WO2017149709A1 - 空気調和機および空気調和機における異状監視方法 - Google Patents

空気調和機および空気調和機における異状監視方法 Download PDF

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Abstract

室内機(1a)は、室内の空気調和を行う空気調和機であって、室内における被監視範囲を複数の検出領域に分割し、複数の検出領域の温度を既定の周期で検出する温度検出部(5)と、温度検出部(5)の検出結果に基づいて被監視範囲内における異状の有無を判定する判定処理部(6)と、判定処理部(6)において異状が有ると判定された場合に、外部の異状通報先に異状の検出を通報する通信部(8)とを備える。通信部(8)は、予め優先順位が設定された複数の異状通報先のうち優先順位の高い異状通報先に対して異状の検出を通報する通報処理を行い、異状の検出の通報処理を行った異状通報先において既定の待機時間内に異状の検出の通報が認識されない場合に、優先順位に従ってつぎに優先順位の高い異状通報先に対して通報処理を行う。

Description

空気調和機および空気調和機における異状監視方法
 本発明は、室内における火災または人の侵入などの異状を監視する空気調和機および空気調和機における異状監視方法に関する。
 従来、室内の空気調和を行う空気調和機は、室内の温度を検出する温度計測機能を備えている。一方で、ホームセキュリティーシステムとして、留守中の火災を検出する防災装置および侵入者の存在を検出する防犯装置が普及している。そして、このようなホームセキュリティーシステムにおいても、温度計測機能が用いられている。そこで、空気調和機が備える温度計測機能を利用し、防災機能または防犯機能が付加された空気調和機が考案されている。
 このような空気調和機として、特許文献1には、被調和室での人の有無および火災の発生を検出する人体検出器と、被調和室に予め定めた条件と異なる状態を人体検出器が検出した際に異状を示す表示手段と、人体検出器が人の存在または火災の発生を検出した時に、被調和室外へつながる通信媒体を介して既定のセンターまたは端末へ通報を行う制御装置と、を備えた空気調和機が開示されている。
特開2000-346426号公報
 しかしながら、上記従来の技術によれば、空気調和機が異状を検出して既定のセンターまたは端末へ通報を行ったとしても、通報を受ける通報先が気付かなければ異状事態が継続されるという問題があった。
 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、異状を検出した場合に迅速且つ確実に通報先に異状の通報を行うことができる空気調和機を得ることを目的とする。
 上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる空気調和機は、室内の空気調和を行う空気調和機であって、室内における被監視範囲を複数の検出領域に分割し、複数の検出領域の温度を既定の周期で検出する温度検出部と、温度検出部の検出結果に基づいて被監視範囲内における異状の有無を判定する判定処理部と、判定処理部において異状が有ると判定された場合に、外部の異状通報先に異状の検出を通報する通信部とを備える。通信部は、予め優先順位が設定された複数の異状通報先のうち優先順位の高い異状通報先に対して異状の検出を通報する通報処理を行い、異状の検出の通報処理を行った異状通報先において既定の待機時間内に異状の検出の通報が認識されない場合に、優先順位に従ってつぎに優先順位の高い異状通報先に対して通報処理を行うこと、を特徴とする。
 本発明にかかる空気調和機は、異状を検出した場合に迅速且つ確実に通報先に異状の通報を行うことができる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる空気調和機であるセパレート型ルームエアコンディショナの室内機を設置した被監視領域である室内を示す斜視図 本発明の実施の形態1にかかる空気調和機の室内機の主要な構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1にかかる処理回路のハードウェア構成の一例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる空気調和機であるセパレート型ルームエアコンディショナの室内機を示す斜視図 本発明の実施の形態1にかかる空気調和機であるセパレート型ルームエアコンディショナの室内機の要部縦断面図 本発明の実施の形態1において火災が発生した場合の検出範囲Aにおける温度分布の変化を示す図であり、図6(a)は、検出領域で火災が発生した場合の時刻tにおける近傍の検出領域の温度分布を示す図、図6(b)は、検出領域で火災が発生した場合の時刻t+Δtにおける近傍の検出領域の温度分布を示す図 本発明の実施の形態1において火災が発生した検出領域における温度変化を示す特性図 本発明の実施の形態1にかかる空気調和機の動作手順を説明するフローチャート 本発明の実施の形態1にかかる通信部の外部への火災発生の連絡処理の手順を示すフローチャート 本発明の実施の形態2にかかる空気調和機の室内機の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2において室内に侵入者が存在した場合の検出範囲における温度分布の変化を示す図 本発明の実施の形態2にかかる空気調和機の動作手順を説明するフローチャート 本発明の実施の形態3にかかる空気調和機の室内機の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3にかかる空気調和機の動作手順を説明するフローチャート
 以下に、本発明の実施の形態にかかる空気調和機および空気調和機における異状監視方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
 図1は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和機1であるセパレート型ルームエアコンディショナの室内機1aを設置した被監視領域である室内を示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和機1の室内機1aの主要な構成を示すブロック図である。
 空気調和機1は、警報器2、煙検出部3、入力部4、温度検出部5、判定処理部6、温度情報保持部7、通信部8を室内機1aに有している。また、空気調和機1の室内機1aは、壁面10に設置されている。
 温度検出部5は、床上の被監視範囲である検出範囲Aの温度を検出する。温度検出部5は、検出範囲Aをn個の検出領域A1から検出領域Anのn個の検出領域に分割し、各検出領域について温度を測定する。温度検出部5は、赤外線撮像素子5aを有し、予め設定された既定の時間をおいて既定の周期で定期的に検出領域A1から検出領域Anの赤外線強度を検出する。赤外線撮像素子5aは、例えばCCD(Charge Coupled Device)撮像デバイスなどを用いればよい。このとき、CCD撮像デバイスにおける各撮像領域が各検出領域に対応する。
 温度検出部5は、検出した赤外線強度の検出結果に対して既定の変換処理を行うことにより、検出した検出した検出領域A1から検出領域Anの赤外線強度を各検出領域の温度に変換して、各検出領域の温度情報として温度情報保持部7に送出する。温度情報保持部7は、温度検出部5から検出領域A1から検出領域Anの温度情報を受け取り、検出範囲Aの温度分布として記憶し、保持する。
 なお、赤外線強度から温度への変換は、温度情報保持部7で行ってもよく、判定処理部6で行う構成とすることも可能である。
 煙検出部3は、室内の監視中において常時、予め設定された既定の時間をおいて定期的に室内における煙の有無を検出し、判定処理部6に煙検出結果を送出する。
 入力部4は、ワイヤレスリモートコントロール装置11が出力した空気調和機1を制御するための各種信号を受信し、受信した信号を判定処理部6に送出する。入力部4は、リモコン11が出力した室内の監視の開始を指示する開始指示信号または室内の監視の終了を指示する終了指示信号を受信した場合には、該信号を判定処理部6に送出する。なお、以下ではワイヤレスリモートコントロール装置11をリモコン11と呼ぶ場合がある。
 判定処理部6は、入力部4から監視の開始を指示する開始指示信号を受信した場合に、煙検出部3および温度検出部5に該開始指示信号を送出すると共に、検出範囲Aにおける火災の有無の判定を開始する。判定処理部6、煙検出部3および温度検出部5は、開始指示信号に基づいて、室内の監視処理を開始する。また、判定処理部6は、入力部4から監視の終了を指示する終了指示信号を受信した場合に、煙検出部3および温度検出部5に該終了指示信号を送出すると共に、検出範囲Aにおける火災の有無の判定を終了する。判定処理部6、煙検出部3および温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視処理を終了する。
 検出範囲Aにおける火災の有無の判定を開始した判定処理部6は、予め設定された既定の時間をおいて定期的に温度情報保持部7から検出範囲Aの温度分布の情報を読み出し、検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化および検出範囲Aにおける温度分布の変化を算出する。すなわち、検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化および検出範囲Aにおける温度分布の変化は、温度情報保持部7に記憶された最新の検出範囲Aの温度分布の値から、前回の検出範囲Aの温度分布の値を引き算して、前回の検出範囲Aの温度分布からの検出範囲Aの温度差を算出することにより得られる。判定処理部6は、算出した検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化および検出範囲Aにおける温度分布の変化の情報を温度情報保持部7に送出して、記憶させる。なお、初回の温度計測時においては前回の検出範囲Aの温度分布の情報が存在しないため、情報の不存在を認識して初回のみこの差分計算をパスする。
 さらに、判定処理部6は、検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化と、検出範囲Aにおける温度分布の変化と、煙検出部3の検出結果と、に基づいて、火災発生の有無を判定する。なお、各検出領域における温度、各検出領域における温度変化、各検出領域における温度勾配の変化および検出範囲Aにおける温度分布の変化は、温度検出部5の検出結果により得られる情報であり、温度検出部5の検出結果に基づいている。
 判定処理部6は、火災を検出したと判定した場合、すなわち「火災発生」と判定した場合、警報器2によって室内に警報ブザーなどの警報音を発する。警報器2が警報音を発した後、予め設定された既定の時間内に入力部4が監視の終了を指示する終了指示信号をリモコン11から受信した場合、判定処理部6は室内の監視処理を終了する。警報器2が警報を発した後、予め設定された既定の時間が経過した場合、判定処理部6は室内が無人であると判定し、通信部8に外部への連絡を指示する通信指示信号を送信する。
