WO2017164084A1 - 誤用防止特性を有する貼付製剤 - Google Patents

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Abstract

誤用防止性能を有する貼付製剤を提供する。 支持体と膏体からなる貼付製剤であって、前記膏体が、20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒を2~35重量%含む貼付製剤。膏体は、少なくとも一定量の溶媒が蒸発するまで空気に暴露されると、粘着力を喪失する。又は、貼付製剤を皮膚に適用中に、溶媒透過性支持体を介して溶媒が蒸発すると、膏体は粘着力を喪失する。この特性は、貼付製剤が皮膚上に再接着されることを防ぎ、製剤の誤用を防止する。該貼付製剤の製造方法もまた開示される。

Description

誤用防止特性を有する貼付製剤
 本発明は、誤用防止特性を有する貼付製剤に関する。
 市販薬(OTC)及び処方薬を含む医薬品の誤用は、世界的に長きに亘って子供の中毒の主要な原因である。特に、貼付製剤においては、通常、使用後(患者に適用後剥離した)の製剤中にも一定量の薬物が存在する。このような使用後の製剤が意図せず、又は故意に第三者(特に子供)の皮膚に付着して中毒を引き起こし、死に至る場合もある。このような不注意による誤用及び/又は意図的な乱用を防止するために、使用後の貼付剤を確実に廃棄する技術(例えば、特許文献1)が提案されている。
国際公開第2003/103673号
 本発明は、皮膚から剥離後、患者が煩雑な操作を行うことなく誤用防止機能を発現する、貼付製剤を提供することを目的とする。
 本発明者は鋭意検討した結果、膏体中に特定の蒸気圧を示す溶媒を含有する貼付製剤により上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
 すなわち本発明は、下記(1)~(20)を提供する。
(1) 支持体に膏体を設けてなる貼付製剤であって、前記膏体が、20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒を含み、該溶媒の含有量は膏体重量の約2~35重量%である。
(2) 溶媒の含有量が膏体重量の約5~25重量%である、前記(1)に記載の貼付製剤。
(3) 溶媒が、非環式又は環式脂肪族炭化水素、脂肪族アルコール、エステル、ケトン、エーテル、芳香族炭化水素、水、又はこれらの組み合わせからなる群より選択される、前記(1)又は(2)に記載の貼付製剤。
(4) 溶媒が、n-ヘキサン、n-ヘプタン、シクロヘキサン、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、2-ブタノール、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ベンゼン、キシレン、水、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、前記(3)に記載の貼付製剤。
(5) 膏体が、さらに薬物を含む、前記(1)~(4)いずれかに記載の貼付製剤。
(6) 薬物が、催眠・鎮静剤、興奮・覚せい剤、精神神経用剤、局所麻酔剤、骨格筋弛緩剤、抗パーキンソン病剤、抗片頭痛剤、禁煙補助薬、抗アレルギー剤、抗アルツハイマー剤、麻薬系鎮痛剤、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、前記(5)に記載の貼付製剤。
(7) 薬物が、モルヒネ、コデイン、フェンタニル、オキシコドン、ヒドロモルフォン又はこれらの組み合わせからなる群より選択される一又は2以上のオピオイド系鎮痛剤である、前記(6)に記載の貼付製剤。
(8)膏体がさらに、基剤を含む、前記(1)~(7)いずれかに記載の貼付製剤。
(9) 基剤がゴム弾性を有する重合体からなる、前記(8)に記載の貼付製剤。
(10) ゴム弾性を有する重合体が、アクリル系ポリマー、ゴム系ポリマー、シリコーン系ポリマーからなる群より選択される、前記(9)に記載の貼付製剤。
(11) 膏体がさらに、1又は2以上の添加剤を含む、前記(1)~(10)いずれかに記載の貼付製剤。
(12) 支持体が溶媒透過性支持体である、前記(1)~(11)いずれかに記載の貼付製剤。
(13) 支持体が溶媒非透過性支持体である、前記(1)~(11)いずれかに記載の貼付製剤。
(14) 溶媒透過性支持体、第1の膏体、溶媒非透過性支持体、第2の膏体からなる貼付製剤であって、
 第1の膏体は溶媒透過性支持体上に設置され、
