WO2016199825A1

WO2016199825A1 - 回転機械

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Publication number: WO2016199825A1
Application number: PCT/JP2016/067121
Authority: WO
Inventors: 国彰飯塚; 吉田　隆; 達身猪俣; 拓也小篠; 光太来海
Original assignee: 株式会社Ihi
Priority date: 2015-06-11
Filing date: 2016-06-08
Publication date: 2016-12-15
Also published as: DE112016002607B4; DE112016002607T5; JPWO2016199825A1; JP6447724B2

Abstract

回転機械は、ハウジング内で回転可能に支持された回転軸を備える。回転機械は、回転軸に圧入されて、ハウジングに対して回転軸を回転可能に支持する軸受と、回転軸に取り付けられて、回転軸の軸方向において軸受に隣接するつば部材と、を備える。つば部材は、回転軸が貫通すると共に軸受に隣接するボス部と、ボス部に連接して回転軸の径方向に延在するつば状部とを含む。

Description

回転機械

　本開示は、回転軸が軸受によって支持された回転機械に関する。

　このような技術として、特許文献１に記載されるように、コンプレッサホイールが回転軸に取り付けられ、モータによって、回転軸に固定されたモータ回転子を回転させる電動過給機が知られている。この電動過給機では、回転軸を取り囲むリング部と、リング部の内側に設けられるダンパと転がり軸受とが設けられている。転がり軸受は、回転軸の端部に取り付けられている。転がり軸受は、グリースを封入したグリース封入軸受である。

特開２０１２－１０２７００号公報

　軸受は、圧入によって回転軸に取り付けられる場合がある。軸受が回転軸に圧入されていると、軸受の交換時に、軸受を回転軸から取り外すのが困難である。たとえば、回転軸に固定された軸受に直接外力を加えても、軸受を容易に取り外すことはできなかった。本開示は、回転軸から軸受を容易に取り外すことができる回転機械を提供することを目的とする。

　本開示の一態様に係る回転機械は、ハウジング内で回転可能に支持された回転軸を備える回転機械であって、回転軸に圧入されて、ハウジングに対して回転軸を回転可能に支持する軸受と、回転軸に取り付けられて、回転軸の軸方向において軸受に隣接するつば部材と、を備え、つば部材は、回転軸が貫通すると共に軸受に隣接するボス部と、ボス部に連接して回転軸の径方向に延在するつば状部とを含む。

　本開示の一態様によれば、回転軸から軸受を容易に取り外すことができる。

図１は、本開示の第１実施形態に係る回転機械の断面図である。図２は、図１中のＡ部を拡大して示す断面図である。図３において、（ａ）は図２中のつば部材を示す断面図、（ｂ）は図５中のつば部材を示す断面図である。図４において、（ａ）および（ｂ）は、軸受の取り外し工程を説明するための断面図である。図５は、本開示の第２実施形態に係る回転機械の軸受部を拡大して示す断面図であり、図２に対応する図である。比較例に係る回転機械の軸受部を拡大して示す断面図である。

　この回転機械によれば、回転軸に取り付けられたつば部材は、軸方向において軸受に隣接する。つば部材のボス部が軸受に隣接し、つば状部は、径方向に延在する。よって、つば状部に軸方向の外力を加えることで、ボス部が軸受に押し当てられ、回転軸に圧入された軸受を容易に取り外すことができる。

　いくつかの態様において、軸受は、グリース潤滑式の玉軸受であり、ハウジングの内部には、軸受を外周側から包囲する円筒部が保持されており、つば部材のつば状部は、円筒部の内部に配置されている。この場合、つば状部が円筒部の内部に配置されるため、つば状部と円筒部の内周とのクリアランスを小さくすることができる。よって、玉軸受を通り得る空気等の流体の流れが効果的に妨げられる。その結果として、グリースの持ち去りが抑制され、軸受の長寿命化および耐久性の向上が図られる。