 通信部8は、通信装置9を介して外部と接続する。通信部8は、判定処理部6から送信された通信指示信号に基づいて、予め設定された既定の連絡先である異状通報先に、通信装置9を介して異状発生を連絡する。通信部8からの異状発生の連絡は、例えば、消防局への発呼、ユーザの携帯電話への発呼、メールの送信など、既存の通信回線を用いて行うことができる。
 また、判定処理部6は、例えば、図3に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。図3は、本発明の実施の形態1にかかる処理回路のハードウェア構成の一例を示す図である。判定処理部6は、例えば、図3に示すプロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、判定処理部6の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。また、入力部4および通信部8のうちの1つ以上を、同様にプロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現されるように構成してもよい。また、入力部4および通信部8のうちの1つ以上を実現するためのプロセッサおよびメモリは、判定処理部6を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。また、温度情報保持部7は、図3に示すメモリ102により実現される。また、温度情報保持部7を実現するためのメモリは、判定処理部6を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。
 図4は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和機1であるセパレート型ルームエアコンディショナの室内機1aを示す斜視図である。図5は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和機1であるセパレート型ルームエアコンディショナの室内機1aの温度検出部5の部分の縦断面図である。図4および図5に示すように、空気調和機1は、室内機1aの内部に配置された室内熱交換器21、室内熱交換器21の下流側に配置された送風ファン22、室内機1a本体の前面に配置された吸い込み口23、送風ファン22駆動時に吸い込み口23および室内熱交換器21を通過した空気を室内に送風する吹き出し口24が示されている。更に、吹き出し口24に配置され、吹き出し風の上下方向の吹き出し方向を決定する上下ベーン25と、同じく吹き出し風の左右方向の吹き出し方向を決定する左右ベーン26とは、共に図示しない駆動用モータによって制御される。
 なお、空気調和機1は、室内機1aの他に、冷媒管により室内機1aに接続された室外機1b、室内機1aと室外機1bとの間において構成される冷凍サイクル、空気調和処理を制御する制御部等の空気調和機1の機能を実現する一般的な構成を有する。すなわち、空気調和機1は、一つの完結した冷凍サイクルを室内機1aと室外機1bとで形成している。空気調和機1は、冷媒管を通って室内機1aと室外機1bとの間を循環する冷媒を使用して、空調対象空間である室内の空気と室外の空気との間で熱移動を行い、室内の空気調和を行う。すなわち、室内機1aと室外機1bとは冷媒管により接続されており、冷媒管中を流れる冷媒の圧力を室外機1bの備える圧縮機により変化させて冷媒の吸熱、放熱により空気調和を行う。ただし、本発明の要旨に直接関連しない部分については図示及び説明を省略する。
 つぎに、図6および図7を用いて判定処理部6の判定基準について説明する。図6は、本発明の実施の形態1において火災が発生した場合の検出範囲Aにおける温度分布の変化を示す図である。図6(a)は、検出領域A1から検出領域Anのうち検出領域Aαで火災が発生した場合の時刻tにおける検出領域Aαの近傍の検出領域の温度分布を示す図である。すなわち、図6(a)において、検出領域Aαが火災発生源である。図6(b)は、検出領域A1から検出領域Anのうち検出領域Aαで火災が発生した場合の時刻t+Δtにおける検出領域Aαの近傍の検出領域の温度分布を示す図である。
 ここで、火災が発生した場合の検出領域Aαにおける時刻tの温度T(Aα,t)は、火災発生前の検出領域Aαにおける時刻t0の温度T(Aα,t0)と比して高くなっている。さらに、火災が発生した場合、図6(b)に示すように検出領域Aαの周辺の他の検出領域に火は燃え広がる。この場合には、検出領域Aαの周辺の検出領域においても温度の上昇が確認される。このため、火災が発生し、時間Δtの間に炎が燃え広がっていることが、図6(b)に示すように検出領域Aαの周辺の温度分布に現れる。したがって、判定処理部6は、炎が燃え広がっていることを、時間的に前後する2つの温度分布に基づいて判定することができる。
 図7は、本発明の実施の形態1において火災が発生した検出領域における温度変化を示す特性図である。火災が発生した場合、火災の発生した場所の温度は、急激に上昇する。ある検出領域において、既定の時間間隔Δtの間に急激に温度が上昇した場合、この検出領域に火災が発生している可能性がある。判定処理部6は、各検出領域における温度から、各検出領域における温度勾配ΔTを算出する。「i」を「n」以下の自然数として、検出領域Aiの時刻t+Δtにおける温度勾配ΔTは、ΔT={T(Ai,t+Δt)-T(Ai,t)}/Δtで求めることができる。判定処理部6は、算出した検出領域における温度勾配が、既定の温度勾配ΔTa以上である場合に、その検出領域において火災が発生した可能性があると判定する。
 また、検出領域における温度勾配が温度勾配ΔTaより小さい温度勾配であって、緩慢に検出領域の温度が上昇した場合であっても、火災が発生する可能性はある。判定処理部6は、温度が上昇している検出領域の温度が、既定の温度Tb以上となった場合に、該検出領域に火災が発生する可能性があると判定する。
 さらに、火災が発生した場合には、温度の上昇に加えて煙が発生する。したがって、判定処理部6は、上述した検出範囲Aにおける温度分布の変化、検出領域A1から検出領域Anの温度および温度勾配の変化に加えて、室内における煙の有無に基づいて室内における火災発生の有無を判定する。
 ここで、図8に示すフローチャートを参照して、空気調和機1の動作手順を説明する。図8は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和機1の動作手順を説明するフローチャートである。まず、ステップS101において空気調和機1は、リモコン11から監視の開始を指示する開始指示信号を受信した場合に、室内の監視を開始する。すなわち、判定処理部6は、入力部4を介してリモコン11から開始指示信号を受信すると、煙検出部3および温度検出部5に該開始指示信号を送出する。これにより、判定処理部6、煙検出部3および温度検出部5が、開始指示信号に基づいて室内の監視処理を開始する。
 室内の監視が開始されると、ステップS102において温度検出部5は、検出領域A1から検出領域Anの温度を検出する。温度検出部5は、検出領域A1から検出領域Anにおいて検出した赤外線強度を各検出領域の温度情報として温度情報保持部7に送出する。ステップS103において温度情報保持部7は、温度検出部5が検出した各検出領域の温度を検出範囲Aの温度分布として記憶し、保持する。
 つぎに、ステップS104において温度検出部5は、予め設定された既定の時間が経過したか否かを判定する。予め設定された既定の時間が経過していない場合は、すなわちステップS104においてNoの場合は、ステップS104に戻る。一方、予め設定された既定の時間が経過している場合は、すなわちステップS104においてYesの場合は、ステップS105において温度検出部5は、再び検出領域A1から検出領域Anの温度を検出する。温度検出部5は、検出領域A1から検出領域Anにおいて検出した赤外線強度を各検出領域の温度情報として温度情報保持部7に送出する。ステップS106において温度情報保持部7は、温度検出部5が検出した各検出領域の温度を検出範囲Aの温度分布として記憶し、保持する。
 つぎに、判定処理部6は、温度情報保持部7が保持する最新の温度分布と、前回の温度分布または前回よりも前の温度分布とに基づいて各検出領域の温度勾配ΔTを算出することで各検出領域の温度変化をステップS107において算出し、温度変化のある検出領域が存在するか否かをステップS108において判定する。判定処理部6は、温度勾配ΔTがある検出領域が存在する場合に、温度変化のある検出領域が存在すると判定する。判定処理部6は、温度勾配ΔTがある検出領域が存在しない場合に、温度変化のある検出領域が存在しないと判定する。
 温度変化のある検出領域が存在する場合、すなわちステップS108においてYesである場合は、ステップS109において判定処理部6は、温度勾配ΔTが既定の温度勾配ΔTa以上である検出領域が存在するか否かを判定する。
 温度勾配ΔTが温度勾配ΔTa以上である検出領域が存在する場合、すなわちステップS109においてYesである場合は、ステップS110において、判定処理部6は、温度が上昇した検出領域が拡大したか否かを判定する。判定処理部6は、温度情報保持部7に記憶された最新の検出範囲Aの温度分布の値から、前回の検出範囲Aの温度分布の値を引き算して、前回の検出範囲Aの温度分布からの検出範囲Aの温度差を算出する。そして、判定処理部6は、算出結果に基づいて、温度勾配ΔTが既定の温度勾配ΔTa以上である検出領域以外に、前回の検出時から温度が上昇した検出範囲が存在するか否かを判定する。
 温度勾配ΔTが既定の温度勾配ΔTa以上である検出領域以外に、前回の検出時から温度が上昇した検出範囲が存在する場合は、判定処理部6は、温度が上昇した検出領域が拡大したと判定する。また、温度勾配ΔTが既定の温度勾配ΔTa以上である検出領域以外に、前回の検出時から温度が上昇した検出範囲が存在しない場合は、判定処理部6は、温度が上昇した検出領域が拡大していないと判定する。
 温度が上昇した検出領域が拡大したと判定された場合、すなわちステップS110においてYesである場合は、ステップS111において判定処理部6は、温度が上昇した検出領域の温度が予め設定された既定の温度Tb以上であるかを判定する。温度が上昇した検出領域の温度が既定の温度Tb以上である場合、すなわちステップS111においてYesである場合は、ステップS112において判定処理部6は、煙検出部3から送出された煙検出結果に基づいて煙の有無を判定する。
 煙が検出された場合、すなわちステップS112においてYesである場合は、ステップS113において判定処理部6は、「火災発生」と判定する。判定処理部6は、「火災発生」と判定した後、異状を知らせる警報音の発信を指示する警報音発信指示情報を警報器2に送信する。
 警報器2は、警報音発信指示情報を受信すると、ステップS114において警報音として室内に警報ブザーを鳴らす。警報器2が警報音を発した後、ステップS115において判定処理部6は、異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除するか否かを判定する。判定処理部6は、予め設定された既定の時間内にリモコン11から監視の終了を指示する終了指示信号を受信した場合に、室内の監視を解除すると判定する。また、判定処理部6は、既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信しない場合に、室内の監視を解除しないと判定する。
