればよい。つまり、接点装置40では、バスバー440A,440Bのうち少なくとも1つのバスバーが適用されていればよい。
 また、バスバー440A,440Bのうち1つのバスバーが適用される場合、当該バスバーの形状は上述した形状であってもよいし、他の形状であってもよい。
 本変形例では、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bとは異なる形状の第2バスバー440Bが用いられている。
 第2バスバー440Bは、図28に示すように、第2延設部443Bに2つの電路片(前側電路片445B,後側電路片446B)が連設されている。すなわち、図28に示す第2バスバー440Bは、第2延設部443Bから2つの電路片(前側電路片445B,後側電路片446B)を前後方向に分岐させた形状をしている。
 第2固定部441Bは、第2固定端子420Bと機械的に接続されている。具体的には、第2固定部441Bは、平面視において略正方形状をしており、第2固定端子420Bのかしめ部423Bにて第2固定端子420Bとかしめ結合されている。第2延設部443Bは、第2固定部441Bと連結しており、第2固定部441Bの右端部から下方に延びるように、筐体410の斜め前方に配置されている。
 また、前側電路片(第2電路部)445Bは、第2延設部443Bと連結しており、第2延設部443Bの下端部から左方(第2固定端子420Bから見て第1固定端子420A側)に延びるように、筐体410の前方に配置されている。
 一方、後側電路片(第2電路部)446Bは、第2延設部443Bと連結しており、第2延設部443Bの下端部から左方(第2固定端子420Bから見て第1固定端子420A側)に延びるように、筐体410の後方に配置されている。
 また、本変形例においては、可動接触子430が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子430が、2つの電路片(前側電路片445B,後側電路片446B)と固定接点421aA,421aBとの間に位置するようにしている。このような位置関係となるように、前側電路片445Bおよび後側電路片446Bは、筐体410の外側に可動接触子430に対して略平行に配置されている。前側電路片445Bおよび後側電路片446Bにおける第2延設部443Bとは反対側の端部は、例えば負荷に電気的に接続される。
 本変形例においては、例えば、第1固定端子420Aから第2固定端子420Bに向けて可動接触子430を流れる電流は、第2延設部443Bから前側電路片445Bおよび後側電路片446Bに流れ込み、前側電路片445Bおよび後側電路片446Bにて分流されることになる。したがって、後側電路片446Bを流れる電流Iの向きは、前側電路片445Bと同様に、可動接触子430を流れる電流Iの向きと反対となる。
 (5.4)第4変形例
 また、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bの代わりに図29に示すバスバー440A,440Bが適用されてもよい。
 本変形例では、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bとは異なる形状のバスバー440A,440Bが用いられている。
 第1バスバー440Aは、第1固定部441Aと第1延設部443Aと第1電路片(第1電路部)445Aとを含んでいる。第1固定部441Aは、第1固定端子420Aと機械的に接続されている。具体的には、第1固定部441Aは、平面視において略正方形状をしており、第1固定端子420Aのかしめ部423Aにて第1固定端子420Aとかしめ結合されている。第1延設部443Aは、第1固定部441Aと連結しており、第1固定部441Aの左端部から下方に延びるように、筐体410の左方に配置されている。このように、本変形例では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)の一方から見て、第1延設部443Aと、当該第1延設部443Aが連設された第1固定部441Aが固定される第1固定端子420Aとが重なるようになっている。
 また、第1電路片(第1電路部)445Aは、第1延設部443Aと連結しており、延設部443Aの下端部から右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に延びるように、筐体410の後方に配置されている。
 一方、第2バスバー440Bは、第2固定部441Bと第2延設部443Bと第2電路片(第2電路部)445Aとを含んでいる。第2固定部441Bは、第2固定端子420Bと機械的に接続されている。具体的には、第2固定部441Bは、平面視において略正方形状をしており、第2固定端子420Bのかしめ部423Bにて第2固定端子420Bとかしめ結合されている。第2延設部443Bは、第2固定部441Bと連結しており、第2固定部441Bの右端部から下方に延びるように、筐体410の右方に配置されている。このように、本変形例では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)の一方から見て、第2延設部443Bと、当該第2延設部443Bが連設された第2固定部441Bが固定される第2固定端子420Bとが重なるようになっている。
 また、可動接触子430は、可動接触子430の移動方向(上下方向)の一方から見て、第1電路片445Aと第2電路片445Bとの間に配置されている。
 また、第2電路片(第2電路部)445Bは、第2延設部443Bと連結しており、第2延設部443Bの下端部から左方(第2固定端子420Bから見て第1固定端子420A側)に延びるように、筐体410の前方に配置されている。
 ここで、本変形例では、第1電路片445Aおよび第2電路片445Bの先端を上下に分岐させることで、上側電路片447A,447Bおよび下側電路片448A,448Bをそれぞれ形成している。
 なお、上側電路片447Aおよび下側電路片448Aにおける第1延設部443Aとは反対側の端部は、例えば、走行用のバッテリに電気的に接続される。一方、上側電路片447Bおよび下側電路片448Bにおける第2延設部443Bとは反対側の端部は、例えば負荷に電気的に接続される。
 また、本変形例においては、可動接触子430が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子430が、2つの電路片(上側電路片447A,下側電路片448A)と固定接点421aA,421aBとの間に位置するようにしている。また、可動接触子430が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子430が、2つの電路片(上側電路片447B,下側電路片448B)と固定接点421aA,421aBとの間に位置するようにしている。このような位置関係となるように、上側電路片447A,447Bおよび下側電路片448A,448Bは、筐体410の外側に可動接触子430に対して略平行に配置されている。
 本変形例においては、例えば、第1固定端子420Aから第2固定端子420Bに向けて可動接触子430を流れる電流は、第1延設部443Aから第1電路片445Aの根元側に流れ込み、上側電路片447Aおよび下側電路片448Aにて分流されることになる。また、第2延設部443Bから第2電路片445Bの根元側に流れ込み、上側電路片447Bおよび下側電路片448Bにて分流されることになる。したがって、上側電路片447A,447Bを流れる電流Iの向き、下側電路片448A,448Bを流れる電流の向きは、電路片445A,445Bと同様に、可動接触子430を流れる電流Iの向きと反対となる。