　いくつかの態様において、回転軸には、つば状部よりも径方向の外方に張り出す回転体が設けられており、つば状部と回転体との間には、軸方向において間隔が設けられている。径方向の外方に張り出す回転体が回転軸に設けられていると、つば状部に外力を加えようとするときに、回転体が邪魔になり得る。上記の構成によれば、つば状部と回転体との間に設けられた間隔に治具等を配置することができ、この治具等を介して、軸受に軸方向の外力を加えやすくなる。よって、径方向外方に張り出す回転体が回転軸に設けられる場合であっても、回転軸から軸受を容易に取り外すことができる。

　いくつかの態様において、軸受は、回転軸に圧入された内輪と、複数の玉を介して内輪に対して相対回転可能である外輪とを含むラジアル玉軸受であり、ボス部は、つば状部よりも軸受側に突出して内輪に当接しており、つば状部と外輪との間には、軸方向において隙間が設けられている。この場合、ボス部が軸受の内輪に当接しているため、つば状部に軸方向の外力を加えることで、回転軸に圧入された内輪を回転軸に対して相対的に移動させやすい。さらには、つば状部と軸受の外輪との間に隙間が設けられるため、回転軸の回転に伴ってつば部材が回転する場合でも、つば状部が外輪に干渉することを防止できる。

　本開示の別の態様に係る回転機械は、ハウジングと、ハウジング内に収容された回転軸と、回転軸の軸方向の一方側を軸支する軸受と、軸受の軸方向の他方側に隣接するつば部材と、を備え、つば部材は、回転軸が貫通すると共に軸受に隣接するボス部と、ボス部に連接して回転軸の径方向に延在するつば状部と、を含む。

　以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。

　図１を参照して、第１実施形態の電動過給機（回転機械）１について説明する。図１に示されるように、電動過給機１は、たとえば車両や船舶の内燃機関に適用されるものである。電動過給機１は、コンプレッサ７を備えている。電動過給機１は、ロータ部１３およびステータ部１４の相互作用によってコンプレッサインペラ８を回転させ、空気等の流体を圧縮し、圧縮空気を発生させる。

　電動過給機１は、ハウジング２内で回転可能に支持された回転軸１２と、回転軸１２の先端部（一端部）１２ａに固定されたコンプレッサインペラ８とを備える。ハウジング２は、ロータ部１３およびステータ部１４を収納するモータハウジング３と、モータハウジング３の他端側（図示右側）の開口を閉鎖する端壁４とを備える。モータハウジング３の一端側（図示左側）には、コンプレッサインペラ８を収納するコンプレッサハウジング６が設けられている。コンプレッサハウジング６は、吸入口９と、スクロール部１０と、吐出口１１とを含んでいる。

　コンプレッサインペラ８は、たとえば樹脂製または炭素繊維強化樹脂（以下、「ＣＦＲＰ」という。ＣＦＲＰ：Carbon　Fiber　Reinforced　Plastic）製であり、これによって軽量化が図られている。

　ロータ部１３は、回転軸１２の軸方向Ｄ１の中央部に固定されており、回転軸１２に取り付けられた１または複数の永久磁石（図示せず）を含む。ステータ部１４は、ロータ部１３を包囲するようにしてモータハウジング３の内面に固定されており、導線１４ａが巻回されてなるコイル部（図示せず）を含む。導線１４ａを通じてステータ部１４のコイル部に交流電流が流されると、ロータ部１３およびステータ部１４の相互作用によって、回転軸１２とコンプレッサインペラ８とが一体になって回転する。コンプレッサインペラ８が回転すると、コンプレッサインペラ８は、吸入口９を通じて外部の空気を吸入し、スクロール部１０を通じて空気を圧縮し、吐出口１１から吐出する。吐出口１１から吐出された圧縮空気は、前述の内燃機関に供給される。

