JP2002332228A - 経皮吸収貼付剤およびその製造方法 - Google Patents

経皮吸収貼付剤およびその製造方法

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JP2002332228A
JP2002332228A JP2001140951A JP2001140951A JP2002332228A JP 2002332228 A JP2002332228 A JP 2002332228A JP 2001140951 A JP2001140951 A JP 2001140951A JP 2001140951 A JP2001140951 A JP 2001140951A JP 2002332228 A JP2002332228 A JP 2002332228A
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Japan
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sensitive adhesive
pressure
adhesive layer
transdermal patch
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JP2001140951A
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English (en)
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Susumu Miura
晋 三浦
Toshihiro Kako
稔浩 加来
Kenji Tominaga
健治 冨永
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Yutoku Pharmaceutical Industries Co Ltd
Original Assignee
Yutoku Pharmaceutical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬物のより高い経皮吸収性と、優れた放出コ
ントロール性を有する経皮吸収貼付剤を開発するための
技術を見いだすこと。 【解決手段】 支持体の片面に、粘着剤層および当該層
を保護する剥離シートが設けられた経皮吸収貼付剤にお
いて、前記粘着剤層での薬物を局在せしめてなることを
特徴とする経皮吸収貼付剤および当該経皮吸収貼付剤の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘着剤層中での薬
物を局在せしめた経皮吸収貼付剤に関し、更に詳細に
は、粘着剤層中での薬物を局在せしめることにより、従
来の薬物を均一に配合した経皮吸収貼付剤とは異なる薬
物の放出特性を発揮する経皮吸収貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】治療用の製剤には、従来より経口剤、注
射剤、あるいは液剤、軟膏剤、貼付剤のような経皮適用
剤が存在する。しかし、経口剤には、消化管での分解の
他、肝初回通過効果、すなわち薬物が血中へ到達する前
に肝臓を通過する際に、薬物の多くがそこで消費されて
しまうことが避けられないといった問題がつきまとう。
また、薬物によっては、経口投与により、消化管に対し
副作用を及ぼすものも存在する。
【0003】一方注射剤は、消化管での分解や、肝臓で
の消費の問題は回避でき、血中での高い薬物濃度が可能
であるが、患者にとって痛みや、病院等の医療機関によ
ってしか投与を受けられないという問題がある。
【0004】これに対し、血中への薬物吸収を可能とす
ることができる経皮適用剤は、経口剤では避けられない
肝初回通過効果を回避することができ、さらに消化器障
害等の副作用を回避することが可能となる。また、投与
も塗布ないし貼付と極めて簡単であるから、利便性も高
いものである。
【0005】また、経皮適用剤のうち、貼付剤にはそれ
に加えていくつか利点がある。例えば、薬物の経皮吸収
性をコントロールすることで、長期間にわたり一定の薬
物血中濃度を維持することが可能であり、経口投与のよ
うな、薬物の短時間の急激な吸収により起こる副作用を
防ぐことが可能となる。更に、もし障害が発生した場合
でも、製剤を除去することにより薬物の供給を直ちに中
止することが可能なこと、投与忘れや重複投与のおそれ
がないといった点である。
【0006】しかし、当然のことながら薬物は種々の化
学構造を有しており、すべてのものが経皮吸収貼付剤の
基剤によく相溶し、良好な放出特性を示すとは限らな
い。そこで、経皮吸収貼付剤の基剤中に経皮吸収促進剤
を加え、放出特性を高める等の手段が取られているが、
