WO2018123711A1 - シフトレンジ制御装置 - Google Patents
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Abstract
シフトレンジ制御装置(40)は、モータ(10)と、シフトレンジ切替機構(20)と、を備えるシフトレンジ切替システム(1)におけるモータ(10)の駆動を制御する。駆動制御部(53)は、シフトレンジが切り替えられたとき、係合部材(26)がシフトレンジに応じた凹部(22)に嵌まり合うように、モータ(10)の駆動を制御する。極性判定部(52)は、ロータ(13)に対向するステータ(11)の極性を判定する。駆動制御部(53)は、シフトレンジに応じた凹部(22)に係合部材(26)を移動させた後、ステータ(11)の極性に応じ、ステータ(11)の磁束密度を低減させる電流であるキャンセル電流をコイル(12)に通電するキャンセル通電制御を行う。
Description
本出願は、2016年12月27日に出願された特許出願番号2016-253644号に基づくものであり、ここにその記載内容を援用する。
本開示は、シフトレンジ制御装置に関する。
従来、運転者からのシフトレンジ切替要求に応じてモータを制御することでシフトレンジを切り替えるシフトレンジ切替装置が知られている。例えば特許文献1では、モータとして、ブラシレスモータを用いている。
シフトレンジ切替装置において、例えばディテントスプリング等の外力によってシャフトを回転させることで停止許容範囲内に停止させる。ここで、特許文献1のように、モータとしてブラシレスモータ等の永久磁石を用いるモータを用いる場合、通電を停止しても、ロータの回転によりコギングトルクが発生する。そのため、コギングトルクと外力との関係によっては、シャフトを停止許容範囲内まで回転させらない虞がある。本開示の目的は、コギングトルクを低減可能であるシフトレンジ制御装置を提供することにある。
本開示のシフトレンジ制御装置は、シフトレンジ切替システムにおいて、モータの駆動を制御する。シフトレンジ切替システムは、モータと、シフトレンジ切替機構と、を備える。モータは、コイルが巻回されるステータ、および、コイルへの通電により回転するロータを有する。シフトレンジ切替機構は、被駆動部材、係合部材、および、付勢部材を有する。被駆動部材は、複数の凹部が形成され、モータにより駆動される。係合部材は、モータの駆動により凹部間を移動可能であって、シフトレンジに応じた凹部に嵌まり合う。付勢部材は、係合部材を凹部に嵌まり込む方向に付勢する。シフトレンジ制御装置は、駆動制御部と、極性判定部と、を備える。駆動制御部は、シフトレンジが切り替えられたとき、係合部材がシフトレンジに応じた凹部に嵌まり合うように、モータの駆動を制御する。極性判定部は、ロータに対向するステータの極性を判定する。
駆動制御部は、シフトレンジに応じた凹部まで係合部材を移動させた後、ステータの極性に応じ、ステータの磁束密度を低減させる電流であるキャンセル電流をコイルに通電するキャンセル通電制御を行う。ステータの磁束密度を低減させるキャンセル電流の通電により、ステータとロータとの間の磁気的吸引力が低減するので、コギングトルクを低減することができる。
本開示についての上記目的及びその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
図1は、一実施形態によるシフトバイワイヤシステムを示す斜視図であり、
図2は、一実施形態によるシフトバイワイヤシステムを示す概略構成図であり、
図3は、一実施形態によるモータおよびドライバ回路を示す回路図であり、
図4Aは、一実施形態によるディテントトルクを説明する説明図であり、
図4Bは、一実施形態によるディテントトルクを説明する説明図であり、
図5は、一実施形態による出力軸角度とディテントトルクとの関係を説明する説明図であり、
図6は、一実施形態によるモータ駆動処理を説明するフローチャートであり、
図7は、一実施形態によるキャンセル通電処理を説明するフローチャートであり、
図8Aは、一実施形態による固定相通電時のコギングトルクとディテントトルクとの関係を説明する説明図であり、
図8Bは、一実施形態による固定相通電時のモータの磁化状態を説明する説明図であり、
図9Aは、一実施形態による固定相通電後のキャンセル通電処理時におけるコギングトルクとディテントトルクとの関係を説明する説明図であり、
図9Bは、一実施形態による固定相通電後のキャンセル通電処理時におけるモータの磁化状態を説明する説明図であり、
図10Aは、一実施形態による通電相を切り替えたときのコギングトルクとディテントトルクとの関係を説明する説明図であり、
図10Bは、一実施形態による通電相を切り替えたときのモータの磁化状態を説明する説明図であり、
図11は、一実施形態によるキャンセル通電制御終了時のコギングトルクとディテントトルクとの関係を説明する説明図であり、
図12Aは、一実施形態によるエンコーダの状態、キャンセル通電の状態を説明する説明図であり、
図12Bは、一実施形態によるステータの磁化状態とスイッチング素子の状態との関係を説明する説明図であり、