 (5.5)第5変形例
 また、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bの代わりに図30に示すバスバー440A,440Bが適用されてもよい。
 本変形例では、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bとは異なる形状のバスバー440A,440Bが用いられている。
 第1バスバー440Aは、第1固定部441Aと第1延設部443Aと第1電路片(第1電路部)445Aとを含んでいる。第1固定部441Aは、第1固定端子420Aと機械的に接続されている。具体的には、第1固定部441Aは、平面視において略正方形状をしており、第1固定端子420Aのかしめ部423Aにて第1固定端子420Aとかしめ結合されている。第1延設部443Aは、第1固定部441Aと連結しており、第1固定部441Aの後端部から下方に延びるように、筐体410の後方に配置されている。このように、本変形例では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)および第1固定端子420Aを流れる電流の方向(上下方向)の双方と直交する方向(前後方向)の一方から見て、第1延設部443Aと、当該第1延設部443Aが連設された第1固定部441Aが固定される第1固定端子420Aとが重なるようになっている。
 また、第1電路片(第1電路部)445Aは、第1延設部443Aと連結しており、延設部443Aの下端部から右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に延びるように、筐体410の後方に配置されている。
 一方、第2バスバー440Bは、第2固定部441Bと第2延設部443Bと第2電路片(第2電路部)445Aとを含んでいる。第2固定部441Bは、第2固定端子420Bと機械的に接続されている。具体的には、第2固定部441Bは、平面視において略正方形状をしており、第2固定端子420Bのかしめ部423Bにて第2固定端子420Bとかしめ結合されている。第2延設部443Bは、第2固定部441Bと連結しており、第2固定部441Bの前端部から下方に延びるように、筐体410の前方に配置されている。このように、本変形例では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)および第1固定端子420Aを流れる電流の方向(上下方向)の双方と直交する方向(前後方向)の一方から見て、第2延設部443Bと、当該第2延設部443Bが連設された第2固定部441Bが固定される第2固定端子420Bとが重なるようになっている。
 また、可動接触子430は、可動接触子430の移動方向(上下方向)の一方から見て、第1電路片445Aと第2電路片445Bとの間に配置されている。
 また、第2電路片(第2電路部)445Bは、第2延設部443Bと連結しており、第2延設部443Bの下端部から左方(第2固定端子420Bから見て第1固定端子420A側)に延びるように、筐体410の前方に配置されている。
 ここで、本変形例では、第1電路片445Aおよび第2電路片445Bの先端を上下に分岐させることで、上側電路片447A,447Bおよび下側電路片448A,448Bをそれぞれ形成している。
 なお、上側電路片447Aおよび下側電路片448Aにおける第1延設部443Aとは反対側の端部は、例えば、走行用のバッテリに電気的に接続される。一方、上側電路片447Bおよび下側電路片448Bにおける第2延設部443Bとは反対側の端部は、例えば負荷に電気的に接続される。
 また、本変形例においては、可動接触子430が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子430が、2つの電路片(上側電路片447A,下側電路片448A)と固定接点421aA,421aBとの間に位置するようにしている。また、可動接触子430が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子430が、2つの電路片(上側電路片447B,下側電路片448B)と固定接点421aA,421aBとの間に位置するようにしている。このような位置関係となるように、上側電路片447A,447Bおよび下側電路片448A,448Bは、筐体410の外側に可動接触子430に対して略平行に配置されている。
 本変形例においては、例えば、第1固定端子420Aから第2固定端子420Bに向けて可動接触子430を流れる電流は、第1延設部443Aから第1電路片445Aの根元側に流れ込み、上側電路片447Aおよび下側電路片448Aにて分流されることになる。また、第2延設部443Bから第2電路片445Bの根元側に流れ込み、上側電路片447Bおよび下側電路片448Bにて分流されることになる。したがって、上側電路片447A,447Bを流れる電流Iの向き、下側電路片448A,448Bを流れる電流の向きは、電路片445A,445Bと同様に、可動接触子430を流れる電流Iの向きと反対となる。
 (5.6)第6変形例
 また、図31に示す接点装置40としてもよい。
 本変形例では、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bとほぼ同形状のバスバー440A,440Bが用いられている。
 第1バスバー440Aは、第1固定部441Aと第1延設部443Aと第1電路片(第1電路部)445Aとを含んでいる。第1固定部441Aは、第1固定端子420Aと機械的に接続されている。具体的には、第1固定部441Aは、平面視において略正方形状をしており、第1固定端子420Aのかしめ部423Aにて第1固定端子420Aとかしめ結合されている。第1延設部443Aは、第1固定部441Aと連結しており、第1固定部441Aの左端部から下方に延びるように、筐体410の左方に配置されている。このように、本変形例では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)の一方から見て、第1延設部443Aと、当該第1延設部443Aが連設された第1固定部441Aが固定される第1固定端子420Aとが重なるようになっている。
 また、第1電路片(第1電路部)445Aは、第1延設部443Aと連結しており、延設部443Aの下端部から右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に延びるように、筐体410の後方に配置されている。
 一方、第2バスバー440Bは、第2固定部441Bと第2延設部443Bと第2電路片(第2電路部)445Aとを含んでいる。第2固定部441Bは、第2固定端子420Bと機械的に接続されている。具体的には、第2固定部441Bは、平面視において略正方形状をしており、第2固定端子420Bのかしめ部423Bにて第2固定端子420Bとかしめ結合されている。第2延設部443Bは、第2固定部441Bと連結しており、第2固定部441Bの右端部から下方に延びるように、筐体410の右方に配置されている。このように、本変形例では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)の一方から見て、第2延設部443Bと、当該第2延設部443Bが連設された第2固定部441Bが固定される第2固定端子420Bとが重なるようになっている。
 また、可動接触子430は、可動接触子430の移動方向(上下方向)の一方から見て、第1電路片445Aと第2電路片445Bとの間に配置されている。