 溶媒非透過性支持体は、第1の膏体上に設置され、
 第2の膏体は溶媒非透過性支持体上に設置され、第2の膏体は薬物を含み、
 第1の膏体の面積は溶媒非透過性支持体の面積より大きく、
 溶媒非透過性支持体の面積は、第2の膏体の面積以上である。
(15) 第1の膏体が薬物を含まない、前記(14)に記載の貼付製剤。
(16) 下記工程を含む、貼付製剤の製造方法:
 支持体を供給する工程;
 溶媒及びポリマーを含む塗布液を調製する工程;
 支持体上に塗布液を配置し、膏体を形成する工程;及び
 膏体を乾燥し、溶媒の量を膏体重量の約2~35重量%とする工程。
(17) 塗布液を調製する工程において、さらに、溶媒中に薬物を添加する、前記(16)に記載の貼付製剤の製造方法。
(18) 溶媒の20℃における蒸気圧が1kPa以上である、前記(16)又は(17)に記載の貼付製剤の製造方法。
(19) 薬物を経皮送達するための、前記(1)~(13)いずれに記載の貼付製剤であって、貼付製剤は、膏体が直接、又は溶媒透過性支持体を介して空気に暴露され、膏体中の溶媒の濃度が50%以上減少した際に粘着特性を失う。
(20) 薬物を経皮送達するための、前記(1)~(13)いずれかに記載の貼付製剤であって、膏体が少なくとも約10分間空気に暴露されるとその粘着力を失う。
図1は、積層型である貼付製剤の一例を示す概略断面図である。 図2は、各サンプリングポイント(1時間後、2時間後、6時間後、及び8時間後)における、フランツ型拡散セルを用いて評価した、貼付製剤6のオキシコドンの皮膚透過性を示す。 図3は、各サンプリングポイント(2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、及び24時間後)における、フランツ型拡散セルを用いて評価した貼付製剤7のフェンタニルの皮膚透過性を示す。 図4は、各サンプリングポイント(1時間後、2時間後、4時間後、8時間後、11時間後、21時間後、及び24時間後)における、フランツ型拡散セルを用いて評価した貼付製剤8のヒドロモルフォンの皮膚透過性を示す。
 本開示の貼付製剤は、支持体と膏体とを有する。膏体は、溶媒及び基剤を含む。ある実施態様において、膏体は活性成分又は薬物、溶媒、並びに基剤を含むことができる。ある実施態様において、膏体はさらに、1又は2以上の添加剤を含むことができる。
[溶媒]
 膏体には、20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒が含まれる。膏体中の溶媒の量は、約2~35wt%である。このような溶媒としては、n-ヘキサン、n-ヘプタン、シクロヘキサン等の非環式又は環式脂肪族炭化水素;エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、2-ブタノール等の脂肪族モノアルコール;酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4‐ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素;水等の無機溶媒が例示できる。これらの溶媒は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
 20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒は、室温(約25℃)又は皮膚表面温度(約32℃)において急速に膏体から脱離する。これにより、膏体の粘着力は低下乃至喪失し、意図せぬ貼付製剤の再付着による事故が防止できる。また、ある実施態様において、膏体が薬物を含む場合には、薬物を溶解する溶媒が減少したことにより皮膚透過性の低下乃至消失する。
 ある実施態様において、20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒は、乾燥後の膏体の全重量の約2~35重量%、約3~20重量%、約4~12重量%の範囲から選択することができる。ある実施態様において、20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒は、乾燥後の膏体の全重量の約5~35重量%、約10~35重量%、約12~30重量%、又は約15~28重量%の範囲から選択することができる。ある実施態様において、膏体が薬物を含有しない及び/又は基剤がアクリル系ポリマーである場合は、溶媒の含有量は約2~35重量%、約4~30重量%、約5~25重量%、又は5~12重量%の範囲から選択することができる。20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒の含有量が低すぎると、所望の粘着性低減効果が得られない場合があり、上記範囲を超えると製剤不良を生じる場合があり、好ましくない。
