WO2017046867A1 - 質量分析装置、質量分析方法、及び質量分析用プログラム - Google Patents

質量分析装置、質量分析方法、及び質量分析用プログラム Download PDF

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Abstract

複数の目的化合物についてMRMトランジションと実行時間帯を規定したMRM測定条件が保存された記憶部41と、分析者の入力に基づいて複数のMRMトランジションのそれぞれに対して複数の印加電圧候補値を決定する印加電圧候補値決定部42と、分析者の入力に基づいて複数のMRMトランジションの印加電圧の最適化のために実行する予備測定の回数を決定する予備測定回数決定部43と、複数のMRMトランジションと複数の印加電圧候補値の全組み合わせに対応する複数の単位測定を、実行時間の重複が最も少なくなるように予備測定と同数のグループに分割する単位測定分割部45と、複数のグループのそれぞれに対応する予備測定実行ファイルを作成する予備測定実行ファイル測定部47を備える質量分析装置を提供する。

Description

質量分析装置、質量分析方法、及び質量分析用プログラム
 本発明は、クロマトグラフによって相互に分離された複数の目的化合物を分析する質量分析装置に関し、特に、多重反応モニタリング(MRM)測定する条件を最適化するために用いられる質量分析方法、及び質量分析用プログラムに関する。
 試料に含まれる目的化合物の同定や定量を行うための質量分析の手法にMS/MS分析(タンデム分析)と呼ばれる手法がある。MS/MS分析は、例えばプリカーサイオンを選別する前段質量分離部、プリカーサイオンを開裂させてプロダクトイオンを生成するコリジョンセル等の開裂部、及びプロダクトイオンを選別する後段質量分離部を有する質量分析装置(タンデム四重極型質量分析装置等)を用いて行われる。
 MS/MS分析における測定の1つにMRM測定がある。MRM測定では、前段質量分離部と後段質量分離部を通過させるイオンの質量電荷比をそれぞれ固定し、特定のプリカーサイオンに対する特定のプロダクトイオンの強度を測定する。このプリカーサイオンとプロダクトイオンの組はMRMトランジションと呼ばれる。MRM測定では、前後の2段の質量分離部によって非測定対象の化合物や夾雑成分由来のイオン、及びイオン化されなかった中性粒子が除去されるため、高いS/N比でイオン強度信号を得ることができる。
 このような特長から、MRM測定は、例えば、土壌から採取した試料や生体由来の試料のように、複数の目的化合物を含む試料の分析に用いられている。複数の目的化合物を含む試料を分析する場合には、クロマトグラフ(ガスクロマトグラフや液体クロマトグラフ)と上述の構成を有する質量分析装置を組み合わせたクロマトグラフ質量分析装置が用いられる。試料に含まれる複数の目的成分は、クロマトグラフのカラムで時間的に分離され、質量分析装置に導入されて個別にMRM測定される。
 クロマトグラフ質量分析装置におけるMRM測定では、分析者が、質量分析ソフトウェア上で該複数の目的化合物のそれぞれに対応する1乃至複数のMRMトランジションと、各MRMトランジションを用いたMRM測定を実行する時間帯をそれぞれ入力して一連の測定の内容(メソッド)を決定し、それらを記載した測定実行ファイル(メソッドファイル)を作成する。また、個々の測定条件(MRMトランジションと実行時間の組み合わせ)に対し、それらを識別する名称(イベント名)を付与する。50種類の目的化合物をそれぞれ2個のMRMトランジションにより測定する場合のメソッドの一例を図1に示す。
 開裂エネルギーの大きさによってプリカーサイオンの開裂の態様が異なる。しかし、上述のメソッドファイルでは、開裂部におけるイオン開裂エネルギーの大きさが予め決められた値(既定値)であり、設定した各MRMトランジションでプロダクトイオンを最も高感度で検出できる衝突エネルギーの値には設定されていない。そのため、目的化合物を高感度で測定するためには各MRMトランジションについて開裂エネルギーの大きさを最適化する必要がある(例えば特許文献1、2参照)。なお、開裂部がコリジョンセルである場合、一般に開裂エネルギーは衝突エネルギー(CE)と呼ばれる。
 目的化合物の純物質である標準試料を入手可能な場合には、該標準試料を直接質量分析装置に導入し、CE値を順次変更して最も高感度でプロダクトイオンが検出されるCE値を決定することができる。しかし、土壌から採取した試料や生体由来の試料に含まれる目的化合物の標準試料を入手することは困難である。こうした場合には、クロマトグラフ質量分析装置を使用し、図3に示す手順でCE値を最適化している。
 まず、質量分析ソフトウェア上で作成した上述のメソッドファイル(これを「親メソッドファイル」と呼ぶ。)をcsv形式等の所定のファイル形式でエクスポートし(ステップS101)、表計算ソフトウェア等で読み込む。そして、親メソッドファイルに記載されたメソッド(これを「親メソッド」と呼ぶ。)を構成する、個々のMRMトランジションを用いた測定(これを「親イベント」と呼ぶ。)を複数のグループに分割して(ステップS102)、各グループにそれぞれ対応するメソッド(これを「子メソッド」と呼ぶ。)を作成する(ステップS103)。
 続いて、複数の子メソッドのそれぞれにおいて、MRMトランジションごとに異なる複数のCE候補値を設定し(ステップS104)、MRMトランジションとCE候補値の組み合わせにそれぞれ対応する複数のイベント(これを「子イベント」と呼ぶ。)を作成する。そして、子イベントの作成によって更新された複数の子メソッドをcsv等のファイル形式で保存し、質量分析ソフトウェアにインポートして子メソッドファイルを作成する(ステップS105)。図1のメソッドにおける10個の親イベントを1つのグループとして10個の子メソッドを作成し、各MRMトランジションについて5V~60Vまで5V単位で計12個のCE候補値を設定して子イベントを作成した例を図2に示す。
 そして、試料をクロマトグラフに導入して子メソッドの1つを実行し、該子メソッドに記載された各MRMトランジションについて、異なる複数のCE候補値でプロダクトイオンの強度を測定する(ステップS106)。その後、分析者がその結果を確認し、各MRMトランジションについて最も高感度でプロダクトイオンが測定されたCE候補値を1つ選出し、当該MRMトランジションのCE値に決定する(ステップS107)。
