WO2017126192A1 - 靴底及び靴並びに滑り止め部材 - Google Patents

靴底及び靴並びに滑り止め部材 Download PDF

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Abstract

踏ん張り始めた直後だけでなく、その後も踏ん張りを効かせ続けることができ、氷面を歩行する場合等、条件の悪い歩行面を歩行する場合であっても、優れた耐滑性を発揮することのできる靴底を提供する。 靴底を、氷面に対する動摩擦係数が、氷面に対する最大静止摩擦係数よりも大きなものとする。氷面に対する動摩擦係数は、0.25以上とすると好ましい。これらの条件は、例えば、その下端面が接地面となる複数の滑り止め用突起が下向きに形成され、それぞれの滑り止め用突起の下端面に、すり鉢状に窪んだ凹部が形成され、それぞれの凹部の内周面に、段部が環状に形成された靴底によって達成することができる。

Description

靴底及び靴並びに滑り止め部材
 本発明は、氷面に対する耐滑性に優れた靴底と、この靴底を備えた靴と、この靴底の技術を応用した滑り止め部材とに関する。
 耐滑性を高めた靴底(耐滑性靴底)としては、これまでに種々のものが提案されている。
 例えば、特許文献1には、靴本体の下部に設ける靴底と、錐状の窪みを有する吸盤とを備え、前記靴底に前記吸盤を多数設けて一体化することを特徴とする靴底の滑り防止構造(同文献の請求項1)が記載されている。特許文献2には、上記の滑り防止構造によって、付着力を有する吸盤が地面を捕らえるようになり、乾いたアスファルトや土や芝生等の地面においてはもちろんのこと、濡れた地面や雪道、凍った地面、あるいは油性の液体がしかれた地面においても滑り止めの効果が得られる旨(同文献の段落0016)も記載されている。
 また、特許文献2には、基台部の長さ方向に所定間隔を設けて前記基台部の接地側面に形成された複数の接地凸部を有する耐滑性靴底であって、前記各接地凸部は、V字形状の横断面を有し、前記基台部との付け根部位に傾斜補強部が形成され、かつ、20℃におけるJIS-A硬度が45~80度の弾性重合体によって形成されていることを特徴とする耐滑性靴底(同文献の請求項1)が記載されている。特許文献2には、上記の耐滑性靴底によって、滑りやすい状態にある床面等であっても、安定して歩行することが可能になる旨(同文献の段落0021)も記載されている。
実登第3096646号公報 再表2006-003740号公報
 しかし、これまでの耐滑性靴底は、必ずしも優れた耐滑性を発揮できるものとは言えなかった。というのも、これまでの耐滑性靴底は、歩行面を蹴り始めた瞬間等、踏ん張り始めた直後に摩擦力(靴底が歩行面から受ける摩擦力のこと。以下同じ。)が瞬間的にピークに達し、その後は、摩擦力が急激に低下する特性を有していたからである。このような特性を有する靴底を備えた靴の着用者は、踏ん張り始めた直後の滑りにくさ(摩擦力)がその後も維持されると錯覚してしまい、無意識に歩行面を強い力で蹴り続けるようになる傾向がある。このような場合でも、乾いた路面を歩行する等、条件の良い歩行面を歩行する際には、滑って転ぶようなことは少ないが、氷面を歩行する等、条件の悪い歩行面を歩行する際には、滑って転びやすくなる傾向がある。
 本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、踏ん張り始めた直後だけでなく、その後も踏ん張りを効かせ続けることができ、氷面を歩行する場合等、条件の悪い歩行面を歩行する場合であっても、優れた耐滑性を発揮することのできる靴底を提供するものである。また、この靴底を備えた靴を提供することも本発明の目的である。さらに、この靴底の技術を応用した滑り止め部材を提供することも本発明の目的である。
 上記課題は、氷面に対する動摩擦係数が氷面に対する最大静止摩擦係数よりも大きいことを特徴とする靴底(本明細書においては、特に断りのない限り、靴底における最も下面側の部分(アウトソール部)を「靴底」と呼んでいる。)
を提供することによって解決される。
 ここで、「氷面に対する動摩擦係数」及び「氷面に対する最大静止摩擦係数」は、ISO13287「靴底の滑り抵抗試験」に準拠した測定方法により測定された摩擦係数のことを云い、具体的には、以下のステップ1~6により測定された摩擦係数のことを云う。ただし、摩擦係数の測定は、以下のステップ1~6のサイクルを1回として計10回行い、6回目の測定から10回目の測定までの計5回の測定で得られた最大静止摩擦係数の平均値と動摩擦係数の平均値とを、それぞれ、正式な最大静止摩擦係数と動摩擦係数として採用する。
[ステップ1]
 水平な氷面(0℃に維持されて表面に水が浮いていない状態の氷面。この氷面は、後述する力Fによって水平方向へスライド可能な状態で支持されている。)の上に靴底を設置する。靴底は、水平方向に移動しないように治具等で保持した状態とする。
[ステップ2]
 靴底の上面に鉛直下向きの力F(500N)を印加し、靴底を氷面に押し付ける。
[ステップ3]
 靴底に上記(2)の力Fを印加し続けたまま、水平方向の力Fを氷面に印加し、力Fを徐々に増加させていく。
[ステップ4]
 上記ステップ3で力Fを印加し始めてから、氷面が水平方向へスライド開始するまでの力Fを測定し、この間に現れた最も高いピークの値(力Fの最大値)を力Fで除した値を「氷面に対する最大静止摩擦係数」とする。
[ステップ5]
 氷面が水平方向へスライドする速さが300mm/sとなるまで、力Fを増加させていく。
[ステップ6]
 氷面が水平方向へスライドする速さが300mm/sで安定したときの力Fを測定し、この間の力Fの平均値(力Fを印加し始めてから0.3秒経過してから0.6秒経過するまでの平均値)を力Fで除した値を「氷面に対する動摩擦係数」とする。
 このように、靴底を、氷面に対する動摩擦係数が氷面に対する最大静止摩擦係数よりも大きなものとすることによって、踏ん張り始めた直後だけでなく、その後も踏ん張りを効かせ続けることができるようにすることが可能になる。したがって、氷面を歩行する場合等、条件の悪い歩行面を歩行する場合であっても、優れた耐滑性を発揮することのできる靴底を提供することが可能になる。
