WO2017022763A1 - 椅子の支柱と座受けの結合構造及びその結合構造を備える椅子 - Google Patents

椅子の支柱と座受けの結合構造及びその結合構造を備える椅子 Download PDF

Info

Publication number
WO2017022763A1
WO2017022763A1 PCT/JP2016/072665 JP2016072665W WO2017022763A1 WO 2017022763 A1 WO2017022763 A1 WO 2017022763A1 JP 2016072665 W JP2016072665 W JP 2016072665W WO 2017022763 A1 WO2017022763 A1 WO 2017022763A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
seat
support
column
conical surface
chair
Prior art date
Application number
PCT/JP2016/072665
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
二三男 須藤
Original Assignee
二三男 須藤
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from JP2015153015A external-priority patent/JP6763650B2/ja
Priority claimed from JP2015153016A external-priority patent/JP6555970B2/ja
Application filed by 二三男 須藤 filed Critical 二三男 須藤
Publication of WO2017022763A1 publication Critical patent/WO2017022763A1/ja

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47BTABLES; DESKS; OFFICE FURNITURE; CABINETS; DRAWERS; GENERAL DETAILS OF FURNITURE
    • A47B9/00Tables with tops of variable height
    • A47B9/10Tables with tops of variable height with vertically-acting fluid cylinder
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47BTABLES; DESKS; OFFICE FURNITURE; CABINETS; DRAWERS; GENERAL DETAILS OF FURNITURE
    • A47B91/00Feet for furniture in general
    • A47B91/06Gliders or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47CCHAIRS; SOFAS; BEDS
    • A47C7/00Parts, details, or accessories of chairs or stools
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B7/00Connections of rods or tubes, e.g. of non-circular section, mutually, including resilient connections
    • F16B7/04Clamping or clipping connections
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B7/00Connections of rods or tubes, e.g. of non-circular section, mutually, including resilient connections
    • F16B7/20Connections of rods or tubes, e.g. of non-circular section, mutually, including resilient connections using bayonet connections

Abstract

製造コストを上昇させることなく、脚が取り付けられる支柱と座体を支える座受けとを強固に結合し、結合した状態では支柱と座受けとの間でガタツキや抜け外れを生じることのない結合構造、及びそうした結合構造を備える椅子を提供する。 椅子の支柱(2)と座受けの結合構造(30)においては、座受け本体(4)の凹状の支柱受け部(42)においてその内面の凹状の円錐面(46)に窓縁部(52)が現れる窓(48)が形成されている。窓縁部(52)の一部は、座受け本体(4)側からの荷重によって、支柱(2)の先端部である座体取付部(31)の凸状の円錐面(32)に食い込む縁部分(52a)となっている。座受け本体(4)側に荷重が作用すると、支柱受け部(42)の窓(48)の縁部分(52a)が座体取付部(31)の凸状の円錐面(32)に食い込む作用が生じ、座体取付部(31)と支柱受け部(42)とはこの窓(48)の縁部分において強く圧接されることで結合強度の高い結合構造(30)が得られる。