 異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除すると判定された場合、すなわちステップS115においてYesである場合は、判定処理部6は、煙検出部3および温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。煙検出部3および温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 一方、異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除しないと判定された場合、すなわちステップS115においてNoである場合は、判定処理部6は、異状発生の外部への通報を指示する異状発生通報指示信号として、火災発生の外部への連絡を指示する火災発生通報指示信号を通信部8に送信する。判定処理部6は、火災発生通報指示信号の送信後、煙検出部3および温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 通信部8は、火災発生通報信号を受信すると、ステップS116において、火災が発生したことを外部へ連絡する。すなわち、通信部8は、火災発生通報指示信号に基づいて、火災が発生したことを既定の連絡先である異状通報先に連絡し、処理を終了する。通信部8は、異状通報先に通信装置9を介して連絡する。通信部8は、公衆電話回線またはインターネット回線を介して異状通報先へ電話し、音声合成された警報出力で異状発生である火災発生を通報する。また、通信部8は、公衆電話回線またはインターネット回線を介して異状通報先へ異状発生通報メールとして火災発生通報メールを送信して、異状発生である火災発生を通報する。異状発生通報メールは、異状通報先へ異状の発生を通報する定型メールである。火災発生通報メールは、異状通報先へ火災の発生を通報する定型メールである。異状通報先としては、消防局、消防本部、消防署、ユーザ、親族、隣人および友人が有する、電話、携帯電話およびEメールアドレスが例示される。
 また、異状通報先の電話番号または異状通報先のEメールアドレスと、これらにおける優先順位と、通信部8からの異状通報にどの程度の期間気付かなかったらつぎの優先順位の異状通報先へ異状を通報するかを設定した待機期間が、予め通信部8に登録されている。なお、異状通報先には、任意の電話番号またはEメールアドレスを設定可能である。
 つぎに、上述したステップS116における通信部8から外部への火災発生の連絡について図9を参照して説明する。図9は、本発明の実施の形態1にかかる通信部8の外部への火災発生の連絡処理の手順を示すフローチャートである。まず、優先順位が高い異状通報先として電話番号が通信部8に登録されている場合について説明する。
 通信部8は、火災発生通報指示信号を受信すると、ステップS131において、優先順位が1番の異状通報先、すなわち優先順位が1番高い異状通報先へ、火災発生を通報する。優先順位が1番の異状通報先として電話番号が通信部8に登録されている場合には、通信部8は、火災発生通報指示信号を受信すると、優先順位が1番の異状通報先の電話番号へ火災発生を通報する電話をかける。
 つぎに、ステップS132において通信部8は、優先順位が1番の異状通報先の電話番号へ火災発生を通報する電話をかけた後、既定の待機期間中に優先順位が1番の異状通報先が火災発生の通報を認識したか否かを判定する。通信部8は、既定の待機期間中に異状通報先への電話が繋がった場合は、優先順位が1番の異状通報先が火災発生の通報を認識したと判定する。通信部8は、既定の待機期間中に優先順位が1番の異状通報先が電話に出ないか、または優先順位が1番の異状通報先の電話自体が繋がらない場合は、優先順位が1番の異状通報先が火災発生の通報を認識していないと判定する。
 通信部8は、異状通報先への電話が繋がった場合に異状通報先から送信される音声信号または接続信号を受信することにより、異状通報先へ電話が繋がったこと、すなわち火災発生が異状通報先に認識されたことが確認できる。したがって、通信部8は、異状の検出の通報である火災発生の通報に対応する異状通報先からの応答として異状通報先から送信される音声信号または接続信号を受信した場合に、火災発生の通報が確実に異状通報先に認識されたと判定する。
 待機期間中に優先順位が1番の異状通報先が火災発生の通報を認識したと判定された場合は、すなわちステップS132においてYesである場合は、通信部8は、外部への火災発生の通報処理を終了する。
 一方、待機期間中に優先順位が1番の異状通報先が火災発生の通報を認識していないと判定された場合は、すなわちステップS132においてNoである場合は、ステップS133において通信部8は、つぎの優先順位の異状通報先へ火災発生の通報を行う。通信部8は、優先順位が2番の異状通報先、すなわち優先順位が2番目に高い異状通報先に通報を行う。優先順位が2番の異状通報先として電話番号が通信部8に登録されている場合には、通信部8は、優先順位が2番の異状通報先の電話番号へ火災発生を通報する電話をかける。
 つぎに、ステップS134において、通信部8は、優先順位が2番の異状通報先の電話番号へ火災発生を通報する電話をかけた後、既定の待機期間中に優先順位が2番の異状通報先が火災発生の通報を認識したか否かを判定する。
 待機期間中に優先順位が2番の異状通報先が火災発生の通報を認識したと判定された場合は、すなわちステップS134においてYesである場合は、通信部8は、外部への火災発生の通報処理を終了する。
 一方、待機期間中に優先順位が2番の異状通報先が火災発生の通報を認識していないと判定された場合は、すなわちステップS134においてNoである場合は、ステップS135において通信部8は、優先順位が3番の異状通報先へ火災発生の通報を行う。すなわち、通信部8は、優先順位が3番の異状通報先、すなわち優先順位が3番目に高い異状通報先に通報を行う。優先順位が3番の異状通報先として電話番号が通信部8に登録されている場合には、通信部8は、優先順位が3番の異状通報先の電話番号へ火災発生を通報する電話をかける。
 これ以降は、通信部8は、異状通報先が火災発生の通報を認識したと判定されるまで上記と同様にして異状通報先への通報処理を繰り返す。これにより、空気調和機1は、必要最低限の通報回数で、精度良く確実に異状通報先に火災発生を認識させることができる。したがって、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、必要以上に火事発生の情報を広げずに、迅速且つ確実に異状通報先に火災発生を通報し、異状通報先に火災発生を認識することができる。
 また、ユーザの携帯電話および隣人の電話などの異状通報先については、優先順位をつけず、優先順位に基づいた異状通報先への火災発生の通報と並行して、火災発生を通報することも可能である。
 つぎに、優先順位が高い異状通報先としてEメールアドレスが通信部8に登録されている場合の通信部8から外部への火災発生の連絡について図9を参照して説明する。
 通信部8は、火災発生通報指示信号を受信すると、ステップS131において、優先順位が1番の異状通報先、すなわち優先順位が1番高い異状通報先へ火災発生を通報する。優先順位が1番の異状通報先としてEメールアドレスが通信部8に登録されている場合には、通信部8は、火災発生通報指示信号を受信すると、優先順位が1番の異状通報先のEメールアドレスへ、開封確認メッセージの要求を設定して火災発生通報メールを送信する。火災発生通報メールに開封確認メッセージの要求を設定することにより、優先順位が1番の異状通報先が火災発生通報メールを受信して開封した際に、火災発生通報メールの開封済みを知らせる開封確認メッセージが通信部8に返送されてくる。通信部8は、開封確認メッセージを受信することにより、異状通報先が火災発生通報メールを開封したこと、すなわち、火災発生が異状通報先に認識されたことが確認できる。
 つぎに、ステップS132において通信部8は、優先順位が1番の異状通報先のEメールアドレスへ火災発生通報メールを送信後、既定の待機期間中に優先順位が1番の異状通報先が火災発生の通報を認識したか否かを判定する。通信部8は、待機期間中に優先順位が1番の異状通報先から開封確認メッセージが返送されてきた場合は、優先順位が1番の異状通報先が火災発生の通報を認識したと判定する。したがって、通信部8は、異状の検出の通報である火災発生の通報に対応する異状通報先からの応答として異状通報先から送信される開封確認メッセージを受信した場合に、火災発生の通報が確実に異状通報先に認識されたと判定する。通信部8は、既定の待機期間中に優先順位が1番の異状通報先から開封確認メッセージが返送されてこない場合は、優先順位が1番の異状通報先が火災発生の通報を認識していないと判定する。
 待機期間中に優先順位が1番の異状通報先が火災発生の通報を認識したと判定された場合は、すなわちステップS132においてYesである場合は、通信部8は、外部への火災発生の通報処理を終了する。
 一方、待機期間中に優先順位が1番の異状通報先が火災発生の通報を認識していないと判定された場合は、すなわちステップS132においてNoである場合は、ステップS133において通信部8は、つぎの優先順位の異状通報先へ火災発生の通報を行う。通信部8は、優先順位が2番の異状通報先、すなわち優先順位が2番目に高い異状通報先に通報を行う。優先順位が2番の異状通報先としてEメールアドレスが通信部8に登録されている場合には、通信部8は、優先順位が2番の異状通報先のEメールアドレスへ開封確認メッセージの要求を設定して火災発生通報メールを送信する。
 つぎに、ステップS134において通信部8は、優先順位が2番の異状通報先のEメールアドレスへ火災発生通報メールを送信後、既定の待機期間中に優先順位が2番の異状通報先が火災発生の通報を認識したか否かを判定する。
 待機期間中に優先順位が2番の異状通報先が火災発生の通報を認識したと判定された場合は、すなわちステップS134においてYesである場合は、通信部8は、外部への火災発生の通報処理を終了する。
 一方、待機期間中に優先順位が2番の異状通報先が火災発生の通報を認識していないと判定された場合は、すなわちステップS134においてNoである場合は、ステップS135において通信部8は、優先順位が3番の異状通報先へ火災発生の通報を行う。通信部8は、優先順位が3番の異状通報先、すなわち優先順位が3番目に高い異状通報先に通報を行う。優先順位が3番の異状通報先としてEメールアドレスが通信部8に登録されている場合には、通信部8は、優先順位が3番の異状通報先のEメールアドレスへ開封確認メッセージの要求を設定して火災発生通報メールを送信する。
 これ以降、通信部8は、異状通報先が火災発生の通報を認識したと判定されるまで上記と同様にして異状通報先への通報処理を繰り返す。なお、上記においては、優先順位の高い異状通報先が電話番号である場合と、Eメールアドレスである場合とに分けて説明したが、優先順位の高い異状通報先に電話番号とEメールアドレスとが混在していても構わない。