　電動過給機１は、回転軸１２に圧入されて、ハウジング２に対して回転軸１２を回転可能に支持する２個の玉軸受（軸受）２０を備える。玉軸受２０は、回転軸１２の先端部１２ａ付近と基端部１２ｂ付近とにそれぞれ設けられており、回転軸１２を両持ちで支持している。玉軸受２０は、たとえば、グリース潤滑式のラジアル玉軸受である。より詳細には、玉軸受２０は、深溝玉軸受であってもよく、アンギュラ玉軸受であってもよい。図２に示されるように、玉軸受２０は、回転軸１２に圧入された内輪２０ａと、複数の玉２０ｃを介して内輪２０ａに対して相対回転可能な外輪２０ｂとを含んでいる。

　一方の玉軸受２０は、コンプレッサインペラ８の背面側（図示右側）に取り付けられている。一方の玉軸受２０の外周側には、円筒状の軸受スリーブ（円筒部）２１が取り付けられている。図１に示されるように、これらの玉軸受２０および軸受スリーブ２１が、回転軸１２の先端部１２ａに設けられた軸端ナット１６によって、回転軸１２に固定されている。一方の玉軸受２０の外周側には、円筒状の軸受スリーブ２１が配置されている。軸受スリーブ２１は、モータハウジング３の軸方向Ｄ１の一端側に形成された軸受包囲部２３内に圧入されている。

　他方の玉軸受２０は、回転軸１２と端壁４との間に取り付けられている。他方の玉軸受２０の外周側には、円筒状の軸受スリーブ（円筒部）２２が取り付けられている。軸受スリーブ２２は、端壁４の中央でモータハウジング３内に突出するように形成された円筒部（内周面）に圧入されている。他方の玉軸受２０と端壁４との間には、円環状のスプリング受け２６が設けられている。スプリング受け２６は、端壁４中央の円筒部内に配置されたスプリング２７によって、軸方向Ｄ１の一方に向けて付勢されている。

　モータハウジング３は、たとえばアルミニウム製である。これに対し、玉軸受２０の内輪２０ａおよび外輪２０ｂは鉄製である。そのため、玉軸受２０とモータハウジング３との間に、炭素鋼などの鉄製であって、玉軸受２０と同程度の硬さを有する軸受スリーブ２１，２２が設けられている。軸受スリーブ２１，２２は、玉軸受２０を外周側から包囲している。これにより、比較的柔らかい材料からなるモータハウジング３に対して、摩耗からの保護が図られている。

　回転軸１２と、回転軸１２に固定されたコンプレッサインペラ８、ロータ部１３、玉軸受２０およびスプリング受け２６とは、ハウジング２内で一体となって回転部を構成しており、上記の軸方向Ｄ１の一方に付勢されている。軸受包囲部２３の円環部２３ａが玉軸受２０の一端側に対向しており、これにより、軸方向Ｄ１における回転部の位置決めがなされている。

　続いて、図２および図３（ａ）を参照して、電動過給機１の軸受構造について詳細に説明する。図２に示されるように、ロータ部１３は、回転軸１２よりも径方向Ｄ２の外方に張り出した回転体である。ロータ部１３の外径は、たとえば、玉軸受２０の外輪２０ｂの外径よりも大きい。ロータ部１３の外径は、たとえば、軸受スリーブ２１の内径よりも大きく、軸受スリーブ２１の外径よりも小さい。ロータ部１３の外径は、軸受スリーブ２１の外径より大きくてもよい。回転軸１２のうちロータ部１３の軸方向Ｄ１の一方側端面に対応する位置には、回転軸１２よりも多少拡径された円環状の段部１２ｃが形成されている。すなわち、ロータ部１３の軸方向Ｄ１の一方側端面の内部には、回転軸１２の段部１２ｃが配されている。

　本実施形態の電動過給機１では、玉軸受２０と段部１２ｃの間に、スペーサ（つば部材）３０が介在している。スペーサ３０は、回転軸１２に固定されており、軸方向Ｄ１において玉軸受２０に隣接している。スペーサ３０は、たとえば炭素鋼などの鉄製である。