Description

椅子の支柱と座受けの結合構造及びその結合構造を備える椅子
 この発明は、椅子の脚が取り付けられる支柱と座体を支える座受けとを結合するための結合構造、及びそうした結合構造を備える椅子、特に事務用椅子に関する。
 従来、一般的な事務用椅子として、例えば、図9である斜視図に示されているようなものがある。図9に示す事務用椅子1は、主たる構成要素として、先端にキャスター9を備える複数本の脚8と、上方向に起立しており且つ下端部において各脚8が放射状に延びるように各脚8の基端が周方向に等間隔に固着されている支柱2と、該支柱2の上端に設けられる座受け本体4と、座受け本体4に固定状態に取り付けられる座体7と、該座体7の後方に配置され、座受け本体4に対して後方に傾動自在にばね支持された背凭れ5とを備えている(特許文献1参照)。背凭れ5の後傾動に連動して座体7が前後に進退可能に構成された同期タイプの椅子も提案されている。
 図9に示した事務用椅子と同等の事務用椅子1の座受け本体4とその周辺構造が斜視図である図10及び断面図である図11に示されている。図10、図11に示すように、支柱2は、高さ方向に伸縮自在なカバー体2aと、該カバー体2a内に配設され、椅子1の高さ、即ち座体7及び背凭れ5の高さを調節可能とするガススプリング3とを備えている。ガススプリング3は、下端が各脚8の基部に固定される本体部3aと、該本体部3aに対して入れ子式に摺動自在に嵌合されて上方に延びる複数段のロッド3bとを有しており、ロッド3bの上端部には座受け本体4が固定されている。本体部3aに対して各段のロッド3bが伸縮することにより、座受け本体4及びそれに設けられる座体7及び背凭れ5が一体となって昇降可能となっている。
 ガススプリング3は、従来公知のロック機構付のガススプリングが適用されている。ガススプリングのロック機構等の内部構造についての詳細な説明については、ここでは省略する。ガススプリング3の基本的な作用として、最上段のロッド3bの上端に設けられている操作ボタン3cを押圧することにより、本体部3aに対してロッド3bが伸縮自在になって、座体7及び背凭れ5の高さの調節操作が可能となる。操作ボタン3cの押圧を解除すると、本体部3aに対するロッド3bの伸縮が規制(ロック)されることで、座体7及び背凭れ5の高さを当該解除時に選択した高さに定めることができる。
 座受け本体4は、上方が開口するトレイ状に形成された金属製の成形材からなり、開口部の四隅において形成されている取付穴16には、座体7を座受け本体4に固定するための固定ボルト15が取り付けられている。座体7の下側に設けられた座シェル6の下面には周囲が下方に若干突出した枠状リブ23により囲まれた長方形状の平坦面26が形成されており、平坦面26の四隅にネジ穴が形成されている。座受け本体4に取り付けられている固定ボルト15を座シェル6の上記ネジ穴に螺合させることで、座受け本体4が座シェル6に対して固定される。
 座受け本体4の板状底部の中央には、ガススプリング3の最上段のロッド3bの上部が貫通する貫通口19が形成されている。座受け本体4の中央部には、座受け本体4とで箱状構造を形成するガス受け台18が固着されている。ガス受け台18の中央位置には、ロッド3bの軸線方向に沿って見て貫通口19と同心をなす貫通口20が形成されている。ガス受け台18の平坦状に形成された周囲の上面18aが座シェル6に対向配置されている。ロッド3bは、下方の貫通口19から上方の貫通口20まで先端部が挿通されており、上端に設けられた操作ボタン3cがガス受け台18の上面18aより上方に露呈した状態とされている。座受け本体4は、ガス受け台18を介してロッド3bの上端に固定されており、ロッド3bが本体部3aに対して伸縮することで座受け本体4が昇降する。ガススプリング3の周囲を覆うカバー体2aは上下方向に入れ子式に構成されており、座受け本体4の昇降に伴って伸縮するが、座受け本体4に作用する荷重を支えるものではない。椅子によってはカバー体2aは省略されるものもある。
 椅子1を正面から見て座受け本体4の、例えば左側の側面には、操作レバー12を上下方向に移動可能に収容する縦溝11が形成されている。操作レバー12は、ガススプリング3の操作ボタン3cを押圧するための部材である。操作レバー12は、一端に取っ手21が設けられ、他端に作用部13aが設けられた金属製の丸棒材13と、この丸棒材13に対して直交する方向に向けて固着された枢軸14とを備えている。作用部13aは、操作ボタン3cを押圧する面を広くするため、丸棒材13の先端が板状に形成されて成っている。座シェル6の下面には枢軸14を嵌合可能な溝10が形成され、枢軸14が座シェル6の溝10と座受け本体4の上部とで挟持されて回動支持部25が構成されている。丸棒材13における作用部13aの近傍には湾曲部22が形成されており、この湾曲部22の近傍に枢軸14が溶接で接合されている。
 座フレームと支柱との結合構造として、支柱の上端部であるシリンダチューブの座体取付部を上側の頂点とその近傍が切り落とされた截頭円錐形に形成してその周面を凸状の円錐面としており、座体フレームには、座体取付部の凸状の円錐面に対して相補的な凹状の円錐面を持つ取付凹部を設けて、両円錐形状を嵌合させるものがある(特許文献2、図4参照)。取付凹部は、後述するキーの部分を除いて一様な肉厚を有するシェル(殻)状に形成されていて、座フレームに溶接等の手段によって固定されている。座フレームとシリンダチューブとの結合に際して、凸状の円錐面とこれに相補的な凹状の円錐面を嵌合させることで、シリンダチューブの座体取付部と座体フレームの取付凹部との嵌合作業のしやすさと、嵌合状態、即ち、嵌合部の軸芯が整列する同心性と安定性が期待される。
 座体フレームの取付凹部は、通常、鋳造又は樹脂成形品として製造されるものであり、設計上の所定範囲の寸法及び表面粗さに納まるように製造される。円錐凸状表面と円錐凹状受け面が完全な円錐面であれば、全面的に密着嵌合して結合強度も高くなるが、加工精度を高める必要があるので、部品としての座受け構造或いは製品としての椅子の製造コストが上昇する。製造コストを抑える観点から寸法及び表面粗さに許容範囲を設けることが普通であるから、そうすると全円錐面で密着嵌合をするのではなく部分的な密着にとどまることになり、その分、結合強度が低下するのは避けられない。凹凸の両円錐面が部分的な密着嵌合であると、座体取付部と座体フレームの取付凹部との間にガタつきが生じ、座体が支柱に対してぐらついて、最悪の場合には座体が支柱から抜け外れる事態が生じるおそれもある。座体フレームの支柱との結合強度が例えば、座体を持ち上げたときに支柱や脚側が落下しない程度に高いことは、製品安全上の重要な検査項目であり、結合強度の低下は好ましくない。
 特許文献2に記載されているようなシリンダ式伸縮ユニット及び昇降椅子のように、座体フレームのキーがシリンダチューブの円錐母線方向に延びるキー溝に噛合するようにして、座体取付部と取付凹部との回り止め、即ち、シリンダチューブに対する座体の回り止めを図るものもある。しかしながら、一方の部品にキーを、そして他方の部品にキー溝を成形・加工しなくてはならないため、やはり椅子のコスト上昇の原因となっているとともに、キーとキー溝との噛合では上下方向の抜け止めの効果が得られない。
特開2008-99837号公報 特開平08-336436号公報
