WO2018042667A1

WO2018042667A1 - 包装機

Info

Publication number: WO2018042667A1
Application number: PCT/JP2016/076028
Authority: WO
Inventors: 武雄林; 真樹藤川; 仁丹保; 大輔隅
Original assignee: 日本たばこ産業株式会社
Priority date: 2016-09-05
Filing date: 2016-09-05
Publication date: 2018-03-08
Also published as: JPWO2018042667A1; EP3492397B1; EP3492397A1; JP6868628B2; EP3492397A4

Abstract

ブランクを複数の喫煙物品の周囲に折り込んで箱体（３０）を形成し、この後、箱体（３０）を後段の処理ステージに向けて搬送する搬送経路（２６）を含む包装機（１）であって、箱体（３０）は、長手軸線（３２）と、該長手軸線（３２）に沿って延び、互いに接着されたインナ及びアウタ側壁部分（３４ａ、３４ｂ）を有する一対の側壁（３０ｅ）とを含み、搬送経路（２６）内にて、一対の側壁（３０ｅ）が搬送経路（２６）を横断する方向に延びる姿勢を取り、搬送経路（２６）は、箱体（３０）を一対の側壁（３０ｅ）にて挟持する一対の搬送壁（２８ａ）を有し、これら搬送壁（２８ａ）間に箱体（３０）を挟持しながら搬送するコンベア（２８）を備え、一対の搬送壁（２８ａ）は、側壁（３０ｅ）を実質的に押圧する押圧壁面（２８ｄ）をそれぞれ含み、押圧壁面（２８ｄ）のうちの少なくとも一方は、長手軸線（３２）に沿う押圧壁面（２８ｄ）の総計的な有効長さ（Ｌ）を側壁（３０ｅ）の全長（Ｌａ）よりも減少させる手段（５６、５８、６０）を有する。

Description

包装機

　本発明は、包装機に関し、詳しくは、ブランクを複数の喫煙物品の周囲に折り込んで箱体を形成し、この後、箱体を後段の処理ステージに向けて搬送する搬送経路を含む包装機に関する。

　この種の包装機の搬送経路は、一対の搬送壁を有し、これら搬送壁間に箱体を挟持しながら搬送するコンベアを備えたものが知られている。箱体は、例えば、その長手軸線に沿って延びる一対の側壁にて搬送壁間に挟持され、一対の側壁は互いに接着されたインナ及びアウタ側壁部分を有し、搬送経路内にて、一対の側壁が搬送経路を横断する方向に延びる姿勢を取りながら搬送される。

　そして、特許文献１には、包装機械から巻タバコを排出するためのコンベアを備えた装置が開示されている。この装置では、巻タバコが収容された小包体たる箱体の接着部分を分離することなく適度に乾燥し、高品質の最終製品を得るために、コンベアの一対の搬送壁を形成する一対のベルト間に箱体の一対の側壁を緊密に保持しなければならない旨が記載されている。

　具体的には、搬送経路内での箱体の搬送中に、コンベアの一対の搬送壁を形成するベルトの押圧壁面で箱体の一対の側壁が押圧される。これにより、一対の側壁を構成する側壁部分の糊塗布域に塗布された糊（接着剤）によって、これら側壁部分が互いに接着されることとなる。

特表２００４－５０２６０８号公報

　しかしながら、搬送経路内にてベルトの押圧壁面で箱体の側壁を押圧する際、箱体の形状、種類、箱体に収容する収容物の形状等によっては、箱体の剛性が比較的高い部位に押圧力が集中的に作用する一方、箱体の剛性が低い部位は押圧力に抗する側壁の反力が小さくなり、押圧時に凹み易くなる。

　このように、押圧壁面から付与される押圧力が意図しない箇所に集中したり、凹みにより押圧力の逃げが発生した場合、側壁に本来付与されるべく押圧力の大きさが小さ過ぎたり、或いは不均一になったりすることがある。これでは、側壁を構成する側壁部分の接着を好適に行うための適切な大きさの押圧力を糊塗布域に確実に付与することができず、箱体の接着不良、ひいては糊塗布域の剥離に伴う箱体の成形不良を招くおそれがある。

　本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、箱体の形状、種類、箱体に収容する収容物の形状等に応じて、箱体の側壁の糊塗布域に適切な押圧力を確実に付与することにより、箱体の接着不良ひいては成形不良を抑制することができる包装機を提供することにある。