 本発明の靴底において、「氷面に対する動摩擦係数」の具体的な値は、特に限定されないが、0.25以上とすると好ましい。これにより、靴底を、氷面に対してさらに滑りにくいものとして、さらに安全に歩行できるものとすることができる。「氷面に対する動摩擦係数」は、0.30以上とするとより好ましく、0.35以上とするとさらに好ましく、0.37以上とすると最適である。本発明の靴底では、「氷面に対する動摩擦係数」を0.39以上とすることも可能である。
 本発明の靴底は、氷面に対する動摩擦係数が氷面に対する最大静止摩擦係数よりも大きくなる特性を発現するのであれば、その具体的な構造は特に限定されない。この特性は、例えば、その下端面が接地面となる複数の滑り止め用突起が下向きに形成され、それぞれの滑り止め用突起の下端面に、すり鉢状に窪んだ凹部が形成され、それぞれの凹部の内周面に、段部が環状に形成された構造を採用することによって発現させることができる。このとき、靴底には、滑り止め用突起の下端面が接地した際に前記凹部に入り込んだ水を吸い上げて靴底の周囲に排出するための水抜孔を設けると好ましい。これにより、水が浮いた氷面を歩行する場合等、悪い条件の歩行面であっても、優れた耐滑性が維持されやすくすることができる。
 本発明の靴底においては、靴底の幅方向に所定間隔を隔てた状態で靴底の幅方向に沿って配された複数の滑り止め用突起からなる突起列を、靴底の前後方向に所定間隔を隔てた状態で複数列に配すると好ましい。換言すると、同じ突起列(靴底の幅方向の列)を構成する滑り止め用突起の前後位置を揃えると好ましい。例えば、滑り止め用突起20を靴底の幅方向及び前後方向に格子状に配する場合等がこれに該当する。これにより、隣り合う滑り止め用突起の隙間に、雪等が詰まったままの状態になりにくくすることが可能になり、靴底の耐滑性をさらに高めることが可能になる。滑り止め用突起20を靴底の幅方向及び前後方向に格子状に配すると、隣り合う滑り止め用突起の隙間に雪等が詰まったままの状態になりにくくなる理由については、後述する。
 本発明の靴底においては、その上面側に、靴底本体(アウトソール部)よりも硬度の低い素材からなるミッドソール部を設けることも好ましい。これにより、上述した特性(踏ん張り始めた直後だけでなく、その後も踏ん張りを効かせ続けることができるという特性)をより好適に発現させることが可能になる。
 本発明の靴底は、その用途を特に限定されるものではなく、各種の靴に備えることができる。なかでも、寒冷地用の通勤用靴、通学用靴、運動用靴又は作業用靴等に好適に備えることができる。また、スケートリンクにおける作業用靴や、冷凍庫内における作業用靴等にも好適に備えることができる。本発明の靴底は、靴に一体的に形成した状態で提供されるものであってもよいし、既存の靴に対して着脱可能な状態で提供されるものであってもよい。
 また、本発明の靴底で用いた「氷面に対する動摩擦係数が氷面に対する最大静止摩擦係数よりも大きくする」という技術は、靴底以外の滑り止め部材にも、応用することができる。例えば、床面や路面や荷台等に対して敷設されるマットの滑り止め部材や、杖先の滑り止め部材や、手袋の滑り止め部材等にも、応用することができる。これにより、氷面に対する耐滑性に優れたマットや杖先や手袋等を提供することが可能になる。
 以上のように、本発明によって、踏ん張り始めた直後だけでなく、その後も踏ん張りを効かせ続けることができ、氷面を歩行する場合等、条件の悪い歩行面を歩行する場合であっても、優れた耐滑性を発揮することのできる靴底を提供することが可能になる。また、この靴底を備えた靴を提供することも可能になる。さらに、この靴底の技術を応用した滑り止め部材を提供することも可能になる。
第一実施態様の靴底を下面側から見た状態を示した底面図である。 第一実施態様の靴底を下面側から見た底面図であって、当該靴底の図1におけるA部を拡大した状態を示した拡大図である。 第一実施態様の靴底における1つの滑り止め用突起を拡大した状態を示した斜視図である。 第二実施態様の靴底を下面側から見た底面図であって、当該靴底の図1におけるA部に相当する部分を拡大して示した拡大図である。 第二実施態様の靴底における1つの滑り止め用突起を拡大した状態を示した斜視図である。 第三実施態様の靴底を下面側から見た底面図であって、当該靴底の図1におけるA部に相当する部分を拡大して示した拡大図である。 第三実施態様の靴底における1つの滑り止め用突起を拡大した状態を示した斜視図である。 実施例1の靴底について、表面に水が浮いていない状態の氷面に対する摩擦係数の変化を測定した結果を示したグラフである。 比較例1の靴底について、表面に水が浮いていない状態の氷面に対する摩擦係数の変化を測定した結果を示したグラフである。 実施例1の靴底について、表面に水が浮いた状態の氷面に対する摩擦係数の変化を測定した結果を示したグラフである。 比較例1の靴底について、表面に水が浮いた状態の氷面に対する摩擦係数の変化を測定した結果を示したグラフである。 第四実施態様の靴底を下面側から見た状態を示した底面図である。 第四実施態様の靴底を下面側から見た底面図であって、当該靴底の図12におけるA部を拡大した状態を示した拡大図である。 第四実施態様の靴底を備えた靴で歩行しているときの靴底の様子を、靴の側方から見た状態を示した図である。 第四実施態様の靴底と同様の効果が奏される滑り止め用突起の配置の例を示した図である。 第五実施態様の靴底を備えた靴を、靴の側方から見た状態を示した図である。 第六実施態様の靴底を下面側から見た状態を示した底面図である。 第六実施態様の靴底を備えた靴を、靴の側方から見た状態を示した図である。
