WO2018128190A1

WO2018128190A1 - 錠剤分割装置

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Publication number: WO2018128190A1
Application number: PCT/JP2018/000070
Authority: WO
Inventors: 義人大村
Original assignee: 株式会社トーショー
Priority date: 2017-01-06
Filing date: 2018-01-05
Publication date: 2018-07-12
Also published as: JP6739081B2; JP2018108312A; EP3566687A1; CN110325166A; EP3566687A4; AU2018205919A1; US20190350813A1

Abstract

薬剤分包機の錠剤カセット搭載箇所へコンパクトに搭載できて実用性等も良い錠剤分割装置を提供する。箱体（３１）を上下に貫く回転伝動軸（４０）を設ける。薬剤分包機に搭載される錠剤フィーダのベース部（１３）の上に箱体（３１）を載せることで回転伝動軸（４０）の下端部（４３）がベース部（１３）と回転伝動可能に連結されるとともに錠剤案内機構（６０）がベース部（１３）の錠剤裁断片受入部（１５）に連結される。更に、ランダム収容した錠剤をロータ（２１）の回転にて一つずつ落下排出させる錠剤カセット（２０）を箱体（３１）の上に載せることで、回転伝動軸（４０）の上端部（４１）がロータ（２１）と回転伝動可能に連結されるとともに錠剤案内機構（６０）が錠剤カセット（２０）の錠剤排出部（２３）に連結される。

Description

錠剤分割装置

　この発明は、錠剤を裁断して幾つかの錠剤裁断片に分割する錠剤分割装置に関し、詳しくは、多数の錠剤をランダム収容して逐次排出する錠剤フィーダを多数搭載した薬剤分包機に対して錠剤フィーダのうちの着脱部分である錠剤カセットが装着されるベース部に搭載するのに好適な錠剤分割装置に関する。

　従来、錠剤分割装置としては、手動のものは別として、或る程度以上自動化されたものがある（例えば特許文献１～７参照）。従来の自動化された錠剤分割装置では、一粒の錠剤を裁断して二つの半錠などに分割するための裁断機構に加え、多数の錠剤をランダム収容して逐次排出する錠剤フィーダも具備して、錠剤フィーダと裁断機構とを連動させることで、所要の錠剤裁断片を適時に供給するようになっている。それらのうち幾つかは薬剤分包機に搭載して使用されるが（例えば特許文献１，２参照）、他の幾つかは薬剤分包機から独立して使用されるようになっている（例えば特許文献３～７参照）。裁断機構には、進退刃を用いるものや（例えば特許文献１～３，４～７参照）、回転刃を用いるものがある（例えば特許文献３参照）。

　また、そのような裁断機構と錠剤フィーダとの組み合わせ方を見ると、錠剤フィーダが、電動モータ等の駆動部材を含むフィーダベース（ベース部）と、受動部材からなる着脱式の錠剤カセットとからなる。ベース部の上に錠剤カセットを載置した状態で錠剤排出を行うものである場合の裁断機構と錠剤フィーダとの組み合わせ方を見ると、独立タイプでは（例えば特許文献３～７参照）、フィーダベースと裁断機構とが錠剤分割装置の本体部に組み込まれている。そして、その本体部に錠剤カセットを装着すると、錠剤カセットから一つずつ落下排出された錠剤がフィーダベースに設けた落下通路を落下通過してから裁断機構まで落下するようになっている。

　これに対し、薬剤分包機搭載タイプの裁断機構と錠剤フィーダとの組み合わせ方では（例えば特許文献１，２参照）、錠剤カセットも、フィーダベースも、薬剤分包機に通常態様で搭載された錠剤フィーダのベース部が流用される。そして、裁断機構は、別ユニット化されて、錠剤フィーダ格納庫の直下や錠剤フィーダ格納庫内の他の錠剤フィーダを取り出した後の空き空間に格納する態様で薬剤分包機に搭載され、対応する上流の錠剤フィーダと錠剤案内用の管路で繋がれる。このタイプでも、やはり錠剤カセットから一つずつ落下排出された錠剤がフィーダのベース部を落下通過してから裁断機構まで落下するようになっている。

特開平１１－２２６０８８号公報特開平１１－２２６０８９号公報特開２０１１－８３３５７号公報特開２０１１－９７９６９号公報特開２０１２－２９８００号公報特開２０１２－１７９１２７号公報特開２０１３－０３９２３６号公報

　従来の薬剤分包機搭載タイプの錠剤分割装置は、裁断機構に駆動部材を付設した組込用ユニットが横に長い形をしていたため、錠剤フィーダ格納庫の直下などに組み込むのには好都合である。しかし、錠剤フィーダ格納庫の中に錠剤分割装置を組み込んだ場合、隣り合う二個の錠剤カセットの載置空間を一個の組込用ユニットが占有することになる。そのため、組込用ユニットと分割対象錠剤の供給元の錠剤カセットとを合わせた三個分のカセット載置空間が一台の錠剤分割装置の搭載に費やされることになる。錠剤分割装置の庫内搭載数が増えると、急に、通常使用の錠剤カセットの搭載個数ひいては自動分包可能な錠剤の種類が減少してしまうこととなる。