　上記目的を達成するため、本発明の包装機は、ブランクを複数の喫煙物品の周囲に折り込んで箱体を形成し、この後、箱体を後段の処理ステージに向けて搬送する搬送経路を含む包装機であって、箱体は、長手軸線と、該長手軸線に沿って延び、互いに接着されたインナ及びアウタ側壁部分を有する一対の側壁とを含み、搬送経路内にて、一対の側壁が搬送経路を横断する方向に延びる姿勢を取り、搬送経路は、箱体を一対の側壁にて挟持する一対の搬送壁を有し、これら搬送壁間に箱体を挟持しながら搬送するコンベアを備え、一対の搬送壁は、側壁を実質的に押圧する押圧壁面をそれぞれ含み、押圧壁面のうちの少なくとも一方は、長手軸線に沿う押圧壁面の総計的な有効長さを側壁の全長よりも減少させる手段を有する。

　本発明の包装機によれば、箱体の形状、種類、箱体に収容する収容物の形状等に応じて、箱体の側壁の糊塗布域に適切な押圧力を確実に付与することにより、箱体の接着不良ひいては成形不良を抑制することができる。

本発明の一実施形態に係る包装機の概略図である。図１の包装機で成形されるシガレットパッケージ（箱体）の斜視図である。図２の箱体を形成するためのメインブランクを裏面から見た平面図である。図２の箱体を形成するためのサブブランクを裏面から見た平面図である。本発明の第１実施形態に係るコンベアを図１のＡ－Ａ断面の矢視方向から見た一部断面図である。本発明の第２実施形態に係るコンベアの一部断面図である。本発明の第３実施形態に係るコンベアの一部断面図である。本発明の第４実施形態に係るコンベアの一部断面図である。本発明の第５実施形態に係るコンベアでロングボックスを搬送する場合を示した一部断面図である。本発明の第５実施形態に係るコンベアでショートボックスを搬送する場合を示した一部断面図である。

　以下、図面に基づき本発明の一実施形態に係る包装機について説明する。
　図１に示すように、本実施形態の包装機１はホッパ装置２を備えている。ホッパ装置２は、３つのホッパ２ａ、２ｂ、２ｃを有し、これらホッパ２ａ～２ｃ内に多数のフィルタシガレットが蓄えてられている。ホッパ２ａ～２ｃの下部には、複数の集積ポケット４が順次移送される。ホッパ２ａ～２ｃは集積ポケット４の移送方向に隣接して配置されている。

　各集積ポケット４は、ホッパ２ａ～２ｃの下部を通過する際、各ホッパ２ａ～２ｃから所定本数のフィルタシガレットを受け取る。この結果、集積ポケット４が３つのホッパ２ａ～２ｃを全て通過したとき、集積ポケット４内にブロック形状をなすシガレット束が収容される。シガレット束は２０本のフィルタシガレットを有し、これらフィルタシガレットは集積ポケット４内にて、上、中、下の段積み状態で配置されている。例えば、上下の段は７本のフィルタシガレットを有し、中段は６本のシガレットを有する。

　この後、集積ポケット４は移送ラインに沿い、１点鎖線で示された第１ホイール６まで移送される。第１ホイール６はその回転に伴い、集積ポケット４からシガレット束を受け取り、そして、受取ったシガレット束を１点鎖線で示された第２ホイール８に向けて移送する。第１及び第２ホイール６、８は垂直姿勢で配置されている。

　第２ホイール８は複数の折込みポケット１０を有し、これら折込みポケット１０は第２ホイール８の周方向に等間隔を存して配置されている。第２ホイール８の回転に伴い、折込みポケット１０は第１ホイール６からシガレット束を受け取るとともに、シート状の内包材ＩＷを受け取る。内包材ＩＷは、内包材供給装置１２から第１及び第２ホイール６、８間に供給され、シガレット束とともに第２ホイール８の折込みポケット１０内に押し込まれる。この際、内包材ＩＷは折込みポケット１０内にて、シガレット束の回りにＵ字状に巻付けられる。

　第２ホイール８の回転に伴い、折込みポケット１０内のシガレット束は第２ホイール８の周方向に移送される。この移送過程にて、シガレット束の回りに巻付けられた内包材ＩＷに対し、シガレット束の端面を閉じるための内包材ＩＷのエンドフラップが折込まれる。そして、シガレット束の両側面を閉じるための内包材ＩＷのサイドフラップの折込みも順次実施され、これにより、インナパックＩＰが形成される。

　第２ホイール８には第３ホイール１４が隣接しており、この第３ホイール１４及び第１ホイール６は第２ホイール８の直径方向に互いに離間している。第３ホイール１４は複数の移送ポケットを有し、各移送ポケットは、第３ホイール１４の回転に伴い、第２ホイール８からインナパックＩＰを順次受け取る。この後、インナパックＩＰは移送ポケットとともに第３ホイール１４の周方向に移送される。