すべての薬物に適した経皮吸収促進剤が存在するわけで
はなく、経皮吸収貼付剤への配合が困難であるという薬
物も存在している。
【0007】例えば抗悪性腫瘍剤あるいは抗リウマチ剤
として知られるメトトレキサートは、分子量が大きく、
極性が高いため、通常の経皮適用剤の基剤へ相溶性に劣
り、基剤からの放出性が悪く、経皮吸収型の製剤化には
困難があった。
【0008】このメトトレキサートの経皮吸収性を向上
させる方法として、本発明者らは、経皮適用剤の基剤に
メトトレキサートと共に有機アミンを配合することによ
り、メトトレキサートの経皮吸収性を高めた経皮適用剤
を開発した(特開2000−16938号公報)。しか
し、当該経皮適用剤は、確かにメトトレキサートの高い
経皮吸収性を示すものの、その経皮吸収促進効果にはば
らつきがあり、最大の効果が得られているとは言い難か
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、薬物の経皮吸
収性を最大限に発揮させるための技術を見いだすことが
本発明の課題である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メトトレ
キサートについて、これを含有した経皮吸収貼付剤での
経皮吸収促進効果が十分に得られない原因を探るべく研
究を行なった結果、メトトレキサートと有機アミンは極
性の高い複合体を形成し、溶剤法を用いたゴム系粘着剤
基剤での貼付剤の製造においては、前記複合体が基剤の
溶解液と十分に相溶しておらず、複合体の高い比重のた
め基剤中で不均一となってしまうことを知った。そし
て、メトトレキサートの薬物放出性が高まるメカニズム
は、上記複合体を含有する基剤組成物を剥離シート上に
展延した場合には、当該組成物中のメトトレキサート複
合体が最終的に基剤(膏体)の剥離シート側に局在する
結果、製剤を貼付した時に、貼付面のメトトレキサート
複合体濃度が高くなり、高い放出性が得られることであ
ることを見出した。
【0011】そして更に、このメカニズムを利用すれ
ば、メトトレキサートのみならず、他の薬物についてそ
の放出性をコントロールし得ることに思い至った。すな
わち、経皮吸収性が低い薬物については、剥離シート側
(すなわち皮膚貼付側)に薬物を局在化させることによ
り効果的に高い放出性を得ることができることを見いだ
し、本発明を完成した。
【0012】すなわち本発明は、支持体の片面に、粘着
剤層および当該層を保護する剥離シートが設けられた経
皮吸収貼付剤において、前記粘着剤層中の薬物を局在せ
しめてなることを特徴とする経皮吸収貼付剤である。
【0013】また本発明は、溶剤に分散された薬物およ
び粘着剤層構成成分を含有する混合液を剥離シートまた
は支持体上に展延し、粘着剤の乾燥と同時に薬物を移動
させ、次いで支持体または剥離シートを貼り合わせるこ
とを特徴とする粘着剤層中の薬物を局在せしめた経皮吸
収貼付剤の製造方法である。
【0014】更に本発明は、支持体に薬物を含まない粘
着剤組成物を展延し、その上に薬物を含んだ粘着剤組成
物を積層し、更に剥離シートを貼り合わせることを特徴
とする粘着剤層中の薬物を局在せしめた経皮吸収貼付剤
の製造方法である。
【0015】更にまた本発明は、剥離シート上に薬物を
含んだ粘着剤組成物を展延し、さらにその上に薬物を含
まない粘着剤組成物を展延し、更に支持体を貼り合わせ
ることを特徴とする粘着剤層中の薬物を局在せしめた経
皮吸収貼付剤の製造方法である。
【0016】また更に本発明は、剥離シート上に、薬物
を含んだ粘着剤組成物を展延し、これにあらかじめ薬物
を含まない粘着剤組成物を展延しておいた支持体を貼り
合わせることを特徴とする粘着剤層中の薬物を局在せし
めた経皮吸収貼付剤の製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】本明細書中において、「局在」と
は、薬物あるいは経皮吸収促進剤が粘着剤層(膏体層)
中の厚み方向に均一濃度で存在しないことを意味し、粘
着剤層の一部分に全部の薬物等が存在し、他の部分には
薬物等が全く存在しない場合も、あるいは、薬物等が粘
着剤層で厚み方向に連続した濃度変化をもって存在する
場合も含む。
【0018】本発明の経皮吸収貼付剤の調製は、薬物を
粘着剤層中に局在化できる方法であれば、特に限定する
ことなく、種々の方法により行うことができる。しか
し、代表的な方法としては、薬物および必要な場合には
経皮吸収促進剤をそれらの物理的性質を利用して粘着剤
組成物中で局在化させる方法と、薬物等を均一に含有さ
せた複数の粘着剤層を積層させる方法をあげることがで
きる。
【0019】すなわち、前者の方法は、溶剤によって分
散された薬物および粘着剤層構成成分を含有する混合液
を剥離シートまたは支持体上に展延し、粘着剤の乾燥と
同時に薬物を移動せしめ、次いで支持体または剥離シー