 全ての子メソッドファイルを実行し、全てのMRMトランジションのCE値を決定すると、続いて、それらCE値を親メソッドファイルに書き込んでファイルを更新する(ステップS108)。
 上述した従来の方法では、親メソッドファイルのエクスポート、親メソッドの分割(子メソッドの作成)、複数のCE値の入力(子イベントの作成)、子メソッドの更新、及び質量分析ソフトウェアへのインポート(子メソッドファイルの作成)を、全て分析者自身が行わなければならず、時間と手間がかかるという問題があった。
 そこで、分析者の作業量を軽減するために、親メソッドファイルに記載された親メソッドを記載順に所定個ずつ抽出して子メソッドファイルを自動的に作成することが可能なソフトウェアが提案されている(例えば非特許文献1)。
特開2013-15485号公報 特開2012-104389号公報
ワシントン大学, "Skyline Targeted Proteomics Environment", [online], [平成27年1月26日検索], インターネット<URL:https://skyline.gs.washington.edu/labkey/project/home/software/Skyline/begin.view>
 複数の目的化合物についてそれぞれ1乃至複数のMRMトランジションを用いた測定(親イベント)が設定された1つの親メソッドから複数の子メソッドを作成し、それぞれの子メソッドに対応する子メソッドファイルを作成する際、一般に、目的化合物が異なると親イベントの実行時間が異なるが、非特許文献1に記載のソフトウェアでは、各親イベントの実行時間を考慮することなく機械的に(例えば親メソッドファイルにおける記載順に)抽出して複数の子メソッドを作成する。そのため、各子メソッドにおいてそれぞれ複数のCE候補値を設定して子イベントを作成すると、多数の子イベントの実行時間が重複する場合がある。
 ある時間帯Aにおいて複数の子イベントが重複して設定されている場合、それら複数の子イベントを次のように実行する。まず、複数の子イベントのうちの1つを1回実行し、終了すると別の1つの子イベントを実行する。そして、全ての子イベントを1回ずつ実行すると、再び最初に実行した子イベントから順に、全ての子イベントを1回ずつ実行する。このように全ての子イベントを1回ずつ実行する動作を、時間帯Aが終了するまで繰り返す。全ての子イベントを1回ずつ実行するために要する時間は、ループタイムと呼ばれる。ループタイムは、各子イベントのデータを取得する時間間隔に相当する。
 多数の子イベントの実行時間が重複すると、ループタイムが長くなり、各子イベントのデータを取得する間隔が長くなる。すると、クロマトグラフで分離された目的化合物が質量分析装置に導入されている間に取得されるデータの点数が少なくなる。その結果、不十分なデータ点数でマスクロマトグラムのピークを表さなければならず、マスクロマトグラムの精度が悪くなってしまう、という問題があった。子イベントを1回実行する時間を短くすればループタイムを短縮することができるものの、その場合には各回の測定精度が悪くなり、やはりマスクロマトグラムの精度が悪くなってしまう、という問題があった。
 ここでは、MRM測定における代表的なパラメータである衝突エネルギーの値を最適化する場合を例に挙げて説明したが、MRM測定における他のパラメータ(前段質量分離部や後段質量分離部に印加する電圧の大きさ等)を最適化する場合にも上記同様の問題があった。
 本発明が解決しようとする課題は、個別に実行時間帯、及びプリカーサイオンとプロダクトイオンの組み合わせであるMRMトランジションが予め決められた複数のMRM測定のそれぞれについて質量分析装置の各部への印加電圧の値を最適化するための予備測定用の予備測定実行ファイルを簡便に作成することができ、かつ、該ファイルを実行することにより高精度でマスクロマトグラムを取得することができる質量分析装置、質量分析方法、及び質量分析用プログラムを提供することである。
 上記課題を解決するために成された本発明の第1の態様は、クロマトグラフによって相互に分離された複数の目的化合物をそれぞれ多重反応モニタリング測定する条件を最適化する機能を有する質量分析装置であって、
 a) 前記複数の目的化合物のそれぞれについて、プリカーサイオンとプロダクトイオンの組み合わせであるMRMトランジションと、全測定時間内で該MRMトランジションを用いた測定を実行する実行時間帯を規定したMRM測定条件が少なくとも1つずつ保存された記憶部と、
 b) 分析者の入力に基づき、複数の前記MRMトランジションのそれぞれに対して複数の印加電圧候補値を決定する印加電圧候補値決定部と、
 c) 分析者の入力に基づき、前記複数のMRMトランジションの印加電圧値の最適化のために実行する、2以上の予備測定の回数を決定する予備測定回数決定部と、
 d) 前記複数のMRMトランジションと前記複数の印加電圧値の全ての組み合わせに個々に対応する複数の単位測定を前記予備測定の回数と同数のグループに分割する単位測定分割部であって、各グループにおける実行時間の重複の数の最大値が最も小さくなるように、全単位測定を複数のグループに分割する単位測定分割部と、
 e) 前記複数のグループのそれぞれに対応する予備測定実行ファイルを作成する予備測定実行ファイル作成部と
 を備えることを特徴とする。
 上記印加電圧値は、質量分析装置の各部に印加する電圧の大きさであり、その中でも特にプリカーサイオン及び/又はプロダクトイオンの通過効率や生成効率に影響を与える電圧の大きさを意味する。例えば、上記印加電圧値は、コリジョンセルに印加される衝突エネルギーや、前段質量分離部に印加するバイアス電圧、後段質量分離部に印加するバイアス電圧などの値であり、これらのうちの1つであってもよく、複数の組み合わせであってもよい。
 本発明の第1の態様に係る質量分析装置では、分析者が印加電圧候補値と予備測定回数を予め決めておく。そして、実行時間が重複する単位測定の数が最小になるように、単位測定(MRMトランジションと印加電圧値の組み合わせ)を複数のグループに分割して、各グループに対応する予備測定実行ファイルを作成する。これにより、各予備測定において、重複する単位測定を各1回実行するために要する時間(ループタイム)をできるだけ短くし、必要十分な数のデータを取得してマスクロマトグラムの精度を高めることができる。あるいは、ループタイムが一定である場合には、各回の単位測定をできるだけ長く実行して測定精度を高めることができる。また、分析者は印加電圧候補値と予備測定の回数(即ち、予備測定実行ファイルの数)を決定するだけで、簡便に予備測定実行ファイルを作成することができる。