 また、温度が上昇した検出領域が拡大したと判定されず、温度が上昇した検出領域の範囲が変化せずに一定である場合または温度が上昇した検出領域の範囲が減少していると判定された場合、すなわちステップS110においてNoである場合は、判定処理部6はステップS117に移行する。また、温度が上昇した検出領域の温度が既定の温度以上ではなく既定の温度に比して小さいと判定された場合、すなわちステップS111においてNoである場合は、判定処理部6はステップS117に移行する。また、煙が検出されないと判定された場合、すなわちステップS112においてNoである場合は、判定処理部6はステップS117に移行する。
 ステップS117において判定処理部6は、室内の監視を解除するか否かを判定する。判定処理部6は、予め設定された既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信した場合に、室内の監視を解除すると判定する。また、判定処理部6は、既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信しない場合に、室内の監視を解除しないと判定する。
 室内の監視を解除すると判定された場合、すなわちステップS117においてYesである場合は、判定処理部6は、煙検出部3および温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。煙検出部3および温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 一方、室内の監視を解除しないと判定された場合、すなわちステップS117においてNoである場合は、判定処理部6は、ステップS104に戻って既定の時間の経過後にステップS105において再び検出領域A1から検出領域Anの温度を検出する。
 また、ステップS109に戻って、温度勾配ΔTが温度勾配ΔTa以上である検出領域が存在せず、全ての検出領域の温度勾配ΔTが温度勾配ΔTaに比して小さい場合、すなわちステップS109においてNoである場合は、ステップS118において判定処理部6は、温度勾配ΔTが0より大きい検出領域が存在するか否かを判定する。
 温度勾配ΔTが0より大きい検出領域が存在すると判定された場合、すなわちステップS118においてYesである場合は、ステップS119において判定処理部6は、温度が上昇した検出領域が拡大したか否かを判定する。判定処理部6は、温度情報保持部7に記憶された最新の検出範囲Aの温度分布と前回の検出範囲Aの温度分布を比較する。そして、最新の検出範囲Aの温度分布において、0より大きく且つ温度勾配ΔTaに比して小さい温度勾配ΔTを有する検出領域が前回の検出範囲Aの温度分布から増加している場合に、判定処理部6は、温度が上昇した検出領域が拡大したと判定する。また、最新の検出範囲Aの温度分布において、0より大きく且つ温度勾配ΔTaに比して小さい温度勾配ΔTを有する検出領域が前回の検出範囲Aの温度分布から増加していない場合に、判定処理部6は、温度が上昇した検出領域が拡大していないと判定する。
 温度が上昇した検出領域が拡大したと判定された場合、すなわちステップS119においてYesである場合は、ステップS120において判定処理部6は、温度が上昇して0より大きく且つ温度勾配ΔTaに比して小さい温度勾配ΔTを有する検出領域の温度が予め設定された既定の温度Tb以上であるかを判定する。温度が上昇して0より大きく且つ温度勾配ΔTaに比して小さい温度勾配ΔTを有する検出領域の温度が既定の温度Tb以上である場合、すなわちステップS120においてYesである場合は、ステップS121において判定処理部6は、煙検出部3から送出された煙検出結果に基づいて煙の有無を判定する。
 煙が検出された場合、すなわちステップS121においてYesである場合は、ステップS122において判定処理部6は、「火災発生」と判定する。判定処理部6は、「火災発生」と判定した後、異状を知らせる警報音の発信を指示する警報音発信指示情報を警報器2に送信する。
 警報器2は、警報音発信指示情報を受信すると、ステップS123において警報音として室内に警報ブザーを鳴らす。警報器2が警報音を発した後、ステップS124において判定処理部6は、異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除するか否かを判定する。判定処理部6は、予め設定された既定の時間内にリモコン11から監視の終了を指示する終了指示信号を受信した場合に、室内の監視を解除すると判定する。また、判定処理部6は、既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信しない場合に、室内の監視を解除しないと判定する。
 異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除すると判定された場合、すなわちステップS124においてYesである場合は、判定処理部6は、煙検出部3および温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。煙検出部3および温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 一方、異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除しないと判定された場合、すなわちステップS124においてNoである場合は、判定処理部6は、異状発生の外部への通報を指示する異状発生通報指示信号として、火災発生の外部への連絡を指示する火災発生通報指示信号を通信部8に送信する。判定処理部6は、火災発生通報指示信号の送信後、煙検出部3および温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 通信部8は、火災発生通報信号を受信すると、ステップS125において、火災が発生したことを外部へ連絡する。すなわち、通信部8は、火災発生通報指示信号に基づいて、火災が発生したことを既定の連絡先である異状通報先に連絡し、処理を終了する。通信部8は、異状通報先に通信装置9を介して連絡する。ステップS125における通信部8から外部への火災発生の連絡における詳細な処理は、図9を参照して説明したステップS116における処理と同じである。
 また、温度変化のある検出領域が存在しないと判定された場合、すなわちステップS108においてNoである場合は、判定処理部6はステップS126に移行する。また、温度勾配ΔTが0より大きい検出領域が存在しないと判定された場合、すなわちステップS118においてNoである場合は、判定処理部6はステップS126に移行する。また、温度が上昇した検出領域が拡大していないと判定された場合、すなわちステップS119においてNoである場合は、判定処理部6はステップS126に移行する。また、温度が上昇して0より大きく且つ温度勾配ΔTaに比して小さい温度勾配ΔTを有する検出領域の温度が既定の温度以上でない場合、すなわちステップS120においてNoである場合は、判定処理部6はステップS126に移行する。また、煙が検出されないと判定された場合、すなわちステップS121においてNoである場合は、判定処理部6はステップS126に移行する。
 ステップS126において判定処理部6は、室内の監視を解除するか否かを判定する。判定処理部6は、予め設定された既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信した場合に、室内の監視を解除すると判定する。また、判定処理部6は、既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信しない場合に、室内の監視を解除しないと判定する。
 室内の監視を解除すると判定された場合、すなわちステップS126においてYesである場合は、判定処理部6は、煙検出部3および温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。煙検出部3および温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 一方、室内の監視を解除しないと判定された場合、すなわちステップS126においてNoである場合は、判定処理部6は、ステップS104に戻って処理を繰り返す。
 上述したように、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、温度検出部5が検出範囲Aを検出領域A1から検出領域Anに分割して各検出領域の温度を検出し、温度情報保持部7が温度検出部5の検出結果に基づいた検出範囲Aの温度分布を保持し、煙検出部3が室内における煙の有無を検出する。そして、判定処理部6が、検出範囲Aの温度分布の変化と、各検出領域の温度および温度変化と、煙の有無とに基づいて室内における火災発生を検出する。そして、空気調和機1は、火災発生と判定された場合には、警報器2が室内に警報を発し、警報を発した後、ユーザからの応答として終了指示信号の受信が無い場合に通信部8によって外部に自動で火災発生の連絡を行う。
 すなわち、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、検出範囲Aを検出領域A1から検出領域Anに分割して各検出領域の温度を検出するので、室内の温度変化を迅速に検出することができ、また、温度が上昇した検出領域の広がりを把握し、炎が燃え広がっているか否かを迅速かつ高い精度で検出することができる。さらに、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、室内における煙の有無を検出し、検出範囲Aの温度分布の変化と、各検出領域の温度および温度変化と、煙の有無とに基づいて火災発生の判定を行うので、迅速かつ精度の高い判定を行うことができる。
 より具体的には、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、検出範囲A内に温度を上昇を示す領域が存在し、温度の上昇を示す検出領域が拡大し、かつ検出範囲A内に煙が検出された場合に、検出範囲A内に火災が発生したと判定するので、温度の上昇に加えて、温度が上昇した検出領域の広がりから炎が燃え広がっていることを判別し、かつ煙の発生を加味した、高精度な火災検出を行うことができる。
 また、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、警報器2を備え、火災発生と判定された場合に室内に警報ブザーを鳴らし、ユーザからの応答として終了指示信号の受信が無い場合に既定の連絡先に火災発生の連絡を自動で行うので、室内に人が居る場合にも、また人が外出中の場合にも適切に対応することができる。
 さらに、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、火災発生の判定を行う際に検出領域の温度勾配を判定基準として用いているので、急激に検出領域の温度が上昇した場合と緩慢に検出領域の温度が上昇した場合とに各々対応した連絡を行うことができる。例えば、急激な温度上昇の場合に「火災発生」と判定して消防署と携帯電話に連絡し、緩慢に温度が上昇した場合には「火災の危険あり」と判定して携帯電話に連絡する、など連絡先を状況に応じて変化させることができる。