　更に、第３ホイール１４には第４ホイール１６が隣接しており、第４ホイール１６は第３ホイール１４と同様に水平姿勢で配置されている。第４ホイール１６は、複数の移送ポケットを有し、第３ホイール１４の下側に位置付けられ、これら第３及び第４ホイール１４、１６の外周は一部が互いに上下方向にオーバラップしている。第３ホイール１４上のインナパックＩＰは、第４ホイール１６に到達したとき、第３ホイール１４から第４ホイール１６の移送ポケット内に乗り移り、この後、第４ホイール１６の回転に伴い、その周方向に移送される。

　一方、第４ホイール１６はサブブランク供給装置１８に接続されており、サブブランク供給装置１８は、第４ホイール１６の移送ポケットがインナパックＩＰを受け取る前に、その移送ポケットにサブブランクＳＢを供給する。サブブランク供給装置１８はウエブロールＲＳを備えており、ウエブロールＲＳはウエブＷＳを供給経路ＰＳＢに沿って送り出す。

　この供給経路ＰＳＢには、何れも図示しないが、ノッチ／カッタローラ、フィードユニット及び切断ユニットがロールＲＳ側から順次配置されている。フィードユニットはウエブＷＳを間欠的に供給し、この供給過程にて、ノッチ／カッタローラはウエブＷＳに一対のサイド折込み線等を形成し、そして、切断ユニットはウエブＷＳを所定の長さ毎に切断し、サブブランクＳＢを形成する。

　第４ホイール１６の移送ポケットがサブブランクＳＢを受取った後に第３ホイール１４に到達すると、当該移送ポケット内に第３ホイール１４のインナパックＩＰがサブブランクＳＢとともに押し込められる。この際、サブブランクＳＢはサイド折込み線から折り込まれてインナフレームを形成し、このインナフレームはインナパックＩＰに接着される。この後、インナフレームを備えたインナパックＩＰは、第４ホイール１６の回転に伴い移送される。

　更に、第４ホイール１６と第５ホイール２４との間にはメインブランク供給装置２０が接続されており、このメインブランク供給装置２０は第４ホイール１６上のインナパックＩＰに外包材であるメインブランクＭＢを供給する。図１に示されているように、メインブランク供給装置２０はメインブランクＭＢを蓄えたホッパ２２を備えている。メインブランクＭＢはホッパ２２から供給経路ＰＭＢに沿って第４ホイール１６に１枚ずつ移送され、そして、第４ホイール１６の供給位置に位置付けられたインナパックＩＰに供給される。メインブランクＭＢは前述したインナフレームとの間にてインナパックＩＰを挟むようにしてインナパックＩＰ上に載せられる。このとき既にメインブランクＭＢには、図示しない糊塗布装置により、後述する糊塗布域４８、５０、５１に糊が塗布されている。

　第４ホイール１６の供給位置の直上には、第５ホイール２４が垂直姿勢で配置されている。第５ホイール２４は複数の折込みポケットを有し、各折込みポケットは、第５ホイール２４の回転に伴い、第４ホイール１６から、インナフレーム及びメインブランクＭＢを備えたインナパックＩＰを受け取る。この際、メインブランクＭＢの一対のサイドフラップが折り込まれる。

　この後、受け取られたインナパックＩＰは第５ホイール２４の周方向に移送され、この移送過程にて、メインブランクＭＢに対する残りの折込みプロセスが順次実施され、この結果、シガレットパッケージＳＰが形成される。包装機１は搬送経路２６を備え、搬送経路２６は、形成されたシガレットパッケージＳＰを後段の処理ステージであるフィルム包装セクションに向けて搬送する。フィルム包装セクションでは、シガレットパッケージＳＰをフィルムシートにより包装し、これよりシガレットパッケージＳＰの最終製品が形成される。

　ここで、搬送経路２６にはコンベア２８が設けられている。コンベア２８は、一対の無端状のベルト（搬送壁）２８ａと、ベルト２８ａが掛け廻され、回転によりベルト２８ａを搬送経路２６に沿って案内する複数のローラ２８ｂとを備えている。ローラ２８ｂを回転駆動することにより、コンベア２８は、多数のシガレットパッケージＳＰを一対のベルト２８ａ間に挟持しながらフィルム包装セクションに順次搬送可能である。

　図２に示すように、フィルムシートにより包装する前のシガレットパッケージＳＰは、メインブランクＭＢ及びサブブランクＳＢを複数の喫煙物品であるシガレット束の周囲に折り込んだ箱体３０として形成されている。
　箱体３０は、直方体状をなし、前壁３０ａ、後壁３０ｂ、天壁３０ｃ、底壁３０ｄ及び一対の側壁３０ｅを備えている。