 また、上記課題を解決するために成された本発明の第2の態様は、クロマトグラフによって相互に分離された複数の目的化合物をそれぞれ多重反応モニタリング測定する条件を最適化する機能を有する質量分析装置であって、
 a) 前記複数の目的化合物のそれぞれについて、プリカーサイオンとプロダクトイオンの組み合わせであるMRMトランジションと、全測定時間内で該MRMトランジションを用いた測定を実行する実行時間帯を規定したMRM測定条件が少なくとも1つずつ保存された記憶部と、
 b) 分析者の入力に基づき、複数の前記MRMトランジションのそれぞれに対して複数の印加電圧候補値を決定する印加電圧候補値決定部と、
 c) 分析者の入力に基づき、前記複数のMRMトランジションと前記複数の印加電圧候補値の全ての組み合わせに個々に対応する複数の単位測定について、実行時間の重複を許容する単位測定の最大数を決定する許容数決定部と、
 d) 実行時間が重複する単位測定の数が前記最大数を超えないという条件の下で、前記複数の単位測定を、最小数である複数のグループに分割する単位測定分割部と、
 e) 前記複数のグループのそれぞれに対応する予備測定実行ファイルを作成する予備測定実行ファイル作成部と、
 を備えることを特徴とする。
 本発明の第2の態様に係る質量分析装置では、分析者が、実行時間の重複を許容する単位測定の最大数を予め決めておく。そして、その範囲内で複数の単位測定を最小数のグループに分割し、各グループに対応する予備測定実行ファイルを作成する。これにより、ループタイムが長くなりすぎたり、各単位測定の実行時間が短くなりすぎたりすることを防止して、マスクロマトグラムを高い精度に維持しつつ、予備測定回数を最小限に抑えることができる。また、分析者は上記最大数を決定するだけで、簡便に予備測定実行ファイルを作成することができる。
 上記第1の態様及び第2の態様に係る質量分析装置では、
 前記単位測定分割部が、MRMトランジション及び実行時間のいずれもが同一であり印加電圧候補値が異なる単位測定が同一のグループに属するように、前記複数の単位測定を最小数のグループに分割する
 ことが望ましい。
 クロマトグラフ質量分析装置を用いた測定では、測定ごとに移動相のpHやカラムの状態等が少しずつ異なり、目的化合物がカラムから溶出する時間が前後したり長短したりする場合がある。そのため、同一のMRMトランジションを用いる測定を一連の予備測定において実行することにより、より正確に印加電圧値を最適化することができる。
 上記第1の態様及び第2の態様に係る質量分析装置では、また、
 前記単位測定分割部が、各グループにおいて、異なるMRMトランジションの単位測定の実行時間の重なりの総和が最も短くなるように前記複数の単位測定を分割する
 ことが望ましい。これにより、全測定時間にわたってループタイムを最小限に抑え、また、各単位測定の実行時間を十分に確保することができる。
 上記第1の態様及び第2の態様に係る質量分析装置では、さらに、
 f) 分析者の入力に基づき、付加実行時間を決定する付加実行時間決定部と、
 g) 前記複数のMRMトランジションのそれぞれに対して規定された実行時間帯の前後の少なくとも一方に前記付加実行時間を追加した修正実行時間を予備測定における実行時間に決定する修正実行時間決定部と
 を備えるように構成することができる。これにより、個々の予備測定において移動相のpHやカラムの状態に多少のばらつきが生じ、目的化合物の溶出時間が事前に予測した保持時間からずれた場合でも、マスクロマトグラムのピークを構成する全てのデータを取得することができる。
 ところで、多数の目的化合物を一斉分析する際には数百に及ぶMRMトランジションを用いることがある。上述した従来の方法では、予備測定後、各MRMトランジションについて決定した印加電圧値を分析者が手作業で親メソッドファイルに書き込む必要があるため、分析者がMRMトランジションと印加電圧値の対応関係を誤って入力してしまう場合がある、という問題もあった。
 そこで、上記第1の態様及び第2の態様に係る質量分析装置は、さらに、
 h) 前記作成した複数の予備測定実行ファイルをそれぞれ実行し、前記複数のMRMトランジションのそれぞれについて、前記複数の印加電圧候補値にそれぞれ対応するマスクロマトグラムデータを取得する予備測定実行部と、
 i) 前記複数のMRMトランジションのそれぞれについて取得した複数のマスクロマトグラムデータを前記分析者に提示するクロマトグラムデータ提示部と、
 j) 前記複数のMRMトランジションのそれぞれについて、前記複数のマスクロマトグラムデータのいずれかを前記分析者に選択させるクロマトグラムデータ選択部と、
 k) 前記複数のMRMトランジションのそれぞれについて、前記選択されたマスクロマトグラムデータに対応する印加電圧候補値を対応付けて、前記多重反応モニタリング測定を実行する本測定実行ファイルを作成する本測定実行ファイル作成部と
 を備えることが望ましい。
 上記クロマトグラムデータ提示部は、例えば、複数のマスクロマトグラムデータからマスクロマトグラムを作成し、それを表示部に表示することにより分析者に提示するものとすることができる。あるいは、クロマトグラムデータをプリントアウトして分析者に提示するものとしてもよい。
 予備測定実行部、クロマトグラムデータ提示部、クロマトグラムデータ選択部、及び本測定実行ファイル作成部を備えた質量分析装置を用いると、各MRMトランジションについて、分析者が複数のマスクロマトグラムの中から最も高感度でイオンが検出されたものを選択するのみで、簡便に本測定実行ファイルを作成することができる。また、本測定実行ファイルが自動的に作成されるため、分析者がMRMトランジションと印加電圧値の対応を誤って入力する心配がない。
 また、この態様の質量分析装置は、さらに、
 前記予備測定実行部が、前記複数のMRMトランジションのそれぞれについて、時々刻々と変化するマスクロマトグラムデータから、所定の基準に基づいてピークの開始時間及び終了時間を決定し、
 前記本測定実行ファイル作成部が、前記ピークの開始時間及び終了時間に基づいて前記複数のMRMトランジションのそれぞれの実行時間を決定する