 ある実施態様において、溶媒の量は、貼付剤の製造後包装されたときから剥離フィルムを剥離するまでの間、実質的に一定に保たれる。ある実施態様において、溶媒の減少量は約5%未満、約3%未満、約2%未満又は約1%未満である。ここで、製造包装後の貼付製剤中の溶媒量は、膏体の塗布及び乾燥後測定されるものであり、膏体が調製される際に添加された溶媒の量(仕込み量)を意味しない。
 貼付製剤中の溶媒の含有量を一定に保つために、包装材で貼付製剤を包装する、密封された梱包材料で貼付製剤を包む等の適当な手段が講じられ得る。貼付製剤を適用する前、膏体の表面(支持体と反対側の表面)は、通常、剥離処理を施された剥離フィルム(ライナー)により保護される。ある実施態様において、剥離フィルムは溶媒非透過性であり得る。
[基剤]
 基剤は、重合体により構成され得る。ある実施態様において、基剤はゴム弾性を有するポリマーにより構成される。ゴム弾性を有する重合体としては、アクリル系ポリマー、ゴム系ポリマー、シリコーン系ポリマー等を例示することができる。本発明においては、スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体、スチレン‐ブタジエン‐スチレンブロック共重合体、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のゴム系ポリマーを好適に使用できる。ゴム系ポリマーを使用する場合であれば、ゴム弾性を有する重合体の含有量は、膏体の約3~40重量%、約4~30重量%、約5~20重量%、5~12重量%の範囲から選択することができる。アクリル系ポリマーを使用する場合であれば、重合体の含有量は、膏体の約15~80重量%、約20~70重量%、約30~60重量%の範囲から選択することができる。
[薬物]
 本発明の貼付製剤は、膏体中に薬物を含めることができる。薬物としては、貼付製剤に適した活性成分をいずれも用いることができ、その種類は限定されない。例えば、薬物は、催眠・鎮静剤、興奮・覚醒剤、精神神経用剤、局所麻酔剤、骨格筋弛緩剤、抗パーキンソン病剤、抗片頭痛剤、禁煙補助薬、抗アレルギー剤、抗アルツハイマー剤、麻薬系鎮痛剤等から選択できる。薬物には、モルヒネ、コデイン、フェンタニル、オキシコドン、ヒドロモルフォン等の麻薬系鎮痛剤(オピオイド系鎮痛剤)、又はこれらの組み合わせが含まれる。これらの薬物は誤用されやすいため、誤用防止に対する要求が特に高い。
[添加剤]
 ある実施態様において、貼付製剤はさらに一又は二以上の添加剤を含むことができる。例えば、 膏体には、さらに、誤食防止剤を含むことができる。誤食防止剤としては、デナトニウム等の強い苦みを有する物質を例示できる。誤食防止剤として安息香酸デナトニウムを含む場合であれば、膏体重量の約0.001~0.1%程度、約0.001~0.01%程度で貼付製剤を口に含んだ際に強い苦みを感じ、人(小児を含む)、動物による誤食を防止する効果を発現する。
[粘着付与剤]
 ある実施態様において膏体はさらに、粘着付与剤を含んでいることが好ましい。粘着付与剤としては、例えば、ロジンエステル、水添ロジンエステル、マレイン化ロジン、脂環族飽和炭化水素樹脂、テルペン樹脂、ポリオレフィン樹脂等を挙げることができる。粘着付与剤は、膏体の総重量に対して、例えば、約10~40重量%、約20~30重量%、約22~28重量%の範囲から選択することができる。
[経皮吸収促進剤]
 ある実施態様において、膏体はさらに、経皮吸収促進効果を有する有機溶媒を含んでいてもよい。有機溶媒には、例えば、脂肪酸、エステル、有機アミンが含まれる。適切な脂肪酸としては、カプリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ラウリン酸、ミリスチル酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸が含まれる。適切なアルコールには、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の1価アルコール;プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが含まれる。適切なエステルには、例えば、炭酸プロピレン、セバシン酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、パルミチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル、C5-12中鎖脂肪酸トリグリセリドが含まれる。適切な有機アミン化合物には、例えば、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンが付生まれる。