　各側壁３０ｅは、箱体３０の長手軸線３２に沿って延設され、メインブランクＭＢのインナサイドフラップを折り込んだインナ側壁部分３４ａと、メインブランクＭＢのアウタサイドフラップを折り込んだアウタ側壁部分３４ｂとを互いに接着して形成される。
　本実施形態の箱体３０には、前壁３０ａと側壁３０ｅとの間、及び後壁３０ｂと側壁３０ｅとの間をそれぞれ接続する４つのラウンドコーナ３６が形成されている。

　箱体３０は、アウタボディ３０Ａと、このアウタボディ３０Ａにヒンジ３０Ｂを介して接続されたリッド３０Ｃとを有する、いわゆるヒンジリッド・ラウンドコーナボックスとなるシガレットパッケージＳＰを形成している。上述したインナ側壁部分３４ａ、アウタ側壁部分３４ｂ、及びラウンドコーナ３６は、リッド３０Ｃにも同様に形成される。

　図３に示すように、メインブランクＭＢは、前壁３０ａを形成するフロントパネル４０ａ、後壁３０ｂを形成するリアパネル４０ｂ、天壁３０ｃを形成するトップパネル４０ｃ、底壁３０ｄを形成するボトムパネル４０ｄ、インナ及びアウタ側壁部分３４ａ、３４ｂをそれぞれ形成するインナ及びアウタサイドフラップ４０ｅ、４０ｆ、及び、リッド３０Ｃを形成するリッドフロントパネル４０ｇ、リッドフラップ４０ｈ、アウタサイドフラップ４０ｉを備えている。トップ及びボトムパネル４０ｃ、４０ｄの４隅には、それぞれ円弧状のラウンド部４２が設けられ、ラウンド部４２は箱体３０の成形時にラウンドコーナ３６に沿って位置付けられている。

　図３で見て上から順に、リッドフロントパネル４０ｇとトップパネル４０ｃ、リアパネル４０ｂとトップパネル４０ｃ、リアパネル４０ｂとボトムパネル４０ｄ、及び、フロントパネル４０ａとボトムパネル４０ｄは、それぞれ箱体３０の成形時に折り込まれる折込み線４４を介して接続されている。そして、これら折込み線４４は、ラウンド部４２の形成に伴う切り込みにより、ラウンドコーナ３６を有しないスクエアボックスに比して長さが減少されている。
　また、ラウンドコーナ３６は、メインブランクＭＢの裏面に長手軸線３２に沿った直線状の複数の折込み線４６を切り込み又は押圧加工することにより形成されている。

　メインブランクＭＢのアウタサイドフラップ４０ｆの裏面には、アウタサイドフラップ４０ｆの外郭に沿った領域に糊塗布域４８が形成されている。糊塗布域４８には、線状又はドット状に接着剤としての糊が塗布されている。箱体３０の成形時において、糊塗布域４８にてインナ及びアウタサイドフラップ４０ｅ、４０ｆを互いに接着することにより、インナ及びアウタ側壁部分３４ａ、３４ｂが接着された一対の側壁３０ｅが形成される。

　また、メインブランクＭＢのインナサイドフラップ４０ｅの裏面の図３で見て上部には、糊塗布域４８よりも小領域となる糊塗布域５０が形成されている。また、リッドＣのアウタサイドフラップ４０ｉにも糊塗布域５１が形成されている。
　図４に示すように、サブブランクＳＢは、フロントパネル５２ａと、フロントパネル５２ａの両側に位置するサイドフラップ５２ｂとを備えている。サブブランクＳＢの裏面には、ラウンドコーナ３６の一部を形成する折込み線４６と同様の折込み線５４が複数形成されている。

　サブブランクＳＢのサイドフラップ５２ｂの表面は、箱体３０の成形時、インナサイドフラップ４０ｅの裏面の糊塗布域５０に接着され、インナフレーム、ひいてはインナフレーム及びメインブランクＭＢを備えたインナパックＩＰが成形される。

＜第１実施形態＞
　図５に示すように、箱体３０は、搬送経路２６内にて、一対の側壁３０ｅが搬送経路２６を横断する方向（ベルト２８ａの幅方向）に延びる姿勢を取って配置され、コンベア２８のベルト２８ａ間で一対の側壁３０ｅにて挟持される。ここで、第５ホイール２４とコンベア２８との間には図示しないガイドが設けられている。このガイドは、第５ホイール２４からコンベア２８への箱体３０の搬送時に、ベルト２８ａの幅方向における箱体３０の長手軸線３２の位置を位置決めする。