トを貼り合わせることにより、粘着剤層中の薬物を局在
せしめるものである。この方法においては、薬物を移動
せしめるために薬物の物理的性質を利用するが、この性
質としては、比重、親油性あるいは親水性等の親和性な
どを例示することができる。
【0020】上記方法では、薬物等と他の粘着剤構成成
分の物理的性質の差により薬物等を局在化させるという
メカニズムのため、その製造方法、条件等が限定され
る。すなわち、粘着剤基剤、薬物およびその他の添加物
を配合した粘着剤構成成分を、トルエンやヘキサン等の
溶剤に溶解ないし分散させて混合液とした後、これを剥
離シート(または支持体)上に展延し、乾燥(溶剤を揮
発)と同時に薬物を移動、局在化させ、最後に支持体
(または剥離シート)を貼り合わせる溶剤法により好ま
しい経皮吸収貼付剤が得られる。
【0021】この製造方法においては、混合液の攪拌速
度や混合液中の溶剤の割合が上記局在化状態を左右する
ため、これらの条件を適度にコントロールして局在化を
高めることが必要である。
【0022】また、後者の方法としては、次の三方法が
挙げられる。
【0023】 支持体に、薬物を含まない粘着剤組成
物を展延してその上に薬物を含んだ粘着剤組成物を積層
し、次いで剥離シートを貼り合わせ、粘着剤層中の薬物
を局在せしめた経皮吸収貼付剤を製造する方法。
【0024】 剥離シート上に、薬物を含んだ粘着剤
組成物を展延し、さらにその上に薬物を含まない粘着剤
組成物を展延し、次いで支持体を貼り合わせ、粘着剤層
中の薬物を局在せしめた経皮吸収貼付剤を製造する方
法。
【0025】 剥離シート上に、薬物を含んだ粘着剤
組成物を展延したものを調製し、これと、あらかじめ薬
物を含まない粘着剤組成物を展延しておいた支持体とを
貼り合わせ、粘着剤層中の薬物を局在せしめた経皮吸収
貼付剤を製造する方法。
【0026】上記三方法は、いずれも従来の貼付剤を製
造する技術において、粘着剤層を一層とせず、積層によ
って薬物の局在化状態を実現するというものである。
【0027】これらの方法において使用される技術は、
粘着剤層を積層すること以外はいずれも周知なものであ
り、確立されているものである。すなわち、薬物および
必要な場合の経皮吸収促進剤は、周知の方法で他の粘着
剤成分と混合され、これらが含まれる粘着剤層を得るこ
とができる。また、薬物を含まない粘着剤層も同様周知
の方法で得ることができる。そして、これらを積層する
ことにより、粘着剤層中の薬物等が局在化した最終の貼
付剤が得られるのである。
【0028】従って、これらの積層による製造には、溶
剤法、ホットメルト法のどちらも採用することができ
る。なお、ホットメルト法とは、粘着基剤成分を加熱溶
融させ、均一に混ぜた後展延して製剤を得る方法であ
る。
【0029】上記の積層による本発明の経皮吸収粘着剤
の製造に当たっては、各粘着層での主成分となる粘着剤
基剤は、同一のものが好ましいが、ある程度の相溶性が
あり、剥離等するものでなければ異なる粘着剤基剤を使
用することもできる。
【0030】なお、本発明の経皮吸収貼付剤において使
用される粘着剤基剤としては、非水系粘着剤基剤および
水系粘着剤基剤を使用することができるが、局在化のメ
カニズム上、非水系粘着剤基剤を用いることが望まし
い。
【0031】好ましい粘着基剤の例としては、ゴム系エ
ラストマー、アクリル系粘着剤等が挙げられ、具体的な
ゴム系エラストマーとしては、天然ゴム、イソプレンゴ
ム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチ
レン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB
S)、ブチルゴム、ポリイソブチレン等が挙げられ、好
ましくはスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重
合体が挙げられる。
【0032】また、上記のゴム系エラストマーには流動
パラフィンなどの可塑剤等を含浸させ、これに粘着付与
樹脂や充填剤などを混練して調製することができる。
【0033】本発明の経皮吸収貼付剤において使用でき
る薬物としては、粘着剤組成物中に相溶せず、微粒子等
の固体状ないしは液体状で存在するものであれば特に制
約はない。また、種々の薬物について積極的に粘着基剤
の種類を適宜選択することで本発明の経皮吸収貼付剤に
配合使用することができる。
【0034】具体的な薬物の例としては、1)コルチコ
ステロイド類:例えば、ハイドロコーチゾン、プレドニ
ゾロン、パラメタゾン、ベクロメタゾンプロピオネー
ト、フルメタゾン、ベタメタゾン、ベタメタゾンバレレ
ート、デキサメタゾン、トリアムシノロン、トリアムシ
ノロンアセトニド、フルオシノロン、フルオシノロンア
セトニド、フルオシノロンアセトニドアセテート、プロ
ピオン酸クロベタゾールなど、2)消炎鎮痛剤:例え