 本発明の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。以下においては、説明の便宜上、靴底を例に挙げて本発明を説明する。ただし、以下で述べる構成は、靴底で採用する場合に限定されず、マットや杖先や手袋等の他の滑り止め部材においても好適に採用することができる。また、以下においては、第一実施態様から第六実施態様までの計6つの実施態様の靴底について説明する。しかし、本発明の技術的範囲は、これらの実施態様に限定されるものではなく、氷面に対する動摩擦係数が氷面に対する最大静止摩擦係数よりも大きくなる各種構造を採用することができる。さらに、以下においては、主に、第一実施態様の靴底について説明するが、第一実施態様の靴底で述べた構成は、その構成が他の実施態様の靴底において矛盾するものでない限り、当該他の実施態様の靴底においても好適に採用することができる。同様に、第二実施態様や第三実施態様の靴底で述べた構成は、その構成が第一実施態様の靴底において矛盾するものでない限り、第一実施態様の靴底においても好適に採用することができる。
1.第一実施態様の靴底
 図1は、第一実施態様の靴底を下面側から見た状態を示した底面図である。図2は、第一実施態様の靴底を下面側から見た底面図であって、当該靴底の図1におけるA部を拡大した状態を示した拡大図である。図3は、第一実施態様の靴底における1つの滑り止め用突起を拡大した状態を示した斜視図である。図3(a)は、滑り止め用突起の全体を示しており、図3(b)は、図3(a)における滑り止め用突起をy-z面に平行な平面Bで破断した状態を示している。
 第一実施態様の靴底は、図1に示すように、靴底本体10(アウトソール部)の下面側に、多数の滑り止め用突起20が下向きに形成されたものとなっている。靴底本体10の厚さは、通常、2~30mmとされる。滑り止め用突起20は、その下端面(z軸方向負側の端面)が接地面(歩行面に接触する面)になるようになっている。第一実施態様の靴底においては、靴底本体10の下面の全体に亘って滑り止め用突起20を設けているが、靴底本体10における歩行面に接触しにくい領域、すなわち、耐滑性の向上に寄与しにくい領域(例えば、図1における網掛けハッチングで示した部分(靴底本体10における土踏まずに重なる部分や靴底本体10の周縁部等))には、滑り止め用突起20を設けないようにすることもできる。以下においては、靴底本体10の下面における滑り止め用突起20を設けない領域を「突起非形成領域」と呼び、靴底本体10における滑り止め用突起20を設ける領域を「突起形成領域」と呼ぶことがある。
 単位面積当たりに設ける滑り止め用突起20の個数は、滑り止め用突起20の寸法等によっても異なり、特に限定されない。しかし、単位面積当たりの滑り止め用突起20の個数が少なすぎると、靴底本体10に設ける滑り止め用突起20の合計個数が少なくなり、靴底の最大静止摩擦係数や動摩擦係数を必要なレベルまで高めにくくなる虞がある。このため、単位面積当たりの滑り止め用突起20の個数(靴底本体10の下面に突起非形成領域がある場合には、突起形成領域における値。以下同じ。)は、通常、0.5個/cm以上とされる。単位面積当たりの滑り止め用突起20の個数は、0.8個/cm以上であると好ましく、1個/cm以上であるとより好ましい。
 一方、単位面積当たりの滑り止め用突起20の個数を多すぎると、それぞれの滑り止め用突起20の寸法が必然的に小さくなり、靴底の成形が困難になったり、それぞれの滑り止め用突起20の強度を確保しにくくなったりする虞がある。このため、単位面積当たりの滑り止め用突起20の個数は、通常、10個/cm以下とされる。単位面積当たりの滑り止め用突起20の個数は、5個/cm以下であると好ましく、3個/cm以下であるとより好ましく、2個/cm以下であるとさらに好ましい。第一実施態様の靴底において、単位面積当たりの滑り止め用突起20の個数は、靴底本体10の下面全体(突起形成領域)において略均一となっているが、単位面積当たりの滑り止め用突起20の個数は、場所によって増減させてもよい。
 隣り合う滑り止め用突起20の隙間の幅W(図2)も、特に限定されない。しかし、隙間の幅Wを狭くしすぎると、隣り合う滑り止め用突起20の隙間に小石や砂等が詰まりやすくなる虞がある。また、靴底で踏ん張った際には、滑り止め用突起20は、その高さ方向に圧縮されて径方向に広がった状態となるところ、隣り合う滑り止め用突起20が干渉しあって所望の耐滑性能が得られにくくなる虞もある。このため、隙間の幅W(場所によって隙間の幅Wが異なる場合にはその最小値。次の文においても同じ。)は、通常、0.1mm以上とされる。隙間の幅Wは、0.3mm以上とすると好ましく、0.5mm以上とするとより好ましい。一方、隙間の幅Wを広くしすぎると、単位面積当たりの滑り止め用突起20の個数を多くしにくくなり、所望の耐滑性能が得られにくくなる虞がある。このため、隙間の幅W(場所によって隙間の幅Wが異なる場合にはその最大値。次の文においても同じ。)は、通常、10mm以下とされる。隙間の幅Wは、5mm以下とすると好ましく、3mm以下とするとより好ましい。
 滑り止め用突起20は、通常、靴底本体10に対して一体的に成形される。靴底の成形材料は、従来より靴底のアウトソール部に用いられている各種のゴムやエラストマー等を採用することができる。より具体的には、合成ゴム、天然ゴム、熱可塑性スチレンブタジエンゴム(SBS)、スチレン系熱可塑性エラストマー(SIS)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン及びポリ塩化ビニルからなる群から選ばれた1種類又は複数種類の弾性重合体と、ゴム配合剤とからなるものを、靴底の成形材料として用いることができる。