　また、このガイドは、例えば箱体３０の底壁３０ｄ側に設けられ、底壁３０ｄを基準に長手軸線３２における箱体３０のベルト２８ａに対する搬送基準位置を位置決めする。なお、２つのガイドを箱体３０の底壁３０ｄ側と天壁３０ｃ側との双方に設け、底壁３０ｄ及び天壁３０ｃを基準に箱体３０をベルト２８ａに対して位置決めしても良い。

　ベルト２８ａは、搬送経路２６から見て、図示しない外側のベースシートと内側のフェルトシートとを積層するなどして形成されている。ゴムシートにはローラ２８ｂが当接し、例えば摩擦によってローラ２８ｂの回転駆動力がベルト２８ａに伝達される。なお、本実施形態のローラ２８ｂは、長手軸線３２に亘って略同一径を有する、いわゆるフラットローラであって、ローラ本体の長手軸線３２の中央がベルト２８ａの幅方向中央に略位置付けられている。

　搬送経路２６内で対向する一対のベルト２８ａには、箱体３０の搬送時に側壁３０ｅを押圧する押圧壁面２８ｄが搬送経路２６側（フェルトシート側）に形成されている。ローラ２８ｂが回転駆動され、ベルト２８ａを搬送経路２６に沿って案内すると、ベルト２８ａには所定の張力が作用する。ベルト２８ａの張力及びゴムシートに基づく弾性力などによって、搬送経路２６内で対向する一対の押圧壁面２８ｄは、搬送経路２６内での箱体３０の搬送中、一対の側壁３０ｅを矢印で示す所定の押圧力Ｆでそれぞれ実質的に押圧し、箱体３０を挟持する。

　そして、本実施形態では、側壁３０ｅの端部と対向する押圧壁面２８ｄの端部に、搬送経路２６内での箱体３０の搬送中、側壁３０ｅの端部と非接触となる切欠部５６が形成されている。切欠部５６は、押圧壁面２８ｄの両端部の表面をベルト２８ａの端縁に至るまで切り欠いて形成され、ベルト２８ａの厚みｔ（例えば２ｍｍ）を所定の減少幅（例えば１ｍｍ）だけ削ぎ取る加工を施すことで形成されている。このように、切欠部５６は、側壁３０ｅを実質的に押圧する押圧壁面２８ｄの総計的な有効長さＬを側壁３０ｅの全長Ｌａよりも減少させている（手段）。

　以上のように、本実施形態では、押圧壁面２８ｄの両端部に切欠部５６を設けたことにより、押圧壁面２８ｄは、箱体３０の天壁３０ｃ及び底壁３０ｄの近傍を回避しながら側壁３０ｅを押圧する。
　ここで、従来、箱体３０の天壁３０ｃと底壁３０ｄとは、押圧壁面２８ｄによる側壁３０ｅの押圧時、箱体３０の支持壁として機能し、箱体３０にて剛性が比較的高い部位となる。このため、天壁３０ｃ及び底壁３０ｄには、力の作用・反作用の法則に基づいて、側壁３０ｅに作用する押圧力Ｆよりも大きな押圧力Ｆが集中的に作用していた。

　一方、上述したように、リア及びトップパネル４０ｂ、４０ｃ間と、フロント及びボトムパネル４０ａ、４０ｄ間とにそれぞれ形成される折込み線４４は、ラウンド部４２の形成に伴う切り込みにより、スクエアボックスの場合に比して短い。このような折込み線４４の短縮によって、一対の側壁３０ｅの両端部は剛性が低下し、押圧力Ｆに抗する反力が小さくなり、押圧壁面２８ｄによる側壁３０ｅの押圧時に凹み易くなっていた。

　このように、従来では、側壁３０ｅの両端部近傍には、押圧力Ｆが集中的に作用する部位と、押圧力Ｆの付与により凹み易い部位との双方が存在する。このため、側壁３０ｅに形成される糊塗布域４８、５０に適切な大きさの押圧力Ｆを付与できず、箱体３０の接着不良、ひいては糊塗布域４８、５０の剥離に伴う箱体３０の成形不良を招くおそれがあった。

　しかし、本実施形態では、押圧壁面２８ｄが箱体３０の天壁３０ｃ及び底壁３０ｄを含む側壁３０ｅの両端部近傍を回避しながら側壁３０ｅを押圧する。これにより、糊塗布域４８、５０に適切な大きさの押圧力Ｆを確実に付与可能であり、糊塗布域４８、５０にばらつきのない押圧力分布を形成することができるため、箱体３０の接着不良ひいては成形不良を効果的に抑制することができる。