　本発明の目的は、薬剤分包機の錠剤カセット搭載箇所へコンパクトに搭載できて錠剤分割装置を提供することにある。

　本発明の錠剤分割装置は、このような課題を解決するために創案されたものである。本発明の錠剤分割装置は、落下して来た錠剤を受け入れて、裁断位置へ前記錠剤を案内する錠剤案内機構と、裁断位置の錠剤を裁断する裁断機構と、裁断機構の横に設けられていて裁断機構の駆動を行う駆動機構と、錠剤案内機構と裁断機構とを収めた箱体とを備えている。本発明の錠剤分割装置は、ランダムに収容した複数の錠剤を整列させるロータの回転にて、複数の錠剤を一つずつ錠剤排出部から落下排出させる錠剤カセットを複数備えた錠剤分包機内に収納されて、対応する錠剤カセットから落下して来た錠剤を分割する。

　箱体内には上下方向に延びる回転伝動軸と、回転伝動軸の回転により錠剤案内機構の可動部を動作させる回転伝達機構とを備えている。箱体は、錠剤カセットのための錠剤フィーダのベース部の上に載せられる下部と、錠剤カセットが載せられる上部を有している。そして上部には、回転伝動軸の上端部を露出させる貫通孔と、錠剤排出部から排出される錠剤を受け入れる錠剤受入部が設けられている。また箱体の下部からは、回転伝動軸の下端部が露出されており、しかもこの下部には裁断機構により錠剤が裁断されてなる複数の錠剤裁断片を送り出す錠剤裁断片送出部が設けられている。

　錠剤フィーダのベース部の上に箱体を載せることで、回転伝動軸の下端部がベース部の駆動軸と回転伝動可能に連結されるとともに錠剤案内機構の錠剤裁断片送出孔がベース部の錠剤受入部に連結される。そして錠剤カセットを箱体の上に載せることにより、回転伝動軸の上端部が錠剤カセット内の前記ロータと回転伝動可能に連結されるとともに錠剤案内機構の錠剤受入孔が錠剤カセットの錠剤排出部と連結される。

　本発明の錠剤分割装置にあっては、裁断機構等を格納した箱体を錠剤フィーダの錠剤カセットとベース部との間に割り込ませることができるようにしたことにより、錠剤カセットに背の低いものを採用すれば、薬剤分包機の錠剤カセット搭載箇所に錠剤カセットだけでなく裁断機構等までも搭載できるので、コンパクト実装が叶うものとなる。しかも、錠剤裁断が錠剤カセットより下方で実行されることから、裁断に付随して発生した粉塵や欠けら等が錠剤カセットの内面に付着したり錠剤整列部の中に詰まったりすることが無いので、カッター刃の実装態様によっては懸念されるような性能の低下も回避されている。

　また、箱体を上下に延びる回転伝動軸も導入して、錠剤カセットとベース部との間に箱体を介在させればそれに随伴してベース部から錠剤カセットへ回転が伝達されるようにもしたことにより、薬剤分包機が新設であれ既設であれ、その錠剤フィーダ格納庫の中に錠剤分割装置を組み込むのが簡便に行えるようになる。しかも、錠剤カセットの着脱容易性等は損なうことなく維持されるので、実用性が高い。さらに、裁断機構の駆動が駆動機構によって行われるので、ベース部に過大な負荷が掛かることもない。

　したがって、本発明によれば、薬剤分包機の錠剤カセット搭載箇所へコンパクトに搭載できて実用性等も良い錠剤分割装置を実現することができる。

　また、本発明の錠剤分割装置は、錠剤案内機構が、周縁部に複数の凹みを形成された円板状回転体を可動部として具備している。円板状回転体が、回転伝達機構を介して回転伝動軸と回転伝動可能に連結されていて、受け入れた錠剤を前記凹みに保持して回転することで移動させるようになっていてもよい。このようにすると、円板状回転体の周縁部に形成された凹みに収めて錠剤を運ぶようにしたことにより、錠剤の受取と移動と受渡とを円板状回転体の回転運動でシンプル且つ的確に遂行することができるうえ、錠剤に衝撃を与えることなく錠剤を裁断位置に安定状態で正確にセットすることができる。しかも、円板状回転体が回転伝動軸に回転伝達機構を介して連結されているので、専用の回転駆動手段が不要であり、そのようにしても円板状回転体の回転負荷は軽いので、ベース部の強化は要らない。

　なお円板状回転体の回転中心を通る仮想中心線は、回転伝動軸の軸線と直交する方向に延びており、回転伝動軸と円板状回転体との間に位置する回転伝達機構は、傘歯車機構からなるのが好ましい。傘歯車機構は、構造が単純で且つ重量が軽いので、ベース部の強化が要らない。

　さらに、回転伝動軸から前記錠剤カセットのロータへの回転伝達比と、前記回転伝動軸から前記円板状回転体への回転伝達比とが、前記錠剤カセットの錠剤排出と前記円板状回転体の前記凹みの錠剤受入とを同期させるように、対応づけられている。このように、錠剤カセットの錠剤排出タイミングと円板状回転体の凹みの錠剤受入タイミングとが同期するようにしたことにより、錠剤カセットから錠剤案内機構への錠剤引渡が円滑に行われることとなる。しかも、そのような同期採りが、回転伝動軸からロータおよび円板状回転体への両回転伝達比の対応づけにて具体化したことにより、簡便に実現される。