図13は、一実施形態による出力軸角度とモータ軸角度との関係を説明する説明図である。
以下、本開示によるシフトレンジ制御装置を図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
一実施形態によるシフトレンジ制御装置を図1~図13に示す。図1および図2に示すように、シフトバイワイヤシステム1は、モータ10、シフトレンジ切替機構20、パーキングロック機構30、および、シフトレンジ制御装置40等を備える。
(一実施形態)
一実施形態によるシフトレンジ制御装置を図1~図13に示す。図1および図2に示すように、シフトバイワイヤシステム1は、モータ10、シフトレンジ切替機構20、パーキングロック機構30、および、シフトレンジ制御装置40等を備える。
図1~図3に示すように、モータ10は、図示しない車両に搭載されるバッテリ45から電力が供給されることで回転し、シフトレンジ切替機構20の駆動源として機能する。本実施形態のモータ10は、永久磁石式のDCブラシレスモータである。図3および図8B等に示すように、モータ10は、ステータ11、コイル12、ロータ13等を有する。ステータ11には、コイル12が巻回される。コイル12は、U相コイル121、V相コイル122、および、W相コイル123を有する。ロータ13は、コイル12の通電により、図示しないモータ軸と一体となって回転する。図8B等に示すように、ステータ11のスロット数は12であり、ロータ13の磁極数は8である。
図2に示すように、エンコーダ14は、モータ10の図示しないロータの回転位置を検出する。エンコーダ14は、例えば磁気式のロータリーエンコーダであって、ロータ13と一体に回転する磁石と、磁気検出用のホールIC141~143(図8B等参照)等により構成される。ホールIC141は、ロータ13の磁極を検出可能な箇所であって、例えばステータ11を保持する図示しないケーシングのロータ13と対向する箇所に配置される。本実施形態では、ホールIC141がW相に対応する箇所に設けられ、ホールIC142がU相に対応する箇所に設けられ、ホールIC143がV相に対応する箇所に設けられる。エンコーダ14は、ロータ13の回転に同期して、パルス信号を出力する。
減速機15は、モータ10のモータ軸と出力軸16との間に設けられ、モータ10の回転を減速して出力軸16に出力する。これにより、モータ10の回転がシフトレンジ切替機構20に伝達される。出力軸16には、出力軸16の角度を検出する出力軸センサ17が設けられる。出力軸センサ17は、例えばポテンショメータである。
図1に示すように、シフトレンジ切替機構20は、ディテントプレート21、および、ディテントスプリング25等を有し、減速機15から出力された回転駆動力を、マニュアルバルブ28、および、パーキングロック機構30へ伝達する。ディテントプレート21は、出力軸16に固定され、モータ10により駆動される。本実施形態では、ディテントプレート21がディテントスプリング25の基部から離れる方向を正回転方向、基部に近づく方向を逆回転方向とする。
ディテントプレート21には、出力軸16と平行に突出するピン24が設けられる。ピン24は、マニュアルバルブ28と接続される。ディテントプレート21がモータ10によって駆動されることで、マニュアルバルブ28は軸方向に往復移動する。すなわち、シフトレンジ切替機構20は、モータ10の回転運動を直線運動に変換してマニュアルバルブ28に伝達する。マニュアルバルブ28は、バルブボディ29に設けられる。マニュアルバルブ28が軸方向に往復移動することで、図示しない油圧クラッチへの油圧供給路が切り替えられ、油圧クラッチの係合状態が切り替わることでシフトレンジが変更される。ディテントプレート21のディテントスプリング25側には、マニュアルバルブ28を各レンジに対応する位置に保持するための4つの凹部22が設けられる。凹部22は、ディテントスプリング25の基部側から、D、N、R、Pの各レンジに対応している。
ディテントスプリング25は、弾性変形可能な板状部材であり、先端にディテントローラ26が設けられる。ディテントローラ26は、凹部22のいずれかに嵌まり込む。ディテントスプリング25は、ディテントローラ26をディテントプレート21の回動中心側に付勢する。ディテントプレート21に所定以上の回転力が加わると、ディテントスプリング25が弾性変形し、ディテントローラ26が凹部22を移動する。ディテントローラ26が凹部22のいずれかに嵌まり込むことで、ディテントプレート21の揺動が規制され、マニュアルバルブ28の軸方向位置、および、パーキングロック機構30の状態が決定され、自動変速機5のシフトレンジが固定される。
パーキングロック機構30は、パーキングロッド31、円錐体32、パーキングロックポール33、軸部34、および、パーキングギア35を有する。パーキングロッド31は、略L字形状に形成され、一端311側がディテントプレート21に固定される。パーキングロッド31の他端312側には、円錐体32が設けられる。円錐体32は、他端312側にいくほど縮径するように形成される。ディテントプレート21が逆回転方向に揺動すると、円錐体32が矢印Pの方向に移動する。