 そこで、脚が取り付けられる支柱と座体を支える座受けとを結合する結合構造、或いはそうした結合構造を備える椅子であって、前記支柱は、その上端に、上側が切り落とされた頂点側となり且つ周面が凸状の円錐面である截頭円錐形に形成された座体取付部を有しており、前記座受けは、前記座体取付部の凸状の円錐面に対して相補的な凹状の円錐面を内側面に持つ円錐筒からなる取付凹部を有しており、前記凸状の円錐面と前記凹状の円錐面と嵌合させることにより前記支柱と前記座体フレームとを結合させる座受け構造において、金型の精度や表面の仕上げ加工精度等により凹凸の円錐面に生じる製造誤差に起因して、両円錐面同士を嵌合させるときに両円錐面同士の完全密着が期待できないような場合でも、簡単な構造で、支柱の座体取付部と座受けの取付凹部との結合強度を高める点で解決すべき課題がある。
 この発明の目的は、上記課題を解決することであり、製造コストを上昇させることなく、脚が取り付けられる支柱と座体を支える座受けとを強固に結合し、結合した状態では支柱と座受けとの間でガタツキや抜け外れを生じることのない結合構造、或いはそうした結合構造を備える椅子、特に事務用椅子を提供することである。
 上記の課題を解決するため、この発明は、椅子の脚が下端部に取り付けられる支柱と前記椅子の座体を支える座受けとを結合する椅子の支柱と座受けの結合構造であって、前記支柱は、上端部に、頂点側が切り落とされるとともに周面が上に向って凸状の円錐面に形成された座体取付部を備えており、前記座受けは、凹部の内周面が前記座体取付部の凸状の円錐面に対して相補的な下に開いた凹状の円錐面に形成された支柱受け部を備えており、前記座体取付部の前記凸状の円錐面と前記支柱受け部の前記凹状の円錐面とを嵌合させることにより前記支柱と前記座受けとを結合させる結合構造において、前記支柱受け部には前記凹状の円錐面に窓縁部が現れる窓が形成されており、前記窓縁部の一部は前記座受け側からの荷重によって前記座体取付部の前記凸状の円錐面に食い込む縁部分となっていることを特徴としている。
 この椅子の支柱と座受けの結合構造によれば、座受けが有する凹状の支柱受け部においてその内面の凹状の円錐面に窓縁部が現れる窓が形成されており、窓縁部の一部は座受け側からの荷重によって凸状の円錐面に食い込む縁部分となっているので、椅子に人が座ること等により支柱受け部に荷重が作用すると、支柱受け部の窓の縁部分が座体取付部の凸状の円錐面に食い込む作用が生じ、支柱受け部と座体取付部とはこの窓の縁部分において強く圧接されることで両者の結合強度が高められる。
 この椅子の支柱と座受けの結合構造において、前記支柱受け部に形成される前記窓は、前記凹状の円錐面において前記窓縁部が錐面傾斜方向中間領域で且つ周方向に延びる態様で現れる複数の長窓である、とすることができる。
 支柱受け部において窓の窓縁部が現れる位置は、凹状の円錐面の錐面傾斜方向で見て中間領域、即ち、錐面傾斜方向の中央領域若しくは当該中央領域よりも円錐面の裾側に寄った領域であり、軸線方向で見て支柱受け部の重心とその近傍に対応した高さの領域とするのが好ましい。
 また、支柱受け部に形成される長窓については、窓縁部が周方向に延びる態様で現れる複数の長窓として形成して、円錐面の錐面傾斜方向で見て孔が形成されていない上下の領域を、隣り合う長孔間の領域で繋いでいる構造とするのが好ましい。
 これにより、支柱受け部における孔形成の手間を軽減しつつ、支柱受け部における食い込み領域を効率的に広く確保して結合の程度を高めることができる。
 この椅子の支柱と座受けの結合構造において、前記支柱受け部に形成される前記窓は、前記凹状の円錐面の径方向に対向する対称な二つの長窓である、とすることができる。
 支柱受け部に形成される窓を円錐面の径方向に対向する対称な二つの長窓とすることにより、支柱受け部の強度や、支柱受け部の座体取付部への食い込みによる強化された結合強度が周方向に二手に分かれてバランスが良好になる。
 この椅子の支柱と座受けの結合構造において、前記座体取付部には、前記凸状の円錐面において、前記長窓に対応して周方向に延びる周溝が形成されており、前記座体取付部から前記支柱受け部が抜け出るのを防止するため、二つのリング腕部を有するCリングが、前記各リング腕部において前記長窓を通して前記周溝に係合する態様で、前記座体取付部と前記支柱受け部とに適用されている、とすることができる。また、前記周溝は前記座体取付部と前記支柱受け部との組付け状態で前記窓内に現れており、前記Cリングの前記各リング腕部の内面には、前記Cリングの適用状態で前記周溝に係合する係合部を設けているのが好ましい。
 座体取付部に形成されている溝を周溝とすることで、座体取付部における周溝の形成のための加工(例えば、バイトを使った旋盤加工)が容易になる。また、抜止め用のCリングを結合構造の外側方より嵌め込む際、Cリングの二つのリング腕部がそれぞれ支柱受け部に形成されている長窓に嵌まり込むとともに、各リング腕部に設けられている係合部が座体取付部に形成されている周溝に係合することで、Cリングの装着状態では、各リング腕部は座体取付部から支柱受け部が抜け出るような動きを阻止することができる。
 Cリング自体は、そのばね性によって取付け取外しが容易であるので、支柱の座体取付部に対する座受けの支柱受け部の装着や分解に支障はない。
 この椅子の支柱と座受けの結合構造において、前記座体取付部から前記支柱受け部が抜け出るのを防止するため、中央の円弧状部分と両端の固定部分とを有する二つの挟着片から成る挟着金具を前記座体取付部と前記支柱受け部とに適用することができ、前記両挟着片を、前記各円弧状部分が前記支柱受け部の前記長窓を通して前記座体取付部の前記円錐面に当接した状態で、前記固定部分において互いに締結することができる。
支柱受け部の外側から二つの挟着片を適用し、支柱受け部の長窓を通して中央の円弧状部分を座体取付部に当接させて挟み付けることで、座体取付部と支柱受け部とを抜け出ることがないように確実に結合させることができる。
また、この椅子の支柱と座受けの結合構造において、前記座体取付部から前記支柱受け部が抜け出るのを防止するため、前記支柱受け部にねじ込まれて前記支柱受け部を貫通する固定ねじの先端を前記座体取付部の前記円錐面に当接させることができる。
支柱受け部に固定ねじをねじ込んで、支柱受け部を貫通する固定ねじの先端を座体取付部の円錐面に当接させることで、固定ねじと座体取付部との摩擦力が大きくなり、座体取付部と支柱受け部との結合が強化される。
また、この椅子の支柱と座受けの結合構造において、前記支柱受け部には、内側の円錐面が前記支柱受け部の前記凹状の円錐面に連続して面一となって且つ前記凹部に露出する態様で、嵌合リングをインサート成形しておき、前記嵌合リングの内側の円錐面を前記座体取付部の前記円錐面に当接させることができる。
座体取付部の円錐面に当接する支柱受け部の内面の一部を、インサート成形される嵌合リングの円錐内面とすることで、樹脂の鋳抜きによる支柱受け部の寸法及び表面粗さに代えて、これら寸法及び表面粗さが別管理される嵌合リングを用いることで、座体取付部と嵌合リングとの凹凸両円錐面の密着嵌合が高まり、座体取付部と支柱受け部との結合にガタつきが生じ難くなり、座体が支柱から抜け外れる事態を防止することができる。
 更に、この発明は、脚と、当該脚が下端部に取り付けられる支柱と、座体と、当該座体を支える座受けと、前記支柱と前記座受けとを結合する前記結合構造とを備えていることを特徴とする椅子である。当該椅子によれば、椅子に人が座ること等により支柱受け部に荷重が作用すると、支柱受け部の窓の縁部分が座体取付部の凸状の円錐面に食い込む作用が生じ、支柱受け部と座体取付部とはこの窓の縁部分において強く圧接されることで両者の結合強度が高められ、支柱と座体との間にガタツキや抜け出しが生じることを防止することができる。