　錠剤案内機構は、円板状回転体を回転可能に受け入れる回転体収納部と、開閉板とを有しているのが好ましい。開閉板は、円板状回転体の下方に配置されて錠剤が裁断位置に来たときに凹みから錠剤が落下することを防止するように閉状態となり、錠剤が裁断されると、複数の錠剤裁断片が錠剤裁断片送出部に落下することを可能にするように開状態となる。このような回転体収納部と開閉板を設ければ、錠剤が円板状回転体から落ちることを防止して、しかも裁断した錠剤裁断片を確実に錠剤裁断片送出部からベース部に送り出すことができる。

　裁断機構は、駆動機構によって駆動される可動刃と、円板状回転体の凹みに保持されて裁断位置にある錠剤を間にして可動刃と対向する固定刃とからなる構造を採用できる。この場合、駆動機構は、回転伝動軸の軸線方向と直交する方向に延びる仮想線と平行に延び且つ回転伝動軸を間にして固定刃とは反対側に位置する軸線を有する駆動回転軸と、該駆動回転軸に固定されたカムと該カムによって動く従動子とを備えている。そしてカム及び従動子は、駆動回転軸に対して回転伝動軸を間にして反対側に位置する可動刃を固定刃に近付ける方向と固定刃からは離す方向に移動させる動きをする構造を有している。この構造を採用すると、回転伝動軸の両側に裁断機構を構成する部品を配置することができるので、箱体内における裁断機構の占有面積を小さくすることができる。

　開閉板は、可動刃の動きと同期して、駆動機構によって駆動されるように構成されている。このようにすると、開閉板の駆動源として駆動機構を利用することができる。

　さらに箱体の上に錠剤カセットが載せられて構成されるアセンブリの高さ寸法が、錠剤分包装置のベース部に載せられる標準錠剤カセット（錠剤分割装置と組み合わせることがない錠剤カセット）の高さ寸法以下になるように、箱体及び錠剤カセットの高さ寸法がそれぞれ定められている。このようにすると既存の錠剤分包機に使用できる錠剤分割装置を提供できる。

本発明の実施例１について、錠剤分割装置の構造を示し、（ａ）が分離している状態の錠剤カセットと錠剤分割装置とベース部の正面図、（ｂ）が装着状態の錠剤カセットと錠剤分割装置とベース部の正面図、（ｃ）が箱体の天板部を切り取った錠剤カセットの平面図である。（ａ）が錠剤分割装置のＡＡ矢視断面図、（ｂ）が錠剤分割装置のＢＢ矢視断面図である。錠剤フィーダ格納庫に複数の錠剤分割装置を搭載した薬剤分包機の模式図である。実際の錠剤カセットの分解斜視図を示してある。裁断機構、円板状回転体を含む錠剤案内機構、回転伝達機構、回転直線変換部の具体的構成の一例の断面図である。裁断機構及び駆動機構の主要部の具体的な実施例の分解斜視図である。（ａ）及び（ｂ）は、図６に示された裁断機構の動作を説明するために用いる図である。

　本発明の錠剤分割装置の実施の形態の一例を詳細に説明する。図１乃至図３は、本実施の形態の概略構成を示してあり、図４乃至図７は図１乃至図３の実施の形態で用いる一部の部材の詳細構造を示す図である。

　なお、それらの図１乃至図３の図示に際しては、簡明化等のため、ボルト等の締結具や、ヒンジ等の連結具，ギヤやタイミングベルト等の伝動部材，モータドライバ等の電気回路，コントローラ等の電子回路などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。また図４乃至図７には、図１乃至図３に示した実施の形態の説明に用いられる部分に、図１乃至図３に付した符号と同じ符号を付してある。また図５等には説明に必要な主要部分に断面を示すハッチングを付してある。

　図１（ａ）は、分離している状態の、錠剤カセット２０、錠剤分割装置３０及びベース部１３の正面図である。図１（ｂ）は装着状態の錠剤カセット２０と錠剤分割装置３０とベース部１３の正面図である。図１（ｃ）は、２つの箱体３１及び箱体３２のそれぞれの上壁部を切り取った錠剤分割装置３０の平面図である。また、図２（ａ）は図１（ｃ）の錠剤分割装置３０のＡ－Ａ線断面図であり図２（ｂ）が図１（ｃ）の錠剤分割装置３０のＢ－Ｂ線断面図である。さらに、図３は、錠剤フィーダ格納庫１１に多数の標準錠剤カセット１６と複数の錠剤分割装置３０を搭載した薬剤分包機１０の模式図である。

　最初に、図１（ａ），（ｂ）及び図４を参照して、錠剤分割装置３０の作動部用の箱体３１に載せて使用される錠剤カセット２０について説明する。なお図４には、実際の錠剤カセット２０の分解斜視図を示してある。錠剤カセット２０は、薬剤分包機１０に錠剤フィーダ格納庫１１に多数搭載される通常の標準錠剤カセット１６と基本的には同様構造のものであるが、ロータ２１の下端部や錠剤排出部２３の形状については、ベース部１３でなく作動部用の箱体３１の上部構造に適合するように変形されている。また、錠剤カセット２０は、標準錠剤カセット１６より高さが低くなっていて、その分だけ、仕切板２２より上に収容される錠剤の個数が少なくなっている。しかしながら錠剤を裁断して生じる錠剤裁断片の個数が元の錠剤の個数より倍以上に増えることと、錠剤を分割した錠剤裁断片を分包に供する頻度が一般に多くはないことから、錠剤収容量減少の不利益より実装数増加の利点の方が大きく勝る。錠剤５を、ロータ２１の外周に沿って所定の間隔をあけて形成したスリット２１Ａ内に入れて整列させるロータ２１及び仕切板２２の機能は、特開２０１５－１２８９３号公報に、その図８及び図９を参照して詳しく説明されているので、詳しい説明は省略する。