ば、インドメタシン、ケトプロフェン、アセトアミノフ
ェノン、メフェナム酸、フルフェナム酸、ジクロフェナ
ック、ジクロフェナックナトリウム、アルクロフェナッ
ク、フェルビナク、オキシフェンブタゾン、フェニルブ
タゾン、イブプロフェン、フルルビプロフェン、サリチ
ル酸、サリチル酸メチル、1−メントール、カンファ
ー、スリンダック、トルメチンナトリウム、ナプロキセ
ン、フェンブフェンなど、3)催眠鎮静剤:例えば、フ
ェノバルビタール、アモバルビタール、シクロバルビタ
ール、トリアゾラム、ニトラゼパム、フルニトラゼパ
ム、ロラゼパム、ハロペリドールなど、4)精神安定
剤:例えば、フルフェナジン、テオリタジン、ジアゼパ
ム、フルジアゼパム、フルニトラゼパム、クロルプロマ
ジンなど、5)抗高血圧剤:例えば、クロニジン、塩酸
クロニジン、ピンドロール、プロプラノロール、塩酸プ
ロプラノロール、ブフラノール、インデノロール、ニバ
ジピン、ニモジピン、ロフェジキシン、ニトレンジピ
ン、ニプラジロール、ブクモロール、ニフェジピンな
ど、6)降圧利尿剤:例えば、ハイドロサイアザイド、
ベンドロフルメサイアザイド、シクロベンチアザイドな
ど、7)抗生物質:例えば、ペニシリン、テトラサイク
リン、オキシテトラサイクリン、硫酸フラジオマイシ
ン、エリスロマイシン、クロラムフェニコールなど、
8)麻酔剤:例えば、リドカイン、塩酸ジブカイン、ベ
ンゾカイン、ブピバカイン、アミノ安息香酸エチルな
ど、9)抗菌性物質:例えば、塩化ベンザルコニウム、
ニトロフラゾン、ナイスタチン、アセトスルファミン、
クロトリマゾールなど、10)抗真菌剤:例えば、ペン
タマイシン、アムホテリシンB、ピロールニトリン、ト
ルナフタート、クロトリマゾールなど、11)ビタミン
剤:例えば、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンK、エ
ルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、オクト
チアシン、リボフラビン酪酸エステルなど、12)抗癲
癇剤:例えば、ニトラゼパム、メプロバメート、クロナ
ゼパムなど、13)冠血管拡張剤:例えば、ニトログリ
セリン、ニトログリコール、イソソルビドジナイトレー
ト、エリスリトールテトラナイレート、プロパチルナイ
トレート、ジピリダモール、モリシドミンなど、14)
抗ヒスタミン剤:例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、ク
ロルフェニラミン、ジフェニルイミダゾールなど、1
5)鎮咳剤:例えば、臭化水素酸デキストロメトルファ
ン、デキストロメトルファン、テルブタリン、硫酸テル
ブタソン、エフェドリン、塩酸エフェドリン、硫酸サル
ブタモール、サルブタモール、塩酸イソプロテレノー
ル、イソプロテレノール、硫酸イソプレテレノールな
ど、16)性ホルモン:例えば、プロゲステロン、テス
トステロン、エストラジオール、アリルエストレノール
など、17)抗鬱剤:例えば、ドキセピンなど、18)
脳循環改善剤:例えば、ヒデルギン、エルゴットアルカ
ロイド、イフェンプロジルなど、19)制吐剤、抗潰瘍
剤:例えば、メトクロプラミド、クレボプライド、ドン
ペリドン、塩酸オンダンセトロン、スコポラミン、臭化
水素酸スコポラミンなど、20)その他:例えば、メト
トレキサート、ロイコボリン、フェンタニール、ニコチ
ン、デスモプレシン、ジゴキシン、5−フルオロウラシ
ル、メルカプトプリンなどを挙げることができる。
【0035】これらの薬物の本発明貼付剤中での粒子径
は、特に制約されるものでないが、少なくとも平均粒子
径1μm以上の微粒子であることが好ましい。
【0036】上記薬物のうち好ましいものとしては、メ
トトレキサートまたはロイコボリンあるいはそれらの誘
導体である医薬化合物と有機アミンを組み合わせたもの
を挙げることができる。
【0037】なお、上記薬物の経皮吸収貼付剤中への配
合量は、血中または組織中で効果を奏する濃度、目的と
する薬効、薬物の放出時間、同時に使用する経皮吸収促
進剤の種類および量等により実験的に定められるべきも
のである。
【0038】また、二種以上の薬物を配合することも可
能である。例えば、積層して製造された経皮吸収貼付剤
の場合は、同一粘着剤層に二種以上配合しても、あるい
は異なる層に別々に配合しても良い。
【0039】本発明の経皮吸収貼付剤には、さらに経皮
吸収促進剤を加えることができる。この経皮吸収促進剤
は特に限定されるものではないが、その例として、例え
ばジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグ
リコール類、例えばオリーブ油、スクワレン、ラノリン
等の油脂類、例えば、尿素、アラントイン等の尿素誘導
体、例えばジメチルデシルスルホキシド、メチルオクチ