 この発明による椅子の脚が取り付けられる支柱と椅子の座体を支える座受けの結合構造は、上記のように構成されているので、支柱の座体取付部の円錐面及び座受けの支柱受け部の円錐内面が製造誤差等によって完全な円錐表面に形成されていない場合でも、座受けの支柱受け部に窓を形成したことによって、窓縁部分が座体取付部の凸状の円錐面に対して食い込み作用を及ぼして、当該窓縁部分において両者が強く圧接され、その結果、支柱の座体取付部と座受けの支柱受け部との間に強い結合強度が得られる。したがって、製造コストを上昇させることなく、ガタツキや抜け出しを生じることのない結合構造、或いはそうした結合構造を備える椅子、特に事務用椅子を提供することができる。
図1はこの発明による椅子の支柱と座受けの結合構造が適用された脚付き支柱の一例を示す斜視図である。 図2は図1に示す脚付き支柱の平面図である。 図3はこの発明による椅子の支柱と座受けの結合構造の一実施例を示す斜視図である。 図4は図3に示す結合構造のA-A断面図である。 図1はこの発明による椅子の支柱と座受けの結合構造の別の実施例を示す図である。 図6は図5に示されている椅子の支柱と座受けの結合構造の変形例を示す断面図である。 図7はこの発明による椅子の支柱と座受けの結合構造が適用された脚付き支柱の更に別の例を示す斜視図である。 図8は図7に示す脚付き支柱に適用されている支柱と座受けの結合構造の別の例を示す斜視図である。 図9は、一般的な事務用椅子の一例を示す斜視図である。 図10は、図9に示した事務用椅子と同等の事務用椅子の座受け本体とその周辺構造を示す斜視図である。 図11は、図10に示す事務用椅子の座受け本体とその周辺構造を示す断面図である。
 以下、添付した図面に基づいて、この発明による椅子の支柱と座受けとを結合するための結合構造の実施例について説明する。図1はこの発明による支柱と座受けとを結合するための結合構造の一実施例を略側方から見た斜視図であり、図2は図1に示す結合構造を上方から見た平面図である。図1及び図2に示す実施例において、その基本的な構造に含められる座体や背凭れの構造については、ここでは椅子から取り外して図示を省略し、座受けに備わる座受け本体4とそれよりも下側に設けられている支柱2と脚8を含む構造を示している。
 図1に示す支柱と座受けとを結合する結合構造の実施例に関して、椅子(事務用椅子)の一般的な構造は、例えば従来図として図9~図11に示したものと同等の構造でよい。椅子は座体を支える座受けの主要な構成要素としての座受け構造のうちその底部構造を構成する座受け本体4を有しており、結合構造30は支柱2と座受け本体4とを結合する構造である。脚8については、その中心部8aが支柱2の下端部に取り付けられており、中心部8aから周方向に等間隔に隔置して5本の脚部8bが放射状に延びており、各脚部8aの先端部8cにキャスター9が取り付けられている(符号8b,8c,9については一部について付す)。支柱2や脚8において、図9~図11に示したものと同等の機能を奏する部品や要素については、同じ符号を付すことで、再度の詳細な説明を省略する。
 図3は、図1及び図2に示された座受け本体4を示す図であり、椅子の通常姿勢とは略上下反転させた状態で斜め上方から見た斜視図である。また、図4は、図3に示した座受け本体のA-A断面図である。図4においては、想像線により、支柱2の上端部に備わる座体取付部31が座体側の座受け本体4に備わる支柱受け部42に嵌合された状態で、また背凭れパイプの下端部分が溝内に嵌められた状態で描かれている。
 図4に示すように、椅子1の支柱2の上端部に備わる座体取付部31には、頂点側が切り落とされるとともに周面が上(図4では下)に向って凸状とされた円錐面32が形成されている。座体取付部31と支柱受け部42との嵌合状態では、円錐面32を持つ円錐体の中心軸線CLは支柱2の中心軸線と一致している。また、円錐面32の頂角α、即ち、互いに最も角度が開いた二つの母線の見込み角は、図4に示すように例えば、2.9°のような僅かな角度である。したがって、座体取付部31は、上方に向って僅かに窄んだ円錐面32を持つ截頭円錐体に形成されている。
 座受け本体4は、図3及び図4に示すように、全体として外形形状が矩形に形成された基板部40を有している。基板部40の上面41は平坦面となっており、座受け構造(図8に示すような操作レバーが組み込まれるシェル構造)の平坦な底面が当接可能となっている。座受け本体4を支柱2の座体取付部31に嵌合させた状態では、上面41は中心軸線CLが鉛直となっている支柱2に対して水平面となる。座受け本体4は、その主たる構造として、概略中央に基板部40から下方に向って突出するように一体成形されている筒状の支柱受け部42を備えている。また、座受け本体4は、基板部40のうち支柱受け部42に近接する部分を一部が支柱受け部42と一体化した状態となるように下側に湾曲変形させた態様に形成されている背凭れパイプ挿通溝部43を備えている。更に、座受け本体4は、基板部40の四隅において、座受け構造への取付けのためにボルトやブラインドリベット28のような固着具が挿通される取付け孔44が形成されている。基板部40の上面41に座受け構造が当てられた状態で、取付け孔44に差し込まれる固着具によって、座受け本体4が座受け構造の底部構造として固定される。
 座受け本体4に備わる支柱受け部42は、略筒状の構造を有しており、内部には上下に貫通した支柱受け用の孔、即ち、凹部となる嵌合孔45が形成されている。嵌合孔45の内周面は、座体取付部31の凸状の円錐面32に対して相補的(頂角は2.9°)な下に開いた凹状の円錐面46に形成されている。円錐面46に対応する中心軸線は、嵌合状態にある座体取付部31の円錐面32の中心軸線CLと一致しており、且つ上面41に対して垂直である。支柱受け部42の外周面は、鋳型からの抜きを考慮した製造上の要請から、円錐面46とは反対に、概略下側に向って窄むような凸状の円錐面47に形成されている。したがって、支柱受け部42の凹状の円錐面46と凸状の円錐面47との間の筒壁は、上側ほど壁厚が厚い略筒状の構造を有している。
 支柱受け部42には、内面である凹状の円錐面46から外面である凸状の円錐面47まで筒壁を貫通する窓48,48が形成されている。窓48,48は、支柱受け部42の高さ方向中間領域で且つ周方向に延びる態様で形成された複数の長窓であるが、この実施例では、鋳抜きによって円錐面46の中心軸線を挟んで互いに平行に切り欠かれた態様となるように、凹状の円錐面46の径方向に対向し且つ対称に形成された二つの窓である。各窓48は、図3の手前側の窓48に示すように、筒壁において、上下に対向し且つ平行に形成されている二つの扇形面50,50(一方のみ符号を付す)と、周方向各側に形成されている二つの台形面51,51で定められる。この実施例では、二つの台形面51,51は一つの共通面内にある。窓48,48については、凹状の円錐面46における窓輪郭が、錐面傾斜方向中間領域で且つ周方向に延びる態様で現れる窓縁部52,52として示されている。
 背凭れパイプ挿通溝部43には、基板部40の幅方向一側から他側へと通すように直線状に横切る一本の溝55が形成されている。溝55には、図4において想像線で示すように、上方側から座受け本体4の幅以上に離れて上方に延びる背凭れパイプ5a,5aの下端を繋ぐ断面円形をした下端部分5bが嵌入される。背凭れパイプ5a,5aは、下端部分5bが溝55内で回ることによって、背凭れ角度γを変更可能に構成することができる。四隅の各取付け孔44は、ボルト又はブラインドリベットのような固着具の差し込み孔として利用され、取付け孔44に下方からボルト又はブラインドリベットを差し込んで、座体にボルトをねじ込む又はブラインドリベットを締結することで、受け本体4を座体に固定することができる。図3には、一つの取付け孔44への固着具の取付け例として、ブラインドリベット28を示している。
