WO2018074158A1 - 端子金具、及び端子金具の製造方法 - Google Patents

Abstract

金属材料（１）により形成され、相手方端子金具（６０，１６０）と嵌合して相手方端子金具（６０，１６０）に接触する接触部（３１，１３１）が設けられた端子金具（１０，１１０）であって、接触部（３１，１３１）の近傍表面に熱伝導シート（５Ａ，５Ｂ）が貼着されている。

Description

端子金具、及び端子金具の製造方法

　本発明は、端子金具に関する。

　端子金具の一例として、下記特許文献１に記載の雌端子が知られている。この雌端子は、銅合金等の金属板材をプレス加工して、一端側に雄端子が挿入される筒状の端子嵌合部（特許文献１では角筒部１１と記載）と、この端子嵌合部の内側に設けられ雄端子に弾性的に接触可能なばね片（特許文献１では弾性接触片１５、２６と記載）とを備えて構成されている。雄端子が端子嵌合部内に挿入されると、このばね片に膨出形成した接触部が雄端子の下面に弾性的に接触するともに雄端子を端子嵌合部の天板に押し付けて接触させ、これにより雄端子と雌端子とが電気的に接続される。

　ところで、このような雌端子では、雄端子と接触する接触部の接触抵抗によるジュール熱によって接触部近傍が局部的に高温になることがある。接触部の局所的昇温を抑えるには、接触部及びその周辺の材料を肉厚にすることで周囲への伝熱性を上げることが考えられる。しかし、ばねの付勢力により接触部の接触圧力を担保している端子金具にあっては、ばね材料を肉厚にすると適切なばね力の設定が難しくなるため、単純に材料の肉厚化による伝熱性の向上に頼ることができない。

特開２００９－２７７４３６号公報（第２図）

　本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、端子金具の材料仕様を変えることなく伝熱性を向上させて局部的な高温化を抑制することを目的とする。

　本明細書に開示された技術に係る端子金具は、金属材料により形成され、相手方端子金具と嵌合して前記相手方端子金具に接触する接触部が設けられた端子金具であって、前記接触部の近傍表面に熱伝導シートが貼着されている。

　上記の構成によれば、接触部の近傍に貼着された熱伝導シートを付加的な熱路とすることができるから、端子金具の接触部近傍から熱を効率的に分散させることで局部的な高温状態を解消することができる。熱伝導シートは、端子金具を構成する金属材料よりも高い熱伝導率を有することが好ましいが、付加的な熱路を構成する観点からは必ずしも熱伝導率が前記金属材料よりも高いことは必須ではなく、熱伝導、熱放射、空気対流等の熱輸送形態を総合して考慮した場合に熱伝導シートがないよりもある方が伝熱性が向上する場合に適用できる。

　本明細書に開示された端子金具に係る実施態様として、次の構成が好ましい。
　（１）前記接触部は、相手方端子金具との嵌合によって弾性変形して前記接触部と前記相手方端子金具との接触圧を付与する弾性片に設けられ、前記熱伝導シートは前記弾性片のうち、前記接触部の裏面に貼着されている。

　上記の構成によれば、熱伝導シートの貼着箇所が接触部の裏面であり、すなわち電気的接触の妨げにならずに熱源の直近となる位置であるから、発生した熱を効率的に逃がすことができて局部的な高温状態の解消を効率化することができる。

　（２）前記弾性片が内部に設けられ前記相手方端子金具が内部に挿入される筒部を備え、前記熱伝導シートは前記筒部の外壁面に貼着されている。

　（３）前記筒部は、前記弾性片の前記接触部との間に前記相手方端子金具を挟みつつ前記相手方端子金具に接触する接触突部が設けられた天板部を備え、前記熱伝導シートは前記天板部のうち前記接触突部の裏面に貼着されている。

　上記の構成によれば、熱伝導シートの貼着箇所が筒部の天板部のうち接触面の裏面であり、すなわち熱源の直近となるから、局部的な高温状態の解消を効率化することができる。

　（４）前記熱伝導シートは前記天板部に連続する側板部の外壁面にも貼着されている。

　上記の構成によれば、熱源となる天板部だけでなく、それと連続する側板部にも熱伝導シートが貼着されているので、天板部の熱を側板部にも効率的に伝導することができ、局部的な高温状態の解消をより一層効率化することができる。