　図３（ａ）に示されるように、スペーサ３０は、玉軸受２０の内輪２０ａに当接する円筒状のボス部３１と、ボス部３１に連接するつば状部３２とを含む。ボス部３１の中央部には、回転軸１２が貫通する貫通孔３０ａが設けられている。つば状部３２は、円環状をなして径方向Ｄ２に延在している。

　ボス部３１は、軸方向Ｄ１の一端側に円環状のボス部第１端面３１ａを備え、軸方向Ｄ１の他端側に円環状のボス部第２端面３１ｂを備える。つば状部３２は、軸方向Ｄ１の一端側に円環状のつば状部第１端面３２ａを備え、軸方向Ｄ１の他端側に円環状のつば状部第２端面３２ｂを備える。ボス部３１の軸方向Ｄ１の厚み、すなわちボス部第１端面３１ａとボス部第２端面３１ｂとの間の距離は、つば状部３２の厚み、すなわちつば状部第１端面３２ａとつば状部第２端面３２ｂとの間の距離よりも大きい。言い換えれば、ボス部３１は、つば状部３２よりも玉軸受２０側に突出している。さらに、ボス部３１は、つば状部３２よりも段部１２ｃ側に突出している。ボス部３１の厚みは、たとえば玉軸受２０の軸方向Ｄ１の長さ（幅）によって決めることができる。つば状部３２の厚みは、後述する玉軸受２０の取り外し時に必要な強度に基づいて決めることができる。

　図２に示されるように、スペーサ３０のボス部３１は、玉軸受２０の内輪２０ａに当接している。つば状部第１端面３２ａよりもボス部第１端面３１ａが突出していることにより、つば状部第１端面３２ａと玉軸受２０の外輪２０ｂとの間には、隙間が設けられている。

　つば状部３２の外径は、軸受スリーブ２１の内径よりも小さくなっている。軸受スリーブ２１は、玉軸受２０から軸方向Ｄ１の他方側に突出している。軸受スリーブ２１の突出部の内部に、つば状部３２が配置されている。軸受スリーブ２１の内周面とつば状部３２の外周面との間には、細い円環状の隙間ｇが設けられている。このようにスペーサ３０が軸受スリーブ２１内に配置され、僅かなクリアランスである隙間ｇが形成されることで、玉軸受２０への空気の通り抜けが抑制されている。

　前述したロータ部１３は、つば状部３２よりも径方向Ｄ２の外方に張り出している。つば状部第２端面３２ｂよりもつば状部第２端面３２ｂが突出していることにより、つば状部第２端面３２ｂとロータ部１３との間には、間隔Ｓが設けられている。

　なお、他方の玉軸受２０とロータ部１３との間にも、同様にしてスペーサ３０が設けられている。他方の玉軸受２０と、軸受スリーブ２２と、スペーサ３０とにおける構成は上記と同様であるため、説明を省略する。

　次に、図４を参照して、回転軸１２からの玉軸受２０の抜き取り工程について説明する。図４（ａ）に示されるように、軸受取り外し具４０を用意する。軸受取り外し具４０は、２分割された半円筒形の筐体が合わさった円筒体４１と、円筒体４１の上部に設けられて、半円形の板部在が合わさった治具４２とを含む。円筒体４１の上部と、治具４２の中央部には、回転軸１２に玉軸受２０およびスペーサ３０が圧入された状態で、回転軸１２が挿通される。ここで、治具４２の中央部に設けられた開口の縁部は、上記した間隔Ｓに配置される。これによって、治具４２は、スペーサ３０のつば状部３２に対して軸方向Ｄ１に圧接可能となる。

　図４（ａ）の状態で回転軸１２の先端部１２ａを下方に押し下げると、図４（ｂ）に示されるように、スペーサ３０を介して（より詳細にはボス部３１と内輪２０ａとの圧接により）、玉軸受２０から回転軸１２が抜き取られる。これにより、玉軸受２０が容易に取り外される。他方の玉軸受２０についても、上記と同様の手順で取り外し可能である。