パーキングロックポール33は、円錐体32の円錐面と当接し、軸部34を中心に揺動可能に設けられる、パーキングロックポール33のパーキングギア35側には、パーキングギア35と噛み合い可能な凸部331が設けられる。ディテントプレート21が逆回転方向に回転し、円錐体32が矢印P方向に移動すると、パーキングロックポール33が押し上げられ、凸部331とパーキングギア35とが噛み合う。一方、ディテントプレート21が正回転方向に回転し、円錐体32が矢印notP方向に移動すると、凸部331とパーキングギア35との噛み合いが解除される。
パーキングギア35は、図示しない車軸に設けられ、パーキングロックポール33の凸部331と噛み合い可能に設けられる。パーキングギア35と凸部331とが噛み合うと、車軸の回転が規制される。シフトレンジがP以外のレンジであるnotPレンジのとき、パーキングギア35はパーキングロックポール33によりロックされず、車軸の回転は、パーキングロック機構30により妨げられない。また、シフトレンジがPレンジのとき、パーキングギア35はパーキングロックポール33によってロックされ、車軸の回転が規制される。
図2および図3に示すように、シフトレンジ制御装置40は、モータドライバ41、および、ECU50等を有する。モータドライバ41は、コイル12の通電を切り替える3相インバータであって、スイッチング素子411~416がブリッジ接続される。対になるU相のスイッチング素子411、414の接続点には、U相コイル121の一端が接続される。対になるV相のスイッチング素子412、415の接続点には、V相コイル122の一端が接続される。対になるW相のスイッチング素子413、416の接続点には、W相コイル123の一端が接続される。コイル121~123の他端は、結線部125で結線される。すなわち本実施形態のコイル12はY結線されているが、Δ結線としてもよい。本実施形態のスイッチング素子411~416は、MOSFETであるが、IGBT等の他の素子を用いてもよい。
モータドライバ41とバッテリ45との間には、モータリレー46が設けられる。モータリレー46は、イグニッションスイッチ等である始動スイッチがオンされているときにオンされ、モータ10側へ電力が供給される。また、モータリレー46は、始動スイッチがオフされているときにオフされ、モータ10側への電力の供給が遮断される。
ECU50は、スイッチング素子411~416のオンオフ作動を制御することで、モータ10の駆動を制御する。ECU50における各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。また、ECU50は、車速、アクセル開度、および、ドライバ要求シフトレンジ等に基づき、変速用油圧制御ソレノイド6の駆動を制御する。変速用油圧制御ソレノイド6を制御することで、変速段が制御される。変速用油圧制御ソレノイド6は、変速段数等に応じた本数が設けられる。本実施形態では、1つのECU50がモータ10およびソレノイド6の駆動を制御するが、モータ10を制御するモータ制御用のモータECUと、ソレノイド制御用のAT-ECUとを分けてもよい。以下、モータ10の駆動制御を中心に説明する。
ECU50は、角度演算部51、極性判定部52、および、駆動制御部53等を有する。角度演算部51は、エンコーダ14の検出値に基づき、モータ10の回転角を演算する。極性判定部52は、エンコーダ14の検出値に基づき、ステータ11の極性を判定する。駆動制御部53は、スイッチング素子411~416のオンオフ作動を制御し、コイル12の通電を切り替えることで、モータ10の駆動を制御する。以下、コイル12の通電によりステータ11の磁極が変化することによりロータ13が回転することを、適宜、単に「モータ10が回転する」という。
モータ10の駆動制御の説明に先立ち、ディテントスプリング25のスプリング力について、図4Aおよび図4Bに基づいて説明する。上述したように、ディテントプレート21は、出力軸16と一体に回転するように設けられており、モータ10の回転に伴って回転する。ディテントプレート21が回転することで、ディテントローラ26が要求シフトレンジに応じた凹部22に移動する。図4Aおよび図4B中に矢印Ysで示すように、ディテントローラ26は、ディテントスプリング25により、ディテントプレート21の回動中心O方向、すなわち凹部22の最底部に向かう方向に付勢されている。そのため、ディテントローラ26が凹部22の最底部以外の箇所にある場合、ディテントトルクTdetがディテントプレート21に発生する。図4Aおよび図4B中にて、ディテントトルクを矢印Ydetで示す。
具体的には、図4Aに示すように、ディテントローラ26が凹部22の最底部よりもディテントスプリング25の基部に近い側にある場合、ディテントプレート21を逆回転方向に回転させるディテントトルクTdetが発生する。また、図4Bに示すように、ディテントローラ26が凹部22の最底部よりもディテントスプリング25の基部から遠い側にある場合、ディテントプレート21を正回転方向に回転させるディテントトルクTdetが発生する。