　（５）前記相手方端子金具に接触する前記接触部は、雌型の相手方端子金具内に挿入されるタブ部に設けられており、前記熱伝導シートは前記タブ部に貼着されている。

　上記の構成によれば、伝熱経路が長くなりがちなタブ部に熱伝導シートが設けられているから、接触部における発熱をタブ部を介して効率的に伝達することができる。

　本明細書に開示された技術に係る端子金具によれば、伝熱性を向上させて端子金具の局部的な高温化を抑制することが可能となる。

実施形態１に係る雌端子を打ち抜く前の金属板を示す正面図 図１の雌端子を示す斜視図 図１の雌端子を示す正面図 図１の雌端子を示す側面図 図３のＡ－Ａ線断面図 雄端子および雌端子を示す正面図 雄端子および雌端子を示す側面図 実施形態２に係る雄端子および雌端子を示す正面図 図８の雄端子および雌端子を示す側面図 図８のＢ－Ｂ断面図 実施形態３に係る弾性片を打ち抜く前の金属板を示す正面図 実施形態３に係る雌端子本体部を打ち抜く前の金属板を示す正面図 図１１の雄端子および雌端子を示す側面図 図１３の一部切り欠き断面図

＜実施形態１＞
　本明細書に開示された技術に係る実施形態１を図１から図７によって説明する。

　本実施形態１は、例えば電気自動車又はハイブリッド自動車等の車両（図示せず）の電源系統において、コネクタハウジング（図示せず）に収容されて用いられる雌端子１０（端子金具、雌型の端子金具）と、雌端子１０に挿入されて電気接続される雄端子６０（相手方端子金具）の端子対１２を例示している。なお、以下の説明においては、図示におけるＹ方向を前方、Ｘ方向を左方、Ｚ方向を上方として説明する。また、以下の説明においては、複数の同一部材については一の部材にのみ符号を付し、他の部材の符号を省略することがある。

　雌端子１０は、図１に示すように、めっきを施した帯状の金属シート１をコイル状に巻回してなるいわゆるフープ材から、連続打ち抜き加工およびプレス加工などにより形成される。金属シート１には所定の箇所にやはり帯状をなす後述する熱伝導シート５が連続的に貼着されている。なお、熱伝導シート５は、後述するように、貼着される場所によって、熱伝導シート５Ａ～５Ｅと区別される。以下の記載において、各熱伝導シート５Ａ～５Ｅを区別せずに説明する場合には、熱伝導シート５として説明する場合がある。

　雌端子１０は、図２に示すように、電線９０が接続される電線接続部５０と、電線接続部５０から前方に一体に連なる連結部４０と、雄端子６０のタブ部６１が前方から挿入される筒部２０と、筒部２０の内部に設けられた弾性片３０と、を備える。

　電線接続部５０は、図２に示すように、ワイヤバレル５１と、インシュレーションバレル５２とを備える。ワイヤバレル５１とインシュレーションバレル５２はそれぞれ、左右方向（幅方向）における中心を底部として両縁部にむかって緩やかに立ち上げた断面略Ｕ字形状とされている。図６および図７に示すように、ワイヤバレル５１には電線９０の絶縁被覆９２を除去して露出させた導体部９１がカシメ圧着され、インシュレーションバレル５２には電線９０の絶縁被覆９２がカシメ圧着される。この場合、ワイヤバレル５１およびインシュレーションバレル５２は電線９０を電線接続部５０の上面側に抱えた状態となるようカシメ付けられる。

　連結部４０は、ワイヤバレル５１の底部から一体的に連なる連結底部４１と、連結底部４１の両側縁から立ち上がるように設けられた左連結側部４２Ｌ、及び右連結部４２Ｒとを備えて、断面Ｕ字状に形成される。両連結側部４２Ｌ、４２Ｒおよび連結底部４１は、それぞれワイヤバレル５１の側部および底部から一体的に連なっている。