 また、第2電路片(第2電路部)445Bは、第2延設部443Bと連結しており、第2延設部443Bの下端部から左方(第2固定端子420Bから見て第1固定端子420A側)に延びるように、筐体410の前方に配置されている。
 また、本変形例では、第1ヨーク496が、シャフト380の先端部(上端部)に固定されておらず、筐体410に固定されている。すなわち、第1ヨーク496は、筐体410に、当該筐体410対して相対的な位置が固定されるように設けられている。
 第1ヨーク496は、図31(A)および図31(B)に示すように、筐体410の内周面の一部に固定されている。図31(A)および図31(B)では、第1ヨーク496は、可動接触子430の上方であって可動接触子430と対向する位置に固定されている。こうすれば、図31(B)に示すように、可動接触子430を右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に電流Iが流れる場合、右方から見て、可動接触子430の周囲には反時計回りの磁束φ3が生じることになる(図31(B)参照)。この磁束φ3が生じることにより、上記第2実施形態の第1ヨーク491と第2ヨーク492とが引き合うのと同様に、第1ヨーク496と第2ヨーク492とが引き合うことになる。
 なお、第1ヨーク496は、筐体410の外周面に固定されるようにしてもよいし、筐体410の内部に収容される固定端子420A,420Bに固定されるようにしてもよい。
 (5.7)第7変形例
 また、図32に示すバスバー440A,440Bを適用した上で、第1ヨーク496を設けるようにしてもよい。
 すなわち、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)および固定端子420A,420Bを流れる電流の方向(上下方向)の双方と直交する方向(前後方向)の一方から見て、延設部443A,443Bと、当該延設部443A,443Bが連設された固定部441A,441Bが固定される固定端子420A,420Bとが重なるようにしたバスバー440A,440Bを用いるようにしてもよい。
 そして、図31と同様に、第1ヨーク496が、シャフト380の先端部(上端部)ではなく、筐体410に固定されるようにしてもよい。こうすることでも、図32(B)に示すように、可動接触子430を右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に電流Iが流れる場合、右方から見て、可動接触子430の周囲には反時計回りの磁束φ3が生じることになる(図32(B)参照)。この磁束φ3が生じることにより、上記第2実施形態の第1ヨーク491と第2ヨーク492とが引き合うのと同様に、第1ヨーク496と第2ヨーク492とが引き合うことになる。
 なお、第1ヨーク496は、筐体410の外周面に固定されるようにしてもよいし、筐体410の内部に収容される固定端子420A,420Bに固定されるようにしてもよい。
 (5.8)第8変形例
 また、図33に示す接点装置40としてもよい。
 本変形例では、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bとほぼ同形状のバスバー440A,440Bが用いられている。
 第1バスバー440Aは、第1固定部441Aと第1延設部443Aと第1電路片(第1電路部)445Aとを含んでいる。第1固定部441Aは、第1固定端子420Aと機械的に接続されている。具体的には、第1固定部441Aは、平面視において略正方形状をしており、第1固定端子420Aのかしめ部423Aにて第1固定端子420Aとかしめ結合されている。第1延設部443Aは、第1固定部441Aと連結しており、第1固定部441Aの左端部から下方に延びるように、筐体410の左方に配置されている。このように、本変形例では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)の一方から見て、第1延設部443Aと、当該第1延設部443Aが連設された第1固定部441Aが固定される第1固定端子420Aとが重なるようになっている。
 また、第1電路片(第1電路部)445Aは、第1延設部443Aと連結しており、延設部443Aの下端部から右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に延びるように、筐体410の後方に配置されている。
 一方、第2バスバー440Bは、第2固定部441Bと第2延設部443Bと第2電路片(第2電路部)445Aとを含んでいる。第2固定部441Bは、第2固定端子420Bと機械的に接続されている。具体的には、第2固定部441Bは、平面視において略正方形状をしており、第2固定端子420Bのかしめ部423Bにて第2固定端子420Bとかしめ結合されている。第2延設部443Bは、第2固定部441Bと連結しており、第2固定部441Bの右端部から下方に延びるように、筐体410の右方に配置されている。このように、本変形例では、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)の一方から見て、第2延設部443Bと、当該第2延設部443Bが連設された第2固定部441Bが固定される第2固定端子420Bとが重なるようになっている。
 また、可動接触子430は、可動接触子430の移動方向(上下方向)の一方から見て、第1電路片445Aと第2電路片445Bとの間に配置されている。
 また、第2電路片(第2電路部)445Bは、第2延設部443Bと連結しており、第2延設部443Bの下端部から左方(第2固定端子420Bから見て第1固定端子420A側)に延びるように、筐体410の前方に配置されている。
 また、本変形例では、図33に示すように、上方(可動接触子430の移動方向の一方)から見て、バスバー440A,440Bの延設部443A,443Bが、カプセルヨーク451A,451Bと筐体410との間に位置するようにしている。さらに、本変形例では、上方(可動接触子430の移動方向の一方)から見て、バスバー440A,440Bの延設部443A,443Bは、消弧用磁石452Aと筐体410との間に位置している。
 一方、電路片445A,445Bについても、上方から見て、カプセルヨーク451A,451Bと筐体410との間に位置するようにしている。
 このような構成とすれば、延設部443A,443Bがカプセルヨーク451A,451Bの外側に位置する場合と比較して、電路片445A,445Bを可動接触子430に近づけることができるので、より大きな斥力を発生させることができる。したがって、図33に示す接点装置40によれば、可動接触子430を上方に押し上げる力、つまり可動接点431A,431Bを固定接点421aA,421aBに押し付ける力をより大きくすることができる。
 (5.9)第9変形例
 また、図34に示すバスバー440A,440Bを適用した上で、延設部443A,443Bをカプセルヨーク451A,451Bの内側に配置させるようにしてもよい。
 すなわち、可動接触子430を流れる電流の主電流方向(左右方向)および固定端子420A,420Bを流れる電流の方向(上下方向)の双方と直交する方向(前後方向)の一方から見て、延設部443A,443Bと、当該延設部443A,443Bが連設された固定部441A,441Bが固定される固定端子420A,420Bとが重なるようにしたバスバー440A,440Bを用いるようにしてもよい。
 そして、図33に示すように、上方(可動接触子430の移動方向の一方)から見て、第1バスバー440Aの第1延設部443Aが、カプセルヨーク451Aと筐体410との間に位置するようにしている。また、上方(可動接触子430の移動方向の一方)から見て、第2バスバー440Bの第2延設部443Bが、カプセルヨーク451Bと筐体410との間に位置するようにしている。