図5に示すように、ディテントトルクTdetは、ディテントローラ26がディテントプレート21の凹部間のピーク位置にあるとき最大となり、ディテントローラ26が凹部22の最も低い位置にあるときに0となる。出力軸角度とディテントトルクTdetとの関係は、ディテントスプリング25のスプリング力や、ディテントプレート21の形状等に応じる。図5では、ディテントローラ26が凹部22の最も低い位置にあるときの出力軸角度をSb1、Sb2とし、ディテントローラ26が凹部間のピーク位置にあるときの出力軸角度をSpとした。
出力軸16を角度Sb1から角度Sb2まで回転させることで、ディテントローラ26を隣の凹部22へ移動させる場合、角度SpにおけるディテントトルクであるピークディテントトルクTdet_pより大きいトルクにて、出力軸16を駆動する必要がある。すなわち、ピークディテントトルクTdet_pは、シフトレンジ切替時におけるモータ10の最低駆動トルクと捉えることもできる。
矢印Rmで示すように、角度Sb1から角度Sm1までの区間において、モータ10の駆動により出力軸16を回転させ、角度Sm1にてモータ10を停止させて通電を停止する。ここで、モータ10にてコギングトルクTcggが発生しなければ、矢印Rdで示すように、ディテントトルクTdetにより出力軸16が停止許容範囲まで回転し、ディテントローラ26が凹部22の最底部に嵌まり込む。図5では、ディテントトルクTdetにて角度Sb2まで回転するように矢印Rdを示した。なお、「最底部」とは、出力軸16の停止許容範囲に応じた範囲とする。また、停止許容範囲におけるディテントトルクの最大値を許容トルク±Tdet_bとする。一方、モータ10のコギングトルクTcggが許容トルクTdet_bより大きいと、停止許容範囲外にてモータ10への通電が停止された場合、ディテントローラ26を凹部22の最底部に嵌め込むことができない。
本実施形態では、モータ10としてDCブラシレスモータを用いている。そのため、モータ10のコギングトルクTcggが許容トルクTdet_bより大きい可能性がある。また、ディテントトルクTdetを大きくするために、ディテントスプリング25の付勢力を大きくすると、ピークディテントトルクTdet_pも大きくなるため、凹部22間の山を乗り越えるための駆動トルクも大きくする必要があり、モータ10の体格の大型化が必要となる。
そこで本実施形態では、モータ10を停止させた後、コギングトルクTcggを低減するための電流を通電することで、ディテントローラ26が凹部22の最底部に嵌まり込むようにしている。本実施形態のモータ駆動処理を図6および図7のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、イグニッションスイッチ等である始動スイッチがオンされているとき、ECU50にて所定の周期で実行される。以下、ステップS101の「ステップ」を省略し、単に記号「S」と記す。他のステップについても同様である。
最初のS101では、ECU50は、要求シフトレンジが変化したか否かを判断する。要求シフトレンジが変化していないと判断された場合(S101:NO)、S102以下の処理を行わない。要求シフトレンジが変化したと判断された場合(S101:YES)、S102へ移行する。S102では、駆動制御部53は、要求シフトレンジに応じた目標位置まで回転し、目標位置にて停止するように、モータ10を駆動する。ここでのモータ制御は、例えば電流フィードバック制御や、速度フィードバック制御等、どのような制御方法であってもよい。
S103では、ECU50は、モータ10が目標位置に到達したか否かを判断する。モータ10が目標位置に到達していないと判断された場合(S103:NO)、S102に戻り、モータ10の駆動を継続する。モータ10が目標位置に到達したと判断された場合(S103:YES)、S104へ移行する。S104では、駆動制御部53は、モータ10を停止させるモータ停止制御を行う。本実施形態では、モータ停止制御として、モータ10のロータ位置に応じて選択される2相を固定相とし、固定相に通電する固定相通電制御を行う。S105では、駆動制御部53は、モータ停止制御を所定時間継続した後、コギングトルクを低減するキャンセル通電処理を行う。
キャンセル通電処理するサブフローを図7に示す。S151では、極性判定部52は、エンコーダ14の検出値に基づき、通電相を判定する。また、極性判定部52は、現在の通電状態での磁束密度を低減する電流であるキャンセル電流の通電相を決定する。エンコーダ14のホールIC141~143の状態と、キャンセル電流の通電相との関係は、図12Aに示す通りである。また、通電相と、スイッチング素子411~416のスイッチング状態との関係は、図12Bに示す通りである。例えば、図12Aの状態1では、ホールIC141がN、ホールIC142がN、ホールIC143がSであるので、U相がN、V相がSとなるように、キャンセル通電を行う。U相がN、V相がSとなるスイッチングパターンは、図12Bに示すように、スイッチングパターン<6>であるので、スイッチング素子411、415をオンにする。なお図12Bでは、スイッチング素子を「SW」と記載した。