　筒部２０は、底板部２１と、底板部２１の両側縁から立ち上がるように設けられた左側板部２２Ｌ、及び右側板部２２Ｒと、左側板部２２Ｌから一体的に連なる天板部２３と、を備えることにより、後述する弾性片３０を包囲する扁平な筒状とされている。図４に示すように、天板部２３は右側板部２２Ｒに設けられた一対の開き止め片２５Ｆ、２５Ｃが上面右端部を抑え込むことで開き止めされている。底板部２１および両側板部２２Ｌ、２２Ｒは、それぞれ連結部４０の連結底部４１および両連結側部４２Ｌ、４２Ｒと一体的に連なっている。

　図１および図５に示すように、底板部２１の略中央部は後端縁部を残して略Ｃ字形に切り込まれ、切り残された後端縁部を基端として切り起こされることで、後述の弾性片３０が底板部２１に向かって過度に撓むことを抑制するための過度撓み抑制突起２７が設けられている。過度撓み抑制突起２７が切り起こされた後の開口縁部は、雌端子１０を収容するコネクタハウジングのランス（図示せず）が係止するためのランスホール縁部２６とされている。

　さらに、底板部２１のうちランスホール縁部２６の両脇に残った板面部分はそれぞれ外側縁部を残して略Ｕ字形に切り込まれ、切り残された外側縁部を基端として下方へ押し出されることで、雌端子１０がコネクタハウジングに収容される際の天地を規定するためのスタビライザー２９が設けられている。スタビライザー２９が押し出された後の開口は、筒部２０内外の換気のための通気口２８となっている。この通気口２８から、弾性片３０で発生した熱が筒部２０の外部へ放散されるようになっている。

　天板部２３の略中央部は筒部２０の内部空間へ向かって略矩形に突出形成されて、雄端子６０のタブ部６１に対して上方から接触するための接触突部２４とされている。なお、これにより、天板部２３の外面は略矩形に凹んだ形状となっている。

　弾性片３０は、図１および図５に示すように、金属シート１のうち熱伝導シート５の貼着された領域より筒部２０の底板部２１から一体的に連結して打ち抜き形成されることで、熱伝導シート５Ａが片面全体に貼着された形状とされている。

　弾性片３０は、底板部２１の前端縁部を基端として、熱伝導シート５Ａの貼着されていない面を天板部２３に向けつつ筒部２０の後部開口まで延びる片持ちばねとされる。弾性片３０は、自然状態（雄端子６０が筒部２０内に挿入されていない状態）において、底板部２１の前端縁部から斜め後方に延びると共に、前後方向の略中央部において屈曲して、後方へ延びるようになっている。弾性片３０の前後方向（長さ方向）の略中央部には、弾性片３０の左右方向（幅方向）中央部の上面およびその周辺に、天板部２３に向かって突出され、雄端子６０のタブ部６１に下方から接触する接触部３１が形成されている。弾性片３０のうち、接触部３１の裏面には、接触部３１と対応する領域に、熱伝導シート５Ａが貼着されている。

　雌端子１０に雄端子６０が挿入されていない状態においては、弾性片３０の接触部３１と天板部２３の接触突部２４との間のクリアランスは、雄端子６０のタブ部６１の板厚よりも少なくなるように設定されている。

　なお、本実施形態においては、筒部２０のうち、開き止め片２５Ｆの内側前端部、側板部２２Ｌ、２２Ｒの内側前端部および天板部２３の内側前端部にも熱伝導シート５Ｅが貼着されている。

　さて、上述の熱伝導シート５は、雌端子１０よりも熱抵抗の小さい熱伝導層（図示せず）を有し、その片面に塗布された粘着層（図示せず）を含んで構成されている。粘着層の厚みは熱伝導シート５全体としての熱伝導率に実質的な影響を及ぼさない程度である。

　熱伝導層の材料は、本実施形態においては雌端子１０よりも熱伝導率の高いグラファイトシートを採用しているが、その他の炭素材料であってもよいし、また、金属であってもよい。炭素材料としては、グラフェンを含むグラファイトであってもよいし、グラファイトと異なる炭素材料であってもよい。また、金属としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金、銀、銀合金等、必要に応じて任意の金属材料を適宜に選択することができる。