 さらに、第1電路片445Aについても、上方から見て、カプセルヨーク451Aと筐体410との間に位置するようにしている。そして、第2電路片445Bについても、上方から見て、カプセルヨーク451Bと筐体410との間に位置するようにしている。
 このような構成としても、可動接点431A,431Bを固定接点421aA,421aBに押し付ける力をより大きくすることができる。
 (5.10)第10変形例
 また、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bの代わりに図35および図36に示すバスバー440A,440Bが適用されてもよい。
 本変形例にかかる接点装置40では、電路片445A,445Bの上方に別の電路片を設ける点が、上記第2実施形態とは異なっている。
 具体的には、第1バスバー440Aは、第1固定部441Aと第1延設部443Aと第1電路片(第1電路部)445Aと、第1連結片4491Aと、第1上側電路片4492Aとを含んでいる(図35(B)参照)。
 このように、図35および図36に示す第1バスバー440Aは、第1連結片4491Aおよび第1上側電路片4492Aをさらに含む点が、上記第2実施形態で示す第1バスバー440Aと相違している。
 第1連結片4491Aは、第1電路片445Aと連結しており、第1電路片445Aの右端部から上方に延びるように、第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとを結ぶ直線上に配置されている。第1上側電路片4492Aは、第1連結片4491Aと連結しており、第1連結片4491Aの上端部から左方に延びるように、筐体410の後方に配置されている。また、第1連結片4491A,第1上側電路片4492Aの厚み方向は、いずれも可動接触子430の移動方向(上下方向)と直交している(図35(A)参照)。
 一方、第2バスバー440Bは、第2固定部441Bと第2延設部443Bと第2電路片(第2電路部)445Bと、第2連結片4491Bと、第2上側電路片4492Bとを含んでいる(図35(B)参照)。
 このように、図35および図36に示す第2バスバー440Bは、第2連結片4491Bおよび第2上側電路片4492Bをさらに含む点が、上記第2実施形態で示す第2バスバー440Bと相違している。
 第2連結片4491Bは、第2電路片445Bと連結しており、第2電路片445Bの左端部から上方に延びるように、第1固定端子420Aと第2固定端子420Bとを結ぶ直線上に配置されている。第2上側電路片4492Bは、第2連結片4491Bと連結しており、第2連結片4491Bの上端部から右方に延びるように、筐体410の前方に配置されている。また、第2連結片4491B,第2上側電路片4492Bの厚み方向は、いずれも可動接触子430の移動方向(上下方向)と直交している(図35(A)参照)。
 また、上側電路片4492A,4492Bは、可動接触子430が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子430に対して固定接点421aA,421aBと同一側に位置している。言い換えると、上側電路片4492A,4492Bは、可動接触子430の移動方向(上下方向要)において、可動接触子430に対して固定接点421aA,421aBと同一側に位置している。このような位置関係となるように、上側電路片4492A,4492Bは、筐体410の外側に可動接触子430に対して略平行に配置される。
 さらに、第1上側電路片4492Aの長さおよび第2上側電路片4492Bの長さは、第1可動接点431Aと第2可動接点431Bとの間の距離L11(図16(A),図16(B)参照)以上である。
 また、第1上側電路片4492Aが第1連結片4491Aから左方に延び(突出し)、第2上側電路片4492Bが第2連結片4491Bから右方に延びている(突出している)。ここで、第2実施形態と同様に、第1固定端子420Aから第2固定端子420Bに向けて可動接触子430に電流Iが流れる場合を想定する。このとき、電流Iは、第1上側電路片4492A、第1連結片4491A、第1電路片445A、第1延設部443A、第1固定部441A、第1固定端子420A、可動接触子430、第2固定端子420B、第2固定部441B、第2延設部443B、第2電路片445B、第2連結部4491B、第2上側電路片4492Bの順に流れる(図35(A)~図35(C)参照)。
 そして、上側電路片4492A,4492Bにおいては、電流Iは、右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に流れる。一方、可動接触子430では、電流Iは、右方に流れる。反対に、第2固定端子420Bから第1固定端子420Aに向けて可動接触子430を電流Iが流れる場合、上側電路片4492A,4492Bにおいては電流Iは左方に流れ、可動接触子430においても電流Iは左方に流れる。
 つまり、第1上側電路片4492Aと第2上側電路片4492Bとで、連結片4491A,4491Bから延びる(突出する)向きが逆向きであることで、第1上側電路片4492Aおよび第2上側電路片4492Bを流れる電流Iの向きは、可動接触子430を流れる電流Iの向きと同じ向きとなる。
 このように、本変形例では、バスバー440A,440Bは、電路片445A,445Bを有している。そのため、第1電路片445Aと可動接触子430との間、および第2電路片445Bと可動接触子430との間で生じる斥力F1(図13(A)参照)により、可動接触子430が固定接点421aA,421aBを押し上げる力が増す。
 さらに、本変形例では、バスバー440A,440Bは、上側電路片4492A,4492Bを有している。そのため、可動接触子430を下方に移動させる力を弱めることができる。
 さらに、本変形例では、上側電路片4492A,4492Bが、可動接触子430に電流Iが流れる向きと同じ向きに電流Iが流れる順方向電路部となっている。そのため、接点装置40に、例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合、第1上側電路片4492Aと可動接触子430との間、および第2上側電路片4492Bと可動接触子8との間では、吸引力F4が発生する(図36参照)。本開示でいう「吸引力F4」は、可動接触子430と上側電路片4492A,4492Bとの間で相互に作用する力のうち、互いに引き合う向きの力である。このような吸引力F4は、ローレンツ力によって、可動接触子430および上側電路片4492A、4492Bを流れる電流Iが受ける力である。図36では、可動接触子430の断面の中心点と電流Iの表記とが重ならないように、表記を可動接触子430の断面の中心点からずれた位置に電流Iを表記しているが、実際に電流Iが流れる位置を特定する趣旨ではない。上側電路片4492A、4492Bを流れる電流Iの表記についても同様である。
 本変形例では、可動接触子430が閉位置に位置するときに、可動接触子430の移動方向(上下方向)において、可動接触子430が上側電路片4492A,4492Bの下方に位置する(図36参照)。上側電路片4492A,4492Bは固定端子420A,420Bに固定されているので、筐体410に対して相対的に移動しない。一方、可動接触子430は、筐体410に対して、上下方向に移動可能である。そのため、吸引力F4における上下方向の力成分F4xと前後方向の力成分F4yとのうち力成分F4xが可動接触子430に加わる(図36参照)。その結果、可動接触子430を上方に押し上げる力、つまり可動接点431A,431Bを固定接点421aA,421aBに押し付ける力が増す。