ルスルホキシド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルラウリルア
ミド、N−メチルピロリドン、ドデシルピロリドン、イ
ソソルビトール、エトキシイソステアリルアルコール等
の極性溶剤、例えばジイソプロピルアジペート、フタル
酸エステル、セパシン酸ジエチル等の可塑剤が挙げら
れ、更に、クロタミトン、サリチル酸、アミノ酸、ニコ
チン酸ベンジルエステル、ラウリル硫酸ナトウリム、ミ
リスチン酸イソプロピル、ラウリル酸エチル、ジイソプ
ロパノールアミン、グリセリンエステル、1−ドデシル
−アザシクロペンタン−2−オン、l−メントール、ハ
ッカ油等を挙げることができる。
【0040】これらの経皮吸収促進剤を加えることによ
り、さらに経皮吸収性が向上するため、貼付剤中の薬物
の量を減らしたり、製剤の貼付面積をより小さくするこ
とができ、貼付自体による皮膚への刺激性などの影響を
減らすことが可能となる。
【0041】次に、薬物としてメトトレキサートと有機
アミンを用いた場合を例に挙げ、本発明の経皮吸収貼付
剤について更に具体的に説明を行う。
【0042】メトトレキサートと有機アミンは、極性の
高い複合体を形成するため、溶剤法を用いるゴム系粘着
剤基剤では、基剤の溶解液と十分に相溶しておらず、展
延から乾燥までの間に高い比重のため基剤中で沈降す
る。したがって、この点を考慮しつつメトトレキサート
複合体を含有する粘着剤構成成分を剥離シート上に展延
させれば、粘着剤構成成分中のメトトレキサート複合体
は、乾燥後の基剤(膏体)の剥離シート側に局在する形
となり、その結果、製剤を貼付した時に、貼付面のメト
トレキサート複合体濃度は高くなり、高い放出性が得ら
れることになる。
【0043】この局在化においては、メトトレキサート
複合体の平均粒子径が大きく影響する。すなわち、メト
トレキサート複合体の平均粒子径は、薬物が十分に局在
化し、かつ良好な経皮吸収性、薬効及び粘着力が得られ
る程度がよく、1〜100μm、好ましくは10〜40
μmである。この条件を満足させるためには、攪拌速
度、溶解液中の固形分濃度等を適度に調整することが必
要である。例えば、攪拌速度が速すぎるとメトトレキサ
ート複合体の平均粒子径が小さく、分散度が高くなり過
ぎ、局在化が不十分となる。また、遅すぎると複合体以
外の粘着剤基剤成分の均一性に問題が出てくる。
【0044】なお、メトトレキサートとアミンを薬物と
して用い、本発明の経皮吸収貼付剤を用いる場合のメト
トレキサートの量は、製剤を皮膚に適用した際に薬物が
無駄なく吸収され、かつ良好な薬効を得るために高い吸
収性が得られる量が採用され、通常は0.1〜10質量
%の範囲である。
【0045】また、メトトレキサートと共に用いられる
有機アミンとしては、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン等のアルキルアミンや、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパ
ノールアミン、トリイソプロパノールアミンといったア
ルカノールアミンあるいはエチレンジアミン、塩酸トリ
エタノールアミン等が挙げられる。
【0046】
【作用】本発明の経皮吸収貼付剤は、従来の薬物を均一
に配合した経皮吸収貼付剤とは異なり、粘着剤層中での
薬物を局在せしめることによる特異な薬物の放出特性を
利用するものである。
【0047】すなわち、薬物の拡散の原理から見ても、
薬物を剥離紙側(すなわち皮膚貼付側)に局在化させれ
ば、均一に配合させたものより経皮吸収されるものが多
くなり、より高い効果が期待できることはいうまでもな
い。従って、これを利用すれば、例えば皮膚難吸収性の
薬物についても、貼付剤としての実用化が可能となる。
【0048】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるも
のではない。なお、実施例中、部とあるのはすべて重量
部を意味する。
【0049】実 施 例 1 メトトレキサート経皮吸収貼付剤(1):以下の組成お
よび製法により、経皮吸収貼付剤を製造した。
【0050】 ( 組 成 ) メトトレキサート 3.0部 ジイソプロパノールアミン 3.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 25.0部 (商品名 カリフレックスKX401) ポリイソブチレン 4.0部 脂環族飽和炭化水素樹脂 20.0部 (商品名 アルコンP100) 流動パラフィン 45.0部
【0051】( 製 法 )ジイソプロパノールアミン
をエタノール中に溶解し、これにメトトレキサートを添
加して混合した。この混合液と、スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、脂環