 結合構造30においては、支柱2側である座体取付部31の凸状の円錐面32と、座受け本体4側である支柱受け部42の凹状の円錐面46とを嵌合させることにより、支柱2と座受け本体4とが結合される。窓縁部52の一部、特に上側の周方向に延びる窓縁部52a(図4参照)は、座受け本体4側からの荷重によって下方に押されるとき、座体取付部31の凸状で下広がりの円錐面32に食い込む縁部分となっている。こうした窓縁部52の食い込み作用によって、座受け本体4は座体取付部31に強固に結合される。
 窓の数及び各面は、この実施例のように、必ずしも二つの窓48,48であって、各面が対称、平行、面一であるとしなくてもよい。例えば、窓は周方向に3個又は4個が並ぶ窓として形成してもよい。また扇形面50,50は互いに平行でなく外側に向って開く態様に形成されていてもよく、台形面51,51についても互いに面一でなく、向かい合うように傾斜していてもよい。しかしながら、支柱2とのバランスのよい嵌合状態を考慮するならば、実施例に示すものが好ましい。なお、図示の実施例のものは、後述するCリングを適用する場合にも好ましい形状・構造となっている。
 図5は、この発明による椅子の支柱と座受けの結合構造の別の実施例を示す斜視図であって、後述するCリング60を用いることにより、座受けの座受け本体4と支柱の座体取付部31との不用意な結合外れを防止することを図ったものである。図5(a)は結合構造の分解組立斜視図、図5(b)は組立て後の結合構造の斜視図、図5(c)は図5(b)のB-B断面図である。先の実施例の結合構造30において、座受け本体4は座体取付部31に対して窓縁部52の食い込み作用によって結合されるが、座体側のみを掴んで椅子1を持ち上げた場合、支柱2や脚8の重さが結合構造30による結合を弛めるような作用を及ぼすことがある。そうした場合にも、座受け本体4から外れて落下しないような工夫が求められることがある。
 図5に示す結合構造30aにおいては、座体取付部31から支柱受け部42が抜け出るのを防止するため、座体取付部31と支柱受け部42との間にはCリング60が適用される。Cリング60を適用するため、支柱2の座体取付部31には、凸状の円錐面32において、座受け本体4に形成した窓48,48に対応して周方向に延びる一条の周溝35が形成されている。周溝35は、座体取付部31と支柱受け部42とを組み付けた状態で窓48,48においてその高さ中央の位置に現れるように、座体取付部31に形成される。周溝35は、窓48,48に現れるように、対応する部分のみに形成されていれば充分ではあるが、切削による製造を容易にするため、一周の溝とするのが好ましい。
 Cリング60は、図5に示すように、略コ字状に折り曲げ形成されている中央基部61と、中央基部61の両端からそれぞれ同じ方向に両サイドに凸状に膨らんで円弧状に延びる二つのリング腕部62,62とを備えている。中央基部61は、Cリング60を掴み且つ座受けへの取付け操作をするのに利用される。中央基部61及び二つのリング腕部62,62は開拡方向にばね性を備えており、協働して座体取付部31の円錐面32を囲み、且つそのばね性によって円錐面32を抱持することができる。各リング腕部62の内面側には、周溝35と係合してその係合位置を保持するための係合部63が形成されている。係合部63は、この例では半球状突起として形成されている。Cリング60は、図5(a)の矢印で示すように、組立状態にある支柱2の座体取付部31と座受け本体4の支柱受け部42とに対して、支柱受け部42の外側側方から窓48,48に沿って適用される。即ち、Cリング60は、リング腕部62,62を撓ませて僅かに広げられ、係合部63,63を周溝35に掛けられた状態で周溝35に沿って滑らせることで、支柱受け部42に対して次第に深く係合していく。係合部63,63はリング腕部62,62のばね復元性によって周溝35に係合する。各リング腕部62に複数の係合部63を設ける場合には、係合部63はリング腕部62,62のばね復元性によって周溝35にスナップ係合させて、係合外れを防止することができる。
 Cリング60の二つのリング腕部62,62は、座体取付部31の周溝35に係合部63,63が入り込んで係合するのみならず、それぞれ窓48,48に嵌まることで、各リング腕部62の側端64,64が各窓48の扇形面50,50に当接状態に係合する。Cリング60のこうした座体取付部31と支柱受け部42との係合によって、座体取付部31と支柱受け部42とは高さ方向の相対的なずれを阻止するので、結合構造30の維持が図られ、座体取付部31から支柱受け部42が抜け出るのを防止することができる。また、Cリング60の二つのリング腕部62,62がそれらのばね性によって座体取付部31の円錐面32を径方向に抱持することで、Cリング60が支柱受け部42から不用意に外れるおそれもない。座受け本体4を支柱2から分離する必要がある場合には、Cリング60の適用操作を逆に辿って、Cリング60を支柱受け部42から取り外す。即ち、中央基部61を摘んでCリング60を窓48,48から引き抜く操作をすることで、係合部63,63をリング腕部62,62のばね性に抗して広げて周溝35内を滑らせて、Cリング60を支柱受け部42から抜き去ることで、結合構造30の解除が可能になる。
 周溝35については、上記の実施例に示したように横断断面は円弧状とするのが好ましいが、この形状に限らない。Cリング60の係合部63,63が通過し且つ配置される溝形態であればどのようなものでもよい。また、係合部63については、リング腕部62,62に一つずつ設ける場合にはそれぞれ長手方向中央に設けてもよいが、Cリング60が窓48,48から戻り方向に抜け出るのを防止するため、長手方向中央位置よりも中央基部61から僅かに遠い位置に設けるのが好ましい。更に、係合部63は、各リング腕部62の長手方向に沿ってその中央を挟む複数(好ましくは二つ)の位置に設けてもよい。周溝35と窓48の構造によって、Cリング60のリング腕部62,62を窓48,48に収容し易くし、 且つ収容状態ではリング腕部62,62の係合部63,63が周溝35内に係合して、Cリング60自体が盲動しないように安定して適用することができる。なお、座受け本体4を樹脂で製作する場合、Cリングは座受け本体4に取り付けたときに、座受け本体4の強度向上に寄与する。
 図6には、図5に示す椅子の支柱と座受けの結合構造の変形例が断面図として示されている。図6に示す結合構造30b,30cにおいては、図5に示す結合構造30aに用いられている構成要素と同等のものには同じ符号を付すことで再度の説明を省略する。図6(a)に示す結合構造30bは、支柱受け部42を支柱2の座体取付部31に対してねじで固定した構造である。筒状の支柱受け部42の一部(本例では下側部分)にねじ孔72を形成しておき、ねじ孔72に固定ねじ70をねじ込み、固定ねじ70の先端71は支柱受け部42を貫通して座体取付部31の円錐面32に押し当てられる。固定ねじ70としては、六角穴付きボルトが用いられているが、それ以外にも種々のボルトが利用できる。図の右側は固定ねじ70をねじ孔72にねじ込む前の状態を、図の左側は固定ねじ70をねじ孔72にねじ込んで先端71が円錐面32に押し当てられている状態を示している。先端71が円錐面32に当接するこれによって、固定ねじ70と座体取付部31との締付け力が大きくなり、支柱受け部42が支柱31に対して固定され、支柱31の支柱受け部42からの抜出しが防止される。固定ねじ70とねじ孔72については、少なくとも一組あれば抜け止め効果を奏することができるが、固定する力のバランスの観点からは、図示のように直径方向に対向する二方向或いは中心軸線CLの周りに120度毎に等間隔な三方向からねじ込んで固定するのが好ましい。