 ように構成することができる。
 この態様の質量分析装置を用いると、本測定において、各MRMトランジションを用いた測定(イベント)においてマスクロマトグラムのピーク範囲のデータを確実に取得しつつ、各イベントの実行時間の長さを最小限に抑えることができる。これにより、本測定において実行時間が重複するMRM測定の数を少なくしてループタイムを短縮することができる。
 本発明の第3の態様は、クロマトグラフによって相互に分離された複数の目的化合物をそれぞれ多重反応モニタリング測定する条件を最適化するための質量分析方法であって、
 a) 前記複数の目的化合物のそれぞれについて、プリカーサイオンとプロダクトイオンの組み合わせであるMRMトランジションと、全測定時間内で該MRMトランジションを用いた測定を実行する実行時間帯を規定したMRM測定条件を作成し、
 b) 分析者の入力に基づき、複数の前記MRMトランジションのそれぞれに対して複数の印加電圧候補値を決定し、
 c) 分析者の入力に基づき、前記複数のMRMトランジションの印加電圧の最適化のために実行する、2以上の予備測定の回数を決定し、
 d) 前記複数のMRMトランジションと前記複数の印加電圧候補値の全ての組み合わせに個々に対応する複数の単位測定を前記予備測定の回数と同数のグループに分割する単位測定分割部であって、各グループにおける実行時間の重複の数の最大値が最も小さくなるように、全単位測定を複数のグループに分割し、
 e) 前記複数のグループのそれぞれに対応する予備測定実行ファイルを作成する
 ことを特徴とする。
 本発明の第4の態様は、クロマトグラフによって相互に分離された複数の目的化合物をそれぞれ多重反応モニタリング測定する条件を最適化する質量分析方法であって、
 a) 前記複数の目的化合物のそれぞれについて、プリカーサイオンとプロダクトイオンの組み合わせであるMRMトランジションと、全測定時間内で該MRMトランジションを用いた測定を実行する実行時間帯を規定したMRM測定条件を作成し、
 b) 分析者の入力に基づき、複数の前記MRMトランジションのそれぞれに対して複数の印加電圧候補値を決定し、
 c) 分析者の入力に基づき、前記複数のMRMトランジションと前記複数の印加電圧候補値の全ての組み合わせに個々に対応する複数の単位測定について、実行時間の重複を許容する単位測定の最大数を決定し、
 d) 実行時間が重複する単位測定の数が前記最大数を超えないという条件の下で、前記複数の単位測定を、最小数である複数のグループに分割し、
 e) 前記複数のグループのそれぞれに対応する予備測定実行ファイルを作成する
 ことを特徴とする。
 本発明の第5の態様は、クロマトグラフによって相互に分離された複数の目的化合物をそれぞれ多重反応モニタリング測定する条件を最適化するために用いられる質量分析用プログラムであって、
 前記複数の目的化合物のそれぞれについて、プリカーサイオンとプロダクトイオンの組み合わせであるMRMトランジションと、全測定時間内で該MRMトランジションを用いた測定を実行する実行時間帯を規定したMRM測定条件を少なくとも1つずつ保存可能な記憶部を有するコンピュータを、前記第3の態様又は前記第4の態様の質量分析方法を実行する装置として機能させることを特徴とする。
 本発明に係る質量分析装置、質量分析方法、あるいは質量分析用プログラムを用いることにより、個別に実行時間帯及びMRMトランジションが予め決められた複数のMRM測定のそれぞれについて質量分析装置の各部への印加電圧値を最適化するための予備測定を実行するための予備測定実行ファイルを簡便に作成することができ、かつ、該ファイルを実行することにより高精度でマスクロマトグラムを取得することができる。
親メソッドファイルの例。 従来の方法により親メソッドファイルから作成した子メソッドファイルの例。 従来の質量分析方法のフローチャート。 実施例1の質量分析装置を液体クロマトグラフと組み合わせて構成した液体クロマトグラフ質量分析装置の要部構成図。 実施例1の質量分析方法のフローチャート。 実施例1における付加実行時間について説明する図。 従来の質量分析方法を用いた場合の予備測定について説明する図。 実施例1における予備測定について説明する図。 実施例1における予備測定について説明する別の図。 実施例1における表示画面の例。 実施例2の質量分析装置を液体クロマトグラフと組み合わせて構成した液体クロマトグラフ質量分析装置の要部構成図。 実施例2の質量分析方法のフローチャート。
 以下、本発明に係る質量分析装置、質量分析方法、及び質量分析用プログラムの一実施例について、図面を参照して説明する。
 図4は実施例1の質量分析装置を液体クロマトグラフと組み合わせた、液体クロマトグラフ質量分析装置(LC/MS/MS)の要部構成図、図5は本実施例の質量分析方法に関するフローチャートである。
 本実施例のクロマトグラフ質量分析装置は、液体クロマトグラフ部1、質量分析部2、電源部3、及びこれらの動作を制御する制御部4から構成されている。液体クロマトグラフ部1は、移動相が貯留された移動相容器10と、移動相を吸引して一定流量で送給するポンプ11と、移動相中に所定量の試料液を注入するインジェクタ12と、試料液に含まれる各種化合物を時間方向に分離するカラム13と、を備える。
 質量分析部2は、略大気圧であるイオン化室20と真空ポンプ(図示なし)により真空排気された高真空の分析室23との間に、段階的に真空度が高められた第1、第2中間真空室21、22を備えた多段差動排気系の構成を有している。イオン化室20には、試料溶液に電荷を付与しながら噴霧するエレクトロスプレイイオン化用プローブ(ESIプローブ)201が設置されている。イオン化室20と後段の第1中間真空室21との間は細径の加熱キャピラリ202を通して連通している。第1中間真空室21と第2中間真空室22との間は頂部に小孔を有するスキマー212で隔てられ、第1中間真空室21と第2中間真空室22にはそれぞれ、イオンを収束させつつ後段へ輸送するためのイオンガイド211、221が設置されている。分析室23には、多重極イオンガイド(q2)233が内部に設置されたコリジョンセル232を挟み、イオンを質量電荷比に応じて分離する前段四重極マスフィルタ(Q1)231と、同じくイオンを質量電荷比に応じて分離する後段四重極マスフィルタ(Q3)234、及びイオン検出器235が設置されている。