 ある実施態様において、本開示のプラスター中の溶媒としては、経皮吸収促進効果を有し、かつ20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒が好ましく用いられる。例えば、活性成分としてオキシコドンを貼付製剤中に含む場合であれば、溶媒としては、酢酸エチル及び/又はn-ヘプタンを用いることができる。酢酸エチルとn-ヘプタンを組み合わせて用いる場合は、その割合は、例えば、酢酸エチル:n-ヘプタン=1:2~10:1の範囲から選択することができる。ある実施態様において、薬物としてフェンタニルを含む場合には、溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、又は酢酸エチルを用いることができる。
[その他の添加剤]
 膏体には、例えば充填剤、軟化剤、酸化防止剤、pH調整剤、香料等、公知慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。
[支持体]
 貼付製剤は、支持体の片面に膏体が塗布されている。支持体は、20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒を透過する支持体(以下、『溶媒透過性支持体』と称する場合がある)、又は20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒を透過しない支持体(以下、『溶媒非透過性支持体』と称する場合がある)であり得る。
 溶媒透過性支持体としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン、塩化ビニル等の樹脂、パルプ等からなる織布又は不織布、多孔性シート等を例示できる。溶媒非透過性支持体としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリアミド、塩化ビニル等の樹脂からなるフィイルム、織布又は不織布等にPET等の樹脂コーティングを施したフィルム等が例示できる。
 支持体が溶媒透過性である場合は、皮膚に適用する直前まで、適宜な包装体で包装すること等によって溶媒が揮発して膏体から脱離することを防止する。膏体中の20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒の含有量は、剥離フィルムを剥離するまで、所定の量に保たれる。この状態で膏体は十分な粘着力を有し、皮膚に適用すると皮膚に接着し、接着状態が維持される。皮膚に接着中、20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒が溶媒透過性支持体を通って蒸発し、膏体から脱離する。ある実施態様において、20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒が失われても、貼付製剤は皮膚に対する接着状態を維持する。ところが、溶媒が膏体から脱離した状態で貼付製剤を皮膚から剥離すると、膏体の粘着力は喪失又は低減しており、再度皮膚に接触しても皮膚に接着しない。ここで、『溶媒が膏体から脱離した状態』とは、20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒が、剥離フィルム剥離前の所定の含有量の約50%未満、約60%未満、約70%未満、約75%未満となった状態を意味する。
 換言すれば、一度約50%以上、約60%以上、約70%以上、又は約75%以上の溶媒が膏体から蒸発すると、貼付製剤はもはや皮膚表面に張り付かない。しかしながら、ある実施態様においては、貼付製剤が既に皮膚に張り付けられている場合は、例えば溶媒透過性支持体を通して溶媒が蒸発した後であっても、皮膚に張り付いたままである。このような実施態様において、貼付製剤は皮膚から剥離直後、又は剥離後しばらくして粘着力が低減又は消失する。
 ある実施態様において、貼付製剤は膏体が、少なくとも約5分、約10分、約15分、又は30分空気に接触すると粘着力が低減又は消失する。