図6(b)に示す結合構造30cは、支柱受け部42に嵌合リング75を埋め込んだ構造である。嵌合リング75は、金属加工によって製作した円錐筒状の金属製リングである。樹脂の鋳抜きによる支柱受け部42の寸法及び表面粗さに代えて、嵌合リング75の寸法及び表面粗さが、その製造時に予め高い精度で管理される。嵌合リング75は、支柱受け部42を樹脂成形する際に、インサート成形によって支柱受け部42に埋設される。インサート成形の際、嵌合リング75はその内側の円錐面76が支柱受け部42の凹状の円錐面46に連続して面一で且つ支柱受け部42の凹部に露出するように埋設される。嵌合リング75がインサート成形されている支柱受け部42に支柱の座体取付部31を組み合わせたとき、嵌合リング75の円錐面76と座体取付部31の円錐面32とが高い密着度で当接して嵌合し、座体取付部31の円錐面32との嵌合強度を一定以上に確保することができる。したがって、座体取付部31と支柱受け部42との結合にガタつきが生じ難くなり、座体が支柱から抜け外れる事態を防止することができる。
 上記の実施例では椅子の脚8が取り付けられる支柱2と、椅子の座体7を支える座受け4との結合構造30,30a~30cについて説明したが、本発明は、その技術的思想を逸脱しない範囲で種々の構造の変更や追加を施すことが可能であり、上記実施例に限定されるものではない。また、座体には背凭れや肘掛け等の構造を取り付けない椅子を構成することは自明な技術事項であるので、そうした結合構造を備える椅子についても、実施し得るものである。
 図7は、この発明による椅子の支柱と座受けの結合構造が適用された脚付き支柱の更に別の例を示す斜視図である。図7に示す例は、簡素な構造を備える椅子に適用される脚付き支柱であり、座受け本体4aは、図1~図4に示す座受け本体4において背凭れパイプ挿通溝部43を備えない構造である。したがって、座受け本体4aに備わる基板部40aは、平面図で見て略正方形を呈している。座受け本体4aのその他の構造は、図1~図4に示す座受け本体4において背凭れパイプ挿通溝部43を備えないとした場合の構造と同等であるので、同じ機能を奏する部位には図1に付した符号と同じものを付すことで、再度の詳細な説明を省略する。
 図8は、図7に示す支柱2と座受け本体4aの結合構造の別の例を示す図である。図8(a)はこの結合構造に用いられる挟着金具の一例を示す斜視図、同(b)はこの挟着金具を用いて支柱と座受けを結合する途中の斜視図、同(c)は同(b)から結合作業が進んで支柱と座受けを結合した状態を示す斜視図である。本例の結合構造30dは、図5に示したCリングに代えて、図8(a)に示すような挟着金具80を用いる構造であり、挟着金具80を支柱受け部42の窓(長窓)48,48に適用して座体取付部31を外側両側から挟み込んで締め付けることにより支柱2と座受け本体4aを結合するものである。挟着金具80は、座体取付部31と支柱受け部42を挟み付ける二つの挟着片から成っており、図示のように同じ形状に形成された一対の挟着片81,81を用いるのが好ましい。各挟着片81は、中央の円弧状部分82と、その両側の平坦部分83,83と、更にその外側の固定部分84,84とを備えており、細長い一様幅Wを有する金属板を折り曲げて製作される一体構造の金具片である。円弧状部分82は、厳密には円錐面32に対応した部分的な円錐面を持つように加工してもよいが、締め付け時の変形を考慮すれば単純な部分的な円筒面を持つものでよい。各固定部分84には、締結に用いるボルト86が通される孔85が形成されている。なお、座受け本体4aは、操作レバーが組み込まれ且つ椅子の座体に取り付けられる座受け構造においてその底部構造となって取り付けられている状態を示している。
 図8(b)に示すように、挟着金具80は支柱受け部42の窓48,48に関連して適用される。各挟着片81の幅Wは支柱受け部42の窓48の高さH(図5(a))の寸法に定められているので、各挟着片81は、窓48に対して、幅Wが窓48の高さHにちょうど嵌まり合うように適合する。各挟着片81を支柱受け部42に対して外側から適用する際に、円弧状部分82は支柱受け部42に形成されている窓48の扇形面50,50間に嵌入され、その両側の平坦部分83,83は窓48,48の台形面51,51に沿って延び、そして両端の固定部分84,84は窓48を外れた支柱受け部42の外部に位置する。各挟着片81は、両端の固定部分84,84において互いに相手の挟着片81と対向するので、当該対向する固定部分84,84において、整合する孔85,85にボルト86を通し、更にボルト86にナット87を螺合させることで、挟着片81,81が締結される。このとき、窓48,48に嵌入する円弧状部分82,82は支柱2の座体取付部31を挟み付けることになり、その円錐面32に強く押し当てられる。即ち、挟着片81,81は、円弧状部分82,82が支柱受け部42の窓48,48を通して座体取付部31の円錐面32に当接して挟み付けた状態で、固定部分84,84において互いに締結される。締結された挟着金具80の支柱受け部42に対する位置は、直接には円弧状部分82と平坦部分83が窓48,48内に嵌入していることによって、また間接的には円弧状部分81が座体取付部31に曲面同士が当接することによっても規制されているので、不動となり、支柱2と座受け本体4aを挟着金具80を介して結合し、支柱受け部42と座体取付部31とが抜け出ることがないように両者を確実に結合させることができる。
 1 事務用椅子      2 支柱       2a カバー体
 3  ガススプリング       3a  本体部       3b  ロッド
  3c 操作ボタン     4,4a 座受け本体
 5 背凭れ        5a 背凭れパイプ  5b 下端部分
 6 座シェル       7 座体
 8 脚          8a 中心部     8b 脚部
 8c 先端部
 9 キャスター     10溝         11 縦溝
12 操作レバー     13 丸棒材      13a 作用部
14 枢軸        15 取付ボルト    16 取付穴
18 ガス受け台     18a 上面      19 貫通口
20 貫通口       21 取っ手      22 湾曲部
23 枠状リブ      25 回動支持部    26 平坦面
28 ブラインドリベット
30,30a,30b,30c,30d 結合構造  31 座体取付部
32 円錐面       35 周溝
40 基板部       41 上面       42 支柱受け部
43 背凭れパイプ挿通溝部            44 取付け孔
45 嵌合孔       46 凹状の円錐面   47 凸状の円錐面
48,48 窓      50,50 扇形面   51,51 台形面
52,52,52a 窓縁部            55 溝
60 Cリング      61 中央基部
62,62 リング腕部  63 係合部      64,64 側端
70 固定ねじ      71 先端       72 ねじ孔
75 嵌合リング     76 円錐面
80 挟着金具      81 挟着片      82 円弧状部分
83 平坦部分      84 固定部分     85 孔
86 ボルト       87 ナット
CL 中心軸線       α 頂角       γ 背凭れ角度
W 挟着片81の幅     H 窓48の高さ