 コリジョンセル232の内部には、アルゴン、窒素などのCIDガスを連続的又は間欠的に供給することができる。電源部3は、ESIプローブ201、イオンガイド211、221、233、四重極マスフィルタ231、234などにそれぞれ所定の電圧を印加する。なお、四重極マスフィルタ231、234はそれぞれ、メインロッド電極の前段に、入口端での電場の乱れを補正するためのプリロッド電極を有しており、プリロッド電極にはメインロッド電極とは異なる電圧が印加できるようになっている。
 質量分析部2では、SIM(選択イオンモニタリング)測定、プロダクトイオンスキャン測定、MRM(多重反応モニタリング)測定等を行うことができる。SIM測定では、前段四重極マスフィルタ(Q1)231ではイオンを選別せず(マスフィルタとして機能させず)、後段四重極マスフィルタ(Q3)234を通過させるイオンの質量電荷比を固定してイオンを検出する。
 一方、MS/MSスキャン測定(プロダクトイオンスキャン測定)及びMRM測定では、前段四重極マスフィルタ(Q1)231及び後段四重極マスフィルタ(Q3)234の両方をマスフィルタとして機能させる。前段四重極マスフィルタ(Q1)231ではプリカーサイオンとして設定されたイオンのみを通過させる。また、コリジョンセル232の内部にCIDガスを供給し、プリカーサイオンを開裂させてプロダクトイオンを生成する。MS/MSスキャン測定では後段四重極マスフィルタ(Q3)234を通過するイオンの質量電荷比を走査し、MRM測定では後段四重極マスフィルタ(Q3)234を通過するイオンの質量電荷比を固定する。
 制御部4は、記憶部41を有するとともに、機能ブロックとして、印加電圧候補値決定部42、予備測定回数決定部43、付加実行時間決定部44、単位測定分割部45、修正実行時間決定部46、予備測定実行ファイル作成部47、予備測定実行部48、クロマトグラムデータ提示部49、クロマトグラムデータ選択部50、及び本測定実行ファイル作成部51を備えている。制御部4の実体はパーソナルコンピュータであり、該コンピュータに予めインストールされた質量分析用プログラム(本実施例における質量分析用プログラムに相当)を実行することにより上記各部として機能させるようにすることができる。また、制御部4には、入力部6、表示部7が接続されている。
 以下、実施例1における質量分析方法について、図5のフローチャートを参照して説明する。実施例1では、試料に含まれる複数の目的化合物をMRM測定する条件を最適化する。具体的には、各MRMトランジションを用いたMRM測定における開裂エネルギーを最適化する。MRM測定において最適化される印加電圧には、開裂エネルギーのほかに、前段四重極マスフィルタ231や後段四重極マスフィルタ234に印加するバイアス電圧、イオンガイド211、221への印加電圧等もあるが、ここでは説明を容易するため、開裂エネルギーのみを最適化する場合を例に挙げて説明する。
 実施例1における開裂エネルギーは、プリカーサイオンを加速してコリジョンセル232内のCIDガスに衝突させるための電圧の大きさであり、衝突エネルギー(CE:Collision Energy)値と呼ぶこともできる。
 分析者は、まず、記憶部41に予め保存された分析実行ファイルを読み出す。この分析実行ファイル(これを「親メソッドファイル」と呼ぶ。)には、50種類の目的化合物名のそれぞれについて、2つずつ対応付けられたMRMトランジション、及び該MRMトランジションを用いるMRM測定(これを「親イベント」と呼ぶ。)の実行時間が、一連のMRM測定(これを「親メソッド」と呼ぶ。)の実行条件として記載されている。各親イベントの分析条件は、化合物データベースを参照するなどして決められている。
 親メソッドファイルが読み出されると、印加電圧候補値決定部42は、各MRMトランジションに対して設定する複数の印加電圧(本実施例では開裂エネルギー)候補値の入力を分析者に促す画面を表示部7に表示する。分析者が開裂エネルギーの最小値(5V)と最大値(60V)、及びその間隔(5V)を入力すると、開裂エネルギー候補値決定部42は、全てのMRMトランジションに対して開裂エネルギー候補値12個ずつを決定する(ステップS2)。これにより、100個の親イベントが12個ずつに分割され、予備測定において実行する1200個のMRM測定(これを「子イベント」と呼ぶ。本発明の単位測定に相当。)が決定する。ここでは、全ての親イベントに共通のCE候補値を用いて子イベントを作成したが、親イベントごとに異なるCE候補値を分析者に入力させ、親イベントごとに異なるCE候補値を決定して子イベントを作成するようにしてもよい。
 次に、予備測定回数決定部43が、分析者に予備測定の実行回数の入力を促す画面を表示する。本実施例における予備測定は、複数のMRMトランジションのそれぞれについてCE値を最適化するための測定である。予備測定回数決定部43は、分析者による入力(10回)に基づいて予備測定回数を決定する(ステップS3)。
 また、付加実行時間決定部44が、分析者に付加実行時間の入力を促す画面を表示し、その入力(1.0min)に基づき付加実行時間を決定する(ステップS4)。付加実行時間については後述する。なお、付加実行時間の設定は必須ではなく、分析者は、表示された画面でスキップを選択することにより、付加実行時間を使用せず予備測定を行うこともできる。
 印加電圧(開裂エネルギー)候補値(CE候補値)、予備測定回数、及び付加実行時間(使用する場合のみ)がそれぞれ決定すると、単位測定分割部45は、上述した120個の子イベントを、同一の親イベントから生成された子イベントが同一のグループに属し、実行時間が重複する子イベントの数が最小になるように、予備測定回数と同数(10個)のグループに分割する(ステップS5)。これにより、グループごとに、複数の子イベントを含む一連の予備測定(これを「子メソッド」と呼ぶ。)が決定する。なお、実行時間が重複する子イベントの数が最小になる、子イベントの分割の形態が複数ある場合には、単位測定分割部45は、異なるMRMトランジション(即ち、異なる親イベントから生成された子イベントに相当)の間で重複する実行時間の総和が最も短くなるように、子イベントを分割する。