　電動過給機１によれば、回転軸１２に取り付けられたスペーサ３０は、軸方向Ｄ１において玉軸受２０に隣接する。スペーサ３０のボス部３１が玉軸受２０に隣接し、つば状部３２は、径方向Ｄ２に延在する。よって、つば状部３２に軸方向Ｄ１の外力を加えることで、ボス部３１が玉軸受２０に押し当てられ、回転軸１２に圧入された玉軸受２０を容易に取り外すことができる。

　または、つば状部３２が径方向Ｄ２に延在することで、クリアランスは狭くなっており、玉軸受２０を通り得る空気の流れが妨げられる。副次的な効果として、玉軸受２０に含まれるグリースの持ち去りが抑制され、玉軸受２０の長寿命化が図られている。コンプレッサインペラ８の背面側に設けられた玉軸受２０では、この効果は顕著である。

　図６に示されるように、玉軸受２０から突出しない軸受スリーブ５０を用い、スペーサ３０が設けられない構成では、コンプレッサインペラ８の回転に伴って、空気の流れＦが生じやすくなっていた。そのため、玉軸受２０に含まれるグリースが運び去られやすくなっており、玉軸受２０の耐久性を低下させる要因となっていた。スペーサ３０を備える電動過給機１によれば、玉軸受２０に含まれるグリースの持ち去りが抑制されている。

　電動過給機１によれば、つば状部３２が軸受スリーブ２１の内部に配置されるため、つば状部３２と軸受スリーブ２１の内周との隙間ｇが小さくなっている。よって、玉軸受２０を通り得る空気の流れが妨げられる。その結果として、玉軸受２０に含まれるグリースの持ち去りの抑制が一層図られている。

　電動過給機１によれば、つば状部３２とロータ部１３との間に設けられた間隔Ｓに治具４２を配置することができ、この治具４２を介して、玉軸受２０に軸方向の外力を加えやすくなる。よって、径方向Ｄ２の外方に張り出すロータ部１３が回転軸１２に設けられる場合であっても、回転軸１２から玉軸受２０を容易に取り外すことができる。

　電動過給機１によれば、ボス部３１が玉軸受２０の内輪２０ａに当接しているため、つば状部３２に軸方向Ｄ１の外力を加えることで、回転軸１２に圧入された内輪２０ａを回転軸１２に対して相対的に移動させやすくなっている。さらには、つば状部３２と玉軸受２０の外輪２０ｂとの間に隙間が設けられるため、回転軸１２の回転に伴ってスペーサ３０が回転する場合でも、つば状部３２が外輪２０ｂに干渉することが防止されている。

　図５および図３（ｂ）を参照して、第２実施形態の電動過給機１について説明する。この電動過給機１では、軸方向Ｄ１の他端面が平坦なスペーサ３０Ａを用いている。これは、たとえば玉軸受２０とは異なる型式の玉軸受２０Ａ（たとえば、アンギュラ軸受）を用いた場合に、玉軸受２０Ａが玉軸受２０とは異なる寸法を有するためにスペーサの形状が変更されたものである。スペーサ３０Ａのボス部３１Ａおよびつば状部３２Ａは、スペーサ３０のボス部３１およびつば状部３２よりも軸方向Ｄ１において薄い。なお、強度確保の観点から、スペーサ３０Ａの材質をスペーサ３０の材質から変更してもよい。たとえば、クロムモリブデン鋼からなるスペーサ３０Ａとしてもよい。薄型のスペーサ３０Ａでは、つば状部第２端面３２ｂとつば状部第２端面３２ｂとは面一であり、平坦面をなしている。この場合でも、ボス部３１Ａとロータ部１３との間には、上記と同様の間隔Ｓが設けられる。