　錠剤分割装置３０は（図１（ａ）及び（ｂ）参照）、先ず使用目的に基づく概要構成を説明する。本実施の形態の錠剤分割装置３０は、図３に示す通常の標準錠剤カセット１６を置き換える態様で薬剤分包機１０に搭載するためのものである。錠剤分割装置３０は、薬剤分包機１０の錠剤フィーダ格納庫１１の棚１２に設けられて隣り合っている二個のベース部１３，１３［図１（ａ）及び（ｂ）］の上に着脱しうるようになっていて、そこに装着して使用される。また、錠剤分割装置３０は、その上に専用の錠剤カセット２０を着脱することができるようになっている。錠剤分割装置３０は、乗載された錠剤カセット２０の錠剤排出部２３から落下した錠剤を錠剤受入部６３［図２（ｂ）］から受け入れて、それを裁断機構５０［図１（ｃ）］により裁断して二つの半錠（複数の錠剤裁断片）にしてから、半錠を一つずつベース部１３の錠剤裁断片受入部１５［図１（ａ）］へ落下させるようになっている。さらに、本実施の形態では、錠剤分割装置３０に錠剤カセット２０を重ねたアセンブリの合計の高さ寸法が、通常の錠剤カセット（標準錠剤カセット）１６の高さ寸法と概ね一致する（または以下となる）ようになっている。

　次に（図１、図２、図４乃至図７参照）、単体構成を述べる。錠剤分割装置３０は、錠剤カセット２０の錠剤排出部２３から落下して来た錠剤５を錠剤受入部６３に受け入れて錠剤５の裁断位置の下にある開閉板６５［図２（ｂ），図５］の上へ導く錠剤案内機構６０と、その裁断位置の錠剤５を裁断する裁断機構５０と、その裁断機構５０の横に設けられていて裁断機構５０の動作駆動を行う駆動機構７０と、駆動機構７０と、裁断機構５０と錠剤案内機構６０と駆動機構７０の伝動部分とを格納した作動部用の箱体３１と、駆動機構７０のうち作動部用の箱体３１に収まりきらない駆動源等を格納したモータ用の箱体３２と、作動部用の箱体３１を上下に貫く回転伝動軸４０と、回転伝動軸４０の回転により錠剤案内機構６０の可動部を動作させる回転伝達機構８０とを備えている。

　以下、各部を詳述する。作動部用の箱体３１とモータ用の箱体３２は、一体物であっても良い。この例では、製造や保守の容易性等を考慮して、別体で作られており、各々の箱体３１，３２に内蔵物を格納してから両箱体３１，３２を隣り合わせで連結させることで、あるいは両箱体３１，３２を隣り合わせで連結させてから夫々の箱体に内蔵物を格納することで、一体的に取り扱えるようになっている。作動部用の箱体３１の高さは通常の錠剤カセット１６の半分強程度であり、モータ用の箱体３２の高さはそれより少し大きい程度である。

　箱体３１は、標準錠剤カセット１６のための錠剤フィーダのベース部１３の上に載せられる下部３１Ａと、錠剤カセット２０が載せられる上部３１Ｂを有している。上部３１Ｂには、回転伝動軸４０の上端部４１を露出させる貫通孔３３と、錠剤排出部２３［図１（ａ），図５］から排出される錠剤５を受け入れる錠剤受入部６３［図２（ｂ），図５］が設けられている。また箱体３１の下部３１Ａからは、回転伝動軸４０の下端部４３が露出しており、下部３１Ａには裁断機構５０により錠剤５が裁断されてなる複数の錠剤裁断片を送り出す錠剤裁断片送出部６６［図２（ｂ），図５］が設けられている。

　図１（ａ）及び（ｂ）並びに図５に示すように、錠剤フィーダのベース部１３の上に箱体３１，３２を載せることで回転伝動軸４０の下端部４３がベース部１３のスプライン軸（駆動軸）１４と回転伝動可能に連結されるとともに錠剤案内機構６０の錠剤裁断片送出部６６がベース部１３の錠剤裁断片受入部１５に連結される。また錠剤カセット２０を箱体３１の上に載せることにより、回転伝動軸４０の上端部４１が錠剤カセット２０内のロータ２１と回転伝動可能に連結されるとともに錠剤案内機構６０の錠剤受入部６３が錠剤カセット２０の錠剤排出部２３と連結される。

　回転伝動軸４０は、作動部用の箱体３１の内部の中央位置近くに直立状態で回転可能に支持された軸体からなり（図１（ａ），図５参照）、その下端部４３の端面に開口する孔の内周面に噛合壁４４が形成されている（図２（ａ）参照）。この回転伝動軸４０の下端部４３が噛合壁４４も含めて標準錠剤カセット１６のロータの下端部と同様になっている。そのため薬剤分包機に搭載される錠剤フィーダのベース部１３の上に作動部用の箱体３１を載せると（図１（ａ），（ｂ）参照）、回転伝動軸４０の下端部４３の孔にベース部１３の錠剤カセット駆動用のスプライン軸（駆動軸）１４が嵌入して、下端部４３の噛合壁４４とスプライン軸１４とが噛み合う。その結果、回転伝動軸４０の下端部４３がベース部１３と回転伝動可能に連結される。