 ある実施態様において、支持体が溶媒非透過性支持体である場合、皮膚に適用する直前まで、適宜な包装体で包装すること等によって溶媒が揮発して膏体から脱離することを防止する。膏体中の含有量は、剥離フィルムを剥離するまで所定の量に保たれる。皮膚適応後も膏体は片面が溶媒非透過性支持体により、他の一面が皮膚に接着することにより覆われているのでほとんど変化しない。しかし、体温により温められ、膏体の温度が皮膚表面温度(約32℃)付近になっているため、皮膚から剥離すると溶媒は膏体から急速に脱離する。これにより、剥離後膏体の粘着力は低減又は喪失し、再度皮膚に接触しても接着しない。
 また、ある実施態様にもいて、膏体が溶媒に溶解した状態で薬物を含んでいた場合には、貼付製剤を剥離し、溶媒が脱離した膏体を皮膚に接触させても薬物はほとんど皮膚を透過しない。
 ある実施態様において、溶媒透過性支持体と溶媒非透過性支持体とを組み合わせ、第1及び第2の膏体と、第1及び第2の支持体とを有する積層体とすることができる。第1の支持体は溶媒非透過性支持体であり、第2の支持体は溶媒透過性支持体である。ある実施態様において、第1の膏体は薬物を含まず、第2の膏体は薬物を含む。ある実施態様において、第1の支持体、第1の膏体、第2の支持体、及び第2の膏体は、この順に積層され、これらの面積は下式を満たす。
 第1の膏体 > 第2の支持体 ≧ 第2の膏体
ある実施態様において、これらの面積は下式を満たす。
 第1の支持体 ≧ 第1の膏体 > 第2の支持体 ≧ 第2の膏体
 このような積層体の一例を、図1を参照しつつ説明する。図1は、積層型貼付製剤の一例を模式的に示す断面図である。図1中、1は溶媒透過性支持体を、3は溶媒非透過性支持体を示し、2及び4は第1の膏体及び第2の膏体をそれぞれ示す。図1に示されるように、第1の膏体(2)は溶媒透過性支持体(1)上に設置され、溶媒非透過性支持体(3)は、第1の膏体(2)上に設置され、第2の膏体(4)は溶媒非透過性支持体(3)上に設置される。第2の膏体(4)は薬物を含んでいる。
 第1の膏体は、貼付製剤を皮膚に接着する役割を担い、第2の膏体は薬物を貯蔵し、皮膚に適応後薬物を放出する役割を担う。従って、第1の膏体は第2の支持体及び第2の膏体に比して十分な面積を有することが好ましい。具体的には、第2の支持体の面積は、第1の膏体の面積の約75%未満、約60%未満、約50%未満、又は30%未満である。第2の膏体は粘着力を有することを特に要ない。ある実施態様において、第2の膏体は皮膚に対する接着状態を維持できる粘着力を有しない。
 第1の膏体は、上述の通り皮膚適用前は粘着力を有し、皮膚貼付後は粘着状態を維持する。第1の膏体は片面が皮膚に接着しているが、他の一面は溶媒透過性支持体で覆われている。皮膚適用中に20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒が、溶媒透過性支持体を通って膏体から脱離する。皮膚適用後約5分、約10分、約15分、又は約30分で溶媒が急速に脱離するので、一度皮膚から剥離すると粘着力を発現せず、皮膚に接触しても接着しない。しかしながら、皮膚適用後約30分以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上経過し、膏体から溶媒が失われても、皮膚から引きはがさない限り、皮膚への接着状態は維持される。第2の膏体は、片面が溶媒非透過性支持体により覆われているため、皮膚適用中は第2の膏体からの溶媒の蒸発脱離はほとんど起こらない。従って、皮膚に適用中は薬物が20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒に溶解して薬物を含むため、薬物の皮膚透過性を示すが、一度皮膚から剥離すると急速に溶媒が脱離するため、再度皮膚に接触した際の皮膚透過性は著しく低減する。
[貼付製剤の製造方法]
 貼付製剤は、塗布液、又は塗布溶液を支持体上に配置し、乾燥して膏体とする。ある実施態様において、乾燥後の膏体表面は粘着力、又は接着力を有する。
 基剤を含む溶液は、一又は二以上のポリマーを溶媒に溶解することにより調製される。ある実施態様において、基剤を含む溶液は塗布液として用いられる。ある実施態様において、活性成分の溶液と基剤を含む溶液とを混合し、塗布液とする。
 活性成分/薬物溶液は、活性成分を溶媒に添加混合し、溶解することにより調製される。溶媒は、本明細書に記載の溶媒を使用でき、ある実施態様において、経皮吸収促進剤として作用する溶媒を含んでいてもよい。ある実施態様において、一又は二以上の添加剤が薬物溶液に含まれていてもよい。
 塗布溶液を支持体上に配置又は塗布して、膏体が形成される。膏体は、膏体中の溶媒量が、上述の規定の範囲内となるまで乾燥される。例えば、膏体は、溶媒の含有量が約2~30重量%になるまで乾燥される。