　熱伝導シート５の熱伝導率は９０Ｗ／ｍ・Ｋ以上が好ましく、２３０Ｗ／ｍ・Ｋ以上がより好ましく、４２０Ｗ／ｍ・Ｋ以上が特に好ましい。例えば、熱伝導シート５としては、熱伝導率が９０Ｗ／ｍ・Ｋ～２３０Ｗ／ｍ・Ｋの窒化アルミニウムを含む放熱シートを用いることができる。また、熱伝導シート５として、熱伝導率が２３０Ｗ／ｍ・Ｋ～４２０Ｗ／ｍ・Ｋの金属製のシートを用いることができる。金属の熱伝導シート５としては、アルミニウム（２３７Ｗ／ｍ・Ｋ）、金（２９３Ｗ／ｍ・Ｋ）、銀（４１９Ｗ／ｍ・Ｋ）、銅（３９８Ｗ／ｍ・Ｋ）等の値が例示できる。また、熱伝導率が７００Ｗ／ｍ・Ｋ～１６００Ｗ／ｍ・Ｋのグラファイトシートを用いてもよい。要は熱伝導シート５が貼着される端子における熱分散性および伝熱性を向上させるシートであればよい。

　雄端子６０は、導電性に優れた金属材料を曲げ加工することにより形成されており、図６および図７に示すように平板状のタブ部６１を備えている。

　雄端子６０が雌端子１０の開口部から挿入されると、雄端子６０のタブ部６１は天板部２３の接触突部２４と弾性片３０の接触部３１に挟まれるように接触しつつ、弾性片３０の接触部３１を底板部２１のほうへ押し下げて弾性変形させる。これにより弾性片３０に生じる弾性復帰力によって、雄端子６０のタブ部６１と雌端子１０の接触突部２４および弾性片３０の接触部３１との間に接触圧が付与され、電気的な接続が保持される。

　本実施形態のような筒部２０に片持ちばね形状の弾性片３０を設けた構成では、雄端子６０のタブ部６１と雌端子１０の接触突部２４および弾性片３０の接触部３１との接触抵抗により発生したジュール熱は、接点上面側（接触突部２４側）は筒部２０の天板部２３において分散され、さらに筒部２０の天板部２３から側板部２２Ｌ、２２Ｒを介して連結側部４２Ｌ、４２Ｒへ伝達される。また接点下面側（接触部３１側）においては熱が弾性片３０において分散され、さらに底板部２１を介して連結底部４１へ伝達される。この際、接点下面側においては接触部３１の裏面に貼着された熱伝導シート５Ａが付加的な熱路となって、雄端子６０との接触部３１の裏側から弾性片３０全体へ効率的に熱分散させることができるので、接触部３１における局部的な高温状態を解消することができる。また、熱伝導シート５Ａは弾性片３０のうち接触部３１の裏面だけでなく底板部２１に至るまで全面に貼着されているので、弾性片３０から筒部２０の底板部２１へ効率的に熱を逃がすことができ、雌端子１０の局部的な高温状態をより一層解消することができる。

＜実施形態２＞
　本明細書に開示された技術に係る実施形態２について、図８から図１０を参照して説明する。

　本実施形態２においては、図８から図１０に示すように、雌端子１１０の筒部１２０のうち天板部１２３の外壁面や、さらに両側板部１２２Ｌ、１２２Ｒの外壁面にかけて熱伝導シート５Ｂが貼着されている。またさらに雄端子１６０（端子金具、雄型の端子金具）のうちタブ部１６１に熱伝導シート５Ｃが貼着されている。本実施形態においては、雌端子１１０は、雄端子１６０にとっては、雌型の相手方端子金具に対応する。なお、その他の構成は実施形態１と同様である。

　本実施形態のように接触突部１２４の裏面（天板部１２３の外壁面）から両側板部１２２Ｌ、１２２Ｒにかけて熱伝導シート５Ｂも貼着し、さらに雄端子１６０に熱伝導シート５Ｃを貼着した構成では、雄端子１６０と雌端子１１０との接点上面側においては、接触突部１２４の裏面（天板部１２３の外壁面）から両側板部１２２Ｌ、１２２Ｒにかけて貼着された熱伝導シート５Ｂが付加的な熱路となって、雄端子１６０と接触する接触突部１２４の裏側から天板部１２３および両側板部１２２Ｌ、１２２Ｒ全体へ効率的に熱分散させることができるので、接触突部１２４における局部的な高温状態を解消することができる。