 そして、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、火事発生と判断した場合に火災が発生したことを通報する複数の異状通報先に予め優先順位を設けておき、優先順位に従って異状通報先に火災発生を通報する。また、空気調和機1は、通報を行った異状通報先が既定の待機期間中に通報を認識していないと判定された場合には、優先順位に従ってつぎの優先順位の異状通報先に火災発生を通報する。そして、空気調和機1は、異状通報先が通報を認識するまで優先順位に従って異状通報先に火災発生を通報する。すなわち、空気調和機1は、優先順位に従って異状通報先に火災発生を通報するとともに、異状通報先が通報を認識したかどうかを確認してから、つぎの優先順位の異状通報先に火災発生を通報する。
 これにより、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、火災発生を検出した際に必要最低限の通報回数で確実に異状通報先に火災発生を自動的に通報して認識させることができるので、必要以上に火事発生の情報を広げずに、迅速に且つ確実に異状通報先に火災発生を通報することができ、効率的且つ確実な通報が可能である。
 また、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、検出範囲A内の監視の開始および終了を、入力部4に入力される信号によって切り換えることができるので、検出範囲A内が無人の場合に監視を行いつつ、必要に応じて監視を解除することができ、効率的な監視を行うことができる。
 そして、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、空気調和機により火災の監視および通報を自動で行うことができるので、防災機能を備えた機器を別途配置する必要がなく、室内の空気調和と室内の監視を同一の装置で行うことができる。
 なお、本実施の形態1では、既定の温度勾配ΔTaを判定基準として用い、対応の細分化を図っているが、既定の温度勾配ΔTaを「0」と設定し、対応を統一することで、構成および処理手順を簡易化してもよい。
 また、本実施の形態1では、監視の開始および監視の終了の指示の入力にリモコン11を用いているが、室内機1aに監視の開始および監視の終了の指示を直接入力する構成としてもよく、外出先から電話回線などの通信回線を用いて監視の開始および監視の終了の指示を行うことができるようにしてもよい。
 さらに、監視の開始および監視の終了の指示を行う場合にリモコン11に暗証コードを入力し、監視の開始を指示したリモコン11以外からの監視の開始および監視の終了の指示操作を拒絶するようにしてもよい。暗証コードを用いることで、誤った指示の入力および第3者からの不正な指示の入力を防ぐことができる。
 また、本実施の形態1では、温度検出部5は、CCD撮像デバイスである赤外線撮像素子5aを有していたが、温度検出部5はこれに限られることなく、温度情報と位置情報とを取得する任意の手段を温度検出部として用いることができる。たとえば、赤外線受光装置によって検出範囲をスキャンする手段であってもよいし、赤外線受光装置を、各検出領域に対応させて複数設けてもよい。そして、本実施の形態の温度検出部5は、検出領域の温度を直接的に検出するものでなくてもよい。すなわち、本実施の形態の温度検出部5は、CCD撮像デバイスのように赤外線強度などを検出して検出結果に対して既定の変換処理を行うことにより検出領域の温度を適切に把握できるもので有ればよい。また、赤外線強度を温度に変換せずに、赤外線強度自体を温度情報として用いることも可能である。
実施の形態2.
 つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。図10は、本発明の実施の形態2にかかる空気調和機31の室内機31aの構成を示すブロック図である。空気調和機31は、検出範囲Aにおける侵入者の存在を判定する判定処理部32を室内機31aに有している。空気調和機31は実施の形態1にかかる空気調和機1に対応し、室内機31aは実施の形態1にかかる室内機1aに対応している。空気調和機31におけるその他の構成は、煙検出部3を備えていないこと以外は実施の形態1にかかる空気調和機1と同様である。空気調和機31における空気調和機1と同一の構成要素には、空気調和機1と同一の符号を付している。
 判定処理部32は、入力部4から監視の開始を指示する開始指示信号を受信した場合に、温度検出部5に該開始指示信号を送出すると共に、検出範囲Aにおける侵入者の有無の判定を開始する。判定処理部6および温度検出部5は、開始指示信号に基づいて、室内の監視処理を開始する。また、判定処理部32は、入力部4から監視の終了を指示する終了指示信号を受信した場合に、温度検出部5に該終了指示信号を送出すると共に、検出範囲Aにおける侵入者の有無の判定を終了する。判定処理部32および温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視処理を終了する。
 検出範囲Aにおける侵入者の有無の判定を開始した判定処理部32は、予め設定された既定の時間をおいて定期的に温度情報保持部7から検出範囲Aの温度分布の情報を読み出し、検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化および検出範囲Aにおける温度分布の変化を算出する。すなわち、検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化および検出範囲Aにおける温度分布の変化は、温度情報保持部7に記憶された最新の検出範囲Aの温度分布の値から、前回の検出範囲Aの温度分布の値を引き算して、前回の検出範囲Aの温度分布からの検出範囲Aの温度差を算出することにより得られる。判定処理部32は、算出した検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化および検出範囲Aにおける温度分布の変化の情報を温度情報保持部7に送出して、記憶させる。なお、初回の温度計測時においては前回の検出範囲Aの温度分布の情報が存在しないため、情報の不存在を認識して初回のみこの差分計算をパスする。さらに、判定処理部32は、検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化と、検出範囲Aにおける温度分布の変化と、に基づいて、侵入者の有無を判定する。
 判定処理部32は、人が侵入したと判定した場合、すなわち「侵入者あり」と判定した場合、警報器2によって室内に警報ブザーなどの警報音を発する。警報器2が警報音を発した後、予め設定された既定の時間内に入力部4が監視の終了を指示する終了指示信号をリモコン11から受信した場合、判定処理部32は室内の監視処理を終了する。警報器2が警報音を発した後、予め設定された既定の時間が経過した場合、判定処理部32は、室内が無人であると判定し、通信部8に外部への連絡を指示する通信指示信号を送信する。
 通信部8は、判定処理部32から送信された通信指示信号に基づいて、予め設定された既定の連絡先である異状通報先に、通信装置9を介して異状発生を連絡する。通信部8からの異状発生の連絡は、例えば、警備保障会社への発呼、ユーザの携帯電話への発呼、メールの送信など既存の通信回線を用いて行うことができる。
 また、判定処理部32は、例えば、図3に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。判定処理部32は、例えば、図3に示すプロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、判定処理部32の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。また、入力部4および通信部8のうちの1つ以上を実現するためのプロセッサおよびメモリは、判定処理部32を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。また、温度情報保持部7を実現するためのメモリは、判定処理部32を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。
 つぎに、図11を用いて判定処理部32の判定基準について説明する。図11は、本発明の実施の形態2において室内に侵入者が存在した場合の検出範囲Aにおける温度分布の変化を示す図である。図11(a)は、検出領域A1から検出領域Anのうち検出領域Aβに人が侵入した場合の時刻tにおける検出領域Aβの近傍の検出領域の温度分布を示す図である。すなわち、図11(a)においては、侵入者が検出領域Aβで検出されている状態における検出領域Aβの近傍の検出領域の温度分布を示している。図11(b)は、検出領域A1から検出領域Anのうち検出領域Aβで侵入者が検出された場合の時刻t+Δtにおける検出領域Aβの近傍の検出領域の温度分布を示す図である。
 ここで、室内に人が侵入した場合の検出領域Aβにおける時刻tの温度T(Aβ,t)は、人の侵入前の検出領域Aβにおける時刻t0の温度T(Aβ,t0)と比して高くなっている。さらに、侵入者は、図11(b)に示すように検出領域Aβから、検出領域Aβとは異なる検出領域Aγに移動を行う。この場合には、時刻tからΔtが経過した時刻t+Δtの検出領域Aβにおける温度T(Aβ,t+Δt)は、検出領域Aβにおける時刻tの温度T(Aβ,t)に比して小さくなる。また、侵入者が移動した検出領域Aγにおける時刻t+Δtの温度T(Aγ,t+Δt)は、検出領域Aγにおける時刻tの温度T(Aγ,t)に比して大きくなる。したがって、室内に人が侵入した場合は、温度が高い検出領域の移動が、図11(b)に示すように検出領域Aβの周辺の検出領域の温度分布に現れる。したがって、判定処理部32は、時間的に前後する2つの温度分布において温度が高い検出領域が移動していることに基づいて、侵入者が存在すると判定することができる。
 つぎに、図12に示すフローチャートを参照して、空気調和機31の動作手順を説明する。図12は、本発明の実施の形態2にかかる空気調和機31の動作手順を説明するフローチャートである。まず、ステップS201において空気調和機31は、リモコン11から監視の開始を指示する開始指示信号を受信した場合に、室内の監視を開始する。すなわち、判定処理部32は、入力部4を介してリモコン11から開始指示信号を受信すると、温度検出部5に該開始指示信号を送出する。これにより、判定処理部32および温度検出部5が、開始指示信号に基づいて、室内の監視処理を開始する。
 室内の監視が開始されると、ステップS202において温度検出部5は、検出領域A1から検出領域Anの温度を検出する。温度検出部5は、検出領域A1から検出領域Anにおいて検出した赤外線強度を各検出領域の温度情報として温度情報保持部7に送出する。ステップS203において温度情報保持部7は、温度検出部5が検出した各検出領域の温度を検出範囲Aの温度分布として記憶し、保持する。
 つぎに、ステップS204において温度検出部5は、予め設定された既定の時間が経過したか否かを判定する。予め設定された既定の時間が経過していない場合は、すなわちステップS204においてNoの場合は、ステップS204に戻る。一方、予め設定された既定の時間が経過している場合は、すなわちステップS204においてYesの場合は、ステップS205において温度検出部5は、再び検出領域A1から検出領域Anの温度を検出する。温度検出部5は、検出領域A1から検出領域Anにおいて検出した赤外線強度を各検出領域の温度情報として温度情報保持部7に送出する。ステップS206において温度情報保持部7は、温度検出部5が検出した各検出領域の温度を検出範囲Aの温度分布として記憶し、保持する。