　一方、回転伝動軸４０の上端部４１には（図１（ｃ），図２（ａ）参照）、軸部からその外径方向へ放射状に突き出た複数の噛合羽４２が幾本（図示の例では３本）か形成されており、そのような上端部４１が軸部ばかりか噛合羽４２も含めて錠剤カセット２０のロータ２１の下端部の嵌合穴２４に雄雌の関係で嵌合している。そのため、回転伝動軸４０は、錠剤カセット２０を作動部用の箱体３１の上に載せ置くと（図１（ｂ）参照）、回転伝動軸４０上端部４１とロータ２１とが、ひいては回転伝動軸４０とロータ２１とが、回転伝動可能に連結されるものとなっている。

　図６は裁断機構５０及び駆動機構７０の主要部の具体的な実施例の分解斜視図であり、図７（ａ）及び（ｂ）は図６に示された裁断機構５０の動作を説明するために用いる図である。以下これら図６及び図７（ａ）及び（ｂ）と図１（ａ）乃至（ｃ）及び図２（ａ）及び（ｂ）を用いて裁断機構５０及び駆動機構７０を説明する。裁断機構５０は（図１（ｃ），図６及び図７（ａ）及び（ｂ）参照）、公知の対向刃方式が採用されており（特許文献１，２参照）、固定刃５１Ａを有する固定刃ユニット５１と可動刃５２Ａを有する可動刃ユニット５２とを具備している。この例では、上述したように開閉板６５の上が錠剤５の裁断位置になっているので（図２（ｂ）、参照）、その直ぐ手前に固定刃ユニット５１が固定され（図１（ｃ）参照）、錠剤５の裁断位置の少し奥であって回転伝動軸４０より手前の所に可動刃ユニット５２が進退可能に保持されている（図１（ｃ）参照）。そして、可動刃ユニット５２を固定刃ユニット５１に向かって前進させると、裁断位置（開閉板６５の上）の錠剤５を上下に裁断して二つの半錠（錠剤裁断片）に分割する。また、何れのユニット５１，５２も、挟み込むシム５１Ｂ及び５２Ｂ［図７（ａ）］を取り替えることで簡便に刃５１Ａ及び５２Ａの高さ位置を錠剤５に合わせることができるようになっている。

　駆動機構７０は（図１（ｃ），図２、図５及び図６参照）、錠剤裁断時に可動刃ユニット５２を進退させるものである。そのために、前端部に可動刃５２Ａを有する可動刃ユニット５２を保持する一対の進退部７１，７１と、出力軸を回転させるモータ７３［図１（ｃ）］と、モータ７３の回転運動を直線運動に変換して進退部７１，７１に伝達する回転直線変換部７２と、モータ７３に駆動電力を供給するドライバ７４とを具備している。それらと回転伝動軸４０との干渉を回避するために、この駆動機構７０では（図１（ｃ）参照）、進退部７１，７１が二つの部材に分かれて回転伝動軸４０の両側に配設されるとともに、回転直線変換部７２が回転伝動軸４０の後方に設置されている。

　この回転直線変換部７２は、例えば、クランクとスライダとの組み合わせや、回転輪とリンク部材とスライダとの組み合わせ等で、具体化できる。なお、進退部７１の動きに同期して、可動刃ユニット５２の進退駆動を行うに際して、開閉板６５の開閉駆動も行われる。

　図５は、裁断機構５０、円板状回転体６１を含む錠剤案内機構６０，回転伝達機構８０、回転直線変換部７２の構成の具体的構成の一例の断面図を示しており、図６は図５の構成の一部の分解斜視図を示している。

　本実施の形態では、錠剤案内機構６０は（図２（ｂ）参照）、錠剤受入部６３から始まって錠剤通路６４と錠剤裁断位置および開閉板６５とを経由して錠剤裁断片送出部６６に至る錠剤落下経路６３～６６と、錠剤受入部６３の直下に設けられて錠剤通路６４に臨んでいる円板状回転体６１を具備している。それらのうち、錠剤受入部６３は、箱体３１の状部３１Ｂ（天板部）に形成された開口であって、作動部用の箱体３１に搭載された錠剤カセット２０の錠剤排出部２３［図１（ａ），図５］と連通するようになっている。錠剤通路６４［図２（ｂ）］は、円板状回転体６１の周縁部に沿って約半周分ほど形成されている。

　円板状回転体６１は（図１（ｃ），図２（ｂ）、図６参照）、周縁部に等ピッチで複数（図では３個）の凹み６２が形成された縦置きの円板部を有している。円板状回転体６１の回転軸６８には傘歯車８２（図５及び図６参照）」が設けられている。この傘歯車８２は、回転伝動軸４０に付設されている傘歯車８１と噛合している（図５参照）。そして、この噛合によって円板状回転体６１と回転伝動軸４０とが回転伝動可能に連結されているので、回転伝動軸４０が軸回転すると、それに随伴して円板状回転体６１が回転（自転）するようになっている。この具体例では、円板状回転体６１の回転中心を通る仮想中心線ＣＬ１は、回転伝動軸４０の軸線ＡＬ１と直交する方向に延びており、回転伝動軸４０と円板状回転体６１との間に位置する回転伝達機構８０は、２つの傘歯車８１，８２の組み合わせからなる傘歯車機構からなる。