 溶媒の含有量が所望の値に達したら、露出した膏体表面に、剥離フィルムが配置される。貼付製剤は、包装されてもよい。
 以下実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、これら実施例により本発明は何ら限定されない。
[オキシコドンを含む貼付製剤1-A及び1-B]
 表1に示す組成で秤量し、オキシコドンを含む貼付製剤を製造した。水酸化カリウム、レブリン酸、グリセリンを加熱混合し溶解後、亜硫酸水素ナトリウムを加え加熱混合後して混合物を調製した。ここに、にオレイン酸、安息香酸デナトニウム、ジイソプロパノールアミン、炭酸プロピレン、没食子酸プロピルを加え加熱混合し、さらにオキシコドン塩酸塩を加えて加熱混合し、オキシコドン液を調製した。別にテルペン樹脂、スチレン‐イソプレン‐スチレン共重合体、軽質無水ケイ酸、酢酸エチル、ヘプタンを混合し、粘稠なエラストマー液を調製した。オキシコドン液とエラストマー液を混合して塗工液とした。この塗工液を、シリコン処理を施したPET製のライナーに塗工して乾燥し、膏体(粘着剤層)の総重量に対する酢酸エチル及びヘプタンの含有量をそれぞれ約10重量%とした。これを、PET製のバッキングフィルム(溶媒非透過性支持体)にラミネートし、剥離ライナーを有する貼付製剤を得た。1-B製剤は、剥離ライナーを剥離して膏体を露出して室温で1時間放置し、膏体から酢酸エチル及びヘプタンを脱離せしめた。1-A製剤はゴム手袋をした手で触れると粘着力を感じたが、1-Bは粘着力を感じなかった。
[オキシコドンを含む貼付製剤2-A及び2-B]
 組成を変更し、乾燥後の酢酸エチル及びヘプタンの含有量をそれぞれ5%とした以外は、貼付製剤1-A及び1-Bの製造と同様の操作を行い、貼付製剤2-A及び2-Bを得た。1-B製剤は、剥離ライナーを剥離して膏体を露出して室温で放置し、膏体から酢酸エチル及びヘプタンを脱離せしめた。1時間後、2-A製剤はゴム手袋をした手で触れると粘着力を感じたが、2-Bは粘着力を感じなかった。
[in vitro 皮膚透過性試験]
 フランツセルを用いた皮膚透過性試験により、貼付製剤1-A~2-Bについてオキシコドンの皮膚透過性を評価した。試験にはブタ皮膚を用いた。各サンプリングポイント(2時間後、4時間後、6時間後、及び8時間後)における累積皮膚透過量を表1に示す。表1より明らかな通り、貼付製剤1-B及び2-Bは、各サンプリングポイントにおいて、1-A及び2-Aに比して累積皮膚透過量が著しく少なかった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 
[オキシコドンを含む貼付製剤3及び4]
 処方を表2に示すとおりに変更し、PET製のライナーにかえて溶媒透過性の織布に塗工液を塗布したほかは、オキシコドンを含む貼付製剤1-Aと同様の操作を行い、貼付製剤3及び4を得た。貼付製剤3及び4を、室温において、皮膚表面に30分間貼付した後、皮膚から剥離する。剥離直後、貼付製剤3及び4を再度皮膚表面に適用する。しかし、貼付製剤3及び4は、皮膚表面に再接着しない。このことは、所望の貼付製剤の安全性能が発揮されることを意味する。
[オキシコドンを含む貼付製剤5]
 処方を表2に示すとおりに変更した他は貼付製剤1-Aと同様の操作を行い、貼付製剤5を得た。貼付製剤5を、室温において皮膚表面に30分間貼付する。貼付製剤5の膏体中の溶媒含量は、皮膚に貼付中一定に保たれる。貼付製剤5を皮膚から剥離してから30分後、貼付製剤5を再度皮膚表面に適用した。しかし、貼付製剤5を皮膚表面から剥離するとすぐに、溶媒が膏体から急速に失われるため、貼付製剤5は皮膚に再接着しない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 
[オキシコドンを含む貼付製剤6]
 処方を表3に示すとおりに変更した他は貼付製剤1-Aと同様の操作を行い、貼付製剤6を得た。貼付製剤6のオキシコドンの皮膚透過性を、フランツ型拡散セルを用いて評価した。ブタ皮膚が試験に用いられた。各サンプリングポイント(1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、及び8時間後)における累積皮膚透過量を表4及び図3に示す。上記評価とは独立に、貼付製剤6の剥離ライナーを剥離して、膏体の片面を室温で、空気に10分間又は30分間暴露して、膏体から酢酸エチル及びヘプタンを脱離させた。その後、貼付製剤6のオキシコドンの皮膚透過性を、ブタ皮膚を用いてフランツ型拡散セルにより評価した。各サンプリングポイント(1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、及び8時間後)における累積皮膚透過量を表4及び図2に示す。図2から明らかなように、10分又は30分間空気に暴露した貼付製剤6の累積皮膚透過量は、ただちに皮膚に適用した貼付製剤6に比べて著しく少なかった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