 したがって、接点装置40に例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合でも、可動接点431A,431Bと固定接点421aA,421aBとの間の接続状態の安定化を図ることができる。
 また、本実施形態では、電路片445A,445B,4492A,4492Bの厚み方向(前後方向)は、可動接触子430の移動方向(上下方向)に直交している。これにより、電路片445A,445B,4492A,4492Bの長手方向に直交する断面において、電路片445A(445B,4492A,または4492B)の中心点と可動接触子430の中心点との距離を比較的短くできる。そのため、本変形例にかかる接点装置40は、電路片445A,445B,4492A,4492Bと可動接触子430との間に、より大きな斥力F1(図13(A)参照)および吸引力F4を発生させることができる。
 その結果、接点装置40に例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合における可動接点431A,431Bと固定接点421aA,421aBとの間の接続状態の更なる安定化を図ることができる。
 なお、図35及び図36では、電路片445A,445Bおよび上側電路片4492A,4492Bを有するバスバー440A,440Bを例示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、上側電路片4492A,4492Bは有するが、電路片445A,445Bは有しないバスバー440A,440Bとしてもよい。
 この場合、バスバー440A,440Bと可動接触子430との間には、斥力F1および吸引力F4のうち吸引力F4のみが生じることになる。
 (5.11)第11変形例
 また、第2実施形態で示すバスバー440A,440Bの代わりに図37に示すバスバー440A,440Bが適用されてもよい。
 本変形例にかかる接点装置40は、第2電路片445Bおよび第2上側電路片4492Bは有するが、第1電路片445Aおよび第1上側電路片4492Aを有しない構成をしている。
 また、本変形例では、図37に示すように、第2バスバー440Bは、可動接触子430の移動方向(上下方向)の一方から見て、接点装置40を囲むように、接点装置40の外周面に沿って巻回された形状をしている。なお、図37に示す構成では、可動接触子430の移動方向(上下方向)の一方から見て、第2電路片445Bと第2上側電路片4492Bとの間に可動接触子430が位置している。
 この場合においても、第2上側電路片4492Bと可動接触子430との間では引き合う力が発生するので、接点装置40に異常電流が流れた場合における可動接点431A,431Bと固定接点421aA,421aBとの間の接続状態の安定化を図ることができる。
 (5.12)第12変形例
 また、図38および図39に示す接点装置40としてもよい。
 本変形例にかかる接点装置40は、上記第2実施形態で示した第1ヨーク491および第2ヨーク492のうち第1ヨーク491に相当するヨークのみを有する点が、上記第2実施形態とは異なっている。
 具体的には、接点装置40は、第1ヨーク491に相当するヨーク497を備えている(図38参照)。つまり、この接点装置40では、第2実施形態の第2ヨーク492が省略されている。
 ヨーク497は、強磁性体であって、例えば、鉄等の金属材料で形成されている。ヨーク497は、シャフト380の先端部(上端部)に固定され、可動接触子430の上方に位置する(図38参照)。
 可動接触子430が閉位置に位置する場合には、可動接触子430とヨーク497との間には、所定の隙間が生じるようにしている。こうすることで、可動接触子430とヨーク497との間の電気的な絶縁性が確保されるようにしている。
 また、ヨーク497は、前後方向の両端部に、下方に突出する一対の突出部497a,497bを有している(図39参照)。言い換えれば、ヨーク497の下面における前後方向の両端部には、可動接触子430が閉位置から開位置へと移動する向き(下方)と同じ向きに突出する突出部497a,497bが形成されている。
 可動接触子430を右方(第1固定端子420Aから見て第2固定端子420B側)に電流Iが流れる場合、右方から見て、可動接触子430の周囲には反時計回りの磁束φ20が生じる(図39参照)。このとき、ヨーク497の突出部497aがN極、およびヨーク497の突出部497bがS極となるので、可動接触子430を通る磁束φ20は右向き(突出部497aから見て突出部497b側)となる。可動接触子430を流れる右向きの電流Iと可動接触子430を通る磁束φ20との関係から、可動接触子430に対して上向きのローレンツ力F20が作用する。
 さらに、電路片445Aを流れる電流Iによって生じる磁束φ4の一部、および電路片445Bを流れる電流Iによって生じる磁束φ5の一部は、ヨーク497を通る右向きの磁束となる。そのため、可動接触子497430を通る右向きの磁束が増え、可動接触子430に対して作用する上向きのローレンツ力F20が増す。したがって、異常電流が流れた場合における可動接点431A,431Bと固定接点421aA,421aBとの間の接続状態の安定化を図ることができる。
 なお、本変形例では、ヨーク497が突出部497a,497bを有する構成としたが、ヨーク497に突出部497a,497bを設けることは必須要件ではない。すなわち、ヨーク4974は、上記第2実施形態で説明した第1ヨーク491と同様の形状であってもよい。
 (5.13)第13変形例
 また、図40に示す接点装置40としてもよい。
 本変形例にかかる接点装置40では、一対の消弧用磁石の配置が上記第2実施形態とは異なっている。
 具体的には、接点装置40は、第2実施形態で説明した2つのカプセルヨーク451A,451Bおよび2つの消弧用磁石452A,452Bに代えて、2つのカプセルヨーク451aA,451aBおよび2つの消弧用磁石452aA,452aBを備えている(図40(A)および図40(B)参照)。
 カプセルヨーク451aA,451aBは、左右方向の両側から筐体410を囲むように、筐体410に対して左右方向の両側に配置されている(図40(A)参照)。
 また、消弧用磁石452aA,452aBは、前後方向において互いに同極(例えばN極)が対向するように配置されている。消弧用磁石452aA,452aBは、筐体410に対して前後方向の両側に配置されている。カプセルヨーク451aA,451aBは、消弧用磁石452aA,452aBごと筐体410を囲んでいる。つまり、消弧用磁石452aA,452aBは、可動接触子430の移動方向の一方から見て、消弧用磁石452aA,452aBから固定接点421aA,421aBへの方向が可動接触子430に流れる電流の方向と一致しないように配置されている。
 上述した構成によれば、図40(A)に示すように、カプセルヨーク451aAは、消弧用磁石452aAで発生する磁束φ6が通る磁気回路の一部、消弧用磁石452aBで発生する磁束φ7が通る磁気回路の一部、を形成する。同様に、カプセルヨーク451aBは、消弧用磁石452aAで発生する磁束φ6が通る磁気回路の一部、消弧用磁石452aBで発生する磁束φ7が通る磁気回路の一部、を形成する。これらの磁束φ6、φ7は、可動接触子430の位置が閉位置である状態で、一対の固定接点421aA,421aBにおける一対の可動接点431A,431Bとの接触点に作用する。