族飽和炭化水素及び流動パラフィンのトルエン溶液とを
混合し、50rpmの速度で攪拌した。次いで剥離シー
ト上に展延した後乾燥し、ポリエステル支持体を膏体面
に貼り合わせて貼付剤を製造した。なお、貼付剤中に含
まれるメトトレキサート複合体の平均粒子径は約20μ
mであり、粘着剤層中で剥離シート側に局在化してい
た。
【0052】比 較 例 1 比較メトトレキサート経皮吸収貼付剤:実施例1と同じ
組成にて、以下の製法により、比較メトトレキサート経
皮吸収貼付剤を得た。
【0053】( 製 法 )ジイソプロパノールアミン
をエタノール中に溶解し、これにメトトレキサートを添
加して混合した。この混合液と、スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、脂環
族飽和炭化水素及び流動パラフィンのトルエン溶液とを
混合し、300rpmの速度で攪拌した。次いで剥離シ
ート上に展延した後乾燥し、塩化ビニル支持体を膏体面
に貼り合わせて貼付剤を製造した。なお、貼付剤中に含
まれるメトトレキサート複合体の平均粒子径は約5μm
であり、粘着剤層中での局在化の程度は低かった。
【0054】実 施 例 2 メトトレキサート経皮吸収貼付剤(2):以下の組成及
び製法により、経皮吸収貼付剤を得た。
【0055】 ( 組 成 ) メトトレキサート 3.0部 ジイソプロパノールアミン 3.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 35.0部 (商品名 カリフレックスKX401) ポリイソブチレン 7.0部 脂環族飽和炭化水素樹脂 15.0部 (商品名 アルコンP100) 流動パラフィン 17.0部 ミリスチン酸イソプロピル 20.0部
【0056】( 製 法 )ジイソプロパノールアミン
をエタノール中に溶解し、これにメトトレキサートを添
加して混合した。この混合液と、スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、脂環
族飽和炭化水素、流動パラフィン及びミリスチン酸イソ
プロピルのトルエン溶液とを混合し、50rpmの速度
で攪拌した。次いで剥離シート上に展延した後乾燥し、
塩化ビニル支持体を膏体面に貼り合わせて貼付剤を製造
した。
【0057】実 施 例 3 メトトレキサート経皮吸収貼付剤(3):以下の組成及
び製法により、経皮吸収貼付剤を得た。
【0058】 ( 組 成 ) < 粘 着 剤 層 A > メトトレキサート 4.0部 ジイソプロパノールアミン 4.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 40.0部 (商品名 クレイトンD−KX401) 粘着付与剤(ロジンエステル) 10.0部 (商品名 KE−311) ジブチルヒドロキシトルエン 0.5部 流動パラフィン 40.5部 クロタミトン 1.0部 < 粘 着 剤 層 B > アクリル樹脂系溶剤型感圧接着剤 100.0部
【0059】( 製 法 )ジイソプロパノールアミン
をエタノール中に溶解し、これにメトトレキサートを添
加して混合した。この混合液と、スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体、ロジンエステル、ジブチ
ルヒドロキシトルエン、流動パラフィン及びクロタミト
ンのトルエン溶液とを混合し、50rpmの速度で攪拌
した。次いで剥離シート上に展延した後乾燥させた。一
方、別にアクリル樹脂系溶剤型感圧接着剤を貼り合わせ
た塩化ビニル支持体を、先の乾燥品と粘着剤面同士を貼
り合わせて貼付剤を製造した。
【0060】実 施 例 4 メトトレキサート経皮吸収貼付剤(4):以下の組成及
び製法により、経皮吸収貼付剤を得た。
【0061】 ( 組 成 ) < 粘 着 剤 層 A > メトトレキサート 4.0部 ジイソプロパノールアミン 4.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 5.0部 (商品名 クレイトンD−KX401) 粘着付与剤(テルペン樹脂系) 44.5部 (商品名 クリアロン) 流動パラフィン 32.0部 ジブチルヒドロキシトルエン 0.5部 ミリスチン酸イソプロピル 10.0部
【0062】 < 粘 着 剤 層 B > スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 5.0部 (商品名 クレイトンD−KX401) 粘着付与剤(テルペン樹脂系) 48.5部 (商品名 クリアロン) 流動パラフィン 36.0部 ジブチルヒドロキシトルエン 0.5部 ミリスチン酸イソプロピル 10.0部
【0063】( 製 法 )ジイソプロパノールアミン
をエタノール中に溶解し、これにメトトレキサートを添