 靴底の硬度(アウトソール部の硬度)は、靴底の成形材料等によっても異なり、特に限定されない。しかし、靴底のアウトソール部が柔らかすぎると、滑り止め用突起20の強度を維持しにくくなる虞がある。このため、靴底のアウトソール部をゴムで形成する場合には、当該アウトソール部の硬度(A硬度計で測定された値。以下、ゴムの場合において同じ。)は、通常、10度以上とされ、20度以上であると好ましく、30度以上であるとより好ましく、35度以上であるとさらに好ましい。また、靴底のアウトソール部をEVAで形成する場合には、当該アウトソール部の硬度(E硬度計で測定された値。以下、EVAの場合において同じ。)は、10度以上であると好ましく、20度以上であるとより好ましく、30°以上であるとさらに好ましい。一方、靴底のアウトソール部が硬すぎると、滑り止め用突起20が弾性変形しにくくなって、歩行面に沿いにくくなり、所望の耐滑性能が得られにくくなる虞がある。また、靴底の緩衝性が低下して、靴の履き心地が悪くなる虞もある。このため、靴底のアウトソール部をゴムで形成する場合には、当該アウトソール部の硬度は、70度以下であると好ましく、60度以下であるとより好ましく、50度以下であるとさらに好ましい。また、靴底のアウトソール部をEVAで形成する場合には、当該アウトソール部の硬度は、通常、70度以下とされ、60度以下とすると好ましく、50度以下とするとより好ましく、40度以下とするとさらに好ましい。
 ところで、それぞれの滑り止め用突起20は、通常、柱状に形成される。第一実施態様の靴底においては、図3(a)に示すように、滑り止め用突起20を円柱状に形成している。しかし、滑り止め用突起20の形態は、円柱状に形成されず、三角柱状、四角柱状若しくは六角柱状等の多角柱状としたり、楕円柱状としたり、これらを組み合わせた形態とすることができる。また、第一実施態様の靴底においては、滑り止め用突起20の外径D(図3(a))は、高さによらず一定となっているが、滑り止め用突起20の外周面をテーパー状に形成する等、滑り止め用突起20の外径Dを、高さによって変化させてもよい。
 滑り止め用突起20の外径D(図3(a))に対する高さH(図3(a))の比H/Dは、滑り止め用突起20の成形材料等によっても異なり、特に限定されない。しかし、比H/Dが小さすぎると、滑り止め用突起20が平坦な形態となり、所望の耐滑性能が得られにくくなる虞がある。このため、比H/Dは、通常、0.1以上とされる。比H/Dは、0.2以上であると好ましく、0.3以上であるとより好ましい。一方、比H/Dが大きすぎると、滑り止め用突起20が細長い形態となり、滑り止め用突起20の強度を高く維持することが困難になる虞がある。このため、比H/Dは、通常、3以下とされる。比H/Dは、2以下であると好ましく、1以下であるとより好ましい。
 滑り止め用突起20の外径D(図3(a))は、通常、2mm以上とされ、好適には、5mm以上とされ、より具体的には、7mm以上とすることができる。また、滑り止め用突起20の外径Dは、通常、30mm以下とされ、好適には、20mm以下とされ、より具体的には、15mm以下とすることができる。一方、滑り止め用突起20の高さH(図3(a))は、通常、1mm以上とされ、好適には、2mm以上とされ、より具体的には、3mm以上とすることができる。また、滑り止め用突起20の高さHは、通常、15mm以下とされ、好適には、10mm以下とされ、より具体的には、7mm以下とすることができる。
 また、第一実施態様の靴底においては、図3に示すように、それぞれの滑り止め用突起20の下端面に、断面円形のすり鉢状に窪んだ凹部21を形成している。このため、滑り止め用突起20を吸盤のように歩行面に吸い付かせることが可能となっている。凹部21の内周面は、滑らかに形成してもよいが、第一実施態様の靴底においては、凹部21の内周面に、段部22を円環状に形成している。このため、靴底で踏ん張り始めた直後だけでなく、その後も、滑りにくくすることが可能となっている。また、段部22を環状に形成したことにより、その滑りにくさをあらゆる方向に対して発現させることが可能となっている。第一実施態様の靴底は、前後方向に踏ん張る場合だけでなく、横方向に踏ん張る場合(例えば、反復横飛びをする場合)でも、優れた耐滑性能が得られるものとなっている。
 凹部21の内周面に段部22を設ける場合、段部22の個数は、特に限定されない。しかし、段部22の段数が少ないと、滑り止め用突起20の摩耗によって段部22が無くなりやすくなる。また、所望の耐滑性能が得られにくくなる虞もある。このため、段部22の段数は、2段以上とすると好ましく、3段以上とするとより好ましい。一方、段部22の段数に、特に上限はないが、段部22の段数を多くしすぎると、滑り止め用突起22の成形が困難になる虞がある。このため、段部22の段数は、通常、10段以下とされる。段部22の段数は、7段以下であると好ましく、5段以下であるとより好ましい。
 段部22の幅W(図3(b))に対する段部22の高さH(図3(b))の比H/Wは、特に限定されない。しかし、比H/Wが小さすぎると、必然的に、凹部21の内周面の傾斜が緩やかになり、滑り止め用突起20が歩行面に吸い付きにくくなる。このため、比H/Wは、通常、0.1以上とされる。比H/Wは、0.3以上であると好ましく、0.5以上であるとより好ましい。一方、比H/Wが大きすぎると、段部22が滑り止め用突起20の下端面から深い場所に位置するようになり、段部22の角部が歩行面に接触しにくくなって所望の耐滑性能が得られにくくなる虞がある。このため、比H/Wは、通常、3以下とされる。比H/Wは、2以下であると好ましく、1.5以下であるとより好ましい。
 段部22の幅W(図3(b))は、滑り止め用突起20の外径Dや段部22の段数等によって異なるが、通常、0.3mm以上とされ、好適には、0.4mm以上とされ、より具体的には、0.5mm以上とすることができる。また、段部22の幅Wは、通常、5mm以下とされ、好適には、3mm以下とされ、より具体的には、1mm以下とされる。段部22を2段以上設ける場合には、段部22の幅Wは、全ての段部22において等しく設定してもよいし、段によって変化させてもよい。一方、段部22の高さH(図3(b))は、滑り止め用突起20の高さHや段部22の段数等によって異なるが、通常、0.1mm以上とされ、好適には、0.2mm以上とされ、より具体的には、0.3mm以上とすることができる。また、段部22の高さHは、通常、3mm以下とされ、好適には、2mm以下とされ、より具体的には、1mm以下とすることができる。段部22を2段以上設ける場合には、段部22の高さHは、全ての段部22において等しく設定してもよいし、段によって変化させてもよい。