　また、円板状回転体６１の凹み６２は（図２（ｂ）参照）、何れも、錠剤５の出し入れに要する僅かな遊びを伴って、その中に錠剤５を収めることができるように形成されている。錠剤受入部６３の直下で上向きになっているときは、錠剤受入部６３から錠剤５を受け入れることができ、錠剤通路６４に面して斜めや横向きになっているときは、錠剤通路６４の中に錠剤５を保持し続け、開閉板６５の上方で下向きになったときは、錠剤５を開閉板６５の上の錠剤裁断位置に留め置くようになっている。そして、円板状回転体６１は、錠剤受入部６３から受け入れた錠剤５を一つずつ各凹み６２に保持して回転することで錠剤裁断位置へ移動させるものとなっている。

　さらに、回転伝動軸４０から傘歯車８２を介して円板状回転体６１に伝達される回転運動の回転伝達比と、回転伝動軸４０から錠剤カセット２０のロータ２１に伝達される回転運動の回転伝達比とが、噛合箇所の歯数比の設定等で、適切に対応づけられている。具体的には、回転伝動軸４０が所定角度だけ回転するとロータ２１が一錠排出分だけ回転するとともに円板状回転体６１が凹み６２の一ピッチ分だけ回転するように両回転伝達比が設定されている。その結果、錠剤カセット２０の錠剤排出部２３から下方への錠剤排出タイミングと、錠剤受入部６３を介して円板状回転体６１の凹み６２に錠剤を受け入れるタイミングとが一対一で同期するので、錠剤カセット２０から凹み６２への錠剤受渡が多すぎず少なすぎず無駄なく行われる。

　錠剤裁断片送出部６６は（図２（ｂ）、図５参照）、錠剤分割装置３０の作動部用の箱体３１をベース部１３の上に載せると（図１（ｂ）参照）、それに随伴して、ベース部１３の錠剤裁断片受入部１５に連結されるようになっている（図１（ａ）参照）。これによって、半錠を錠剤裁断片送出部６６へ送り込むことのできる連通状態が確立される。

　錠剤受入部６３は（図２（ｂ）、図５参照）、作動部用の箱体３１の上に錠剤カセット２０を載せると（図１（ｂ）参照）、それに随伴して、錠剤カセット２０の錠剤排出部２３に連結されるようになっている（図１（ａ）参照）。これによって、錠剤カセット２０から落下排出された錠剤を受け入れることのできる連通状態が確立される。

　図６に示す錠剤案内機構６０は、円板状回転体６１を回転可能に受け入れる回転体収納部６７と、開閉板６５とを有している。開閉板６５は、円板状回転体６１の下方に配置されて錠剤５が裁断位置に来たときに凹み６２から錠剤５が落下することを防止するように閉状態となり、錠剤５が裁断されると、複数の錠剤裁断片が錠剤裁断片送出部６６に落下することを可能にするように開状態となる。このような回転体収納部６７と開閉板６５を設ければ、錠剤５が円板状回転体６１から落ちることを防止して、しかも裁断した錠剤裁断片を確実に錠剤裁断片送出部からベース部１３に送り出すことができる。

　駆動機構７０の回転直線変換部７２は、回転伝動軸４０の軸線方向と直交する方向に延びる仮想線と平行に延び且つ回転伝動軸４０を間にして固定刃ユニット５１とは反対側に位置する軸線ＡＬ２を有する駆動回転軸７５と、駆動回転軸７５に固定されたカム７６と該カム７６によって動く従動子７７とを備えている。カム７６及び従動子７７は、駆動回転軸７５に対して回転伝動軸４０を間にして反対側に位置する可動刃ユニット５２を固定刃ユニット５１に近付ける方向と固定刃ユニット５１からは離す方向に移動させる動きをする構造を有している。この例では、一対の進退部７１は従動子７７と一体に設けられている。また駆動回転軸７５には、開閉板６５を可動刃ユニット５２と同期して、前述のように駆動するリンク機構７８が連結されている。

　この構造を採用すると、回転伝動軸の両側に裁断機構を構成する部品を配置することができるので、箱体内における裁断機構の占有面積を小さくすることができる。

　なお図１（ｃ）のモータ７３とドライバ７４は、高価だが超小型のものを採用すれば回転直線変換部７２等と一緒に作動部用の箱体３１に格納することができる。しかし、この例では、コストと利点とのバランスを重視して、モータ用の箱体３２に格納しうるものを採用している。

　（使用態様及び動作）
　本実施の形態の錠剤分割装置３０について、その使用態様及び動作を説明する。

　錠剤分割装置３０を薬剤分包機１０の錠剤フィーダ格納庫１１に搭載して使用するときは（図３参照）、錠剤フィーダ格納庫１１内で隣り合っている二個のベース部１３，１３を一個の錠剤分割装置３０のために確保しておき、そこに錠剤分割装置３０を載置する（図３，図１（ａ），（ｂ）参照）。

　そうすると、それに随伴して、ベース部１３のスプライン軸１４と錠剤分割装置３０の回転伝動軸４０とが回転伝動可能に連結されるので、回転伝動軸４０とそれに随伴する円板状回転体６１が薬剤分包機１０のコントローラの制御に従って動作する状態になる。