加して混合した。この混合液と、スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体、テルペン系樹脂、ジブチ
ルヒドロキシトルエン、流動パラフィン及びミリスチン
酸イソプロピルのトルエン溶液とを混合し、50rpm
の速度で攪拌した。次いで剥離シート上に展延した後乾
燥させた。一方、別にスチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体、テルペン系樹脂、ジブチルヒドロキ
シトルエン、流動パラフィン及びミリスチン酸イソプロ
ピルのトルエン溶液とを混合し、50rpmの速度で攪
拌した。次いで剥離シート上に展延した後乾燥させ、ポ
リエステル不織布支持体を貼り合わせた。このものを、
先の乾燥品と粘着剤面同士を貼り合わせて貼付剤を製造
した。
【0064】試 験 例 1 皮膚透過試験:ヘアレスマウス摘出背部皮膚を用いた皮
膚透過試験を行い、実施例1および2並びに比較例1の
各製剤のメトトレキサートの皮膚透過性を下記の通り行
い比較した。なお、再現性を確認するため、いずれも3
回繰り返し製造して試験を行った。
【0065】( 試 験 方 法 )ヘアレスマウス摘出皮
膚に各製剤を貼付し、インビトロ膜透過試験器に装着、
レセプター液にpH7.4のリン酸塩緩衝液を使用し、
レセプター液中へ移行したメトトレキサート量を測定し
た。その結果を図1に示す。
【0066】( 結 果 )図1より明らかなように、
実施例1は比較例1よりも経皮吸収性に優れることが確
認され、実施例1の薬物局在化レベルが高いことを示し
た。さらに、吸収促進剤としてミリスチン酸イソプロピ
ルを添加した実施例2は、ミリスチン酸イソプロピルを
添加していない実施例1よりも高い皮膚透過性を示し
た。なお、実施例1及び比較例1のメトトレキサート複
合体の平均粒子径はそれぞれ約20μm、約5μmであ
るから、低い攪拌速度により粒子径が大きくなり、局在
性が高まった結果、皮膚透過性も高まることが示され
た。
【0067】試 験 例 2 経皮吸収試験:ラット(Wistar系、7週齢、雄、
200g〜250g)の背部皮膚を除毛し、実施例1及
び比較例1の製剤(4cm2)を貼付した。試験開始後
一定時間後に採血し、血中濃度を測定した。なお、48
時間後に製剤を剥離し、54時間後まで血中濃度を追跡
した。その結果を図2に示す。
【0068】( 結 果 )試験例1と同様、図2より
明らかなように、局在化レベルの高い実施例1は、比較
例1よりも経皮吸収性に優れていることが確認された。
【0069】試 験 例 3 放出試験:実施例1の製剤におけるメトトレキサレート
の局在状態を確認するために、膏体の剥離シート側から
のメトトレキサートの放出性と、膏体の支持体側からの
メトトレキサートの放出性を比較した。試験は、インビ
トロ膜透過試験器に各製剤(貼付剤の剥離シート側膏体
面をレセプター液に接触させたものおよび貼付剤の支持
体を剥がした後の膏体面をレセプター液に接触したも
の)を貼付し、レセプター液にpH7.4のリン酸塩緩
衝液を使用し、レセプター液中に放出されたメトトレキ
サート量を測定することにより行った。この結果を図3
に示す。
【0070】( 結 果 )図3より明らかなように、
実施例1の貼付剤において、貼付剤の剥離シート側膏体
面からは薬物の高い放出が見られるのに対し、貼付剤の
支持体側膏体面からはほとんど薬物の放出が見られなか
った。このことから、実施例1の製剤では、粘着剤層中
において薬物が剥離シート側に局在していることが示さ
れた。
【0071】
【発明の効果】本発明の経皮吸収貼付剤は、薬物を粘着
剤層中で局在化させることにより、その経皮吸収性なら
びにコントロール性を向上させたものである。また、そ
れだけでなく、薬物や経皮吸収剤を貼付剤中に適宜局在
化させることにより、これらの放出、作用を調整するこ
とができ、均一に配合した貼付剤とは異なった放出パタ
ーンを有するものとすることができる。
【0072】従って、本発明は、安定して高い経皮吸収
性を有する製剤を提供するだけでなく、薬物の望ましい
放出特性を有する貼付剤を開発するための基礎技術とし
ても有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヘアレスマウス皮膚透過試験による実施例及
び比較例のメトトレキサート皮膚透過性を示した図面で
ある。
【図2】 ラットに実施例及び比較例の貼付剤を貼付し
た時のメトトレキサート血中濃度を示した図面である。
【図3】 実施例1の製剤について、膏体の剥離シート
側からのメトトレキサートの放出性と、膏体の支持体側
からのメトトレキサートの放出性を比較した結果を示す