S152では、駆動制御部53は、キャンセル電流をコイル12に通電する。S153では、ECU50は、エンコーダ14の検出値に基づき、ロータ13が回転したか否かを判断する。ロータ13が回転したと判断された場合(S153:YES)、S151へ戻り、通電相を切り替えて、キャンセル通電を行う。ロータ13が回転していないと判断された場合(S153:NO)、S154へ移行する。
S154では、ECU50は、ロータ13が停止した状態にて、判定時間が経過したか否かを判断する。判定時間が経過していないと判断された場合(S154:NO)、S153へ移行する。判定時間が経過したと判断された場合(S154:YES)、キャンセル通電制御を終了し、モータ10への通電をオフにする。
キャンセル通電処理によるモータ10の挙動を図8A~図11に基づいて説明する。図8A、図9A、図10Aおよび図11では、横軸をモータ10の機械角であるモータ角度[°]、縦軸をトルクとし、実線が現在の通電状態にて生じるコギングトルクTcgg、破線が通電をオフしたときのコギングトルクTcgg0、一点鎖線がディテントトルクTdetである。現在の通電状態でのコギングトルクTcggについては、モータ停止位置を含む一部の角度範囲について記載し、その他の角度範囲については省略した。また図8A、図9A、図10Aおよび図11の説明において、コギングトルクTcgg、Tcgg0は、いずれもギア比換算した値とする。図8B、図9Bおよび図10Bでは、ステータ11の磁化状態とロータ13の位置との関係を示しており、梨地で示した相が通電相である。以下、ロータ13に対向する側の磁極を、各相のステータ11の磁極とする。なお、図8A~図11では、通電相の切り替えにより、モータ軸が回転していくことを示すべく、モータ角度の数値を例示的に記載しているが、この数値は、固定相通電時の通電相等に応じた値となる。
図8Aおよび図8Bは、固定相通電時の状態を示している。図8Bに示すように、ステータ11のU相がS極、V相がN極に磁化されており、ロータ13のN極がU相と引き合い、S極がV相と引き合っている。このとき、モータ10には、実線で示すようなコギングトルクTcggが生じている。また、図4Aおよび図4Bにて説明したように、モータ10には、減速機15を経由して、ディテントトルクTdetが作用する。そのため、モータ10は、コギングトルクTcggとディテントトルクTdetとが釣り合う位置P1にて停止する。
例えばSRモータのように、永久磁石を用いていないものであれば、通電をオフすれば、ディテントトルクTdetにより、ディテントローラ26を凹部22の最底部に移動させることができる。一方、本実施形態では、モータ10はDCブラシレスモータであって、ロータ13に永久磁石が設けられているので、通電をオフしても、破線で示すコギングトルクTcggが残る。そのため、モータ10は、ディテントトルクTdetとコギングトルクTcggとが釣り合う位置P0まで移動するものの、それ以上には移動させることができず、ディテントローラ26を凹部22の停止許容範囲まで移動させることができない虞がある。
そこで本実施形態では、ロータ13の停止位置におけるコギングトルクTcggをキャンセルするように、キャンセル通電を行う。具体的には、図9A、図9Bおよび図12Aの「状態1」に示すように、固定相通電時にS極に磁化されていたU相がN極に磁化され、N極に磁化されていたV相がS極に磁化されるように通電する。すなわち、最初のキャンセル通電では、図8Aおよび図8Bに示す固定相通電時とは、ステータ11の極性が逆向きになるように通電する。そのため、初回のキャンセル通電については、内部的に通電相がわかっていれば、キャンセル通電相の決定に、エンコーダ14の検出値を用いなくてもよい。
また、コギングトルクTcggは、モータ10を駆動するための駆動トルクや、固定相通電にてモータ10を停止させるためのトルクと比較して小さい。キャンセル通電制御では、コギングトルクTcggをキャンセルできればよいので、キャンセル通電にて通電される通電量は、モータ駆動制御時および停止制御時と比較して、十分に小さい。通電量は、モータ10の形状や特性に応じて決定される設計値である。本実施形態では、磁束密度が0となるように通電量を決定する。なお、コギングトルクTcggが低減されればよいので、通電量は、磁束密度が0となるように設定されていなくてもよい。
キャンセル通電により、ステータ11とロータ13との間での引き合う力が弱まると、ディテントトルクTdetにより、出力軸16およびロータ13が回転する。ロータ13は固定相通電時の位置P1から回転し、再びディテントトルクTdetとコギングトルクTcggとが釣り合う位置P2にて停止する。本実施形態では、ステータ11のスロット数が12、ロータ13の磁極数が8であるので、キャンセル通電によりロータ13が約15°回転する。上述の通り、モータ10は、コギングトルクTcggとディテントトルクTdetとが釣り合う箇所で停止するため、キャンセル通電による回転量は、厳密に15°とはならず、トルクに応じたズレが生じる。