[フェンタニルを含む貼付製剤7]
 オキシコドンに替えてフェンタニルを用い、表5に示す処方とした以外は貼付製剤1-Aと同様の操作を行い、貼付製剤7を得た。表5において、『仕込み量』は塗布液中の各成分の量であり、『乾燥後』は塗布液をPETライナーに塗工乾燥後の各成分の量を示す。貼付製剤7のフェンタニルの皮膚透過性を、フランツ型拡散セルを用いて評価した。ブタ皮膚が試験に用いられた。各サンプリングポイント(2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、及び24時間後)における累積皮膚透過量を表6及び図3に示す
 上記評価とは独立に、貼付製剤6の剥離ライナーを剥離して、室温で、膏体の片面を空気に30分間暴露して、膏体から酢酸エチル及びヘプタンを脱離させた。その後、貼付製剤7のフェンタニルの皮膚透過性を、ブタ皮膚を用いてフランツ型拡散セルにより評価した。各サンプリングポイント(2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、及び24時間後)における累積皮膚透過量を表5及び図3に示す。図3から明らかなように、30分間空気に暴露した貼付製剤7の累積皮膚透過量は、ただちに皮膚に適用した貼付製剤7に比べて著しく少なかった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
[ヒドロモルフォンを含む貼付製剤8]
 オキシコドンに替えてヒドロモルフォンを用い、表7に示す処方とした以外は貼付製剤1-Aと同様の操作を行い、貼付製剤8を得た。表8において、『仕込み量』は塗布液中の各成分の量であり、『乾燥後』は塗布液をPETライナーに塗工乾燥後の各成分の量を示し、『30分後』は空気に30分間暴露した後の各成分の量を示す。貼付製剤8のヒドロモルフォンの皮膚透過性はフランツ型拡散セルを用いて評価した。ブタ皮膚が試験に用いられた。各サンプリングポイント(1時間後、2時間後、4時間後、8時間後、11時間後、21時間後、及び24時間後)における累積皮膚透過量を表8及び図4に示す
 上記評価とは独立に、貼付製剤8の剥離ライナーを剥離して、室温で、膏体の片面を空気に30分間暴露して、膏体から酢酸エチル及びヘプタンを脱離させた。その後、貼付製剤8のフェンタニルの皮膚透過性を、ブタ皮膚を用いてフランツ型拡散セルにより評価した。各サンプリングポイント(2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、及び24時間後)における累積皮膚透過量を表8及び図4に示す。図4から明らかなように、30分間空気に暴露した貼付製剤8の累積皮膚透過量は、ただちに皮膚に適用した貼付製剤7に比べて著しく少なかった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000007
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000008
[活性成分を含有しない貼付製剤9]
 スチレン・イソプレン・スチレン共重合体6重量部とテルペン樹脂1重量部に、適量の酢酸エチルを加えて塗工液として適正な粘度になるように調節し、塗工液を得た。この塗工液を、シリコン処理を施したPETライナーに塗工して乾燥し、膏体中の酢酸エチル含量を10%とした。次いで、膏体を織布バッキング(溶媒透過性支持体)にラミネートして貼付製剤9を得た。得られた貼付製剤9をヒト皮膚に貼付し、30分後に剥離した。この際剥離応力は大きかったが、剥離後の膏体に粘着力はなく、皮膚表面に再貼付できなかった。
[活性成分を含有しない貼付製剤10]