 つぎに、判定処理部32は、温度情報保持部7が保持する最新の温度分布と前回の温度分布とに基づいて各検出領域の温度勾配ΔTを算出することで各検出領域の温度変化をステップS207において算出し、温度変化のある検出領域Aβが存在するか否かをステップS208において判定する。判定処理部32は、温度勾配ΔTがある検出領域が存在する場合に、温度変化のある検出領域Aβが存在すると判定する。判定処理部32は、温度勾配ΔTがある検出領域が存在しない場合に、温度変化のある検出領域Aβが存在しないと判定する。
 温度変化のある検出領域Aβが存在する場合、すなわちステップS208においてYesである場合は、ステップS209において温度検出部5は、予め設定された既定の時間が経過したか否かを判定する。予め設定された既定の時間が経過していない場合は、すなわちステップS209においてNoの場合は、温度検出部5はステップS209に戻る。一方、予め設定された既定の時間が経過している場合は、すなわちステップS209においてYesの場合は、ステップS210において温度検出部5は、再び検出領域A1から検出領域Anの温度を検出する。温度検出部5は、検出領域A1から検出領域Anにおいて検出した赤外線強度を各検出領域の温度情報として温度情報保持部7に送出する。ステップS211において、温度情報保持部7は、温度検出部5が検出した各検出領域の温度を検出範囲Aの温度分布として記憶し、保持する。
 つぎに、ステップS212において判定処理部32は、温度情報保持部7が保持する最新の温度分布と前回の温度分布とに基づいて各検出領域の温度勾配ΔTを算出することで各検出領域の温度変化を算出する。そして、ステップS213において判定処理部32は、算出した各検出領域の温度変化に基づいて、検出領域Aβの温度がさらに変化しているか否かを判定する。
 検出領域Aβの温度がさらに変化していると判定された場合、すなわちステップS213においてYesの場合は、ステップS214において判定処理部32は、算出した各検出領域の温度変化に基づいて、検出領域Aβ以外の検出領域において温度変化のあった検出領域Aγが存在するか否かを判定する。
 検出領域Aγが存在すると判定された場合、すなわちステップS214においてYesの場合は、ステップS215において判定処理部32は、「侵入者あり」と判定する。判定処理部32は、「侵入者あり」と判定した後、異状を知らせる警報音の発信を指示する警報音発信指示情報を警報器2に送信する。
 警報器2は、警報音発信指示情報を受信すると、ステップS216において警報音として室内に警報ブザーを鳴らす。警報器2が警報音を発した後、ステップS217において判定処理部32は、異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除するか否かを判定する。判定処理部32は、予め設定された既定の時間内にリモコン11から監視の終了を指示する終了指示信号を受信した場合に、室内の監視を解除すると判定する。また、判定処理部32は、既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信しない場合に、室内の監視を解除しないと判定する。
 異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除すると判定された場合、すなわちステップS217においてYesである場合は、判定処理部32は、温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 一方、異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除しないと判定された場合、すなわちステップS217においてNoである場合は、判定処理部32は、異状発生の外部への通報を指示する異状発生通報指示信号として、侵入者の存在の外部への連絡を指示する侵入者通報指示信号を通信部8に送信する。判定処理部32は、侵入者通報指示信号の送信後、温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 通信部8は、侵入者検出通報信号を受信すると、ステップS218において、侵入者の存在を外部へ連絡する。すなわち、通信部8は、侵入者通報指示信号に基づいて、侵入者を検出したことを既定の連絡先である異状通報先に連絡し、処理を終了する。通信部8は、異状通報先に通信装置9を介して連絡する。通信部8は、公衆電話回線またはインターネット回線を介して異状通報先へ電話し、音声合成された警報出力で異状発生である侵入者の存在を通報する。また、通信部8は、公衆電話回線またはインターネット回線を介して異状通報先へ異状発生通報メールとして侵入者検出通報メールを送信して、異状発生である侵入者の存在を通報する。異状発生通報メールは、異状通報先へ異状の発生を通報する定型メールである。侵入者検出通報メールは、異状通報先へ侵入者の存在を通報する定型メールである。異状通報先としては、警備保障会社、ユーザ、親族、隣人および友人が有する電話、携帯電話およびEメールアドレスが例示される。
 ステップS218における通信部8から外部への侵入者の存在の連絡における詳細な処理は、通信部8が火災発生を通報する電話をかける代わりに侵入者の存在を通報する電話を異状通報先の電話番号へかけること、通信部8が火災発生通報メールの代わりに侵入者検出通報メールを異状通報先のEメールアドレスへ送信すること、以外は、図8を参照して説明したステップS116における処理と同じである。
 また、検出領域A1から検出領域Anの温度が一定であり温度変化のある検出領域Aβが存在しない場合、すなわちステップS208においてNoである場合は、判定処理部32はステップS219に移行する。また、検出領域Aβの温度が同一であり検出領域Aβの温度が変化していないと判定された場合、すなわちステップS213においてNoの場合は、判定処理部32はステップS219に移行する。また、検出領域Aβ以外の検出領域で温度が一定であり検出領域Aγが存在しないと判定された場合、すなわちステップS214においてNoの場合は、判定処理部32はステップS219に移行する。
 ステップS219において判定処理部32は、室内の監視を解除するか否かを判定する。判定処理部32は、予め設定された既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信した場合に、室内の監視を解除すると判定する。また、判定処理部32は、既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信しない場合に、室内の監視を解除しないと判定する。
 室内の監視を解除すると判定された場合、すなわちステップS219においてYesである場合は、判定処理部32は、温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 一方、室内の監視を解除しないと判定された場合、すなわちステップS219においてNoである場合は、判定処理部32は、ステップS204に戻って既定の時間の経過後にステップS205において再び検出領域A1から検出領域Anの温度を検出する。
 上述したように、本実施の形態2にかかる空気調和機31は、温度検出部5が検出範囲Aを検出領域A1から検出領域Anに分割して各検出領域の温度を検出し、温度情報保持部7が温度検出部5の検出結果に基づいた検出範囲Aの温度分布を保持する。そして、判定処理部32が、検出範囲Aの温度分布の変化と、各検出領域の温度および温度変化と、に基づいて室内における侵入者の存在を検出する。そして、空気調和機31は、侵入者が存在すると判定された場合には、警報器2が室内に警報を発し、警報を発した後、ユーザからの応答として終了指示信号の受信が無い場合に通信部8によって外部に自動で侵入者の存在の連絡を行う。
 すなわち、本実施の形態2にかかる空気調和機31は、検出範囲Aを検出領域A1から検出領域Anに分割して各検出領域の温度を検出するので、侵入者の存在による温度変化と侵入者の動きとを迅速かつ高い精度で検出することができる。
 また、本実施の形態2にかかる空気調和機31は、検出範囲A内に温度の上昇を示す検出領域が存在し、温度の上昇を示す検出領域が時間の経過と共に移動する場合に、検出範囲A内に侵入者が存在すると判定するので、室内への侵入者を迅速かつ高い精度で検出することができる。
 また、本実施の形態2にかかる空気調和機31は、警報器2を備え、侵入者の検出時に室内に警報ブザーを鳴らし、ユーザからの応答として終了指示信号の受信が無い場合に既定の連絡先に侵入者検出の連絡を行う。これにより、空気調和機31は、居住者が帰宅時などに監視の解除を失念した場合においても、外部に侵入者検出の連絡を行う前に監視を終了でき、外部への誤報を防ぐことができる。
 そして、本実施の形態2にかかる空気調和機31は、侵入者有りと判断した場合に人が侵入したことを通報する複数の異状通報先に予め優先順位を設けておき、優先順位に従って異状通報先に侵入者の存在を通報する。また、空気調和機31は、通報を行った異状通報先が既定の待機期間中に通報を認識していないと判定された場合には、優先順位に従ってつぎの優先順位の異状通報先に侵入者の存在を通報する。そして、空気調和機31は、異状通報先が通報を認識するまで優先順位に従って異状通報先に侵入者の存在を通報する。すなわち、空気調和機31は、優先順位に従って異状通報先に侵入者の存在を通報するとともに、異状通報先が通報を認識したかどうかを確認してから、つぎの優先順位の異状通報先に侵入者の存在を通報する。
 これにより、本実施の形態2にかかる空気調和機31は、侵入者を検出した際に必要最低限の通報回数で確実に異状通報先に侵入者の存在を自動的に通報して認識させることができるので、必要以上に侵入者の存在の情報を広げずに、迅速に且つ確実に異状通報先に侵入者の存在を通報することができ、効率的且つ確実な通報が可能である。
 また、本実施の形態2にかかる空気調和機31は、検出範囲A内の監視の開始および終了を、入力部4に入力される信号によって切り換えることができるので、検出範囲A内が無人の場合に監視を行いつつ、必要に応じて監視を解除することができ、効率的な監視を行うことができる。
 そして、本実施の形態2にかかる空気調和機31は、空気調和機により人の侵入の監視および通報を自動で行うことができるので、防犯機能を備えた機器を別途配置する必要がなく、室内の空気調和と室内の監視とを同一の装置で行うことができる。
 また、本実施の形態2では、監視の開始および監視の終了の指示の入力にリモコン11を用いているが、室内機31aに監視の開始および監視の終了の指示を直接入力する構成としてもよく、外出先から電話回線などの通信回線を用いて監視の開始および監視の終了の指示を行うことができるようにしてもよい。
 さらに、監視の開始および監視の終了の指示を行う場合にリモコン11に暗証コードを入力し、監視の開始を指示したリモコン11以外からの監視の開始および監視の終了の指示操作を拒絶するようにしてもよい。暗証コードを用いることで、誤った指示の入力および侵入者による監視の解除を防ぐことができる。
実施の形態3.