図面である。 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨永 健治 佐賀県鹿島市大字納富分2596番地1 祐徳 薬品工業株式会社内 Fターム(参考) 4C076 AA74 AA81 BB31 CC03 CC27 DD37N DD38N DD41N DD42N DD45N DD49N DD50N DD54N DD60N EE51N EE53N FF03 FF34 GG01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片面に、粘着剤層および当該層
    を保護する剥離シートが設けられた経皮吸収貼付剤にお
    いて、前記粘着剤層中の薬物を局在せしめてなることを
    特徴とする経皮吸収貼付剤。
  2. 【請求項2】 粘着剤層の剥離シート側に薬物を局在さ
    せたものである請求項1記載の経皮吸収貼付剤。
  3. 【請求項3】 粘着剤層は単一層であり、粘着剤層中の
    薬物が他成分との物理的性質の差により不均一となるこ
    とを利用して薬物を局在化せしめたものである請求項第
    1項または第2項記載の経皮吸収貼付剤。
  4. 【請求項4】 粘着剤層が積層されたものであり、積層
    された各粘着剤層中の薬物の配合量が異なることを利用
    して薬物を局在化せしめたものである請求項第1項また
    は第2項記載の経皮吸収貼付剤。
  5. 【請求項5】 更に粘着剤層中に経皮吸収促進剤を配合
    せしめた請求項第1項ないし第4項の何れかの項記載の
    経皮吸収貼付剤。
  6. 【請求項6】 粘着剤層の経皮吸収促進剤を局在せしめ
    たものである請求項第5項記載の経皮吸収貼付剤。
  7. 【請求項7】 薬物が、平均粒子径1μm以上の微粒子
    である請求項第1項ないし第6項の何れかの項記載の経
    皮吸収貼付剤。
  8. 【請求項8】 薬物が医薬化合物と有機アミンを組み合
    わせたものである請求項第1項ないし第7項の何れかの
    項記載の経皮吸収貼付剤。
  9. 【請求項9】 医薬化合物がメトトレキサートまたはロ
    イコボリン、あるいはそれらの誘導体である請求項第8
    項記載の経皮吸収貼付剤。
  10. 【請求項10】 有機アミンがアルカノールアミンまた
    はアルキルアミンである請求項第8項記載の経皮吸収貼
    付剤。
  11. 【請求項11】 アルカノールアミンがモノエタノール
    アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンお
    よびジイソプロパノールアミンからなる群から選ばれた
    ものである請求項第10項記載の経皮吸収貼付剤。
  12. 【請求項12】 アルキルアミンがエチルアミン、ジエ
    チルアミンおよびトリエチルアミンからなる群から選ば
    れたものである請求項第10項記載の経皮吸収貼付剤。
  13. 【請求項13】 吸収促進剤がグリコール類、油脂類、
    尿素誘導体、極性溶剤、ジカルボン酸系可塑剤、クロタ
    ミトン、サリチル酸、アミノ酸、ニコチン酸ベンジルエ
    ステル、ラウリル酸ナトリウム、ミリスチン酸イソプロ
    ピル、ラウリル酸エチル、ジイソプロパノールアミン、
    グリセリンエステル、1−ドデシル−アザシクロペンタ
    ン−2−オン、l−メントールおよびハッカ油から選ば
    れたものの1種または2種以上である請求項第5項また
    は第6項記載の経皮吸収貼付剤。
  14. 【請求項14】 溶剤に分散された薬物および粘着剤層
    構成成分を含有する混合液を剥離シートまたは支持体上
    に展延し、粘着剤の乾燥と同時に薬物を移動させ、次い
    で支持体または剥離シートを貼り合わせることを特徴と
    する粘着剤層中の薬物を局在せしめた経皮吸収貼付剤の
    製造方法。
  15. 【請求項15】 支持体に薬物を含まない粘着剤組成物
    を展延し、その上に薬物を含んだ粘着剤組成物を積層
    し、更に剥離シートを貼り合わせることを特徴とする粘
    着剤層中の薬物を局在せしめた経皮吸収貼付剤の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 剥離シート上に薬物を含んだ粘着剤組
    成物を展延し、さらにその上に薬物を含まない粘着剤組
    成物を展延し、更に支持体を貼り合わせることを特徴と
    する粘着剤層中の薬物を局在せしめた経皮吸収貼付剤の
    製造方法。
  17. 【請求項17】 剥離シート上に、薬物を含んだ粘着剤
    組成物を展延し、これにあらかじめ薬物を含まない粘着
    剤組成物を展延しておいた支持体を貼り合わせることを
    特徴とする粘着剤層中の薬物を局在せしめた経皮吸収貼
    付剤の製造方法。
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