＜第２実施形態＞
　以下、図６を参照して、本発明の第２実施形態に係る包装機１のコンベア２８について説明する。なお、以降の各実施形態の説明については、主として第１実施形態と異なる内容について説明し、その他の内容については図面中に同符号を付す等して説明を省略することがある。

　図６に示すように、本実施形態の押圧壁面２８ｄは、搬送経路２６を横断する方向に延びる幅Ｗを有している。この幅Ｗは側壁３０ｅの全長Ｌａよりも短く設定されている。これにより、側壁３０ｅを実質的に押圧する押圧壁面２８ｄの総計的な有効長さＬは側壁３０ｅの全長Ｌａよりも必然的に減少される（手段）。このため、第１実施形態の場合と同様に、押圧壁面２８ｄが側壁３０ｅの両端部近傍を回避しながら側壁３０ｅを押圧可能である。従って、本実施形態でも、糊塗布域４８、５０に適切な押圧力Ｆを確実に付与することができ、箱体３０の接着不良ひいては成形不良を効果的に抑制することができる。

＜第３実施形態＞
　図７に示すように、本実施形態の押圧壁面２８ｄは、搬送経路２６内での箱体３０の搬送中、側壁３０ｅと非接触となる凹部５８を有している。凹部５８は押圧壁面２８ｄの両端部に設けられ、側壁３０ｅを実質的に押圧する押圧壁面２８ｄの総計的な有効長さＬを側壁３０ｅの全長Ｌａよりも減少させている（手段）。このため、第１実施形態の場合と同様に、押圧壁面２８ｄが側壁３０ｅの両端部近傍を回避しながら側壁３０ｅを押圧可能である。従って、本実施形態でも、糊塗布域４８、５０に適切な押圧力Ｆを確実に付与することができ、箱体３０の接着不良ひいては成形不良を効果的に抑制することができる。

＜第４実施形態＞
　図８に示すように、本実施形態の押圧壁面２８ｄの端部には湾曲部６０が形成されている。この湾曲部６０は、搬送経路２６内での箱体３０の搬送中、側壁３０ｅから離間する円弧状をなし、側壁３０ｅを実質的に押圧する押圧壁面２８ｄの総計的な有効長さＬを側壁３０ｅの全長Ｌａよりも減少させている（手段）。このため、第１実施形態の場合と同様に、押圧壁面２８ｄが側壁３０ｅの両端部近傍を回避しながら側壁３０ｅを押圧可能である。従って、本実施形態でも、糊塗布域４８、５０に適切な押圧力Ｆを確実に付与することができ、箱体３０の接着不良ひいては成形不良を効果的に抑制することができる。

＜第５実施形態＞
　図９に示すように、本実施形態のコンベア２８は、フラットローラであるローラ２８ｂに代わってクラウンローラ６２を使用している。クラウンローラ６２は、ローラ本体の長手軸線３２の方向における中央の直径が端部の直径よりも大きくなっており、ローラ本体の撓みを抑制しながら側壁３０ｅにベルト２８ａを略均等に接触させるとともに、ベルト２８ａの蛇行を抑制する機能を有している。

　また、図９に示した箱体３０Ｌは、箱体３０に比して長手軸線３２の長さが長いロングボックスであり、押圧壁面２８ｄの幅Ｗは箱体３０Ｌに対応し、第１実施形態の場合に比して長く設定されている。また、押圧壁面２８ｄの両端部には切欠部５６が形成されている。

　一方、図１０に示した箱体３０Ｓは、箱体３０に比して長手軸線３２の長さが短いショートボックスであり、押圧壁面２８ｄの幅Ｗは図９の場合と同様の長さに設定されている。また、押圧壁面２８ｄの両端部には切欠部５６が形成されている。しかし、押圧壁面２８ｄの天壁３０ｃ側に位置する切欠部５６は、図９の場合に比して、箱体３０Ｓの側壁３０ｅの端部を非接触とする範囲まで長手軸線３２にて長い範囲に亘って形成されている。

　以上のように、本実施形態では、コンベア２８にクラウンローラ６２を用いたことにより、側壁３０ｅにベルト２８ａを略均等に接触させるとともに、ベルト２８ａの蛇行を抑制することができる。従って、ロングサイズの箱体３０Ｌやショートサイズの３０Ｓを搬送する場合であっても、押圧壁面２８ｄが切欠部５６を有することにより、側壁３０ｅを実質的に押圧する押圧壁面２８ｄの総計的な有効長さＬが側壁３０ｅの全長Ｌａよりも減少される（手段）。従って、側壁３０ｅの両端部近傍を回避しながら側壁３０ｅを押圧することができ、箱体３０Ｌ、３０Ｓの接着不良ひいては成形不良を抑制することができる。