 さらに、第一実施態様の靴底においては、図3に示すように、それぞれの滑り止め用突起20における凹部21の中心部に、水抜孔23が設けられている。この水抜孔23は、靴底本体10に設けられた水排出路11に連通して設けられている。水排出路11は、靴底本体10の外周面(側面)まで連通した状態に設けられている。このため、水が浮いた状態の歩行面を歩行する場合に、凹部22に入り込んだ水が水抜孔23によって吸い上げられた後、水排出路11を通じて靴底本体10の外側に排出されるようになっている。したがって、水が浮いた歩行面を歩行する場合であっても、靴底の耐滑性能を維持することができるようになっている。水排出路11をどのように設けるかは特に限定されないが、第一実施態様の靴底においては、靴底本体10の上面(z軸方向正側の面)に形成した凹溝を水排出路11としている。靴底本体10(アウトソール部)の上面側には、後述するように、図示省略のミッドソール部が固着されるため、水排出路11(凹溝)の上側は、ミッドソール部で塞がれた状態となる。
 水抜孔23の直径D(図3(a))は、滑り止め用突起20の直径Dや、段部22の段数や、段部22の幅W等によっても異なり、特に限定されない。しかし、水抜孔23の直径Dが小さすぎると、水抜孔23に小石や砂等が詰まりやすくなる虞がある。このため、水抜孔23の直径Dは、通常、0.5mm以上とされる。水抜孔23の直径Dは、1mm以上であると好ましく、1.5mm以上であるとより好ましい。一方、水抜孔23の直径Dが大きすぎると、必然的に、滑り止め用突起20の外径Dも大きくなって、単位面積当たりの滑り止め用突起20の個数を多くしにくくなり、所望の耐滑性能が得られにくくなる虞がある。このため、水抜孔23の直径Dは、通常、20mm以下とされる。水抜孔23の直径Dは、10mm以下とすると好ましく、7mm以下とするとより好ましい。
 以上で述べた第一実施態様の靴底は、氷面に対する動摩擦係数(μとする。)が、氷面に対する最大静止摩擦係数(μとする。)よりも大きくなるようになっている。氷面での最大静止摩擦係数μに対する動摩擦係数μの比μ/μは、1よりも大きければ特に限定されないが、1.1以上であると好ましく、1.2以上であるとより好ましい。第一実施態様の靴底では、後述するように、氷面での比μ/μを1.3以上とすることも可能である。比μ/μに、特に上限はないが、現実的には、氷面での比μ/μは、1.5~2くらいが限度になると考えられる。
 氷面に対する動摩擦係数μの具体的な値も、特に限定されない。しかし、動摩擦係数μが小さすぎると、耐滑性に優れたものとは言えなくなる。このため、氷面に対する動摩擦係数μは、通常、0.3以上とされる。氷面に対する動摩擦係数μは、上でも述べたように、0.25以上とすると好ましく、0.30以上とするとより好ましく、0.35以上とするとさらに好ましく、0.37以上とすると最適である。第一実施態様の靴底では、後述するように、氷面に対する動摩擦係数μを0.39以上とすることも可能である。動摩擦係数μは、高ければ高いほど好ましいが、現実的には、氷面では0.7以上とすることは難しいと考えられる。
 ところで、第一実施態様の靴底を実際の靴に備える場合には、その靴底本体10の上面側に、図示省略のミッドソール部を設けることも好ましい。ミッドソール部の硬度は、通常、靴底本体10の硬度よりも低くされる。これにより、踏ん張り始めた直後だけでなく、その後も踏ん張りを効かせ続けることができるという特性を、実際の靴においてより好適に発現しやすくすることができる。ミッドソール部は、アウトソール部よりも柔らかいのであれば、その成形材料を特に限定されない。ミッドソール部の成形材料としては、従来より靴底のミッドソール部に用いられている各種のゴムやエラストマー等を採用することができる。より具体的には、合成ゴム、天然ゴム、熱可塑性スチレンブタジエンゴム(SBS)、スチレン系熱可塑性エラストマー(SIS)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン及びポリ塩化ビニルからなる群から選ばれた1種類又は複数種類の弾性重合体と、ゴム配合剤とからなるものを、ミッドソール部の成形材料として用いることができる。なかでも、EVAは、ミッドソール部の成形材料として好適である。
 ミッドソール部硬度は、アウトソール部の硬度よりも低ければ、その具体的な値を特に限定されないが、アウトソール部の硬度よりも少なくとも5~10度以上、場合によっては15~20度程度以上低くすると好ましい。例えば、ミッドソール部をEVAで形成する場合には、ミッドソール部の硬度(E硬度計で測定された値。以下、EVAの場合において同じ。)は、50度以下とすると好ましく、40度以下とするとより好ましく、30度以下とするとさらに好ましい。ミッドソール部の硬度の下限は、特に限定されないが、ミッドソール部を柔らかくしすぎると、ミッドソール部の強度を維持できなくなる虞がある。このため、ミッドソール部をEVAで形成する場合には、ミッドソール部の硬度は、5度以上とすると好ましく、10度以上とするとより好ましく、15度以上とするとさらに好ましい。
2.第二実施態様の靴底
 続いて、第二実施態様の靴底について説明する。図4は、第二実施態様の靴底を下面側から見た底面図であって、当該靴底の図1におけるA部に相当する部分を拡大して示した拡大図である。図5は、第二実施態様の靴底における1つの滑り止め用突起を拡大した状態を示した斜視図である。図5(a)は、滑り止め用突起の全体を示しており、図5(b)は、図5(a)における滑り止め用突起をy-z面に平行な平面Bで破断した状態を示している。
 上述した第一実施態様の靴底では、滑り止め用突起20が円柱状に形成されていたが、第二実施態様の靴底では、図4及び図5に示すように、それぞれの滑り止め用突起20が四角柱状に形成されている。これに伴って、第二実施態様の靴底では、水抜孔23が断面四角形状に形成されており、凹部21も断面四角形のすり鉢状に形成されている。また、段部22は、四角環状に形成されている。このように、四角柱状の滑り止め用突起20を設けることによっても、氷面に対する動摩擦係数μを、氷面に対する最大静止摩擦係数μよりも大きくすることができる。