　さらに、ドライバ７４に係る給電用や信号伝送用の図示しないケーブルを薬剤分包機１０の図示しない電源やコントローラ等に接続すると、モータ７３を含む駆動機構７０とそれで駆動される可動刃ユニット５２や開閉板６５が薬剤分包機１０のコントローラの制御に従って動作する状態になる。

　こうして、薬剤分包機１０に搭載した錠剤分割装置３０の動作準備が調い、二個の標準錠剤カセット１６の搭載箇所だった所が、錠剤分割装置３０を介して、錠剤カセット２０の搭載箇所になる。

　それから、錠剤を補充した錠剤カセット２０を錠剤分割装置３０の作動部用箱体３１の上に搭載する。これにより、錠剤カセット２０の錠剤排出部２３と錠剤分割装置３０の錠剤受入部６３とが連通するとともに、ロータ２１の下端部と回転伝動軸４０の上端部４１とが軸回転伝動可能に係合する。その結果、ベース部１３のスプライン軸１４とロータ２１とが回転伝動軸４０を介して軸回転伝動可能になる。そのため、薬剤分包機１０では、コントローラの制御にて作動部用の箱体３１搭載先のベース部１３のスプライン軸１４を軸回転させると、回転伝動軸４０もロータ２１もスプライン軸１４と一緒に同じ量だけ軸回転するようになる。

　そして、コントローラ制御に従ってスプライン軸１４及び回転伝動軸４０が所定量だけ軸回転すると、それに随伴して錠剤カセット２０のロータ２１が同量だけ回転するとともに錠剤分割装置３０の円板状回転体６１が同期して回転する。その結果、錠剤カセット２０では、ロータ２１の回転に伴って仕切板２２の下に来た一個の錠剤が、錠剤排出部２３から落下排出され、錠剤分割装置３０では（図２（ｂ）参照）、その錠剤５が、錠剤受入部６３から受け入れられて、円板状回転体６１の回転に伴って錠剤受入部６３の直下に来ていた凹み６２に収められる。更に円板状回転体６１の回転に伴う凹み６２の移動によって弧状の錠剤通路６４を錠剤５が移動して、閉状態の開閉板６５の上の錠剤裁断位置に運ばれる。

　これで、錠剤裁断の準備が調うので、半錠の錠剤裁断片が必要になったときには、コントローラ制御に従ってモータ７３が動作し、それによって進退部７１が前進する。進退部７１の前進により、可動刃ユニット５２が前進するとともに開閉板６５が開くので、裁断位置の錠剤が上下の半錠（錠剤裁断片）に分割され、下側の半錠が錠剤裁断片送出部６６から落下排出される一方、上側の半錠は可動刃ユニット５２の上にとどまる。

　そして、半錠がもう一つ必要になったときには、コントローラの制御によってスプライン軸１４等は動作することなくモータ７３が動作し、それによって進退部７１と共に可動刃ユニット５２が後退するので、残っていた上側の半錠が錠剤裁断片送出部６６から落下排出され、その後、開閉板６５が閉じる。

　こうして、半錠の逐次排出が２回行われるので、後はそれを繰り返すことで、必要な個数の半錠（錠剤裁断片）が一つずつ適切なタイミングで分包に供される。

　そして、そのような半錠逐次排出の後に錠剤カセット２０が空になったときには、錠剤カセット２０を錠剤分割装置３０から取り外して錠剤を補充し、錠剤を収容した錠剤カセット２０を錠剤分割装置３０に再装着すれば、薬剤分包機１０が再稼働可能になる。

　さらに、錠剤分割装置３０の清掃や修理に関して確認や実施の作業を行うときには、錠剤カセット２０を錠剤分割装置３０から取り外してから或いは錠剤カセット２０を錠剤分割装置３０に搭載したまま錠剤分割装置３０をベース部１３から取り外して必要な作業を行い、その後は逆順でベース部１３に再装着することで、簡便かつ迅速に行える。

　［その他］
　上記実施例では、ドライバ７４に係るケーブルを直接的に薬剤分包機１０の電源等に接続したが、間接的に接続しても良い。例えば、薬剤分包機１０の内部で電源等とベース部１３との間に予め敷設されているケーブルに未使用の電線が有ればそれを流用したりケーブルの追加や交換にて電線を増やしたりして薬剤分包機１０の電源等とモータ用の箱体３２を搭載予定のベース部１３との間で使用可能電線の接続を予め確立することができる。更に各使用可能電線の端子をベース部１３の上端部に配しておくとともに、ドライバ７４に係る電線の端子をモータ用箱体３２の下端部に配しておくことにより、錠剤分割装置３０の隣接ベース部１３，１３への搭載に随伴してモータ７３までも動作可能になる。

　５…錠剤、
　１０…薬剤分包機、
　１１…錠剤フィーダ格納庫、１２…棚、
　１３…ベース部（錠剤フィーダ）、１４…スプライン軸（駆動軸）、
　１５…錠剤裁断片受入部、１６…標準錠剤カセット（錠剤フィーダ）、
　２０…錠剤カセット、
　２１…ロータ、２２…仕切板、２３…錠剤排出部、
　３０…錠剤分割装置、
　３１…作動部用の箱体、３２…モータ用の箱体、
　４０…回転伝動軸、
　４１…上端部、４２…噛合羽、４３…下端部、４４…噛合壁、
　５０…裁断機構、
　５１…固定刃ユニット、５２…可動刃ユニット、
　６０…錠剤案内機構、
　６１…円板状回転体、６２…凹み、６３…錠剤受入部、
　６４…錠剤通路、６５…開閉板、６６…錠剤裁断片送出部、
　７０…駆動機構、
　７１…進退部、７２…回転直線変換部、７３…モータ、７４…ドライバ