 図40(A)の例では、第1固定端子420Aにおいては左向きの磁束φ6,φ7が、第2固定端子420Bにおいては右向きの磁束φ6,φ7が、それぞれ生じており、第1固定端子420Aには下向きの電流Iが流れ、第2固定端子420Bには上向きの電流Iが流れる場合を想定している。この状態で、可動接触子430が閉位置から開位置へと移動すると、第1固定接点421aAと第1可動接点431Aとの間には、第1固定接点421aAから第1可動接点431Aに向けて下向きの放電電流(アーク)が生じる。したがって、磁束φ6,φ7によりアークには後ろ向きのローレンツ力F6が作用する(図40(A)参照)。つまり、第1固定接点421aAと第1可動接点431Aとの間に発生するアークは、後方に引き延ばされて消弧する。一方、第2固定接点421aBと第2可動接点431Bとの間には、第2可動接点431Bから第2固定接点421aBに向けて上向きの放電電流(アーク)が生じる。したがって、磁束φ6,φ7によりアークには後ろ向きのローレンツ力F7が作用する(図40(A)参照)。つまり、第2固定接点421aBと第2可動接点431Bとの間に発生するアークは、後方に引き延ばされて消弧する。
 (5.14)第14変形例
 また、図41に示す接点装置40としてもよい。
 本変形例にかかる接点装置40では、図41(A)および図41(B)に示すように、バスバー440A,440Bの構成が図40に示す接点装置40とは異なっている。
 具体的には、本変形例にかかる接点装置40では、上記第2実施形態で示したバスバー440A,440Bが用いられている。
 すなわち、本変形例にかかる接点装置40は、第2実施形態で示した接点装置40の2つのカプセルヨーク451A,451Bおよび2つの消弧用磁石452A,452Bを、図40で示した2つのカプセルヨーク451aA,451aBおよび2つの消弧用磁石452aA,452aBに代えたものである。
 この場合、延設部443A,443Bは、筐体410の左右方向の両側(2つの消弧用磁石452aA,452aBが配置されていない方向の両側)に位置することになる(図41(A)参照)。そのため、図41(B)に示すように、第1延設部443Aに連結する第1電路片445Aと第2延設部443Bに連結する第2電路片445Bとの距離を、図40に示す接点装置40の第1電路片445Aと第2電路片445Bとの距離よりも短くすることができる(図40(B)、図41(B)参照)。これにより、電路片445A,445Bと可動接触子430との間の斥力をより大きくすることができる。したがって、可動接触子430を上方に押し上げる力を図40に示す接点装置40よりも大きくすることができる。
 (5.15)第15変形例
 また、図42に示す接点装置40としてもよい。
 本変形例にかかる接点装置40でも、図41に示す接点装置40とほぼ同様の形状をしたバスバー440A,440Bが用いられている。
 そして、第1バスバー440Aの第1延設部443Aがカプセルヨーク451aAと筐体410との間に、第2バスバー440Bの第2延設部443bがカプセルヨーク451aBと筐体410との間に、それぞれ位置するようにしている(図42参照)。
 このような構成とすることで、電路片445A,445Bを可動接触子430により近づけることができるので、電路片445A,445Bと可動接触子430との間により大きな斥力を発生させることができる。したがって、本変形例にかかる接点装置40は、可動接触子430を上方に押し上げる力をより大きくすることができる。
 (5.16)第16変形例
 また、図43に示す接点装置40としてもよい。
 本変形例にかかる接点装置40では、図40に示す接点装置40とほぼ同様の形状をしたバスバー440A,440Bが用いられている。
 そして、第1バスバー440Aの第1延設部443Aが消弧用磁石452aAと筐体410との間に、第2バスバー440Bの第2延設部443bが消弧用磁石452aBと筐体410との間に、それぞれ位置するようにしている(図43参照)。
 この場合、図43に示すように、可動接触子430の移動方向の一方から見て、第1電路片445Aが消弧用磁石452aAと可動接触子430との間に位置することになる。同様に、図43に示すように、可動接触子430の移動方向の一方から見て、第2電路片445Bが消弧用磁石452aBと可動接触子430との間に位置することになる。
 なお、図43においては、消弧用磁石452aA,452aBは筐体410に結合されておらず、カプセルヨーク451aA,451aBが筐体410に結合されている。具体的には、筐体410の左右方向における一面(左端面)がカプセルヨーク451aAと結合し、筐体410の左右方向における他面(右端面)がカプセルヨーク451aBと結合している。
 このような構成とすることで、電路片445A,445Bを可動接触子430により近づけることができるので、電路片445A,445Bと可動接触子430との間により大きな斥力を発生させることができる。したがって、本変形例にかかる接点装置40は、可動接触子430を上方に押し上げる力をより大きくすることができる。
 (その他の変形例)
 以下に、その他の変形例について列記する。以下に説明する変形例は、上記各実施形態(各実施形態の変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。また、上記各実施形態およびその変形例で示した構成も適宜組み合わせて適用することが可能である。
 例えば、上記各実施形態において、筐体410は、固定端子420A,420Bの一部を露出した状態で固定端子420A,420Bを保持する構成としたが、この構成に限定されない。筐体410は、固定端子420A,420Bの全体を筐体410の内部に収容してもよい。つまり、筐体410は、固定接点421aA,421aBと、可動接触子430とを少なくとも収容する構成であればよい。
 また、上記各実施形態においては、カプセルヨークを備える接点装置を例示したが、接点装置はカプセルヨークを備えていなくてもよい。カプセルヨークが設けられている場合、カプセルヨークによって、電路片445A,445Bと可動接触子430との間の斥力が弱まる可能性がある。そこで、カプセルヨークを省略することにより、カプセルヨークに起因した斥力の低下を抑制し、結果的に、可動接触子430を上方に押し上げる力をより大きくできるようにしてもよい。
 また、上記各実施形態において、電磁継電器は、励磁コイル330に通電されていないときには、可動接触子430が開位置に位置する、いわゆるノーマリオフタイプの電磁継電器としたが、ノーマリオンタイプの電磁継電器であってもよい。
 また、上記各実施形態において、可動接触子430に保持される可動接点の数は2つであるが、この構成に限定されない。可動接触子430に保持される可動接点の数は、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。同様に、固定端子(および固定接点)の数も2つに限らず、1つまたは3つ以上であってもよい。
 また、上記各実施形態にかかる電磁継電器は、ホルダ無タイプの電磁継電器であるが、この構成に限らず、ホルダ付タイプの電磁継電器であってもよい。ここで、ホルダは、例えば左右方向の両面が開口した矩形筒状であって、可動接触子430がホルダを左右方向に貫通するように、ホルダが可動接触子430と組み合わされる。ホルダの下壁と可動接触子430との間に接圧ばね401が配置される。つまり、可動接触子430の左右方向の中央部がホルダにて保持される。ホルダにはシャフト380の上端部が固定されている。励磁コイル330に通電されると、シャフト380が上方に押し上げられるため、ホルダが上方へ移動する。この移動に伴って、可動接触子430は、上方へ移動し、一対の可動接点431A,431Bを一対の固定接点421aA,421aBに接触する閉位置に位置させる。
 また、上記各実施形態の接点装置は、プランジャタイプの接点装置としたが、ヒンジタイプの接点装置であってもよい。