図9Bに示すようなキャンセル通電を行うことで、ロータ13が回転し、図10Bに示す状態にて停止する。このときのエンコーダ14は、図12Aの「状態2」となる。そこで、通電相を1相ずらし、U相はN極のままとし、V相に替えてW相がS極になるように、キャンセル通電相を切り替える。これにより、モータ10は、位置P2から位置P3まで回転して停止する(図10A参照)。本実施形態では、状態1、状態2、状態3・・・とキャンセル通電相を切り替えていくことで、モータ10の停止位置におけるコギングトルクTcggを低減し、ディテントトルクTdetにより、モータ10を停止許容範囲内まで回転させていく。補足として、図9Bは出力軸16が位置P1であって、キャンセル通電開始かつロータ回転前の状態を示しており、図10Bは出力軸16が位置P2であって、キャンセル通電開始かつロータ回転前の状態を示している。
図11に示すように、キャンセル通電を行ってもコギングトルクTcggがディテントトルクTdet以下にならなくなると、モータ10は、位置Peから回転しない。本実施形態では、キャンセル通電による通電相切替後に、エンコーダ14のカウント値が変化せずに判定時間が経過した場合、キャンセル通電によりモータ10が回転していないとみなし、スイッチング素子411~416を全てオフにして、制御を終了する。このとき、ディテントトルクTdetは、許容トルクTdet_bより小さいものとすれば、出力軸16は停止許容範囲内であって、ディテントローラ26は、要求シフトレンジに応じた凹部22の最底部に嵌まりこんでいる。
本実施形態では、シフトバイワイヤシステム1において、モータ10を駆動することでディテントプレート21を回転させ、ディテントスプリング25の付勢力により、ディテントローラ26をシフトレンジに応じた凹部22に落とし込んでいる。換言すると、モータ10の回転により駆動される被駆動部材のシャフト位置を、メカの外力(本実施形態では、ディテントスプリング25の付勢力)にて、安定化して保持している。このような構成において、モータ10のコギングトルクTcggが大きいと、ディテントスプリング25の付勢力ではディテントローラ26を所望の凹部22に落とし込めない虞がある。なお、ディテントトルクTdetを大きくすべく、ディテントスプリング25の付勢力を大きくすると、ディテントローラ26が凹部22間の山を乗り越えるのに必要な駆動トルクも大きくする必要があり、モータ10の大型化が必要となる。
そこで本実施形態では、シフトレンジが切り替わったとき、ディテントローラ26がシフトレンジに応じた凹部22の中心付近となる位置までモータ10を回転させた後、停止させるように制御している。そして、モータ10を停止させた後、モータ10の停止位置におけるコギングトルクTcggを低減するように、モータ駆動時と比較して微小な電流を通電するコギングキャンセル処理を行う。コギングキャンセル処理によりコギングトルクTcggが低減すると、ディテントトルクTdetにより、ディテントプレート21および出力軸16が回転するとともに、減速機15を経由してモータ10も回転し、ディテントトルクTdetとコギングトルクTcggとが釣り合う箇所にて停止する。そして、モータ10の回転方向および回転量に応じて通電相を切り替え、再度キャンセル通電を行う。ロータ位置に応じたキャンセル通電を繰り返していくことで、ディテントトルクTdetにより、ディテントローラ26を凹部22の最底部に向かって移動させていくことができる。
また、コギングキャンセル処理を行っても、コギングトルクTcggがディテントトルクTdet以下にならない場合、モータ10は回転しない。このとき、ディテントトルクTdetは十分に小さく、ディテントローラ26は停止許容範囲内まで移動されている。本実施形態では、コギングキャンセル処理によりモータ10が回転しない場合、コギングキャンセル処理を終了する。これにより、モータ10を大型化することなく、ディテントローラ26を所望の凹部22に適切に移動させるとともに、出力軸16を安定して保持することができる。
特に、本実施形態では、モータ10のモータ軸と出力軸16との間に減速機15が設けられている。図13に示すように、例えば減速比DRが60倍とすると、出力軸16を2°回転させるためには、モータ軸を120°回転させる必要がある。本実施形態では、ステータ11のスロット数およびロータ13の磁極数の関係性から、1回のキャンセル通電によりモータ軸およびロータ13が約15°回転するので、出力軸16を2°回転させるには、通電状態を8回切り替えることになる。すなわち、減速比DRが大きくなるほど、通電相の切替回数が多くなる。
また、減速機15が設けられている場合、ディテントトルクTdetによりモータ軸を駆動するには、以下の式(1)の関係が成立する必要がある。
Tcgg×DR<Tdet ・・・(1)