　また接点下面側においては、実施形態１と同様に接触部１３１の裏面に貼着された熱伝導シート５Ａが付加的な熱路となって、雄端子１６０との接触部１３１の裏側から弾性片１３０全体へ効率的に熱分散させることができるので、接触部１３１における局部的な高温状態を解消することができる。また、熱伝導シート５Ａが弾性片３０のうち接触部１３１の裏面だけでなく底板部１２１に至るまで全面に貼着されているので、弾性片１３０から筒部１２０の底板部１２１へ効率的に熱を逃がすことができ、雌端子１１０の局部的な高温状態をより一層解消することができる。

　のみならず、雄端子１６０においては雌端子１１０と嵌合した際に雌端子１１０の筒部１２０の外部に露出する箇所（タブ部１６１のうち雌端子１１０の接触突部１２４および接触部１３１との接触箇所の近傍表面）に貼着された熱伝導シート５Ｃが付加的な熱路となって、接触突部１２４および接触部１３１との接触箇所からタブ部１６１全体へ効率的に熱分散させることができるので、雄端子１６０の局部的な高温状態を解消することができる。

　なお、所望される熱伝導効果に応じて、雌端子１１０及び雄端子１６０の双方に熱伝導シート５Ａ、５Ｂ、５Ｃ、５Ｅを貼着するに限らず、雌端子１１０にのみ熱伝導シート５Ａ、５Ｂ、５Ｅを貼着してもよく、また、雄端子１６０にのみ熱伝導シート５Ｃを貼着してもよい。

＜実施形態３＞
　本明細書に開示された技術に係る実施形態３について、図１１から図１３を参照しつつ説明する。

　本実施形態３においては、図１１から図１３に示すように、弾性片２３０のみを熱伝導シート５Ｄを貼着した金属シート２０１から打ち抜き形成し、弾性片２３０の両側縁の貼着されていない金属シート２０２から打ち抜き形成した雌端子本体部２１０の係留孔２１１に、弾性片２３０が嵌合されている。

　この状態において、弾性片２３０は、図１４に示すように、熱伝導シート５Ｄの貼着されていない面を天板部２３に向けつつ筒部２２０の底板部２２１の前端縁部から後部開口まで延びる片持ちばねとされる。弾性片２３０は、自然状態（雄端子２６０が筒部２２０内に挿入されていない状態）において、底板部２２１の前端縁部から底板部２２１に密着しつつ後方に延びるとともに、係留孔２２２よりやや後方からは斜め後方に持ち上がるように延び、前後方向の略中央部において緩やかに屈曲して、後方斜め下へ延びるようになっている。弾性片２３０の前後方向（長さ方向）の略中央部は、前述のように緩やかに屈曲することにより、天板部２３に向かって突出し、雄端子２６０のタブ部２６１に下方から接触する接触部２３１となっている。弾性片２３０のうち、接触部２３１の裏面には、接触部２３１と対応する領域に、熱伝導シート５Ｄが貼着されている。なお、本実施形態のうちその他の構成は実施形態２と同様である。

　本実施形態の構成では、雄端子２６０と雌端子２１０との接点下面側においては、弾性片２３０と筒部２２０の底板部２２１とが熱伝導シート５Ｄを介して面接触し、しかも熱伝導シート５Ｄを間に挟んで密着しているので、弾性片２３０から筒部２２０の底板部２２１への伝熱効果をより一層高めることができ、雌端子１１０の局部的な高温状態をより一層解消することができる。

　本明細書に開示された技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような変形例も、本明細書に開示された技術の範囲に含まれる。

　（１）上記実施形態においては、熱伝導シート５Ａ、５Ｄは打ち抜き形成前の金属シート１に貼着し、この貼着領域より弾性片３０、２３０を打ち抜き形成するものとしているが、工程順はこれに限らず、要は、熱伝導シート５が接触部の近傍表面に貼着された形状となればよい。例えば、弾性片３０、２３０を熱伝導シート５の貼着されない金属シートから打ち抜き形成し、その後で弾性片３０、２３０の裏面に所定形状の熱伝導シート５を貼着してもよい。