 また、上記各実施形態のバスバーは、固定端子420A,420Bにかしめ結合されることで固定端子420A,420Bと機械的に接続される構成としたが、ねじ止めにより固定端子420A,420Bと機械的に接続されてもよい。
 また、上記各実施形態の消弧用磁石は、筐体410の外側(つまりカプセルヨークと筐体410との間)に配置される構成としたが、この構成に限定されない。例えば、消弧用磁石は、筐体410の内側に配置されてもよい。
 また、上記各実施形態の接点装置において、ヨーク、消弧用磁石およびカプセルヨークは必須の構成ではない。
 また、上記各実施形態および変形例にかかる種々の構成は、第2実施形態にかかる電気機器M1と適宜組み合わせて適用可能である。
 本出願は、2017年1月11日に出願された日本国特許出願第2017-002493号に基づく優先権を主張しており、これらの出願の全内容が参照により本願明細書に組み込まれる。
 接点間に作用する電磁反発力をより低減させることのできる接点装置、電磁継電器、電気機器を得ることができる。
 1 電磁継電器
 10 接点装置
 30 電磁石装置(駆動部)
 410 筐体
 410a 非磁性部
 411 天壁(仕切り部材)
 420A 第1固定端子
 421aA 第1固定接点
 420B 第2固定端子
 421aB 第2固定接点
 440A 第1バスバー(第1導電部材)
 441A 第1固定部
 443A 第1延設部
 443aA 上端
 443bA 下端
 444A 第1対面部
 444aA 上端
 444bA 下端
 445A 第1電路片(第1電路部:逆方向電路部)
 4492A 第1上側電路片(順方向電路部)
 440B 第2バスバー(第2導電部材)
 441B 第2固定部
 443B 第2延設部
 443aB 上端
 443bB 下端
 444B 第2対面部
 444aB 上端
 444bB 下端
 445B 第2電路片(第2電路部:逆方向電路部)
 4492B 第2上側電路片(順方向電路部)
 430 可動接触子
 431A 第1可動接点
 431B 第2可動接点
 M1 電気機器
 M2 内器
 M3 ハウジング
 M21,M22 導電バー(導電部材)

Claims (26)

  1.  長手方向の一端側に第1固定接点を有する第1固定端子と、
     長手方向の一端側に第2固定接点を有する第2固定端子と、
     前記第1固定接点および前記第2固定接点のうち少なくともいずれか一方の固定接点に対して相対移動することで、前記第1固定端子と前記第2固定端子との導通、非導通を切り替える可動接触子と、
     前記第1固定端子の長手方向の他端側に固定される第1固定部を有する第1導電部材と、
     前記第2固定端子の長手方向の他端側に固定される第2固定部を有する第2導電部材と、
     前記第1固定端子および前記第2固定端子が固定されて、前記第1固定端子の長手方向の一端側と他端側とを仕切るとともに、前記第2固定端子の長手方向の一端側と他端側とを仕切る仕切り部材と、
     を備え、
     前記第1固定部および前記第2固定部のうち少なくともいずれか一方の固定部には、延設部が連設されており、
     前記延設部は、当該延設部が連設された固定部が固定される固定端子の長手方向における前記仕切り部材よりも一端側で、前記延設部が連設された固定部が固定される固定端子および前記可動接触子のうち少なくともいずれか一方に対面する対面部を有しており、
     前記対面部は、前記延設部が連設された固定部が固定される固定端子の長手方向に延在していることを特徴とする接点装置。
  2.  前記延設部が連設された固定部が固定される固定端子が有する固定接点は、前記対面部における前記延設部が連設された固定部が固定される固定端子の長手方向の一端と他端との間に位置していることを特徴とする請求項1に記載の接点装置。
  3.  前記対面部は、前記延設部が連設された固定部が固定される固定端子の長手方向と平行に延在していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接点装置。
  4.  前記第1固定端子および前記第2固定端子は、前記第1固定接点および前記第2固定接点が前記可動接触子と対向するようにした状態で、前記仕切り部材に並設されており、
     前記第1固定端子に固定された前記第1固定部が、前記第1固定端子および前記第2固定端子の並設方向における前記第2固定端子側とは反対側に延在しており、
     前記第2固定端子に固定された前記第2固定部が、前記第1固定端子および前記第2固定端子の並設方向における前記第1固定端子側とは反対側に延在していることを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  5.  前記第1固定端子および前記第2固定端子は、前記第1固定接点および前記第2固定接点が前記可動接触子と対向するようにした状態で、前記仕切り部材に並設されており、
     前記第1固定端子に固定された前記第1固定部が、前記第1固定端子および前記第2固定端子の並設方向と交差する方向に延在しており、
     前記第2固定端子に固定された前記第2固定部が、前記第1固定端子および前記第2固定端子の並設方向と交差する方向に延在しており、
     前記第1固定部と前記第2固定部とが同方向に延在していることを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  6.  前記第1固定端子および前記第2固定端子は、前記第1固定接点および前記第2固定接点が前記可動接触子と対向するようにした状態で、前記仕切り部材に並設されており、
     前記第1固定端子に固定された前記第1固定部が、前記第1固定端子および前記第2固定端子の並設方向と交差する方向に延在しており、
     前記第2固定端子に固定された前記第2固定部が、前記第1固定端子および前記第2固定端子の並設方向と交差する方向に延在しており、
     前記第1固定部と前記第2固定部とが逆方向に延在していることを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  7.  前記第1固定端子および前記第2固定端子は、前記第1固定接点および前記第2固定接点が前記可動接触子と対向するようにした状態で、前記仕切り部材に並設されており、
     前記第1固定端子に固定された前記第1固定部および前記第2固定端子に固定された前記第2固定部のうちいずれか一方の固定部が、前記第1固定端子および前記第2固定端子の並設方向における他方の固定部が固定される固定端子側とは反対側に延在しており、
     他方の固定部が、前記第1固定端子および前記第2固定端子の並設方向と交差する方向に延在していることを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  8.  前記仕切り部材を有し、前記可動接触子、前記第1固定接点および前記第2固定接点が収容される筐体をさらに備え、
     前記延設部には、当該延設部と前記延設部が連設された固定部とを介して当該固定部が固定される固定端子に電気的に接続され、前記可動接触子を流れる電流の主電流方向に沿って延びる電路部が連設されており、
     前記可動接触子は、前記第1固定接点および前記第2固定接点に接触する閉位置と、前記第1固定接点および前記第2固定接点のうち少なくともいずれか一方の固定接点から離れる開位置との間で移動することを特徴とする請求項1~7のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  9.  前記第1固定端子に固定される第1導電部材と、前記第2固定端子に固定される第2導電部材と、を有し、