換言すると、上記式(1)を満たせなければ、ディテントトルクTdetによりモータ軸を回転させることができず、ディテントローラ26を所望の凹部22に落とし込めない可能性が高い。すなわち、減速比が大きいほど、コギングトルクTcggの影響が大きい。したがって、本実施形態のコギングキャンセル処理を行い、コギングトルクTcggをキャンセルすることが有効である。
Tcgg×DR<Tdet ・・・(1)
換言すると、上記式(1)を満たせなければ、ディテントトルクTdetによりモータ軸を回転させることができず、ディテントローラ26を所望の凹部22に落とし込めない可能性が高い。すなわち、減速比が大きいほど、コギングトルクTcggの影響が大きい。したがって、本実施形態のコギングキャンセル処理を行い、コギングトルクTcggをキャンセルすることが有効である。
以上説明したように、本実施形態のシフトレンジ制御装置40は、シフトバイワイヤシステム1において、モータ10の駆動を制御することで、シフトレンジを切り替える。シフトバイワイヤシステム1は、モータ10と、シフトレンジ切替機構20と、を備える。
モータ10は、コイル12が巻回されるステータ11、および、コイル12への通電により回転するロータ13を有する。ロータ13には、永久磁石が設けられている。シフトレンジ切替機構20は、ディテントプレート21、ディテントローラ26、および、ディテントスプリング25を有する。ディテントプレート21は、複数の凹部22が形成され、モータ10により駆動される。ディテントローラ26は、モータ10の駆動により凹部22間を移動可能であって、シフトレンジに応じた凹部22に嵌まり合う。ディテントスプリング25は、ディテントローラ26を凹部22に嵌まり込む方向に付勢する。
シフトレンジ制御装置40は、駆動制御部53と、極性判定部52と、を備える。駆動制御部53は、シフトレンジが切り替えられたとき、ディテントローラ26がシフトレンジに応じた凹部22に嵌まり合うようにモータ10の駆動を制御する。極性判定部52は、ロータ13に対向するステータ11の極性を判定する。駆動制御部53は、シフトレンジに応じた凹部22までディテントローラ26を移動させた後、ステータ11の極性に応じ、ステータ11の磁束密度を低減させる電流であるキャンセル電流をコイル12に通電するキャンセル通電制御を行う。ステータ11の磁束密度を低減させるキャンセル電流の通電により、ステータ11とロータ13との間の磁気的吸引力が低減されるので、コギングトルクTcggを低減することができる。
本実施形態では、ロータ13に永久磁石が設けられているので、モータ10への通電を停止したとしても、コギングトルクTcggの影響により、ディテントトルクTdetによりディテントローラ26を凹部22の最底部まで落とし込めない虞がある。そこで本実施形態では、キャンセル通電制御を行うことで、コギングトルクを低減しているので、ディテントスプリング25の付勢力により、ディテントローラ26を凹部22の最底部側へ適切に移動させることができる。
特に、本実施形態のように、モータ10とディテントプレート21との間に減速機15が設けられており、減速比DRが大きいと、コギングトルクTcggの影響が大きくなる。そのため、本実施形態のキャンセル通電制御を行い、コギングトルクTcggを低減することが有効である。
駆動制御部53は、キャンセル電流の通電によりロータ13が回転した場合、ロータ13の回転方向に応じ、キャンセル電流の通電相を変更する。通電相を切り替えながらキャンセル電流の通電を繰り返していくことで、ディテントローラ26を凹部22の最底部側へより適切に移動させることができる。特に、本実施形態のように、モータ10とディテントプレート21との間に減速機15が設けられている場合、減速比が大きいほど、1回のキャンセル通電によるディテントプレート21の回転量が小さくなるので、キャンセル通電を繰り返していくことが、より有効である。駆動制御部53は、キャンセル電流の通電によりロータ13が回転しなかった場合、コイル12への通電を終了する。これにより、キャンセル通電制御を適切に終了させることができる。
本実施形態では、シフトバイワイヤシステム1が「シフトレンジ切替システム」に対応し、ディテントプレート21が「被駆動部材」に対応し、ディテントローラ26が「係合部材」に対応し、ディテントスプリング25が「付勢部材」に対応する。
(他の実施形態)
(1)モータ
上記実施形態では、モータは、DCブラシレスモータである。他の実施形態では、モータは、永久磁石を用いるどのようなモータであってもよい。また、モータは、1組のコイルを有する。他の実施形態では、2組以上のコイルを設けてもよい。上記実施形態では、ステータのスロット数が12であり、ロータの磁極数が8である。他の実施形態では、スロット数および磁極数は、適宜設定可能である。また、本実施形態では、1回のキャンセル通電によりロータが約15°回転するが、1回のキャンセル通電による回転角度は、スロット数および磁極数に応じた角度となる。
(1)モータ