Claims (9)

  1.  椅子の脚が下端部に取り付けられる支柱と前記椅子の座体を支える座受けとを結合する結合構造であって、
      前記支柱は、上端部に、頂点側が切り落とされるとともに周面が上に向って凸状の円錐面に形成された座体取付部を備えており、
      前記座受けは、凹部の内周面が前記座体取付部の凸状の円錐面に対して相補的な下に開いた凹状の円錐面に形成された支柱受け部を備えており、
      前記座体取付部の前記凸状の円錐面と前記支柱受け部の前記凹状の円錐面とを嵌合させることにより前記支柱と前記座受けとを結合させる結合構造において、
     前記支柱受け部には前記凹状の円錐面に窓縁部が現れる窓が形成されており、前記窓縁部の一部は前記座受け側からの荷重によって前記座体取付部の前記凸状の円錐面に食い込む縁部分となっていることを特徴とする椅子の支柱と座受けの結合構造。
  2.  前記支柱受け部に形成される前記窓は、前記凹状の円錐面において前記窓縁部が錐面傾斜方向中間領域で且つ周方向に延びる態様で現れる複数の長窓であることを特徴とする請求項1に記載の椅子の支柱と座受けの結合構造。
  3.  前記支柱受け部に形成される前記長窓は、前記凹状の円錐面の径方向に対向する対称な二つの長窓であることを特徴とする請求項2に記載の椅子の支柱と座受けの結合構造。
  4.  前記座体取付部には、前記凸状の円錐面において、前記長窓に対応して周方向に延びる周溝が形成されており、前記座体取付部から前記支柱受け部が抜け出るのを防止するため、二つのリング腕部を有するCリングが、前記各リング腕部において前記長窓を通して前記周溝に係合する態様で、前記座体取付部と前記支柱受け部とに適用されていることを特徴とする請求項3に記載の椅子の支柱と座受けの結合構造。
  5.  前記周溝は前記座体取付部と前記支柱受け部との組付け状態で前記窓内に現れており、前記Cリングの前記各リング腕部の内面には、前記Cリングの適用状態で前記周溝に係合する係合部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の椅子の支柱と座受けの結合構造。
  6. 前記座体取付部から前記支柱受け部が抜け出るのを防止するため、中央の円弧状部分と両端の固定部分とを有する二つの挟着片から成る挟着金具が前記座体取付部と前記支柱受け部とに適用されており、前記両挟着片は、前記各円弧状部分が前記支柱受け部の前記長窓を通して前記座体取付部の前記円錐面に当接した状態で、前記固定部分において互いに締結されていることを特徴とする請求項3に記載の椅子の支柱と座受けの結合構造。
  7. 前記座体取付部から前記支柱受け部が抜け出るのを防止するため、前記支柱受け部にねじ込まれて前記支柱受け部を貫通する固定ねじの先端が前記座体取付部の前記円錐面に当接されていることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の椅子の支柱と座受けの結合構造。
  8. 前記支柱受け部には、内側の円錐面が前記支柱受け部の前記凹状の円錐面に連続して面一となって且つ前記凹部に露出する態様で、嵌合リングがインサート成形されており、前記嵌合リングの内側の円錐面が前記座体取付部の前記円錐面に当接していることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の椅子の支柱と座受けの結合構造。
  9.  脚と、当該脚が下端部に取り付けられる支柱と、座体と、当該座体を支える座受けと、前記支柱と前記座受けとを結合する請求項1~8のいずれか一項に記載の前記結合構造とを備えていることを特徴とする椅子。
PCT/JP2016/072665 2015-08-02 2016-08-02 椅子の支柱と座受けの結合構造及びその結合構造を備える椅子 WO2017022763A1 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015-153016 2015-08-02
JP2015-153015 2015-08-02
JP2015153015A JP6763650B2 (ja) 2015-08-02 2015-08-02 高さ調整装置を備えた昇降テーブル
JP2015153016A JP6555970B2 (ja) 2015-08-02 2015-08-02 椅子の支柱と座受けの結合構造及びその結合構造を備える椅子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2017022763A1 true WO2017022763A1 (ja) 2017-02-09