　このようなスペーサ３０Ａを用いた構造によっても、上記した第１実施形態と同様の作用・効果を奏することができる。

　以上、本開示の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られない。たとえば、軸受スリーブ２１に対するスペーサ３０の配置関係は、上記した態様に限られない。軸受スリーブ２１内にスペーサ３０が配置されずに、軸受スリーブ２１外にスペーサ３０が配置されてもよい。軸受スリーブ２１の軸方向Ｄ１に隣接するようにつば状部３２が配置されてもよい。

　軸受スリーブ２１が設けられず、ハウジングが、軸受スリーブと同様の形状をなす部分を含んでもよい。すなわち、ハウジングと軸受との材料の違いが解決されていれば、軸受スリーブを介することなく、ハウジングと軸受（軸受の外輪）とを接触させてもよい。

　軸受は、グリース潤滑式の玉軸受に限られない。たとえば、他の潤滑方式（オイル潤滑等）を採用した玉軸受であってもよい。軸受は、ラジアル軸受に限られず、スラスト軸受であってもよい。

　本発明の構造は、軸受が回転軸に圧入された、あらゆる回転機械に適用可能である。たとえば、タービンを備えモータによって回転を補助するタイプの電動過給機に本発明を適用することもできるし、電動過給機以外の一般の過給機に適用することもできる。また、コンプレッサを備える回転機械に限られず、タービンによって発電を行う発電機に本発明を適用することもできる。

　本開示のいくつかの態様によれば、回転軸から軸受を容易に取り外すことができる。

１　電動過給機（回転機械）
２　ハウジング
７　コンプレッサ
８　コンプレッサインペラ（インペラ）
１２　回転軸
１３　ロータ部（回転体）
１４　ステータ部
２０　玉軸受（軸受）
２０Ａ　玉軸受（軸受）
２０ａ　内輪
２０ｂ　外輪
２０ｃ　玉
２１　軸受スリーブ（円筒部）
２２　軸受スリーブ（円筒部）
２３　軸受包囲部
２３ａ　円環部
３０　スペーサ（つば部材）
３０Ａ　スペーサ（つば部材）
３１　ボス部
３１Ａ　ボス部
３２　つば状部
３２Ａ　つば状部
Ｄ１　軸方向
Ｄ２　径方向
Ｓ　間隔

Claims

　ハウジング内で回転可能に支持された回転軸を備える回転機械であって、
　前記回転軸に圧入されて、前記ハウジングに対して前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
　前記回転軸に取り付けられて、前記回転軸の軸方向において前記軸受に隣接するつば部材と、を備え、
　前記つば部材は、前記回転軸が貫通すると共に前記軸受に隣接するボス部と、前記ボス部に連接して前記回転軸の径方向に延在するつば状部とを含む回転機械。
　前記軸受は、グリース潤滑式の玉軸受であり、
　前記ハウジングの内部には、前記軸受を外周側から包囲する円筒部が保持されており、
　前記つば部材の前記つば状部は、前記円筒部の内部に配置されている請求項１に記載の回転機械。
　前記回転軸には、前記つば状部よりも前記径方向の外方に張り出す回転体が設けられており、
　前記つば状部と前記回転体との間には、前記軸方向において間隔が設けられている請求項１または２に記載の回転機械。
　前記軸受は、前記回転軸に圧入された内輪と、複数の玉を介して前記内輪に対して相対回転可能である外輪とを含むラジアル玉軸受であり、
　前記ボス部は、前記つば状部よりも前記軸受側に突出して前記内輪に当接しており、
　前記つば状部と前記外輪との間には、前記軸方向において隙間が設けられている請求項１～３のいずれか一項に記載の回転機械。
　ハウジングと、
　前記ハウジング内に収容された回転軸と、
　前記回転軸の軸方向の一方側を軸支する軸受と、
　前記軸受の前記軸方向の他方側に隣接するつば部材と、を備え、
　前記つば部材は、
　前記回転軸が貫通すると共に前記軸受に隣接するボス部と、
　前記ボス部に連接して前記回転軸の径方向に延在するつば状部と、
を含む回転機械。