Claims

　落下して来た錠剤を受け入れて、裁断位置へ前記錠剤を案内する錠剤案内機構と、
　前記裁断位置において前記錠剤を裁断する裁断機構と、
　前記裁断機構の横に設けられていて、前記裁断機構の駆動を行う駆動機構と、
　前記錠剤案内機構と前記裁断機構とを収めた箱体とを備え、
　ランダムに収容した複数の錠剤を整列させるロータの回転にて、前記複数の錠剤を一つずつ錠剤排出部から落下排出させる錠剤カセットを複数備えた錠剤分包機内に収納されて、対応する前記錠剤カセットから落下して来た前記錠剤を分割する錠剤分割装置において、
　前記箱体内には上下方向に延びる回転伝動軸と、前記回転伝動軸の回転により前記錠剤案内機構の可動部を動作させる回転伝達機構とを備え、
　前記箱体は、前記錠剤カセットのための錠剤フィーダのベース部の上に載せられる下部と、前記錠剤カセットが載せられる上部を有し、
　前記箱体の前記上部には、前記回転伝動軸の上端部を露出させる貫通孔と、前記錠剤排出部から排出される前記錠剤を受け入れる錠剤受入部が設けられており、
　前記箱体の前記下部からは、前記回転伝動軸の下端部が露出しており、前記下部には前記裁断機構により前記錠剤が裁断されてなる複数の錠剤裁断片を送り出す錠剤裁断片送出部が設けられ、
　前記錠剤フィーダの前記ベース部の上に前記箱体を載せることで前記回転伝動軸の下端部が前記ベース部の駆動軸と回転伝動可能に連結されるとともに前記錠剤案内機構の錠剤裁断片送出部が前記ベース部の錠剤受入部に連結され、
　前記錠剤カセットを前記箱体の上に載せることにより、前記回転伝動軸の上端部が前記錠剤カセット内の前記ロータと回転伝動可能に連結されるとともに前記錠剤案内機構の前記錠剤受入部が前記錠剤カセットの錠剤排出部と連結されるようになっていることを特徴とする錠剤分割装置。
　前記錠剤案内機構は、周縁部に複数の凹みが形成された円板状回転体を前記可動部として具備しており、
　前記円板状回転体が、前記回転伝達機構を介して、前記回転伝動軸と回転伝動可能に連結されていて、受け入れた錠剤を前記凹みに保持して回転することで移動させるようになっていることを特徴とする請求項１に記載の錠剤分割装置。
　前記円板状回転体の回転中心を通る仮想中心線は、前記回転伝動軸の軸線と直交する方向に延びており、
　前記回転伝動軸と前記円板状回転体との間に位置する前記回転伝達機構は、傘歯車機構からなる請求項２に記載の錠剤分割装置。
　前記回転伝動軸から前記錠剤カセットの前記ロータへの回転伝達比と、前記回転伝動軸から前記円板状回転体への回転伝達比とが、前記錠剤カセットの錠剤排出と前記円板状回転体の前記凹みの錠剤受入とを同期させるように、対応づけられていることを特徴とする請求項２または３に記載の錠剤分割装置。
　前記錠剤案内機構は、前記円板状回転体を回転可能に受け入れ且つ前記凹みに入った錠剤が前記裁断位置に来るまで前記凹みから抜け出るのを防止する回転体収納部と、
　前記円板状回転体の下方に配置されて前記錠剤が前記裁断位置に来たときに前記凹みから前記錠剤が落下することを防止するように閉状態となり、前記錠剤が裁断されると、前記複数の錠剤裁断片が前記錠剤裁断片送出部に落下することを可能にするように開状態となる開閉板とを備えている請求項４に記載の錠剤分割装置。
　前記裁断機構は、前記駆動機構によって駆動される可動刃と、前記円板状回転体の前記凹みに保持されて裁断位置にある錠剤を間にして前記可動刃と対向する固定刃とからなり、
　前記駆動機構は、前記回転伝動軸の軸線方向と直交する方向に延びる仮想線と平行に延び且つ前記回転伝動軸を間にして前記固定刃とは反対側に位置する軸線を有する駆動回転軸と、該駆動回転軸に固定されたカムと該カムによって動く従動子とを備え、
　前記カム及び前記従動子は、前記駆動回転軸に対して前記回転伝動軸を間にして反対側に位置する前記可動刃を前記固定刃に近付ける方向と前記固定刃からは離す方向に移動させる動きをする構造を有している請求項１乃至４のいずれか１項に記載の錠剤分割装置。
　前記開閉板は、前記可動刃の動きと同期して、前記駆動機構によって駆動されるように構成されている請求項６に記載の錠剤分割装置。
　前記箱体の上に前記錠剤カセットが載せられて構成されるアセンブリの高さ寸法が、前記ベース部に載せられる標準錠剤カセットの高さ寸法以下になるように、前記箱体及び前記錠剤カセットの高さ寸法がそれぞれ定められている請求項１に記載の錠剤分割装置。
　請求項１乃至８のいずれか１項に記載の錠剤分割装置を備えた錠剤分包機。