 つぎに、本発明の実施の形態3について説明する。図13は、本発明の実施の形態3にかかる空気調和機41の室内機41aの構成を示すブロック図である。空気調和機41は、検出範囲Aにおける火災の発生および侵入者の存在を判定する判定処理部42を室内機41aに有している。空気調和機41は実施の形態1にかかる空気調和機1に対応し、室内機41aは実施の形態1にかかる室内機1aに対応している。空気調和機41におけるその他の構成は、実施の形態1にかかる空気調和機1と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付している。空気調和機41における空気調和機1と同一の構成要素には、空気調和機1と同一の符号を付している。
 煙検出部3は、室内の監視中において常時、予め設定された既定の時間をおいて定期的に室内における煙の有無を検出し、判定処理部42に煙検出結果を送出する。
 入力部4は、リモコン11が出力した空気調和機41を制御するための各種信号を受信し、受信した信号を判定処理部42に送出する。入力部4は、リモコン11が出力した室内の監視の開始を指示する開始指示信号または室内の監視の終了を指示する終了指示信号を受信した場合には、該信号を判定処理部42に送出する。
 判定処理部42は、入力部4から監視の開始を指示する開始指示信号を受信した場合に、煙検出部3および温度検出部5に該開始指示信号を送出すると共に、検出範囲Aにおける異状の有無の判定を開始する。判定処理部42は、異状の有無の判定として、火災の有無の判定および侵入者の有無の判定を行う。判定処理部42、煙検出部3および温度検出部5は、開始指示信号に基づいて、室内の監視処理を開始する。また、判定処理部42は、入力部4から監視の終了を指示する終了指示信号を受信した場合に、煙検出部3および温度検出部5に該終了指示信号を送出すると共に、検出範囲Aにおける異状の有無の判定を終了する。判定処理部42、煙検出部3および温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視処理を終了する。
 検出範囲Aにおける異状の有無の判定を開始した判定処理部42は、予め設定された既定の時間をおいて定期的に温度情報保持部7から検出範囲Aの温度分布の情報を読み出し、検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化および検出範囲Aにおける温度分布の変化を算出する。すなわち、検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化および検出範囲Aにおける温度分布の変化は、温度情報保持部7に記憶された最新の検出範囲Aの温度分布の値から、前回の検出範囲Aの温度分布の値を引き算して、前回の検出範囲Aの温度分布からの検出範囲Aの温度差を算出することにより得られる。判定処理部42は、算出した検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化および検出範囲Aにおける温度分布の変化の情報を温度情報保持部7に送出して、記憶させる。なお、初回の温度計測時においては前回の検出範囲Aの温度分布の情報が存在せずにゼロであるため、値ゼロを認識して初回のみこの差分計算をパスする。さらに、判定処理部42は、検出領域A1から検出領域Anにおける温度変化と検出範囲Aにおける温度分布の変化と煙検出部3の検出結果とに基づいて、火災発生の有無を判定する。そして、判定処理部42は、検出範囲Aにおける温度分布の変化に基づいて、侵入者の有無を判定する。
 判定処理部42は、異状発生と判定した場合、すなわち「火災発生」または「侵入者あり」と判定した場合、警報器2によって室内にブザーなどの警報音を発する。警報器2が警報音を発した後、予め設定された既定の時間内に入力部4がリモコン11から監視の終了を指示する終了指示信号をリモコン11から受信した場合、判定処理部42は監視処理を終了する。警報器2が警報音を発した後、予め設定された既定の時間が経過した場合、判定処理部42は室内が無人であると判定し、通信部8に外部への連絡を指示する通信指示信号を送信する。
 通信部8は、判定処理部42から送信された通信指示信号に基づいて、予め設定された既定の連絡先に、通信装置9を介して異状発生を連絡する。通信部8からの異状発生の連絡は、例えば、消防局への通報、警備保障会社への通報、ユーザの携帯電話への連絡、メールの送信など既存の通信回線を用いて行うことができる。
 また、判定処理部42は、例えば、図3に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。判定処理部42は、例えば、図3に示すプロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、判定処理部42の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。また、入力部4および通信部8のうちの1つ以上を実現するためのプロセッサおよびメモリは、判定処理部42を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。また、温度情報保持部7を実現するためのメモリは、判定処理部42を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。
 つぎに、図14に示すフローチャートを参照して、空気調和機41の動作手順を説明する。図14は、本発明の実施の形態3にかかる空気調和機41の動作手順を説明するフローチャートである。まず、ステップS301において空気調和機41は、リモコン11から監視の開始を指示する開始指示信号を受信した場合に、室内の監視を開始する。すなわち、判定処理部42は、入力部4を介して開始指示信号を受信すると、煙検出部3および温度検出部5に該開始指示信号を送出する。これにより、判定処理部6、煙検出部3および温度検出部5が、開始指示信号に基づいて、室内の監視処理を開始する。
 室内の監視が開始されると、ステップS302において温度検出部5は、検出領域A1から検出領域Anの温度を検出する。温度検出部5は、検出領域A1から検出領域Anにおいて検出した赤外線強度を各検出領域の温度情報として温度情報保持部7に送出する。ステップS303において温度情報保持部7は、温度検出部5が検出した各検出領域の温度を検出範囲Aの温度分布として記憶し、保持する。
 つぎに、ステップS304において温度検出部5は、予め設定された既定の時間が経過したか否かを判定する。予め設定された既定の時間が経過していない場合は、すなわちステップS304においてNoの場合は、ステップS304に戻る。一方、予め設定された既定の時間が経過している場合は、すなわちステップS304においてYesの場合は、ステップS305において温度検出部5は、再び検出領域A1から検出領域Anの温度を検出する。温度検出部5は、検出領域A1から検出領域Anにおいて検出した赤外線強度を各検出領域の温度情報として温度情報保持部7に送出する。ステップS306において、温度情報保持部7は、温度検出部5が検出した各検出領域の温度を検出範囲Aの温度分布として記憶し、保持する。
 つぎに、判定処理部42は、ステップS307において各検出領域の温度変化を算出し、ステップS308において温度変化のある検出領域が存在するか否かを判定する。ステップS307における算出方法は、上述したステップS107の場合と同じである。ステップS308における判定方法は、上述したステップS108の場合と同じである。
 温度変化のある検出領域が存在する場合、すなわちステップS308においてYesである場合は、ステップS309において、判定処理部42は、検出範囲Aにおける温度分布の変化と各検出領域A1から検出領域Anの温度および温度変化と煙の有無とに基づいて室内における火災発生の有無を判定する。なお、火災発生の有無の判定には、実施の形態1で用いた動作手順を用いる。
 「火災発生」と判定された場合、すなわちステップS309においてYesである場合は、判定処理部42は、異状を知らせる警報音の発信を指示する警報音発信指示情報を警報器2に送信する。
 警報器2は、警報音発信指示情報を受信すると、ステップS310において警報音として室内に警報ブザーを鳴らす。警報器2が警報音を発した後、ステップS311において判定処理部42は、異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除するか否かを判定する。判定処理部42は、予め設定された既定の時間内にリモコン11から監視の終了を指示する終了指示信号を受信した場合に、室内の監視を解除すると判定する。また、判定処理部42は、既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信しない場合に、室内の監視を解除しないと判定する。
 異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除すると判定された場合、すなわちステップS311においてYesである場合は、判定処理部42は、煙検出部3および温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。煙検出部3および温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 一方、異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除しないと判定された場合、すなわちステップS311においてNoである場合は、判定処理部42は、異状発生の外部への通報を指示する異状発生通報指示信号として、火災発生の外部への連絡を指示する火災発生通報指示信号を通信部8に送信する。判定処理部42は、火災発生通報指示信号の送信後、煙検出部3および温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 通信部8は、火災発生通報信号を受信すると、ステップS312において、火災が発生したことを外部へ連絡する。すなわち、通信部8は、火災発生通報指示信号に基づいて、火災が発生したことを既定の連絡先である異状通報先に連絡し、処理を終了する。通信部8は、異状通報先に通信装置9を介して連絡する。異状通報先としては、消防局、消防本部、消防署、ユーザ、親族、隣人および友人が有する、電話、携帯電話およびEメールアドレスが例示される。ステップS312における外部への連絡方法は、実施の形態1におけるステップS116の場合と同じ動作手順を用いる。