 第二実施態様の靴底は、第一実施態様の靴底よりも、滑り止め用突起20を密に配置することができるという利点を有している。また、段部22に直線部を多く確保することができるため、当該直線部に垂直な方向に対する耐滑性能を高めやすいという利点も有している。第二実施態様の靴底において特に言及しない構成は、第一実施態様の靴底と略同様の構成を採用することができる。
3.第三実施態様の靴底
 続いて、第三実施態様の靴底について説明する。図6は、第三実施態様の靴底を下面側から見た底面図であって、当該靴底の図1におけるA部に相当する部分を拡大して示した拡大図である。図7は、第三実施態様の靴底における1つの滑り止め用突起を拡大した状態を示した斜視図である。図7(a)は、滑り止め用突起の全体を示しており、図7(b)は、図7(a)における滑り止め用突起をy-z面に平行な平面Bで破断した状態を示している。
 第三実施態様の靴底では、図6及び図7に示すように、それぞれの滑り止め用突起20が六角柱状に形成されている。これに伴って、第三実施態様の靴底では、水抜孔23が断面六角形状に形成されており、凹部21も断面六角形のすり鉢状に形成されている。また、段部22は、六角環状に形成されている。このように、六角柱状の滑り止め用突起20を設けることによっても、氷面に対する動摩擦係数μを、氷面に対する最大静止摩擦係数μよりも大きくすることができる。
 第三実施態様の靴底は、第二実施態様の靴底と同様、滑り止め用突起20を密に配置することができるという利点を有している。また、段部22に直線部を多く確保することができるため、当該直線部に垂直な方向に対する耐滑性能を高めやすいという利点も有している。第三実施態様の靴底において特に言及しない構成は、第一実施態様の靴底や第二実施態様の靴底と略同様の構成を採用することができる。
4.第四実施態様の靴底
 続いて、第四実施態様の靴底について説明する。図12は、第四実施態様の靴底を下面側から見た状態を示した底面図である。図13は、第四実施態様の靴底を下面側から見た底面図であって、当該靴底の図12におけるA部を拡大した状態を示した拡大図である。図14は、第四実施態様の靴底を備えた靴で歩行しているときの靴底の様子を、靴の側方から見た状態を示した図である。
 第四実施態様の靴底は、図12及び図13に示すように、それぞれの滑り止め用突起20が四角柱状に形成されている。第四実施態様の靴底における滑り止め用突起20は、上述した第二実施態様の靴底における滑り止め用突起20(図5)と同じ形態を有している。ただし、第二実施態様の靴底では、図4に示すように、靴底の幅方向(x軸方向)で隣り合う滑り止め用突起20が、靴底の前後方向(y軸方向)に半ピッチずつずれた状態で配されていたところ、第四実施態様の靴底では、図13に示すように、靴底の幅方向(x軸方向)で隣り合う滑り止め用突起20が、靴底の前後方向(y軸方向)にずれないように配されている。
 換言すると、第四実施態様の靴底では、図12に示すように、靴底の幅方向(x軸方向)に所定間隔を隔てた状態で靴底の幅方向(x軸方向)に沿って配された複数の滑り止め用突起からなる突起列L(図12に示したそれぞれの破線が1本の突起列Lに対応する。)が、靴底の前後方向(y軸方向)に所定間隔を隔てた状態で複数列に配された状態となっている。滑り止め用突起20をこのように格子状に配列することで、靴底の耐滑性をさらに高めることが可能になる。特に、雪面を歩行する場合等においても、滑り止め用突起20に、所望の滑り止め作用を発揮させることが可能になる。
 というのも、隣り合う滑り止め用突起20の隙間に雪等が詰まると、滑り止め用突起20が弾性変形しにくくなることに加えて、靴底の底面も平らになる(歩行面に立てる角部がなくなる)ため、靴底が滑りやすくなる虞がある。この点、第四実施態様の靴底では、図14に示すように、隣り合う滑り止め用突起20の隙間(同図における網掛けハッチングで示した部分α)に雪等が詰まったとしても、歩行時において靴底を着地させる際や地面を蹴る際等に、靴底における接地部分周辺が湾曲した状態となり、前後方向に隣り合う滑り止め用突起20の隙間αの幅W’が、当初よりも広がることに加えて、その隙間αが靴底の幅方向に貫通した状態となっているため、その隙間αに詰まっていた雪等が抜け落ちやすくすることが可能になるからである。
 したがって、第四実施態様の靴底では、隣り合う滑り止め用突起20の隙間の幅W(図13)を、第二実施態様の靴底よりも狭くすることが可能になる。よって、第四実施態様の靴底では、滑り止め用突起20を密に配することができ、より優れた耐滑性能を発揮させることが可能になる。第四実施態様の靴底において特に言及しない構成は、第一実施態様から第三実施態様までの靴底と略同様の構成を採用することができる。
 ところで、上述したような効果(前後方向に隣り合う滑り止め用突起20の隙間αに詰まった雪等が抜け落ちやすくなる効果)は、図13に示すように、滑り止め用突起20を靴底の幅方向及び前後方向に格子状に配さなくても、同じ突起列L(靴底の幅方向の列)を構成する滑り止め用突起20の前後位置が揃っていれば奏される。図15は、第四実施態様の靴底と同様の効果が奏される滑り止め用突起20の配置の例を示した図である。図15は、図12におけるA部に相当する部分を拡大したものとなっている。図15に示す靴底においては、ある突起列Lを構成する滑り止め用突起20の位置と、その突起列Lに対して前後方向に隣り合う他の突起列Lを構成する滑り止め用突起20の位置とが、靴底の幅方向(x軸方向)において半ピッチずつずれている。滑り止め用突起20が図15に示すように配置された靴底においても、上述した効果が奏される。
5.第五実施態様の靴底
 続いて、第五実施態様の靴底について説明する。図16は、第四実施態様の靴底を備えた靴の一例を、靴の側方から見た状態を示した図である。図16は、靴における靴底周辺を透視した状態で示している。