     前記電路部は、前記第1導電部材に連設される第1電路部と、前記第2導電部材に連設される第2電路部と、を有し、
     前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記第1電路部と前記第2電路部との間に前記可動接触子が配置されることを特徴とする請求項8に記載の接点装置。
  10.  前記第1固定部および前記第2固定部のうち少なくともいずれか一方の固定部には、前記電路部が2つ連設されており、
     前記可動接触子の移動方向の一方から見て、2つの前記電路部の間に前記可動接触子が配置されることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の接点装置。
  11.  前記電路部は、前記筐体の外側に配置され、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子を流れる電流の主電流方向とは反対向きに電流が流れる逆方向電路部を有しており、
     前記閉位置の状態にある前記可動接触子が、前記可動接触子の移動方向において、前記第1固定接点および前記第2固定接点と前記逆方向電路部との間に位置することを特徴とする請求項8~10のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  12.  前記電路部は、前記筐体の外側に配置され、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子を流れる電流の主電流方向と同じ向きに電流が流れる順方向電路部を有しており、
     前記順方向電路部が、前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子に対して前記第1固定接点および前記第2固定接点と同一側に位置することを特徴とする請求項8~11のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  13.  前記電路部は、
     前記筐体の外側に配置され、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子を流れる電流の主電流方向とは反対向きに電流が流れる逆方向電路部と、
     前記筐体の外側に配置され、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子を流れる電流の主電流方向と同じ向きに電流が流れる順方向電路部と、
     を有しており、
     前記閉位置の状態にある前記可動接触子が、前記可動接触子の移動方向において、前記第1固定接点および前記第2固定接点と前記逆方向電路部との間に位置するとともに、前記順方向電路部が、前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子に対して前記第1固定接点および前記第2固定接点と同一側に位置しており、
     前記順方向電路部と前記逆方向電路部とが連結されていることを特徴とする請求項8~10のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  14.  前記逆方向電路部と前記順方向電路部とは、前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記可動接触子に対して同一側に位置することを特徴とする請求項13に記載の接点装置。
  15.  前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記逆方向電路部と前記順方向電路部との間に前記可動接触子が位置することを特徴とする請求項13に記載の接点装置。
  16.  前記延設部の延在方向の長さが、当該延設部が連設された固定部が固定される固定端子における固定部との接続部位から固定接点の保持部位までの長さ以上であることを特徴とする請求項8~15のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  17.  前記可動接触子は、前記閉位置に位置するときに、前記第1固定接点および前記第2固定接点にそれぞれ接触する第1可動接点および第2可動接点を有し、
     前記電路部の長さは、前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記第1可動接点と前記第2可動接点との間の距離以上であることを特徴とする請求項8~16のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  18.  前記筐体は、当該筐体の厚さ方向の一端から他端にかけて非磁性材料で形成された非磁性部を備えており、
     前記非磁性部が、前記電路部と前記閉位置に位置する前記可動接触子との対向領域と重なり合う部位の少なくとも一部に形成されていることを特徴とする請求項8~17のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  19.  前記筐体は、当該筐体の厚さ方向の一端から他端にかけて非磁性材料で形成された非磁性部を備えており、
     前記非磁性部が、前記延設部と前記閉位置に位置する前記可動接触子との対向領域と重なり合う部位の少なくとも一部に形成されていることを特徴とする請求項8~18のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  20.  前記可動接触子を流れる電流の主電流方向の一方から見て、前記延設部と、当該延設部が連設された固定部が固定される固定端子とが重なることを特徴とする請求項1~19のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  21.  前記可動接触子を流れる電流の主電流方向および前記固定端子を流れる電流の方向の双方と直交する方向の一方から見て、前記延設部と、当該延設部が連設された固定部が固定される固定端子とが重なることを特徴とする請求項1~19のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  22.  前記固定端子を流れる電流の方向と直交しつつ前記可動接触子を流れる電流の主電流方向に対して直交とは異なる角度で交差する方向の一方から見て、前記延設部と、当該延設部が連設された固定部が固定される固定端子とが重なることを特徴とする請求項1~19のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  23.  前記第1固定部および前記第2固定部のうち少なくともいずれか一方の固定部は、当該固定部が固定される固定端子と機械的に接続されていることを特徴とする請求項1~22のうちいずれか1項に記載の接点装置。
  24.  請求項1~23のうちいずれか1項に記載の接点装置と、
     前記可動接触子を移動させる電磁石装置と、を備えることを特徴とする電磁継電器。
  25.  請求項1~23のうちいずれか1項に記載の接点装置、または、請求項24に記載の電磁継電器からなる内器と、
     前記内器を保持するハウジングと、を備えることを特徴とする電気機器。
  26.  前記第1導電部材および前記第2導電部材のうち少なくともいずれか一方の導電部材が前記ハウジングに保持されることを特徴とする請求項25に記載の電気機器。
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