 ステップS309に戻って、「火災発生」と判定されない場合、すなわちステップS309においてNoである場合は、判定処理部42は、検出範囲Aの温度分布の変化に基づいて室内における侵入者の有無を判定する。なお、侵入者の有無の判定には、実施の形態2で用いた動作手順を用いる。
 「侵入者あり」と判定された場合、すなわちステップS313においてYesである場合は、判定処理部42は、異状を知らせる警報音の発信を指示する警報音発信指示情報を警報器2に送信する。
 警報器2は、警報音発信指示情報を受信すると、ステップS314において警報音として室内に警報ブザーを鳴らす。警報器2が警報音を発した後、ステップS315において判定処理部42は、異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除するか否かを判定する。判定処理部42は、予め設定された既定の時間内にリモコン11から監視の終了を指示する終了指示信号を受信した場合に、室内の監視を解除すると判定する。また、判定処理部42は、既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信しない場合に、室内の監視を解除しないと判定する。
 異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除すると判定された場合、すなわちステップS315においてYesである場合は、判定処理部42は、煙検出部3および温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。煙検出部3および温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 一方、異状発生を外部へ通報せずに室内の監視を解除しないと判定された場合、すなわちステップS315においてNoである場合は、判定処理部42は、異状発生の外部への通報を指示する異状発生通報指示信号として、侵入者の存在の外部への連絡を指示する侵入者通報指示信号を通信部8に送信する。判定処理部42は、侵入者通報指示信号の送信後、煙検出部3および温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 通信部8は、侵入者検出通報信号を受信すると、ステップS316において、侵入者の存在を外部へ連絡する。すなわち、通信部8は、侵入者通報指示信号に基づいて、侵入者を検出したことを既定の連絡先である異状通報先に連絡し、処理を終了する。異状通報先としては、警備保障会社、ユーザ、親族、隣人および友人が有する、電話、携帯電話およびEメールアドレスが例示される。ステップS316における外部への連絡方法は、実施の形態2におけるステップS218の場合と同じ動作手順を用いる。
 また、検出領域A1から検出領域Anの温度が一定であり温度変化のある検出領域が存在しない場合、すなわちステップS308においてNoである場合は、判定処理部42はステップS317に移行する。また、「侵入者なし」と判定された場合、すなわちステップS313においてNoである場合は、判定処理部42はステップS317に移行する。
 ステップS317において判定処理部42は、室内の監視を解除するか否かを判定する。判定処理部42は、予め設定された既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信した場合に、室内の監視を解除すると判定する。また、判定処理部42は、既定の時間内にリモコン11から終了指示信号を受信しない場合に、室内の監視を解除しないと判定する。
 室内の監視を解除すると判定された場合、すなわちステップS317においてYesである場合は、判定処理部42は、煙検出部3および温度検出部5に終了指示信号を送出して、室内の監視を解除し、処理を終了する。煙検出部3および温度検出部5は、終了指示信号に基づいて、室内の監視を解除し、処理を終了する。
 一方、室内の監視を解除しないと判定された場合、すなわちステップS317においてNoである場合は、判定処理部42は、ステップS304に戻って既定の時間の経過後にステップS305において再び検出領域A1から検出領域Anの温度を検出する。
 上述したように、本実施の形態3にかかる空気調和機41は、実施の形態1にかかる空気調和機1における監視機能および実施の形態2にかかる空気調和機31の監視機能を兼ね備えている。すなわち、空気調和機41は、「火災発生」または「侵入者有り」と判定された場合には、警報器2が室内に警報を発し、警報を発した後、ユーザからの応答として終了指示信号の受信が無い場合に通信部8によって外部に火災発生の連絡または侵入者検出の連絡を行う。これにより、空気調和機41は、必要最低限の通報回数で確実に異状通報先に火災発生または侵入者の存在を通報して認識させることができるので、必要以上に火災発生または侵入者の存在の情報を広げずに、迅速に且つ確実に異状通報先に火災発生または侵入者の存在を通報することができる。
 そして、本実施の形態3にかかる空気調和機41は、空気調和機により火災および人の侵入の監視および通報を自動で行うことができるので、防災機能または防犯機能を備えた機器を別途配置する必要がなく、室内の空気調和と室内の監視とを同一の装置で行うことができる。
 以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
 1,31,41 空気調和機、1a,31a,41a 室内機、1b 室外機、2 警報器、3 煙検出部、4 入力部、5 温度検出部、5a 赤外線撮像素子、6,32,42 判定処理部、7 温度情報保持部、8 通信部、9 通信装置、10 壁面、11 ワイヤレスリモートコントロール装置、21 室内熱交換器、22 送風ファン、23 吸い込み口、24 吹き出し口、25 上下ベーン、26 左右ベーン、101 プロセッサ、102 メモリ。

Claims (8)

  1.  室内の空気調和を行う空気調和機であって、
     前記室内における被監視範囲を複数の検出領域に分割し、複数の前記検出領域の温度を既定の周期で検出する温度検出部と、
     前記温度検出部の検出結果に基づいて前記被監視範囲内における異状の有無を判定する判定処理部と、
     前記判定処理部において異状が有ると判定された場合に、外部の異状通報先に異状の検出を通報する通信部と、
     を備え、
     前記通信部は、
     予め優先順位が設定された複数の前記異状通報先のうち前記優先順位の高い異状通報先に対して前記異状の検出を通報する通報処理を行い、
     前記異状の検出の通報処理を行った前記異状通報先において既定の待機時間内に前記異状の検出の通報が認識されない場合に、前記優先順位に従ってつぎに前記優先順位の高い前記異状通報先に対して前記通報処理を行うこと、
     を特徴とする空気調和機。
  2.  前記異状通報先から前記異状の検出の通報に対応する前記異状通報先からの応答が確認されるまで、前記優先順位に従って前記通報処理を続けること、
     を特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3.  前記被監視範囲内の煙を検出する煙検出部を備え、
     前記判定処理部は、前記温度検出部の検出結果と、前記煙検出部の検出結果と、に基づいて前記被監視範囲内における火災の有無を判定し、
     前記通信部は、前記判定処理部において火災が発生したと判定された場合に、前記異状通報先に火災の発生を通報する前記通報処理を行うこと、
     を特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
  4.  前記判定処理部は、前記温度検出部の検出結果に基づいて前記被監視範囲内における侵入者の有無を判定し、
     前記通信部は、前記判定処理部において侵入者が存在すると判定された場合に、前記異状通報先に侵入者の存在を通報する前記通報処理を行うこと、
     を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の空気調和機。
  5.  室内の空気調和を行う空気調和機における異状監視方法であって、
     温度検出部が、前記室内における被監視範囲を複数の検出領域に分割し、複数の前記検出領域の温度を既定の周期で検出する第1工程と、
     判定処理部が、前記温度検出部の検出結果に基づいて前記被監視範囲内における異状の有無を判定する第2工程と、
     通信部が、前記判定処理部において異状が有ると判定された場合に、外部の異状通報先に異状の検出を通報する第3工程と、
     を含み、
     前記第3工程では、
     予め優先順位が設定された複数の前記異状通報先のうち前記優先順位の高い異状通報先に対して前記異状の検出を通報する通報処理を行い、
     前記異状の検出の通報処理を行った前記異状通報先において既定の待機時間内に前記異状の検出の通報が認識されない場合に、前記優先順位に従ってつぎに前記優先順位の高い前記異状通報先に対して前記通報処理を行うこと、
     を特徴とする空気調和機における異状監視方法。
  6.  前記第3工程では、前記異状の検出の通報に対応する前記異状通報先からの応答が確認されるまで、前記優先順位に従って前記通報処理を続けること、
     を特徴とする請求項5に記載の空気調和機における異状監視方法。
  7.  前記第2工程では、前記温度検出部の検出結果と、前記被監視範囲内の煙を検出する煙検出部の検出結果と、に基づいて前記被監視範囲内における火災の有無を判定し、
     前記第3工程では、前記第2工程において火災が発生したと判定された場合に、前記異状通報先に火災の発生を通報すること、
     を特徴とする請求項5または6に記載の空気調和機における異状監視方法。
  8.  前記第2工程では、前記温度検出部の検出結果に基づいて前記被監視範囲内における侵入者の有無を判定し、
     前記第3工程では、前記第2工程において前記被監視範囲内に侵入者が存在すると判定された場合に、前記異状通報先に侵入者の存在を通報すること、
     を特徴とする請求項5から7のいずれか1つに記載の空気調和機における異状監視方法。
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