Family

ID=57943102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2016/072665 WO2017022763A1 (ja) 2015-08-02 2016-08-02 椅子の支柱と座受けの結合構造及びその結合構造を備える椅子

Country Status (1)

Country Link
WO (1) WO2017022763A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110074577A (zh) * 2019-05-20 2019-08-02 黄依群 一种椅脚结构

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0646544U (ja) * 1992-11-30 1994-06-28 株式会社コーソー 脱着タイプポール型椅子のポール立設構造
JPH07298945A (ja) * 1994-05-06 1995-11-14 Itoki Crebio Corp 椅子等における脚装置の製造方法
US6116555A (en) * 1998-05-29 2000-09-12 Krueger International, Inc. Plastic chair base including hub with integral ring and oppositely-directed tapers
JP2001128779A (ja) * 1999-11-08 2001-05-15 Okamura Corp 椅子の支柱への座部等の取付装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0646544U (ja) * 1992-11-30 1994-06-28 株式会社コーソー 脱着タイプポール型椅子のポール立設構造
JPH07298945A (ja) * 1994-05-06 1995-11-14 Itoki Crebio Corp 椅子等における脚装置の製造方法
US6116555A (en) * 1998-05-29 2000-09-12 Krueger International, Inc. Plastic chair base including hub with integral ring and oppositely-directed tapers
JP2001128779A (ja) * 1999-11-08 2001-05-15 Okamura Corp 椅子の支柱への座部等の取付装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110074577A (zh) * 2019-05-20 2019-08-02 黄依群 一种椅脚结构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017022763A1 (ja) 椅子の支柱と座受けの結合構造及びその結合構造を備える椅子
JP6555970B2 (ja) 椅子の支柱と座受けの結合構造及びその結合構造を備える椅子
WO2018207805A1 (ja) 什器構成部材の支持構造、及びそれを備える什器
WO2018147035A1 (ja) 斜度調整ユニットおよび家具
JP4699926B2 (ja) テーブル等における天板の支持脚
JP5863104B2 (ja) 2部材の連結装置
JP4680749B2 (ja) ブラケット支持構造
JP5670701B2 (ja) 椅子の肘掛け取付構造
JP5057175B2 (ja) テーブル
JP6481742B1 (ja) 天井下地構造
CN109398544B (zh) 承载装置
MX2013000397A (es) Disposicion para el montaje de bicicletas.
JP2009280991A (ja) 天井裏足場支持構造および天井裏足場支持用金具
JP6576978B2 (ja) 天板と脚の連結構造
JP2009046943A (ja) 手摺用ブラケット
WO2012102211A1 (ja) 固定具
JP3816430B2 (ja) 手摺りの取付構造
JP7288023B2 (ja) ベンチシート装置
KR102117044B1 (ko) 회전방지 하드웨어 구조물
JP7462944B2 (ja) 構造物用枠材の連結構造
JP2009106412A (ja) 椅子等の家具の脚装置
JP7213719B2 (ja) 壁面取付型載置台
JP2008190298A (ja) メタルフォームに用いる支保工の締付け金具
JP2011178239A (ja) シートポストの抜け止め用プラグ
KR20180067399A (ko) 호스 클램프용 토크 컨트롤 캡

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 16833042

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 16833042

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1