 第五実施態様の靴底において、滑り止め用突起20の形態や配置は、第四実施態様の靴底におけるものと略同様なっている。ただし、第五実施態様の靴底では、図16に示すように、靴底本体10(アウトソール部)の上面側に、軟質ミッドソール部32を設けている。軟質ミッドソール部32の硬度は、靴底本体10(アウトソール部)の硬度よりも低くなっている。これにより、踏ん張り始めた直後だけでなく、その後も踏ん張りを効かせ続けることができるという特性を、実際の靴においてより好適に発現しやすくすることができる。軟質ミッドソール部32の成形材料や硬度については、上記の「1.第一実施態様の靴底」におけるミッドソール部について述べたものと同様である。
 また、第四実施態様の靴底では、図14に示すように、爪先部分に設けた滑り止め用突起20と、踵部分に設けた滑り止め用突起20は、共通の靴底本体10(アウトソール)に設けられていたが、第五実施態様の靴底では、図16に示すように、爪先部分の滑り止め用突起20と、踵部分の滑り止め用突起20は、別の靴底本体10(アウトソール)に設けられている。このため、上述した軟質ミッドソール部32も、爪先部分と踵部分とで別に設けている。爪先部分の靴底本体10(アウトソール部)及び軟質ミッドソール部32と、踵部分の靴底本体10(アウトソール部)及び軟質ミッドソール部32は、共通のミッドソール本体31に対して固定されている。
 第五実施態様の靴底において特に言及しない構成は、第一実施態様から第四実施態様までの靴底と略同様の構成を採用することができる。
6.第六実施態様の靴底
 続いて、第六実施態様の靴底について説明する。図17は、第六実施態様の靴底を下面側から見た状態を示した底面図である。図18は、第六実施態様の靴底を備えた靴を、靴の側方から見た状態を示した図である。図18は、靴における靴底周辺を透視した状態で示している。
 第六実施態様の靴底において、滑り止め用突起20の形態は、第二実施態様、第四実施態様及び第五実施態様の靴底におけるものと略同様となっている。また、第六実施態様の靴底は、図17に示すように、靴底の下面の略全体に滑り止め用突起20を有しており、この点においては、第一実施態様の靴底と略同様となっている。加えて、第六実施態様の靴底は、滑り止め用突起20が靴底の幅方向及び前後方向に格子状に配列されており、この点においては、第四実施態様の靴底と略同様となっている。
 さらに、第六実施態様の靴底は、図18に示すように、靴底本体10(アウトソール部)の上面側に軟質ミッドソール部32を設けた点において、第五実施態様の靴底と同様となっている。ただし、第五実施態様の靴底では、図16に示すように、靴底本体10(アウトソール部)及び軟質ミッドソール部32を、爪先部分と踵部分とでそれぞれ分断して設けていたのに対し、第六実施態様の靴底では、図18に示すように、靴底本体10(アウトソール部)及び軟質ミッドソール部32を、爪先部分と踵部分とでそれぞれ共通のものとしている。
 第六実施態様の靴底において特に言及しない構成は、第一実施態様から第五実施態様までの靴底と略同様の構成を採用することができる。
7.測定
7.1 測定方法
 本発明の靴底の耐滑性能を確認するため、本発明の靴底の技術的範囲に属する実施例1の靴底を作製し、氷面に対する最大静止摩擦係数と動摩擦係数を測定する実験を行った。また、実施例1の耐滑性能を評価するため、現在市販されている靴底のうち、氷面に対する耐滑性能が最も優れていると評価されている他社の靴底(以下、「比較例1の靴底」と表記する。)についても、同じ測定を行った。最大静止摩擦係数と動摩擦係数の測定方法は、上述したステップ1~6により行った。ただし、上記のステップ1では、表面に水が浮いていない状態の氷面に対して靴底を設置したが、ここでは、より滑りやすい条件での耐滑性能についても評価するため、表面に水が浮いていない状態の氷面に対して靴底を設置した場合に加えて、表面に水が浮いた状態の表面に対して靴底を設置した場合についても測定を行った。
 実施例1の靴底は、上述した第一実施態様の靴底に相当するものであり、滑り止め用突起20を円柱状に形成したものである。実施例1の靴底は、隣り合う滑り止め用突起20の隙間の幅W(図2)が1.8mmで、単位面積当たりの滑り止め用突起20の個数が約1.2個/cmとなっている。また、滑り止め用突起20の外径D(図3(a))は8mmで、滑り止め用突起20の高さH(図3(a))は4mmとなっており、滑り止め用突起20の外径Dに対する高さHの比H/Dは0.5となっている。さらに、段部22の段数が3段となっており、段部22の幅W(図3(b))は、いずれの段部22においても0.5mmで、段部22の高さH(図3(b))は、いずれの段部22においても0.3mmとなっている。このため、段部22の幅Wに対する高さHの比H/Wは0.6となっている。また、水抜孔23の直径D(図3(a))は、3mmとなっている。靴底(アウトソール部分)に使用したゴムの硬度は、35~50度の範囲内である。
7.2 測定結果
 まず、表面に水が浮いていない状態の氷面に対する測定結果について説明する。図8は、実施例1の靴底について、表面に水が浮いていない状態の氷面に対する摩擦係数の変化を測定した結果を示したグラフである。図9は、比較例1の靴底について、表面に水が浮いていない状態の氷面に対する摩擦係数の変化を測定した結果を示したグラフである。図8及び図9のグラフにおける横軸の時間は、上記のステップ3で、水平方向の力Fを氷面に印加し始めてからの時間を表している。グラフの横軸の意味については、後述する図10及び図11でも同様である。