上記実施形態では、モータは、DCブラシレスモータである。他の実施形態では、モータは、永久磁石を用いるどのようなモータであってもよい。また、モータは、1組のコイルを有する。他の実施形態では、2組以上のコイルを設けてもよい。上記実施形態では、ステータのスロット数が12であり、ロータの磁極数が8である。他の実施形態では、スロット数および磁極数は、適宜設定可能である。また、本実施形態では、1回のキャンセル通電によりロータが約15°回転するが、1回のキャンセル通電による回転角度は、スロット数および磁極数に応じた角度となる。
上記実施形態では、モータの回転をエンコーダにより検出する。また、エンコーダのホールICの数は3つである。他の実施形態では、壁当て等により、エンコーダのカウント値とロータ位置との関係が学習されていれば、ホールICの数は2つであってもよい。また、キャンセル通電制御においては、ロータ停止後の回転方向および回転量が分かれば、制御可能であるので、ホールICは2つであってもよい。また、ホールICを4つ以上設けてもよい。また、他の実施形態では、例えばレゾルバ等のエンコーダ以外のもので、ロータの回転を検出してもよい。
(2)減速機
減速機の詳細について、上記実施形態では言及していないが、例えば、サイクロイド歯車、遊星歯車、モータ軸と略同軸の減速機構から駆動軸へトルクを伝達する平歯歯車を用いたものや、これらを組み合わせて用いたもの等、どのような構成であってもよい。また他の実施形態では、モータと被駆動部材との間の減速機を省略してもよい。
減速機の詳細について、上記実施形態では言及していないが、例えば、サイクロイド歯車、遊星歯車、モータ軸と略同軸の減速機構から駆動軸へトルクを伝達する平歯歯車を用いたものや、これらを組み合わせて用いたもの等、どのような構成であってもよい。また他の実施形態では、モータと被駆動部材との間の減速機を省略してもよい。
(3)シフトレンジ切替機構
上記実施形態では、被駆動部材であるディテントプレートには、4つの凹部が形成される。他の実施形態では、凹部の数は、4つに限らず、いくつであってもよい。例えば、ディテントプレートには、Pレンジ、および、Pレンジ以外のnotPレンジに対応する2つの凹部が形成されていてもよい。また他の実施形態では、被駆動部材、係合部材および付勢部材の形状等は、上記実施形態と異なっていてもよい。以上、本開示は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、開示の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
上記実施形態では、被駆動部材であるディテントプレートには、4つの凹部が形成される。他の実施形態では、凹部の数は、4つに限らず、いくつであってもよい。例えば、ディテントプレートには、Pレンジ、および、Pレンジ以外のnotPレンジに対応する2つの凹部が形成されていてもよい。また他の実施形態では、被駆動部材、係合部材および付勢部材の形状等は、上記実施形態と異なっていてもよい。以上、本開示は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、開示の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
本開示は、実施形態に準拠して記述された。しかしながら、本開示は当該実施形態および構造に限定されるものではない。本開示は、様々な変形例および均等の範囲内の変形をも包含する。また、様々な組み合わせおよび形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせおよび形態も、本開示の範疇および思想範囲に入るものである。
Claims (3)
- コイル(12)が巻回されるステータ(11)、および、前記コイルへの通電により回転するロータ(13)を有するモータ(10)と、
複数の凹部(22)が形成され、前記モータにより駆動される被駆動部材(21)、前記モータの駆動により前記凹部間を移動可能であってシフトレンジに応じた前記凹部に嵌まり合う係合部材(26)、および、前記係合部材を前記凹部に嵌まり込む方向に付勢する付勢部材(25)を有するシフトレンジ切替機構(20)と、
を備えるシフトレンジ切替システム(1)における前記モータの駆動を制御するシフトレンジ制御装置であって、
シフトレンジが切り替えられたとき、前記係合部材がシフトレンジに応じた前記凹部に嵌まり合うように、前記モータの駆動を制御する駆動制御部(53)と、
前記ロータに対向する前記ステータの極性を判定する極性判定部(52)と、
を備え、
前記駆動制御部は、
シフトレンジに応じた前記凹部に前記係合部材を移動させた後、前記ステータの極性に応じ、前記ステータの磁束密度を低減させる電流であるキャンセル電流を前記コイルに通電するキャンセル通電制御を行うシフトレンジ制御装置。 - 前記駆動制御部は、前記キャンセル電流の通電により前記ロータが回転した場合、前記ロータの回転方向に応じ、前記キャンセル電流の通電相を変更する請求項1に記載のシフトレンジ制御装置。
- 前記駆動制御部は、前記キャンセル電流の通電により前記ロータが回転しなかった場合、前記コイルへの通電を停止する請求項1または2に記載のシフトレンジ制御装置。
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