 アクリル樹脂(DURO TAK)とテルペン樹脂の1:1(重量)混合物に、酢酸エチル及びヘプタンを加え、塗工液を得た。この塗工液を、シリコン処理を施したPETライナーに塗工して乾燥し、膏体中の各成分の量を表9に示される割合にした。次いで、膏体を織布バッキング(溶媒透過性支持体)にラミネートして貼付製剤10-1を得た。安息香酸デナトニウムをさらに添加した以外は貼付製剤10-1と同様の操作を行い、貼付製剤10-2を得た。得られた貼付製剤10-1及び10-2をヒト皮膚に貼付し、30分後に剥離した。この際剥離応力は大きかったが、剥離後の膏体に粘着力はなく、皮膚表面に再貼付できなかった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000009

Claims (20)

  1.  支持体に膏体を設けてなる貼付製剤であって、前記膏体が、20℃における蒸気圧が1kPa以上である溶媒を含み、該溶媒の含有量は膏体重量の約2~35重量%である。
  2.  溶媒の含有量が膏体重量の約5~25重量%である、請求項1に記載の貼付製剤。
  3.  溶媒が、非環式又は環式脂肪族炭化水素、脂肪族アルコール、エステル、ケトン、エーテル、芳香族炭化水素、水、又はこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1又は2に記載の貼付製剤。
  4.  溶媒が、n-ヘキサン、n-ヘプタン、シクロヘキサン、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、2-ブタノール、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ベンゼン、キシレン、水、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項3に記載の貼付製剤。
  5.  膏体が、さらに薬物を含む、請求項1~4いずれかの項に記載の貼付製剤。
  6.  薬物が、催眠・鎮静剤、興奮・覚せい剤、精神神経用剤、局所麻酔剤、骨格筋弛緩剤、抗パーキンソン病剤、抗片頭痛剤、禁煙補助薬、抗アレルギー剤、抗アルツハイマー剤、麻薬系鎮痛剤、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項5に記載の貼付製剤。
  7.  薬物が、モルヒネ、コデイン、フェンタニル、オキシコドン、ヒドロモルフォン又はこれらの組み合わせからなる群より選択される一又は2以上のオピオイド系鎮痛剤である、請求項6に記載の貼付製剤。
  8.  膏体がさらに、基剤を含む、請求項1~7いずれかの項に記載の貼付製剤。
  9.  基剤がゴム弾性を有する重合体からなる、請求項8に記載の貼付製剤。
  10.  ゴム弾性を有する重合体が、アクリル系ポリマー、ゴム系ポリマー、シリコーン系ポリマーからなる群より選択される、請求項9に記載の貼付製剤。
  11.  膏体がさらに、1又は2以上の添加剤を含む、請求項1~10いずれかの項に記載の貼付製剤。
  12.  支持体が溶媒透過性支持体である、請求項1~11いずれかの項に記載の貼付製剤。
  13.  支持体が溶媒非透過性支持体である、請求項1~11いずれかの項に記載の貼付製剤。
  14.  溶媒透過性支持体、第1の膏体、溶媒非透過性支持体、第2の膏体からなる貼付製剤であって、
     第1の膏体は溶媒透過性支持体上に設置され、
     溶媒非透過性支持体は、第1の膏体上に設置され、
     第2の膏体は溶媒非透過性支持体上に設置され、第2の膏体は薬物を含み、
     第1の膏体の面積は溶媒非透過性支持体の面積より大きく、
     溶媒非透過性支持体の面積は、第2の膏体の面積以上である。
  15.  第1の膏体が薬物を含まない、請求項14に記載の貼付製剤。
  16.  下記工程を含む、貼付製剤の製造方法:
     支持体を供給する工程;
     溶媒及びポリマーを含む塗布液を調製する工程;
     支持体上に塗布液を配置し、膏体を形成する工程;及び
     膏体を乾燥し、溶媒の量を膏体重量の約2~35重量%とする工程。
  17.  塗布液を調製する工程において、さらに、溶媒中に薬物を添加する、請求項16に記載の貼付製剤の製造方法。
  18.  溶媒の20℃における蒸気圧が1kPa以上である、請求項16または17に記載の貼付製剤の製造方法。
  19.  薬物を経皮送達するための、請求項1~13いずれかの項に記載の貼付製剤であって、貼付製剤は、膏体が直接、又は溶媒透過性支持体を介して空気に暴露され、膏体中の溶媒の濃度が50%以上減少した際に粘着特性を失う。
  20.  薬物を経皮送達するための、請求項1~13いずれかの項に記載の貼付製剤であって、膏体が少なくとも約10分間空気に暴露されるとその粘着力を失う。
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