　（２）また、熱伝導シート５は、必ずしも弾性片３０、２３０の裏面全体に貼る必要はなく、例えば弾性片３０、２３０の裏面のうち縁部を残して貼着してもよい。要は、所望される熱伝導効果が得られる程度の面積に、熱伝導シート５が貼着されていればよい。

１、２０１、２０２：　金属シート（金属材料）
５（５Ａ、５Ｂ、５Ｃ、５Ｄ、５Ｅ）：　熱伝導シート
１０、１１０、２１０：　雌端子（端子金具、雌型の端子金具、雌型の相手方端子金具）
２０、１２０、２２０：　筒部
２１、１２１、２２１：　底板部
２２Ｌ、１２２Ｌ、２２２Ｌ：　左側板部
２２Ｒ、１２２Ｒ、２２２Ｒ：　右側板部
２３、１２３、２２３：　天板部
２４、１２４、２２４：　接触突部（接触部）
２５Ｆ、２５Ｃ、１２５Ｆ、１２５Ｃ、２２５Ｆ、２２５Ｃ：　開き止め片
２６、１２６、２２６：　ランスホール縁部
２７、１２７、２２７：　過度撓み抑制突起
２８、１２８、２２８：　通気口
２９、１２９、２２９：　スタビライザー
３０、１３０、２３０：　弾性片
３１、１３１、２３１：　接触部
４０、１４０、２４０：　連結部
４１、１４１、２４１：　連結底部
４２Ｌ、１４２Ｌ、２４２Ｌ：　左連結部
４２Ｒ、１４２Ｒ、２４２Ｒ：　右連結側部
５０、１５０、２５０：　電線接続部
５１、１５１、２５１：　ワイヤバレル
５２、１５２、２５２：　インシュレーションバレル
６０、１６０、２６０：　雄端子（相手方端子金具）
６１、１６１、２６１：　タブ部
９０、１９０、２９０：　電線
９１、１９１、２９１：　導体部
９２、１９２、２９２：　絶縁被覆
２１０Ｈ：　雌端子本体部
２１１：　係留孔
１６０：　雄端子（端子金具、雄型の端子金具）

Claims (7)

1. 　金属材料により形成され、相手方端子金具と嵌合して前記相手方端子金具に接触する接触部が設けられた端子金具であって、
   　前記接触部の近傍表面に熱伝導シートが貼着されている端子金具。
2. 　前記接触部は、相手方端子金具との嵌合によって弾性変形して前記接触部と前記相手方端子金具との接触圧を付与する弾性片に設けられ、
   　前記熱伝導シートは前記弾性片のうち、前記接触部の裏面に貼着されている、請求項１に記載の端子金具。
3. 　前記弾性片が内部に設けられ前記相手方端子金具が内部に挿入される筒部を備え、
   　前記熱伝導シートは前記筒部の外壁面にも貼着されている、請求項２に記載の雌型の端子金具。
4. 　前記筒部は、前記弾性片の前記接触部との間に前記相手方端子金具を挟みつつ前記相手方端子金具に接触する接触突部が設けられた天板部を備え、
   　前記熱伝導シートは前記天板部のうち前記接触突部の裏面にも貼着されている、
   　請求項３に記載の雌型の端子金具。
5. 　前記熱伝導シートは前記天板部に連続する側板部の外壁面にも貼着されている、請求項４に記載の雌型の端子金具。
6. 　前記相手方端子金具に接触する前記接触部は、雌型の相手方端子金具内に挿入されるタブ部に設けられており、
   　前記熱伝導シートは前記タブ部に貼着されている請求項１記載の雄型の端子金具。
7. 　請求項１の端子金具の製造方法であって、
   　帯状をなす前記金属材料に対して、前記接触部の近傍となる位置に帯状の前記熱伝導シートを貼着する貼着工程と、
   　貼着された前記熱伝導シートとともに前記金属材料を所定形状に打ち抜きつつ曲げ加工して所要の立体形状を形成する曲げ工程と、
   を含む、端子金具の製造方法。

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