　しかも、ロングボックスである箱体３０Ｌ、ショートボックスである箱体３０Ｓを搬送する場合であっても、第５ホイール２４とコンベア２８との間に設けたガイドの位置を予め調整することにより、箱体３０Ｌ、３０Ｓの搬送基準位置を変えることなく、且つクラウンローラ６２を交換しないで、押圧壁面２８ｄの幅Ｗや切欠部５６の形成範囲を調整したベルト２８ａに変更するだけの簡単な作業で、箱体３０Ｌ、３０Ｓの接着不良ひいては成形不良を効果的に抑制することができる。

　以上で本発明の各実施形態についての説明を終えるが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
　例えば、箱体３０、３０Ｌ、３０Ｓ（以下、箱体３０と総称する）内に喫煙物品などの収容物が存在しない空間が存在する場合があり得る。或いは、当該空間を埋めるため、或いは収容物を区画するためのスペーサ等の部材を箱体３０内に収容する場合があり得る。

　これらの場合には、押圧壁面２８ｄによる側壁３０ｅの押圧時、側壁３０ｅの両端部以外に、押圧力Ｆが集中的に作用する箇所や、押圧力Ｆの付与により凹み易い箇所が多様に存在することとなる。そこで、本発明では、搬送経路２６内での箱体３０の搬送中、側壁３０ｅの端部と非接触とする上述した各手段の位置を上記各実施形態に限定していない。しかも、箱体３０の形状、種類、箱体に収容する収容物の形状等に応じて、側壁３０ｅの糊塗布域４８、５０に適切な押圧力Ｆを確実に付与するべく、側壁３０ｅを実質的に押圧する押圧壁面２８ｄの総計的な有効長さＬを側壁３０ｅの全長Ｌａよりも減少可能な種々の手段を許容している。

　具体的には、上記各実施形態では、一対の押圧壁面２８ｄの双方に、搬送経路２６内での箱体３０の搬送中、側壁３０ｅの端部と非接触とする各手段が設けられている。しかし、これに限らず、一対の押圧壁面２８ｄのうちの一方だけに当該手段を設けても良い。
　また、上記各実施形態では、上記手段は、側壁３０ｅの両端部と対向する押圧壁面２８ｄの両端部に形成されている。しかし、上記手段を押圧壁面２８ｄの両端部以外の部位にスポット的に設けても良い。

　また、上記手段は、押圧壁面２８ｄの両端部のみならず、押圧壁面２８ｄの一方の端部のみに設けても良い。
　また、一対の押圧壁面２８ｄのうちの少なくとも一方に、搬送経路２６内での箱体３０の搬送中、側壁３０ｅに対する押圧力Ｆを増加させる図示しない凸部を形成しても良い。上述した空間やスペーサなどの配置に応じて、この押圧壁面２８ｄの凸部を側壁３０ｅの剥離し易い箇所に対応して形成することにより、種々の形状、種類の箱体の接着不良ひいては成形不良を効果的に抑制することができる。

　また、第５実施形態は、第１実施形態の場合を前提に説明したが、第２～第４実施形態の場合にも適用可能である。
　また、各実施形態では、箱体３０がヒンジリッド・ラウンドコーナボックスとなるシガレットパッケージＳＰであることを前提に説明した。しかし、これに限らず、本発明は、ラウンドコーナ３６を有しないスクエアボックス、ヒンジリッドの形態以外のシガレットパッケージＳＰ、シガレットパッケージＳＰ以外の用途の箱体３０の成形にも適用可能である。

　ここで、箱体３０がラウンドコーナボックスの場合、ラウンドコーナ３６を形成するための折込み線４６を有するため、スクエアボックスの場合に比して、インナ及びアウタサイドフラップ４０ｅ、４０ｆの予備折りが弱めに施される。このため、ラウンドコーナボックスの方が、スクエアボックスに比して、インナ及びアウタサイドフラップ４０ｅ、４０ｆの予備折りに抗する復元力が大きくなる傾向がある。従って、箱体３０がラウンドコーナボックスの場合、当該復元力によって、箱体３０の接着不良ひいては成形不良をスクエアボックスの場合よりも生じ易い。

　一方、箱体３０がスクエアボックスの場合、ラウンド部４２の形成に伴う折込み線４４の短縮は発生しないため、少なくとも側壁３０ｅの両端部の剛性が低下することはなく、押圧力Ｆの付与により凹み易い部位は箱体３０に存在しない。この点も、箱体３０がラウンドコーナボックスのとき、スクエアボックスの場合よりも箱体３０の接着不良ひいては成形不良を生じ易い要因の一つとなっている。