 子メソッドが決まると、修正実行時間決定部46は、図6に示すように、各子イベントに予め設定された実行時間の前後に、分析者により入力された付加実行時間を付加して実行時間を修正する(ステップS6)。上述したように、親イベントの実行時間は、化合物データベース等に記載された各目的化合物の保持時間に基づいて決められている。しかし、測定の条件(移動相のpHやカラムの状態など)が変動すると、目的化合物の溶出時間がデータベースに記載された保持時間からずれる場合がある。本実施例では、こうした場合を考慮して付加実行時間を分析者に入力させ、目的化合物の溶出時間が多少変動した場合でも確実にマスクロマトグラムのピーク全体を取得できるようにしている。
 修正実行時間決定部46による、各子メソッドファイルの実行時間の修正が完了すると、MRMトランジション、(修正後の)実行時間、及びCE候補値を1組とする子イベントの実行条件を確定し、各グループにそれぞれ対応する予備測定実行ファイル(これを「子メソッドファイル」と呼ぶ。)を1つずつ作成し、記憶部41に保存する(ステップS7)。
 ここで、複数の目的化合物を含む試料について、本実施例において作成される予備測定実行ファイルと、従来(非特許文献1)の方法により作成される予備測定実行ファイルを比較する。図7(a)は、この試料について、親イベントを実行して取得したマスクロマトグラムである。なお、説明を容易にするため、ここでは予備測定回数を3回とする。
 上述したように、非特許文献1の方法では、機械的に(例えば親メソッドファイルにおける記載順に)親イベントを抽出して複数の子メソッドを作成し、予備測定実行ファイル1~3を作成する。この方法では、例えば、図7(a)に破線で示すように、実行時間が早い方から順に、同数ずつ親イベントを抽出して予備測定実行ファイルが作成される。すると、図7(b)に予備測定1の拡大図(時間0~t1)を示すように、MRMトランジションが異なるMRM測定(親イベントに相当)の実行時間の重なりが最大で4個(具体的には、MRM4~MRM7の実行時間が重複)生じる。また、2個あるいは3個の異なるMRM測定の実行時間が重なる時間帯も多く存在する。本実施例では1つの親イベントから12個の子イベントを生成するため、予備測定において最大48個の子イベントの実行時間が重複することになる。48個もの子イベントの実行時間が重複すると、それらを各1回ずつ実行するために要する時間(ループタイム)が長くなり、マスクロマトグラムを作成するために必要十分な点数のデータを取得することができなくなってしまう。
 これに対し、実施例1の方法では、実行時間が重複する数が最小になるように予備測定実行ファイル1~3を作成する(図8参照)。図9に、予備測定1~3の拡大図(時間0~t1の拡大図)を示す。この方法では、時間0~t1において実行時間が重複するMRM測定は最大でも2個であり、その重複箇所も1箇所のみ(予備測定1におけるMRM4とMRM7の重複のみ)である。従って、従来の方法に比べてループタイムを短縮することができ、各子イベントにおいて十分な点数のデータを取得して高精度のマスクロマトグラムを作成することができる。
 予備測定実行ファイルの作成後、分析者による所定の操作により予備測定開始が指示されると、予備測定実行部48は、記憶部41から予備測定実行ファイルを1つずつ読み出し、該ファイルに記載された子メソッドを実行して各子イベントのマスクロマトグラムデータを取得して記憶部41に保存する(ステップS8)。このとき、予備測定実行部48は、マスクロマトグラムデータを取得しつつ、該データに基づいてマスクロマトグラムにおけるピークの開始時間と終了時間を決定する(ステップS9)。
 ピークの開始時間と終了時間の決定は、例えば、マスクロマトグラムデータにおける強度値が予め設定された閾値を上回った時点をピーク開始時間とし、下回った時間をピーク終了時間とすることにより行うことができる。あるいは、強度の変化が予め設定された性の値の傾きを超えた時点をピーク開始時間とし、強度値の変化が予め設定された負の値の傾きを下回った時点をピーク終了時点とすることもできる。
 全ての予備実行ファイルを実行し、全ての子イベントのマスクロマトグラムデータを取得すると、クロマトグラムデータ提示部49は、それらのマスクロマトグラムデータからマスクロマトグラムを作成し、図10に示すような画面を表示部7に表示する(ステップS10)。即ち、MRMトランジションと実行時間が同じでありCE候補値が異なるマスクロマトグラムを画面下部に並べて表示する。分析者は、表示されたマスクロマトグラムを比較し、画面上部に表示された複数のCE候補値の中から、最も高感度でプロダクトイオンが検出されているマスクロマトグラムを1つ選択し、対応するCE候補値のチェックボックスにチェックを入れる(ステップS11)。
 全てのMRMトランジションについて、分析者により1つのマスクロマトグラム(CE候補値)が選択されると、本測定実行ファイル作成部51は、各MRMトランジションについて、マスクロマトグラムに基づき決定したピーク開始時間の前とピーク終了時間の後に、上記ステップS4において分析者により設定された付加実行時間を付与して測定実行時間を決定し、本測定実行ファイルを作成する(ステップS12)。これにより、予備測定実行時と本測定実行時で測定条件(カラムの状態等)に多少の変化が生じた場合でも、本測定において確実にマスクロマトグラムのピーク全体のデータを取得することができる。
 以上、説明したように、実施例1の質量分析装置、質量分析方法、あるいは質量分析用プログラムを用いると、分析者は、CE候補値、予備測定回数、及び付加実行時間(使用する場合のみ)を入力するだけで、各MRMトランジションの印加電圧値を最適化する予備測定実行ファイル(子メソッドファイル)を作成することができる。また、各子メソッドにおけるループタイムをできるだけ短くし、必要十分な数のデータを取得して高精度のマスクロマトグラムを作成することができる。さらに、各MRMトランジションについて異なる印加電圧値で取得したマスクロマトグラムの中から1つを選択するだけで、本測定実行ファイルも作成することができる。
 次に、実施例2の質量分析装置、質量分析方法、及び質量分析用プログラムについて説明する。図11は実施例2の質量分析装置を液体クロマトグラフと組み合わせた、液体クロマトグラフ質量分析装置(LC/MS/MS)の要部構成図、図12は実施例2の質量分析方法に関するフローチャートである。なお、上記実施例1と共通の構成やステップについては、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