 表面に水が浮いていない状態の氷面に対する実施例1の靴底の最大静止摩擦係数μは、図8のグラフにおけるピークPの値から、0.29であることが分かる。また、表面に水が浮いていない状態の氷面に対する実施例1の靴底の動摩擦係数μは、図8のグラフにおける範囲Rの平均値を求めることにより、0.39となる。同様に、表面に水が浮いていない状態の氷面に対する比較例1の靴底の最大静止摩擦係数μと動摩擦係数μを、図9に示すグラフから求めると、最大静止摩擦係数μが0.39で、動摩擦係数μが0.30となる。これらの結果をまとめると下記表1のようになる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 上記表1における「比較例1」の段を見ると、比較例1の靴底は、動摩擦係数μが最大静止摩擦係数μよりも小さくなっており、最大静止摩擦係数μに対する動摩擦係数μの比μ/μは、約0.77であることが分かる。このため、比較例1の靴底は、氷面に対して踏ん張り始めた直後は優れた耐滑性を発揮するものの、その後は、滑りやすくなる傾向にあると言える。実際に、比較例1の靴底を備えた靴を履いて氷面を歩行してみると、踏ん張り始めた直後(歩行面に着地した直後や歩行面を蹴り始めた直後)には、氷面をしっかりと捕らえるものの、その後は、滑りやすい傾向があった。このため、現在市販されているもののなかで氷面に対する耐滑性能が最も優れていると評価されている比較例1の靴底を備えた靴を履いて氷面を歩行する場合でも、相当の注意をする必要があることが分かった。比較例1の靴底を備えた靴を履いても、氷面上を走ることや、氷面上で反復横飛びをすることは困難であった。
 これに対し、上記表1における「実施例1」の段を見ると、実施例1の靴底は、動摩擦係数μが最大静止摩擦係数μよりも大きくなっており、最大静止摩擦係数μに対する動摩擦係数μの比μ/μは、約1.34にもなることが分かる。加えて、実施例1の靴底の動摩擦係数μは、0.39となっており、比較例1の靴底の動摩擦係数μである0.30を大きく上回っている。このため、実施例1の靴底は、踏ん張り始めた直後だけでなく、その後も踏ん張りを効かせ続けることができるものであると言える。実際に、実施例1の靴底を備えた靴を履いて氷面を歩行してみると、靴底が氷面に着地してから離れるまでの間、氷面をしっかりと捕らえている感触があった。このため、実施例1の靴底を備えた靴を履くと、特に注意をすることなく、乾いた路面を歩行する場合と同様の感覚で歩行することができた。実施例1の靴底を備えた靴を履くと、氷面上を走ることや、氷面上で反復横飛びをすることも可能であった。
 続いて、表面に水が浮いた状態の氷面に対する測定結果について説明する。図10は、実施例1の靴底について、表面に水が浮いた状態の氷面に対する摩擦係数の変化を測定した結果を示したグラフである。図11は、比較例1の靴底について、表面に水が浮いた状態の氷面に対する摩擦係数の変化を測定した結果を示したグラフである。
 表面に水が浮いた状態の氷面に対する実施例1の靴底の最大静止摩擦係数μは、図10のグラフにおけるピークPの値から、0.31であることが分かる。また、表面に水が浮いた状態の氷面に対する実施例1の靴底の動摩擦係数μは、図10のグラフにおける範囲Rの平均値を求めることにより、0.20となる。同様に、表面に水が浮いた状態の氷面に対する比較例1の靴底の最大静止摩擦係数μと動摩擦係数μを、図11に示すグラフから求めると、最大静止摩擦係数μが0.41で、動摩擦係数μが0.10となる。これらの結果をまとめると下記表2のようになる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 上記表2における「比較例1」の段を見ると、比較例1の靴底は、動摩擦係数μが最大静止摩擦係数μよりもかなり小さくなっており、最大静止摩擦係数μに対する動摩擦係数μの比μ/μは、約0.24に過ぎないことが分かる。このため、比較例1の靴底は、表面に水が浮いた状態の氷面に対して踏ん張り始めた直後は、優れた耐滑性を発揮するものの、その後は、急激に滑りやすくなる傾向にあると言える。
 これに対し、上記表2における「実施例1」の段を見ると、実施例1の靴底は、動摩擦係数μが最大静止摩擦係数μよりも小さくなっているものの、最大静止摩擦係数μに対する動摩擦係数μの比μ/μは、約0.64となっており、同じ条件での比較例1の靴底における比μ/μの0.24を大きく上回っている。加えて、実施例1の靴底の動摩擦係数μは、表面に水が浮いた状態の氷面であっても、0.20あり、同じ条件での比較例1の靴底における動摩擦係数μの2倍に達している。このため、実施例1の靴底は、表面に水が浮いた状態の氷面であっても、現在市販されている靴底のなかで氷面に対する耐滑性能が最も優れていると評価されている比較例1の靴底を備えた靴底よりも、際立った耐滑性能を発揮することが分かった。
  10  靴底本体(アウトソール部)
  11  水排出路
  20  滑り止め用突起
  21  凹部
  22  段部
  23  水抜孔
  30  ミッドソール部
  31  ミッドソール本体
  32  軟質ミッドソール部
   D 滑り止め用突起の外径
   D 水抜孔の直径
   H 滑り止め用突起の高さ
   H 段部の高さ
   W 隣り合う滑り止め用突起の隙間の幅
   W 段部の幅

Claims (8)

  1.  氷面に対する動摩擦係数が氷面に対する最大静止摩擦係数よりも大きいことを特徴とする靴底。
  2.  氷面に対する動摩擦係数が0.25以上である請求項1記載の靴底。
  3.  その下端面が接地面となる複数の滑り止め用突起が下向きに形成され、
     それぞれの滑り止め用突起の下端面に、すり鉢状に窪んだ凹部が形成され、
     それぞれの凹部の内周面に、段部が環状に形成された
    請求項1又は2記載の靴底。
  4.  靴底の幅方向に所定間隔を隔てた状態で靴底の幅方向に沿って配された複数の滑り止め用突起からなる突起列が、靴底の前後方向に所定間隔を隔てた状態で複数列に配された請求項3記載の靴底。
  5.  滑り止め用突起の下端面が接地した際に前記凹部に入り込んだ水を吸い上げて靴底の周囲に排出するための水抜孔が設けられた請求項3又は4記載の靴底。
  6.  その上面側に、靴底本体よりも硬度の低い素材からなるミッドソール部が設けられた請求項1~5いずれか記載の靴底。
  7.  請求項1~6いずれか記載の靴底を備えた靴。
  8.  氷面に対する動摩擦係数が氷面に対する最大静止摩擦係数よりも大きいことを特徴とする滑り止め部材。
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