　このように、ラウンドコーナボックスとスクエアボックスとの上述した構造上の差異により、本発明をラウンドコーナボックスに適用した場合、箱体３０の接着不良ひいては成形不良をより一層効果的に抑制することができる。
　また、包装機１は、上述した手段を有するコンベア２８を備えるのであれば、上述した構成に限定されず、種々の形態が想定可能である。例えば、搬送経路２６に図示しないヒータを設け、乾燥により箱体３０の接着を促進しても良い。

　　１　　包装機
　２６　　搬送経路
　２８　　コンベア
２８ａ　　ベルト（搬送壁）
２８ｄ　　押圧壁面
　３０　　箱体（シガレットパック）
３０ａ　　前壁
３０ｂ　　後壁
３０ｃ　　天壁
３０ｄ　　底壁
３０ｅ　　側壁
３０Ａ　　アウタボディ
３０Ｂ　　ヒンジ
３０Ｃ　　リッド
３０Ｌ　　箱体（シガレットパック、ロングボックス）
３０Ｓ　　箱体（シガレットパック、ショートボックス）
　３２　　長手軸線
３４ａ　　インナ側壁部分
３４ｂ　　アウタ側壁部分
　３６　　ラウンドコーナ
　５６　　切欠部（手段）
　５８　　凹部（手段）
　６０　　湾曲部（手段）
　６２　　クラウンローラ
　ＭＢ　　メインブランク（ブランク）
　ＳＢ　　サブブランク（ブランク）
　　Ｆ　　押圧力
　　Ｗ　　幅

Claims

　ブランクを複数の喫煙物品の周囲に折り込んで箱体を形成し、この後、前記箱体を後段の処理ステージに向けて搬送する搬送経路を含む包装機であって、
　前記箱体は、長手軸線と、該長手軸線に沿って延び、互いに接着されたインナ及びアウタ側壁部分を有する一対の側壁とを含み、前記搬送経路内にて、前記一対の側壁が前記搬送経路を横断する方向に延びる姿勢を取り、
　前記搬送経路は、前記箱体を前記一対の側壁にて挟持する一対の搬送壁を有し、これら搬送壁間に前記箱体を挟持しながら搬送するコンベアを備え、
　前記一対の搬送壁は、前記側壁を実質的に押圧する押圧壁面をそれぞれ含み、
　前記押圧壁面のうちの少なくとも一方は、前記長手軸線に沿う前記押圧壁面の総計的な有効長さを前記側壁の全長よりも減少させる手段を有する、包装機。
　前記箱体は、直方体状をなし、前壁、後壁、天壁及び底壁を更に有し、
　前記手段は、前記側壁の少なくとも一方の端部と対向する前記押圧壁面の部分に形成されている、請求項１に記載の包装機。
　前記押圧壁面は、前記搬送経路内での前記箱体の搬送中、前記側壁の前記端部と非接触となる切欠部を有し、
　前記切欠部が前記手段を形成する、請求項２に記載の包装機。
　前記押圧壁面は、前記搬送経路を横断する方向に延びる幅を有し、該幅は前記手段を実現すべく前記側壁の全長よりも短い、請求項２に記載の包装機。
　前記押圧壁面は、前記搬送経路内での前記箱体の搬送中、前記側壁と非接触となる凹部を有し、
　前記凹部が前記手段を形成する、請求項１又は２に記載の包装機。
　前記手段は、前記押圧壁面の前記部分に湾曲部として形成され、
　前記湾曲部は、前記搬送経路内での前記箱体の搬送中、前記側壁から離間する円弧状をなしている、請求項２に記載の包装機。
　前記コンベアは
　前記一対の搬送壁を形成する一対のベルトと、
　前記ベルトを前記搬送経路に沿って案内する複数のクラウンローラと
を備える、請求項１から６の何れか一項に記載の包装機。
　前記押圧壁面のうちの少なくとも一方は、前記搬送経路内での前記箱体の搬送中、前記側壁に対する押圧力を増加させる凸部を有する、請求項１から７の何れか一項に記載の包装機。
　前記箱体は、前記前壁と前記側壁との間及び前記後壁と前記側壁との間を接続する４つのラウンドコーナを有する、請求項１から８の何れか一項に記載の包装機。
　前記箱体は、アウタボディと、該アウタボディにヒンジを介して接続されたリッドとを含む、請求項１から９の何れか一項に記載の包装機。