 実施例2の質量分析装置では、制御部4’が機能的に許容数決定部43’を備えている。実施例2のステップS1及びステップS2は実施例1と同じである。実施例2では、複数の印加電圧候補値を決定(ステップS2)した後、許容数決定部43’が、予備測定において実行時間が重複することを許可する子イベントの最大数の入力を分析者に促す画面を提示し、分析者の入力に基づいて最大許容数を決定する(ステップS3’)。また、実施例1と同様に、付加実行時間決定部44が、分析者の入力に基づいて付加実行時間を決定する(ステップS4)。
 実施例2においても、上述した120個の子イベントを、同一の親イベントから生成された子イベントが同一のグループに属し、予備測定回数と同数(10個)のグループに分割する(ステップS5’)。ただし、実施例1では、実行時間が重複する子イベントの数が最小になるように子イベントを分割したのに対し、実施例2では、分割後の各グループにおいて実行時間が重複する子イベントの数の最大値が、分析者により設定された最大許容数を超えないという条件の下で、1200個の子イベントを最小数のグループに分割する。子イベントの分割後の各ステップS6~S12は実施例1と同じである。
 実施例2では、上述したように、分析者の入力に基づいて決定した最大許容数を、子イベントを分割する際の条件とし、その条件の下で子イベントを最小数のグループに分割する。そのため、予備測定において実行時間が重複する子イベントの数が過度に多くなり、ループタイムが長くなりすぎることがない。従って、予備測定(ステップS8)において高精度のマスクロマトグラムを取得することができる。また、最小数のグループに分割する(即ち最小数の予備測定実行ファイルを作成する)ため、予備測定回数を最小数に抑えることができる。
 上記実施例1及び2はいずれも一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。
 上記実施例では、液体クロマトグラフにより時間的に分離された複数の目的化合物をMRM測定する条件を最適化したが、目的化合物がガスクロマトグラフにより分離される場合に同様の構成を採ることができる。
 また、上記実施例1及び2では、最適化する印加電圧の種類をCE値のみとしたが、複数種類の印加電圧を最適化する場合にも上記同様に行うことができる。例えば、前段四重極マスフィルタ231に印加するバイアス電圧、コリジョンセル232に印加する衝突エネルギー(CE)、及び後段四重極マスフィルタ234に印加するバイアス電圧について、それぞれ複数の候補値を設定し、各MRMトランジションについて、それらの全通りの組み合わせにそれぞれ対応する子イベントを作成することにより、これら3種類の印加電圧を全て最適化することができる。
 さらに、同一の親イベントから生成された子イベントが同一のグループに属するように、子イベントを分割したが、同一の親イベントから生成された子イベントが異なるグループに属するように、子イベントを分割することもできる。同一の親イベントから生成された子イベントの実行時間は同一であるため、これらを異なるグループに属するように分割すると、ループタイムをより短くすることができる。ただし、上述したように、測定回ごとにわずかに測定条件(カラムの状態や温度等)が異なる可能性がある場合には、測定条件の変動が取得データに影響を及ぼす。そのため、実施例1及び2のように、同一の親イベントから生成された子イベントが同一のグループに属するように、子イベントを分割することが好ましい。
 その他、上記実施例1及び2では、クロマトグラムデータ提示部49が、予備測定により取得したマスクロマトグラムデータから作成したクロマトグラムを表示部7の画面に表示したが、マスクロマトグラムあるいはマスクロマトグラムデータをプリントアウトして分析者に確認させ、各MRMトランジションについてマスクロマトグラム(データ)を特定する番号等を入力させるようにしてもよい。
1…液体クロマトグラフ部
2…質量分析部
3…電源部
4、4’…制御部
 41…記憶部
 42…印加電圧候補値決定部
 43…予備測定回数決定部
 43’…許容数決定部
 44…付加実行時間決定部
 45…単位測定分割部
 46…修正実行時間決定部
 47…予備測定実行ファイル作成部
 48…予備測定実行部
 49…クロマトグラムデータ提示部
 50…クロマトグラムデータ選択部
 51…本測定実行ファイル作成部
6…入力部
7…表示部

Claims (11)

  1.  クロマトグラフによって相互に分離された複数の目的化合物をそれぞれ多重反応モニタリング測定する条件を最適化する機能を有する質量分析装置であって、
     a) 前記複数の目的化合物のそれぞれについて、プリカーサイオンとプロダクトイオンの組み合わせであるMRMトランジションと、全測定時間内で該MRMトランジションを用いた測定を実行する実行時間帯を規定したMRM測定条件が少なくとも1つずつ保存された記憶部と、
     b) 分析者の入力に基づき、複数の前記MRMトランジションのそれぞれに対して複数の印加電圧候補値を決定する印加電圧候補値決定部と、
     c) 分析者の入力に基づき、前記複数のMRMトランジションの印加電圧の最適化のために実行する、2以上の予備測定の回数を決定する予備測定回数決定部と、
     d) 前記複数のMRMトランジションと前記複数の印加電圧候補値の全ての組み合わせに個々に対応する複数の単位測定を前記予備測定の回数と同数のグループに分割する単位測定分割部であって、各グループにおける実行時間の重複の数の最大値が最も小さくなるように、全単位測定を複数のグループに分割する単位測定分割部と、
     e) 前記複数のグループのそれぞれに対応する予備測定実行ファイルを作成する予備測定実行ファイル作成部と
     を備えることを特徴とする質量分析装置。
  2.  クロマトグラフによって相互に分離された複数の目的化合物をそれぞれ多重反応モニタリング測定する条件を最適化する機能を有する質量分析装置であって、
     a) 前記複数の目的化合物のそれぞれについて、プリカーサイオンとプロダクトイオンの組み合わせであるMRMトランジションと、全測定時間内で該MRMトランジションを用いた測定を実行する実行時間帯を規定したMRM測定条件が少なくとも1つずつ保存された記憶部と、
     b) 分析者の入力に基づき、複数の前記MRMトランジションのそれぞれに対して複数の印加電圧候補値を決定する印加電圧候補値決定部と、
     c) 分析者の入力に基づき、前記複数のMRMトランジションと前記複数の開裂印加電圧候補値の全ての組み合わせに個々に対応する複数の単位測定について、実行時間の重複を許容する単位測定の最大数を決定する許容数決定部と、
     d) 実行時間が重複する単位測定の数が前記最大数を超えないという条件の下で、前記複数の単位測定を、最小数である複数のグループに分割する単位測定分割部と、
     e) 前記複数のグループのそれぞれに対応する予備測定実行ファイルを作成する予備測定実行ファイル作成部と、
     を備えることを特徴とする質量分析装置。
  3.  前記単位測定分割部が、MRMトランジション及び実行時間のいずれもが同一であり印加電圧候補値が異なる単位測定が同一のグループに属するように、前記複数の単位測定を最小数のグループに分割することを特徴とする請求項1又は2に記載の質量分析装置。
  4.  前記単位測定分割部が、各グループにおいて、異なるMRMトランジションの単位測定の実行時間の重なりの総和が最も短くなるように前記複数の単位測定を分割することを特徴とする請求項1又は2に記載の質量分析装置。
  5.  f) 分析者の入力に基づき、付加実行時間を決定する付加実行時間決定部と、
     g) 前記複数のMRMトランジションのそれぞれに対して規定された実行時間帯の前後の少なくとも一方に前記付加実行時間を追加した修正実行時間を予備測定における実行時間に決定する修正実行時間決定部と
     を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の質量分析装置。
  6.  h) 前記作成した複数の予備測定実行ファイルをそれぞれ実行し、前記複数のMRMトランジションのそれぞれについて、前記複数の印加電圧候補値にそれぞれ対応するマスクロマトグラムデータを取得する予備測定実行部と、
     i) 前記複数のMRMトランジションのそれぞれについて取得した複数のマスクロマトグラムデータを前記分析者に提示するクロマトグラムデータ提示部と、
     j) 前記複数のMRMトランジションのそれぞれについて、前記複数のマスクロマトグラムデータのいずれかを前記分析者に選択させるクロマトグラムデータ選択部と、
     k) 前記複数のMRMトランジションのそれぞれについて、前記選択されたマスクロマトグラムデータに対応する印加電圧候補値を対応付けて、前記多重反応モニタリング測定を実行する本測定実行ファイルを作成する本測定実行ファイル作成部と
     を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の質量分析装置。
  7.  前記クロマトグラムデータ提示部が、前記複数のマスクロマトグラムデータのそれぞれからマスクロマトグラムを作成して表示部に表示することを特徴とする請求項6に記載の質量分析装置。
  8.  前記予備測定実行部が、前記複数のMRMトランジションのそれぞれについて、時々刻々と変化するマスクロマトグラムデータから、所定の基準に基づいてピークの開始時間及び終了時間を決定し、
     前記本測定実行ファイル作成部が、前記ピークの開始時間及び終了時間に基づいて前記複数のMRMトランジションのそれぞれの実行時間を決定する
     ことを特徴とする請求項6に記載の質量分析装置。
  9.  クロマトグラフによって相互に分離された複数の目的化合物をそれぞれ多重反応モニタリング測定する条件を最適化するための質量分析方法であって、
     a) 前記複数の目的化合物のそれぞれについて、プリカーサイオンとプロダクトイオンの組み合わせであるMRMトランジションと、全測定時間内で該MRMトランジションを用いた測定を実行する実行時間帯を規定したMRM測定条件を作成し、
     b) 分析者の入力に基づき、複数の前記MRMトランジションのそれぞれに対して複数の印加電圧候補値を決定し、
     c) 分析者の入力に基づき、前記複数のMRMトランジションの印加電圧の最適化のために実行する、2以上の予備測定の回数を決定し、
     d) 前記複数のMRMトランジションと前記複数の印加電圧候補値の全ての組み合わせに個々に対応する複数の単位測定を前記予備測定の回数と同数のグループに分割する単位測定分割部であって、各グループにおける実行時間の重複の数の最大値が最も小さくなるように、全単位測定を複数のグループに分割し、
     e) 前記複数のグループのそれぞれに対応する予備測定実行ファイルを作成する
     ことを特徴とする質量分析方法。
  10.  クロマトグラフによって相互に分離された複数の目的化合物をそれぞれ多重反応モニタリング測定する条件を最適化する質量分析方法であって、
     a) 前記複数の目的化合物のそれぞれについて、プリカーサイオンとプロダクトイオンの組み合わせであるMRMトランジションと、全測定時間内で該MRMトランジションを用いた測定を実行する実行時間帯を規定したMRM測定条件を作成し、
     b) 分析者の入力に基づき、複数の前記MRMトランジションのそれぞれに対して複数の印加電圧候補値を決定し、
     c) 分析者の入力に基づき、前記複数のMRMトランジションと前記複数の印加電圧候補値の全ての組み合わせに個々に対応する複数の単位測定について、実行時間の重複を許容する単位測定の最大数を決定し、
     d) 実行時間が重複する単位測定の数が前記最大数を超えないという条件の下で、前記複数の単位測定を、最小数である複数のグループに分割し、
     e) 前記複数のグループのそれぞれに対応する予備測定実行ファイルを作成する
     ことを特徴とする質量分析方法。
  11.  クロマトグラフによって相互に分離された複数の目的化合物をそれぞれ多重反応モニタリング測定する条件を最適化するために用いられる質量分析用プログラムであって、
     前記複数の目的化合物のそれぞれについて、プリカーサイオンとプロダクトイオンの組み合わせであるMRMトランジションと、全測定時間内で該MRMトランジションを用いた測定を実行する実行時間帯を規定したMRM測定条件を少なくとも1つずつ保存可能な記憶部を有するコンピュータを、請求項9又は10に記載の質量分析方法を実行する装置として機能させることを特徴とする質量分析用プログラム。
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